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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071452
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】電気刺激器具
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/04 20060101AFI20230516BHJP
【FI】
A61N1/04
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184247
(22)【出願日】2021-11-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】515118553
【氏名又は名称】株式会社Star’Q
(71)【出願人】
【識別番号】518088509
【氏名又は名称】株式会社KALOS BEAUTY TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】青豆 裕子
(72)【発明者】
【氏名】高田 栄和
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB02
4C053BB23
4C053JJ22
4C053JJ26
(57)【要約】
【課題】被施術者のみで手軽に、仙骨に電気刺激を付与することができ、利便性を向上させた電気刺激器具を提供する。
【解決手段】被施術者の下腹部Lの少なくとも一部を覆う被覆体Aと、被施術者の仙骨Sに対して、皮膚面から電気刺激を付与するための施術波Wを印加する刺激体Bと、を備え、刺激体Bは、被覆体Aに設けられ、皮膚面に当接する肌面電極B1と、被覆体Aに設けられ、肌面電極B1に施術波Wを印加する電流発生装置B2と、を有し、電流発生装置B2は、肌面電極B1に取付けられる装置側電極B21と、施術波Wの印加における所定の処理を行う処理手段と、装置側電極B21に施術波Wを印加するための操作信号を発信する操作手段と、を含み、肌面電極B1は、左右方向に隣接して配置される一対の電極パッドP1、P2と、各電極パッドP1、P2と装置側電極B21とを接続する接続部B11と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施術者の下腹部の少なくとも一部を覆う被覆体と、前記被施術者の仙骨に対して、皮膚面から電気刺激を付与するための施術波を印加する刺激体と、を備え、
前記刺激体は、前記被覆体に設けられ、前記皮膚面に当接する肌面電極と、前記被覆体に設けられ、前記肌面電極に前記施術波を印加する電流発生装置と、を有し、
前記電流発生装置は、前記肌面電極に取付けられる装置側電極と、前記施術波の印加における所定の処理を行う処理手段と、前記装置側電極に前記施術波を印加するための操作信号を発信する操作手段と、を含み、
前記肌面電極は、左右方向に隣接して配置される一対の電極パッドと、前記各電極パッドと前記装置側電極とを接続する接続部と、を含む、電気刺激器具。
【請求項2】
前記各電極パッド間の距離は、8mm~150mmの範囲に設定されている、請求項1に記載の電気刺激器具。
【請求項3】
前記各電極パッドは、導電繊維により形成されている、請求項1又は2に記載の電気刺激器具。
【請求項4】
前記肌面電極は、前記各電極パッドと前記接続部との間に設けられ、導電性且つクッション性を有するクッション層を含む、請求項1~3の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項5】
前記被覆体には、前記肌面電極を部分的に覆う絶縁層が設けられ、
前記肌面電極は、前記絶縁層により、前記各電極パッドのみが外部に露出している、請求項1~4の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項6】
前記被覆体に設けられ、前記仙骨を温める発熱体を備える、請求項1~5の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項7】
前記発熱体は、電力により発熱する発熱体本体と、前記発熱体本体に電力を供給するバッテリーと、前記発熱体本体の温度を制御する温度コントローラと、を有している、請求項6に記載の電気刺激器具。
【請求項8】
前記バッテリーは、前記発熱体本体に対して着脱可能に構成され、
前記被覆体は、前記バッテリーを収容可能な収容部を有する、請求項7に記載の電気刺激器具。
【請求項9】
前記被覆体は、略帯状の被覆体本体と、前記被覆体本体の両端から延設され、相互に着脱可能な一対の着脱部と、を有する、請求項1~8の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項10】
前記被覆体は、前記被覆体本体の、前記下腹部への締結力を調整する、締結バンドを有する、請求項9に記載の電気刺激器具。
【請求項11】
前記被覆体は、前記各着脱部の先端部に着脱可能に懸架される、補助バンドを有する、請求項9又は10に記載の電気刺激器具。
【請求項12】
