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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070127
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/585 20230101AFI20230511BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20230511BHJP
【FI】
H04N5/355 630
H04N5/369
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175575
(22)【出願日】2022-11-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0150857
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 政 ウク
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024CX03
5C024CX43
5C024GX02
5C024GX03
5C024GY18
5C024HX35
5C024HX40
5C024HX50
(57)【要約】      (修正有)
【課題】イメージセンサのダイナミックレンジ及び信号対雑音比が向上する。
【解決手段】イメージセンサにおいて、複数のピクセルPXの夫々は、第1フォトダイオードSPD、第1フォトダイオードよりも受光面積が大きい第2フォトダイオードLPD、第1フォトダイオードが生成する電荷を蓄積する第1フローティングディフュージョンノードFD1、第2フォトダイオードが生成する電荷を蓄積する第2フローティングディフュージョンノードFD2、第2フォトダイオードからオーバーフローした電荷を蓄積する第1キャパシタC1、第2フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号を生成する第1駆動トランジスタSF1及びオーバーフローされた電荷を蓄積するオーバーフロー動作によるオーバーフロー電荷量を保存し、第1フローティングディフュージョンノードに対するリセット動作によるリセット電荷量を保存する第2キャパシタC2を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のピクセルが配列されたピクセルアレイを含むイメージセンサにおいて、
前記複数のピクセルのそれぞれは、
第1フォトダイオードと、
前記第1フォトダイオードよりも受光面積が大きい第2フォトダイオードと、
前記第1フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第1フローティングディフュージョンノードと、
前記第2フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第2フローティングディフュージョンノードと、
前記第1フォトダイオードからオーバーフローされた電荷を蓄積する第1キャパシタと、
前記第2フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号を生成する第1駆動トランジスタと、
前記オーバーフローされた電荷を蓄積するオーバーフロー動作によるオーバーフロー電荷量を保存し、前記第1フローティングディフュージョンノードをリセットするリセット動作によるリセット電荷量を保存する第2キャパシタと、を含むことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項2】
前記複数のピクセルのそれぞれは、
前記第1フローティングディフュージョンノードから伝達された電荷が蓄積される第3フローティングディフュージョンノードと、
一端が前記第3フローティングディフュージョンノードに連結され、他端にリセット電圧が印加される第1リセットトランジスタと、
一端が前記第2キャパシタに連結され、他端にリセット電圧が印加される第2リセットトランジスタと、
前記オーバーフロー電荷量及び前記リセット電荷量が前記第2キャパシタに保存されるように制御するサンプルトランジスタと、
前記出力信号をピクセル信号として、カラムラインに出力する第1選択トランジスタと、を含み、
前記イメージセンサは、
露出区間において、前記第1リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第1キャパシタ及び前記第1フローティングディフュージョンノードをリセットし、前記第2リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタをリセットし、前記サンプルトランジスタをターンオンさせ、前記リセット電荷量を前記第2キャパシタに保存することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記複数のピクセルのそれぞれは、
前記第2キャパシタに保存された前記オーバーフロー電荷量及び前記リセット電荷量をピクセル信号として、前記カラムラインに出力する第2選択トランジスタをさらに含み、
前記サンプルトランジスタの一端は、前記第1駆動トランジスタ及び前記第1選択トランジスタに連結され、前記サンプルトランジスタの他端は、前記第2リセットトランジスタ、前記第2選択トランジスタ、及び前記第2キャパシタに連結されることを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記複数のピクセルのそれぞれは、
一端が、前記第2選択トランジスタに連結され、他端に駆動電圧が印加される第2駆動トランジスタをさらに含み、
前記サンプルトランジスタの一端は、前記第1駆動トランジスタ及び前記第1選択トランジスタに連結され、前記サンプルトランジスタの他端は、前記第2リセットトランジスタ、前記第2駆動トランジスタ、及び前記第2キャパシタに連結されるか、または、
前記サンプルトランジスタの一端は、前記第3フローティングディフュージョンノードに連結され、前記サンプルトランジスタの他端は、前記第2リセットトランジスタ、前記第2駆動トランジスタ、及び前記第2キャパシタに連結されることを特徴とする請求項3に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記イメージセンサは、
前記第1フォトダイオードのリードアウト区間のうち、ローコンバージョンゲイン(LCG)モードで動作する区間において、前記第2選択トランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタに保存された前記リセット電荷量をリセット信号として出力し、
前記リセット信号を出力した後、前記第2リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタをリセットし、
前記第2キャパシタをリセットした後、前記サンプルトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタに前記オーバーフロー電荷量を保存し、
前記第2キャパシタに前記オーバーフロー電荷量を保存した後、前記第2選択トランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタに保存された前記オーバーフロー電荷量をイメージ信号として出力することを特徴とする請求項3に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記イメージセンサは、
前記第1フォトダイオードのリードアウト区間のうち、ローコンバージョンゲイン(LCG)モードで動作する区間において、前記サンプルトランジスタ及び前記第1選択トランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタに保存された前記リセット電荷量をリセット信号として出力し、
前記リセット信号を出力した後、前記第2リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタをリセットし、
前記第2キャパシタをリセットした後、前記第2リセットトランジスタをターンオフさせ、前記サンプルトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタに前記オーバーフロー電荷量を保存し、
前記オーバーフロー電荷量を前記第2キャパシタに保存した後、前記サンプルトランジスタ及び前記第1選択トランジスタをターンオフさせ、前記第1リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第2フローティングディフュージョンノードをリセットし、
前記第2フローティングディフュージョンノードをリセットした後、前記第1リセットトランジスタをターンオフさせ、前記第1選択トランジスタ及び前記サンプルトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタに保存された前記オーバーフロー電荷量をイメージ信号として出力することを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記複数のピクセルのそれぞれは、
前記第2フローティングディフュージョンノードをリセットする第3リセットトランジスタと、
前記第3フローティングディフュージョンノードの電圧に対応するピクセル信号を生成する第3駆動トランジスタと、
前記オーバーフロー電荷量及び前記リセット電荷量を前記カラムラインに出力する第2選択トランジスタと、をさらに含み、
前記イメージセンサは、
露出区間において、前記第3リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第2フローティングディフュージョンノードをリセットし、前記第1リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第1キャパシタ、前記第1フローティングディフュージョンノード、及び前記第3フローティングディフュージョンノードをリセットし、前記第2リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタをリセットし、前記サンプルトランジスタをターンオンさせ、前記リセット電荷量を前記第2キャパシタに保存することを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記イメージセンサは、
前記第1フォトダイオードのリードアウト区間のうち、ローコンバージョンゲイン(LCG)モードで動作する区間において、前記第2選択トランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタに保存された前記リセット電荷量をリセット信号として出力し、
前記第2選択トランジスタをターンオフさせ、前記第2リセットトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタをリセットし、
前記第2キャパシタをリセットした後、前記第2リセットトランジスタをターンオフさせ、前記サンプルトランジスタをターンオンさせ、前記第2キャパシタに前記オーバーフロー電荷量を保存し、
前記第2キャパシタに前記オーバーフロー電荷量を保存した後、前記サンプルトランジスタをターンオフさせ、前記第2選択トランジスタをターンオンさせ、前記オーバーフロー電荷量をイメージ信号として出力することを特徴とする請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
複数のピクセルが配列されたピクセルアレイを含むイメージセンサにおいて、
前記複数のピクセルのそれぞれは、
第1フォトダイオードと、
前記第1フォトダイオードよりも受光面積が大きい第2フォトダイオードと、
前記第1フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第1フローティングディフュージョンノードと、
前記第2フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第2フローティングディフュージョンノードと、
前記第1フローティングディフュージョンノードから伝達された電荷が蓄積される第3フローティングディフュージョンノードと、
一端が前記第3フローティングディフュージョンノードに連結され、他端が前記第2フローティングディフュージョンノードに連結されたコンバージョンゲイントランジスタと、
前記第1フォトダイオードからオーバーフローされた電荷を蓄積する第1キャパシタと、
前記第2フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号を生成する第1駆動トランジスタと、
前記オーバーフローされた電荷を蓄積するオーバーフロー動作によるオーバーフロー電荷量を保存し、前記第1フローティングディフュージョンノードをリセットするリセット動作によるリセット電荷量を保存する第2キャパシタと、を含むことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項10】
複数のピクセルが配列されたピクセルアレイを含むイメージセンサにおいて、
前記複数のピクセルのそれぞれは、
第1フォトダイオードと、
前記第1フォトダイオードよりも受光面積が大きい第2フォトダイオードと、
前記第1フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第1フローティングディフュージョンノードと、
前記第2フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第2フローティングディフュージョンノードと、
前記第1フローティングディフュージョンノードから伝達された電荷が蓄積される第3フローティングディフュージョンノードと、
前記第1フォトダイオードからオーバーフローされた電荷を蓄積する第1キャパシタと、
前記第3フローティングディフュージョンノードの電圧に対応するピクセル信号を生成する第3駆動トランジスタと、
前記オーバーフローされた電荷を蓄積するオーバーフロー動作によるオーバーフロー電荷量を保存し、前記第1フローティングディフュージョンノードをリセットするリセット動作によるリセット電荷量を保存する第2キャパシタと、
一端が前記第2キャパシタに連結され、他端にリセット電圧が印加される第2リセットトランジスタと、
前記オーバーフロー電荷量及び前記リセット電荷量が前記第2キャパシタに保存されるように制御するサンプルトランジスタと、
前記第2フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号をピクセル信号として、カラムラインに出力する第1選択トランジスタと、
前記第2キャパシタに保存された前記オーバーフロー電荷量及び前記リセット電荷量を、それぞれイメージ信号及びピクセル信号として、前記カラムラインに出力する第2選択トランジスタと、
前記第3フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号のうちの少なくとも一部をピクセル信号として、前記カラムラインに出力する第3選択トランジスタと、を含むことを特徴とするイメージセンサ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、対象物の二次元的または三次元的イメージをキャプチャする装置である。イメージセンサは、対象物から反射される光の強度によって反応する光電変換素子を利用して、対象物のイメージを生成する。近年、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)技術が発展するにつれて、CMOSを利用したCMOSイメージセンサが広く使用されている。
