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特開2023-70322異物検査システム、照明装置及び異物検査方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070322
(43)【公開日】2023-05-19
(54)【発明の名称】異物検査システム、照明装置及び異物検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/956 20060101AFI20230512BHJP
   G01N 21/84 20060101ALI20230512BHJP
【FI】
G01N21/956 A
G01N21/84 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021182411
(22)【出願日】2021-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】000108627
【氏名又は名称】タカノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100181618
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100214514
【弁理士】
【氏名又は名称】鳴村 英幸
(72)【発明者】
【氏名】古川 晶一
(72)【発明者】
【氏名】志水 早苗
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 彰
(72)【発明者】
【氏名】青木 正広
(72)【発明者】
【氏名】矢島 正男
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA61
2G051AB01
2G051AB06
2G051BA06
2G051BA20
2G051BB01
2G051BB07
2G051BB09
2G051BC01
2G051CA03
2G051CB01
2G051DA06
2G051EC01
(57)【要約】
【課題】検査対象の内部における異物の有無を、状況に応じて柔軟に検査する。
【解決手段】異物検査システム1において、照明装置10は、可視光及び赤外光を検査対象3に照射する。撮像装置30は、照明装置10により照射された可視光により検査対象3が撮像された可視画像と、照明装置10により照射された赤外光により検査対象3が撮像された赤外画像と、を取得する。画像処理装置50は、撮像装置30により取得された可視画像及び赤外画像に基づいて、検査対象3の内部における異物の有無を検査する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光及び赤外光を検査対象に照射する照明装置と、
前記照明装置により照射された前記可視光により前記検査対象が撮像された可視画像と、前記照明装置により照射された前記赤外光により前記検査対象が撮像された赤外画像と、を取得する撮像装置と、
前記撮像装置により取得された前記可視画像及び前記赤外画像に基づいて、前記検査対象の内部における異物の有無を検査する画像処理装置と、を備える、
異物検査システム。
【請求項2】
前記撮像装置は、前記可視光と前記赤外光との両方に感度を有する1台の画像センサを備え、前記1台の画像センサにより、前記可視画像と前記赤外画像とを取得する、
請求項1に記載の異物検査システム。
【請求項3】
前記撮像装置は、
前記照明装置により前記赤外光が照射された場合、前記画像センサ上の第1撮像エリアで受光された前記赤外光に基づいて、前記赤外画像を取得し、
前記照明装置により前記可視光が照射された場合、前記画像センサ上の第2撮像エリアで受光された前記可視光に基づいて、前記可視画像を取得する、
請求項2に記載の異物検査システム。
【請求項4】
前記画像センサの位置は、前記撮像装置の光軸の方向にシフト可能であり、
前記撮像装置は、
前記光軸の方向における前記画像センサの位置が第1の位置である場合に、前記赤外画像を取得し、
前記光軸の方向における前記画像センサの位置が、前記第1の位置とは異なる第2の位置である場合に、前記可視画像を取得する、
請求項2又は3に記載の異物検査システム。
【請求項5】
前記照明装置は、前記可視光及び前記赤外光を、予め定められた方向に搬送される前記検査対象の表面に対して斜め方向から照射し、
前記撮像装置は、前記照明装置から照射された前記可視光及び前記赤外光の反射光を受光し、受光した前記反射光に基づいて前記可視画像及び前記赤外画像を取得する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の異物検査システム。
【請求項6】
前記検査対象は、第1の層と第2の層とを含み、
前記画像処理装置は、前記異物として、前記第1の層と前記第2の層との間におけるボイドの有無を検査する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の異物検査システム。
【請求項7】
前記照明装置は、前記検査対象に対して、前記第1の層の側から前記赤外光を照射し、前記第2の層の側から前記可視光を照射する、
請求項6に記載の異物検査システム。
【請求項8】
前記第1の層は、可視光を透過しない性質を有し、
前記照明装置は、前記第2の層に対して研磨処理が行われる前において、前記検査対象に対して前記第1の層の側から前記赤外光を照射し、前記第2の層に対して前記研磨処理が行われた後において、前記検査対象に対して前記第2の層の側から前記可視光を照射する、
請求項7に記載の異物検査システム。
【請求項9】
前記第1の層は、シリコンの層であり、
前記第2の層は、タンタル酸リチウム又はニオブ酸リチウムの層である、
請求項6から8のいずれか1項に記載の異物検査システム。
【請求項10】
前記画像処理装置は、
前記赤外画像と前記可視画像とのそれぞれから、前記異物の候補となる候補領域を切り出す切り出し部と、
前記切り出し部により切り出された前記候補領域を分類し、前記候補領域の分類結果に基づいて前記検査対象の内部における前記異物の有無を判定する分類部と、を含む、
請求項1から9のいずれか1項に記載の異物検査システム。
【請求項11】
前記照明装置は、
前記赤外光を発する赤外光源と、
前記可視光を発する可視光源と、
前記赤外光及び前記可視光を伝送するロッド状の伝送部材と、
前記赤外光源のオンとオフ、及び、前記可視光源のオンとオフを切り替える切り替え部と、を備え、
前記赤外光源から発せられた前記赤外光は、前記伝送部材の一端から前記伝送部材に入射して前記伝送部材の側面から出射し、
前記可視光源から発せられた前記可視光は、前記伝送部材の他端から前記伝送部材に入射して前記伝送部材の前記側面から出射する、
請求項1から10のいずれか1項に記載の異物検査システム。
【請求項12】
前記照明装置は、
前記伝送部材の前記一端に、前記赤外光を透過し、且つ、前記可視光を反射する赤外光透過フィルタと、
前記伝送部材の前記他端に、前記可視光を透過し、且つ、前記赤外光を反射する可視光透過フィルタと、を更に備え、
前記赤外光源から発せられた前記赤外光は、前記赤外光透過フィルタを通って前記伝送部材の前記一端から前記伝送部材に入射し、
前記可視光源から発せられた前記可視光は、前記可視光透過フィルタを通って前記伝送部材の前記他端から前記伝送部材に入射する、
