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特開2023-71567三次元折りたたみ式フロントフォークを緊結するワンタッチ・クランプ
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  • 特開-三次元折りたたみ式フロントフォークを緊結するワンタッチ・クランプ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071567
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】三次元折りたたみ式フロントフォークを緊結するワンタッチ・クランプ
(51)【国際特許分類】
   B62K 15/00 20060101AFI20230516BHJP
【FI】
B62K15/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021196523
(22)【出願日】2021-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】511140091
【氏名又は名称】越川 悦雄
(72)【発明者】
【氏名】越川 悦雄
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BA03
(57)【要約】
【課題】 上下に分割されたコラムを横回転軸と縦回転軸を兼ねる支点部品により横と縦に回転させて折りたたみする機構(以下3D折りたたみ式)のフロントフォークを折りたたみする操作において障害となるクイックレバーを脱着する手間を省けない点である。
【解決手段】 3D折りたたみ式フロントフォークのコラムとそのコラムを緊結するU字クランプを該フロントフォークの横回転軸を起点にした円弧形状に成型して、U字クランプをコラム下の横回転に追随させて、クイックレバーを脱着する手間を省く。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に分割されたコラムを横回転軸と縦回転軸を兼ねた支点部品で横と縦に回転させて折りたたむフロントフォークを緊結する手段において、開口部とその開口部を緊結するU字クランプを該フロントフォークの横回転軸を起点にした同心円弧状に成型して、該フロントフォークを折りたたみする横回転に応じてU字クランプが追随することを特徴とするクイックレバー式U字クランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下に分割されたコラムを横回転軸と縦回転軸を兼ねた支点部品で横と縦に回転させて折りたたみする機構(以下3D折りたたみ式)のフロントフォークの緊結が容易なクイックレバー式U字クランプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
開口部の緊結方法の中で、クイックレバー式クランプは、クイックレバーの操作だけで開口部を緊結できる利点があるので、3D折りたたみ式フロントフォークの開口部を緊結する機構として実用に供されている。
実用のクイックレバー式クランプは、クイックレバーの開閉と脱着だけで緊結できるので実用上十分であった。
【0003】
しかし、3D折りたたみ式フロントフォークの折りたたみ自転車を公共交通機関と併用する輪行などに供するときには、比較的短い時間での折りたたみ操作を実現するため、操作性を向上する必要がある。図1は、クイックレバー式クランプを3D折りたたみ式フロントフォークの自転車に設置した側面図であり、1はヘッドチューブ、2はコラム上、3はコラム下、4は横回転軸、5は支点部品、6は縦回転軸、7はフロントフォーク、8はダウンチューブ、9はクイックレバー、10はシャフトを表す。このように3D折りたたみ式フロントフォークを緊結する場合、解除したクイックレバー9を付けたり外したりする手間がかかり、折りたたみ操作に時間がかかるという欠点があった。
【0004】
3D折りたたみ式フロントフォークの折りたたみ自転車を公共交通機関と併用する用途において、この欠点は操作性と操作時間に関して大きな障害である。具体的には、折りたたみ操作に手間取り、公共交通機関の乗車時間に間に合わないなどの問題があった。
【0005】
この改善策として、ダイヤルネジに連動するU字クランプを用いる方法がある。図2はこの方法による実施例を示すための側面図である。図2で、1~8は、図1と同様である。また、11はU字クランプ、13はダイヤルネジである。しかしながらこの方法でもU字クランプ11がコラム上2とコラム下3に接触しなくなるまで、ダイヤルネジ13を何回も回す必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、限られた時間内に折りたたみする操作において障害となるクイックレバー9を脱着する手間を省けない点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、3D折りたたみ式フロントフォークを緊結する度にクイックレバー9を脱着する手間を省くため、3D折りたたみ式フロントフォークのコラム上2とコラム下3を該フロントフォークの横回転軸4を起点とした円弧形状に成型してU字クランプ11と噛合わせて緊結することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のクランプは、クイックレバー9を解除するとU字クランプ11がコラム上2とコラム下3の動きを阻害しないため、シャフト10をコラム下3へ固定することで、U字クランプ11をコラム下3の横回転に追随させることができるので、クイックレバー9を脱着する手間を省けるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】クイックレバー式クランプの実施方法を示した説明図である。
図2】ダイヤル式U字クランプの実施方法を示した説明図である。
図3】本発明の実施方法を示した側面図である。(実施例1)
図4】本発明の実施方法を示した平面図である。(実施例2)
図5】本発明の実施方法を示した説明図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0010】
3D折りたたみ式フロントフォークのクイックレバー9を脱着する手間を省くという目的を、最小の部品点数で、美観を損ねずに実現した。
【実施例0011】
図3の実施例は、本発明のクイックレバー式U字クランプの側面図であって、1~10は、図1と同様である。また、11はU字クランプ、12はバネである。図4は、本発明のクイックレバー式U字クランプの平面図であって、1~12は、図3と同様である。図5は、本発明のクイックレバー式U字クランプのクイックレバー9を解除しコラム下3を左へ回した実施例の平面図であって、1~12は、図3と同様である。また、矢印Aは、クイックレバー9を解除後のクイックレバー9とU字クランプ11の可動方向を示す。矢印Bは、折りたたむ時のコラム下3の動きを示す。本発明の主体は3D折りたたみ式フロントフォークの緊結方法にあるので、折りたたみ方法の説明は省略する。
【0012】
このようにU字クランプ11をコラム下3の横回転に追随させたので、クイックレバー9を解除したらU字クランプ11に触れることなく、コラム上2とコラム下3を横回転できる。従って、操作者は両手を自由に使うことができ、折りたたみが容易になる。さらに、操作者は3D折りたたみ式フロントフォークの複雑な機構を意識することなく折りたためるので操作時間を短縮する効果がある。
【0013】
図5の実施例は、U字クランプ11の内側へ取り付けたバネ12によって、U字クランプ11の不用意な動きを抑えられるので、例えば緊結する場合はU字クランプ11とコラム上2とコラム下3の向きを合わせる手間が省ける。組み立中の自転車を支えるためには、空いている手で支えることが要となるので、この手間の省略は組み立て操作向上と時間短縮におおいに役立つ。
【産業上の利用可能性】
【0014】
3D折りたたみ式フロントフォークを用いた折りたたみ自転車は、コンパクトに折りたため、さらに、3D折りたたみ式フロントフォークの横回転軸3を起点にした同心円弧形状に成型したクイックレバー式U字クランを用いるとスムーズに折りたためるので、迅速性が必要かつ省スペース化が不可欠な公共交通機関と併用する通勤通学用自転車の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0015】
1.ヘッドチューブ
2.コラム上
3.コラム下
4.横回転軸
5.支点部品
6.縦回転軸
7.フロントフォーク
8.ダウンチューブ
9.クイックレバー
10.シャフト
11.U字クランプ
12.バネ
13.ダイヤルネジ
図1
図2
図3
図4
図5