(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070599
(43)【公開日】2023-05-19
(54)【発明の名称】スケジュール管理システム、スケジュール管理サーバ、スケジューラ端末、スケジュール管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0631 20230101AFI20230512BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021182895
(22)【出願日】2021-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】福崎 健志
(72)【発明者】
【氏名】小林 正男
(72)【発明者】
【氏名】飯島 理恵
(72)【発明者】
【氏名】奈良 和紀
(72)【発明者】
【氏名】竹下 雄也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】開催する上で欠くことのできない必須参加者を含む複数人が参加するイベントのスケジュールをより柔軟に変更するスケジュール管理システムを提供する。
【解決手段】スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2からスケジュール変更要求を受信した場合、そのスケジューラ端末以外の変更対象イベントの各参加者のスケジューラ端末にスケジュール変更確認通知を送信して、これらのスケジューラ端末からスケジュール変更許否通知を受信する。必須参加者のスケジューラ端末から受信したスケジュール変更許否通知が、許否回答「承認」を示すものであるならば、変更対象イベントのスケジュールを変更するとともに、変更対象イベントの参加者のうち、変更後の変更対象イベントに参加する者のスケジューラ端末にスケジュール変更通知を送信する一方、参加しない者のスケジューラ端末にスケジュール削除通知を送信する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理システムであって、
複数のスケジューラ端末と、
スケジュール管理サーバと、を備え、
前記スケジューラ端末は、
イベント、当該イベントの変更後のスケジュール、および当該イベントの必須参加者の指定を伴うスケジュール変更操作を受け付けた場合に、当該イベント、当該変更後のスケジュール、および当該必須参加者の指定を含むスケジュール変更要求を前記スケジュール管理サーバに送信する変更要求送信手段と、
前記スケジュール管理サーバからスケジュール変更確認通知を受信した場合に、当該スケジュール変更確認通知で指定されているイベントのスケジュール変更の許否の回答を受け付ける許否回答操作受付手段と、
前記スケジュール変更確認通知に対する応答として、前記許否回答操作受付手段により受け付けた許否回答を含むスケジュール変更許否通知を前記スケジュール管理サーバに送信する許否通知送信手段と、を有し、
前記スケジュール管理サーバは、
前記スケジューラ端末から前記スケジュール変更要求を受信した場合に、当該スケジュール変更要求で指定されているイベントに参加するユーザ各々の前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールの指定を伴う前記スケジュール変更確認通知を送信する確認通知送信手段と、
前記確認通知送信手段により送信された前記スケジュール変更確認通知に対する応答として前記スケジュール変更許否通知を受信する許否通知受信手段と、
前記許否通知受信手段により受信された前記スケジュール変更許否通知のうち、前記スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザの前記スケジューラ端末からの前記スケジュール変更許否通知が、スケジュール変更の承認を示す許否回答を含む場合、前記スケジュール変更要求で指定されているイベントの参加者を、当該スケジュール変更要求を送信した前記スケジューラ端末のユーザおよびスケジュール変更の承認を示す許否回答を含む前記スケジュール変更許否通知を送信した前記スケジューラ端末のユーザに限定して、当該イベントのスケジュールを、当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールに更新するスケジュール更新手段と、
前記スケジュール更新手段によりスケジュールが更新された場合に、スケジュール更新後のイベントに参加するユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび更新後のスケジュールの指定を伴うスケジュール変更通知を送信するとともに、スケジュール更新前の当該イベントに参加予定であったユーザのうち、スケジュール更新後の当該イベントに参加しないユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントの指定を伴うスケジュール削除通知を送信する更新通知手段と、を有する
ことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のスケジュール管理システムであって、
前記更新通知手段は、
前記許否通知受信手段により受信された前記スケジュール変更許否通知のうち、前記スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザの前記スケジューラ端末からの前記スケジュール変更許否通知が、スケジュール変更の拒否を示す許否回答を含む場合、当該イベントに参加するユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントの指定を伴うスケジュール変更取消通知を送信する
ことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のスケジュール管理システムであって、
前記スケジュール管理サーバは、
前記許否通知受信手段により受信された前記スケジュール変更許否通知のうち、前記スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザの前記スケジューラ端末からの前記スケジュール変更許否通知が、スケジュール変更の拒否を示す許否回答含む場合、当該スケジュール変更許否通知の送信元に、許容可能なスケジュール候補の問い合わせ通知を送信して、当該スケジュール変更許否通知の送信元から許容可能なスケジュール候補が示されたスケジュール変更候補情報を受信する変更候補受信手段と、
前記変更候補受信手段により受信されたスケジュール変更候補情報を前記スケジュール変更要求の送信元に送信する変更候補送信手段と、をさらに有し、
前記スケジューラ端末は、
