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特開2023-70147蒸発器組立体、ベイパーチャンバー及びベイパーチャンバーの製造方法
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  • 特開-蒸発器組立体、ベイパーチャンバー及びベイパーチャンバーの製造方法 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070147
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】蒸発器組立体、ベイパーチャンバー及びベイパーチャンバーの製造方法
(51)【国際特許分類】
   F28D 15/02 20060101AFI20230511BHJP
   H01L 23/427 20060101ALI20230511BHJP
   F28D 15/04 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
F28D15/02 102A
H01L23/46 B
F28D15/04 E
F28D15/02 101H
F28D15/04 G
F28D15/02 L
F28D15/02 106G
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022176225
(22)【出願日】2022-11-02
(31)【優先権主張番号】17/518,321
(32)【優先日】2021-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】シャイレシュ エヌ.ジョシー
(72)【発明者】
【氏名】ダニー ローハン
【テーマコード(参考)】
5F136
【Fターム(参考)】
5F136CC14
5F136CC17
(57)【要約】
【課題】蒸発器組立体、ベイパーチャンバー組立体及びベイパーチャンバーを製造する方法を提供すること。
【解決手段】1つの実施形態において、ベイパーチャンバー用の蒸発器組立体は、蒸発器面と、蒸発器面から延びるポストのアレイと、蒸発器面内の蒸気ベントのアレイと、を含む。蒸発ベントのアレイの各蒸気ベントは、蒸発器面内の凹部として構成される。蒸発器組立体は、更に、蒸発面、ポストのアレイ及び蒸気ベントのアレイ上に配置された多孔質層を含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベイパーチャンバー用の蒸発器組立体であって、
蒸発器面と、
前記蒸発器面から延びるポストのアレイと、
前記蒸発器面内の蒸気ベントのアレイであって、前記蒸気ベントのアレイの各蒸気ベントが、前記蒸発器面内の凹部として構成される、蒸気ベントのアレイと、
前記蒸発器面、前記ポストのアレイ及び前記蒸気ベントのアレイ上に配置された多孔質層と、
を備える、蒸発器組立体。
【請求項2】
前記ポストのアレイは、前記蒸気ベントのアレイと織り交ざる、請求項1に記載の蒸発器組立体。
【請求項3】
前記ポストのアレイの隣り合うポスト間の間隔は、前記蒸発器面上で変動し、
前記蒸気ベントのアレイの隣り合う蒸気ベント間の間隔は、蒸発器面上で変動する、
請求項1に記載の蒸発器組立体。
【請求項4】
前記蒸気ベントのアレイの個々の蒸気ベントのサイズ及び形状の少なくとも1つは、前記蒸発器面を横切って変動する、請求項1に記載の蒸発器組立体。
【請求項5】
前記多孔質層の厚みは、エンドポイントを含む0.20mm~1mmである、請求項1に記載の蒸発器組立体。
【請求項6】
個々の蒸気ベントの深さは、前記蒸発器面を横切って変動する、請求項1に記載の蒸発器組立体。
【請求項7】
前記ポストのアレイ及び前記蒸気ベントのアレイは構造アレイを画定し、前記構造アレイの各列は、交互に個々のポスト及び個々のベントを備える、請求項1に記載の蒸発器組立体。
【請求項8】
蒸発器組立体と凝縮器プレートとを備える組立体であって、
前記蒸発器組立体は、
蒸発器面と、
前記蒸発器面から延びるポストのアレイと、
前記蒸発器面内の蒸気ベントのアレイであって、前記蒸気ベントのアレイの各蒸気ベントが前記蒸発器面内の凹部として構成される、蒸気ベントのアレイと、
前記蒸発器面、前記ポストのアレイ及び前記蒸気ベントのアレイ上に配置された多孔質層と、
を備え、
前記凝縮器プレートは、凝縮器面を備え、前記凝縮器面が、前記蒸発器組立体と前記凝縮器プレートがベイパーチャンバーを画定するように、前記ポストのアレイの上面に接合される、組立体。
