(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071377
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】照合システムおよび照合プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0238 20230101AFI20230516BHJP
G06Q 40/12 20230101ALI20230516BHJP
【FI】
G06Q30/02 376
G06Q40/00 400
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184115
(22)【出願日】2021-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】596078382
【氏名又は名称】アスクラボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116861
【弁理士】
【氏名又は名称】田邊 義博
(72)【発明者】
【氏名】北原 光広
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB72
5L055BB63
(57)【要約】 (修正有)
【課題】売り上げの計算をおこなう際に、情報の出所が複数となっても、照合を効率化し、違算原因を追及しやすくする照合システム及び照合プログラムを提供する。
【解決手段】照合システムにおいて、端末装置10は、POS端末から、当該POS端末の識別情報と、POS端末由来の科目の情報と、科目毎の数値と、を含むPOS情報を入力するPOS情報入力部201と、枚数計数機から、当該枚数計数機の識別情報と、計数機由来の科目の情報と、当該科目毎の数値と、を含む異出所情報を入力する異出所情報入力部202と、POS情報と異出所情報とを、対比可能な集計項目の情報と数値とに変換する情報変換部203と、店舗名と集計項目の表であって各マスには該当する数値を充てた店舗集計表を作成する店舗集計表作成部204と、マスの数値が不一致の場合に他のマスとは異ならせた表示態様として店舗集計表を出力する店舗集計表出力部206と、を具備する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のPOS端末をそれぞれ備えた複数の小売店舗を統括する統括側にて運用される、現金、金券、商品券、その他の支払に関する情報を、POS端末と枚数計数機その他の手段とによって照合する照合システムであって、
POS端末から、当該POS端末の識別情報と、照合の基礎となる情報であるPOS端末由来の科目の情報と、科目毎の数値と、を少なくとも含むPOS情報を入力するPOS情報入力手段と、
POS端末とは異なる前記その他の手段を出所とする、当該出所の識別情報と、照合の基礎となる情報でありPOS端末由来の科目とは必ずしも一致しない当該出所由来の科目の情報と、当該科目毎の数値と、を少なくとも含む異出所情報を入力する異出所情報入力手段と、
POS情報入力手段により入力されたPOS情報と異出所情報入力手段により入力された異出所情報とを、照合すべき共通したまたは対比可能な集計項目の情報と集計項目毎の数値とにそれぞれ変換する情報変換手段と、
小売店舗の店舗名を行(または列)、情報変換手段により変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換手段により変換された該当する数値を充てた店舗集計表を作成する店舗集計表作成手段と、
情報変換手段によりそれぞれ変換されたPOS情報由来の集計項目の数値と異出所情報由来の当該集計項目の数値との一致不一致を判断する照合手段と、
照合手段により不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様の店舗集計表として出力する店舗集計表出力手段と、
を具備したことを特徴とする照合システム。
【請求項2】
小売店舗毎に、当該店舗におけるPOS端末の識別情報を行(または列)、情報変換手段により変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換手段により変換された該当する数値を充てたPOS集計表を作成するPOS集計表作成手段と、
照合手段により不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様のPOS集計表として出力するPOS集計表出力手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1に記載の照合システム。
【請求項3】
POS集計表において不一致であると判断されたマスの選択信号を入力する選択信号入力手段と、
選択信号が入力された場合に、当該マスにかかるPOS端末の識別情報と集計項目の数値、および、当該マスにかかる出所の識別情報と集計項目の数値、を対比可能に出力する対比出力手段と、
を具備したことを特徴とする請求項2に記載の照合システム。
【請求項4】
対比出力手段により表示された数値に対する修正値を入力する修正値入力手段と、
修正値入力手段により修正値が入力された場合に、店舗集計表作成手段とPOS集計表作成手段とを制御して、当該修正値に基づき店舗集計表とPOS集計表とをそれぞれ再度作成する再作成制御手段と、
を具備したことを特徴とする請求項3に記載の照合システム。
【請求項5】
複数のPOS端末をそれぞれ備えた複数の小売店舗を統括する統括側にて運用される、現金、金券、商品券、その他の支払に関する情報を、POS端末と枚数計数機その他の手段とによって照合する照合プログラムであって、
