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特開2023-71299数量拾い出し用コードシステム、方法およびプログラム
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  • 特開-数量拾い出し用コードシステム、方法およびプログラム 図1
  • 特開-数量拾い出し用コードシステム、方法およびプログラム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071299
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】数量拾い出し用コードシステム、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20230516BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021183969
(22)【出願日】2021-11-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】521495183
【氏名又は名称】大貫 学
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】弁理士法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077919
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100172638
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 隆治
(74)【代理人】
【識別番号】100153899
【弁理士】
【氏名又は名称】相原 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100159363
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 淳子
(72)【発明者】
【氏名】大貫 学
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高度で特殊な設計支援システムを利用しなくても、図面に基づく数量拾い出し作業の負担軽減を図る数量拾い出し用コードシステム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】数量拾い出し用コードシステム1は、対象図面に関する数量情報をコードに変換するコード生成部13と、対象図面の数量情報に関連する箇所の近傍にコードが追加されたコード付き図面を作成する合成部15と、コード付き図面のコードから数量情報を読み取る読取部22と、読取部22に読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出する数量算出部23と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象図面に関する数量情報をコードに変換するコード生成部と、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成する合成部と、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る読取部と、
前記読取部に読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出する数量算出部と、を備えることを特徴とする数量拾い出し用コードシステム。
【請求項2】
前記コード生成部は、前記数量情報に加えて前記数量情報に関する追加情報を、前記コードに変換可能であることを特徴とする請求項1に記載の数量拾い出し用コードシステム。
【請求項3】
前記数量情報および前記追加情報の内容を示す文字列を生成する文字列生成部を備え、
前記合成部は、前記コード付き図面の作成において、前記対象図面に前記コードとともに前記文字列を追加可能であることを特徴とする請求項2に記載の数量拾い出し用コードシステム。
【請求項4】
前記読取部に読み取られた前記数量情報及び前記追加情報に基づいて、所定の表示形式に従って数量を示すための数量表示データを作成する数量表示データ作成部を備えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の数量拾い出し用コードシステム。
【請求項5】
対象図面に関する数量情報をコードに変換するステップと、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成するステップと、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取るステップと、
前記読取部に読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出するステップと、を含むことを特徴とする数量拾い出し方法。
【請求項6】
コンピュータに、
対象図面に関する数量情報をコードに変換する処理と、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成する処理と、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る処理と、
前記読取部に読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出する処理と、を実行させることを特徴とする数量拾い出し用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種工事の数量拾い出しに用いられるコードシステム、数量拾い出し方法および数量拾い出し用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築、土木、機械設備、及び電気設備などの各種工事においては、設計図面等の設計資料に基づいて、例えば距離、面積、体積、重量、及び個数などの各種数量の拾い出しが行われる。拾い出された数量に基づいて、工事費の積算または材料の発注等が行われる。
