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特開2023-69839制御システム、および、人力駆動車用制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069839
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】制御システム、および、人力駆動車用制御装置
(51)【国際特許分類】
   B62M 6/45 20100101AFI20230511BHJP
   B62J 45/41 20200101ALI20230511BHJP
   B62J 50/22 20200101ALI20230511BHJP
   B62K 25/08 20060101ALI20230511BHJP
   B62J 1/08 20060101ALI20230511BHJP
   B62J 45/00 20200101ALI20230511BHJP
   B62M 25/00 20060101ALI20230511BHJP
   B62J 6/028 20200101ALI20230511BHJP
   B62J 3/10 20200101ALI20230511BHJP
   B62J 6/22 20200101ALI20230511BHJP
【FI】
B62M6/45
B62J45/41
B62J50/22
B62K25/08
B62J1/08 D
B62J45/00
B62M25/00
B62J6/028
B62J3/10
B62J6/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021182006
(22)【出願日】2021-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】湯淺 浩司
(72)【発明者】
【氏名】井土垣 慧
(72)【発明者】
【氏名】黒飛 忠治
【テーマコード(参考)】
3D014
【Fターム(参考)】
3D014DD02
3D014DD03
3D014DE02
(57)【要約】
【課題】荷台に配置された荷物の位置に応じて電気部品を適切に制御できる制御システムを提供する。
【解決手段】人力駆動車の荷台に設けられる圧力検出部と、電気部品と、前記圧力検出部によって検出される、前記荷台に配置された荷物の位置に応じて、前記電気部品を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用の制御システムであって、
前記人力駆動車の荷台に設けられる圧力検出部と、
電気部品と、
前記圧力検出部によって検出される、前記荷台に配置された荷物の位置に応じて、前記電気部品を制御する制御部と、を備える、制御システム。
【請求項2】
前記電気部品は、前記人力駆動車に推進力を付与するモータを備えるドライブユニットを含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記荷物が第1位置に配置されていると検知された場合に、前記モータの最大出力値を第1出力値に設定する、請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記荷物が前記第1位置とは異なる第2位置に配置されていると検知された場合に、前記モータの最大出力値を、前記第1出力値より大きい第2出力値に設定する、請求項3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記電気部品は、前記荷物の状態を報知する報知装置を含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記荷物が第1位置に配置されていると検知された場合に、前記報知装置に第1報知動作を行わせる、請求項5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記荷物が第2位置に配置されていると検知された場合に、前記報知装置に、前記第1報知動作とは異なる第2報知動作を行わせる、請求項6に記載の制御システム。
【請求項8】
前記圧力検出部は、前記荷台に配置された前記荷物の重量をさらに検知する、請求項1から7のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項9】
前記電気部品は、ドライブユニット、電動サスペンション、電動シートポスト、電動リアディレイラ、電動フロントディレイラ、電動クラッチ、電子端末、ディスプレイ、振動発生装置、光発生装置、音発生装置、の少なくとも1つを含む、請求項1記載の制御システム。
【請求項10】
人力駆動車の荷台に設けられる圧力検出部によって検出される、前記荷台に配置された荷物の位置に応じて、人力駆動車の電気部品を制御する制御部を備える、人力駆動車用制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システム、および、人力駆動車用制御装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気部品を制御する制御部を備える人力駆動車用の制御システムが知られている。例えば、特許文献1に開示される人力駆動車の電気部品は、荷台を備える人力駆動車に推進力を付与するモータを備えるドライブユニットを含む。特許文献1に開示される制御部は、人力駆動車の車速、ペダルのトルクの大きさ、および、ペダルを漕ぐ方向に基づいてドライブユニットを制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6-211179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
荷台に配置された荷物の位置に応じて電気部品を適切に制御できる技術が望まれている。
【0005】
本開示の目的は、荷台に配置された荷物の位置に応じて電気部品を適切に制御できる制御システム、および、人力駆動車用制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1側面に従う制御システムは、人力駆動車の荷台に設けられる圧力検出部と、電気部品と、圧力検出部によって検出される、荷台に配置された荷物の位置に応じて、電気部品を制御する制御部と、を備える。
第1側面の制御システムによれば、荷台に配置された荷物の位置に応じて電気部品を適切に制御できる。
【0007】
第1側面に従う第2側面の制御システムにおいて、電気部品は、人力駆動車に推進力を付与するモータを備えるドライブユニットを含む。
第2側面の制御システムによれば、荷台に配置された荷物の位置に応じて、ドライブユニットを適切に制御できる。
【0008】
第2側面に従う第3側面の制御システムにおいて、制御部は、荷物が第1位置に配置されていると検知された場合に、モータの最大出力値を第1出力値に設定する。
第3側面の制御システムによれば、荷台に配置された荷物が落下することを抑制できる。
【0009】
第3側面に従う第4側面の制御システムにおいて、制御部は、荷物が第1位置とは異なる第2位置に配置されていると検知された場合に、モータの最大出力値を、第1出力値より大きい第2出力値に設定する。
第4側面の制御システムによれば、荷台に配置された荷物が第2位置にある場合は人力駆動車のアシスト力を増加できる。
【0010】
第1側面に従う第5側面の制御システムにおいて、電気部品は、荷物の状態を報知する報知装置を含む。
第5側面の制御システムによれば、搭乗者が、走行中においても荷台に配置された荷物の状態を把握できる。
【0011】
第5側面に従う第6側面の制御システムにおいて、制御部は、荷物が第1位置に配置されていると検知された場合に、報知装置に第1報知動作を行わせる。
第6側面の制御システムによれば、搭乗者が、走行中においても荷台に配置された荷物が第1位置にあることを把握できる。
【0012】
第6側面に従う第7側面の制御システムにおいて、制御部は、荷物が第2位置に配置されていると検知された場合に、報知装置に、第1報知動作とは異なる第2報知動作を行わせる。
第7側面の制御システムによれば、搭乗者が、走行中においても荷台に配置された荷物が第2位置にあることを把握できる。
【0013】
第1から第7側面のいずれか1つに従う第8側面の制御システムにおいて、圧力検出部は、荷台に配置された荷物の重量をさらに検知する。
第8側面の制御システムによれば、荷台に配置された荷物の位置、および、重量に応じて、電気部品を適切に制御できる。
【0014】
第1側面に従う第9側面の制御システムにおいて、電気部品は、ドライブユニット、電動サスペンション、電動シートポスト、電動リアディレイラ、電動フロントディレイラ、電動クラッチ、電子端末、ディスプレイ、振動発生装置、光発生装置、音発生装置、の少なくとも1つを含む。
第9側面の制御システムによれば、荷台に配置された荷物の位置に応じて、ドライブユニット、電動サスペンション、電動シートポスト、電動リアディレイラ、電動フロントディレイラ、電動クラッチ、電子端末、ディスプレイ、振動発生装置、光発生装置、音発生装置、の少なくとも1つを適切に制御できる。
【0015】
第10側面に従う人力駆動車用制御装置は、人力駆動車の荷台に設けられる圧力検出部によって検出される、荷台に配置された荷物の位置に応じて、人力駆動車の電気部品を制御する制御部を備える。
