(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023070768
(43)【公開日】2023-05-22
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230515BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021183056
(22)【出願日】2021-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】武沢 学
(72)【発明者】
【氏名】山川 秀一
(72)【発明者】
【氏名】牧野 嘉毅
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA12
2C088AA42
2C088EB23
(57)【要約】
【課題】興趣の向上を図ることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後に通常遊技状態に比して有利な特定遊技状態に制御される。その後、特定遊技状態であるときに再び特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後に特定遊技状態に比して有利な特殊遊技状態に制御される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大当り抽選において大当りに当選した場合、変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
前記変動ゲームにおいて導出される結果を決定する結果決定手段と、を備え、
前記遊技状態には、通常遊技状態と、前記通常遊技状態に比して有利な特定遊技状態と、前記特定遊技状態に比して有利な特殊遊技状態と、があり、
前記大当り結果には、特定大当り結果を含む複数種類の大当り結果があり、
前記通常遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出された場合には前記大当り遊技の終了後に前記特定遊技状態に制御され、その後、前記特定遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出された場合には前記大当り遊技の終了後に前記特殊遊技状態に制御されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
小当り抽選において小当りに当選した場合、前記変動ゲームにおいて小当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に小当り遊技が付与されるように構成されており、
前記特殊遊技状態では、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより、持ち球を増加させることができる請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記大当り結果には、前記特定大当り結果とは異なる特別大当り結果が含まれ、
前記通常遊技状態及び前記特定遊技状態の何れであるときであっても前記変動ゲームにおいて前記特別大当り結果が導出された場合には、前記大当り遊技の終了後、前記特殊遊技状態に制御される請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、大当り抽選において大当りに当選する確率が向上する状態に制御可能に構成されたものがある。その他、パチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、一部の始動入賞口へ遊技球が入球する有利度が向上する状態に制御可能に構成されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、遊技機において、興趣の向上を図ることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、大当り抽選において大当りに当選した場合、変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、前記変動ゲームにおいて導出される結果を決定する結果決定手段と、を備え、前記遊技状態には、通常遊技状態と、前記通常遊技状態に比して有利な特定遊技状態と、前記特定遊技状態に比して有利な特殊遊技状態と、があり、前記大当り結果には、特定大当り結果を含む複数種類の大当り結果があり、前記通常遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出された場合には前記大当り遊技の終了後に前記特定遊技状態に制御され、その後、前記特定遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出された場合には前記大当り遊技の終了後に前記特殊遊技状態に制御されることを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、小当り抽選において小当りに当選した場合、前記変動ゲームにおいて小当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に小当り遊技が付与されるように構成されており、前記特殊遊技状態では、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより、持ち球を増加させることができるようにしてもよい。
【0007】
上記遊技機について、前記大当り結果には、前記特定大当り結果とは異なる特別大当り結果が含まれ、前記通常遊技状態及び前記特定遊技状態の何れであるときであっても前記変動ゲームにおいて前記特別大当り結果が導出された場合には、前記大当り遊技の終了後、前記特殊遊技状態に制御されるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図5】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図6】(a)~(n)は、大当り遊技の種類及び大当り遊技終了後の遊技状態を示す図である。
【
図8】第2大当り遊技が連続したときの遊技状態の変化を示す図である。
【
図9】大当りに当選したときの遊技状態と特別図柄の種類に応じたリーチ演出の種類の決定態様を示す図である。
【
図10】大当りに当選したときの遊技状態と大当り図柄の種類に応じた大当りの図柄組み合わせの種類の決定態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12と、中枠13と、前枠14と、を備えている。外枠12は、設置設備(所謂、島設備)に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、前枠14の開口部14aの全体を覆い、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。中枠13及び前枠14は、外枠12に開閉可能に支持されている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。
【0011】
パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発光手段としての装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、音出力手段としてのスピーカ18を備えている。スピーカ18は、背景音(所謂、BGM)、効果音などの音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。
【0012】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球を、遊技領域21へ案内する案内通路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内通路21aへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁21bを備えている。発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球は、案内通路21aで案内され、案内通路21aの最下流に位置する逆戻り防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。そして、遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0013】
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、単に「特別ゲーム」と示す場合がある。特別ゲームは、特別図柄変動ゲームに相当する。特別図柄は、後述する大当り抽選などの内部抽選の結果を報知するための図柄である。本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。以下の説明では、「確定停止表示」を「導出」と示す場合がある。
【0014】
特別図柄表示部22a,22bにおいて導出可能な特別図柄には、当り表示結果としての当り図柄と、非当り表示結果としての非当り図柄と、が少なくともある。当り図柄には、大当り図柄と、小当り図柄と、がある。大当り結果としての大当り図柄は、大当り抽選に当選すると、特別ゲームにおいて導出される。小当り結果としての小当り図柄は、小当り抽選に当選すると、特別ゲームにおいて導出される。非当り図柄には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、がある。本実施形態では、はずれ図柄が非特定結果に相当し、チャンス図柄が特定結果に相当する。このように、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果には、特定結果と、非特定結果と、が含まれる。チャンス図柄は、時短図柄ともいわれる。
【0015】
本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行可能に構成されている。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームの実行中であっても第2特別ゲームを実行可能に構成されているとともに、第2特別ゲームの実行中であっても第1特別ゲームを実行可能に構成されている。このため、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの両方が並行して実行される場合がある。
【0016】
パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて大当り図柄が導出され、その後、大当り遊技が付与(生起)される。このように、パチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選した場合、変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。また、パチンコ遊技機10では、小当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて小当り図柄が導出され、その後、小当り遊技が付与(生起)される。このように、パチンコ遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選した場合、変動ゲームにおいて小当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。大当り抽選に当選することは、大当り抽選において大当りに当選することに相当する。同様に、小当り抽選に当選することは、小当り抽選において小当りに当選することに相当する。
【0017】
パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された場合、第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出され、第2特別ゲームが終了する。同様に、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出され、第1特別ゲームが終了する。また、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて小当り図柄が導出された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出され、第1特別ゲームが終了する。一方、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出された場合、第2特別ゲームは終了せず、第2特別ゲームの実行が継続される。同様に、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出された場合、第1特別ゲームが終了せず、第1特別ゲームの実行が継続される。
【0018】
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0019】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を導出させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに導出可能な普通図柄には、普通当りの場合に導出される普通当り図柄と、普通はずれの場合に導出される普通はずれ図柄と、が少なくともある。パチンコ遊技機10では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された後、該普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技が付与(生起)される。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0020】
その他、例えば、情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する報知を行う右打ち表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。これらの複数の表示部は、同一の部材に設ける必要はなく、異なる部材に別々に設けられていてもよい。
【0021】
パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。パチンコ遊技機10は、表示手段としての演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。
【0022】
パチンコ遊技機10は、非特定第1始動口26を備えている。非特定第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。非特定第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、非特定第1始動口26に入球した遊技球を検知する非特定第1始動センサSE1a(
図5に示す)を備えている。例えば、非特定第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に非特定第1始動センサSE1aが配設されている。非特定第1始動センサSE1aにより遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。非特定第1始動センサSE1aにより遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、3球の遊技球が賞球として付与される。このように、非特定第1始動口26へ遊技球が入球した場合には、賞球が払い出される。
【0023】
パチンコ遊技機10は、特定第1始動口27aを備えている。特定第1始動口27aは、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、特定第1始動口27aに入球した遊技球を検知する特定第1始動センサSE1b(
図5に示す)を備えている。例えば、特定第1始動口27aには入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に特定第1始動センサSE1bが配設されている。特定第1始動センサSE1bにより遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。特定第1始動センサSE1bにより遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、1球の遊技球が賞球として付与される。このように、特定第1始動口27aへ遊技球が入球した場合には、賞球が払い出される。
【0024】
また、特定第1始動口27aは、可変部材としての第1可変部材27bを有する。第1可変部材27bは、遊技球を特定第1始動口27aへ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を特定第1始動口27aへ入球させ難い(又は、入球させることができない)閉状態と、に動作可能である。第1可変部材27bは、第1アクチュエータA1(
図5に示す)から動力を受けて動作する。以下の説明では、第1可変部材27bが開状態となることを「特定第1始動口27aが開放される」と示し、第1可変部材27bが閉状態となることを「特定第1始動口27aが閉鎖される」と示す場合がある。
【0025】
このように、パチンコ遊技機10は、遊技球が入球することで第1特別ゲームの始動条件が成立し得る始動口として、非特定第1始動口26と、特定第1始動口27aと、を備えている。以下の説明では、非特定第1始動口26及び特定第1始動口27aを纏めて、「第1始動口26,27a」と示す場合がある。そして、以下の説明において、例えば、「第1始動口26,27bへ遊技球が入球した場合」とは、非特定第1始動口26及び特定第1始動口27aのうち何れかへ遊技球が入球した場合を意味する。また、以下の説明では、非特定第1始動センサSE1a及び特定第1始動センサSE1bを纏めて、「第1始動センサSE1」と示す場合がある。なお、本実施形態では、第1始動口26,27aに入球した遊技球を検知するセンサとして非特定第1始動センサSE1a及び特定第1始動センサSE1bをそれぞれ設けたが、1つとすることもできる。例えば、各第1始動口26,27aへ入球した遊技球が共通して通る球通路にセンサを配設してもよい。本実施形態では、非特定第1始動口26及び特定第1始動口27aが第1始動口に相当する。換言すると、本実施形態において、第1始動口には、非特定第1始動口26と、可変部材としての第1可変部材27bを有する特定第1始動口27aと、がある。また、本実施形態では、第1特別ゲームが第1変動ゲームに相当する。
【0026】
パチンコ遊技機10は、第2始動口28を備えている。第2始動口28は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。第2始動口28は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第2始動口28に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(
図5に示す)を備えている。例えば、第2始動口28には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第2始動センサSE2により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、1球の遊技球が賞球として付与される。このように、第2始動口28へ遊技球が入球した場合には、賞球が払い出される。本実施形態では、第2特別ゲームが第2変動ゲームに相当する。このように、変動ゲームには、第1始動口26,27aへの遊技球の入球を契機に実行可能な第1変動ゲームと、第2始動口28への遊技球の入球を契機として実行可能な第2変動ゲームと、がある。
【0027】
本実施形態では、第1始動口26,27aへ遊技球が入球し、第1特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われるものの、小当り抽選は行われない。このように、パチンコ遊技機10では、第1始動口26,27aへの入球を契機として大当り抽選は行われるものの、第1始動口26,27aへの入球を契機として小当り抽選は行われない。一方、本実施形態では、第2始動口28へ遊技球が入球し、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われ、当該大当り抽選に非当選した場合には小当り抽選が行われる。即ち、本実施形態では、第2始動口28へ遊技球が入球し、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選及び小当り抽選の何れもが行われる場合がある。なお、第2始動口28へ遊技球が入球した場合と同様、第1始動口26,27aへの遊技球の入球を契機に小当り抽選が行われる場合があるように構成してもよい。
【0028】
パチンコ遊技機10は、第1大入賞口29aを備えている。第1大入賞口29aは、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。パチンコ遊技機10は、第1大入賞口29aに入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(
図5に示す)を備えている。例えば、第1大入賞口29aには入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1カウントセンサSE3が配設されている。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、10球の遊技球が賞球として付与される。このように、第1大入賞口29aへ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。また、第1大入賞口29aは、第2可変部材29bを有する。第2可変部材29bは、遊技球を第1大入賞口29aへ入球させることができる開状態と、遊技球を第1大入賞口29aへ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材29bは、第2アクチュエータA2(
図5に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材29bが開状態となる場合には、第1大入賞口29aへの遊技球の入球が許容される。第2可変部材29bが閉状態となる場合には、第1大入賞口29aへの遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第2可変部材29bが開状態となることを「第1大入賞口29aが開放される」と示し、第2可変部材29bが閉状態となることを「第1大入賞口29aが閉鎖される」と示す場合がある。
【0029】
パチンコ遊技機10は、第2大入賞口31aを備えている。第2大入賞口31aは、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2大入賞口31aに入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(
図5に示す)を備えている。例えば、第2大入賞口31aには入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2カウントセンサSE4が配設されている。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、10球の遊技球が賞球として付与される。このように、第2大入賞口31aへ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。また、第2大入賞口31aは、第3可変部材31bを有する。第3可変部材31bは、遊技球を第2大入賞口31aへ入球させることができる開状態と、遊技球を第2大入賞口31aへ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第3可変部材31bは、第3アクチュエータA3(
図5に示す)から動力を受けて動作する。第3可変部材31bが開状態となる場合には、第2大入賞口31aへの遊技球の入球が許容される。第3可変部材31bが閉状態となる場合には、第2大入賞口31aへの遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第3可変部材31bが開状態となることを「第2大入賞口31aが開放される」と示し、第3可変部材31bが閉状態となることを「第2大入賞口31aが閉鎖される」と示す場合がある。
【0030】
パチンコ遊技機10は、ゲート33を備えている。ゲート33は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート33には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE5(
図5に示す)が配設されている。ゲートセンサSE5により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。また、本実施形態では、大当り遊技の生起待ち状態であるとき、ゲートセンサSE5により遊技球が検知されたことを契機に、大当り遊技の生起開始条件が成立し、大当り遊技が生起される。
【0031】
パチンコ遊技機10は、第1一般入賞口34及び第2一般入賞口35を備えている。第1一般入賞口34は、遊技領域21のうちセンター枠23の左下方に位置している。第2一般入賞口35は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。第1一般入賞口34及び第2一般入賞口35は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第1一般入賞口34に入球した遊技球を検知する第1一般センサSE6(
図5に示す)と、第2一般入賞口35に入球した遊技球を検知する第2一般センサSE7(
図5に示す)と、を備えている。例えば、第1一般入賞口34には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1一般センサSE6が配設されている。第1一般センサSE6により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1一般センサSE6により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、5球の遊技球が賞球として付与される。このように、第1一般入賞口34へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。第2一般センサSE7により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2一般センサSE7により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、5球の遊技球が賞球として付与される。このように、第2一般入賞口35へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。一般入賞口34,35は、普通入賞口ともいわれる。
【0032】
パチンコ遊技機10は、アウト口36を備えている。本実施形態において、始動口26,27a,28、大入賞口29a,31a、一般入賞口34,35へ入球しなかった遊技球は、アウト口36から機外へと排出される(遊技盤20から外部へ排出される)。なお、パチンコ遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与える遊技構成部材を備えている。
【0033】
パチンコ遊技機10は、通路部材37と、通路部材38と、を備えている。通路部材37及び通路部材38は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。通路部材37には、特定第1始動口27aが位置している。特定第1始動口27aの第1可変部材27bは、通路部材37の上面を構成する部材となっている。通路部材37には、第2大入賞口31aが位置している。第2大入賞口31aの第3可変部材31bは、通路部材37の上面を構成する部材となっている。遊技領域21において通路部材38は、当該通路部材38の下面と通路部材37の上面の距離が遊技球の直径よりも長い距離を空けて配置されている。そして、遊技領域21では、通路部材37及び通路部材38によって、流下通路39が形成される。流下通路39において、特定第1始動口27aは、第2大入賞口31aよりも上流に位置している。流下通路39において、特定第1始動口27aへ入球しなかった全ての遊技球は、第2大入賞口31aへと誘導される。流下通路39の最上流部の入球口39aから遊技球が入球して特定第1始動口27a及び第2大入賞口31aの何れにも入球しなかった場合、入球口39aから入球した遊技球は流下通路39の最下流部の排出口39bから排出される。
