(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070131
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】アーマチュアとしてのロッカを備える、電気車両の駆動回路または充電回路のための、機械的衝撃耐性が改善された高電圧リレー
(51)【国際特許分類】
H01H 50/04 20060101AFI20230511BHJP
H01H 50/16 20060101ALI20230511BHJP
H01H 50/54 20060101ALI20230511BHJP
H01H 50/24 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
H01H50/04 N
H01H50/16 J
H01H50/54 Z
H01H50/24 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022175962
(22)【出願日】2022-11-02
(31)【優先権主張番号】10 2021 129 009.0
(32)【優先日】2021-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】マティアス クレカー
(72)【発明者】
【氏名】ペーター ザンデック
(72)【発明者】
【氏名】ハリー コッホ
(72)【発明者】
【氏名】ベルント ラーン
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン ハブール
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高電圧および高電流量でも電気車両の安全な動作を可能にし、かつ高電圧リレーに接続された回路の高加速度の効果による意図しない開閉を防ぐ、高電圧リレーを提供する。
【解決手段】高電圧リレーを高電流に適しているように、かつ衝撃を感じにくいように構成するために、高電圧リレーは、離間した2つのヨークを有する磁気駆動アセンブリと、磁気駆動アセンブリによって駆動可能なアーマチュアとを備え、アーマチュアはロッカとして構成され、ロッカは、第1のヨークから離れるように延び、かつ開位置とスイッチング位置との間で傾斜可能な2つのアームを含み、2つのヨークのうちの第1のヨークに取り付けられ、2つのアームのうちの第1のアームにスイッチングコンタクトアセンブリが設けられ、2つのヨークを含む磁気回路が、第2のアームによってスイッチング位置で閉じられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気車両の駆動回路または充電回路(41)のための高電圧リレー(1)であって、
前記高電圧リレー(1)は、
- 互いに離間した2つのヨーク(5、7)を有する磁気駆動アセンブリ(3)と、
- 前記磁気駆動ユニット(3)によって駆動可能なアーマチュア(17)と、
を備え、
前記アーマチュア(17)はロッカ(19)として構成され、前記ロッカ(19)は、前記第1のヨーク(5)から離れるように延び、かつ開位置(27)とスイッチング位置(25)との間で傾斜可能な2つのアーム(21、23)を含み、前記2つのヨーク(5、7)のうちの第1のヨーク(5)に取り付けられ、
前記2つのアーム(21、23)のうちの第1のアーム(21)にスイッチングコンタクトアセンブリ(39)が設けられ、前記2つのヨーク(5、7)を含む磁気回路(29)が、前記第2のアーム(23)によって前記スイッチング位置(25)で閉じられる、
高電圧リレー(1)。
【請求項2】
前記第1のアーム(21)は前記磁気駆動ユニット(3)を越えて突出する、
請求項1に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項3】
前記ロッカ(19)の傾斜軸(35)に対する両方のアーム(21、23)の前記慣性モーメントが等しい、
請求項1または2に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項4】
前記アーマチュア(17)は、前記第1のヨーク(5)に沿って前記開位置(27)から前記スイッチング位置(25)へ回転するように構成されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項5】
前記スイッチングコンタクトアセンブリ(39)は、少なくとも1つのスイッチングコンタクト(49)と、前記スイッチングコンタクト(49)を少なくとも前記第2のアーム(23)から絶縁する少なくとも1つの絶縁要素(53)とを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのスイッチングコンタクト(49)は、前記高電圧リレー(1)の負荷端子(43)に恒久的に導電接続されている、