第10側面の人力駆動車用制御装置によれば、荷台に配置された荷物の位置に応じて電気部品を適切に制御できる。
【発明の効果】
【0016】
本開示の制御システム、および、人力駆動車用制御装置によれば、荷台に配置された荷物の位置に応じて電気部品を適切に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態に係る制御システムを含む人力駆動車を示す側面図。
図2】制御システムの一例を示すブロック図。
図3】人力駆動力とモータ出力との関係の一例を示すグラフ。
図4】第1出力値、および、第2出力値の一例を示すグラフ。
図5】第1実施形態における制御フローを示すフローチャート。
図6】第2実施形態における制御フローを示すフローチャート。
図7】第3実施形態における制御フローを示すフローチャート。
図8】第4実施形態において、モータの応答速度の一例を示すグラフ。
図9】第4実施形態における制御フローを示すフローチャート。
図10】第5実施形態における制御フローを示すフローチャート。
図11】第6実施形態における制御フローを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1実施形態)
第1実施形態に係る制御システム70を含む人力駆動車1が説明される。第1実施形態に係る制御システム70を含む人力駆動車1の説明には、図1から図4が用いられる。人力駆動車1は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車1は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、ハンドバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車1が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車1は、例えば1輪車、および、2輪以上の車輪を有する乗り物を含む。人力駆動車1は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車1は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するE-bikeを含む。E-bikeは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車1は自転車として説明される。
【0019】
人力駆動車1は、クランク10、後輪20、前輪30、フレーム40、駆動機構50、バッテリ60、および、制御システム70を含む。
【0020】
図1に示されるクランク10は、フレーム40に対して回転可能なクランク軸11、クランク軸11の軸方向の両端部にそれぞれ設けられる一対のクランクアーム12を含む。一対のクランクアーム12には夫々ペダル13が連結される。
【0021】
後輪20、および、前輪30は、フレーム40に支持される。前輪30は、フレーム40の前部に設けられたフロントフォーク41に取り付けられる。フロントフォーク41には、ハンドル42が連結される。ハンドル42には、電気部品80を操作するための操作装置43が設けられる。本実施形態では、操作装置43は、サイクルコンピュータを含む。操作装置43は、搭乗者の操作に応じた信号を制御部101に出力する。後輪20は、フレーム40の後部に取り付けられる。フレーム40の上部には、シート44が設けられる。
【0022】
駆動機構50は、クランク10と後輪20とを連結する。駆動機構50は、クランク軸11に連結される第1回転体51、後輪20に連結される第2回転体52、および、第1回転体51と第2回転体52とを連結するチェーン53を含む。
【0023】
第1回転体51は、少なくとも1つのフロントスプロケットを含む。本実施形態では、第1回転体51は、2以上のフロントスプロケットを含む。第1回転体51は、1つのフロントスプロケットを含んでいてもよい。第1回転体51が丁数の異なる2以上のフロントスプロケットを含む場合、第1回転体51が人力駆動車1に取り付けられた状態において、最も丁数が多いフロントスプロケットは、最も丁数が少ないフロントスプロケットよりも、自転車のフレーム40の中心面から離れて配置される。
【0024】
第2回転体52は、少なくとも1つのリアスプロケットを含む。第2回転体52は、丁数が異なる2以上のリアスプロケットを含む。第2回転体52は、丁数が異なる12以上のリアスプロケットを含んでいてもよい。第2回転体52が2以上のリアスプロケットを含む場合、第2回転体52が人力駆動車1に取り付けられた状態において、最も丁数が多いリアスプロケットは、最も丁数が少ないリアスプロケットよりも、自転車のフレーム40の中心面の近くに配置される。チェーン53は、第1回転体51に含まれる1つのフロントスプロケットと、第2回転体52に含まれる1のリアスプロケットとを連結する。チェーン53を介して、第1回転体51の回転力がリアスプロケットに伝達される。
【0025】
本実施形態の駆動機構50はフロントスプロケット、および、リアスプロケットと、チェーン53を用いて回転力を伝達するように構成されるが、駆動機構50の構成は、特に限らない。例えば第1回転体51、および、第2回転体52は、スプロケットに代えて、プーリ、ベベルギア等を含んでもよい。第1回転体51、および、第2回転体52は、チェーン53に代えて、ベルト、シャフト等によって連結されてもよい。
【0026】
クランク軸11と第1回転体51との間には、第1ワンウェイクラッチを設けてもよい。第1ワンウェイクラッチは、クランク10が前転した場合に第1回転体51を前転させ、クランク10が後転した場合にクランク軸11と第1回転体51との相対回転を許容するように構成される。第2回転体52と後輪20との間には、第2ワンウェイクラッチが設けられる。第2ワンウェイクラッチは、第2回転体52が前転した場合に後輪20を前転させ、第2回転体52が後転した場合に第2回転体52と後輪20との相対回転を許容するように構成される。
【0027】
バッテリ60は、人力駆動車1に設けられる電気部品80に電力を供給する。バッテリ60は、フレーム40の内部、および、外部の少なくとも1つに設けられる。バッテリ60は、電気部品80、および、人力駆動車用制御装置100に電力を供給可能に構成される。バッテリ60はドライブユニット81に電力を供給可能に構成されてもよい。バッテリ60は、複数のバッテリを含み、複数の電気部品80に夫々電力を供給するように構成されてもよい。単一のバッテリ60が、電気部品80と、ドライブユニット81と、に電力を供給するように構成されてもよい。バッテリ60は電気部品80に直接設けられてもよい。
【0028】
図1に示される人力駆動車1は、荷台Cを着脱可能に構成される。荷台Cは、被牽引車C10、キャリア、前かご、および、後ろかご等を含む。本実施形態では、荷台Cは、被牽引車C10、および、キャリアを含む。
【0029】
被牽引車C10は、本体C11、車輪C12、接続部C13、および、連結部C14を含む。本体C11は、荷物を積載可能に構成される。本体C11は、人力駆動車1の後方に配置される。本体C11は、荷物を積載するための積載面C11a、および、積載面C11aの外縁部に設けられる柵C11bを含む。柵C11bは、枠体、および、壁等を含む。車輪C12は、本体C11に設けられる。接続部C13は、本体C11と連結部C14とを互いに接続するように構成される。接続部C13は、本体C11、および、連結部C14の少なくとも1つと一体に構成されてもよい。接続部C13は、本体C11、および、連結部C14とは別体で構成されてもよい。接続部C13は、荷物を積載可能に構成されてもよい。連結部C14は、人力駆動車1に連結可能に構成される。好ましくは、連結部C14は、人力駆動車1に着脱可能に連結される。本実施形態では、連結部C14は、フレーム40のうち、電動シートポスト83を支持する部分に連結される。連結部C14は、フレーム40に対してヨー方向に相対的に回転するように構成される。被牽引車C10は、人力駆動車1の前方、または、側方に配置されるように人力駆動車1に連結されてもよい。被牽引車C10は、接続部C13を省略して構成されてもよい。
【0030】
キャリアは、荷物を積載可能に構成される。キャリアは、前輪30の上方に配置されるフロントキャリア、および、後輪20の上方に配置されるリアキャリアC20を含む。本実施形態では、キャリアは、リアキャリアC20を含む。リアキャリアC20は、フレーム40のリアエンド45、および、シートステイ46に連結される。
【0031】
制御システム70は、人力駆動車用の制御システム70であって、人力駆動車1の荷台Cに設けられる圧力検出部110と、電気部品80と、圧力検出部110によって検出される、荷台Cに配置された荷物の位置に応じて、電気部品80を制御する制御部101と、を備える。図2には、制御システム70の一例が示される。図2に示される制御システム70は、電気部品80、人力駆動車用制御装置100、および、圧力検出部110を含む。本明細書においては、人力駆動車用制御装置100が制御装置100として記載される場合がある。
【0032】
