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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070157
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】ゲート駆動回路及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20230511BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20230511BHJP
【FI】
G09G3/20 622A
G09G3/20 680G
G09G3/20 670E
G09G3/20 642P
G09G3/20 622B
G09G3/20 612T
G09G3/3233
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176697
(22)【出願日】2022-11-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0150885
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヨンホ
【テーマコード(参考)】
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD09
5C080FF11
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ05
5C380AA01
5C380AA03
5C380AB06
5C380AB18
5C380BA37
5C380BA38
5C380BA39
5C380BA50
5C380CA08
5C380CB01
5C380CB11
5C380CB14
5C380CC03
5C380CC09
5C380CC26
5C380CC33
5C380CC62
5C380CC63
5C380CD012
5C380CD013
5C380CE19
5C380CF06
5C380CF07
5C380CF09
5C380CF22
5C380CF24
5C380CF48
5C380CF49
5C380CF51
5C380CF62
5C380DA49
5C380DA58
5C380FA03
5C380GA05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】正常な信号の波形を有するゲート信号を出力するゲート駆動回路及び表示装置を提供する。
【解決手段】ゲート駆動回路、及び、これを含む表示装置に関し、制御回路は、第1の駆動電圧ノードとQBノードとの間に接続された第1のトランジスタと、QBノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第2のトランジスタと、2つの第2のトランジスタの接続ノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第3のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第4のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第5のトランジスタとを含み、2つの第5のトランジスタの接続ノードは、第3のトランジスタのソースノード、又は、ドレインノードと電気的に接続することができる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のプルアップトランジスタと、第1のプルダウントランジスタとを含む第1のゲート出力バッファ回路;及び
前記第1のプルアップトランジスタのゲートノードと接続されたQノードの電圧と、前記第1のプルダウントランジスタのゲートノードと接続されたQBノードの電圧とを制御する制御回路を含み、
前記第1のプルアップトランジスタは、第1のクロック信号入力ノードと、第1のゲート出力ノードとの間に接続され、前記第1のプルダウントランジスタは、前記第1のゲート出力ノードと、第1のローレベル電圧ノードとの間に接続され、
前記制御回路は、
第1の駆動電圧ノードと、前記QBノードとの間に接続された第1のトランジスタ;
前記QBノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第2のトランジスタ;
前記2つの第2のトランジスタの接続ノードと、前記第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第3のトランジスタ;
前記第1のトランジスタのゲートノードと、前記第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第4のトランジスタ;及び
前記第1のトランジスタのゲートノードと、前記第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第5のトランジスタを含み、
前記2つの第5のトランジスタの接続ノードは、前記第3のトランジスタのソースノード、又は、ドレインノードと電気的に接続されるゲート駆動回路。
【請求項2】
前記第3のトランジスタのドレインノード、又は、ソースノードは、前記第1の駆動電圧ノードと接続され、
前記第3のトランジスタのソースノード、又は、ドレインノードは、前記2つの第2のトランジスタの接続ノードと、前記2つの第5のトランジスタの接続ノードとに接続される、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項3】
前記2つの第2のトランジスタのそれぞれのゲートノードは、前記Qノードと接続される、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項4】
前記第3のトランジスタのゲートノードは、前記QBノードと接続される、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項5】
前記2つの第5のトランジスタのそれぞれのゲートノードは、前記Qノードと接続される、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項6】
前記第3のトランジスタは、前記2つの第2のトランジスタの接続ノードと、前記第1の駆動電圧ノードとの間に、直列に接続された2つのトランジスタを含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項7】
前記第2のローレベル電圧ノードに印加される第2のローレベル電圧は、前記第1のローレベル電圧ノードに印加される第1のローレベル電圧よりも低い、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項8】
第2のプルアップトランジスタと、第2のプルダウントランジスタとを含む第2のゲート出力バッファ回路をさらに含み、
前記第2のプルアップトランジスタは、第2のクロック信号入力ノードと、第2のゲート出力ノードとの間に接続され、前記第2のプルダウントランジスタは、前記第2のゲート出力ノードと、前記第1のローレベル電圧ノードとの間に接続され、
前記第2のプルアップトランジスタのゲートノードは、前記Qノードに接続され、前記第2のプルダウントランジスタのゲートノードは、前記QBノードに接続される、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項9】
キャリープルアップトランジスタと、キャリープルダウントランジスタとを含むキャリー出力バッファ回路をさらに含み、
前記キャリープルアップトランジスタは、キャリークロック信号入力ノードと、キャリー出力ノードとの間に接続され、前記キャリープルダウントランジスタは、前記キャリー出力ノードと、前記第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、
前記キャリープルアップトランジスタのゲートノードは、前記Qノードに接続され、前記キャリープルダウントランジスタのゲートノードは、前記QBノードに接続される、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項10】
前記制御回路は、
第2の駆動電圧ノードと、前記Qノードとの間に接続され、アクティブ期間中に、第2の駆動電圧を、前記Qノードに供給するように構成される第1のQ充電回路;及び
前記Qノードと、前記第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、前記アクティブ期間中に、第2のローレベル電圧を、前記Qノードに供給するように構成される第1のQ放電回路をさらに含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項11】
前記制御回路は、
第2の駆動電圧ノードと、前記Qノードとの間に接続され、ブランク期間中に、第2の駆動電圧を、前記Qノードに供給するように構成される第2のQ充電回路;及び
前記Qノードと、前記第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、前記ブランク期間中に、第2のローレベル電圧を、前記Qノードに供給するように構成される第2のQ放電回路をさらに含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項12】
前記制御回路は、
前記第1の駆動電圧ノードと、前記QBノードとの間に接続され、前記QBノードに、第1の駆動電圧を供給するように構成されるQB充電回路;及び
前記QBノードと、前記第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、アクティブ期間中に、第2のローレベル電圧を、前記QBノードに供給するように構成される第1のQB放電回路をさらに含み、
前記QB充電回路は、前記第1のトランジスタを含み、
前記第1のQB放電回路は、前記2つの第2のトランジスタを含む、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項13】
前記制御回路は、前記QBノードと、前記第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、ブランク期間中に、第2のローレベル電圧を、前記QBノードに供給するように構成される第2のQB放電回路をさらに含む、請求項12に記載のゲート駆動回路。
【請求項14】
複数のゲートラインを含む表示パネル;及び
前記複数のゲートラインを駆動するゲート駆動回路を含み、
前記ゲート駆動回路は、
第1のプルアップトランジスタと、第1のプルダウントランジスタとを含む第1のゲート出力バッファ回路;及び
前記第1のプルアップトランジスタのゲートノードに接続されたQノードの電圧と、前記第1のプルダウントランジスタのゲートノードに接続されたQBノードの電圧とを制御する制御回路を含み、
前記第1のプルアップトランジスタは、第1のクロック信号入力ノードと、第1のゲート出力ノードとの間に接続され、前記第1のプルダウントランジスタは、前記第1のゲート出力ノードと、第1のローレベル電圧ノードとの間に接続され、
前記制御回路は、
第1の駆動電圧ノードと、前記QBノードとの間に接続された第1のトランジスタ;
前記QBノードと、第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第2のトランジスタ;
前記2つの第2のトランジスタの接続ノードと、前記第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第3のトランジスタ;
前記第1のトランジスタのゲートノードと、前記第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第4のトランジスタ;及び
前記第1のトランジスタのゲートノードと、前記第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第5のトランジスタを含む表示装置。
【請求項15】
前記第3のトランジスタのドレインノード、又は、ソースノードは、前記第1の駆動電圧ノードと接続され、
前記第3のトランジスタのソースノード、又は、ドレインノードは、前記2つの第2のトランジスタの接続ノードと、前記2つの第5のトランジスタの接続ノードとに接続される、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記2つの第2のトランジスタのそれぞれのゲートノードは、前記Qノードに接続される、請求項14に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第3のトランジスタのゲートノードは、前記QBノードと接続される、請求項14に記載の表示装置。
【請求項18】
前記2つの第5のトランジスタのそれぞれのゲートノードは、前記Qノードに接続される、請求項14に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第3のトランジスタは、前記2つの第2のトランジスタの接続ノードと、前記第1の駆動電圧ノードとの間に、直列に接続された2つのトランジスタを含む、請求項14に記載の表示装置。
【請求項20】
前記第2のローレベル電圧ノードに印加される第2のローレベル電圧は、前記第1のローレベル電圧ノードに印加される第1のローレベル電圧よりも低い、請求項14に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、ゲート駆動回路及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、映像を表示するための表示装置への要求が様々な形態で増加しており、近年、液晶表示装置、有機発光表示装置など、様々な表示装置が活用されている。
【0003】
映像の表示のために、表示装置は、複数のデータライン及び複数のゲートラインが配置された表示パネルと、複数のデータラインにデータ信号を出力するデータ駆動回路と、複数のゲートラインにゲート信号を出力するゲート駆動回路などを含むことができる。
【0004】
従来の表示装置において、ゲート駆動回路を用いて、複数のゲートラインを駆動する場合、ゲートラインに出力されるゲート信号は、ゲート駆動タイミングに合わせて、ハイレベル電圧とローレベル電圧とを有する必要がある。
【0005】
しかしながら、従来のゲート駆動回路の場合、非正常的な信号の波形を有するゲート信号が、ゲート駆動回路から出力される現象が発生している。このような現象は、ゲート駆動性能はもちろん、画質を低下させる要因となり得る。ここで、非正常的な信号の波形とは、正常的な信号の波形とは異なる全ての場合を意味することができ、例えば、ゲート信号において、電圧レベルが、所望のレベルに達しない場合、又は、ゲート信号において、電圧レベルの変動タイミングが合わない場合が発生すると、当該ゲート信号は、非正常的な信号の波形を有すると言える。
【0006】
また、表示装置が、サブピクセルの各々に含まれるトランジスタ間の特性値の偏差を補償するために、トランジスタの特性値をセンシングするためのセンシング駆動を行う場合、ゲート駆動回路から非正常的な信号の波形を有するゲート信号が出力される現象が目立つことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ディスプレイ分野においては、表示パネルに配置されたゲートラインを駆動するためのゲート駆動回路を用いるが、ゲート駆動回路から非正常的な信号の波形を有するゲート信号が出力されるという問題があった。そこで、本明細書の発明者は、ゲート駆動回路において、非正常的な信号の波形を有するゲート信号が出力される問題の原因を、長年の研究と実験を通じて確認し、問題を解決するためのゲート駆動回路及び表示装置を発明した。
【0008】
本開示の実施形態は、正常な信号の波形を有するゲート信号を出力するゲート駆動回路及び表示装置を提供することができる。
【0009】
本開示の実施形態は、サブピクセル内の駆動トランジスタの移動度を、センシングするためのセンシング駆動のためのゲート駆動を行いながら、正常な信号の波形を有するゲート信号を出力するゲート駆動回路及び表示装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の実施形態は、第1のプルアップトランジスタと、第1のプルダウントランジスタとを含む第1のゲート出力バッファ回路、及び第1のプルアップトランジスタのゲートノードと接続されたQノードの電圧と、第1のプルダウントランジスタのゲートノードと接続されたQBノードの電圧とを制御する制御回路を含むゲート駆動回路を提供することができる。
【0011】
第1のプルアップトランジスタは、第1のクロック信号入力ノードと、第1のゲート出力ノードとの間に接続され、第1のプルダウントランジスタは、第1のゲート出力ノードと、第1のローレベル電圧ノードとの間に接続され得る。
【0012】
制御回路は、第1の駆動電圧ノードとQBノードとの間に接続された第1のトランジスタと、QBノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第2のトランジスタと、2つの第2のトランジスタの接続ノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第3のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第4のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第5のトランジスタとを含むことができる。
【0013】
2つの第5のトランジスタの接続ノードは、第3のトランジスタのソースノード、又は、ドレインノードと電気的に接続することができる。
