(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069849
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】宅配ボックス固定具および宅配ボックスユニット
(51)【国際特許分類】
A47G 29/122 20060101AFI20230511BHJP
A47G 29/30 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
A47G29/122 Z
A47G29/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021182021
(22)【出願日】2021-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】加藤 敏光
【テーマコード(参考)】
3K100
【Fターム(参考)】
3K100CA43
3K100CA48
3K100CA60
3K100CB05
3K100CC05
3K100CD03
(57)【要約】
【課題】宅配ボックスユニットを設置する設置場所の範囲を広げることができる宅配ボックス固定具および宅配ボックスユニットを提供する。
【解決手段】宅配ボックスユニット1は、宅配ボックスの上方に配置された宅配ボックス屋根4を備える。宅配ボックス屋根は、屋根本体84と、第3屋根85と、を備える。屋根本体は、宅配ボックスの上方に配置される。第3屋根は、屋根本体のうち第2屋根89の後端部89aに対して着脱可能に取り付けられ、宅配ボックスの背面から離れる方向に突出されている。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
宅配ボックスの上方に配置された屋根を備える宅配ボックスユニットにおいて、
前記屋根は、
前記宅配ボックスの上方に配置される屋根本体と、
前記屋根本体のうち前記宅配ボックスの背面側の端部に対して着脱可能に取り付けられ、前記宅配ボックスの背面から離れる方向に突出する分割屋根と、を備える、
ことを特徴とする宅配ボックスユニット。
【請求項2】
前記屋根は、
前記屋根本体のうち前記宅配ボックスの背面側の端部と前記宅配ボックスの正面側の端部とに対して前記分割屋根の一部が隙間をあけて下方に重ねられた状態で着脱可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の宅配ボックスユニット。
【請求項3】
前記屋根は、
宅配ボックスに到達する直射日光を遮るように傾斜角度を変更可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の宅配ボックスユニット。
【請求項4】
前記屋根は、
前記屋根本体のうち前記宅配ボックスの背面側の端部および前記宅配ボックスの正面側の端部の少なくとも一方に、前記分割屋根が前記屋根本体に対して傾斜角度を変更可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の宅配ボックスユニット。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の宅配ボックスユニットに備えた宅配ボックス固定具であって、
前記宅配ボックス固定具は、
前記宅配ボックスを支持するポールと、
前記ポールに固定され、かつ設置部に固定されるアンカー固定部と、を備え、
前記ポールおよび前記アンカー固定部の一方に形成されて上下方向に延びる長孔部と、
前記ポールおよび前記アンカー固定部の他方に設けられて前記長孔部に挿入され、前記長孔部の長手方向に沿って移動可能で、かつ、前記ポールおよび前記アンカー固定部の一方を固定可能な支持部と、を備える、
ことを特徴とする宅配ボックス固定具。
【請求項6】
前記ポールおよび前記アンカー固定部は、
前記宅配ボックスの前後方向への傾斜移動を許容するように前記ポールを前記アンカー固定部に対して回動可能に連結する中央連結部を備え、
前記ポールおよび前記アンカー固定部の一方には、
前記長孔部に交差して形成され、かつ、前記ポールの回動に対応して前記支持部を案内可能な他の長孔部を備える、
ことを特徴とする請求項5に記載の宅配ボックス固定具。
【請求項7】
前記他の長孔部は、
前記中央連結部を中心とする円に沿って円弧状に形成されている、
ことを特徴とする請求項6に記載の宅配ボックス固定具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宅配ボックス固定具および宅配ボックスユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、集合住宅などに固定具により設置される宅配ボックスユニットが知られている。以下、固定具を「宅配ボックス固定具」ということもある。宅配ボックスユニットによれば、宅配ボックスの正面に設けられた扉を開閉して宅配ボックスからの荷物(物品)の収納/取り出しが可能である。よって、居住者(すなわち、使用者)が留守にしている場合でも配達された荷物を受け取ることができる。
【0003】
ここで、宅配ボックスユニットのなかには、宅配ボックスの上方に屋根を備えたものが知られている。宅配ボックスの上方に屋根を備えることにより、例えば、晴天の場合に太陽光(直射日光)の熱で宅配ボックスが温度上昇することを抑えことが可能である。また、雨天の場合に宅配ボックスから取り出した荷物に雨水が当たり難くすることが可能である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
宅配ボックスユニットを宅配ボックス固定具で設置する場合、設置場所の設置環境に対応させて屋根の取付位置や取付角度を変更することが好ましい。しかし、特許文献1の宅配ボックスユニットは、設置場所の設置環境に対応させて屋根の取付位置や取付角度を変更可能に構成されていない。
【0006】
このため、例えば、宅配ボックスユニットの設置場所が宅配ボックスの背面方向から太陽光があたる設置環境の場合、宅配ボックスが温度上昇しないように、宅配ボックスの背面から後方に屋根を大きく突出させる必要がある。しかし、宅配ボックスの背面から後方に屋根を大きく突出させた場合、宅配ボックスユニットの設置場所が制限されてしまい、この観点から改良の余地が残されていた。
【0007】
さらに、宅配ボックスの背面から後方に屋根を大きく突出させた場合設置面積を大きく確保する必要がある。このため、設置面積の関係で建築確認申請をおこなう必要があり工期が必要以上に長くかかってしまうという課題があった。
【0008】
本発明は、宅配ボックスユニットを設置する設置場所の範囲を広げることができる宅配ボックス固定具および宅配ボックスユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明に係る宅配ボックスユニットは、宅配ボックスの上方に配置された屋根を備える宅配ボックスユニットにおいて、前記屋根は、前記宅配ボックスの上方に配置される屋根本体と、前記屋根本体のうち前記宅配ボックスの背面側の端部に対して着脱可能に取り付けられ、前記宅配ボックスの背面から離れる方向に突出する分割屋根と、を備えている。
【0010】
この構成によれば、屋根本体のうち宅配ボックスの背面側の端部に分割屋根を着脱可能に取り付け、宅配ボックスの背面から離れる方向に突出させた。よって、宅配ボックスの背面側からの直射日光を分割屋根で遮ることができる。これにより、晴天の場合に宅配ボックス(特に、頂部3c)が直射日光で温度上昇することを抑制できる。
