(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071573
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】医療用接続装置
(51)【国際特許分類】
A61M 39/10 20060101AFI20230516BHJP
F16L 37/10 20060101ALI20230516BHJP
F16L 19/02 20060101ALI20230516BHJP
A61M 39/12 20060101ALI20230516BHJP
【FI】
A61M39/10 120
F16L37/10
F16L19/02
A61M39/12
A61M39/10 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022017972
(22)【出願日】2022-02-08
(31)【優先権主張番号】P 2021183936
(32)【優先日】2021-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000167325
【氏名又は名称】光陽産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003340
【氏名又は名称】弁理士法人湧泉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩片 真理夫
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 貴幸
【テーマコード(参考)】
3H014
3J106
4C066
【Fターム(参考)】
3H014AA14
3H014BA06
3J106AB01
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC03
3J106BD03
3J106BE29
3J106DA03
3J106DA05
4C066AA09
4C066CC01
4C066JJ05
4C066JJ10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】雄型ルアー部を有するコネクタ本体とアタッチメントを、簡単に回転可能に連結する医療用接続装置を提供する。
【解決手段】医療用接続装置1は、コネクタ本体10と、コネクタ本体10に一体に設けられるか又は回転可能に連結された螺合筒20と、コネクタ本体10に回転可能に連結されたアタッチメント30と、を備えている。コネクタ本体10は、一端側に雄型ルアー部11を有し他端側に挿入部12(第1連結部)を有している。アタッチメント30は一端側に受入筒部31(第2連結部)を有し、他端側にチューブホルダ部32(接続部)を有している。挿入部12の外周には円環状をなす第1係合突起15が形成され、受入筒部31の内周には周方向に間隔をおいて複数の第2係合突起35が形成されている。係合突起15,35の係合により、コネクタ本体10とアタッチメント30は、回転可能に連結され、互いに離間する軸方向移動が禁じられている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(ア)一端側に雄型ルアー部を有し、他端側に第1連結部を有し、前記雄型ルアー部から前記第1連結部にわたる流路を有するコネクタ本体と、
(イ)前記コネクタ本体の前記雄型ルアー部と前記第1連結部との間の外周に、一体に設けられるか又は回転可能に連結され、内周に雌ねじが形成された螺合部を有し、前記螺合部が前記雄型ルアー部の径方向外側に配置された螺合筒と、
(ウ)前記コネクタ本体の前記第1連結部に回転可能に連結される第2連結部を一端側に有し、医療構成要素が接続される接続部を他端側に有するアタッチメントと、
を備えた医療用接続装置において、
前記第1連結部と前記第2連結部のうちの一方の連結部が受入筒部として構成され、他方の連結部が前記受入筒部に挿入される挿入部として構成され、
前記挿入部の外周には第1係合突起が形成され、前記受入筒部の内周には第2係合突起が形成され、
前記挿入部を前記受入筒部に挿入する際に、前記受入筒部及び/又は前記挿入部の弾性変形を伴って前記第2係合突起が前記第1係合突起を乗り越えることが可能であり、前記第1係合突起と前記第2係合突起の係合により、前記コネクタ本体と前記アタッチメントが互いに離間する軸方向移動が禁じられるとともに回転可能に連結されていることを特徴とする医療用接続装置。
【請求項2】
前記第1係合突起が円環形状をなし、前記第2係合突起が周方向に離間して複数配置され、前記受入筒部には、前記第2係合突起の奥側に隣接して、前記第2係合突起の周長と等しいかこれより長い周長を有する穴が、径方向に貫通して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用接続装置。
【請求項3】