コンピュータを、
POS端末から、当該POS端末の識別情報と、照合の基礎となる情報であるPOS端末由来の科目の情報と、科目毎の数値と、を少なくとも含むPOS情報を入力するPOS情報入力手段、
POS端末とは異なる前記その他の手段を出所とする、当該出所の識別情報と、照合の基礎となる情報でありPOS端末由来の科目とは必ずしも一致しない当該出所由来の科目の情報と、当該科目毎の数値と、を少なくとも含む異出所情報を入力する異出所情報入力手段、
POS情報入力手段により入力されたPOS情報と異出所情報入力手段により入力された異出所情報とを、照合すべき共通したまたは対比可能な集計項目の情報と集計項目毎の数値とにそれぞれ変換する情報変換手段、
小売店舗の店舗名を行(または列)、情報変換手段により変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換手段により変換された該当する数値を充てた店舗集計表を作成する店舗集計表作成手段、
情報変換手段によりそれぞれ変換されたPOS情報由来の集計項目の数値と異出所情報由来の当該集計項目の数値との一致不一致を判断する照合手段、および、
照合手段により不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様の店舗集計表として出力する店舗集計表出力手段、
として機能させることを特徴とする照合プログラム。
【請求項6】
コンピュータを、更に、
小売店舗毎に、当該店舗におけるPOS端末の識別情報を行(または列)、情報変換手段により変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換手段により変換された該当する数値を充てたPOS集計表を作成するPOS集計表作成手段、
照合手段により不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様のPOS集計表として出力するPOS集計表出力手段、
として機能させることを特徴とする請求項5に記載の照合プログラム。
【請求項7】
コンピュータを、更に、
POS集計表において不一致であると判断されたマスの選択信号を入力する選択信号入力手段、
選択信号が入力された場合に、当該マスにかかるPOS端末の識別情報と集計項目の数値、および、当該マスにかかる出所の識別情報と集計項目の数値、を対比可能に出力する対比出力手段、
として機能させることを特徴とする請求項6に記載の照合プログラム。
【請求項8】
コンピュータを、更に、
対比出力手段により表示された数値に対する修正値を入力する修正値入力手段、
修正値入力手段により修正値が入力された場合に、店舗集計表作成手段とPOS集計表作成手段とを制御して、当該修正値に基づき店舗集計表とPOS集計表とをそれぞれ再度作成する再作成制御手段、
として機能させることを特徴とする請求項7に記載の照合プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のPOSレジ(POSレジスタないしPOS端末)をそれぞれ備えた複数の小売店舗を統括する統括側(会社組織等の店舗運営側)にて運用される照合システムであって、現金、金券、商品券、その他の種々の支払に関する情報を、POS端末から取得し、またこれとは別に、テラーメイト(テラーメイト社の登録商標)等の枚数計数機その他の手段によっても取得し、違算の把握および修正をしていく照合システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小売店、たとえば、スーパーマーケットではPOSレジを導入し、商品管理とともに金銭入出金の効率化がはかられている。
【0003】
ここで、POSレジを導入する程度にまで成長した店舗には、1店舗でも複数のPOSレジが備わり、複数店舗が運営されているという実体がある(以降では、この店舗全体を管理統括する組織(通常は会社組織)を統括側と適宜称することとする)。
【0004】
POSレジが導入されることにより、欠品管理、発注管理が容易化され、何より、レジ処理の効率化(現金入出金や電子マネーやクレジットカード処理)が図られる、というメリットがある。
【0005】
しかしながら、従来では以下の問題点があった。
レジでは、現金や電子データのほか、実際は金券や商品券、場合によっては、店舗独自の割引券の対応が必要となる。これらはPOSレジのリーダーでは読取ができず、店員がPOSレジのタッチパネルを用い、割当キーを押下して、券種や数量の指定、金額の入力をおこない、券は別途収容ないし回収される。そしてこの回収された券は、枚数計数機を用いて別途チェックがおこなわれる。
また、保安上、警備保障会社に委託し、POSレジから売上金ボックスを回収して銀行に預けてもらい、統括側へは現金の計数情報をPOSレジのID情報とともにネットを経由して送信してもらうこともおこなわれる。
【0006】
このように、近年では、支払いに関する情報は、現金の情報、種々の金券の情報、また、電子マネーやクレジットカードなどの取扱情報(電子データ)がPOSレジを介して処理され、これらに加えて、別途、枚数計数機を用いた金券等の枚数確認といった検算用・確認用の情報、クレジット会社からの取扱処理情報、警備保障会社からの現金計数情報が存在し、一部もしくは全部が重複しあった入り組んだ情報となっている。
そして、これらの情報は、その情報の出所の仕様に沿ったものとなっており、統一的な取扱ができない。
【0007】
従って、売り上げ計算をおこなう際の照合が煩雑となり、その作業だけの専用の人員を複数人確保する必要が生じるという問題点があった。