【0011】
また、例えば、宅配ボックスの背面を建物に近づけて宅配ボックスユニットを設置する場合には、分割屋根を屋根本体から取り外しても宅配ボックスの背面側から直射日光が当たるおそれがない。よって、分割屋根を屋根本体から取り外すことにより、宅配ボックスユニットを建物の近く寄せて設置できる。これにより、限られた土地を有効利用でき、宅配ボックスユニットを設置する設置場所の範囲を広げることができる。
【0012】
さらに、分割屋根を屋根本体の端部に着脱可能とすることにより、宅配ボックスユニット(特に、屋根)を運搬(輸送)する際に、分割屋根を屋根本体から取り外して分割することができる。これにより、屋根をコンパクトに(小さく)まとめることができ、運搬しやすくできる。
【0013】
(2)前記屋根は、前記屋根本体のうち前記宅配ボックスの背面側の端部と前記宅配ボックスの正面側の端部とに対して前記分割屋根の一部が隙間をあけて下方に重ねられた状態で着脱可能に構成されていてもよい。
【0014】
この構成によれば、屋根本体のうち背面側の端部と正面側の端部とに対して分割屋根を着脱可能とした。よって、宅配ボックスユニットの設置環境に対応させて分割屋根を屋根本体の背面側の端部と正面側の端部とに選択して取り付け位置を変更できる。これにより、宅配ボックスユニットを設置する設置場所の範囲を広げることができる。
【0015】
また、例えば、設置環境に対応させて背面側の端部から分割屋根を取り外した場合に、分割屋根を正面側の端部に取り付けて利用できる。よって、分割屋根を無駄にしないようにできる。
【0016】
さらに、分割屋根の一部を屋根本体に対して隙間をあけて重ねた状態に着脱可能とした。よって、屋根本体と分割屋根の一部との隙間に空間(すなわち、空気層)を形成することができる。これにより、直射日光の熱を空気層で遮ることができる。すなわち、晴天の場合に宅配ボックス(特に、頂部)が直射日光で温度上昇することを空気層で好適に抑制できる。
【0017】
(3)前記屋根は、宅配ボックスに到達する直射日光を遮るように傾斜角度を変更可能に構成されていてもよい。
【0018】
この構成によれば、屋根の傾斜角度を変更可能に構成した。よって、宅配ボックスユニットの設置環境に対応させて屋根の傾斜角度を調整することにより、直射日光を屋根で好適に遮ることができる。これにより、例えば、晴天の場合に宅配ボックス(特に、頂部)が直射日光で温度上昇することを抑制できる。
(4)前記屋根は、前記屋根本体のうち前記宅配ボックスの背面側の端部および前記宅配ボックスの正面側の端部の少なくとも一方に、前記分割屋根が前記屋根本体に対して傾斜角度を変更可能に取り付けられてもよい。
【0019】
この構成によれば、屋根本体のうち背面側の端部または正面側の端部に分割屋根を取り付ける際に、背面側の端部および正面側の端部の少なくとも一方に対して分割屋根の傾斜角度を変更可能とした。
よって、例えば、分割屋根を背面側の端部に取り付ける際に、宅配ボックスの背面側からの直射日光に対応させて分割屋根の傾斜角度を調整できる。これにより、晴天の場合に宅配ボックスの背面側からの直射日光を分割屋根で好適に遮ることができる。したがって、宅配ボックス(特に、頂部)が背面側からの直射日光で温度上昇することを抑制できる。
【0020】
また、例えば、分割屋根を正面側の端部に取り付ける際に、宅配ボックスの正面側からの直射日光に対応させて分割屋根の傾斜角度を調整できる。これにより、晴天の場合に宅配ボックスの正面側からの直射日光を分割屋根で好適に遮ることができる。したがって、宅配ボックス(特に、頂部)が正面側からの直射日光で温度上昇することを抑制できる。
【0021】
さらに、例えば、分割屋根を正面側の端部に取り付ける際に、分割屋根に滴下した雨水を宅配ボックスの正面から離れる方向に流れるように分割屋根の傾斜角度を調整できる。ここで、正面側の端部に取り付けた分割屋根を宅配ボックスの正面に立って宅配ボックスから荷物を取り出す使用者(以下、居住者ということもある)の背中まで分割屋根を突出させることが可能である。
よって、例えば、分割屋根により使用者の背中の後方に雨水を流すことができる。これにより、雨天の場合に使用者や宅配ボックスから取り出した荷物が雨水で濡れることを抑制できる。
【0022】
(5)本発明に係る宅配ボックス固定具は、(1)から(4)のいずれかに記載の宅配ボックスユニットに備えた宅配ボックス固定具であって、前記宅配ボックス固定具は、前記宅配ボックスを支持するポールと、前記ポールに固定され、かつ設置部に固定されるアンカー固定部と、を備え、前記ポールおよび前記アンカー固定部の一方に形成されて上下方向に延びる長孔部と、前記ポールおよび前記アンカー固定部の他方に設けられて前記長孔部に挿入され、前記長孔部の長手方向に沿って移動可能で、かつ、前記ポールおよび前記アンカー固定部の一方を固定可能な支持部と、を備えている。
【0023】
この構成によれば、ポールおよびアンカー固定部の一方に長孔部を形成し、ポールおよびアンカー固定部の他方に設けた支持部を長孔部に挿入させた。さらに、長孔部を上下方向に延ばし、支持部を長孔部の長手方向に沿って移動可能とした。ここで、例えば、ポールおよびアンカー固定部は、宅配ボックスの左側部および右側部にそれぞれ設けられる。よって、例えば、左側部および右側部の一方に設けられた長孔部の下方側に支持部を配置することにより、左側部および右側部の一方を左側部および右側部の他方に対して上方に持ち上げることができる。
【0024】
これにより、例えば、設置部の設置面が宅配ボックスの左方向から右方向に向けて左向きの下り勾配で形成されている場合において、左側部および右側部の一方のポールの高さを変更させて、左右側のポールを同じ高さに調整できる。したがって、設置面に勾配が形成されている場合においても、宅配ボックスを傾斜させることなく水平に設置できる。
また、例えば、設置部の設置面が宅配ボックスの右方向から左方向に向けて右向きの下り勾配で形成されている場合においても、左向きの下り勾配と同様に、宅配ボックスを傾斜させることなく水平に設置できる。
すなわち、従来技術のように、表面が水平に形成されたコンクリート基礎を設置面とポールとの間に介在させる必要がない。この結果、ポールに支持された宅配ボックスを左右方向に勾配のある設置面に対して容易に設置でき、さらに宅配ボックスの設置期間を短縮できる。
【0025】
(6)前記ポールおよび前記アンカー固定部は、前記宅配ボックスの前後方向への傾斜移動を許容するように前記ポールを前記アンカー固定部に対して回動可能に連結する中央連結部を備え、前記ポールおよび前記アンカー固定部の一方には、前記長孔部に交差して形成され、かつ、前記ポールの回動に対応して前記支持部を案内可能な他の長孔部を備えてもよい。
【0026】
この構成によれば、ポールおよびアンカー固定部の一方に他の長孔部を備えた。他の長孔部は、長孔部に交差して形成され、かつ、ポールの回動に対応して支持部を案内するように形成されている。
よって、例えば、設置部の設置面に宅配ボックスの前後方向への勾配が形成されている場合において、中央連結部を中心にポールを回動させて宅配ボックスの前後方向への傾斜を調整して変更できる。すなわち、宅配ボックスを水平に設置できる。
したがって、従来技術のように、表面が水平に形成されたコンクリート基礎を設置面とポールとの間に介在させる必要がない。この結果、ポールに支持された宅配ボックスを前後方向に勾配のある設置面に対して容易に設置でき、さらに宅配ボックスの設置期間を短縮できる。
