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特開2023-7158壁及び/又は天井用抗ウイルス性不織布シート及びそれを用いた抗ウイルス性付与方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007158
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】壁及び/又は天井用抗ウイルス性不織布シート及びそれを用いた抗ウイルス性付与方法
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/07 20060101AFI20230111BHJP
   B05D 1/18 20060101ALI20230111BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20230111BHJP
   B05D 7/00 20060101ALI20230111BHJP
   B05D 1/28 20060101ALI20230111BHJP
   D04H 13/00 20060101ALI20230111BHJP
   D04H 1/413 20120101ALI20230111BHJP
   A47L 13/17 20060101ALI20230111BHJP
   A01P 1/00 20060101ALI20230111BHJP
   A01N 25/34 20060101ALI20230111BHJP
   A01N 31/02 20060101ALI20230111BHJP
   A01N 59/16 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
E04F13/07 B
B05D1/18
B05D7/24 303B
B05D7/00 A
B05D7/00 B
B05D1/28
D04H13/00
D04H1/413
A47L13/17 A
A01P1/00
A01N25/34 A
A01N31/02
A01N59/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110228
(22)【出願日】2021-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】507108287
【氏名又は名称】株式会社エポウカンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002206
【氏名又は名称】弁理士法人せとうち国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】景山 剛行
【テーマコード(参考)】
3B074
4D075
4H011
4L047
【Fターム(参考)】
3B074AA08
3B074AB01
3B074AC00
3B074CC03
4D075AB01
4D075AC57
4D075CA45
4D075CA47
4D075CA48
4D075DA04
4D075DB20
4D075DC02
4D075DC36
4D075DC41
4D075EA06
4D075EC01
4D075EC10
4D075EC30
4D075EC51
4H011AA04
4H011BB03
4H011BB18
4H011BC18
4H011DA07
4L047CA07
4L047CC03
4L047CC10
(57)【要約】
【課題】光が当たりにくい壁や天井に対し、施工面周辺に対する養生等が不要で簡便に抗ウイルス性を付与することのできる不織布シートを提供する。
【解決手段】銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水を含むコーティング液が含浸された不織布シートであって、壁及び/又は天井に塗布することにより抗ウイルス性を付与する壁及び/又は天井用抗ウイルス性不織布シートである。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水を含むコーティング液が含浸された不織布シートであって、壁及び/又は天井に塗布することにより抗ウイルス性を付与することを特徴とする、壁及び/又は天井用抗ウイルス性不織布シート。
【請求項2】
前記コーティング液がバインダーを含まない請求項1に記載の不織布シート。
【請求項3】
前記コーティング液が銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水のみからなる請求項1又は2に記載の不織布シート。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の不織布シートが封入されてなる包装体。
【請求項5】
銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水を含むコーティング液が含浸された不織布シートを塗布器具に装着し、当該不織布シートを壁及び/又は天井に塗布することを特徴とする、壁及び/又は天井への抗ウイルス性付与方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ウイルス性を付与する不織布シート及びそれを用いた抗ウイルス性付与方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大により、抗ウイルス作用を有する製品等への関心が高まっている。従来から、建築物の内部に抗ウイルス作用を付与する方法としてスプレーガン等による吹付工法が知られているが、専門事業者による施工面周辺に対する養生等が必要となり、簡便に抗ウイルス性を付与することは困難であった。