前記電流発生装置は、前記被覆体に着脱可能に取付けられる、請求項1~11の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項13】
前記刺激体は、前記電流発生装置を遠隔で制御するリモコン装置を有する、請求項1~12の何れかに記載の電気刺激器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体に装着されることで、仙骨等種々の部位に対して電気刺激を付与する電気刺激器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、仙骨に電気刺激を付与することで、身体に生じる種々の症状の改善を図る研究がなされている。
【0003】
仙骨は、骨盤の中心に位置し、上半身と下半身を繋ぐ骨であり、身体の要として全身の機能(筋肉、内臓、器官等)をコントロールしている重要な部位として知られている。
また、仙骨の近傍には、腹大動脈から枝分かれした多数の血管が通っており、仙骨から延びる神経は、身体の中で最も長く太い神経である、坐骨神経を形成している。
【0004】
このように、仙骨は、骨格・血流・ツボの3点において重要な部位であり、その周辺には筋肉や脂肪が付きにくいことから、身体の中で最も効果的に副交感神経を刺激できる部位である。
【0005】
このため、仙骨に電気刺激を付与することで、周りの仙腸関節に振動が伝わり、骨盤の中心の圧迫が緩み、仙骨周囲が調整される。これにより、骨盤全体の筋肉の緊張が緩み、腰痛が緩和される。
この他、仙骨に電気刺激を付与することで、神経系の機能が調整され、便失禁や神経性ED、卵巣機能不全等の、種々の症状の改善が期待できる。
【0006】
また、仙骨を温めることで、坐骨神経から副交感神経を効果的に刺激することができ、高いリラックス効果を得ることができる。
この他、仙骨を温めることで、腹大動脈や周りの血管が温められ、血流が促進され、冷えの解消はもとより、栄養や酸素も全身にいきわたりやすくなり、細胞の活性化を促すことができる。
【0007】
特許文献1には、上記のように、仙骨へ電気刺激を付与することで、被施術者の身体機能を調整するための、電気刺激装置が記載されている。
【0008】
詳述すれば、特許文献1には、被施術者の仙骨を皮膚面から電気刺激するための電気刺激装置であって、仙骨の皮膚面に接触させる仙骨用通電パッドと、仙骨以外の部位の皮膚面に接触させる通電マットと、仙骨用通電パッドと通電マットとがそれぞれケーブルを介して電気的に接続されるとともに、仙骨用通電パッドと通電マットとを介して被施術者に通電可能に構成された装置本体部と、を有する、電気刺激装置が記載されている。
【0009】
このように、仙骨用通電パッドと通電マットとを有していることで、施術者が1人の被施術者にかかりきりになることがなくなり、施術時における施術者の手離れが良い。
このため、この電気刺激装置によれば、施術者1人で同じ時間帯に、複数の被施術者
に対応することが可能となり、人件費等のコストの低減に有利となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実登3217111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載の電気刺激装置は、特に図1に示されるように、被施術者が、ベッドに寝そべり、仙骨用通電パッド及び通電マットそれぞれを、被施術者の身体前面及び身体後面に取付けて用いる構成である。
また、仙骨用通電パッド及び通電マットは、それぞれが、長尺のケーブルを介して、電気刺激の付与について制御する装置本体部に接続される構成である。
【0012】
即ち、特許文献1に記載の電気刺激装置は、全体として大型であり、使用時には、被施術者の他、装置本体部を操作する施術者が必要となることから、ホームユースには適しておらず、汎用性に乏しいという問題点があった。
【0013】
本発明は上記のような実状に鑑みてなされたものであり、被施術者のみで手軽に、仙骨に電気刺激を付与することができ、利便性を向上させた電気刺激器具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明は、被施術者の下腹部の少なくとも一部を覆う被覆体と、前記被施術者の仙骨に対して、皮膚面から電気刺激を付与するための施術波を印加する刺激体と、を備え、
前記刺激体は、前記被覆体に設けられ、前記皮膚面に当接する肌面電極と、前記被覆体に設けられ、前記肌面電極に前記施術波を印加する電流発生装置と、を有し、
前記電流発生装置は、前記肌面電極に取付けられる装置側電極と、前記施術波の印加における所定の処理を行う処理手段と、前記装置側電極に前記施術波を印加するための操作信号を発信する操作手段と、を含み、
前記肌面電極は、左右方向に隣接して配置される一対の電極パッドと、前記各電極パッドと前記装置側電極とを接続する接続部と、を含む。
【0015】
本発明によれば、各電極パッドが左右方向に隣接して被覆体に設けられていることで、被施術者は、被覆体を装着し、電流発生装置を用いて施術波を印加するのみで、各電極パッド間に発生する施術波に基づく電気刺激を、仙骨に付与することが可能となる。
即ち、被施術者のみで手軽に、仙骨に電気刺激を付与することが可能となる。
【0016】