【0027】
(7)前記他の長孔部は、前記中央連結部を中心とする円に沿って円弧状に形成されていてもよい。
【0028】
この構成によれば、他の長孔部を円弧状に形成することにより、ポールの回動に対応して支持部を一層円滑に案内することができる。加えて、他の長孔部を長く形成することが可能になり、ポールの回動範囲を広げることができる。よって、宅配ボックスの前後方向への傾斜移動の範囲を広げることができる。これにより、宅配ボックス固定具が適用できる設置面の勾配範囲を広げることが可能になり、宅配ボックス固定具の用途の拡大を図ることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、屋根本体のうち宅配ボックスの背面側の端部に分割屋根を着脱可能に取り付けた。これにより、宅配ボックスユニットを設置する設置場所の範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明に係る一実施形態の宅配ボックスユニットを示す斜視図である。
【
図2】一実施形態の宅配ボックス固定具を示す分解斜視図である。
【
図3】
図4のIII-III線に沿って破断した断面図である。
【
図4】
図1のIV矢視方向からみた側面図であり、中央雄ねじおよび第1雄ねじ~第6雄ねじの頭部を破断した状態を示す。
【
図5】一実施形態の宅配ボックスユニットを左向き下り勾配の設置面に設置する例を説明する正面図である。
【
図6】
図5のVI矢視方向からみた側面図であり、中央雄ねじおよび第1雄ねじ~第6雄ねじの頭部を破断した状態を示す。
【
図7】一実施形態の宅配ボックスユニットを前向き下り勾配の設置面に設置する例を説明する正面図であり、中央雄ねじおよび第1雄ねじ~第6雄ねじの頭部を破断した状態を示す。
【
図8】一実施形態の宅配ボックス屋根の第3屋根を第2屋根に取り付けた状態を示す宅配ボックスユニットの側面図である。
【
図9】一実施形態の宅配ボックス屋根を示す分解斜視図である。
【
図10】一実施形態の宅配ボックス屋根の第3屋根を大きく傾斜させた状態を示す宅配ボックスユニットの側面図である。
【
図12】一実施形態の宅配ボックス屋根の第3屋根を第1屋根に取り付けた状態を示す宅配ボックスユニットの斜視図である。
【
図13】一実施形態の宅配ボックス屋根の第3屋根を第1屋根に取り付けた状態を示す宅配ボックスユニットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて宅配ボックス固定具および宅配ボックスユニットを説明する。なお、図面において、宅配ボックスの正面に対向した利用者の左側を宅配ボックスの左方向、利用者の右側を宅配ボックスの右方向とし、左方向を矢印Lで示し、右方向を矢印Rで示す。また、宅配ボックスの正面側を前方、宅配ボックスの背面側を後方とし、前方を矢印Frで示し、後方を矢印Reで示す。さらに、宅配ボックスの頂部側を上方、底部側を下方とし、上方を矢印Uで示し、下方を矢印Dで示す。
【0032】
<宅配ボックスユニット>
図1に示すように、宅配ボックスユニット1は、宅配ボックス固定具2と、宅配ボックス3と、宅配ボックス屋根(屋根)4と、を備えている。宅配ボックスユニット1は、例えば、集合住宅などのコンクリートベース(設置部)5に設置されている。宅配ボックスユニット1を集合住宅などに設置することにより、居住者が留守にしている場合でも配達された荷物(物品)を受け取ることが可能となる。
【0033】
<宅配ボックス固定具>
宅配ボックス固定具2は、左ポール(ポール)11と、右ポール(ポール)12と、左アンカー固定部(アンカー固定部)13と、右アンカー固定部(アンカー固定部)14と、を備えている。
【0034】
左ポール11は、例えば、アルミニウム合金で押出成形により断面矩形の中空柱状に形成されている(
図3も参照)。左ポール11は、宅配ボックス3の左側部3aにおいて上下方向へ延びるよう設けられている。左ポール11は、ポール本体11a(
図5参照)と、ポール上部11bと、ポール下部11c(
図2参照)と、を備えている。
ポール本体11aは、宅配ボックス3の左側部3aに上下方向を向けて固定されている。ポール上部11bは、宅配ボックス3の頂部3cから上方に延びている。ポール下部11cは、宅配ボックス3の底部3dから下方に延びている。
【0035】
右ポール12は、例えば左ポール11と同様に、アルミニウム合金で押出成形により断面矩形の中空柱状に形成されている。右ポール12は、宅配ボックス3の右側部3bにおいて上下方向へ延びるよう設けられている。右ポール12は、ポール本体12aと、ポール上部12bと、ポール下部12cと、を備えている。
ポール本体12aは、宅配ボックス3の右側部3bに固定されている。ポール上部12bは、宅配ボックス3の頂部3cから上方に延びている。ポール下部12cは、宅配ボックス3の底部3dから下方に延びている。
【0036】
左ポール11のポール下部11cに左アンカー固定部13が固定されている。右ポール12のポール下部12cに右アンカー固定部14が固定されている。左アンカー固定部13および右アンカー固定部14は、例えば、コンクリートベース5に固定されている。
これにより、宅配ボックスユニット1は、左ポール11および右ポール12は、左アンカー固定部13および右アンカー固定部14を介してコンクリートベース5に立設されている。また、左ポール11および右ポール12は、それぞれのポール本体11a,12aにより宅配ボックス3を支持している。
【0037】
ここで、左ポール11および右ポール12は、概ね左右対称に形成されている。また、左アンカー固定部13および右アンカー固定部14も、概ね左右対称に形成されている。よって、以下、左ポール11について詳しく説明して右ポール12の詳しい説明を省略する。また、左アンカー固定部13について詳しく説明して右アンカー固定部14の詳しい説明を省略する。
【0038】
<左ポール>
図2、
図3に示すように、左ポール11のポール下部11cは、中央雌ねじ孔21と、第1雌ねじ孔22と、第2雌ねじ孔23と、第3雌ねじ孔24と、第4雌ねじ孔25と、第5雌ねじ孔26と、第6雌ねじ孔27と、を備えている。中央雌ねじ孔21および第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27は、例えば、ポール下部11cの内壁11dにおいて左右方向に貫通されている。
中央雌ねじ孔21は、例えば、ポール下部11cの内壁11dのうち概ね中央に形成されている。第1雌ねじ孔22~第3雌ねじ孔24は、例えば、ポール下部11cの内壁11dのうち左辺寄りの部位において上下方向に等間隔に配置されている。第4雌ねじ孔25~第6雌ねじ孔27は、例えば、ポール下部11cの内壁11dのうち右辺寄りの部位において上下方向に等間隔に配置されている。
また、第1雌ねじ孔22、第3雌ねじ孔24、第4雌ねじ孔25、および第6雌ねじ孔27は、中央雌ねじ孔21を中心とする円29上に配置されている。
【0039】
さらに、左ポール11のポール下部11cは、中央雄ねじ(支持部)31と、第1雄ねじ(支持部)32と、第2雄ねじ(支持部)33と、第3雄ねじ(支持部)34と、第4雄ねじ(支持部)35と、第5雄ねじ(支持部)36と、第6雄ねじ(支持部)37と、を備えている。
