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特開2023-71059ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびライセンス管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071059
(43)【公開日】2023-05-22
(54)【発明の名称】ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびライセンス管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20230515BHJP
   G06F 21/10 20130101ALI20230515BHJP
【FI】
H04N7/18 D
G06F21/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021183643
(22)【出願日】2021-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】320008672
【氏名又は名称】i-PRO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】若子 武士
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 春
【テーマコード(参考)】
5C054
【Fターム(参考)】
5C054DA09
5C054EA07
5C054FE28
5C054GB01
5C054GD09
5C054HA18
(57)【要約】
【課題】ユーザがライセンス有効期限の経過前までにライセンス更新を忘れても、ライセンス有効期限後の監視カメラの録画映像をユーザが視聴できるようにする。
【解決手段】ライセンス管理システムは、対象施設を撮像する少なくとも1台の監視カメラと、監視カメラと通信可能に接続されたサーバと、サーバと通信可能に接続された端末装置と、を少なくとも備え、監視カメラのライセンス有効期限の情報を監視し、ライセンス有効期限が切れている場合、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画映像の端末装置での再生を禁止させ、かつ、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画を継続させる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象施設を撮像する少なくとも1台の監視カメラと、
前記監視カメラと通信可能に接続されたサーバと、
前記サーバと通信可能に接続された端末装置と、を少なくとも備え、
前記監視カメラ、前記サーバおよび前記端末装置のうちいずれかは、
前記監視カメラのライセンス有効期限の情報を監視し、
前記ライセンス有効期限が切れている場合、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画映像の前記端末装置での再生を禁止させ、かつ、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画を継続させる、
ライセンス管理システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記監視カメラのライセンス有効期限が切れた後、所定期間、前記監視カメラの映像の録画を継続する録画猶予期間の情報を監視し、
前記録画猶予期間内は、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画は継続させ、前記録画猶予期間が経過した場合、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの映像の録画を停止させる、
請求項1に記載のライセンス管理システム。
【請求項3】
前記端末装置は、
前記ライセンス有効期限の切れている前記監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記ライセンス更新情報に基づき、前記ライセンス有効期限が切れた後の前記ライセンス有効期限の切れている前記監視カメラの録画映像の再生を前記ライセンス更新の操作後に許可する指示を前記端末装置に送信する、
請求項2に記載のライセンス管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、
前記ライセンス有効期限が切れていて、さらに前記録画猶予期間も終了している場合、録画を禁止する指示を前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラまたは前記監視カメラと接続されるレコーダに送信する、
請求項3に記載のライセンス管理システム。
【請求項5】
前記端末装置は、
前記ライセンス有効期限の切れている前記監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記ライセンス更新情報に基づき、録画を再開する指示を前記ライセンス更新の対象となった前記監視カメラまたは前記監視カメラと接続されるレコーダに送信する、
請求項4に記載のライセンス管理システム。
【請求項6】
前記サーバは、
前記ライセンス更新情報に基づき、前記監視カメラまたは前記監視カメラと接続されるレコーダで録画した映像の再生を前記ライセンス更新の操作後に許可する指示を前記端末装置に送信する、
請求項5に記載のライセンス管理システム。
【請求項7】
前記サーバは、
前記ライセンス更新情報に基づき、前記録画猶予期間内に録画していた映像の再生を許可する指示を前記端末装置に送信する、
請求項6に記載のライセンス管理システム。
【請求項8】
前記端末装置は、
前記ライセンス有効期限の切れている前記監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記ライセンス更新の操作が前記録画猶予期間の終了する前になされた場合、前記監視カメラまたは前記監視カメラと接続されるレコーダで録画した映像の再生を前記ライセンス更新の操作後に許可する指示を前記端末装置に送信する、
請求項3に記載のライセンス管理システム。
【請求項9】
前記サーバは、
前記ライセンス更新情報に基づき、前記録画猶予期間に録画していた映像の再生を許可する指示を前記端末装置に送信する、
請求項8に記載のライセンス管理システム。
【請求項10】
対象施設を撮像する少なくとも1台の監視カメラとの間で通信可能に接続されたサーバが行うライセンス管理方法であって、
前記監視カメラのライセンス有効期限の情報を監視し、
前記ライセンス有効期限が切れている場合、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画映像の端末装置での再生を禁止させ、かつ、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画は継続する
ライセンス管理方法。
【請求項11】
対象施設を撮像する少なくとも1台の監視カメラとの間で通信可能に接続されたコンピュータであるサーバに、
前記監視カメラのライセンス有効期限の情報を監視するステップと、
前記ライセンス有効期限が切れている場合、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画した映像の端末装置での再生を禁止させ、かつ、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画は継続するステップと、
を実現させるための、
ライセンス管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびライセンス管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像ごとの閲覧権限を管理する公開サーバと、撮影画像データを保持している撮像装置、およびユーザ情報を保持している携帯端末と通信が可能な情報処理装置が開示されている。この情報処理装置は、撮像装置から撮影画像データを取り込み、取り込んだ画像データの閲覧権限を制御する。情報処理装置と撮像装置が通信可能となった場合、撮像装置から撮影画像データを取り込み、取り込み動作のタイミングに関連する所定の有効期間内に携帯端末と通信可能となった場合、情報処理装置は、携帯端末から受信したユーザ情報により、閲覧権限制御手段によって撮影画像データに対して第一の閲覧権限を設定した上で、撮影画像データを公開サーバにアップロードする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-21549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、撮影画像データがいつまで公開サーバにアップロードされているか、つまり、いつまでその撮影画像データの視聴ができるかは明記されていない。一方で、施設内等の屋内あるいは街中等の屋外に数多く設置される監視カメラにより録画された映像を、リモート環境下でモニタリングしたいニーズがある。このようなリモート環境下でのモニタリングに対応するために、ユーザが監視カメラごとに視聴用のライセンスを購入し、ライセンス有効期限内においてユーザは監視カメラの録画映像をリモート環境下で視聴することが考えられる。しかし、複数の監視カメラそれぞれのライセンスを管理することは煩雑であり、例えばライセンス有効期限が切れる前にライセンス更新を忘れることによって意図せず監視カメラの録画が止まってしまう可能性があった。