【0014】
第3のトランジスタのドレインノード、又は、ソースノードは、第1の駆動電圧ノードと接続され、第3のトランジスタのソースノード、又は、ドレインノードは、2つの第2のトランジスタの接続ノード、及び、2つの第5のトランジスタの接続ノードと接続することができる。
【0015】
2つの第2のトランジスタのそれぞれのゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0016】
第3のトランジスタのゲートノードは、QBノードに接続されてもよい。
【0017】
2つの第5のトランジスタのそれぞれのゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0018】
第3のトランジスタは、2つの第2のトランジスタの接続ノードと、第1の駆動電圧ノードとの間に、直列に接続された2つのトランジスタを含むことができる。
【0019】
第2のローレベル電圧ノードに印加される第2のローレベル電圧は、第1のローレベル電圧ノードに印加される第1のローレベル電圧より低くてもよい。
【0020】
本開示の実施形態は、複数のゲートラインを含む表示パネルと、複数のゲートラインを駆動するゲート駆動回路とを含む表示装置を提供することができる。
【0021】
ゲート駆動回路は、第1のプルアップトランジスタと、第1のプルダウントランジスタとを含む第1のゲート出力バッファ回路、及び第1のプルアップトランジスタのゲートノードと接続されたQノードの電圧と、第1のプルダウントランジスタのゲートノードと接続されたQBノードの電圧とを制御する制御回路を含むことができる。
【0022】
第1のプルアップトランジスタは、第1のクロック信号入力ノードと、第1のゲート出力ノードとの間に接続され、第1のプルダウントランジスタは、第1のゲート出力ノードと、第1のローレベル電圧ノードとの間に接続され得る。
【0023】
制御回路は、第1の駆動電圧ノードとQBノードとの間に接続された第1のトランジスタと、QBノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に、直列に接続された2つの第2のトランジスタと、2つの第2のトランジスタの接続ノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第3のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第4のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に直列に接続された2つの第5のトランジスタとを含むことができる。
【0024】
2つの第5のトランジスタの接続ノードは、第3のトランジスタのソースノード又はドレインノードと電気的に接続することができる。
【0025】
第3のトランジスタのドレインノード、又は、ソースノードは、第1の駆動電圧ノードに接続され、第3のトランジスタのソースノード、又は、ドレインノードは、2つの第2のトランジスタの接続ノード、及び、2つの第5のトランジスタの接続ノードに接続することができる。
【0026】
2つの第2のトランジスタのそれぞれのゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0027】
第3のトランジスタのゲートノードは、QBノードに接続されてもよい。
【0028】
2つの第5のトランジスタのそれぞれのゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0029】
第3のトランジスタは、2つの第2のトランジスタの接続ノードと、第1の駆動電圧ノードとの間に、直列に接続された2つのトランジスタを含むことができる。
【0030】
第2のローレベル電圧ノードに印加される第2のローレベル電圧は、第1のローレベル電圧ノードに印加される第1のローレベル電圧より低くてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本開示の実施形態によれば、正常な信号の波形を有するゲート信号を出力するゲート駆動回路及び表示装置を提供することができる。
【0032】
本開示の実施形態によれば、サブピクセル内の駆動トランジスタの移動度をセンシングするためのセンシング駆動のためのゲート駆動を行いながらも、正常な信号の波形を有するゲート信号を出力するゲート駆動回路及び表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本開示の実施形態による表示装置の構成図である。
図2a】本開示の実施形態による表示装置のサブピクセルの等価回路である。
図2b】本開示の実施形態による表示装置のサブピクセルの等価回路である。
図3】本開示の実施形態による表示装置のシステムを示す。
図4】本開示の実施形態による表示装置の補償回路を示す。
図5a】本開示の実施形態による表示装置の第1のセンシングモードのダイアグラムである。
図5b】本開示の実施形態による表示装置の第2のセンシングモードのダイアグラムである。
図6】本開示の実施形態による表示装置の様々なセンシングタイミングを示す図である。
図7】本開示の実施形態による表示装置のゲート駆動回路を簡単に示すダイアグラムである。
図8】本開示の実施形態による表示装置が、センシング機能を有する場合、表示装置に含まれるゲート駆動回路を示す。
図9図8のゲート駆動回路内の主要ノードにおける電圧波形を示す。
図10】本開示の実施形態による表示装置が、センシング機能を有する場合、表示装置に含まれる改善されたゲート駆動回路を示す。
図11図10の改善されたゲート駆動回路内の主要ノードにおける電圧波形を示す。
図12図10の改善されたゲート駆動回路内の主要ノードにおける電圧波形を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本開示の一部の実施形態を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を付することがある。なお、本開示を説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「行われる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項のない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0035】
また、本開示の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を、他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序又は数などが限定されない。
【0036】
構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が、「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、2つ以上の構成要素が、直接「連結」、「結合」又は「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素とが、さらに「介在」され、「連結」、「結合」又は「接続」されることも可能であることを理解されたい。ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」又は「接続」される2つ以上の構成要素のうち1つ以上に含まれてもよい。
【0037】
構成要素や、動作方法や作製方法などに関する時間的流れの関係の説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係又は流れ的前後関係が説明される場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含み得る。
【0038】
一方、構成要素に関する数値又はその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合、別途の明示的な記載がなくても、数値又はその対応情報は、各種要因(例えば、工程上の要因、内部又は外部の衝撃、ノイズなど)によって発生できる誤差の範囲を含むと解釈され得る。
【0039】
以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0040】
図1は、本開示の実施形態による表示装置100の構成図である。
【0041】
図1を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、表示パネル110と、表示パネル110を駆動するための駆動回路とを含むことができる。
【0042】
駆動回路は、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130などを含むことができ、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130を制御するコントローラ140をさらに含むことができる。
【0043】
表示パネル110は、基板SUBと、基板SUB上に配置された複数のデータラインDL、及び、複数のゲートラインGL等の信号配線とを含むことができる。表示パネル110は、複数のデータラインDLと、複数のゲートラインGLに接続された複数のサブピクセルSPとを含むことができる。
【0044】
表示パネル110は、映像が表示される表示領域DAと、映像が表示されない非表示領域NDAとを含むことができる。表示パネル110において、表示領域DAには、画像を表示するための複数のサブピクセルSPが配置され、非表示領域NDAには、駆動回路120、130、コントローラ140が電気的に接続されるか、駆動回路120、130、コントローラ140が実装されてもよく、集積回路又は印刷回路などが接続されるパッド部が配置され得る。
【0045】
データ駆動回路120は、複数のデータラインDLを駆動するための回路であり、複数のデータラインDLに、データ信号を供給することができる。ゲート駆動回路130は、複数のゲートラインGLを駆動するための回路であり、複数のゲートラインGLに、ゲート信号を供給することができる。コントローラ140は、データ駆動回路120の動作タイミングを制御するために、データ制御信号DCSをデータ駆動回路120に供給することができる。コントローラ140は、ゲート駆動回路130の動作タイミングを制御するためのゲート制御信号GCSを、ゲート駆動回路130に供給することができる。
【0046】
コントローラ140は、各フレームで実現するタイミングに合わせてスキャンを開始し、外部から入力される入力映像データを、データ駆動回路120で使用するデータ信号の形式に合わせて切り替え、切り替えられた映像データを、データ駆動回路120に供給し、スキャンに合わせて適切な時間に、データ駆動を制御することができる。
【0047】
コントローラ140は、入力映像データとともに、垂直同期信号(VSYNC)、水平同期信号(HSYNC)、入力データイネーブル信号(DE:Data Enable)、クロック信号(CLK)などを含む各種タイミング信号を、外部(例えば、ホストシステム150)から受信する。
【0048】
コントローラ140は、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130を制御するために、垂直同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNC、入力データイネーブル信号DE、クロック信号CLK等のタイミング信号の入力を受け、各種制御信号DCS、GCSを生成して、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130に出力する。
【0049】
例えば、コントローラ140は、ゲート駆動回路130を制御するために、ゲートスタートパルス(GSP:Gate Start Pulse)、ゲートシフトクロック(GSC:Gate Shift Clock)、ゲート出力イネーブル信号(GOE:Gate Output Enable)などを含む各種ゲート制御信号(GCS:Gate Control Signal)を出力する。
【0050】
また、コントローラ140は、データ駆動回路120を制御するために、ソーススタートパルス(SSP:Source Start Pulse)、ソースサンプリングクロック(SSC:Source Sampling Clock)、ソース出力イネーブル信号(SOE:Source Output Enable)などを含む各種データ制御信号(DCS:Data Control Signal)を出力する。
【0051】
コントローラ140は、データ駆動回路120とは別個の部品として実現されてもよく、データ駆動回路120と一体化して、集積回路として実現されてもよい。
【0052】
データ駆動回路120は、コントローラ140から映像データDataの入力を受け、複数のデータラインDLに、データ電圧を供給することにより、複数のデータラインDLを駆動する。ここで、データ駆動回路120は、ソース駆動回路ともいう。
【0053】
このようなデータ駆動回路120は、1つ以上のソースドライバ集積回路(SDIC:Source Driver Integrated Circuit)を含むことができる。
【0054】
各ソースドライバ集積回路(SDIC)は、シフトレジスタ(Shift Register)、ラッチ回路(Latch Circuit)、デジタルアナログコンバータ(DAC:Digital to Analog Converter)、出力バッファ(Output Buffer)などを含むことができる。各ソースドライバ集積回路(SDIC)は、場合によっては、アナログデジタルコンバータ(ADC:Analog to Digital Converter)をさらに含むことができる。
【0055】
例えば、各ソースドライバ集積回路(SDIC)は、テープオートメイテッドボンディング(TAB:Tape Atomated Bonding)方式で表示パネル110と接続されるか、チップオンガラス(COG:Chip On Glass)、又は、チップオンパネル(COP:Cip On Panel)方式で表示パネル110のボンディングパッドに接続されるか、チップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式で実現することで、表示パネル110と接続することができる。
【0056】
ゲート駆動回路130は、コントローラ140の制御に応じて、ターンオンレベル電圧のゲート信号を出力するか、ターンオフレベル電圧のゲート信号を出力することができる。ゲート駆動回路130は、複数のゲートラインGLに、ターンオンレベル電圧のゲート信号を順次に供給することにより、複数のゲートラインGLを順次に駆動することができる。
【0057】
ゲート駆動回路130は、テープオートメイテッドボンディング(TAB)方式で、表示パネル110と接続されるか、チップオンガラス(COG)又はチップオンパネル(COP)方式で、表示パネル110のボンディングパッド(Bonding Pad)に接続されるか、チップ オンフィルム(COF)方式に応じて、表示パネル110に接続され得る。又は、ゲート駆動回路130は、ゲートインパネル(GIP:Gate In Panel)タイプとして、表示パネル110の非表示領域NDAに形成されてもよい。ゲート駆動回路130は、基板SUB上に配置されてもよく、基板SUBに接続されてもよい。すなわち、ゲート駆動回路130は、GIPタイプの場合、基板SUBの非表示領域NDAに配置することができる。ゲート駆動回路130は、チップオンガラス(COG)タイプ、チップオンフィルム(COF)タイプなどであれば、基板SUBに接続され得る。
【0058】
一方、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130のうち少なくとも1つの駆動回路は、表示領域DAに配置することができる。例えば、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130のうち少なくとも1つの駆動回路は、サブピクセルSPと重ならないように配置されてもよく、サブピクセルSPと一部又は全部が、重なるように配置されてもよい。
【0059】
データ駆動回路120は、ゲート駆動回路130によって、特定のゲートラインGLが開いたら、コントローラ140から受信した映像データDataを、アナログ形式のデータ電圧に変換して、複数のデータラインDLに供給することができる。
【0060】
データ駆動回路120は、表示パネル110の一側(例えば、上側又は下側)に接続されてもよい。駆動方式、パネル設計方式等に応じて、データ駆動回路120は、表示パネル110の両側(例えば、上側と下側)に全て接続されるか、表示パネル110の4側面のうち2以上の側面に接続され得る。
【0061】
ゲート駆動回路130は、表示パネル110の一側(例えば、左側又は右側)に接続されてもよい。駆動方式、パネル設計方式等に応じて、ゲート駆動回路130は、表示パネル110の両側(例えば、左側及び右側)に全て接続されるか、表示パネル110の4側面のうち2つ以上の側面に接続され得る。
【0062】
コントローラ140は、通常の表示技術で利用されるタイミングコントローラ(Timing Controller)であってもよく、タイミングコントローラ(Timing Controller)を含んで、他の制御機能もさらに実行できる制御装置であってもよく、タイミングコントローラとは異なる制御装置であってもよく、制御装置内の回路であってもよい。コントローラ140は、IC(Integrate Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はプロセッサ(Processor)などの様々な回路や電子部品として実現することができる。
【0063】
