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特開2023-7105分割発注支援サーバー及び分割発注支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007105
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】分割発注支援サーバー及び分割発注支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230111BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110130
(22)【出願日】2021-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】519169487
【氏名又は名称】株式会社ハヤシ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】林 秀光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB58
(57)【要約】
【課題】分割発注の際に商品の正確な数量の発注を可能とする分割発注支援サーバー及び分割発注支援プログラムを提供する。
【解決手段】分割発注支援サーバー10の演算処理部17は、会員端末30から見積書番号、または被検索情報を検索条件にして、該検索条件を含む検索要求があると、見積書データベース19を検索する。演算処理部17は、検索条件が合致した見積書の見積書情報のうち、少なくとも商品、各種の商品の見積数を通信部15を介して会員端末30へ送信する。会員端末30から、選択された商品の分割発注の分割発注個数を受信すると演算処理部17は前記商品の分割発注個数と当該識別情報とを関連付けた分割発注履歴を、受注履歴データベース20に記憶させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末と通信する通信部と、
見積書の識別情報と、該見積書に載った各種の商品、前記各種の商品の見積数量、及び検索条件となり得る被検索情報を含む見積書情報を見積書毎に記憶する見積書データベースと、
前記見積書毎に前記商品の受注履歴を記憶する受注履歴データベースと、
前記識別情報、及び前記被検索情報の少なくともいずれか一方を検索条件にして、前記ユーザ端末から、該検索条件を含む検索要求があると、前記検索条件に合致する前記識別情報、または前記被検索情報を有する見積書情報を具備する見積書を前記見積書データベースから検索して、該見積書の前記見積書情報のうち、少なくとも商品、前記各種の商品の見積数量を前記通信部を介して前記ユーザ端末へ送信させる制御部を備え、
前記制御部は、送信された前記各種の商品の中から、選択された商品の分割発注の個数(以下、分割発注個数という)を前記ユーザ端末から受信すると、前記商品の分割発注個数と当該識別情報とを関連付けた分割発注履歴を、前記受注履歴データベースに記憶させる分割発注支援サーバー。
【請求項2】
前記制御部は、前記ユーザ端末から前記検索要求があるときは、前記受注履歴データベースから、前記識別情報と関連付けられた分割発注履歴を検索し、該分割発注履歴にある商品の分割発注個数と、前記見積書データベースにおける商品の見積数量と前記分割発注個数の差である残数を、前記通信部を介して前記ユーザ端末へ送信させ、前記ユーザ端末側で、前記分割発注個数と前記残数の表示を許容する請求項1に記載の分割発注支援サーバー。
【請求項3】
各種の商品の在庫数を記憶する在庫データベースを備え、
前記制御部は、前記ユーザ端末から前記見積書情報に含まれる商品の在庫情報要求があった場合には、前記在庫データベースを検索し、その商品に係る在庫数を前記通信部を介して前記ユーザ端末に送信させ、前記ユーザ端末側で、該商品の在庫数の表示を許容する請求項1または請求項2に記載の分割発注支援サーバー。
【請求項4】
前記見積書情報には、見積有効期限を含み、
前記制御部は、前記ユーザ端末からの前記識別情報の受信があった場合、該受信の時期が前記見積有効期限を超過している場合には、前記見積書情報の前記通信部を介しての送信を不許容とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の分割発注支援サーバー。
【請求項5】
コンピュータを、
ユーザ端末と通信する通信手段と、
見積書の識別情報と、該見積書に載った各種の商品、前記各種の商品の見積数量、及び検索条件となり得る被検索情報を含む見積書情報を見積書毎に記憶する見積書データベース手段と、
前記見積書毎に前記商品の受注履歴を記憶する受注履歴データベース手段と、
前記識別情報、及び前記被検索情報の少なくともいずれか一方を検索条件にして、前記ユーザ端末から、該検索条件を含む検索要求があると、前記検索条件に合致する前記識別情報、または前記被検索情報を有する見積書情報を具備する見積書を前記見積書データベース手段から検索して、該見積書の前記見積書情報のうち、少なくとも商品、前記各種の商品の見積数量を前記通信手段を介して前記ユーザ端末へ送信させる制御手段として機能させ、
さらに、前記制御手段として、送信された前記各種の商品の中から、選択された商品の分割発注の個数(以下、分割発注個数という)を前記ユーザ端末から受信すると、前記商品の分割発注個数と当該識別情報とを関連付けた分割発注履歴を、前記受注履歴データベース手段に記憶させる分割発注支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分割発注支援サーバー及び分割発注支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、販売者等が建築資材を販売する際、工事業者が提供した建築図面から当該工事に必要な材料と数量を拾い出して見積書を作成することがある。そして、当該見積案件を受注した場合はその見積書に基づいて材料を納入する。当該見積案件が、大型案件であれば工事の進捗に応じて分割納入していくのが一般的である。