また、各電極パッドの配置関係により、電流が水平面に沿って身体を流れることで、仙骨周りの筋肉(梨状筋等)に、その筋繊維方向に沿って電気刺激を付与することができ、仙骨周りの筋肉を効果的にほぐすことが可能となる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記各電極パッド間の距離は、8mm~150mmの範囲に設定されている。
【0018】
このような構成とすることで、被施術者が痛みを強く感じない程度の適切な電圧強度でもって、施術波による電気刺激を、確実に仙骨に付与することが可能となる。
即ち、各電極パッド間の距離を離し過ぎると、身体の抵抗が増大し、電場が弱くなるため、適切な電圧強度では、施術波が仙骨に届きにくくなる。
また、各電極パッド間の距離を近付け過ぎると、電場が強くなるが、施術波が描く放物線が水平に近くなり、電圧強度を可変しても、施術波が仙骨に届かない状態となる。
【0019】
このところ、各電極パッド間の距離を8mm~150mmの範囲とすることで、施術波が描く放物線が、皮膚面から仙骨までの一般的な距離に到達する適切な高さ(深さ)となり、施術波による電気刺激を、確実に仙骨に付与することが可能となる。
【0020】
本発明の好ましい形態では、前記各電極パッドは、導電繊維により形成されている。
【0021】
このような構成とすることで、各電極パッドが皮膚面への当接により汚れた場合であっても、通常の布製品と同様に、各電極パッドを洗濯機等で簡便に洗浄し、衛生状態を保持することが可能となる。
【0022】
本発明の好ましい形態では、前記肌面電極は、前記各電極パッドと前記接続部との間に設けられ、導電性且つクッション性を有するクッション層を含む。
【0023】
このような構成とすることで、各電極パッドの身体への密着性が向上するため、各電極パッドの下腹部への接触面積を確実に確保できると共に、電気刺激により感じる痛みを低減することが可能となる。
【0024】
本発明の好ましい形態では、前記被覆体には、前記肌面電極を部分的に覆う絶縁層が設けられ、前記肌面電極は、-前記絶縁層により、前記各電極パッドのみが外部に露出している。
【0025】
このような構成とすることで、被施術者が本電気刺激器具を着用した際、肌面電極の内、各電極パッドのみが下腹部に当接するため、他の部分の当接による余計な電流の通電を防止でき、各電極パッドによる施術波のみを、確実に仙骨に通電することが可能となる。
【0026】
本発明の好ましい形態では、前記被覆体に設けられ、前記仙骨を温める発熱体を備える。
【0027】
このような構成とすることで、本電気刺激器具を用いて、仙骨への電気治療による種々の症状の改善のみならず、仙骨への温熱治療によるリラックス効果等も得ることができ、本電気刺激器具の利便性がより向上する。
【0028】
本発明の好ましい形態では、前記発熱体は、電力により発熱する発熱体本体と、前記発熱体本体に電力を供給するバッテリーと、前記発熱体本体の温度を制御する温度コントローラと、を有している。
【0029】
このような構成とすることで、被施術者は、肌面電極による電気治療、発熱体本体による温熱治療の双方を行うか、或いは一方のみを行うかを任意に選択することができ、本電気刺激器具の利便性がより向上する。
【0030】
本発明の好ましい形態では、前記バッテリーは、前記発熱体本体に対して着脱可能に構成され、前記被覆体は、前記バッテリーを収容可能な収容部を有する。
【0031】
このような構成とすることで、不使用時には、バッテリーのみを独立させで充電等行うことができ、使用時には、バッテリーを収容部に収容することで、バッテリーの不意の脱離を防止することが可能となり、本電気刺激器具の利便性がより向上する。
【0032】
本発明の好ましい形態では、前記被覆体は、略帯状の被覆体本体と、前記被覆体本体の両端から延設され、相互に着脱可能な一対の着脱部と、を有する。
【0033】
このような構成とすることで、被施術者は、直接被覆体本体を下腹部に当接させ、各着脱部同士を取付ける簡便な動作でもって、本電気刺激器具を着用することが可能となり、本電気刺激器具の利便性がより向上する。
【0034】
本発明の好ましい形態では、前記被覆体は、前記被覆体本体の、前記下腹部への締結力を調整する、締結バンドを有する。
【0035】
このような構成とすることで、被施術者の体型に合わせて、本電気刺激器具の締結力を容易に調整することが可能となり、本電気刺激器具の利便性がより向上する。
【0036】
本発明の好ましい形態では、前記被覆体は、前記各着脱部の先端部に着脱可能に懸架される、補助バンドを有する。
【0037】
このような構成とすることで、被施術者の体型に合わせて、被覆体本体と各着脱部とで形成される輪の大きさを拡張することができ、特に、腰回りの大きい被施術者にとって、本電気刺激器具の利便性がより向上する。
【0038】
本発明の好ましい形態では、前記電流発生装置は、前記被覆体に着脱可能に取付けられる。
【0039】
このような構成とすることで、使用後に被覆体のみを洗浄することができ、衛生状態を保持することが可能となり、本電気刺激器具の利便性がより向上する。
【0040】
本発明の好ましい形態では、前記刺激体は、前記電流発生装置を遠隔で制御するリモコン装置を有する。
【0041】