【0003】
通例、数量の拾い出し作業は、多数の図面を参照しながら行われる。そのため、数量の拾い出し作業には多大な労力と時間を要する。この問題は、特に、大量の図面が作成される公共事業等の大規模工事において顕著である。
【0004】
この問題に対応するために、数量拾い出しの負担を軽減するための数量算出システムが従来から提案されている。数量算出システムの一例が特許文献1に開示されている。
【0005】
特許文献1の技術では、建築物の3Dモデルの形状情報と、建築用材料の数量に関する数量情報とが関連づけられたビルディングインフォメーションモデリングを利用して、数量の算出が自動的に行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2020-119240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術を含む従来の数量算出システムによる自動算出には、形状情報と数量情報を関連づけながら図面を作成および管理するような高度で特殊な設計支援システムを利用する必要がある。
【0008】
しかしながら、通例、数量の拾い出し作業は、紙等に描かれた紙媒体としての図面、又は、PDF形式若しくは汎用CAD形式等の一般的な電子ファイルとしての図面しか用意されていない状況で行われる。このような図面に基づく数量拾い出し作業に関しては、多大な負担がかかる問題が未だ解決されていない。
【0009】
そこで、本発明は、図面に基づく数量拾い出し作業の負担軽減を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る数量拾い出し用コードシステムは、
対象図面に関する数量情報をコードに変換するコード生成部と、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成する合成部と、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る読取部と、
前記読取部に読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出する数量算出部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
なお、本明細書でいう「コード」には、バーコード等の1次元コードだけでなく、QRコード(登録商標)等の2次元コードも含まれるものとする。また、本発明において、コード付き図面の「作成」には、例えば、紙媒体としてのコード付き図面を作成すること、及び、各種形式の電子ファイルとしてのコード付き図面を作成することが含まれるものとする。
【0012】
本発明の一態様に係る数量拾い出し方法は、
対象図面に関する数量情報をコードに変換するステップと、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成するステップと、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取るステップと、
前記読取部に読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出するステップと、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の一態様に係る数量拾い出し用プログラムは、
コンピュータに、
対象図面に関する数量情報をコードに変換する処理と、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成する処理と、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る処理と、
前記読取部に読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出する処理と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、紙媒体または電子媒体としての対象図面に付加されたコードを読み取るだけで、簡単に短時間で数量を拾い出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る数量拾い出し用コードシステムを示す図である。
図2】バーコード付き図面作成動作の流れを示すフローチャートである。
図3】バーコードセットの一例を示す図である。
図4】バーコード付き図面の一例を示す図である。
図5】数量算出動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る数量拾い出し用コードシステムについて説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。
【0017】
[数量拾い出し用コードシステム]
図1に示すように、本実施形態に係る数量拾い出し用コードシステム1は、後述のコード付き図面60(図4参照)の作成に用いられる第1制御装置10と、コード情報に基づく数量の算出に用いられる第2制御装置20とを備えている。
【0018】
なお、本実施形態において、第1制御装置10と第2制御装置20とは別々の端末機器で構成されているが、本発明において、第1制御装置10と第2制御装置20とは同一の端末機器で構成されてもよい。また、第1制御装置10と第2制御装置20は、電気通信回線を通じて他の装置と接続され、他の装置と共にその機能を果たすものであってもよい。
