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特開2023-71052情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071052
(43)【公開日】2023-05-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20230515BHJP
   B41J 2/175 20060101ALI20230515BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20230515BHJP
【FI】
B41J29/38 204
B41J2/175 305
B41J2/175 175
B41J2/175 131
G06F3/12 310
G06F3/12 335
G06F3/12 331
G06F3/12 385
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021183632
(22)【出願日】2021-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】成瀬 丈智
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
【Fターム(参考)】
2C056EA29
2C056EB20
2C056EB29
2C056EB45
2C056EB50
2C056EB51
2C056EB55
2C056EB59
2C056EC56
2C056EC57
2C056FA10
2C056JA13
2C056KB08
2C056KC02
2C056KC06
2C056KC09
2C056KC10
2C056KC16
2C056KC30
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AR01
2C061AS02
2C061HJ07
2C061HJ08
2C061HK11
2C061HK23
2C061HN15
(57)【要約】
【課題】特定の液体容器について液体残量を管理することを目的とする。
【解決手段】情報処理装置は、撮像手段を用いて撮像して得られた液体容器の撮像画像を取得する画像取得手段と、前記撮像画像から前記液体容器を一意に特定するための第1の識別子を取得する第1の識別子取得手段と、前記撮像画像を解析することにより前記液体容器内の液体残量を検出する検出手段と、前記第1の識別子と、前記液体残量と、を外部装置に送信する送信手段と、を備える。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段を用いて撮像して得られた液体容器の撮像画像を取得する画像取得手段と、
前記撮像画像から前記液体容器を一意に特定するための第1の識別子を取得する第1の識別子取得手段と、
前記撮像画像を解析することにより前記液体容器内の液体残量を検出する検出手段と、
前記第1の識別子と、前記液体残量と、を外部装置に送信する送信手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記送信手段は、少なくとも、前記第1の識別子と、前記液体残量と、を紐付けて送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記送信手段は、更に、前記撮像画像を紐付けて送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記外部装置は、サーバであり、
前記情報処理装置は、前記サーバから送信された、少なくとも、前記第1の識別子と、前記サーバが更新した前記液体残量と、を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した、前記第1の識別子と、前記サーバが更新した前記液体残量と、を格納する格納手段と、を更に備える
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記液体容器は、前記第1の識別子を含む情報を保持する第1の情報保持体を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1の情報保持体は、二次元コードである、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
第1の識別子取得手段は、前記撮像画像から前記液体容器を一意に特定するためのシリアルIDを取得する、
を特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報処理装置は、更に、前記液体容器内の液体が注入される液体吐出装置を一意に特定するための第2の識別子を取得する第2の識別子取得手段を備え、
前記送信手段は、更に、前記第2の識別子を紐付けて送信する、
ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置と、外部装置と、がネットワークによって接続された情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、撮像手段を用いて撮像して得られた液体容器の撮像画像を取得する画像取得手段と、前記撮像画像から前記液体容器を一意に特定するための第1の識別子を取得する第1の識別子取得手段と、前記撮像画像を解析することにより前記液体容器内の液体残量を検出する検出手段と、前記第1の識別子と前記液体残量とを前記ネットワークを介して前記外部装置に送信する送信手段と、を備え、
前記外部装置は、前記第1の識別子と、前記液体残量と、を紐付けて格納する格納手段と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
前記送信手段は、更に、前記撮像画像を送信し、
前記格納手段は、更に、前記撮像画像を紐付けて格納する、
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
情報処理装置と、外部装置と、がネットワークによって接続された情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、撮像手段を用いて撮像して得られた液体容器の撮像画像を送信する送信手段を備え、
前記外部装置は、前記撮像画像から前記液体容器を一意に特定するための第1の識別子を取得する第1の識別子取得手段と、前記撮像画像を解析することにより前記液体容器内の液体残量を検出する検出手段と、前記第1の識別子と前記液体残量とを紐付けて格納する格納手段と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項12】
前記格納手段は、更に、前記撮像画像を紐付けて格納する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記液体容器内の液体が注入される液体吐出装置を、更に備え、
前記液体吐出装置は、液体を収容するインクタンク部と、前記インクタンク部に液体が注入された場合、前記液体容器を撮像することを促すメッセージを表示する表示部と、を備える、
ことを特徴とする請求項9乃至12の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1乃至8の何れか1項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インクボトル内に残っているインクの量(以下、「液体残量」と呼ぶ。)をユーザに知らせる技術が求められている。
【0003】
特許文献1には、インクボトルを撮像して得られた画像データを解析して、インクボトル内の液体残量を導出するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-177568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に係るシステムは、インクボトルを撮像して液体残量を導出するだけであり、撮像されたインクボトル(液体容器)を特定することはできなかった。
【0006】
そこで、本開示は、特定の液体容器について液体残量を管理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
係る課題を解決するため、本開示に係る情報処理装置は、撮像手段を用いて撮像して得られた液体容器の撮像画像を取得する画像取得手段と、前記撮像画像から前記液体容器を一意に特定するための第1の識別子を取得する第1の識別子取得手段と、前記撮像画像を解析することにより前記液体容器内の液体残量を検出する検出手段と、前記第1の識別子と、前記液体残量と、を外部装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る情報処理装置によれば、特定の液体容器について液体残量を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】情報処理システムの全体構成を示す図。
図2】液体吐出装置の一例を示す概略斜視図。
図3】液体吐出装置の内部構成を示す模式図。
図4】液体吐出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
図5】インクボトルレコードの一例を示す図。
図6】インクの注入方法を示す模式図。
図7】インクボトルの模式図。
図8】端末装置のハードウェア構成を示すブロック図。
図9】端末装置の表示部に表示される画面例を模式的に示す図。
図10】インクボトルレコードの一例を示す図。
図11】インクボトルレコードの一例を示す図。
図12】情報処理システム全体の処理の流れを示すシーケンス図。
図13】情報処理システム全体の処理の流れを示すシーケンス図。
図14】情報処理システム全体の処理の流れを示すシーケンス図。
図15】情報処理システム全体の処理の流れを示すシーケンス図。
図16】液体吐出装置が行う処理の流れを示すフローチャート。
図17】表示部に表示される画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
<実施形態1>
≪システム構成≫
