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特開2023-70547釣竿用スペーサ、リールシート及びグリップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070547
(43)【公開日】2023-05-19
(54)【発明の名称】釣竿用スペーサ、リールシート及びグリップ
(51)【国際特許分類】
   A01K 87/06 20060101AFI20230512BHJP
   A01K 87/08 20060101ALI20230512BHJP
【FI】
A01K87/06 B
A01K87/08 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021182795
(22)【出願日】2021-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 慎太郎
【テーマコード(参考)】
2B019
【Fターム(参考)】
2B019AA06
2B019AC00
2B019CB01
2B019CB03
2B019CB04
2B019CB10
(57)【要約】
【課題】竿杆に対する芯ずれが生じ難く、しかも接着面に十分な接着剤を導入することができ、かつ軽量化を実現する。
【解決手段】 釣竿用スペーサSは、円筒状を呈し、竿杆50の軸方向に延在するスペーサ本体1と、スペーサ本体1の内周面及び外周面の少なくとも一方に形成され、軸方向に延在する溝部10,20と、を備えている。溝部10,20は、スペーサ本体1の軸方向の一端に開口しており、一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されている構成とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣竿の竿杆に被取付部材を取り付けるための釣竿用スペーサであって、
円筒状を呈し、竿杆の軸方向に延在するスペーサ本体と、
前記スペーサ本体の内周面及び外周面の少なくとも一方に形成され、軸方向に延在する溝部と、を備え、
前記溝部は、
前記スペーサ本体の軸方向の一端に開口しており、
一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されていることを特徴とする釣竿用スペーサ。
【請求項2】
釣竿の竿杆に被取付部材を取り付けるための釣竿用スペーサであって、
円筒状を呈し、竿杆の軸方向に延在するスペーサ本体と、
前記スペーサ本体の内周面及び外周面の両方に形成され、軸方向にそれぞれ延在する溝部と、を備え、
前記内周面の溝部は、
前記スペーサ本体の軸方向の一端に開口しており、
一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されており、
前記外周面の溝部は、
前記スペーサ本体の軸方向の他端に開口しており、
他端から一端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが他端から一端に向けて浅く形成されていることを特徴とする釣竿用スペーサ。
【請求項3】
前記溝部は、前記スペーサ本体の周方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の釣竿用スペーサ。
【請求項4】
釣竿の竿杆に魚釣用リールを取り付けるための釣竿用のリールシートであって、
円筒状の内周面を有し、竿杆の軸方向に延在するリールシート本体と、
前記内周面に形成され、軸方向に延在する溝部と、を備え、
前記溝部は、
前記リールシート本体の軸方向の一端に開口しており、
一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されていることを特徴とするリールシート。
【請求項5】
釣竿の竿杆に取り付けられる釣竿用のグリップであって、
円筒状の内周面を有し、竿杆の軸方向に延在するグリップ本体と、
前記内周面に形成され、軸方向に延在する溝部と、を備え、
前記溝部は、前記グリップ本体の軸方向の一端に開口しており、
一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されていることを特徴とするグリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リールシートやグリップを釣竿に装着するための釣竿用スペーサ、リールシート及びグリップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リールシートやグリップを釣竿の竿杆に取り付ける場合には、リールシートやグリップの内周面と竿杆の外周面との間隙を埋めるための間隙部材として、周状等に巻き付けた糸やシール材、あるいは円筒状のスペーサを介在させている。通常、リールシート等の内周面と間隙部材との間には、竿杆に対する径方向位置ずれ防止(芯ずれ防止)と接着剤の導入を目的として、例えば、φ0.1~0.2mm程度の空隙を設定している。