【0034】
通路部材38は、当該通路部材38の下面であって、特定第1始動口27aの第1可変部材27bと流下通路39を形成する箇所に、複数の第1突起部38aを有する。流下通路39を流下(通過)する遊技球が第1突起部38aと衝突する場合、当該遊技球の流下速度(通過速度)が低下する。即ち、第1突起部38aは、特定第1始動口27aの第1可変部材27bの上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有している。また、通路部材38は、当該通路部材38の下面であって、第2大入賞口31aの第3可変部材31bと流下通路39を形成する箇所に、複数の第2突起部38bを有する。流下通路39を流下する遊技球が第2突起部38bと衝突する場合、当該遊技球の流下速度が低下する。即ち、第2突起部38bは、第2大入賞口31aの第3可変部材31bの上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有している。
【0035】
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
上記のように構成されたパチンコ遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23(演出表示装置25)の左側を通ってアウト口36へと至る第1経路R1と、センター枠23(演出表示装置25)の右側を通ってアウト口36へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下の説明では、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。左側領域R1aを流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域R2aを流下する経路は第2経路R2に相当する。本実施形態では、左側領域R1aが遊技盤の非特定領域に相当し、右側領域R2aが遊技盤の特定領域に相当する。
【0036】
そして、遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域R1a及び右側領域R2aに遊技球を打ち分け、始動口26,27a,28、大入賞口29a,31a、ゲート33、一般入賞口34,35へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域R1aに流下案内され易く、非特定第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性がある。このように、遊技盤の非特定領域へ遊技球を流下させる場合には、第1始動口及び第2始動口のうち第1始動口へ遊技球が入球し得るように構成されている。即ち、非特定第1始動口26は、非特定領域内に設けられている。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域R2aに流下案内され易く、特定第1始動口27aや第2始動口28、第1大入賞口29a、第2大入賞口31a、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性がある。このように、遊技盤の特定領域へ遊技球を流下させる場合には、第1始動口及び第2始動口の何れへも遊技球が入球し得るように構成されている。即ち、特定第1始動口27aは、特定領域内に設けられている。したがって、第1経路R1上には、非特定第1始動口26及び第1一般入賞口34があり、第2経路R2上には、特定第1始動口27a、第2始動口28、第1大入賞口29a、第2大入賞口31a、ゲート33及び第2一般入賞口35があるといえる。
【0037】
本実施形態において遊技球は、第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、特定第1始動口27aや第2始動口28、第1大入賞口29a、第2大入賞口31a、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性が低い。本実施形態において遊技球は、第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、非特定第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性が低い。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が第1経路R1上を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す場合がある。なお、左打ちすることは、遊技盤の非特定領域へ遊技球を流下させることにする。また、遊技球の発射強度のうち遊技球が第2経路R2上を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。なお、右打ちすることは、遊技盤の特定領域へ遊技球を流下させることにする。右側領域R2aでは、上流側からゲート33、第1大入賞口29a、第2始動口28、第2一般入賞口35、特定第1始動口27a、第2大入賞口31aの順で配置されている。
【0038】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」であり、低確率状態は、「非確率変動状態(非確変状態)」である。以下、高確率状態を「確変状態」、低確率状態を「非確変状態」と示す。パチンコ遊技機10では、確変状態に制御されてから100回の特別ゲームが実行されるまでを上限として、確変状態に制御可能となっている。
【0039】
パチンコ遊技機10は、始動口への入球に関する有利度が異なる遊技状態として、低開放状態及び高開放状態を備えている。低開放状態及び高開放状態では、始動口の中でも特定第1始動口27aへ遊技球が入球する有利度が異なる。高開放状態は、低開放状態に比して、遊技球が特定第1始動口27aに入球する確率が高く、特定第1始動口27aへ遊技球が入球する有利度が高い遊技状態である。高開放状態は、所謂「電サポ状態」であり、低開放状態は、「非電サポ状態」である。例えば、低開放状態及び高開放状態は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合を異ならせてもよい。
【0040】
高開放状態は、例えば、次に説明する第1の制御~第3の制御の3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低開放状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低開放状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材27bの合計開放時間を、低開放状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材27bの開放回数を低開放状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材27bの1回の開放時間を低開放状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高開放状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低開放状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高開放状態は、所謂「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
【0041】
なお、本実施形態では、低開放状態であっても第1可変部材27bが開状態となる場合があるため、低開放状態であっても特定第1始動口27aに遊技球が入球する可能性がある。しかし、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選しないように構成するなどして、低開放状態であるときには第1可変部材27bが開状態とならず、特定第1始動口27aに遊技球が入球しないように構成してもよい。その他、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選したとしても第1可変部材27bが開状態とならないように構成するなどして、特定第1始動口27aに遊技球が入球しないように構成してもよい。以上のように構成する場合、低開放状態は、特定第1始動口27aへ遊技球が入球不能な状態といえる。一方、高開放状態は、特定第1始動口27aへ遊技球が入球可能な状態といえる。
【0042】
パチンコ遊技機10における高開放状態には、ショート高開放状態と、ロング高開放状態と、がある。ロング高開放状態は、ショート高開放状態に比して、1回の普通当り遊技における第1可変部材27bの合計開放時間が長い。具体的に、ロング高開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材27bの合計開放時間は、特定第1始動口27aへ遊技球を入球させることが容易である時間(例えば、5.7秒)となっている。一方、ショート高開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材27bの合計開放時間は、特定第1始動口27aへ遊技球を入球させることが容易でない時間(例えば、0.036秒)となっている。因みに、低開放状態であるときの1回の普通当り遊技における第1可変部材27bの合計開放時間は、特定第1始動口27aへ遊技球を入球させることが容易でない時間(例えば、0.032秒)となっている。以上のように、ロング高開放状態であるときには、特定第1始動口27aへ遊技球が入球し易い。このため、ロング高開放状態であるときには、右打ちすることが推奨される。
【0043】
パチンコ遊技機10において制御可能な遊技状態としては、通常遊技状態と、実質通常状態と、特定遊技状態と、特殊遊技状態と、がある。通常遊技状態は、非確変状態であって、且つ、低開放状態である遊技状態である。実質通常状態は、非確変状態であって、且つ、ショート高開放状態である遊技状態である。特定低確遊技状態は、非確変状態であって、且つ、ロング高開放状態である遊技状態である。特定高確遊技状態は、確変状態であって、且つ、ロング高開放状態である遊技状態である。以下の説明では、特定低確遊技状態及び特定高確遊技状態を纏めて、「特定遊技状態」と示す場合がある。特殊遊技状態は、確変状態であって、且つ、低開放状態である遊技状態である。本実施形態における特殊状態は、小当りラッシュ(小当りRUSH)ともいわれる。本実施形態では、通常遊技状態が第1遊技状態に相当し、実質通常状態が第2遊技状態に相当する。また、本実施形態では、特殊遊技状態が第3遊技状態に相当する。また、本実施形態における実質通常状態は、非特定遊技状態に相当する。また、本実施形態において、通常遊技状態は通常状態に相当し、実質通常状態は特別状態に相当する。
【0044】
パチンコ遊技機10において、通常遊技状態は、低開放状態である一方、実質通常状態は、高開放状態である。したがって、実質通常状態は、通常遊技状態に比して有利な遊技状態であるといえる。即ち、第2遊技状態は、第1遊技状態に比して有利である。また、非特定遊技状態は、通常遊技状態に比して有利である。同様に、パチンコ遊技機10において、通常遊技状態は、低開放状態である一方、特定遊技状態は、高開放状態である。したがって、特定遊技状態は、通常遊技状態に比して有利な遊技状態であるといえる。
【0045】
パチンコ遊技機10では、複数種類の遊技状態のうち通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、実質通常状態に制御される。但し、パチンコ遊技機10では、複数種類の遊技状態のうち通常遊技状態以外の遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、当該チャンス図柄が導出されたことを契機として実質通常状態に制御されない。実質通常状態は、20回の第1特別ゲームが終了する迄、又は、8回の第2特別ゲームが終了する迄の何れか早い方を上限に制御される。例えば、実質通常状態は、各特別ゲームの合計実行回数が終了契機となる回数に達する迄を上限に制御されるように構成してもよい。
【0046】
因みに、パチンコ遊技機10では、何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されたとしても、実質通常状態に制御されない。つまり、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出された場合には、実質通常状態に制御されない。即ち、変動ゲームにおいて非特定結果が導出された場合には、特別状態に制御されない。このように、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後には、当該チャンス図柄が導出されたことを契機として、実質通常状態に制御される。一方、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出された後には、当該はずれ図柄が導出されたことを契機として、実質通常状態に制御されない。即ち、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定結果が導出された後には第2遊技状態に制御される一方、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて非特定結果が導出された後には第2遊技状態に制御されない。つまり、通常遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定結果が導出された後には非特定遊技状態に制御される一方、通常遊技状態であるときに変動ゲームにおいて非特定結果が導出された後には非特定遊技状態に制御されない。このように、通常状態であるときに変動ゲームにおいて特定結果が導出された場合には、その後、特別状態に制御される場合がある。
【0047】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態及び特定遊技状態のうち何れかに制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間(例えば、4分や8分)を超える。具体的に、本実施形態において、通常遊技状態、実質通常状態及び特定遊技状態のうち何れかに制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、少なくとも小当りの場合及びはずれの場合、10分となる。例えば、通常遊技状態、実質通常状態及び特定遊技状態のうち何れかに制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、大当りとなった場合に限って、所定の変動時間を超えない(例えば、1分)ようにしてもよい。一方、本実施形態において、特殊遊技状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間を超えない。したがって、本実施形態では、特殊遊技状態に制御されている場合であって小当りとなる場合に第2特別ゲームが実行されるときの当該第2特別ゲームの変動時間は、特殊遊技状態以外の遊技状態に制御されている場合であって小当りとなる場合に第2特別ゲームが実行されるときの当該第2特別ゲームの変動時間よりも短い。一方、特殊遊技状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、特殊遊技状態に制御されているときの第1特別ゲームの変動時間よりも短い。
【0048】
パチンコ遊技機10では、非特定第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。したがって、パチンコ遊技機10では、何れの遊技状態であったとしても、非特定第1始動口26への遊技球の入球に関する有利度は同じである。即ち、本実施形態において、第1遊技状態、第2遊技状態及び第3遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても遊技盤の非特定領域における第1始動口への遊技球の入球に関する有利度は同じである。同様に、パチンコ遊技機10では、第2始動口28は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。したがって、パチンコ遊技機10では、何れの遊技状態であったとしても、第2始動口28への遊技球の入球に関する有利度は同じである。即ち、本実施形態において、第1遊技状態、第2遊技状態及び第3遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても遊技盤の特定領域における第2始動口への遊技球の入球に関する有利度は同じである。
【0049】
パチンコ遊技機10では、何れの遊技状態であったとしても、右打ちすれば、第2始動口28へ遊技球を入球させることができる。しかし、前述したように、特殊遊技状態以外の遊技状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間を超える。したがって、特殊遊技状態以外の遊技状態であって、右打ちすることが推奨されるロング高開放状態に制御される特定遊技状態でもない遊技状態であるときには、左打ちすることが推奨される。つまり、通常遊技状態であるときには、左打ちすることが推奨される。同様に、実質通常状態であるときには、左打ちすることが推奨される。このように、本実施形態において、第1遊技状態及び第2遊技状態は、非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。即ち、少なくとも第2遊技状態は、非特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。
【0050】
一方、特殊遊技状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間を超えない。更に、前述したように、特殊遊技状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、特殊遊技状態に制御されているときの第1特別ゲームの変動時間よりも短い。このため、特殊遊技状態であるときには、右打ちすることが推奨される。即ち、本実施形態において、第3遊技状態は、遊技盤の特定領域へ遊技球を流下させることが推奨される遊技状態である。
【0051】
そして、パチンコ遊技機10によれば、特殊遊技状態に制御されているとき、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなることにより、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数よりも単位所定時間あたりに獲得可能な遊技球の個数の方が多くなる。このように、パチンコ遊技機10では、特殊遊技状態に制御されている場合、右打ちすれば、大当り遊技が付与されなくても、小当り遊技の付与によって所持している遊技球(持ち球)を増加させることが可能となる。
【0052】
パチンコ遊技機10において、通常遊技状態及び実質通常状態のうち何れかに制御されている場合には、左打ちすることが推奨されるため、左打ちすることが想定される。しかし、通常遊技状態及び実質通常状態のうち何れかに制御されている場合には、左打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。また、パチンコ遊技機10において、特定遊技状態に制御されている場合には、右打ちすることが推奨されているものの、第2特別ゲームの変動時間が長く、右打ちしたとしても単位時間あたりに小当りとなる回数が少なく、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数の方が単位所定時間あたりに獲得可能な遊技球の個数よりも多くなる。このように、パチンコ遊技機10では、特定遊技状態に制御されている場合、右打ちしたとしても、所持している遊技球(持ち球)を増加させることが困難となる。このように、特殊遊技状態は、他の遊技状態に比して、有利といえる。即ち、特殊遊技状態は、通常遊技状態に比して有利である。また、特殊遊技状態は、特定遊技状態に比して有利である。また、第3遊技状態は、第1遊技状態に比して有利である。また、第3遊技状態は、第2遊技状態に比して有利である。
【0053】
パチンコ遊技機10において、特殊遊技状態に制御されているときには、大当りとなることを期待させつつ、特殊遊技状態に制御される期間が長くなることも期待させることができる。なお、パチンコ遊技機10では、特殊遊技状態に制御されてから100回の特別ゲームが実行されると特殊遊技状態が終了してしまうことから、100回の特別ゲームが実行されるまでの間で、特殊状態に制御される期間が長くなることを期待させることができる。因みに、パチンコ遊技機10では、特殊遊技状態に制御されてから当該特殊遊技状態が終了するまでの間に、持ち球を平均1000個増加させることができる。一方、パチンコ遊技機10では、大当り遊技が付与された場合、持ち球を平均1000個以上増加させることが困難である。このように、パチンコ遊技機10では、1回の大当り遊技よりも、特殊遊技状態が開始してから当該特殊状態が終了するまでの方が、持ち球の増加に関する期待値が高い。
【0054】
次に、
図3に基づき、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、第3大当り図柄と、第4大当り図柄と、に分類されている。第1大当り図柄、第2大当り図柄、第3大当り図柄及び第4大当り図柄は、それぞれ異なる。本実施形態では、第1大当り図柄が特別大当り結果に相当し、第2大当り図柄が特定大当り結果に相当する。つまり、大当り結果には、特別大当り結果が含まれる。大当り結果には、特定大当り結果が含まれる。また、本実施形態では、第3大当り図柄が非特殊大当り結果に相当し、第4大当り図柄が特殊大当り結果に相当する。つまり、大当り結果には、非特殊大当り結果が含まれる。大当り結果には、特殊大当り結果が含まれる。このように、大当り結果に相当する大当り図柄には、特別大当り結果に相当する第1大当り図柄と、特定大当り結果に相当する第2大当り図柄と、非特殊大当り結果に相当する第3大当り図柄と、特殊大当り結果に相当する第4大当り図柄と、がそれぞれ含まれる。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当り、第3大当り図柄には第3大当り、第4大当り図柄には第4大当りがそれぞれ定められている。以下、第1大当りに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当りに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」、第3大当りに基づく大当り遊技を「第3大当り遊技」、第4大当りに基づく大当り遊技を「第4大当り遊技」という。
【0055】
パチンコ遊技機10では、第1始動口26,27aへの入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選した場合と、第2始動口28への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選した場合と、で各種の大当り図柄が決定される割合(
図3では、「決定割合」と示す)が異なる。具体的に、第1始動口26,27aへの入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選した場合には、「5%」の確率で第1大当り図柄、「45%」の確率で第2大当り図柄、「10%」の確率で第3大当り図柄、「40%」の確率で第4大当り図柄がそれぞれ決定される。一方、第2始動口28への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選した場合には、「20%」の確率で第1大当り図柄、「30%」の確率で第2大当り図柄、「22%」の確率で第3大当り図柄、「28%」の確率で第4大当り図柄がそれぞれ決定される。
【0056】
このように、大当りに当選した場合において、大当り図柄として第1大当り図柄が決定される割合(確率)は、大当り図柄として第2大当り図柄が決定される割合よりも小さい。即ち、大当りに当選した場合において、大当り結果として特別大当り結果が決定される割合は、大当り結果として特定大当り結果が決定される割合よりも小さい。また、大当りに当選した場合において、大当り図柄として第3大当り図柄が決定される割合は、大当り図柄として第4大当り図柄が決定される割合よりも小さい。即ち、大当りに当選した場合において、大当り結果として非特殊大当り結果が決定される割合は、大当り結果として特殊大当り結果が決定される割合よりも小さい。
【0057】
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、第1大入賞口29aが開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において第1大入賞口29aは、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0058】
各大当りには、ラウンド遊技の回数が定められている。具体的に、第1大当り~第4大当りには、ラウンド遊技の回数として「4回」が定められている。また、各大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。例えば、各大当りには、大当りに当選したときの遊技状態(
図3では、「当選時の遊技状態」と示す)に応じて、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。
【0059】
具体的に、第1大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態、実質通常状態、特定低確遊技状態、特定高確遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であったとしても、大当り遊技の終了後の遊技状態を特殊遊技状態とすることが定められている。このとき、100回の特別ゲームが終了する迄を上限として、特殊遊技状態に制御される。「100回の特別ゲーム」は、第1特別ゲームが終了した回数と第2特別ゲームが終了した回数の合計数である。なお、確変状態は、大当りに当選することなく、100回の特別ゲームが終了する迄を上限に制御される。このため、特殊遊技状態に制御されてから100回の特別ゲームが終了した場合には、確変状態が終了することで特殊遊技状態が終了し、通常遊技状態に制御される。
【0060】
第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態であるとき、大当り遊技の終了後の遊技状態として特定高確遊技状態に制御することが定められている。このとき、確変状態は、100回の特別ゲームが終了する迄を上限に制御される。一方、高開放状態は、150回の第1特別ゲームが終了する迄、又は、10000回の第2特別ゲームが終了する迄の何れか早い方を上限に制御される。したがって、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態であって、第2大当り遊技が付与された場合には、当該第2大当り遊技の終了後から100回の特別ゲームが終了する迄を上限として特定高確遊技状態に制御される。そして、第2大当り遊技の終了後から100回の特別ゲームが終了した後、第2大当り遊技の終了後から終了した第1特別ゲームの回数が150回に達する迄、又は、第2大当り遊技の終了後から終了した第2特別ゲームの回数が10000回に達する迄を上限として、特定低確遊技状態に制御される。また、第2大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が実質通常状態、特定低確遊技状態、特定高確遊技状態及び特殊遊技状態の何れかであるとき、大当り遊技の終了後の遊技状態として特殊遊技状態とすることが定められている。このとき、100回の特別ゲームが終了する迄を上限として、特殊遊技状態に制御される。
【0061】