前記スケジュール変更確認通知で指定されているイベントについて、前記スケジュール管理サーバから前記スケジュール候補の問い合わせ通知を受信した場合に、許容可能なスケジュール候補を受け付けて、当該スケジュール候補が示された前記スケジュール変更候補情報を前記スケジュール管理サーバに送信する変更候補送信手段をさらに有する
ことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項4】
複数のスケジューラ端末と連携して、複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理サーバであって、
前記スケジューラ端末からイベント、当該イベントの変更後のスケジュール、および当該イベントの必須参加者の指定を伴うスケジュール変更要求を受信した場合に、当該スケジュール変更要求で指定されているイベントに参加するユーザ各々の前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールの指定を伴う前記スケジュール変更確認通知を送信する確認通知送信手段と、
前記確認通知送信手段により送信された前記スケジュール変更確認通知に対する応答として、前記スケジュール変更許否通知を受信する許否通知受信手段と、
前記許否通知受信手段により受信された前記スケジュール変更許否通知のうち、前記スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザの前記スケジューラ端末からの前記スケジュール変更許否通知が、スケジュール変更の承認を示す許否回答を含む場合、当該スケジュール変更要求で指定されているイベントの参加者を、当該スケジュール変更要求を送信した前記スケジューラ端末のユーザおよびスケジュール変更の承認を示す許否回答を含む前記スケジュール変更許否通知を送信した前記スケジューラ端末のユーザに限定して、当該イベントのスケジュールを、当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールに更新するスケジュール更新手段と、
前記スケジュール更新手段によりスケジュールが更新された場合に、スケジュール更新後のイベントに参加するユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび更新後のスケジュールの指定を伴うスケジュール変更通知を送信するとともに、スケジュール更新前の当該イベントに参加予定のユーザのうち、スケジュール更新後の当該イベントに参加しないユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントの指定を伴うスケジュール削除通知を送信する更新通知手段と、を有する
ことを特徴とするスケジュール管理サーバ。
【請求項5】
スケジュール管理サーバと連携して、ユーザが参加するイベントのスケジュールを管理するスケジューラ端末であって、
イベント、当該イベントの変更後のスケジュール、および当該イベントの必須参加者の指定を伴うスケジュール変更操作を受け付けた場合に、当該イベント、当該変更後のスケジュール、および当該必須参加者の指定を含むスケジュール変更要求を前記スケジュール管理サーバに送信する変更要求送信手段と、
前記スケジュール管理サーバからスケジュール変更確認通知を受信した場合に、当該スケジュール変更確認通知で指定されているイベントのスケジュール変更の許否の回答を受け付ける許否回答操作受付手段と、
前記スケジュール管理サーバから受信した前記スケジュール変更確認通知に対する応答として、前記許否回答操作受付手段により受け付けた許否回答を含むスケジュール変更許否通知を前記スケジュール管理サーバに送信する許否通知送信手段と、を有する
ことを特徴とするスケジューラ端末。
【請求項6】
複数のスケジューラ端末と連携して、複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理サーバとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記プログラムは、
前記コンピュータを、
前記スケジューラ端末からイベント、当該イベントの変更後のスケジュール、および当該イベントの必須参加者の指定を伴うスケジュール変更要求を受信した場合に、当該スケジュール変更要求で指定されているイベントに参加するユーザ各々の前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールの指定を伴う前記スケジュール変更確認通知を送信する確認通知送信手段、
前記確認通知送信手段により送信された前記スケジュール変更確認通知に対する応答として前記スケジュール変更許否通知を受信する許否通知受信手段、
前記許否通知受信手段により受信された前記スケジュール変更許否通知のうち、前記スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザの前記スケジューラ端末からの前記スケジュール変更許否通知が、スケジュール変更の承認を示す許否回答を含む場合、当該スケジュール変更要求で指定されているイベントの参加者を、当該スケジュール変更要求を送信した前記スケジューラ端末のユーザおよびスケジュール変更の承認を示す許否回答を含む前記スケジュール変更許否通知を送信した前記スケジューラ端末のユーザに限定して、当該イベントのスケジュールを、当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールに更新するスケジュール更新手段、および
前記スケジュール更新手段によりスケジュールが更新された場合に、スケジュール更新後のイベントに参加するユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび更新後のスケジュールの指定を伴うスケジュール変更通知を送信するとともに、スケジュール更新前の当該イベントに参加予定のユーザのうち、スケジュール更新後の当該イベントに参加しないユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントの指定を伴うスケジュール削除通知を送信する更新通知手段、として機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
スケジュール管理サーバと連携して、ユーザが参加するイベントのスケジュールを管理するスケジューラ端末としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記プログラムは、
前記コンピュータを、