請求項5に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのスイッチングコンタクト(49)は、可撓性電気導体(51)を介して前記高電圧リレー(1)の前記負荷端子(43)に接続されている、
請求項6に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項8】
前記スイッチングコンタクトアセンブリ(39)は、前記高電圧リレー(1)の同一の前記負荷端子(43)に各々恒久的に接続されている2つのスイッチングコンタクト(49)を含む、
請求項6または7に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項9】
前記高電圧リレー(1)はロックデバイス(55)をさらに備え、
前記ロックデバイス(55)により、前記アーマチュア(17)が前記第1のヨーク(5)から少なくとも所定量を超えて離れる移動を行うことを防ぐ、
請求項1から8のいずれか一項に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項10】
前記高電圧リレー(1)はハウジング(101)をさらに備え、
前記ロックデバイス(55)は、前記アーマチュア(17)の少なくとも1つの突出部(99)と、前記突出部(99)が当接するように構成されている前記ハウジング(101)上のバリア(57)とを含む、
請求項9に記載の高電圧リレー(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車両の駆動回路および/または充電回路のための高電圧リレーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電気車両において、駆動部品および充電部品のために高電圧が使用される。充電プロセス中およびバッテリ電気車両の動作中に、高い電流量が生じることもある。400Vおよび800Vの電圧の充電ステーションが、既に普及している。将来的には、より高い電圧が考えられる。動作中に、15kA超の電流が一時的に生じることがある。その結果、電気車両の駆動部品および充電部品は、高電流の反発効果(repulsion effect)による高い電力消費でコンタクトが開くことなく、短時間にそのような高電流を流すことができなければならない。
【0003】
さらに、高電圧および高電流による意図しない回路の開閉を確実に防がなければならない。これは、電気車両の駆動中、または事故の場合に生じ得るような強い振動もしくは衝撃について特に当てはまる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、高電圧および高電流量でも電気車両の安全な動作を可能にし、かつ高電圧リレーに接続された回路の高加速度(a>50g)の効果による意図しない開閉を防ぐ、電気車両の駆動回路および/または充電回路のための高電圧リレーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、本発明により、高電圧リレーが、互いに離間した2つのヨークを有する磁気駆動アセンブリと、磁気駆動ユニットにより駆動可能なアーマチュアとを備え、アーマチュアはロッカ(rocker)として構成され、ロッカは、第1のヨークから離れるように延び、かつ開位置とスイッチング位置との間で傾斜可能な2つのアームを含み、2つのヨークのうちの第1のヨークに取り付けられ、2つのアームのうちの第1のアームにスイッチングコンタクトアセンブリが設けられ、2つのヨークを含む磁気回路が、第2のアームによりスイッチング位置で閉じられる点で満たされる。
【0006】
本発明による高電圧リレーは、上記の目的を簡単な方法で満たす。ロッカとしての構成により、外乱、例えば衝撃の場合に、両方のアームを等しく加速させることができる。それにより、両方のアームに加わる力が互いに打ち消し合うことができる。これにより、スイッチング位置または開位置への意図しないスイッチングを防ぐことができる。したがって、リレーは耐衝撃性がある。
【0007】
両方のアームが異なる作業を行うことにより、第2のアームのみを磁気回路を閉じることに関連させることができ、第1のアームは高電圧リレーのスイッチングコンタクトのスイッチングに関与するため、安全性を高めることもできる。ロッカとしての構成により、空間的な分離をもたらし得る。ロッカは、特に、2つのヨークのうちの第1のヨークに取り付けられているため、磁気回路が閉じるときに、ロッカをその傾斜軸により第1のヨークに向かって引き、第1のヨークにおいて支持することができる。同時に、第2のアームは、第2のヨークに当接することによって磁気回路を閉じる。この配置により、高電圧リレーの高い機械的安定性が実現される。本発明による高電圧リレーを、1000V未満およびそれ以上の一般的な充電電圧に使用することができる。
加えて、高電圧リレーは、最大15kAの電流を短時間流すことができ、短時間とは2ms未満の時間を指す。
【0008】