【0003】
イメージセンサのダイナミックレンジは、キャパシタをフローティングディフュージョンノードに連結することによって増大する。しかしながら、キャパシタのサイズを大きくすると、ノイズが増加し、イメージの画質が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-191002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、オーバーフローされた電荷量に対応したピクセル信号を保存するキャパシタを利用して、広いダイナミックレンジ及び向上した信号対雑音比を有するイメージデータを生成するイメージセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の一態様によるイメージセンサは、複数のピクセルが配列されたピクセルアレイを含むイメージセンサにおいて、前記複数のピクセルのそれぞれは、第1フォトダイオードと、前記第1フォトダイオードよりも受光面積が大きい第2フォトダイオードと、前記第1フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第1フローティングディフュージョンノードと、前記第2フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第2フローティングディフュージョンノードと、前記第1フォトダイオードからオーバーフローされた電荷を蓄積する第1キャパシタと、前記第2フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号を生成する第1駆動トランジスタと、前記オーバーフローされた電荷を蓄積するオーバーフロー動作によるオーバーフロー電荷量を保存し、前記第1フローティングディフュージョンノードをリセットするリセット動作によるリセット電荷量を保存する第2キャパシタと、を含むことを特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するための本発明の他の態様によるイメージセンサは、複数のピクセルが配列されたピクセルアレイを含むイメージセンサにおいて、前記複数のピクセルのそれぞれは、第1フォトダイオードと、前記第1フォトダイオードよりも受光面積が大きい第2フォトダイオードと、前記第1フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第1フローティングディフュージョンノードと、前記第2フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第2フローティングディフュージョンノードと、前記第1フローティングディフュージョンノードから伝達された電荷が蓄積される第3フローティングディフュージョンノードと、一端が前記第3フローティングディフュージョンノードに連結され、他端が前記第2フローティングディフュージョンノードに連結されるコンバージョンゲイントランジスタと、前記第1フォトダイオードからオーバーフローされた電荷を蓄積する第1キャパシタと、前記第2フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号を生成する第1駆動トランジスタと、前記オーバーフローされた電荷を蓄積するオーバーフロー動作によるオーバーフロー電荷量を保存し、前記第1フローティングディフュージョンノードをリセットするリセット動作によるリセット電荷量を保存する第2キャパシタと、を含むことを特徴とする。
【0008】
上記課題を解決するための本発明のさらに他の態様によるイメージセンサは、複数のピクセルが配列されたピクセルアレイを含むイメージセンサにおいて、前記複数のピクセルのそれぞれは、第1フォトダイオードと、前記第1フォトダイオードよりも受光面積が大きい第2フォトダイオードと、前記第1フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第1フローティングディフュージョンノードと、前記第2フォトダイオードで生成された電荷が蓄積される第2フローティングディフュージョンノードと、前記第1フローティングディフュージョンノードから伝達された電荷が蓄積される第3フローティングディフュージョンノードと、前記第1フォトダイオードからオーバーフローされた電荷を蓄積する第1キャパシタと、前記第3フローティングディフュージョンノードの電圧に対応するピクセル信号を生成する第3駆動トランジスタと、前記オーバーフローされた電荷を蓄積するオーバーフロー動作によるオーバーフロー電荷量を保存し、前記第1フローティングディフュージョンノードをリセットするリセット動作によるリセット電荷量を保存する第2キャパシタと、一端が前記第2キャパシタに連結され、他端にリセット電圧が印加される第2リセットトランジスタと、前記オーバーフロー電荷量及び前記リセット電荷量が前記第2キャパシタに保存されるように制御するサンプルトランジスタと、前記第2フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号をピクセル信号として、カラムラインに出力する第1選択トランジスタと、前記第2キャパシタに保存された前記オーバーフロー電荷量及び前記リセット電荷量を、それぞれイメージ信号及びピクセル信号として、前記カラムラインに出力する第2選択トランジスタと、前記第3フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する出力信号のうちの少なくとも一部をピクセル信号として、前記カラムラインに出力する第3選択トランジスタと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によるイメージセンサは、第1キャパシタに蓄積されたオーバーフローされた電荷量に対応する電荷量を保存する第2キャパシタを利用して、相関二重サンプリング方式を具現することができる。これにより、該イメージセンサは、広いダイナミックレンジ及び向上した信号対雑音比を有するイメージデータを生成することができる
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態によるイメージセンサを示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。
図3】本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。
図4】本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。
図5】本発明の一実施形態によるピクセルの動作を説明するタイミング図である。
図6】本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。
図7】本発明の一実施形態によるピクセルの動作を説明するタイミング図である。
図8】本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。
図9】本発明の一実施形態によるピクセルの動作を説明するタイミング図である。
図10】本発明の一実施形態による電子装置を示すブロック図である。
図11】本発明の一実施形態による電子装置の一部を示すブロック図である。
図12】本発明の一実施形態によるカメラモジュールの具体的な構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施形態によるイメージセンサを示すブロック図である。
【0012】
イメージセンサ100は、イメージまたは光のセンシング機能を有する電子機器に搭載可能である。例えば、イメージセンサ100は、カメラ、スマートフォン、ウェアラブル機器、物のインターネット(Internet of Things:IoT)機器、家電機器、タブレットPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション、ドローン、先進運転支援システム(Advanced Drivers Assistance System:ADAS)のような電子機器に搭載可能である。また、イメージセンサ100は、車両、家具、製造設備、ドア、各種計測機器などに部品として備えられる電子機器に搭載可能である。
【0013】
図1を参照すると、イメージセンサ100は、ピクセルアレイ110、ロウドライバ120(例えば、ドライバ回路)、リードアウト回路130、ランプ信号生成器140、タイミングコントローラ150(例えば、コントロール回路)、及び信号処理部190を含む。リードアウト回路130は、アナログ・デジタル変換回路131(以下、ADC回路という)、及びデータバス132を含む。
【0014】
ピクセルアレイ110は、複数のロウラインRLと、複数のカラムラインCLと、複数のロウラインRL及び複数のカラムラインCLに接続され、行列状に配列された複数のピクセルPXと、を含む。複数のピクセルPXは、APS(active pixel sensor)でもある。
【0015】
複数のピクセルPXのそれぞれは、少なくとも1つの光電変換素子を含み、ピクセルPXは、光電変換素子を利用して光を感知し、感知された光による電気的信号であるイメージ信号を出力する。例えば、光電変換素子は、無機フォトダイオード、有機フォトダイオード、ペロブスカイトフォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトゲート、または埋め込みフォトダイオード(pinned photodiode)のように、有機物質または無機物質から構成される光感知素子である。一実施形態において、複数のピクセルPXのそれぞれは、複数の光電変換素子を含んでもよい。
【0016】
一方、複数のピクセルPXのそれぞれの上部、または隣接したピクセルPXで構成されるピクセルグループのそれぞれの上部に、集光のためのマイクロレンズが配置される。複数のピクセルPXのそれぞれは、マイクロレンズを介して受信された光から、特定スペクトル領域の光を感知する。例えば、ピクセルアレイ110は、レッド(red)スペクトル領域の光を電気信号に変換するためのレッドピクセル、グリーン(green)スペクトル領域の光を電気信号に変換するためのグリーンピクセル、及びブルー(blue)スペクトル領域の光を電気信号に変換するためのブルーピクセルを含む。複数のピクセルPXのそれぞれの上部には、特定スペクトル領域の光を透過させるカラーフィルタが配置される。しかしながら、それに限定されるものではなく、ピクセルアレイ110は、レッド、グリーン、及びブルー以外に他のスペクトル領域の光を電気信号に変換するピクセルを含むこともできる。
【0017】
一実施形態において、複数のピクセルPXは、マルチレイヤ構造を有し得る。マルチレイヤ構造のピクセルPXは、相異なるスペクトル領域の光を電気信号に変換する、積層された複数の光電変換素子を含み、複数の光電変換素子から、相異なる色相に対応した電気信号が生成される。すなわち、1つのピクセルPXから、複数の色に対応した電気信号が出力可能である。
【0018】
複数のピクセルPXの上部には、特定スペクトル領域の光を透過させるカラーフィルタアレイが配置され、複数のピクセルのそれぞれの上部に配置されたカラーフィルタによって、当該ピクセルが感知可能な色相が決定される。しかしながら、本発明は、それに限定されるものではない。一実施形態において、特定の光電変換素子は、光電変換素子に印加される電気信号のレベルによって、特定波長帯域の光を電気的信号に変換することもできる。
【0019】
一実施形態において、複数のピクセルPXのそれぞれは、光源に露出されるように構成された少なくとも2つ以上のフォトダイオードを含む。例えば、ピクセルPXは、受光面積が相対的に広いラージフォトダイオードである第2フォトダイオードLPD(図2参照)、及び受光面積が相対的に狭いスモールフォトダイオードである第1フォトダイオードSPD(図2参照)を含む。以下、スモールフォトダイオードを第1フォトダイオードといい、ラージフォトダイオードを第2フォトダイオードという。このように、1つのピクセルPXに第2フォトダイオードLPD及び第1フォトダイオードSPDが含まれる構造は、スプリットフォトダイオード(Split photodiode)構造と称する。一方、本発明は、それに限定されず、上記構造は、他の名称で称されることも可能である。
【0020】
第2フォトダイオードLPDの受光面積が広いので、同じ受光条件において、第1フォトダイオードSPDよりも多い電荷を生成することができる。すなわち、第2フォトダイオードLPDは、第1フォトダイオードSPDよりも高い感度を有する。このような特性に起因して、第2フォトダイオードLPDは、低照度に対応するピクセル信号を生成し、第1フォトダイオードSPDは、高照度に対応するピクセル信号を生成する。以下、説明の便宜のために、ピクセルPXが第2フォトダイオードLPD及び第1フォトダイオードSPDを含むことを前提として説明する。一方、本発明は、それに限定されず、ピクセルPXは、受光面積が同じであるか、あるいは相異なる複数のフォトダイオードを含むこともできる。
【0021】
複数のピクセルPXのそれぞれにおいて、フォトダイオードのような光電変換素子が生成した電荷は、フローティングディフュージョンノードに蓄積され、フローティングディフュージョンノードに蓄積された電荷は、電圧に変換される。このとき、フローティングディフュージョンノードに蓄積された電荷が電圧に変換される割合を、コンバージョンゲイン(conversion gain)と称する。コンバージョンゲインは、フローティングディフュージョンノードのキャパシタンスによって可変する。
【0022】
フローティングディフュージョンノードのキャパシタンスが増加すると、コンバージョンゲインは減少し、フローティングディフュージョンノードのキャパシタンスが減少すると、コンバージョンゲインは増加する。一実施形態において、複数のピクセルPXのそれぞれは、デュアルコンバージョンゲイン(dual conversion gain)で動作する。デュアルコンバージョンゲインは、ローコンバージョンゲイン(low conversion gain:LCG)及びハイコンバージョンゲイン(high conversion gain:HCG)を含む。HCGは、電荷が電圧に変換される割合がさらに高いので、LCGよりも低い照度に対応するピクセル信号の生成動作に適用可能である。以下、説明の便宜のために、HCGを利用してピクセル信号を生成する動作モードを、HCGモードといい、LCGを利用してピクセル信号を生成する動作モードを、LCGモードという。
【0023】
一実施形態において、第2フォトダイオードLPD及び第1フォトダイオードSPDのそれぞれは、上述のデュアルコンバージョンゲインモードでピクセル信号を生成する。第2フォトダイオードLPDは、HCGモードで動作して、最も低い照度区間である第1照度区間に対応する第1ピクセル信号を生成し、LCGモードで動作して、第1照度区間よりも高い照度区間である第2照度区間に対応する第2ピクセル信号を生成する。そして、第1フォトダイオードSPDは、HCGモードで動作して、第2照度区間よりも高い照度区間である第3照度区間に対応する第3ピクセル信号を生成し、LCGモードで動作して、最も高い照度区間である第4照度区間に対応する第4ピクセル信号を生成する。第1ピクセル信号~第4ピクセル信号は、ピクセルアレイ110がスキャンされる1つのフレーム区間内で生成される。
【0024】