【0003】
特許文献1では、発注者(工事業者)の端末と、製造業者または販売業者の管理サーバーとをネットワークで接続した販売管理システムが提案されている。このシステムでは、発注者の端末を介して見積書作成の依頼があると、発注予定の住宅資材に関する見積もりを管理サーバーが作成する。発注者は、この見積書で作成された事項(情報)に基づいて、発注者が端末を介して、発注するようにしている。ここで、発注予定の複数の商品の納品希望日が異なっている場合、この見積書が作成された段階で、それらの納品希望日を指定するようにしている。
【0004】
特許文献1では、見積書を参考にして、工事の進捗に合わせて必要な建築資材の納品希望日を入力するようにしている。この場合、工期の遅れ等がある場合には、その都度、納品希望日の修正が必要となる問題がある。なお、工事の進捗に合わせて必要な建築資材の納品希望日を異ならしめている理由は、仮に、工事の進捗時期とは関係なく、早期に見積もりされた商品が一括して工事現場に届くと建築資材の置き場の確保及びその管理が必要となるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-222234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このため、従来は、工期の遅れに関係なく、工事の進捗に応じて分割発注(分割納入)していくことが多く行われている。一般的な分割納入の依頼方法は、例えば、見積書に対して該当する物品に手書きで印を付けて数量を変更したものをファックスしたり、あるいは電話による口頭で指示することが行われる。
【0007】
しかし、このような方法では、元の見積書を原本として注文時にはそれをコピーして利用する必要があり、また口頭で注文する場合はいちいち商品名を読み上げたり数量を指定したりするので非常に手間がかかり伝達ミスも起こりやすい。また、分割納入を依頼する場合はどの商品をいくつ注文するかという情報を正確に伝える必要がある。
【0008】
本発明の目的は、上記課題を解決して、分割発注の際に、商品の正確な数量の発注を可能とする分割発注支援サーバー及び分割発注支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するために、本発明の分割発注支援サーバーは、ユーザ端末と通信する通信部と、見積書の識別情報と、該見積書に載った各種の商品、前記各種の商品の見積数量、及び検索条件となり得る被検索情報を含む見積書情報を見積書毎に記憶する見積書データベースと、前記見積書毎に前記商品の受注履歴を記憶する受注履歴データベースと、前記識別情報、及び前記被検索情報の少なくともいずれか一方を検索条件にして、前記ユーザ端末から、該検索条件を含む検索要求があると、前記検索条件に合致する前記識別情報、または前記被検索情報を有する見積書情報を具備する見積書を前記見積書データベースから検索して、該見積書の前記見積書情報のうち、少なくとも商品、前記各種の商品の見積数量を前記通信部を介して前記ユーザ端末へ送信させる制御部を備え、前記制御部は、送信された前記各種の商品の中から、選択された商品の分割発注の個数(以下、分割発注個数という)を前記ユーザ端末から受信すると、前記商品の分割発注個数と当該識別情報とを関連付けた分割発注履歴を、前記受注履歴データベースに記憶させる。
【0010】
また、前記制御部は、前記ユーザ端末から前記検索要求があるときは、前記受注履歴データベースから、前記識別情報と関連付けられた分割発注履歴を検索し、該分割発注履歴にある商品の分割発注個数と、前記見積書データベースにおける商品の見積数量と前記分割発注個数の差である残数を、前記通信部を介して前記ユーザ端末へ送信させ、前記ユーザ端末側で、前記分割発注個数と前記残数の表示を許容してもよい。
【0011】
また、分割発注支援サーバーは各種の商品の在庫数を記憶する在庫データベースを備えていてもよい。そして、前記制御部は、前記ユーザ端末から前記見積書情報に含まれる商品の在庫情報要求があった場合には、前記在庫データベースを検索し、その商品に係る在庫数を、前記通信部を介して前記ユーザ端末に送信させ、前記ユーザ端末側で、該商品の在庫数の表示を許容してもよい。
【0012】
また、前記分割発注支援サーバーでは、前記見積書情報には、見積有効期限を含み、前記制御部は、前記ユーザ端末からの前記識別情報の受信があった場合、該受信の時期が前記見積有効期限を超過している場合には、前記見積書情報の前記通信部を介しての送信を不許容としてもよい。
【0013】
本発明の分割発注支援プログラムは、コンピュータを、ユーザ端末と通信する通信手段と、見積書の識別情報と、該見積書に載った各種の商品、前記各種の商品の見積数量、及び検索条件となり得る被検索情報を含む見積書情報を見積書毎に記憶する見積書データベース手段と、前記見積書毎に前記商品の受注履歴を記憶する受注履歴データベース手段と、前記識別情報、及び前記被検索情報の少なくともいずれか一方を検索条件にして、前記ユーザ端末から、該検索条件を含む検索要求があると、前記検索条件に合致する前記識別情報、または前記被検索情報を有する見積書情報を具備する見積書を前記見積書データベース手段から検索して、該見積書の前記見積書情報のうち、少なくとも商品、前記各種の商品の見積数量を前記通信部を介して前記ユーザ端末へ送信させる制御手段として機能させ、さらに、前記制御手段として、送信された前記各種の商品の中から、選択された商品の分割発注の個数(以下、分割発注個数という)を前記ユーザ端末から受信すると、前記商品の分割発注個数と当該識別情報とを関連付けた分割発注履歴を、前記受注履歴データベース手段に記憶させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、工期の遅れとは関係なく、工事の進捗に応じて分割発注する際に、商品の数量の分割発注を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態の分割発注支援サーバーのブロック図。
図2】会員情報データベースの説明図。