図1、および、図2に示される電気部品80は、操作装置43の操作、および、操作装置43の操作とは異なる条件の少なくとも1つに応じて電気的に動作するように構成される。電気部品80は、ドライブユニット81、電動サスペンション82、電動シートポスト83、電動リアディレイラ84、電動フロントディレイラ85、電動クラッチ86、電子端末87、ディスプレイ88、振動発生装置89、光発生装置90、および、音発生装置91の少なくとも1つを含む。電気部品80は、人力駆動車1に推進力を付与するモータ81aを備えるドライブユニット81を含む。本実施形態では、電気部品80は、ドライブユニット81、電動サスペンション82、電動シートポスト83、電動リアディレイラ84、電動フロントディレイラ85、電動クラッチ86、電子端末87、ディスプレイ88、振動発生装置89、光発生装置90、および、音発生装置91を含む。
【0033】
ドライブユニット81は、人力駆動車1の推進を補助するように構成される。ドライブユニット81のモータ81aは、例えば、人力駆動力に応じて動作する。ドライブユニット81は、モータ81aに加えて、モータ81aとクランク10とを連結する減速機を備えてもよい。
【0034】
電動サスペンション82は、人力駆動車1に加わる衝撃を吸収するように構成される。電動サスペンション82は、後輪20に対応するように設けられる電動リアサスペンション、および、前輪30に対応するように設けられる電動フロントサスペンションの少なくとも1つを含む。本実施形態では、電動サスペンション82は、前輪30に対応するように設けられる電動フロントサスペンションを含む。
【0035】
電動シートポスト83は、シート44の高さを変更するように構成される。本実施形態では、電動シートポスト83の駆動に伴って、フレーム40に対するシート44の高さが変更される。
【0036】
電動リアディレイラ84は、クランク軸11の回転速度に対する後輪20の回転速度の比率である変速比を変更する。変速比は、チェーン53が係合するフロントスプロケットの丁数を、チェーン53が係合するリアスプロケットの丁数で割ることによって算出される。電動リアディレイラ84は、チェーン53を複数のリアスプロケットの間において掛け替えることによって、人力駆動車1の変速比を変更できる。
【0037】
電動フロントディレイラ85は、変速比を変更する。電動フロントディレイラ85は、チェーン53を複数のフロントスプロケットの間において掛け替えることによって、人力駆動車1の変速比を変更できる。
【0038】
電動クラッチ86は、例えば、第2回転体52と後輪20との間に設けられる。電動クラッチ86は、第2回転体52と後輪20との間の回転動力伝達状態を伝達、または、遮断するように構成される。電動クラッチ86は、第1回転体51とドライブユニット81のモータ81aとの間に設けられてもよい。
【0039】
電子端末87は、演算処理を行うと共に、演算処理の結果等を出力する。電子端末87は、表示部によるメッセージの表示、バイブ機能による振動の発生、ランプによる光の出力、および、スピーカによる音声の出力の少なくとも1つによって、演算処理の結果等を出力できる。電子端末87は、人力駆動車1に設けられてもよく、人力駆動車1の搭乗者が所持してもよい。電子端末87は、例えば、サイクルコンピュータ、スマートフォン、および、タブレット端末等を含む。本実施形態では、電子端末87は、操作装置43を含む。
【0040】
ディスプレイ88は、各種情報を表示する。ディスプレイ88は、人力駆動車1に設けられてもよく、人力駆動車1の搭乗者が所持してもよい。ディスプレイ88は、例えば、液晶ディスプレイ、および、有機ELディスプレイ等を含む。
【0041】
振動発生装置89は、振動を発生する。振動発生装置89は、人力駆動車1に設けられてもよく、人力駆動車1の搭乗者が所持してもよい。振動発生装置89は、例えば、偏心錘を備える電気モータ等を含む。
【0042】
光発生装置90は、光を発生する。光発生装置90は、人力駆動車1に設けられてもよく、人力駆動車1の搭乗者が所持してもよい。光発生装置90は、例えば、ディスプレイ88、フロントランプ90a、および、テールランプ等を含む。
【0043】
音発生装置91は、音を発生する。音発生装置91は、人力駆動車1に設けられてもよく、人力駆動車1の搭乗者が所持してもよい。音発生装置91は、例えば、ブザー、および、スピーカ等を含む。
【0044】
人力駆動車用制御装置100は、人力駆動車1の荷台Cに設けられる圧力検出部110によって検出される、荷台Cに配置された荷物の位置に応じて、人力駆動車1の電気部品80を制御する制御部101を備える。図2には、制御装置100の一例が示される。図2に示される制御装置100は、制御部101、および、記憶部102を含む。
【0045】
制御部101は、人力駆動車1に関する制御を行うように構成される。制御部101は、予め定められた制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)、または、MPU(Micro Processing Unit)を含む。制御部101は、1、または、複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。
【0046】
記憶部102は、各種の制御プログラム、および、各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部102は、例えば不揮発性メモリ、および、揮発性メモリを含む。
【0047】
制御部101は、ドライブユニット81のモータ81aを制御するように構成される。制御部101は、例えば、人力駆動車1に入力される人力駆動力に応じて、ドライブユニット81のモータ81aを制御するように構成される。図3は、人力駆動力に応じてドライブユニット81のモータ81aを制御する際に用いられるグラフの一例を示す。図3、および、図4においては、モータ81aの出力がモータ出力として記載される。本明細書においては、モータ81aの出力がモータ出力として記載される場合がある。モータ出力は、ドライブユニット81が減速機を含む場合、減速機を介したモータ81aの出力である。モータ出力は、例えば人力駆動力と同じ単位で示される。例えば、モータ出力は、モータ81aの回転トルク、および、モータ81aの回転速度の少なくとも1つによって示される。モータ出力は、モータ81aの回転トルクとモータ81aの回転速度との積であるモータ81aの仕事率によって示されてもよい。
【0048】
制御部101は、人力駆動力が第1閾値T1以上になるとモータ81aの駆動を開始する。制御部101は、モータ81aの駆動を開始すると、人力駆動力が大きくなるにつれてモータ出力が比例して大きくなるようにモータ81aを制御する。制御部101は、人力駆動力が第2閾値T2以上になると、モータ出力がモータ81aの最大出力値PMを維持するようにモータ81aを制御する。
【0049】
モータ81aの最大出力値PMは、制御部101がモータ81aを制御する場合におけるモータ81aの出力の上限値を規定する。モータ81aの最大出力値PMは、モータ81aの性能に基づく最大出力値とは相違する場合がある。第2閾値T2は、第1閾値T1よりも大きい。制御部101は、例えば、人力駆動力に対するモータ出力の比率が所定比率を超えないようにモータ81aを制御する。人力駆動力とモータ出力との関係は、人力駆動車1の走行速度と道路交通法との関係等に応じて規定される。
【0050】
図4に示されるように、モータ81aの最大出力値PMは、第1出力値PM1、および、第2出力値PM2を含む。第2出力値PM2は、第1出力値PM1とは異なる。本実施形態では、第2出力値PM2は、第1出力値PM1より大きい。第1出力値PM1、および、第2出力値PM2は、予め行われる実験等に基づいて設定される。
【0051】
制御部101は、モータ81aの最大出力値PMを、第1出力値PM1、または、第2出力値PM2に設定できるように構成される。制御部101は、モータ81aの最大出力値PMを第1出力値PM1に設定した場合、人力駆動力が第2閾値T2以上になると、モータ出力が第1出力値PM1を維持するようにモータ81aを制御する。制御部101は、モータ81aの最大出力値PMを第2出力値PM2に設定した場合、人力駆動力が第3閾値T3以上になると、モータ出力が第2出力値PM2を維持するようにモータ81aを制御する。第3閾値T3は、第2閾値T2よりも大きい。
【0052】
図1、および、図2に示される圧力検出部110は、荷台Cに加えられる圧力に基づいて、荷台Cに配置された荷物の位置を検出する。圧力検出部110は、荷台Cに配置された荷物の位置に加えて、荷台Cに配置された荷物の重量、重心の位置、および、振動の少なくとも1つをさらに検出してもよい。圧力検出部110は、荷台Cに設けられる。圧力検出部110は、荷台Cに配置された荷物の位置を示す検出信号を制御部101に出力する。圧力検出部110によって検出される荷物の位置は、本体C11に配置された荷物の位置、および、リアキャリアC20に配置された荷物の位置の少なくとも1つを含む。本実施形態では、圧力検出部110によって検出される荷物の位置は、本体C11に配置された荷物の位置を含む。
【0053】
圧力検出部110は、例えば、シート状に形成される。圧力検出部110は、本体C11の荷物が積載される積載面C11aに敷かれる。圧力検出部110は、積載面C11aの全域に亘るように設けられる。本体C11に積載される荷物は、圧力検出部110に載置される。圧力検出部110は、圧力検出部110に載置される荷物からの圧力に基づいて、本体C11に配置された荷物の位置を検出する。
【0054】
制御部101は、圧力検出部110から出力される検出信号に基づいて、荷台Cに配置された荷物の位置を取得できる。制御部101は、荷台Cに配置された荷物の位置に応じて電気部品80を制御する。本実施形態では、制御部101は、ドライブユニット81を制御する。