第3大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態、実質通常状態、特定低確遊技状態、特定高確遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であったとしても、大当り遊技の終了後の遊技状態として特定低確遊技状態に制御することが定められている。このとき、150回の第1特別ゲームが終了する迄、又は、10000回の第2特別ゲームが終了する迄の何れか早い方を上限として、高開放状態に制御され、特定低確遊技状態に制御される。
【0062】
第4大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態であるとき、大当り遊技の終了後の遊技状態として通常遊技状態に制御することが定められている。また、第4大当りには、大当りに当選したときの遊技状態が実質通常状態、特定低確遊技状態、特定高確遊技状態及び特殊遊技状態の何れかであるとき、大当り遊技の終了後の遊技状態として特定低確遊技状態に制御することが定められている。このとき、150回の第1特別ゲームが終了する迄、又は、10000回の第2特別ゲームが終了する迄の何れか早い方を上限として、高開放状態に制御され、特定低確遊技状態に制御される。
【0063】
パチンコ遊技機10において、大当り遊技の終了後にロング高開放状態に制御される場合には、150回の第1特別ゲームが終了する迄、又は、10000回の第2特別ゲームが終了する迄の何れか早い方を上限としてロング高開放状態に制御される。したがって、ロング高開放状態の終了条件には、150回分の第1特別ゲームが終了することで成立する終了条件と、10000回分の第2特別ゲームが終了することで成立する終了条件と、があることがわかる。なお、ロング高開放状態に制御されているときに大当り遊技が付与される場合には、ロング高開放状態が終了することになる。つまり、ロング高開放状態の終了条件には、大当りに当選することで成立する終了条件、又は、大当り遊技が付与されることで成立する終了条件があるともいえる。
【0064】
なお、各種の遊技状態に制御されているときにおいて大当りに当選し、大当り遊技が付与された場合には、制御中の遊技状態に制御可能な上限に達していなかったとしても、当該制御中の遊技状態が終了することになる。そして、大当り遊技の終了後には、改めて大当りに当選したときの遊技状態の種類及び大当りの種類に応じた遊技状態に制御される。
【0065】
次に、パチンコ遊技機10における小当りについて説明する。
小当り遊技では、第2大入賞口31aが開放され、第2大入賞口31aへの遊技球の入球が許容される。小当り遊技では、所定の開放態様で第2大入賞口31aが開状態となる。小当り遊技において第2大入賞口31aは、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、所定の開放態様で開放される。例えば、小当り遊技では、第2大入賞口31aが0.476秒にわたって開放する。このように、小当り遊技では、少なくとも1回は第2大入賞口31aが、当該第2大入賞口31aへ遊技球を入球させることが容易な時間だけ開放される。
【0066】
以上のように、大当り遊技では、第1大入賞口29aが開放されることによって第1大入賞口29aへの遊技球の入球が許容される。一方、小当り遊技では、第2大入賞口31aが開放されることによって第2大入賞口31aへの遊技球の入球が許容される。このように、小当り遊技が付与された場合において開放される大入賞口は、大当り遊技が付与された場合において開放される大入賞口と異なる。
【0067】
本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが導出される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。このように、パチンコ遊技機10は、演出図柄を用いた演出図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は所謂第1図柄であり、第2列の演出図柄は所謂第2図柄であり、第3列の演出図柄は所謂第3図柄である。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。本実施形態において各列では、原則として、「1」~「8」の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
【0068】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲームの実行中に演出図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。即ち、パチンコ遊技機10は、変動ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能である。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。このように、大当り抽選において大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるとともに演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが導出される。その後、パチンコ遊技機10では、大当り遊技が付与される。即ち、パチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選した場合、変動ゲームにおいて大当り結果が導出されるとともに演出ゲームにおいて大当り図柄結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。また、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、小当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、小当りの図柄組み合わせは、「112」や「426」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。
【0069】
また、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、はずれの図柄組み合わせが導出される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、「323」や「426」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。因みに、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと一部又は全部が共通する図柄組み合わせであってもよい。例えば、小当りの図柄組み合わせとはずれの図柄組み合わせで共通する図柄組み合わせが演出ゲームにて導出された場合には、小当りとはずれの何れであるかを演出図柄から特定し難くできる。一方、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと異なる図柄組み合わせであってもよい。この場合、演出図柄から小当りとはずれの何れであるかを特定し易くできる。
【0070】
また、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、チャンス図柄組み合わせが導出される。例えば、チャンス図柄組み合わせは、「123」や「112」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。はずれの図柄組み合わせとチャンス図柄組み合わせは、一部又は全部が同じであってもよいし、全部が異なっていてもよい。また、小当りの図柄組み合わせとチャンス図柄組み合わせは、一部又は全部が同じであってもよいし、全部が異なっていてもよい。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が導出される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば、「ゆれ変動状態」など、導出とは異なることを示す状態を意味している。
【0071】
大当りの図柄組み合わせには、奇数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ(例えば、「111」や「777」)と、偶数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ(例えば、「222」や「888」)と、がある。以下の説明では、奇数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせを「大当りの奇数図柄組み合わせ」と示し、偶数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせを「大当りの偶数図柄組み合わせ」と示す。その他、大当りの図柄組み合わせには、アルファベットの「G」を模した演出図柄(以下、「G図柄」と示す)によって構成される大当りの図柄組み合わせ(「GGG」)がある。以下の説明では、アルファベットの「G」を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせを「大当りの特殊図柄組み合わせ」と示す。なお、G図柄は、原則として、演出ゲームにおいて他の数字を模した演出図柄と変動表示されない。一方、G図柄は、後述するリーチ演出が実行される場合に限り、演出表示装置25において表示されることがある。なお、パチンコ遊技機10では、奇数の数字を模した演出図柄と、偶数の数字を模した演出図柄と、G図柄と、で基調する色がそれぞれ異なる。具体的に、パチンコ遊技機10において、奇数の数字を模した演出図柄は「赤色」、偶数の数字を模した演出図柄は「青色」、G図柄は「金色」を基調としている。つまり、大当りの奇数図柄組み合わせ、大当りの偶数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせは、各図柄組み合わせを構成する演出図柄が基調とする色がそれぞれ異なる。
【0072】
パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後に通常遊技状態に制御される場合、演出ゲームにおいて、大当りの偶数図柄組み合わせが導出される。パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後に特定遊技状態に制御される場合、演出ゲームにおいて大当りの奇数図柄組み合わせ又は大当りの偶数図柄組み合わせが導出される。パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御される場合、演出ゲームにおいて、大当りの奇数図柄組み合わせ、大当りの偶数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせのうち何れかが導出される。このため、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出された場合には、大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御されることを認識できる。また、演出ゲームにおいて大当りの奇数図柄組み合わせが導出された場合には、大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御されなかったとしても、特定遊技状態には制御されることを認識できる。
【0073】
演出ゲームでは、演出図柄の表示態様がリーチ態様となり(リーチが形成され)、リーチ演出(単に、リーチともいわれる)が行われる場合がある。リーチ態様は、複数列のうち特定の列(例えば、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(例えば、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。例えば、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。そして、特別ゲームの実行中、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、大当り期待度が高くなるようにしてもよい。なお、リーチ演出は、特別ゲームの実行中に実行される。詳細については後述するが、パチンコ遊技機10において、スーパーリーチ演出は、複数種類ある。リーチ演出は、演出ゲームの実行中であって、且つ、演出ゲームにおいて図柄組み合わせが導出されるよりも前に演出表示装置25において実行可能である。
【0074】
パチンコ遊技機10は、演出モードを実行可能に構成されている。演出モードは、複数種類ある。そして、パチンコ遊技機10では、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御される。演出モードは、演出状態ともいわれる。各演出モードでは、制御されている演出モード、つまり、滞在中の演出モードを識別可能なモード識別情報が報知される。例えば、パチンコ遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景画像が演出表示装置25に表示され、モード識別情報が報知される。例えば、パチンコ遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる発光色で装飾ランプ17が発光され、モード識別情報が報知される。例えば、パチンコ遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景音がスピーカ18から出力され、モード識別情報が報知される。
【0075】
図4に示すように、パチンコ遊技機10における演出モードには、通常演出モードと、チャンス演出モードと、特殊演出モードと、がある。通常演出モードは、通常遊技状態であるときに制御される。更に、通常演出モードは、実質通常状態に制御される。例えば、通常演出モードであるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたことを契機に実質通常状態に制御される場合には、継続して通常演出モードに制御される。その他、図示していないが、通常遊技状態であるときに第4大当り遊技が付与された場合には、当該第4大当り遊技の終了後、再び通常遊技状態に制御されるとともに、再び通常演出モードに制御される。また、図示していないが、実質通常状態であるときに大当りに当選することなく実質通常状態が終了した場合には、通常遊技状態に制御されるとともに、継続して通常演出モードに制御される。
【0076】
チャンス演出モードは、特定遊技状態であるときに制御される。チャンス演出モードは、通常演出モードであるときに特定遊技状態へ移行する場合に制御される。例えば、通常遊技状態であるときに第2大当り遊技が付与された場合には、当該第2大当り遊技の終了後、特定高確遊技状態に制御されるとともに、チャンス演出モードに制御される。同様に、チャンス演出モードは、特殊演出モードであるときに特定遊技状態へ移行する場合に制御される。例えば、特殊遊技状態であるときに第4大当り遊技が付与された場合には、当該第4大当り遊技の終了後、特定低確遊技状態に制御されるとともに、チャンス演出モードに制御される。また、チャンスモードであるときに大当りに当選することなく高開放状態が終了した場合には、通常演出モードに制御される。
【0077】
特殊演出モードは、特殊遊技状態であるときに制御される。特殊演出モードは、通常演出モードであるときに特殊遊技状態へ移行する場合に制御される。例えば、通常遊技状態であるときに第1大当り遊技が付与された場合には、当該第1大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御されるとともに、特殊演出モードに制御される。例えば、実質通常状態であるときに第2大当り遊技が付与された場合には、当該第2大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御されるとともに、特殊演出モードに制御される。同様に、特殊演出モードは、チャンス演出モードであるときに特殊遊技状態へ移行する場合に制御される。例えば、特定遊技状態であるときに第2大当り遊技が付与された場合には、当該第2大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御されるとともに、特殊演出モードに制御される。また、特殊演出モードであるときに大当りに当選することなく確変状態が終了した場合には、通常演出モードに制御される。
【0078】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図5に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御部としての副基板50を備えている。副基板50は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板50は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。主基板40及び副基板50は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板50が含まれる。パチンコ遊技機10において主基板40及び副基板50は、機内部に配設されているともいえる。主基板40は、副基板50と接続されている。
【0079】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、を備えている。主CPU41は、主CPU41の制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。
【0080】
主ROM42は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。例えば、主ROM42は、大当り抽選にて用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確大当り判定値と、共通大当り判定値と、がある。なお、パチンコ遊技機10において、低確率状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値のうち共通大当り判定値のみが用いられる一方、高確率状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値の両方が用いられる。その他、主ROM42は、小当り抽選に用いられる小当り判定値を記憶している。また、主ROM42は、チャンス抽選に用いられるチャンス判定値を記憶している。また、主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選では、リーチ演出を実行するかについての決定が行われる。このため、演出抽選は、リーチ抽選ともいえる。
【0081】
その他、例えば、主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間(特別ゲームの変動時間)が対応付けられている。変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、小当り変動パターンと、チャンス変動パターンと、非当り変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられている。小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に小当りの図柄組み合わせが導出される演出内容が対応付けられている。なお、小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられた変動パターンがあってもよい。チャンス変動パターンには、所定のチャンス演出を経て最終的に演出図柄によるチャンス図柄を導出させる演出内容が対応付けられている。非当り変動パターンには、非当りリーチなし変動パターンと、非当りリーチあり変動パターンと、がある。非当りリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせ又はチャンス図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられている。非当りリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせ又はチャンス図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられている。
【0082】
各種の変動パターンは、通常遊技状態であるときに決定可能な変動パターンと、実質通常状態であるときに決定可能な変動パターンと、特定遊技状態であるときに決定可能な変動パターンと、特殊遊技状態であるときに決定可能な変動パターンと、に分類される。なお、特定低確遊技状態であるときに決定可能な変動パターンと、特定高確遊技状態であるときに決定可能な変動パターンと、を別けてもよい。各遊技状態において決定可能な変動パターンのうち一部又は全部の変動パターンは、他の遊技状態において決定可能な変動パターンと同じであってもよい。
【0083】
また、各種の変動パターンは、第1特別ゲームを実行するときに決定可能な第1特別ゲーム用の変動パターンと、第2特別ゲームを実行するときに決定可能な第2特別ゲーム用の変動パターンと、に分類される。特定遊技状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される変動パターンは、他の遊技状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される変動パターンに比して、第1特別ゲーム用の変動パターンに定められた変動時間が短い(又は、短いことが多い)。また、特殊遊技状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される変動パターンは、他の遊技状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される変動パターンに比して、第2特別ゲーム用の変動パターンに定められた変動時間が短い(又は、短いことが多い)。
【0084】
主RWM43は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主基板40に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、主CPU41が所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0085】
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、第1カウントセンサSE3、第2カウントセンサSE4、ゲートセンサSE5、第1一般センサSE6及び第2一般センサSE7が接続されている。主CPU41は、ポートを介して、各種のセンサSE1~SE7が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。主基板40には、第1アクチュエータA1、第2アクチュエータA2及び第3アクチュエータA3が接続されている。主CPU41は、駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作、第3アクチュエータA3の動作を制御可能となっている。
【0086】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副CPU51の制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。副ROM52は、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
【0087】
副RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副基板50に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、副CPU51が所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0088】
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。
【0089】
ここで、主CPU41が行う各種処理について説明する。
最初に、主CPU41が行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1特別図柄入力処理を行う。また、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。そして、特別図柄入力処理において主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
【0090】
第1特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26,27aに遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、次回以降の割り込み処理において副基板50へ出力される。また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。このとき、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選及び小当り抽選に用いる当り抽選乱数、大当り図柄の決定に用いる図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、演出抽選に用いる演出抽選乱数などである。その後、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。
【0091】
第2特別図柄入力処理において主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口28に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第2特別保留数に1加算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させ、特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。その後、主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終了する。
【0092】
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主CPU41は、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)中ではなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でないかを判定する。当り遊技中又は大当り遊技の生起待ち状態である場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、当り遊技中ではなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でない場合、主CPU41は、第1実行中判定を行う。第1実行中判定において主CPU41は、第1特別ゲームの実行中であるかを判定する。そして、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中であると判定する場合、主CPU41は、第2実行中判定を行う。第2実行中判定において主CPU41は、第2特別ゲームの実行中であるかを判定する。一方、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中でないと判定する場合、主CPU41は、第1保留判定を行う。第1保留判定において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が1以上であるかを判定する。第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、第2実行中判定を行う。一方、第1保留判定において第1特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行う。第1特別図柄開始処理を行った後、主CPU41は、第2実行中判定を行う。
【0093】