【0003】
特許文献1には、光触媒性親水性コーティング液を不織布に含浸させる第一のステップと、前記不織布を用いて前記光触媒性親水性コーティング液を塗布面に塗布する第二のステップとからなる光触媒性親水性コーティング液の塗布方法が記載されている。これによれば、作業者が簡単かつ簡便に光触媒性親水性コーティング液を塗布面に塗布することができるとされている。しかしながら、特許文献1の光触媒性親水性コーティング液の塗布により抗ウイルス性が付与されるかについては不明であり、そもそも光が当たらない壁や天井に抗ウイルス性を付与することは困難であった。
【0004】
特許文献2には、銀微粒子と、爆射法によって得られたダイヤモンド微粒子とを含有し、消臭作用及び/又は抗菌・防カビ作用を有することを特徴とするコロイド分散液が記載されている。これによれば、様々な細菌やカビ菌に対して優れた抗菌・防カビ作用を示し、ホルムアルデヒド等の有機物を分解する作用を示すので、これらに起因する悪臭も除去することもできるとされている。しかしながら、特許文献2には、抗ウイルス性についての記載はなく、壁や天井に抗ウイルス性を付与することの記載もなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000-262966号公報
【特許文献2】特許第4825496号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、光が当たりにくい壁や天井に対し、施工面周辺に対する養生等が不要で簡便に抗ウイルス性を付与することのできる不織布シートを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水を含むコーティング液が含浸された不織布シートであって、壁及び/又は天井に塗布することにより抗ウイルス性を付与することを特徴とする、壁及び/又は天井用抗ウイルス性不織布シートを提供することによって解決される。
【0008】
このとき、前記コーティング液がバインダーを含まないことが好適な実施態様であり、前記コーティング液が銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水のみからなることが好適な実施態様である。また、前記不織布シートが封入されてなる包装体も好適な実施態様である。
【0009】
また、上記課題は、銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水を含むコーティング液が含浸された不織布シートを塗布器具に装着し、当該不織布シートを壁及び/又は天井に塗布することを特徴とする、壁及び/又は天井への抗ウイルス性付与方法を提供することによっても解決される。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、光が当たりにくい壁や天井に対し、施工面周辺に対する養生等が不要で簡便に抗ウイルス性を付与することのできる不織布シートを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の不織布シートは、銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水を含むコーティング液が含浸された不織布シートであって、壁及び/又は天井に塗布することにより抗ウイルス性を付与することを特徴とするものである。
【0012】
本発明で用いられる銀微粒子としては、一次平均粒径が1nm~5μmのものが好適に使用される。例えば、水溶液中で化学的に銀イオンを還元させて銀微粒子を含む水分散液を得る方法が、簡便且つ安価であるので広く用いられる。このような方法として、例えば、Carey-Lea法[Am. J. Sci.,37,476.[1889]]がよく知られている。Carey-Lea法は、硫酸鉄(II)水溶液とクエン酸ナトリウム水溶液の混合液に、硝酸銀水溶液を混合して反応させ、得られた銀微粒子凝集体を濾過・洗浄した後、そのケーキに純水を加えることにより、簡単に比較的高濃度な銀微粒子を含む水分散液(Ag:0.1~10重量%)を得るものである。Carey-Lea法による銀微粒子を含む水分散液の製造においては、硫酸鉄(II)水溶液とクエン酸ナトリウム水溶液の混合液と、硝酸銀水溶液とを混合する際に、片方の水溶液が入った容器に他方の水溶液を一気に加える方法が採られている。
【0013】
本発明で用いられるダイヤモンド微粒子としては、特許第4825496号に記載の超分散ダイヤモンドを用いることができる。超分散ダイヤモンド(Ultra Dispersed Diamond、以下UDDと略記することがある)は、ナノメートルオーダーの粒径を有するダイヤモンド微粒子の個体が最低限4個、通常数10個~数100個程度凝集したものである。メジアン径は50~200nmのUDDが好適に使用される。
【0014】