【0003】
しかしながら、空隙の大きさが極めて小さいため、リールシート等の内側に竿杆を挿入する際に、間隙部材の表面に塗布した接着剤がリールシート等の入り口でしごかれてしまうおそれがあり、リールシート等の内側に接着剤を導入することが難しいという課題があった。
【0004】
この点、接着剤の導入を考慮した技術として特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1では、スペーサ部材の内面から外面まで貫通したスリット空間が設けられており、このスリット空間を通じてスペーサ部材の内面側から外面側に亘って接着剤が導入されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-333668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1は、スリット空間を通じてスペーサ部材の内面側から外面側に亘って接着剤が導入される構造であるため、スリット空間に不要に接着層が発生し、重量増加に繋がっていた。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、竿杆に対する芯ずれを生じ難く、しかも接着面に十分な接着剤を導入することができ、かつ軽量化を実現できる釣竿用スペーサ、リールシート及びグリップを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明に係る釣竿用スペーサは、釣竿の竿杆に被取付部材を取り付けるためのものである。釣竿用スペーサは、円筒状を呈し、竿杆の軸方向に延在するスペーサ本体と、前記スペーサ本体の内周面及び外周面の少なくとも一方に形成され、軸方向に延在する溝部と、を備えている。前記溝部は、前記スペーサ本体の軸方向の一端に開口しており、一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されている。
【0009】
この釣竿用スペーサでは、スペーサ本体の一端側と他端側とで、溝部の周方向の溝幅、及び/又は、溝部の径方向の溝深さが異なっているので、竿杆や被取付部材を一端側からスペーサ本体に取り付けると、接着面に塗布した接着剤が溝部内に入り込むとともに、溝部内に入り込んだ接着剤が一端側から他端側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、スペーサ本体の内周面と竿杆の外周面との空隙の大きさや、スペーサ本体の外周面と被取付部材の内周面との空隙の大きさを、極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆に対する被取付部材の芯ずれが生じ難くなる。
【0010】
また、本発明に係る釣竿用スペーサは、釣竿の竿杆に被取付部材を取り付けるためのものである。釣竿用スペーサは、円筒状を呈し、竿杆の軸方向に延在するスペーサ本体と、前記スペーサ本体の内周面及び外周面の両方に形成され、軸方向にそれぞれ延在する溝部と、を備えている。前記内周面の溝部は、前記スペーサ本体の軸方向の一端に開口しており、一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されている。前記外周面の溝部は、前記スペーサ本体の軸方向の他端に開口しており、他端から一端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、径方向の溝深さが他端から一端に向けて浅く形成されている。
【0011】
この釣竿用スペーサでは、前記した発明の釣竿用スペーサと同様の作用効果が得られる。加えて、この釣竿用スペーサは、溝幅の大きさの方向性や溝深さの大きさの方向性が、内周面と外周面とで異なっている。これにより、例えば、スペーサ本体の一端側から竿杆を内周面に取り付け、スペーサ本体の他端側から被取付部材を外周面に取り付ける取付手法を採ることができる。したがって、取付作業のバリエーションが広がるという利点がある。
【0012】
また、前記溝部は、前記スペーサ本体の周方向に複数形成されていることが好ましい。
このように構成することによって、竿杆とスペーサ本体との結合力や、被取付部材とスペーサ本体との結合力が高まる。