第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中であると判定する場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中でないと判定する場合、主CPU41は、第2保留判定を行う。第2保留判定において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が1以上であるかを判定する。第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2保留判定において第2特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行う。第2特別図柄開始処理を行った後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0094】
ここで、第1特別図柄開始処理について説明する。
第1特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。その後、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。
【0095】
大当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う。このとき、主CPU41は、主RWM43に記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち非確変状態と確変状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、確率状態情報と示す)を参照する。そして、主CPU41は、確変状態であれば共通大当り判定値及び高確大当り判定値を用いて大当り抽選を行う一方、非確変状態であれば共通大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致する場合に大当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致しない場合に大当り抽選に非当選したものとする。そして、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。
【0096】
大当り抽選に非当選した場合、大当り抽選処理を終了し、主CPU41は、チャンス抽選処理を行う。チャンス抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されているチャンス判定値を基に、チャンス抽選を行う。なお、チャンス抽選に用いられる乱数情報は、大当り抽選に用いられる乱数情報(当り抽選乱数の値)と同じである。また、チャンス判定値は、大当り抽選及びチャンス抽選において用いられる乱数情報が取り得る範囲内の値の中でも、大当り判定値として定められた値及び小当り判定値として定められた値とは異なる。そして、チャンス抽選に当選した場合、主CPU41は、チャンス抽選処理を終了し、チャンスゲーム処理を実行する。一方、チャンス抽選に非当選した場合、チャンス抽選処理を終了し、主CPU41は、はずれゲーム処理を実行する。つまり、第1特別図柄開始処理において主CPU41は、大当り抽選に非当選し、且つ、チャンス抽選に非当選した場合、はずれゲーム処理を実行する。
【0097】
大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数の値に基づき、大当り図柄を決定する。第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、第1大当り図柄~第4大当り図柄のうち何れかを決定する。第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理では、第1大当り図柄が「5%」の確率、第2大当り図柄が「45%」の確率、第3大当り図柄が「10%」の確率、第4大当り図柄が「40%」の確率で決定される。また、大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、大当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、遊技状態に応じた大当り変動パターンを決定する。例えば、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において、通常遊技状態であるとき、主CPU41は、通常遊技状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)、及び、決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0098】
チャンスゲーム処理において主CPU41は、チャンス図柄を決定する。チャンス図柄が1種類又は複数種類であるとき、主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、チャンス図柄を決定するようにしてもよい。また、チャンスゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、変動パターンを決定する。具体的に、第1特別図柄開始処理におけるチャンスゲーム処理において、通常遊技状態である場合、主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、通常遊技状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用のチャンス変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理におけるチャンスゲーム処理において、通常遊技状態以外の遊技状態である場合、主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、制御中の遊技状態において決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の非当りリーチあり変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、チャンスゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド、及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0099】
はずれゲーム処理において主CPU41は、はずれ図柄を決定する。はずれ図柄が1種類又は複数種類であるとき、主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、はずれ図柄を決定するようにしてもよい。また、はずれゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な演出抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている演出判定値と、に基づき演出抽選を行う。主CPU41は、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致する場合に演出抽選に当選したものとし、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致しない場合に演出抽選に非当選したものとする。主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、演出抽選に当選した場合には非当りリーチあり変動パターンを決定する一方、演出抽選に非当選した場合には非当りリーチなし変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、遊技状態に応じて非当りリーチあり変動パターン又は非当りリーチなし変動パターンを決定する。例えば、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において、通常遊技状態であって、演出抽選に当選したとき、主CPU41は、通常遊技状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の非当りリーチあり変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0100】
次に、第2特別図柄開始処理について説明する。
第2特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。その後、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。
【0101】
第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理における大当り抽選処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。一方、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、小当り抽選処理を実行する。
【0102】
第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、第1大当り図柄~第4大当り図柄のうち何れかを決定する。第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理では、第1大当り図柄が「20%」の確率、第2大当り図柄が「30%」の確率、第3大当り図柄が「22%」の確率、第4大当り図柄が「28%」の確率で決定される。また、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0103】
小当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値(大当り抽選処理にて用いた当り抽選乱数の値)と、主ROM42に記憶されている小当り判定値と、に基づき小当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致するかを判定し、小当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致する場合に小当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致しない場合に小当り抽選に非当選したものとする。そして、小当り抽選に当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、小当りゲーム処理を実行する。一方、小当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する。
【0104】
小当りゲーム処理において主CPU41は、小当り図柄を決定する。小当り図柄が1種類又は複数種類であるとき、主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、チャンス図柄を決定するようにしてもよい。また、小当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、小当り変動パターンを決定する。例えば、第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において、特殊遊技状態である場合、主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、特殊遊技状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。このように、パチンコ遊技機10では、小当りに当選した場合、小当り変動パターンが決定される。パチンコ遊技機10では、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出される場合、リーチ演出が実行されない。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、小当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0105】
第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、演出抽選の抽選結果に応じて、第2特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターン又は第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0106】
本実施形態では、主CPU41が大当り抽選を行うことにより、大当り抽選を行う大当り抽選手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、主CPU41が小当り抽選を行うことにより、小当り抽選を行う小当り抽選手段としての機能が実現される。本実施形態では、主CPU41が特別ゲームにおいて導出させる特別図柄を決定することにより、変動ゲームにおいて導出される結果を決定する結果決定手段としての機能が実現される。本実施形態では、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理において主CPU41が変動パターンを決定することにより、変動パターンを決定する変動パターン決定手段としての機能が実現される。
【0107】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせを導出させるためのゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。
【0108】
因みに、主CPU41は、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが大当りとなって第2特別図柄表示部22bに大当り図柄を導出させた場合、第1特別図柄表示部22aにはずれ図柄を導出させ、実行中の第1特別ゲームを強制終了させる。同様に、主CPU41は、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが大当りとなって第1特別図柄表示部22aに大当り図柄を導出させた場合、第2特別図柄表示部22bにはずれ図柄を導出させ、実行中の第2特別ゲームを強制終了させる。また、主CPU41は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させた場合、大当り遊技の生起待ち状態とし、大当り遊技の生起待ち状態であることを特定可能な制御情報(以下、生起待ちコマンドと示す)を出力バッファに格納する。大当り遊技の生起待ち状態は、条件装置が作動している状態であって、連続役物装置が作動していない状態に相当する。
【0109】
その他、主CPU41は、各種入賞口への遊技球の入球を検知したことを特定可能な検知信号を入力した場合、賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。例えば、第2始動センサSE2からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、第2始動口28に定められた賞球数分の遊技球が払い出されるように制御する。
【0110】
次に、主CPU41が行う大当り処理について説明する。
主CPU41は、大当り遊技の生起待ち状態において、ゲートセンサSE5から検知信号を入力した場合、大当り処理を実行し、大当り遊技を付与する。本実施形態において、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したことを契機に大当り遊技を付与することは、役物連続作動装置を作動させることに相当する。
【0111】
大当り処理において、主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後、特定した種類の大当り遊技を付与する制御を開始する。したがって、主CPU41は、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。このように、パチンコ遊技機10では、大当りに当選した後、大当り遊技が付与される。
【0112】
大当り処理において主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、開放態様(開放パターン)にしたがって、第1大入賞口29aが開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第1大入賞口29aが閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り処理を終了する。
【0113】
次に、主CPU41が行う小当り処理について説明する。
主CPU41は、小当りの特別ゲームの終了後、小当り処理を行う。なお、小当りの特別ゲームの終了後、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに関係なく、主CPU41は、小当り処理を行う。小当り処理において主CPU41は、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技を付与する制御を開始する。したがって、主CPU41は、小当り処理を実行することにより、小当り遊技を付与する。このように、パチンコ遊技機10では、小当りに当選した後、小当り遊技が付与される。小当り処理において小当り遊技を付与する場合、主CPU41は、0.476秒を上限として第2大入賞口31aが開放するように第3アクチュエータA3を制御する。小当り遊技を付与した後、主CPU41は、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立したことを契機に、第2大入賞口31aが閉鎖されるように第3アクチュエータA3を制御し、小当り処理を終了する。
【0114】
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。
主RWM43には、遊技状態を特定可能な情報(以下、遊技状態情報と示す)が記憶されている。遊技状態情報は、非確変状態と確変状態の何れであるかを特定可能な情報(前述した確率状態情報)と、低開放状態、ショート高開放状態及びロング高開放状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、開放状態情報と示す)と、がある。パチンコ遊技機10では、確率状態情報及び開放状態情報からそれぞれ特定可能な情報の組み合わせによって、制御中の遊技状態を特定することができる。
【0115】
例えば、主CPU41は、確率状態情報から非確変状態であることを特定可能であって、開放状態情報から低開放状態であることを特定可能な場合、通常遊技状態に制御していることを特定することができる。以下の説明において、「通常遊技状態に制御する」とは、非確変状態であることを特定可能な確率状態情報及び低開放状態であることを特定可能な開放状態情報にそれぞれ更新することを意味する。同様に、主CPU41は、確率状態情報から非確変状態であることを特定可能であって、開放状態情報からショート高開放状態であることを特定可能な場合、実質通常状態に制御していることを特定することができる。以下の説明において、「実質通常状態に制御する」とは、非確変状態であることを特定可能な確率状態情報及びショート高開放状態であることを特定可能な開放状態情報にそれぞれ更新することを意味する。
【0116】
主CPU41は、確率状態情報から非確変状態であることを特定可能であって、開放状態情報からロング高開放状態であることを特定可能な場合、特定低確遊技状態に制御していることを特定することができる。以下の説明において、「特定低確遊技状態に制御する」とは、非確変状態であることを特定可能な確率状態情報及びロング高開放状態であることを特定可能な開放状態情報にそれぞれ更新することを意味する。同様に、主CPU41は、確率状態情報から確変状態であることを特定可能であって、開放状態情報からロング高開放状態であることを特定可能な場合、特定高確遊技状態に制御していることを特定することができる。以下の説明において、「特定高確遊技状態に制御する」とは、確変状態であることを特定可能な確率状態情報及びロング高開放状態であることを特定可能な開放状態情報にそれぞれ更新することを意味する。主CPU41は、確率状態情報から確変状態であることを特定可能であって、開放状態情報から低開放状態であることを特定可能な場合、特殊遊技状態に制御していることを特定することができる。以下の説明において、「特殊遊技状態に制御する」とは、確変状態であることを特定可能な確率状態情報及び低開放状態であることを特定可能な開放状態情報にそれぞれ更新することを意味する。
【0117】
主CPU41は、第1大当り遊技の終了後、確変状態であることを特定可能な確率状態情報に更新する。また、主CPU41は、第2大当り遊技の終了後、確変状態であることを特定可能な確率状態情報に更新する。主CPU41は、確変状態であることを特定可能な確率状態情報に更新する場合、確変状態に制御可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、確変回数情報と示す)として「100回」を設定する。確変回数情報は、主RWM43に記憶されている。そして、主CPU41は、確変回数情報から特定可能な回数が1以上である場合、特別ゲームの終了に伴って、確変回数情報から特定可能な回数から1減算し、確変回数情報を更新する。このとき、主CPU41は、第1特別ゲームと第2特別ゲームの何れが終了する場合であっても、当該終了に伴って、確変回数情報を更新する。そして、更新後の確変回数情報が0に達した場合、主CPU41は、非確変状態であることを特定可能な確率状態情報に更新する。この結果、例えば、特殊遊技状態であるときに確変回数情報が0に達したことで非確変状態であることを特定可能な確率状態情報に更新された場合には、特殊遊技状態が終了し、通常遊技状態に制御されることとなる。例えば、特定高確遊技状態であるときに確変回数情報が0に達したことで非確変状態であることを特定可能な確率状態情報に更新された場合には、ロング高開放状態であることを特定可能な開放状態情報が引き続き設定されているため、特定高確遊技状態が終了し、特定低確遊技状態に制御されることとなる。
【0118】
また、主CPU41は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、ショート高開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。主CPU41は、ショート高開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する場合、ショート高開放状態に制御可能な第1特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、第1ショート回数情報と示す)として「20回」を設定する。更に、主CPU41は、ショート高開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する場合、ショート高開放状態に制御可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、第2ショート回数情報と示す)として「8回」を設定する。第1ショート回数情報及び第2ショート回数情報は、主RWM43に記憶されている。
【0119】
主CPU41は、第1ショート回数情報から特定可能な回数が1以上である場合、第1特別ゲームの終了に伴って、第1ショート回数情報から特定可能な回数から1減算し、第1ショート回数情報を更新する。なお、主CPU41は、第2特別ゲームが終了したとしても、第1ショート回数情報を更新しない。そして、更新後の第1ショート回数情報が0に達した場合、主CPU41は、低開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。また、更新後の第1ショート回数情報が0に達した場合、主CPU41は、第2ショート回数情報として「0回」を設定し、第2ショート回数情報を初期化する。また、主CPU41は、第2ショート回数情報から特定可能な回数が1以上である場合、第2特別ゲームの終了に伴って、第2ショート回数情報から特定可能な回数から1減算し、第2ショート回数情報を更新する。なお、主CPU41は、第1特別ゲームが終了したとしても、第2ショート回数情報を更新しない。そして、更新後の第2ショート回数情報が0に達した場合、主CPU41は、低開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。また、更新後の第2ショート回数情報が0に達した場合、主CPU41は、第1ショート回数情報として「0回」を設定し、第1ショート回数情報を初期化する。この結果、実質通常状態であるときに第1ショート回数情報又は第2ショート回数情報が0に達したことで低開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新された場合には、実質通常状態が終了し、通常遊技状態に制御されることとなる。
【0120】
また、主CPU41は、通常遊技状態であるときに大当りに当選して第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の終了後、ロング高開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。また、主CPU41は、第3大当り遊技の終了後、ロング高開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。また、主CPU41は、通常遊技状態以外の遊技状態であるときに大当りに当選して第4大当り遊技が付与された場合、当該第4大当り遊技の終了後、ロング高開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。主CPU41は、ロング高開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する場合、ロング高開放状態に制御可能な第1特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、第1ロング回数情報と示す)として「150回」を設定する。更に、主CPU41は、ロング高開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する場合、ロング高開放状態に制御可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、第2ロング回数情報と示す)として「10000回」を設定する。第1ロング回数情報及び第2ロング回数情報は、主RWM43に記憶されている。
【0121】
主CPU41は、第1ロング回数情報から特定可能な回数が1以上である場合、第1特別ゲームの終了に伴って、第1ロング回数情報から特定可能な回数から1減算し、第1ロング回数情報を更新する。なお、主CPU41は、第2特別ゲームが終了したとしても、第1ロング回数情報を更新しない。そして、更新後の第1ロング回数情報が0に達した場合、主CPU41は、低開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。また、更新後の第1ロング回数情報が0に達した場合、主CPU41は、第2ロング回数情報として「0回」を設定し、第2ロング回数情報を初期化する。また、主CPU41は、第2ロング回数情報から特定可能な回数が1以上である場合、第2特別ゲームの終了に伴って、第2ロング回数情報から特定可能な回数から1減算し、第2ロング回数情報を更新する。なお、主CPU41は、第1特別ゲームが終了したとしても、第2ロング回数情報を更新しない。そして、更新後の第2ロング回数情報が0に達した場合、主CPU41は、低開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。また、更新後の第2ロング回数情報が0に達した場合、主CPU41は、第1ロング回数情報として「0回」を設定し、第1ロング回数情報を初期化する。この結果、特定低確遊技状態であるときに第1ロング回数情報又は第2ロング回数情報が0に達したことで低開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新された場合には、特定低確遊技状態が終了し、通常遊技状態に制御されることとなる。
【0122】