イベント、当該イベントの変更後のスケジュール、および当該イベントの必須参加者の指定を伴うスケジュール変更操作を受け付けた場合に、当該イベント、当該変更後のスケジュール、および当該必須参加者の指定を含むスケジュール変更要求を前記スケジュール管理サーバに送信する変更要求送信手段、
前記スケジュール管理サーバからスケジュール変更確認通知を受信した場合に、当該スケジュール変更確認通知で指定されているイベントのスケジュール変更の許否の回答を受け付ける許否回答操作受付手段、および、
前記スケジュール変更確認通知に対する応答として、前記許否回答操作受付手段により受け付けた許否回答を含むスケジュール変更許否通知を前記スケジュール管理サーバに送信する許否通知送信手段、として機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
複数のスケジューラ端末と、スケジュール管理サーバと、を備えるスケジュール管理システムを用いて、複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理方法であって、
前記スケジューラ端末は、
イベント、当該イベントの変更後のスケジュール、および当該イベントの必須参加者の指定を伴うスケジュール変更操作を受け付けた場合に、当該イベント、当該イベントの変更後のスケジュール、および当該イベントの必須参加者の指定を含むスケジュール変更要求を前記スケジュール管理サーバに送信し、
前記スケジュール管理サーバからスケジュール変更確認通知を受信した場合に、当該スケジュール変更確認通知で指定されているイベントのスケジュール変更の許否の回答を受け付けて、当該スケジュール変更確認通知に対する応答として、受け付けた許否を示す許否回答を含むスケジュール変更許否通知を前記スケジュール管理サーバに送信し、
前記スケジュール管理サーバは、
前記スケジューラ端末から前記スケジュール変更要求を受信した場合に、当該スケジュール変更要求で指定されているイベントに参加するユーザ各々の前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールの指定を伴う前記スケジュール変更確認通知を送信し、
前記スケジュール変更確認通知に対する応答として、前記スケジュール変更許否通知を受信し、
前記スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザの前記スケジューラ端末から受信した前記スケジュール変更許否通知が、スケジュール変更の承認を示す許否回答を含む場合、当該スケジュール変更要求で指定されているイベントの参加者を、当該スケジュール変更要求を送信した前記スケジューラ端末のユーザおよびスケジュール変更の承認を示す許否回答を含む前記スケジュール変更許否通知を送信した前記スケジューラ端末のユーザに限定して、当該イベントのスケジュールを、当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールに更新し、
イベントのスケジュールが更新された場合に、スケジュール更新後の当該イベントに参加するユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび更新後のスケジュールの指定を伴うスケジュール変更通知を送信するとともに、スケジュール更新前の当該イベントに参加予定のユーザのうち、スケジュール更新後の当該イベントに参加しないユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントの指定を伴うスケジュール削除通知を送信する
ことを特徴とするスケジュール管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人が参加するイベントのスケジュール管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、被更新者のスケジュール情報を更新し、そのスケジュールの更新を被更新者が迅速に認知することが可能なスケジュール管理システムが開示されている。
【0003】
このスケジュール管理システムにおいて、スケジュール情報を更新する更新者が使用する端末装置は、更新対象とすべき被更新者のスケジュール情報を取得し、これを、更新者からの入力指示に従って更新してスケジュール管理装置に送信する。そして、スケジュール管理装置は、被更新者のスケジュール情報が更新されたことを示す更新情報を、被更新者が使用する端末装置に対して送信する。
【0004】
被更新者が使用する端末装置は、被更新者のスケジュール情報が更新されたことを示す更新情報を受信して、これを被更新者に対して告知する。そして、スケジュールの更新を承認するか否かの回答を受け付けると、受け付けた回答情報をスケジュール管理装置に送信する。そして、スケジュール管理装置は、更新されたスケジュール情報に関わる全ての被更新者の端末装置から回答情報を受信し、それら全ての被更新者の回答がスケジュールの更新を承認するものである場合に、スケジュール情報の更新を確定する。
【0005】
これにより、イベントの参加者がイベントのスケジュールを変更することで、このイベントに参加する他の参加者のスケジュールを一括変更することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載のスケジュール管理システムでは、イベントの参加者全員がスケジュール変更を承認する場合にのみ、このイベントのスケジュール変更が可能となる。このため、一部の参加者がスケジュール変更を承認しない場合などではイベントのスケジュールを変更できず、不便であった。その一方で、イベントのなかには、所定の参加者が参加しない場合には決議できない会議等もある。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、開催する上で欠くことのできない必須参加者を含む複数人が参加するイベントのスケジュールをより柔軟に変更できるようにして、スケジュール管理機能の利便性をより向上させることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明では、イベントの参加者のうち必須参加者がこのイベントのスケジュール変更を承認するならば、このイベントのスケジュールを変更し、このイベントのスケジュール変更を承認しない他の参加者を、このイベントから除外するようにした。
【0010】
例えば、本発明は、
複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理システムであって、
複数のスケジューラ端末と、
スケジュール管理サーバと、を備え、
前記スケジューラ端末は、
イベント、当該イベントの変更後のスケジュール、および当該イベントの必須参加者の指定を伴うスケジュール変更操作を受け付けた場合に、当該イベント、当該変更後のスケジュール、および当該必須参加者の指定を含むスケジュール変更要求を前記スケジュール管理サーバに送信する変更要求送信手段と、