【0055】
制御部101は、荷物が第1位置に配置されていると検知された場合に、モータ81aの最大出力値PMを第1出力値PM1に設定する。第1位置は、荷台Cにおける所定の位置である。本実施形態では、第1位置は、本体C11の積載面C11aのうち、荷物が落下し易い位置である。第1位置は、予め行われる実験等に基づいて設定される。記憶部102は、第1位置を記憶する。第1位置は、例えば、荷台Cの端、および、荷台Cの柵C11bの低い箇所の近く等の位置情報を含む。本実施形態では、荷台Cの端の位置情報には、積載面C11aの外縁を含む所定の領域が含まれる。
【0056】
荷台Cの柵C11bの低い箇所の位置情報には、積載面C11aのうち、比較的高さが低い柵C11bに隣接する領域が含まれる。比較的高さが低い柵C11bは、例えば、柵C11bのうち、高さが所定の閾値未満の柵C11bを含む。比較的高さが低い柵C11bは、柵C11bの高さが互いに異なる場合、柵C11b同士の高さを比較することによって決定されてもよい。例えば、柵C11bのうち、相対的に高さが低い柵C11bが比較的高さが低い柵C11bとして決定されてもよい。
【0057】
制御部101は、荷物が第1位置とは異なる第2位置に配置されていると検知された場合に、モータ81aの最大出力値PMを、第1出力値PM1より大きい第2出力値PM2に設定する。第2位置は、荷台Cにおける所定の位置である。本実施形態では、第2位置は、積載面C11aのうち、荷物が落下し難い位置である。第2位置は、第1位置とは重複しない。第2位置は、予め行われる実験等に基づいて設定される。記憶部102は、第2位置を記憶する。第2位置は、例えば、荷台Cの中央部分、および、高さの高い柵C11bで囲まれている部分等の位置情報を含む。本実施形態では、荷台Cの中央部分の位置情報には、積載面C11aの中心位置を含む所定の領域が含まれる。
【0058】
高さの高い柵C11bで囲まれている部分の位置情報には、積載面C11aのうち、比較的高さが高い複数の柵C11bに隣接する領域が含まれる。比較的高さが高い柵C11bは、例えば、柵C11bのうち、高さが所定の閾値以上の柵C11bを含む。比較的高さが高い柵C11bは、柵C11bの高さが互いに異なる場合、柵C11b同士の高さを比較することによって決定されてもよい。例えば、柵C11bのうち、相対的に高さが低い柵C11bが比較的高さが高い柵C11bとして決定されてもよい。
【0059】
制御部101が実行する制御の一例が説明される。制御部101が実行する制御の一例の説明には、図5が用いられる。制御部101は、図5に示されるフローチャートに従った第1制御フローを、所定の条件が満たされた場合に開始する。本実施形態では、制御部101は、バッテリ60から制御部101に電力の供給が開始された場合、および、操作装置43において所定の操作が行われた場合に、第1制御フローを開始する。制御部101は、第1制御フローが終了すると、所定の条件が満たされるまで、第1制御フローを所定時間ごとに繰り返し実行する。本実施形態では、制御部101は、操作装置43において所定の操作が行われるまで、第1制御フローを所定時間ごとに繰り返し実行する。
【0060】
ステップS1において、制御部101は、圧力検出部110から出力される検出信号に基づいて、荷台Cに配置された荷物の位置を取得する。制御部101は、記憶部102に記憶される情報を読み込むことによって、第1位置を取得する。制御部101は、荷台Cに配置された荷物の位置と第1位置とを比較することによって、荷物が第1位置に配置されていることを検知する。例えば、制御部101は、荷台Cに配置された荷物の位置の少なくとも一部が第1位置と重複する場合に、荷物が第1位置に配置されていることを検知する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知した場合、ステップS2に移行する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知しなかった場合、ステップS3に移行する。
【0061】
ステップS2において、制御部101は、モータ81aの最大出力値PMを第1出力値PM1に設定する。制御部101は、ステップS2の処理を行った後、第1制御フローを終了する。
【0062】
ステップS3において、制御部101は、記憶部102に記憶される情報を読み込むことによって第2位置を取得し、荷台Cに配置された荷物の位置と第2位置とを比較することによって荷物が第2位置に配置されていることを検知する。例えば、制御部101は、荷台Cに配置された荷物の位置の少なくとも一部が第2位置と重複する場合に、荷物が第2位置に配置されていることを検知する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知した場合、ステップS4に移行する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知しなかった場合、第1制御フローを終了する。
【0063】
ステップS4において、制御部101は、モータ81aの最大出力値PMを第2出力値PM2に設定する。制御部101は、ステップS4の処理を行った後、第1制御フローを終了する。
【0064】
制御部101は、第1制御フローを実行してモータ81aの最大出力値PMの設定を行うことによって、荷台Cに配置された荷物の位置に応じて電気部品80を適切に制御できる。本実施形態では、制御部101は、荷台Cに配置された荷物の位置に応じて、ドライブユニット81を適切に制御できる。
【0065】
本実施形態では、制御部101は、荷物が第1位置に配置されている場合に、モータ81aの最大出力値PMを第2出力値PM2より小さい第1出力値PM1に設定し、人力駆動車1のアシスト力を低減する。人力駆動車1のアシスト力を低減することによって、制御部101は、例えば、荷台Cの端等の落下し易い位置に荷物がある場合に人力駆動車1の走行速度の増加を抑制できる。人力駆動車1の走行速度の増加を抑制できることによって、人力駆動車1の走行中に荷物がバランスを崩し難くなり、荷台Cに配置された荷物が人力駆動車1の走行中に落下することを抑制できる。
【0066】
本実施形態では、制御部101は、荷物が第2位置に配置されている場合に、モータ81aの最大出力値PMを第1出力値PM1より大きい第2出力値PM2に設定する。モータ81aの最大出力値PMを第1出力値PM1より大きい第2出力値PM2に設定することによって、制御部101は、例えば、荷台Cの中央部分等の落下し難い位置に荷物がある場合は人力駆動車1のアシスト力を増加させ、快適な走行を実現する。本実施形態では、荷台Cに配置された荷物の位置が落下し易い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し難い第2位置に配置されているか否かを検知したが、本発明はこの実施形態に限定されない。荷台Cに配置された荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知してもよい。荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知する場合、第1出力値PM1は第2出力値PM2より大きい値に設定される。
【0067】
(第2実施形態)
第2実施形態の制御システム70が説明される。第2実施形態の制御システム70の説明には、図2、および、図6が用いられる。第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号が付され、重複する説明が省略される。
【0068】
電気部品80は、荷物の状態を報知する報知装置を含む。報知装置は、図2に示される電子端末87、ディスプレイ88、振動発生装置89、光発生装置90、および、音発生装置91の少なくとも1つを含む。
【0069】
制御部101は、報知装置を制御できるように構成される。制御部101は、例えば、報知装置に所定の信号を出力する。報知装置は、制御部101からの信号に基づいて、荷台Cに配置された荷物の状態を報知する報知動作を行う。報知動作は、第1報知動作、および、第2報知動作を含む。
【0070】
第1報知動作は、荷台Cに配置された荷物が第1位置にあることを報知する動作を含む。本実施形態では、第1報知動作は、荷台Cに配置された荷物が落下し易い位置にあることを報知する動作を含む。電子端末87は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し易い位置にあることを示すメッセージの表示、振動の発生、光の出力、および、音声の出力の少なくとも1つを行う。ディスプレイ88は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し易い位置にあることを示すメッセージを表示する。振動発生装置89は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し易い位置にあることを示す振動を発生する。光発生装置90は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し易い位置にあることを示す光を発生する。音発生装置91は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し易い位置にあることを示す音を発生する。