【0013】
また、本発明に係るリールシートは、釣竿の竿杆に魚釣用リールを取り付けるためのものである。リールシートは、円筒状の内周面を有し、竿杆の軸方向に延在するリールシート本体と、前記内周面に形成され、軸方向に延在する溝部と、を備えている。前記溝部は、前記リールシート本体の軸方向の一端に開口しており、一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されている。
【0014】
このリールシートでは、リールシート本体の一端側と他端側とで、溝部の周方向の溝幅、及び/又は、溝部の径方向の溝深さが異なっているので、竿杆を一端側からリールシート本体に取り付けると、接着面に塗布した接着剤が溝部内に入り込むとともに、溝部内に入り込んだ接着剤が一端側から他端側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、リールシート本体の内周面と竿杆の外周面との空隙の大きさを極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆に対する芯ずれが生じ難くなる。
【0015】
また、本発明に係るグリップは、釣竿の竿杆に取り付けられるものである。グリップは、円筒状の内周面を有し、竿杆の軸方向に延在するグリップ本体と、前記内周面に形成され、軸方向に延在する溝部と、を備えている。前記溝部は、前記グリップ本体の軸方向の一端に開口しており、一端から他端に向けて周方向の溝幅が幅狭に形成され、及び/又は、径方向の溝深さが一端から他端に向けて浅く形成されている。
【0016】
このグリップでは、グリップ本体の一端側と他端側とで、溝部の周方向の溝幅、及び/又は、溝部の径方向の溝深さが異なっているので、竿杆を一端側からグリップ本体に取り付けると、接着面に塗布した接着剤が溝部内に入り込むとともに、溝部内に入り込んだ接着剤が一端側から他端側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、グリップ本体の内周面と竿杆の外周面との空隙の大きさを極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆に対する芯ずれが生じ難くなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る釣竿用スペーサ、リールシート及びグリップによれば、竿杆に対する芯ずれが生じ難く、しかも接着面に十分な接着剤を導入することができ、かつ軽量化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は図1(a)のIIa-IIa線に沿う断面図、(b)は図1(a)のIIb-IIb線に沿う断面図、(c)は左端面図、(d)は右端面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る釣竿用スペーサに竿杆及び被取付部材を取り付ける際の様子を示した図であり、(a)は釣竿用スペーサに被取付部材を取り付ける際の断面図、(b)は被取付部材を取り付けた釣竿用スペーサに竿杆を取り付ける際の断面図、(c)は釣竿用スペーサを介して取り付けた竿杆及び被取付部材を示す断面図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は図4(a)のVa-Va線に沿う断面図、(b)は図4(a)のVb-Vb線に沿う断面図、(c)は左端面図、(d)は右端面図である。
図6】本発明の第3実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。
図7】本発明の第3実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は図6(a)のVIIa-VIIa線に沿う断面図、(b)は図6(a)のVIIb-VIIb線に沿う断面図、(c)は左端面図、(d)は右端面図である。
図8】本発明の第4実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。
図9】本発明の第4実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は図8(a)のIXa-IXa線に沿う断面図、(b)は図4(a)のIXb-IXb線に沿う断面図、(c)は左端面図、(d)は右端面図である。
図10】本発明の一実施形態に係るリールシートを示す断面図である。
図11】本発明の一実施形態に係るグリップを示す断面図である。