前記スケジュール管理サーバからスケジュール変更確認通知を受信した場合に、当該スケジュール変更確認通知で指定されているイベントのスケジュール変更の許否の回答を受け付ける許否回答操作受付手段と、
前記スケジュール変更確認通知に対する応答として、前記許否回答操作受付手段により受け付けた許否回答を含むスケジュール変更許否通知を前記スケジュール管理サーバに送信する許否通知送信手段と、を有し、
前記スケジュール管理サーバは、
前記スケジューラ端末から前記スケジュール変更要求を受信した場合に、当該スケジュール変更要求で指定されているイベントに参加するユーザ各々の前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールの指定を伴う前記スケジュール変更確認通知を送信する確認通知送信手段と、
前記確認通知送信手段により送信された前記スケジュール変更確認通知に対する応答として前記スケジュール変更許否通知を受信する許否通知受信手段と、
前記許否通知受信手段により受信された前記スケジュール変更許否通知のうち、前記スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザの前記スケジューラ端末からの前記スケジュール変更許否通知が、スケジュール変更の承認を示す許否回答を含む場合、前記スケジュール変更要求で指定されているイベントの参加者を、当該スケジュール変更要求を送信した前記スケジューラ端末のユーザおよびスケジュール変更の承認を示す許否回答を含む前記スケジュール変更許否通知を送信した前記スケジューラ端末のユーザに限定して、当該イベントのスケジュールを、当該スケジュール変更要求で指定されている変更後のスケジュールに更新するスケジュール更新手段と、
前記スケジュール更新手段によりスケジュールが更新された場合に、スケジュール更新後のイベントに参加するユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントおよび更新後のスケジュールの指定を伴うスケジュール変更通知を送信するとともに、スケジュール更新前の当該イベントに参加予定であったユーザのうち、スケジュール更新後の当該イベントに参加しないユーザの前記スケジューラ端末に、当該イベントの指定を伴うスケジュール削除通知を送信する更新通知手段と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、イベントの参加者の一部がスケジュール変更を承認しない場合でも、イベントを開催する上で欠くことができない必須参加者がスケジュール変更を承認することによりイベントのスケジュールを変更することができる。このため、必須参加者を含む複数人が参加するイベントのスケジュールをより柔軟に変更することが可能となり、スケジュール管理機能の利便性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの動作例を説明するためのシーケンス図であり、
図2の続きである。
【
図4】
図4は、スケジュール管理サーバ1の概略機能構成図である。
【
図5】
図5は、スケジュール記憶部11の登録内容例を模式的に表した図である。
【
図6】
図6は、ユーザ情報記憶部12の登録内容例を模式的に表した図である。
【
図7】
図7は、スケジュール管理サーバ1の動作を説明するためのフロー図である。
【
図8】
図8は、
図7に示すスケジュール変更処理(S24)を説明するためのフロー図である。
【
図9】
図9は、
図7に示すスケジュール変更処理(S24)を説明するためのフロー図であり、
図8の続きである。
【
図10】
図10は、スケジューラ端末2の概略機能構成図である。
【
図11】
図11は、スケジューラ端末2の動作を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの概略構成図である。
【0015】
図示するように、本実施の形態に係るスケジュール管理システムは、スケジュール管理サーバ1および複数のスケジューラ端末2-1~2-n(以下、単にスケジューラ端末2とも呼ぶ)が、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワーク3に接続されて構成される。スケジュール管理サーバ1およびスケジューラ端末2-1~2-nは、互いに連携して、複数人が参加するイベントのスケジュールを管理する。
【0016】
図2および
図3は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0017】
スケジューラ端末2-1がユーザからスケジュールの取得要求操作を受け付けたものとする(S100)。これを受けて、スケジューラ端末2-1は、スケジュール管理サーバ1にスケジュール取得要求を送信する(S101)。
【0018】
スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2-1からスケジュール取得要求を受信すると、スケジュール管理サーバ1が管理するイベントのなかから、スケジュール取得要求の送信元であるスケジューラ端末2-1のユーザが参加するイベントを検索し、検索したイベントの名称、開催場所、開催日時、参加者を含むスケジュール情報をスケジューラ端末2-1に送信する(S102)。そして、スケジューラ端末2-1は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール情報を表示する(S103)。
【0019】
つぎに、スケジューラ端末2-1が、ユーザから、このユーザが参加するイベントのスケジュール(開催日時および/または開催場所)の変更要求操作を、このイベントを開催する上で欠くことのできない必須参加者の指定とともに受け付けたものとする(S104)。ここでは、スケジューラ端末2-2のユーザが必須参加者として指定されたものとする。これを受けて、スケジューラ端末2-1は、スケジュール変更者(自スケジューラ端末2-1のユーザ)、この変更要求操作で指定されたイベント、変更後のスケジュール、および必須参加者の指定を伴うスケジュール変更要求をスケジュール管理サーバ1に送信する(S105)。
【0020】
スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2-1からスケジュール変更要求を受信すると、このスケジュール変更要求で指定されたイベントに参加する参加者のなかから、このスケジュール変更要求の送信元であるスケジューラ端末2-1のユーザ以外の参加者を特定する。ここでは、スケジューラ端末2-2~2-4のユーザが特定されたものとする。そして、スケジュール管理サーバ1は、特定した各参加者のスケジューラ端末2-2~2-4に、スケジュール変更要求で指定されたイベントおよび変更後のスケジュールの指定を伴うスケジュール変更確認通知を送信する(S106~S108)。そして、スケジュール変更確認通知送信先のスケジューラ端末2-2~2-4からスケジュール変更許否通知が届くのを待つ。