コントローラ140は、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路などに実装され、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路などを介して、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130と電気的に接続することができる。
【0064】
コントローラ140は、所定の1つ以上のインタフェースに従って、データ駆動回路120と信号を送受信することができる。ここで、例えば、インタフェースは、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)インタフェース、EPIインタフェース、SPI(Serial Peripheral Interface)などを含むことができる。
【0065】
コントローラ140は、1つ以上のレジスタなどの記憶媒体を含むことができる。
【0066】
本実施形態による表示装置100は、液晶表示装置などのバックライトユニットを含むディスプレイであってもよく、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ、クォンタムドット(Quantum Dot)ディスプレイ、マイクロLED(Micro Light Emitting Diode)ディスプレイなどの自発光ディスプレイであってもよい。
【0067】
本実施形態による表示装置100が、OLEDディスプレイの場合、各サブピクセルSPは、自ら光を出す有機発光ダイオード(OLED)を発光素子として含むことができる。本実施形態による表示装置100が、クォンタムドットディスプレイである場合、各サブピクセルSPは、自ら光を出す半導体結晶であるクォンタムドットで作られた発光素子を含むことができる。本実施形態による表示装置100が、マイクロLEDディスプレイである場合、各サブピクセルSPは、自ら光を出し、無機物ベースで作られたマイクロLED(Micro Light Emitting Diode)を発光素子として含むことができる。
【0068】
図2a及び図2bは、本開示の実施形態による表示装置100のサブピクセルSPの等価回路である。
【0069】
図2aを参照すると、本開示の実施形態による表示装置100の表示パネル110に配置された複数のサブピクセルSPの各々は、発光素子ED、駆動トランジスタDRT、スキャントランジスタSCT及びストレージキャパシタCstを含むことができる。
【0070】
図2aを参照すると、発光素子EDは、ピクセル電極PEと共通電極CEとを含み、ピクセル電極PEと共通電極CEとの間に位置する発光層ELを含むことができる。
【0071】
発光素子EDのピクセル電極PEは、各サブピクセルSP毎に配置される電極であり、共通電極CEは、全てのサブピクセルSPに共通に配置される電極であり得る。ここで、ピクセル電極PEは、アノード電極であり、共通電極CEは、カソード電極であり得る。逆に、ピクセル電極PEは、カソード電極であり、共通電極CEは、アノード電極であり得る。
【0072】
例えば、発光素子EDは、有機発光ダイオードOLED、発光ダイオードLED、又はクォンタムドット発光素子などであってもよい。
【0073】
駆動トランジスタDRTは、発光素子EDを駆動するためのトランジスタであり、第1のノードN1、第2のノードN2、第3のノードN3などを含むことができる。
【0074】
駆動トランジスタDRTの第1のノードN1は、駆動トランジスタDRTのゲートノードであってもよく、スキャントランジスタSCTのソースノード又はドレインノードと電気的に接続することができる。駆動トランジスタDRTの第2のノードN2は、駆動トランジスタDRTのソースノード又はドレインノードであり得、センシングトランジスタSENTのソースノード又はドレインノードに電気的に接続され、発光素子EDのピクセル電極PEにも電気的に接続され得る。駆動トランジスタDRTの第3のノードN3は、駆動電圧EVDDを供給する駆動電圧ラインDVLと電気的に接続することができる。
【0075】
スキャントランジスタSCTは、ゲート信号の一種であるスキャン信号SCANによって制御され、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と、データラインDLとの間に接続されることができる。すなわち、スキャントランジスタSCTは、ゲートラインGLの一種であるスキャン信号ラインSCLから供給されるスキャン信号SCANに応じて、ターンオン又はターンオフされ、データラインDLと、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1との間の接続を制御することができる。
【0076】
スキャントランジスタSCTは、ターンオンレベル電圧を有するスキャン信号SCANによってターンオンされ、データラインDLから供給されたデータ電圧Vdataを、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1に伝達することができる。
【0077】
ここで、スキャントランジスタSCTが、n型トランジスタの場合、スキャン信号SCANのターンオンレベル電圧は、ハイレベル電圧であり得る。スキャントランジスタSCTが、p型トランジスタの場合、スキャン信号SCANのターンオンレベル電圧は、ローレベル電圧であり得る。
【0078】
ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と、第2のノードN2との間に接続され得る。ストレージキャパシタCstは、両段の電圧差に対応する電荷量が充電され、所定のフレーム時間の間、両段の電圧差を保持する役割を果たす。したがって、所定のフレーム時間の間、当該サブピクセルSPは、発光できる。
【0079】
図2bを参照すると、本開示の実施形態による表示装置100の表示パネル110に配置された複数のサブピクセルSPのそれぞれは、センシングトランジスタSENTをさらに含むことができる。
【0080】
センシングトランジスタSENTは、ゲート信号の一種であるセンス信号SENSEによって制御され、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2と、基準電圧ラインRVLとの間に接続され得る。すなわち、センシングトランジスタSENTは、ゲートラインGLの他の一種であるセンス信号ラインSENLから供給されるセンス信号SENSEに応じて、ターンオン又はターンオフされ、基準電圧ラインRVLと、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2との間の接続を制御することができる。
【0081】
センシングトランジスタSENTは、ターンオンレベル電圧を有するセンス信号SENSEによってターンオンされ、基準電圧ラインRVLから供給された基準電圧Vrefを、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2に伝達することができる。
【0082】
また、センシングトランジスタSENTは、ターンオンレベル電圧を有するセンス信号SENSEによってターンオンされ、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧を、基準電圧ラインRVLに伝達することができる。
【0083】
ここで、センシングトランジスタSENTが、n型トランジスタの場合、センス信号SENSEのターンオンレベル電圧は、ハイレベル電圧であり得る。センシングトランジスタSENTが、p型トランジスタの場合、センス信号SENSEのターンオンレベル電圧は、ローレベル電圧であり得る。
【0084】
センシングトランジスタSENTが、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧を、基準電圧ラインRVLに伝達する機能は、サブピクセルSPの特性値をセンシングするための駆動時に用いられる。この場合、基準電圧ラインRVLに伝達される電圧は、サブピクセルSPの特性値を算出するための電圧であるか、サブピクセルSPの特性値が反映された電圧であり得る。
【0085】
本開示において、サブピクセルSPの特性値は、駆動トランジスタDRT又は発光素子EDの特性値であってもよい。駆動トランジスタDRTの特性値は、駆動トランジスタDRTの閾値電圧及び移動度等を含むことができる。発光素子EDの特性値は、発光素子EDの閾値電圧を含むことができる。
【0086】
駆動トランジスタDRT、スキャントランジスタSCT、及びセンシングトランジスタSENTのそれぞれは、n型トランジスタでも、p型トランジスタでもよい。本開示では、説明の便宜のために、駆動トランジスタDRT、スキャントランジスタSCT、及びセンシングトランジスタSENTのそれぞれが、n型であることを例に挙げる。
【0087】
ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTのゲートノードと、ソースノード(又はドレインノード)との間に存在する内部キャパシタ(Internal Capacitor)である寄生キャパシタ(例えば、Cgs、Cgd)ではなく、駆動トランジスタDRT の外部に、意図的に設計した外部キャパシタ(External Capacitor)であり得る。
【0088】
スキャン信号ラインSCLと、センス信号ラインSENLとは、互いに異なるゲートラインGLであり得る。この場合、スキャン信号SCAN及びセンス信号SENSEは、互いに別個のゲート信号であってもよく、1つのサブピクセルSP内のスキャントランジスタSCTのオンオフタイミングと、センシングトランジスタSENTのオンオフタイミングとは、独立してもよい。すなわち、1つのサブピクセルSP内のスキャントランジスタSCTのオンオフタイミングと、センシングトランジスタSENTのオンオフタイミングとは、同じでも異なっていてもよい。
【0089】
これと異なって、スキャン信号ラインSCLと、センス信号ラインSENLとは、同じゲートラインGLであり得る。すなわち、1つのサブピクセルSP内のスキャントランジスタSCTのゲートノードと、センシングトランジスタSENTのゲートノードとは、1つのゲートラインGLに接続することができる。この場合、スキャン信号SCANと、センス信号SENSEとは、同じゲート信号であってもよく、1つのサブピクセルSP内のスキャントランジスタSCTのオンオフタイミングと、センシングトランジスタSENTのオンオフタイミングとは、同じである場合もある。
【0090】
図2a及び図2bに示されたサブピクセルSPの構造は、一例であり、1つ以上のトランジスタをさらに含むか、1つ以上のキャパシタをさらに含むように多様に変形することができる。
【0091】
さらに、図2a及び図2bでは、表示装置100が、自発光表示装置である場合を想定して、サブピクセル構造を説明したが、表示装置100が、液晶表示装置である場合、各サブピクセルSPは、トランジスタ及びピクセル電極などを含むことができる。
【0092】
図3は、本開示の実施形態による表示装置100のシステムを示す。
【0093】
図3を参照すると、表示パネル110は、映像が表示される表示領域DAと、映像が表示されない非表示領域NDAとを含むことができる。
【0094】
図3を参照すると、データ駆動回路120が、1つ以上のソースドライバ集積回路SDICを含み、チップオンフィルム(COF)方式で実施される場合、各ソースドライバ集積回路SDICは、表示パネル110の非表示領域NDAに接続された回路フィルムSF上に実装することができる。
【0095】
図3を参照すると、ゲート駆動回路130は、ゲートインパネル(GIP)タイプで実現することができる。この場合、ゲート駆動回路130は、表示パネル110の非表示領域NDAに設けられる。ゲート駆動回路130は、図3と異なり、COF(Chip On Film)タイプで実現されてもよい。
【0096】
表示装置100は、1つ以上のソースドライバ集積回路SDICと、他の装置との間の回路接続のために、少なくとも1つのソースプリント回路基板(SPCB:Source Printed Circuit Board)と、制御部品と各種電気装置とを実装するためのコントロールプリント回路基板(CPCB:Control Printed Circuit Board)を含むことができる。
【0097】
少なくとも1つのソースプリント回路基板SPCBには、ソースドライバ集積回路SDICが実装されたフィルムSFが接続され得る。すなわち、ソースドライバ集積回路SDICが実装されたフィルムSFは、一側が、表示パネル110と電気的に接続され、他側が、ソースプリント回路基板SPCBと電気的に接続され得る。
【0098】
コントロールプリント回路基板CPCBには、コントローラ140やパワー管理集積回路(PMIC:Power Management IC、310)などが実装され得る。コントローラ140は、表示パネル110の駆動に関連する全体的な制御機能を実行することができ、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130の動作を制御することができる。パワー管理集積回路310は、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130等に各種電圧又は電流を供給するか、又は供給する各種電圧又は電流を制御することができる。
【0099】
少なくとも1つのソースプリント回路基板SPCBと、コントロールプリント回路基板CPCBとは、少なくとも1つの接続ケーブルCBLを介して、回路的に接続されてもよい。ここで、接続ケーブルCBLは、一例として、フレキシブルプリント回路(FPC:Flexible Printed Circuit)、フレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)などであってもよい。
【0100】
少なくとも1つのソースプリント回路基板(SPCB)と、コントロールプリント回路基板CPCBとは、1つのプリント回路基板に統合して実現されてもよい。
【0101】
本開示の実施形態による表示装置100は、電圧レベルを調整するためのレベルシフタ(Level Shifter、300)をさらに含むことができる。例えば、レベルシフタ300は、コントロールプリント回路基板CPCB、又は、ソースプリント回路基板SPCBに配置することができる。
【0102】
特に、本開示の実施形態による表示装置100において、レベルシフタ300は、ゲート駆動に必要な信号を、ゲート駆動回路130に供給することができる。例えば、レベルシフタ300は、複数のクロック信号を、ゲート駆動回路130に供給することができる。これにより、ゲート駆動回路130は、レベルシフタ300から入力された複数のクロック信号に基づいて、複数のゲート信号を複数のゲートラインGLに出力することができる。ここで、複数のゲートラインGLは、基板SUBの表示領域DAに配置されたサブピクセルSPに、複数のゲート信号を伝達することができる。
【0103】
図4は、本開示の実施形態による表示装置100の補償回路を示す。
【0104】
図4を参照すると、補償回路は、サブピクセルSP内の回路素子の特性値のセンシング及び補償処理を実行できる回路である。
【0105】
補償回路は、サブピクセルSPと接続され、電源スイッチSPRE、サンプリングスイッチSAM、アナログデジタルコンバータADC、補償器400などを含むことができる。
【0106】
電源スイッチSPREは、基準電圧ラインRVLと、基準電圧供給ノードNrefとの間の接続を制御することができる。電源供給装置から出力された基準電圧Vrefが、基準電圧供給ノードNrefに供給され、基準電圧印加ノードNrefに供給された基準電圧Vrefは、電源スイッチSPREを介して、基準電圧ラインRVLに印加され得る。
【0107】
サンプリングスイッチSAMは、アナログデジタルコンバータADCと、基準電圧ラインRVLとの間の接続を制御することができる。アナログデジタルコンバータADCは、サンプリングスイッチSAMによって、基準電圧ラインRVLと接続されると、接続された基準電圧ラインRVLの電圧(アナログ電圧)を、デジタル値に対応するセンシング値に変換することができる。
【0108】
基準電圧ラインRLVとグランドGNDとの間に、ラインキャパシタCrvlが形成されてもよい。基準電圧ラインRVLの電圧は、ラインキャパシタCrvlの充電量に対応することができる。
【0109】
アナログデジタルコンバータADCは、センシング値を含むセンシングデータを、補償器400に提供することができる。
【0110】
補償器400は、センシングデータに基づいて、当該サブピクセルSPに含まれる発光素子ED、又は、駆動トランジスタDRTの特性値を把握し、補償値を算出して、メモリ410に記憶することができる。
【0111】
例えば、補償値は、発光素子ED間の特性値の偏差、又は、駆動トランジスタDRT間の特性値の偏差を低減するための情報であって、データの変更のためのオフセット及びゲイン値を含むことができる。
【0112】
ディスプレイコントローラ140は、メモリ410に記憶された補償値を用いて、映像データを変更し、変更された映像データを、データ駆動回路120に供給することができる。
【0113】
データ駆動回路120は、デジタルアナログコンバータDACを用いて、変更された映像データを、アナログ電圧に対応するデータ電圧Vdataに変換して出力することができる。これにより、補償を実現することができる。
【0114】
図4を参照すると、アナログデジタルコンバータADC、電源スイッチSPRE及びサンプリングスイッチSAMは、データ駆動回路120に含まれるソースドライバ集積回路SDICに含まれてもよい。補償器400は、ディスプレイコントローラ140に含まれてもよい。
【0115】
前述のように、本開示の実施形態による表示装置100は、駆動トランジスタDRT間の特性値の偏差を低減するための補償処理を実行することができる。 そして、表示装置100は、補償処理を行うために、駆動トランジスタDRT間の特性値の偏差を把握するためのセンシング駆動を行うことができる。