【0005】
本開示は、上述した従来の状況に鑑みて案出され、ユーザがライセンス有効期限の経過前までにライセンス更新を忘れても、ライセンスの更新をした場合には、ライセンス有効期限後の監視カメラの録画映像をユーザが視聴できるようにするライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびライセンス管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、対象施設を撮像する少なくとも1台の監視カメラと、前記監視カメラと通信可能に接続されたサーバと、前記サーバと通信可能に接続された端末装置と、を少なくとも備え、前記監視カメラ、前記サーバおよび前記端末装置のうちいずれかは、前記監視カメラのライセンス有効期限の情報を監視し、前記ライセンス有効期限が切れている場合、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画映像の前記端末装置での再生を禁止させ、かつ、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画を継続させる、ライセンス管理システムを提供する。
【0007】
また、本開示は、対象施設を撮像する少なくとも1台の監視カメラとの間で通信可能に接続されたサーバが行うライセンス管理方法であって、前記監視カメラのライセンス有効期限の情報を監視し、前記ライセンス有効期限が切れている場合、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画映像の端末装置での再生を禁止させ、かつ、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画は継続するライセンス管理方法を提供する。
【0008】
また、本開示は、対象施設を撮像する少なくとも1台の監視カメラとの間で通信可能に接続されたコンピュータであるサーバに、前記監視カメラのライセンス有効期限の情報を監視するステップと、前記ライセンス有効期限が切れている場合、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画した映像の端末装置での再生を禁止させ、かつ、前記ライセンス有効期限が切れている前記監視カメラの録画は継続するステップと、を実現させるための、ライセンス管理プログラムを提供する。
【0009】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ユーザがライセンス有効期限の経過前までにライセンス更新を忘れても、ライセンスの更新をした場合には、ライセンス有効期限後の監視カメラの録画映像をユーザが視聴できるようにすることができる。
【0011】
本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】監視カメラシステムのシステム構成例を示す図
図2】配信制御サーバの内部構成例を示す図
図3】機器管理サーバ、DBサーバおよびユーザ管理サーバのそれぞれの内部構成例を示す図
図4】監視カメラのライセンス有効期限を確認するフローチャート
図5】録画制御処理を示すフローチャート
図6】再生開始処理を示すフローチャート
図7】ライセンス更新をした場合の再生と録画制御処理を示すフローチャート
図8】録画猶予期間終了後にライセンス更新をした場合のタイムチャート
図9】録画猶予期間終了前にライセンス更新をした場合のタイムチャート
図10】各監視カメラのライセンス情報の画面例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を適宜参照して、本開示にライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびライセンス管理プログラムを具体的に開示した実施の形態について、詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、すでによく知られた事項の詳細説明および実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の記載の主題を限定することは意図されていない。
【0014】
図1は、ライセンス管理システムのシステム構成例を示す図である。図1に示すように、ライセンス管理システム100(監視カメラ映像共有システムの一例)は、クライアント端末DP(第1のユーザ端末の一例)と、DBサーバS2(サーバの一例)と、機器管理サーバS1(サーバの一例)と、ユーザ管理サーバS3(サーバの一例)と、配信制御サーバS4(サーバの一例)と、を少なくとも含む構成である。なお、サーバは必ずしも個別にある必要はなく、1台のサーバに全ての機能が含まれていても良いし、クラウド上の仮想サーバで動作しても良い。
【0015】
また、ライセンス管理システム100は、モバイル端末T1(第2のユーザ端末の一例)をさらに含む構成としてもよい。クライアント端末DPおよびモバイル端末T1のそれぞれは、ネットワークNW2を介して、機器管理サーバS1、DBサーバS2、ユーザ管理サーバS3および配信制御サーバS4のそれぞれとの間で互いにデータ通信可能に接続される。
【0016】
また、ライセンス管理システム100は、対象施設(例えば店舗A)を撮像する少なくとも1台の監視カメラCMA1,CMA2,…およびレコーダRDと、対象施設(例えば店舗B)を撮像する少なくとも1台の監視カメラCMB1,CMB2,…と、をさらに含む構成としてもよい。監視カメラCMA1,CMA2,…およびレコーダRDならびに監視カメラCMB1,CMB2は、ネットワークNW1を介して、配信制御サーバS4との間で互いにデータ通信可能に接続される。
【0017】
ネットワークNW1,NW2は、例えばWi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)、4Gあるいは5G等のセルラー移動通信方式、Bluetooth(登録商標)およびWiGig(Wireless Gigabit)のいずれかに準じた無線ネットワークであるが、これらに限定されなくてよい。なお、ネットワークNW1は、USB(Univesal Serial Bus)ケーブル、あるいは有線LANなどの有線ネットワークでもよい。以下の説明において、監視カメラCMA1,CMA2,CMB1,CMB2,…により撮像された映像データには、映像データだけでなく、その映像データを撮像した監視カメラの識別情報および撮像日時情報が含まれる。
【0018】
ライセンス管理システム100は、対象施設(例えば店舗A)に配置される監視カメラCMA1,CMA2のそれぞれが撮像する映像データを、クライアント端末DPおよびモバイル端末T1のうち少なくとも1つからリモートでモニタリング(言い換えると、視聴(再生も含む。以下同様。))できる。同様に、ライセンス管理システム100は、対象施設(例えば店舗B)に配置される監視カメラCMB1,CMB2のそれぞれが撮像する映像データを、クライアント端末DPおよびモバイル端末T1のうち少なくとも1つからリモートでモニタリング(言い換えると、視聴)できる。なお、対象施設の一例として店舗を挙げたが、店舗以外の施設(例えばショッピングモール、オフィスビル)、あるいは複数の店舗を1つの施設と見做してでもよい。
【0019】
監視カメラCMA1,CMA2,…のそれぞれは、店舗A内のモニタリング対象のエリアを撮像可能に配置され、被写体(例えば、店舗Aに存在している人物、あるいは、店舗A内の注目するべきエリア)が映る映像データを撮像する。この撮像された映像データは、監視カメラCMA1,CMA2,…のそれぞれ内のメモリ(図示略)やSDカード(図示略)に録画されるとともに、レコーダRDに送られて保存されてもよいし、ネットワークNW1を介して配信制御サーバS4に直接に送られてもよい。なお、被写体は、上述した人物、エリア以外の要素であってもよく、以下同様である。
【0020】