【0019】
[第1制御装置]
第1制御装置10は、コンピュータと該コンピュータで稼働するプログラムとで構成されている。
【0020】
第1制御装置10は、記憶部11、読込部12、バーコード生成部13、文字列生成部14、及び、合成部15を備えている。第1制御装置10には、ユーザに操作される操作部16などの入力装置(入力部)から送られる信号が入力可能となっている。操作部16は、例えば、キーボード、マウス、又は、タッチパネルで構成される。第1制御装置10は、プリンタ17及びディスプレイ18などの出力装置(出力部)に信号を出力可能となっている。
【0021】
記憶部11は、第1制御装置10を構成する前記プログラムと、該プログラムの実行に必要な各種情報とを記憶可能となっている。記憶部11に記憶される情報には、数量の拾い出しに用いられる対象図面100(図4参照)に関する情報が含まれる。
【0022】
対象図面100に関する情報の具体例としては、対象図面100に関する数量情報、及び、該数量情報に関連する追加情報が挙げられる。追加情報の具体例としては、工事種別、材料の種類、及び、工事現場の地域などが挙げられる。数量情報と追加情報とは、互いに関連付けられて記憶部11に記憶される。記憶部11は、1つの対象図面100に対して、複数の数量情報と、それぞれの数量情報に対応する追加情報とを記憶可能である。
【0023】
読込部12は、操作部16から入力された情報を含めて、外部機器から送られる情報を読み込み可能である。読込部12に読み込まれた情報は、記憶部11に記憶され得る。
【0024】
バーコード生成部13は、互いに関連付けられた数量情報と追加情報とを所定形式のバーコード51(図3参照)に変換可能である。バーコード生成部13は、複数の数量情報のそれぞれに対して、個別のバーコード51を生成可能である。バーコード生成部13によって作成されたバーコード51は、記憶部11に記憶され得る。
【0025】
文字列生成部14は、数量情報および追加情報の内容を示す文字列52(図3参照)を生成可能である。図3には、一例として、「A123 a001 300m」という文字列52が図示されている。図3に示された文字列52は、例えば「築堤工事」または「道路工事」などの工事種別を示す「A123」という文字列52a、例えば「札幌市」または「八戸市」などの工事現場の地域を示す「a001」という文字列52b、及び、例えば「距離」などの数量情報を示す「300m」という文字列52cで構成されている。文字列生成部14によって作成された文字列52は、対応するバーコード51と関連付けられて記憶部11に記憶され得る。
【0026】
合成部15は、対象図面100にバーコード51が追加されたコード付き図面60を作成可能である。合成部15は、コード付き図面60の作成において、対象図面100にバーコード51とともに文字列52を追加可能である。
【0027】
より具体的に、合成部15は、例えば図3に示すようにバーコード51と文字列52を組み合わせたバーコードセット50を作成し、例えば図4に示すように該バーコードセット50を対象図面100に追加する。図3に示すバーコードセット50では、バーコード51の左上に文字列52が付記されている。ただし、バーコード51と文字列52の位置関係はこれに限られず、例えば、バーコード51の下側に文字列52が付記されてもよい。
【0028】
合成部15は、コード付き図面60の作成において、対象図面100において拾い出しが必要とされる数量情報の個数に応じて、任意の個数のバーコードセット50を追加する。すなわち、合成部15は、1つの対象図面100に複数のバーコードセット50を追加可能である。
【0029】
[コード付き図面作成動作]
主として図2に示すフローチャートを参照しながら、第1制御装置10によるコード付き図面作成動作の流れの一例を説明する。
【0030】
図2に示すコード付き図面作成動作は、予め対象図面100が電子ファイルとして記憶部11に記憶された状態で行われるものとする。対象図面100の電子ファイルとしては、例えば、紙媒体としての対象図面100をスキャンすることによって得られた各種形式の画像ファイル若しくはPDFファイル、各種CADソフトによって作成されたCADファイル、又は、CADファイルから変換されたPDFファイルなどが用いられる。
【0031】
まず、ステップS11では、ユーザによって操作部16に入力された数量情報および追加情報が読込部12に読み込まれる。
【0032】
ただし、ステップS11における情報の読み込みは、予め記憶部11に記憶された情報に基づいて行われてもよい。この場合、記憶部11に記憶された複数の選択肢が、操作部16によって選択操作可能なプルダウンメニューに表示されるようにしてもよい。また、第1制御装置10に、対象図面100の図面情報に基づいて数量を算出するプログラムが設けられている場合、該プログラムによって算出された情報が読込部12に読み込まれるようにしてもよい。
【0033】
続くステップS12では、読込部12に読み込まれた数量情報および追加情報に基づいて、バーコードセット50(図3参照)が生成される。より具体的には、まず、バーコード生成部13によってバーコード51が生成され、文字列生成部14によって文字列52が生成される。続いて、合成部15によって、バーコード51と文字列52が組み合わされて、バーコードセット50が生成される。バーコードセット50は、例えば画像ファイルなどの電子ファイルとして作成され、記憶部11に記憶される。
【0034】
ステップS13では、対象図面100に付加されるべき全てのバーコードセット50の生成が完了したか否かが判定される。ステップS13の判定の結果、未生成のバーコードセット50が残っている場合は、全てのバーコードセット50の生成が完了するまで、ステップS11~S13が繰り返される。
【0035】