【0116】
本開示の実施形態による表示装置100は、2つのモード(ファストモード、スローモード)でセンシング駆動を行うことができる。以下では、図5a及び図5bを参照して、2つのモード(ファストモード、スローモード)のセンシング駆動について説明する。
【0117】
図5aは、本開示の実施形態による表示装置100の第1のセンシングモード(S-Mode)のダイアグラムである。図5bは、本開示の実施形態による表示装置100の第2のセンシングモード(F - Mode)のダイアグラムである。
【0118】
図5aを参照すると、第1のセンシングモードS-Modeは、駆動トランジスタDRTの特性値(例えば、閾値電圧、移動度)のうち相対的に長い駆動時間が必要な特性値(例えば、閾値電圧)を、ゆっくりとセンシングするためのセンシング駆動モードである。第1のセンシングモードS-Modeは、スローモード(Slow Mode)又は閾値電圧センシングモードとも言える。
【0119】
図5bを参照すると、第2のセンシングモードF-Modeは、駆動トランジスタDRTの特性値(例えば、閾値電圧、移動度)のうち相対的に短い駆動時間が必要な特性値(例えば、移動度)を迅速にセンシングするためのセンシング駆動モードである。第2のセンシングモードF-Modeは、ファストモード(Fast Mode)又は移動度センシングモードとも言える。
【0120】
図5a及び図5bを参照すると、第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間、及び、第2のセンシングモードF-Modeのセンシング駆動期間のそれぞれは、初期化期間(Tinit)、トラッキング期間(Ttrack)及びサンプリング期間(Tsam)を含むことができる。以下では、第1のセンシングモードS-Mode、及び、第2のセンシングモードF-Modeのそれぞれについて説明する。
【0121】
まず、図5aを参照して、表示装置100の第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間について説明する。
【0122】
図5aを参照すると、第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間のうち初期化期間Tinitは、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1及び第2のノードN2を初期化する期間である。
【0123】
初期化期間Tinitの間、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1の電圧V1は、センシング駆動のためのデータ電圧Vdata_SENに初期化され、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2は、センシング駆動のための基準電圧Vrefに初期化され得る。
【0124】
初期化期間Tinitの間、スキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTが、ターンオンされ、電源スイッチSPREが、ターンオンされ得る。
【0125】
図5aを参照すると、第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間のうちトラッキング期間Ttrackは、駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vth、又は、その変化を反映する駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2をトラッキングする期間である。
【0126】
トラッキング期間Ttrack中、電源スイッチSPREが、ターンオフされてもよく、センストランジスタSENTが、ターンオフされてもよい。
【0127】
これにより、トラッキング期間Ttrackの間、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1は、センシング駆動のためのデータ電圧Vdata_SENを有する正電圧状態であるが、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2は、電気的にフローティング状態であり得る。したがって、トラッキング期間Ttrack中に、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2は、変動することができる。
【0128】
トラッキング期間Ttrackの間、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が、駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vthを反映するまで、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2は、上昇することができる。
【0129】
初期化期間Tinitの間、初期化された駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と、第2のノードN2との電圧差は、駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vth以上であり得る。したがって、トラッキング期間Ttrackが始まると、駆動トランジスタDRTは、ターンオン状態で電流を導通させる。これにより、トラッキング期間Ttrackが開始されると、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が、上昇できる。
【0130】
トラッキング期間Ttrackの間、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2は、絶えず上昇しない。
【0131】
トラッキング期間Ttrackの後半に向かうにつれて、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧の上昇幅が減少し、最終的には、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が飽和することができる。
【0132】
駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の飽和電圧V2は、データ電圧Vdata_SENと、閾値電圧Vthとの差(Vdata_SEN-Vth)、又は、データ電圧Vdata_SENと、閾値電圧の偏差ΔVthとの差( Vdata_SEN-ΔVth)に対応することができる。ここで、閾値電圧Vthは、負の閾値電圧(Negative Vth)又は正の閾値電圧(Positive Vth)であってもよい。
【0133】
駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が飽和すると、サンプリング期間Tsamが開始されることがある。
【0134】
図5aを参照すると、第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間のうちサンプリング期間Tsamは、駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vth、又は、その変化を反映する電圧Vdata_SEN-Vth、Vdata_SEN-ΔVthを測定する期間である。
【0135】
第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間のうちサンプリング期間Tsamは、アナログデジタルコンバータADCが、基準電圧ラインRVLの電圧をセンシングするステップである。ここで、基準電圧ラインRVLの電圧は、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧に対応し、基準電圧ラインRVLに形成されたラインキャパシタCrvlの充電電圧に対応することができる。
【0136】
サンプリング期間Tsamの間、アナログデジタルコンバータADCによって感知された電圧Vsenは、データ電圧Vdata_SENから閾値電圧Vthを引いた電圧(Vdata_SEN-Vth)、又は、データ電圧Vdata_SENから閾値電圧の偏差ΔVthを引いた電圧(Vdata_SEN-ΔVth)であり得る。ここで、Vthは、正の閾値電圧でも負の閾値電圧でもよい。
【0137】
図5aを参照すると、第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間のうちトラッキング期間Ttrackの間、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が、上昇して飽和するのに要する飽和時間Tsatは、第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間のうちトラッキング期間Ttrackの時間的な長さであり、駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vth又はその変化が、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧(V2=Vdata_SEN-Vth)に反映されるのにかかる時間であり得る。
【0138】
このような飽和時間Tsatは、第1のセンシングモードS-Modeのセンシング駆動期間の全体的な時間長の大部分を占めることができる。第1のセンシングモードS-Modeの場合、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が、上昇して飽和するのにかなり長い時間(飽和時間:Tsat)がかかることがある。
【0139】
前述のように、駆動トランジスタDRTの閾値電圧をセンシングするためのセンシング駆動方式は、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧状態が、駆動トランジスタDRTの閾値電圧を示すまでの長い飽和時間Tsatが必要であるため、スローモード(第1のセンシングモードS-Mode)という。
【0140】
図5bを参照して、表示装置100の第2のセンシングモードF-Modeのセンシング駆動期間について説明する。
【0141】
図5bを参照すると、第2のセンシングモードF-Modeのセンシング駆動期間のうち初期化期間Tinitは、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1及び第2のノードN2を初期化する期間である。
【0142】
初期化期間Tinitの間、スキャントランジスタSCT及びセンストランジスタSENTが、ターンオンされ、電源スイッチSPREが、ターンオンされ得る。
【0143】
初期化期間Tinitの間、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1の電圧V1は、センシング駆動のためのデータ電圧Vdata_SENに初期化され、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2は、センシング駆動のための基準電圧Vrefに初期化され得る。
【0144】
図5bを参照すると、第2のセンシングモードF-Modeのセンシング駆動期間のうちトラッキング期間Ttrackは、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が、駆動トランジスタDRTの移動度、又は、移動度の変化を反映する電圧状態になるまで、予め設定されたトラッキング時間Δtの間に駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2を変化させる期間である。
【0145】
トラッキング期間Ttrack中に、予め設定されたトラッキング時間Δtは、短く設定することができる。したがって、短いトラッキング時間Δtの間、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が、閾値電圧Vthを反映することは困難である。しかしながら、短いトラッキング時間Δtの間、駆動トランジスタDRTの移動度を把握できるほどに、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2を変動させることができる。
【0146】
これにより、第2のセンシングモードF-Modeは、駆動トランジスタDRTの移動度をセンシングするためのセンシング駆動方式である。
【0147】
トラッキング期間Ttrackでは、電源スイッチSPREが、ターンオフされるか、又はセンストランジスタSENTが、ターンオフされるに応じて、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2が、電気的にフローティング状態になり得る。
【0148】
トラッキング期間Ttrackの間、ターンオフレベル電圧のスキャン信号SCANにより、スキャントランジスタSCTが、ターンオフされた状態であり、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1も、フローティングの状態であり得る。
【0149】
初期化期間Tinitの間、初期化された駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と、第2のノードN2との電圧差は、駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vth以上であり得る。したがって、トラッキング期間Ttrackが開始されると、駆動トランジスタDRTは、ターンオン状態で電流を導通させる。
【0150】
ここで、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1及び第2のノードN2のそれぞれが、ゲートノード及びソースノードである場合、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1及び第2のノードN2の電圧差は、Vgsになる。
【0151】
したがって、トラッキング期間Ttrackの間、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2は、上昇することができる。このとき、駆動トランジスタDRTの第1のノードN2の電圧V1も、共に上昇することができる。
【0152】
トラッキング期間Ttrackの間、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2の上昇速度は、駆動トランジスタDRTの電流能力(すなわち、移動度)に依存する。駆動トランジスタDRTの電流能力(移動度)が大きいほど、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が、より急峻に上昇することができる。
【0153】
トラッキング期間Ttrackが、予め設定されたトラッキング時間Δtの間、進行した後、すなわち、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2が、予め設定されたトラッキング時間Δtの間、上昇した後、サンプリング期間Tsamが、進行され得る。
【0154】
トラッキング期間Ttrack中、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧V2の上昇速度は、予め設定されたトラッキング時間Δtの間の駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧変化量ΔVに対応する。ここで、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧変化量ΔVは、基準電圧ラインRVLの電圧変化量に対応することができる。
【0155】
図5bを参照すると、トラッキング期間Ttrackが、予め設定されたトラッキング時間Δtの間、進行した後、サンプリング期間Tsamが、開始され得る。サンプリング期間Tsamの間、サンプリングスイッチSAMが、ターンオンされ、基準電圧ラインRVLとアナログデジタルコンバータADCが、電気的に接続され得る。
【0156】
アナログデジタルコンバータADCは、基準電圧ラインRVLの電圧をセンシングすることができる。アナログデジタルコンバータADCによってセンシングされた電圧Vsenは、基準電圧Vrefで一定のトラッキング時間Δtの間に、電圧変化量ΔVだけ上昇した電圧(Vref+ΔV)であり得る。
【0157】
アナログデジタルコンバータADCによってセンシングされた電圧Vsenは、基準電圧ラインRVLの電圧であり、センストランジスタSENTを介して、基準電圧ラインRVLと電気的に接続された第2のノードN2の電圧であり得る。
【0158】
図5bを参照すると、第2のセンシングモードF-Modeのセンシング駆動期間のうちサンプリング期間Tsamにおいて、アナログデジタルコンバータADCによってセンシングされた電圧Vsenは、駆動トランジスタDRTの移動度に応じて変わり得る。駆動トランジスタDRTが、高い移動度を有するほど、センシング電圧Vsenは、高くなる。駆動トランジスタDRTが、低い移動度を有するほど、センシング電圧Vsenは、低くなる。
【0159】
前述のように、駆動トランジスタDRTの移動度をセンシングするためのセンシング駆動方式は、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧を、短時間Δtだけ変更すればよいので、ファストモード(第2のセンシングモードF-Mode)と呼ばれる。
【0160】