因みに、大当り遊技を付与する場合において、主CPU41は、各種の回数情報を初期化する。具体的に、主CPU41は、大当り遊技を付与する場合、確変回数情報に「0回」を設定し、確変回数情報を初期化する。同様に、主CPU41は、大当り遊技を付与する場合、第1ショート回数情報に「0回」を設定し、第1ショート回数情報を初期化する。また、主CPU41は、大当り遊技を付与する場合、第2ショート回数情報に「0回」を設定し、第2ショート回数情報を初期化する。また、主CPU41は、大当り遊技を付与する場合、第1ロング回数情報に「0回」を設定し、第1ロング回数情報を初期化する。また、主CPU41は、大当り遊技を付与する場合、第2ロング回数情報に「0回」を設定し、第2ロング回数情報を初期化する。また、大当り遊技を付与する場合において、主CPU41は、非確変状態であることを特定可能な確率状態情報に更新するとともに、低開放状態であることを特定可能な開放状態情報に更新する。この結果、大当り遊技の付与中は、通常遊技状態となる。
【0123】
なお、主CPU41は、確率状態情報を更新した場合、更新後の確率状態情報を特定可能な制御情報(以下、確率状態情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、開放状態情報を更新した場合、更新後の開放状態情報を特定可能な制御情報(以下、開放状態情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、確変回数情報を更新した場合、更新後の確変回数情報を特定可能な制御情報(以下、確変回数情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、第1ショート回数情報を更新した場合、更新後の第1ショート回数情報を特定可能な制御情報(以下、第1ショート回数情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、第2ショート回数情報を更新した場合、更新後の第2ショート回数情報を特定可能な制御情報(以下、第2ショート回数情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、第1ロング回数情報を更新した場合、更新後の第1ロング回数情報を特定可能な制御情報(以下、第1ロング回数情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、第2ロング回数情報を更新した場合、更新後の第2ロング回数情報を特定可能な制御情報(以下、第2ロング回数情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態では、遊技状態処理を主CPU41が行うことにより、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0124】
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU41は、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート33を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート33を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート33を通過した場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU41は、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、主基板40内で生成している普通当り抽選乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
【0125】
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新する。この処理において、主CPU41は、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。
【0126】
次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した普通ゲーム用の乱数情報と、主ROM42に記憶されている普通当り判定値と、を基に、普通当りに当選とするかを判定する。普通当りに当選する確率は、高開放状態であるときと、低開放状態であるときと、で異ならせてもよい。普通当りに当選とする場合、主CPU41は、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。普通当りに当選としない場合、主CPU41は、普通ゲームで導出させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。例えば、主CPU41は、遊技状態に応じて、普通ゲームの変動時間の変動時間を決定する。なお、主CPU41は、普通ゲームの変動時間が定められた普通変動パターンを決定することによって、普通ゲームの変動時間を決定するように構成してもよい。普通変動パターンは、主ROM42に記憶するようにしてもよい。その後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
【0127】
そして、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、普通ゲームの実行を開始させることに伴って、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
【0128】
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当りの普通ゲームの終了後、主CPU41は、普通当り処理を行う。普通当り処理において主CPU41は、遊技状態に応じて、普通当り遊技を付与する制御を開始する。したがって、主CPU41は、普通当り処理を行うことにより、普通当りを付与する。このように、パチンコ遊技機10では、普通当りに当選した後に普通当り遊技が付与される。普通当り処理において主CPU41は、遊技状態に応じた開放態様で第2始動口28が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。
【0129】
次に、副CPU51が行う各種処理について説明する。
最初に、副CPU51が行う演出ゲーム処理について説明する。
副CPU51は、演出ゲームや、該演出ゲームに付随する演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、通常遊技状態、実質通常状態及び特定遊技状態の何れかである場合、副CPU51は、第1特別ゲーム用の変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、通常遊技状態、実質通常状態及び特定遊技状態の何れかである場合、副CPU51は、第2特別ゲーム用の変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。一方、特殊遊技状態である場合、副CPU51は、第2特別ゲーム用の変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、特殊遊技状態である場合、副CPU51は、第1特別ゲーム用の変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。このように、副CPU51は、特殊遊技状態であるとき、第2特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させる。一方、副CPU51は、通常遊技状態、実質通常状態及び特定遊技状態の何れかであるとき、第1特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させる。
【0130】
演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU51は、変動パターンコマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に導出させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、大当りの図柄組み合わせを決定する。詳細については後述するが、このとき、副CPU51は、大当り遊技終了後の遊技状態に応じて、大当りの図柄組み合わせを決定する。また、副CPU51は、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当りの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がチャンス図柄である場合、チャンス図柄組み合わせを決定する。このとき、非当り変動パターンが指定されている場合、副CPU51は、リーチを含むチャンス図柄組み合わせ(例えば、「323」や「454」)を決定するとよい。また、副CPU51は、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、リーチ条件が成立していることにより、演出ゲームにおいてリーチ演出を行う場合には、リーチを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、「323」や「454」)を決定するとよい。本実施形態では、非当り変動パターンの中でも非当りリーチあり変動パターンが指定された場合にリーチ条件が成立する。
【0131】
副CPU51は、変動パターンコマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。変動パターンコマンドは、変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する制御情報といえる。また、副CPU51は、リーチ演出を実行させる場合、リーチ演出を実行させるように、演出表示装置25を制御する。そして、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄組み合わせを導出させる。なお、副CPU51は、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に演出図柄組み合わせを導出させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
【0132】
次に、副CPU51が行う当り演出処理について説明する。
副CPU51は、生起待ちコマンドを入力した場合、生起待ち演出が実行されるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。生起待ち演出は、ゲート33へ遊技球を入球させることを促す演出内容で実行される。生起待ち演出は、右打ちすることを促す演出内容で実行される。このように、生起待ち演出は、大当り遊技を開始させることを促す演出内容で実行される。
【0133】
副CPU51は、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。
【0134】
副CPU51は、小当り遊技中、小当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。本実施形態における小当り演出は、演出図柄による小当り図柄を演出表示装置25に表示させ続ける内容となっており、小当りの特別ゲームの終了時における演出表示装置25の表示内容と小当り遊技中における演出表示装置25の表示内容は同一となる。
【0135】
次に、副CPU51が行う状態処理について説明する。
副RWM53には、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。副RWM53に記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、非確変状態及び確変状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用確率状態情報と示す)がある。そして、副CPU51は、確変状態情報コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な情報に副用確率状態情報を更新する。また、副RWM53に記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、低開放状態、ショート高開放状態及びロング高開放状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用開放状態情報と示す)がある。そして、副CPU51は、開放状態情報コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な情報に副用開放状態情報を更新する。
【0136】
また、副RWM53には、確変状態に制御可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、副用確変回数情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、確変回数情報コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な回数に副用確変回数情報を更新する。また、副RWM53には、ショート高開放状態に制御可能な第1特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、副用第1ショート回数情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、第1ショート回数情報コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な回数に副用第1ショート回数情報を更新する。同様に、副RWM53には、ショート高開放状態に制御可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、副用第2ショート回数情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、第2ショート回数情報コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な回数に副用第2ショート回数情報を更新する。また、副RWM53には、ロング高開放状態に制御可能な第1特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、副用第1ロング回数情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、第1ロング回数情報コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な回数に副用第1ロング回数情報を更新する。同様に、副RWM53には、ロング高開放状態に制御可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、副用第2ロング回数情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、第2ロング回数情報コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な回数に副用第2ロング回数情報を更新する。
【0137】
副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている当り状態フラグに、大当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力してから変動パターンコマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている当り状態フラグに、当り遊技中ではないことを特定可能な値を設定する。副CPU51は、小当り生起コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている当り状態フラグに、小当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、小当り生起コマンドを入力した後に変動パターンコマンドを入力すると、当り遊技中でないことを特定可能な値を設定する。副CPU51は、副RWM53に記憶されている当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技中であるか、小当り遊技中であるか、当り遊技中でないか(大当り遊技中でなく、小当り遊技中でないか)を特定できる。なお、副CPU51は、生起待ちコマンドを入力した場合、大当り遊技の生起待ち状態であることを特定可能な値を当り状態フラグに設定するように構成してもよい。この場合、副CPU51は、副RWM53に記憶されている当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技の生起待ち状態であるかを特定することができる。
【0138】
次に、副CPU51が行う演出モード処理について説明する。
副RWM53には、演出モードを特定可能な情報(以下、演出モード情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、大当り遊技の終了後に通常遊技状態に制御された場合、通常演出モードであることを特定可能な演出モード情報に更新する。副CPU51は、大当り遊技の終了後に特定低確遊技状態に制御された場合、チャンス演出モードであることを特定可能な演出モード情報に更新する。同様に、副CPU51は、大当り遊技の終了後に特定高確遊技状態に制御された場合、チャンス演出モードであることを特定可能な演出モード情報に更新する。また、副CPU51は、大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御された場合、特殊演出モードであることを特定可能な演出モード情報に更新する。また、副CPU51は、チャンス演出モードであるときに高開放状態が終了した場合、通常演出モードであることを特定可能な演出モード情報に更新する。同様に、副CPU51は、特殊演出モードにおいて確変状態が終了した場合、通常演出モードであることを特定可能な演出モード情報に更新する。これにより、原則として、通常遊技状態又は実質通常状態に制御されているときの演出モード情報は、通常演出モードであることを特定可能な演出モード情報となる。また、原則として、特定遊技状態に制御されているときの演出モード情報は、チャンス演出モードであることを特定可能な演出モード情報となる。また、原則として、特殊遊技状態に制御されているときの演出モード情報は、特殊演出モードであることを特定可能な演出モード情報となる。
【0139】
また、副CPU51は、演出モード情報から特定可能な演出モードに応じて、モード識別情報が報知されるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも一部を制御する。例えば、副CPU51は、通常演出モードであることを特定可能な場合、通常演出モードに対応する背景音が出力されるようにスピーカ18を制御する。また、例えば、副CPU51は、通常演出モードであることを特定可能な場合、通常演出モードに対応する背景画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。本実施形態では、演出モード処理を副CPU51が行うことにより、演出モードを制御する演出モード制御手段としての機能が実現される。
【0140】
本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも一部が演出実行手段として機能する。そして、本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、発光手段としての装飾ランプ17を副CPU51が制御することにより、発光手段を制御する発光制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、音出力手段としてのスピーカ18を副CPU51が制御することにより、音出力手段を制御する音出力制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、表示手段としての演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。
【0141】
ここで、パチンコ遊技機10において、各遊技状態における遊技時間に対する持ち球の変化について説明する。
パチンコ遊技機10では、第2始動口28へ遊技球を入球させれば、大当りとならなくても高い確率で小当りとなる。このため、右打ちすれば、第2始動口28へ遊技球を入球させることができ、小当り抽選が付与されて賞球を獲得するチャンスが発生する。しかし、特殊遊技状態以外の遊技状態であるときの第2特別ゲームの変動時間は、特殊遊技状態であるときの第2特別ゲームの変動時間よりも大幅に長いため、実際に小当り遊技が付与されて賞球を獲得するチャンスが到来するまでの時間も大幅に長くなる。本実施形態でいえば、第2始動口28へ遊技球を入球させて第2特別ゲームの実行が開始してから、10分程度の時間が経過してから、ようやく第2大入賞口31aが開放されることになる。
【0142】
そして、少なくとも通常遊技状態又は実質通常状態であるときに右打ちする場合、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)が、単位所定時間あたりにおいて獲得可能な遊技球の個数を上回る。更に、通常遊技状態又は実質通常状態であるときには、右打ちする場合、非特定第1始動口26へ遊技球が入球せず、特定第1始動口27aへ遊技球が入球し難いことから、単位所定時間あたりに実行される特別ゲームの回数が大幅に少なくなる。このため、通常遊技状態又は実質通常状態であるときは、左打ちすることが好ましい状況となる。
【0143】
また、特定遊技状態であるときは、通常遊技状態又は実質通常状態であるときよりも、右打ちしたときに特定第1始動口27aへ遊技球が入球し易く、第1特別ゲームを実行させ易い。具体的に、特定遊技状態であるときに右打ちすることで単位時間あたりに特定第1始動口27aへ遊技球が入球する個数は、特定遊技状態であるときに左打ちすることで単位時間あたりに非特定第1始動口26へ遊技球が入球する個数よりも多くなり易い。このため、特定遊技状態であるときは、左打ちすることが好ましい状況となる。
【0144】
一方、特殊遊技状態であるときには、第2特別ゲームの変動時間が短くなる。これにより、特殊遊技状態であるときは、特殊遊技状態以外の遊技状態であるときよりも、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなり易い。このため、特殊遊技状態であるときは、右打ちすることが好ましい状況となる。
【0145】
そして、パチンコ遊技機10によれば、特殊遊技状態に制御されているとき、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなることにより、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数よりも単位所定時間あたりに獲得可能な遊技球の個数の方が多くなる。このように、パチンコ遊技機10では、特殊遊技状態に制御されている場合、右打ちすれば、大当り遊技が付与されなくても、小当り遊技の付与によって所持している遊技球(所謂、持ち球)を増加させることが可能となる。即ち、特殊遊技状態は、他の遊技状態に比して、有利といえる。
【0146】
因みに、パチンコ遊技機10において、通常遊技状態又は実質通常状態に制御されている場合には、左打ちすることが好ましいため、左打ちすることが想定される。しかし、通常遊技状態又は実質通常状態に制御されている場合には、左打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。
【0147】
パチンコ遊技機10において、特定遊技状態に制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。しかし、特定遊技状態に制御されている場合には、右打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少する。但し、特定遊技状態に制御されている場合には、右打ちして特定第1始動口27aへ容易に遊技球を入球させることができるため、通常遊技状態又は実質通常状態に制御されている場合に比して、遊技を継続するときの持ち球の減少を抑制できる。
【0148】
一方、特殊遊技状態に制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。そして、特殊遊技状態に制御されている場合には、右打ちすることで、単位所定時間あたりに小当り遊技が付与されて第2大入賞口31aへ遊技球を入球させることができる機会が多くなるため、持ち球を増やすことができ、遊技を継続するほど持ち球が増加する。このように、特殊遊技状態では、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより、持ち球を増加させることができる。つまり、パチンコ遊技機10は、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊遊技状態に制御可能に構成されている。
【0149】
パチンコ遊技機10において、特殊遊技状態に制御されているときには、大当りとなることを期待させつつ、特殊遊技状態に制御される期間が長くなることも期待させることができる。また、パチンコ遊技機10では、特殊遊技状態に制御されてからの特別ゲームの実行回数が100回に達してしまうと特殊遊技状態が終了してしまうことから、100回の特別ゲームが終了するまでの期間内において特殊遊技状態に制御される期間がより長くなることを期待させることができる。
【0150】
次に、パチンコ遊技機10が有するゲーム性について説明する。
図6(a)及び
図6(b)に示すように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されると、実質通常状態となる。このとき、演出モードは、継続して通常演出モードに制御される。
【0151】
図6(c)及び
図6(d)に示すように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態と実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されて第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。このとき、演出モードは、通常演出モードから特殊演出モードへと切り替わる。このように、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、特殊遊技状態となる。即ち、通常遊技状態及び非特定遊技状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて特別大当り結果が導出された場合には、大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。
【0152】
因みに、図示していないが、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び特定遊技状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されて第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。即ち、通常遊技状態及び特定遊技状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて特別大当り結果が導出された場合には、大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び特殊遊技状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されて第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。
【0153】
図6(e)及び
図6(f)に示すように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されて第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の終了後、特定高確遊技状態に制御される。このとき、演出モードは、通常演出モードからチャンス演出モードへと切り替わる。つまり、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されて第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の前後で遊技状態が変化する。このように、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、特定高確遊技状態となる。