本発明による解決策は、それ自体有利であり、ランダムに組み合わせることができる様々な構成によってさらに改良することができる。これらの構成および関連する利点について以下で説明する。
【0009】
2つのアームは、第1のヨークから離れるように延びるだけでなく、互いに離れるように延びることが好ましい。
【0010】
磁気駆動ユニットは、コアを含むことが好ましい。加えて、磁気駆動ユニットは、少なくとも部分的にコアを囲み、かつ少なくとも1つのコイル巻線を有するコイル体を含むことができる。
【0011】
2つのヨークは、コアによって互いに接合され、コアによって離間されることが好ましい。2つのヨークは、コアの長手方向軸に対して、好ましくは略横方向に延びる。コアは磁気回路の一部であってよい。
【0012】
スイッチング位置で、磁気回路は、第2のアーム、2つのヨーク、およびコアを含むことが好ましい。
【0013】
ロッカは、V字形に構成することができる。両方のアームの仮想延長線が、ここでは、コアの長手方向軸と鋭角を成すことができる。スイッチング位置で磁気回路を閉じる第2のアームは、スイッチング位置で、コアの長手方向軸に平行に2つのヨークに配置されることが好ましい。第2のアームには、スイッチングコンタクトアセンブリがないことが好ましい。
【0014】
スイッチングコンタクトアセンブリを磁気回路から離間させるために、第1のアームは、磁気駆動ユニットを越えて突出することが好ましい。言い換えると、第1のアームは、第2のヨークを越えて第1のヨークから突出する。
【0015】
高電圧リレーは、最大90gの衝撃の場合でも、意図しないスイッチングなしで、それぞれのスイッチング位置を保持するように特に構成することができる。「g」は、9.81m/s2の重力加速度を表す。特にアーマチュアがロッカとして構成されることにより、耐衝撃性が得られる。
【0016】
ロッカの良好なバランスを得るため、かつリレーにさらに高い耐衝撃性を与えるために、ロッカの傾斜軸に対する両方のアームの慣性モーメントが等しいことが好ましい。「等しい」という用語は、偏差が10%以下であることを意味する。コアの長手方向軸に沿って見たときに、ロッカの重心が傾斜軸の高さにあることが好ましい。コアの長手方向軸に沿って見たときに、傾斜軸は第1のヨークの高さにあることが好ましい。
【0017】
アーマチュアは、第1のヨークに沿って、特に第1のヨークにおいて、開位置からスイッチング位置へ回転するように構成されることが好ましい。開位置からスイッチング位置への均一で平滑な並進移動を、回転運動によって実現することができる。加えて、コアの強磁界に対してアーマチュアを支持する外部支持体または担持構造体は不要であってよい。代わりに、アーマチュアは、回転するときに、第1のヨークにおいて自身を支持する。アーマチュアは、第1のヨークに面した側に半円形の外形を有して、回転を容易にすることができる。半円形の外形は、傾斜軸の高さに配置されることが好ましい。
【0018】
アーマチュアの半円形の外形の代わりに、ヨークに半円形の外形があってもよく、それに沿ってアーマチュアが回転することができる。
【0019】
少なくとも開位置で、アーマチュアと第1のヨークとの間に空隙が存在してもよい。これは、アーマチュアの残留磁化を防ぐために有利となり得る。空隙の代わりに、アーマチュアと第1のヨークとの間に潤滑剤が存在してもよい。その結果、動作中のアーマチュアおよび/または第1のヨークによる摩耗と、それによる高電圧リレーの摩滅とを減らすまたは避けることができる。
【0020】
スイッチングコンタクトアセンブリは、少なくとも1つのスイッチングコンタクトと、スイッチングコンタクトを少なくとも第2のアームから絶縁する少なくとも1つの絶縁要素とを含むことができる。絶縁要素は、第1のアームの金属部分とスイッチングコンタクトとの間に配置されることが好ましい。それにより、少なくとも1つのスイッチングコンタクトは、アーマチュアの残りの部分から絶縁される。絶縁要素は、少なくとも部分的にプラスチック材料から形成されることが好ましい。
【0021】
少なくとも1つのスイッチングコンタクトは、高電圧リレーの負荷端子に恒久的に導電接続されていることが好ましい。このために、少なくとも1つのスイッチングコンタクトを、例えば、可撓性電気導体により、高電圧リレーの負荷端子に接続することができる。可撓性電気導体は、接触する可動の溶接ヘッドからわかるように、例えば、撚線、撚線ケーブル、編組ケーブル、または薄い銅板の束であってよい。この代わりに、可撓性導体を、弾性的に撓むことができる導体によって形成することができる。
【0022】