図5aを参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、第1のセンシングモードS-Modeを介してセンシングされた電圧Vsenに基づいて、当該サブピクセルSP内の駆動トランジスタDRTの閾値電圧Vth又はその変化を把握して、駆動トランジスタDRT間の閾値電圧の偏差を、低減又は除去する閾値電圧の補償値を算出し、算出された閾値電圧の補償値を、メモリ410に格納することができる。
【0161】
図5bを参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、第2のセンシングモードF-Modeを介してセンシングされた電圧Vsenに基づいて、当該サブピクセルSP内の駆動トランジスタDRTの移動度又はその変化を把握し、駆動トランジスタDRT間の移動度の偏差を、低減又は除去する移動度の補償値を算出し、算出された移動度の補償値を、メモリ410に格納することができる。
【0162】
表示装置100は、ディスプレイ駆動のためのデータ電圧Vdataを、当該サブピクセルSPに供給するとき、閾値電圧の補償値と移動度の補償値とに基づいて、変更されたデータ電圧Vataを供給することができる。
【0163】
前述したように、閾値電圧センシングは、長いセンシング時間を必要とする特性により、第1のセンシングモードS-Modeに進み、移動度センシングは、短いセンシング時間で十分な特性により、第2のセンシングモードF-Modeを進めることができる。
【0164】
図6は、本開示の実施形態による表示装置100の様々なセンシングタイミングを示す図である。
【0165】
図6を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、パワーオン信号(Power On Signal)が発生すると、表示パネル110に配置された各サブピクセルSP内の駆動トランジスタDRTの特性値をセンシングすることができる。このようなセンシングプロセスを、「オンセンシングプロセス(On-Sensing Process)」という。
【0166】
図6を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、パワーオフ信号(Power Off Signal)が発生すると、電源遮断などのオフシーケンス(Off-Sequence)が進む前に、表示パネル110に配置される各サブピクセルSP内の駆動トランジスタDRTの特性値をセンシングすることができる。このようなセンシングプロセスを、「オフセンシングプロセス(Off-Sensing Process)」という。
【0167】
図6を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100は、パワーオン信号が発生してから、パワーオフ信号が発生するまで、ディスプレイ駆動中に各サブピクセルSP内の駆動トランジスタDRTの特性値をセンシングすることもできる。このようなセンシングプロセスを、「リアルタイムセンシングプロセス(Real-time Sensing Process)」という。
【0168】
このようなリアルタイムセンシングプロセス(Real-time Sensing Process)は、垂直同期信号Vsyncに基づいて、アクティブ時間ACT間のブランク時間BLANK毎に進行することができる。
【0169】
駆動トランジスタDRTの移動度センシングは、短時間しか必要としないので、移動度センシングは、センシング駆動方式のうち第2のセンシングモードF-Modeに進行することができる。
【0170】
ファストモードである第2のセンシングモードF-Modeに進行できる移動度センシングは、短時間だけ必要であるため、移動度センシングは、オンセンシングプロセス、オフセンシングプロセス及びリアルタイムセンシングプロセスのいずれかに進んでも構わない。
【0171】
例えば、ファストモードである第2のセンシングモードF-Modeに進行できる移動度センシングは、移動度変化を、ディスプレイ駆動中にリアルタイムで反映できるリアルタイムセンシングプロセスに進行することができる。すなわち、移動度センシングは、表示駆動中にブランク期間毎に進行することができる。
【0172】
これに比べて、駆動トランジスタDRTの閾値電圧センシングには、長い飽和時間Vsatが必要である。したがって、閾値電圧センシングは、センシング駆動方式のうち、第1のセンシングモードS-Modeに進行することができる。
【0173】
閾値電圧センシングは、ユーザの視聴に邪魔にならないタイミングを活用して行わなければならない。したがって、駆動トランジスタDRTの閾値電圧センシングは、ユーザ入力などに応じて、パワーオフ信号(Power Off Signal)が発生した後、ディスプレイ駆動にならない間(すなわち、ユーザが、視聴意思のない状況)に進行することができる。即ち、閾値電圧センシングは、オフセンシングプロセス(Off-Sensing Process)に進むことができる。
【0174】
図7は、本開示の実施形態による表示装置100のゲート駆動回路130を簡単に示すダイアグラムである。
【0175】
図7を参照すると、本開示の実施形態によるゲート駆動回路130は、複数のゲート信号Goutを出力するための複数のゲート出力回路G-BUF、及び、複数のゲート出力回路G-BUFを制御するための制御回路(Control Circuit)700を含むことができる。ここで、複数のゲート信号Goutのそれぞれは、スキャン信号SCAN、又は、センス信号SENSEであってもよい。
【0176】
複数のゲート出力回路G-BUFの各々は、クロック信号CLK及びローレベル電圧VGLを入力されて、ゲート信号Goutを、ゲート出力ノードNoutに出力することができる。
【0177】
ゲート出力回路G-BUFは、クロック信号CLKが入力されるプルアップトランジスタTuと、ローレベル電圧VGLが入力されるプルダウントランジスタTdとを含むことができる。
【0178】
ゲート出力回路G-BUFは、プルアップトランジスタTuと、プルダウントランジスタTdとが接続されたゲート出力ノードNoutに、ゲート信号Goutを出力することができる。
【0179】
プルアップトランジスタTuは、クロック信号入力ノードNclkと、ゲート出力ノードNoutとの間に接続することができ、クロック信号入力ノードNclkと、ゲート出力ノードNoutとの間の接続を切り替えることができる。
【0180】
プルダウントランジスタTdは、ローレベル電圧ノードNvssと、ゲート出力ノードNoutとの間に接続することができ、ローレベル電圧ノードNvssと、ゲート出力ノードNoutとの間の接続を切り替えることができる。
【0181】
プルアップトランジスタTuにおいて、ゲートノードであるQノードと、ゲート出力ノードNoutとの間には、キャパシタCが電気的に接続され得る。このようなキャパシタCは、ゲート出力ノードNoutの電圧変動に応じて、Qノードの電圧をブーストさせる役割を果たすことができる。
【0182】
制御回路700は、プルアップトランジスタTuのゲートノードと電気的に接続されたQノードの電圧を制御し、プルダウントランジスタTdのゲートノードと電気的に接続されたQBノードの電圧を制御することができる。ここで、QBノードは、トランジスタを介して、DC電圧を印加されてもよく、AC信号を印加されてもよい。
【0183】
制御回路700は、Qノード及びQBノードのそれぞれの電圧を制御するために、複数のトランジスタを含むことができる。例えば、制御回路700は、Qノードの充電のための1つ以上のトランジスタ、Qノードの放電のための1つ以上のトランジスタ、QBノードの充電のための1つ以上のトランジスタ、QBノードの放電のための1つ以上のトランジスタを含むことができる。
【0184】
制御回路700は、Qノード及びQBノードのそれぞれの電圧を制御するために、スタート信号、リセット信号などを入力されることができ、ゲート駆動方式に応じて、キャリー信号をさらに入力されることができる。
【0185】
図8は、本開示の実施形態による表示装置100が、センシング機能を有する場合、表示装置100に含まれるゲート駆動回路130を示し、図9は、図8のゲート駆動回路130内の主要ノード(Qノード、QBノード、T4ゲート)における電圧波形を示す。ただし、図8に示すゲート駆動回路130は、全ゲート駆動回路130の一部ステージの回路である。
【0186】
図8を参照すると、本開示の実施形態によるゲート駆動回路130は、第1のゲート出力バッファ回路GBUF1、及び、制御回路700を含むことができる。
【0187】
図8を参照すると、第1のゲート出力バッファ回路GBUF1は、第1のプルアップトランジスタTu1、及び、第1のプルダウントランジスタTd1を含むことができる。
【0188】
制御回路700は、第1のプルアップトランジスタTu1のゲートノードと電気的に接続されたQノードの電圧と、第1のプルダウントランジスタTd1のゲートノードと電気的に接続されたQBノードの電圧とを制御することができる。
【0189】
第1のプルアップトランジスタTu1は、第1のクロック信号入力ノードNclk1と、第1のゲート出力ノードNout1との間に接続され得る。第1のプルダウントランジスタTd1は、第1のゲート出力ノードNout1と、第1のローレベル電圧ノードNvss1との間に接続され得る。
【0190】
ここで、第1のクロック信号入力ノードNclk1には、第1のクロック信号SCCLK(n)が入力され得る。第1のローレベル電圧ノードNvss1には、第1のローレベル電圧GVSS0が印加され得る。
【0191】
第1のゲート出力バッファ回路GBUF1は、第1のゲート出力ノードNout1を介して、第1のゲートラインGLに、第1のゲート信号SCOUT(n)を出力することができる。
【0192】
第1のプルアップトランジスタTu1のゲートノードと、第1のゲート出力ノードNout1との間には、キャパシタC1が接続され得る。
【0193】
図8を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100が、センシング機能(例えば、移動度センシング機能)を有する場合、本開示の実施形態によるゲート駆動回路130に含まれる制御回路700は、ライン選択回路(LSC)、Qノードの充電のためのQ充電回路(QCC1、QCC2)、Qノードの放電のためのQ放電回路(QDC1、QDC2)、Qノードの電圧状態を安定的に保持(ホールディング)するための保持回路(QHM、QLM)、QBノードの充電のためのQB充電回路(QBCC)、QBノードの放電のためのQB放電回路(QBDC1、QBDC2)、QB制御回路(QBC)などを含むことができる。
【0194】
図8を参照すると、ライン選択回路LSCは、2つのメイン選択トランジスタ(Ta、Tb)、1つのサブ選択トランジスタTc、及び1つの選択キャパシタClsを含むことができる。ライン選択回路LSCは、当該サブピクセルラインを、センシング駆動が進められるラインとして選択するための回路であり得る。
【0195】
2つのメイン選択トランジスタTa、Tbの各ゲートノードには、ライン選択信号LSPが、共通に印加されてもよい。ライン選択信号LSPは、パルス状の信号として、フレームの中央に2つのメイン選択トランジスタTa、Tbのそれぞれのゲートノードに共通に印加され得る。
【0196】
2つのメイン選択トランジスタTa、Tbのうち1つのメイン選択トランジスタTaのソースノード(又はドレインノード)と、他の1つのメイン選択トランジスタTbのドレインノード(又はソースノード)とは、電気的に接続され得る。
【0197】
2つのメイン選択トランジスタTa、Tbのうち1つのメイン選択トランジスタTaのドレインノード(又はソースノード)には、前のキャリー信号C(n-2)が印加され得る。
【0198】
1つのサブ選択トランジスタTcは、2つのメイン選択トランジスタTa、Tbの接続ノードと、第2の駆動電圧ノードNvddとの間に接続されてもよい。ここで、第2の駆動電圧ノードNvddには、第2の駆動電圧GVDDが印加され得る。
【0199】
2つのメイン選択トランジスタTa、Tbのうち他の1つのメイン選択トランジスタTbのソースノード(又はドレインノード)は、1つのサブ選択トランジスタTcのゲートノードに電気的に接続されてもよい。
【0200】
1つの選択キャパシタClcは、1つのサブ選択トランジスタTcのドレインノード(又はソースノード)と、ゲートノードとの間に接続されてもよい。
【0201】
図8を参照すると、Qノードを充電するためのQ充電回路QCC1、QCC2は、第1のQ充電回路QCC1、及び、第2のQ充電回路QCC2を含むことができる。
【0202】
図8を参照すると、第1のQ充電回路QCC1は、第2の駆動電圧ノードNvddと、Qノードとの間に接続され得る。第1のQ充電回路QCC1は、アクティブ期間中、映像表示のためのノーマルディスプレイ駆動時に動作するQノードに対する充電回路であってもよい。第1のQ充電回路QCC1は、アクティブ期間中に、第2駆動電圧GVDDを、Qノードに供給するように構成されてもよい。
【0203】
図8を参照すると、第2のQ充電回路QCC2は、第2の駆動電圧ノードNvddと、Qノードとの間に接続され得る。第2のQ充電回路QCC2は、ブランク期間中、センシング駆動時に動作するQノードに対する充電回路であってもよい。第2のQ充電回路QCC2は、ブランク期間中に、第2駆動電圧GVDDを、Qノードに供給するように構成することができる。
【0204】
図8を参照すると、第1のQ充電回路QCC1は、第2の駆動電圧ノードNvddと、Qノードとの間に接続された2つの第1のQ充電トランジスタT1、T1aを含むことができる。ここで、第2の駆動電圧ノードNvddには、第2の駆動電圧GVDDが印加され得る。
【0205】
2つの第1のQ充電トランジスタT1、T1aの各ゲートノードは、互いに電気的に接続されてもよい。2つの第1のQ充電トランジスタT1、T1aのそれぞれのゲートノードには、前のキャリー信号C(n-2)が入力されてもよい。
【0206】
2つの第1のQ充電トランジスタT1、T1aにおいて、一つの第1のQ充電トランジスタT1のソースノード(又はドレインノード)と、他の一つの第1のQ充電トランジスタT1aのドレインノード(又はソースノード)とは、電気的に接続され得る。第1のQ充電トランジスタT1のドレインノード(又はソースノード)は、第2の駆動電圧ノードNvddと電気的に接続されてもよい。第1のQ充電トランジスタT1aのソースノード(又はドレインノード)は、Qノードと電気的に接続されてもよい。
【0207】
第1のQ充電回路QCC1は、2つの第1のQ充電トランジスタT1、T1aの接続ノードと、第3の駆動電圧ノードNvdd2との間に接続された2つの第1の追加充電トランジスタT11、T12をさらに含むことができる。
【0208】
2つの第1の追加充電トランジスタT11、T12の各ゲートノードは、第3の駆動電圧ノードNvdd2に共通に接続され得る。ここで、第3の駆動電圧ノードNvdd2には、第3の駆動電圧GVDD2が印加され得る。
【0209】
2つの第1の追加充電トランジスタT11、T12において、第1の追加充電トランジスタT11のソースノード(又はドレインノード)と、第1の追加充電トランジスタT12のドレインノード(又はソースノード)とは、電気的に接続され得る。
【0210】
第1の追加充電トランジスタT12のドレインノード(又はソースノード)は、2つの第1のQ充電トランジスタT1、T1aの接続ノードに電気的に接続されてもよい。
【0211】
第1の追加充電トランジスタT11は、ゲートノードとドレインノードとが、電気的に接続されたダイオード接続(Diode Connection)状態であり得る。
【0212】
図8を参照すると、第2のQ充電回路QCC2は、第2の駆動電圧ノードNvddと、Qノードとの間に接続された2つの第2のQ充電トランジスタT1b、T1cを含むことができる。
【0213】
第2のQ充電回路QCC2において、2つの第2のQ充電トランジスタT1b、T1cのうち1つの第2のQ充電トランジスタT1bのソースノード(又はドレインノード)と、他の一つの第2のQ充電トランジスタT1cのドレインノード(又はソースノード)とは、電気的に接続され得る。
【0214】
第2のQ充電トランジスタT1bのドレインノード(又はソースノード)は、第2の駆動電圧ノードNvddと電気的に接続することができる。第2のQ充電トランジスタT1bのドレインノード(又はソースノード)と、ゲートノードとの間には、ライン選択回路LSCの選択キャパシタClcが接続され得る。
【0215】
第2のQ充電トランジスタT1cのゲートノードには、リセット信号RESETが印加され得る。第2のQ充電トランジスタT1cのソースノード(又はドレインノード)は、Qノードと電気的に接続することができる。
【0216】
図8を参照すると、Qノードを放電するためのQ放電回路QDC1、QDC2は、第1のQ放電回路QDC1、及び、第2のQ放電回路QDC2を含むことができる。
【0217】
図8を参照すると、第1のQ放電回路QDC1は、Qノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続され得る。第1のQ放電回路QDC1は、アクティブ期間中、映像表示のためのノーマルディスプレイ駆動時に動作するQノードに対する放電回路であってもよい。第1のQ放電回路QDC1は、アクティブ期間中に、第2のローレベル電圧GVSS2を、Qノードに供給するように構成することができる。
【0218】
図8を参照すると、第2のQ放電回路QDC2は、Qノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続され得る。第2のQ放電回路QDC2は、ブランク期間中、センシング駆動時に動作するQノードに対する放電回路であってもよい。第2のQ放電回路QDC2は、ブランク期間中に、第2のローレベル電圧GVSS2を、Qノードに供給するように構成することができる。
【0219】