UDDの元素組成比は炭素72~89.5%、水素0.8~1.5%、窒素1.5~2.5%及び酸素10.5~25.0%であることが好ましい。UDD表面の炭素には、アルキル基、カルボキシル基、カルボニル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基等、多くの官能基が結合している。このように表面に多くの官能基を有するUDDは優れた分散性を有しており、大きなpH変化が無ければ、数ヶ月保存してもほとんど沈降しない。
【0015】
本発明で用いられるダイヤモンド微粒子は、特許第4825496号に記載の方法により得ることができる。ダイヤモンドの合成法としては爆射法、フラックス法、高温高圧法等が知られているが、これらのうち好ましいのは爆射法である。爆射法は爆薬を爆発させる等によって動的な衝撃を加え、グラファイト構造の原料物質をダイヤモンド構造の粒子に直接変換し、顆粒状のダイヤモンドを得る方法である。爆射法によって粗ダイヤモンド(ブレンドダイヤモンド、以下はBDという)を作製し、これに適当な後処理をすることによって、狭い粒径分布で良好な分散状態のダイヤモンド微粒子を得ることができる。
【0016】
本発明で用いられるコーティング液は、上述した銀微粒子とダイヤモンド微粒子に加えてエタノール及び水を含むものである。コーティング液におけるそれぞれの好適な含有量としては、銀微粒子が0.1~1質量%であり、ダイヤモンド微粒子が0.1~1質量%であり、エタノールが0.8~2質量%であり、水が96~99質量%である。銀微粒子とダイヤモンド微粒子のそれぞれの含有量が0.1質量%未満の場合、抗ウイルス性を付与することが困難となるおそれがあり、銀微粒子とダイヤモンド微粒子のそれぞれの含有量は、より好適には0.2質量%以上である。一方、銀微粒子とダイヤモンド微粒子のそれぞれの含有量が1質量%を超える場合、コスト高となるおそれがあり、銀微粒子とダイヤモンド微粒子のそれぞれの含有量は、より好適には0.8質量%以下である。また、エタノールの含有量が0.8質量%未満の場合、不織布に当該コーティング液が含浸しにくくなるおそれがあり、エタノールの含有量は、より好適には0.9質量%以上であり、更に好適には1質量%以上である。エタノールの含有量が2質量%を超える場合、当該コーティング液が含浸された不織布シートを用いて壁や天井に施工した際に乾燥が進んでしまい施工面積が少なくなるおそれがあり、エタノールの含有量は、より好適には1.5質量%以下である。なお、水の含有量は、銀微粒子、ダイヤモンド微粒子及びエタノール以外の残部となり、より好適な水の含有量は、96.5~98.8質量%である。
【0017】
本発明で用いられるコーティング液は、バインダーを含まないことが好適な実施態様である。バインダーは、コーティング液を施工面に接着させる役割を担うものであり、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂等の合成樹脂が挙げられる。このようにバインダーを含まないことにより、施工面周辺に対する養生等が不要となり、簡便に壁や天井に塗布することが可能となる。また、施工後に何らかの不具合が生じた場合でも、塗布されたコーティング液を拭きとることも可能である。したがって、本発明で用いられるコーティング液はバインダーを含まず、銀微粒子、ダイヤモンド微粒子、エタノール及び水のみからなることが好適な実施態様である。
【0018】
本発明で用いられるコーティング液の調製方法としては、銀微粒子を含む水分散液とダイヤモンド微粒子を含む水分散液とを混合してコロイド分散液とし、これにエタノールを加える方法が好適に採用される。
【0019】
本発明の不織布シートは、前記コーティング液が含浸されてなるものである。不織布シートの厚みは好適には6mm以下であるが、不活性効果がより高くなる観点から、より好適には3mm以下である。不織布シートの厚みは、通常1mm以上である。不織布に含浸させる前記コーティング液の液量としては、好適には100cm当たり10~50mLである。当該液量が100cm当たり10mL未満の場合、液量が少ないため壁や天井への施工が困難となるおそれがあり、当該液量は、より好適には100cm当たり12mL以上であり、更に好適には100cm当たり15mL以上である。一方、当該液量が100cm当たり50mLを超える場合、液だれしてしまい、壁や天井への施工が困難となるおそれがあり、当該液量は、より好適には100cm当たり40mL以下であり、更に好適には100cm当たり30mL以下である。
【0020】
本発明の不織布シートは、個包装されていてもよいし、複数枚まとめて包装されていてもよい。コーティング液が乾燥しないように不織布シートが封入されてなることが好ましく、かかる観点から、不織布シートが封入されてなる包装体が好適な実施態様である。
【0021】