【0154】
また、
図6(g)及び
図6(h)に示すように、パチンコ遊技機10では、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されて第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。このとき、演出モードは、通常演出モードから特殊演出モードへと切り替わる。このように、非特定遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合には、大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。つまり、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されて第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の前後で遊技状態が変化する。このように、第2遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、特殊遊技状態となる。
【0155】
このように、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異なる。つまり、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるか、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となってから第2大当り図柄が導出されるか、によって大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が変化するかが異なる。そして、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態よりも有利である。即ち、第2遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異なる。そして、第2遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態よりも有利である。
【0156】
通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出された場合に第1大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に第2大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じである。即ち、第1遊技状態及び第2遊技状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて特別大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、第2遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じである。
【0157】
因みに、図示していないが、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び特定遊技状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されて第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び特殊遊技状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されて第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。
【0158】
図6(i)及び
図6(j)に示すように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態と実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出されて第3大当り遊技が付与された場合、当該第3大当り遊技の終了後、特定低確遊技状態に制御される。このとき、演出モードは、通常演出モードからチャンス演出モードへと切り替わる。このように、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、特定低確遊技状態となる。因みに、図示していないが、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び特定遊技状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出されて第3大当り遊技が付与された場合、当該第3大当り遊技の終了後、特定低確遊技状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び特殊遊技状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出されて第3大当り遊技が付与された場合、当該第3大当り遊技の終了後、特定低確遊技状態に制御される。
【0159】
図6(k)及び
図6(l)に示すように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されて第4大当り遊技が付与された場合、当該第4大当り遊技の終了後、通常遊技状態に制御される。このとき、演出モードは、通常演出モードから切り替わらず、継続して通常演出モードとなる。このように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されて第4大当り遊技が付与された場合、当該第4大当り遊技の前後で遊技状態が変化せずに第4大当り遊技の終了後に通常遊技状態に制御される。即ち、本実施形態では、第1遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出されて大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の前後で遊技状態が変化せずに大当り遊技の終了後に第1遊技状態に制御される。
【0160】
一方、
図6(m)及び
図6(n)に示すように、パチンコ遊技機10では、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されて第4大当り遊技が付与された場合、当該第4大当り遊技の終了後、特定低確遊技状態に制御される。このとき、演出モードは、通常演出モードからチャンス演出モードへと切り替わる。このように、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されて第4大当り遊技が付与された場合、当該第4大当り遊技の前後で遊技状態が変化する。特に、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に第4大当り遊技の終了後に制御される特定低確遊技状態は、通常遊技状態に比して有利である。即ち、第2遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出されて大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の前後で遊技状態が変化する。そして、第2遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、第1遊技状態に比して有利である。
【0161】
このように、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異なる。つまり、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるか、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となってから第4大当り図柄が導出されるか、によって大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が変化するかが異なる。そして、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態よりも有利である。
【0162】
また、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出された場合に第3大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に第4大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じである。即ち、第1遊技状態及び第2遊技状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて非特殊大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、第2遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じである。
【0163】
その他、パチンコ遊技機10において、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に第2大当り遊技の終了後に制御される演出モードは、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に第4大当り遊技の終了後に制御される演出モードと同じである。具体的に、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合と同様、大当り遊技の終了後にチャンス演出モードに制御される。この結果、通常遊技状態と実質通常状態の何れであるかを認識できていない状況下において大当り遊技が付与された場合には、当該大当り遊技の終了後にチャンス演出モードに制御されても、確変状態であるかを特定することが困難となり、確変状態であることを期待させながら遊技を楽しませることができる。
【0164】
因みに、図示していないが、パチンコ遊技機10では、特定遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されて第4大当り遊技が付与された場合、当該第4大当り遊技の終了後、特定低確遊技状態に制御される。つまり、特定遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異なる。また、パチンコ遊技機10では、特殊遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されて第4大当り遊技が付与された場合、当該第4大当り遊技の終了後、特定低確遊技状態に制御される。つまり、特殊遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異なる。
【0165】
以上のように、パチンコ遊技機10は、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態と実質通常状態の何れであるかによって、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が異なる場合があるゲーム性を有する。これにより、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態と実質通常状態の何れであるときに大当りに当選するかについての注目度が高まる。
【0166】
特に、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技が付与される場合、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態と実質通常状態の何れであったとしても、大当り遊技終了後に特殊遊技状態に制御されることとなる。一方、パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技が付与される場合であっても、大当りに当選したときの遊技状態が通常遊技状態であれば特殊遊技状態に制御されないものの、実質通常状態であれば特殊遊技状態に制御される。このため、通常遊技状態から実質通常状態となった場合、大当りに当選した場合に、大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御されることへの期待度が高くなる。つまり、パチンコ遊技機10において、実質通常状態であるときに大当り抽選において大当りに当選した場合には、通常遊技状態であるときに大当り抽選において大当りに当選した場合に比して、大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御されることへの期待度が高くなる。即ち、本実施形態において、第2遊技状態であるときに大当り抽選において大当りに当選した場合には、第1遊技状態であるときに大当り抽選において大当りに当選した場合に比して、大当り遊技の終了後に第3遊技状態に制御されることへの期待度が高い。
【0167】
但し、パチンコ遊技機10において、実質通常状態は、大当りに当選するまで継続して制御されるわけではない。
図7に示すように、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されると、実質通常状態に制御される。この実質通常状態において20回分の第1特別ゲームが実行された場合には、実質通常状態が終了し、通常遊技状態に制御されることになる。また、20回分の第1特別ゲームが実行される前であったとしても、実質通常状態となってから8回分の第2特別ゲームが実行された場合には、実質通常状態が終了し、通常遊技状態に制御されることになる。つまり、8回分の第2特別ゲームが実行される前であったとしても、実質通常状態となってから20回分の第1特別ゲームが実行された場合には、実質通常状態が終了し、通常遊技状態に制御されることになる。このように、実質通常状態の終了条件には、第1特別ゲームの実行回数が20回に達することで成立する終了条件と、第2特別ゲームの実行回数が8回に達することで成立する終了条件と、がある。即ち、第2遊技状態の終了条件には、第1変動ゲームの実行回数が第1規定回数に達することで成立する第1終了条件と、第2変動ゲームの実行回数が第1規定回数と異なる第2規定回数に達することで成立する第2終了条件と、がある。そして、本実施形態において、第2規定回数は、第1規定回数よりも少ない。
【0168】
因みに、パチンコ遊技機10では、実質通常状態であるときに大当りに当選して大当り遊技が付与される場合においても、実質通常状態が終了する。つまり、実質通常状態の終了条件には、大当りに当選することで成立する終了条件、又は、大当り遊技が付与されることで成立する終了条件があるともいえる。
【0169】
パチンコ遊技機10では、同じ大当り遊技が連続して付与される場合であっても、大当り遊技終了後の遊技状態の有利度が上昇することがある。
例えば、
図8に示すように、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には、第2大当り遊技の終了後に特定高確遊技状態に制御される。その後、特定高確遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には、第2大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御される。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には第2大当り遊技の終了後に特定高確遊技状態に制御され、その後、特定高確遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には第2大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御される。即ち、本実施形態では、通常遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合には大当り遊技の終了後に特定遊技状態に制御され、その後、特定遊技状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出された場合には大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御される。このとき、演出モードは、通常演出モードからチャンス演出モードへ切り替わった後、チャンス演出モードから特殊演出モードへ切り替わることとなる。
【0170】
因みに、
図3に示すように、パチンコ遊技機10では、第1始動口26,27aへの入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選した場合、「5%」の確率で第1大当り図柄、「45%」の確率で第2大当り図柄、「10%」の確率で第3大当り図柄、「40%」の確率で第4大当り図柄がそれぞれ決定される。一方、パチンコ遊技機10では、第2始動口28への入球を契機に行われる大当り抽選において大当りに当選した場合、「20%」の確率で第1大当り図柄、「30%」の確率で第2大当り図柄、「22%」の確率で第3大当り図柄、「28%」の確率で第4大当り図柄がそれぞれ決定される。このように、第2始動口28への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合には、第1始動口26,27aへの入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合に比して、第1大当り遊技が付与される確率が高い。つまり、第2始動口28への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合には、第1始動口26,27aへの入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合に比して、大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御されることへの期待度が高い。特に、第2始動口28への入球を契機とする大当り抽選が頻繁に行われる状況は、特殊遊技状態であることから、たとえ、第2大当り遊技が付与されたとしても大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御されることとなる。即ち、第2始動口への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合には、第1始動口への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合に比して、大当り遊技の終了後に第3遊技状態に制御されることへの期待度が高い。
【0171】
次に、リーチ演出の種類を決定する処理と、大当りの図柄組み合わせを決定する処理と、について説明する。なお、パチンコ遊技機10では、リーチ演出の種類を決定する処理と、大当りの図柄組み合わせを決定する処理と、を副CPU51が行う。
【0172】
まず、リーチ演出の種類を決定する処理について説明する。
パチンコ遊技機10において実行可能なスーパーリーチ演出には、第1リーチ演出と、第2リーチ演出と、第3リーチ演出と、がある。パチンコ遊技機10では、副CPU51がスーパーリーチ演出の種類を決定する。なお、パチンコ遊技機10では、第1リーチ演出~第3リーチ演出のうち第3リーチ演出の大当り期待度が最も高くなるようにスーパーリーチ演出の種類が決定される。また、パチンコ遊技機10では、第1リーチ演出~第3リーチ演出のうち第1リーチ演出の大当り期待度が最も低くなるようにスーパーリーチ演出の種類が決定される。
【0173】
副CPU51は、スーパーリーチ演出を演出内容に含む変動パターンを変動パターンコマンドから特定可能な場合、スーパーリーチ演出の種類を決定する。例えば、副CPU51は、非当りリーチあり変動パターンの中でもスーパーリーチ演出を演出内容に含まない変動パターンを特定可能な場合、スーパーリーチ演出の種類を決定しない。一方、例えば、副CPU51は、非当りリーチあり変動パターンの中でもスーパーリーチ演出を演出内容に含む変動パターンを特定可能な場合、スーパーリーチ演出の種類を決定する。例えば、図柄コマンドからチャンス図柄が特定可能な場合において、副CPU51は、スーパーリーチ演出を演出内容に含む変動パターンを特定可能な場合、スーパーリーチ演出の種類を決定する。一方、例えば、図柄コマンドからチャンス図柄が特定可能な場合において、副CPU51は、スーパーリーチ演出を演出内容に含む変動パターン以外の変動パターンを特定可能な場合、スーパーリーチ演出の種類を決定しない。副CPU51は、少なくとも、遊技状態と、図柄コマンドから特定可能な特別図柄と、に応じてスーパーリーチ演出の種類を決定する。
【0174】
図9に示すように、通常遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドからはずれ図柄、チャンス図柄、第2大当り図柄、第3大当り図柄及び第4大当り図柄のうち何れかを特定可能な場合、第1リーチ演出又は第2リーチ演出を決定する。一方、通常遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第1大当り図柄を特定可能な場合、第1リーチ演出~第3リーチ演出のうち何れかを決定する。
【0175】
実質通常状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドからはずれ図柄、チャンス図柄、第3大当り図柄及び第4大当り図柄のうち何れかを特定可能な場合、第1リーチ演出又は第2リーチ演出を決定する。一方、実質通常状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第1大当り図柄又は第2大当り図柄を特定可能な場合、第1リーチ演出~第3リーチ演出のうち何れかを決定する。
【0176】
特定遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドからはずれ図柄、チャンス図柄、第3大当り図柄及び第4大当り図柄のうち何れかを特定可能な場合、第1リーチ演出又は第2リーチ演出を決定する。一方、特定遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第1大当り図柄又は第2大当り図柄を特定可能な場合、第1リーチ演出~第3リーチ演出のうち何れかを決定する。同様に、特殊遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドからはずれ図柄、チャンス図柄、第3大当り図柄及び第4大当り図柄のうち何れかを特定可能な場合、第1リーチ演出又は第2リーチ演出を決定する。一方、特殊遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第1大当り図柄又は第2大当り図柄を特定可能な場合、第1リーチ演出~第3リーチ演出のうち何れかを決定する。
【0177】
次に、大当りの図柄組み合わせを決定する処理について説明する。
前述したように、パチンコ遊技機10おける大当りの図柄組み合わせには、大当りの偶数図柄組み合わせと、大当りの奇数図柄組み合わせと、大当りの特殊図柄組み合わせと、がある。パチンコ遊技機10では、副CPU51が大当りの図柄組み合わせを決定する。
【0178】
副CPU51は、図柄コマンドから大当り図柄を特定可能な場合、大当りの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、少なくとも、遊技状態と、図柄コマンドから特定可能な大当り図柄の種類と、に応じて大当りの図柄組み合わせを決定する。
【0179】
図10に示すように、通常遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第1大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせ、大当りの奇数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせのうち何れかを決定する。また、通常遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第2大当り図柄又は第3大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせ又は大当りの奇数図柄組み合わせを決定する。また、通常遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第4大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせを決定する。
【0180】
実質通常状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第1大当り図柄又は第2大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせ、大当りの奇数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせのうち何れかを決定する。また、実質通常状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第3大当り図柄又は第4大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせ又は大当りの奇数図柄組み合わせを決定する。
【0181】
特定遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第1大当り図柄又は第2大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせ、大当りの奇数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせのうち何れかを決定する。また、特定遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第3大当り図柄又は第4大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせ又は大当りの奇数図柄組み合わせを決定する。同様に、特殊遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第1大当り図柄又は第2大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせ、大当りの奇数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせのうち何れかを決定する。また、特殊遊技状態であるとき、副CPU51は、図柄コマンドから第3大当り図柄又は第4大当り図柄を特定可能な場合、大当りの偶数図柄組み合わせ又は大当りの奇数図柄組み合わせを決定する。
【0182】
なお、副CPU51は、大当りの図柄組み合わせとして大当りの特殊図柄組み合わせを決定した場合、リーチを形成する演出図柄の種類を決定する。このとき、副CPU51は、「1」~「8」の数字を模した演出図柄の中から、リーチを形成する演出図柄の種類を決定する。そして、大当りの図柄組み合わせとして大当りの特殊図柄組み合わせを決定した場合、副CPU51は、リーチを形成する演出図柄として決定した種類の演出図柄によってリーチを形成させるように、演出表示装置25を制御する。その後、副CPU51は、スーパーリーチ演出を開始させた後のタイミングでリーチを形成する図柄を「数字を模した演出図柄」から「G図柄」に切り替わるように、演出表示装置25を制御する。
【0183】
また、副CPU51は、決定した種類のスーパーリーチ演出を実行させるにあたって、ノーマルリーチ演出を開始させた後のタイミングで、スーパーリーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、決定した種類のスーパーリーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。
【0184】
ここで、
図9に基づき、滞在中の遊技状態と、特別ゲームにおいて導出される特別図柄と、に応じた第3リーチ演出の実行有無について、説明する。なお、本実施形態では、第3リーチ演出が特殊演出に相当する。このように、本実施形態において、演出表示装置25において実行可能な演出の中でも特殊演出に相当する第3リーチ演出は、演出ゲームの実行中であって、演出ゲームにおいて図柄組み合わせが導出されるよりも前に実行可能である。