図8を参照すると、第1のQ放電回路QDC1は、Qノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続された2つの第1のQ放電トランジスタT3n、T3naを含むことができる。
【0220】
2つの第1のQ放電トランジスタT3n、T3naのうち1つの第1のQ放電トランジスタT3nのソースノード(又はドレインノード)と、他の一つの第1のQ放電トランジスタT3naのドレインノード(又はソースノード)は、電気的に接続することができる。
【0221】
2つの第1のQ放電トランジスタT3n、T3naの各ゲートノードには、次のキャリー信号C(n+2)が共通に印加される。
【0222】
2つの第1のQ放電トランジスタT3n、T3naのうち1つの第1のQ放電トランジスタT3nのドレインノード(又はソースノード)は、Qノードと電気的に接続され得、他の一つの第1のQ放電トランジスタT3naのソースノード(又はドレインノード)は、第2のローレベル電圧ノードNvss2と電気的に接続することができる。ここで、第2のローレベル電圧ノードNvss2には、第2のローレベル電圧VGSS2が印加され得る。
【0223】
図8を参照すると、第2のQ放電回路QDC2は、Qノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続された2つの第2のQ放電トランジスタT3nb、T3ncを含むことができる。
【0224】
2つの第2のQ放電トランジスタT3nb、T3ncのうち1つの第2のQ放電トランジスタT3nbのソースノード(又はドレインノード)と、他の一つの第2のQ放電トランジスタT3ncのドレインノード(又はソースノード)とは、電気的に接続され得る。
【0225】
2つの第2のQ放電トランジスタT3nb、T3ncの各ゲートノードには、スタート信号VSTが共通に印加され得る。
【0226】
2つの第2のQ放電トランジスタT3nb、T3ncのうち1つの第2のQ放電トランジスタT3nbのドレインノード(又はソースノード)は、Qノードと電気的に接続され得、他の一つの第2のQ放電トランジスタT3ncのソースノード(又はドレインノード)は、第2のローレベル電圧ノードNvss2と電気的に接続され得る。
【0227】
2つの第2のQ放電トランジスタT3nb、T3ncの接続ノードは、2つの第1のQ放電トランジスタT3n、T3naの接続ノードと電気的に接続され得る。
【0228】
図8を参照すると、保持回路QHM、QLMは、Qノードの電圧状態を、安定的に保持(ホールディング)するための回路であり、第1の保持回路QHMと、第2の保持回路QLMとを含むことができる。
【0229】
図8を参照すると、第1の保持回路QHMは、Qノードの電圧を、ハイレベル電圧状態に安定的に保持するための回路であり、第2の保持回路QLMは、Qノードの電圧を、ローレベル電圧状態に安定的に保持するための回路である。
【0230】
第2の保持回路QLMは、Qノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続された2つの第2の保持トランジスタT3、T3aを含むことができる。
【0231】
2つの第2の保持トランジスタT3、T3aの各ゲートノードは、QBノードと共通に接続され得る。
【0232】
2つの第2の保持トランジスタT3、T3aのうち1つの第2の保持トランジスタT3のソースノード(又はドレインノード)と、他の一つの第2の保持トランジスタT3aのドレインノード(又はソースノード)とは、電気的に接続されることができる。
【0233】
2つの第2の保持トランジスタT3、T3aでは、1つの第2の保持トランジスタT3のドレインノード(又はソースノード)は、Qノードに電気的に接続することができ、残りの一つの第2の保持トランジスタT3aのソースノード(又はドレインノード)は、第2のローレベル電圧ノードNvss2に電気的に接続することができる。
【0234】
2つの第2の保持トランジスタT3、T3aの接続ノードは、2つの第2のQ放電トランジスタT3nb、T3ncの接続ノードと、2つの第1のQ放電トランジスタT3n、T3naの接続ノードと電気的に接続され得る。
【0235】
第1の保持回路QHMは、2つの第2の保持トランジスタT3、T3aの接続ノードと、第2の駆動電圧ノードNvddとの間に接続された2つの第1の保持トランジスタT3q、T3qaを含むことができる。
【0236】
2つの第1の保持トランジスタT3q、T3qaの各ゲートノードは、Qノードに共通に接続され得る。
【0237】
2つの第1の保持トランジスタT3q、T3qaのうち1つの第1の保持トランジスタT3qのソースノード(又はドレインノード)と、残りの一つの第1の保持トランジスタT3qaのドレインノード(又はソースノード)とは、電気的に接続され得る。
【0238】
2つの第1の保持トランジスタT3q、T3qaにおいて、1つの第1の保持トランジスタT3qのドレインノード(又はソースノード)は、第2の駆動電圧ノードNvddに電気的に接続することができ、残りの1つの第1の保持トランジスタT3qaのソースノード(又はドレインノード)は、2つの第2の保持トランジスタT3、T3aの接続ノードに電気的に接続することができる。
【0239】
図8を参照すると、QBノードを充電するためのQB充電回路QBCCは、第1の駆動電圧ノードNvdd1と、QBノードとの間に接続され得る。ここで、第1の駆動電圧ノードNvdd1には、第1の駆動電圧GVDD_oが印加され得る。
【0240】
図8を参照すると、QB充電回路QBCCは、第1の駆動電圧PGVDDを、QBノードに供給するように構成することができる。QB充電回路QBCCは、第1の駆動電圧ノードNvdd1と、QBノードとの間に、QB充電トランジスタT4を含むことができる。
【0241】
QB充電トランジスタT4のゲートノードは、QB制御回路QBCに接続され得る。QB充電トランジスタT4のドレインノード(又はソースノード)は、第1の駆動電圧ノードNvdd1と電気的に接続され得る。QB充電トランジスタT4のソースノード(又はドレインノード)は、QBノードと電気的に接続され得る。
【0242】
QB充電トランジスタT4のドレインノード(又はソースノード)は、QB制御回路QBCと接続されてもよい。
【0243】
図8を参照すると、QBノードを放電するためのQB放電回路QBDC1、QBDC2は、第1のQB放電回路QBDC1、及び、第2のQB放電回路QBDC2を含むことができる。
【0244】
図8を参照すると、第1のQB放電回路QBDC1は、QBノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続され得る。第1のQB放電回路QBDC1は、アクティブ期間中、映像表示のためのノーマルディスプレイ駆動時に動作するQBノードに対する放電回路であってもよい。第1のQB放電回路QBDC1は、アクティブ期間中に、第2のローレベル電圧GVSS2を、QBノードに供給するように構成することができる。
【0245】
図8を参照すると、第2のQB放電回路QBDC2は、QBノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続され得る。第2のQB放電回路QBDC2は、ブランク期間中、センシング駆動時に動作するQBノードに対する放電回路であってもよい。第2のQB放電回路QBDC2は、ブランク期間中に、第2のローレベル電圧GVSS2を、QBノードに供給するように構成することができる。
【0246】
第2のQB放電回路QBDC2は、QBノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続された2つの第2のQ放電トランジスタT5a、T5bを含むことができる。
【0247】
2つの第2のQ放電トランジスタT5a、T5bのうち1つの第2のQ放電トランジスタT5aのソースノード(又はドレインノード)と、残りの1つの第2のQ放電トランジスタT5bのドレインノード(又はソースノード)とは、電気的に接続することができる。
【0248】
2つの第2のQ放電トランジスタT5a、T5bのうち1つの第2のQ放電トランジスタT5aのドレインノード(又はソースノード)は、QBノードに電気的に接続することができ、他の一つの第2のQ放電トランジスタT5bのソースノード(又はドレインノード)は、第2のローレベル電圧ノードNvss2に電気的に接続することができる。
【0249】
2つの第2のQ放電トランジスタT5a、T5bのうち1つの第2のQ放電トランジスタT5aのゲートノードには、リセット信号RESETが印加され、他の一つの第2のQ放電トランジスタT5bのゲートノードには、放電制御信号M_oが印加され得る。
【0250】
図8を参照すると、第1のQB放電回路QBDC1は、QBノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に、並列に接続された2つの第1のQ放電トランジスタT5、T5qを含むことができる。
【0251】
2つの第1のQ放電トランジスタT5、T5qのうち1つの第1のQ放電トランジスタT5において、ソースノード(又はドレインノード)は、第2のローレベル電圧ノードNvss2に接続され、ドレインノード(又はソースノード)は、QBノードに接続され、ゲートノードには、前のキャリー信号C(n-2)が入力され得る。
【0252】
2つの第1のQ放電トランジスタT5、T5qのうち他の一つの第1のQ放電トランジスタT5qにおいて、ソースノード(又はドレインノード)は、第2のローレベル電圧ノードNvss2に接続され、ドレインノード(又はソースノード)は、QBノードに接続され、ゲートノードは、Qノードと電気的に接続され得る。
【0253】
図8を参照すると、QB制御回路QBCは、QBノードの充電のためのQB充電回路QBCCに含まれるQB充電回路QBCCを制御する回路である。
【0254】
図8を参照すると、QB制御回路QBCは、QB充電回路QBCCに含まれるQB充電トランジスタT4のゲートノードを制御することができる。
【0255】
QB制御回路QBCは、第1の駆動電圧ノードNvdd1と、QB充電トランジスタT4のゲートノードとの間に接続された第1の制御トランジスタT41、T41aと、QB充電トランジスタT4のゲートノードと第3のローレベル電圧ノードNvss3との間に接続された第2の制御トランジスタT4qとを含むことができる。ここで、第3のローレベル電圧ノードNvss3には、第3のローレベル電圧GVSS1が印加され得る。
【0256】
QB制御回路QBCにおいて、第1の制御トランジスタT41、T41aのゲートノードは、第1の駆動電圧ノードNvdd1に電気的に接続され、第2の制御トランジスタT4qのゲートノードは、Qノードに電気的に接続され得る。
【0257】
図8を参照すると、ゲート駆動回路130は、キャリープルアップトランジスタTu_CRと、キャリープルダウントランジスタTd_CRとを含むキャリー出力バッファ回路CBUFをさらに含むことができる。
【0258】
キャリープルアップトランジスタTu_CRは、キャリークロック信号入力ノードNcrclkと、キャリー出力ノードNcroutとの間に接続されてもよい。キャリープルダウントランジスタTd_CRは、キャリー出力ノードNcroutと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続されてもよい。
【0259】
キャリープルアップトランジスタTu_CRのゲートノードは、Qノードに接続することができる。キャリープルダウントランジスタTd_CRのゲートノードは、QBノードに接続することができる。
【0260】
キャリープルアップトランジスタTu_CRのソースノード(又はドレインノード)と、ゲートノードとの間には、キャパシタCcrが接続されてもよい。
【0261】
キャリー出力バッファ回路CBUFは、キャリー出力ノードNcroutを介して、前のステージの回路及び/又は次のステージの回路に、キャリー信号C(n)を出力することができる。
【0262】
図8を参照すると、本開示の実施形態によるゲート駆動回路130は、第2のゲート出力バッファ回路GBUF2をさらに含むことができる。
【0263】
第2のゲート出力バッファ回路GBUF2は、第2のプルアップトランジスタTu2と、第2のプルダウントランジスタTd2とを含むことができる。
【0264】
第2のプルアップトランジスタTu2は、第2のクロック信号入力ノードNclk2と、第2のゲート出力ノードNout2との間に接続されてもよい。第2のプルダウントランジスタTd2は、第2のゲート出力ノードNout2と、第1のローレベル電圧ノードNvss1との間に接続されてもよい。
【0265】
ここで、第2のクロック信号入力ノードNclk2には、第2のクロック信号SCCLK(n+1)が入力され得る。第2のゲート出力ノードNout2には、第2のゲートラインGLが電気的に接続され得る。
【0266】
第2のプルアップトランジスタTu2のゲートノードと、第2のゲート出力ノードNout2との間には、キャパシタC2が接続されてもよい。
【0267】
第2のゲート出力バッファ回路GBUF2は、第2のゲート出力ノードNout2を介して、第2のゲートラインGLに、第2のゲート信号SCOUT(n+1)を出力することができる。
【0268】
図8を参照すると、本開示の実施形態によるゲート駆動回路130は、第3のゲート出力バッファ回路GBUF3をさらに含むことができる。
【0269】
第3のゲート出力バッファ回路GBUF3は、第3のプルアップトランジスタTu3と、第3のプルダウントランジスタTd3とを含むことができる。
【0270】
第3のプルアップトランジスタTu3は、第3のクロック信号入力ノードNclk3と、第3のゲート出力ノードNout3との間に接続され得る。第3のプルダウントランジスタTd3は、第3のゲート出力ノードNout3と、第1のローレベル電圧ノードNvss1との間に接続され得る。
【0271】
ここで、第3のクロック信号入力ノードNclk3には、第3のクロック信号SCCLK(n+2)が入力され得る。第3のゲート出力ノードNout3には、第3のゲートラインGLが電気的に接続され得る。
【0272】
第3のプルアップトランジスタTu3のゲートノードと、第3のゲート出力ノードNout3との間には、キャパシタC3が接続されてもよい。
【0273】
第3のゲート出力バッファ回路GBUF3は、第3のゲート出力ノードNout3を介して、第3のゲートラインGLに、第3のゲート信号SCOUT(n+2)を出力することができる。
【0274】
図8を参照すると、本開示の実施形態によるゲート駆動回路130は、第4のゲート出力バッファ回路GBUF4をさらに含むことができる。
【0275】
第4のゲート出力バッファ回路GBUF4は、第4のプルアップトランジスタTu4と、第4のプルダウントランジスタTd4とを含むことができる。
【0276】
第4のプルアップトランジスタTu4は、第4のクロック信号入力ノードNclk4と、第4のゲート出力ノードNout4との間に接続されてもよい。第4のプルダウントランジスタTd4は、第4のゲート出力ノードNout4と、第1のローレベル電圧ノードNvss1との間に接続されてもよい。
【0277】
ここで、第4のクロック信号入力ノードNclk4には、第4のクロック信号SCCLK(n+3)が入力され得る。第4のゲート出力ノードNout4には、第4のゲートラインGLが電気的に接続され得る。
【0278】
第4のプルアップトランジスタTu4のゲートノードと、第4のゲート出力ノードNout4との間には、キャパシタC3が接続されてもよい。
【0279】
第4のゲート出力バッファ回路GBUF4は、第4のゲート出力ノードNout4を介して、第4のゲートラインGLに、第4のゲート信号SCOUT(n+3)を出力することができる。
【0280】
図9を参照すると、ゲート駆動回路130において、Qノードの電圧レベルと、QBノードの電圧レベルとは逆である。Qノードの電圧が、ハイレベル電圧状態である場合、QBノードの電圧は、ローレベル電圧状態である。Qノードの電圧が、ローレベル電圧状態である場合、QBノードの電圧は、ハイレベル電圧状態である。
【0281】
図9を参照すると、QBノードの電圧変化は、QB充電回路QBCCに含まれるQB充電トランジスタT4のゲートノード(T4Gate)の電圧変化に対応することができる。
【0282】
QBノードの電圧が減少すると、QB充電トランジスタT4のゲートノード(T4Gate)の電圧も減少し、QBノードの電圧が増加すると、QB充電トランジスタT4のゲートノード(T4Gate)の電圧も増加することができる。
【0283】
QBノードの電圧がハイレベル電圧状態の場合、QB充電トランジスタT4のゲートノード(T4Gate)の電圧も、ハイレベル電圧状態であり、QBノードの電圧がローレベル電圧状態の場合、QB充電トランジスタT4のゲートノード(T4Gate)の電圧も、ローレベル電圧状態であり得る。
【0284】
図9を参照すると、QB制御回路QBCに含まれる第2の制御トランジスタT4qの閾値電圧が、負方向にシフトする場合、QB充電トランジスタT4のゲートノードの電圧降下によるQBノードの電圧降下を防止するために、第3のローレベル電圧GVSS1は、第2のローレベル電圧GVSS2より高く設定することができる。
【0285】
Qノードがハイレベル電圧状態であり、QBノードがローレベル電圧状態である区間において、ゲートノードが、Qノードに接続された第2の制御トランジスタT4qは、ターンオン状態であり、QBノードを充電するためのQB充電トランジスタT4は、ターンオフ状態であり得る。
【0286】
したがって、Qノードがハイレベル電圧状態であり、QBノードがローレベル電圧状態である区間において、第2の制御トランジスタT4qを介して、第2のローレベル電圧GVSS2より高い第3のローレベル電圧GVSS1が、QB充電トランジスタT4のゲートノードに印加され得る(A)。このとき、QB充電トランジスタT4のソースノードであるQBノードは、第2のローレベル電圧GVSS2が印加された状態であってもよい。
【0287】