換言すれば、たとえば、POS端末上の入出金データだけでなく、警備保障会社からの計数情報を検証することにより、より正しく信頼性の高い売上計算ができるはずのところ、情報の出所が複数となると、照合が重畳的に煩雑となるという問題点があった。これは、違算が生じている箇所の特定が煩雑化し、違算原因を追及しにくくなるという潜在的な問題点もはらんでしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2019-101531
【特許文献2】特開2001-250168
【特許文献3】特開平9-7066
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、売り上げの計算をおこなう際に、情報の出所が複数となっても、照合を効率化し、違算原因を追及しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の照合システムは、複数のPOS端末をそれぞれ備えた複数の小売店舗を統括する統括側にて運用される、現金、金券、商品券、その他の支払に関する情報を、POS端末と枚数計数機その他の手段とによって照合する照合システムであって、POS端末から、当該POS端末の識別情報と、照合の基礎となる情報であるPOS端末由来の科目の情報と、科目毎の数値と、を少なくとも含むPOS情報を入力するPOS情報入力手段と、POS端末とは異なる前記その他の手段を出所とする、当該出所の識別情報と、照合の基礎となる情報でありPOS端末由来の科目とは必ずしも一致しない当該出所由来の科目の情報と、当該科目毎の数値と、を少なくとも含む異出所情報を入力する異出所情報入力手段と、POS情報入力手段により入力されたPOS情報と異出所情報入力手段により入力された異出所情報とを、照合すべき共通したまたは対比可能な集計項目の情報と集計項目毎の数値とにそれぞれ変換する情報変換手段と、小売店舗の店舗名を行(または列)、情報変換手段により変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換手段により変換された該当する数値を充てた店舗集計表を作成する店舗集計表作成手段と、情報変換手段によりそれぞれ変換されたPOS情報由来の集計項目の数値と異出所情報由来の当該集計項目の数値との一致不一致を判断する照合手段と、照合手段により不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様の店舗集計表として出力する店舗集計表出力手段と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
すなわち、請求項1にかかる発明は、POS端末だけでなく、紙幣計数機や硬貨計数機といった枚数計数機を含み、警備保障会社が別途回収した現金情報など、情報元が複数存在する、売り上げ計算に必要な、一部又は全部が重複した情報を整理して、違算を容易に把握可能にする。
【0012】
統括側とは、本願においては、前述したように、小売店舗を全体管理ないし運営、統括する組織をいい、一般的には小売店舗を経営する会社が該当する。
支払いに関する情報とは広義であって、店舗利用者(お客)の支払い手段に応じた、現金、金券、商品券、割引券のほか、クレジットカードの利用情報、電子マネーその他の支払いに関する電子データも含まれ、何を何時どのレジで買ったか、何時計数したか、どのカードリーダーを用いたか、利用したアプリや、携帯電話番号などの情報も適宜含まれる。
POS端末とは異なる前記その他の手段すなわち異出所とは、POS端末以外の、支払いに関する情報を提供する手段をいい、枚数計数機(紙幣計数機、硬貨計数機、金券・商品券・割引券などの計数機)、クレジット会社のサーバ装置、電子マネー提供元のサーバ装置などが該当する。
科目の情報とは、POS端末や異出所にて採用されている支払い情報の区分である。これらはPOS端末や異出所間で相互に異なるのが一般的である。たとえば、POS端末では、現金として入出金した差引額である「レジ合計」、「商品券○」、「商品券△」、「Go To Eat 商品券」、「ビール券」、・・・、小売店舗独自の割引券である「スクラッチカード」、「警備保障会社入金」、「クレジットカード」などが該当する。枚数計数機では、50円分の割引券として利用できるスクラッチカードに対する「cd1」、300円分の割引券として利用できるスクラッチカードに対する「cd4」などが該当する。
科目毎の数値とは、たとえば、割引券でいえば、お客が300円の割引券2枚と50円の割引券3枚を使用したとすると、POS端末では店員がタッチパネルにて、「スクラッチカード」ボタンを押下して750と入力する操作をおこなうが、この750が数値に該当する(科目の情報は「スクラッチカード」である)。一方、枚数計数機による読取情報では、数値は2(科目の情報は「cd4」)または3(科目の情報は「cd1」)である。
POS情報や異出所情報は、適宜記録手段に記録される。POS情報自体、異出所情報自体は適宜組となって紐付けられているものとする。たとえば、上の例でいえば、POS情報として、11371-750-スクラッチカード-PB2といった組情報が該当する。ここでPB2はPOS端末の識別情報であり、11371は商品コード(○○産10kg米など)である。また、異出所情報としては、QB-21.10.25-cd4-2、QB-21.10.25-cd1-3といった情報が該当する。ここで、QBは枚数計数機の識別情報であり、21.10.25は計数した日付情報である。なお、割引券は複数のお客が使うので、累計情報としてもよい。