このような構成とすることで、例えば、本電気刺激器具を服の下に着用していても、服を捲って電流発生装置の位置等を確認せずに、電源のON/OFFや、電圧強度の可変等を容易に行うことが可能となり、本電気刺激器具の利便性がより向上する。
特に、本電気刺激器具は、電流発生装置が背中側に来るように、被施術者に装着されるため、リモコン装置により、操作性が大きく向上する。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、被施術者のみで手軽に、仙骨に電気刺激を付与することができ、利便性を向上させた電気刺激器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明の実施形態に係る電気刺激器具を示す図であって、(a)被覆体の表面図、(b)被覆体の裏面図である。
図2】本発明の実施形態に係る電気刺激器具を示す図であって、(a)電流発生装置の表面側斜視図、(b)電流発生装置の裏面側斜視図、(c)リモコン装置の斜視図、(d)バッテリーの斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る電気刺激器具を示す図であって、(a)肌面電極を示す拡大裏面図、(b)図1(b)のXX´線断面図である。
図4】本発明の実施形態に係る電気刺激器具の使用方法の説明図である。
図5】本発明の実施形態に係る電気刺激器具の使用方法の説明図である。
図6】本発明の実施形態に係る電気刺激器具を被施術者に装着した際の概略横断面図である。
図7】本発明の実施形態に係る電気刺激器具の他の使用方法の説明図である。
図8】本発明の実施形態に係る肌面電極の変更例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る電気刺激器具について説明する。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、これらの図において、符号1は、本実施形態に係る電気刺激器具を示す。
【0045】
図1及び図2に示すように、電気刺激器具1は、被施術者の下腹部L(図6参照)の少なくとも一部を覆う被覆体Aと、被覆体Aに設けられ、被施術者の仙骨S(図6参照)に、皮膚面から電気刺激を付与するための施術波W(図6参照)を印加する刺激体Bと、被覆体Aに設けられ、仙骨Sを温める発熱体Cと、を備えている。
なお、発熱体Cが有する、後述する発熱体本体C1は、被覆体A内部に埋設されており、図1(b)において、点線で示している。
【0046】
被覆体Aは、略帯状の被覆体本体A1と、被覆体本体A1の両端から延設され、相互に着脱可能な一対の着脱部A2と、被覆体本体A1の下腹部Lへの締結力を調整する一対の締結バンドA3と、後述するバッテリーC2を収容可能な収容部A4と、を有している。
【0047】
被覆体本体A1の略中央には、後述する肌面電極B1が設けられている。
また、被覆体本体A1の表面及び裏面には、上下方向に延びる補強バンドeが、左右方向に所定の間隔を空けて、複数設けられている。
さらに、被覆体本体A1の裏面の内、補強バンドeで挟まれた左右の領域には、メッシュ素材で形成されたメッシュ層mが設けられている。
【0048】
各着脱部A2は、その表面及び裏面に着脱手段k1が設けられている。
詳述すれば、着脱手段k1は面ファスナーであり、各着脱部A2の表面には雄面ファスナーが設けられ、裏面には雌面ファスナーが設けられている。
また、各着脱部A2の表面には、略全域に着脱手段k1が設けられており、各着脱部A2の裏面には、その先端部に着脱手段k1が設けられ、残りの領域にはメッシュ層mが設けられている。
なお、以下、説明の便宜上、図2(a)における右側の着脱部A2を第一着脱部A2aと称し、図2(a)における左側の着脱部A2を第二着脱部A2bと称する。
【0049】
各締結バンドA3は、その長さ方向に伸縮する、略長方形状のゴムバンドであり、その基端が、内側の各補強バンドeに隣接して、被覆体本体A1の表面に縫着されている。
また、各締結バンドA3における先端の裏面には、各着脱部A2の表面の着脱手段k1と着脱可能に係合する着脱手段k2が設けられている。即ち、着脱手段k2は、本実施形態では、雌面ファスナーである。
【0050】
収容部A4は、上方に向かって開口するポケット状の収容部本体A41と、収容部本体A41の開口を開閉可能に閉塞する、略帯状の蓋部A42と、により構成されている(図4参照)。
また、収容部A4は、第一着脱部A2aの表面に設けられており、その表面には、第一着脱部A2aと同様に、着脱手段k1が形成されている。即ち、収容部A4の表面には、雄面ファスナーが形成されている。
【0051】
刺激体Bは、仙骨Sの皮膚面に当接する肌面電極B1と、肌面電極B1に施術波を印加する電流発生装置B2と、電流発生装置B2を遠隔で制御するリモコン装置B3と、を有している。
【0052】
肌面電極B1は、左右方向に隣接して配置される一対の電極パッドP1、P2(図3参照)と、各電極パッドP1、P2と後述する装置側電極B21とを接続する一対の接続部B11(図3参照)と、を含む。
【0053】
各電極パッドP1、P2は、導電繊維により構成されている。
なお、各電極パッドP1、P2を構成する導電繊維としては、例えば、低抵抗を実現し、これにより、肌に接触した場合に通電用の材料を塗布しなくても良い、銀繊維や銅繊維、金繊維等である。
【0054】