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す図である。情報処理システムは、液体吐出装置100と、端末装置300と、ネットワークを介してクラウドサービスを提供する外部装置としてのサーバ400と、を含む。端末装置300は、ネットワークを介して液体吐出装置100及びサーバ400と通信可能に接続されている。液体吐出装置100は、液体吐出機能に加え、印刷機能等、複数の機能を有する複合機である。端末装置300は、液体容器としてのインクボトル200を一意に特定するための識別子の取得と、インクボトル200の撮像画像を解析し、インクボトル200の液体残量の検出と、をする機能を有する情報処理装置の一例である。以下、液体容器としてのインクボトル200を一意に特定するための識別子を、適宜、「インクボトル200の識別子」と呼ぶ。端末装置300は、インクボトル200の識別子の取得と、上述の液体残量の検出と、を実行できれば、いかなる形態でもよい。本実施形態では、カメラを備えるスマートフォンを例に説明するが、端末装置300の例はこれに限られない。他の例として、タブレット型のパソコン、ノートパソコン、携帯電話等が挙げられる。サーバ400は、クラウドサービスを提供する情報処理装置の一例である。本実施形態のサーバ400は、端末装置300から受け取った撮像画像に対し画像解析を行うことができる。また、サーバ400が提供するクラウドサービスの例として、インクボトル200内の液体残量を管理して、インクボトル200の残量が所定値以下になるとユーザに対し新たなインクボトル200を自動配送するサービスが挙げられる。以下、当該サービスを、適宜、「自動配送サービス」と呼ぶ。図1に示す情報処理システムの構成は一例であって、これに限定されない。例えば、サーバ400は、1台で構成されていなくてもよく、複数台のサーバ400を備えるサーバシステムでもよい。また、図1に示した各装置は無線ではなく有線で接続されていてもよい。無線接続の一例として、無線LANが挙げられる。有線接続の一例として、USBケーブルを用いた接続が挙げられる。
【0012】
≪液体吐出装置100について≫
図2は、本実施形態に係る液体吐出装置100の一例を示す概略斜視図である。本実施形態の液体吐出装置100は、記録装置である。液体吐出装置100は、液体であるインクを吐出する装置である。液体吐出装置100は、外部から液体を注入可能である。液体吐出装置100は、記録ヘッド301(後述する)と、記録ヘッド301が搭載されたキャリッジ302(後述する)と、インクタンク部110と、筐体120と、原稿(例えば、紙等)をセットするための原稿台130と、を備えている。尚、液体吐出装置100の内部の構成については、図3を用いて後述する。
【0013】
インクタンク部110は、液体吐出装置100の右前付近に設けられている。尚、本明細書において言及する、前後、左右、及び上下方向は、各図に示す方向であるものとする。図2は、液体吐出装置100の使用時における姿勢を示しており、上方向が重力方向上方、下方向が重力方向下方、左右及び前後方向が水平方向となっている。液体吐出装置100は、インクタンク部110の前面を覆うカバー111を備えている。ユーザは、カバー111を開き、インクタンク部110が備えるキャップ112(図6(a)参照)を空けてインクタンク部110にインクボトル200(図6(a)参照)を差し込んで液体を注入することができる。つまり、インクボトル200は、液体吐出装置100に常時装着されるものではない。更に、インクボトル200は、液体収容部の内部に収容された液体を、直接、液体吐出装置100の記録ヘッド301に供給するものではない。インクボトル200は、記録ヘッド301に供給する液体を貯留するインクタンク部110に液体を注入して補充するために用いられる。尚、液体の注入については、図6を用いて後述する。キャリッジ302は、筐体120の内部を左右方向(図2のX方向)に動くことが可能であり、キャリッジ302よりも重力方向の下方に配置された紙などの記録媒体に対して、液体を吐出しながら左右にスキャンすることで画像を記録する。紙を送りながらキャリッジ302のスキャンと、液体吐出と、を繰り返すことで紙面上に画像が記録される。キャリッジ302には、一時的にインクを貯蔵するサブタンクが設置されていてもよい。筐体120には、給紙トレー114が設けられている。ユーザが、給紙トレー114を開けて、紙をセットすることで紙が供給される。紙は、キャリッジ302の下に送られて記録が行われ、画像が記録された紙が排出される。キャリッジ302と、インクタンク部110、とは、供給チューブ311(後述する)等で連結され、インクタンク部110からキャリッジ302へ液体が供給される。供給チューブ311は、十分な長さを有しており、キャリッジ302が左右にスキャンしても、供給チューブ311との連結部及び供給チューブ311自身が破損しないように設計されている。筐体120は、上面と側面とを有する。側面とは、筐体120を構成する面であって、筐体120を構成する上面と、直接的にまたは任意の部材を介して間接的に接合する面のことである。側面は、液体吐出装置100の操作部140などが配置されている側面(例えば、前面)であってもよいし、前面とは反対側の背面(不図示)であってもよいし、前面からみて左右にある側面であってもよい。
【0014】
本実施形態の液体吐出装置100においては、液体残量を表示する残量表示部113が、前面に配置される。図2に示した例では、液体吐出装置100の前面には、インクタンク部110の液体残量を覗き見るための窓(開口)が形成されている。これにより、ユーザが、各インクタンクが備える目盛り203と、各インクタンクに収容された液体の水頭と、を目視することで液体残量を認識することができる。尚、残量表示部113の表示方法は、LED等を用いた発光により残量を示すメーターを増減させたり、インクタンク部110にフロートを配置し、液面の高さを検知してその量を表示させたりしてもよい。また、インクタンクが複数備えられている場合、残量表示部113は、液体の色に対応した残量メーターでもよい。勿論、上述のメーター等は、操作部140付近に設けられた表示部150に表示されてもよい。操作部140は、ユーザが各種の入力操作を行うためのスイッチ、ハードキー等から成る。また、タッチパネルのように、表示部150が入力操作等を行う操作部140としての機能を果たす形態とすることも可能である。本実施形態に係る液体吐出装置100は、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの液体を有している。この場合、それぞれの色に対応した液体残量の残量表示部113が設けられる。図2に示した液体吐出装置100では、残量表示部113から4色分のインクタンクが備える目盛り203及び各インクタンク内の水頭が見える例を示している。表示部150は、液体吐出装置100に関する種々の情報を表示可能である。例えば、インクタンク部110の液体残量が所定値以下になった場合、表示部150は、ユーザに対してインクの注入を促すメッセージを表示する。
【0015】
本実施形態に係る液体吐出装置100の前面には、液体吐出装置100を一意に特定するための情報を保持した第1の情報保持体160が備えられている。第1の情報保持体160は、少なくとも液体吐出装置100を一意に特定するための識別子(例えば、製造時に採番されるシリアルID)及びその液体吐出装置100に関する情報を保存するサーバ400の宛先を保持している。サーバ400の宛先の例として、サーバID又はURL(Uniform Resource Locator)の少なくとも一方が挙げられる。以下、液体吐出装置100を一意に特定するための識別子を、適宜、「液体吐出装置100の識別子」と呼ぶ。第1の情報保持体160は、更に、インクボトル200の自動配送サービスの利用に必要な専用のアプリケーション(以下、「登録アプリ」と呼ぶ。)を起動するための情報又は液体吐出装置100の性能等についての情報のうち少なくとも一方を保持しても良い。第1の情報保持体160の例として、二次元コード等が挙げられる。
【0016】
≪液体吐出装置100の内部構成≫
図3は、液体吐出装置100の内部構成を示す模式図である。ここでは解り易さのために、1種類の液体を吐出する液体吐出装置100を例示するが、液体吐出装置100が吐出する液体の種類は1種類に限られない。液体吐出装置100は、筐体120(図2参照)の内部に記録ヘッド301と、記録ヘッド301が搭載されたキャリッジ302と、記録ヘッド301のメンテナンスを行うためのキャップユニット307と、上述のインクタンク部110と、を備えている。インクタンク部110は、正極309及び負極310(つまり、電極)を備えている。後述のCPU401は、電極への電圧印加時と印加終了時の電位差である電圧等を得て、この電気的情報を基準値となる閾値と比較して、インクタンク部110内の液体残量が所定値以下か否かを判定する。記録ヘッド301は、キャリッジ302に着脱可能に搭載されている。キャリッジ302は、記録動作時に、ガイドシャフト303に沿って主走査方向(図3のX方向)に往復移動する。記録ヘッド301は、キャリッジ302の移動に伴い、キャリッジ302と一体に主走査方向に移動する。記録媒体は、搬送ローラによって副走査方向(図3のY方向)に搬送される。記録動作を行わない待機時においては、キャップユニット307によって記録ヘッド301の吐出口がキャップされる。キャップによって記録ヘッド301の吐出口がキャップされる位置が、記録ヘッド301の待機位置(つまり、ホームポジション)である。上述のホームポジションには、記録ヘッド301のメンテナンスを行うためのキャップユニット307が備えられている。キャップユニット307には、記録ヘッド301の吐出口面を保護するためのキャップ部材306、キャップ部材306内を負圧にして吐出口より強制的にインクを排出させるため吸引ポンプ315が配されている。更にキャップユニット307には、排出チューブ313を介して排出させたインクを貯留する吸収体314等が配されている。上述のキャリッジ302は、記録ヘッド301と共に主走査方向に沿って往復移動する。具体的には、キャリッジ302は、主走査方向に沿って配置されたガイドシャフト303に沿って移動可能に支持されると共に、ガイドシャフト303と略平行に移動する無端ベルト305に固定されている。無端ベルト305は、キャリッジモーター304の駆動力によって往復運動し、それによってキャリッジ302をX方向に往復移動させる。供給チューブ311は、インク流路として用いられる。供給チューブ311は、開閉可能な開閉弁312を介してキャリッジ302及びインクタンク部110に接続されている。開閉弁312は、記録ヘッド301にインクを供給する際に行われる吸引回復時に、供給チューブ311の内圧を制御することにより、供給チューブ311内の不要な泡や異物の除去することができる。供給チューブ311は、柔軟性(可撓性)を有する材料で形成されており、主走査方向にキャリッジ302を往復移動させつつ記録ヘッド301にインクを供給することが可能である。尚、供給チューブ311は、記録ヘッド301の任意の位置で記録ヘッド301に接続可能である。また、供給チューブ311は、キャリッジ302の移動方向に略平行な区間を有するように配置されている。尚、供給チューブ311の配置は、一例であり、この限りではない。
【0017】