レコーダRDは、ストレージ(図示略)を有し、店舗A内に配置される監視カメラCMA1,CMA2,…のそれぞれにより撮像される被写体の映像データを、監視カメラCMA1,CMA2,…のそれぞれから受信してストレージ(上述参照)に保存するとともに、断続的あるいは定期的に配信制御サーバS4に送信する。なお、レコーダRDは、サーバであっても良い。
【0021】
監視カメラCMB1,CMB2,…のそれぞれは、店舗B内のモニタリング対象のエリアを撮像可能に配置され、被写体(例えば、店舗Bに存在している人物、あるいは、店舗B内の注目するべきエリア)が映る映像データを撮像する。この撮像された映像データは、監視カメラCMB1,CMB2,…のそれぞれ内のメモリ(図示略)に録画されるとともに、ネットワークNW1を介して配信制御サーバS4に直接に送られてもよい。なお、図1の図示を簡略化するために店舗BはレコーダRDを備えない構成が図示されているが、店舗BがレコーダRDを備えても構わない。
【0022】
クライアント端末DPは、例えば、パーソナルコンピュータである。クライアント端末DPは、ネットワークNW2を介して、DBサーバS2、機器管理サーバS1、ユーザ管理サーバS3および配信制御サーバS4のそれぞれとの間でデータ通信を行う。
【0023】
モバイル端末T1は、例えば、携帯電話機、スマートフォンあるいはタブレット端末である。モバイル端末T1は、ネットワークNW2を介して、機器管理サーバS1、DBサーバS2、ユーザ管理サーバS3および配信制御サーバS4のそれぞれとの間でデータ通信を行う。
【0024】
端末装置であるクライアント端末DPおよびモバイル端末T1を合わせてクライアント機器CLと称する。つまり、クライアント機器CLは、ネットワークNW2を介して、配信制御サーバS4と通信可能に接続される。
【0025】
DBサーバS2は、例えばサーバコンピュータにより構成され、ライセンス管理システム100によるモニタリング対象となる機器ごと(例えば監視カメラ、レコーダ)の各種の設定情報のデータ、ライセンス管理システム100の利用が可能に登録されているユーザごとの各種の設定情報のデータを保存するデータベースDBを備える(図3参照)。DBサーバS2は、データベースDBを参照し、機器管理サーバS1あるいはユーザ管理サーバS3からの要求に応じたデータを応答する。機器ごとの各種の設定情報は、例えば、機器の名称、識別番号、対象施設に配置(言い換えると、取付)が完了した日時、機器が配置される対象施設の名称(例えば店舗A)、リモート視聴などの利用権限を示すライセンスの情報(例えば、ライセンス有効期限、録画猶予期間)などであるが、これらに限定されなくてよい。録画猶予期間は、ライセンス有効期限が切れた後に所定の期間設けられた録画を継続する期間のことであり、例えば1時間である。ユーザごとの各種の設定情報は、例えば、ユーザの名称、ユーザがライセンス管理システム100を利用(言い換えると、ログイン)する時に入力が求められるログインID(IDentification)およびパスワード、ログインIDおよびパスワードの有効期限、ユーザの権限(例えば、責任者と同等の権限を有する店長権限、一般利用者と同等の権限を有する店員権限)などであるが、これらに限定されなくてよい。DBサーバS2の詳細なハードウェア構成例は図3を参照して後述する。
【0026】
機器管理サーバS1は、例えばサーバコンピュータにより構成され、DBサーバS2とのデータ通信により、ライセンス管理システム100によるモニタリング対象となる機器ごとの各種の設定情報を扱う処理を実行する。例えば、機器管理サーバS1は、クライアント端末DPあるいはモバイル端末T1から監視カメラのライセンス更新情報(後述参照)を受信すると、そのライセンス更新情報のデータの追加をDBサーバS2に指示したり、そのライセンス更新情報のデータに紐づく(言い換えると、対応する)監視カメラの設定情報のデータの変更(例えば追加、変更、削除)をDBサーバS2に指示したりする。DBサーバS2は、この指示に基づいて、該当する監視カメラのライセンス情報を追加したり変更したりする。また、機器管理サーバS1は、クライアント端末DPあるいはモバイル端末T1の操作に基づいて、監視カメラのライセンス情報の更新をDBサーバS2に要求する。また、機器管理サーバS1は、クライアント端末DPあるいはモバイル端末T1の操作に基づいて、最新の監視カメラのライセンス情報をDBサーバS2に要求し取得する。ライセンス更新情報は、クライアント機器CLでライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新の操作が行われた場合の、ライセンス更新がされた監視カメラの識別情報および監視カメラのライセンス更新の操作が行われた日時の情報を含む。なお、ライセンス更新情報は、ライセンス有効期限の切れる前にクライアント機器CLでライセンス更新の操作が行われた場合の、ライセンス更新がされた監視カメラの識別情報および監視カメラのライセンス更新の操作が行われた日時の情報であってもよい。なお、ライセンス更新情報は、上記の例に限定されない。機器管理サーバS1の詳細なハードウェア構成例は図3を参照して後述する。
【0027】
ユーザ管理サーバS3は、例えばサーバコンピュータにより構成され、DBサーバS2とのデータ通信により、ライセンス管理システム100の利用が可能に登録されているユーザごとの各種の設定情報を扱う処理を実行する。例えば、ユーザ管理サーバS3は、クライアント端末PC1あるいはモバイル端末T1から監視カメラにアクセス可能なユーザの設定情報のデータ(以下、「監視カメラアクセスユーザデータ」と称する)の変更(例えば追加、変更、削除)の要求を受信すると、その要求に基づいて、監視カメラアクセスユーザデータの変更をDBサーバS2に指示する。DBサーバS2は、この指示に基づいて、該当する監視カメラアクセスユーザデータを変更する。ユーザ管理サーバS3の詳細なハードウェア構成例は図3を参照して後述する。
【0028】
配信制御サーバS4は、例えばサーバコンピュータにより構成され、ライセンス管理システム100によるモニタリング対象となる機器ごと(例えば監視カメラ、レコーダ)のライセンスの情報をDBサーバS2から取得して参照し、クライアント端末DPあるいはモバイル端末T1への視聴の可否を判定する。配信制御サーバS4は、判定対象となる機器(例えば監視カメラCMA1)のライセンスが有効(つまり、ライセンス有効期限が示す日時が経過する前)であると判定した場合、その監視カメラCMA1が撮像した映像データをクライアント端末DPあるいはモバイル端末T1に視聴することを許可すると判定する。一方、配信制御サーバS4は、判定対象となる機器(例えば監視カメラCMA1)のライセンスが無効(つまり、ライセンス有効期限が示す日時が経過した後)であってそのライセンスが更新されていないと判定した場合、その監視カメラCMA1が撮像した映像データをクライアント端末DPあるいはモバイル端末T1に視聴することを禁止すると判定する。
【0029】
次に、図2を参照して、配信制御サーバS4の内部構成について説明する。図2は、配信制御サーバの内部構成例を示す図である。
【0030】
配信制御サーバS4は、通信部10と、プロセッサ11と、メモリ12と、を含む構成である。
【0031】
通信部10は、クライアント機器CL、機器管理サーバS1、DBサーバS2、ユーザ管理サーバS3、監視カメラCMA1,CMB1,…のそれぞれ、レコーダRDとの間でデータ通信可能に接続されて、データの送受信を実行する。
【0032】
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit) 、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)もしくはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成され、メモリ12と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、プロセッサ11はメモリ12に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、プロセッサ11が行う各種動作を実行する。プロセッサ11は、機器管理サーバ1、DBサーバ2およびユーザ管理サーバから送信された監視カメラのライセンス情報に基づいて、各監視カメラのライセンス情報画面(例えば、図10に示す各監視カメラのライセンス情報の画面DP1)を生成して、クライアント端末DPまたはモバイル端末T1に出力して表示させる。
【0033】
記憶部の一例としてのメモリ12は、例えばプロセッサ11の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、プロセッサ11の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、プロセッサ11により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、プロセッサ11の動作を規定するプログラムが書き込まれている。