第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDのそれぞれのデュアルコンバージョンゲインモードを介して生成された第1ピクセル信号~第4ピクセル信号は、1つのイメージに合成され、合成されたイメージは、高いダイナミックレンジを有する。
【0025】
一実施形態において、複数のピクセルPXのそれぞれは、1回の露出を行う単一露出(Single exposure)方式、または複数回の露出を行う多重露出(multiple exposure)方式によって動作する。例えば、ピクセルPXは、1回の露出動作以後、第1フォトダイオードSPD及び/または第2フォトダイオードLPDを介してピクセル信号を生成する単一露出方式によって動作する。他の例として、ピクセルPXは、第1露出動作に対応して、第2フォトダイオードLPD及び/または第1フォトダイオードSPDを介してピクセル信号を生成した後、第2露出動作に対応して、第2フォトダイオードLPD及び/または第1フォトダイオードSPDを介してピクセル信号をさらに生成する多重露出方式によって動作する。
【0026】
ロウドライバ120は、ピクセルアレイ110をロウ単位で駆動する。ロウドライバ120は、タイミングコントローラ150から受信されるロウ制御信号(例えば、アドレス信号)をデコーディングし、デコーディングされたロウ制御信号に応答して、ピクセルアレイ110を構成するロウラインのうちの少なくともいずれか1つのロウラインを選択する。例えば、ロウドライバ120は、複数のロウのうちの1つを選択する選択信号を生成する。そして、ピクセルアレイ110は、ロウドライバ120から提供された選択信号によって選択されるロウから、ピクセル信号を出力する。
【0027】
ロウドライバ120は、ピクセル信号の出力のための制御信号をピクセルアレイ110へ伝送し、ピクセルPXは、制御信号に応答して動作することにより、ピクセル信号を出力する。
【0028】
ランプ信号生成器140は、所定の勾配で増加または減少するランプ信号RAMPを生成して、ランプ信号RAMPをリードアウト回路130のADC回路131に提供する。
【0029】
リードアウト回路130は、複数のピクセルPXのうち、ロウドライバ120によって選択されたロウのピクセルPXから、ピクセル信号をリードアウトする。このとき、ピクセル信号は、リセット信号またはイメージ信号(または、センシング信号)を含む。リードアウト回路130は、複数のカラムラインCLを介してピクセルアレイ110から受信されるリセット信号及びイメージ信号を、ランプ信号生成器140からのランプ信号RAMPに基づいて、デジタルデータに変換することにより、複数のピクセルPXに対応するピクセル値をロウ単位で生成及び出力する。
【0030】
ADC回路131は、複数のカラムラインCLに対応する複数のADCを含む。複数のADCのそれぞれは、対応するカラムラインCLを介して受信されるリセット信号及びイメージ信号を、それぞれランプ信号RAMPと比較し、計算比較結果に基づいて、ピクセル値を生成する。例えば、ADCは、イメージ信号からリセット信号を取り除き、ピクセルPXで感知された光量を示すピクセル値を生成する。
【0031】
ADC回路131で生成される複数のピクセル値は、データバス132を介して、イメージデータIDTとして出力される。例えば、イメージデータIDTは、イメージセンサ100の内部または外部のイメージ信号処理器(Image Signal Processor)に提供可能である。
【0032】
データバス132は、ADC回路131から出力されたピクセル値を一時保存した後で出力する。データバス132は、複数のカラムメモリ及びカラムデコーダを含む。複数のカラムメモリに保存された複数のピクセル値は、カラムデコーダの制御下で、イメージデータIDTとして出力される。
【0033】
ADC回路131は、複数のCDS(Correlated Double Sampling)回路及び複数のカウンタ回路を含む。ADC回路131は、ピクセルアレイ110から入力されるピクセル信号を、デジタル信号であるピクセル値に変換する。複数のカラムラインCLのそれぞれを介して受信される各ピクセル信号は、CDS回路及びカウンタ回路によって、デジタル信号であるピクセル値に変換される。
【0034】
CDS回路は、カラムラインCLを介して受信されるピクセル信号をランプ信号RAMPと比較して、比較結果を出力する。CDS回路は、ランプ信号RAMPのレベルと、ピクセル信号のレベルとが同じであるとき、第1レベル(例えば、ロジックハイ)から第2レベル(例えば、ロジックロー)へ遷移する比較信号を出力する。比較信号のレベルが遷移される時点は、ピクセル信号のレベルによって決定される。
【0035】
CDS回路は、相関二重サンプリング(CDS)方式によって、ピクセルPXから提供されるピクセル信号をサンプリング及びホールドして、特定のノイズのレベル(例えば、リセット信号)と、イメージ信号によるレベルとを二重にサンプリングし、その差に該当するレベルに基づいて、比較信号を生成する。CDS回路は、相関二重サンプリング方式によって、リセット信号をまずリードアウトした後に、イメージ信号をリードアウトする方式によって、提供されるピクセル信号をサンプリングする。
【0036】
一実施形態において、CDS回路は、1つ以上の比較器を含んでもよい。比較器は、例えば、OTA(Operational Transconductance Amplifier)(または、差動増幅器)によって具現される。
【0037】
タイミングコントローラ150は、イメージセンサ100の全般的な動作を制御する。例えば、ロウドライバ120及びランプ信号生成器140は、タイミングコントローラ150から提供されたタイミング信号に基づいて、選択信号及びランプ信号RAMPを生成する。
【0038】
信号処理部190は、イメージデータに対して、ノイズ低減処理、ゲイン調整、波形定型化処理、補間処理、ホワイトバランス処理、ガンマ処理、エッジ強調処理、ビニングなどを遂行する。信号処理部190は、データバス132からピクセル信号を受信し、受信したピクセル信号を併合して、高いダイナミックレンジを有するイメージを生成する。一方、一実施形態において、信号処理部190は、イメージセンサ100の外部のプロセッサに具備されることも可能である。
【0039】
図2は、本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。詳しくは、図2は、本発明の一実施形態による図1のピクセルPXの回路図である。
【0040】
図1及び図2を参照すると、ピクセルPXは、複数のフォトダイオード、例えば、第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDを含む。ピクセルPXは、複数のトランジスタ、例えば、第1伝送トランジスタSTG、第2伝送トランジスタLTG、第1リセットトランジスタRG1、第2リセットトランジスタRG2、第1駆動トランジスタSF1、第1選択トランジスタSEL1、第2選択トランジスタSEL2、ゲイン制御トランジスタDRG(または、コンバージョンゲイン制御トランジスタともいう)、第1スイッチトランジスタSW1、第2スイッチトランジスタSW2、サンプルトランジスタSP、第1キャパシタC1、及び第2キャパシタC2を含む。ピクセルPXには、制御信号(STS、LTS、RS1、RS2、SS1、SS2、CGS、SWS1、SWS2、SPS)が印加され、これらの制御信号のうちの少なくとも一部は、ロウドライバ120で生成される。
【0041】
第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDは、光の強度によって可変する光電荷を生成する。例えば、第2フォトダイオードLPD及び第1フォトダイオードSPDは、入射した光量に比例して、電荷、すなわち、陰の電荷である電子と、陽の電荷である正孔とを生成する。第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDで生成された光電荷は、第1~第3フローティングディフュージョンノード(FD1、FD2、FD3)のうちの少なくとも1つへ伝送されて蓄積される。
【0042】
ピクセルPXは、第1伝送トランジスタSTGを含む。第1伝送トランジスタSTGは、第1フォトダイオードSPDと第1フローティングディフュージョンノードFD1との間に連結される。第1伝送トランジスタSTGの第1端子は、第1フォトダイオードSPDの出力端に連結され、第1伝送トランジスタSTGの第2端子は、第1フローティングディフュージョンノードFD1に連結される。第1伝送トランジスタSTGは、ロウドライバ120から受信した第1伝送制御信号STSに応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第1フォトダイオードSPDで生成された光電荷を、第1フローティングディフュージョンノードFD1へ伝送する。第1フォトダイオードSPDで生成された電荷が、第1フローティングディフュージョンノードFD1に蓄積される。
【0043】
ピクセルPXは、第1キャパシタC1を含む。第1キャパシタC1の第1端子は、第2スイッチトランジスタSW2に連結され、第1キャパシタC1の第2端子には、ピクセル電圧VPIXが印加される。一方、本発明は、それに限定されず、第2端子には、ピクセル電圧VPIXではない他の電圧が印加され得る。本発明の一実施形態によれば、露出動作によって、第1フォトダイオードSPDから電荷がオーバーフローされ、オーバーフローされた電荷が第1フローティングディフュージョンノードFD1を経て第1キャパシタC1に蓄積される。オーバーフローされた電荷は、第1伝送トランジスタSTG及び第2スイッチトランジスタSW2がターンオフ状態であっても、第1キャパシタC1に蓄積される。
【0044】
ピクセルPXは、第1スイッチトランジスタSW1を含む。第1スイッチトランジスタSW1の第1端子は、第1フローティングディフュージョンノードFD1に連結され、第1スイッチトランジスタSW1の第2端子は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結される。第1スイッチトランジスタSW1は、ロウドライバ120から受信した第1スイッチ信号SWS1に応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第3フローティングディフュージョンノードFD3を互いに連結する。
【0045】
ピクセルPXは、第2スイッチトランジスタSW2を含む。第2スイッチトランジスタSW2の第1端子は、第1フローティングディフュージョンノードFD1に連結され、第2スイッチトランジスタSW2の第2端子は、第1キャパシタC1に連結される。第2スイッチトランジスタSW2は、ロウドライバ120から受信した第2スイッチ信号SWS2に応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第1キャパシタC1を互いに連結する。
【0046】
ピクセルPXは、第1リセットトランジスタRG1を含む。第1リセットトランジスタRG1は、第1~第3フローティングディフュージョンノード(FD1、FD2、FD3)のうちの少なくとも1つに蓄積された電荷をリセットさせる。第1リセットトランジスタRG1の第1端子には、リセット電圧(例えば、ピクセル電圧VPIX)が印加され、第1リセットトランジスタRGの第2端子は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結される。一方、本発明は、それに限定されず、第1端子には、ピクセル電圧VPIXではない他の電圧が印加され得る。第1リセットトランジスタRG1は、ロウドライバ120から受信した第1リセット制御信号RS1に応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第3フローティングディフュージョンノードFD3に蓄積された電荷が排出されて、第3フローティングディフュージョンノードFD3がリセットされる。
【0047】
ピクセルPXは、コンバージョンゲイントランジスタDRGを含む。コンバージョンゲイントランジスタDRGの第1端子は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結され、コンバージョンゲイントランジスタDRGの第2端子は、第2フローティングディフュージョンノードFD2に連結される。ロウドライバ120から受信したコンバージョンゲイン信号CGSに応答して、コンバージョンゲイントランジスタDRGはターンオンまたはターンオフされ、第3フローティングディフュージョンノードFD3及び第2フローティングディフュージョンノードFD2を互いに連結する。
【0048】
コンバージョンゲイントランジスタDRGがターンオンされると、第3フローティングディフュージョンノードFD3及び第2フローティングディフュージョンノードFD2が互いに連結され、キャパシタンスが増加して、コンバージョンゲインは減少する。コンバージョンゲイントランジスタDRGがターンオンされると、LCGモードで動作する。逆に、コンバージョンゲイントランジスタDRGがターンオフされると、HCGモードで動作する。
【0049】
ピクセルPXは、第2伝送トランジスタLTGを含む。第2伝送トランジスタLTGは、第2フォトダイオードLPDと第2フローティングディフュージョンノードFD2との間に連結される。第2伝送トランジスタLTGの第1端子は、第2フォトダイオードLPDの出力端に連結され、第2伝送トランジスタLTGの第2端子は、第2フローティングディフュージョンノードFD2に連結される。第2伝送トランジスタLTGは、ロウドライバ120から受信した第2伝送制御信号LTSに応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第2フォトダイオードLPDで生成された光電荷を、第2フローティングディフュージョンノードFD2へ伝送する。
【0050】
ピクセルPXは、第1駆動トランジスタSF1を含む。第1駆動トランジスタSF1の第1端子は、第1選択トランジスタSEL1に連結され、第1駆動トランジスタSF1の第2端子には、駆動電圧(例えば、ピクセル電圧VPIX)が印加される。第1駆動トランジスタSF1は、ソースフォロワとして動作し、第1~第3フローティングディフュージョンノード(FD1、FD2、FD3)のうちの少なくとも1つに蓄積された電荷に対応する電圧を出力信号として出力する。例示的には、第1駆動トランジスタSF1は、第2フローティングディフュージョンノードFD2の電圧に対応する出力信号を生成する。
【0051】
ピクセルPXは、第1選択トランジスタSEL1を含む。第1選択トランジスタSEL1の第1端子は、第1駆動トランジスタSF1に連結され、第1選択トランジスタSEL1の第2端子は、カラムラインCLに連結される。第1選択トランジスタSEL1は、ロウドライバ120から受信した第1選択信号SS1に応答して、ターンオンまたはターンオフされる。リードアウト動作において、第1選択トランジスタSEL1がターンオンされると、カラムラインCLに、リセット動作に対応するリセット信号、または電荷蓄積動作に対応するイメージ信号を含むピクセル信号VOUTが出力される。
【0052】
ピクセルPXは、第2キャパシタC2を含む。第2キャパシタC2の第1端子は、サンプルトランジスタSPに連結され、第2キャパシタC2の第2端子には、ピクセル電圧VPIXが印加される。一方、本発明は、それに限定されず、第2端子には、ピクセル電圧VPIXではない他の電圧が印加され得る。第2キャパシタC2には、オーバーフロー電荷量及びリセット電荷量が保存される。オーバーフロー電荷量は、オーバーフローされた電荷を第1キャパシタC1に蓄積するオーバーフロー動作によって、第1キャパシタC1に保存されたオーバーフローされた電荷量に対応する電荷量を意味する。リセット電荷量は、第1フローティングディフュージョンノードFD1をリセットするリセット動作によって、第1フローティングディフュージョンノードの電圧に対応する電荷量を意味する。