前記螺合筒は、前記コネクタ本体に回転可能に連結され、前記螺合部と反対方向に延びる規制筒部を有し、この規制筒部が前記受入筒部を覆い、前記受入筒部の拡径を伴う弾性変形を規制することを特徴とする請求項1または2に記載の医療用接続装置。
【請求項4】
さらに、前記螺合筒に外装された操作筒と、前記操作筒と前記螺合筒との間に配置されたトルクリミット機構とを備え、前記トルクリミット機構は、前記操作筒の締め付け方向の回転トルクを前記螺合筒に伝達し、前記回転トルクが設定トルクを越えた時に、前記操作筒を前記螺合筒に対して空回りさせるようになっており、
前記操作筒は、前記受入筒部を覆い前記受入筒部の拡径を伴う弾性変形を規制する規制筒部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の医療用接続装置。
【請求項5】
前記アタッチメントの接続部がチューブホルダ部であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の医療用接続装置。
【請求項6】
前記アタッチメントの接続部が雌型ルアー部であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の医療用接続装置。
【請求項7】
前記アタッチメントの接続部に前記医療構成要素が一体をなして連なることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の医療用接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブ等の医療構成要素を接続するための医療用接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チューブ等を接続する従来の接続システムの一例が、特許文献1の
図13、
図14に示されている。この接続システムは、雄型コネクタ(医療用接続装置)と雌型コネクタとを備えている。雄型コネクタは、コネクタ本体と、このコネクタ本体に回転可能に連結された螺合筒とを有している。コネクタ本体は、一端側の雄型ルアー部と他端側のチューブホルダ部とを一体に有している。このチューブホルダ部にチューブが接続されている。螺合筒は、コネクタ本体の雄型ルアー部の径方向外側に位置する螺合部を有し、この螺合部の内周には雌ねじが形成されている。他方、雌型コネクタは一端側に雌型ルアー部を有し、他端側にチューブが接続されるチューブホルダ部を有している。この雌型ルアー部の先端外周には上記雌ねじに螺合する突起が形成されている。
【0003】
上記螺合筒の雌ねじと雌型コネクタの突起を螺合させた状態で螺合筒を締め付け方向に回すと、雄型ルアー部と雌型ルアー部が接合する。さらに螺合筒を締め付け方向に回すと雄型ルアー部と雌型ルアー部が押圧力をもって強く接合し、シール性能が得られる。
【0004】
上述した特許文献1の接続システムでは、両チューブホルダ部が相対回転しないので、これらチューブホルダ部に接続されるチューブに捩れが生じることがある。
【0005】
特許文献2の
図18に示された雄型コネクタ(医療用接続装置)は、雄型ルアー部を有するコネクタ本体と、このコネクタ本体において雄型ルアー部の反対側に回転可能に連結されたアタッチメントと、を備えている。このアタッチメントはチューブホルダ部を一体に有している。この構成によれば、雄型コネクタのチューブホルダ部と雌型コネクタのチューブホルダ部が相対回転可能であるので、両チューブホルダ部に接続されるチューブに捩れが生じるのを回避することができる。
【0006】
上記コネクタ本体とアタッチメントの連結構造を簡単に説明する。コネクタ本体はその端部に受入筒部を有している。アタッチメントは、外周に環状突起が形成された挿入部を有している。アタッチメントの挿入部をコネクタ本体の受入筒部に挿入し、コネクタ本体の先端縁に環状の押さえ部材を取り付けることにより、コネクタ本体とアタッチメントの連結が完了する。アタッチメントの環状突起がコネクタ本体の押さえ部材により係止されるため、アタッチメントとコネクタ本体の分離が禁じられている。
【0007】
なお、特許文献1、2には、螺合筒に外装された操作筒と、これら螺合筒と操作筒との間に配置されたトルクリミット機構も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開WO2020/071024号公報(
図13、
図14)
【特許文献2】国際公開WO2016/157974号公報(
図18)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2の雄型コネクタでは、コネクタ本体の受入筒部にアタッチメントの挿入部を挿入した後で、押さえ部材を受入筒部の先端縁に接着又は溶着により固定しなければならず、押さえ部材を別途必要とするため部品点数が多くなるとともに、押さえ部材を受入筒部に接着又は溶着する作業が煩雑である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、(ア)一端側に雄型ルアー部を有し、他端側に第1連結部を有し、前記雄型ルアー部から前記第1連結部にわたる流路を有するコネクタ本体と、(イ)前記コネクタ本体の前記雄型ルアー部と前記第1連結部との間の外周に、一体に設けられるか又は回転可能に連結され、内周に雌ねじが形成された螺合部を有し、前記螺合部が前記雄型ルアー部の径方向外側に配置された螺合筒と、(ウ)前記コネクタ本体の前記第1連結部に回転可能に連結される第2連結部を一端側に有し、医療構成要素が接続される接続部を他端側に有するアタッチメントと、を備えた医療用接続装置において、