図3】見積書データベースの説明図。
図4】(a)は受注履歴データベースの説明図、(b)は在庫データベースの説明図。
図5】分割発注の概略の流れ図。
図6】ログイン画面の説明図。
図7】コース選択画面の説明図。
図8】検索条件入力画面の説明図。
図9】日付、キーワード、または担当者で絞り検索した結果を示す画面の説明図。
図10】商品選択画面の説明図。
図11】納品/在庫情報画面の説明図。
図12】納品リストの画面の説明図。
図13】注文リストの画面の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態の分割発注支援サーバー及び分割発注支援プログラムを図1図13を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の分割発注支援サーバー10を通信網としてのインターネット80に接続した構成を示す図である。インターネット80には、分割発注支援サーバー10以外に会員端末30、及び販売業者端末50が接続される。なお、図1では、説明の便宜上、会員端末30は、1台のみ図示されているが、相互に異なる会員端末が、WAN、LAN等を含むインターネット80を介して、分割発注支援サーバー10に接続することが可能である。会員端末30、インターネット80及び分割発注支援サーバー10により、分割発注支援システムが構成される。会員端末30は、ユーザ端末に相当する。
【0018】
(販売業者端末50)
販売業者端末50は、コンピュータからなる。なお、前記販売者は、商店、メーカー等を含む。
【0019】
(会員端末30)
会員端末30は、コンピュータからなる。会員端末30は、分割発注支援サーバー10を使用する販売店から商品としての建築資材を分割発注するための会員登録した者又は会員登録を希望する者が使用する。会員端末30は、インターネット80に接続可能な汎用のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の携帯端末が使用可能である。
【0020】
会員端末30には、インターネット80のwwwを用いて処理を行うため、Webブラウザがインストールされている。会員端末30には当該ブラウザの情報を画面表示するモニタ、及び当該モニタの表示画面を通じて情報の入力を行うタッチパネル、キーボード、マウスなどの入力装置を有する。会員としては、限定はしないが、例えば、購入した建築部品を用いて建築を行う者、すなわち、工務店、建設業社、大工、或いは、日曜大工のために建築部品を使用する一般の消費者であってもよい。
【0021】
(分割発注支援サーバー10)
分割発注支援サーバー10は、種々の建築部品を、二次の販売店、工務店等に販売する販売者(以下、管理者ともいう)が管理するサーバーである。分割発注支援サーバー10は、コンピュータからなる。該コンピュータは、CPU17(以下、演算処理部という)、メモリ、ハードディスク等の記憶装置16、通信部15、及びその他の周辺回路(図示しない)によって構成される。
【0022】
前記メモリは、演算処理部17が分割発注支援プログラムを実行する時に該プログラムを展開するワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリである。分割発注支援プログラムは、Webアプリケーションである。前記ハードディスクは、後述する各種データベース、及び、演算処理部17が実行するための分割発注支援プログラムのデータ等を記録するための記録装置である。
【0023】
すなわち、演算処理部17は分割発注支援サーバー10の全体的な演算処理を行うとともにシステムプログラム、後述する分割発注支援プログラムを実行する。分割発注支援サーバー10は、分割発注支援プログラムが実行されることにより、その機能を実行する。なお、ハードディスクをSSD(ソリッドステートドライブ)に代えてもよい。記憶装置16に記憶されるデータベースは、会員情報データベース18、見積書データベース19、受注履歴データベース20及び在庫データベース21を含む。また、分割発注支援サーバー10の前記各種データベースは、前記販売業者端末50により、更新される。通信部15は、演算処理部17に制御されてインターネット80を介して、会員端末30と通信を行う。
【0024】
(会員情報データベース18)
図2に示す会員情報データベース18は、会員の情報を管理するためのデータベースである。会員情報データベース18は、会員名、住所、商品の送付先、支払い形態などの一般的な会員に関する情報である会員情報18a、当該会員が分割発注支援システムにログインするための会員ID及びパスワード18b、及びその他の情報を管理する。
【0025】
(見積書データベース19)
図3に示す見積書データベース19は、過去に会員のために見積書毎に作成された見積書の内容事項、すなわち、見積書情報を格納するデータベースである。
【0026】
見積書の内容事項は、見積先(発注者)である会員名191、会員ID192、会員住所193、見積先の担当者名194、見積日付195、当該見積書の有効期限196、工事名称198、商品リスト199がある。また、当該見積書の見積書番号197は、見積書毎に付されるユニーク(固有)な番号であり、識別情報に相当する。見積先の担当者名194、見積日付195、及び工事名称198は被検索情報に相当する。有効期限196は、見積有効期限に相当する。
【0027】
商品リスト199は、行毎に商品が載ったリストである。該リストには、行番号199a、商品名199b、商品コード199c、見積数199d、単価199e、金額199f、受注数199g、及び合計金額199h等を含む。行番号199aは、「1」を初期値にして行が増加する毎に「1」が加算された整数が付された番号である。商品名199bは、各行において見積もられた商品名である。商品コード199cは当該商品のコードである。本実施形態では、見積数は、個数や量を含み、見積数量に相当する。前記合計金額は、見積合計金額に相当する。
【0028】