次に、インクタンク部110からインクを供給する方法を説明する。インクタンク部110は、中空管によって、供給チューブ311と接続されている。供給チューブ311中には、流路を開閉可能な開閉弁312が備えられている。開閉弁312は、液体吐出装置100の電源がONになると開き、電源がOFFになると閉じるように構成されている。つまり、記録動作が行われているときには、開閉弁312は開いた状態となっている。尚、電源がONになった後も開閉弁312が閉じていて、記録命令が液体吐出装置100に入力された場合に開閉弁312が開くように構成されていてもよい。インクタンク部110は、バッファ室と連通するように細管により接続されている。インクタンク部110と細管との接続位置は、インクタンク部110と中空管との接続位置と同様に、インクタンク部110において略下方である。バッファ室は、インクタンク部110と連通するよう中空管と同様の細管により接続されている。バッファ室は、インクタンク部110と接続されている一方で、大気開放のための連通管と接続されている。これにより、インクタンク部110の内圧と大気圧とのバランスを取っている。尚、バッファ室とインクタンク部110とを接続する細管は、インクタンク部110とバッファ室とを連通しつつ、インクタンク部110内のインク蒸発を最小限にすべく、十分流路が狭い構成を成している。
【0018】
≪液体吐出装置100のハードウェア構成≫
図4は、液体吐出装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。液体吐出装置100は、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404を有する。CPU401は、液体吐出装置100内の各部を制御するための中央演算装置である。ROM402には各種のプログラムコードが記憶されている。RAM403には、各サービス実行時に画像データ等が一時的に記憶されたり、バッファリングが行われたりする。EEPROM404には、不揮発性の情報が記憶されている。本実施形態に係るEEPROM404には、不揮発性の情報として、インクボトル200の履歴情報であるインクボトルレコード500が格納されている。尚、EEPROM404に格納されるインクボトルレコード500については、図5を用いて後述する。更に、EEPROM404には、不揮発性の情報として、液体吐出装置100の出荷先、表示部150で表示する言語の設定が格納されていてもよい。また、液体吐出装置100は、ネットワーク接続部405を有する。ネットワーク接続部405は、USBやネットワークを介して外部装置と接続する。即ち、ネットワーク接続部405は、USBやネットワークに接続して、外部装置と通信を行う。RAM403には、ネットワーク接続部405が受信した画像データ等も記憶する。上述の通り、液体吐出装置100は、操作部140と、表示部150と、を有する。表示部150は、例えば液晶表示器などによって構成されており、文字、図形及び指標(インジケータ)等を表示することが可能である。表示部150は、液晶表示器に限らず、LEDやその他の表示器を用いて構成することも可能である。表示部150によって表示する情報としては、例えば、液体吐出装置100に対する設定情報や、インクタンク部110に収容されているインクに関する情報(例えば、色及び残量)等がある。更にインクに関する情報としては、例えば、インクボトル200の液体残量及び液体の注入指示等がある。尚、表示部150の駆動はCPU401によって制御される。
【0019】
また、液体吐出装置100は、スキャナ部408と、プリンタ部409と、上述のインクタンク部110とを有する。液体吐出装置100において、スキャナ機能はスキャナ部408で、印刷機能はプリンタ部409で実現される。プリンタ部409はインクジェットヘッドを有し、インクタンク部110から上述の供給チューブ311を介して記録ヘッド301にインクが供給される。また、プリンタ部409は、外部から受信した画像データ、スキャナ部408から読み取った画像データ等に基づいて、インクジェット方式によって印刷用紙等の記録媒体に画像を印刷する。更に、プリンタ部409は、液体残量を含むインクタンク部110のインク情報や、積載用紙の枚数情報を含む用紙情報も管理している。スキャナ部408は、原稿台130にセットされた原稿を光学的に読み取って電子データに変換し、更に指定されたファイル形式に変換した画像データを、ネットワーク経由で外部装置に送信したりHDD等の記憶領域に記憶したりする。また、コピー機能は、原稿台130に置かれた原稿をスキャナ部408で読み取って生成した画像データをプリンタ部409へ転送し、プリンタ部409がその画像データに基づいて、記録媒体に画像を記録することで実現される。上述した各部は、バス411で相互に接続され、データを相互に送受信することが可能である。
【0020】
≪インクボトルレコード500≫
図5は、液体吐出装置100が備えるEEPROM404に格納されるインクボトルレコード500の一例を示す図である。インクボトルレコード500は、液体吐出装置100に使用されるインクボトル200の各種の情報を含むレコードである。本実施形態では、液体吐出装置100で使用されるインクボトル200が、サーバ400において特定される。より詳細には、インクボトル200の種類のみならず、インクボトル200の識別子が、サーバ400において特定される。そして、サーバ400において特定された情報が液体吐出装置100に送信され、液体吐出装置100が備えるEEPROM404に、インクボトルレコード500として格納されることになる。この処理の詳細は、後述する。
【0021】
図5に示す様に、インクボトルレコード500は、インクボトル200毎にリスト形式で生成される。例えば、EEPROM404には、インクボトルレコード500として、インクボトル200の色毎に第1のインクボトルレコード501と、第2のインクボトルレコード520と、第3のインクボトルレコード530と、が格納される。各インクボトルレコードには、少なくとも、インクボトル200を一意に特定するための識別子と、当該インクボトル200の液体残量と、が紐付けて格納されている。図示した例では、更に、インクボトル200に収容されているインクの種類及びボトルの容量を含むボトル情報、液体残量、サーバ管理情報、サービス情報、が紐付けて格納されている。インクボトル200の識別子の例として、製造時に採番されるシリアルIDが挙げられる。インクの種類の例として、インクの色が挙げられる。シリアルID欄502には、インクボトル200の識別子が格納される。ボトル情報欄503には、少なくともインクボトル200が収容しているインクの種類及びボトルの容量が格納される。残量欄504には、前回行われたインクボトルレコード500の格納処理(後述のS1315)によって、特定されたインクボトル200の液体残量が格納される。より詳細には、ユーザが端末装置300を用いてインクボトル200を撮像する。当該撮像により得られたインクボトル200の撮像画像が解析されることにより、当該インクボトル200の液体残量が得られる。そして、当該インクボトル200の液体残量がサーバ400に登録される。続いて、サーバ400に登録された当該インクボトル200の液体残量が端末装置300を経由して液体吐出装置100に送信されることにより、当該インクボトル200の液体残量が残量欄504に格納される。サーバ管理情報欄505には、サーバ400への接続情報、サーバ400に接続するためのセキュリティ情報、サーバ400にインクボトルレコード1100(後述する)を登録しているか否かを表すフラグ等が格納される。サービス情報欄506には、インクボトル200の自動配送サービスへの加入状況、インクボトル200を配送した日時等を含む情報が格納されている。
【0022】
≪インクの注入方法≫
図6は、インクの注入方法を示す模式図である。図6(a)は、インクボトル200を用いてインクをインクタンクに注入する様子を示す模式図である。上述した様に、本実施形態に係る液体吐出装置100は、種類の異なる複数のインクを吐出して記録媒体にカラー画像を記録することができる。このため、本実施形態に係るインクタンク部110には、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインクそれぞれを収納するために4種類のインクタンクが備えられている。以下の説明においては4色について簡略的に示すため、シアンをC、マゼンタM、イエローをY、ブラックをBk、とアルファベットを付す。
【0023】
図6(a)には、インクタンクとして、シアン色のインクを収容する第1のインクタンク110Cが示されている。マゼンタ色のインクを収容する第2のインクタンク110Mが示されている。イエロー色のインクを収容する第3のインクタンク110Yが示されている。ブラック色のインクを収容する第4のインクタンク110Bkが示されている。尚、本実施形態に係るインクタンク部110におけるそれぞれの基本的な構成は、略同一である。また、使用頻度の高い液体が収容されるインクタンク部110のサイズを他のインクタンク部110のサイズよりも大きくしてもよい。図示した例では、第4のインクタンク110Bkのサイズが他の液体タンクよりも大きく構成されている。
【0024】
図6(b)は、インクタンク部110に注入するためのインクが収容されているインクボトル200のそれぞれの一例を示す模式図である。例えば、第1のインクボトル200Cは、第1のインクタンク110Cに対応しており、第1のインクボトル200C内のインクを第1のインクタンク110Cに注入することができる。同様に、第2のインクボトル200Mは、第2のインクタンク110Mに対応しており、第2のインクボトル200M内のインクを第2のインクタンク110Mに注入することができる。同様に、第3のインクボトル200Yは、第3のインクタンク110Yに対応しており、第3のインクボトル200Y内のインクを第3のインクタンク110Yに注入することができる。同様に、第4のインクボトル200Bkは、第4のインクタンク110Bkに対応しており、第4のインクボトル200Bk内のインクを第4のインクタンク110Bkに注入することができる。
【0025】
図6(a)に示す様に、液体吐出装置100のカバー111が開けられると、インクタンク部110にアクセスすることができる。ユーザはインクタンク部110にインクを注入する場合、カバー111を開けてから液体注入口に取り付けられたキャップ112を開けて、インクボトル200から各インクタンクに対応する種類の液体を注入する。例えば、ユーザは、第1のインクタンク110Cの液体注入口に取り付けられたキャップ112を開けて、第1のインクボトル200Cから第1のインクタンク110Cに対応するシアン色の液体を注入することができる。
【0026】
≪インクボトル200≫
