(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070649
(43)【公開日】2023-05-19
(54)【発明の名称】機内キャリブレーションを有するゲームコントローラ
(51)【国際特許分類】
A63F 13/22 20140101AFI20230512BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20230512BHJP
【FI】
A63F13/22
A63F13/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022169908
(22)【出願日】2022-10-24
(31)【優先権主張番号】63/277,304
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/966,195
(32)【優先日】2022-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522359763
【氏名又は名称】パンダ ハードウェア エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Panda Hardware LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マシュー サンペーリ
(57)【要約】
【課題】機内キャリブレーションを有するゲームコントローラを提供する。
【解決手段】ゲームコントローラは、1つもしくは複数のトリガを押すことによって、および/または1つもしくは複数のジョイスティックを特定の方向に動かすことによって、ユーザにゲームコントローラと対話するように促すために点灯するライトを含む。ゲームコントローラは、ユーザから受信した入力を使用して、トリガおよび/またはジョイスティックのキャリブレーションを行う。このキャリブレーションを行うソフトウェアは、ゲームコントローラに搭載されている。ゲームコントローラは、いかなるゲームコンソールにも頼る必要なくキャリブレーションを行うことができる。ゲームコントローラは、そのゲームコントローラにいかなる種類のゲームコントローラキャリブレーションモードも提供しない古いゲームコンソールなどの、ゲームコンソールに接続されていてもキャリブレーションを行うことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのライトと、少なくとも1つのユーザ対話型制御部と、メモリと、メモリに記憶されたソフトウェアと、プロセッサとを備えるゲームコントローラであって、
前記プロセッサは、前記ゲームコントローラのキャリブレーションを行うために、前記ソフトウェアを実行して前記少なくとも1つのライトを点灯させ、前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部と対話するようにユーザを促すように構成される、
ゲームコントローラ。
【請求項2】
前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部は少なくとも1つのトリガを備え、
前記ゲームコントローラは、前記少なくとも1つのライトを点灯させて前記少なくとも1つのトリガのキャリブレーションを容易にするように構成される、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項3】
前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部は少なくとも1つのジョイスティックを備え、
前記ゲームコントローラは、前記少なくとも1つのライトを点灯させて前記少なくとも1つのジョイスティックのキャリブレーションを容易にするように構成される、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項4】
前記ゲームコントローラは、前記ゲームコントローラが前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部を介して前記ユーザから受信する入力を使用して、前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部のキャリブレーションを行うように構成される、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項5】
いかなるゲームコンソールまたはテレビ画面にも頼る必要なくキャリブレーションされるように構成される、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項6】
前記ゲームコントローラにいかなる種類のゲームコントローラキャリブレーションモードも提供しないゲームコンソールに接続されていてもキャリブレーションされるように構成される、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部は、ジョイスティックを備え、
前記少なくとも1つのライトは、前記ジョイスティックに隣接する複数のライトを備え、