QB充電トランジスタT4のゲートノードと、ソースノードとの電位差Vgsは、第3のローレベル電圧GVSS1と、第2のローレベル電圧GVSS2との差分値に対応することができる。
【0288】
前述のように、QB充電トランジスタT4のゲートノードの電圧降下によるQBノードの電圧降下を防止するために、第3のローレベル電圧GVSS1が、第2のローレベル電圧GVSS2より高く設定された場合(A)、QB充電トランジスタT4のゲートノードと、ソースノードとの電位差Vgsは、正の値を有することができる。したがって、QB充電トランジスタT4は、完全なターンオフ状態を保持できない可能性がある。したがって、QB充電トランジスタT4で、不要なリーク電流が生じ得る。
【0289】
また、図9を参照すると、QBノードがハイレベル電圧状態であり、Qノードがローレベル電圧状態である区間において、QBノード充電のためのQB充電トランジスタT4は、ターンオン状態であり、ゲートノードがQノードに接続された第2の制御トランジスタT4qは、ターンオフ状態であり得る。
【0290】
図9を参照すると、QBノードがハイレベル電圧状態であり、Qノードがローレベル電圧状態である区間において、Qノードにリップル(Ripple)が発生すると、Qノードのリップルによって、第2の制御トランジスタT4qが、望ましくなくターンオンされることがある。
【0291】
Qノードのリップルによる第2の制御トランジスタT4qの望ましくないターンオンに応じて、第3のローレベル電圧GVSS1が、QB充電トランジスタT4のゲートノードに不要に印加され得る。これにより、QB充電トランジスタT4は、QBノード充電のために、ターンオン状態を保持することができず、ターンオフ状態に切り替えられる。このとき、QB充電トランジスタT4のソースノードには、ハイレベル電圧である第1の駆動電圧GVDD_oが印加された状態である。
【0292】
前述のQノードのリップルにより、QB充電トランジスタT4のゲートノードには、第3のローレベル電圧GVSS1が印加されるにつれ、QB充電トランジスタT4が、不要にターンオフされ、QBノードが、ハイレベル電圧状態を保持できず、低くなる可能性がある(B)。
【0293】
図9を参照すると、Qノードがハイレベル電圧状態であり、QBノードがローレベル電圧状態である区間において、QB充電トランジスタT4で不要なリーク電流が発生する第1の現象(A部分に関連する現象)と、QBノードがハイレベル電圧状態であり、Qノードがローレベル電圧状態である区間で、QノードのリップルによるQBノードの電圧が降下する第2の現象(B部分に関連する現象)は、ゲート駆動性能を低下させることになり、画質の低下につながることがある。
【0294】
したがって、本開示の実施形態は、表示装置100のセンシング機能への適用が可能でありながら、第1及び第2の現象を防止又は低減できる改善のゲート駆動回路130を開示する。以下では、本開示の実施形態による改善のゲート駆動回路130について説明する。
【0295】
図10は、本開示の実施形態による表示装置100が、センシング機能を有する場合、表示装置100に含まれる改善のゲート駆動回路130を示す。図11及び図12は、図10の改善されたゲート駆動回路130内の主要ノード(Qノード、QBノード、T4ゲート)における電圧波形を示す。ただし、図10の改善されたゲート駆動回路130を説明するにあたって、図8のゲート駆動回路130と同様の構成及び内容についての説明は、省略する。ただし、図10に示すゲート駆動回路130は、全ゲート駆動回路130の一部ステージの回路である。
【0296】
図10を参照すると、本開示の実施形態による改善されたゲート駆動回路130は、第1のゲート出力バッファ回路GBUF1と、制御回路700とを含むことができる。
【0297】
第1のゲート出力バッファ回路GBUF1は、第1のプルアップトランジスタTu1と、第1のプルダウントランジスタTd1とを含むことができる。
【0298】
制御回路700は、第1のプルアップトランジスタTu1のゲートノードと電気的に接続されたQノードの電圧と、第1のプルダウントランジスタTd1のゲートノードと電気的に接続されたQBノードの電圧とを制御することができる。
【0299】
第1のプルアップトランジスタTu1は、第1のクロック信号入力ノードNclk1と、第1のゲート出力ノードNout1との間に接続され得る。第1のプルダウントランジスタTd1は、第1のゲート出力ノードNout1と、第1のローレベル電圧ノードNvss1との間に接続され得る。
【0300】
第1のゲート出力バッファ回路GBUF1は、第1のゲート出力ノードNout1を介して、第1のゲートラインGLに、第1ゲート信号SCOUT(n)を出力することができる。
【0301】
図10を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100が、センシング機能(例えば、移動度センシング機能)を有する場合、本開示の実施形態による改善されたゲート駆動回路130に含まれる制御回路700は、ライン選択回路(LSC)、Qノードの充電のためのQ充電回路(QCC1、QCC2)、Qノードの放電のためのQ放電回路(QDC1、QDC2)、Qノードの電圧状態を安定的に保持(ホールディング)するための保持回路(QHM、QLM)、QBノードの充電のためのQB充電回路(QBCC)、QBノードの放電のためのQB放電回路(QBDC1、QBDC2)、及びQB制御回路(QBC)等を含むことができる。
【0302】
図10の改善されたゲート駆動回路130に含まれるライン選択回路LSC、Q充電回路QCC1、QCC2、Q放電回路QDC1、QDC2、及び保持回路QHM、QLMは、図8のゲート駆動回路130に含まれるライン選択回路LSC、Q充電回路QCC1、QCC2、Q放電回路QDC1、QDC2、及び保持回路QHM、QLMと同一であってもよい。
【0303】
図10の改善されたゲート駆動回路130に含まれるQB充電回路QBCC、QB放電回路QBDC1、QBDC2、及びQB制御回路QBCは、図8のゲート駆動回路130に含まれるQB充電回路QBCC、QB放電回路QBDC1、QBDC2、及びQB制御回路QBCとは異なる場合がある。
【0304】
QB充電回路QBCCは、第1のトランジスタT4を含むことができる。 第1のトランジスタT4は、図8のQB充電トランジスタT4に対応することができる。
【0305】
第1のQB放電回路QBDC1は、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaを含むことができる。2つの第2のトランジスタT5q、T5qaは、図8の第1のQ放電トランジスタT5qに対応することができる。
【0306】
QB制御回路QBCは、第3のトランジスタT4h、第4のトランジスタT41、T41a、及び2つの第5のトランジスタT4q、T4qaを含むことができる。第3のトランジスタT4hは、図8のQB制御回路QBCにはないトランジスタである。第4のトランジスタT41、T41aは、図8のQB制御回路QBCに含まれる第1の制御トランジスタT41、T41aに対応することができる。 2つの第5のトランジスタT4q、T4qaは、図8のQB制御回路QBCに含まれる第2の制御トランジスタT4qに対応することができる。
【0307】
図10を参照すると、制御回路700は、第1の駆動電圧ノードNvdd1と、QBノードとの間に接続された第1のトランジスタ(T4)と、QBノードと第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に、直列に接続された2つの第2のトランジスタ(T5q、T5qa)と、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaの接続ノードNc2と、第1の駆動電圧ノードNvdd1との間に接続された第3のトランジスタ(T4h)と、第1のトランジスタT4のゲートノードと、第1の駆動電圧ノードNvdd1との間に接続された第4のトランジスタ(T41、T41a)と、第1のトランジスタT4のゲートノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に、直列に接続された2つの第5のトランジスタ(T4q、T4qa)とを含むことができる。
【0308】
図10を参照すると、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaの接続ノードNc1は、第3のトランジスタT4hのソースノード又はドレインノードと電気的に接続され得る。
【0309】
図10を参照すると、第3のトランジスタT4hのドレインノード又はソースノードは、第1の駆動電圧ノードNvdd1と接続され得る。ここで、第1の駆動電圧ノードNvdd1には、第1の駆動電圧PGVDDが印加され得る。図10の第1の駆動電圧ノードNvdd1に印加される第1の駆動電圧PGVDDは、図8の第1の駆動電圧ノードNvdd1に印加される第1の駆動電圧GVDD_oと同じであってもよい。
【0310】
図10を参照すると、第3のトランジスタT4hのソースノード又はドレインノードは、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaの接続ノードNc2、及び、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaの接続ノードNc1と接続され得る。
【0311】
図10を参照すると、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaのそれぞれのゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0312】
図10を参照すると、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaのそれぞれのゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0313】
図10を参照すると、第3のトランジスタT4hのゲートノードは、QBノードと接続されてもよい。
【0314】
図10を参照すると、第3のトランジスタT4hは、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaの接続ノードNc2と、第1の駆動電圧ノードNvdd1との間に、直列に接続された2つのトランジスタT4ha、T4hbを含むことができる。すなわち、第3のトランジスタT4hは、2つのトランジスタT4ha、T4hbで構成することができる。
【0315】
図10を参照すると、2つのトランジスタT4ha、T4hbのそれぞれのゲートノードは、QBノードに共通に接続され得る。
【0316】
図10を参照すると、第2のローレベル電圧ノードNvss2に印加される第2のローレベル電圧GVSS2は、第1のローレベル電圧ノードNvss1に印加される第1のローレベル電圧GVSS0より低くてもよい。
【0317】
図10を参照すると、制御回路700は、第1のQ充電回路QCC1と、第1のQ放電回路QDC1とをさらに含むことができる。
【0318】
第1のQ充電回路QCC1は、第2の駆動電圧ノードNvddと、Qノードとの間に接続することができ、アクティブ期間中に、第2の駆動電圧GVDDを、Qノードに供給するように構成することができる。
【0319】
第1のQ放電回路QDC1は、Qノードと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続することができ、アクティブ期間中に、第2のローレベル電圧GVSS2を、Qノードに供給するように構成することができる。
【0320】
第1のQ充電回路QCC1及び第1のQ放電回路QDC1のそれぞれのトランジスタの構成は、図8と同じであってもよい。
【0321】
図10を参照すると、制御回路700は、第2のQ充電回路QCC2と、第2のQ放電回路QDC2とを含むことができる。
【0322】
第2のQ充電回路QCC2は、第2の駆動電圧ノードNvddと、Qノードとの間に接続することができ、ブランク期間中に、第2の駆動電圧GVDDを、Qノードに供給するように構成することができる。
【0323】
第2のQ放電回路QDC2は、Qノードと第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続することができ、ブランク期間中に、第2のローレベル電圧GVSS2を、Qノードに供給するように構成することができる。
【0324】
第2のQ充電回路QCC2及び第2のQ放電回路QDC2のそれぞれのトランジスタの構成は、図8と同じであってもよい。
【0325】
図10を参照すると、制御回路700は、QB充電回路QBCCと、第1のQB放電回路QBDC1とをさらに含むことができる。
【0326】
QB充電回路QBCCは、第1の駆動電圧ノードNvdd1とQBノードとの間に接続することができ、第1の駆動電圧PGVDDを、QBノードに供給するように構成することができる。
【0327】
第1のQB放電回路QBDC1は、QBノードと第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続することができ、アクティブ期間中に、第2のローレベル電圧GVSS2を、QBノードに供給するように構成することができる。
【0328】
図10を参照すると、QB充電回路QBCCは、第1のトランジスタT4を含むことができる。第1のQB放電回路QBDC1は、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaを含むことができる。
【0329】
図10を参照すると、制御回路700は、第2のQB放電回路QBDC2をさらに含むことができる。第2のQB放電回路QBDC2は、QBノードと第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続することができ、ブランク期間中に、第2のローレベル電圧GVSS2を、QBノードに供給するように構成することができる。
【0330】
第2のQB放電回路QBDC2のトランジスタの構成は、図8と同じであってもよい。
【0331】
図10を参照すると、改善されたゲート駆動回路130は、第2のプルアップトランジスタTu2、及び、第2のプルダウントランジスタTd2を含む第2のゲート出力バッファ回路GBUF2をさらに含むことができる。
【0332】
第2のプルアップトランジスタTu2は、第2のクロック信号入力ノードNclk2と、第2のゲート出力ノードNout2との間に接続されてもよい。第2のプルダウントランジスタTd2は、第2のゲート出力ノードNout2と、第1のローレベル電圧ノードNvss1との間に接続されてもよい。
【0333】
第2のプルアップトランジスタTu2のゲートノードは、Qノードに接続することができる。第2のプルダウントランジスタTd2のゲートノードは、QBノードに接続することができる。
【0334】
第2のゲート出力バッファ回路GBUF2は、第2のゲート出力ノードNout2を介して、第2のゲートラインGLに、第2のゲート信号SCOUT(n+1)を出力することができる。
【0335】
図10を参照すると、改善されたゲート駆動回路130は、キャリープルアップトランジスタTu_CRと、キャリープルダウントランジスタTd_CRとを含むキャリー出力バッファ回路CBUFをさらに含むことができる。
【0336】
キャリープルアップトランジスタTu_CRは、キャリークロック信号入力ノードNcrclkと、キャリー出力ノードNcroutとの間に接続されてもよい。キャリープルダウントランジスタTd_CRは、キャリー出力ノードNcroutと、第2のローレベル電圧ノードNvss2との間に接続されてもよい。
【0337】
キャリープルアップトランジスタTu_CRのゲートノードは、Qノードに接続することができる。キャリープルダウントランジスタTd_CRのゲートノードは、QBノードに接続することができる。
【0338】
キャリー出力バッファ回路CBUFは、キャリー出力ノードNcroutを介して、前のステージの回路及び/又は次のステージの回路に、キャリー信号C(n)を出力することができる。
【0339】
図10を参照すると、改善されたゲート駆動回路130は、第3のゲート出力バッファ回路GBUF3をさらに含むことができる。
【0340】
第3のゲート出力バッファ回路GBUF3は、第3のプルアップトランジスタTu3と、第3のプルダウントランジスタTd3とを含むことができる。
【0341】
第3のプルアップトランジスタTu3は、第3のクロック信号入力ノードNclk3と、第3のゲート出力ノードNout3との間に接続され得る。第3のプルダウントランジスタTd3は、第3のゲート出力ノードNout3と、第1のローレベル電圧ノードNvss1との間に接続され得る。
【0342】
ここで、第3のクロック信号入力ノードNclk3には、第3のクロック信号SCCLK(n+2)が入力され得る。第3のゲート出力ノードNout3には、第3のゲートラインGLが電気的に接続され得る。
【0343】
第3のプルアップトランジスタTu3のゲートノードと、第3のゲート出力ノードNout3との間には、キャパシタC3が接続されてもよい。
【0344】
第3のゲート出力バッファ回路GBUF3は、第3のゲート出力ノードNout3を介して、第3のゲートラインGLに、第3のゲート信号SCOUT(n+2)を出力することができる。
【0345】
図10を参照すると、改善されたゲート駆動回路130は、第4のゲート出力バッファ回路GBUF4をさらに含むことができる。
【0346】
第4のゲート出力バッファ回路GBUF4は、第4のプルアップトランジスタTu4と、第4のプルダウントランジスタTd4とを含むことができる。
【0347】
第4のプルアップトランジスタTu4は、第4のクロック信号入力ノードNclk4と、第4のゲート出力ノードNout4との間に接続されてもよい。第4のプルダウントランジスタTd4は、第4のゲート出力ノードNout4と、第1のローレベル電圧ノードNvss1との間に接続されてもよい。