【請求項9】
前記蒸発器面は、更に熱受け面を備える蒸発器プレート上に提供され、
前記組立体は、更に、前記熱受け面に結合された電子機器を備える、
請求項8に記載の組立体。
【請求項10】
前記凝縮器面は、更に冷却面を備える凝縮器プレート上に提供され、
前記組立体は、更に、前記冷却面に結合されたヒートシンクを備える、
請求項9に記載の組立体。
【請求項11】
前記ポストのアレイは、前記蒸気ベントのアレイ内で織り交ざる、請求項8に記載の組立体。
【請求項12】
前記ポストのアレイの隣り合うポストの間の間隔は、前記蒸発器面上で変動し、
前記蒸気ベントのアレイの隣り合う蒸気ベントの間の間隔は、前記蒸発器面上で変動する、
請求項8に記載の組立体。
【請求項13】
前記蒸気ベントのアレイの個々の蒸気ベントのサイズ及び形状の少なくとも1つは、前記蒸発器面を横切って変動する、請求項8に記載の組立体。
【請求項14】
前記多孔質層の厚みは、エンドポイントを含む0.20mm~1mmである、請求項8に記載の組立体。
【請求項15】
個々の蒸気ベントの深さは、前記蒸発器面を横切って変動する、請求項8に記載の組立体。
【請求項16】
前記ポストのアレイ及び前記蒸気ベントのアレイは、構造アレイを画定し、前記構造アレイの各列が、交互の個々のポスト及び個々のベントを備える、請求項8に記載の組立体。
【請求項17】
ベイパーチャンバーを製造する方法であって、
蒸発器面にポストのアレイ及びベントのアレイを形成することと、
前記蒸発器面、前記ポストのアレイ及び前記ベントのアレイに金属粒子を含む金属粉末を適用することと、
多孔質層を形成するために前記金属粉末を焼結することと、
凝縮器プレートの凝縮器面を前記ポストのアレイの上面に接合することと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記ポストのアレイ及び前記ベントのアレイを形成することは、機械加工によって実施される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記凝縮器プレートの前記凝縮器面を前記ポストのアレイの上面に接合することは、拡散接合によって実施される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記金属粉末は、エンドポイントを含む直径60μm~120μmの範囲の直径を有する銅粒子を含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概略的にベイパーチャンバー、特に低い熱抵抗及び高い熱放散を有するベイパーチャンバーに関する。
【背景技術】
【0002】
モーター、パワーエレクトロニクス機器及びマイクロプロセッサなどの発熱機器は、発熱機器がその最高作動温度未満で作動できるようにするために除去しなければならない大量の熱を発する。パワー需要が増大し発熱コンポーネントのサイズが減少するとき、発熱機器から熱流束を除去することが課題となる。
【0003】
したがって、発熱機器から熱流束を除去するために代替的冷却装置が必要とされる。
【発明の概要】
【0004】
1つの実施形態において、ベイパーチャンバーのための蒸発器組立体は、蒸発器面と、蒸発器面から延びるポストのアレイと、蒸発器面内の蒸気ベントのアレイと、を含む。蒸気ベントのアレイの各蒸気ベントは、蒸発器面内の凹部として構成される。蒸発器組立体は、更に、蒸発器面、ポストのアレイ及び蒸気ベントのアレイ上に配置された多孔質層を含む。
【0005】
別の実施形態において、組立体は、蒸発器組立体及び凝縮器プレートを含む。蒸発器組立体は、蒸発器面と、蒸発器面から延びるポストのアレイと、蒸発器面内の蒸気ベントのアレイと、を含む。蒸気ベントのアレイの各蒸気ベントは、蒸発器面内の凹部として構成される。蒸発器組立体は、更に、蒸発器面、ポストのアレイ及び蒸気ベントのアレイ上に配置された多孔質層を含む。凝縮器プレートは、凝縮面を含み、凝縮面は、蒸発器組立体及び凝縮器プレートがベイパーチャンバーを画定するようにポストのアレイの上面に接合される。
【0006】
更に別の実施形態において、ベイパーチャンバーを製造する方法は、蒸発器面においてポストのアレイ及びベントのアレイを形成することと、蒸発器面、ポストのアレイ及びベントのアレイに金属粒子を含む金属粉末を塗付することと、多孔質層を形成するために金属粉末を焼結することと、凝縮器プレートの凝縮面をポストのアレイの上面に接合することと、を含む。