請求項11に記載の異物検査システム。
【請求項13】
赤外光を発する赤外光源と、
可視光を発する可視光源と、
前記赤外光及び前記可視光を伝送するロッド状の伝送部材と、
前記赤外光源のオンとオフ、及び、前記可視光源のオンとオフを切り替える切り替え部と、を備え、
前記赤外光源から発せられた前記赤外光は、前記伝送部材の一端から前記伝送部材に入射して前記伝送部材の側面から出射し、
前記可視光源から発せられた前記可視光は、前記伝送部材の他端から前記伝送部材に入射して前記伝送部材の前記側面から出射する、
照明装置。
【請求項14】
前記伝送部材の前記一端に、前記赤外光を透過し、且つ、前記可視光を反射する赤外光透過フィルタと、
前記伝送部材の前記他端に、前記可視光を透過し、且つ、前記赤外光を反射する可視光透過フィルタと、を更に備え、
前記赤外光源から発せられた前記赤外光は、前記赤外光透過フィルタを通って前記伝送部材の前記一端から前記伝送部材に入射し、
前記可視光源から発せられた前記可視光は、前記可視光透過フィルタを通って前記伝送部材の前記他端から前記伝送部材に入射する、
請求項13に記載の照明装置。
【請求項15】
検査対象に赤外光を照射することにより、前記検査対象が前記赤外光で撮像された赤外画像を取得する第1の取得ステップと、
前記第1の取得ステップで取得された前記赤外画像に基づいて、前記検査対象の内部における所定の条件を満たす第1の異物の有無を判定する第1の判定ステップと、
前記第1の判定ステップで前記検査対象の内部に所定の条件を満たす前記第1の異物が無いと判定された場合、前記検査対象を研磨する研磨ステップと、
前記研磨ステップで研磨された前記検査対象に可視光を照射することにより、前記検査対象が前記可視光で撮像された可視画像を取得する第2の取得ステップと、
前記第2の取得ステップで取得された前記可視画像に基づいて、前記検査対象の内部における第2の異物の有無を判定する第2の判定ステップと、を含む、
異物検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異物検査システム、照明装置及び異物検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
検査対象の内部における異物の有無を検査する技術が知られている。例えば、特許文献1は、積層体に向けて赤外波長の照明光を照射することで積層体の内部を観察し、積層体の界面に潜むボイドを検査するボイド検査装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-168280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような赤外光を用いることにより、可視光では検査が難しい場合でも、検査対象の内部における異物の有無を検査することができる。その一方で、赤外光を用いた検査では、一般的に、可視光を用いた検査ほどの高い精度で異物の有無を検査することが難しい。また、検査対象の材料によっては、可視光を用いた方が適切である場合もある。このような事情のもと、検査対象の内部における異物の有無を、状況に応じて柔軟に検査することが求められている。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、検査対象の内部における異物の有無を、状況に応じて柔軟に検査することが可能な異物検査システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る異物検査システムは、
可視光及び赤外光を検査対象に照射する照明装置と、
前記照明装置により照射された前記可視光により前記検査対象が撮像された可視画像と、前記照明装置により照射された前記赤外光により前記検査対象が撮像された赤外画像と、を取得する撮像装置と、
前記撮像装置により取得された前記可視画像及び前記赤外画像に基づいて、前記検査対象の内部における異物の有無を検査する画像処理装置と、を備える。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る照明装置は、
赤外光を発する赤外光源と、
可視光を発する可視光源と、
前記赤外光及び前記可視光を伝送するロッド状の伝送部材と、
前記赤外光源のオンとオフ、及び、前記可視光源のオンとオフを切り替える切り替え部と、を備え、
前記赤外光源から発せられた前記赤外光は、前記伝送部材の一端から前記伝送部材に入射して前記伝送部材の側面から出射し、
前記可視光源から発せられた前記可視光は、前記伝送部材の他端から前記伝送部材に入射して前記伝送部材の前記側面から出射する。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る異物検査方法は、
検査対象に赤外光を照射することにより、前記検査対象が前記赤外光で撮像された赤外画像を取得する第1の取得ステップと、
前記第1の取得ステップで取得された前記赤外画像に基づいて、前記検査対象の内部における所定の条件を満たす第1の異物の有無を判定する第1の判定ステップと、
前記第1の判定ステップで前記検査対象の内部に所定の条件を満たす前記第1の異物が無いと判定された場合、前記検査対象を研磨する研磨ステップと、
前記研磨ステップで研磨された前記検査対象に可視光を照射することにより、前記検査対象が前記可視光で撮像された可視画像を取得する第2の取得ステップと、
前記第2の取得ステップで取得された前記可視画像に基づいて、前記検査対象の内部における第2の異物の有無を判定する第2の判定ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、検査対象の内部における異物の有無を、状況に応じて柔軟に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る異物検査システムの全体構成を示す模式図である。
図2】実施形態における検査対象の例を示す図である。
図3】(a)は、実施形態に係る異物検査システムの照明装置の構成を示す図である。(b)は、(a)に示した照明装置が赤外光を照射する場合を示す図である。(c)は、(a)に示した照明装置が可視光を照射する場合を示す図である。
図4】実施形態において検査対象に赤外光が照射される様子を示す図である。
図5】実施形態において検査対象に可視光が照射される様子を示す図である。
図6】実施形態に係る異物検査システムの撮像装置により撮像された検査対象の赤外画像の例を示す図である。
図7】実施形態に係る異物検査システムの撮像装置により撮像された検査対象の可視画像の例を示す図である。
図8】実施形態に係る異物検査システムの撮像装置におけるフォーカス位置のずれの例を示す図である。
図9】実施形態に係る異物検査システムの画像処理装置の構成を示すブロック図である。
図10】実施形態に係る異物検査システムにより実行される異物検査処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付す。
【0012】
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態に係る異物検査システム1の全体構成を示す。異物検査システム1は、検査対象3における異物の有無を検査する装置である。
【0013】
<検査対象3>