集計項目の情報と集計項目毎の数値とは、容易な比較を可能とする情報をいう。上の例では、集計項目としてPOS端末の科目の情報である「スクラッチカード」を採用し数値は「750」、異出所情報についてはcd4を変更した「カード300円」、cd1を変更した「カード50円」である。
マスはセルと言い換えることができる。
店舗集計表では、数値(金額)が不一致であるときは、POS情報の数値を表示するなど、適宜優先順位を決めておくものとする。
異ならせた表示態様は、マス全体を薄赤背景として表示する例や、数字部分を太字にする例を挙げることができる。
【0013】
請求項2に記載の照合システムは、請求項1に記載の照合システムにおいて、小売店舗毎に、当該店舗におけるPOS端末の識別情報を行(または列)、情報変換手段により変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換手段により変換された該当する数値を充てたPOS集計表を作成するPOS集計表作成手段と、照合手段により不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様のPOS集計表として出力するPOS集計表出力手段と、を具備したことを特徴とする。
【0014】
すなわち、請求項2にかかる発明は、店舗集計表の下層構造として位置づけ可能なPOS集計表により、違算の発生箇所をより細かく知得することができる。
【0015】
POS集計表は、店舗集計表における店舗名をクリックすると表示される態様を挙げることができる。
【0016】
請求項3に記載の照合システムは、請求項2に記載の照合システムにおいて、POS集計表において不一致であると判断されたマスの選択信号を入力する選択信号入力手段と、選択信号が入力された場合に、当該マスにかかるPOS端末の識別情報と集計項目の数値、および、当該マスにかかる出所の識別情報と集計項目の数値、を対比可能に出力する対比出力手段と、を具備したことを特徴とする。
【0017】
すなわち、請求項3にかかる発明は、違算の原因箇所を具体的に知得することができる。
【0018】
マスの選択信号は、マス全体をクリックできるようにする例や、数値部分をクリックできる例を挙げることができる。
【0019】
請求項4に記載の照合システムは、請求項3に記載の照合システムにおいて、対比出力手段により表示された数値に対する修正値を入力する修正値入力手段と、修正値入力手段により修正値が入力された場合に、店舗集計表作成手段とPOS集計表作成手段とを制御して、当該修正値に基づき店舗集計表とPOS集計表とをそれぞれ再度作成する再作成制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0020】
すなわち、請求項4にかかる発明は、違算の無い状態を確定し、その後の会計システム用の仕分けデータ作成などに資することができる。
【0021】
修正値入力手段により入力された修正値に基づきPOS情報や異出所情報は適宜更新されるようにする。従って、情報変換手段では、更新された情報にもとづき集計項目毎の数値が更新され、照合手段では該当する集計項目は一致と判断されるため、店舗集計表でもPOS集計表でも該当箇所の表示態様は他の一致しているマスと同様の表示態様となる。仕様の態様により、情報変換手段の数値が直接更新されるなどしてもよい。
【0022】
請求項5に記載の照合プログラムは、複数のPOS端末をそれぞれ備えた複数の小売店舗を統括する統括側にて運用される、現金、金券、商品券、その他の支払に関する情報を、POS端末と枚数計数機その他の手段とによって照合する照合プログラムであって、コンピュータを、POS端末から、当該POS端末の識別情報と、照合の基礎となる情報であるPOS端末由来の科目の情報と、科目毎の数値と、を少なくとも含むPOS情報を入力するPOS情報入力手段、POS端末とは異なる前記その他の手段を出所とする、当該出所の識別情報と、照合の基礎となる情報でありPOS端末由来の科目とは必ずしも一致しない当該出所由来の科目の情報と、当該科目毎の数値と、を少なくとも含む異出所情報を入力する異出所情報入力手段、POS情報入力手段により入力されたPOS情報と異出所情報入力手段により入力された異出所情報とを、照合すべき共通したまたは対比可能な集計項目の情報と集計項目毎の数値とにそれぞれ変換する情報変換手段、小売店舗の店舗名を行(または列)、情報変換手段により変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換手段により変換された該当する数値を充てた店舗集計表を作成する店舗集計表作成手段、情報変換手段によりそれぞれ変換されたPOS情報由来の集計項目の数値と異出所情報由来の当該集計項目の数値との一致不一致を判断する照合手段、および、照合手段により不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様の店舗集計表として出力する店舗集計表出力手段、として機能させることを特徴とする。
【0023】
すなわち、請求項5にかかる発明はPOS端末だけでなく、検札機、硬貨計数機を含み、セキュリティー会社が別途回収した現金情報など、売り上げ計算に必要な、一部又は全部が重複した情報を整理して、違算を容易に把握可能にする。
【0024】
請求項6に記載の照合プログラムは、請求項5に記載の照合プログラムにおいて、コンピュータを、更に、小売店舗毎に、当該店舗におけるPOS端末の識別情報を行(または列)、情報変換手段により変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換手段により変換された該当する数値を充てたPOS集計表を作成するPOS集計表作成手段、照合手段により不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様のPOS集計表として出力するPOS集計表出力手段、として機能させることを特徴とする。