【0007】
本明細書において説明する実施形態が提示するこれらの及び付加的特徴は、添付図面と一緒に下記の詳細な説明を読めば更に良く理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図面に示す実施形態はその性質上例示的かつ模範的なものであり、請求項が画定する内容を限定することを意図しない。例示的実施形態の下記の詳細な説明は、添付図面と一緒に読むとき良く理解できる。図面において、同様の構造は同様の参照番号で示す。
【0009】
図1A】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従った、ポストのアレイ及びベントのアレイを持つ蒸発器面を有する蒸発器組立体例の概略的上面斜視図である。
図1B図1Aの蒸発器組立体のポスト例の概略的上面斜視図である。
図2】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従った凝縮面を有する凝縮器プレート例の概略的底面斜視図である。
図3】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従ったベイパーチャンバーの概略的断面図である。
図4】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従った、隣り合うポストの間の距離及び隣り合う蒸気ベントの間の距離が蒸発器面を横切って変動する、ポストのアレイ及び蒸気ベントのアレイを有する蒸発器面例の概略図である。
図5】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従った、個々のポストのサイズ及び個々の蒸気ベントのサイズが蒸発器面を横切って変動する、ポストのアレイ及び蒸気ベントのアレイを有する蒸発器面例の概略図である。
図6】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従った、4つの異なるベイパーチャンバー設計についてパワーの変動に伴う総熱抵抗のプロットを概略的に示す図である。
図7】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従った、図6の4つの異なるベイパーチャンバー設計についてパワーの変動に伴うヒーター温度のプロットを概略的に示す図である。
図8】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従った、図6の4つの異なるベイパーチャンバー設計についてパワーの変動に伴う面直(through plane)熱抵抗のプロットを概略的に示す図である。
図9】本明細書において説明し例証する1つ又は複数の実施形態に従ったベイパーチャンバーを製造する方法例のフローチャートである図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を見ると、本開示の実施形態は、電子機器などの発熱機器から熱流束を除去するためのベイパーチャンバーとして構成された冷却装置に関する。マイクロプロセッサ及びパワーエレクトロニクススイッチ機器(「パワーエレクトロニクス機器」)などの電子機器は、大量の熱を発し、これは電子機器をその最高作動温度未満に維持するために除去しなければならない。その最高作動温度より上で作動する電子機器は、故障の危険がある。冷却装置は、電子機器(又はモーターなどその他の発熱機器)をその最高作動温度未満に維持するために熱流束を除去するために使用できる。
【0011】
電化車両においては、シリコンカーバイドなどのワイドバンドギャップ(WBG)機器が、パワー損失が低く効率が良いので、従来のシリコンベースのパワー半導体に取って代わることができる。更に、WBG機器は、より高い熱流束(例えば1kW/cmより高い)を放散して、473Kを上回る高温度で作動する。WBG機器が高温で作動することは、空気冷却などのより低コストでコンパクトな冷却システムを設計するためのより大きなサーマルバジェットを与える。コンパクトで高性能の空気冷却システムを得るために、熱源からヒートシンクへの熱の伝播は、大きな役割を果たす。
【0012】