前記ゲームコントローラは、前記ジョイスティックのキャリブレーションを行うために、前記ジョイスティックに隣接する前記複数のライトを点灯させて、前記ジョイスティックを異なる方向に動かすようにユーザを促す、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのライトは、複数のライトを備え、
前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部は、少なくとも1つのボタンと、少なくとも1つのトリガと、少なくとも1つのジョイスティックとを備え、
前記ソフトウェアは、前記ゲームコントローラの内部で実行されて前記ゲームコントローラ上のライトを点灯させ、キャリブレーションモードの間中、前記ユーザが前記少なくとも1つのボタンを押し、前記少なくとも1つのトリガを押し、前記少なくとも1つのジョイスティックを特定の方向に動かすように、ユーザを誘導し、
前記ユーザが前記ゲームコントローラ上でこれらのアクションを実行している間、前記ゲームコントローラは、これらのアクションを使用して前記ゲームコントローラのキャリブレーションを行う、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項9】
前記ソフトウェアは、前記ユーザが前記少なくとも1つの対話型制御部と特定の順序で意図的に対話すると、前記ゲームコントローラがキャリブレーションモードを開始するように構成される、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項10】
前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部は、少なくとも1つのジョイスティックを備え、
前記少なくとも1つのライトは、前記ジョイスティックに隣接する複数のライトを備え、
前記ゲームコントローラは、前記少なくとも1つのジョイスティックのキャリブレーションを容易にするために、前記複数のライトを点灯させる、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項11】
ゲームコンソールと対話するように構成されたコンソールインターフェースをさらに備える、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項12】
前記メモリに記憶された前記ソフトウェアは、前記ゲームコントローラが機内キャリブレーションを有することを提供するように構成される、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部は、少なくとも1つのアナログ制御部および少なくともデジタル制御部を備え、
前記少なくとも1つのライトは、前記少なくとも1つのアナログ制御部に隣接する、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項14】
前記少なくとも1つのユーザ対話型制御部は、2つのアナログジョイスティックと、2つのアナログトリガと、複数のデジタルプッシュボタンと、デジタル方向制御部とを備える、
請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項15】
前記2つのアナログジョイスティックに隣接してライトが設けられ、
前記ライトは、前記アナログジョイスティックの各々を特定の方向に動かすように前記ユーザに指示を出すために点灯し、
前記ユーザが前記ゲームコントローラ上でこれらのアクションを実行する間、前記ゲームコントローラは、これらのユーザ入力を受信し、これらの入力を使用して前記ゲームコントローラ上の前記2つのアナログジョイスティックのキャリブレーションを行う、
請求項14に記載のゲームコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願(優先権主張)
本出願は、2021年11月9日に出願された米国仮出願第63/277,304号の利益を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概してゲームコントローラに関し、より具体的には、機内キャリブレーションを有するゲームコントローラに関する。
【背景技術】
【0003】
より新しいゲームコンソールは、(有線または無線接続のいずれかを介して)ゲームコンソールに接続されたゲームコントローラのキャリブレーションを行う能力を提供する。典型的には、ユーザは、ゲームコントローラを使用して、ゲームコンソールがゲームコントローラキャリブレーションモードに入るように指示を出し、このモードの間、ゲームコンソールはテレビ画面を使用して、ゲームコントローラ上の特定のボタンもしくはトリガを押すか、またはジョイスティックなどの方向制御部を特定の方向に動かすようにユーザを促す。ゲームコンソールは、ユーザから受信するゲームコントローラ入力を使用して、ゲームコントローラのキャリブレーションを行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
古いゲームコンソールはキャリブレーションモードを有していない。したがって、ユーザは、古いゲームコンソールで使用するために自分のゲームコントローラのキャリブレーションを行う方法を持たない。
【0005】
本発明の一実施形態の1つの目的は、機内キャリブレーションを有するゲームコントローラを提供することである。