前記第1連結部と前記第2連結部のうちの一方の連結部が受入筒部として構成され、他方の連結部が前記受入筒部に挿入される挿入部として構成され、前記挿入部の外周には第1係合突起が形成され、前記受入筒部の内周には第2係合突起が形成され、前記挿入部を前記受入筒部に挿入する際に、前記受入筒部及び/又は前記挿入部の弾性変形を伴って前記第2係合突起が前記第1係合突起を乗り越えることが可能であり、前記第1係合突起と前記第2係合突起の係合により、前記コネクタ本体と前記アタッチメントが互いに離間する軸方向移動が禁じられるとともに回転可能に連結されていることを特徴とする。
【0011】
上述の構成によれば、コネクタ本体とアタッチメントとを回転可能に連結する構造を有するにも拘わらず、追加の部品を必要とせず、簡単に連結することができる。
【0012】
好ましくは、前記第1係合突起が円環形状をなし、前記第2係合突起が周方向に離間して複数配置され、前記受入筒部には、前記第2係合突起の奥側に隣接して、前記第2係合突起の周長と等しいかこれより長い周長を有する穴が、径方向に貫通して形成されている。
この構成によれば、第2係合突起がアンダーカット部であっても、受入筒部を有するコネクタ本体又はアタッチメントを比較的簡便に射出成形することができる。
【0013】
好ましくは、前記螺合筒は、前記コネクタ本体に回転可能に連結され、前記螺合部と反対方向に延びる規制筒部を有し、この規制筒部が前記受入筒部を覆い、前記受入筒部の拡径を伴う弾性変形を規制する。
この構成によれば、螺合筒の規制筒部で受入筒部の弾性変形を規制するため、コネクタ本体とアタッチメントとの間に強い引っ張り力が作用した時でも、第1、第2係合突起の係合を確実に維持することができる。
【0014】
好ましくは、さらに、前記螺合筒に外装された操作筒と、前記操作筒と前記螺合筒との間に配置されたトルクリミット機構とを備え、前記トルクリミット機構は、前記操作筒の締め付け方向の回転トルクを前記螺合筒に伝達し、前記回転トルクが設定トルクを越えた時に、前記操作筒を前記螺合筒に対して空回りさせるようになっており、前記操作筒は、前記受入筒部を覆い前記受入筒部の拡径を伴う弾性変形を規制する規制筒部を有する。
この構成によれば、操作筒の規制筒部で受入筒部の弾性変形を規制するため、コネクタ本体とアタッチメントとの間に強い引っ張り力が作用した時でも、第1、第2係合突起の係合を確実に維持することができる。
【0015】
一態様では、前記アタッチメントの接続部がチューブホルダ部である。
他の態様では、前記アタッチメントの接続部が雌型ルアー部である。
さらに他の態様では、前記アタッチメントの接続部に前記医療構成要素が一体をなして連なる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、コネクタ本体とアタッチメントとを、最小限の部品点数で簡単な作業により回転可能に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1A】本発明の第1実施形態に係る医療用接続装置を示す分解縦断面図である。
【
図1B】
図1AのB-B線に沿うアタッチメントの横断面図である。
【
図1C】
図1AのC方向から見たアタッチメントの正面図である。
【
図2A】同医療用接続装置の組立完了状態を示す縦断面図である。
【
図3】同医療用接続装置に雌型コネクタを接続した状態を示す縦断面図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る医療用接続装置を、雌型コネクタおよび雄型コネクタとともに示す縦断面図である。
【
図5】同第2実施形態において、両側に雌型コネクタと雄型コネクタを接続した医療用接続装置の縦断面図である。
【
図6】本発明の第3実施形態に係る医療用接続装置の分解斜視図である。
【
図7A】同医療用接続装置の螺合筒と操作筒を示す縦断面図である。
【
図7B】同螺合筒を
図7AのB方向から見た螺合筒の上面図である。
【
図7C】同螺合筒を
図7AのC方向から見た螺合筒の正面図である。
【
図7D】同操作筒を
図7AのD方向から見た操作筒の正面図である。
【
図8】同医療用接続装置において、コネクタ本体とアタッチメントからなる第1サブアッセンブリと、螺合筒と操作筒からなる第2サブアッセンブリとを示す縦断面図である。
【
図9A】同第1、第2サブアッセンブリを組み付けることにより完成された医療用接続装置の縦断面図である。
【
図10】本発明の第4実施形態に係る医療用接続装置を、雌型コネクタおよび雄型コネクタとともに示す縦断面図である。