ベイパーチャンバーは、冷却流体が液体から気体へ位相変化することによって熱流束を除去する冷却装置である。典型的には、ベイパーチャンバーは、発熱機器からの熱流束を受ける蒸発器面上に液体冷却液流体が存在する閉鎖システムである。この冷却液が沸点に達するまで温度を上げると、蒸発して気体となり、凝縮器面へ向かって移動する。凝縮器面は、気体の温度を下げて、これを凝縮して蒸発器面へ戻る液体にするように、蒸発器面より冷たい。いくつかのケースにおいて、冷却液を毛細作用によって蒸発器面へ向かって移動するためにウィッキング構造を与えることができる。従来は、ベイパーチャンバー熱拡散器が熱を効率よく拡散するために使用されるが、その性能は、1cmx1cmの面積で約500W/cm未満の熱流束に限定される。
【0013】
ベイパーチャンバーに伴う大きな問題は、ドライアウトの現象である。ドライアウトは、発熱機器のパワーが、冷却液が発熱機器を冷却するのに充分な迅速さで蒸発器面へ戻れないほどの温度まで温度を上げるときに発生する。実際、蒸発器面は、冷却液が全く存在しないために「ドライアウト」する。これは、発熱機器の温度を、その最高作動温度より上に上昇させる。
【0014】
本開示の実施形態は、ベイパーチャンバーのドラアウト温度を大幅に上げ、したがって発熱機器の最高作動パワーを大幅に上げる、より効率の良いベイパーチャンバーを提供する。本開示の実施形態において、多孔質ポストのアレイは、凝縮器面から蒸発器面まで凝結した冷却液を戻すためのウィッキング経路を与えるために、蒸発器面を凝縮器面と接続する。更に、蒸気ベントのアレイは、蒸発器面内に配置されて、付加的核生成サイト及び冷却水のより効率的な蒸発を可能にする。ポストのアレイと蒸気ベントのアレイの組合せは、発熱機器が、600Wより大きいパワーで作動するなど(これに限定されない)ドライアウトのリスクを最小限にして高い温度で作動できるようにする。更に、本明細書において説明する実施形態のベイパーチャンバーは、低い熱抵抗を与える。特に、本明細書において説明する実施形態のテスト対象のベイパーチャンバーは、評価対象の全てのベイパーチャンバー設計の間で、最高熱流束589W/cmを放散し、最低総熱抵抗0.28K/Wを与える。
【0015】
蒸発器組立体、パワーエレクトロニクス組立体及びベイパーチャンバーを製造する方法の様々な実施形態を、下で詳細に説明する。
【0016】
図1Aを見ると、ベイパーチャンバーを形成するために凝縮器プレートと一緒に使用できる蒸発器組立体110例を、略図的に示す。蒸発器組立体110は、蒸発器面111及び熱受け面117を持つ蒸発器プレートとして構成される。蒸発器組立体110は、銅などの(但し、これに限定されない)熱伝導性材料から製造される。熱受け面117は、パワーエレクトロニクス機器などの熱受け機器(図示せず)を受ける。パワーエレクトロニクス機器は、金属酸化物半導体電界効果パワートランジスタ(MOSFET)、パワートランジスタ、パワー絶縁ゲートバイポラートランジスタ(IGBT)及びこれに類似するものなどのパワースイッチ機器とすることができる。パワーエレクトロニクス機器は、シリコンカーバイドを含む(但しこれに限定されない)WBG機器とすることができる。実施形態は、電子機器又は発熱機器に限定されないことが分かるはずである。
【0017】
蒸発器組立体110例は、蒸発器面116を取り囲む周囲面116を含む。下で更に詳細に説明するように、周囲面116は、ベイパーチャンバーを形成するために凝縮器プレートの周囲面に結合できる。蒸発器組立体110は、更に、冷却流体をベイパーチャンバーへ提供するための投入ポート118を含む。投入ポート118は、作動中ベイパーチャンバーを閉鎖するために弁を含むことができ、それによって閉鎖システムを与える。
【0018】
蒸発器面111は、蒸発器組立体110が凝縮器プレートに結合されたときベイパーチャンバーを形成できるように、負の座標系垂直方向(即ち、負のz軸方向)に周囲面116からオフセットする。この実施例において、蒸発器組立体110は、更に、凝縮器プレートの多孔質凝縮器面を受けるように構成される多孔質周囲レッジ115を含む。他の実施形態において、周囲レッジが設置されないことが分かるはずである。代わりに、周囲壁全体がレッジ無しで多孔質である。
【0019】
蒸発器組立体例110は、蒸発器面111から延びるポスト112のアレイを備える。下で更に詳細に説明するように、ポスト112のアレイは、凝結した冷却液が蒸発器面111へ戻るためのウィッキング経路を与える。ポスト112のアレイは、複数の列及び複数の行によって画定される。隣り合う列の個々のポスト112は、相互にx軸線方向にオフセット距離dだけオフセットする。隣り合う行の個々のポスト112は、相互にy軸線方向にオフセット距離dだけオフセットする。距離d及びdは、本開示によって限定されることなく、冷却装置の全体寸法に応じて決められる。