中央雄ねじ31は、中央雌ねじ孔21にねじ結合可能に形成されている。また、第1雄ねじ32~第6雄ねじ37は、第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27にそれぞれねじ結合可能に形成されている。
なお、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37については後で詳しく説明する。
【0040】
<左アンカー固定部>
左アンカー固定部13は、一対の固定部41,42と、補助部43と、を備えている。一対の固定部41,42は、左アンカー固定部13の下辺において左右方向に間隔をあけて左ポール11(具体的には、ポール下部11c)の反対側に突出されている。一対の固定部41,42にはアンカーボルト45が下方から挿通されている。アンカーボルト45は、下部がコンクリートベース5に埋め込まれている。一対のアンカーボルト45にナット46がねじ結合されることにより、左アンカー固定部13がコンクリートベース5に固定されている。
【0041】
補助部43は、左アンカー固定部13の上辺において左ポール11(具体的には、ポール下部11c)の反対側に突出されている。補助部43は、宅配ボックス3の底部3d(
図1参照)に対して間隔をあけて底部3dの下方に配置されている。補助部43は、宅配ボックス3を支持可能な強度を備えている。
【0042】
また、左アンカー固定部13は、中央長孔(長孔部)51と、第1長孔(長孔部)52と、第2長孔(長孔部)53と、第3長孔(長孔部)54と、第4長孔(長孔部)55と、第5長孔(長孔部)56と、第6長孔(長孔部)57と、を備えている。
【0043】
中央長孔51および第1長孔52~第6長孔57は、例えば、左アンカー固定部13のうちポール下部11cの内壁11dに対向する固定壁13aおいて左右方向に貫通されている。
中央長孔51は、例えば、固定壁13aの概ね中央において上下方向に延びる長孔に形成されている。中央長孔51は、中央雌ねじ孔21に対して向かい合う位置に配置されている。中央長孔51には中央雄ねじ31が挿入される。中央雄ねじ31は、中央長孔51に挿入された状態で中央雌ねじ孔21にねじ結合される。
【0044】
ここで、中央雄ねじ31、中央雌ねじ孔21、および中央長孔51により中央連結部16が構成される。すなわち、左ポール11および左アンカー固定部13は、中央連結部16を備えている。中央連結部16については後で詳しく説明する。
【0045】
第1長孔52~第3長孔54は、例えば、固定壁13aのうち左辺寄りの部位において上下方向に等間隔に配置され、上下方向に延びる長孔に形成されている。第1長孔52~第3長孔54は、第1雌ねじ孔22~第3雌ねじ孔24に対してそれぞれ向かい合う位置に配置されている。
第4長孔55~第6長孔57は、例えば、固定壁13aのうち右辺寄りの部位において上下方向に等間隔に配置され、上下方向に延びる長孔に形成されている。第4長孔55~第6長孔57は、第4雌ねじ孔25~第6雌ねじ孔27に対してそれぞれ向かい合う位置に配置されている。
【0046】
また、第1長孔52、第3長孔54、第4長孔55、および第6長孔57は、中央雌ねじ孔21を中心とする円29上に配置されている。第1長孔52~第6長孔57には第1雄ねじ32~第6雄ねじ37がそれぞれ挿入される。第1雄ねじ32~第6雄ねじ37は、第1長孔52~第6長孔57にそれぞれ挿入された状態で第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27にそれぞれねじ結合される。
【0047】
このように、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37が中央雌ねじ孔21および第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27にねじ結合されることにより、左ポール11のポール下部11cに左アンカー固定部13が固定される。すなわち、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37は、左ポール11のポール下部11cに左アンカー固定部13を固定可能な部材である。
ここで、左アンカー固定部13は、コンクリートベース5にアンカーボルト45およびナット46により固定されている。よって、左ポール11は、コンクリートベース5に対して立ち上げられた状態に設置される。
【0048】
また、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37は、中央長孔51および第1長孔52~第6長孔57のそれぞれの長手方向(すなわち、上下方向)に沿って移動可能に形成されている。よって、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37のねじ結合を緩めることにより、左ポール11を上下方向に移動させることができる。これにより、左ポール11の高さを変更させることができる。
【0049】
図2、
図4に示すように、左アンカー固定部13は、中央長孔51および第1長孔52~第6長孔57に加えて、第1交差長孔(他の長孔部)61と、第2交差長孔(他の長孔部)62と、第3交差長孔(他の長孔部)63と、第4交差長孔(他の長孔部)64と、を備えている。第1交差長孔61~第4交差長孔64は、固定壁13aおいて左右方向に貫通されている。
【0050】
第1交差長孔61は、第1長孔52のうち上下方向の中央において第1長孔52に交差するように形成されている。さらに、第1交差長孔61は、中央雌ねじ孔21を中心とする円29に沿って円弧状(湾曲状)に形成されている。
第2交差長孔62は、第3長孔54のうち上下方向の中央において第3長孔54に交差するように形成されている。さらに、第2交差長孔62は、中央雌ねじ孔21を中心とする円29に沿って円弧状(湾曲状)に形成されている。
【0051】
第3交差長孔63は、第4長孔55のうち上下方向の中央において第4長孔55に交差するように形成されている。さらに、第3交差長孔63は、中央雌ねじ孔21を中心とする円29に沿って円弧状(湾曲状)に形成されている。
第4交差長孔64は、第6長孔57のうち上下方向の中央において第6長孔57に交差するように形成されている。さらに、第4交差長孔64は、中央雌ねじ孔21を中心とする円29に沿って円弧状(湾曲状)に形成されている。
【0052】
ここで、第1交差長孔61~第4交差長孔64は、第1長孔52、第3長孔54、第4長孔55、および第6長孔57に挿入された第1雄ねじ32、第3雄ねじ34、第4雄ねじ35、および第6雄ねじ37を案内可能に形成されている。ここで、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37のねじ結合を緩める。この状態において、中央連結部16を中心にして左ポール11を前後方向に回動させる際に、第1雄ねじ32、第3雄ねじ34、第4雄ねじ35、および第6雄ねじ37を第1交差長孔61~第4交差長孔64の長手方向に沿って移動させることができる。
【0053】
すなわち、中央連結部16は、左ポール11を左アンカー固定部13に対して回動可能に左ポール11および左アンカー固定部13を連結している。この中央連結部16により宅配ボックス3の前後方向への傾斜移動が許容される。
なお、第2長孔53および第5長孔56は、中央連結部16を中心にして左ポール11を前後方向に回動させる際に、第2雄ねじ33および第5雄ねじ36に対して移動可能に形成されている。
【0054】