【0021】
スケジューラ端末2-2~2-4は、スケジュール管理サーバ1からスケジュール変更確認通知を受信すると、このスケジュール変更確認通知で指定されているイベントおよび変更後のスケジュールを表示して、ユーザにイベントのスケジュール変更の確認を求める(S109~S111)。
【0022】
ここで、スケジューラ端末2-2、2-3は、スケジュール変更確認通知で指定されているイベントのスケジュール変更を承認する許否回答操作をユーザから受け付けたものとする(S112、S114)。これを受けて、スケジューラ端末2-2、2-3は、このイベントおよび許否回答「承認」の指定を伴うスケジュール変更許否通知をスケジュール管理サーバ1に送信する(S113、S115)。
【0023】
一方、スケジューラ端末2-4は、スケジュール変更確認通知で指定されたイベントのスケジュール変更を拒否する許否回答操作をユーザから受け付けたものとする(S116)。これを受けて、スケジューラ端末2-4は、このイベントおよび許否回答「拒否」の指定を伴うスケジュール変更許否通知をスケジュール管理サーバ1に送信する(S117)。
【0024】
スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2-2~2-4からスケジュール変更許否通知を受信すると、スケジュール変更要求で指定された必須参加者であるユーザのスケジューラ端末2-2からのスケジュール変更許否通知が許否回答「承認」を含むことを確認する(S118)。そして、スケジュール変更要求で指定されたイベントのスケジュールを、このスケジュール変更要求で指定された変更後のスケジュールに更新するとともに、このスケジュール変更要求に応じて発行したスケジュール変更確認通知に対する応答として受信したスケジュール変更許否通知のなかから、許否回答「承認」の指定を伴うスケジュール変更許否通知を特定し、このイベントの参加者を、スケジュール変更要求の送信元であるスケジューラ端末2-1のユーザ、および、特定したスケジュール変更許否通知の送信元であるスケジューラ端末2-2、2-3のユーザに限定する(S119)。
【0025】
それから、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール更新後のイベントの参加者のスケジューラ端末2-1~2-3に、イベントの更新後のスケジュール情報を含むスケジュール変更通知を送信する(S120~S122)。これを受けて、スケジューラ端末2-1~2-3は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール変更通知を表示する(S124~S126)。
【0026】
また、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール更新前のイベントの参加者のうち、スケジュール更新後のイベントの参加者から除外された参加者のスケジューラ端末2-4に、イベントの更新前のスケジュール情報を含むスケジュール削除通知を送信する(S123)。これを受けて、スケジューラ端末2-4は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール削除通知を表示する(S127)。
【0027】
なお、S118において、必須参加者であるスケジューラ端末2-2のユーザのスケジュール変更許否通知が許否回答「拒否」を含む場合、S119~S127は実施されない。この場合、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール変更要求で指定されているイベントのスケジュールを更新することなく、このスケジュール変更要求をキャンセルして、このイベントの参加者のスケジューラ端末2-1~2-4に、このイベントの指定を伴うスケジュール変更取消通知を送信する。そして、スケジューラ端末2-1~2-4は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール変更取消通知を表示する。
【0028】
つぎに、本実施の形態に係るスケジュール管理システムを構成するスケジュール管理サーバ1およびスケジューラ端末2の詳細について説明する。
【0029】
まず、スケジュール管理サーバ1の詳細を説明する。
【0030】
図4は、スケジュール管理サーバ1の概略機能構成図である。
【0031】
図示するように、スケジュール管理サーバ1は、ネットワークインターフェース部10と、スケジュール記憶部11と、ユーザ情報記憶部12と、各種要求受信部13と、スケジュール情報送信部14と、確認通知送信部15と、許否通知受信部16と、更新通知部17と、スケジュール更新部18と、を備えている。
【0032】
ネットワークインターフェース部10は、ネットワーク3を介してスケジューラ端末2と通信するためのインターフェースである。
【0033】
スケジュール記憶部11には、会議、打合せ等の、複数人が参加するイベントのスケジュール情報が記憶されている。
【0034】
図5は、スケジュール記憶部11の登録内容例を模式的に表した図である。
【0035】
図示するように、スケジュール記憶部11には、複数人が参加するイベント毎にスケジュール情報のレコード110が記憶されている。レコード110は、イベントIDを登録するフィールド111と、イベント名を登録するフィールド112と、開催場所を登録するフィールド113と、開催日時を登録するフィールド114と、参加者のユーザIDを登録するフィールド115と、を有する。
【0036】
ユーザ情報記憶部12には、スケジュール管理サーバ1のスケジュール管理機能を利用可能なユーザのユーザ情報が記憶されている。
【0037】
図6は、ユーザ情報記憶部12の登録内容例を模式的に表した図である。
【0038】
図示するように、ユーザ情報記憶部12には、スケジュール管理サーバ1のスケジュール管理機能を利用可能なユーザ毎にユーザ情報のレコード120が記憶される。レコード120は、ユーザのユーザIDを登録するフィールド121と、ユーザのユーザ名を登録するフィールド122と、ユーザの所属部署等の所属情報を登録するフィールド123と、ユーザに割り当てられたスケジューラ端末2のアドレス情報を登録するフィールド124と、を有する。
【0039】
各種要求受信部13は、スケジュール取得要求、スケジュール変更要求等をスケジューラ端末2から受信する。