見積数199dは、各行の商品の個数である。単価199eは、各行の商品の単価である。金額199fは、各行の「単価」×「見積数」の金額である。受注数199gは、検索された当日までに各行の商品に関して会員から発注を受けた数量である。合計金額199hは、上記した各行の商品の金額の合計額、及び消費税等を含む。
【0029】
(受注履歴データベース20)
図4(a)に示す受注履歴データベース20は、見積書の商品に関して、分割発注された分割発注履歴(販売者側からみれば分割受注履歴である)を格納するデータベースである。図4(a)に示すように分割発注履歴には、受注日201、受注番号202、会員ID203、商品コード204、商品名205、受注数(発注済数)206、見積書番号207、見積行番号208、出荷数209及び未出荷数(図示しない)がある。
【0030】
受注日201、受注番号202、会員ID203、商品コード204、商品名205、受注数206、見積書番号207及び見積行番号208は、受注がある毎に分割発注支援サーバー10により更新される。
【0031】
出荷数209及び未出荷数(図示しない)は、出荷がある毎に管理者が有する販売業者端末50により更新される。
受注日201は、受注があった日である。受注番号202は受注がある毎に付されるユニーク(固有)な番号である。会員ID203は、受注があった商品が記載された前記見積書に付与された会員ID192と同じである。商品コード204は、受注があった商品が記載された前記見積書の行番号199aに記載された商品名199bの商品コード199cと同じである。商品名205は、受注があった前記商品が記載された前記見積書の行番号199aに記載された商品名199bと同じである。受注数(発注済数)206は受注があった前記商品の数量である。見積書番号207は、受注があった商品が記載された見積書の番号であり、図3の見積書番号197と同じである。見積行番号208は、受注があった前記商品が記載された前記見積書の行番号199aと同じである。出荷数209は、当該商品を受注した後、出荷した数量である。 (在庫データベース21)
図4(b)に示す在庫データベース21は管理者が倉庫等にある商品に関する在庫情報のデータベースである。在庫データベース21は、前記倉庫へ各種の商品の入庫、及び前記発注等による出庫がある毎に図示しない管理者が有する販売業者端末50を介して商品の在庫数量が更新される。図4(b)に示すように、在庫情報には、商品コード211、商品名212、在庫数213、仕入先名214、仕入先コード215、発注要否216等がある。
【0032】
商品コード211は、管理対象の商品のコードである。商品名212は、商品コード211が付された商品名である。在庫数213は、該商品の倉庫等にある数量である。仕入先名214は、該商品の仕入先である。仕入先コード215は、前記仕入先のコードである。発注要否216は、在庫数213が0、または、0近傍の数値となった場合に、発注が必要を意味する仕入れ要求が、図示しない仕入れ先の端末に対して演算処理部17の制御により、仕入先コード215を介して送信される。
【0033】
(実施形態の作用)
次に、上記分割発注支援システム及び分割発注支援プログラムの作用を図5図13を参照して説明する。
【0034】
分割発注支援サーバー10には、前述した各種のデータベース18、19、20、21が作成されているものとして説明する。なお、これらのデータベース18、19、20、21の登録の処理動作は、本発明の開示目的ではないため、説明を省略する。
【0035】
図5において、S10~S70は、発注者が分割発注するときにおける会員端末30側のステップの一例である。また、図5において、S100~S150は、会員端末30からの送信に応じて分割発注支援サーバー10が前記分割発注支援プログラムにより実行するステップの一例である。該分割発注支援プログラムにより、通信部15及び演算処理部17は、通信手段及び制御手段としてそれぞれ機能する。見積書データベース19及び受注履歴データベース20は、見積書データベース手段及び受注履歴データベース手段としてそれぞれ機能する。
【0036】
(会員端末30:S10;ログイン)
S10では、会員は会員端末30を操作して所定のアクセス先(URL)にアクセスし、ログインのためのWebページをモニタの表示画面に表示させてログインを行う。
【0037】
例をもって説明する。図6は、会員端末30が備えるモニタのログイン画面61の表示例を示す。図6に示すようにログイン画面61は会員ID及びパスワードの入力を会員に求めるための入力欄62、63及びログインボタン64が設けられている。会員が自分の会員IDとパスワードを当該入力欄62、63にそれぞれ入力したのち、ログインボタン64を操作する。すると、これらの情報が分割発注支援サーバー10に送られる。
【0038】
(分割発注支援サーバー10:S100;認証)
演算処理部17は、受信した会員IDとパスワードの情報を図2の会員情報データベース18のID、パスワード18bと比較する認証処理を行う。受信した会員IDとパスワードの情報を会員情報データベース18のID、パスワード18bとが一致している場合、演算処理部17は、その認証結果を会員端末30に送信する。会員端末30では、モニタの表示画面に図7に示すコース選択画面65が表示される。
【0039】
(会員端末30:S20;コース選択)
図7に示すように、コース選択画面65では、検索による注文ボタン66、見積書による注文ボタン67及び戻るボタン68が配置されている。
【0040】
S20の「コース選択」では、検索による注文ボタン66が会員により操作されると、注文ボタン66によるコース選択が行われた旨の検索要求が分割発注支援サーバー10に送信される。この検索要求に応じて分割発注支援サーバー10の演算処理部17は、当該会員の会員端末30のモニタに対して図示しない検索画面を表示させる。なお、前記検索画面の使用による分割発注支援サーバー10の検索の処理動作は、本発明の開示目的ではないため、説明を省略する。
【0041】