【0025】
すなわち、請求項6にかかる発明は、店舗集計表の下層構造として位置づけ可能なPOS集計表により、違算の発生箇所をより細かく知得することができる。
【0026】
請求項7に記載の照合プログラムは、請求項6に記載の照合プログラムにおいて、コンピュータを、更に、POS集計表において不一致であると判断されたマスの選択信号を入力する選択信号入力手段、選択信号が入力された場合に、当該マスにかかるPOS端末の識別情報と集計項目の数値、および、当該マスにかかる出所の識別情報と集計項目の数値、を対比可能に出力する対比出力手段、として機能させることを特徴とする。
【0027】
すなわち、請求項7にかかる発明は、違算の原因箇所を具体的に知得することができる。
【0028】
請求項8に記載の照合プログラムは、請求項7に記載の照合プログラムにおいて、コンピュータを、更に、対比出力手段により表示された数値に対する修正値を入力する修正値入力手段、修正値入力手段により修正値が入力された場合に、店舗集計表作成手段とPOS集計表作成手段とを制御して、当該修正値に基づき店舗集計表とPOS集計表とをそれぞれ再度作成する再作成制御手段、として機能させることを特徴とする。
【0029】
すなわち、請求項8にかかる発明は、違算の無い状態を確定し、その後の会計システム用の仕分けデータ作成などに資することができる。
【0030】
なお、本願発明の照合システムないし照合プログラムに基づき、本願発明を照合方法として捉えることも可能である。具体的には請求項1に対応させた、次の照合方法と捉えることが可能である。
複数のPOS端末をそれぞれ備えた複数の小売店舗を統括する統括側にて運用される、現金、金券、商品券、その他の支払に関する情報を、POS端末と枚数計数機その他の手段とによって照合する照合方法であって、
POS端末から、当該POS端末の識別情報と、照合の基礎となる情報であるPOS端末由来の科目の情報と、科目毎の数値と、を少なくとも含むPOS情報を入力するPOS情報入力工程と、
POS端末とは異なる前記その他の手段を出所とする、当該出所の識別情報と、照合の基礎となる情報でありPOS端末由来の科目とは必ずしも一致しない当該出所由来の科目の情報と、当該科目毎の数値と、を少なくとも含む異出所情報を入力する異出所情報入力工程と、
POS情報入力工程を経て入力されたPOS情報と異出所情報入力工程を経て入力された異出所情報とを、照合すべき共通したまたは対比可能な集計項目の情報と集計項目毎の数値とにそれぞれ変換する情報変換工程と、
小売店舗の店舗名を行(または列)、情報変換工程を経て変換された集計項目を列(または行)とした表であって、表の各マスには情報変換工程を経て変換された該当する数値を充てた店舗集計表を作成する店舗集計表作成工程と、
情報変換工程を経てそれぞれ変換されたPOS情報由来の集計項目の数値と異出所情報由来の当該集計項目の数値との一致不一致を判断する照合工程と、
照合工程を経て不一致であると判断された数値にかかるマスを、一致していると判断された数値にかかるマスとは異ならせた表示態様の店舗集計表として出力する店舗集計表出力工程と、
を含んだことを特徴とする照合方法。
請求項2~4(または請求項5~8)も同様に手段を各工程に割り当てることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、POS端末だけでなく、検札機、硬貨計数機を含み、セキュリティー会社が別途回収した現金情報など、売り上げ計算に必要な、一部又は全部が重複した情報を整理して、違算を容易に把握可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図5】端末装置のハードウェア構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
ここでは、本発明の照合プログラムがインストールされたPCにて照合システムが構築されている例を説明する。具体的には、スーパーマーケットを複数店舗運営する会社Mが、各スーパーマーケットに複数のPOSレジを設置し、POSレジからは売上データが会社Mに送られ、各店舗では、別途商品券や補助券の枚数を計数する枚数計数機が設置され枚数の計数データが会社Mに送られ、POSレジからの現金の回収・補填は警備会社に委託してあり、委託された警備会社が現金計数をおこなって現金データが会社Mに送られ、会社Mにてデータの突き合わせ、照合をおこなう例について説明する。
【0034】
<照合システムの構成概要図>
図1は、照合システムの構成概要図である。
照合システム1は、ネットワークNに接続された会社M側の端末装置10により構成され、ネットワークNには、各店舗のPOSレジP(店舗AのPOSレジPA1~PAn、店舗BのPOSレジPB1~PBm、・・・、店舗CのPOSレジPC1~PCl)、枚数計数機Q(店舗Aの枚数計数機QA,店舗Bの枚数計数機QB,・・・,店舗Cの枚数計数機QC),警備会社Kの入金機Rが接続されている。
【0035】
端末装置10は、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)を用いることができるので、その外観構成については説明を省略する。
【0036】
<用語の説明>
説明の便宜上、店舗集計表、POS集計表、対比表、POS情報、枚数計数機情報、入金機情報について予め説明する。
店舗集計表とは、