【0053】
ピクセルPXは、第2リセットトランジスタRG2を含む。第2リセットトランジスタRG2は、第2キャパシタC2に蓄積された電荷をリセットさせる。第2リセットトランジスタRG2の第1端子には、リセット電圧(例えば、ピクセル電圧VPIX)が印加され、第2リセットトランジスタRG2の第2端子は、第2キャパシタC2に連結される。一方、本発明は、それに限定されず、第1端子には、ピクセル電圧VPIXではない他の電圧が印加され得る。第2リセットトランジスタRG2は、ロウドライバ120から受信した第2リセット制御信号RS2に応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第2キャパシタC2に蓄積された電荷が排出されて、第2キャパシタC2がリセットされる。
【0054】
ピクセルPXは、サンプルトランジスタSPを含む。サンプルトランジスタSPの第1端子は、第1駆動トランジスタSF1及び第1選択トランジスタSEL1に連結され、サンプルトランジスタSPの第2端子は、第2キャパシタC2、第2リセットトランジスタRG2、及び第2選択トランジスタSEL2に連結される。サンプルトランジスタSPは、ロウドライバ120から受信したサンプル制御信号SPSに応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第1駆動トランジスタSF1と第2キャパシタC2との連結を制御する。サンプルトランジスタSPは、オーバーフロー電荷量及びリセット電荷量が第2キャパシタC2に保存されるように制御する。
【0055】
第1リセットトランジスタRG1及び第1スイッチトランジスタSW1がターンオンされ、第1フローティングディフュージョンノードFD1がリセットされ、コンバージョンゲイントランジスタDRG及びサンプルトランジスタSPがターンオンされると、第1駆動トランジスタSF1から、リセット電荷量が第2キャパシタC2に保存される。第1フォトダイオードSPDからオーバーフローされた電荷が第1キャパシタC1に蓄積され、コンバージョンゲイントランジスタDRG、第1スイッチトランジスタSW1、及びサンプルトランジスタSPがターンオンされると、第1駆動トランジスタSF1から、オーバーフロー電荷量が第2キャパシタC2に保存される。
【0056】
ピクセルPXは、第2選択トランジスタSEL2を含む。第2選択トランジスタSEL2の第1端子は、第2キャパシタC2に連結され、第2選択トランジスタSEL2の第2端子は、カラムラインCLに連結される。第2選択トランジスタSEL2は、ロウドライバ120から受信した第2選択信号SS2に応答して、ターンオンまたはターンオフされる。リードアウト動作において、第2選択トランジスタSEL2がターンオンされると、第2キャパシタC2から、カラムラインCLに、リセット電荷量またはオーバーフロー電荷量がピクセル信号VOUTとして出力される。第1選択トランジスタSEL1及び第2選択トランジスタSEL2は、選択的にターンオンされる。
【0057】
本発明の一実施形態によれば、第2フォトダイオードLPDは、ゲイン制御トランジスタDRGを介して、デュアルコンバージョンゲインに対応するピクセル信号を生成する。特定のコンバージョンゲインモードに対応する活性レベルまたは非活性レベルに遷移されるゲイン制御信号CGSによって、ゲイン制御トランジスタDRGがターンオンまたはターンオフされることにより、第2フォトダイオードLPDは、デュアルコンバージョンゲインに対応するピクセル信号を生成する。
【0058】
例えば、第2フォトダイオードLPDのリードアウト期間中に、LCGモードで動作するとき、ゲイン制御信号CGSは、活性レベル(例えば、第1ロジックレベル)を有する。従って、ゲイン制御トランジスタDRGはターンオンされ、第2フローティングディフュージョンノードFD2が第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結されて、キャパシタンスが増加する。第2フォトダイオードLPDは、第2ピクセル信号を生成する。
【0059】
また、第2フォトダイオードLPDのリードアウト期間中に、HCGモードで動作するとき、ゲイン制御信号CGSは、非活性レベル(例えば、第1ロジックレベルと逆になる第2ロジックレベル)を有する。従って、ゲイン制御トランジスタDRGはターンオフされ、第2フローティングディフュージョンノードFD2は第3フローティングディフュージョンノードFD1に連結されない。第2フォトダイオードLPDは、第1ピクセル信号を生成する。
【0060】
本発明の一実施形態によれば、第1フォトダイオードSPDは、デュアルコンバージョンゲインに対応するピクセル信号を生成する。例示的には、第2スイッチトランジスタSW2を介し、第1フォトダイオードSPDは、デュアルコンバージョンゲインに対応するピクセル信号を生成する。
【0061】
例えば、第1フォトダイオードSPDのリードアウト期間中に、LCGモードで動作するとき、第2スイッチ信号SWS2は、活性レベルを有する。従って、第2スイッチトランジスタSW2はターンオンされ、キャパシタンスが増加する。第1フォトダイオードSPDは、第4ピクセル信号を生成する。
【0062】
また、第1フォトダイオードSPDのリードアウト期間中に、HCGモードで動作するとき、第2スイッチ信号SWS2は、非活性レベルを有する。従って、第2スイッチトランジスタSW2はターンオフされる。第1フォトダイオードSPDは、第3ピクセル信号を生成する。
【0063】
リセット電荷量及びオーバーフロー電荷量を第2キャパシタに別途に保存し、第2キャパシタに保存されたリセット電荷量及びオーバーフロー電荷量をそれぞれリードアウトすることにより、相関二重サンプリング方式を具現する。
【0064】
図3は、本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。詳しくは、図3は、本発明の一実施形態による図1のピクセルPXの回路図である。図2において説明した内容と重複する内容は省略する。
【0065】
図1及び図3を参照すると、ピクセルPXは、複数のフォトダイオード、例えば、第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDを含む。ピクセルPXは、複数のトランジスタ、例えば、第1伝送トランジスタSTG、第2伝送トランジスタLTG、第1リセットトランジスタRG1、第2リセットトランジスタRG2、第1駆動トランジスタSF1、第2駆動トランジスタSF2、第1選択トランジスタSEL1、第2選択トランジスタSEL2、ゲイン制御トランジスタDRG、第1スイッチトランジスタSW1、第2スイッチトランジスタSW2、サンプルトランジスタSP、第1キャパシタC1、及び第2キャパシタC2を含む。
【0066】
ピクセルPXは、第2駆動トランジスタSF2を含む。第2駆動トランジスタSF2の第1端子は、第2選択トランジスタSEL2に連結され、第2駆動トランジスタSF2の第2端子には、駆動電圧(例えば、ピクセル電圧VPIX)が印加される。第2駆動トランジスタSF2は、第2キャパシタC2に保存された電荷量に対応する電圧をピクセル信号VOUTとして出力する。第2駆動トランジスタSF2は、カラムラインCLに出力されるピクセル信号VOUTを安定させる。
【0067】
ピクセルPXは、サンプルトランジスタSPを含む。サンプルトランジスタSPの第1端子は、第1駆動トランジスタSF1及び第1選択トランジスタSEL1に連結され、サンプルトランジスタSPの第2端子は、第2キャパシタC2、第2リセットトランジスタRG2、及び第2駆動トランジスタSF2に連結される。
【0068】
ピクセルPXは、第2選択トランジスタSEL2を含む。第2選択トランジスタSEL2の第1端子は、第2駆動トランジスタSF2に連結され、第2選択トランジスタSEL2の第2端子は、カラムラインCLに連結される。
【0069】
図2のピクセルとは異なり、図3のピクセルは、さらに、第2キャパシタに連結されたゲート端子を有する第2駆動トランジスタSF2、ピクセル電圧VPIXを受信する第1非ゲート端子、及び第2選択トランジスタSEL2に連結された第2非ゲート端子を含む。また、図2のピクセルとは異なり、図3のピクセルにおいて、第2選択トランジスタSEL2は、第2キャパシタC2に連結されない。
【0070】
図4は、本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。詳しくは、図4は、本発明の一実施形態による図1のピクセルPXの回路図である。図2及び図3において説明した内容と重複する内容は省略する。
【0071】
図1及び図4を参照すると、ピクセルPXは、複数のフォトダイオード、例えば、第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDを含む。ピクセルPXは、複数のトランジスタ、例えば、第1伝送トランジスタSTG、第2伝送トランジスタLTG、第1リセットトランジスタRG1、第2リセットトランジスタRG2、第1駆動トランジスタSF1、第2駆動トランジスタSF2、第1選択トランジスタSEL1、第2選択トランジスタSEL2、ゲイン制御トランジスタDRG、第1スイッチトランジスタSW1、第2スイッチトランジスタSW2、サンプルトランジスタSP、第1キャパシタC1、及び第2キャパシタC2を含む。
【0072】
ピクセルPXは、サンプルトランジスタSPを含む。サンプルトランジスタSPの第1端子は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結され、サンプルトランジスタSPの第2端子は、第2キャパシタC2、第2リセットトランジスタRG2、及び第2駆動トランジスタSF2に連結される。サンプルトランジスタSPは、ロウドライバ120から受信したサンプル制御信号SPSに応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第3フローティングディフュージョンノードFD3と第2キャパシタC2との連結を制御する。サンプルトランジスタSPは、オーバーフロー電荷量及びリセット電荷量が第2キャパシタC2に保存されるように制御する。
【0073】
第2フローティングディフュージョンノードFD2は、第1駆動トランジスタSF1に対応し、第3フローティングディフュージョンノードFD3は、第2駆動トランジスタSF2に対応するように連結されることにより、設計時の自由度が向上する。
【0074】
図3のピクセルにおけるサンプルトランジスタSPの非ゲート端子が、第1駆動トランジスタSF1及び第1選択トランジスタSEL1の非ゲート端子間のノードに連結されているのとは異なり、図4のピクセルにおいて、サンプルトランジスタSPの非ゲート端子は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結される。
【0075】
図5は、本発明の一実施形態によるピクセルの動作を説明するタイミング図である。詳しくは、図5は、本発明の一実施形態による図2図4のピクセルPXの動作を説明するタイミング図である。
【0076】
以下、図2を参照して説明するが、図3及び図4のピクセルPXの動作も図5で説明される。
【0077】
図5を参照すると、ピクセルPXは、露出(Exposure)区間の間、第1フォトダイオードSPD、第2フォトダイオードLPD、第1~第3フローティングディフュージョンノード(FD1、FD2、FD3)をリセットし、第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDが光信号を受信し、光電荷を生成及び蓄積する。そして、第2フォトダイオードLPDのリードアウト区間である第1リードアウト区間LPD READOUTの間、第2フォトダイオードLPDに対応するピクセル信号をリードアウトする。第1フォトダイオードSPDのリードアウト区間である第2リードアウト区間SPD READOUTの間、第1フォトダイオードSPDに対応するピクセル信号をリードアウトする。以下、露出区間、第1リードアウト区間LPD READOUT、及び第2リードアウト区間SPD READOUTで遂行される動作を説明する。
【0078】
まず、露出区間において、第1選択信号SS1及び第2選択信号SS2は、ロジックローレベルを維持し、第1リセット制御信号RS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第1リセットトランジスタRG1がターンオンされ、第3フローティングディフュージョンノードFD3はリセットされる。ゲイン制御信号CGSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移されて、ロジックハイレベルを維持し、コンバージョンゲイントランジスタDRGがターンオンされる。第2フローティングディフュージョンノードFD2は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結され、第2フローティングディフュージョンノードFD2はリセットされる。
【0079】
第2伝送制御信号LTSは、第1リセット制御信号RS1及びゲイン制御信号CGSがロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移された後、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第2伝送トランジスタLTGがターンオンされ、第2フォトダイオードLPDはリセットされる。
【0080】
第2伝送制御信号LTSがロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移され、第1スイッチ信号SWS1及び第2スイッチ信号SWS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第1スイッチトランジスタSW1及び第2スイッチトランジスタSW2がターンオンされる。第1フローティングディフュージョンノードFD1は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結され、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第1キャパシタC1はリセットされる。
【0081】
第1伝送制御信号STSは、第1スイッチ信号SWS1及び第2スイッチ信号SWS2がロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移された後、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第1伝送トランジスタSTGがターンオンされ、第1フォトダイオードSPDはリセットされる。
【0082】
第1伝送制御信号STS及び第2伝送制御信号LTSがロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移された後、第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDは、光信号を受信し、光信号による光電荷を生成して蓄積する。
【0083】
第1キャパシタC1がリセットされると、第2リセット制御信号RS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第2リセットトランジスタRG2がターンオンされ、第2キャパシタC2はリセットされる。
【0084】