一方、見積書による注文ボタン67が会員により操作されると、注文ボタン67によるコース選択が行われた旨の検索要求が分割発注支援サーバー10に送信される。この検索要求に応じて分割発注支援サーバー10の演算処理部17は、当該会員の会員端末30のモニタの表示画面に図8に示す見積書による検索メニュー画面70を表示させる。なお、戻るボタン68が操作されると、図6のログイン画面61に戻る。
【0042】
(会員端末30:S30;検索条件入力)
検索メニュー画面70は、見積書番号の入力欄71、見積日付の検索範囲期間の開始日入力欄72a及び終了日入力欄72b、キーワード入力欄73、担当者入力欄74、検索ボタン75及び戻るボタン76が配置される。
【0043】
見積書番号の入力欄71には、会員が会員端末30の入力装置(図示しない)を操作することにより見積書番号が入力される。開始日入力欄72a及び終了日入力欄72bに会員が会員端末30の入力装置(図示しない)を操作することにより見積日付の検索範囲期間が設定される。キーワード入力欄73に会員が会員端末30の入力装置(図示しない)を操作することによりキーワードが入力される。担当者入力欄74に会員が会員端末30の入力装置(図示しない)を操作することにより見積書の作成時の会員側の担当者の名前が入力される。会員は、この入力欄71、72a,72b、73、74のいずれか1つ以上にデータを入力し、または設定する。入力または設定されたデータは検索条件となる。
【0044】
以下では、見積書番号が入力された場合の検索を「見積書番号検索」、見積日付の検索範囲期間が設定された場合の検索を「日付検索」という。また、キーワードが入力された場合の検索を「キーワード検索」、担当者名が入力された場合の検索を「担当者検索」という。「キーワード検索」が実行される場合、見積書データベース19に記録された工事名称198の情報が検索対象に含まれる。
【0045】
いずれか1つの入力欄に前記データが入力または設定された後、検索ボタン75が操作されると、前記データを含む検索要求が分割発注支援サーバー10へ送信される。なお、戻るボタン76が操作されると、図7のコース選択画面65に戻る。
【0046】
(分割発注支援サーバー10:S110;検索)
演算処理部17は、前記検索要求を受信すると、検索条件に合致する情報を有する見積書を見積書データベース19及び受注履歴データベース20から検索する。以下、詳述する、
<見積書データベース19での検索>
演算処理部17は、見積書データベース19に対して前記検索条件の受信に応じて見積書番号検索、日付検索、キーワード検索、担当者検索のいずれかの検索を行う。演算処理部17は、その検索結果である複数の見積書がヒットした場合、会員端末30に会員端末30にその検索結果を送信する。これにより、会員端末30のモニタの表示画面81は図9に示すように映される。
【0047】
<複数の見積書が検索結果の場合>
複数の見積書がある場合は、日付検索、キーワード検索、または担当者検索が行われた場合に生ずる。この場合には、図9に示すように、会員端末30のモニタの表示画面81に、複数の見積書に関する明細の一部がリスト形式で表示される。また、図9の表示画面81には、戻るボタン85が表示される。このリスト形式では、見積書の日付が表示される日付欄82、見積書番号が表示される見積書番号欄83、及び工事名称が表示される工事名称欄84が行毎に設けられていて、全体では、日付の若い見積書を一番上にして降順に配置される。
【0048】
図9において、表示画面81に複数表示された検索結果中に希望する見積書がある場合には、会員端末30の入力装置(図示しない)を操作する。具体的には、会員は、当該見積書に関する行をマウス等で選択して、当該行のエリアをアクティビティにする。この後、会員は、当該行をマウス等によりクリックする。
【0049】
これにより、後述する図10に示すように単数の見積書を検索結果とすることと同様の内容項目が表示される。例えば、図9の表示画面81が表示された場合、見積書番号が「12345」の見積書の内容を見たい場合には、当該見積書の行をアクティビティにして、クリックする。
【0050】
この結果、会員端末30からは、クリックされた見積書についての識別情報としての見積書番号を含む検索要求が分割発注支援サーバー10に送信される。分割発注支援サーバー10は、この検索要求に応じて、当該見積書番号を有する見積書の各種情報を、会員端末30に送信する。この見積書の各種情報に基づいて、会員端末30は、そのモニタに図10の表示画面を映す。なお、図9において、表示画面81の戻るボタン85が操作された場合には、会員端末30はそのモニタ(図示しない)に図8の検索メニュー画面70を表示させる。
【0051】
<単数の見積書が検索結果の場合、或いは上記複数の見積書から単数の見積書が選択された場合>
見積書番号検索、日付検索、キーワード検索、または担当者検索が行われて単数の見積書がヒットした場合、見積書番号、日付、キーワード、担当者が被検索情報に相当する。このときの検索要求の送信データには、前記見積書番号、日付、キーワード、担当者がそれぞれ含まれる。また、上記複数の見積書から単数の見積書が選択された場合は、見積書番号が唯一であるため、見積書番号が識別情報に相当する。
【0052】
<有効期限による制約>
単数の見解書がヒットした場合、演算処理部17は、今回ログインがあった「日」が前記見積書番号が付与された見積書の有効期限内にあるか否かを判定する。今回ログインがあった「日」が、前記見積書の有効期限を超過していた場合には、会員端末30に、例えば「見積書の有効期限を経過している。このため、演算処理部17は、問合わせの見積書は表示できません。」等の表示しない旨(図示しない)を、会員端末30のモニタに表示させる。反対に、今回ログインがあった「日」が、前記見積書の有効期限内である場合には、演算処理部17は、下記の処理を行う。
【0053】
演算処理部17は、受注履歴データベース20から当該見積書番号207及び見積行番号208を検索キーにして、当該商品の受注数(会員からすれば発注済数)206を抽出する。見積書番号及び見積行番号をそれぞれ共通とする場合、受注数206は、後述する発注済数欄95の発注済数及び前記見積書データベース19の受注数199gと同値である。
【0054】