【
図11】本発明の第5実施形態に係る医療用接続装置の縦断面図である。
【
図12】本発明の第6実施形態に係る医療用接続装置の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の第1実施形態に係る医療用接続装置について、
図1~
図3を参照しながら説明する。
図3に示すように本実施形態の医療用接続装置1は雄型コネクタとしての機能を有し、雌型コネクタ100と協働して、薬液や血液等の液体を流すチューブ5、5’(医療構成要素)を接続するものである。医療用接続装置1の各構成部材および雌型コネクタ100は樹脂の射出成形品からなる。
【0019】
<医療用接続装置1の各構成要素>
図1Aに示すように、医療用接続装置1は、コネクタ本体10と、このコネクタ本体10に一体に設けられた螺合筒20と、コネクタ本体10と別体をなすアタッチメント30と、を備えている。
【0020】
コネクタ本体10は、軸方向一端部に雄型ルアー部11を有し、他端部に挿入部12(第1連結部)を有している。さらにコネクタ本体10は、雄型ルアー部11および挿入部12を通りコネクタ本体10の全長にわたって軸線方向に貫通する流路13を有している。雄型ルアー部11の外面は先端に向かって径が小さくなるような緩やかなテーパをなしている。挿入部12の外周には、円環をなす係合突起15(第1係合突起)が形成されている。係合突起15は、雄型ルアー部11を向く軸線と直交する急峻な係合面15aと、雄型ルアー部11の反対側を向く傾斜したガイド面15bとを有している。
【0021】
螺合筒20は、一端部がコネクタ本体10の軸方向中間部(雄型ルアー部11と挿入部12との間の部位)の外周に一体をなして連なるとともに、螺合部21を有している。この螺合部21は、雄型ルアー部11と同軸をなして雄型ルアー部11の径方向外側に配置され、その内周には雌ねじ21aが形成されている。
【0022】
アタッチメント30は、軸方向一端側の大径の受入筒部31(第2連結部)と、他端側の小径筒形状のチューブホルダ部32(接続部)と、これらの間に形成された隔壁33を有している。チューブホルダ部32にはチューブ5の端部が挿入固定されている。隔壁33の中央には穴33aが形成されている。受入筒部31の先端縁内周には、周方向に離間した3つ(複数)の係合突起35(第2係合突起)が形成されている。係合突起35は、奥側(チューブホルダ部32側)に軸線と直交する急峻な係合面35aを有し、先端側(チューブホルダ部32の反対側)に傾斜したガイド面35bを有している。
【0023】
係合突起35は、受入筒部31から径方向内側に突出しており、射出成形時にアンダーカット部となるため、成形の都合上複数に分割され周方向に離間している。詳述すると、アタッチメント30を射出成形するための成形型において、アタッチメント30の外周面を成形する金型には、径方向に突没可能な3つ(複数)の移動成形駒が周方向に離間して配置されている。これら移動成形駒が金型面から突出した状態で射出成形が実行され、これら移動成形駒により係合突起35の係合面35aが成形される。成形後に移動成形駒が後退し、その結果として、受入筒部31には係合突起35の奥側に隣接する穴36が成形されることになる。この穴36は係合突起35と周方向位置および周長が等しい。なお、移動成形駒において、係合突起35の係合面35aを成形するための先端部より他の部位の
幅が広い場合には、穴36の周長は、係合突起35の周長より長くなる。
【0024】
<医療用接続装置の組立>
上記コネクタ本体10の挿入部12とアタッチメント30の受入筒部31はいわゆるスナップ嵌め(スナップフィット)により相対回転可能に連結される。詳述すると、
図1Aに示すようにコネクタ本体10とアタッチメント30を、挿入部12と受入筒部31が向き合った状態で同軸に配置し、両者を近づける。すると、挿入部12が受入筒部31に入り込み、アタッチメント30の係合突起35のガイド面35bと挿入部12の係合突起15のガイド面15bが当たる。さらに両者を近づけると、主に受入筒部31が弾性変形して拡径され、係合突起35が係合突起15を乗り越えた時に弾性復帰する。このようにしてスナップ嵌めが完了し、
図2Aに示すように医療用接続装置1が組み立てられる。なお、この組立の際に、コネクタ本体10の挿入部12の小径の先端部とアタッチメント30の受入筒部31の奥端部との間に、シールリング40が介装される。
【0025】
なお、本実施形態では、係合突起35が係合突起15を乗り越える際に、主に受入筒部31が弾性変形するが、例えば挿入部12において係合突起15の径方向内側に環状の凹部を形成することにより、主に挿入部12が縮径するように弾性変形するようにしてもよいし、挿入部12と受入筒部31がほぼ同程度に弾性変形するようにしてもよい。
【0026】
上述したように、コネクタ本体10とアタッチメント30を互いに近づけるだけで簡単に回転可能に連結することができる。しかも、連結のための部品を別途必要としない。コネクタ本体10とアタッチメント30の間に軸方向の引っ張り力が働いても、係合突起15、35の係合面15a,35aが係合するため、コネクタ本体10とアタッチメント30が分離するのを防止することができる。