【0185】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態、特定遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行され得る。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行され得る。このように、本実施形態において、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて特別大当り結果が導出されるときには、特殊演出が実行され得る。
【0186】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行されない。一方、パチンコ遊技機10では、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行される場合がある。このように、本実施形態において、通常状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出されるときには、特殊演出が実行されない。一方、本実施形態において、特別状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出されるときには、特殊演出が実行され得る。同様に、パチンコ遊技機10では、特定遊技状態又は特殊遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行される場合がある。
【0187】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態、特定遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行されない。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行されない。このように、本実施形態において、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて非特殊大当り結果が導出されるときには、特殊演出が実行されない。
【0188】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態、特定遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行されない。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行されない。このように、本実施形態において、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出されるときには、特殊演出が実行されない。
【0189】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態、特定遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるとき、特殊演出としての第3リーチ演出が実行されない。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行されない。このように、本実施形態において、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて非特定結果が導出されるときには、特殊演出が実行されない。
【0190】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態、特定遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されるとき、特殊演出としての第3リーチ演出が実行されない。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行されない。このように、本実施形態において、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて特定結果が導出されるときには、特殊演出が実行されない。
【0191】
因みに、パチンコ遊技機10では、前述したように、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出される場合、リーチ演出が実行されない。したがって、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出されるとき、第3リーチ演出が実行されない。
【0192】
このように、パチンコ遊技機10では、小当り図柄、チャンス図柄及びはずれ図柄のうち何れが特別ゲームにおいて導出される場合であっても、第3リーチ演出が実行されない。つまり、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果が変動ゲームにおいて導出されるときには、特殊演出が実行されない。
【0193】
次に、
図10に基づき、滞在中の遊技状態と、特別ゲームにおいて導出される大当り図柄と、に応じて演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出される可能性の有無について、説明する。なお、本実施形態では、大当りの特殊図柄組み合わせが特殊演出図柄結果に相当する。パチンコ遊技機10において、大当りの図柄組み合わせには、前述したように、大当りの偶数図柄組み合わせ、大当りの奇数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせがある。このように、本実施形態において、大当り図柄結果には、特殊演出図柄結果を含む複数種類の大当り図柄結果がある。
【0194】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態、特定遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出される場合がある。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出され得る。このように、本実施形態において、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて特別大当り結果が導出されるときには、演出ゲームにおいて特殊演出図柄結果が導出され得る。
【0195】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されない。一方、パチンコ遊技機10では、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出される場合がある。このように、通常状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出されるときには、演出ゲームにおいて特殊演出図柄結果が導出されない。一方、特別状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出されるときには、演出ゲームにおいて特殊演出図柄結果が導出され得る。同様に、パチンコ遊技機10では、特定遊技状態又は特殊遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出される場合がある。
【0196】
パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態、特定遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されない。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されない。このように、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて非特殊大当り結果が導出されるときには、演出ゲームにおいて特殊演出図柄結果が導出されない。
【0197】
また、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態、実質通常状態、特定遊技状態及び特殊遊技状態の何れの遊技状態であるときであっても、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されない。つまり、パチンコ遊技機10では、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されない。このように、通常状態及び特別状態の何れであるときであっても変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出されるときには、演出ゲームにおいて特殊演出図柄結果が導出されない。
【0198】
因みに、通常遊技状態であるときであって、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、大当りの偶数図柄組み合わせ、大当りの奇数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせのうち大当りの偶数図柄組み合わせのみが演出ゲームにおいて導出され得る。一方、通常遊技状態以外の遊技状態であるときであって、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、大当りの偶数図柄組み合わせ、大当りの奇数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせのうち大当りの偶数図柄組み合わせ又は大当りの奇数図柄組み合わせが演出ゲームにおいて導出され得る。つまり、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類は、大当りの偶数図柄組み合わせである。一方、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類は、大当りの偶数図柄組み合わせ及び大当りの奇数図柄組み合わせである。このように、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類と少なくとも一部が異なる。即ち、通常状態であるときに変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当り図柄結果の種類は、特別状態であるときに変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当り図柄結果の種類と少なくとも一部が異なる。
【0199】
通常遊技状態であるときであって、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、大当りの偶数図柄組み合わせ、大当りの奇数図柄組み合わせ及び大当りの特殊図柄組み合わせのうち大当りの偶数図柄組み合わせ又は大当りの奇数図柄組み合わせが演出ゲームにおいて導出され得る。つまり、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類は、大当りの偶数図柄組み合わせ及び大当りの奇数図柄組み合わせである。このように、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類と同じである。即ち、通常状態であるときに変動ゲームにおいて特定大当り結果が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当り図柄結果の種類は、特別状態であるときに変動ゲームにおいて特殊大当り結果が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当り図柄結果の種類と同じである。
【0200】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)通常遊技状態と、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後に制御される実質通常状態と、の何れであるかによって、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が異なる。つまり、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるか、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となってから特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるか、によって大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が異なる。これにより、通常遊技状態であるときには、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるかに限らず、大当り抽選において大当りに当選しなかったとしても特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となるかについても注目する楽しみを与え、興趣の向上を図ることができる。
【0201】
(2)実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態よりも有利である。これにより、通常遊技状態であるときには、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるよりも先に、大当り抽選において大当りに当選しなかったとしても特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となるかに対する注目度を向上させ、興趣の向上を図ることができる。更に、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となった場合には、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるかについての注目度をより高め、興趣の向上を図ることができる。
【0202】
(3)通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じである。このため、通常遊技状態であったとしても、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態に制御される状況が創出され、興趣の向上を図ることができる。
【0203】
(4)大当り抽選において大当りに当選した場合において、大当り図柄として第1大当り図柄が決定される割合は、大当り図柄として第2大当り図柄が決定される割合よりも小さい。これにより、大当り図柄として第2大当り図柄が導出される機会の方が多くなる。このため、通常遊技状態であるときに第1大当り図柄が導出されて、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態に制御されたときの驚きを大きくすることができ、結果的に、興趣の向上を図ることができる。
【0204】
(5)通常遊技状態であるときに変動ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されて大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の前後で遊技状態が変化せずに大当り遊技の終了後に通常遊技状態に制御される。一方、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された後に制御される実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されて大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の前後で遊技状態が変化する。つまり、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるか、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となってから第4大当り図柄が導出されるか、によって大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が変化するかが異なる。これにより、通常遊技状態であるときには、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるかに限らず、大当り抽選において大当りに当選しなかったとしても特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となるかについても注目する楽しみを与え、興趣の向上を図ることができる。
【0205】
(6)実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態に比して有利である。つまり、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態よりも有利である。これにより、通常遊技状態であるときには、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるよりも先に、大当り抽選において大当りに当選しなかったとしても特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となるかに対する注目度を向上させ、興趣の向上を図ることができる。更に、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態となった場合には、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるかについての注目度をより高め、興趣の向上を図ることができる。
【0206】
(7)通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じである。このため、通常遊技状態であったとしても、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態に制御される状況が創出され、興趣の向上を図ることができる。
【0207】
(8)大当り抽選において大当りに当選した場合において、大当り図柄として第3大当り図柄が決定される割合は、大当り図柄として第4大当り図柄が決定される割合よりも小さい。これにより、大当り図柄として第4大当り図柄が導出される機会の方が多くなる。このため、通常遊技状態であるときに第3大当り図柄が導出されて、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態に制御されたときの驚きを大きくすることができ、結果的に、興趣の向上を図ることができる。
【0208】
(9)大当り抽選において大当りに当選しなかったとしても、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されれば、通常遊技状態に比して有利な実質通常状態に制御される。このため、大当り抽選において大当りに当選することは勿論のこと、大当り抽選において大当りに当選しなかったとしても特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されて実質通常状態に制御されることを期待することができるゲーム性の下、興趣の向上を図ることができる。更に、実質通常状態の終了条件には、第1特別ゲームの実行回数が第1規定回数としての20回に達することで成立する第1終了条件と、第2特別ゲームの実行回数が第2規定回数としての8回に達することで成立する第2終了条件と、がある。つまり、実質通常状態であるとき、20回分の第1特別ゲームが実行されるか、8回分の第2特別ゲームが実行されれば、実質通常状態が終了することとなる。このように、第1特別ゲームと第2特別ゲームの各特別ゲームの実行回数によって実質通常状態の終了条件が成立するように構成することで、例えば、第1特別ゲームと第2特別ゲームの実行回数の合計回数が規定回数に達することで実質通常状態の終了条件が成立する場合とは異なるゲーム性を創出し、興趣の向上を図ることができる。
【0209】
(10)実質通常状態は、左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨されていることから、基本的に、第1始動口である非特定第1始動口26へ遊技球が入球し、第1特別ゲームが実行されることが想定されている。このような実質通常状態において第2特別ゲームが実行される状況は、推奨される左側領域R1aではなく、右側領域R2aへ遊技球を流下させていることが推測できる。このため、推奨されている左側領域R1aへ遊技球を流下させずに、右側領域R2aへ遊技球を流下させた結果、第2特別ゲームが実行される状況であるならば、第1規定回数よりも少ない第2規定回数分の第2特別ゲームが実行された時点で実質通常状態を終了させる。これにより、実質通常状態においてより多くの特別ゲームが実行されるように、実質通常状態であるときに推奨している左側領域R1aへ遊技球を流下させることを促進することができ、想定されるゲーム性の下、効果的に興趣の向上を図ることができる。
【0210】
(11)第2始動口28への遊技球の入球を期待できる右側領域R2aへ遊技球を流下させることが推奨される特殊遊技状態は、第2始動口28への遊技球の入球を期待できない左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨される通常遊技状態及び実質通常状態に比して、第2始動口28への入球を契機とする大当り抽選が行われる機会が多い。この結果、通常遊技状態及び実質通常状態に比して有利な特殊遊技状態では、通常遊技状態及び実質通常状態に比して、第2始動口28への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選することで大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御される期待度が高い。このため、特殊遊技状態に制御されることへの注目度を高めるゲーム性を創出し、興趣の向上を図ることができる。
【0211】
加えて、実質通常状態であるときに大当り抽選において大当りに当選した場合には、通常遊技状態であるときに大当り抽選において大当りに当選した場合に比して、大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御されることへの期待度が高くなっている。これにより、実質通常状態であるときには、実質通常状態の終了条件が成立するよりも前に大当り抽選において大当りに当選することへの注目度を高めることができ、第1特別ゲームと第2特別ゲームの各特別ゲームの実行回数によって実質通常状態の終了条件が成立するゲーム性をより楽しませることができる。
【0212】
(12)通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後に通常遊技状態に比して有利な特定遊技状態に制御される。その後、特定遊技状態であるときに再び特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後に特定遊技状態に比して有利な特殊遊技状態に制御される。このように、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出され、その後の特定遊技状態であるときに再び特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合であっても、大当り遊技の終了後の遊技状態の有利度が徐々に上昇していく。このため、大当り抽選において大当りに当選し、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が連続して導出される場合でも、遊技状態の変化を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
【0213】
(13)特殊遊技状態では、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより、持ち球を増加させることができる。つまり、特殊遊技状態となれば、大当りに当選しなくても持ち球を増加させることができるため、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が連続して導出されることへの期待感を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0214】
(14)通常遊技状態及び特定遊技状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後、特殊遊技状態に制御される。このため、通常遊技状態であったとしても、特定遊技状態を経ることなく特殊遊技状態に制御される状況が創出され、興趣の向上を図ることができる。
【0215】
(15)通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて大当り抽選において大当りに当選しなかったときに導出され得るチャンス図柄が導出された場合には、その後、実質通常状態に制御される場合がある。そして、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときには、第3リーチ演出が実行され得る。但し、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときには、第3リーチ演出が実行されない。このように、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出される場合、そのときが実質通常状態であれば、通常遊技状態であれば実行されないはずの第3リーチ演出が実行される可能性がある。このため、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出される場合であっても、実質通常状態に制御されているかによって、第3リーチ演出の実行を期待できるかを異ならせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0216】
(16)通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されるときには、第3リーチ演出が実行され得る。このため、通常遊技状態であったとしても、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときと同様に第3リーチ演出が実行されることを期待させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0217】
(17)大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に導出される特別図柄の中でも、導出されたとしても実質通常状態に制御されないはずれ図柄が特別ゲームにおいて導出されるときには、通常遊技状態と実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第3リーチ演出が実行されない。これにより、大当りに当選しなかった場合であっても、特別ゲームにおいて導出される特別図柄がチャンス図柄とはずれ図柄の何れであるかについての注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。つまり、一般的には面白味のない大当りに当選しなかった状況を楽しませることができ、効果的に興趣の向上を図ることができる。
【0218】
(18)通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて大当り抽選において大当りに当選しなかったときに導出され得るチャンス図柄が導出された場合には、その後、実質通常状態に制御される場合がある。そして、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときには、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出され得る。但し、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときには、大当りの特殊図柄組み合わせが導出されない。このように、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出される場合、そのときが実質通常状態であれば、通常遊技状態であれば導出されないはずの大当りの特殊図柄組み合わせが演出ゲームにおいて導出される可能性がある。このため、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出される場合であっても、実質通常状態に制御されているかによって、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されるかを期待できるかを異ならせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0219】