演算処理部17は、抽出した各商品の受注数(発注済数)206と、当該見積書の当該商品の見積数199dの差分(残数)を算出する。そして、演算処理部17は、前記見積書の工事名称、見積書番号、見積日付、有効期限、行番号、商品名、見積数、受注数、差分(残数)、及び各商品の見積単価等を会員端末30に送信する。すなわち、演算処理部17は、これらの各種データを会員端末30に送信する。このことにより、これらの各種データは会員端末30のモニタの表示画面81(図10参照)に表示可能にされる。
【0055】
(会員端末30:S40;商品選択)
次に、新規注文(すなわち、分割発注)のための商品選択について説明する。
図10は分割発注支援サーバー10から受信した前記工事名称、見積書番号等の各種データに基づいた会員端末30のモニタの表示画面81での表示例である。同図に示すように前記各種データ等に基づいて上から順に検索名欄86、工事名称欄87、見積書番号欄88、見積日付欄89が表示される。また、当該見積書の有効期限欄90、商品リスト91、納品リストボタン98、戻るボタン85、及び発注ボタン99が表示される。ここで各欄87~90には、図3に示す見積書データベース19から見積書番号等を検索キーにして、図3に示す当該見積書の工事名称198、見積書番号197、見積日付195、及び当該見積書の有効期限196が表示される。
【0056】
商品リスト91は、検索でヒットした見積書の明細中から抽出した一部のデータが行毎に商品が載ったリストである。該リストには、行番号欄92、商品名欄93、見積数欄(数量)94、発注済数欄95、残数欄96、注文数欄97等を含む。各欄92~94には、見積書データベース19から見積書番号、行番号を検索キーにして、図3に示す当該見積書の行番号199a、商品名199b,及び見積数199dが表示される。
【0057】
発注済数欄95には、図4(a)に示す受注履歴データベース20の見積書番号207、及び見積行番号208を検索キーにして、受注数(発注済数)206が表示される。すなわち、発注済数欄95には、当該商品の既に発注済みとなった数量が表示される。該リストの残数欄96には、前記差分が表示される。注文数欄97は、新規に分割発注する当該商品の数値が表示される。なお、最初に商品リスト91が表示画面81に表示される場合には、注文数欄97のいずれの行も、ブランクで表示される。なお、図10では、説明の便宜上、既に分割発注がされた状態として、分割発注の対象商品である商品B、商品C、商品E及び商品Fの当該欄には、数量が表示されている。
【0058】
図10において、表示画面81の戻るボタン85が操作された場合には、会員端末30はそのモニタ(図示しない)に図8の検索メニュー画面70を表示させる。
ここで、図10に示す商品リスト91において、商品B、商品C、商品E及び商品Fの注文数欄97がブランクであって、会員が新たに分割発注する場合について説明する。
【0059】
商品名欄93が、例えばカーソルKがマウスオーバでクリックされると、図5に示すように会員端末30から分割発注支援サーバー10に納品/在庫情報要求が送信される。この納品/在庫情報要求は、在庫情報要求に相当する。前記納品/在庫情報要求の送信データには前記見積書番号、見積行番号、商品名等が含まれる。
【0060】
なお、会員端末30がタッチパネルを備えるスマートフォン、タブレット端末等の場合には、各行の商品名欄93をタッチ操作してもよい。この場合、会員端末30から分割発注支援サーバー10に納品/在庫情報要求指令が送信される。
【0061】
(分割発注支援サーバー10:S120;納品/在庫情報検索)
演算処理部17は、納品/在庫情報要求指令に基づいて、受注履歴データベース20及び在庫データベース21から当該商品の納品/在庫情報に関するデータを検索する。検索結果は演算処理部17により、会員端末30へ送信される。
【0062】
納品/在庫情報に関するデータとしては、図10に表示されていないデータである、当該商品の納品済み数、未出荷数、在庫状況数等を含む。当該商品の納品済数、及び未出荷数は、受注履歴データベース20にて検索される。在庫状況数は、在庫データベース21にて検索される。
【0063】
(会員端末30:S50;注文数決定)
会員端末30は、受信した当該商品の納品/在庫情報に基づいて、図11に示すように納品/在庫情報画面であるダイアログボックス100を表示する。
【0064】
ダイアログボックス100は、上から順に、商品名欄101、見積数欄102、納品済欄103、未出荷欄104、残数欄105、見積単価欄106、在庫状況欄107、新規注文数入力部108、決定ボタン109及び戻るボタン110が設けられる。商品名欄101には、カーソルKが前記マウスオーバでクリックされ、或いはタッチ操作された商品名欄93の商品名が表示される。見積数欄102には、当該商品の見積数が図10で示す見積数欄94の見積数に基づいて表示される。納品済欄103には当該商品の前記受注数のうち、前記納品済数が表示される。未出荷欄104には当該商品の前記受注数のうち、前記未出荷数が表示される。残数欄105には当該商品の残数が図10で示す残数欄96の残数に基づいて表示される。見積単価欄106には当該商品の見積単価が表示される。在庫状況欄107には、当該商品の在庫状況(在庫数)が表示される。
【0065】
新規注文数入力部108は、数値入力欄108a、数値増加操作ボタン108b及び数値減少操作ボタン108cからなる。数値増加操作ボタン108bを操作する毎に数値入力欄108aの数値が1つ増加する。また、数値減少操作ボタン108cを操作する毎に数値入力欄108aの数値が1つ減少する。数値増加操作ボタン108b及び数値減少操作ボタン108cの操作によって、会員は、当該商品の新たな注文数を入力する。
【0066】
決定ボタン109が操作されると、数値入力欄108aに入力された数値が確定し、図10の商品選択画面である表示画面81に戻る。この場合、図10において、当該商品の注文数欄97に確定した注文数が表示される。また、決定ボタン109が操作されずに戻るボタン110が操作されると、数値入力欄108aに入力された数値が確定されずに、図10の商品選択画面である表示画面81に戻る。以下では、商品B、商品C、商品E及び商品Fにおいて、上記のようにして新規注文数が入力されて図10に示すように、各商品の注文数欄97に数値が表示されたものとして説明する。上記のように新規注文数の入力が終了後、図10に示す納品リストボタン98が操作されると、図5に示すように会員端末30から分割発注支援サーバー10へ納品情報要求が送信される。