ステップS13の判定の結果、全てのバーコードセット50の生成が完了すると、ステップS14において、合成部15によって、対象図面100にバーコードセット50が合成され、これにより、コード付き図面60(図4参照)が作成される。なお、バーコードセット50の生成と合成は交互に行うものとしてもよい。
【0036】
ステップS14では、記憶部11に記憶された対象図面100の電子ファイルとバーコードセット50の電子ファイルとに基づいて、コード付き図面60が作成される。コード付き図面60は、電子ファイルとして作成されてもよいし、プリンタ17による印刷によって得られる紙媒体として作成されてもよい。
【0037】
コード付き図面60が電子ファイルとして作成される場合、電子ファイルの形式は特に限定されるものでなく、例えば、PDF形式、DocuWorks形式、又は各種CAD形式であってもよい。コード付き図面60が紙媒体として作成される場合、紙媒体の素材は、紙に限られるものでなく、例えば樹脂フィルム、金属フィルム、又は各種複合材など、任意のフィルム材であってもよい。
【0038】
図4に示すように、コード付き図面60において、各バーコードセット50は、対象図面100における関連箇所の近傍に配置される。対象図面100に対するバーコードセット50の配置は、例えば、ユーザによる操作部16の操作によって決定されてもよいが、予め設定した位置に自動で配置されるものとしてもよい。
【0039】
ステップS14で作成されたコード付き図面60は、必要に応じて、プリンタ17で印刷されたり、ディスプレイ18に表示されたりすることが可能である。
【0040】
[第2制御装置]
図1に戻って、第2制御装置20は、コンピュータと該コンピュータで稼働するプログラムとで構成されている。
【0041】
第2制御装置20は、記憶部21、読取部22、数量算出部23、及び、数量表示データ作成部24を備えている。第2制御装置20には、バーコードリーダ26などの入力装置(入力部)から送られる信号が入力可能となっている。バーコードリーダ26は、第1制御装置10によって対象図面100に付加されたバーコード51の情報の読み取りに用いられる。第2制御装置20は、プリンタ27及びディスプレイ28などの出力装置(出力部)に信号を出力可能となっている。
【0042】
記憶部21は、第2制御装置20を構成する前記プログラムと、該プログラムの実行に必要な各種情報とを記憶可能となっている。記憶部21に記憶される情報には、数量情報および追加情報の整理および演算などに用いられる各種情報、並びに、この整理および演算によって得られる各種情報が含まれる。
【0043】
読取部22は、バーコードリーダ26から送られる情報を読み取り可能である。読取部22に読み取られた情報は、記憶部21に記憶され得る。
【0044】
数量算出部23は、読取部22に読み取られた複数の数量情報に基づいて、数量を算出可能である。例えば、3箇所の築堤工事の数量が、それぞれ300m、500m、650mである場合、数量算出部23は、これら3つの数量情報に基づいて算出を行い、これにより、合計1450mという算出結果が得られる。数量算出部23による算出結果は、記憶部21に記憶され得る。
【0045】
数量表示データ作成部24は、読取部22に読み取られた情報、及び、数量算出部23による算出結果に基づいて、所定の表示形式に従って数量を示すための数量表示データを作成可能である。数量表示データ作成部24によって作成された数量表示データは、記憶部21に記憶され得る。また、数量表示データ作成部24によって作成された数量表示データは、プリンタ27又はディスプレイ28に出力され得る。これにより、プリンタ27で印刷された紙媒体、又は、ディスプレイ28の表示画面において、工事種別、材料の種類、工事現場の地域、及び数量などの情報を、一覧表などに整理した状態で表示することができる。
【0046】
[数量算出動作]
主として図5に示すフローチャートを参照しながら、第2制御装置20による数量算出動作の流れの一例を説明する。
【0047】
第2制御装置20による数量算出動作は、第1制御装置10によって作成されたコード付き図面60(図4参照)が用意された状態で行われる。より具体的には、コード付き図面60が、紙媒体として用意された状態、又は、電子ディスプレイに表示された状態で、数量算出動作が行われる。
【0048】
まず、ステップS21では、バーコードリーダ26からの入力信号により、コード付き図面60におけるバーコード51(図3参照)の情報が読取部22に読み取られる。より具体的に、読取部22は、バーコード51から上述の数量情報および追加情報を読み取る。
【0049】
なお、万が一バーコード51からの読み取り不良が発生した場合は、ユーザによって、バーコード51に付記された文字列52(図3参照)を参照した入力操作が行われることで、読取部22による数量情報および追加情報の読み取りが可能である。
【0050】
続くステップS22では、読取部22に読み取られた数量情報および追加情報が記憶部21に記憶される。
【0051】
ステップS23では、対象図面100に付加された全てのバーコード51について、情報の読み取りが完了したか否かが判定される。この判定は、予め設定した操作が行われたか否かによって行っても良いが、その他の条件により行っても良い。ステップS23の判定の結果、まだ読み取りが完了していない場合は、全てのバーコード51の読み取りが完了するまで、ステップS21~S23が繰り返される。
【0052】
ステップS23の判定の結果、全てのバーコード51の読み取りが完了すると、ステップS24において、数量算出部23によって、複数の数量情報に基づく数量の算出が行われる。数量算出部23による算出結果は、記憶部21に記憶される。なお、数量情報が1つしかない場合、ステップS24の処理は省略される。
【0053】
続いて、ステップS25において、数量表示データ作成部24により、数量表示データが作成される。数量表示データ作成部24によって作成された数量表示データは、記憶部21に記憶される。
【0054】