【0027】
<医療接続装置と雌型コネクタの接続>
図3に示すように、雌型コネクタ100は、細長い筒形状をなし、その軸方向一端部に雌型ルアー部101を有し、他端部にチューブホルダ部102を有している。雌型ルアー部101の内面は先端に向かって径が大きくなるような緩やかなテーパをなしている。この雌型ルアー部101の内面のテーパ角は雄型ルアー部11の外面のテーパ角と実質的に等しい。雌型ルアー部101の先端部外周には、雄ねじの役割を持つ一対の突起103が周方向に180°離れて形成されている。チューブホルダ部102にはチューブ5’の端部が挿入固定されている。
【0028】
医療用接続装置1と雌型コネクタ100を近づけ、雄型ルアー部11を雌型ルアー部101に挿入する。上記雌型コネクタ100の突起103が医療用接続装置1の螺合筒20の雌ねじ21aに当たったら、螺合筒20を締付方向に回す。これにより、雄型ルアー部11が雌型ルアー部101に圧入され、十分なシール性能で雄型ルアー部11と雌型ルアー部101が接合される。なお、本実施形態では、螺合筒20とコネクタ本体10が一体をなしているので、雄型ルアー部11は回りながら雌型ルアー部101に圧入される。コネクタ本体10とアタッチメント30が回転可能であるので、螺合筒20を回してもチューブ5が捩れることはない。
【0029】
上記医療用接続装置1と雌型コネクタ100の接続状態において、チューブ5,5’は、アタッチメント30の隔壁33の穴33aと、医療用接続装置1の流路13と、雌型コネクタ100の流路を介して連なっており、医療用液体や血液の流通が可能である。この接続状態において、医療用接続装置1のコネクタ本体10とアタッチメント30が相対回転可能であり、ひいてはチューブホルダ部32、102が相対回転可能であるので、チューブ5,5’の向きや配置が変化しても捩れが発生するのを抑制することができる。
【0030】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。これら実施形態において先行する実施形態に対応する構成部には同番号または類似の番号を付してその詳細な説明を省略する。
<第2実施形態>
図4、
図5に示す第2実施形態の医療用接続装置1Aでは、コネクタ本体10Aと螺合筒20Aが別体をなしている。コネクタ本体10Aは、雄型ルアー部11と挿入部12との間に支持部としての円環形状の係合突起16を有している。この係合突起16は雄型ルアー部11側に傾斜したガイド面を有し、挿入部12側に急峻な係合面を有している。螺合筒20Aは、一端側から他端側に向かって順に、螺合部21と、装着部22と、円筒形状の規制筒部23と、を有している。
【0031】
装着部22の内周には、円環状の係合突起24が形成されている。この係合突起24は規制筒部23側に傾斜したガイド面を有し、螺合部21側に急峻な係合面を有している。螺合筒20Aをコネクタ本体10Aと同軸に配置して近づけることにより、係合突起24と係合突起16が係合され(スナップ嵌めされ)、これにより螺合筒20Aがコネクタ本体10Aに回転可能に連結されている。
【0032】
コネクタ本体10Aの挿入部12の外周には第1実施形態と同様に係合突起15が形成されている。挿入部12の先端部外周には、環状溝が形成され、この環状溝にはシールリング40が収容されている。
【0033】
アタッチメント30Aは、受入筒部31と雌型ルアー部37(接続部)を同軸に有している。雌型ルアー部37の先端外周には、雄ねじの役割を持つ一対の突起38が形成されている。これら雌型ルアー部37と突起38は、前述した雌型コネクタ100と同様の形状を有している。受入筒部31には第1実施形態と同様に複数の係合突起35と穴36が形成されている。
【0034】
<第2実施形態の医療用接続装置の組立>
最初にコネクタ本体10Aとアタッチメント30Aを第1実施形態と同様に係合突起15,35の係合(スナップ嵌め)により回転可能に連結した後、螺合筒20Aをコネクタ本体10Aに上述のようにスナップ嵌めにより回転可能に連結することにより医療用接続装置1Aの組立が完了する。この組立状態において、螺合筒20Aの規制筒部23が、アタッチメント30Aの受入筒部31の外周に接するか僅かな隙間を介した状態で、受入筒部31(少なくとも係合突起35が形成された部位)を全周にわたって覆っている。
【0035】
<チューブ接続>
医療用接続装置1Aの一方側では、第1実施形態と同様に、螺合筒20Aを回わすことにより、雄型ルアー部11に雌型コネクタ100の雌型ルアー部101を接合し、これによりチューブ5’を医療用接続装置1Aに接続する。
【0036】