第2リセット制御信号RS2がロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移され、第1リセット制御信号RS1がロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移される。サンプル制御信号SPSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、サンプルトランジスタSPがターンオンされ、リセットされた第1フローティングディフュージョンノードFD1の電圧に対応するリセット電荷量が第2キャパシタC2に保存される。
【0085】
開始時間T0において、リードアウト区間が開始する。第1リードアウト区間LPD READOUTの間、第2フォトダイオードLPDに対応するピクセル信号をリードアウトし、第2リードアウト区間SPD READOUTの間、第1フォトダイオードSPDに対応するピクセル信号をリードアウトする。以下、第1リードアウト区間LPD READOUT及び第2リードアウト区間SPD READOUTで遂行される動作を説明する。
【0086】
まず、第1リードアウト区間LPD READOUTにおいて、第1選択信号SS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。開始時間T0以後、第1リセット制御信号RS1及びゲイン制御信号CGSがロジックハイレベルであり、これにより、第2フローティングディフュージョンノードFD2がリセットされる。第1リセット制御信号RS1は、ロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移される。ゲイン制御信号CGSは、ロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移される。これにより、第1リセットトランジスタRG1及びゲイン制御トランジスタDRGがターンオフされ、第2フローティングディフュージョンノードFD2は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結されていないので、ピクセルPXは、HCGモードで動作する。そして、リセットされた第2フローティングディフュージョンノードFD2に対応する第1リセット信号HCG RST1が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図5を参照すると、第1時間T1で出力される第1ピクセル信号は、第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1リセット信号HCG RST1である。第1選択信号SS1がロジックハイレベルであるので、第1選択トランジスタSEL1はターンオンされており、第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1リセット信号HCG RST1は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0087】
第1時間T1以後、第2伝送制御信号LTSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第2伝送トランジスタLTGがターンオンされ、第2フォトダイオードLPDで生成された電荷が、第2フローティングディフュージョンノードFD2に移動して蓄積(蓄積動作)される。このとき、ゲイン制御信号CGSは、ローレベルを維持し、ピクセルPXは、HCGモードで動作する。そして、蓄積された第2フローティングディフュージョンノードFD2に対応する第1イメージ信号HCG SIG1が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図5を参照すると、第2時間T2で出力される第1ピクセル信号は、第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1イメージ信号HCG SIG1である。第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1イメージ信号HCG SIG1は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。第1ピクセル信号は、第1イメージ信号HCG SIG1及び第1リセット信号HCG RST1を含む。
【0088】
第2時間T2以後、ゲイン制御信号CGSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、ゲイン制御トランジスタDRGがターンオンされ、第2フローティングディフュージョンノードFD2は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結され、ピクセルPXは、LCGモードで動作する。そして、第2フローティングディフュージョンノードFD2に対応する第2リセット信号LCG RST2が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図5を参照すると、第3時間T3で出力される第2ピクセル信号は、第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2リセット信号LCG RST2である。第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2リセット信号LCG RST2は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0089】
第3時間T3以後、第2伝送制御信号LTSは、ローレベルからハイレベルに遷移される。これにより、第2伝送トランジスタLTGがターンオンされ、第2フォトダイオードLPDで生成された電荷が、第2フローティングディフュージョンノードFD2に移動して蓄積される。そして、蓄積された第2フローティングディフュージョンノードFD2に対応する第2イメージ信号LCG SIG2が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図5を参照すると、第4時間T4で出力される第2ピクセル信号は、第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2イメージ信号LCG SIG2である。第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2イメージ信号LCG SIG2は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。第2ピクセル信号は、第2イメージ信号HCG SIG2及び第2リセット信号HCG RST2を含む。
【0090】
第4時間T4以後、第1リセット制御信号RS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。そして、ゲイン制御信号CGSは、ロジックハイレベルを維持する。これにより、第1リセットトランジスタRG1及びゲイン制御トランジスタDRGがターンオンされ、第2フローティングディフュージョンノードFD2及び第3フローティングディフュージョンノードFD3はリセットされる。例えば、図5を参照すると、第5時間T5において、第2フォトダイオードLPDのピクセル信号の出力以後に残っている電荷が除去される。
【0091】
第2リードアウト区間SPD READOUTにおいて、ゲイン制御信号CGSは、ハイレベルを維持する。そして、第1スイッチ信号SWS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第1スイッチトランジスタSW1がターンオンされ、第1フローティングディフュージョンノードFD1は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結され、ピクセルPXは、HCGモードで動作する。第1フローティングディフュージョンノードFD1、第2フローティングディフュージョンノードFD2、及び第3フローティングディフュージョンノードFD3は連結され、第2フローティングディフュージョンノードFD2に対応する第3リセット信号が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図5を参照すると、第6時間T6で出力される第3ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3リセット信号HCG RST3である。第1選択信号SS1がロジックハイレベルであるので、第1選択トランジスタSEL1はターンオンされており、第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3リセット信号HCG RST3は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0092】
第6時間T6以後、第1伝送制御信号STSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第1伝送トランジスタSTGがターンオンされ、第1フォトダイオードSPDで生成された電荷が、第1フローティングディフュージョンノードFD1に移動して蓄積される。そして、蓄積された第1フローティングディフュージョンノードFD1に対応するイメージ信号が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図5を参照すると、第7時間T7で出力される第3ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3イメージ信号HCG SIG3である。第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3イメージ信号HCG SIG3は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。第3ピクセル信号は、第3イメージ信号HCG SIG3及び第3リセット信号HCG RST3を含む。
【0093】
第7時間T7以後、第2スイッチ信号SWS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第2スイッチトランジスタSW2がターンオンされ、第1キャパシタC1が、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結され、ピクセルPXは、LCGモードで動作する。第2選択信号SS2は、ローレベルからハイレベルに遷移される。これにより、第2選択トランジスタSEL2がターンオンされ、第2キャパシタC2に保存されたリセット電荷量に対応する第4リセット信号LCG RST4が、第2選択トランジスタSEL2を介して出力される。露出区間において第2キャパシタC2に保存されたリセット電荷量に対応する第4リセット信号LCG RST4が、第2選択トランジスタSEL2を介して出力される。すなわち、図5を参照すると、第8時間T8で出力される第4ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのLCGモードの第4リセット信号LCG RST4である。
【0094】
第8時間T8以後、第2リセット制御信号RS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第2リセットトランジスタRG2がターンオンされ、第2キャパシタC2はリセットされる。第2キャパシタC2がリセットされた後、サンプル制御信号SPSは、ローレベルからハイレベルに遷移される。サンプルトランジスタSPがターンオンされ、オーバーフロー電荷量が第2キャパシタC2に保存される。第1フローティングディフュージョンノードFD1には、第1キャパシタC1が連結されており、第2フローティングディフュージョンノードFD2及び第3フローティングディフュージョンノードFD3に蓄積された電荷は、第1キャパシタC1に蓄積された電荷に対応する。第1キャパシタC1には、露出動作によって、第1フォトダイオードSPDからオーバーフローされた電荷が蓄積される。そして、フローティングディフュージョンノード(FD1、FD3)の電圧に対応する電荷量が、第2キャパシタC2に保存される。
【0095】
サンプル制御信号SPSが、ロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移され、第2選択信号SS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、サンプルトランジスタSPがターンオフされ、第2選択トランジスタSEL2がターンオンされ、第2キャパシタC2に保存されたオーバーフロー電荷量が、第4イメージ信号LCG SIG4として第2選択トランジスタSEL2を介して出力される。すなわち、図5を参照すると、第9時間T9で出力される第4ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのLCGモードの第4イメージ信号LCG SIG4である。第4ピクセル信号は、第4イメージ信号HCG SIG4及び第4リセット信号HCG RST4を含む。
【0096】
このように、本発明の一実施形態によれば、ピクセルPXは、第2キャパシタ(例えば、図2の第2キャパシタC2)に第4リセット信号LCG RST4及び第4イメージ信号LCG SIG4を並べた順に保存し、第4リセット信号LCG RST4を第4イメージ信号LCG SIG4よりも先にカラムラインにリードアウトする。これにより、相関二重サンプリング方式が適用可能であり、ピクセル信号を合成することにより、広いダイナミックレンジを有し、かつピクセルの信号対雑音比(signal to noise ratio: SNR)が向上したイメージを生成することができる。
【0097】
図6は、本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。詳しくは、図6は、本発明の一実施形態による図1のピクセルPXの回路図である。図2において説明した内容と重複する内容は省略する。
【0098】
図1及び図6を参照すると、ピクセルPXは、複数のフォトダイオード、例えば、第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDを含む。ピクセルPXは、複数のトランジスタ、例えば、第1伝送トランジスタSTG、第2伝送トランジスタLTG、第1リセットトランジスタRG1、第2リセットトランジスタRG2、第1駆動トランジスタSF1、第1選択トランジスタSEL1、ゲイン制御トランジスタDRG、第1スイッチトランジスタSW1、第2スイッチトランジスタSW2、サンプルトランジスタSP、第1キャパシタC1、及び第2キャパシタC2を含む。ピクセルPXには、制御信号(STS、LTS、RS1、RS2、SS1、CGS、SWS1、SWS2、SPS)が印加され、制御信号のうちの少なくとも一部は、ロウドライバ120で生成される。図2図4のピクセルと比較すると、図6のピクセルPXは、第2選択トランジスタ(例えば、図2の第2選択トランジスタSEL2)を含んでいない。
【0099】
ピクセルPXは、第1選択トランジスタSEL1を含む。第1選択トランジスタSEL1の第1端子は、第1駆動トランジスタSF1に連結され、第1選択トランジスタSEL1の第2端子は、カラムラインCLに連結される。リードアウト動作において、第1選択トランジスタSEL1がターンオンされると、カラムラインCLに、リセット動作に対応するリセット信号、または電荷蓄積動作に対応するイメージ信号を含むピクセル信号が出力される。例えば、第1選択トランジスタSEL1がターンオンされると、オーバーフロー電荷量またはリセット電荷量がピクセル信号として出力される。