【0071】
第2報知動作は、第1報知動作とは異なる動作である。第2報知動作は、荷台Cに配置された荷物が第2位置にあることを報知する動作を含む。本実施形態では、第2報知動作は、荷台Cに配置された荷物が落下し難い位置にあることを報知する動作を含む。電子端末87は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し難い位置にあることを示すメッセージの表示、振動の発生、光の出力、および、音声の出力の少なくとも1つを行う。ディスプレイ88は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し難い位置にあることを示すメッセージを表示する。振動発生装置89は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し難い位置にあることを示す振動を発生する。光発生装置90は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し難い位置にあることを示す光を発生する。音発生装置91は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が落下し難い位置にあることを示す音を発生する。
【0072】
制御部101は、荷台Cに配置された荷物の位置に応じて、報知装置に報知動作を行わせる。本実施形態では、制御部101は、荷物が第1位置に配置されていると検知された場合に、報知装置に第1報知動作を行わせる。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていると検知された場合に、報知装置に第1報知動作とは異なる第2報知動作を行わせる。
【0073】
制御部101が実行する制御の一例が説明される。制御部101が実行する制御の一例の説明には、図6が用いられる。制御部101は、図6に示されるフローチャートに従った第2制御フローを、所定の条件が満たされた場合に開始する。制御部101は、第2制御フローが終了すると、所定の条件が満たされるまで、第2制御フローを所定時間ごとに繰り返し実行する。第2制御フローの開始の条件、および、第2制御フローの実行を繰り返す条件は、第1実施形態における第1制御フローと同様である。
【0074】
ステップS11において、制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知した場合、ステップS12に移行する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知しなかった場合、ステップS13に移行する。
【0075】
ステップS12において、制御部101は、第1報知動作を行わせる信号を報知装置に出力する。制御部101は、ステップS12の処理を行った後、第2制御フローを終了する。
【0076】
ステップS13において、制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知した場合、ステップS14に移行する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知しなかった場合、第2制御フローを終了する。
【0077】
ステップS14において、制御部101は、第2報知動作を行わせる信号を報知装置に出力する。制御部101は、ステップS14の処理を行った後、第2制御フローを終了する。制御部101は、ステップS13において荷物が第2位置に配置されていることを検知しなかった場合、第1報知動作、および、第2報知動作とは異なる報知動作を、報知装置に行わせてもよい。
【0078】
制御部101は、第2制御フローを実行することによって、荷台Cに配置された荷物の位置に応じて、報知装置を適切に制御できる。搭乗者は、報知装置が制御されることによって、荷台Cに配置された荷物の状態を走行中に把握できる。
【0079】
本実施形態では、報知装置が第1報知動作を行った場合に、搭乗者は、荷台Cに配置された荷物が落下し易い位置にあることを走行中に把握でき、例えば、人力駆動車1の走行速度を減少できる。人力駆動車1の走行速度を減少できることによって、人力駆動車1の走行中に荷物がバランスを崩し難くなり、荷台Cに配置された荷物が人力駆動車1の走行中に落下することを抑制できる。本実施形態では、報知装置が第2報知動作を行った場合に、搭乗者は、荷台Cに配置された荷物が落下し難い位置にあることを走行中に把握でき、例えば、安心して人力駆動車1の走行速度を増加できる。本実施形態では、荷台Cに配置された荷物の位置が落下し易い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し難い第2位置に配置されているか否かを検知したが、本発明はこの実施形態に限定されない。荷台Cに配置された荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知してもよい。荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知する場合、第1報知動作は、荷台Cに配置された荷物が落下し難い位置にあることを示す動作であり、第2報知動作は、荷台Cに配置された荷物が落下し易い位置にあることを示す動作である。
【0080】
(第3実施形態)
第3実施形態の制御システム70が説明される。第3実施形態の制御システム70の説明には、図7が用いられる。第1実施形態、および、第2実施形態と共通する構成については、第1実施形態、および、第2実施形態と同一の符号が付され、重複する説明が省略される。
【0081】
圧力検出部110は、荷台Cに配置された荷物の重量をさらに検知する。荷台Cに配置された荷物の重量は、本体C11に配置された荷物の重量、および、リアキャリアC20に配置された荷物の重量の少なくとも1つを含む。本実施形態では、荷台Cに配置された荷物の重量は、本体C11に配置された荷物の重量を含む。
【0082】
制御部101は、圧力検出部110によって検出される荷物の重量に応じて電気部品80を制御する。例えば、制御部101は、報知装置に報知動作を行わせる。本実施形態では、制御部101は、荷台Cに配置された荷物の重量が第1値以上の場合、報知装置に第1報知動作を行わせる。第1値は、予め行われる実験等に基づいて設定される。第1値は、予め記憶部102に記憶される。
【0083】
第1報知動作は、荷台Cに配置された荷物の重量が重いことを報知する動作を含む。例えば、荷物の重量は、第1値を基準として、重いかどうかが規定される。電子端末87は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が重いことを示すメッセージの表示、振動の発生、光の出力、および、音声の出力の少なくとも1つを行う。ディスプレイ88は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が重いことを示すメッセージを表示する。振動発生装置89は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が重いことを示す振動を発生する。光発生装置90は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が重いことを示す光を発生する。音発生装置91は、第1報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が重いことを示す音を発生する。
【0084】
本実施形態では、制御部101は、荷台Cに配置された荷物の重量が第2値以下の場合、報知装置に第1報知動作とは異なる第2報知動作を行わせる。第2値は、第1値とは異なる。本実施形態では、第2値は、第1値よりも小さい。第2値は、予め行われる実験等に基づいて設定される。第2値は、予め記憶部102に記憶される。
【0085】
第2報知動作は、荷台Cに配置された荷物の重量が軽いことを報知する動作を含む。例えば、荷物の重量は、第2値を基準として、軽いかどうかが規定される。電子端末87は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が軽いことを示すメッセージの表示、振動の発生、光の出力、および、音声の出力の少なくとも1つを行う。ディスプレイ88は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が軽いことを示すメッセージを表示する。振動発生装置89は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が軽いことを示す振動を発生する。光発生装置90は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が軽いことを示す光を発生する。音発生装置91は、第2報知動作を行う場合に、例えば、荷台Cに配置された荷物が軽いことを示す音を発生する。
【0086】
制御部101が実行する制御の一例が説明される。制御部101が実行する制御の一例の説明には、図7が用いられる。制御部101は、図7に示されるフローチャートに従った第3制御フローを、所定の条件が満たされた場合に開始する。制御部101は、第3制御フローが終了すると、所定の条件が満たされるまで、第3制御フローを所定時間ごとに繰り返し実行する。第3制御フローの開始の条件、および、第3制御フローの実行を繰り返す条件は、第1実施形態における第1制御フローと同様である。