【0020】
ポスト112は、円筒形として示す。但し、実施形態はこれに限定されない。例えば、ポスト112は、角柱又はその他の断面形状として構成できる。実施形態は、更に、ポストのサイズによって限定されない。非限定的例として、円筒形実施形態において、ポスト112の直径は、0.5mm~3mm、1mm~1.5mm、又は1mmとすることができる。直径は、冷却装置の全体サイズに応じて他の値とすることができることが分かるはずである。更に、ポスト112のアレイの高さは、この開示によって限定されない。非限定的高さは、0.5mm~5mm、1mm~4mm、1.5mm~3mm又は2.5mmを含む。他の高さを利用できることが分かるはずである。
【0021】
蒸発器面111は、更に、蒸発器面111内で負のz軸線方向の凹部である蒸気ベント114のアレイを含む。下でさらに詳細に説明するように、蒸気ベント114のアレイは、ベイパーチャンバーの効率を上げ、ドライアウトなしに高い熱流束の放散を可能にする。蒸気ベント114の寸法及び形状は、この開示によって限定されない。例証する実施形態において、個々の蒸気ベント114は、円形である。但し、実施形態は、円形を有する蒸気ベント114に限定されず、長方形、長円形、三角形又は任意の形状など他の形状が可能である。非限定的例として、個々の蒸気ベント114の直径は、0.25mm~2mm、0.5mm~1.5mm又は1mmとすることができる。冷却装置の全体サイズに応じて他の直径を利用できる。個々の蒸気ベント114の非限定的深さは、0.1mm~1mm、0.25mm~0.75mm又は0.5mmを含む。他の深さを使用できることが分かるはずである。
【0022】
隣り合う列の個々の蒸気ベント114は、相互にx軸線方向にオフセット距離dだけオフセットする。隣り合う行の個々の蒸気ベント114は、相互にy軸線方向にオフセット距離dだけオフセットする。距離d及びdの値は、この開示によって限定されず、冷却装置の全体寸法に応じて決められる。ポスト112のアレイと蒸気ベント114のアレイは、相互に織り交ざる。したがって、ポスト112のアレイ及び蒸気ベント114のアレイは、構造アレイを画定し、構造アレイの各列は交互の個々のポスト及び個々の蒸気ベントを備え、構造アレイの各行は、交互の個々のポスト及び個々の蒸気ベントを備える。各個々の蒸気ベント114は、4つの個々のポスト112によって取り囲まれる。
【0023】
蒸留器組立体110は、更に、蒸発器面111、ポスト112のアレイ及び蒸気ベント114のアレイの上に配置された多孔質層119を含む。多孔質層119は、液体冷却流体を蒸発器層111へ戻すウィッキング構造として作用する複数の気孔を有する。多孔質層119の厚みは、上述のポスト112のアレイ及び蒸気ベント114のアレイの寸法を画定する。
【0024】
図1Bは、ポストの拡大図である。ポスト112のアレイの個々のポスト112は、多孔質層119でコーティングされるピン113(例えば、ピンフィン)として構成できる。したがって、ポスト112は、中実ピン113であるコア及び外側の多孔質層によって形成される。ピンは、機械加工又は化学的エッチングなどを含めて(これに限定されず)任意の既知の又は今後開発されるプロセスによって形成できる。例えば、ポスト112のアレイは、もっと小さい直径のピンフィンのアレイを含み、ピン113のアレイを取り囲む多孔質119が、ポスト112のアレイの全体直径を設定する。非限定的例として、各ピン113は、0.5mmの直径を持つことができ、多孔質119は、0.5mmの厚みを持ち、各ポスト112の直径1mmを設定できる。孔質層多119の厚みは、この開示によって限定されない。非限定的例として、多孔質層119の厚みは、0.2mm~1mm、0.25mm~1mm又は0.5mmとすることができる。他の厚みを利用できることが分かるはずである。
【0025】
いくつかの実施形態において、多孔質層119は、銅粒子などの金属粒子を含む粉末を塗付することによって製造できる。金属粒子のサイズは、多孔質層119内部の気孔のサイズを定める。非限定的例として、金属粒子は、60~120μmの直径を持つことができる。金属粒子の粉末の適用後、金属粒子は、金属粒子の焼結温度(例えば、銅粒子の場合、750℃~1000℃)より上に蒸発器組立体110の温度を上げることによって、多孔質層119を形成するために焼結される。
【0026】