電流発生装置B2には、各接続部B11に取付けられる一対の装置側電極B21と、各装置側電極B21に施術波Wを印加するための操作信号を発信する操作手段Mと、施術波Wの印加における所定の処理を行う処理手段(図示せず)と、通信手段(図示せず)と、が設けられている。
【0055】
各装置側電極B21は、本実施形態では、各接続部B11(後述する各スナップソケットs)に嵌合可能なスナップボタン状に構成されており、各接続部B11(各スナップソケットs)に対して、着脱可能に構成されている。
なお、各接続部B11(各スナップソケットs)及び各装置側電極B21は、上記構成に限られず、例えば、それぞれが平板状の磁性部材で形成されることで、磁力でもって着脱可能に構成されても良い。
【0056】
操作手段Mは、電圧強度を可変可能とする強度可変手段M1と、電流発生装置B2の電源のON/OFFを切り替える電源部M2と、を含む。
【0057】
リモコン装置B3にも、上記した操作手段Mや通信手段、操作手段Mによる操作信号等を処理する処理手段が設けられている。
【0058】
また、電流発生装置B2及びリモコン装置B3は、例えば、内部にボタン電池が内蔵されており、それぞれの筐体を分解することで、任意にボタン電池を着脱可能に構成されている。
なお、電流発生装置B2及びリモコン装置B3は、必ずしも電池駆動式とする必要はなく、充電式バッテリーを内蔵することで充電式としても良い。
【0059】
強度可変手段M1は、電圧強度を増大或いは減少させる2つの物理ボタンとして、電流発生装置B2及びリモコン装置B3に、それぞれ設けられている。
また、強度可変手段M1は、電圧強度を、複数の段階に可変可能に構成されており、複数の段階には、それぞれに所定の電圧強度が設定されている。
なお、強度可変手段M1は、例えば、40~120Vの範囲を、10段階で可変可能に構成することができる。
【0060】
電源部M2は、電流発生装置B2においては、強度可変手段M1が兼用している。即ち、例えば、強度可変手段M1である一方の物理ボタンが長押しされることで、電源がONとなり、他方の物理ボタンが長押しされることで、電源がOFFとなる構成となされている。
また、電源部M2は、リモコン装置B3においては、強度可変手段M1と異なる物理ボタンとして設けられている。
なお、各強度可変手段M1や電源部M2は、必ずしも物理ボタンである必要はなく、静電容量式センサ等を用いて、タッチパネル式に構成しても良い。
【0061】
処理手段は、強度可変手段M1の操作に伴う電圧強度の可変処理の他、例えば、各電極パッドP1、P2等を介して、下腹部Lへの接触の有無の検知処理を行う。
これにより、接触有りと検知された場合のみ、各装置側電極B21に施術波Wが印加される構成とすることができる。
【0062】
通信手段は、電流発生装置B2及びリモコン装置B3にそれぞれに設けられ、リモコン装置B3の操作手段Mによる操作信号の送受信等を行う。
【0063】
発熱体Cは、電力により発熱する発熱体本体C1と、発熱体本体C1に電力を供給するバッテリーC2と、発熱体本体C1の温度を制御する温度コントローラC3と、を有している。
【0064】
発熱体本体C1は、本実施形態ではコードヒータであり、図1(b)に示すように、被覆体本体A1の全域及び各着脱部A2のメッシュ層mが設けられている領域の内部に、蛇行形態を呈して埋設されている。
また、発熱体本体C1の一端部は、第一着脱部A2aの裏面から外部に引出されており、その先端には、バッテリーC2を接続するための接続端子t1が設けられている。
【0065】
バッテリーC2には、接続端子t1が挿入される接続端子t2や、充電端子(図示せず)等が設けられている。
【0066】
温度コントローラC3は、第一着脱部A2aの内部に埋設され、発熱体本体C1やバッテリーC2と電気的に接続される制御回路部(図示せず)と、制御回路部(図示せず)に接続され、発熱体本体C1の発熱状態のON/OFFを制御する電源ボタンb1と、発熱体本体C1の温度を可変可能な温度可変ボタンb2と、を含む。
【0067】
電源ボタンb1は、収容部A4に隣接して、第一着脱部A2aの表面に露出している。
温度可変ボタンb2は、電源ボタンb1に隣接して、第一着脱部A2aの表面に露出しており、これを操作することで、被施術者の好みに合わせて、発熱体本体C1を適切な温度で発熱させることができる。
【0068】
なお、温度可変ボタンb2も、強度可変手段M1と同様に、発熱体本体C1の温度を複数の段階に可変可能に構成され、複数の段階に、それぞれに所定の温度が設定されていても良い。
また、電源ボタンb1や温度可変ボタンb2に相当するボタンが、操作手段Mとして、リモコン装置B3に設けられていても良い。
【0069】
以下、図3を用いて、肌面電極B1の構成について詳述する。
なお、図3(a)は、肌面電極B1の拡大裏面図であって、被覆体本体A1や、後述する絶縁層iについては省略している。
【0070】
図3(a)に示すように、各電極パッドP1、P2は、導電繊維で形成された、略四角形状を呈する薄板状体であり、各電極パッドP1、P2間の距離dは、本実施形態では、20mmに設定されている。
なお、上記した距離dは、必ずしも20mmである必要はなく、8mm~150mmの間で任意に変更可能であり、特に、20mm~25mmの間であることが好ましい。被施術者の体型次第では、製造時に、8mmよりも近い距離、或いは150mmよりも離れた距離に設定しても良い。