検査対象3は、異物検査システム1による異物検査の対象となる物体である。図2に示すように、検査対象3は、第1の層3aと第2の層3bとを有する積層体である。第1の層3aは、第1の材料により形成されており、第2の層3bは、第1の材料とは異なる第2の材料により形成されている。このように、検査対象3は、異なる2つの材料が貼り合わされた板状の物体である。
【0014】
より詳細には、検査対象3は、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)フィルタである。ここで、SAWフィルタは、携帯電話、スマートフォン等の通信機器に主に使用される素子であって、特定の周波数帯域の電気信号を取り出す素子である。
【0015】
SAWフィルタにおいて、第1の層3aは、シリコン(Si)の層、すなわちシリコンを材料として形成される層である。一方で、第2の層3bは、タンタル酸リチウム(LiTaO、以下では「LT」と呼ぶ。)の層、すなわちLTを材料として形成される層である。SAWフィルタは、シリコンのウェハとLTのウェハとを常温接合で貼り合わせることにより生成される。
【0016】
異物検査システム1は、検査対象3の内部における異物X1の有無を検査する。言い換えると、異物検査システム1は、検査対象3に異物X1が含まれているか否かを検査する。異物検査システム1は、異物X1として、検査対象3における第1の層3aと第2の層3bとの間におけるボイドの有無を検査する。ここで、ボイドは、検査対象3の内部に生じる空洞である。ボイドは、2つのウェハを貼り合わせた際に、2つのウェハ間の未接合部として発生する傾向がある。ボイドが発生すると、SAWフィルタの性能に影響を及ぼす。異物検査システム1は、SAWフィルタの内部にボイドが発生しているか否かを検査することにより、SAWフィルタとして使用できる領域の特定を行う。
【0017】
なお、図2に示すように、検査対象3は、ボイド以外の異物X2,X3を含んでいる。具体的に、異物X2は、表面異物であって、検査対象3の表面に付着した埃、ゴミ等の付着物である。このような異物X2は、出荷前の洗浄で除去可能である。また、異物X2は、撮像により黒色の欠陥として画像化されるため、画像処理で判別可能である。また、異物X3は、静電チャックからウェハに転写された異物が常温接合の際にウェハに作る窪み等である。このような異物X3は、後述するCMP処理により除去されるが、常温接合装置の環境把握として必要となる。一方で、ボイドである異物X1は、最終製品の欠陥として残る。異物X3と異物X1とは、撮像により異なる特徴を有する欠陥として画像化されるため、画像処理で分類可能である。
【0018】
図1に戻って、異物検査システム1は、照明装置10と、撮像装置30と、画像処理装置50と、を備える。
【0019】
<照明装置10>
照明装置10は、検査対象3に可視光及び赤外光を照射するユニットである。具体的には、照明装置10は、可視光として、例えば波長が450~700nmの電磁波を照射する。また、照明装置10は、赤外光として、例えば波長が1100~1200nmの電磁波(近赤外光及び短波赤外光)を照射する。以下では、可視光と赤外光とを区別せずに称する場合は、「光」と総称する。
【0020】
図1に示すように、照明装置10は、検査対象3の上方に配置されており、検査対象3に対してその上方から光(可視光及び赤外光)を照射する。より詳細には、検査対象3は、図示を省略する搬送部により予め定められた搬送経路を、予め定められた方向に搬送される。図1の例では、検査対象3は、+Y方向に搬送される。
【0021】
照明装置10は、予め定められた方向に搬送される検査対象3の表面に対して斜め方向から光(可視光及び赤外光)を照射する。具体的には、照明装置10は、検査対象3が搬送される検査対象3の表面の垂直方向であるZ方向に対して30°程度(例えば10~45°)傾いた方向から、検査対象3に向けて光を照射する。言い換えると、異物検査システム1は、同軸落射照明を採用せず、正反射の照明条件で、照明装置10から検査対象3に光を照射する。
【0022】
このように正反射の照明条件を採用する理由は、同軸落射照明の場合、光学系の中にビームスプリッタを設置することが必要となり、以下の(1)~(4)のような短所があるためである。照明装置10は、正反射の照射条件を採用することで、このような同軸落射照明の短所を回避することができる。
(1)ビームスプリッタによる輝度ムラの発生リスクが生じる。
(2)入射光と反射光とがそれぞれビームスプリッタを通過するため、少なくとも1/4の光量減衰が生じ、高速性を損なう。
(3)ビームスプリッタに常時光が当たることで、発熱による光学機器(ワークディスタンス)への影響が出る。
(4)レンズの選択が難しい。
【0023】
より詳細には、照明装置10は、図3(a)に示すように、赤外光源11と、可視光源12と、伝送部材13と、赤外光透過フィルタ14と、可視光透過フィルタ15と、切り替え部16と、を備える。
【0024】
赤外光源11は、伝送部材13の一端の側(図3(a)では+X側)に設けられており、波長1100~1200nmの赤外光を発する。可視光源12は、伝送部材13の他端の側(図3(a)では-X側)に設けられており、波長450~700nmの可視光を発する。赤外光源11及び可視光源12は、具体的には、それぞれ対応する波長の光を発するLED(Light Emitting Diode)である。
【0025】
伝送部材13は、例えば石英ロッドである。伝送部材13は、その内部において、赤外光源11から発せられた赤外光、及び、可視光源12から発せられた可視光を伝送(導光)し、赤外光及び可視光をその側面から出射する。伝送部材13は、ロッド状の形状をしており、その長手方向は、±X方向、すなわち検査対象3が搬送される搬送方向と直交する方向に相当する。伝送部材13は、図示を省略する支持部材により支持される。支持部材は、例えば、アルミケージングである。支持部材には、カバーガラス又はシリンドリカルレンズが装着されている。
【0026】
伝送部材13に入射した赤外光及び可視光は、その内部を長手方向に伝送する。伝送部材13は、赤外光及び可視光が出射する面(照射面)の対面に、伝送部材13の内部を伝送される赤外光及び可視光を反射する反射材13aを備える。反射材13aは、赤外光及び可視光を反射する性質を有する適宜の物質(例えば、白色の塗料等)である。反射材13aは、伝送部材13における照射面の対面に塗布されており、伝送部材13の内部を伝送される赤外光及び可視光を反射する。このような反射材13aの作用により、伝送部材13の内部を伝送する光は、レンズ作用により指向性が高い平行光線に近い照射光として、伝送部材13の側面から長手方向とは垂直な方向に出射する。このように、照明装置10は、ロッド状の伝送部材13から赤外光及び可視光を照射することにより、赤外光及び可視光を、±X方向における局所的な輝度ムラ及び波長ムラを抑えて、検査対象3上におけるライン状の領域に照射することができる。
【0027】
赤外光透過フィルタ14は、伝送部材13の一端に設けられており、赤外光源11から発せられた赤外光を透過し、且つ、可視光源12から発せられた可視光を反射する。可視光透過フィルタ15は、伝送部材13の他端に設けられており、可視光源12から発せられた可視光を透過し、且つ、赤外光源11から発せられた赤外光を反射する。赤外光透過フィルタ14及び可視光透過フィルタ15は、例えば、波長選択性を有する蒸着フィルタである。