図2に示すように、店舗名(A,B,Cなど)を行、集計項目(入金合計、スクラッチカード、ビール券など)を列とした表であって、各マスには数値が充てられた表である。数値の単位は円としている。違算が生じているマスは描画の都合上グレーで示している。また、違算が生じているマスはPOS情報由来の数値を表示させている。
POS集計表は、店舗集計表の店舗名部分を押下すると表示される表であって、
図3に示すように、店舗毎に作成され、当該店舗におけるPOSレジの端末の識別情報(PA1,PA2,PAnなど)を行、集計項目(入金合計、スクラッチカード、ビール券など)を列とした表であって、各マスには数値が充てられた表である。数値の単位は円としている。店舗集計表と同様に、違算が生じているマスは、描画の都合上グレーで示してあり、違算が生じているマスはPOS情報由来の数値を表示させている。
対比表とは、
図4に示すように、POS集計表または店舗集計表のなかの違算の生じているマスを押下した際に表示される表であって、違算の発生している箇所の把握や修正をおこなうための表である。図示したように、POSレジPの識別情報(ここではPA1)と集計項目と数値、異出所(ここでは枚数計数機Q)の識別情報(QA)と集計項目の数値、を対比可能に出力している。なお、図では、下に、科目と数値等について別途表が形成されており、ここでは、PA1の数値を訂正する例を表示している。
POS情報とは、前述のように、POSレジから取得する組となった情報であり、当該POSレジの識別情報と、POSレジで採用されている科目の情報(P科目名(後述))と、科目毎の数値と、を少なくとも含んだものとなっている。
枚数計数機情報は、枚数計数機から取得する組となった情報であり、当該枚数計数機の識別情報と、枚数計数機で採用されている科目の情報(Q科目名(後述):50円分の割引券として利用できるスクラッチカードに対するcd1、ビール券に対するb_asahiなど)と、科目毎の数値と、を少なくとも含んだものとなっている。
入金機情報は、警備会社Kの入金機Rの識別情報と、枚数計数機で採用されている科目の情報(R科目名(後述):1円硬貨に対するc1,500円硬貨に対するc500,2000円札に対するpp2000,10000円札に対するppmなど)と、科目毎の数値と、を少なくとも含んだ情報である。
【0037】
<端末装置10のハードウェア構成>
図5は、端末装置10のハードウェア構成の一例について説明した図である。端末装置10は、そのハードウェア構成として、CPU101と、ROM102と、RAM103と、ハードディスク104(HD104)と、グラフィックスカード105と、モニタ106と、キーボード107(KB107)と、マウス108と、ネットワークカード109と、を有する。
【0038】
CPU101は、OSと共に端末装置10全体を制御し、各種の情報元からネットワークNを介して情報を入力し、照合し、違算をただしていく。具体的には、CPU101は、ハードディスク104に格納されているプログラムに従って、支払いに関する情報を入力し、店舗集計表や下層に位置づけることのできるPOS集計表について違算箇所を認識可能に画面表示し、対話的に修正して正しい集計ないし仕分けの基礎データを構築可能とする。適宜作業データをRAM103に保存する制御等もおこなう。
【0039】
ROM102は、ブートプログラム等を記憶する。使用の態様によっては、ROM102は、端末装置10の制御プログラムを格納しておいてもよい。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用する。具体的には、ハードディスク104から読み出されたデータの内容やプログラム内容などを一時的に格納する。
【0040】
ハードディスク104は、オペレーティングシステム(OS)や、アプリケーションプログラム、各種のデータを記憶し、アプリケーション部110とデータ格納部130とにより構成される。
アプリケーション部110は、端末装置10全体を制御するOS111と、支払いに関する情報を入力し、違算箇所を可視化する照合プログラム112とにより構成される。なお、アプリケーション部110には、別途、会計処理プログラム113(会計処理ソフト113)がインストールされている。
【0041】
照合プログラム112は、さらに、データ入出力モジュール121、変換モジュール122、表作成モジュール123、表出力モジュール124、修正モジュール125などから構成されている。
データ入出力モジュール121は、ネットワークNを通じてPOSレジPや枚数計数機Qや入金機Rから情報を入力し、また、会計処理ソフト113へデータを出力する。
変換モジュール122は、データの配置、表記や仕様の異なる科目の情報、科目の数値を、比較ないし対比が可能なように、データの抽出整理をする。
表作成モジュール123は、数値の一致不一致を照合しつつ店舗集計表やPOS集計表、対比表を作成する。
表出力モジュール124は、違算箇所の配色を目立つように変えて表を表示し、違算部分については、それぞれのデータ元の詳細情報を対比可能なように出力する。
修正モジュール125は、修正値を反映させ、表を再度作成させる制御をおこなう。
なお、実際のプログラムは、多数のモジュール、コンポーネント、DLLなどにより構成されるがここでは代表してモジュールとして説明している。後述する機能的構成は、モジュールが単体若しくは複数で、場合によっては、OS111やデータ格納部130その他のハードウェアと協働することにより各種実現される。
【0042】
データ格納部130は、各種データを格納する。具体的には、データ格納部130は、支払情報格納部131と、集計情報格納部132と、表情報格納部133と、修正情報格納部134と、を有する。