図7は、インクボトル200の模式図である。図7に示す様に、インクボトル200は、上端部に一体的に形成されたノズル部201と、ノズル部201の先端に着脱可能に取り付けられたキャップとを備える。ノズル部201の先端には、液体収容部内のインクを排出するための排出口が形成されている。キャップは、ノズル部201に取り付けられることで、排出口を封止する。これにより、インクボトル200内のインクの蒸発等を抑制することができる。ノズル部201の形状は、インクの種類毎に異なっており、異なる種類のインクを間違えて注入することを抑制している。例えば、ノズル部201の形状は、インクの色毎に異なっていてもよい。更に、ノズル部201の形状は、インクの組成毎に異なっていてもよい。これにより、異なる種類のインクが、混ざることで色味が変わってしまうことを抑制することができる。つまり、異なる種類のインクが注入されることを抑制することで、液体吐出装置100が印刷する印刷物の画質を保障することができる。また、インクボトル200の液体収容部には、インクボトル200内のインクを外部から透視するための小窓202が形成されている。小窓202には、液体残量を認識するための目盛り203が形成されている。
【0027】
本実施形態では、インクの光学変化を軽減するため、インクボトル200の素材には、光を完全には透過させない合成樹脂材料等が用いられている。尚、収容されているインクが光学的に変化しにくいインクである場合、インクボトル200の素材は、透明な合成樹脂材料等でもよい。これにより、ユーザは、小窓202に形成された目盛り203を通じて、液体残量を認識することができる。本実施形態では、インクボトル200の素材に半透明又は透明な合成樹脂材料を用いているため、撮像手段を用いて、インクボトル200を撮像した場合においても液体収容部内のインクを外部から撮像することができる。
【0028】
本実施形態では、ユーザが、端末装置300が備える撮像部811(図8にて後述)を用いてインクボトル200を撮像する。そして、端末装置300が備えるCPU802(図8にて後述)が、当該撮像により得られた撮像画像に対し画像解析を行うことで、インクボトル200内の液体残量を検出することができる。画像解析には、公知の手法が用いられる。例えば、インクボトル200が備える目盛り203と、インクボトル200内の残存する液体の水頭の位置と、を読み取って、水頭が、目盛り203においてどの位置にまで達しているかを認識することで、液体残量を検出することができる。
【0029】
また、本実施形態に係るインクボトル200は、第2の情報保持体204を備えている。第2の情報保持体204の例としては、インクボトル200の表面に付された二次元コード等が挙げられる。第2の情報保持体204は、インクボトル200が製造された時点で定まる製造情報を保持している。当該製造情報には、少なくとも、インクボトル200を一意に特定するための識別子が含まれる。他の製造情報例として、インクボトル200の製造日、インクボトル200の容量(つまり、新品の状態におけるインクの量)、インクの種類(例えば、色)等が挙げられる。
【0030】
≪端末装置300のハードウェア構成≫
以下、図8~10を用いて本実施形態に係る端末装置300について説明する。図8は、端末装置300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。端末装置300は装置のメインの制御を行うメインボード801と、WLAN通信を行うWLANユニット817と、を備える。メインボード801において、CPU802は、システム制御部であり、端末装置300の全体を制御する。ROM803は、CPU802が実行する制御プログラムや組み込みオペレーティングシステム(OS)プログラム等を格納する。本実施形態では、ROM803に格納されている各制御プログラムは、ROM803に格納されている組み込みOSの管理下で、スケジューリング及びタスクスイッチのうち少なくとも一方のソフトウエア制御を行う。RAM804は、SRAM(static RAM)等で構成される。RAM804には、プログラム制御変数等が格納される。また、RAM804には、ユーザが登録した設定値及び端末装置300のうち少なくとも一方の管理データ等が格納される。RAM804には、各種ワーク用バッファ領域が設けられている。画像メモリ805は、DRAM(dynamic RAM)等で構成される。画像メモリ805は、通信部を介して受信した画像データ及びデータ蓄積部812から読みだした画像データのうち少なくとも一方をCPU802で処理するために一時的に格納する。
【0031】
不揮発性メモリ815は、フラッシュメモリ(flash memory)等で構成される、不揮発性メモリ815には、端末装置300の電源がオフされた後でも保存しておきたいデータが格納される。不揮発性メモリ815に格納されるデータには、後述するインクボトルレコード1000に含まれる各種の情報が含まれる。尚、上述のメモリ構成はこれに限定されない。例えば画像メモリ805とRAM804を共有させてもよいし、データ蓄積部812にデータのバックアップ等を行ってもよい。また本実施形態に係る画像メモリ805はDRAMを用いているが、ハードディスクを用いてもよいし、不揮発性メモリ815等を用いてもよい。
【0032】
データ変換部806は、ページ記述言語(PDL)等の解析、色変換、画像変換等のデータ変換を行う。電話部807は、電話回線の制御を行う。電話部807は、スピーカ部813を介して入出力される音声データを処理することで電話による通信を実現している。操作部808は、表示部810に表示された操作インターフェースを介してユーザからの操作を受け付けたりすることが可能である。また、液体吐出装置100が備える操作部140(図2参照)の信号を制御することで液体吐出装置100を遠隔操作することも可能である。GPS(Global Positioning System)809は現在の緯度や経度などを取得する。表示部810は、例えばLCDであり、各種入力操作及び端末装置300の動作状況、ステータス状況の表示等を行う事ができる。撮像部811は、レンズ部902(図9参照)を介して入力された画像を電子的に記録して符号化する機能を有している。撮像部811で撮像された画像はデータ蓄積部812に保存される。スピーカ部813は、電話機能のための音声を入力又は出力する機能、及びその他アラーム通知等の機能を有する。電源部814は、携帯可能な電池を備える。そして、電源部814は、当該電池の制御を行う。WLANユニット817は、外部とデータ通信を行うためのユニットである。本実施形態では、WLANユニット817は、外部装置としてのサーバ400又は液体吐出装置100のうち少なくとも一方にインクボトルレコード1000を送信する送信手段として機能する。また、外部装置から送信されたインクボトルレコード1100を取得する取得手段としても機能する。WLANユニット817は、更に、液体吐出装置100から登録アプリ(後述する)の起動要請を受ける取得手段としても機能する。メインボード801が備える各構成要素は、CPU802が管理するシステムバス818を介して、相互に接続されている。また、WLANユニット817は、バスケーブル816を介して、メインボード801が備える各構成要素と相互に接続されている。
【0033】
≪インクボトル200の撮像≫
図9は、端末装置300の表示部810に表示される画面例を模式的に示す図である。図9(a)に示す様に、端末装置300は、外観として、筐体部901と、レンズ部902と、表示部810と、を備える。図9(a)は、液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160を、端末装置300を用いて読み取る様子を示している。本実施形態では、登録アプリを起動し、登録アプリが提供する撮像機能を用いて液体吐出装置100及びインクボトル200を撮像する。また、まず登録アプリを用いて液体吐出装置100が撮像される。より詳細には、ユーザが、登録アプリを用いて液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160を撮像する。これにより、登録アプリを用いて液体吐出装置100がサーバ400に登録されることになる。図9(a)は、登録アプリを起動し、液体吐出装置100をサーバ400に登録するプリンタ登録モードの画面の例である。
【0034】
プリンタ登録モードにおいてユーザが端末装置300のレンズ部902を液体吐出装置100の第1の情報保持体160に向ける。すると、図9(a)に示す様に、端末装置300が備える表示部810の中央付近には、上述の撮像部811を通じて得られた第1の情報保持体160の画像が投影される。表示部810の下方には、ガイダンス表示領域905が表示される。ガイダンス表示領域905には、撮像を行うユーザに対する操作案内が表示される。例えば、第1の情報保持体160の画像が欠けている場合、ガイダンス表示領域905には、ユーザに対する修正案内が表示される。他の例として、第1の情報保持体160の撮像角度が間違っている場合、ガイダンス表示領域905には、ユーザに対する修正案内が表示される。図示した例では、「プリンタの二次元コードが見えるように撮影してください」というメッセージが、ガイダンス表示領域905に表示されている。第1の情報保持体160の読み取りに成功すると、第1の情報保持体160が保持する液体吐出装置100の識別子を取得することができる。第1の情報保持体160を読み取って得られた液体吐出装置100の識別子は、上述の不揮発性メモリ815に格納されてインクボトルレコード1000(図10参照)として登録される。尚、インクボトルレコード1000の登録については後述する。
【0035】
図9(b)は、端末装置300を用いてインクボトル200を撮像する様子の一例を示している。インクボトル200の撮像も、登録アプリが提供する撮像機能を用いて行われる。図9(b)は、例えば登録アプリがインクボトル200の液体残量を登録する残量登録モードの場合においてユーザが第1のインクボトル200Cを撮像している例を示している。図9(b)に示す様に、表示部810の中央付近には、撮像部811を通じて得られた第1のインクボトル200Cの画像が投影されている。表示部810の下方には、ガイダンス表示領域905が表示される。ガイダンス表示領域905には、撮像を行うユーザに対して操作案内が表示される。ユーザが、第1のインクボトル200Cが備える第2の情報保持体204及び第1のインクボトル200C全体が含まれるように撮像すると、第2の情報保持体204の読み取りと、液体残量の検出と、ができるようになる。例えば、インクボトル200の画像が欠けている場合、ガイダンス表示領域905には、ユーザに対する修正案内が表示される。他の例として、インクボトル200の撮像角度が間違っている場合、ガイダンス表示領域905には、ユーザに対する修正案内が表示される。図示した例では、「インクボトルの残量と二次元コードが見えるように撮影してください」というメッセージが、ガイダンス表示領域905に表示されている。尚、本実施形態では、インクボトル200の撮像処理は、液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160の読取処理よりも後に行われる。