【0100】
ピクセルPXは、第2キャパシタC2を含む。第2キャパシタC2の第1端子は、サンプルトランジスタSP及び第2リセットトランジスタRG2に連結され、第2キャパシタC1の第2端子には、ピクセル電圧VPIXが印加される。
【0101】
ピクセルPXは、第2リセットトランジスタRG2を含む。第2リセットトランジスタRG2の第1端子には、リセット電圧(例えば、ピクセル電圧VPIX)が印加され、第2リセットトランジスタRG2の第2端子は、第2キャパシタC2及びサンプルトランジスタSPに連結される。
【0102】
ピクセルPXは、サンプルトランジスタSPを含む。サンプルトランジスタSPの第1端子は、第1駆動トランジスタSF1及び第1選択トランジスタSEL1に連結され、サンプルトランジスタSPの第2端子は、第2キャパシタC2及び第2リセットトランジスタRG2に連結される。
【0103】
図2のピクセルとは異なり、図6のピクセルは、第2キャパシタC2と第1選択トランジスタSEL1との間に連結された第2選択トランジスタSEL2を含んでいない。
【0104】
図7は、本発明の一実施形態によるピクセルの動作を説明するタイミング図である。詳しくは、図7は、本発明の一実施形態による図6のピクセルPXの動作を説明するタイミング図である。図5と重複する内容は省略する。
【0105】
図6及び図7を参照すると、図7の露出区間における動作は、図5で説明した露出区間における動作に対する説明が同様に適用可能である。第2フォトダイオードLPDのリードアウト区間である第1リードアウト区間LPD READOUTの間、第2フォトダイオードLPDに対応するピクセル信号をリードアウトする。
【0106】
開始時間T0において、第1リードアウト区間LPD READOUTが開始する。第1時間T1において、第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1リセット信号HCG RST1が、第1ピクセル信号として出力される。第2時間T2において、第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1イメージ信号HCG SIG1が、第1ピクセル信号として出力される。第3時間T3において、第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2リセット信号LCG RST2が、第2ピクセル信号として出力される。第4時間T4において、第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2イメージ信号LCG SIG2が、第2ピクセル信号として出力される。第5時間T5において、第2リードアウト区間SPD READOUTが開始する。
【0107】
第2リードアウト区間SPD READOUTにおいて、ゲイン制御信号CGSは、ハイレベルを維持する。第6時間T6において、第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3リセット信号HCG RST3は、第3ピクセル信号として出力される。第7時間T7において、第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3イメージ信号HCG SIG3が、第3ピクセル信号として出力される。
【0108】
第7時間T7以後、第1選択信号SS1は、ロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移され、第1リセット制御信号RS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第1選択トランジスタSEL1がターンオフされ、第1リセットトランジスタRG1がターンオンされ、第1~第3フローティングディフュージョンノード(FD1、FD2、FD3)がリセットされる。
【0109】
第1選択信号SS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに再び遷移され、第1リセット制御信号RS1は、ロジックハイレベルからロジックローレベルに再び遷移される。サンプル制御信号SPSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第1選択トランジスタSEL1及びサンプルトランジスタSPがターンオンされ、第2キャパシタC2に保存されたリセット電荷量に対応する第4リセット信号LCG RST4が、第1選択トランジスタSEL1を介して第4ピクセル信号として出力される。露出区間において第2キャパシタC2に保存された第4リセット信号LCG RST4が、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。すなわち、図7を参照すると、第8時間T8で出力される第4ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのLCGモードの第4リセット信号LCG RST4である。
【0110】
第8時間T8以後、第2リセット制御信号RS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第2リセットトランジスタRG2がターンオンされ、第2キャパシタC2はリセットされる。第2キャパシタC2がリセットされた後、第2スイッチ信号SWS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移され、サンプル制御信号SPSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第2スイッチトランジスタSW2及びサンプルトランジスタSPはターンオンされ、第1キャパシタC1に蓄積されたオーバーフロー電荷量が第2キャパシタC2に保存される。第1フローティングディフュージョンノードFD1には、第1キャパシタC1が連結されており、第2フローティングディフュージョンノードFD2及び第3フローティングディフュージョンノードFD3に蓄積された電荷は、第1キャパシタC1に蓄積されたオーバーフロー電荷量に対応する。第1キャパシタC1には、露出動作によって、第1フォトダイオードSPDからオーバーフローされた電荷が蓄積される。そして、蓄積された第2フローティングディフュージョンノードFD2の電圧に対応するオーバーフロー電荷量が、第2キャパシタC2に保存される。
【0111】
サンプル制御信号SPSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移され、第1選択信号SS1は、ロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移され、第1リセット制御信号RS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第1選択トランジスタSEL1がターンオフされ、第1リセットトランジスタRG1がターンオンされ、第1~第3フローティングディフュージョンノード(FD1、FD2、FD3)がリセットされる。第1~第3フローティングディフュージョンノード(FD1、FD2、FD3)がリセットされると、第1選択信号SS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移され、第1リセット制御信号RS1は、ロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移される。
【0112】
サンプル制御信号SPSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、サンプルトランジスタSPがターンオンされ、第2キャパシタC2に保存されたオーバーフロー電荷量が、第4イメージ信号LCG SIG4として第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。すなわち、図7を参照すると、第9時間T9で出力される第4ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのLCGモードの第4イメージ信号LCG SIG4である。
【0113】
図8は、本発明の一実施形態によるピクセルの回路図である。詳しくは、図8は、本発明の一実施形態による図1のピクセルPXの回路図である。図2と重複する内容は省略する。
【0114】
図1及び図8を参照すると、ピクセルPXは、複数のフォトダイオード、例えば、第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDを含む。ピクセルPXは、複数のトランジスタ、例えば、第1伝送トランジスタSTG、第2伝送トランジスタLTG、第1リセットトランジスタRG1、第2リセットトランジスタRG2、第3リセットトランジスタRG3、第1駆動トランジスタSF1、第3駆動トランジスタSF3、第1選択トランジスタSEL1、第2選択トランジスタSEL2、第3選択トランジスタSEL3、ゲイン制御トランジスタDRG、第1スイッチトランジスタSW1、第2スイッチトランジスタSW2、サンプルトランジスタSP、第1キャパシタC1、及び第2キャパシタC2を含む。ピクセルPXには、制御信号(STS、LTS、RS1、RS2、RS3、SS1、SS2、SS3、CGS、SWS1、SWS2、SPS)が印加され、制御信号のうち少なくとも一部は、ロウドライバ120で生成される。
【0115】
ピクセルPXは、第1リセットトランジスタRG1を含む。第1リセットトランジスタRG1は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に蓄積された電荷をリセットさせる。第1スイッチトランジスタSW1がターンオンされ、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第3フローティングディフュージョンノードFD3が連結されると、第1フローティングディフュージョンノードFD1に蓄積された電荷が排出されて、第1フローティングディフュージョンノードFD1がリセットされる。
【0116】
ピクセルPXは、第3駆動トランジスタSF3を含む。第3駆動トランジスタSF3の第1端子は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結され、第3駆動トランジスタSF3の第2端子には、駆動電圧(例えば、ピクセル電圧VPIX)が印加される。第3駆動トランジスタSF3は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に蓄積された電荷に対応する電圧を出力信号として出力可能である。すなわち、第3駆動トランジスタSF3は、第3フローティングディフュージョンノードFD3の電圧に対応する出力信号を生成する。
【0117】
ピクセルPXは、サンプルトランジスタSPを含む。サンプルトランジスタSPの第1端子は、第3駆動トランジスタSF3及び第3選択トランジスタSEL3に連結され、サンプルトランジスタSPの第2端子は、第2キャパシタC2、第2リセットトランジスタRG2、及び第2選択トランジスタSEL2に連結される。サンプルトランジスタSPは、第3駆動トランジスタSF3と第2キャパシタC2との連結を制御する。サンプルトランジスタSPは、オーバーフロー電荷量及びリセット電荷量が第2キャパシタC2に保存されるように制御する。サンプルトランジスタSPは、第3フローティングディフュージョンノードFD3から、オーバーフロー電荷量及びリセット電荷量が第2キャパシタC2に保存されるようにターンオンされる。
【0118】
ピクセルPXは、第3選択トランジスタSEL3を含む。第3選択トランジスタSEL3の第1端子は、第3駆動トランジスタSF3に連結され、第3選択トランジスタSEL3の第2端子は、第1選択トランジスタSEL1に連結される。第3選択トランジスタSEL3は、ロウドライバ120から受信した第3選択信号SS3に応答して、ターンオンまたはターンオフされる。リードアウト動作において、第3選択トランジスタSEL3がターンオンされると、第3駆動トランジスタSF3から、カラムラインCLに、第3フローティングディフュージョンノードFD3の電圧に対応する出力信号がピクセル信号として出力される。第1フォトダイオードSPDから生成された電荷が、第1フローティングディフュージョンノードFD1に蓄積され、第3選択トランジスタSEL3及び第1選択トランジスタSEL1がターンオンされると、第1フローティングディフュージョンノードFD1の電圧に対応する出力信号が、ピクセル信号としてカラムラインCLに出力される。
【0119】
ピクセルPXは、第3リセットトランジスタRG3を含む。第3リセットトランジスタRG3は、第2フローティングディフュージョンノードFD2に蓄積された電荷をリセットさせる。第3リセットトランジスタRG3の第1端子には、リセット電圧(例えば、ピクセル電圧VPIX)が印加され、第3リセットトランジスタRG3の第2端子は、コンバージョンゲイントランジスタDRGに連結される。第3リセットトランジスタRG3は、ロウドライバ120から受信した第3リセット制御信号RS3に応答して、ターンオンまたはターンオフされ、第2フローティングディフュージョンノードFD2に蓄積された電荷が排出されて、第2フローティングディフュージョンノードFD2がリセットされる。
【0120】
ピクセルPXは、コンバージョンゲイントランジスタDRGを含む。コンバージョンゲイントランジスタDRGの第1端子は、第3リセットトランジスタRG3に連結され、コンバージョンゲイントランジスタDRGの第2端子は、第2フローティングディフュージョンノードFD2に連結される。
【0121】
ピクセルPXは、第1駆動トランジスタSF1を含む。第1駆動トランジスタSF1は、第2フローティングディフュージョンノードFD2に蓄積された電荷に対応する電圧を、出力信号として出力する。
【0122】
本発明の一実施形態によれば、第2フォトダイオードLPDは、ゲイン制御トランジスタDRGを介して、デュアルコンバージョンゲインに対応するピクセル信号を生成する。例えば、第2フォトダイオードLPDのリードアウト期間中に、LCGモードで動作するとき、ゲイン制御信号CGSは、活性レベルを有する。第2フォトダイオードLPDのリードアウト期間中に、HCGモードで動作するとき、ゲイン制御信号CGSは、非活性レベルを有する。また、本発明の一実施形態によれば、第1フォトダイオードSPDは、デュアルコンバージョンゲインに対応するピクセル信号を生成する。
【0123】
図9は、本発明の一実施形態によるピクセルの動作を説明するタイミング図である。詳しくは、図9は、本発明の一実施形態による図8のピクセルPXの動作を説明するタイミング図である。図5と重複する内容は省略する。
【0124】
図8及び図9を参照すると、ピクセルPXは、露出(Exposure)区間の間、第1フォトダイオードSPD、第2フォトダイオードLPD、第1~第3フローティングディフュージョンノード(FD1、FD2、FD3)をリセットし、第1フォトダイオードSPD及び第2フォトダイオードLPDが光信号を受信して、光電荷を生成及び蓄積する。そして、第2フォトダイオードLPDのリードアウト区間である第1リードアウト区間LPD READOUTの間、第2フォトダイオードLPDに対応するピクセル信号をリードアウトする。第1フォトダイオードSPDのリードアウト区間である第2リードアウト区間SPD READOUTの間、第1フォトダイオードSPDに対応するピクセル信号をリードアウトする。
【0125】