【0034】
図3は、機器管理サーバ、DBサーバおよびユーザ管理サーバのそれぞれの内部構成例を示す図である。DBサーバS2がデータベースDBを備えることを除けば、機器管理サーバS1、DBサーバS2およびユーザ管理サーバS3は同様なハードウェア構成を有する。機器管理サーバS1、DBサーバS2およびユーザ管理サーバS3のそれぞれは、例えば有線LANなどの有線ネットワークを用いて互いにデータ通信可能に接続される。
【0035】
機器管理サーバS1は、通信部20と、プロセッサ21と、メモリ22と、を含む構成である。
【0036】
通信部20は、上述した有線ネットワーク(例えば有線LAN)などで接続されたDBサーバS2との間でデータ通信(つまり、データの送受信)を行う。通信部20は、ネットワークNW2を介して接続されたクライアント端末DPあるいはモバイル端末T1との間でデータ通信を行う。通信部20は、クライアント端末DPあるいはモバイル端末T1からの要求を受信すると、その要求に基づいてDBサーバS2との間でプロセッサ21が実行したことの応答(Acknowledge、以下「Ack」と略記する)をクライアント端末DPあるいはモバイル端末T1に返送する。なお、通信部20は、プロセッサ21を介さず、メモリ22との間で直接にデータの保存あるいは読込の処理を実行してもよい。
【0037】
プロセッサ21は、例えばCPU、DSP、GPUもしくはFPGAを用いて構成される。プロセッサ21は、機器管理サーバS1の全体的な動作を司るコントローラとして機能し、機器管理サーバS1の各部の動作を統括するための制御処理、機器管理サーバS1の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理およびデータの記憶処理を行う。プロセッサ21は、メモリ22に記憶されたプログラムおよびデータに従って動作する。プロセッサ21は、動作時にメモリ22を使用し、プロセッサ21が作成または取得したデータもしくは情報(Ackを含む)をメモリ22に一時的に保存したり通信部20に送ったりする。
【0038】
メモリ22は、例えばRAMとROMとを用いて構成され、機器管理サーバS1の動作の実行に必要なプログラム、更には、動作中に作成されたデータもしくは情報を一時的に保存する。RAMは、機器管理サーバS1の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、機器管理サーバS1を制御するためのプログラムおよびデータを予め記憶して保存する。
【0039】
DBサーバS2は、通信部30と、プロセッサ31と、メモリ32と、データベースDBと、を含む構成である。
【0040】
通信部30は、上述した有線ネットワーク(例えば有線LAN)などで接続された機器管理サーバS1あるいはユーザ管理サーバS3との間でデータ通信(つまり、データの送受信)を行う。通信部30は、機器管理サーバS1あるいはユーザ管理サーバS3からの要求を受信すると、その要求に基づいてプロセッサ31が実行したことの応答(Ack)を機器管理サーバS1あるいはユーザ管理サーバS3に返送する。なお、通信部30は、プロセッサ31を介さず、メモリ32との間で直接にデータの保存あるいは読込の処理を実行してもよい。
【0041】
プロセッサ31は、例えばCPU、DSP、GPUもしくはFPGAを用いて構成される。プロセッサ31は、DBサーバS2の全体的な動作を司るコントローラとして機能し、DBサーバS2の各部の動作を統括するための制御処理、DBサーバS2の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理およびデータの記憶処理を行う。プロセッサ31は、メモリ32に記憶されたプログラムおよびデータに従って動作する。プロセッサ31は、動作時にメモリ32を使用し、プロセッサ31が作成または取得したデータもしくは情報(Ackを含む)をメモリ32に一時的に保存したり通信部30に送ったりする。
【0042】
メモリ32は、例えばRAMとROMとを用いて構成され、DBサーバS2の動作の実行に必要なプログラム、更には、動作中に作成されたデータもしくは情報を一時的に保存する。RAMは、DBサーバS2の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、DBサーバS2を制御するためのプログラムおよびデータを予め記憶して保存する。
【0043】
データベースDBは、記憶媒体(例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive))を用いて構成される。データベースDBは、ライセンス管理システム100によるモニタリング対象となる機器ごと(例えば監視カメラ、レコーダ)の各種の設定情報(上述参照)のデータ、ライセンス管理システム100の利用が可能に登録されているユーザごとの各種の設定情報(上述参照)のデータを保存する。
【0044】
ユーザ管理サーバS3は、通信部40と、プロセッサ41と、メモリ42と、を含む構成である。
【0045】
通信部40は、上述した有線ネットワーク(例えば有線LAN)などで接続されたDBサーバS2との間でデータ通信(つまり、データの送受信)を行う。通信部40は、ネットワークNW2を介して接続されたクライアント端末DPあるいはモバイル端末T1との間でデータ通信を行う。通信部40は、クライアント端末DPあるいはモバイル端末T1からの要求を受信すると、その要求に基づいてDBサーバS2との間でプロセッサ41が実行したことの応答(Ack)をクライアント端末DPあるいはモバイル端末T1に返送する。なお、通信部40は、プロセッサ41を介さず、メモリ42との間で直接にデータの保存あるいは読込の処理を実行してもよい。
【0046】
プロセッサ41は、例えばCPU、DSP、GPUもしくはFPGAを用いて構成される。プロセッサ41は、ユーザ管理サーバS3の全体的な動作を司るコントローラとして機能し、ユーザ管理サーバS3の各部の動作を統括するための制御処理、ユーザ管理サーバS3の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理およびデータの記憶処理を行う。プロセッサ41は、メモリ42に記憶されたプログラムおよびデータに従って動作する。プロセッサ41は、動作時にメモリ42を使用し、プロセッサ41が作成または取得したデータもしくは情報(Ackを含む)をメモリ42に一時的に保存したり通信部40に送ったりする。
【0047】
メモリ42は、例えばRAMとROMとを用いて構成され、ユーザ管理サーバS3の動作の実行に必要なプログラム、更には、動作中に作成されたデータもしくは情報を一時的に保存する。RAMは、ユーザ管理サーバS3の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、ユーザ管理サーバS3を制御するためのプログラムおよびデータを予め記憶して保存する。
【0048】
次に、監視カメラCMA1,CMA2,…,それぞれのライセンス有効期限を確認する動作手順例について、図4を参照して説明する。図4は、監視カメラのライセンス有効期限を確認するフローチャートである。図4の各処理(ステップ)は、主に配信制御サーバS4のプロセッサ11により実行される。なお、図4の各処理(ステップ)は、監視カメラCMA1,CMA2,…、クライアント機器CLおよびレコーダRDのうちいずれかによって実行されてもよい。
【0049】
図4において、ユーザがライセンス管理システム100にログインする場合にクライアント機器CLでの入力が求められるログインIDおよびパスワードの情報を配信制御サーバS4がネットワークNW2から取得した場合に、配信制御サーバS4は、そのログインIDおよびパスワードをユーザ管理サーバS3に照合する。ユーザ管理サーバS3は、DBサーバS2に問い合わせ、上述したログインIDおよびパスワードの照合結果を配信制御サーバS4へ送信する。配信制御サーバS4は、その照合結果をもとにユーザのライセンス管理システム100へのログイン可否を行う(St1)。
【0050】
配信制御サーバS4は、ステップSt1の処理においてログイン可と判定した場合、機器管理サーバS1に監視カメラ一覧の情報を要求する。ここで、監視カメラ一覧の情報とは上述した監視カメラに関する各種の設定情報であり、例えばリモート視聴などの利用権限を示すライセンス情報(ライセンス有効期限、録画猶予期間等)などである。機器管理サーバS1は、配信制御サーバS4から上述した要求を受けると、DBサーバS2に監視カメラ一覧の情報を要求し取得する。機器管理サーバS1は、取得した監視カメラ一覧の情報を配信制御サーバS4に送信する。配信制御サーバS4は、監視カメラ一覧の情報を取得する(St2)。なお、配信制御サーバS4は、監視カメラ一覧の情報を、直接DBサーバS2に要求して取得してもよい。これによって、監視カメラCMA1、CMA2、…、クライアント機器CLのうちいずれかは、監視カメラCMA1,CMA2,…のライセンス有効期限の情報を監視する。