【0040】
スケジュール情報送信部14は、スケジュール取得要求の送信元であるスケジューラ端末2にスケジュール情報を送信する。
【0041】
確認通知送信部15は、スケジュール変更要求で指定されているイベントの参加者のスケジューラ端末2(ただし、スケジュール変更要求の送信元のスケジューラ端末2を除く)にスケジュール変更確認通知を送信する。
【0042】
許否通知受信部16は、スケジュール変更確認通知の送信先であるスケジューラ端末2からスケジュール変更許否通知を受信する。
【0043】
更新通知部17は、イベントのスケジュール情報が更新された場合に、スケジュール更新後のイベントの参加者のスケジューラ端末2にスケジュール変更通知を送信するとともに、スケジュール更新前のイベントの参加者のうち、スケジュール更新後のイベントから除外された参加者のスケジューラ端末2にスケジュール削除通知を送信する。また、更新通知部17は、イベントのスケジュール変更が取り消された場合に、このイベントの参加者のスケジューラ端末2にスケジュール変更取消通知を送信する。
【0044】
スケジュール更新部18は、スケジュール管理サーバ1の各部10~17を統括的に制御するとともに、これらと連携して、スケジュール記憶部11に記憶されているイベントのスケジュール情報を更新する。
【0045】
上述のスケジュール管理サーバ1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、およびNIC(Network Interface Card)等の通信インターフェースを備えたパーソナルコンピュータ等において、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
【0046】
図7は、スケジュール管理サーバ1の動作を説明するためのフロー図である。
【0047】
各種要求受信部13がネットワークインターフェース部10を介してスケジューラ端末2からスケジュール取得要求を受信すると(S20でYES)、スケジュール更新部18は、スケジュール記憶部11を参照し、スケジュール取得要求で指定されているユーザID(スケジュール取得要求の送信元であるスケジューラ端末2のユーザのユーザID)が参加者としてフィールド115に登録され、かつフィールド114に登録されている開催日時が到来していないイベントのスケジュール情報のレコード110を検索する(S21)。そして、検索したイベントのスケジュール情報のレコード110を、スケジュール取得要求の送信元であるスケジューラ端末2のアドレス情報とともにスケジュール情報送信部14に渡す。これを受けて、スケジュール情報送信部14は、スケジュール取得要求の送信元であるスケジューラ端末2に、スケジュール更新部18により検索されたイベントのスケジュール情報のレコード110を、ネットワークインターフェース部10を介して送信する(S22)。
【0048】
また、各種要求受信部13がネットワークインターフェース部10を介してスケジューラ端末2からスケジュール変更要求を受信すると(S23でYES)、後述のスケジュール変更処理を実施する(S24)。
【0049】
図8および
図9は、
図7に示すスケジュール変更処理(S24)を説明するためのフロー図である。
【0050】
まず、スケジュール更新部18は、スケジュール変更要求で指定されたイベントIDがフィールド111に登録されているイベント(以下、変更対象イベントと呼ぶ)のスケジュール情報のレコード110をスケジュール記憶部11から検索し、このレコード110のフィールド115に登録されている変更対象イベントの参加者のユーザIDのなかから、スケジュール変更要求でスケジュール変更者として指定されているユーザID以外のユーザID(すなわち、変更対象イベントの参加者のうち、スケジュール変更要求送信元のユーザ以外の参加者のユーザID)を特定する(S240)。
【0051】
つぎに、スケジュール更新部18は、スケジュール変更者以外の参加者毎に、フィールド121にユーザIDが登録されたユーザ情報のレコード120をユーザ情報記憶部12から検索して、このレコード120のフィールド124に登録されたスケジューラ端末2のアドレス情報を特定する。そして、確認通知送信部15に、特定したアドレス情報を、変更対象イベントのスケジュール情報のレコード110およびスケジュール変更要求で指定された変更後のスケジュールとともに通知してスケジュール変更確認通知の送信を指示する。
【0052】
これを受けて、確認通知送信部15は、変更対象イベントの参加者のうち、スケジュール変更者以外の参加者各々のスケジューラ端末2に、変更対象イベントのスケジュール情報のレコード110およびスケジュール変更要求で指定された変更後のスケジュールを含むスケジュール変更確認通知を、ネットワークインターフェース部10を介して送信する(S241)。そして、許否通知受信部16は、ネットワークインターフェース部10を介してスケジュール変更確認通知の送信先からスケジュール変更許否通知が送られてくるのを待つ(S242)。
【0053】
許否通知受信部16が全てのスケジュール変更確認通知の送信先からスケジュール変更許否通知を受信すると(S243でYES)、スケジュール更新部18は、受信したスケジュール変更許否通知のなかから、スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザIDの指定を伴うスケジュール変更許否通知(必須参加者の許否回答を含むスケジュール変更許否通知)を特定する。そして、必須参加者のスケジュール変更許否通知が許否回答「承認」を含むか否かを判断する(S244)。
【0054】
ここで、必須参加者のスケジュール変更許否通知が許否回答「拒否」を含む場合(S244でNO)、スケジュール更新部18は、更新通知部17に、変更対象イベントの参加者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を、変更対象イベントのスケジュール情報のレコード110およびスケジュール変更要求で指定された変更後のスケジュールとともに通知してスケジュール変更取消通知の送信を指示する。
【0055】
これを受けて、更新通知部17は、ネットワークインターフェース部10を介して変更対象イベントの参加者各々のスケジューラ端末2に、変更対象イベントのスケジュール情報のレコード110およびスケジュール変更要求で指定された変更後のスケジュールを含むスケジュール変更取消通知を送信する(S245)。
【0056】