図2は、凝縮器面122及び冷却面125を有する凝縮器プレート120を示す。凝縮器面122は、蒸発器110の周囲面116に結合される又はこれに接触するように構成される凝縮器周囲面124によって取り囲むことができる。凝縮器面122は、凝縮器周囲面124から延びる多孔質層によって形成できる。凝縮器面122は、又、上述のように金属粒子(例えば、銅粒子)を焼結することによっても形成できる。凝縮器面122は、蒸発器組立体110の周囲面116内に嵌合する幅、高さ及び深さを持つ。
【0027】
ベイパーチャンバーを形成する際、凝縮器面122は、ポスト112のアレイ及び多孔質周囲レッジ115(これが、設置される場合)の上に位置付けられる。蒸発器組立体110上に凝縮器プレート120を配置した後、拡散接合などによって、2つのコンポーネントを接合する。これら2つのコンポーネントの接合は、その後冷却流体を充填できるベイパーチャンバーを画定する。
【0028】
図3は、ベイパーチャンバー128を備える冷却装置101と、発熱機器130と、ヒートシンク140と、を含む組立体例100の断面図である。図3は、例示的目的のために単純化した図である。特に、図示する列は、2つのポスト112と3つの蒸気ベント114しか含まない。本明細書において開示する冷却装置101の列は、多くの付加的ポスト112及び蒸気ベント114を含む場合があることが分かるはずである。
【0029】
図3に示すように、ポスト112は、多孔質層119によって取り囲まれたピンフィン113を備える。上述のように、ピンフィン113は、蒸発器面111を機械加工することによって又は化学的エッチングによって形成できる。中実ピンフィン113コアを持つポスト112を持つことによって、多孔質層のみから製造されたポストに比べて凝縮器プレート120と蒸発器組立体110との間の熱抵抗が低減して、ベイパーチャンバーの性能を更に改良する。
【0030】
凝縮器プレート120を蒸発器組立体110に接合することによってベイパーチャンバー128が密封された後に、冷却流体が投入ポート(図1A)118によってベイパーチャンバー128へ導入される。作動時に、例えばパワーエレクトロニクス機器などの発熱機器130は、熱流束を発する。蒸発器面111上及び多孔質層119内の冷却液は、熱流束を受け取って、その沸点より上まで温度を上げる。冷却液は、沸騰し始めて、位相を液体から蒸気へ変える。多孔質119内の気孔は、効率よい沸騰のための核生成サイトを与える。冷却蒸気は、矢印Aで示すように凝縮器面122へ向けて上昇する。
【0031】
ヒートシンク140は、凝縮器プレート120の冷却面125に取り付けられる。ヒートシンク140は、フィン付きヒートシンク、熱拡散器、液体冷却装置及びこれに類似するものなど任意の冷却装置とすることができる。ヒートシンク140は、冷却流体が凝結して液体に戻るように冷却蒸気を冷却するために、凝縮器プレート120から熱流束を凝縮する。多孔質凝縮器面122及び多孔質ポスト112は、矢印Bで示すように蒸発器面111へ向かって凝結した冷却液を吸い戻して、これが再び加熱されて、蒸気になる。
【0032】
蒸気ベント114は、蒸気が蒸発器面111から漏出する際の抵抗を減少する。蒸気ベント114は、核生成気泡が蒸発器面111の多孔質層119から漏出ためのより容易な場所を与える。したがって、蒸気ベント114は、蒸気が凝縮器面122へ向かって通気できるようにする。
【0033】
ポスト112及び/又は蒸気ベント114のサイズ、形状及び/又は密度は、局部的ホットスポットに対処するために蒸発器面111を横切って変動し得る。例えば、発熱機器130のすぐ上のポスト112及び/又は蒸気ベント114のサイズ、形状及び/又は密度は、発熱機器130から離れたポスト112及び/又は蒸気ベント114のサイズ、形状及び/又は密度とは異なる場合がある。ポスト112及び/又は蒸気ベント114のサイズ、形状及び/又は密度は蒸発器面111を横切って任意に変動できる。
【0034】
図4は、蒸発器面211例の部分図であり、中央に位置する隣り合うポスト212は間隔dpを有し、中央に位置する隣り合う蒸気ベント214は間隔dvを有する。但し、更に蒸発器面211の周囲寄りの隣り合うポスト212は、間隔dpを有し、蒸発器面211の周囲寄りの隣り合う蒸気ベント214は、間隔dvを有する。図示する例において、dpはdpより大きく、dvはdvより大きい。例として、ポスト212及び蒸気ベント214の密度は、発熱機器の外側のエリアより発熱機器よりすぐ上とすることができる。
【0035】