まず、露出区間において、第1選択信号SS1、第2選択信号SS2、及び第3選択信号SS3は、ロジックローレベルを維持し、第1リセット制御信号RS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第1リセットトランジスタRG1がターンオンされ、第3フローティングディフュージョンノードFD3はリセットされる。また、第1スイッチ信号SWS1及び第2伝送制御信号STSがロジックハイレベルになるにつれて、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第1フォトダイオードSPDもリセットされ、第2伝送制御信号STSが再びロジックローレベルになると、第1フォトダイオードSPDで生成された光電荷が第1フォトダイオードSPDに蓄積される。
【0126】
第3リセット制御信号RS3及びゲイン制御信号CGSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移され、第3リセットトランジスタRG3及びコンバージョンゲイントランジスタDRGがターンオンされる。第2フローティングディフュージョンノードFD2はリセットされる。また、第2伝送制御信号LTSもロジックハイレベルになるにつれて、第2フローティングディフュージョンノードFD2と共に第2フォトダイオードLPDもリセットされ、第2伝送制御信号LTSが再びロジックローレベルになると、第2フォトダイオードLPDで生成された光電荷が第2フォトダイオードLPDに蓄積される。
【0127】
開始時間T0において、リードアウト区間が開始する。まず、第1リードアウト区間LPD READOUTにおいて、第1選択信号SS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第3リセット制御信号RS3は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。ゲイン制御信号CGSは、第3リセット制御信号RS3がロジックハイレベルであるとき、ロジックハイレベルである。これにより、第2フローティングディフュージョンノードFD2がリセットされる。
【0128】
ゲイン制御信号CGSがロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移されると、ゲイン制御トランジスタDRGがターンオフされ、第2フローティングディフュージョンノードFD2は、第3フローティングディフュージョンノードFD3に連結されていないので、ピクセルPXは、HCGモードで動作する。そして、リセットされた第2フローティングディフュージョンノードFD2の電圧に対応する第1リセット信号HCG RST1が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図9を参照すると、第1時間T1で出力される第1ピクセル信号は、第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1リセット信号HCG RST1である。第1選択信号SS1がロジックハイレベルであるので、第1選択トランジスタSEL1はターンオンされており、第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1リセット信号HCG RST1は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0129】
第2時間T2で出力される第1ピクセル信号は、第2フォトダイオードLPDのHCGモードのイメージ信号HCG SIGである。第2フォトダイオードLPDのHCGモードの第1イメージ信号HCG SIG1は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0130】
第2時間T2以後、ゲイン制御信号CGSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、ゲイン制御トランジスタDRGがターンオンされ、第2フローティングディフュージョンノードFD2は、第3リセットトランジスタRG3に連結され、ピクセルPXは、LCGモードで動作する。そして、第2フローティングディフュージョンノードFD2に対応する第2リセット信号LCG RST2が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図9を参照すると、第3時間T3で出力される第2ピクセル信号は、第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2リセット信号LCG RST2である。第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2リセット信号LCG RST2は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0131】
第3時間T3以後、第2伝送制御信号LTSは、ローレベルからハイレベルに遷移される。これにより、第2伝送トランジスタLTGがターンオンされ、第2フォトダイオードLPDで生成された電荷が、第2フローティングディフュージョンノードFD2に移動して蓄積される。そして、蓄積された第2フローティングディフュージョンノードFD2に対応する第2イメージ信号LCG SIG2が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図9を参照すると、第4時間T4で出力される第2ピクセル信号は、第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2イメージ信号LCG SIG2である。第2フォトダイオードLPDのLCGモードの第2イメージ信号LCG SIG2は、第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0132】
第4時間T4以後、第1リセット制御信号RS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。そして、ゲイン制御信号CGSも、ロジックハイレベルを維持する。これにより、第1リセットトランジスタRG1及びゲイン制御トランジスタDRGがターンオンされ、第3フローティングディフュージョンノードFD3はリセットされる。
【0133】
第2リードアウト区間SPD READOUTにおいて、ゲイン制御信号CGSは、ハイレベルを維持する。そして、第1スイッチ信号SWS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第1スイッチトランジスタSW1がターンオンされ、第1フローティングディフュージョンノードFD1は、第3フローティングディフュージョンノードFD3と連結され、ピクセルPXは、HCGモードで動作する。第1リセット制御信号RS1がロジックハイレベルであるので、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第3フローティングディフュージョンノードFD3はリセットされる。
【0134】
第1スイッチ信号SWS1は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移され、第3選択信号SS3は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第1選択信号SS1もロジックハイレベルであるので、第1選択トランジスタSEL1及び第3選択トランジスタSEL3はターンオンされ、第3フローティングディフュージョンノードFD3に対応する第3リセット信号HCG RST3が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図9を参照すると、第6時間T6で出力される第3ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3リセット信号HCG RST3である。第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3リセット信号HCG RST3は、第3選択トランジスタSEL3及び第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0135】
第6時間T6以後、第1伝送制御信号STSは、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第1伝送トランジスタSTGがターンオンされ、第1フォトダイオードSPDで生成された電荷が、第1フローティングディフュージョンノードFD1に移動して蓄積される。第3選択信号SS3は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第1選択信号SS1もロジックハイレベルであるので、第1選択トランジスタSEL1及び第3選択トランジスタSEL3はターンオンされ、蓄積された第1フローティングディフュージョンノードFD1に対応する第3イメージ信号HCG SIG3が、カラムラインCLを介して出力される。すなわち、図9を参照すると、第7時間T7で出力される第3ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3イメージ信号HCG SIG3である。第1フォトダイオードSPDのHCGモードの第3イメージ信号HCG SIG3は、第3選択トランジスタSEL3及び第1選択トランジスタSEL1を介して出力される。
【0136】
第7時間T7以後、第2スイッチ信号SWS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。第2スイッチトランジスタSW2がターンオンされ、第1キャパシタC1が、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第3フローティングディフュージョンノードFD3と連結され、ピクセルPXは、LCGモードで動作する。第2選択信号SS2は、ローレベルからハイレベルに遷移される。これにより、第2選択トランジスタSEL2がターンオンされ、第2キャパシタC2に保存されたリセット電荷量に対応する第4リセット信号LCG RST4が、第2選択トランジスタSEL2を介して出力可能である。露出区間において第2キャパシタC2に保存されたリセット電荷量に対応する第4リセット信号LCG RST4が、第2選択トランジスタSEL2を介して出力される。すなわち、図9を参照すると、第8時間T8で出力される第4ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのLCGモードの第4リセット信号LCG RST4である。
【0137】
第8時間T8以後、第2リセット制御信号RS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、第2リセットトランジスタRG2がターンオンされ、第2キャパシタC2はリセットされる。第2キャパシタC2がリセットされた後、サンプル制御信号SPSは、ローレベルからハイレベルに遷移される。サンプルトランジスタSPがターンオンされ、オーバーフロー電荷量が第2キャパシタC2に保存される。具体的には、第1フローティングディフュージョンノードFD1には、第1キャパシタC1が連結されており、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第3フローティングディフュージョンノードFD3に蓄積された電荷は、第1キャパシタC1に蓄積された電荷に対応する。第1キャパシタC1には、露出動作によって、第1フォトダイオードSPDからオーバーフローされた電荷が蓄積される。そして、第1フローティングディフュージョンノードFD1及び第3フローティングディフュージョンノードFD3の電圧に対応するオーバーフロー電荷量が、第2キャパシタC2に保存される。
【0138】
サンプル制御信号SPSが、ロジックハイレベルからロジックローレベルに遷移され、第2選択信号SS2は、ロジックローレベルからロジックハイレベルに遷移される。これにより、サンプルトランジスタSPがターンオフされ、第2選択トランジスタSEL2がターンオンされ、第2キャパシタC2に保存されたオーバーフロー電荷量が、第4イメージ信号HCG SIG4として第2選択トランジスタSEL2を介して出力される。すなわち、図9を参照すると、第9時間T9で出力される第4ピクセル信号は、第1フォトダイオードSPDのLCGモードの第4イメージ信号HCG SIG4である。
【0139】
第8時間T8において、第1フォトダイオードSPDのLCGモードの第4リセット信号LCG RST4が出力され、第9時間T9において、第1フォトダイオードSPDのLCGモードの第4イメージ信号LCG SIG4が出力されるので、相関二重サンプリング(CDS)方式が使用可能である。これにより、イメージセンサのダイナミックレンジが増加し、信号対雑音比が向上する。
【0140】
図10は、本発明の一実施形態による電子装置を示すブロック図である。
【0141】
図10を参照すれば、電子装置1000は、イメージセンサ1100、アプリケーションプロセッサ1200、ディスプレイ1300、メモリ1400、ストレージ1500、ユーザインターフェース1600、及び無線送受信部1700を含む。図10のイメージセンサ1100が、図1のイメージセンサ100に対応する。図1と重複する説明は省略する。
【0142】
アプリケーションプロセッサ1200は、電子装置1000の全般的な動作を制御し、応用プログラム、運用体制などを実行するSoC(system-on-chip)として提供される。アプリケーションプロセッサ1200は、イメージセンサ1100からイメージデータを受信し、受信したイメージデータに対して、イメージ処理を遂行する。一実施形態において、アプリケーションプロセッサ1200は、受信したイメージデータ、及び/または処理されたイメージデータを、メモリ1400またはストレージ1500に保存する。図1のイメージセンサ100は、イメージセンサ1100を具現するのに使用可能である。
【0143】
メモリ1400は、アプリケーションプロセッサ1200が処理または実行するプログラム及び/またはデータを保存する。ストレージ1500は、NANDフラッシュ、抵抗性メモリなどの不揮発性メモリ装置によって具現され、例えば、ストレージ1500は、メモリカード(MMC(multimedia card)、eMMC(embedded MMC)、SD(secure digital)、micro SD)などとして提供される。ストレージ1500は、アプリケーションプロセッサ1200のイメージ処理動作を制御する実行アルゴリズムに対するデータ及び/またはプログラムを保存し、イメージ処理動作が遂行されるとき、データ及び/またはプログラムがメモリ1400にローディングされる。
【0144】
ユーザインターフェース1600は、キーボード、タッチパネル、指紋センサ、マイクなど、ユーザ入力を受信可能な多様な装置によって具現される。ユーザインターフェース1600は、ユーザ入力を受信し、受信したユーザ入力に対応する信号をアプリケーションプロセッサ1200に提供する。無線送受信部1700は、モデム1710、トランシーバ1720、及びアンテナ1730を含む。
【0145】
図11は、本発明の一実施形態による電子装置の一部を示すブロック図である。図12は、本発明の一実施形態によるカメラモジュールの具体的な構成を示すブロック図である。具体的には、図11は、図10の電子装置1000の一部として、電子装置2000を示す図であり、図12は、図11のカメラモジュール2100bの具体的な構成を示す図である。
【0146】