【0051】
配信制御サーバS4は、ステップSt2の処理において取得した監視カメラ一覧の情報に基づき、監視カメラ一覧の情報により特定される監視カメラごとに、現在時刻が各監視カメラのライセンス有効期限内であるか否かを判定する(St3)。
【0052】
配信制御サーバS4は、ステップSt3の処理において現在時刻が監視カメラのライセンス有効期間内である場合(St3,YES)、次にステップSt3の処理をいつ行うかを決定するためのタイマ設定を行う(St9)。ここで、タイマ設定時間が経過した時(St10)、配信制御サーバS4の処理は再びステップSt2の処理へ戻る。例えば、タイマ設定が10秒である場合、10秒経過後に配信制御サーバS4は再びステップSt2の処理を行う。なお、配信制御サーバS4の処理は、ステップSt10の処理の後にステップSt2の処理に戻る代わりに、ステップSt3の処理に戻ってもよい。
【0053】
一方、現在時刻が監視カメラのライセンス有効期間内ではない場合、つまりライセンス有効期限が切れている場合(St3,NO)、配信制御サーバS4は、ライセンス有効期限が切れている監視カメラで録画した映像のクライアント機器CLでの再生を禁止することを示す再生禁止フラグをオンにする(St4)。この再生禁止フラグは、監視カメラごとに設けられ、メモリ12(図2参照)に一時的に保存されてもよいし非一時的に保存されてもよい。再生禁止フラグがオンになることで、リモート環境下にあるクライアント機器CLにおいてユーザはライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画映像を再生することができなくなる。また、店舗Aおよび店舗Bのようなローカル環境下でも、ユーザはライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画映像を再生することができなくなる。
【0054】
配信制御サーバS4は、ステップSt4の処理において再生禁止フラグがオンになった監視カメラに対して、録画制御処理(図5参照)を行う(St5)。このステップSt5の動作の詳細については、図5を参照して詳述する。
【0055】
配信制御サーバS4は、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画映像がクライアント機器CLで今再生中であるか否かを判定する(St6)。配信制御サーバS4は、ステップSt6の処理においてクライアント機器CLで今再生中ではない場合(St6,NO)、上述したタイマ設定を行う(St9)。同様に、タイマ設定時間が経過した時(St10)、配信制御サーバS4の処理は再びステップSt2の処理へ戻る。
【0056】
一方、ステップSt6の処理においてライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画映像がクライアント機器CLで今再生中である場合(St6,YES)、配信制御サーバS4は、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画映像の再生を停止するための指示をクライアント機器CLに送信する(St7)。クライアント機器CLは、配信制御サーバS4からの指示を受信すると、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画映像の再生を停止する。
【0057】
配信制御サーバS4は、クライアント機器CLでエラー表示をするための指示をクライアント機器CLに送信する(St8)。クライアント機器CLは、配信制御サーバS4からの指示を受信すると、クライアント機器CLが備えるあるいはクライアント機器CLに接続されるディスプレイなどにエラー表示をする。
【0058】
配信制御サーバS4は、ステップSt8の後、上述したタイマ設定を行う(St9)。同様に、タイマ設定時間が経過した時(St10)、配信制御サーバS4の処理は再びステップSt2の処理へ戻る。
【0059】
以上により、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、監視カメラCMA1,CMA2,…,のライセンス有効期限を監視し、各監視カメラのライセンス有効期限の情報を基に、クライアント機器CLでの監視カメラの録画映像の再生を制御する。ライセンス有効期限が切れている場合、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画映像のクライアント機器CLでの再生を禁止する。また、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、録画制御処理(図5参照)を行う。これにより、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、各監視カメラの録画映像の再生とライセンス有効期限が切れたあとの録画とを制御することができる。
【0060】
次に、図5を参照して、配信制御サーバS4が行う録画制御処理について説明する。図5は、録画制御処理を示すフローチャートである。図5の各処理(ステップ)は、主に配信制御サーバS4のプロセッサ11により実行される。なお、図5の各処理(ステップ)は、監視カメラCMA1,CMA2,…、クライアント機器CLおよびレコーダRDのうちいずれかによって実行されてもよい。
【0061】
図5において、配信制御サーバS4は、図4のステップSt2の処理において取得した監視カメラ一覧の情報に基づいて、現在時刻が監視カメラのライセンス有効期限に続けてそのライセンス有効期限後に設けられた録画猶予期間内であるか否かを判定する(St11)。つまり、配信制御サーバS4は、監視カメラのライセンス有効期限が切れた後、所定期間、監視カメラの映像の録画を継続する録画猶予期間の情報を監視する。現在時刻が監視カメラのライセンス有効期限後の録画猶予期間内であった場合(St11,YES)、配信制御サーバS4は、そのライセンス有効期限の切れている監視カメラや対象の監視カメラを録画しているレコーダRDに録画は継続させ、処理を終了する。なお、配信制御サーバS4が監視カメラのライセンス有効期限、録画猶予期間を取得して、対象の監視カメラや対象の監視カメラを録画しているレコーダRDに録画を継続する指示を送信させても良いし、対象の監視カメラや対象の監視カメラを録画しているレコーダRD自身が取得し、その情報に基づいて、監視カメラまたはレコーダRD自身が録画を継続してもいい。一方、現在時刻が監視カメラのライセンス有効期限後の録画猶予期間外であった場合(St11,NO)、配信制御サーバS4は、監視カメラでの録画を禁止することを示す録画禁止フラグをオンにする(St12)。この録画禁止フラグは、監視カメラごとに設けられ、メモリ12(図2参照)に一時的に保存されてもよいし非一時的に保存されてもよい。また、例えば録画猶予期間が有限に定められていない場合では、配信制御サーバS4は、対象の監視カメラや対象の監視カメラを録画しているレコーダRDに録画を継続させ、処理を終了する。
【0062】
配信制御サーバS4は、ステップSt12の処理に基づいて、録画を停止する指示をライセンス有効期限の切れている監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに送信する(St13)。ライセンス有効期限の切れている監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDは、配信制御サーバS4からの指示を受信すると、録画を停止する。つまり、配信制御サーバS4は、録画猶予期間が経過した場合、ライセンス有効期限が切れている監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDの映像の録画を停止させる。
【0063】
配信制御サーバS4は、クライアント機器CLで監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDでの録画を停止したことに関するエラー表示をするための指示をクライアント機器CLに送信する(St14)。クライアント機器CLは、配信制御サーバS4からの指示を受信すると、クライアント機器CLが備えるあるいはクライアント機器CLに接続されるディスプレイなどにエラーを表示する。
【0064】
以上により、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、監視カメラごとの録画制御処理を完了する。これにより、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画を継続させる。つまり、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、各監視カメラの録画の要否をライセンスの状況(例えばライセンス有効期限切れの有無)に基づいて適正に制御することができる。