<宅配ボックス>
図1、
図4に示すように、左ポール11のポール本体11a(
図5参照)には宅配ボックス3の左側部3aが固定されている。また、右ポール12のポール本体12aには宅配ボックス3の右側部3bが固定されている。すなわち、宅配ボックス3は、左ポール11および右ポール12に支持されている。
宅配ボックス3は、例えば、金属製箱体の正面に設けられた扉71を開閉して荷物の収納/取り出しがおこなわれる。扉71には鍵カバー72が設けられている。鍵カバー72の内部には、例えば、テンキーから成る暗証番号入力部を備えたプッシュ錠が設けられている。
【0055】
ここで、左ポール11のポール下部11cに設けられた中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37は、左アンカー固定部13に設けられた中央長孔51および第1長孔52~第6長孔57の長手方向に沿って上下方向に移動可能に形成されている。よって、左ポール11を上下方向に移動させて、宅配ボックス3の左側部3aを上下方向に移動させることができる。
また、宅配ボックス3の右側部3bも、宅配ボックス3の左側部3aと同様に、上下方向に移動させることができる。これにより、宅配ボックス3の左側部3aと右側部3bとの高さを調整することができる。
【0056】
さらに、左ポール11のポール下部11cは、中央連結部16を中心にして前後方向に回動可能に構成されている。すなわち、左ポール11のポール下部11cに設けられた第1雄ねじ32、第3雄ねじ34、第4雄ねじ35、および第6雄ねじ37は、左アンカー固定部13に設けられた第1交差長孔61~第4交差長孔64の長手方向に沿って移動可能に形成されている。よって、左ポール11を前後方向に回動させて、宅配ボックス3を前後方向に傾斜移動させることができる。
【0057】
<宅配ボックスユニットの設置手順>
まず、コンクリートベース5の設置面5aが宅配ボックス3の右方向から左方向に向けて左向きの下り勾配で形成されている場合の宅配ボックスユニット1の設置手順を
図5、
図6に基づいて説明する。
図5、
図6に示すように、コンクリートベース5の設置面5aが宅配ボックス3の右方向から左方向に向けて左向きの下り勾配角θ1で形成されている。この場合には、左ポール11の中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37のねじ結合を緩める。
ついで、左ポール11を矢印Aの如く上方に持ち上げる。よって、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37が中央長孔51および第1長孔52~第6長孔57に沿って上方(長手方向)に移動する。
【0058】
この状態において、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37を中央雌ねじ孔21および第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27(
図2参照)にねじ結合する。よって、左ポール11が上方に持ち上げられた状態に保持される。
このように、左ポール11を上方に持ち上げて左ポール11の高さを変更させることにより、左ポール11と右ポール12とを同じ高さに調整できる。これにより、宅配ボックス3の左側部3aと右側部3b(
図1参照)とを同じ高さに調整できる。したがって、宅配ボックス3の左側を下向きに傾斜させることなく宅配ボックス3を水平に設置できる。
【0059】
また、コンクリートベース5の設置面5aが宅配ボックス3の左方向から右方向に向けて右向きの下り勾配で形成されている場合においても、左向きの下り勾配と同様に、宅配ボックス3の右側を下向きに傾斜させることなく宅配ボックス3を水平に設置できる。
すなわち、実施形態の宅配ボックスユニット1によれば、従来技術のように、表面が水平に形成されたコンクリート基礎を設置面5aと左右のアンカー固定部13,14との間に介在させる必要がない。この結果、左ポール11および右ポール12に支持された宅配ボックス3(すなわち、宅配ボックスユニット1)を左右方向に勾配のある設置面5aに対して容易に設置でき、さらに宅配ボックス3の設置期間を短縮できる。
【0060】
つぎに、コンクリートベース5の設置面5aが宅配ボックスの後方から前方に向けて前向きの下り勾配で形成されている場合の宅配ボックスユニット1の設置手順を
図7に基づいて説明する。
図7に示すように、コンクリートベース5の設置面5aが宅配ボックス3の後方から前方に向けて前向きの下り勾配角θ2で形成されている。この場合に、左ポール11の中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37のねじ結合を緩める。
ついで、中央連結部16を中心に左ポール11を後方に向けて矢印Bの如く回動させる。よって、第1雄ねじ32、第3雄ねじ34、第4雄ねじ35、および第6雄ねじ37が第1交差長孔61~第4交差長孔64に沿って第1交差長孔61~第4交差長孔64の長手方向の後方に移動する。
【0061】
この状態において、中央雄ねじ31および第1雄ねじ32~第6雄ねじ37を中央雌ねじ孔21および第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27(
図2参照)にねじ結合する。よって、左ポール11が後方に回動されて鉛直に立ち上げられた状態に保持される。
また、右ポール12も、左ポール11と同様に、後方に回動されて鉛直に立ち上げられた状態に保持される。
このように、左ポール11および右ポール12を鉛直に立ち上げた状態に保持することにより、宅配ボックスの前方への傾斜を調整して変更することが可能になる。これにより、宅配ボックス3の前側を下向きに傾斜させることなく宅配ボックス3を水平に設置できる。
【0062】
また、コンクリートベース5の設置面5aが宅配ボックス3の前方から後方に向けて後向きの下り勾配で形成されている場合においても、前向きの下り勾配と同様に、宅配ボックス3の後側を下向きに傾斜させることなく宅配ボックス3を水平に設置できる。
すなわち、実施形態の宅配ボックスユニット1によれば、従来技術のように、表面が水平に形成されたコンクリート基礎を設置面5aと左右のアンカー固定部13,14との間に介在させる必要がない。この結果、左ポール11および右ポール12に支持された宅配ボックス3(すなわち、宅配ボックスユニット1)を前後方向に勾配のある設置面5aに対して容易に設置でき、さらに宅配ボックス3の設置期間を短縮できる。
【0063】
また、第1交差長孔61~第4交差長孔64は、中央雌ねじ孔21(
図2参照)や中央雄ねじ31を中心とする円29に沿って円弧状に形成されている。これにより、左ポール11の回動に対応して第1雄ねじ32、第3雄ねじ34、第4雄ねじ35、および第6雄ねじ37を第1交差長孔61~第4交差長孔64に沿って一層円滑に案内することができる。
【0064】
加えて、第1交差長孔61~第4交差長孔64を円29に沿って円弧状に形成することにより、第1交差長孔61~第4交差長孔64を長手方向に長く形成することが可能になり、左ポール11の回動範囲を広げることができる。よって、宅配ボックス3の前後方向への傾斜移動の範囲を広げることができる。
これにより、宅配ボックス固定具2(すなわち、宅配ボックスユニット1)が適用できる設置面5aの勾配範囲を広げることが可能になり、宅配ボックス固定具2(宅配ボックスユニット1)の用途の拡大を図ることができる。