医療用接続装置1Aの他方側では、雄型コネクタ200を介してチューブ5が接続されるようになっている。雄型コネクタ200は、医療用接続装置1Aと同様に、コネクタ本体210と、コネクタ本体210に回転可能に装着された螺合筒220とを有している。コネクタ本体210は、一端側に雄型ルアー部211を有し、他端側にチューブホルダ部212を有し、中間部に支持部213を有している。螺合筒220は、一端側に雌ねじ221aが形成された螺合部221を有し、他端側に装着部222を有している。螺合筒220の装着部222をコネクタ本体210の支持部213にスナップ嵌めすることにより、螺合筒220がコネクタ本体210に回転可能に装着されている。チューブホルダ部212にはチューブ5が挿入固定されている。
【0037】
雄型コネクタ200を医療用接続装置1Aと同軸に配置して近づけ、雄型コネクタ200の螺合筒220の雌ねじ221aを医療用接続装置1Aの雌型ルアー部37の突起38と螺合させた状態で、螺合筒220を締め付け方向に回すことにより、医療用接続装置1Aの雌型ルアー部37と雄型コネクタ200の雄型ルアー部211が接合し、これによりチューブ5が医療用接続装置1Aに接続される。
【0038】
チューブ5,5’に強い引っ張り力が作用した時、この引っ張り力によりコネクタ本体10Aの挿入部12の係合突起15とアタッチメント30Aの受入筒部31の係合突起35が強く当たり、アタッチメント30Aの受入筒部31に拡径方向の力が作用する。しかし、螺合筒20Aの規制筒部23がアタッチメント30Aの受入筒部31を覆っていて、受入筒部31の拡径方向の弾性変形を規制するため、係合突起15,35の係合状態を確実に維持することができ、医療用接続装置1Aからのアタッチメント30Aの抜け止めを確実に防止することができる。
【0039】
第2実施形態の医療用接続装置1Aでは、チューブ5,5’の接続のために、螺合筒20A、220の回転操作を伴う2つの接続部を提供することができる。
なお、第2実施形態のアタッチメント30Aは、雌型ルアー部38の代わりに、第1実施形態のアタッチメント30と同様に、チューブを挿入固定するためのチューブホルダ部を有してもよい。
【0040】
<第3実施形態>
図6~
図9に示す第3実施形態の医療用接続装置1Bは、第1実施形態と同様の構造をなすアタッチメント30を備えており、第2実施形態と同様に別体をなすコネクタ本体10Bと螺合筒20Bを備えている。さらに医療接続装置1Bは、後述の作用をなす緩み防止機構50、操作筒60およびトルクリミット機構70を備えている。なお、
図6、
図8、
図9Aでは、図を簡略化するためチューブ5(
図1~
図3参照)を省いている。以下、詳述する。
【0041】
<コネクタ本体の構成>
コネクタ本体10Bは第2実施形態と同様に、雄型ルアー部11と、挿入部12と、挿入部12の外周に形成された係合突起15と、雄型ルアー部11と挿入部12との間において雄型ルアー部11寄りに形成された係合突起16とを有している。さらに、コネクタ本体10Bの中間部の外周には、係合突起16と挿入部12との間において、一対の弾性片51が一体に形成されている。弾性片51の先端には径方向外側に突出する爪52が形成されている。これら弾性片51は、緩み防止機構50の一部を構成している。
【0042】
<第1サブアッセンブリの組立>
図8に示すように、コネクタ本体10Bの挿入部12をアタッチメント30の受入筒部31に挿入し、係合突起15と係合突起35とをスナップ嵌めすることにより、コネクタ本体10Bとアタッチメント30が相対回転可能に連結され、第1サブアッセンブリSA1が組み立てられる。このスナップ嵌めは第1、第2実施形態と同様であるので詳細な説明を省略する。
【0043】
<螺合筒の構成>
図6、
図7A~
図7Cに示すように、螺合筒20Bは、一端側から他端側に向かって順に、螺合部21と、装着部22と、作用筒部25を有している。作用筒部25は螺合部21より若干小径であり、装着部22は最小径をなす。装着部22の内周には円環状の係合突起24が形成されており、第2実施形態と同様にコネクタ本体10Bとの連結のために提供される。
【0044】
作用筒部25の先部には、直径方向に対向した一対の弾性片71が形成されている。各弾性片71は、作用筒部25の先部に形成された軸方向に延びる一対のスリット26により画成されている。弾性片71の外面には爪72が形成されている。これら弾性片71はトルクリミット機構70の一部を構成する。
【0045】
作用筒部25の先部の残りの円弧部27は、弾性片71より周長が長く、その先端縁の周方向中央の外周には周方向に延びる係合突起28が形成されている。この係合突起28は奥側の急峻な係合面と先端側の傾斜したガイド面を有しており、後述するように操作筒60との連結のために提供される。なお、弾性片71の先端縁は円弧部27の先端縁から後退しており、弾性片71の爪72と係合突起28の位置は軸線方向にずれている。
【0046】
作用筒部25の奥部内周には、緩み防止機構50の一部を構成するラチェット歯55が全周にわたって形成されている。ラチェット歯55の一部(直径方向に対向する2箇所)は、開口端に向かって軸方向に延長している。この延長部に符号55aを付す。
【0047】
<操作筒の構成>
図6、
図7A,