図12】本発明の他の実施形態に係る釣竿用スペーサを示す図であり、(a)は左端面図、(b)は右端面図である。
図13】(a)(b)は本発明の変形例に係る釣竿用スペーサを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係る釣竿用スペーサ、リールシート及びグリップについて、適宜図面を参照して説明する。はじめに本発明の実施形態に係る釣竿用スペーサについて説明する。実施形態の説明において、「左右」を言うときは図1に示した方向を基準とする。
【0020】
(第1実施形態)
図1(a)に示すように、釣竿用スペーサSは円筒状を呈している。釣竿用スペーサSは、図示しない釣竿の竿杆に対してリールシートやグリップ等の被取付部材を取り付ける際に使用されるものであり、竿杆とリールシートとの間に介在される。
【0021】
釣竿用スペーサSは、樹脂により一体に形成されている。樹脂としては、例えば、ABS樹脂、ASA樹脂、PLA樹脂、PP樹脂、PET樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、また、これらの樹脂にカーボン繊維を含ませた樹脂等が挙げられる。樹脂とした場合、3Dプリンター等により釣竿用スペーサSを容易に製造することができる。また、樹脂以外の他の材料として、金属や石膏を用いてもよい。金属としては、例えば、鉄、銅、ニッケル、チタン、ステンレス、アルミニウム等を含むものが挙げられる。
【0022】
釣竿用スペーサSは、スペーサ本体1と、スペーサ本体1の内周面に形成された溝部10と、スペーサ本体1の外周面に形成された溝部20(図1(b)参照)とを備えている。スペーサ本体1の内周面は、釣竿の竿杆50(図3(b)(c)参照)の外径よりも若干大きい内径を有しており、竿杆50の外周面との間にφ0.1~0.2mm程度の空隙を形成するように大きさが設定されている。また、スペーサ本体1の外周面は、リールシート等の被取付部材60(図3(a)(c)参照)の内径よりも若干小さい外径を有しており、被取付部材60の内周面との間にφ0.1~0.2mm程度の空隙を形成するように大きさが設定されている。
【0023】
内周面の溝部10は、図1(a),図2各図に示すように、スペーサ本体1の左側面(一端面)から右側面(他端面)の全体に亘って直線状に形成されている。溝部10は、図1(a),図2(c)に示すように、内周面の周方向に間隔を空けて計6個形成されている。各溝部10は、図2(c)(d)に示すように、左側面及び右側面にそれぞれ開口している。そして、各溝部10は、図2(a)(b)に示すように、左側面から右側面に向けて周方向の溝幅(大きさ)が幅狭に形成されている。具体的には、スペーサ本体1の径方向から見て、溝部10の溝幅が、左側面から右側面に向けて漸次幅狭となるように、テーパ状に形成されている。
なお、溝部10の溝深さは一定である。また、溝部10,10間は均等でなくてもよいが、本実施形態では周方向に均等な間隔で配置されている。
【0024】
スペーサ本体1の内周面には、これらの複数の溝部10が形成されることによって、溝部10同士の間に突部11が相対的に形成されている。各突部11の左縁部15は、傾斜面状又は曲面状に面取りされている。なお、本実施形態では、各突部11の右縁部も傾斜面状又は曲面状に面取りされている。
【0025】
外周面の溝部20は、図2(c)(d)に示すように、内周面の溝部10と径方向に対応する位置に形成されている。外周面の各溝部20は、内周面の各溝部10と同様の構成を有している。
具体的に、外周面の各溝部20は、図1(a)(b),図2(b)~(d)に示すように、スペーサ本体1の左側面(一端面)から右側面(他端面)の全体に亘って直線状に形成されている。各溝部20は、図1(a),図2(c)(d)に示すように、外周面の周方向に間隔を空けて計6個形成されている。各溝部20は、図2(c)(d)に示すように、左側面及び右側面にそれぞれ開口している。そして、各溝部20は、図2(a)(b)に示すように、左側面から右側面に向けて周方向の溝幅(大きさ)が幅狭に形成されている。具体的には、スペーサ本体1の径方向から見て、溝部20の溝幅が、左側面から右側面に向けて漸次幅狭となるように、テーパ状に形成されている。
なお、溝部20の溝深さは一定である。また、溝部20,20間は均等でなくてもよいが、本実施形態では周方向に均等な間隔で配置されている。
【0026】
スペーサ本体1の外周面には、これらの複数の溝部20が形成されることによって、溝部20同士の間に突部21が相対的に形成されている。各突部21の左縁部25は、傾斜面状又は曲面状に面取りされている。なお、本実施形態では、各突部21の右縁部も傾斜面状又は曲面状に面取りされている。