【0065】
以上説明したように、実施形態の宅配ボックスユニット1は、左右方向に勾配のある設置面や、前後方向に勾配のある設置面に対して容易に設置できる。これにより、宅配ボックスユニット1の設置期間を短縮できる。
【0066】
<宅配ボックス屋根>
図8、
図9に示すように、宅配ボックス屋根4は、宅配ボックス3の上方に配置されている。具体的には、左ポール11のポール上部11bに左屋根固定部81が固定されている。また、右ポール12のポール上部12bに右屋根固定部82が固定されている。左ポール11のポール上部11bおよび右ポール12のポール上部12bは、宅配ボックス3の上方に配置されている。左屋根固定部81の上部および右屋根固定部82の上部には宅配ボックス屋根4が固定されている。すなわち、宅配ボックス屋根4は、宅配ボックス3の上方に配置されている。
【0067】
宅配ボックス屋根4は、屋根本体84と、第3屋根(分割屋根)85と、を備えている。屋根本体84は、例えば、第1屋根87と、一対の取付ブラケット88と、第2屋根89と、を備えている。
第1屋根87は、左屋根固定部81の上部および右屋根固定部82の上部に取り付けられることにより固定されている。第1屋根87は、例えば平板材により曲げ形成され、第1屋根部91と、一対の第1折曲片92と、を有する。
第1屋根部91は、平坦に形成され、前端から後端に向けて(すなわち、宅配ボックス3の正面3e側から背面3f側に向けて)傾斜角度θ3の比較的緩やかな下り勾配で傾斜されている。一対の第1折曲片92は、第1屋根部91の左辺および右片から下方に向けて折り曲げられている。すなわち、第1屋根87は、第1屋根部91および一対の第1折曲片92により断面U字状に形成されている。
【0068】
第1屋根87は、左屋根固定部81の上部および右屋根固定部82の上部に固定された状態において、左ポール11および右ポール12に対して前方に向けて突出されている。この状態において、第1屋根87は、宅配ボックス3の上方に配置され、かつ、宅配ボックス3の正面3eに対して前方に突出されている。第1屋根87の前端部87aに一対の取付ブラケット88が設けられている。
【0069】
一対の取付ブラケット88は、第1屋根87の前端部87a(具体的には、第1屋根部91の前端部)において裏面に設けられている。すなわち、一対の取付ブラケット88は、前端部87aの裏面において一対の第1折曲片92寄りの部位に固定されている。
取付ブラケット88は、突出部95と、一対の取付片96と、を有する。突出部95は、第1屋根87の前端部87aにおいて裏面から下方に向けて断面U字状に突出され、ブラケット底部97を有する。突出部95の上辺から一対の取付片96が突出部95の外側に向けて張り出されている。一対の取付片96は、第1屋根87の前端部87aにおいての裏面に接続されている。
【0070】
この状態において、ブラケット底部97が後端から前端に向けて(すなわち、宅配ボックス3の背面3f側から正面3e側に向けて)下り勾配に形成されている。ブラケット底部97には第1屋根雌ねじ孔98が上下方向に貫通するように形成されている。一対のブラケット底部97には、後述する第3屋根85が取り付けられる。
なお、一対の取付ブラケット88においてブラケット底部97を後端から前端に向けて下り勾配に形成した理由については後で詳しく説明する。
【0071】
第2屋根89は、第1屋根87の後方に配置されている。第2屋根89は、第1屋根87と概ね同様に形成されている。すなわち、第2屋根89は、左屋根固定部81の上部および右屋根固定部82の上部に取り付けられることにより固定されている。第1屋根87は、例えば平板材により曲げ形成され、第2屋根部101と、一対の第2折曲片102と、を有する。
【0072】
第2屋根部101は、第1屋根部91と同様に平坦に形成され、例えば前端 から後端 に向けて(すなわち、宅配ボックス3の正面3e側から背面3f側に向けて)傾斜角度θ3の比較的緩やかな下り勾配で傾斜されている。なお、第2屋根部101の傾斜角度を第1屋根部91の傾斜角度θ3に対して変化させることも可能である。
一対の第2折曲片102は、第2屋根部101の左辺および右片から下方に向けて、折り曲げられている。すなわち、第2屋根部101および一対の第2折曲片102により第2屋根89が断面U字状に形成されている。また、一対の第2折曲片102は、一対の第1折曲片92の間に配置可能に形成されている。
【0073】
一対の第2折曲片102は、第2取付孔104と、スライド孔105と、を有する。第2取付孔104は、第2折曲片102の後端部に左右方向に貫通するように形成されている。スライド孔105は、第2折曲片102の後端部において第2取付孔104の後方に形成されている。スライド孔105は、第2取付孔104を中心とする円106(
図11参照)に沿って円弧状(湾曲状)に形成されている。
第2取付孔104およびスライド孔105は、後述する第3屋根85を一対の第2折曲片102の後端部(すなわち、第2屋根89の後端部89a)に取り付けるための孔である。
【0074】
第2屋根89は、左屋根固定部81の上部および右屋根固定部82の上部に固定された状態において、一対の第2折曲片102の前端部が一対の第1折曲片92の間に配置されている。さらに、第2屋根89は、第2屋根部101の前端部が第1屋根部91の後端部に対して隙間をあけて下方に重ねられた状態で配置されている。
この状態において、第2屋根89は、宅配ボックス3の上方で、かつ、宅配ボックス3の背面3fに対して後方に突出されている。
【0075】
第3屋根85は、第2屋根89の後方あるいは第1屋根87の前方に配置される。第3屋根85は、第1屋根87および第2屋根89と概ね同様に形成されている。すなわち、第3屋根85は、例えば平板材により曲げ形成され、第3屋根部111と、一対の第3折曲片112と、を有する。
【0076】
第3屋根部111は、平坦に形成され、一端部に一対の第3取付孔114を有する。具体的には、一対の第3取付孔114は、第3屋根部111の一端部(すなわち、第3屋根85の一端部85a(分割屋根の一部))において、一対の取付ブラケット88の第1屋根雌ねじ孔98に対応する位置に形成されている。
一対の第3折曲片112は、第3屋根部111の左辺および右片から下方に向けて、折り曲げられている。すなわち、第3屋根部111および一対の第3折曲片112により第3屋根85が断面U字状に形成されている。また、一対の第3折曲片112は、一対の第2折曲片102の間に配置可能に形成されている。
【0077】
一対の第3折曲片112は、一端部に一対の第3屋根雌ねじ孔115を有する。一対の第3屋根雌ねじ孔115は、第3折曲片112の一端部(すなわち、第3屋根85の一端部85a)において、第2折曲片102の第2取付孔104およびスライド孔105に対応する位置に形成されている。
【0078】
第3屋根85は、第2屋根89の後端部89a(すなわち、屋根本体84のうち宅配ボックス3の背面3f側の端部)、および第1屋根87の前端部87a(すなわち、屋根本体84のうち宅配ボックス3の正面3e側の端部)に着脱可能に取り付けられる。
【0079】
つぎに、第3屋根85を第2屋根89の後端部89aに取り付ける例、および、第3屋根85を第1屋根87の前端部87aに取り付ける例を
図8から
図13に基づいて説明する。
まず、第3屋根85を第2屋根89の後端部89aに着脱可能に取り付ける例を
図8、
図9に基づいて説明する。
【0080】