支払情報格納部131は、POSレジPから入力されるPOS情報、枚数計数機Qから入力される枚数計数機情報や、入金機Rから入力される入金機情報などを格納する。
集計情報格納部132は、構成の異なる支払情報を整理し、照合が可能なように整理した集計情報を格納する。
表情報格納部133は、店舗集計表、POS集計表、対比表を格納する。
修正情報格納部134は、誤った数量を正した修正情報を格納する。
【0043】
グラフィックスカード105は、モニタ106へ出力すべき店舗集計表、POS集計表、対比表など画像信号を送出する。グラフィックスカード105は、出力すべき画像信号を格納するVRAMと、処理された画像信号をモニタ106へ出力する画像出力インターフェース(画像出力I/F)も備える。画像出力I/Fは、VRAMに展開されたRGB画像データをモニタ106へ出力する。
【0044】
キーボード107は、その押下によりテキスト入力、各種処理の決定入力等をおこなう。
マウス108は右クリック、左クリック、スクロールをおこなう。クリック操作にもとづき適宜OS111等の処理により別ウィンドウの描画、呼びだし制御がおこなわれる。
【0045】
ネットワークカード109は、端末装置10をネットワークNに接続する。ネットワークNに接続することにより、各店舗からの情報入力が可能となり、また、警備会社Kからの情報入力も可能となる。
【0046】
<照合システム1の機能的構成>
次に、照合システム1の機能的構成について説明する。
図6は、照合システム1の機能的構成の説明図である。
【0047】
照合システム1は、その機能的構成として、POS情報入力部201と、異出所情報入力部202と、情報変換部203と、店舗集計表作成部204と、照合部205と、店舗集計表出力部206と、POS集計表作成部207と、POS集計表出力部208と、選択信号入力部209と、対比出力部210と、修正値入力部211と、再作成制御部212と、を有する。
【0048】
POS情報入力部201は、ネットワークNを介してPOSレジPから、当該POSレジの識別情報と、POSレジPにて採用されている科目の情報(以降、P科目名と適宜称することとする)と、P科目名毎の数値と、を組としたPOS情報を入力する。POS情報には、他の情報、たとえば、商品番号、販売時刻、残数、POSレジの担当店員、なども含まれていている。なお、P科目名は総てのPOSレジPにて共通していて、
図2で示した様に、「レジ合計」、「Go To Eat 商品券」、「ビール券」、「スクラッチカード」、「警備保障会社入金」、「クレジットカード」などがある。
POS情報入力部201は、たとえば、NIC109と、OS111と、データ入出力モジュール121と、支払情報格納部131などによりその機能を実現できる。
【0049】
異出所情報入力部202は、ネットワークNを介して枚数計数機Qから、当該枚数計数機の識別情報と、枚数計数機Qにて作用されている科目の情報(以降、Q科目名と適宜称することとする)と、Q科目名毎の数値と、を組とした異出所情報を入力する。異出所情報には、他の情報、たとえば、どのPOSレジPで回収した商品券であるかの情報、いつ発行した補助券であるかの情報、計数時刻、なども含まれている。なお、Q科目名は総ての枚数計数機Qにて共通していて、
図4で示した様に、「cd1」、「cd2」などがある。
【0050】
異出所情報入力部202は、POSレジP以外を出所とする情報を入力するので、枚数計数機Qのほか入金機Rからも、入金機Rの識別情報(本実施の形態では入金機Rは1台であるので、Rという情報)と、入金機Rにて採用されている科目の情報(以降、R科目名と適宜称することする)と、R科目名の数値と、を組とした異出所情報を入力する。この異出所情報にも、他の情報、たとえば、警備会社名、読取時刻、どのPOSレジPで回収した現金であるか、などが含まれていている。なお、R科目名の例としては、たとえば、「c500」や「ppm」などがある。
【0051】
異出所情報入力部202は、たとえば、NIC109と、OS111と、データ入出力モジュール121と、支払情報格納部131などによりその機能を実現できる。
【0052】
情報変換部203は、POS情報入力部201により入力されたPOS情報と、異出所情報入力部202により入力された異出所情報(枚数計数機情報、入金機情報)とを、照合すべき共通したまたは対比可能な集計項目の情報と集計項目毎の数値とにそれぞれ変換する(
図4参照)。
情報変換部203は、たとえば、CPU101と、RAM103と、変換モジュール122と、集計情報格納部132などによりその機能を実現することができる。
【0053】
店舗集計表作成部204は、小売店舗の店舗名を行に、情報変換部203により変換された集計項目を列とした表であって、表の各マスには情報変換部203により変換された該当する数値を充てた店舗集計表を作成する(
図2参照)。
店舗集計表作成部204は、たとえば、RAM103と、集計情報格納部132と、表作成モジュール123と、表情報格納部133などによりその機能を実現できる。
【0054】
照合部205は、情報変換部203によりそれぞれ変換されたPOS情報由来の集計項目の数値と異出所情報由来の当該集計項目の数値との一致不一致を判断する。なお、本実施の形態のように、異出所が複数ある場合には、仕様の態様により、POS情報と複数の異出所情報とで、3元以上の突き合わせ、対比をおこなってもよい。また、該当するPOS情報がなく、異出所情報同士でそれぞれの集計項目の数値の一致不一致を判断させるようにしても当然よい。
照合部205は、たとえば、OS111,表作成モジュール123、表情報格納部133と、集計情報格納部132などによりその機能を実現できる。