図11を参照すると、電子装置2000は、マルチカメラモジュール2100、アプリケーションプロセッサ2200、及びメモリ2300を含む。メモリ2300は、図10に示されたメモリ1400と同一の機能を行うので、重複する説明は省略する。
【0147】
電子装置2000は、CMOSイメージセンサを利用し、被写体に対するイメージをキャプチャ及び/または保存し、携帯電話、タブレットコンピュータ、またはポータブル電子装置によって具現される。ポータブル電子装置は、ラップトップコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブル機器などを含む。
【0148】
マルチカメラモジュール2100は、第1カメラモジュール2100a、第2カメラモジュール2100b、及び第3カメラモジュール2100cを含む。マルチカメラモジュール2100は、図1のイメージセンサ100を含む。一方、図11には、マルチカメラモジュール2100が3個のカメラモジュール(2100a~2100c)を含むものを示したが、本発明は、それに限定されず、多様な数のカメラモジュールがマルチカメラモジュール2100に含まれ得る。
【0149】
以下、図12を参照して、カメラモジュール2100bの詳細構成についてより具体的に説明するが、以下の説明は、実施形態によって、他のカメラモジュール(2100a、2100c)に対しても同様に適用可能である。
【0150】
図12を参照すると、第2カメラモジュール2100bは、プリズム2105、OPFE(Optical Path Folding Element)2110、アクチュエータ2130、イメージセンシング装置2140、及びメモリ2150(例えば、ストレージ装置)を含む。
【0151】
プリズム2105は、光反射物質の反射面2107を含み、外部から入射される光Lの経路を変更させる。
【0152】
一実施形態によれば、プリズム2105は、第1方向Xから入射される光Lの経路を、第1方向Xに垂直な第2方向Yに変更させる。また、プリズム2105は、光反射物質の反射面2107を、中心軸2106を中心にA方向に回転させるか、あるいは中心軸2106をB方向に回転させて、第1方向Xから入射される光Lの経路を、垂直な第2方向Yに変更させる。このとき、OPFE2110も、第1方向X及び第2方向Yに垂直な第3方向Zに移動する。
【0153】
一実施形態において、図12に示されたように、プリズム2105のA方向の最大回転角度は、プラス(+)A方向には15°以下であり、マイナス(-)A方向には15°より大きいが、本実施形態はそれに限定されるものではない。
【0154】
一実施形態において、プリズム2105は、プラス(+)またはマイナス(-)B方向に、20°前後、または10°~20°、または15°~20°の範囲で回転可能であり、ここで、回転角度は、プラス(+)またはマイナス(-)B方向に同一角度で回転するか、あるいは1°前後の範囲でほぼ類似した角度まで回転する。
【0155】
一実施形態において、プリズム2105は、光反射物質の反射面2107を、中心軸2106の延長方向と平行な第3方向(例えば、Z方向)に移動する。
【0156】
OPFE2110は、例えば、m個(ここで、mは自然数)のグループからなる光学レンズを含む。m個のレンズは、第2方向Yに移動し、カメラモジュール2100bの光学ズーム倍率を変更する。例えば、カメラモジュール2100bの基本の光学ズーム倍率をZとするとき、OPFE2110に含まれたm個の光学レンズを移動させる場合、カメラモジュール2100bの光学ズーム倍率は、3Z、5Z、または5Z以上の光学ズーム倍率に変更可能である。
【0157】
アクチュエータ2130は、OPFE2110または光学レンズ(以下、光学レンズという)を特定位置に移動させる。例えば、アクチュエータ2130は、正確なセンシングのために、イメージセンサ2142が光学レンズの焦点距離(focal length)に位置するように、光学レンズの位置を調整する。
【0158】
イメージセンシング装置2140は、イメージセンサ2142、制御ロジック2144、エンコーダ2145、及びメモリ2146を含む。イメージセンサ2142は、光学レンズを介して提供される光Lを利用して、センシング対象のイメージをセンシングする。図12のイメージセンサ2142は、図1のイメージセンサ100と機能的に類似しているので、重複する説明は省略する。制御ロジック2144は、第2カメラモジュール2100bの全般的な動作を制御する。例えば、制御ロジック2144は、制御信号ラインCSLbを介して提供された制御信号によって、第2カメラモジュール2100bの動作を制御する。
【0159】
メモリ2146は、キャリブレーションデータ2147のような、第2カメラモジュール2100bの動作に必要な情報を保存する。キャリブレーションデータ2147は、第2カメラモジュール2100bが外部から提供された光Lを利用して、イメージデータを生成するのに必要な情報を含む。キャリブレーションデータ2147は、例えば、上述の回転度に係わる情報、焦点距離に係わる情報、光学軸に係わる情報などを含む。第2カメラモジュール2100bが、光学レンズの位置によって焦点距離が変わるマルチステートカメラ形態に具現される場合、キャリブレーションデータ2147は、光学レンズの各位置別(または、ステート別)の焦点距離値と、オートフォーカシングに係わる情報とを含む。
【0160】
メモリ2150は、イメージセンサ2142を介してセンシングされたイメージデータを保存する。メモリ2150は、イメージセンシング装置2140の外部に配置可能であり、イメージセンシング装置2140を構成するセンサチップとスタックされた形態に具現される。一実施形態において、メモリ2150は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)によって具現されるが、本実施形態はそれに限定されるものではない。
【0161】
図11及び図12を共に参照すると、一実施形態において、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のうち、1つのカメラモジュール(例えば、第1カメラモジュール2100a)は、1つのカラーフィルタに4個の同一のカラー情報を共有する互いに隣接したピクセル(すなわち、TETRAセル)を含み、他の1つのカメラモジュール(例えば、第2カメラモジュール2100b)は、1つのカラーフィルタに9個の同一のカラー情報を共有する互いに隣接したピクセル(すなわち、NONAセル)を含むが、本実施形態はそれに限定されるものではない。
【0162】
一実施形態において、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のそれぞれは、アクチュエータ2130を含む。これにより、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のそれぞれは、その内部に含まれたアクチュエータ2130の動作による、同一または異なるキャリブレーションデータ2147を含む。
【0163】
一実施形態において、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のうち、1つのカメラモジュール(例えば、第2カメラモジュール2100b)は、上述のプリズム2105とOPFE2110とを含む折り畳みレンズ(folded lens)形態のカメラモジュールであり、残りのカメラモジュール(例えば、第1カメラモジュール2100a及び第3カメラモジュール2100c)は、プリズム2105とOPFE2110とが含まれていないバーティカル(vertical)形態のカメラモジュールであるが、本実施形態はそれに限定されるものではない。
【0164】
一実施形態において、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のうちの1つのカメラモジュール(例えば、第3カメラモジュール2100c)は、例えば、IR(Infrared Ray)を利用してデプス情報を抽出するバーティカル形態のデプスカメラである。この場合、アプリケーションプロセッサ2200は、当該デプスカメラから提供されたイメージデータと、他のカメラモジュール(例えば、第1カメラモジュール2100a、または第2カメラモジュール2100b)から提供されたイメージデータとを併合し、3次元デプスイメージを生成することができる。
【0165】
一実施形態において、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のうちの少なくとも2つのカメラモジュール(例えば、第1カメラモジュール2100a、または第2カメラモジュール2100b)は、相異なる観測視野(field of View、視野角)を有する。この場合、例えば、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のうちの少なくとも2つのカメラモジュール(例えば、第1カメラモジュール2100a、または第2カメラモジュール2100b)の光学レンズが異なっているが、それに限定されるものではない。例えば、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のうち、第1カメラモジュール2100aは、第2及び第3カメラモジュール(2100b、2100c)よりも観測視野(FOV)が狭い。しかし、それに限定されず、マルチカメラモジュール2100は、本来使用されていたカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)よりも観測視野(FOV)が広いカメラモジュールをさらに含むこともできる。
【0166】
また、いくつかの実施形態において、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のそれぞれの視野角は相異なっている。この場合、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のそれぞれに含まれた光学レンズも異なっているが、それに限定されるものではない。
【0167】
いくつかの実施形態において、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のそれぞれは、互いに物理的に分離されて配置可能である。すなわち、1つのイメージセンサ2142のセンシング領域を、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)が分割して使用するものではなく、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)のそれぞれの内部に独立したイメージセンサ2142が配置可能である。
【0168】
アプリケーションプロセッサ2200は、複数のサブプロセッサ(2210a、2210b、2210c)、カメラモジュールコントローラ2230、メモリコントローラ2400、及び内部メモリ2250を含む。アプリケーションプロセッサ2200は、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)と分離されて具現可能である。例えば、アプリケーションプロセッサ2200と、複数のカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)とは、別途の半導体チップによって互いに分離されて具現可能である。
【0169】
それぞれのカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)から生成されたイメージデータまたは圧縮データは、互いに分離されたイメージ信号ライン(ISLa、ISLb、ISLc)を介して、対応するサブプロセッサ(2210a、2210b、2210c)に提供可能である。例えば、第1カメラモジュール2100aから生成されたイメージデータまたは圧縮データは、第1イメージ信号ラインISLaを介して、第1サブプロセッサ2210aに提供され、第2カメラモジュール2100bから生成されたイメージデータまたは圧縮データは、第2イメージ信号ラインISLbを介して、第2サブプロセッサ2210bに提供され、第3カメラモジュール2100cから生成されたイメージデータまたは圧縮データは、第3イメージ信号ラインISLcを介して、第3サブプロセッサ2210cに提供される。このようなイメージデータ伝送は、例えば、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)に基づいたCSI(Camera Serial Interface)を利用して遂行されるが、本実施形態はそれに限定されるものではない。
【0170】
一実施形態において、1つのサブプロセッサが複数のカメラモジュールに対応するように配置されることも可能である。例えば、第1サブプロセッサ2210a及び第3サブプロセッサ2210cが、図11に示すように互いに分離されて具現されるものではなく、1つのサブプロセッサに統合されて具現され、カメラモジュール2100aとカメラモジュール2100cから提供されたイメージデータまたは圧縮データは、選択素子(例えば、マルチプレクサ)などを介して選択された後、統合されたサブプロセッサに提供可能である。
【0171】
カメラモジュールコントローラ2230は、それぞれのカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)に制御信号を提供する。カメラモジュールコントローラ2230から生成された制御信号は、互いに分離された制御信号ライン(CSLa、CSLb、CSLc)を介して、対応するカメラモジュール(2100a、2100b、2100c)に提供可能である。
【0172】
以上、図面と明細書で例示的な実施形態を開示した。本明細書において、特定用語を使用して実施形態を述べたが、それは、単に本発明の技術的思想を説明する目的で使用されたものであって、意味限定や本発明の技術範囲を限定するために使用されたものではない。従って、当該技術分野における通常の知識を有する者には、様々な変形及び均等な他の実施形態が可能であることが理解されるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0173】
本発明は、例えば、イメージセンサ関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0174】
100、1000、2142 イメージセンサ
110 ピクセルアレイ
120 ロウドライバ
130 リードアウト回路
131 ADC回路
132 データバス
140 ランプ信号生成器
150 タイミングコントローラ
190 信号処理部
1000、2000 電子装置
1200、2200 アプリケーションプロセッサ
1300 ディスプレイ
1400、2146、2150、2300 メモリ
1500 ストレージ
1600 ユーザインターフェース
1700 無線送受信部
1710 モデム
1720 トランシーバ
1730 アンテナ
2100 マルチカメラモジュール
2100a、2100b、2100c (第1~第3)カメラモジュール
2105 プリズム
2106 中心軸
2107 反射面
2110 OPFE
2130 アクチュエータ
2140 イメージセンシング装置
2144 制御ロジック
2145 エンコーダ
2147 キャリブレーションデータ
2210a、2210b、2210c (第1~第3)サブプロセッサ
2230 カメラモジュールコントローラ
2240 メモリコントローラ
2250 内部メモリ
CL カラムライン
IDT イメージデータ
PX ピクセル
RAMP ランプ信号
RL ロウライン

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12