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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071630
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】メモリ装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   G11C 16/34 20060101AFI20230516BHJP
   G11C 16/08 20060101ALI20230516BHJP
   G11C 11/56 20060101ALI20230516BHJP
【FI】
G11C16/34 136
G11C16/08 123
G11C11/56 210
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022180364
(22)【出願日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2021-0155153
(32)【優先日】2021-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0063678
(32)【優先日】2022-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朴 周 龍
(72)【発明者】
【氏名】鄭 原 宅
(72)【発明者】
【氏名】金 娜 娟
(72)【発明者】
【氏名】徐 智 園
(72)【発明者】
【氏名】玄 昇 容
【テーマコード(参考)】
5B225
【Fターム(参考)】
5B225BA19
5B225DB09
5B225EA05
5B225FA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】プログラム動作時に不良セルを検出するメモリ装置及びその動作方法を提供する。
【解決手段】動作方法は、選択されたメモリセルにプログラムパルスを提供する段階と、複数のプログラム状態の内のターゲットプログラム状態を検証するために第1検証電圧を選択されたメモリセルに印加する第1検証動作を実行する段階と、選択されたメモリセルが第1検証動作をパスした場合ターゲットプログラム状態にプログラムされたプログラムパスしたメモリセルの内の不良セルを検出するためにオーバービット検証電圧を提供する第2検証動作を実行する段階と、検出された不良セルの数を基準値と比較しプログラム動作の完了を決定する段階と、を有する。第2検証動作でターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルに提供されるオーバービット検証電圧は、ターゲットプログラム状態の次のプログラム状態に対応する検証電圧である。
【選択図】図9A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプログラム状態に複数のメモリセルをプログラムするためのメモリ装置の動作方法であって、
前記複数のメモリセルの内からターゲットプログラム状態にプログラムされるメモリセルを選択する段階と、
前記選択されたメモリセルにプログラムパルスを提供する段階と、
前記複数のプログラム状態の内のターゲットプログラム状態を検証するために、第1検証電圧を前記選択されたメモリセルに印加する第1検証動作を実行する段階と、
前記選択されたメモリセルが前記第1検証動作をパスした場合、前記ターゲットプログラム状態にプログラムされたプログラムパスしたメモリセルの内の不良セルを検出するために、オーバービット検証電圧を提供する第2検証動作を実行する段階と、
検出された不良セルの数を基準値と比較し、プログラム動作の完了を決定する段階と、を有し、
前記第2検証動作で、前記ターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルに提供されるオーバービット検証電圧は、前記ターゲットプログラム状態の次のプログラム状態に対応する検証電圧であることを特徴とするメモリ装置の動作方法。
【請求項2】
前記メモリセルそれぞれは、ワードラインに接続され、選択メモリセル及び非選択メモリセルを含み、
前記第2検証動作を実行する段階は、前記選択メモリセル及び非選択メモリセルいずれにも前記オーバービット検証電圧を印加する段階と、
前記オーバービット検証電圧よりも、しきい電圧の高いプログラムパスしたメモリセルを前記不良セルとして検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置の動作方法。
【請求項3】
前記第2検証動作を実行する段階は、前記複数のメモリセルの内のプログラムパスしたメモリセルに前記オーバービット検証電圧を印加する段階と、
前記プログラムパスしたメモリセルの内の前記オーバービット検証電圧よりも、しきい電圧の高いオフセルを不良セルとして検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置の動作方法。
【請求項4】
前記第2検証動作を実行する段階は、前記複数のメモリセルの内の前記ターゲットプログラム状態にプログラムパスしたメモリセルに、前記オーバービット検証電圧を印加する段階と、
前記ターゲットプログラム状態にプログラムパスしたメモリセルの内の前記オーバービット検証電圧よりも、しきい電圧の高いオフセルを不良セルとして検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置の動作方法。
【請求項5】
前記第2検証動作を実行する段階は、前記ターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルの内の一部のメモリセルのワードラインに前記オーバービット検証電圧を印加する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置の動作方法。