【0027】
次に、釣竿の竿杆50に釣竿用スペーサSを用いて被取付部材60を取り付ける際の作用について図3各図を参照して説明する。
はじめに、図3(a)に示すように、釣竿用スペーサSの外周面に被取付部材60を装着する。この場合、スペーサ本体1の外周面の全体に固定用の接着剤を塗布するとともに、被取付部材60の内周面61の全体にも接着剤を塗布する。そして、スペーサ本体1の外周面の溝部20の溝幅が大きい側である左側面に被取付部材60を近づけ、スペーサ本体1の外周面に被取付部材60を被せてゆく。
【0028】
そうすると、スペーサ本体1の外周面の各突部21が被取付部材60の内周面61にそれぞれ当接するか、僅かな隙間をあけて対向し、各突部21の左縁部25によって、被取付部材60の内周面61に塗布されている接着剤が各溝部20に向けて掻き分けられる。これにより、溝部20内に接着剤が好適に導かれる。ここで、各溝部20は、左側面から右側面に向けて溝幅が漸次幅狭に形成されており、右側面に向けて断面積が小さくなるように変化している。これにより、スペーサ本体1の外周面に被取付部材60を被せてゆく過程で、各溝部20内に入り込んだ接着剤が溝内を満たしつつ末端の右側面に向けて案内される。したがって、接着面となる溝部20内に十分な接着剤を導入することができる。その後、スペーサ本体1の外周面の所定位置まで被取付部材60を被せる。
【0029】
その後、釣竿用スペーサSの内周面に釣竿の竿杆50を挿入する。この場合、スペーサ本体1の内周面の全体に接着剤を塗布するとともに、竿杆50の外周面の全体に接着剤を塗布する。そして、スペーサ本体1の内周面の溝部10の溝幅が大きい側である左側面に竿杆50を近づけ、スペーサ本体1の内周面に竿杆50を挿入してゆく。
【0030】
そうすると、スペーサ本体1の内周面の各突部11が竿杆50の外周面51にそれぞれ当接するか、僅かな隙間をあけて対向し、各突部11の左縁部15によって、竿杆50の外周面に塗布されている接着剤が各溝部10に向けて掻き分けられる。これにより、各溝部10内に接着剤が好適に導かれる。ここで、各溝部10は、左側面から右側面に向けて溝幅が漸次幅狭に形成されており、右側面に向けて断面積が小さくなるように変化している。これにより、スペーサ本体1の内周面に竿杆50を挿入してゆく過程で、各溝部10内に入り込んだ接着剤が溝内を満たしつつ末端の右側面に向けて案内される。したがって、接着面となる各溝部10内に十分な接着剤を導入することができる。その後、所定位置まで竿杆50を挿入して、取り付けを終了する。これにより、図3(c)に示すように、釣竿用スペーサSを用いて竿杆50に被取付部材60を取り付けることができる。
【0031】
以上説明した本実施形態の釣竿用スペーサSによれば、スペーサ本体1の左側面側と右側面側とで、溝部10,20の周方向の溝幅が異なっているので、竿杆50や被取付部材60を左側面(一端側)からスペーサ本体1に取り付けると、接着面に塗布した接着剤が溝部10,20内に入り込むとともに、溝部10,20内に入り込んだ接着剤が左側面側から右側面側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、スペーサ本体1の内周面と竿杆50の外周面との空隙の大きさや、スペーサ本体1の外周面と被取付部材60の内周面との空隙の大きさを、極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆50に対する被取付部材60の芯ずれが生じ難くなる。
【0032】
また、溝部10,20は、スペーサ本体1の周方向に複数形成されているので、竿杆50とスペーサ本体1との結合力や、被取付部材60とスペーサ本体1との結合力が高まる。また、突部11,21の左縁部15,25は面取りされているので、内部に接着剤がより入っていきやすい。
【0033】
(第2実施形態)
次に、図4図5を参照して第2実施形態の釣竿用スペーサについて説明する。本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、スペーサ本体1Aの内周面にだけ溝部10が設けられている点にある。
【0034】
スペーサ本体1Aの各溝部10は、第1実施形態で説明したものと同様である。すなわち、溝部10は、左側面から右側面に向けて周方向の溝幅(大きさ)が幅狭に形成されている。具体的には、スペーサ本体1の径方向から見て、溝部10の溝幅が、左側面から右側面に向けて漸次幅狭となるように、テーパ状に形成されている。
【0035】
スペーサ本体1Aの外周面には、例えば、従来と同様の方法等により、被取付部材60を取り付けることができる。