【0036】
尚、上記で説明した「撮像」とは、いわゆるシャッターに相当するボタンを押下して画像ファイルを撮像する処理であってもよい。あるいは、シャッターに相当するボタンを押下することなく、画像認識によって情報保持体(二次元コード)を登録アプリが識別した時点で自動的に撮像が行われる処理でもよい。
【0037】
図9(c)は、図9(b)に示したように、残量登録モードにおいて第1のインクボトル200Cを撮像することで行われた画像解析の結果の一例を示している。図示した様に、解析結果表示領域906には、画像解析情報が表示されている。画像解析情報には、インクボトル200を撮像して得られた情報の他に、登録アプリが保持している情報も含まれる。具体的には、図9(c)の例では、第1のインクボトル200Cを撮像して得られた、インクボトルのシリアルID、残量、及びインク色の情報が表示されている。また、前述したように、登録アプリは、登録モードにおいて、ユーザが使用する液体吐出装置100をサーバに登録済みである。このため、図9(c)では、登録済みプリンタIDも併せて表示されている。サーバ情報表示領域907には、登録済みサーバ情報が表示されている。画像解析情報及び登録済みサーバ情報は、端末装置300がサーバ400からインクボトルレコード1100の内容を受け取ることによって、表示可能となる(詳しくは後述する)。尚、図9(c)では、画像解析情報と登録済みサーバ情報とを分けて表示する例を示しているが、これらが区別して表示されていなくてもよい。
【0038】
より、詳細に説明する。画像解析情報には、インクボトル200が備える第2の情報保持体204を読み取って解析することにより得られたインクボトル200の識別子と、インクボトル200に収容されている液体の種類と、が含まれる。図示した例では、第1のインクボトル200CのシリアルIDとして「x123456789ABC」が表示されている。第1のインクボトル200Cに収容されている液体の色として「シアン」が表示されている。更に、画像解析情報には、インクボトル200の撮像画像を解析することにより得られたインクボトル200の液体残量が含まれる。インクボトル200の液体残量は、インクボトル200の撮像画像を解析することで得ることができる。図示した例では、上述の第1のインクボトル200Cの液体残量は、「150ml」と示されている。尚、表示部810には、インクボトル200の容量(つまり、新品時における液体の量)を考慮して、ユーザがこれまでに消費した液体の量が液体残量と一緒に表示されてもよい。更に、画像解析情報には、液体残量の管理対象となっているインクボトル200が使用されている液体吐出装置100の識別子が含まれる。登録アプリは、起動時に液体吐出装置100を探索する機能を備えており、これによって探索された液体吐出装置100の識別子が表示されてもよい。あるいは、サーバから得た情報に基づいて液体吐出装置100の識別子が表示されてもよい。例えば、上述の通り、本実施形態の登録アプリでは、液体吐出装置100のサーバへの登録が先に行われる。その後の、残量登録モードの際に、液体吐出装置100の識別子は、インクボトル200の識別子とともに、サーバ400に送信される(後述する)。そして、サーバ400で液体吐出装置100の識別子と、インクボトル200の識別子と、が紐付けられてインクボトルレコード1100として登録される(後述する)。そして、インクボトルレコード1100の内容が、サーバ400から端末装置300に送られて、不揮発性メモリ815にインクボトルレコード1000として登録される。図示した例では、インクボトルレコード1000を参照することで、登録アプリは、登録済みプリンタIDとして「0x123ABC456」を表示してもよい。また、登録済みプリンタIDは、表示されなくてもよい。
【0039】
サーバ情報表示領域907には、液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160を撮像して解析することにより得られた、サーバ400のサーバIDが表示されている。図示した例では、サーバIDとして「0xAABB」が表示されている。更に、サーバ情報表示領域907には、前回行った画像解析の結果として得られた液体残量(前回残量)が表示されてもよい。図示した例は、前回行った画像解析の結果として得られた液体残量が「300ml」であった例を示す。また、図示した例では、サーバ情報表示領域907には、「サーバに接続する」ボタン908が表示されている。ユーザが「サーバに接続する」ボタン908を押下するとサーバ400に接続されて、サーバ400から最新のインクボトルレコード1100の内容が端末装置300に送られる。端末装置300が備えるCPU802は、送られてきたインクボトルレコード1100の内容をインクボトルレコード1000として不揮発性メモリ815に格納する。つまり、ユーザが「サーバに接続する」ボタン908を押下するとインクボトルレコード1000が更新されて、最新のインクボトルレコード1000の内容が表示部810に表示される。
【0040】
図9(d)は、ユーザが、端末装置300を用いて、インクボトル200が備える第2の情報保持体204と、液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160と、を同時に撮像する様子を模式的に示した図である。上述した例では、液体吐出装置100が先に撮像され、その後インクボトル200が撮像されたが、液体吐出装置100と、インクボトル200と、を同時に撮像してもよい。図9(d)に示した例では、端末装置300が備える表示部810の上方には、撮像部811を通じて得られた、インクボトル200が備える第2の情報保持体204と、液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160と、が表示されている。一方、表示部810の下方には、ガイダンス表示領域905が表示されている。図示した例では、図9(d)に示したガイダンス表示領域905には、第2の情報保持体204と、第1の情報保持体160と、を同時に撮像することをユーザに促すガイダンスが表示されている。更に、ガイダンス表示領域905には、「プリンタとインクボトルを登録」ボタン911と、「プリンタに接続する」ボタン912が表示されている。図示した状態でユーザが「プリンタとインクボトルを登録」ボタン911を押下すると、第2の情報保持体204を備える第1のインクボトル200Cと、第1の情報保持体160を備える液体吐出装置100と、が撮像される。これにより、当該撮像画像に含まれる第2の情報保持体204及び第1の情報保持体160を同時に読み取ることができるようになる。即ち、同一の撮像画像内に含まれるインクボトル200の識別子と、液体吐出装置100の識別子と、を同時にサーバ400に登録することができるようになる。また、ユーザが「プリンタに接続する」ボタン912を押下すると、現在、不揮発性メモリ815に格納されているインクボトルレコード1000の内容が液体吐出装置100に送信され、インクボトルレコード500の内容を更新することができる。
【0041】
尚、上記の例では、登録アプリの機能によって各種の動作が行われる例を説明したが、これに限られない。例えば、各情報保持体には、Webベースのアプリ(Webアプリ)のURLが含まれており、Webアプリを用いて上記の機能が実行されてもよい。
【0042】
≪インクボトルレコード1000≫
図10は、端末装置300が備える不揮発性メモリ815に格納されたインクボトルレコード1000の一例である。インクボトルレコード1000には、端末装置300で扱ってきたインクボトル200の履歴が格納されている。インクボトル200の履歴は、インクボトル200毎にリスト形式で生成される。例えば、不揮発性メモリ815には、第1のインクボトルレコード1001と、第2のインクボトルレコード1020と、第3のインクボトルレコード1030と、が格納される。各インクボトルレコードには、「製造情報」と、「フィールド情報」と、が紐付けて保持されている。
【0043】
「製造情報」とは、インクボトル200を一意に特定するための情報であり、且つ、インクボトル200を製造した時点で決まる情報である。「製造情報」には、少なくともインクボトル200の識別子が含まれる。図示した例では、「製造情報」として、インクボトル200の製造日、インクサイズ(例えば、インクボトル200の容量)、インクの色、が保持されている。シリアルID欄1002には、液体残量の管理対象(以下、単に「管理対象」と表記する)とするインクボトル200の識別子が格納される。例えば、図9(a)に示した第1のインクボトル200Cを管理対象とする場合、シリアルID「x123456789ABC」が格納される。製造日欄1003には、少なくともインクボトル200の製造日が格納される。インクサイズ欄1004には、少なくともインクボトル200の容量が格納される。例えば300ml、200ml、100mlと表現される。又は、大、中、小等、インクボトル200の相対的な大きさで表現されてもよい。インク色欄1005には、インクボトル200に収容されている液体の色が格納される。液体の色は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の具体的な色で表現される。例えば、図9(a)に示した第1のインクボトル200Cを管理対象とする場合、インク色「シアン」が格納される。
【0044】
「フィールド情報」とは、インクボトル200の使用態様に応じて変更される情報である。「フィールド情報」には、少なくとも、インクボトル200の液体残量が含まれる。図示した例では、「フィールド情報」として、インクボトル200の液体残量以外に、使用プリンタID、使用開始日、サービス情報、が保持されている。第1の使用プリンタID欄1006には、インクボトル200内の液体が注入される液体吐出装置100のシリアルIDが格納される。例えば、図9(c)に示した液体吐出装置100を管理対象とする場合、プリンタID「0x123ABC456」が格納される。液体吐出装置100のシリアルIDを入力する手法の例として、液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160を端末装置300が備える撮像部811を用いて読み取る例が挙げられる。例えば、図9(c)に示した様に、撮像部811を用いて読み取ることができる。他の例として、ユーザが、端末装置300が備える表示部810に表示されたソフトキーボードを押下して手入力で入力する例が挙げられる。また、ユーザが複数の液体吐出装置100を使用している場合、一つのインクボトル200に収容されている液体を複数の液体吐出装置100に分けて注入することもある。従って、使用プリンタID欄は、ユーザが使用している液体吐出装置100の台数に応じて複数設けられてもよい。図示した例では、第2の使用プリンタID欄1007が設けられている。第2の使用プリンタID欄1007には、第1の使用プリンタID欄1006に入力されたシリアルIDとは異なるシリアルIDが格納されることとなる。使用開始日欄1008には、ユーザが、初めて液体残量の管理対象となるインクボトル200を使用した日が格納される。例えば、ユーザが新品のインクボトル200を撮像して、そのインクボトル200のインクボトルレコード1000を初めてサーバ400に登録した日が格納される。残量欄1009には、インクボトル200内に残存している液体の残量が格納される。図9(b)に示した例では、「150ml」と格納される。液体の残量は、インクボトル200内の液体が消費されるたびに更新される。尚、液体残量が更新されるフローについては、後述する。サービス情報欄1010には、インクボトル自動配送サービスの加入状況、前回配送日等を含む情報が格納されている。つまり、インクボトル200の自動配送サービスに関する情報が格納されている。更に、サービス情報欄1010には、独自の情報を格納してもよい。例えば、サーバ400と通信した日時、消費した液体の量の多さに応じて付与されるポイントサービスに関する情報が格納されてもよい。