(19)通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されるときには、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出され得る。このため、通常遊技状態であったとしても、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときと同様に大当りの特殊図柄組み合わせが導出されることを期待させることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0220】
(20)通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときには、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されない。但し、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類と少なくとも一部が異なる。つまり、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときは、第4大当り図柄が導出されないものの、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるかによって演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせを異ならせることで大当りの図柄組み合わせの変化を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
【0221】
(21)通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出されるときに演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせの種類と同じである。このように、特別ゲームにおいて導出される大当り図柄が異なる場合であっても、演出ゲームにおいて導出される大当りの図柄組み合わせが同じであることもあるため、演出ゲームと特別ゲームのうち演出ゲームにのみ注目することを抑制でき、特別ゲームと演出ゲームの両方を楽しませ、興趣の向上を図り易くすることができる。
【0222】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態の有利度は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態の有利度と同じであってもよい。例えば、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じであってもよい。
【0223】
・通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異ならせてもよい。例えば、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異なる。一方、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じであってもよい。このように、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるかによって、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。その他、通常遊技状態及び特定遊技状態の何れであるかによって、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。同様に、通常遊技状態及び特殊遊技状態の何れであるかによって、特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。
【0224】
・通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異ならせてもよい。例えば、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異なる。一方、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と同じであってもよい。このように、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるかによって、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。その他、通常遊技状態及び特定遊技状態の何れであるかによって、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。同様に、通常遊技状態及び特殊遊技状態の何れであるかによって、特別ゲームにおいて第3大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。
【0225】
・大当り抽選において大当りに当選した場合において、大当り図柄として第1大当り図柄が決定される割合は、大当り図柄として第2大当り図柄が決定される割合と同じであってもよい。また、大当り抽選において大当りに当選した場合において、大当り図柄として第2大当り図柄が決定される割合は、大当り図柄として第1大当り図柄が決定される割合よりも小さくしてもよい。
【0226】
・通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が同じであってもよい。例えば、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであっても、特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後に特定高確遊技状態に制御されるように構成してもよい。同様に、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出される場合において、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が同じであってもよい。例えば、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであっても、特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後に通常遊技状態に制御されるように構成してもよい。
【0227】
・実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、通常遊技状態であってもよい。例えば、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態の有利度は、通常遊技状態であるときに特別ゲームにおいて第4大当り図柄が導出された場合に大当り遊技の終了後に制御される遊技状態の有利度と同じであってもよい。
【0228】
・大当りに当選し、大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御される場合には、第3リーチ演出が実行されるように構成してもよい。例えば、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときには、第3リーチ演出が実行されるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されるときには、第3リーチ演出が実行されるように構成してもよい。
【0229】
・大当りに当選しなかった場合であっても、第3リーチ演出が実行され得るように構成してもよい。即ち、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるときであっても、第3リーチ演出が実行され得るように構成してもよい。
【0230】
・第3リーチ演出は、大当りの図柄組み合わせが変動表示されるリーチ演出(所謂、全回転リーチ演出)であってもよい。全回転リーチ演出は、各列の演出図柄によって大当りの図柄組み合わせが形成された状態で、各列の演出図柄が同期して変動表示される演出である。そして、全回転リーチ演出が実行された場合、遊技者は、大当りであることを特定することができる。
【0231】
・第3リーチ演出が実行された場合に限って、大当りの特殊図柄組み合わせが確定停止表示されるように構成してもよい。例えば、リーチ演出の種類として第3リーチ演出が決定された場合に限り、副CPU51は、確定停止表示させる図柄組み合わせとして大当りの特殊図柄組み合わせを決定し得るように構成してもよい。
【0232】
・実質通常状態の終了条件を変更してもよい。例えば、実質通常状態の終了条件は、第1特別ゲームの実行回数が第1規定回数としての20回に達することで成立する第1終了条件と、第2特別ゲームの実行回数が第2規定回数としての8回に達することで成立する第2終了条件と、のうち何れか一方のみとしてもよい。その他、例えば、実質通常状態の終了条件は、第1特別ゲームの実行回数と、第2特別ゲームの実行回数と、の合計回数が規定回数に達することで成立する終了条件としてもよい。例えば、実質通常状態の終了条件は、小当りに当選した回数(小当り遊技が付与された回数)が規定回数に達することで成立する終了条件としてもよい。実質通常状態の終了条件は、ショート高開放状態の終了条件と捉えることもできる。
【0233】
・ロング高開放状態の終了条件を変更してもよい。例えば、ロング高開放状態の終了条件には、150回分の第1特別ゲームが終了することで成立する終了条件と、10000回分の第2特別ゲームが終了することで成立する終了条件と、のうち何れか一方のみとしてもよい。その他、例えば、ロング高開放体の終了条件は、第1特別ゲームの実行回数と、第2特別ゲームの実行回数と、の合計回数が規定回数に達することで成立する終了条件としてもよい。例えば、ロング高開放状態の終了条件は、小当りに当選した回数(小当り遊技が付与された回数)が規定回数に達することで成立する終了条件としてもよい。
【0234】
・各遊技状態において遊技球を流下させることが推奨される領域を変更してもよい。例えば、実質通常状態では、通常遊技状態とは異なる領域へ遊技球を流下させることが推奨されるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態では、左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨される一方、実質通常状態では、右側領域R2aへ遊技球を流下させることが推奨されるように構成してもよい。例えば、特殊遊技状態では、左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨されるように構成してもよい。例えば、特定遊技状態では、左側領域R1aへ遊技球を流下させることが推奨されるように構成してもよい。
【0235】
・特殊遊技状態は、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより、持ち球を増加させることができる遊技状態としなくてもよい。例えば、特殊遊技状態は、大当り抽選において大当りに当選する確率が確変状態であるときよりも高い遊技状態としてもよい。例えば、特殊遊技状態は、ロング高開放状態に制御される期間が、上記実施形態において特定遊技状態に制御される期間よりも長い遊技状態としてもよい。
【0236】
・大当りに当選し、大当り遊技の終了後に特殊遊技状態に制御される場合には、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されるように構成してもよい。例えば、実質通常状態であるときに特別ゲームにおいて第2大当り図柄が導出されるときには、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されるように構成してもよい。例えば、通常遊技状態及び実質通常状態の何れであるときであっても特別ゲームにおいて第1大当り図柄が導出されるときには、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出されるように構成してもよい。
【0237】
・大当りに当選しなかった場合であっても、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出され得るように構成してもよい。即ち、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるときであっても、演出ゲームにおいて大当りの特殊図柄組み合わせが導出され得るように構成してもよい。
【0238】
・大当りの特殊図柄組み合わせが確定停止表示される場合には、例えば、大当りの特殊図柄組み合わせ以外の大当りの図柄組み合わせが一旦停止表示された後、当該図柄組み合わせに代えて、大当りの特殊図柄組み合わせが最終的に確定停止表示されるように構成してもよい。この場合、大当りの図柄組み合わせが一旦停止表示されるかについて注目させた後、大当りの図柄組み合わせが一旦停止表示されれば当該図柄組み合わせが大当りの特殊図柄組み合わせに変更されるかについて注目させ、段階的に興趣の向上を図ることができる。なお、大当りの特殊図柄組み合わせは、複数列の演出図柄によって構成される図柄組み合わせとしたが、例えば、1つの演出図柄であってもよい。
【0239】
・通常遊技状態であるときに制御可能な演出モードの種類を2種類以上としてもよい。例えば、通常遊技状態において制御される演出モードと、実質通常状態において制御される演出モードと、を異ならせてもよい。そして、通常遊技状態であること及び実質通常状態であることのうち何れかを特定可能に構成してもよい。その他、例えば、通常遊技状態であるときに制御可能な演出モードのうち特定の演出モードであるときに第2大当り図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示される場合には、第3リーチ演出が実行され得るように構成してもよい。一方、例えば、通常遊技状態であるときに制御可能な演出モードのうち特定の演出モード以外の演出モードであるときに第2大当り図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示される場合には、第3リーチ演出が実行されないように構成してもよい。また、例えば、通常遊技状態であるときに制御可能な演出モードのうち特定の演出モードであるときに第2大当り図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示される場合には、大当りの特殊図柄組み合わせが確定停止表示され得るように構成してもよい。一方、例えば、通常遊技状態であるときに制御可能な演出モードのうち特定の演出モード以外の演出モードであるときに第2大当り図柄が特別ゲームにおいて確定停止表示される場合には、大当りの特殊図柄組み合わせが確定停止表示されないように構成してもよい。特定の演出モードに制御されているときを特別状態とし、特定の演出モード以外の演出モードに制御されているときを通常状態と捉えることもできる。なお、通常遊技状態であるときに制御可能な演出モードのうち特定の演出モードを例に挙げたが、それに限らず、例えば、特別ゲームの実行中に特定の演出(例えば、予告演出やミッション演出)が実行されているときに適用することもできる。
【0240】
・特定第1始動口27aのように可変部材を有する始動口への遊技球の入球を契機に実行される特別ゲームは、上記実施形態のように第1特別ゲームでなくてもよく、例えば、第2特別ゲームであってもよい。
【0241】
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。各実施形態は、何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。上記実施形態は、特殊遊技状態(小当りラッシュ)に制御可能な遊技機でなくてもよい。
【0242】
・上記実施形態のパチンコ遊技機をV確機に具体化する場合、第1始動口26,27aへの入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選したときと、第2始動口28への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選したときと、で大当り遊技の終了後に確変状態に制御される期待度を異ならせてもよい。例えば、第2始動口28への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合には、第1始動口26,27aへの入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合に比して、大当り遊技において特定領域を遊技球が通過する期待度が高い種類の大当り遊技が付与される確率が高くなるように構成してもよい。このように構成する場合、大当り遊技の終了後の遊技状態に注目させることは勿論のこと、大当りとなった特別ゲームが第1特別ゲームと第2特別ゲームの何れであるかについても注目させて、興趣の向上を図ることができる。
【0243】
・上記実施形態における消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)は、遊技領域21へ発射された遊技球の個数であって、有効球の個数ともいえる。上記実施形態における払い出される遊技球の個数は、賞球として払い出される遊技球の個数であって、賞球個数ともいえる。この賞球個数は、全て入賞口へ入球したときの賞球個数であってもよいし、一部の入賞口への入球を契機に払い出される賞球を除いた賞球個数であってもよい。
【0244】
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
【0245】
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて、副基板(副制御部)としてもよい。
【0246】
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。また、上記の変更例において、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、又は、複数の基板としてもよい。
【0247】
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0248】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記遊技状態には、前記通常遊技状態に比して有利な非特定遊技状態があり、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に前記変動ゲームにおいて導出される結果には、特定結果と、非特定結果と、が含まれ、前記通常遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定結果が導出された後には前記非特定遊技状態に制御される一方、前記通常遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記非特定結果が導出された後には前記非特定遊技状態に制御されず、前記非特定遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出された場合には、前記大当り遊技の終了後、前記特殊遊技状態に制御される。
【0249】
(ロ)前記大当り結果には、前記特定大当り結果とは異なる特別大当り結果が含まれ、
前記通常遊技状態及び前記非特定遊技状態の何れであるときであっても前記変動ゲームにおいて前記特別大当り結果が導出された場合には、前記大当り遊技の終了後、前記特殊遊技状態に制御される。
【0250】
(ハ)大当りに当選した場合において、前記大当り結果として前記特別大当り結果が決定される割合は、前記大当り結果として前記特定大当り結果が決定される割合よりも小さい。
【0251】
(ニ)大当り抽選において大当りに当選した場合、変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、前記変動ゲームにおいて導出される結果を決定する結果決定手段と、を備え、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して有利な第2遊技状態と、があり、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に前記変動ゲームにおいて導出される結果には、特定結果と、非特定結果と、が含まれ、前記第1遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定結果が導出された後には前記第2遊技状態に制御される一方、前記第1遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記非特定結果が導出された後には前記第2遊技状態に制御されず、前記大当り結果には、特定大当り結果を含む複数種類の大当り結果があり、前記第2遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出された場合に前記大当り遊技の終了後に制御される遊技状態は、前記第1遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出された場合に前記大当り遊技の終了後に制御される遊技状態と異なることを特徴とする遊技機。
【0252】
(ホ)大当り抽選において大当りに当選した場合、変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、前記変動ゲームにおいて導出される結果を決定する結果決定手段と、を備え、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して有利な第2遊技状態と、があり、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に前記変動ゲームにおいて導出される結果には、特定結果と、非特定結果と、が含まれ、前記第1遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定結果が導出された後には前記第2遊技状態に制御される一方、前記第1遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記非特定結果が導出された後には前記第2遊技状態に制御されず、前記大当り結果には、特殊大当り結果を含む複数種類の大当り結果があり、前記第1遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特殊大当り結果が導出されて前記大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の前後で前記遊技状態が変化せずに前記大当り遊技の終了後に前記第1遊技状態に制御される一方、前記第2遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特殊大当り結果が導出されて前記大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の前後で前記遊技状態が変化することを特徴とする遊技機。
【0253】
(ヘ)大当り抽選において大当りに当選した場合、変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段を備え、前記変動ゲームには、第1始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第1変動ゲームと、第2始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第2変動ゲームと、があり、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して有利な第2遊技状態と、があり、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に前記変動ゲームにおいて導出される結果には、特定結果と、非特定結果と、が含まれ、前記第1遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定結果が導出された後には前記第2遊技状態に制御される一方、前記第1遊技状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記非特定結果が導出された後には前記第2遊技状態に制御されず、前記第2遊技状態の終了条件には、前記第1変動ゲームの実行回数が第1規定回数に達することで成立する第1終了条件と、前記第2変動ゲームの実行回数が前記第1規定回数と異なる第2規定回数に達することで成立する第2終了条件と、があることを特徴とする遊技機。
【0254】
(ト)大当り抽選において大当りに当選した場合、変動ゲームにおいて大当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、前記変動ゲームにおいて導出される結果を決定する結果決定手段と、演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に前記変動ゲームにおいて導出される結果には、特定結果と、非特定結果と、が含まれ、通常状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定結果が導出された場合には、その後、特別状態に制御される場合があり、前記大当り結果には、特定大当り結果を含む複数種類の大当り結果があり、前記通常状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出されるときには、特殊演出が実行されない一方、前記特別状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出されるときには、前記特殊演出が実行され得ることを特徴とする遊技機。
【0255】
(チ)変動ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能であって、大当り抽選において大当りに当選した場合、前記変動ゲームにおいて大当り結果が導出されるとともに前記演出ゲームにおいて大当り図柄結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、前記変動ゲームにおいて導出される結果を決定する結果決定手段を備え、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に前記変動ゲームにおいて導出される結果には、特定結果と、非特定結果と、が含まれ、通常状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定結果が導出された場合には、その後、特別状態に制御される場合があり、前記大当り結果には、特定大当り結果を含む複数種類の大当り結果があり、前記大当り図柄結果には、特殊演出図柄結果を含む複数種類の大当り図柄結果があり、前記通常状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出されるときには、前記演出ゲームにおいて前記特殊演出図柄結果が導出されない一方、前記特別状態であるときに前記変動ゲームにおいて前記特定大当り結果が導出されるときには、前記演出ゲームにおいて前記特殊演出図柄結果が導出され得ることを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0256】
10…パチンコ遊技機 17…装飾ランプ 18…スピーカ 22…情報表示パネル 25…演出表示装置 26…非特定第1始動口 27a…特定第1始動口 28…第2始動口 29a…第1大入賞口 31a…第2大入賞口 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM R1a…左側領域 R2a…右側領域