(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069958
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】段ボール製折り込み式ジョイント
(51)【国際特許分類】
F16B 7/20 20060101AFI20230511BHJP
E04B 2/74 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
F16B7/20 C
E04B2/74 561H
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021191582
(22)【出願日】2021-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】302025648
【氏名又は名称】和光紙器株式会社
(72)【発明者】
【氏名】本橋 志郎
【テーマコード(参考)】
3J039
【Fターム(参考)】
3J039AA01
3J039BB03
3J039FA12
(57)【要約】
【課題】本発明は、打ち抜いたまま保管及び輸送が出来、使用する時に接着剤などを用いることなく使用出来る環境に優しい段ボール製ジョイントを提供する。
【解決手段】段ボール製ジョイント
図2は工夫された折目線▲1▼-1~7と留め具▲3▼-1、▲3▼-2、▲4▼-1,▲4▼-2を備える。折目線を介して屈曲し、留め具を固定することで接着剤などを使用せずに組み立てが可能な構造としている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1の形状に打抜かれた段ボールシートを、第一折目線▲1▼-1を介して屈曲し、第二折目線▲1▼-2、第三折目線▲1▼-3と順に第七折目線▲1▼-7まで重ね合わせて
図2の状態に折り重ねる。
図1の留め具▲4▼-1及び留め具▲4▼-2をジョイント表面から留め具▲3▼-1と留め具▲3▼-2と重なった状態で内側に折込む事により接着剤などを用いる事無く、
図1の構造面▲2▼-4と構造面▲2▼-8を
図1の留め具▲4▼-1と▲4▼-2及び留め具▲3▼-1と▲3▼-2を介して固定する段ボール製ジョイント。上述のように段ボールシート1枚から接着剤など使用せずに折込む事により完成する段ボール製ジョイント。
【請求項2】
図2の差込先端部▲6▼‐2の寸法▲8▼が
図5支柱の入り口部の寸法▲10▼に対して3mm小さく、
図2の中央部▲5▼の寸法▲7▼が
図5支柱の入り口部の寸法▲10▼に対して3mm大きく設定されており
図3の▲9▼のようなテーパー形状にする事で
図5支柱に対して
図2の差込先端部▲6▼‐2は嵌めこみ易く、深く差込むに従って
図3の▲9▼のテーパー形状に応じて
図3の中央部▲5▼の寸法▲7▼に達するまでに
図5支柱の入り口寸法▲10▼が広がるため抜けにくくなる形状の段ボール製ジョイント。上述のように支柱に差込みやすく、抜けにくい特徴を持つ段ボール製ジョイント。
【請求項3】
折目線の形状工夫によりジョイント端部からテーパー状にジョイント中央部が膨らむ形状にした結果、
図4のように八角形と正方形を組み合わせたような断面形状になり、従来技術である段ボール製ジョイントの正方形または矩形形状よりも強度に優れる結果を得られた。構造上強度に優れるため、薄く軽い材料を使用する事が可能な省資源化に優れた環境に優しい段ボール製ジョイント。上述のように構造上強度に優れるため薄く軽い材質を使用する事が出来る省資源化に優れた段ボール製ジョイント。
【請求項4】
段ボールのみで構成されている単一素材であるため、環境に優しく、リサイクル性が容易な段ボール製ジョイント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、段ボール製パーテーション等の支柱に用いられる段ボール製支柱に関する
【背景技術】
【0002】
通常、段ボール製ジョイントは段ボールシートを折目線で折り曲げ正方形または矩形を形成する。または筒状に丸めて紙管状にする形状が多い。いずれの場合にも接着剤等を用いて接着する事により形状を維持する構造を有している段ボール製ジョイント。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術では1枚の段ボールシートを矩形または筒状にするためには、一端部と他端部を接着剤などで接着しているので接着剤を用意する必要がある。また、接着剤を必要な部分にだけ塗布するようにして不要な部分にはみ出さないように注意する必要がある。更に接着剤が乾燥して一端部と他端部が完全に接着するのを待つ必要があり、製造に手間がかかり、コストが高くなる。
【0004】
従来技術での段ボール製ジョイントでは支柱を構成するための筒体との接合を強固にするためには、段ボール製ジョイントと専用の筒体の両方に折り曲げ形状の留め具を設置するまたは接着剤で接合する必要があり、段ボール製ジョイントと筒体を接合させる工数がかかった。
【0005】
従来技術での段ボール製ジョイントは接合部の強度を保持するため厚みのある段ボールシートで構成する必要があり、コストがかかった。また厚みのある段ボールシートは段ボール材料を多く使う必要があった。
【0006】
従来技術では段ボール製ジョイントを製造するために接着剤など段ボールシート以外の材料を使用する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、第一折目線▲1▼-1を介して屈曲し、第二折目線▲1▼-2、第三折目線▲1▼-3と順に第七折目線▲1▼-7まで重ね合わせた
図2の状態に折り重ねた後、
図1留め具▲3▼-1 ▲3▼-2及び留め具▲4▼-1 ▲4▼-2を接着剤など用いる事無く形状を維持できる特徴を有している段ボール製ジョイント。
【0008】
請求項2記載の発明は、
図2の差込先端部▲6▼-1 ▲6▼-2の寸法が
図5支柱の入り口部の寸法▲10▼に対して小さく、
図3の中央部▲5▼の寸法▲7▼が
図5支柱の入り口部の寸法▲10▼に対して大きい設定する事で嵌めこみ易く、抜けにくい特徴を持つ事が出来る。
【0009】
請求項3記載の発明は、先行技術の段ボール製ジョイントの正方形または矩形形状の断面形状を有する段ボール製ジョイントより構造上強度を強くするため、折目線の形状工夫によりジョイント端部からテーパー状にジョイント中央部が膨らむ断面形状が八角形と正方形を組み合わせた形状になるように設定している。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、接着剤などでの接合の必要が無いため、抜き刃等により打ち抜いた平状態で保管する事が出来る。そのため保管スペースを削減できる。
【0011】
また、段ボールのみの単一素材で構成されているため、リサイクル性が高く省資源である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を折目線に従って
図2の完成形状態まで折込み段ボール製ジョイントを完成させる。次に
図7のように支柱の片側に段ボール製ジョイントを接続しもう一方に同様に支柱を差込み、段ボール製支柱として完成させる。
【産業上の利用可能性】
【0014】
段ボール製支柱1本では構造体に対して全長が不足している場合に段ボール製支柱を2本以上に分割し、本発明段ボール製ジョイントを用いる事で接続し構造体の要求する強度を維持し、全長を確保する事が出来る。
【符号の説明】
【0015】
▲1▼-1~▲1▼-7 折目線
▲2▼-1~▲2▼-8 構造面
▲3▼-1 ▲3▼-2 ▲4▼-1 ▲4▼-2 留め具
▲5▼ ジョイント中央部
▲6▼-1 ▲6▼-2 ジョイント端部
▲7▼ ジョイント中央部外形寸法
▲8▼ ジョイント端部外形寸法
▲9▼ ジョイントテーパー形状部
▲10▼ 支柱内径寸法