【0071】
また、図3(a)に示すように、各接続部B11は、略四角形状を呈し、各電極パッドP1、P2よりもやや大きい面積で構成された接続部本体B11aと、接続部本体B11aから延設される延設部B11bと、延設部B11bに連結されるスナップソケットsと、により構成されている。
なお、接続部本体B11aと延設部B11bとで、各電極パッドP1、P2に積層される、所定の金属からなる薄板状体が形成されている。
【0072】
各延設部B11bは、各スナップソケットsが上下方向に整列するように、それぞれが、隣接する接続部本体B11aに向かって突設されている。
なお、各スナップソケットsは、図1(a)に示すように、被覆体本体A1の正面視略中央から、外部に突出している。
【0073】
図3(b)に示すように、肌面電極B1は、被覆体本体A1の裏面から、各接続部B11、各電極パッドP1、P2の順で積層されて構成されている。
【0074】
また、図3(b)に示すように、被覆体本体A1の裏面には、各電極パッドP1、P2のみが外部に露出するように、絶縁層iが積層されている。
このため、電気刺激器具1を着用した被施術者の下腹部Lには、肌面電極B1の内、各電極パッドP1、P2のみが、直接的に当接することとなる。
なお、絶縁層iは、ガラス繊維等、任意の絶縁素材により形成することができる。
【0075】
以下、図4図7を用いて、電気刺激器具1の使用方法について説明する。
【0076】
まず、被施術者は、図4に示すように、収容部A4にバッテリーC2を収容し、接続端子t1、t2を介して、発熱体本体C1とバッテリーC2とを接続する。
なお、収容部本体A41と蓋部A42とは、図5に示すように、それぞれに設けられた、面ファスナーである着脱手段k3により連結されることで、容易に収容部本体A41の開閉状態の変更が可能となされている。
【0077】
次に、被施術者は、各接続部B11(スナップソケットs)と各装置側電極B21とを連結させることで、電流発生装置B2を被覆体Aに取付ける。
【0078】
次に、被施術者は、自身の下腹部Lに被覆体A(被覆体本体A1及び各着脱部A2)を巻付け、各着脱部A2により、被覆体Aの両端を連結する。
このとき、被施術者は、肌面電極B1と自身の仙骨Sとが対向するように、肌面電極B1の位置を調整する。
また、このとき、被施術者は、適宜各締結バンドA3を引張り、各締結バンドA3の着脱手段k2と各着脱部A2の着脱手段k1とを連結させることで、被覆体Aの、下腹部Lへの締付け度合いを調整する。
【0079】
これにより、電気刺激器具1は、図5に示す状態となる。
なお、図5において、下腹部Lは省略しており、(a)電流発生装置B2側から見た斜視図、(b)収容部A4側から見た斜視図である。
【0080】
被施術者は、上記のようにして下腹部Lに装着された電気刺激器具1を操作することで、自身の仙骨Sに対して、施術を行うことができる。
【0081】
詳述すれば、被施術者は、各電流発生装置B2或いはリモコン装置B3の電源部M2を用いて、各電流発生装置B2の電源をONにし、各電流発生装置B2或いはリモコン装置B3の強度可変手段M1を用いて、各装置側電極B21に施術波Wを印加する。
【0082】
このとき、各電極パッドP1、P2の何れか一方が正極、他方が負極となり、また、各電極パッドP1、P2間に介在する被施術者の下腹部Lの皮下脂肪部が抵抗となることで、各電極パッドP1、P2と下腹部Lの皮下脂肪部とで回路が形成され、各装置側電極B21に印加された施術波Wが、肌面電極B1を介して、下腹部Lに印加される。
そして、施術波Wは、各電極パッドP1、P2との間で放物線を描き、仙骨Sを通過することとなる。
【0083】
なお、施術波Wは、被施術者が強度可変手段M1により、電圧強度を増加させる操作を行った時点で、各装置側電極B21に印加される構成とすることができる。
また、施術波Wの周波数は、60Hz程度とすることが好ましい。
【0084】
これにより、仙骨Sに電気刺激が付与され、腰痛の緩和や、神経性の機能の調整を行うことができる。
【0085】
また、被施術者は、温度コントローラC3を用いて、発熱体本体C1を発熱させる。
これにより、熱Hでもって、下腹部Lの皮膚面の略全域を介して、仙骨Sを温められ、坐骨神経から副交感神経を効果的に刺激されることで、高いリラックス効果を得ることができ、また、血流が促進されることで、細胞の活性化を促すことができる。
【0086】
ここで、被施術者は、各電流発生装置B2或いはリモコン装置B3の強度可変手段M1を操作することで、施術波Wの電圧を変化させることできる。
また、電圧を変化させることで、電場の強さが変化し、これにより施術波W(電気力線)の放物線の高さ(深さ)が変化する。
これにより、被施術者は、強度可変手段M1を操作することで、自身の仙骨Sの位置に合わせて、施術波Wが仙骨Sを通過するような、適切な電圧強度とすることができる。
【0087】
なお、被覆体Aは、図7(a)に示すように、各着脱部A2の先端部に、着脱可能に懸架される補助バンドA5を有していても良い。
補助バンドA5は、略長方形状の帯状体であり、その表面の一端及び裏面の他端それぞれには、第一着脱部A2aの裏面及び第二着脱部A2bの表面に、着脱可能に係合する着脱手段k4が設けられている。即ち、着脱手段k4は、本実施形態では、雄面ファスナー(表面の一端)及び雌面ファスナー(裏面の一端)である。