【0028】
切り替え部16は、赤外光源11のオンとオフ、及び、可視光源12のオンとオフを切り替える。切り替え部16は、例えば、ユーザにより制御されるスイッチである。切り替え部16は、赤外光源11及び可視光源12と信号線で接続されており、ユーザの制御に従って、赤外光源11が赤外光を発し、且つ、可視光源12が可視光を発しない第1状態と、赤外光源11が赤外光を発せず、且つ、可視光源12が可視光を発する第2状態と、を切り替える。
【0029】
第1に、検査対象3に赤外光を照射する場合、照明装置10は、図3(b)に示すように、赤外光源11をオンし、且つ、可視光源12をオフする。この場合、赤外光源11から発せられた赤外光は、赤外光透過フィルタ14を通って、伝送部材13の一端から伝送部材13に入射する。そして、伝送部材13に入射した赤外光は、図3(b)において矢印で示すように、伝送部材13の内部を通り、伝送部材13の側面から放射される。その際、赤外光が伝送部材13の他端に到達すると、可視光透過フィルタ15で全反射される。
【0030】
第2に、検査対象3に可視光を照射する場合、照明装置10は、図3(c)に示すように、可視光源12をオンし、且つ、赤外光源11をオフする。この場合、可視光源12から発せられた可視光は、可視光透過フィルタ15を通って、伝送部材13の他端から伝送部材13に入射する。そして、伝送部材13に入射した可視光は、図3(c)において矢印で示すように、伝送部材13の内部を通り、伝送部材13の側面から放射される。その際、可視光が伝送部材13の一端に到達すると、赤外光透過フィルタ14で全反射される。
【0031】
このように赤外光透過フィルタ14及び可視光透過フィルタ15を設けることで、照明装置10は、赤外光及び可視光が伝送部材13の端部から抜けることを抑えることができる。そのため、赤外光及び可視光を伝送部材13の側面から効率良く放射することができる。
【0032】
なお、図3(a)~(c)では、赤外光源11及び可視光源12が伝送部材13の両端に配置されているが、赤外光源11及び可視光源12は、これ以外の場所に配置されても良い。赤外光源11及び可視光源12が伝送部材13の両端以外の場所に配置される場合、例えば光ファイバー、外部光学系等を用いて、赤外光源11から発せられた赤外光を伝送部材13の一端に導き、可視光源12から発せられた可視光を伝送部材13の他端に導いても良い。また、赤外光源11から発せられた赤外光及び可視光源12から発せられた可視光を伝送部材13に効率良く導く光学系を用いても良い。
【0033】
異物検査システム1は、このような照明装置10を用いて、検査対象3に赤外光及び可視光を照射して、異物X1の有無を検査する。照明装置10は、伝送部材13の両端から赤外光と可視光とを入射する構成であるため、1台の照明装置10で、赤外光の照射と可視光の照射とを容易に切り替えることができる。また、照明装置10は、輝度ムラ及び波長ムラを抑えつつ、赤外光及び可視光を同じ位置から照射することができる。
【0034】
上述したように、検査対象3の第1の層3aは、シリコン(Si)の層である。シリコンは、900nmより短い波長の可視光を透過しないという性質を有する。そのため、第1の層3aの側から可視光を照射しても、検査対象3の内部を検査することは難しい。一方で、シリコンにおける透過率は、900nm以上の波長から徐々に上がる。そして、概ね1000nm以上の波長の赤外光であれば、シリコンの層の内部を観察するのに十分な光量が得られる。
【0035】
そのため、図4に示すように、照明装置10は、検査対象3に対して、第1の層3aの側から赤外光を照射する。この場合、検査対象3は、第1の層3aを照明装置10及び撮像装置30の方向である上方に向けた状態で、搬送部により搬送される。
【0036】
より詳細には、照明装置10は、第2の層3bに対してCMP(Chemical-Mechanical Polishing;化学的機械的研磨)が行われる前において、切り替え部16により赤外光源11をオンし、且つ、可視光源12をオフすることにより、検査対象3に対して第1の層3aの側から赤外光を照射する。ここで、CMPは、半導体ウェハの表面を研磨により平坦化する処理を意味する。CMPは、専用のCMP装置により、研磨材を含む薬品を用いて化学的に、且つ、砥石で機械的にウェハの表面を磨くことで行われる。CMPは、研磨処理の一例である。
【0037】
LTの層である第2の層3bは、CMPにより研磨される前の状態では、薄膜化されておらず、鏡面処理が行われていない。そのため、CMPにより研磨される前における第2の層3bの側からの検査では、表面における光の散乱の影響で、異物検査の精度はφ100μm程度が限界であり、精度の高い検査は難しい。なお、可視光を用いない手法として超音波を用いた検査手法も存在するが、例えば4インチのウェハの全面を測定する条件で半日程度の時間を要するため、インライン化は難しい。
【0038】
一方で、第2の層3bにCMPを行った後であれば、可視光で検査を行うことにより、超音波を用いた場合と同等レベルであるφ5μm程度の精度での検査と、高速な検査と、の両立が可能である。しかしながら、検査対象3の内部にボイド等の異物を残した状態でCMPを行うと、多数のパーティクルがCMP装置内で発生し、基板割れ等のような装置メンテナンスが必要となる状況につながる。その場合、例えば真空を再現するための装置メンテナンス(復旧)の作業に2~3時間を要する。
【0039】
このような事情のもと、CMPにより第2の層3bが研磨される前の状態では、照明装置10は、図4に示すように、LTの層である第2の層3bの側からは可視光も赤外光も照射せず、シリコンの層である第1の層3aの側から赤外光を照射する。これにより、異物検査システム1は、歩留まりの向上を目的とする異物検査を行う。赤外光を用いることにより、φ10~20μm程度の精度で、検査対象3の内部における異物の有無を検査することができる。
【0040】
一方で、第2の層3bがCMPにより研磨されると、第2の層3bは薄膜化され、表面における光の散乱は抑えられる。これにより、可視光により検査対象3の内部の検査が可能となる。可視光を用いた検査は、赤外光よりも高い精度を達成できるため、出荷検査において、最終的な製品としてのSAWフィルタの性能を保証するために必要となる。
【0041】
そのため、照明装置10は、図5に示すように、第2の層3bに対してCMPが行われた後において、切り替え部16により可視光源12をオンし、且つ、赤外光源11をオフすることにより、検査対象3に対して第2の層3bの側から可視光を照射する。この場合、検査対象3は、第2の層3bを照明装置10及び撮像装置30の方向である上方に向けた状態で、搬送部により搬送される。なお、異物X2は洗浄により除去され、異物X3はCMP処理により除去されるため、図5では図示していない。
【0042】
このように、異物検査システム1は、CMPの前では、CMPの際に装置の不具合が起きないようにという生産性の向上のために赤外光を用いて異物の有無を検査し、CMPの後では、最終的な製品としてのSAWフィルタの性能を保証するために可視光を用いて異物の有無を検査する。
【0043】