特に高電流を通すことができるように、スイッチングコンタクトアセンブリは、各々が高電圧リレーの同一の負荷端子に恒久的に接続されている2つのスイッチングコンタクトを含むことが好ましい。両方のスイッチングコンタクトは、ここでは、各々が専用の可撓性導体により、共通の負荷端子に接続されていることが好ましい。2つのスイッチングコンタクトに分割することにより、コンタクト当たりの電流量を半分にすることができる。コンタクト当たりの電流量を半分にすることは、高電流での相手側コンタクトからのスイッチングコンタクトの電磁反発が少なくなるという利点を有する。これは、スイッチング位置でアーマチュアを保持するために必要な磁気駆動アセンブリの磁力が、より少なくなることを意味する。これにより、コイル体におけるコイル電流の需要を低くすることができる。
【0023】
高電圧リレーはロックデバイスを備えることができ、ロックデバイスにより、アーマチュアが第1のヨークから少なくとも所定量を超えて離れる移動を行うことを防ぐ。言い換えると、アーマチュアを、ロックデバイスと第1のヨークとの間に配置することができる。ロックデバイスは、機械的衝撃または振動の場合に、アーマチュアが磁気駆動アセンブリの残りの部分から離れることを防ぐことができる。
【0024】
高電圧リレーがハウジングをさらに備え、ロックデバイスが、アーマチュアの、特に傾斜軸に沿った少なくとも1つの突出部と、突出部が当接するように構成されているハウジングのバリアとを含むときに、特に簡単な構成のロックデバイスが得られる。この代わりに、ハウジングは、アーマチュアに当接するように構成されている少なくとも1つの突出部を含むことができる。
【0025】
以下で、図面を参照しながら、有利な実施形態を使用して、本発明を例としてより詳細に説明する。実施形態に例として示す特徴の組合せは、特定の適用に必要な本発明による高電圧リレーの特性に応じて、上記の説明に従ってさらなる特徴により補足することができる。個々の特徴の効果が特定の適用の場合に無関係であれば、上記の説明に関して記載する実施形態において、その特徴を省略してもよい。図中の同一の参照数字は、常に、同一の機能および/または同一の構造を有する要素に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】スイッチング位置における本発明による高電圧リレーの概略図である。
【
図2】開位置における
図1の高電圧リレーの概略図である。
【
図3】本発明による高電圧リレーの有利な実施形態の上面図である。
【
図5】
図3の高電圧リレーのスイッチングコンタクトアセンブリの斜視図である。
【
図6】
図5のスイッチングコンタクトアセンブリの長手方向断面図である。
【
図7】
図3の高電圧リレーのアーマチュアの斜視図である。
【
図8】
図3の高電圧リレーのハウジング下部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下で、
図1および
図2を参照しながら、本発明による高電圧リレー1の基本的な構造および機能について説明する。
【0028】
高電圧リレー1は磁気駆動アセンブリ3を有する。磁気駆動アセンブリ3は、コア9と2つのヨーク、すなわち第1のヨーク5および第2のヨーク7とを含む。
【0029】
加えて、磁気駆動アセンブリは、2つのヨーク5、7の間およびコア9の周りに延びる少なくとも1つのコイルターン13を有するコイル体11を含むことができる。
【0030】
コイル体11は、コア9に磁界を発生させるために使用される。コイル体は既知であるため、ここではコイル体11についてさらに説明しない。
【0031】
2つのヨーク5、7およびコア9は、金属材料、特に強磁性材料から形成されることが好ましい。
【0032】
2つのヨーク5、7は、コア9によって互いに接合され、コア9によって離間している。2つのヨーク5、7の各々は、コア9の長手方向軸15に対して、好ましくは略横方向に延びる。
【0033】
磁気駆動アセンブリ3は、高電圧リレー1のアーマチュア17を駆動するように機能する。アーマチュア17は、ロッカ19として構成され、互いに離れるように延びる2つのアーム、すなわち第1のアーム21および第2のアーム23を含む。
【0034】
ロッカ19として構成されたアーマチュア17は、第1のヨーク5に傾斜可能に取り付けられている。アーマチュア17は、スイッチング位置25と開位置27との間で往復して傾斜することができる。負荷回路を、高電圧リレー1によってスイッチング位置25で閉じることができ、開位置27で開くことができる。これについて、以下でさらに詳細に説明する。
【0035】
スイッチング位置25で、磁気回路29を第2のアームによって閉じることができる。磁気回路29は、
図1に破線で示されている。磁気回路29は、第2のアーム23、2つのヨーク5、7、およびコア9を通って延びることが好ましい。
【0036】
磁気回路29が閉じると、第2のアーム23は両方のヨーク5、7にしっかりと当接する。コイル体11にコイル電流を流すことにより、スイッチング位置25に到達することができる。それにより、コア9に発生した磁界も、2つのヨーク5、7を通って延び、第2のアーム23をヨーク5、7に向かって引く。
【0037】
スイッチング位置25で、第2のアーム23をコア9の長手方向軸15に平行に配置することができる。第2のアーム23は、スイッチングコンタクトを含まないことが好ましい。