続くステップS26では、ディスプレイ28において、数量表示データに基づく表示がなされる。これにより、工事種別、材料の種類、工事現場の地域、及び数量などの情報が、一覧表などに整理された状態でディスプレイ28に表示される。また、必要に応じて、ディスプレイ28の表示内容をプリンタ27によって印刷することも可能である。
【0055】
以上の数量算出動作により得られた対象図面100の数量に関する情報は、例えば、工事費の積算または材料の発注などに利用され得る。
【0056】
本実施形態によれば、ユーザは、紙媒体または電子媒体としてのコード付き図面60において任意のバーコード51を読み取るだけで、簡単に短時間で数量を拾い出すことができる。
【0057】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0058】
例えば、上述の実施形態では、コードとして1次元コード(図3参照)を用いる例を説明したが、本発明は、コードとしてQRコード(登録商標)などの2次元コードを用いてもよい。
【0059】
また、上述の実施形態では、対象図面100に対して、バーコード51だけでなく文字列52も追加される例を説明したが、本発明では、文字列52が省略されて、バーコード51のみが対象図面100に追加されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 数量拾い出し用コードシステム
10 第1制御装置
11 記憶部
12 読込部
13 バーコード生成部
14 文字列生成部
15 合成部
20 第2制御装置
21 記憶部
22 読取部
23 数量算出部
24 数量表示データ作成部
26 バーコードリーダ
17、27 プリンタ(出力部)
18、28 ディスプレイ(出力部)
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-12-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象図面に関する数量情報をコードに変換するコード生成部と、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成する合成部と、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る読取部と、
前記読取部に読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出する数量算出部と、を備えることを特徴とする数量拾い出し用コードシステム。
【請求項2】
前記コード生成部は、前記数量情報に加えて前記数量情報に関する追加情報を、前記コードに変換可能であることを特徴とする請求項1に記載の数量拾い出し用コードシステム。
【請求項3】
前記数量情報および前記追加情報の内容を示す文字列を生成する文字列生成部を備え、
前記合成部は、前記コード付き図面の作成において、前記対象図面に前記コードとともに前記文字列を追加可能であることを特徴とする請求項2に記載の数量拾い出し用コードシステム。
【請求項4】
前記読取部に読み取られた前記数量情報及び前記追加情報に基づいて、所定の表示形式に従って数量を示すための数量表示データを作成する数量表示データ作成部を備えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の数量拾い出し用コードシステム。
【請求項5】
コンピュータが、
対象図面に関する数量情報をコードに変換するステップと、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成するステップと、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る読取ステップと、
前記読取ステップにより読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出するステップと、を実行することを特徴とする数量拾い出し方法。
【請求項6】
コンピュータに、
対象図面に関する数量情報をコードに変換する処理と、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成する処理と、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る読取処理と、
前記読取処理により読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出する処理と、を実行させることを特徴とする数量拾い出し用プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明の一態様に係る数量拾い出し方法は、
コンピュータが、
対象図面に関する数量情報をコードに変換するステップと、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成するステップと、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る読取ステップと、
前記読取ステップにより読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出するステップと、を実行することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明の一態様に係る数量拾い出し用プログラムは、
コンピュータに、
対象図面に関する数量情報をコードに変換する処理と、
前記対象図面の前記数量情報に関連する箇所の近傍に前記コードが追加されたコード付き図面を作成する処理と、
前記コード付き図面の前記コードから数量情報を読み取る読取処理と、
前記読取処理により読み取られた複数の前記数量情報に基づいて、合計数量を算出する処理と、を実行させることを特徴とする。