【0036】
本実施形態によれば、釣竿用スペーサSに対する竿杆50の取り付けに関し、前記第1実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、スペーサ本体1Aの左側面側と右側面側とで、溝部10の周方向の溝幅が異なっているので、竿杆50を左側面(一端側)からスペーサ本体1Aに取り付けると、接着面に塗布した接着剤が溝部10内に入り込むとともに、溝部10内に入り込んだ接着剤が左側面側から右側面側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、スペーサ本体1Aの内周面と竿杆50の外周面との空隙の大きさを極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆50に対する被取付部材60の芯ずれが生じ難くなる。
【0037】
(第3実施形態)
次に、図6図7を参照して第3実施形態の釣竿用スペーサについて説明する。本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、スペーサ本体1Bの外周面にだけ溝部20が設けられている点にある。
【0038】
スペーサ本体1Bの各溝部20は、第1実施形態で説明したものと同様である。すなわち、溝部20は、左側面から右側面に向けて周方向の溝幅(大きさ)が幅狭に形成されている。具体的には、スペーサ本体1Bの径方向から見て、溝部20の溝幅が、左側面から右側面に向けて漸次幅狭となるように、テーパ状に形成されている。
【0039】
スペーサ本体1Bの内周面には、例えば、従来と同様の方法等により、竿杆50を取り付けることができる。
【0040】
本実施形態によれば、釣竿用スペーサSに対する被取付部材60の取り付けに関し、前記第1実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、スペーサ本体1Bの左側面側と右側面側とで、溝部20の周方向の溝幅が異なっているので、被取付部材60を左側面(一端側)からスペーサ本体1Bに取り付けると、接着面に塗布した接着剤が溝部20内に入り込むとともに、溝部20内に入り込んだ接着剤が左側面側から右側面側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、スペーサ本体1Bの外周面と被取付部材60の外周面との空隙の大きさを極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆50に対する被取付部材60の芯ずれが生じ難くなる。
【0041】
(第4実施形態)
次に、図8図9を参照して第4実施形態の釣竿用スペーサについて説明する。本実施形態が前記第1~第3実施形態と異なるところは、溝部10C,20Cの溝深さを異ならせた点にある。
【0042】
釣竿用スペーサSは、図8(a)(b)に示すように、スペーサ本体1Cと、スペーサ本体1Cの内周面に形成された溝部10Cと、スペーサ本体1Cの外周面に形成された溝部20C(図8(b)参照)とを備えている。
【0043】
内周面の溝部10Cは、図8(a),図9各図に示すように、スペーサ本体1Cの左側面(一端面)から右側面(他端面)の全体に亘って直線状に形成されている。溝部10Cは、図8(a),図9(c)に示すように、内周面の周方向に間隔を空けて計6個形成されている。各溝部10Cは、図9(c)(d)に示すように、左側面及び右側面にそれぞれ開口している。そして、各溝部10Cは、図9(a)(b)に示すように、左側面から右側面に向けて径方向の溝深さが浅く形成されている。具体的には、スペーサ本体1Cの軸方向から見て、溝部10Cの溝深さが、左側面から右側面に向けて漸次浅くなるように傾斜状に形成されている。なお、各溝部10Cは、左側面から右側面に亘って周方向の溝幅が同一である。
【0044】
スペーサ本体1Cの内周面には、これらの複数の溝部10Cが形成されることによって、溝部10C同士の間に突部11Cが相対的に形成されている。各突部11Cの左縁部15は、傾斜面状に面取りされている。なお、本実施形態では、各突部11Cの右縁部も傾斜面状又は曲面状に面取りされている。
【0045】
外周面の溝部20Cは、図9(c)(d)に示すように、内周面の溝部10Cと径方向に対応する位置に形成されている。外周面の各溝部20Cは、内周面の各溝部10Cと同様の構成を有している。