【0087】
ステップS21において、制御部101は、圧力検出部110から出力される検出信号に基づいて、荷台Cに配置された荷物の重量を取得する。制御部101は、記憶部102から情報を読み込むことによって第1値を取得する。制御部101は、荷台Cに配置された荷物の重量、および、第1値に基づいて荷物の重量が第1値以上であることを検知した場合、ステップS22に移行する。制御部101は、荷物の重量が第1値以上であることを検知しなかった場合、ステップS23に移行する。
【0088】
ステップS22において、制御部101は、第1報知動作を行わせる信号を報知装置に出力する。制御部101は、ステップS22の処理を行った後、第3制御フローを終了する。
【0089】
ステップS23において、制御部101は、記憶部102から情報を読み込むことによって第2値を取得する。制御部101は、荷台Cに配置された荷物の重量、および、第2値に基づいて、荷物の重量が第2値以下であることを検知した場合、ステップS24に移行する。制御部101は、荷物の重量が第2値以下であることを検知しなかった場合、第3制御フローを終了する。
【0090】
ステップS24において、制御部101は、第2報知動作を行わせる信号を報知装置に出力する。制御部101は、ステップS24の処理を行った後、第3制御フローを終了する。制御部101は、ステップS23において荷物の重量が第2値以下であることを検知しなかった場合、第1報知動作、および、第2報知動作とは異なる報知動作を、報知装置に行わせてもよい。
【0091】
制御部101は、第3制御フローを実行することによって、荷台Cに配置された荷物の重量に応じて、報知装置を適切に制御できる。搭乗者は、報知装置が制御されることによって、荷台Cに配置された荷物の状態を走行中に把握できる。
【0092】
本実施形態では、報知装置が第1報知動作を行った場合に、搭乗者は、荷台Cに配置された荷物が重いことを走行中に把握でき、例えば、人力駆動車1の走行速度を減少できる。人力駆動車1の走行速度を減少できることによって、人力駆動車1の走行中に荷物がバランスを崩し難くなり、荷台Cに配置された荷物が人力駆動車1の走行中に落下することを抑制できる。本実施形態では、報知装置が第2報知動作を行った場合に、搭乗者は、荷台Cに配置された荷物が軽いことを走行中に把握でき、例えば、安心して人力駆動車1の走行速度を増加できる。本実施形態では、荷台Cに配置された荷物の重量が第1値以上であるか否かを検知した後、荷物の重量が第1値以上ではない場合、荷物の重量が第2値以下であるか否かを検知したが、本発明はこの実施形態に限定されない。荷台Cに配置された荷物の重量が第1値以下であるか否かを検知した後、荷物の重量が第1値以下ではない場合、荷物の重量が第2値以上であるか否かを検知してもよい。荷物の重量が第1値以下であるか否かを検知した後、荷物の重量が第1値以下ではない場合、荷物の重量が第2値以上であるか否かを検知する場合、第1報知動作は、荷台Cに配置された荷物が軽いことを示す動作であり、第2報知動作は、荷台Cに配置された荷物が重いことを示す動作である。
【0093】
制御部101は、第3実施形態において、荷物の重量に加えて、荷物の位置に応じて、電気部品80を制御してもよい。制御部101は、荷物の重量に加えて、荷物の位置に応じて電気部品80を制御することによって、荷物の位置、および、重量に応じて、電気部品80を適切に制御できる。
【0094】
例えば、制御部101は、第3実施形態において、荷物の重量が第1値以上であること、および、荷物が第1位置に配置されていることを検知した場合に、報知装置に第1報知動作を行わせてもよい。例えば、制御部101は、第3実施形態において、荷物の重量が第2値以下であること、および、荷物が第2位置に配置されていることを検知した場合に、報知装置に第1報知動作とは異なる第2報知動作を行わせてもよい。報知装置が第1報知動作、および、第2報知動作を行うことによって、搭乗者は、荷台Cに配置された荷物の状態を走行中に把握できる。
【0095】
制御部101は、第3実施形態において、報知装置とは異なる電気部品80を制御してもよい。例えば、制御部101は、第3実施形態において、ドライブユニット81、電動サスペンション82、電動シートポスト83、電動リアディレイラ84、電動フロントディレイラ85、および、電動クラッチ86の少なくとも1つを制御してもよい。例えば、制御部101は、第3実施形態において、ドライブユニット81のモータ81aの最大出力値PMを設定してもよい。
【0096】
(第4実施形態)
第4実施形態の制御システム70が説明される。第4実施形態の制御システム70の説明には、図8、および、図9が用いられる。第1実施形態から第3実施形態と共通する構成については、第1実施形態から第3実施形態と同一の符号が付され、重複する説明が省略される。
【0097】
図8には、図3に示される第2閾値T2以上の人力駆動力がペダル13に入力される場合における、時間とモータ出力との関係を示すグラフの一例が示される。図8に示されるグラフの傾きは、モータ81aの出力が増加する場合におけるモータ81aの応答速度を示す。本明細書においては、モータ81aの出力が増加する場合におけるモータ81aの応答速度がモータ81aの応答速度として記載される場合がある。
【0098】
モータ81aの応答速度は、第1応答速度、および、第2応答速度を含む。第2応答速度は、第1応答速度とは異なる。本実施形態では、第2応答速度は、第1応答速度より速い。第1応答速度、および、第2応答速度は、予め行われる実験等に基づいて設定される。図8の実線で示されるグラフの傾きは、第1応答速度の一例を示す。図8の2点鎖線で示されるグラフの傾きは、第2応答速度の一例を示す。制御部101は、人力駆動力が入力されると、第1応答速度、または、第2応答速度に応じてモータ81aを制御する。
【0099】
本実施形態では、制御部101は、第1応答速度に応じてモータ81aを制御する場合、第2閾値T2以上の人力駆動力がペダル13に入力されると、モータ出力が時間t2においてモータ81aの最大出力値PMとなるようにモータ81aを制御する。制御部101は、第2応答速度に応じてモータ81aを制御する場合、第2閾値T2以上の人力駆動力がペダル13に入力されると、モータ出力が時間t1においてモータ81aの最大出力値PMとなるようにモータ81aを制御する。時間t1までに要する時間は、時間t2までに要する時間よりも短い。
【0100】
制御部101は、圧力検出部110によって検出される荷物の位置に応じてモータ81aの応答速度を設定する。本実施形態では、制御部101は、荷物が第1位置に配置されていると検知された場合、モータ81aの出力が増加する場合におけるモータ81aの応答速度を第1応答速度に設定する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていると検知された場合、モータ81aの出力が増加する場合におけるモータ81aの前記応答速度を、第1応答速度より速い第2応答速度に設定する。
【0101】
制御部101が実行する制御の一例が説明される。制御部101が実行する制御の一例の説明には、図9が用いられる。制御部101は、図9に示されるフローチャートに従った第4制御フローを、所定の条件が満たされた場合に開始する。制御部101は、第4制御フローが終了すると、所定の条件が満たされるまで、第4制御フローを所定時間ごとに繰り返し実行する。第4制御フローの開始の条件、および、第4制御フローの実行を繰り返す条件は、第1実施形態における第1制御フローと同様である。
【0102】
ステップS31において、制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知した場合、ステップS32に移行する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知しなかった場合、ステップS33に移行する。
【0103】
ステップS32において、制御部101は、モータ81aの応答速度を第1応答速度に設定する。制御部101は、ステップS32の処理を行った後、第4制御フローを終了する。
【0104】
ステップS33において、制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知した場合、ステップS34に移行する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知しなかった場合、第4制御フローを終了する。
【0105】
ステップS34において、制御部101は、モータ81aの応答速度を第2応答速度に設定する。制御部101は、ステップS34の処理を行った後、第4制御フローを終了する。
【0106】
制御部101は、第4制御フローを実行することによって、荷物の位置に応じてモータ81aの応答速度を設定し、快適な走行を実現する。本実施形態では、制御部101は、荷物が第1位置に配置されている場合に、モータ81aの応答速度を第2応答速度より遅い第1応答速度に設定することによって、人力駆動車1のアシスト力を緩やかに増加できる。人力駆動車1のアシスト力を緩やかに増加できることによって、制御部101は、例えば、荷台Cの端等の落下し易い位置に荷物がある場合に人力駆動車1の走行速度の増加を抑制できる。人力駆動車1の走行速度の増加を抑制できることによって、人力駆動車1の走行中に荷物がバランスを崩し難くなり、荷台Cに配置された荷物が人力駆動車1の走行中に落下することを抑制できる。