【0038】
第1のアーム21は、磁気駆動ユニット3を超えて突出することが好ましい。第1のアーム21は、ここでは、磁気駆動アセンブリ3のコイル体11を超えて突出することが好ましい。第1のアーム21は、ここでは、第2のヨーク7を越えて第1のヨーク5から突出することが好ましい。開位置27で、第1のアーム21は、コア9の長手方向軸15に略平行に延びることができる。
【0039】
アーマチュア17は、少なくとも開位置27からスイッチング位置25への移動中に、第1のヨーク5に沿って回転(roll along)するように構成されていることが好ましい。この代わりに、アーマチュア17を、サスペンション、特にヒンジまたは対応して構成された戻しばねに取り付けて、傾斜移動を行うことができるようにしてもよい。第1のヨーク5に、アーマチュア17のための軸受31を設けてもよく、この軸受31において第1のヨーク5の断面が拡大する。それにより、アーマチュア17のための十分に大きい接触面が存在することができる。
【0040】
開位置27で、アーマチュア17と第1のヨーク5との間に空隙33が存在することが好ましい。空隙33の代わりに、アーマチュア17と第1のヨーク5との間に潤滑剤の層が存在してもよい。開位置27でアーマチュア17が第1のヨーク5に直接当接しないことにより、アーマチュア17の残留磁気を防ぐことができる。
【0041】
アーマチュアが第1のヨーク5に沿って回転することを容易にするために、アーマチュアの第1のヨーク5に面した側、特にアーマチュア17の傾斜軸35の領域に、円形の形状、特に半円形の外形を設けることができる。あるいは、第1のヨーク5に、第1のヨーク5におけるアーマチュア17の移動を容易にする、対応する外形を設けてもよい。
【0042】
コイル体11のコイル電流がオフになったときに、アーマチュア17をスイッチング位置25から開位置27へ自動的に動かすために、開位置27の方向にばね力を生じさせるばね要素37に、アーマチュア17を接続することができる。コイル電流がオンになったときに、アーマチュア17をスイッチング位置25へ安全に動かすことができるように、ばね要素37のばね力は、アーマチュア17をブロックしないように十分に小さい。
【0043】
第1のアーム21にスイッチングコンタクトアセンブリ39が設けられている。スイッチングコンタクトアセンブリ39を使用して、負荷回路41、少なくとも高電圧リレー1に配置された負荷回路41の部分を閉じる。そのような部分は、
図1に示されている。負荷回路41は、特に、電気車両の駆動回路および/または充電回路41であってよい。
【0044】
高電圧リレー1は、2つの負荷端子43、45を含むことができる。閉じようとする負荷回路41の電線を、負荷端子43、45に接続することができる。しかしながら、この電線は高電圧リレー1の一部ではない。
【0045】
スイッチングコンタクト47が接続された負荷端子45が、単に例として示されている。第2のスイッチングコンタクト49は、高電圧リレー1のスイッチングコンタクトアセンブリ39の一部である。
【0046】
スイッチングコンタクトアセンブリ39のスイッチングコンタクト49は、負荷端子43に恒久的に導電接続されている。負荷端子43とスイッチングコンタクト49との間の恒久的な導電接続は、可撓性電気導体51によって確立されることが好ましい。可撓性電気導体51は、例えば、撚線または編組ケーブルであってよい。
【0047】
2つのスイッチングコンタクト47、49は、スイッチング位置25で互いに当接して、電気導体51および2つのスイッチングコンタクト47、49を介して2つの負荷端子43、45間に導電接続が確立されるようになっている。
【0048】
しかしながら、2つのスイッチングコンタクト47、49は、開位置27で互いに分離されて、電流の流れがそれ以上生じることができないようになっている。スイッチングコンタクトアセンブリ39は絶縁要素53を含み、この絶縁要素53により、スイッチングコンタクトアセンブリ39のスイッチングコンタクト49は、アーマチュア17の残りの部分、特に第2のアーム23から電気的に絶縁される。加えて、スイッチングコンタクトアセンブリ39は、少なくとも1つのコンタクトばね(ここでは図示せず)を含むことができ、このコンタクトばねにより、スイッチング位置25において、スイッチングコンタクト47に対するスイッチングコンタクト49の接触圧力を保証する。
【0049】
高電圧リレー1が負荷回路41を意図せず閉じることを防ぐため、または開位置27からスイッチング位置25へのアーマチュア17の望ましくない移動を防ぐために、両方のアーム21、23の慣性モーメントが略等しいことが好ましい。「等しい」という用語は、慣性モーメントの偏差が10%以下であることが好ましいことを意味する。
【0050】