【0065】
次に図6を参照して、配信制御サーバS4が行う再生開始処理について説明する。図6は、再生開始処理を示すフローチャートである。図6のフローチャートに係る処理は、ユーザがライセンス管理システム100にログインした状態で行われる。図6の各処理(ステップ)は、主に配信制御サーバS4のプロセッサ11により実行される。なお、図6の各処理(ステップ)は、監視カメラCMA1,CMA2,…、クライアント機器CLおよびレコーダRDのうちいずれかによって実行されてもよい。
【0066】
図6において、配信制御サーバS4は、クライアント機器CLからユーザの操作による監視カメラの録画映像の再生開始指示を取得する(St21)。
【0067】
配信制御サーバS4は、メモリ12などに保存されている監視カメラごとの再生禁止フラグを読み出し、上述した監視カメラの再生禁止フラグがオフであるか否かを判定する(St22)。再生禁止フラグがオフである場合(St22,YES)、配信制御サーバS4は、監視カメラの録画映像の再生開始を許可する指示をクライアント機器CLに送信する(St23)。クライアント機器CLは、配信制御サーバS4からの指示を受信すると、監視カメラの録画映像の再生を開始する。再生禁止フラグがオフでない場合(St22,NO)、配信制御サーバS4は、クライアント機器で再生が禁止されていることに関するエラー表示をするための指示をクライアント機器CLに送信する(St24)。クライアント機器CLは、配信制御サーバS4からの指示を受信すると、クライアント機器CLが備えるあるいはクライアント機器CLに接続されるディスプレイなどにエラー表示をする。
【0068】
以上により、配信制御サーバS4は、クライアント機器CLからユーザの操作による監視カメラの録画映像の再生開始指示を取得した場合に、クライアント機器CLでの監視カメラの録画映像の再生を制御することができる。
【0069】
次に図7を参照して、ユーザがライセンス有効期限の切れている監視カメラに対してライセンス更新の操作を行った場合に、配信制御サーバS4が行う、ライセンス更新の操作を受けた監視カメラでの録画映像の再生と監視カメラでの録画とを制御する処理について説明する。図7は、ライセンス更新をした場合の再生と録画制御処理を示すフローチャートである。なお、図7の各処理(ステップ)は、監視カメラCMA1,CMA2,…、クライアント機器CLおよびレコーダRDのうちいずれかによって実行されてもよい。
【0070】
クライアント機器CLは、ライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を配信制御サーバS4に送信する。配信制御サーバS4は、上述したライセンス更新情報に基づき、ライセンス更新の操作を受けた監視カメラに対応する再生禁止フラグをオフにする(St31)。これによってユーザは、クライアント機器CLでライセンス更新の操作を受けた監視カメラの録画映像を再生することができる。また、例えば録画猶予期間が有限に定められていない場合では、配信制御サーバS4は、上述したライセンス更新情報に基づき、ライセンス有効期限が切れた後のライセンス有効期限の切れている監視カメラの録画映像の再生をライセンス更新の操作後に許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これによって、ユーザは、ライセンス有効期限が切れた後からライセンス更新の操作を受ける前までにライセンス有効期限の切れている監視カメラで録画した映像を再生することができる。
【0071】
配信制御サーバS4は、クライアント機器CLからライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新の操作を取得した場合、現在時刻が監視カメラのライセンス有効期限後の録画猶予期間内であるか否かを判定する(St32)。現在時刻が監視カメラのライセンス有効期限後の録画猶予期間内でない場合(St32,NO)、配信制御サーバS4は、ライセンス更新の操作を受けた監視カメラの録画禁止フラグをオフにし(St33)、録画を再開する処理を行う(St34)。現在時刻が監視カメラのライセンス有効期限後の録画猶予期間内である場合(St32,YES)、配信制御サーバS4は、ライセンス更新の操作を受けた監視カメラの録画を継続する(St35)。
【0072】
以上により、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、ユーザがライセンス更新をした場合にライセンス更新の操作を受けた監視カメラに対して再生と録画制御処理を完了する。これにより、ユーザは、クライアント機器CLでライセンス更新の操作を受けた監視カメラの撮影映像を再生することができる。また、監視カメラCMA1,CMA2,…、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、ライセンス更新の操作を受けた監視カメラの録画を継続もしくは再開の処理を実行することができる。
【0073】
次に図8を参照して、録画猶予期間終了後にライセンス更新をした場合のタイムチャートを説明する。図8は、録画猶予期間終了後にライセンス更新をした場合のタイムチャートである。
【0074】
図8のタイムチャートの横軸は時間軸であり右にいくほど時間が経過することを表している。各時間軸での監視カメラの録画の状況、ユーザによる録画の設定変更の可否、ユーザによる監視カメラの録画映像の再生可否を表している。ここで、監視カメラの録画の状況は、例えば、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDが対応の監視カメラの映像を録画しているか否かを示し、以下同様である。ユーザによる録画の設定変更の可否は、例えば、ユーザのクライアント機器CLへの操作により、監視カメラの録画の設定の変更ができるか否かを示し、以下同様である。ユーザによる監視カメラの録画映像の再生可否は、例えば、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDにより録画された映像をユーザのクライアント機器CLにて再生できるか否かを示し、以下同様である。
【0075】
監視カメラのライセンス有効期限が切れる時刻TM1までは、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDで録画が行われ、クライアント機器CLで監視カメラの録画映像を再生することが可能である。
【0076】
時刻TM1を過ぎると、監視カメラのライセンス有効期限が切れるため、配信制御サーバS4は、監視カメラの録画の設定変更を禁止する指示をクライアント機器CLに送信する。例えば、時刻TM1(つまりライセンス有効期限が切れた時点)に監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDで録画をしない設定になっていた場合、ライセンス有効期限が切れた後の録画猶予期間内であっても録画をする設定に変更することができない。また、曜日、日付および時間などで予めユーザによって録画条件の設定が行われている場合も、この録画猶予期間内に設定を変更することはできない。
【0077】
次に、監視カメラで各時間での再生の可否について説明する。時刻TM1前ではクライアント機器CLで監視カメラの録画映像を再生することができる。時刻TM1を過ぎると、配信制御サーバS4は、ユーザがクライアント機器CLにおいて監視カメラの録画映像を再生することを禁止する。時刻TM1の時点で、ユーザがクライアント機器CLで監視カメラの録画映像を再生中の場合、配信制御サーバS4は、再生を停止する指示をクライアント機器CLに送信する。クライアント機器CLは、配信制御サーバS4から取得した指示に基づき監視カメラの録画映像の再生を停止する。
【0078】
時刻TM1から録画猶予期間終了の時刻TM2までの録画猶予期間内は、配信制御サーバS4は、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに録画を継続させる。つまり、監視カメラのライセンス有効期限が切れている場合、配信制御サーバS4は、ライセンス有効期限が切れている監視カメラやその監視カメラの映像を録画しているレコーダRDにライセンス有効期限が切れてから録画猶予期間内の録画を継続させる。これによって、時刻TM1から時刻TM2までの録画猶予期間内は、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDにおいて録画が継続される。
【0079】