【0006】
本発明の一実施形態の別の目的は、いかなるゲームコンソールまたはテレビ画面にも頼る必要なくキャリブレーションを行うことができるゲームコントローラを提供することである。
【0007】
本発明の一実施形態のさらに別の目的は、そのゲームコントローラにいかなる種類のゲームコントローラキャリブレーションモードも提供しないゲームコンソールに接続されていてもキャリブレーションを行うことができるゲームコントローラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
簡単に言えば、本発明の一実施形態は、1つもしくは複数のトリガを押すことによって、および/または1つもしくは複数のジョイスティックを特定の方向に動かすことによって、ユーザがゲームコントローラと対話することを促すように点灯するライトを含むゲームコントローラを提供する。ゲームコントローラは、ユーザから受信した入力を使用して、トリガおよび/またはジョイスティックのキャリブレーションを行う。このキャリブレーション(すなわち、ライトを点灯し、入力を受信し、制御部のキャリブレーションを行うことによる)を実行するソフトウェアは、ゲームコントローラに搭載されている。したがって、ゲームコントローラは、いかなるゲームコンソールにも頼る必要なくキャリブレーションを行うことができる。ゲームコントローラは、そのゲームコントローラにいかなる種類のゲームコントローラキャリブレーションモードも提供しない古いゲームコンソールなどの、ゲームコンソールに接続されていてもキャリブレーションを行うことができる。
【0009】
本発明の構造および動作の機構および方法は、そのさらなる目的および利点と共に、添付の図面に関連して行われる以下の説明を参照することによって最もよく理解することができ、同様の参照番号は同様の要素を識別する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態によるゲームコントローラの上面図であり、ゲームコントローラは、キャリブレーションモードを通じてユーザを効果的に誘導するためにゲームコントローラが点灯させるライトを含む。
【
図2】
図1に示すゲームコントローラのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は様々な形態の実施形態が可能であり得るが、本開示は本発明の原理の例示と見なされるべきであり、本発明を例示されたものに限定することを意図するものではないという理解の下で、特定の実施形態が図面に示され、本明細書で詳細に説明される。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態によるゲームコントローラ10の上面図を提供する。ゲームコントローラ10は、機内キャリブレーション(onboard calibration)および少なくとも1つのユーザ対話型制御部(user interactive control)を有する。具体的には、ゲームコントローラ10の内部で実行されて、ゲームコントローラ10上のライト14、16、18、20、22、24、26、28、30、32を点灯させ、キャリブレーションモードの間中、ユーザが特定のボタン34、トリガ36、38などを押し、特定のジョイスティック40、42などを特定の方向に動かすように、ユーザを効果的に誘導するソフトウェア12がある。ユーザがゲームコントローラ10上でこれらのアクションを実行する間、ゲームコントローラ10はこれらのユーザ応答(すなわち、入力)を受信し、これらの入力を使用してゲームコントローラ10のキャリブレーションを行う。
【0013】
図1は、この技術を採用することができるゲームコントローラ10の単なる一例を示す。図示のように、ゲームコントローラ10は、複数のデジタルプッシュボタン34およびデジタル方向制御部44に加えて、2つのアナログジョイスティック40、42および2つのアナログトリガ36、38を有する。ライト14、16、18、20、22、24、26、28、30、32は、アナログ制御部、すなわち、2つのジョイスティック40、42および2つのトリガ36、38に隣接して設けられる。トリガ36、38のそれぞれに関連付けられたライト14、16は、その特定のトリガ36または38を押すようにユーザに指示を出すために点灯する。ジョイスティック40、42の各々に関連付けられたライト18、20、22、24、26、28、30、32は、ジョイスティック40、42の各々を特定の方向に動かすようにユーザに指示を出すために点灯する。ユーザがゲームコントローラ10上でこれらのアクションを実行している間、ゲームコントローラ10はこれらのユーザ応答(すなわち、入力)を受信し、これらの入力を使用してゲームコントローラ10上の異なるアナログ入力部36、38、40、42のキャリブレーションを行う。
【0014】
好ましくは、コントローラ10の内部で実行されるソフトウェア12は、ユーザが特定のボタンおよび/またはトリガなどを特定の順序で意図的に押すと、ゲームコントローラ10がこのキャリブレーションモードを開始するように構成される。代替的に、ゲームコントローラ10にキャリブレーションモードを開始させるために、ユーザが対話することができるスイッチまたはボタンを、ゲームコントローラ10の底部などに設けてもよい。
【0015】