図8、
図9に示すように、第3屋根85は、例えば、一端部85aが第2屋根89の後端部89aにおいて第2屋根部101の下方に間隔をあけて配置されている。また、第2屋根89の第2取付孔104およびスライド孔105に一対の第2屋根雄ねじ121が挿入され、一対の第3屋根雌ねじ孔115にねじ結合されている。
よって、第3屋根85は、一端部85aが第2屋根89の後端部89a(すなわち、屋根本体84のうち宅配ボックス3の背面3f側の端部)に対して一対の第2屋根雄ねじ121により着脱可能に取り付けられている。
【0081】
以下、一対の第2屋根雄ねじ121のうち、第2取付孔104に挿入される第2屋根雄ねじ121を「第2屋根雄ねじ121A」、スライド孔105に挿入される第2屋根雄ねじ121を「第2屋根雄ねじ121B」ということもある。
【0082】
スライド孔105に挿入された第2屋根雄ねじ121Bは、例えば、スライド孔105の上端105a(
図11も参照)に当接されている。この状態において、第3屋根85は、例えば、第2屋根部101の傾斜角度θ3と同じ下り勾配で傾斜されている。また、第3屋根85は、一端部85aが第2屋根89の後端部89aにおいて第2屋根部101に対して隙間をあけて下方に重ねられた状態で配置されている。さらに、第3屋根85は、第2屋根89の後端部89aに対して後方(すなわち、宅配ボックス3の背面3fから離れる方向に)に突出している。
よって、宅配ボックス3の背面3f側からの直射日光130を第3屋根85で遮ることができる。これにより、晴天の場合に宅配ボックス3(特に、頂部3c)が直射日光130で温度上昇することを抑制できる。
【0083】
また、第2屋根89は、第2屋根89の前端部89bが第1屋根87の後端部87bにおいて第1屋根部91に対して隙間をあけて下方に重ねられた状態で配置されている。よって、第1屋根87の後端部87bと第2屋根89の前端部89bとの隙間に空間(すなわち、第1空気層)を形成できる。
さらに、第3屋根85は、一端部85aが第2屋根89の後端部89aにおいて第2屋根部101に対して隙間をあけて下方に隙間をあけた状態で配置されている。よって、第2屋根89の後端部89aと第3屋根85の一端部85aとの隙間に空間(すなわち、第2空気層)を形成できる。
これにより、直射日光130の熱を第1空気層および第2空気層で遮ることができる。すなわち、晴天の場合に宅配ボックス3(特に、頂部3c)が直射日光130で温度上昇することを第1空気層および第2空気層で好適に抑制できる。
【0084】
つぎに、第3屋根85の傾斜角度を第2屋根89の傾斜角度θ3に対して下方に傾斜させる例を
図10、
図11に基づいて説明する。
図10、
図11に示すように、スライド孔105は、第2取付孔104を中心とする円106に沿って円弧状に形成されている。よって、第2屋根雄ねじ121Aおよび第2屋根雄ねじ121Bのねじ結合を緩めることにより、第2屋根雄ねじ121Aを中心にして第2屋根雄ねじ121Bをスライド孔105に沿って移動させることができる。
これにより、第3屋根85は、第2屋根雄ねじ121Aを中心にしてスライド孔105の長さの範囲において上下方向に揺動可能である。
【0085】
ここで、スライド孔105に挿入された第2屋根雄ねじ121Bは、例えば、スライド孔105の下端105b(
図9参照)に当接されている。この状態において、第3屋根85は、傾斜角度θ4の下り勾配で傾斜されている。第3屋根85の傾斜角度θ4は、例えば、第2屋根89の傾斜角度θ3より大きい。
すなわち、第3屋根85は、傾斜角度θ3~θ4の範囲Eで下り勾配の傾斜を変更可能に第2屋根89の後端部89aに取り付けられている。
【0086】
よって、例えば、第3屋根85を第2屋根89の後端部89aに取り付ける際に、宅配ボックス3の背面3f側からの直射日光130に対応させて第3屋根85を傾斜角度θ3~θ4の範囲Eで下り勾配の傾斜を調整できる。これにより、晴天の場合に宅配ボックス3の背面3f側からの直射日光130を第3屋根85で好適に遮ることができる。したがって、宅配ボックス3(特に、頂部3c)が背面3f側からの直射日光130で温度上昇することを抑制できる。
【0087】
ついで、第3屋根85を第1屋根87の前端部87aに着脱可能に取り付ける例を
図9、
図12、
図13に基づいて説明する。
図9、
図12、
図13に示すように、第3屋根85は、例えば、一端部85aが第1屋根87の前端部87aにおいて第1屋根部91の下方に間隔をあけて配置されている。また、第3屋根85の一対の第3取付孔114に一対の第1屋根雄ねじ124が挿入され、一対の取付ブラケット88の第1屋根雌ねじ孔98にねじ結合されている。
よって、第3屋根85は、一端部85aが第1屋根87の前端部87a(具体的には、一対の取付ブラケット88のブラケット底部97)に対して一対の第1屋根雄ねじ124により着脱可能に取り付けられている。
【0088】
また、第3屋根85は、一端部85aが第1屋根87の前端部87aにおいて第1屋根部91に対して隙間をあけて下方に重ねられた状態で配置されている。さらに、第3屋根85は、第1屋根87の前端部87aに対して前方(すなわち、宅配ボックス3の正面3eから離れる方向に)に突出している。
よって、宅配ボックス3の正面3e側からの直射日光130を第3屋根85で遮ることができる。これにより、晴天の場合に宅配ボックス3(特に、頂部3c)が直射日光130で温度上昇することを抑制できる。
【0089】
ここで、取付ブラケット88のブラケット底部97は、後端から前端に向けて下り勾配に形成されている。すなわち、ブラケット底部97は、宅配ボックス3の背面3f側から正面3e側に向けて下り勾配に形成されている。よって、一対の取付ブラケット88のブラケット底部97に第3屋根85の一端部85aが取り付けられた状態において、第3屋根85は、宅配ボックス3の背面3f側から正面3e側に向けて下り勾配に配置されている。
一方、第1屋根87は、宅配ボックス3の正面側から背面側に向けて傾斜角度θ3の比較的緩やかな下り勾配で傾斜されている。すなわち、第3屋根85は、第1屋根87に対して下り勾配の傾斜を変更可能に一対の取付ブラケット88のブラケット底部97に取り付けられている。
【0090】
よって、例えば、第3屋根85を第1屋根87の前端部87aに取り付ける際に、宅配ボックス3の正面3e側からの直射日光130に対応させて第3屋根85の傾斜角度を調整できる。これにより、晴天の場合に宅配ボックス3の正面3e側からの直射日光130を第3屋根85で好適に遮ることができる。したがって、宅配ボックス3(特に、頂部3c)が宅配ボックス3の正面3e側からの直射日光130で温度上昇することを抑制できる。
【0091】
さらに、例えば、第3屋根85を第1屋根87の前端部87aに取り付ける際に、第3屋根85に滴下した雨水131を宅配ボックス3の正面3eから離れる矢印方向に流れるように第3屋根85の傾斜角度を調整できる。ここで、第1屋根87の前端部87aに取り付けた第3屋根85を、宅配ボックス3の正面3eに立って宅配ボックス3から荷物を取り出す使用者135の背中135aまで第3屋根85を突出させることが可能である。
よって、例えば、第3屋根85は、使用者135の背中135aより後方に雨水131を矢印の如く流すことができる。これにより、雨天の場合に使用者135や宅配ボックス3から取り出した荷物136が雨水131で濡れることを抑制できる。
【0092】