具体的に、外周面の各溝部20Cは、図8(a)(b),図9(b)~(d)に示すように、スペーサ本体1Cの左側面(一端面)から右側面(他端面)の全体に亘って直線状に形成されている。各溝部20Cは、図8(a),図9(c)(d)に示すように、外周面の周方向に間隔を空けて計6個形成されている。各溝部20Cは、図9(c)(d)に示すように、左側面及び右側面にそれぞれ開口している。そして、各溝部20Cは、図9(a)(b)に示すように、左側面から右側面に向けて径方向の溝深さが浅く形成されている。具体的には、スペーサ本体1Cの軸方向から見て、溝部20Cの溝深さが、左側面から右側面に向けて漸次浅くなるように傾斜状に形成されている。なお、各溝部20Cは、左側面から右側面に亘って周方向の溝幅が同一である。
【0046】
スペーサ本体1Cの内周面には、これらの複数の溝部20Cが形成されることによって、溝部20C同士の間に突部21Cが相対的に形成されている。各突部21Cの左縁部25は、傾斜面状又は曲面状に面取りされている。なお、本実施形態では、各突部21Cの右縁部も傾斜面状に面取りされている。
【0047】
次に、釣竿の竿杆50に釣竿用スペーサSを用いて被取付部材60を取り付ける際の作用について説明する。スペーサ本体1Cの外周面に左側方から被取付部材60を被せてゆくと、スペーサ本体1Cの外周面の各突部21Cが被取付部材60の内周面にそれぞれ当接し、各突部21Cの左縁部25によって、被取付部材60の内周面に塗布されている接着剤が各溝部20Cに向けて掻き分けられる。これにより、溝部20C内に接着剤が好適に導かれる。ここで、各溝部20Cは、左側面から右側面に向けて径方向の溝深さが漸次浅くなるように傾斜状に形成されており、右側面に向けて断面積が小さくなるように変化している。これにより、スペーサ本体1Cの外周面に被取付部材60を被せてゆく過程で、各溝部20C内に入り込んだ接着剤が溝内を満たしつつ末端の右側面に向けて案内される。したがって、接着面となる溝部20C内に十分な接着剤を導入することができる。その後、スペーサ本体1Cの外周面の所定位置まで被取付部材60を被せる。
【0048】
その後、スペーサ本体1Cの内周面に竿杆50を挿入してゆくと、スペーサ本体1Cの内周面の各突部11Cが竿杆50の外周面にそれぞれ当接し、各突部11Cの左縁部15によって、竿杆50の外周面に塗布されている接着剤が各溝部10Cに向けて掻き分けられる。これにより、各溝部10C内に接着剤が好適に導かれる。ここで、各溝部10Cは、左側面から右側面に向けて径方向の溝深さが漸次浅くなるように傾斜状に形成されており、右側面に向けて断面積が小さくなるように変化している。これにより、スペーサ本体1Cの内周面に竿杆50を挿入してゆく過程で、各溝部10C内に入り込んだ接着剤が溝内を満たしつつ末端の右側面に向けて案内される。したがって、接着面となる各溝部10C内に十分な接着剤を導入することができる。その後、所定位置まで竿杆50を挿入して、取り付けを終了する。これにより、釣竿用スペーサSを用いて竿杆50に被取付部材60を取り付けることができる。
【0049】
以上説明した本実施形態の釣竿用スペーサSによれば、スペーサ本体1Cの左側面側と右側面側とで、溝部10C,20Cの径方向の溝深さが異なっているので、竿杆50や被取付部材60を左側面(一端側)からスペーサ本体1Cに取り付けると、接着面に塗布した接着剤が溝部10C,20C内に入り込むとともに、溝部10C,20C内に入り込んだ接着剤が左側面側から右側面側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、スペーサ本体1Cの内周面と竿杆50の外周面との空隙の大きさや、スペーサ本体1Cの外周面と被取付部材60の内周面との空隙の大きさを、極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆50に対する被取付部材60の芯ずれが生じ難くなる。
【0050】
次に、本発明の一実施形態に係るリールシートについて図10を参照して説明する。図10は一実施形態に係るリールシートを示す断面図である。
図10に示すように、リールシート60Dは、リールシート本体の内周面65に、第1,第2実施形態で説明したものと同様の溝部10及び突部11が形成されている。また、突部11の左縁部15は傾斜状に面取りされている。つまり、リールシート60Dは、釣竿用スペーサSと同じ構造の溝部10が内周面65に直接設けられた構造となっている。
【0051】