図1に示すゲームコントローラ10に関する特定の例として、ソフトウェア12は、ゲームコントローラ10がキャリブレーションモードに入ると、左トリガ36に関連付けられたライト14が点灯するように構成されてもよい。ユーザが左トリガ36を押すと、左トリガ36に関連付けられたライト14が消え、右トリガ38に関連付けられたライト16が点灯する。ユーザが右トリガ38を押すと、右トリガ38に関連付けられたライト16が消え、左ジョイスティック40に関連付けられたライトのうちの1つのライト18が点灯する。具体的には、好ましくは、左ジョイスティック40に関連付けられた上部ライト18が点灯する。ユーザが左ジョイスティック40を上に倒すと、上部ライト18は消え、左ジョイスティック40の右側のライト20が点灯する。ユーザが左ジョイスティック40を右に倒すと、ライト20は消え、左ジョイスティック40の下側のライト22が点灯する。ユーザが左ジョイスティック40を下に倒すと、ライト22は消え、左ジョイスティック40の左側のライト24が点灯する。ユーザが左ジョイスティック40を左に倒すと、ライト24は消え、右ジョイスティック42の上側のライト26が点灯する。ユーザが右ジョイスティック42を上に倒すと、ライト26は消え、右ジョイスティック42の右側のライト28が点灯する。ユーザが右ジョイスティック42を右に倒すと、ライト28は消え、右ジョイスティック42の下側のライト30が点灯する。ユーザが右ジョイスティック42を下に倒すと、ライト30は消え、右ジョイスティック42の左側のライト32が点灯する。ユーザが右ジョイスティック42を左に倒すと、ライト32は消え、キャリブレーションモードが完了する。その時点で、すべてのライト14、16、18、20、22、24、26、28、30、32を数回点滅させて、ゲームコントローラ10がキャリブレーションに成功したことをユーザに示してもよい。これは、ソフトウェア12をどのようにプログラムすることができるかの単なる一例であり、ゲームコントローラ10に提供することができる特定の制御部の単なる一例である。当然ながら、本発明の範囲内に依然として留まりながら、無数の可能性が存在する。例えば、ゲームコントローラ10に異なる制御部を提供することができ、および/またはライトは異なる順序で点灯することができる。さらに、
図1は、ジョイスティック40、42の各々について4つの方向(上下左右)に設けられたライトを示しているが、ライトは、対角線など、それよりもさらに多くの方向に設けることができる。それにもかかわらず、ゲームコントローラ10は、コントローラ10上のライトを使用して、ゲームコントローラ10上で特定のアクションを実行するようにユーザに指示を出すように構成され、ゲームコントローラ10は、これらのユーザ応答(すなわち、入力)を受信し、それらを使用してゲームコントローラ10上の制御部36、38、40、42のキャリブレーションを行う。
【0016】
ゲームコントローラに電力を供給するものに関して、ゲームコントローラ10は無線で、バッテリによって電力供給されるように構成されてもよい。したがって、ゲームコントローラ10は、キャリブレーションされるゲームコンソールに接続される必要はない。一方、ゲームコントローラ10は、ゲームコンソールに有線接続され、ゲームコンソールからその電力を受け取るように構成されてもよい。いずれにせよ、ゲームコントローラ10は、キャリブレーションを実行するように構成されたソフトウェア12を搭載しており、そのキャリブレーションはゲームコンソールによってではなく、ゲームコントローラ10自体によって実行される。
【0017】
図2は、
図1に示すゲームコントローラ10のブロック図であり、一目瞭然である。キャリブレーションを実行するソフトウェア12は、ゲームコントローラ10内のメモリ50に記憶され、プロセッサ52によって動作される。ゲームコンソールとインターフェースするように構成されたコンソールインターフェース54がある。
図2に示す「他の構成要素」56は、力フィードバック構成要素、およびゲームコントローラに関する従来の他の構成要素など、本発明に特に関連しない他の構成要素とすることができる。
【0018】
ゲームコントローラ10は機内キャリブレーションを有する。したがって、ゲームコントローラ10は、いかなるゲームコンソールまたはテレビ画面に頼る必要なくキャリブレーションを行うことができる。ゲームコントローラ10は、そのゲームコントローラにいかなる種類のゲームコントローラキャリブレーションモードも提供しない古いゲームコンソールなどの、ゲームコンソールに接続されていてもキャリブレーションを行うことができる。
【0019】
本発明の特定の実施形態を示し説明したが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正を考案することができることが想定される。
【符号の説明】
【0020】
10 ゲームコントローラ
12 ソフトウェア
14 ライト
16 ライト
18 ライト
20 ライト
22 ライト
24 ライト
26 ライト
28 ライト
30 ライト
32 ライト
34 ボタン
36 トリガ
38 トリガ
40 左ジョイスティック
42 右ジョイスティック
44 デジタル方向制御部
50 メモリ
52 プロセッサ
54 コンソールインターフェース
56 他の構成要素
【外国語明細書】