ここで、LTの層である第2の層3bの厚みは、CMP処理により数μmオーダーになる。そのため、膜厚ムラによる干渉と疑似欠陥検出が生じるおそれがある。膜厚ムラを抑制するためには、広いバンド幅の可視光を照射する必要がある。例えば第2の層3bの厚みが3μm(3000nm)である場合、第2の層3bによる光路差は、3000nm×屈折率2×光路往復分2=12000nmと計算される。この場合、波数は、光路差の逆数をとることで、833cm-1と計算される。
【0044】
照明装置10により照射される可視光の波長領域は450nm~700nmであるため、その波数は14286~22222cm-1であり、バンド幅は約8000cm-1である。すなわち、照明装置10により照射される可視光は、CMP後の第2の層3bの厚みの光路差ΔLに対して、8~10倍のバンド幅を持つ。そのため、膜厚ムラを抑制することができる。一方で、ボイドによる光路差は、約500nmである。すなわち、その波数は約20000cm-1であり、照明装置10により照射される可視光のバンド幅である約8000cm-1よりも大きい。そのため、膜厚ムラを抑制しつつ、ボイドが存在する場合にはそのボイドを安定して画像化することができる。
【0045】
<撮像装置30>
図1に戻って、撮像装置30は、検査対象3を撮像することにより、検査対象3の撮像画像を取得するユニットである。撮像装置30は、搬送部により搬送される検査対象3の上方に配置されており、照明装置10により照射された光が検査対象3で反射された反射光を受光する。これにより、撮像装置30は、照明装置10により検査対象3に光が照射される領域であるライン状の領域を撮像する。
【0046】
撮像装置30は、可視光及び赤外光を集光する1個のレンズ31と、可視光と赤外光との両方に感度を有する1台の画像センサ32と、を備える。また、撮像装置30は、図示を省略するが、画像センサ32により得られた画像を表すアナログ信号をデジタルデータに変換するA/D(Analog/Digital)変換器を備える。
【0047】
画像センサ32は、可視領域と赤外領域とをカバーする波長領域(例えば400~1700nm)に感度を有する撮像素子を備える。画像センサ32は、レンズ31による集光位置に配置されている。画像センサ32は、照明装置10により照射され、検査対象3により反射された可視光及び赤外光を受光し、可視画像及び赤外画像を生成する。
【0048】
より詳細には、画像センサ32は、アレイ状に配置されたフォトダイオードと、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いた読み出し回路と、を備える。フォトダイオードは、具体的には、化合物半導体であるInGaAs(インジウムガリウムヒ素)である。画像センサ32に入射された可視光及び赤外光は、フォトダイオードにより光電変換され、読み出し回路により信号として読み出される。画像センサ32により読み出された信号は、画像処理装置50に出力される。
【0049】
このように広い波長領域に感度を有する画像センサ32を用いることで、検査対象3が可視光に透明な材料を有する場合の他に、検査対象3がシリコンのような可視光に透明でない材料を有する場合にも対応可能となっている。
【0050】
より詳細には、照明装置10が検査対象3に対して赤外光を照射した場合、撮像装置30は、赤外光により検査対象3を撮像することで、検査対象3の赤外画像を取得する。一方で、照明装置10が検査対象3に対して可視光を照射した場合、撮像装置30は、可視光により検査対象3を撮像することで、検査対象3の可視画像を取得する。
【0051】
図6に、一例として、撮像装置30により撮像された赤外画像P1を示す。赤外画像P1は、図4に示したように、照明装置10が検査対象3に対して第1の層3aの側から赤外光を照射した場合に、撮像装置30により撮像される撮像画像である。
【0052】
図6に示すように、赤外画像P1は、CMP前の検査対象3が赤外光により撮像された画像である。赤外画像P1には、CMP前の検査対象3に含まれる異物X1~X3が撮像されている。ここで、赤外画像P1は、透過式の光学系ではなく反射式の光学系で撮像されたものであるため、ボイドである異物X1と窪みである異物X3は、白色の領域として撮像される。一方で、検査対象3の表面に付着した表面異物である異物X2は、異物X1~X3以外の周辺領域に近い色である黒色の領域として撮像される。このように、検査対象3に異物X1~X3が存在する場合、それらは判別可能な領域として赤外画像P1に撮像される。
【0053】
図7に、一例として、撮像装置30により撮像された可視画像P2を示す。可視画像P2は、図5に示したように、照明装置10が検査対象3に対して第2の層3bの側から可視光を照射した場合に、撮像装置30により撮像される撮像画像である。
【0054】
図7に示すように、可視画像P2は、CMP後の検査対象3が可視光により撮像された画像である。可視画像P2には、CMP後の検査対象3に含まれるボイドである異物X1が、白色の領域として撮像される。このように、検査対象3に異物X1が存在する場合、それらは判別可能な領域として可視画像P2に撮像される。
【0055】
なお、赤外画像P1の取得時と可視画像P2の取得時とで、レンズの色収差、検査対象3の設置の仕方の違い等に起因して、画像センサ32上におけるフォーカス位置がずれる。このようなフォーカス位置のずれに対応して、1台の画像センサ32でフォーカスが合った赤外画像P1と可視画像P2とを取得するため、画像センサ32として、ラインセンサではなく、1回の撮像で2次元状の画像を取得可能なエリアセンサが用いられる。そして、撮像装置30は、エリアセンサである画像センサ32上の全エリアを用いず、フォーカスが合った一部のエリアのみで受光された赤外光及び可視光に基づいて、それぞれ赤外画像P1及び可視画像P2を取得する。
【0056】
具体的には、図8に示すように、照明装置10により赤外光が照射された場合、赤外光は、予め定められた方向に搬送される検査対象3で反射され、反射光が撮像装置30により受光される。ここで、赤外光の光路及び赤外光が照射される検査対象3は、図8において破線で示している。このとき、検査対象3上の位置R1で反射した赤外光は、レンズ31を通って、画像センサ32上における位置F1にフォーカスされる。ここで、位置F1は、位置R1とレンズ31の主点とを通る直線上の位置である。この場合、撮像装置30は、位置F1を中心とするエリアである第1撮像エリアで受光された赤外光に基づいて、赤外画像P1を取得する。赤外画像P1には、検査対象3上の位置R1を中心とする第1検査エリアが撮像される。撮像装置30は、搬送部により搬送される検査対象3の搬送速度に応じたタイミングで繰り返し赤外画像P1を取得する。これにより、検査対象3の全体のエリアを赤外光で撮像する。
【0057】
これに対して、照明装置10により可視光が照射された場合、可視光は、予め定められた方向に搬送される検査対象3で反射され、反射光が撮像装置30により受光される。ここで、可視光の光路及び可視光が照射される検査対象3は、図8において実線で示している。このとき、検査対象3上の位置R2で反射した可視光は、レンズ31を通って、画像センサ32上における、位置F1からずれた位置F2にフォーカスされる。ここで、位置F2は、位置R2とレンズ31の主点とを通る直線上の位置である。この場合、撮像装置30は、位置F2を中心とするエリアである第2撮像エリアで受光された可視光に基づいて、可視画像P2を取得する。可視画像P2には、検査対象3上の位置R2を中心とする第2検査エリアが撮像される。撮像装置30は、搬送部により搬送される検査対象3の搬送速度に応じたタイミングで繰り返し可視画像P2を取得する。これにより、検査対象3の全体のエリアを可視光で撮像する。