【0088】
補助バンドA5を用いる際、まず、被施術者は、自身の下腹部Lに被覆体A(被覆体本体A1及び各着脱部A2)を巻付ける。
このとき、図7(b)上段に示すように、腰回りの大きい被施術者の場合、各着脱部A2の間に間隔が生じてしまい、各着脱部A2同士を係合することができない。
このため、被施術者は、第一着脱部A2aの裏面に補助バンドA5の表面の一端を係合させ、また、第二着脱部A2bの表面に補助バンドA5の裏面の一端を係合させる。
【0089】
これにより、図7(b)下段に示すように、補助バンドA5が各着脱部A2に懸架される態様で、被覆体A全体で輪が形成されることとなり、腰回りの大きい被施術者にも、電気刺激器具1を装着することができる。
【0090】
上記のように、本実施形態によれば、被施術者は、被覆体Aを装着し、電流発生装置B2を用いて施術波Wを印加するのみで、各電極パッドP1,P2との間に発生する施術波Wに基づく電気刺激を、仙骨Sに付与することが可能となる。
即ち、被施術者のみで手軽に、仙骨Sに電気刺激を付与することができ、また、仙骨S周りの筋肉を効果的にほぐすことが可能となる。
【0091】
また、各電極パッドP1,P2間の距離dを20mmに設定することで、被施術者が痛みを強く感じない程度の適切な電圧強度でもって、施術波Wによる電気刺激を、確実に仙骨Sに付与することが可能となる。
【0092】
また、各電極パッドP1、P2が導電繊維により形成されていることで、各電極パッドP1、P2が皮膚面への当接により汚れた場合であっても、通常の布製品と同様に、各電極パッドP1、P2を洗濯機等で簡便に洗浄し、衛生状態を保持することが可能となる。
【0093】
また、絶縁層iにより、被施術者が電気刺激器具1を着用した際、肌面電極B1の内、各電極パッドP1、P2のみが下腹部Lに当接するため、他の部分の当接による余計な電流の通電を防止でき、各電極パッドP1、P2による施術波Wのみを確実に仙骨に通電することが可能となる。
【0094】
また、発熱体Cにより、電気刺激器具1を用いて、仙骨Sへの電気治療による種々の症状の改善のみならず、仙骨Sへの温熱治療によるリラックス効果等も得ることが可能となる。
【0095】
また、温度コントローラC3により、被施術者は、肌面電極B1による電気治療、発熱体本体C1による温熱治療の双方を行うか、或いは一方のみを行うかを任意に選択することが可能となる。
【0096】
また、バッテリーC2が発熱体本体C1に対して着脱可能であり、被覆体Aが収容部A4を有することで、不使用時には、バッテリーC2のみを独立させで充電等行うことができ、使用時には、バッテリーC2を収容部A4に収容することで、バッテリーC2の不意の脱離を防止することが可能となる。
【0097】
また、被覆体本体A1と一対の着脱部A2とにより、被施術者は、直接被覆体本体A1を下腹部Lに当接させ、各着脱部A2同士を取付ける簡便な動作でもって、電気刺激器具1を装着することが可能となる。
【0098】
また、締結バンドA3により、被施術者の体型に合わせて、電気刺激器具1の締結力を容易に調整することが可能となる。
【0099】
また、補助バンドA5により、被施術者の体型に合わせて、被覆体本体A1と各着脱部A2とで形成される輪の大きさを拡張することが可能となる。
【0100】
また、電流発生装置B2が被覆体Aに着脱可能に取付けられることで、使用後に被覆体Aのみを洗浄することができ、衛生状態を保持することができる。
【0101】
また、リモコン装置B3により、例えば、電気刺激器具1を服の下に着用していても、服を捲って電流発生装置B2の位置等を確認せずに、電源のON/OFFや、電圧強度の可変等を容易に行うことが可能となる。
【0102】
なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0103】
例えば、図8に示すように、肌面電極B1において、各電極パッドP1、P2と接続部B11との間に、導電性且つクッション性を有する、クッション層cが設けられていても良い。
これにより、各電極パッドP1、P2の身体への密着性が向上するため、各電極パッドP1、P2の下腹部Lへの接触面積を確実に確保できると共に、電気刺激により感じる痛みを低減することが可能となる。
【符号の説明】
【0104】
1 電気刺激器具
A 被覆体
A1 被覆体本体
A2 着脱部
A3 締結バンド
A4 収容部
A5 補助バンド
i 絶縁層
B 刺激体
B1 肌面電極
P1、P2 電極パッド
B11 接続部
B2 電流発生装置
B3 リモコン装置
C 発熱体
C1 発熱体本体
C2 バッテリー
C3 温度コントローラ
k1~k4 着脱手段
L 下腹部
S 仙骨
W 施術波
H 熱
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施術者の下腹部の少なくとも一部を覆う被覆体と、前記被施術者の仙骨に対して、皮膚面から電気刺激を付与するための施術波を印加する刺激体と、を備え、
前記刺激体は、前記被覆体に設けられ、前記皮膚面に当接する肌面電極と、前記被覆体に設けられ、前記肌面電極に前記施術波を印加する電流発生装置と、を有し、