【0107】
本実施形態では、制御部101は、荷物が第2位置に配置されている場合に、モータ81aの応答速度を第1応答速度より速い第2応答速度に設定する。モータ81aの応答速度を第1応答速度より速い第2応答速度に設定することによって、制御部101は、例えば、荷台Cの中央部分等の落下し難い位置に荷物がある場合は人力駆動車1のアシスト力を速やかに増加させ、快適な走行を実現する。本実施形態では、荷台Cに配置された荷物の位置が落下し易い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し難い第2位置に配置されているか否かを検知したが、本発明はこの実施形態に限定されない。荷台Cに配置された荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知してもよい。荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知する場合、第1応答速度は第2応答速度より速い速度に設定される。
【0108】
(第5実施形態)
第5実施形態の制御システム70が説明される。第5実施形態の制御システム70の説明には、図10が用いられる。第1実施形態から第4実施形態と共通する構成については、第1実施形態から第4実施形態と同一の符号が付され、重複する説明が省略される。
【0109】
ドライブユニット81は、複数の動作モードを有する。制御部101は、複数の動作モードを切り替えられるように構成される。複数の動作モードは、人力駆動車1に搭乗者が搭乗している状態において選択される。複数の動作モードは、例えば、荷物の位置に応じて選択される。本実施形態では、複数の動作モードは、第1動作モード、および、第2動作モードを含む。
【0110】
制御部101は、第1動作モード、および、第2動作モードにおいて、所定のパラメータに応じてモータ81aの出力を制御する。第1動作モード、および、第2動作モードにおいて、人力駆動車1に入力される人力駆動力に対するモータ81aの出力比率は、所定のパラメータに応じて変動する。人力駆動車1に入力される人力駆動力に対するモータ81aの出力比率は、人力駆動力と人力駆動車1のアシスト力との比率を示す。本明細書においては、人力駆動車1に入力される人力駆動力に対するモータ81aの出力比率が、モータ81aの出力比率として記載される場合がある。
【0111】
例えば、第1動作モード、および、第2動作モードにおいて、モータ81aの出力比率は、人力駆動車1の走行速度に応じて変動する。モータ81aの出力比率は、人力駆動車1の走行速度が所定の範囲内である場合に、予め設定される最大値となる。本明細書においては、モータ81aの出力比率の最大値が、モータ81aの最大出力比率として記載される。
【0112】
第1動作モードにおけるモータ81aの最大出力比率は、予め第1最大出力比率に設定される。第2動作モードにおけるモータ81aの最大出力比率は、予め第2最大出力比率に設定される。第2最大出力比率は、第1最大出力比率とは異なる。本実施形態では、第2最大出力比率は、第1最大出力比率よりも大きい。第1最大出力比率、および、第2最大出力比率は、予め行われる実験等に基づいて設定される。
【0113】
本実施形態では、制御部101は、ドライブユニット81の動作モードを切り替えることによって、モータ81aの最大出力比率を設定する。制御部101は、ドライブユニット81の動作モードを第1動作モードに切り替えることによって、モータ81aの最大出力比率を第1最大出力比率に設定する。制御部101は、ドライブユニット81の動作モードを第2動作モードに切り替えることによって、モータ81aの最大出力比率を第2最大出力比率に設定する。
【0114】
制御部101は、ドライブユニット81の動作モードを切り替えることなく、モータ81aの最大出力比率を設定してもよい。例えば、制御部101は、動作モードに応じて予め設定されるモータ81aの最大出力比率を、別の値に変更することによって、モータ81aの最大出力比率を設定してもよい。
【0115】
制御部101は、圧力検出部110によって検出される荷物の位置に応じて、モータ81aの最大出力比率を設定する。本実施形態では、制御部101は、荷物が第1位置に配置されていると検知された場合、人力駆動車1に入力される人力駆動力に対するモータ81aの最大出力比率を第1最大出力比率に設定する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていると検知された場合、人力駆動車1に入力される人力駆動力に対するモータ81aの前記最大出力比率を第1最大出力比率よりも大きい第2最大出力比率に設定する。
【0116】
制御部101が実行する制御の一例が説明される。制御部101が実行する制御の一例の説明には、図10が用いられる。制御部101は、図10に示されるフローチャートに従った第5制御フローを、所定の条件が満たされた場合に開始する。制御部101は、第5制御フローが終了すると、所定の条件が満たされるまで、第5制御フローを所定時間ごとに繰り返し実行する。第5制御フローの開始の条件、および、第5制御フローの実行を繰り返す条件は、第1実施形態における第1制御フローと同様である。
【0117】
ステップS41において、制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知した場合、ステップS42に移行する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知しなかった場合、ステップS43に移行する。
【0118】
ステップS42において、制御部101は、ドライブユニット81の動作モードを第1動作モードに切り替える信号を、ドライブユニット81に出力する。制御部101は、ステップS42の処理を行った後、第5制御フローを終了する。
【0119】
ステップS43において、制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知した場合、ステップS44に移行する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知しなかった場合、第5制御フローを終了する。
【0120】
ステップS44において、制御部101は、ドライブユニット81の動作モードを第2動作モードに切り替える信号を、ドライブユニット81に出力する。制御部101は、ステップS44の処理を行った後、第5制御フローを終了する。
【0121】
制御部101は、第5制御フローを実行することによって、荷物の位置に応じてモータ81aの最大出力比率を設定し、快適な走行を実現する。本実施形態では、制御部101は、荷物が第1位置に配置されている場合に、モータ81aの最大出力比率を第2最大出力比率よりも小さい第1最大出力比率に設定して人力駆動車1のアシスト力を低減させる。人力駆動車1のアシスト力を低減させることによって、制御部101は、例えば、荷台Cの端等の荷物が落下し易い位置に荷物がある場合に人力駆動車1の走行速度の増加を抑制できる。人力駆動車1の走行速度の増加を抑制できることによって、人力駆動車1の走行中に荷物がバランスを崩し難くなり、荷台Cに配置された荷物が人力駆動車1の走行中に落下することを抑制できる。
【0122】
本実施形態では、制御部101は、荷物が第2位置に配置されている場合に、モータ81aの最大出力比率を第1最大出力比率よりも大きい第2最大出力比率に設定する。モータ81aの最大出力比率を第1最大出力比率よりも大きい第2最大出力比率に設定することによって、制御部101は、例えば、荷台Cの中央部分等の落下し難い位置に荷物がある場合は人力駆動車1のアシスト力を増加させ、快適な走行を実現する。本実施形態では、荷台Cに配置された荷物の位置が落下し易い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し難い第2位置に配置されているか否かを検知したが、本発明はこの実施形態に限定されない。荷台Cに配置された荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知してもよい。荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知する場合、第1最大出力比率は第2最大出力比率より大きい値に設定される。
【0123】
(第6実施形態)
第6実施形態の制御システム70が説明される。第6実施形態の制御システム70の説明には、図11が用いられる。第1実施形態から第5実施形態と共通する構成については、第1実施形態から第5実施形態と同一の符号が付され、重複する説明が省略される。
【0124】
制御部101は、モータ81aを停止できるように構成される。例えば、制御部101は、モータ81aを停止する停止信号をモータ81aに出力する。モータ81aは、制御部101から出力される停止信号に基づいて停止する。
【0125】
制御部101は、人力駆動車1の走行速度を取得できるように構成される。人力駆動車1の走行速度は、人力駆動車1に搭載される各種のセンサによって検出される。制御部101は、各種のセンサから出力される信号に基づいて、人力駆動車1の走行速度を取得できる。
【0126】