【0058】
ここで、第1撮像エリアと第2撮像エリアとは、画像センサ32上の互いに異なるエリアであるが、その一部が重複しても良い。個々の検査条件の下で予めキャリブレーションによりフォーカスが合うエリアが特定され、特定されたエリアが第1撮像エリア及び第2撮像エリアとして設定される。なお、撮像装置30は、第1撮像エリアから赤外画像P1を生成する処理、及び、第2撮像エリアから可視画像P2を生成する処理に、ROI(Region Of Interest)の機能を利用しても良い。
【0059】
このように、エリアセンサを用いることにより、1台の画像センサ32を用いて赤外光と可視光とを受光するシステムにおいて、レンズの色収差等に起因するフォーカス位置のずれを調整することができる。その結果として、1台の画像センサ32を用いて、高い解像度で赤外画像P1と可視画像P2との両方を取得することができる。また、装置の経時変化に起因するフォーカス位置のずれが生じても、柔軟に対応が可能である。
【0060】
なお、このような手法に限らず、図8において一点鎖線で示す撮像装置30の光軸の方向に変化させることで、色収差等に起因するフォーカス位置のずれを調整しても良い。この場合、第1撮像エリアと第2撮像エリアとは同じエリアに固定しても良い。
【0061】
具体的に説明すると、撮像装置30は、図示を省略するが、画像センサ32の位置を撮像装置30の光軸の方向にシフトさせることが可能なシフト機構を備えており、画像センサ32の位置は、シフト機構により撮像装置30の光軸の方向に調整可能であっても良い。この場合、撮像装置30は、光軸の方向における画像センサ32の位置が第1の位置である場合に、赤外画像P1を取得し、光軸の方向における画像センサ32の位置が、第1の位置とは異なる第2の位置である場合に、可視画像P2を取得する。言い換えると、赤外画像P1の取得時と可視画像P2の取得時とで、画像センサ32の位置を光軸の方向に変化させる。
【0062】
このように画像センサ32の位置を光軸の方向に変化させることにより、レンズの色収差等に起因するフォーカス位置のずれを調整することができる。これにより、画像センサ32上の同じ撮像エリアで赤外画像P1と可視画像P2との両方を取得可能であるため、第1撮像エリアと第2撮像エリアとを同じエリアに固定しつつ、フォーカスが合った赤外画像P1及び可視画像P2を取得することが可能である。更に、画像センサ32の位置が光軸の方向にシフト可能である場合、画像センサ32上の同じ撮像エリアで赤外画像P1と可視画像P2とを取得可能であるため、画像センサ32はエリアセンサであることに限らず、ラインセンサであっても良い。
【0063】
<画像処理装置50>
図1に戻って、画像処理装置50は、撮像装置30により取得された可視画像P2及び赤外画像P1に基づいて、検査対象3の内部における異物の有無を検査するユニットである。画像処理装置50は、具体的には、パーソナルコンピュータ、クラウドサーバ等の情報処理装置である。
【0064】
図9に示すように、画像処理装置50は、制御部51と、記憶部52と、入力受付部53と、表示部54と、通信部55と、を備える。
【0065】
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備える。CPUは、マイクロプロセッサ等を備えており、様々な処理や演算を実行する中央演算処理部である。制御部51において、CPUが、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出して、RAMをワークメモリとして用いながら、画像処理装置50全体の動作を制御する。なお、制御部51は、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等の画像処理用のプロセッサを備えていても良い。
【0066】
記憶部52は、フラッシュメモリ、ハードディスク等の不揮発性メモリである。記憶部52は、制御部51によって実行されるプログラム及びデータ、及び、制御部51によって生成されるデータを記憶する。
【0067】
入力受付部53は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置を備えており、ユーザからの操作入力を受け付ける。
【0068】
表示部54は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を備えており、制御部51による制御のもとで様々な画像を表示する。例えば、表示部54は、異物検査システム1による検査結果を表す画像を表示する。
【0069】
通信部55は、撮像装置30を含む画像処理装置50の外部の機器と通信するための通信インタフェースを備える。例えば、通信部55は、LAN(Local Area Network)、USB(Universal Serial Bus)等の周知の通信規格に則って、外部の機器と通信する。
【0070】
制御部51は、機能的に、切り出し部110と、分類部120と、出力部130と、を備える。制御部51において、CPUは、ROMに記憶されたプログラムをRAMに読み出して、そのプログラムを実行して制御することにより、これら各部として機能する。
【0071】
切り出し部110は、赤外画像P1と可視画像P2とのそれぞれから、検出対象であるボイドの候補となる候補領域を切り出す。具体的に説明すると、切り出し部110は、撮像装置30により赤外画像P1が取得された場合、周知の画像処理の手法を用いて、赤外画像P1を解析する。そして、切り出し部110は、赤外画像P1内の特定の条件を満たす領域を、ボイドが写っている可能性がある候補領域として特定し、赤外画像P1から切り出す。
【0072】
より詳細には、切り出し部110は、赤外画像P1に含まれる各画素の画素値(輝度値)に対して正規化を行い、1~2%程度の閾値で2値化を行う。2値化の結果として、切り出し部110は、赤外画像P1内において、他の領域に比べて相対的に輝度が高い領域を、ボイドが写っている可能性がある候補領域として特定する。
【0073】
例えば、図6に示したように赤外画像P1に異物X1~X3が撮像された場合、切り出し部110は、2値化により、黒色に近い異物X2の領域を、異物X1~X3以外の周辺領域と同じ領域として扱う。そして、切り出し部110は、赤外画像P1から異物X2の領域と周辺領域とを除外することにより、異物X1,X3の領域を、ボイドの候補領域として周辺領域から切り出す。
【0074】
更に、切り出し部110は、撮像装置30により可視画像P2が取得された場合、赤外画像P1と同様の処理により、候補領域を切り出す。例えば、図7に示したように可視画像P2に異物X1が撮像された場合、切り出し部110は、2値化により、異物X1の異物X1の領域と周辺領域とを可視画像P2から除外することにより、異物X1の領域を、ボイドの候補領域として周辺領域から切り出す。
【0075】
分類部120は、切り出し部110により切り出された候補領域を分類する。そして、分類部120は、候補領域の分類結果に基づいて、検査対象3の内部における異物(ボイド)の有無を判定する。具体的に説明すると、分類部120は、候補領域の特徴を示す特徴量を計算する。例えば、分類部120は、特徴量として、候補領域のサイズ、真円度等を計算する。そして、分類部120は、特徴量に基づいて、候補領域を、検出対象であるボイドに該当する領域と、ボイド以外の異物に該当する領域と、に分類する。