第1のアーム21にスイッチングコンタクトアセンブリ39が設けられているため、アーム21の他の場所で材料をアーム21から除去して、第1のアーム21の慣性モーメントを第2のアーム23の慣性モーメントに合わせることができる。この代わりに、第2のアーム23に追加の質量を搭載して、第2のアーム23の慣性モーメントを第1のアーム21の慣性モーメントに合わせてもよい。
【0051】
アーム21、23の慣性モーメントが同じであることにより、振動または衝撃が両方のアーム21、23を等しく加速させることができるため、一方の位置から他方の位置への望ましくないスイッチングは行われない。
【0052】
高電圧リレー1は、アーマチュア17が第1のヨーク5から所定量を超えて離れることを防ぐように構成されている1つまたは複数のロックデバイス55を含むことができる。所定量は、アーマチュア17が、空隙33を形成するように第1のヨーク5から十分に離れることができるような量であってよい。
【0053】
図1および
図2に小さい四角形としてのみ示すロックデバイス55は、強い機械的衝撃の場合に、アーマチュア17全体が磁気駆動アセンブリ3から離れるように加速されることを防ぐことができる。
【0054】
最も簡単な場合、ロックデバイス55は少なくとも1つのバリア57から構成され、このバリア57は、アーマチュア17の上方に配置され、磁気駆動アセンブリ3から離れる移動を防ぐ。
【0055】
以下で、
図3~
図8を参照しながら、本発明による高電圧リレー1の好ましい実施形態について説明する。
【0056】
高電圧リレー1の基本的な構造は、
図1および
図2を参照して説明した高電圧リレー1に対応する。簡潔にするために、前述した高電圧リレー1との違い、または、まだ述べていない詳細のみを以下で説明する。
【0057】
高電圧リレー1は、第1のヨーク5と第2のアーム23の上側とに取り付けられたばね要素37を含む。ばね要素37は2つのアーム59を含み、これらのアーム59は、アーマチュア17の傾斜軸35に沿って互いに離間し、各々第1のヨーク5に取り付けられている。
【0058】
傾斜軸35に沿ったばね要素37の全幅は、同方向におけるアーマチュア17の幅に略対応する。したがって、アーマチュア17の上側に到達するために、アーマチュアに2つの凹部61が設けられ、これらの凹部61は、傾斜軸35に沿って互いに反対側に配置され、外側からアーマチュア17の材料内に延びている。ばね要素37のアーム59は、アーマチュア17の上側と第1のヨーク5との間でこれらの凹部61を通って延びることができる。
【0059】
第1のアーム21に、スイッチングコンタクトアセンブリ39の特に有利な実施形態が設けられる。以下で、
図3~
図6を参照しながら、これについて説明する。
【0060】
スイッチングコンタクトアセンブリ39は、好ましくはプラスチック材料から形成された絶縁要素53を含む。絶縁要素53は、第1のアーム21に取り付け可能に構成されている。絶縁要素53は、組立状態で第1のアーム21に平行に延びるベースプレート63を含む。
【0061】
組立状態で第1のアーム21に面したベースプレート63の下面65に、ウエブ67が延びている。組立状態で、ウエブ67は、第1のアーム21の長手方向延長部に平行に延びることが好ましい。
【0062】
ウエブ67を、ウエブ67と相補的に構成されている、第1のアーム21のクランプレセプタクル69に受け入れることができる。クランプレセプタクル69は、第2のアーム23とは反対側に配置された第1のアーム21の端部から、第2のアーム23に向かう方向へアーマチュア17の材料内に延びている。
【0063】
ウエブ67をクランプレセプタクル69に押し込むことができる。クランプレセプタクル69を画定するアーマチュア17の内壁73の保持構造71により、ウエブ67を第1のアーム21に摩擦係合および/またはポジティブフィットで保持することができる。
【0064】
ベースプレート63に平行に延びるロックプレート75が、ベースプレート63とは反対側に配置されたウエブ67の一端部で延びている。ロックプレート75は、第1のアーム21の下面に当接することができ、傾斜軸35に対して横方向および第1のアーム21の長手方向延長部に対して横方向に延びる方向においても、スイッチングコンタクトアセンブリ39が第1のアーム21にポジティブフィットで保持されるようになっている。
【0065】
ばね保持構造77が、アーマチュア17への取付状態で傾斜軸35に近いスイッチングコンタクトアセンブリ39の側に配置されている。ばね保持構造77は、ベースプレート63と一体に形成されることが好ましい。
【0066】
2つのコンタクトばね79が、ばね保持構造77において保持されている。各コンタクトばね79は、スイッチングコンタクト49を担持している。コンタクトばね79は、全体的に平坦な形状を有し、少なくとも開位置27で、ベースプレート63に平行に延びる。コンタクトばね79は、ベースプレート63から離間している。
【0067】