一方、必須参加者のスケジュール変更許否通知が許否回答「承認」を含む場合(S244でYES)、スケジュール更新部18は、変更対象イベントのスケジュール情報を更新する(S246)。具体的には、変更対象イベントのスケジュール情報のレコード110のフィールド113および/またはフィールド114に登録されている開催場所および/または開催日時を、スケジュール変更要求で指定された更新後のスケジュールに変更する。また、スケジュール変更要求に応じて発行したスケジュール変更確認通知に対する応答として受信したスケジュール変更許否通知のなかから、許否回答「承認」の指定を伴うスケジュール変更許否通知を特定し、このレコード110のフィールド115に登録されている参加者のユーザIDを、スケジュール変更者のユーザIDと、許否回答「承認」の指定を伴うスケジュール変更許否通知で指定されたユーザID(スケジュール変更許否通知送信元のユーザのユーザID)に更新する。
【0057】
つぎに、スケジュール更新部18は、ユーザ情報記憶部12を参照し、変更対象イベントの更新後のスケジュール情報のレコード110のフィールド115に登録されているユーザIDに基づいて、スケジュール更新後の変更対象イベントの参加者(以下、継続参加者と呼ぶ)各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を特定する(S247)。そして、更新通知部17に、継続参加者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を、変更対象イベントの更新後のスケジュール情報のレコード110とともに通知してスケジュール変更通知の送信を指示する。これを受けて、更新通知部17は、ネットワークインターフェース部10を介して継続参加者各々のスケジューラ端末2に、変更対象イベントの更新後のスケジュール情報のレコード110を含むスケジュール変更通知を送信する(S248)。
【0058】
また、スケジュール更新部18は、ユーザ情報記憶部12を参照し、変更対象イベントの更新前のスケジュール情報のレコード110のフィールド115に登録されていたユーザIDのうち、継続参加者のユーザID以外のユーザIDに基づいて、スケジュール更新後の変更対象イベントからは除外された旧参加者(以下、離脱者と呼ぶ)各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を特定する(S249)。そして、更新通知部17に、離脱者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を、変更対象イベントの更新前のスケジュール情報のレコード110とともに通知してスケジュール削除通知の送信を指示する。これを受けて、更新通知部17は、ネットワークインターフェース部10を介して離脱者各々のスケジューラ端末2に、変更対象イベントの更新前のスケジュール情報のレコード110を含むスケジュール削除通知を送信する(S250)。
【0059】
つぎに、スケジューラ端末2の詳細を説明する。
【0060】
図10は、スケジューラ端末2の概略機能構成図である。
【0061】
図示するように、スケジューラ端末2は、ネットワークインターフェース部20と、マンマシンインターフェース部21と、各種要求送信部22と、スケジュール情報受信部23と、各種通知受信部24と、許否通知送信部25と、スケジュール処理部26と、を備えている。
【0062】
ネットワークインターフェース部20は、ネットワーク3を介してスケジュール管理サーバ1と通信するためのインターフェースである。
【0063】
マンマシンインターフェース部21は、ユーザに情報を提示したり、ユーザから情報の入力を受け付けたりするためのインターフェースであり、キーボード、タッチパネル等の入力装置と、液晶ディスプレイの表示装置と、を有している。
【0064】
各種要求送信部22は、スケジュール取得要求およびスケジュール変更要求をスケジュール管理サーバ1に送信する。
【0065】
スケジュール情報受信部23は、スケジュール管理サーバ1からスケジュール情報を受信する。
【0066】
各種通知受信部24は、スケジュール管理サーバ1からスケジュール変更確認通知、スケジュール変更通知、スケジュール削除通知、および、スケジュール変更取消通知を受信する。
【0067】
許否通知送信部25は、スケジュール管理サーバ1にスケジュール変更許否通知を送信する。
【0068】
スケジュール処理部26は、スケジューラ端末2の各部20~25を統括的に制御するとともに、これらと連携して、自スケジューラ端末2のユーザが参加するイベントのスケジュールに対する処理を実施する。
【0069】
上述のスケジューラ端末2の機能構成は、スケジュール管理サーバ1の機能構成と同様に、ASIC、FPGAなどの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSPなどの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、および、NIC等の通信インターフェースを備えたパーソナルコンピュータ、スマートフォン等において、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
【0070】
図11は、スケジューラ端末2の動作を説明するためのフロー図である。
【0071】
スケジュール処理部26は、マンマシンインターフェース部21を介してユーザからスケジュールの取得要求操作を受け付けると(S300でYES)、各種要求送信部22にスケジュール取得要求の送信を指示する。これを受けて、各種要求送信部22は、ネットワークインターフェース部20を介してスケジュール管理サーバ1に、自スケジューラ端末2のユーザに付与されたユーザIDの指定を伴うスケジュール取得要求を送信する(S301)。その後、スケジュール情報受信部23がネットワークインターフェース部20を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール情報を受信すると、スケジュール処理部26は、そのスケジュール情報をマンマシンインターフェース部21に表示する(S302)。
【0072】
また、スケジュール処理部26は、マンマシンインターフェース部21を介してユーザから、変更対象イベント、変更後のスケジュール情報、および、必須参加者の指定を伴うスケジュールの変更要求操作を受け付けると(S303でYES)、各種要求送信部22に、変更対象イベントのイベントID、変更後のスケジュール情報、および、必須参加者のユーザIDを通知してスケジュール変更要求の送信を指示する。これを受けて、各種要求送信部22は、ネットワークインターフェース部20を介してスケジュール管理サーバ1に、スケジュール変更者のユーザID(自スケジューラ端末2のユーザに付与されたユーザID)、変更対象イベントのイベントID、変更後のスケジュール、および、必須参加者のユーザIDの指定を伴うスケジュール変更要求を送信する(S304)。