【0076】
例えば、赤外画像P1から候補領域として切り出された異物X1,X3の領域のうち、異物X1の領域は円に近い形状であるが、異物X3の領域は円とは異なる形状である。そのため、分類部120は、異物X1はボイドに該当し、異物X3はボイドに該当しないと判定する。また、分類部120は、可視画像P2から候補領域として切り出された異物X1の領域は、円に近い形状であるため、異物X1はボイドに該当すると判定する。
【0077】
このような分類の結果として、分類部120は、切り出し部110により切り出された候補対象の中にボイドに該当する領域が有る場合、検査対象3の内部にボイドが有ると判定する。なお、分類部120は、上述したような特徴量に基づく分類に、ディープラーニング(深層学習)、ランダムフォレスト等の機械学習の手法を組み合わせても良い。
【0078】
このように、画像処理装置50は、切り出し部110により切り出された候補領域を分類部120により分類することにより、過剰検出を抑制し、複数の候補領域の中から検出対象の異物であるボイドのみを高精度に検出することができる。
【0079】
なお、可視光による撮像精度は赤外光による撮像精度に比べて一般的には高いため、可視画像P2は、赤外画像P1に比べて小さいサイズの異物(ボイド)を検出することができる。例えば、赤外画像P1では検出されない小さいサイズの異物であっても、可視画像P2では検出される場合がある。また、赤外画像P1で検出された異物は、可視画像P2が取得される前に、CMP、洗浄等の処理により除去される場合がある。そのため、赤外画像P1により検出される異物と可視画像P2により検出される異物は、同一である場合もあるし、異なる場合もある。赤外画像P1により検出される異物と可視画像P2により検出される異物とを区別する場合には、赤外画像P1により検出される異物を第1の異物と称し、可視画像P2により検出される異物を第2の異物と称しても良い。
【0080】
出力部130は、分類部120による判定結果、すなわち異物検査システム1による検査結果を出力する。例えば、出力部130は、検査対象3の内部にボイドが有るか否かを表す画像を表示部54に表示し、ユーザに通知する。なお、出力部130は、判定結果を、表示部54に表示することに代えて又は加えて、音声で出力しても良いし、通信部55を介して外部の機器に出力しても良い。
【0081】
次に、図10に示すフローチャートを参照して、異物検査システム1により実行される異物検査処理の流れについて説明する。
【0082】
異物検査処理を開始すると、搬送部は、検査対象3を、シリコンの層である第1の層3aを照明装置10及び撮像装置30の方に向けた状態で搬送する。そして、照明装置10は、赤外光源11をオンし、図4に示したように、検査対象3に対して、第1の層3aの側から赤外光を照射する(ステップS1)。
【0083】
赤外光を照射すると、撮像装置30は、照射された赤外光で検査対象3を撮像する。これにより、例えば図6に示したように、撮像装置30は、検査対象3の赤外画像P1を取得する(ステップS2)。ステップS1,S2は、第1の取得ステップの一例である。
【0084】
赤外画像P1を取得すると、画像処理装置50は、取得した赤外画像P1に基づいて、検査対象3の内部に、所定の条件を満たす異物(第1の異物)が有るか否かを判定する(ステップS3)。具体的に説明すると、画像処理装置50は、赤外画像P1からボイドの候補となる候補領域を切り出す。そして、画像処理装置50は、切り出した候補領域をその特徴量に基づいて分類し、分類結果に基づいてその候補領域がボイドに該当するか否かを判定する。そして、画像処理装置50は、候補領域がボイドに該当する場合、そのボイドが所定の条件を満たすか否かを判定する。ここで、所定の条件は、検査対象3の研磨を正常に行うことができるか否かを判定するために予め設定された条件である。所定の条件は、例えば、検査対象3に存在する異物(ボイド)のサイズが、CMPによる研磨を正常に行うことができない程度の大きさである場合に満たされる。ステップS3は、第1の判定ステップの一例である。
【0085】
判定の結果、検査対象3の内部に所定の条件を満たす異物が有ると判定された場合(ステップS3;YES)、画像処理装置50は、ステップS4~S7の処理をスキップし、ステップS8において、判定結果として異物が有ることを示す出力情報を出力する。この場合、CMPを行うと、CMP装置のメンテナンスが必要な状況になる可能性が高いと判断される。そのため、ユーザは、そのままの状態ではCMPを行わず、検査対象3から所定の条件を満たす異物を除去する等の対処を行う。
【0086】
一方で、判定の結果、検査対象3に所定の条件を満たす異物が無いと判定された場合(ステップS3;NO)、専用のCMP装置がCMPを行うことにより、検査対象3の第2の層3bの表面を研磨する(ステップS4)。ステップS5は、研磨ステップの一例である。
【0087】
CMPの後、搬送部は、検査対象3を、LTの層である第2の層3bを照明装置10及び撮像装置30の方に向けた状態で搬送する。そして、照明装置10は、図5に示したように、可視光源12をオンし、検査対象3に対して、CMP処理により研磨された後の第2の層3bの側から可視光を照射する(ステップS5)。
【0088】
可視光を照射すると、撮像装置30は、照射された可視光で検査対象3を撮像する。これにより、例えば図7に示したように、撮像装置30は、検査対象3の可視画像P2を取得する(ステップS6)。ステップS5,S6は、第2の取得ステップの一例である。
【0089】
可視画像を取得すると、画像処理装置50は、取得した可視画像に基づいて、検査対象3の内部に異物(第2の異物)が有るか否かを判定する(ステップS7)。具体的に説明すると、画像処理装置50は、可視画像P2からボイドの候補となる候補領域を切り出す。そして、画像処理装置50は、切り出した候補領域をその特徴量に基づいて分類し、分類結果に基づいてその候補領域がボイドに該当するか否かを判定する。ステップS7は、第2の判定ステップの一例である。
【0090】
異物の有無を判定すると、画像処理装置50は、判定結果を出力する(ステップS8)。例えば、画像処理装置50は、異物が有ると判定した場合、その旨を表す画像を表示部54に表示し、異物が無いと判定した場合、その旨を表す画像を表示部54に表示する。以上により、図10に示した異物検査処理は終了する。
【0091】
以上説明したように、本実施形態に係る異物検査システム1は、可視光及び赤外光を検査対象3に照射し、可視光により検査対象3が撮像された可視画像P2、及び、赤外光により検査対象3が撮像された赤外画像P1に基づいて、検査対象3の内部における異物の有無を検査する。このように、本実施形態に係る異物検査システム1は、赤外光を用いることにより、可視光では検査が難しい場合でも、検査対象の内部における異物の有無を検査することができる。その一方で、本実施形態に係る異物検査システム1は、可視光を用いることにより、高い精度で異物検査を行うことも可能である。その結果、本実施形態に係る異物検査システム1は、検査対象3の内部における異物の有無を、状況に応じて柔軟に検査することができる。
【0092】