【0067】
(分割発注支援サーバー10:S130;納品リスト作成)
演算処理部17は、受信した納品情報要求に応じて見積書データベース19及び受注履歴データベース20から、当該見積書番号、行番号を検索キーにして前記納品済数、前記未出荷数、前記残数を抽出または算出して納品リスト情報を作成する。そして、演算処理部17は、作成した納品リスト情報を会員端末30に送信する。
【0068】
(会員端末30:S60;納品リスト表示)
会員端末30は、受信した当該見積書番号に関する納品リスト情報に基づいてモニタ(図示しない)の表示画面81に図12に示すように納品リスト120を表示させる。
【0069】
納品リスト120には、商品名欄121、見積数欄122、納品済欄123、未出荷欄124及び残数欄125等を含む。欄121、122には、見積書データベース19から見積書番号、見積行番号を検索キーにして、図3に示す当該見積書の商品名199b,及び見積数199dが表示される。納品済欄123には、当該商品の前記受注数のうち、前記納品済数が表示される。未出荷欄124には、当該商品の未出荷数が表示される。残数欄125には、当該商品において、見積数から前記納品済数と前記未出荷数をそれぞれ引いた数が表示される。また、表示画面81には、戻るボタン127が設けられる。表示画面81に納品リスト120が表示されることにより、会員は既に発注された商品についての見積数に対する発注状況、未出荷状況、残数状況を一括して知ることができる。
【0070】
戻るボタン127が操作されると、会員端末30のモニタは、図10の表示画面81に戻る。図10の発注ボタン99が操作されると、会員端末30は、注文リスト要求を分割発注支援サーバー10に送信する。前記注文リスト要求には、図10に示す商品の注文数欄97に入力した注文数、前記注文数が入力された当該商品の行番号、当該商品名、見積書番号、工事名称を含む。前記注文数は、後に受注履歴データベース20に記録される際に受注数206となる。この受注数206は分割発注個数に相当する。
【0071】
(分割発注支援サーバー10:S140;注文リスト作成)
図5に示すように前記注文リスト要求は分割発注支援サーバー10の演算処理部17が受信する。演算処理部17は、該注文リスト要求に応じて見積書データベース19を参照する。そして、演算処理部17は注文数、前記注文数が入力された当該商品の行番号、当該商品名、見積書番号、工事名称等を含む注文リスト情報を作成する。注文リスト情報には、注文数、当該商品の行番号、当該商品名、見積書番号、工事名称の他、見積書データベース19に該商品に運搬費が付加している場合、該運搬費を含む。そして、演算処理部17は、作成した注文リスト情報を会員端末30に送信する。
【0072】
(会員端末30:S70;注文リスト表示)
会員端末30は、受信した当該見積書番号に関する注文リスト情報に基づいてモニタ(図示しない)に図13に示す表示画面81を表示させる。表示画面81には、見積書番号欄130、工事名称欄131、注文リスト132、希望納期欄136、納入場所選択欄137、要望事項入力欄138が設けられる。また、表示画面81には、注文決定ボタン139、戻るボタン140、終了ボタン141が設けられる。見積書番号欄130、及び工事名称欄131には、前記見積書番号及び工事名称がそれぞれ表示される。
【0073】
注文リスト132には、行番号欄133、商品名欄134、注文数欄135等を含む。行番号欄133には、前記注文数が入力された当該商品の行番号が行毎に表示される。商品名欄134には、前記注文数が入力された当該商品名が行毎に表示される。注文数欄135には、前記注文数が入力された当該商品名の注文数が行毎に表示される。また、注文された商品に見積書データベース19において運搬費が付加している場合には、商品名欄134において、最下行等には、該運搬費が表示される。希望納期欄136には、会員が納品を希望する日の入力がされる。
【0074】
納入場所選択欄137には、現場選択ボタン137a、会社選択ボタン137b、その他選択ボタン137cが設けられる。これらのボタンはラジオボタンから構成される。その他選択ボタン137cに隣接した入力欄137dには、前記現場及び前記会社以外の納入場所の入力が可能となっている。要望事項入力欄138には、要望事項の入力が可能となっている。
【0075】
注文リスト132に表示された事項が会員の希望通りに表示されていない場合、戻るボタン140が操作されると、モニタは、図10に示す表示画面81に戻る。注文決定ボタン139は、注文リスト132に表示された事項が会員の希望通りに表示されている場合に操作される。この操作により、分割発注支援サーバー10に注文要求が送信される。前記注文要求には、前記希望納期欄に入力された希望納期、納入場所選択欄137においてボタンで選択された納入場所、要望事項等の情報を含む。なお、前記納入場所は、その他選択ボタンが操作されている場合は、入力欄137に入力された場所を含む。
【0076】
終了ボタン141が操作されると、注文処理を中断して会員端末30のモニタ(図示しない)はログアウト図6に示すログイン画面61に戻る。
(分割発注支援サーバー10:S150;受注処理)
図5に示すように前記注文要求は分割発注支援サーバー10の演算処理部17が受信する。この要求に応じて演算処理部17は、前記S140で作成した注文リスト情報及び前記注文要求に含まれる前記希望納期、前記納入場所、要望事項に基づいて受注処理を行う。この受注処理には、注文要求に含まれる希望納期、納入場所、要望事項を、販売業者端末50に送信する発注依頼処理を含む。この受注処理には演算処理部17が受注履歴データベース20に対して当該見積書番号と関連付けられて分割発注された商品の分割発注履歴を記憶させる処理も含む。ここで、前記分割発注された商品の分割発注履歴の更新には、識別情報である見積書番号と見積行番号とで関連付けられた商品の注文数(分割発注個数)の更新が含まれる。