制御部101は、荷台Cに配置された荷物の位置、および、人力駆動車1の走行速度に応じて、モータ81aを停止する。本実施形態では、制御部101は、荷物が第1位置に配置されていると検知された場合、人力駆動車1の走行速度が第1走行速度を超えると前記モータ81aを停止する。第1走行速度は、予め行われる実験等に基づいて設定される。記憶部102は、第1走行速度を記憶する。
【0127】
本実施形態では、制御部101は、荷物が第2位置に配置されていると検知された場合、人力駆動車1の走行速度が第1走行速度よりも大きい第2走行速度を超えると前記モータ81aを停止する。第2走行速度は、予め行われる実験等に基づいて設定される。記憶部102は、第2走行速度を記憶する。
【0128】
制御部101が実行する制御の一例が説明される。制御部101が実行する制御の一例の説明には、図11が用いられる。制御部101は、図11に示されるフローチャートに従った第6制御フローを、所定の条件が満たされた場合に開始する。制御部101は、第6制御フローが終了すると、所定の条件が満たされるまで、第6制御フローを所定時間ごとに繰り返し実行する。第6制御フローの開始の条件、および、第6制御フローの実行を繰り返す条件は、第1実施形態における第1制御フローと同様である。
【0129】
ステップS51において、制御部101は、各種のセンサから出力される信号に基づいて人力駆動車1の走行速度を取得する。制御部101は、記憶部102から情報を読み込むことによって第1走行速度を取得する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知し、かつ、人力駆動車1の走行速度が第1走行速度を超えている場合、ステップS52に移行する。制御部101は、荷物が第1位置に配置されていることを検知しなかった場合、および、人力駆動車1の走行速度が第1走行速度を超えていない場合の少なくとも1つを満たす場合、ステップS53に移行する。
【0130】
ステップS52において、制御部101は、モータ81aを停止する停止信号をモータ81aに出力する。制御部101は、ステップS52の処理を行った後、第6制御フローを終了する。
【0131】
ステップS53において、制御部101は、記憶部102から情報を読み込むことによって第2走行速度を取得する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知し、かつ、人力駆動車1の走行速度が第2走行速度を超えている場合、ステップS54に移行する。制御部101は、荷物が第2位置に配置されていることを検知しなかった場合、および、人力駆動車1の走行速度が第2走行速度を超えていなかった場合の少なくとも1つを満たす場合、第6制御フローを終了する。
【0132】
ステップS54において、制御部101は、モータ81aを停止する停止信号をモータ81aに出力する。制御部101は、ステップS54の処理を行った後、第6制御フローを終了する。
【0133】
制御部101は、第6制御フローを実行することによって、荷物の位置、および、人力駆動車1の走行速度に応じてモータ81aを停止でき、快適な走行を実現する。本実施形態では、制御部101は、荷物が第1位置に配置されている場合に、人力駆動車1の走行速度が第1走行速度を超えるとモータ81aを停止する。第1走行速度が第2走行速度よりも小さいため、制御部101は、例えば、荷台Cの端等の落下し易い位置に荷物がある場合に、人力駆動車1の走行速度の増加に伴う人力駆動車1のアシストの停止タイミングを早められる。人力駆動車1のアシストの停止タイミングを早められることによって、人力駆動車1の走行中に荷物がバランスを崩し難くなり、荷台Cに配置された荷物が人力駆動車1の走行中に落下することを抑制できる。
【0134】
本実施形態では、制御部101は、荷物が第2位置にある場合に、人力駆動車1の走行速度が第2走行速度を超えるとモータ81aを停止する。第2走行速度が第1走行速度よりも大きいため、制御部101は、例えば、荷台Cの中央部分等の落下し難い位置に荷物がある場合に人力駆動車1によるアシストを継続して行い易くなり、快適な走行を実現する。本実施形態では、荷台Cに配置された荷物の位置が落下し易い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し難い第2位置に配置されているか否かを検知したが、本発明はこの実施形態に限定されない。荷台Cに配置された荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知してもよい。荷物の位置が落下し難い第1位置に配置されているか否かを検知した後、荷物の位置が第1位置に配置されていない場合、荷物の位置が落下し易い第2位置に配置されているか否かを検知する場合、第1走行速度は第2走行速度より速い速度に設定される。
【0135】
(変形例)
各実施形態に関する説明は、本発明に従う制御システム70、および、制御装置100が取り得る形態の例示であり、本発明を制限することを意図していない。本発明に従う制御システム70、および、制御装置100は、例えば以下に示す各実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わされた形態を取り得る。
【0136】
例えば、各実施形態における人力駆動車1の構成は一例であり、人力駆動車1は、各実施形態において示されない各種装置を含んでいてもよく、各実施形態において示す各種装置のうち一部を含まない構成としてもよい。
【0137】
各実施形態において例示される構成は、相互に矛盾しない範囲において互いに組み合わせられてもよい。各実施形態において例示されるフローチャートの処理内容、および、処理順序は一例であり、本発明の範囲内において適宜処理内容、および、処理順序を変更できる。
【0138】
各実施形態において例示される制御において用いられる各種の閾値は限定されず、任意に設定されてもよい。各種の閾値は、操作装置43の操作等によって任意に変更されてもよい。
【0139】
各実施形態において制御部101が制御する電気部品80は、ドライブユニット81、および、報知装置に限定されない。各実施形態において、制御部101は、ドライブユニット81、および、報知装置とは異なる電気部品80を制御してもよい。各実施形態において、制御部101は、例えば、電動サスペンション82、電動シートポスト83、電動リアディレイラ84、電動フロントディレイラ85、および、電動クラッチ86の少なくとも1つを制御してもよい。
【0140】
制御部101は、例えば、各実施形態において電動サスペンション82を制御する場合、荷物の位置、荷物の重量、および、人力駆動車1の走行速度に応じて、電動サスペンション82の各種パラメータを変更する。電動サスペンション82の各種パラメータは、例えば、ロックアウト状態、トラベル量、減衰力、および、反発力の少なくとも1つを含む。
【0141】
制御部101は、例えば、各実施形態において電動シートポスト83を制御する場合、荷物の位置、荷物の重量、および、人力駆動車1の走行速度に応じて、電動シートポスト83の各種パラメータを変更する。電動シートポスト83の各種パラメータは、例えば、シート44の高さを含む。
【0142】
制御部101は、例えば、各実施形態において電動リアディレイラ84を制御する場合、荷物の位置、荷物の重量、および、人力駆動車1の走行速度に応じて、電動リアディレイラ84の各種パラメータを変更する。電動リアディレイラ84の各種パラメータは、例えば、変速ステージを含む。
【0143】
制御部101は、例えば、各実施形態において電動フロントディレイラ85を制御する場合、荷物の位置、荷物の重量、および、人力駆動車1の走行速度に応じて、電動フロントディレイラ85の各種パラメータを変更する。電動フロントディレイラ85の各種パラメータは、例えば、変速ステージを含む。
【0144】
制御部101は、例えば、各実施形態において電動クラッチ86を制御する場合、荷物の位置、荷物の重量、および、人力駆動車1の走行速度に応じて、電動クラッチ86の動作を制御する。
【0145】
各実施形態において、圧力検出部110が検出する情報は、荷台Cに配置された荷物の位置、および、重量に限定されない。各実施形態において、圧力検出部110は、荷台Cに配置された荷物の重心の位置、および、振動をさらに検出してもよい。制御部101は、圧力検出部110によって検出される荷物の重心の位置、および、振動に応じて、電気部品80を制御してもよい。例えば、制御部101は、荷物の重心の位置、および、振動が所定の条件を満たす場合に、電気部品80を制御してもよい。
【0146】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」、または、「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」、または、「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0147】
1…人力駆動車、70…制御システム、80…電気部品、81…ドライブユニット、81a…モータ、82…電動サスペンション、83…電動シートポスト、84…電動リアディレイラ、85…電動フロントディレイラ、86…電動クラッチ、87…電子端末、88…ディスプレイ、89…振動発生装置、90…光発生装置、91…音発生装置、100…制御装置、101…制御部、110…圧力検出部、C…荷台、PM…最大出力値、PM1…第1出力値、PM2…第2出力値
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図11