図7Dに示すように、操作筒60の軸方向中間部の内周には全周にわたってラチェット歯75が形成されている。このラチェット歯75はトルクリミット機構70の一部を構成する。ラチェット歯75の各歯の軸方向一端は軸線と直交する急峻な係合面75aとして提供され、他端は傾斜したガイド面75bとして提供される。
【0048】
<第2サブアッセンブリの組立>
図7Aに示すように、操作筒60と螺合筒20Bとを同軸のまま近づけ、螺合筒20Bを操作筒60に挿入すると、螺合筒20Bの係合突起28のガイド面が操作筒60のラチェット歯75のガイド面75bに当たり、さらに螺合筒20Bを押し込むと、螺合筒20Bと操作筒60が弾性変形し、係合突起28がラチェット歯75を乗り越えた時に弾性復帰する。このようにしてスナップ嵌めが完了し、
図8に示すように、第2サブアッセンブリSA2が組み立てられる。
【0049】
上記組立状態において、操作筒60と螺合筒20Bは相対回転可能に連結される。係合突起28の係合面とラチェット歯75の係合面75aの係合および操作筒60の一端縁と螺合筒20Bの螺合部21先端の環状の段差面21bとの係合により、操作筒60と螺合筒20Bは、軸方向の相対移動が禁じられている。この組立により、螺合筒20Bの弾性片71の爪72が操作筒60のラチェット歯75に噛み合わされ、トルクリミット機構70が構築される。
【0050】
操作筒60は螺合筒20Bから軸方向に突出する規制筒部61を有している。この規制筒部61の作用については後述する。
【0051】
<医療用接続装置の最終組立>
最後に、
図8に示すように第1サブアッセンブリSA1と第2サブアッセンブリSA2を同軸にして互いに近づけ、第1サブアッセンブリSA1のコネクタ本体10Bを、第2サブアッセンブリSA2の螺合筒20Bに挿入する。コネクタ本体10Bの係合突起16のガイド面が螺合筒20Bの係合突起24のガイド面に当たり、さらに第1サブアッセンブリSA1を押し込むと、主に螺合筒20Bが拡径するように弾性変形し、係合突起16が係合突起24を乗り越えた時に弾性復帰する。このようにしてスナップ嵌めが完了し、
図9Aに示すように、医療用接続装置1Bが組み立てられる。
【0052】
上記組立状態において、螺合筒20Bはコネクタ本体10Bに対して回転可能で軸方向移動不能に連結される。上記組立により、弾性片51の爪52が円環状をなすラチェット歯55に噛み合わされ、緩み防止機構50が構築される。
【0053】
上記組立工程において、コネクタ本体10Bの係合突起16のガイド面が螺合筒20Bの係合突起24のガイド面に当たる前の段階で、コネクタ本体10Bの弾性片51の爪52を螺合筒20Bのラチェット歯55の延長部55aに噛み合わせておく。これにより、コネクタ本体10Bを螺合筒20Bに押し込む際に、弾性片51の爪52を円環状をなすラチェット歯55に確実に噛み合わせることができる。また、爪52がラチェット歯55に当たって弾性片51が破損するのを防止できる。
【0054】
図9Bに示すように、緩み防止機構50のラチェット歯55と、トルクリミット機構70のラチェット歯75は、締め付け方向T側が傾斜面をなし、緩み方向L側が急峻面をなしている。トルクリミット機構70の弾性片71の弾性係数は緩み防止機構50の弾性片51よりはるかに大きい。
【0055】
<医療用接続装置の作用>
第1実施形態と同様に、雌型コネクタ100(
図3参照)の雌型ルアー部101に医療用接続装置1Bの雄型ルアー部11を挿入した状態で、操作筒60を締め付け方向Tに回すと、操作筒60のトルクがトルクリミット機構70を介して螺合筒20Bに伝達され、螺合筒20Bが一緒に回る。
【0056】
螺合筒20Bが締め付け方向Tに回る時に、緩み防止機構50の弾性片51が弾性変形しながら係合爪52がラチェット歯55を乗り越えるため、螺合筒20Bはコネクタ本体10Bに対して空回りする。
【0057】
螺合筒20Bを締め付け方向Tに回すことにより、雌ねじ21aと突起103との螺合が進み、雄型ルアー部11と雌型ルアー部101が押圧力をもって接合する。このようにして、十分なシール性能で雄型ルアー部11と雌型ルアー部101を接合することができる。この状態では、雌型コネクタ100の突起103が螺合筒20Bの雌ねじ21aのねじ山の奥側の面に当たっている。
【0058】
さらに操作筒60を回そうとすると、雄型ルアー部11と雌型ルアー部101の接合部から大きな抵抗を受け、回転トルクが設定トルクを超える。すると、弾性片71の弾性変形を伴って係合爪72がラチェット歯75を乗り越えるため、操作筒60が螺合筒20Bに対して空回りし、操作筒60の回転トルクが螺合筒20Bに伝達されなくなる。その結果、螺合筒20Bに過剰なトルクが付与されず、雄型ルアー部11や雌型ルアー部101の破損を防止でき、雄型ルアー部11と雌型ルアー部101が離脱不能な程度に噛み付くのを回避できる。
【0059】