コンタクトばね79は、ばね保持構造77に受け入れられている。保持部81、例えば、各コンタクトばね79のそれぞれの保持部81が、コンタクトばね79の通路開口部83を通ってばね保持構造77のレセプタクル85内へ延びる。保持部81をレセプタクル85にクランプすることができる。その結果、コンタクトばね79は、スイッチングコンタクトアセンブリ39の残りの部分で確実に保持される。
【0068】
各コンタクトばね79は、いくつかの部分から形成されることが好ましい。有利な実施形態によれば、各ばね保持構造は、上側ばねプレート87と下側ばねプレート89とを含む。両方のばねプレート87、89は、ばね鋼から形成されることが好ましい。あるいは、2つのコンタクトばね79の上側ばねプレート87および下側ばねプレート89を各々、一体に形成してもよい。これは、上側ばね鋼シート、特にU字形ばね鋼シートが2つの上側ばねプレート87を形成することを意味する。これに対応して、下側ばね鋼シート、特にU字形ばね鋼シートが、2つの下側ばねプレートを形成することができる。それにより、2つのばね鋼シートをばね保持構造77に取り付けるのに、1つの保持部81で十分となり得る。
【0069】
コンタクトばね79は、接触方向91に沿って弾性的に可動であるように意図されているため、2つのばねプレート87、89は、全長に沿っては互いにしっかりと接続されないことが好ましい。代わりに、2つのばねプレート87、89は、少なくともばね保持構造77とは反対側に配置された端部93で、互いに対して変位可能に保持される。接触方向91は、ばねプレート87、89によって広がるプレート面に垂直に延びる。
【0070】
上側ばねプレート87の上側にコンタクトプレート95が設けられて、上側ばねプレート87がコンタクトプレート95と下側ばねプレート89との間に配置されるようになっている。コンタクトプレート95を、上側ばねプレート87にしっかりと接続することができる。しかしながら、これは必須ではない。
【0071】
コンタクトプレート95は、良好な電気伝導性に関して選択された材料、例えば、銅を含む合金またはアルミニウムを含む合金から形成されることが好ましい。
【0072】
2つのコンタクトプレート95の各々は、2つの可撓性電気導体51のうちの1つに導電的に接続される。例えば、各導体51を、関連するコンタクトプレート95に溶接、はんだ付け、またはリベット締めすることができる。
【0073】
コンタクトばね79の各スイッチングコンタクト49は、そのコンタクトばね79のコンタクトプレート95に導電的に接続される。言い換えると、各コンタクトプレート95は、電気導体51とスイッチングコンタクト49との間に電気的接続を確立する。
【0074】
スイッチングコンタクト49は、コンタクトプレート95とコンタクトばね79の2つのばねプレート87、89とを通って延びる。スイッチングコンタクト49によってばねプレート87、89が互いに対して移動することを妨げないように、下側ばねプレート89に、スイッチングコンタクト49のレセプタクル97を設け、そのレセプタクル97の正幅は、下側ばねプレート89の領域におけるスイッチングコンタクト49の直径よりも大きい。これにより、スイッチングコンタクト49を下側ばねプレート89に対して可動にすることができる。これに対して、スイッチングコンタクト49は、上側ばねプレート87にポジティブフィットで接続されることが好ましい。
【0075】
スイッチング位置25で、スイッチングコンタクトアセンブリ39は、最終スイッチング位置25に到達する前にスイッチングコンタクトアセンブリ39のスイッチングコンタクト49が負荷端子45のスイッチングコンタクト47に既に当接するように、第2のアーム21から離れたところで、スイッチングコンタクト47の方向に移動することが好ましい。
【0076】
最終スイッチング位置25で、スイッチングコンタクトアセンブリ39を有する第1のアーム21は、コンタクトばね79が下方に、すなわちベースプレート63に向かう方向に撓むまで、スイッチングコンタクト47の方向に移動する。その結果、スイッチングコンタクト47にスイッチングコンタクト49の均一に高い接触圧力が加わることを保証することができる。強い接触圧力により、非常に高い電流がスイッチングコンタクト47からのスイッチングコンタクト49の電磁反発を生じさせることを防ぐこともできる。
【0077】
アーマチュアに2つの突出部99が設けられ、これらの突出部99は、傾斜軸35に沿って反対側に配置され、ロックデバイス55の一部である。高電圧リレー1のハウジング101に、各突出部99のレセプタクル103が設けられている。突出部99のレセプタクル103を有するハウジング101のハウジング下面105のみが、
図8に示されている。
【0078】
レセプタクル103は、ロックデバイス55の一部であるバリア57によって画定されている。第2のアーム23が磁気駆動ユニット3から離れることを防ぐバリア57も、同様にロックデバイス55の一部である。この場合、第2のアーム23をアーマチュア17の突出部とみなすことができ、バリア57によって望ましくない移動を防ぐ。
【符号の説明】
【0079】
1 高電圧リレー