時刻TM2を過ぎると、配信制御サーバS4は、録画禁止フラグをオンにする。つまりライセンス有効期限が切れていて、さらに録画猶予期間も終了している場合、配信制御サーバS4は、録画を禁止する指示をライセンス有効期限が切れている監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに送信する。例えば、時刻TM2の時点で録画中であった場合は、配信制御サーバS4は、録画を停止する指示を監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに送信する。これによって時刻TM2後、監視カメラの録画は停止される。
【0080】
時刻TM3aにおいて、ユーザによってライセンス更新の操作が行われた場合について説明する。配信制御サーバS4は、ライセンス更新の操作を受けた監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに対して録画を再開する指示を送信する。つまり、クライアント機器CLは、ライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を配信制御サーバS4に送信し、配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、録画を再開する指示をライセンス更新の対象となった監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに送信する。これによって、時刻TM3a後では監視カメラでの録画が再開される。
【0081】
時刻TM3aにおいて、ユーザによってライセンス更新の操作を受けた場合、配信制御サーバS4は、ライセンス更新の操作を受けた監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに対して録画映像の再生を許可する指示を送信する。つまり、配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDで録画した映像の再生をライセンス更新の操作後に許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これによって、ユーザは、クライアント機器CLで監視カメラの録画映像を再生することが可能になる。
【0082】
時刻TM3aにおいて、ユーザによってライセンス更新の操作を受けた場合、配信制御サーバS4は、ライセンス更新の操作を受けた監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに対して、録画猶予期間である時刻TM1から時刻TM2までの期間C1の録画映像に関しても遡って再生可能とする指示を監視カメラ、監視カメラと接続されるレコーダRDまたはクライアント機器CLに送信する。つまり、配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、録画猶予期間内に録画していた映像の再生を許可する指示を監視カメラ、監視カメラと接続されるレコーダRDまたはクライアント機器CLに送信する。これによって、ユーザは、クライアント機器CLで録画猶予期間内に録画された映像も再生することができる。
【0083】
次に図9を参照して、録画猶予期間終了前にライセンス更新をした場合のタイムチャートを説明する。図9は、録画猶予期間終了前にライセンス更新をした場合のタイムチャートである。
【0084】
図9のタイムチャートの横軸は時間軸であり右にいくほど時間が経過することを表している。各時間軸での監視カメラの録画の状況、ユーザによる録画の設定変更の可否、ユーザによる監視カメラの録画映像の再生可否を表している。
【0085】
監視カメラのライセンス有効期限が切れる時刻TM1までは、監視カメラで録画が行われ、クライアント機器CLで監視カメラの録画映像を再生することが可能である。
【0086】
時刻TM1を過ぎると、監視カメラのライセンス有効期限が切れるため、配信制御サーバは、監視カメラの録画の設定変更を禁止する指示をクライアント機器CLに送信する。例えば、時刻TM1に監視カメラで録画をしない設定になっていた場合、録画猶予期間内であっても録画をする設定に変更することができない。また、曜日、日付および時間などで予めユーザによって録画条件の設定が行われている場合も、この録画猶予期間内に設定を変更することはできない。
【0087】
次に、監視カメラで各時間での再生の可否について説明する。時刻TM1前ではクライアント機器CLで監視カメラの録画映像を再生することができる。時刻TM1を過ぎると、配信制御サーバS4は、ユーザがクライアント機器CLにおいて監視カメラの録画映像を再生することを禁止する。時刻TM1の時点で、ユーザがクライアント機器CLで監視カメラの録画映像を再生中の場合、配信制御サーバS4は、再生を停止する指示をクライアント機器CLに送信する。クライアント機器CLは、配信制御サーバS4から取得した指示に基づき監視カメラの録画映像の再生を停止する。
【0088】
次に、ライセンス有効期限が切れた後かつ、録画猶予期間より前にライセンス更新の操作が行われた場合(時刻TM3b)の監視カメラの録画の状況、ユーザによる録画の設定変更の可否、ユーザによる監視カメラの録画映像の再生可否について説明する。
【0089】
ライセンス更新の操作を受けた監視カメラは、時刻TM3bより前は録画猶予期間内のため録画を継続している。そのため、上述した監視カメラは時刻TM3b以降もそのまま録画を継続する。
【0090】
時刻TM3bにおいて、配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、監視カメラの録画の設定変更を許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これによって、時刻TM3b以降は、ユーザが監視カメラの録画の設定変更をすることが可能となる。
【0091】
クライアント機器CLは、ライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を配信制御サーバS4に送信する。配信制御サーバS4は、ライセンス更新の操作が録画猶予期間の終了する前になされた場合、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDで録画した映像の再生をライセンス更新の操作後に許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これによって、時刻TM3b後に、クライアント機器CLにおいて、ユーザは、監視カメラの録画映像を再生することができる。
【0092】
配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、録画猶予期間に録画していた映像の再生を許可する指示をクライアント機器CLに送信する。ユーザは、クライアント機器CLで、ライセンス有効期限切れた後の録画猶予期間内(つまり、時刻TM1から時刻TM3bまでの期間C2)に監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDで録画された映像を遡って再生することが可能となる。これによって、ユーザは、ライセンス有効期限切れ前にライセンス更新を忘れた場合でも、ライセンス更新後にC2に録画されていた映像を遡って再生することができる。
【0093】
次に、図10を参照して各監視カメラのライセンス情報の画面例について説明する。図10は、各監視カメラのライセンス情報の画面例を示す図である。なお、図10に示す各監視カメラのライセンス情報の画面DP1は一例であってこれに限定されないことは言うまでもない。
【0094】
各監視カメラのライセンス情報の画面DP1は、各監視カメラのライセンス管理を行うための画面である。画面操作リストLT11のライセンス管理ボタンBT11が選択(押下)されると、各監視カメラのライセンス情報の画面DP1がモバイル端末T1またはクライアント端末DPに表示される。各監視カメラのライセンス情報の画面DP1は、監視カメラの登録台数MN11と、監視カメラの契約台数MN12と、監視カメラの不足ライセンスMN13と、ライセンスリストLT12と、ライセンス有効期限リストLT13と、ライセンス割り当てリストLT14と、キャンセルボタンBT12と、保存ボタンBT13とを含んで生成される。
【0095】
図10に示す例のライセンスリストLT12は、ユーザが購入したライセンス一覧がリスト表示される。例えば、各監視カメラのライセンス情報の画面DP1のライセンスリストLT12は、ライセンスの一覧として「ライセンス1」,「ライセンス2」,…,が表示されている例を示す。
【0096】
図10に示す例のライセンス有効期限リストLT13は、ライセンスリストLT12に紐づけされるライセンス有効期限の一覧がリスト表示される。例えば、各監視カメラのライセンス情報の画面DP1のライセンス有効期限リストLT13は、ライセンス有効期限の一覧として「2022/08/26 23:59」のような、年、月、日、時間が表示されている例を示す。
【0097】