【0045】
≪インクボトルレコード1100≫
図11は、サーバ400に登録されたインクボトルレコード1100の一例である。インクボトルレコード1100には、管理対象となったインクボトル200の履歴が登録されている。インクボトルレコード1100は、インクボトル200毎にリスト形式で登録される。リスト形式で登録されたインクボトルレコード1100の内容は、インクボトルレコード1000と同様の内容である。従って、インクボトルレコード1000と重複する内容は、適宜省略する。
【0046】
図示した例では、サーバ400には、第1のインクボトルレコード1101と、第2のインクボトルレコード1120と、第3のインクボトルレコード1130と、が格納されている。シリアルID欄1102には、少なくとも、管理対象とするインクボトル200の識別子(例えば、シリアルID)が格納される。製造日欄1103には、少なくともインクボトル200製造日が格納される。インクサイズ欄1104には、少なくともインクボトル200の容量が格納される。インク色欄1105には、インクボトル200に収容されている液体の色が格納される。第1の使用プリンタID欄1106には、インクボトル200内の液体が注入される液体吐出装置100の識別子(例えば、シリアルID)が格納される。第2の使用プリンタID欄1107には、ユーザが複数の液体吐出装置100を使用している場合、第1の使用プリンタID欄1106に入力されたシリアルIDとは異なる識別子が入力されることとなる。使用開始日欄1108には、ユーザが、初めて液体残量の管理対象となるインクボトル200を使用した日が格納される。残量欄1109には、インクボトル200の液体残量が格納される。サービス情報欄1110には、インクボトル200の自動配送サービスに関する情報が格納される。
【0047】
≪情報処理システム全体の処理の流れ≫
≪液体吐出装置100の登録≫
図12は、端末装置300で液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160を読み取り、読み取った情報を解析して液体吐出装置100に関する情報をサーバ400に登録する際の、装置間の処理の流れを示すシーケンス図である。上述の登録アプリを端末装置300にインストールすることで、表示部810上に登録アプリのアイコンが表示される。そして、当該アイコンを押下すると、図12のシーケンス図で示される一連の処理が開始する。以下、図12のシーケンス図に沿って、装置間のやり取りを時系列に説明する。尚、シーケンス図や後述する各フローチャートにおける記号「S」はステップを表す。
【0048】
ユーザが上述のアイコンを押下すると、S1201において、端末装置300が備えるCPU802は、登録アプリを起動する。登録アプリが起動すると、端末装置300が備える撮像部811が起動して、液体吐出装置100が備える第1の情報保持体160の読み取りができるようになる。ユーザが第1の情報保持体160が写るように端末装置300を構えると、S1202において、CPU802は、第1の情報保持体160を読み取る。S1203において、CPU802は、第1の情報保持体160が保持する情報に基づいて、少なくとも液体吐出装置100の識別子及び当該液体吐出装置100を管理するサーバ400の宛先を取得する。S1204において、CPU802は、液体吐出装置100の識別子を不揮発性メモリ815に格納する。S1205において、CPU802は、液体吐出装置100の識別子をサーバ400に送信する。
【0049】
当該送信が成功すると、S1206において、サーバ400は、液体吐出装置100の識別子をインクボトルレコード1100として登録する。尚、本実施形態では本ステップにて、第1の使用プリンタID欄1106に液体吐出装置100の識別子が登録されるが、この時点では、他の欄は空欄である。液体吐出装置100の識別子の登録が完了すると、S1207において、サーバ400は、液体吐出装置100の識別子の登録が完了した旨の通知を端末装置300に送信する。
【0050】
当該送信が成功すると、S1208において、端末装置300は、液体吐出装置100の識別子の登録が完了した旨をユーザに報知する。当該報知が完了することで本フローは終了する。本フローを実行することで、未登録の液体吐出装置100の識別子をサーバ400に登録して管理対象とすることができる。
【0051】
≪インクボトル200の登録≫
図13は、端末装置300でインクボトル200を撮像して得られた撮像画像を解析して、インクボトル200の製造情報と、液体残量と、をサーバ400に登録する際の、装置間の処理の流れを示すシーケンス図である。上述の登録アプリを端末装置300にインストールすることで、表示部810上に登録アプリのアイコンが表示される。そして、当該アイコンを押下すると、図13のシーケンス図で示される一連の処理が開始する。
【0052】
ユーザが上述のアイコンを押下すると、S1301において、端末装置300が備えるCPU802は、登録アプリを起動する。登録アプリが起動すると、CPU802は、ネットワーク内において利用可能な液体吐出装置100を探索して、発見した液体吐出装置100の識別子を取得する。取得された液体吐出装置100の識別子は、端末装置300が備える記憶手段に保持される。続いて、ユーザが、登録アプリ起動後に表示部810に表示される「インクボトルを登録する」ボタン(不図示)を押下すると、S1302において、CPU802は、インクボトル200の撮像処理を実行する。インクボトル200の撮像後は、端末装置300が備えるCPU802が撮像画像の解析を行うか、サーバ400が撮像画像の解析を行うか、によってフローが分かれる。CPU802が画像解析を行う場合はS1303に進む。他方、サーバ400が画像解析を行う場合はS1307に進む。
【0053】
まず、端末装置300が画像解析を行う場合について説明する。S1303において、CPU802は、インクボトル200の撮像画像を取得し、公知の解析手法によってインクボトル200の撮像画像を解析して、インクボトル200の液体残量を検出する。検出された液体残量は、端末装置300が備える記憶手段に保持される。S1304において、CPU802は、第2の情報保持体204が保持する情報に基づいて、少なくとも、撮像されたインクボトル200の識別子を取得する。つまり、この際、CPU802は、識別子取得手段として機能することとなる。そして、CPU802は、取得したインクボトル200の識別子を端末装置300が備える記憶手段に保持する。尚、S1303とS1304との処理は順番が入れ替わってもよいし、同時に行われてもよい。S1305において、CPU802は、インクボトル200の識別子と、当該インクボトル200の液体残量と、を紐付けて、インクボトルレコード1000(図10参照)を生成する。具体的には、CPU802は、事前に登録された液体吐出装置100の識別子を参照する。そして、探索して得られた液体吐出装置100の識別子と一致するインクボトルレコード1000にインクボトル200の識別子と、当該インクボトル200の液体残量と、を紐付けて登録する。勿論、第2の情報保持体204を読み取って、インクボトル200の識別子以外の製造情報が取得されている場合には、インクボトル200の識別子以外の製造情報が、対応する欄に登録されることとなる。インクボトルレコード1000が不揮発性メモリ815に登録されると、S1306において、CPU802は、事前に登録されたサーバ400の宛先を参照して、インクボトルレコード1000をサーバ400に送信する。そして、この後、S1312へ進む。
【0054】
続けて、サーバ400が画像解析を行う場合について説明する。S1307において、端末装置300が備えるCPU802は、少なくとも、第2の情報保持体204及びインクボトル200の全体が含まれる撮像画像を取得する。つまり、この際、CPU802は画像取得手段として機能することとなる。S1308において、CPU802は、事前に登録されたサーバ400の宛先を参照して、取得したインクボトル200の撮像画像と、登録アプリ起動時に探索して得られた液体吐出装置100の識別子と、をサーバ400に送信する。つまり、インクボトル200の撮像画像と、インクボトル200の撮像時において端末装置300の近くにあった液体吐出装置100の識別子と、が端末装置300からサーバ400に送信される。当該送信に成功すると、S1309において、サーバ400は、インクボトル200の液体残量を検出する。S1310において、サーバ400は、インクボトル200の撮像画像に含まれる第2の情報保持体204を解析することにより、インクボトル200の識別子を取得する。尚、S1309とS1310との処理は順番が入れ替わってもよいし、同時に行われてもよい。S1311において、サーバ400は、インクボトル200の識別子と、当該インクボトル200の液体残量と、を紐付けて、インクボトルレコード1100(図11参照)を生成する。具体的には、サーバ400は、事前に登録されたインクボトルレコード1100を参照する。そして、探索して得られた液体吐出装置100の識別子と一致する、液体吐出装置100の識別子が登録されたインクボトルレコード1100に、送信されてきたインクボトル200の識別子と、当該インクボトル200の液体残量と、を紐付けて生成する。
【0055】
S1312において、サーバ400は、取得したインクボトルレコード1100を登録する。S1306を経由した場合、サーバ400は、端末装置300から送信されたインクボトルレコード1000の内容をインクボトルレコード1100として登録する。S1311を経由した場合、サーバ400は、S1311にて生成された内容をインクボトルレコード1100として登録する。S1313において、サーバ400は、インクボトルレコード1100の内容を端末装置300に送信して、インクボトルレコード1100の登録が完了した旨を通知する。端末装置300は、サーバ400に登録されたインクボトルレコード1100の内容を取得手して、自身が備える記憶手段に格納することにより、表示部810に画像解析情報及び登録済みサーバ情報(図9(c)参照)を表示することができるようになる。