3 磁気駆動アセンブリ
5 第1のヨーク
7 第2のヨーク
9 コア
11 コイル体
13 コイルターン
15 長手方向軸
17 アーマチュア
19 ロッカ
21 第1のアーム
23 第2のアーム
25 スイッチング位置
27 開位置
29 磁気回路
31 軸受
33 空隙
35 傾斜軸
37 ばね要素
39 スイッチングコンタクトアセンブリ
41 負荷回路
43 負荷端子
45 負荷端子
47 スイッチングコンタクト
49 スイッチングコンタクト
51 電気導体
53 絶縁要素
55 ロックデバイス
57 バリア
59 アーム
61 凹部
63 ベースプレート
65 下面
67 ウエブ
69 クランプレセプタクル
71 保持構造
73 内壁
75 ロックプレート
77 ばね保持構造
79 コンタクトばね
81 保持部
83 通路開口部
85 レセプタクル
87 上側ばねプレート
89 下側ばねプレート
91 接触方向
93 端部
95 コンタクトプレート
97 レセプタクル
99 突出部
101 ハウジング
103 レセプタクル
105 ハウジング下面
【手続補正書】
【提出日】2022-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気車両の駆動回路または充電回路(41)のための高電圧リレー(1)であって、
前記高電圧リレー(1)は、
- 互いに離間した第1のヨーク(5)および第2のヨーク(7)を有する磁気駆動アセンブリ(3)と、
- 前記磁気駆動アセンブリ(3)によって駆動可能なアーマチュア(17)と、
を備え、
前記アーマチュア(17)はロッカ(19)として構成され、前記ロッカ(19)は、前記第1のヨーク(5)から離れるように延び、かつ開位置(27)とスイッチング位置(25)との間で傾斜可能な第1のアーム(21)および第2のアーム(23)を含み、前記第1のヨーク(5)に取り付けられ、
前記第1のアーム(21)にスイッチングコンタクトアセンブリ(39)が設けられ、前記第1のヨーク(5)および前記第2のヨーク(7)を含む磁気回路(29)が、前記第2のアーム(23)によって前記スイッチング位置(25)で閉じられる、
高電圧リレー(1)。
【請求項2】
前記第1のアーム(21)は前記磁気駆動アセンブリ(3)を越えて突出する、
請求項1に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項3】
前記ロッカ(19)の傾斜軸(35)に対する、前記第1のアーム(21)の慣性モーメントと前記第2のアーム(23)の慣性モーメントとが等しい、
請求項1または2に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項4】
前記アーマチュア(17)は、前記第1のヨーク(5)に沿って前記開位置(27)から前記スイッチング位置(25)へ回転するように構成されている、
請求項1または2に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項5】
前記スイッチングコンタクトアセンブリ(39)は、少なくとも1つのスイッチングコンタクト(49)と、前記スイッチングコンタクト(49)を少なくとも前記第2のアーム(23)から絶縁する少なくとも1つの絶縁要素(53)とを含む、
請求項1または2に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのスイッチングコンタクト(49)は、前記高電圧リレー(1)の負荷端子(43)に恒久的に導電接続されている、
請求項5に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのスイッチングコンタクト(49)は、可撓性電気導体(51)を介して前記高電圧リレー(1)の前記負荷端子(43)に接続されている、
請求項6に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項8】
前記スイッチングコンタクトアセンブリ(39)は、前記高電圧リレー(1)の同一の前記負荷端子(43)に各々恒久的に接続されている2つの前記スイッチングコンタクト(49)を含む、
請求項6に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項9】
前記高電圧リレー(1)はロックデバイス(55)をさらに備え、
前記ロックデバイス(55)により、前記アーマチュア(17)が前記第1のヨーク(5)から少なくとも所定量を超えて離れる移動を行うことを防ぐ、
請求項4に記載の高電圧リレー(1)。
【請求項10】
前記高電圧リレー(1)はハウジング(101)をさらに備え、
前記ロックデバイス(55)は、前記アーマチュア(17)の少なくとも1つの突出部(99)と、前記突出部(99)が当接するように構成されている前記ハウジング(101)上のバリア(57)とを含む、
請求項9に記載の高電圧リレー(1)。
【外国語明細書】