【0055】
店舗集計表出力部206は、照合部205により不一致であると判断された数値にかかるマスの背景色を薄赤色に表示して目立たせ、一致していると判断された数値にかかるマス部分の背景色は白とした店舗集計表として描画する(
図2参照)。
なお、不一致のマスの数値には、表示の優先順位にしたがうものとし、本実施の形態では、POSレジP由来の値を表示させるようにしている。
店舗集計表出力部206は、たとえば、OS111,表出力モジュール124と、表情報格納部133と、グラフィックスカード105と、モニタ106などによりその機能を実現できる。
【0056】
POS集計表作成部207は、小売店舗毎に、当該店舗におけるPOSレジPの識別情報を行、情報変換部203により変換された集計項目を列とした表であって、表の各マスには情報変換部203により変換された該当する数値を充てたPOS集計表を作成する(
図3参照)。
POS集計表作成部207は、たとえば、RAM103と、集計情報格納部132と、表作成モジュール123と、表情報格納部133などによりその機能を実現できる。
【0057】
POS集計表出力部208は、照合部205により不一致であると判断された数値にかかるマスの背景色を薄赤色に表示して目立たせ、一致していると判断された数値にかかるマス部分の背景色は白としたPOS集計表として描画する(
図3参照)。
なお、不一致のマスの数値には、表示の優先順位にしたがうものとし、本実施の形態では、POSレジP由来の値を表示させるようにしている。
POS集計表出力部208は、たとえば、OS111,表出力モジュール124と、表情報格納部133と、グラフィックスカード105と、モニタ106などによりその機能を実現できる。
【0058】
選択信号入力部209は、POS集計表において不一致であると判断されたマスの選択信号を入力する。
対比出力部210は、選択信号が入力された場合に、当該マスにかかるPOSレジPの識別情報と集計項目の数値、および、当該マスにかかる出所の識別情報(枚数計数機Qの識別情報または入金機R)と集計項目の数値、を対比可能にした対比表を出力する(
図4参照)。操作者が、どこに違算があるか、対話的に操作して容易に把握可能となる。
選択信号入力部209は、マウス108と、OS111と、表出力モジュール124などによりその機能を実現できる。
対比出力部210は、OS111,表出力モジュール124と、表情報格納部133と、グラフィックスカード105と、モニタ106などによりその機能を実現できる。
【0059】
修正値入力部211は、対比出力部210により表示された対比表のマスへの修正値を入力する。すなわち、違算箇所を改める修正値を入力する。なお操作者は、たとえば、該当する集計項目にかかる店舗へ再確認指示をだし、枚数計数機Qを用いて、再度枚数確認をおこなわせるなどして、突き合わせをおこなっていく。
修正値入力部211は、たとえば、キーボード107と、修正モジュール125と、修正情報格納部134などによりその機能を実現できる。
【0060】
再作成制御部212は、修正値入力部211により修正値が入力された場合に、店舗集計表作成部204とPOS集計表作成部207とを制御して、当該修正値に基づき店舗集計表とPOS集計表とをそれぞれ再度作成する。再度作成された表は再描画させると、修正箇所のマスの背景色は当然ながら白となっている。
再作成制御部212は、表作成モジュール123と、表出力モジュール124と、修正情報格納部134と、表情報格納部133などによりその機能を実現できる。
【0061】
照合システム1は、以上の構成であって、集計項目を事実上統一して数値を付き合わせ、違算の発生元を容易に特定でき、また、対話的に修正可能にしている。最終的に違算が無くなった状態になったデータは、会計処理ソフト113に引き渡し、仕分けその他の後処理も円滑におこなうことが可能となる。
【0062】
なお、以上の例では、POSレジP由来の情報と、枚数計数機Q由来の情報に基づいて違算をタダしていく例について説明したが、入金機R由来の情報や、クレジットカード会社からの情報、電子マネーについての情報も、同様に、適宜付き合わして照合できる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明によれば、売り上げの計算をおこなう際に、情報の出所が複数となっても、照合を効率化し、違算原因を追及しやすくすることができ、スーパーマーケットといった小売店舗だけでなく、飲食チェーン店や卸売店にも適用できる。
【符号の説明】
【0064】
1 照合システム
10 端末装置
101 CPU
104 ハードディスク
106 モニタ
109 ネットワークカード
110 アプリケーション部
111 OS
112 照合プログラム
113 会計処理プログラム(会計処理ソフト)
121 データ入出力モジュール
122 変換モジュール
123 作成モジュール
124 表出力モジュール
125 修正モジュール
130 データ格納部
131 支払情報格納部
132 集計情報格納部
133 情報格納部
134 修正情報格納部
201 POS情報入力部
202 異出所情報入力部
203 情報変換部
204 店舗集計表作成部
205 照合部
206 店舗集計表出力部
207 POS集計表作成部
208 POS集計表出力部
209 選択信号入力部
210 対比出力部
211 修正値入力部
212 作成制御部
M スーパーマーケットの運営会社
K 警備会社
N ネットワーク
P(PA1~PAn,PB1~PBm,PC1~PCl) POSレジ
Q(QA,QB,QC) 枚数計数機
R 入金機