以上説明したように、実施形態の宅配ボックスユニット1によれば、第3屋根85の一端部85aを第2屋根89の後端部89aに対して着脱可能に取り付けて、第3屋根85を宅配ボックス3の背面3fから離れる方向に突出させた。よって、宅配ボックス3の背面3f側からの直射日光130を第3屋根85で遮ることができる。これにより、晴天の場合に宅配ボックス3(特に、頂部3c)が直射日光で温度上昇することを抑制できる。
【0093】
また、例えば、宅配ボックス3の背面3fを建物138(
図13参照)に近づけて宅配ボックスユニット1を設置する場合がある。この場合には、第3屋根85を第2屋根89の後端部89aから取り外しても宅配ボックス3の背面3f側から直射日光130が当たるおそれがない。
よって、第3屋根85を第2屋根89の後端部89aから取り外すことにより、宅配ボックスユニット1を建物の近く寄せて設置できる。これにより、限られた土地を有効利用でき、宅配ボックスユニット1を設置する設置場所の範囲を広げることができる。
【0094】
さらに、第3屋根85を第2屋根89の後端部89aに着脱可能とすることにより、宅配ボックスユニット1(特に、宅配ボックス屋根4)を運搬(輸送)する際に、第3屋根85を第2屋根89の後端部89aから取り外して分割することができる。また、第1屋根87と第2屋根89とを分割することができる。加えて、分割した第1屋根87、第2屋根89、および第3屋根85を重ね合わせることができる。これにより、宅配ボックス屋根4をコンパクトに(小さく)まとめることができ、運搬しやすくできる。
【0095】
また、第3屋根85を第2屋根89の後端部89aと第1屋根87の前端部87aとに対して着脱可能とした。よって、宅配ボックスユニット1の設置環境に対応させて第3屋根85を、第2屋根89の後端部89aと第1屋根87の前端部87aとに取り付け位置を選択して変更できる。これにより、宅配ボックスユニット1を設置する設置場所の範囲を広げることができる。
【0096】
さらに、例えば、設置環境に対応させて第2屋根89の後端部89aから第3屋根85を取り外した場合に、第3屋根85を第1屋根87の前端部87aに取り付けて利用できる。よって、第3屋根85を無駄にしないようにできる。
【0097】
ここで、前述したように、宅配ボックスユニット1は、左ポール11および右ポール12が左アンカー固定部13および右アンカー固定部14に対して上下方向に移動可能で、かつ前後方向に回動可能に支持されている。よって、宅配ボックス屋根4を左ポール11および右ポール12とともに上下方向に移動させ、さらに前後方向に回動させることができる。
これにより、宅配ボックス屋根4の上下方向への移動、前後方向への回動を宅配ボックス屋根4の分割構成に加えることにより、例えば、直射日光130を宅配ボックス屋根4で一層好適に遮ることができる。したがって、晴天の場合に宅配ボックス3(特に、頂部3c)が直射日光で温度上昇することを一層好適に抑制できる。
【0098】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、支持部として中央雄ねじ31および第1雄ねじ~第6雄ねじ32~37を例に説明した。すなわち、中央雄ねじ31および第1雄ねじ~第6雄ねじ32~37を、中央雌ねじ孔21および第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27にねじ結合させて、各雄ねじ31~37をポール下部11cの内壁11dに設ける例について説明したがこれに限らない。
その他の支持部の例として、例えば、ポール下部11cの内壁11dにスタッドなどの支持部を一体に設け、スタッドなどの支持部を内壁11dから突出させるように構成してもよい。
【0099】
また、前記実施形態では、ポールおよびアンカー固定部の一方としてアンカー固定部を例示し、ポールおよびアンカー固定部の他方としてポールを例示したがこれに限らない。その他の例として、ポールおよびアンカー固定部の一方をポールとし、ポールおよびアンカー固定部の他方をアンカー固定部としてもよい。
【0100】
すなわち、前記実施形態では、左アンカー固定部13に、中央長孔51、第1長孔52~第6長孔57、および第1交差長孔61~第4交差長孔64を備えた。また、左ポール11(具体的には、ポール下部11cの内壁11d)に、中央雌ねじ孔21、第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27、中央雄ねじ31、第1雄ねじ32~第6雄ねじ37を備えた。
これに代えて、その他の例として、左アンカー固定部13に、中央雌ねじ孔21、第1雌ねじ孔22~第6雌ねじ孔27、中央雄ねじ31、第1雄ねじ32~第6雄ねじ37を備えてもよい。また、左ポール11(具体的には、ポール下部11cの内壁11d)に、中央長孔51、第1長孔52~第6長孔57、および第1交差長孔61~第4交差長孔64を備えてもよい。
【0101】
さらに、前記実施形態では、左ポール11のポール上部11bに左屋根固定部81を固定し、右ポール12のポール上部12bに右屋根固定部82を固定した例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、左屋根固定部81および右屋根固定部82に左アンカー固定部13および右アンカー固定部14と同様の構成を採用してもよい。
これにより、左屋根固定部81を左ポール11のポール上部11bに対して上下方向に移動可能で、かつ前後方向に回動可能に支持できる。また、右屋根固定部82を右ポール12のポール上部12bに対して上下方向に移動可能で、かつ前後方向に回動可能に支持できる。
【0102】
ここで、第1屋根87および第2屋根89(屋根本体84)は、左屋根固定部81の上部および右屋根固定部82の上部に固定されている。よって、例えば、屋根本体84および第3屋根85(すなわち、宅配ボックス屋根4)を左ポール11のポール上部11bおよび左ポール11のポール上部11bに対して上下方向に移動可能で、かつ前後方向に回動可能に支持できる。これにより、宅配ボックス3(特に、頂部3c)に到達する直射日光を遮るように屋根本体84および第3屋根85の傾斜角度を変更できる。
よって、宅配ボックスユニット1の設置環境に対応させて宅配ボックス屋根4の傾斜角度を調整することにより、直射日光130を宅配ボックス屋根4で好適に遮ることができる。これにより、例えば、晴天の場合に宅配ボックス3(特に、頂部3c)が直射日光で温度上昇することを抑制できる。
【0103】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0104】
1 宅配ボックスユニット
2 宅配ボックス固定具
3 宅配ボックス
3e 宅配ボックスの正面
3f 宅配ボックスの背面
4 宅配ボックス屋根(屋根)
5 コンクリートベース(設置部)
11,12 左右のポール(ポール)
13,14 左右のアンカー固定部(アンカー固定部)
16 中央連結部
29 円
31 中央雄ねじ(支持部)
32~37 第1雄ねじ~第6雄ねじ(支持部)
51 中央長孔(長孔部)
52~57 第1長孔~第6長孔(長孔部)
61~64 第1交差長孔~第4交差長孔(他の長孔部)
84 屋根本体
85 第3屋根(分割屋根)
85a 第3屋根の一端部(分割屋根の一部)
87 第1屋根
87a 第1屋根の前端部(屋根本体のうち宅配ボックスの正面側の端部)
89 第2屋根
89a 第2屋根の後端部(屋根本体のうち宅配ボックスの背面側の端部)
130 直射日光