図5は、ポスト312及び蒸気ベント314のサイズが変動する蒸発器面311例の部分図である。中央で隣り合うポスト312は、直径diap1を有し、中央で隣り合う蒸気ベント314は、直径diav1を有する。但し、更に蒸発器面311の周囲寄りの隣り合うポスト312は、直径diap2を有し、更に蒸発器面の周囲寄りの隣り合う蒸気ベント314は、直径diav2を有する。図示する例において、diap1はdiap2より大きく,diav1はdiav2より大きい。他の実施形態において、diap1はdiap2より小さくdiav1はdiav2より小さい。
【0036】
ベイパーチャンバーの性能を査定するために、2組の実験を実施した。1つの実験は、空気冷却テストにおいてベイパーチャンバーの総熱抵抗を計測し、第2の実験は、ベイパーチャンバー自体の面直熱抵抗を抽出した。図1Aに示すように、多孔質層を持つ直径約1.5mm及び高さ2.4mmの機械加工ポストと直径1mm及び深さ0.5mmの蒸気ベントとを持つベイパーチャンバーを製造した。3つの比較ベイパーチャンバー例も製造した。第1比較ベイパーチャンバーは、ポスト又は蒸気ベントを持たない単層上記蒸発器面を含む。第2比較ベイパーチャンバーは、多孔質層材料のみから作られた直径1.5mm及び高さ2.4mmのポスト(非中実ピンフィン)を含み、蒸気ベントを含まない。第3比較ベイパーチャンバーは、多孔性層で取り囲まれて直径1mm及び高さ2.4mmのポストを形成する直径0.5mm及び高さ2.4mmのピンフィンで作られたポストを含む。第3比較ベイパーチャンバーは、蒸気ベントを含まない。
【0037】
入力パワーに伴う熱抵抗及びヒーター温度の変化をそれぞれ図6及び7に示す。トレース401は、第1比較例であり、トレース402は、第2比較例であり、トレース403は、第3比較例であり、トレース404は、ポスト及び蒸気ベントを持つベイパーチャンバーである。図6に示すように、各ベイパーチャンバーの熱抵抗の傾向は非常に類似する。即ち、熱抵抗は、低パワー(<100W)において高く、核沸騰(ONB)の開始点に達すると低下し、核沸騰領域においてほぼ不変である。入力パワーが100Wの下回るとき、第1比較例(即ち、単層ベイパーチャンバー)は、第2比較例(即ち、焼結ポスト付きベイパーチャンバー)及び第3比較例(即ち、機械加工ポスト付きベイパーチャンバー)より熱抵抗は低い。しかし、入力パワー>300Wの沸騰領域において、第1比較例の熱抵抗は、ポスト付き設計に比べて高い。
【0038】
機械加工ポスト付きベイパーチャンバーの熱抵抗(トレース403)は、パワー範囲全体を通じて焼結ポスト設計(トレース402)よりわずかに低い。例えば、入力パワー110Wのときの機械加工ポスト付きベイパーチャンバーの熱抵抗(トレース403)は、焼結ポスト付きベイパーチャンバー(トレース402)より約6%低く、高入力パワー450Wのとき11%低い。
【0039】
全てのベイパーチャンバー設計の中で、本開示に従った機械加工ポスト+ベントを持つベイパーチャンバー(トレース404)は、入力パワーの範囲全体で最も低い熱抵抗を持つ。他のベイパーチャンバーの傾向と異なり、機械加工ポスト+ベントのベイパーチャンバーの熱抵抗(トレース404)は、沸騰領域において安定水準を形成せず、パワー供給の最高容量に達するまで減少し続ける。
【0040】
更に、単層ベイパーチャンバー(トレース401)は、入力パワー467Wのときドライアウト(DO)に達する。ドライアウトは、定常状態に達することなく過渡的ヒーター温度において線形上昇として観測された。ベイパーチャンバー設計の残りのものはこのドライアウト現象を示さなかった。焼結ポスト(トレース402)及び機械加工ポスト設計(トレース403)によって放散された最大パワーは、それぞれ450W及び447Wであった。ヒーター温度が最大許容温度478℃を超えたので、テストを中止した。機械加工ポスト+ベントのベイパーチャンバー(404)の場合、入力パワー供給がその最大容量に達したので、テストを停止した。
【0041】
入力パワーに伴うヒーター温度の変化を図7に示す。焼結ポスト(トレース502)及び機械加工ポスト(トレース503)のベイパーチャンバーは、約100WのONBパワーに達するまでパワーと共に温度の線形上昇を示す。焼結ポスト及び機械加工ポストのベイパーチャンバーと異なり、単層(トレース501)及び機械加工ポスト+ベント(トレース504)付きベイパーチャンバーのONB点は、図7から明確に観測されない。更に、機械加工ポスト+ベント付きベイパーチャンバーのヒーター温度の上昇率は、300W~400Wにおいて減少し始めて(トレース504において分かるように)、その後、ヒーター温度は線形に上昇する。機械加工ポスト+ベント付きベイパーチャンバーは同じヒーター温度に関して他の設計と比べてかなり高いパワーを放散できる。例えば、ヒーター温度が473℃のとき、機械加工ポスト+ベント付きベイパーチャンバーは、単層ベイパーチャンバー(トレース501)と比べて30%多くのパワーを放散する。