【0056】
S1314において、端末装置300は、取得したインクボトルレコード1100の内容を液体吐出装置100に送信して、サーバ400にてインクボトルレコード1100の登録が完了した旨を通知する。
【0057】
S1315において、液体吐出装置100は、インクボトルレコード1100の内容を、インクボトルレコード500(図5参照)としてEEPROM404に格納(登録)する。これにより、液体吐出装置100は、液体吐出装置100が備える表示部150にインクボトルレコード500の内容を表示することができる。インクボトルレコード500が、EEPROM404に格納されると、本フローが終了する。本フローを実行することで、事前に登録された液体吐出装置100の識別子を手掛かりとして、未登録のインクボトル200の識別子と、液体残量と、紐づけてサーバ400に登録して、管理対象とすることができる。
【0058】
≪液体残量の更新≫
図14は、端末装置300でインクボトル200を撮像して得られた撮像画像を解析して、インクボトル200の液体残量を更新してサーバ400に登録する際の、装置間の処理の流れを示すシーケンス図である。上述の登録アプリを端末装置300にインストールすることで、表示部810上に登録アプリのアイコンが表示される。そして、当該アイコンを押下すると、図14のシーケンス図で示される一連の処理が開始する。以下の説明では、インクボトル200の登録処理と共通する処理については、適宜説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0059】
ユーザが上述のアイコンを押下すると、S1401において、端末装置300が備えるCPU802は、登録アプリを起動する。登録アプリが起動すると、CPU802は、ネットワーク内において利用可能な液体吐出装置100を探索して、発見した液体吐出装置100の識別子を取得する。取得された液体吐出装置100の識別子は、端末装置300が備える記憶手段に保持される。続いて、ユーザが、登録アプリ起動後に表示部810に表示される「インクボトルを登録する」ボタン(不図示)を押下すると、S1402において、CPU802は、インクボトル200の撮像処理を実行する。例えば、図9(b)に示した様に、ユーザが第2の情報保持体204を含む第1のインクボトル200Cの全体が写るように端末装置300を構えて撮像を開始すると、第1のインクボトル200Cの撮像処理が実行される。インクボトル200の撮像後は、端末装置300が備えるCPU802が撮像画像の解析を行うか、サーバ400が撮像画像の解析を行うか、によってフローが分かれる。CPU802が画像解析を行う場合はS1403に進む。他方、サーバ400が画像解析を行う場合はS1407に進む。
【0060】
まず、端末装置300が画像解析を行う場合について説明する。S1403において、CPU802は、インクボトル200の撮像画像を取得し、公知の解析手法によってインクボトル200の撮像画像を解析して、インクボトル200の液体残量を検出する。その後、取得された液体残量は、ROM803に保持される。S1404において、CPU802は、第2の情報保持体204が保持する情報に基づいて、少なくとも、撮像されたインクボトル200の識別子を取得する。これにより、事前に登録されたインクボトル200と同一のインクボトル200の液体残量を追跡して取得することができる。尚、S1403とS1404との処理は順番が入れ替わってもよいし、同時に行われてもよい。S1405において、CPU802は、インクボトル200の識別子と、当該インクボトル200の液体残量と、を紐付けて、液体残量を更新する。液体残量が更新されると、S1406において、CPU802は、液体残量が更新されたインクボトルレコード1000をサーバ400に送信する。そして、この後、S1412へ進む。
【0061】
続けて、サーバ400が画像解析を行う場合について説明する。S1407において、端末装置300が備えるCPU802は、少なくとも、第2の情報保持体204及びインクボトル200の全体が含まれる撮像画像を取得する。S1408において、CPU802は、取得したインクボトル200の撮像画像と、登録アプリ起動時に探索して得られた液体吐出装置100の識別子と、をサーバ400に送信する。当該送信に成功すると、S1409において、サーバ400は、インクボトル200の液体残量を検出する。S1410において、サーバ400は、インクボトル200の撮像画像に含まれる第2の情報保持体204を解析することにより、インクボトル200の識別子を取得する。勿論、第2の情報保持体204が保持する、当該インクボトル200の識別子以外の製造情報(図10参照)が取得されてもよい。尚、S1409とS1410との処理は順番が入れ替わってもよいし、同時に行われてもよい。S1411において、サーバ400は、インクボトル200の識別子と、当該インクボトル200の液体残量と、を紐付けて、液体残量を更新する。
【0062】
S1412において、サーバ400は、液体残量が更新されたインクボトルレコード1100を登録する。S1413において、サーバ400は、液体残量が更新されたインクボトルレコード1100を端末装置300に送信して、液体残量の更新が完了した旨を通知する。端末装置300は、サーバ400からインクボトルレコード1100の内容を取得して自身が備える記憶手段に格納ことにより、表示部810に液体残量が更新された画像解析情報及び登録済みサーバ情報(図9(c)参照)を表示することができるようになる。
【0063】
S1414において、端末装置300は、液体残量が更新されたインクボトルレコード1100の内容を液体吐出装置100に送信して、サーバ400にて液体残量の更新が完了した旨を通知する。
【0064】
S1415において、液体吐出装置100は、更新された液体残量を、インクボトルレコード500(図5参照)としてEEPROM404に格納(登録)する。上述の例では、第1のインクボトルレコード501の残量欄504では、液体残量が「300ml」から「150ml」に更新される。これにより、液体吐出装置100は、液体吐出装置100が備える表示部150に更新された液体残量を表示することができる。液体残量が更新されたインクボトルレコード500が、EEPROM404に格納されると、本フローが終了する。本フローを実行することで、事前に登録された液体吐出装置100の識別子を手掛かりとして、未登録のインクボトル200の識別子と、更新された液体残量と、紐づけてサーバ400に登録して、管理対象とすることができる。以上が、情報処理システム全体の処理の大まかな流れである。
【0065】
≪まとめ≫
本実施形態に係る情報処理装置によれば、特定の液体容器について液体の残量を管理することができるようになる。更に、ユーザが、液体容器を撮像するだけで、当該液体容器内の液体残量が所定の量以下になった場合に、当該ユーザに同種の液体が入った新たな液体容器を配送することが可能となる。例えば、第1のインクボトル200C内の残量が残り20パーセント以下になった場合に、新品の第1のインクボトル200Cを当該ユーザに自動配送することができるようになる。更に、液体吐出装置100が備えるEEPROM404にもインクボトルレコード1100の内容を反映したインクボトルレコード500が格納されるので、液体吐出装置100を用いて当該液体容器の液体残量を管理することもできる。
【0066】
また、本実施形態に係る情報処理装置によれば、ICチップを取り付けることができない形状の液体容器であっても、管理対象とすることができる。ICチップを備えていない液体容器の液体残量を、サーバ400を用いて管理することで、液体容器と、液体吐出装置100と、の関係が、1体1から1対複数となった場合においても液体容器の自動配送サービスを提供することができるようになる。
【0067】
<実施形態2>
以下、図面を参照して本開示の技術に係る実施形態2について説明する。本実施形態では、液体吐出装置100からサーバ400にインクボトルレコード500を送信可能な情報処理装置を提供することを目的とする。実施形態1では、インクボトルレコード1100を登録又は更新する際、端末装置300からサーバ400にインクボトルレコード1000が送信された。これに対し、本実施形態では、液体吐出装置100からサーバ400にインクボトルレコード500が送信される点が実施形態1とは異なる。図15は、本実施形態における装置間の処理の流れを示すシーケンス図である。以下の説明において、実施形態1と同様の又は対応する構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0068】
S1501において、端末装置300が備えるCPU802は、実施形態1と同様に、登録アプリを起動する。S1502において、実施形態1と同様に、インクボトル200の撮像処理が実行される。S1503において、実施形態1と同様に、インクボトル200の撮像画像が解析され、インクボトル200の液体残量が検出される。S1504において、実施形態1と同様に、第2の情報保持体204が読み取られ、インクボトル200の識別子が取得される。S1505において、実施形態1と同様に、インクボトル200の液体残量と、識別子と、が紐付けられて、インクボトルレコード1000が生成される。
【0069】
S1506において、本実施形態に係る端末装置300は、インクボトルレコード1000を液体吐出装置100に送信する。当該送信が成功すると、S1507において、本実施形態に係る液体吐出装置100は、インクボトルレコード1000の内容を反映したインクボトルレコード500をEEPROM404に格納する。S1508において、本実施形態に係る液体吐出装置100は、インクボトルレコード500をサーバ400に送信する。
【0070】
当該送信が成功すると、S1509において、本実施形態に係るサーバ400は、インクボトルレコード500の内容を反映したインクボトルレコード1100を登録する。S1510において、インクボトルレコード1100の登録が完了した旨が、液体吐出装置100に通知される。当該通知に成功すると、S1511において、本実施形態に係る液体吐出装置100は、インクボトルレコード1100がサーバ400に登録された旨を端末装置300に通知する。当該通知に成功すると、S1512において、端末装置300は、インクボトルレコード1100がサーバ400に登録された旨をユーザに報知する。当該通知がされると、本フローが終了する。以上が、本実施形態に係る情報処理システム全体の処理の大まかな流れである。
【0071】