前記電流発生装置は、前記肌面電極に取付けられる装置側電極と、前記施術波の印加における所定の処理を行う処理手段と、前記装置側電極に前記施術波を印加するための操作信号を発信する操作手段と、を含み、
前記肌面電極は、左右方向に隣接して配置される一対の電極パッドと、各前記電極パッドと前記装置側電極とを接続する一対の接続部と、を含み
前記被覆体は、略帯状の被覆体本体を有し、
前記被覆体本体には、前記肌面電極を部分的に覆う絶縁層が設けられ、
前記肌面電極は、前記絶縁層により、各前記電極パッドのみが外部に露出し、
各前記接続部は、それぞれが、各前記電極パッドが積層される略薄板状体の接続部本体を含み、
前記肌面電極と前記装置側電極とは、各前記接続部本体と前記電流発生装置とが前記被覆体本体を挟持するように接続されることで、相互に接続される、電気刺激器具。
【請求項2】
各前記接続部は、それぞれが、各前記接続部本体から延設される延設部を含み、
各前記延設部に連結される部材及び前記装置側電極は、それぞれが平板状の磁性部材で形成されることで、互いに磁力でもって着脱可能に接続され、
各前記延設部に連結される前記磁性部材は、互いに隣接して設けられている、請求項1に記載の電気刺激器具。
【請求項3】
各前記電極パッド間の距離は、8mm~150mmの範囲に設定されている、請求項1又は2に記載の電気刺激器具。
【請求項4】
各前記電極パッドは、導電繊維により形成されている、請求項1~3の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項5】
前記肌面電極は、各前記電極パッドと前記接続部との間に設けられ、導電性且つクッション性を有するクッション層を含む、請求項1~4の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項6】
前記被覆体に設けられ、前記仙骨を温める発熱体を備える、請求項1~5の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項7】
前記発熱体は、電力により発熱する発熱体本体と、前記発熱体本体に電力を供給するバッテリーと、前記発熱体本体の温度を制御する温度コントローラと、を有している、請求項6に記載の電気刺激器具。
【請求項8】
前記被覆体は、前記下腹部の全周を囲って装着可能に構成され、
前記発熱体本体は、前記被覆体を前記下腹部に装着した状態において、前記下腹部の略全周を囲うように、前記被覆体に設けられている、請求項7に記載の電気刺激器具。
【請求項9】
前記バッテリーは、前記発熱体本体に対して着脱可能に構成され、
前記被覆体は、前記バッテリーを収容可能な収容部を有する、請求項7又は8に記載の電気刺激器具。
【請求項10】
前記被覆体は、前記被覆体本体の両端から延設され、相互に着脱可能な一対の着脱部と、を有する、請求項1~9の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項11】
前記被覆体は、前記被覆体本体の、前記下腹部への締結力を調整する、締結バンドを有する、請求項10に記載の電気刺激器具。
【請求項12】
前記被覆体は、各前記着脱部の先端部に着脱可能に懸架される、補助バンドを有する、請求項10又は11に記載の電気刺激器具。
【請求項13】
前記電流発生装置は、前記被覆体に着脱可能に取付けられる、請求項1~12の何れかに記載の電気刺激器具。
【請求項14】
前記刺激体は、前記電流発生装置を遠隔で制御するリモコン装置を有する、請求項1~13の何れかに記載の電気刺激器具。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
被施術者の下腹部の少なくとも一部を覆う被覆体と、前記被施術者の仙骨に対して、皮膚面から電気刺激を付与するための施術波を印加する刺激体と、を備え、
前記刺激体は、前記被覆体に設けられ、前記皮膚面に当接する肌面電極と、前記被覆体に設けられ、前記肌面電極に前記施術波を印加する電流発生装置と、を有し、
前記電流発生装置は、前記肌面電極に着脱可能に取付けられる装置側電極と、前記施術波の印加における所定の処理を行う処理手段と、前記装置側電極に前記施術波を印加するための操作信号を発信する操作手段と、を含み、
前記肌面電極は、左右方向に隣接して配置される一対の電極パッドと、各前記電極パッドと前記装置側電極とを接続する一対の接続部と、を含み、
前記被覆体は、略帯状の被覆体本体を有し、
前記被覆体本体には、前記肌面電極を部分的に覆う絶縁層が設けられ、
前記肌面電極は、前記絶縁層により、各前記電極パッドのみが内側に露出し、
各前記接続部は、それぞれが、各前記電極パッドが積層される略薄板状体の接続部本体と、各前記接続部本体から延設される延設部と、前記延設部に設けられ、前記装置側電極と接続される部材と、を含み、
前記装置側電極と接続される部材は、前記被覆体本体の外側に突出し、
前記装置側電極及び前記装置側電極と接続される部材は、それぞれが、平板状の磁性部材により構成されることで、相互に着脱可能に接続される、電気刺激器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項2】
前記延設部に設けられる部材は、互いに隣接して設けられている、請求項1に記載の電気刺激器具。