図10に示す例のライセンス割り当てリストLT14は、ライセンスリストLT12の各ライセンスに対して、ユーザが割り当てた監視カメラがリスト表示される。例えば、各監視カメラのライセンス情報の画面DP1のライセンス割り当てリストLT14は、購入されたライセンスに割り当てた監視カメラの情報として、ユーザが「店舗D 入口」,「店舗D バックヤード前」,「店舗E 入口」など店舗名および設置場所で登録し、表示されている例を示す。なお、ライセンス割り当てリストLT14に表示される情報は、店舗名、設置現場に限定されなくてよい。
【0098】
以上により、各監視カメラのライセンス情報が各監視カメラのライセンス情報の画面DP1に表示される。これによって、ユーザは、クライアント機器CLで各監視カメラのライセンス管理を容易に行うことができる。
【0099】
以上により、実施の形態に係るライセンス管理システムは、対象施設を撮像する少なくとも1台の監視カメラと、監視カメラと通信可能に接続された配信制御サーバS4と、配信制御サーバS4と通信可能に接続されたクライアント機器CLと、を少なくとも備える。監視カメラ、配信制御サーバS4およびクライアント機器CLのうちいずれかは、監視カメラCMA1,CMA2,…のライセンス有効期限の情報を監視し、ライセンス有効期限が切れている場合、ライセンス有効期限が切れている監視カメラCMA1,CMA2,…の録画映像のクライアント機器CLでの再生を禁止させ、かつ、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの録画を継続させる。
【0100】
これにより、監視カメラのライセンス有効期限が切れている場合でも、配信制御サーバS4は監視カメラに録画を継続する指示を送信する。監視カメラは、配信制御サーバS4指示によって録画を継続する。よって、ユーザが、ライセンス有効期限の経過前までにライセンス更新を忘れても、ライセンス有効期限の切れた監視カメラで録画を継続することができる。
【0101】
また、実施の形態に係るライセンス管理システムの配信制御サーバS4は、監視カメラCMA1,CMA2,…のライセンス有効期限が切れた後、所定期間、監視カメラCMA1,CMA2,…の映像の録画を継続する録画猶予期間の情報を監視する。配信制御サーバS4は、録画猶予期間内は、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの映像は継続させ、録画猶予期間が経過した場合、ライセンス有効期限が切れている監視カメラの映像の録画を停止させる。これにより、ユーザが、ライセンス有効期限の経過前までにライセンス更新を忘れても、ライセンス有効期限の切れた監視カメラで録画を継続することができる。また例えばライセンスの更新が必要ない監視カメラでの録画を不要にできて、リモート視聴の対象となる映像データの管理の煩雑さが軽減される。
【0102】
また、実施の形態に係るクライアント機器CLは、ライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を配信制御サーバS4に送信する。配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、ライセンス有効期限が切れた後のライセンス有効期限の切れている監視カメラの録画映像の再生をライセンス更新の操作後に許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これにより、ユーザが、ライセンス有効期限の経過前までにライセンス更新を忘れても、ライセンス有効期限が過ぎた後にライセンス更新を行うことでライセンス有効期限後の監視カメラの録画映像を視聴できる。
【0103】
また、実施の形態に係るライセンス管理システムの配信制御サーバS4は、ライセンス有効期限が切れていて、さらに録画猶予期間も終了している場合、録画を禁止する指示をライセンス有効期限が切れている監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに送信する。これにより、例えばライセンスの更新が必要ない監視カメラでの録画を不要にできて、リモート視聴の対象となる映像データの管理の煩雑さが軽減される。
【0104】
また、実施の形態に係るライセンス管理システムのクライアント機器CLは、ライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を配信制御サーバS4に送信する。配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、録画を再開する指示をライセンス更新の対象となった監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDに送信する。これにより、ライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新後、ライセンス更新の対象となった監視カメラで録画を再開することができる。
【0105】
また、実施の形態に係るライセンス管理システムの配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダRDで録画した映像の再生をライセンス更新の操作後に許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これにより、ユーザは、ライセンス更新の対象となった監視カメラの録画映像を再生することができる。
【0106】
また、実施の形態に係るライセンス管理システムの配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、録画猶予期間内に録画していた映像の再生を許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これにより、ユーザが、ライセンス有効期限の経過前までにライセンス更新を忘れても、ライセンス有効期限後の録画猶予期間内に監視カメラで録画された映像をライセンス有効期限が切れた時点まで遡って視聴できる。
【0107】
また、実施の形態に係るライセンス管理システムのクライアント機器CLは、クライセンス有効期限の切れている監視カメラのライセンス更新の操作を受けた場合、ライセンス更新情報を配信制御サーバS4に送信する。配信制御サーバS4は、ライセンス更新の操作が録画猶予期間の終了する前になされた場合、監視カメラまたは監視カメラと接続されるレコーダで録画した映像の再生をライセンス更新の操作後に許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これにより、ユーザは、ライセンス有効期限が過ぎても録画猶予期間内にライセンス更新の対象となった監視カメラの録画映像をライセンス有効期限が過ぎた後からでも再生することができる。
【0108】
また、実施の形態に係るライセンス管理システムの配信制御サーバS4は、ライセンス更新情報に基づき、録画猶予期間に録画していた映像の再生を許可する指示をクライアント機器CLに送信する。これにより、ユーザが、ライセンス有効期限の経過前までにライセンス更新を忘れても、ライセンス有効期限後の録画猶予期間内にライセンス更新の対象となった監視カメラで録画された映像をライセンス有効期限が切れた時点まで遡って視聴できる。
【0109】
以上、添付図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本開示の技術は、ユーザが監視カメラのライセンス更新を忘れても、ライセンス更新の操作後にライセンス有効期限が切れていた期間の映像を再生することを可能にし、ユーザのライセンス管理を支援するライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびライセンス管理プログラムの提示として有用である。
【符号の説明】
【0111】
CMA1,CMA2,CMB1,CMB2 監視カメラ
RD レコーダ
NW1,NW2 ネットワーク
CL クライアント機器
T1 モバイル端末
DP クライアント端末
S1 機器管理サーバ
S2 DBサーバ
S3 ユーザ管理サーバ
S4 配信制御サーバ
10,20,30,40 通信部
11,21,31,41 プロセッサ
12,22,32,42 メモリ
DB データベース
100 ライセンス管理システム
TM1,TM2,TM3a,TM3b 時刻
C1,C2 期間
DP1 ライセンス情報の画面
MN11 監視カメラの登録台数
MN12 監視カメラの契約台数
MN13 監視カメラの不足ライセンス
LT11 画面操作リスト
LT12 ライセンスリスト
LT13 ライセンス有効期限リスト
LT14 ライセンス割り当てリスト
BT11 ライセンス管理ボタン
BT12 キャンセルボタン
BT13 保存ボタン
図1
図2
図3
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図10