【0077】
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)分割発注支援サーバー10は会員端末30と通信する通信部15と、見積書データベース19と、受注履歴データベース20、及び演算処理部17(制御部)を有する。見積書データベース19は、見積書の識別情報と、該見積書に載った各種の商品、各種の商品の見積数量、及び被検索情報を含む見積書情報を見積書毎に記憶する。被検索情報として、見積先の担当者名194、見積日付195、及び工事名称198としている。受注履歴データベース20は、前記商品の受注履歴を記憶する。演算処理部17は、会員端末30から見積書番号(識別情報)、または前記被検索情報を検索条件にして、該検索条件を含む検索要求があると、見積書データベース19を検索する。すなわち、演算処理部17は、該検索条件に合致する識別情報、または被検索情報を有する見積書情報を具備する見積書を見積書データベース19から検索する。そして、演算処理部17は、検索条件が合致した見積書の見積書情報のうち、少なくとも商品、各種の商品の見積数を通信部15を介して会員端末30へ送信する。一方、会員端末30から、選択された商品の分割発注の分割発注個数を受信すると演算処理部17は下記の処理を行う。すなわち、演算処理部17は、前記商品の分割発注個数と当該識別情報とを関連付けた分割発注履歴を、受注履歴データベース20に記憶させる。
【0078】
この結果、工期の遅れとは関係なく、工事の進捗に応じて分割発注する際に、会員は商品の数量の分割発注を行う際に、事前に見積書にて商品の数量を確認することができる。このため、会員は商品の数量の分割発注を正確に行うことができる。
【0079】
(2)演算処理部17は、会員端末30から前記検索要求があるときは、受注履歴データベース20から、見積書番号197と関連付けられた分割発注履歴を検索する。演算処理部17は、該分割発注履歴にある商品の分割発注個数と、前記見積書データベースにおける商品の見積数量と前記分割発注個数の差である残数を、通信部15を介して会員端末30へ送信する。会員端末30のモニタでは、前記分割発注個数と前記残数の表示が許容される。この結果、会員は、発注したい商品の残数を確認できるため、さらなる分割発注をする際、この残数以下の分割発注個数で間違いなく発注することが可能となる。
【0080】
(3)分割発注支援サーバー10は、各種の商品の在庫数を記憶する在庫データベース21を備える。演算処理部17は、会員端末30から見積書情報に含まれる商品の在庫情報要求があった場合には、在庫データベース21を検索する。そして、演算処理部17は、その商品に係る在庫数を会員端末30に通信部15を介して送信させる。これにより、会員端末30では、該商品の在庫数の表示が許容される。この結果、新たに分割発注する対象の商品の在庫状況を会員は知ることができる。在庫がない場合の対応を早期に行うことができる。
【0081】
(4)本実施形態では見積書情報には、見積書の有効期限(見積有効期限)を含むようにしている。演算処理部17は、会員端末30からの識別情報の受信があった場合、該受信の時期が前記有効期限を超過している場合には、前記見積書情報の通信部15を介しての送信を不許容とする。この結果、会員は、有効期限が経過している見積書に関しては見ることができないため、誤って分割発注することがない。販売業者としても、期限切れの見積り単価で受注することを防ぐことができる。
【0082】
(5)本実施形態の分割発注支援プログラムでは、コンピュータを、会員端末30と通信する通信手段として機能させる。該プログラムは、コンピュータを、見積書データベース手段及び受注履歴データベース手段として機能させる。該プログラムは、コンピュータを、会員端末30から、検索条件を含む検索要求があると、該検索条件に合致する識別情報、または被検索情報を有する見積書情報を具備する見積書を前記見積書データベースから検索する制御手段として機能させる。該プログラムは、コンピュータを、さらに、前記見積書の見積書情報のうち、少なくとも商品、前記各種の商品の見積数量を前記通信部手段を介して前記ユーザ端末へ送信させる制御手段として機能させる。該プログラムは、前記各種の商品の中から選択された商品の分割発注の分割発注個数を会員端末30から受信すると、コンピュータを制御手段として該商品の分割発注個数と当該識別情報とを関連付けた分割発注履歴を受注履歴データベース手段に記憶させる。この結果、上記(1)の作用効果を同様に実現できる。
【0083】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0084】
・前記実施形態において、図8の検索メニュー画面70では、識別情報である見積書番号のみを入力させて、入力された見積書番号のみを検索条件にするようにしてもよい。
・前記実施形態では、見積先の担当者名194、見積日付195、及び工事名称198は被検索情報としたが、これらに限定されない。これら以外の見積書情報を被検索情報にしたり、或いは、見積書情報のうちの2つ以上を組み合わせたアンド条件を検索条件にして、検索するようにしてもよい。
【0085】
・前記実施形態では、受注履歴データベース20から、当該商品の受注数(発注済数)や納品数(納品済数)を引き当てるための検索キーを、見積書番号207と見積行番号208とした。これに代えて、見積書番号207と商品コード204、あるいは見積書番号207と商品名205との組み合わせであってもよい。
【符号の説明】
【0086】
10…分割発注支援サーバー
15…通信部
16…記憶装置
17…演算処理部(CPU)
18…会員情報データベース
19…見積書データベース
20…受注履歴データベース
21…在庫データベース
30…会員端末
50…販売業者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13