本実施形態によれば、端末装置300からサーバ400にインクボトルレコード1000を送信できない場合であっても、事前に、サーバに登録された液体吐出装置100を介して、インクボトルレコード1100をサーバ400に登録することができる。これにより、例えば、サーバ400のセキュリティが厳しく端末装置300からサーバ400にインクボトルレコード1000を送信できない場合であっても、インクボトルレコード1100をサーバ400に登録することができる。
【0072】
<実施形態3>
本実施形態では、インクタンク部110に液体が注入された場合、ユーザに対してインクボトルレコード1100を登録又は更新することを促すことができる液体吐出装置100を提供することを目的とする。以下の説明において、実施形態1と同様の又は対応する構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略し、異なる点を中心に説明する。図16は、本実施形態における液体吐出装置100が備えるCPU401が行う処理の流れを示すフローチャートである。また、本フローは、S1301又はS1401の処理が行われる前に行われる。
【0073】
S1601において、本実施形態に係るCPU401は、公知の手法を用いて、液体吐出装置100が備えるインクタンク部110の液体残量を検知する。
インクタンク部110の液体残量を検知する手法の一例として、インクタンク部110が備える電極(図3参照)を用いる例が挙げられる。S1602において、CPU401は、インクタンク部110の液体残量が所定値以下か否かを判定する。インクタンク部110の液体残量が所定値以下の場合、S1603に進む。他方、インクタンク部110の液体残量が所定値より多い場合、CPU401は本フローを終了する。S1603において、第1のレコメンド画面151(図17(a)参照)が、表示部150に表示される。
【0074】
図17は、本実施形態に係る液体吐出装置100が備える表示部150に表示される画面の一例を示す図である。図17(a)は、ユーザに液体の注入を勧める第1のレコメンド画面151の一例を示す。図17(a)に示した例では、第1のレコメンド画面151における第1の表示領域152には、ユーザに液体の注入を促すメッセージが表示されている。また、当該メッセージの下方には、「注入完了」ボタン153が表示されている。ユーザが、「注入完了」ボタン153を押下すると、第2のレコメンド画面154(図17(b)参照)に遷移する。図17(b)は、「注入完了」ボタン153が押下されたことを検知した場合に、ユーザにインクボトル200を撮像することを促す第2のレコメンド画面154の一例を示す。図17(b)に示した例では、第2のレコメンド画面154の第2の表示領域155には、インクボトル200の撮像を促すメッセージが表示されている。当該メッセージの下方には、登録アプリを起動するための情報を保持している第3の情報保持体156が表示されている。ユーザが、端末装置300を用いて第3の情報保持体156を読み取ると、端末装置300が備えるCPU802は、上述のS1301又はS1401以降の処理を開始する。尚、インクボトルレコード1100がサーバ400に登録されていない場合、S1301以降の処理が開始される。他方、インクボトルレコード1100がサーバ400に登録されており、インクボトル200の液体残量の更新を行う場合は、S1401以降の処理が開始される。
【0075】
また、第2の表示領域155には、「アプリを起動」ボタン157が表示されてもよい。CPU401は、「アプリを起動」ボタン157の押下を検知すると、登録アプリの起動要請を端末装置300に送信するようにしてもよい。端末装置300が備えるCPU802は、当該要請を受けると、上述のS1301又はS1401以降の処理を開始するようにしてもよい。
【0076】
図16に戻って、本フローの説明を続ける。S1604において、液体吐出装置100が備えるCPU401は、インクタンク部110に液体が注入されたか否かを判定する。インクタンク部110に液体が注入された場合、S1605に進む。他方、インクタンク部110に液体が注入されなかった場合、本フローは終了する。例えば、CPU401が、第1のレコメンド画面151に表示された「注入完了」ボタン153の押下を検知した場合、CPU401は、インクタンク部110に液体が注入されたと判定する。
CPU401が「注入完了」ボタン153の押下を検知した場合は、ユーザがインクタンク部110に液体を注入した可能性が高いからである。S1605において、CPU401は、第2のレコメンド画面154を表示部150に表示する。当該表示がされると、本フローが終了する。以上が、本実施形態に係るCPU401が行う処理の大まかな流れである。
【0077】
ユーザが、第2のレコメンド画面154に含まれる第3の情報保持体156を、端末装置300を用いて読み取ると、端末装置300が備えるCPU802は、登録アプリを起動して、上述のS1301又はS1401以降の処理を実行する。以下、本実施形態に係るCPU802が行うS1301(液体残量を更新する場合はS1401)の処理内容を説明する。
【0078】
まず、ユーザが端末装置300を用いて第3の情報保持体156を読み取った場合を想定して説明する。本実施形態に係るCPU802は、第3の情報保持体156が保持する情報に基づいて、表示部810に、インクボトル200に備えられた第2の情報保持体204を撮像することを促すポップアップ画面を表示部810に表示する。例えば、当該ポップアップ画面には、第2のレコメンド画面154と同様に、ユーザに対してインクボトル200を撮像することを促すメッセージが表示される。通常、当該ポップアップ画面を見たユーザは、当該ポップアップ画面を押下する。CPU802が、当該ポップアップ画面の押下を検知すると、撮像部811が起動する。つまりユーザが当該ポップアップ画面を押下すると、インクボトル200を撮像できるようになる。インクボトル200の撮像実行処理以降のフローは、上述の通りである。
【0079】
続いて、ユーザが「アプリ起動」ボタン157を押下した場合を想定して説明する。この場合、液体吐出装置100が備えるCPU401は、「アプリ起動」ボタン157の押下を検知すると、端末装置300に登録アプリの起動要請を送信する。端末装置300は、当該起動要請を受けると、表示部810に上述のポップアップ画面を表示する。ユーザが当該ポップアップ画面を押下すると撮像部811が起動し、インクボトル200を撮像できるようになる。
【0080】
本実施形態によれば、インクタンク部110に液体が注入された場合、ユーザに対してインクボトル200を撮像することを促すことができるようになる。即ち、本実施形態によれば、インクタンク部110に液体が注入された場合、ユーザに対してインクボトルレコード1100を登録又は更新することを促すことができる。
【0081】
<その他の実施形態>
実施形態1では、インクボトルレコード1100は、リスト形式でサーバ400に登録されていた。これに対し、インクボトルレコード1100がインクボトル200の撮像画像を含む形式でサーバ400に登録されてもよい。
【0082】
実施形態1では、サーバ400の宛先は、第1の情報保持体160に保持されていた。他の例として、サーバ400の宛先は、登録アプリに予め設定されているものを用いてもよい。その際、サーバ400とは異なる管理サーバの宛先が設定されていてもよい。これにより、サーバ400が提供するサービスとは異なるサービスを提供する管理サーバを用いてインクボトル200のインクボトルレコードを管理できるようになる。
【0083】
実施形態1では、ユーザがアイコンを押下することにより登録アプリが起動したが、第2の情報保持体204に登録アプリの起動情報を保持させて、第2の情報保持体204を読み取ることにより、登録アプリが起動するようにしてもよい。これにより、ユーザが端末装置300を用いてインクボトル200を撮像しただけで登録アプリが起動し、サーバ400にインクボトルレコード1000を送信できるようになる。
【0084】
実施形態1では、第2の情報保持体204として二次元コードが用いられていたが、二次元コードに代えてインクボトル200の識別子を保持する一次元コード(例えば、バーコード等)を用いてもよい。
【0085】
実施形態1ではS1308において、端末装置300は、インクボトル200の撮像画像をそのまま送付していたが、画像解析をした後のデータを送付してもよい。例えば端末装置300は、インクボトル200の撮像画像に対して画像解析を行うことで得られた液体残量を含むデータをサーバ400に送信してもよい。
【0086】
インクボトル200の自動配送が、液体の消費量に基づいて自動的に行われるようにしてもよい。具体的には、予めインクボトル200の容量(つまり、新品の状態のインクボトル200に収容されている液体の量)を、第2の情報保持体204を読み取って取得しておく。これにより、インクボトル200内の液体残量の割合が所定値以下になった場合、ユーザにインクボトル200を自動配送してもよい。例えば、図6(b)に示した様に、容量が300mlの第3のインクボトル200Yの残量が残り20%以下になった場合、当該第3のインクボトル200Yを使用していたユーザに、新品の第3のインクボトル200Yが自動配送されてもよい。
【0087】
上述のS1604では、CPU401は、「注入完了」ボタン153の押下を検知した場合に、インクタンク部110に液体が注入されたと判定した。他の例として、CPU401が、インクタンク部110が備える電極を介して液体残量の増加を検知した場合に、液体が注入されたと判定する例が挙げられる。更に他の例として、CPU401が、カバー111の開閉を検知した場合に、インクタンク部110に液体が注入されたと判定する例が挙げられる。カバー111が開閉された場合は、ユーザが、カバー111を開けてインクタンク部110に液体を注入した可能性が高いからである。
【0088】
実施形態3では、第1のレコメンド画面151及び第2のレコメンド画面154は液体吐出装置100の表示部150に表示されていたが、第1のレコメンド画面151及び第2のレコメンド画面154は端末装置300の表示部810に表示されてもよい。
【0089】
実施形態1では、液体吐出装置100の一例として、スキャナ機能を有する複合機(プリンタ)が例示されていたが、液体吐出装置100の例は、これに限られない。他の例として、複写機、ファクシミリ、スキャナ機能を有しないプリンタ等が挙げられる。
【0090】
本開示の技術は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現できる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0091】
100 液体吐出装置
200 インクボトル
300 端末装置
400 サーバ
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