上記の接合状態において、螺合筒20Bに意図しない緩み方向Lのトルクが加わっても、ラチェット歯55がコネクタ本体10Bの爪52に係止されているため、螺合筒20Bはコネクタ本体10Bに対して緩み方向の回動を阻止される。その結果、螺合筒20Bの雌ねじ21aのねじ山の奥側の面が、雌型コネクタ100の突起103に当たった状態が維持される。そのため、流体の圧力が高い場合でも、雌型ルアー部101と雄型ルアー部11が離れる方向に変位することがなく、十分なシール性能を維持でき、ひいては流体の漏れを禁じることができる。
【0060】
<スナップ嵌め構造について>
チューブ5,5’(
図3参照)に強い引っ張り力が作用した時、この引っ張り力によりコネクタ本体10Bの挿入部12の係合突起15とアタッチメント30の受入筒部31の係合突起35が強く当たり、アタッチメント30の受入筒部31に拡径方向の力が作用する。しかし、操作筒60の規制筒部61がアタッチメント30の受入筒部31を覆っていて、受入筒部31の拡径方向の弾性変形を規制するため、係合突起15,35の係合状態を確実に維持することができる。
【0061】
<第4実施形態>
図10に示す第4実施形態に係る医療用接続装置1Cは、第3実施形態の医療用接続装置1Bと同様の構成をなすコネクタ本体10B、螺合筒20B、緩み防止機構50,操作筒60、トルクリミット機構70を備えるとともに、第2実施形態の医療用接続装置1Aと同様の構成をなすアタッチメント30Aを備えている。
【0062】
この実施形態の医療用接続装置1Cでは、第2実施形態の医療用接続装置1Aと同様に、チューブ5,5’の接続のために、螺合筒20B、220の回転操作を伴う2つの接続部を提供することができる。しかも、一方の螺合筒20Bの回転操作では、操作筒60とトルクリミット機構70を用いることにより、トルク管理を行うことができる。この実施形態でも、操作筒60の規制筒部61がアタッチメント30Aの受入筒部31を覆っている。
【0063】
<第5実施形態>
図11に示す第5実施形態に係る医療用接続装置1Dは、コネクタ本体10Dとアタッチメント30Dの連結構造を除いて第3実施形態の医療用接続装置1Bと同様である。コネクタ本体10Dは、雄型ルアー部11の反対側の端部に受入筒部80(第1連結部)を有している。アタッチメント30Dは、この受入筒部80に挿入される挿入部90(第2連結部)を有している。受入筒部80の先端縁の内周には、第1~第4実施形態の受入筒部31と同様に、周方向に延びる3つ(複数)の係合突起85が周方向に離間して形成されている。係合突起85は先端側の傾斜したガイド面と奥側の急峻な係合面とを有している。係合突起85に隣接して係合突起85と周長が等しい穴86が形成されている。
【0064】
他方、アタッチメント30Dの挿入部90は、第1~第4実施形態の挿入部12と同様に円環状の係合突起95を有している。この係合突起95はチューブホルダ部32側の急峻な係合面と反対側の傾斜したガイド面を有している。操作筒60の延長部61は、コネクタ本体10Dの受入筒部80をわずかな隙間を介して覆い、その拡径方向の弾性変形を規制する。
【0065】
<第6実施形態>
図12に示す第6実施形態の医療用接続装置1Eは、アタッチメント30Eのみが第3実施形態と異なる。このアタッチメント30Eには、第3実施形態のチューブホルダ部32の代わりに、三方活栓300(活栓;医療構成要素)の1つの流通管部の端部301が一体をなして連なる接続部39を有している。アタッチメント30Eは、第5実施形態と同様に挿入部を有していてもよい。
【0066】
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様が可能である。
上記実施形態において、挿入部に形成される第1係合突起は連続した円環をなしているが、例えば複数個所で切り欠かれた円環であってもより、この場合、切欠部の間隙は、第2係合突起の周長より狭くする必要がある。
また、第1、第2係合突起がともに円環であってもよいし、第2係合突起が円環をなし第1係合突起が周方向に離れて複数形成されていてもよい。
上述した種々の実施形態の特徴は、他の実施形態に適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、医療用の接続システムに用いられる医療用接続装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0068】
1、1A、1B、1C、1D、1E 医療用接続装置
5,5’ チューブ(医療構成要素)
10、10A、10B、10D コネクタ本体
11 雄型ルアー部
12 挿入部(第1連結部)
13 流路
15 係合突起(第1係合突起)
20、20A、20B 螺合筒
21 螺合部
21a 雌ねじ
23 規制筒部
30、30D、30E アタッチメント
31 受入筒部(第2連結部)
32 チューブホルダ部(接続部)
35 係合突起(第2係合突起)
36 穴
37 雌型ルアー部(接続部)
39 接続部
50 緩み防止機構
60 操作筒
61 規制筒部
70 トルクリミット機構
80 受入筒部(第1連結部)
85 係合突起(第2係合突起)
86 穴
90 挿入部(第2連結部)
95 係合突起(第1係合突起)
300 三方活栓(医療構成要素)