本実施形態のリールシート60Dによれば、リールシート60Dの左側面側と右側面側とで、溝部10の周方向の溝幅が異なっているので、竿杆50を左側面(一端側)からリールシート60Dに取り付けると、竿杆50の外周面(接着面)に塗布した接着剤が溝部10内に入り込むとともに、溝部10内に入り込んだ接着剤が左側面側から右側面側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、リールシート60Dの内周面と竿杆50の外周面との空隙の大きさを極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆50に対するリールシート60Dの芯ずれが生じ難くなる。
【0052】
なお、内周面65に対して、溝部10の代わりに第4実施形態で示したような溝深さを延長方向に沿って徐々に浅くした溝部を設けてもよいし、溝部10に併せて溝深さを延長方向に沿って徐々に浅くしてもよい。
【0053】
次に、本発明の一実施形態に係るグリップについて図11を参照して説明する。図11は一実施形態に係るグリップを示す断面図である。
図11に示すように、グリップ60Eは、グリップ本体の内周面66に、第1,第2実施形態で説明したものと同様の溝部10及び突部11が形成されている。また、突部11の左縁部15は傾斜面状又は曲面状に面取りされている。つまり、グリップ60Eは、釣竿用スペーサSと同じ構造の溝部10が内周面66に直接設けられた構造となっている。
【0054】
本実施形態のグリップ60Eによれば、グリップ60Eの左側面側と右側面側とで、溝部10の周方向の溝幅が異なっているので、竿杆50を左側面(一端側)からグリップ60Eに取り付けると、竿杆50の外周面(接着面)に塗布した接着剤が溝部10内に入り込むとともに、溝部10内に入り込んだ接着剤が左側面側から右側面側に向けて好適に導かれる。したがって、接着面に十分な接着剤を導入することができる。また、接着剤の量が適量に保たれることとなるので、従来のような不要な接着層を有するものに比べて軽量化を図ることができる。
また、接着面に十分な接着剤を導入することができるので、グリップ60Eの内周面と竿杆50の外周面との空隙の大きさを極めて小さく設定することができる。したがって、竿杆50に対するグリップ60Eの芯ずれが生じ難くなる。
【0055】
なお、内周面66に対して、溝部10の代わりに第4実施形態で示したような溝深さを延長方向に沿って徐々に浅くした溝部を設けてもよいし、溝部10に併せて溝深さを延長方向に沿って徐々に浅くした溝部を設けてもよい。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、第1実施形態の釣竿用スペーサSのスペーサ本体1では、溝部10,20の周方向の溝幅を延長方向に沿って徐々に狭くする構成としたが、これに限られることはなく、図12(a)(b)に示すように、この構成に加えて、径方向の溝深さを延長方向に沿って徐々に狭くするスペーサ本体1Fとてもよい。
このように構成することによって、溝部10F,20Fで形成される接着面に、より十分な接着剤を導入することができ、固定強度が向上する。
【0057】
また、図13(a)に示すように、外周面の溝部20に対して、これに交差(直交)する周溝26を設けてもよい。この場合、図13(b)に示すように、螺旋状の周溝27としてもよい。このような周溝26,27を設けることことによって、接着剤の導入される領域が拡がることとなるため固定強度が向上する。なお、内周面の溝部10に対して周溝26,27を設けてもよい。
【0058】
また、第1実施形態において、各溝部10及び各溝部20は、左側面から右側面に向けた同じ方向に周方向の溝幅が幅狭に形成されたものを示したが、これに限られることはなく、スペーサ本体1の内周面と外周面とで相互に異なる方向に設けてもよい。
このように構成することにより、例えば、スペーサ本体1の一端側から竿杆50を内周面に取り付け、これとは反対側のスペーサ本体1の他端側から被取付部材60を外周面に取付手法を採ることができる。したがって、取付作業のバリエーションが広がるという利点がある。
【0059】
また、前記各実施形態では、溝部10,20,10C,20Cを直線状に形成したものを示したが、これに限られることはなく、段差状に幅狭としたり、段差状に浅くなるように形成したりしてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 スペーサ本体
1A スペーサ本体
1B スペーサ本体
1C スペーサ本体
1F スペーサ本体
10 溝部
10C 溝部
10F 溝部
20 溝部
20C 溝部
50 竿杆
60 被取付部材
60D リールシート
60E グリップ
S 釣竿用スペーサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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