【0073】
また、各種通知受信部24がネットワークインターフェース部20を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール変更確認通知を受信すると(S305でYES)、スケジュール処理部26は、このスケジュール変更確認通知の内容をマンマシンインターフェース部21に表示して、マンマシンインターフェース部21を介してユーザからスケジュール変更の許否回答操作を受け付ける(S306)。そして、許否通知送信部25に、変更対象イベントのイベントIDおよび許否回答操作で受け付けた認否回答の内容を通知してスケジュール変更許否通知の送信を指示する。これを受けて、許否通知送信部25は、ネットワークインターフェース部20を介してスケジュール管理サーバ1に、スケジュール変更者のユーザID、変更対象イベントのイベントID、およびスケジュール変更に対する許否回答の指定を伴うスケジュール変更許否通知を送信する(S307)。
【0074】
また、各種通知受信部24がネットワークインターフェース部20を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール変更通知を受信すると(S308でYES)、スケジュール処理部26は、このスケジュール変更通知の内容をマンマシンインターフェース部21に表示する(S309)。
【0075】
また、各種通知受信部24がネットワークインターフェース部20を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール削除通知を受信すると(S310でYES)、スケジュール処理部26は、このスケジュール削除通知の内容をマンマシンインターフェース部21に表示する(S311)。
【0076】
さらに、各種通知受信部24がネットワークインターフェース部20を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール変更取消通知を受信すると(S312でYES)、スケジュール処理部26は、このスケジュール変更取消通知の内容をマンマシンインターフェース部21に表示する(S313)。
【0077】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0078】
本実施の形態では、変更対象イベントの参加者のうち必須参加者がこの変更対象イベントのスケジュール変更を承認するならば、この変更対象イベントのスケジュールを更新可能としている。そして、この変更対象イベントのスケジュールを更新する場合に、この変更対象イベントのスケジュール変更を承認しない参加者を、この変更対象イベントの参加者から除外している。したがって、本実施の形態によれば、変更対象イベントの参加者の一部がスケジュール変更を承認しない場合でも、このイベントを開催する上で欠くことのできない必須参加者がスケジュール変更を承認することにより、変更対象イベントのスケジュールを更新することができる。このため、必須参加者を含む複数人が参加するイベントのスケジュールをより柔軟に変更することが可能となり、スケジュール管理機能の利便性をより向上させることができる。
【0079】
また、本実施の形態において、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール変更要求で必須参加者として指定されているユーザのスケジューラ端末2から受信したスケジュール変更許否通知が、スケジュール変更の拒否を示す許否回答を含み、変更対象イベントのスケジュール変更を実施しない場合、変更対象イベントの参加者各々のスケジューラ端末2に、変更対象イベントの指定を伴うスケジュール変更取消通知を送信する。このため、変更対象イベントの参加者は、スケジュール変更確認通知により知らされた変更対象イベントのスケジュール変更が取り消されたことを知ることができ、利便性が向上する。
【0080】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0081】
例えば、上記の実施の形態では、スケジュール変更要求で指定された必須参加者がスケジュール変更を拒否した場合には変更対象イベントのスケジュールが取り消されるが、この必須参加者により拒否されたスケジュール変更の内容がイベントの開催場所の変更のみであるときには、この必須参加者をオンライン参加者に設定して変更対象イベントのスケジュール更新を実施してもよい。
【0082】
また、上記の実施の形態において、スケジュール変更要求で必須参加者として指定されたユーザのスケジューラ端末2からのスケジュール変更認否通知に、スケジュール変更の拒否を示す許否回答が含まれる場合には、変更対象イベントのスケジュール変更が実施されないが、このような場合に、スケジュール変更を拒否した必須参加者の都合に合わせて変更対象イベントのスケジュールを再調整するための機能をスケジュール管理システムにさらに設けてもよい。例えば、スケジュール変更を拒否した必須参加者のスケジューラ端末2に、変更対象イベントについて許容可能なスケジュール候補の問い合わせ通知を送信して、スケジュール候補が示されたスケジュール変更候補情報をこのスケジューラ端末2から受信する変更候補受信部と、変更候補受信部により受信されたスケジュール変更候補情報をスケジュール変更要求送信元に送信する変更候補送信部と、をスケジュール管理サーバ1に設けるとともに、変更対象イベントのスケジュール候補の問い合わせ通知をスケジュール管理サーバ1から受信した場合に、変更対象イベントについて許容可能なスケジュール候補をユーザから受け付けて、このスケジュール候補が示されたスケジュール変更候補情報をスケジュール管理サーバ1に送信する変更候補送信部をスケジューラ端末2に設けてもよい。
【0083】
このようにすることにより、スケジュール変更要求送信元のスケジューラ端末2のユーザは、必須参加者が変更対象イベントについて許容可能なスケジュール候補を考慮して変更対象イベントのスケジュールを再調整し、スケジュール変更要求をスケジュール管理サーバ1に送信し直すことができるので、利便性がさらに向上する。
【符号の説明】
【0084】
1:スケジュール管理サーバ 2、2-1~2-n:スケジューラ端末
3:ネットワーク 10:ネットワークインターフェース部
11:スケジュール記憶部 12:ユーザ情報記憶部
13:各種要求受信部 14:スケジュール情報送信部
15:確認通知送信部 16:許否通知受信部
17:更新通知部 18:スケジュール更新部
20:ネットワークインターフェース部
21:マンマシンインターフェース部 22:各種要求送信部
23:スケジュール情報受信部 24:各種通知受信部
25:許否通知送信部 26:スケジュール処理部