【0042】
入力パワーの関数としてベイパーチャンバーの面直熱抵抗の変化を図8に示す。単層ベイパーチャンバー(トレース601)は、ポスト型設計と比べて概ね高い熱抵抗を有する。焼結ポスト(トレース602)及び機械加工ポスト(トレース603)付きベイパーチャンバーは、<50Wの低パワー領域において単層の熱抵抗より僅かに高い。入力パワーが約98W及び93Wのとき、ONBがそれぞれ焼結ポスト(トレース602)及び機械加工ポスト(トレース603)のベイパーチャンバーに見られる。ONBパワーのとき、両方のベイパーチャンバーの面直熱抵抗は、劇的に低下してほぼ半減する。
【0043】
機械加工ポスト+ベントのベイパーチャンバー(トレース604)は、パワーの全範囲に関して最低面直熱抵抗を持つ。例えば110W及び559Wの入力パワーのとき、機械加工ポスト+ベントのベイパーチャンバーの面直熱抵抗は、それぞれ0.18K/W及び0.27K/Wである。ONBパワーより高いパワーにおいて、全てのベイパーチャンバーの熱抵抗は、入力パワーに伴い線形に上昇する。テスト対象の全てのベイパーチャンバーの中で、単層ベイパーチャンバー(トレース601)のみが入力パワー457Wのときドライアウト(DO)に達した。残りのベイパーチャンバー設計によって放散された最大パワーは電源の最大電流容量(~10A)によって制限されたので、テストを終了した。機械加工ポスト+ベントのベイパーチャンバー(トレース604)によって放散された最大パワーは、589Wであった。
【0044】
図9は、ベイパーチャンバーを製造する方法例を図解するフローチャート700である。ブロック702において、ポストのアレイ及びベントのアレイを、蒸発器プレートの蒸発器面に形成する。ポストのアレイ及びベントのアレイは、例えば機械加工で製造できる。別の例として、ポストのアレイ及びベントのアレイは、化学的エッチングによって製造できる。例えば、蒸発器面が銅で作られる場合、蒸発器面にマスクを被せて、塩化第二鉄などの化学的エッチング剤を適用して、所望のポストのアレイ及びベントのアレイを形成できる。
【0045】
ブロック704において、金属粒子を含む金属粉末を、蒸発面、ポストのアレイ及びベントのアレイに適用する。金属粒子は、例えば銅粒子を含むことができる。ブロック706において、金属粉末を焼結して、蒸発器面、ポストのアレイ及びベントのアレイの周りに多孔質層を形成する。多孔質層は、強化された核生成サイト並びに冷却液を蒸発器面及びベントのアレイへ戻すためのウィッキング構造の両方を与える。
【0046】
ブロック708において、凝縮器プレートの多孔質凝縮器面をポストのアレイの上面に位置付ける。これによって、凝縮器面と蒸発器面との間にベイパーチャンバーを画定する。最後にブロック710において、凝縮器面をポストのアレイの上面に接合する。非限定的例として、凝縮器面を拡散接合法によってポストのアレイの上面に接合する。
【0047】
本開示の実施形態はポストのアレイ及び蒸気ベントのアレイを持つ蒸発器面を有するベイパーチャンバーに関することが分かるはずである。各ポストは、多孔質層によって取り囲まれる中実コアを含む。中実コアは、ピンフィンによって与えることができ、凝結器面と蒸発器面との間の熱抵抗を下げる。ベントのアレイは、蒸気の漏出を容易にする経路並びに蒸気の付加的核生成サイトを与える。本明細書において説明するベイパーチャンバーは、低い熱抵抗及び高いドライアウト温度を有する。ベイパーチャンバーは、電気又はハイブリッド電気車両のインバータ回路に使用される大量の熱流束を生じる広帯域ギャップパワーエレクトロニクス機器などのパワーエレクトロニクス機器を冷却するために利用できる。
【0048】
特定の実施形態について本明細書において例証し説明したが、特許請求内容の主旨及び範囲から逸脱することなく多様な他の変更及び修正を加えることができることが分かるはずである。更に、特許請求内容の様々な形態について本明細書において説明したが、これらの形態は必ずしも組み合わせて利用されない。したがって、請求項は、特許請求内容の範囲内に在る全ての変更及び修正を包括することを意図する。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】