特に、本実施形態に係る異物検査システム1は、可視光と赤外光との両方に感度を有する1台の画像センサ32により、可視画像P2と赤外画像P1とを取得する。1台の画像センサ32により可視画像P2と赤外画像P1との両方を取得することができるため、2個の撮像系を設ける必要がなく、装置のサイズ及びコストを抑制することができ、装置の小型化及び軽量化につながる。
【0093】
また、可視画像P2と赤外画像P1とを1台の画像センサ32により取得するため、可視画像P2と赤外画像P1との間における位置照合の正確性が向上する。これにより、例えば、可視画像P2と赤外画像P1とで同じボイドが撮像された場合、可視画像P2におけるそのボイドの位置と、赤外画像P1におけるそのボイドの位置とを、精度良く対応付けてユーザに出力することができる。その結果、ユーザは、例えば、可視画像P2で撮像されたボイドと赤外画像P1で撮像されたボイドとを比較して解析する等の目的に有用である。
【0094】
また、本実施形態に係る異物検査システム1は、第2の層3bに対してCMPが実行される前において、検査対象3に対して第1の層3aの側から赤外光を照射し、第2の層3bに対してCMPが実行された後において、検査対象3に対して第2の層3bの側から可視光を照射する。CMP前において、可視光を用いた検査が難しい場合には、基板割れ等の装置メンテナンスに直結するようなボイドの有無を、赤外光を用いて検査することができる。逆に、CMP後において、出荷検査のような製品の品質担保を目的とした工程では、可視光を用いてボイドの有無を検査することができる。このように、CMPの前後で異なる波長の光を用いて異物検査を実行可能であるため、SAWフィルタの製造の各工程で必要となる検査を柔軟に実行することができる。
【0095】
また、本実施形態に係る照明装置10は、赤外光源11と可視光源12とロッド状の伝送部材13とを備え、赤外光源11から発せられた赤外光は伝送部材13の一端から入射してその側面から出射し、可視光源12から発せられた可視光は伝送部材13の他端から入射してその側面から出射する。ロッド状の伝送部材13を用いることにより、輝度ムラ及び波長ムラを抑制して、検査対象3に可視光及び赤外光を照射することができる。特に、φ10μmサイズのボイドの有無を検査する場合、撮像装置30により撮像された撮像画像におけるボイドが有る領域とボイドが無い領域とのコントラストは数%となる。そのため、ボイドを精度良く検出するためには、照明装置10から照射される可視光及び赤外光の輝度ムラ及び波長ムラを十分に抑制することが重要となる。
【0096】
また、本実施形態に係る照明装置10は、CMP前の検査では赤外光源11のみをオンし、CMP後の検査では可視光源12のみをオンすることで、1つの伝送部材13から赤外光と可視光とを容易に切り替えて照射することができる。その結果、本実施形態に係る照明装置10は、装置の小型化及び軽量化を実現しつつ、検査対象3の内部における異物の有無を、状況に応じて柔軟に検査することか可能な異物検査システム1を実現することができる。
【0097】
(変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、各実施形態を組み合わせたり、各実施形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
【0098】
例えば、上記実施形態では、検査対象3は、シリコンのウェハとタンタル酸リチウム(LT)のウェハとの積層体であるSAWフィルタであった。しかしながら、タンタル酸リチウムのウェハは、ニオブ酸リチウム(LiNbO)のウェハであっても良い。また、検査対象3は、SAWフィルタであることに限らず、どのような材料の物体であっても良い。
【0099】
また第1の層3a及び第2の層3bは、上記以外の材料のウェハであっても良い。例えば、第1の層3aは、シリコン以外に、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、サファイア、アルミナ(Al)、窒化アルミ(AlN)、窒化ケイ素(Si4)、ジルコニア(ZrO)、ガラス等であっても良い。また、第2の層3bは、タンタル酸リチウム又はニオブ酸リチウム以外に、シリコン、GaAs、SiC、GaN、ZnO、PZT等であっても良い。第1の層3a又は第2の層3bがこのような材料のウェハであっても、上述した異物検査システム1を用いることにより、いずれかの層がシリコンのように可視光を透過しない性質を有する材料のウェハである場合には、その層の側から赤外光を照射して異物の有無を検査することができる。一方で、いずれかの層がLT又はNTのように可視光を透過する性質を有する材料のウェハである場合には、その層の側から可視光を照射して異物の有無を検査することができる。
【0100】
上記実施形態では、異物検査システム1は、可視光と赤外光との両方を用いて異物検査を行った。しかしながら、異物検査システム1は、検査対象3の材料によっては、可視光のみを用いて異物検査を行っても良いし、赤外光のみを用いて異物検査を行っても良い。
【0101】
照明装置10により照射される可視光及び赤外光の波長は、検査対象3に含まれる各層の厚さと検査対象となる異物の大きさとを考慮して、適宜最適なものを選択することができる。種類が異なる複数の検査対象3を検査する場合には、照明装置10により照射される可視光又は赤外光の波長を切り替えることが可能であっても良い。
【0102】
また、異物検査システム1により検査される異物は、検査対象3の内部に存在する異物であれば、上述したようなボイドに限らない。例えば、異物検査システム1により検査される異物は、検査対象3の内部に混入した混入物であっても良い。画像処理装置50の分類部120における分類の条件を、赤外画像P1及び可視画像P2からボイド以外の異物を検出することができるように適宜変更することにより、上記実施形態で説明した手法をボイド以外の異物の検査に適用することも可能である。
【0103】
上記実施形態では、照明装置10は、検査対象3に対して可視光と赤外光とを選択的に照射した。しかしながら、照明装置10は、可視光と赤外光との両方の波長域を含む光を照射することにより、検査対象3に対して可視光と赤外光とを同時に照射しても良い。この場合、撮像装置30は、可視光と赤外光との両方により撮像された1つの撮像画像を取得する。画像処理装置50は、取得された1つの撮像画像から赤外光の波長成分を抽出することにより赤外画像P1を取得し、取得された1つの撮像画像から可視光の波長成分を抽出することにより可視画像P2を取得する。そして、画像処理装置50は、赤外画像P1と可視画像P2とに対して、上記実施形態と同様の処理を実行する。
【0104】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【符号の説明】
【0105】
1 異物検査システム、3 検査対象、3a,3b 層、10 照明装置、11 赤外光源、12 可視光源、13 伝送部材、13a 反射材、14 赤外光透過フィルタ、15 可視光透過フィルタ、16 切り替え部、30 撮像装置、31 レンズ、32 画像センサ、50 画像処理装置、51 制御部、52 記憶部、53 入力受付部、54 表示部、55 通信部、110 切り出し部、120 分類部、130 出力部、F1,F2,R1,R2 位置、P1 赤外画像、P2 可視画像、X1~X3 異物
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