【0348】
ここで、第4のクロック信号入力ノードNclk4には、第4のクロック信号SCCLK(n+3)が入力され得る。第4のゲート出力ノードNout4には、第4のゲートラインGLが電気的に接続され得る。
【0349】
第4のプルアップトランジスタTu4のゲートノードと、第4のゲート出力ノードNout4との間には、キャパシタC3が接続されてもよい。
【0350】
第4のゲート出力バッファ回路GBUF4は、第4のゲート出力ノードNout4を介して、第4のゲートラインGLに、第4のゲート信号SCOUT(n+3)を出力することができる。
【0351】
図10及び図11を参照すると、Qノードがハイレベル電圧状態であり、QBノードがローレベル電圧状態である区間において、ゲートノードがQノードに接続された2つの第5のトランジスタT4q,T4qaは、ターンオン状態であり、QBノードの充電のための第1のトランジスタT4は、ターンオフ状態であり得る。
【0352】
ここで、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaは、図8の第2の制御トランジスタT4qに置き換えられたトランジスタである。第1のトランジスタT4は、図8のQB充電トランジスタT4に対応するトランジスタである。
【0353】
Qノードがハイレベル電圧状態であり、QBノードがローレベル電圧状態である区間において、第2のローレベル電圧GVSS2は、ターンオン状態である2つの第5のトランジスタT4q、T4qaを介して、第1のトランジスタT4のゲートノードに印加され得る。
【0354】
ここで、第2のローレベル電圧GVSS2は、第1のローレベル電圧GVSS0より低い電圧であり、図8の第3のローレベル電圧GVSS1より低い電圧である。
【0355】
したがって、図11に示すように、Qノードがハイレベル電圧状態であり、QBノードがローレベル電圧状態である区間において、第1のトランジスタT4のゲート電圧T4Gateは、図8のQB充電トランジスタT4のゲート電圧T4Gateより低くなることがある。
【0356】
これにより、第1のトランジスタT4のゲートノードと、ソースノードとの電圧差(Vgs=Vg-Vs=GVSS2-GVSS2)がさらに低くなり、Qノードがハイレベル電圧状態であり、QBノードがロー レベル電圧状態である区間では、QBノードの充電のための第1のトランジスタT4は、完全にターンオフ状態を保持することができる。
【0357】
したがって、Qノードがハイレベル電圧状態であり、QBノードがローレベル電圧状態である区間において、QBノードの充電のための第1のトランジスタT4で、不要なリーク電流が発生する第1の現象が、低減又は防止できる。
【0358】
図10及び図12を参照すると、QBノードがハイレベル電圧状態であり、Qノードがローレベル電圧状態である区間において、QBノードの充電のための第1のトランジスタT4は、ターンオン状態であり、ゲートノードがQノードに接続された2つの第5のトランジスタT4q、T4qaは、ターンオフ状態であり得る。
【0359】
QBノードの充電のための第1のトランジスタT4は、図8のQBノードの充電のためのQB充電トランジスタT4に変更されたトランジスタであり、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaは、図8の第2の制御トランジスタT4qが変更されたトランジスタである。
【0360】
図10及び図12を参照すると、QBノードがハイレベル電圧状態であり、Qノードがローレベル電圧状態である区間において、Qノードにリップルが発生すると、Qノードのリップルが、2つの第5のトランジスタT4q,T4qaのゲートノードに印加され得る。
【0361】
第1の駆動電圧PGVDDが、QB充電のために、ターンオン状態である第1のトランジスタT4を介して、第3のトランジスタT4hのゲートノードに印加されるに従い、第3のトランジスタT4hは、ターンオンされ得る。これにより、第1の駆動電圧PGVDDは、第3のトランジスタT4hのソースノードに出力することができる。
【0362】
第3のトランジスタT4hのソースノードに出力された第1の駆動電圧PGVDDは、ハイレベル電圧入力IHとして、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaの接続ノードNc1に印加され得る。
【0363】
このとき、Qノードのリップルにより、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaが、不要にターンオンされても、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaの接続ノードNc1に印加された第1の駆動電圧PGVDDが、第1のトランジスタT4のターンオン状態を保持することができる。ここで、第1のトランジスタT4は、QB充電のために、ターンオン状態を保持しなければならないトランジスタである。
【0364】
したがって、QBノードがハイレベル電圧状態であり、Qノードがローレベル電圧状態である区間において、Qノードにリップルが発生しても、第3のトランジスタT4hのソースノードに出力された第1の駆動電圧PGVDDが、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaの接続ノードNc1に印加されるに従い、QB充電のための第1のトランジスタT4が、ターンオン状態を保持することができる。
【0365】
これにより、Qノードにリップルが発生しても、QBノードは、ハイレベル電圧状態を保持することができる。
【0366】
一方、第3のトランジスタT4hのソースノードに出力された第1の駆動電圧PGVDDは、ハイレベル電圧入力IHとして、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaの接続ノードNc2にも伝達され得る。
【0367】
Qノードにリップルが発生すると、QBノード放電のための2つの第2のトランジスタT5q、T5qaのゲートノードに、リップルが伝達されることができる。この場合、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaは、不要にターンオンできる。
【0368】
このような状況においても、第3のトランジスタT4hのソースノードに出力された第1の駆動電圧PGVDDは、ハイレベル電圧入力IHとして、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaの接続ノードNc2に伝達されるため、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaを介して、第2のローレベル電圧GVSS2は、QBノードに印加されることがない。
【0369】
したがって、QBノードがハイレベル電圧状態であり、Qノードがローレベル電圧状態である区間において、Qノードにリップルが発生しても、第3のトランジスタT4hのソースノードに出力される第1の駆動電圧PGVDDが、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaの接続ノードNc2に印加されるに従い、QBノードは、ハイレベル電圧状態を維持することができる。
【0370】
図12を参照すると、QBノードの電圧状態を示す3つの波形1210、1220、1230において、第1の波形1210は、Qノードにリップルが発生した状況で、図8のゲート駆動回路130により、Qノードの電圧降下が、最も多く発生した波形である。
【0371】
図12を参照すると、第2の波形1220は、Qノードにリップルが発生した状況で、2つの第5のトランジスタT4q、T4qaが適用されたゲート駆動回路130において、Qノードの電圧降下が減少した波形である。
【0372】
図12を参照すると、第3の波形1230は、Qノードにリップルが発生した状況で、2つの第5のトランジスタT4q、T4qa、及び、2つの第2のトランジスタT5q、T5qaが全て適用されたゲート駆動回路130により、Qノードの電圧降下が、ほぼ除去された波形である。
【0373】
図12を参照すると、改善されたゲート駆動回路130によれば、QBノードがハイレベル電圧状態であり、Qノードがローレベル電圧状態である区間で、QノードのリップルによるQBノードの電圧が降下する第2現象が減少されるか、防止され得る。
【0374】
以上から説明した本開示の実施形態を簡単に説明すると、以下の通りである。
【0375】
本開示の実施形態は、第1のプルアップトランジスタと、第1のプルダウントランジスタとを含む第1のゲート出力バッファ回路、及び第1のプルアップトランジスタのゲートノードと接続されたQノードの電圧と、第1のプルダウントランジスタのゲートノードと接続されたQBノードの電圧とを制御する制御回路を含むゲート駆動回路を提供することができる。
【0376】
第1のプルアップトランジスタは、第1のクロック信号入力ノードと、第1のゲート出力ノードとの間に接続され、第1のプルダウントランジスタは、第1のゲート出力ノードと、第1のローレベル電圧ノードとの間に接続されてもよい。
【0377】
制御回路は、第1の駆動電圧ノードとQBノードとの間に接続された第1のトランジスタと、QBノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に直列に接続された2つの第2のトランジスタと、2つの第2のトランジスタの接続ノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第3のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第4のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に直列に接続された2つの第5のトランジスタとを含むことができる。
【0378】
2つの第5のトランジスタの接続ノードは、第3のトランジスタのソースノード又はドレインノードと電気的に接続することができる。
【0379】
第3のトランジスタのドレインノード又はソースノードは、第1の駆動電圧ノードに接続され、第3のトランジスタのソースノード又はドレインノードは、2つの第2のトランジスタの接続ノード、及び、2つの第5のトランジスタの接続ノードに接続することができる。
【0380】
2つの第2のトランジスタの各ゲートノード、Qノードに接続されてもよい。
【0381】
第3のトランジスタのゲートノードは、QBノードに接続されてもよい。
【0382】
2つの第5のトランジスタの各ゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0383】
第3のトランジスタは、2つの第2のトランジスタの接続ノードと、第1の駆動電圧ノードとの間に直列に接続された2つのトランジスタを含むことができる。
【0384】
第2のローレベル電圧ノードに印加される第2のローレベル電圧は、第1のローレベル電圧ノードに印加される第1のローレベル電圧より低くてもよい。
【0385】
ゲート駆動回路は、第2のプルアップトランジスタと、第2のプルダウントランジスタとを含む第2のゲート出力バッファ回路をさらに含むことができる。
【0386】
第2のプルアップトランジスタは、第2のクロック信号入力ノードと、第2のゲート出力ノードとの間に接続されてもよい。第2のプルアップトランジスタのゲートノードは、Qノードに接続することができる。
【0387】
第2のプルダウントランジスタは、第2のゲート出力ノードと、第1のローレベル電圧ノードとの間に接続されてもよい。第2のプルダウントランジスタのゲートノードは、QBノードに接続することができる。
【0388】
ゲート駆動回路は、キャリープルアップトランジスタ、及び、キャリープルダウントランジスタを含むキャリー出力バッファ回路をさらに含むことができる。
【0389】
キャリープルアップトランジスタは、キャリークロック信号入力ノードと、キャリー出力ノードとの間に接続されてもよい。キャリープルアップトランジスタのゲートノードは、Qノードに接続することができる。
【0390】
キャリープルダウントランジスタは、キャリー出力ノードと、第2のローレベル電圧ノードとの間に接続されてもよい。キャリープルダウントランジスタのゲートノードは、QBノードに接続することができる。
【0391】
制御回路は、第2の駆動電圧ノードと、Qノードとの間に接続され、アクティブ期間中に、第2の駆動電圧を、Qノードに供給するように構成された第1のQ充電回路、及びQノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、アクティブ期間中に、第2のローレベル電圧を、Qノードに供給するように構成された第1のQ放電回路を、さらに含むことができる。
【0392】
制御回路は、第2の駆動電圧ノードとQノードとの間に接続され、ブランク期間中に、第2の駆動電圧を、Qノードに供給するように構成された第2のQ充電回路と、Qノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、ブランク期間中に、第2のローレベル電圧を、Qノードに供給するように構成された第2のQ放電回路をさらに含むことができる。
【0393】
制御回路は、第1の駆動電圧ノードとQBノードとの間に接続され、第1の駆動電圧を、QBノードに供給するように構成されたQB充電回路、及びQBノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、アクティブ期間中に、第2のローレベル電圧を、QBノードに供給するように構成された第1のQB放電回路をさらに含むことができる。
【0394】
QB充電回路は、第1のトランジスタを含むことができる。
【0395】
第1のQB放電回路は、2つの第2のトランジスタを含むことができる。
【0396】
制御回路は、QBノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に接続され、ブランク期間中に、第2のローレベル電圧を、QBノードに供給するように構成された第2のQB放電回路をさらに含むことができる。
【0397】
本開示の実施形態は、複数のゲートラインを含む表示パネルと、複数のゲートラインを駆動するゲート駆動回路とを含む表示装置を提供することができる。
【0398】
ゲート駆動回路は、第1のプルアップトランジスタと、第1のプルダウントランジスタとを含む第1のゲート出力バッファ回路、及び第1のプルアップトランジスタのゲートノードと接続されたQノードの電圧と、第1のプルダウントランジスタのゲートノードと接続されたQBノードの電圧とを制御する制御回路を含むことができる。
【0399】
第1のプルアップトランジスタは、第1のクロック信号入力ノードと、第1のゲート出力ノードとの間に接続され、第1のプルダウントランジスタは、第1のゲート出力ノードと、第1のローレベル電圧ノードとの間に接続されてもよい。
【0400】
制御回路は、第1の駆動電圧ノードとQBノードとの間に接続された第1のトランジスタと、QBノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に直列に接続された2つの第2のトランジスタと、2つの第2のトランジスタの接続ノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第3のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第1の駆動電圧ノードとの間に接続された第4のトランジスタと、第1のトランジスタのゲートノードと第2のローレベル電圧ノードとの間に直列に接続された2つの第5のトランジスタとを含むことができる。
【0401】
2つの第5のトランジスタの接続ノードは、第3のトランジスタのソースノード又はドレインノードと電気的に接続することができる。
【0402】
第3のトランジスタのドレインノード又はソースノードは、第1の駆動電圧ノードに接続され、第3のトランジスタのソースノード又はドレインノードは、2つの第2のトランジスタの接続ノード及び2つの第5のトランジスタの接続ノードに接続され得る。
【0403】
2つの第2のトランジスタの各ゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0404】
第3のトランジスタのゲートノードは、QBノードに接続されてもよい。
【0405】
2つの第5のトランジスタの各ゲートノードは、Qノードに接続されてもよい。
【0406】
第3のトランジスタは、2つの第2のトランジスタの接続ノードと、第1の駆動電圧ノードとの間に、直列に接続された2つのトランジスタを含むことができる。
【0407】
第2のローレベル電圧ノードに印加される第2のローレベル電圧は、第1のローレベル電圧ノードに印加される第1のローレベル電圧より低くてもよい。
【0408】
本開示の実施形態によれば、正常な信号の波形を有するゲート信号を出力するゲート駆動回路及び表示装置を提供することができる。
【0409】
本開示の実施形態によれば、サブピクセル内の駆動トランジスタの移動度をセンシングするためのセンシング駆動のためのゲート駆動を行いながらも、正常な信号の波形を有するゲート信号を出力するゲート駆動回路及び表示装置を提供することができる。
【0410】
以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変形が可能であるだろう。また、本開示に示されている実施形態は、本開示の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるため、この実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本開示の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12