本発明の不織布シートを用いることにより、簡便に壁や天井に塗布して抗ウイルス性を付与することができる。本発明の不織布シートは、光が当たりにくい壁や天井に対して適用することができるが、光が当たる壁や天井に対しては光触媒が含浸された不織布シートを使用しても構わない。抗ウイルス性を付与する方法としては特に限定されず、本発明の不織布シートを直接壁や天井に塗布する方法であっても構わない。しかしながら、壁や天井に届かない場合が想定されるため、本発明の不織布シートを市販の塗布器具に装着し、当該不織布シートを壁や天井に塗布することにより抗ウイルス性を付与する方法が好適に採用される。対象となるウイルスとしては特に限定されないが、例えば、コロナウイルス(SARS-CoV、MERS-CoV、SARS-CoV-2)、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス、RSウイルス、麻疹ウイルスなどが挙げられる。中でも、コロナウイルス(SARS-CoV、MERS-CoV、SARS-CoV-2)、及びインフルエンザウイルスからなる群から選択される少なくとも1種に対して好適に適用することができ、コロナウイルス(SARS-CoV、MERS-CoV、SARS-CoV-2)に対してより好適に適用することができ、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して特に好適に適用することができる。
【実施例0022】
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。
【0023】
実施例1
(1)抗ウイルス性コーティング液の調製
株式会社中村・フクイヤ製「ダイヤモンドマジィックシリーズ、NRC」のコロイド分散液に、エタノールが1質量%となるように加えて25℃で攪拌し、コーティング液を調製した。当該コーティング液の組成としては、エタノールが1質量%、銀微粒子が0.4質量%、UDD含有量が0.4質量%、水の含有量が98.2質量%である。なお、株式会社中村・フクイヤ製のコロイド分散液は、特許第4825496号に記載されるように、銀微粒子を含む水分散液(銀微粒子の一次平均粒径2μm)と、ダイヤモンド微粒子(UDD)を含む水分散液(UDDメジアン径:150nm)とを混合して調整することにより得ることができる。
【0024】
(2)不織布へのコーティング液の含浸
得られたコーティング液を平皿(縦250mm、横300mm、高さ10mm)に入れ、不織布(縦200mm×横280mm×厚み2mm)を浸すことにより、抗ウイルス性不織布シートを得た。このとき、抗ウイルス性不織布シートに含浸されたコーティング液は約20mLであった。
【0025】
(3)施工面(壁、天井)への塗布
得られた抗ウイルス性不織布を市販のモップ等の塗布器具の先端に取り付け、壁と天井の施工面に当該抗ウイルス性不織布を擦りつけることにより塗布した。1枚の抗ウイルス性不織布により、5~10mの施工が可能である。
【0026】
(4)SARS-CoV-2に対する不活性効果
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する不活性効果を確認するため、株式会社中村・フクイヤ製「ダイヤモンドマジィックシリーズ、NRC」のコロイド分散液を含浸させた厚手(縦50mm×横50mm×厚み5mm)と薄手(縦50mm×横50mm×厚み2mm)の不織布の試験品にそれぞれSARS-CoV-2を接種し、ウイルス感染価の推移と減少率の評価試験を行った。評価試験は、公立大学法人奈良県立医科大学医学部微生物感染症学講座に委託して実施した。全ての試験はバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行った。
【0027】
具体的には、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2;2019-nCoV JPN/TY/WK-521株、国立感染症研究所)をVeroE6/TMPRSS2細胞(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所JCRB細胞バンク)に感染させ、細胞変性効果が確認されたものを回収し、-80℃のフリーザーに凍結保存した。凍結融解を2回繰り返したものを遠心分離し、上清を限外濾過膜で濃縮・精製した。これを試験ウイルス液とし、試験まで-80℃のフリーザーに凍結保存した。
【0028】
試験方法としては、JIS Z2801(抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果)を参考に行った。厚手と薄手の試験品にSARS-CoV-2を接種し、4cm角のフィルムで被覆した。試験品に対する作用時間は下記表1の通りである。作用時間経過後、SCDLP培地などによりウイルスを回収し、回収液を用いてウイルス感染価をプラーク法にて測定した。
【0029】
【表1】
【0030】
不活性効果と減少率は以下のようにして算出した。NRC厚手(5mm)によるウイルス感染価の推移を表2に、NRC薄手(2mm)によるウイルス感染価の推移を表3に、NRC厚手(5mm)によるウイルスの不活性効果と減少率を表4に、NRC薄手(2mm)によるウイルスの不活性効果と減少率を表5にそれぞれ示す。
【0031】
不活性効果(Mv)=log(Ct/C)-log(Nt/N
=logCt/Nt
Ct:コントロールt時間後の感染価
:コントロール0時間後の感染価
Nt:試験品t時間後の感染価
:試験品0時間後の感染価
【0032】
減少率(%)=(1-1/10対数減少値)×100
対数減少値:log10(初期ウイルス感染価÷各作用時間のウイルス感染価)
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
表2~5の結果から分かるように、厚手と薄手の試験品にSARS-CoV-2を接触させることによりウイルス感染価が徐々に減少し、ウイルスを不活化させることが可能であることが明らかとなった。