【請求項6】
前記第2検証動作を実行する段階は、前記次のプログラム状態を検証するために、前記次のプログラム状態に対応するメモリセルに第2検証電圧として前記オーバービット検証電圧を印加するときに実行されることを特徴とする請求項1に記載のメモリ装置の動作方法。
【請求項7】
しきい電圧に基づいて区分される複数のプログラム状態の内、対応するプログラム状態を有するようにプログラムされる複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、
前記メモリセルのワードラインに電圧を提供するロウデコーダと、
前記ロウデコーダを制御する制御ロジック回路と、を有し、
前記制御ロジック回路は、前記複数のメモリセルにプログラムパルスを提供し、前記複数のプログラム状態の内のターゲットプログラム状態を検証するために、前記ターゲットプログラム状態に対応するメモリセルの内から選択されたメモリセルに第1検証電圧を提供し、不良セルを検出するために前記ターゲットプログラム状態にプログラムされた選択されたメモリセルにオーバービット検証電圧を提供するように前記ロウデコーダを制御し、
前記制御ロジック回路は、前記不良セルが基準値以上検出された場合、前記不良セルに対する不良フラグを設定し、
前記オーバービット検証電圧は、前記ターゲットプログラム状態の次のプログラム状態に対応する第2検証電圧であることを特徴とするメモリ装置。
【請求項8】
前記制御ロジック回路は、不良セル検出動作を実行するように構成された第1コアと、
前記不良セル検出動作以外の一般動作を実行するように構成された第2コアと、を含むことを特徴とする請求項7に記載のメモリ装置。
【請求項9】
前記メモリセルアレイは、基板上に積層される複数のワードラインを含み、
前記制御ロジック回路は、前記複数のワードラインの内の一部のワードラインにのみ前記オーバービット検証電圧を提供するように前記ロウデコーダを制御することを特徴とする請求項7に記載のメモリ装置。
【請求項10】
複数のプログラム状態に複数のメモリセルをプログラムするためのメモリ装置の動作方法であって、
前記複数のプログラム状態の内のターゲットプログラム状態を検証するために複数のメモリセルの内から選択されたメモリセルに対する第1検証動作を実行する段階と、
前記ターゲットプログラム状態が前記複数のプログラム状態の内の最も高いプログラム状態であるか否かを判断する段階と、
前記ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態以外のプログラム状態である場合、前記選択されたメモリセルの内から不良セルを検出する第2検証動作を実行する段階と、を有し、
前記第2検証動作で前記ターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルに提供されるオーバービット検証電圧は、前記ターゲットプログラム状態の次のプログラム状態に対応する検証電圧であることを特徴とするメモリ装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリ装置に関し、特に、不良セルを検出するメモリ装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メモリ装置のメモリ容量は、製造工程技術の発達につれて増加している。
特に、メモリ装置の集積度を向上させるために、3次元構造を有するメモリ装置が研究されている。
【0003】
3次元構造を有するメモリ装置の微細化工程技術が進められることにより、不良セルの数も増加しているという問題がある。
不良セルの増加は、メモリ容量の保証を困難にする。
これにより、メモリ装置は、不良セルを検出し、管理する方案が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-13337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の3次元構造を有するメモリ装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、プログラム動作時に不良セルを検出するメモリ装置及びその動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明によるメモリ装置の動作方法は、複数のプログラム状態に複数のメモリセルをプログラムするためのメモリ装置の動作方法であって、前記複数のメモリセルの内からターゲットプログラム状態にプログラムされるメモリセルを選択する段階と、前記選択されたメモリセルにプログラムパルスを提供する段階と、前記複数のプログラム状態の内のターゲットプログラム状態を検証するために、第1検証電圧を前記選択されたメモリセルに印加する第1検証動作を実行する段階と、前記選択されたメモリセルが前記第1検証動作をパスした場合、前記ターゲットプログラム状態にプログラムされたプログラムパスしたメモリセルの内の不良セルを検出するために、オーバービット検証電圧を提供する第2検証動作を実行する段階と、検出された不良セルの数を基準値と比較し、プログラム動作の完了を決定する段階と、を有し、前記第2検証動作で、前記ターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルに提供されるオーバービット検証電圧は、前記ターゲットプログラム状態の次のプログラム状態に対応する検証電圧であることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明によるメモリ装置は、しきい電圧に基づいて区分される複数のプログラム状態の内、対応するプログラム状態を有するようにプログラムされる複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、前記メモリセルのワードラインに電圧を提供するロウデコーダと、前記ロウデコーダを制御する制御ロジック回路と、を有し、前記制御ロジック回路は、前記複数のメモリセルにプログラムパルスを提供し、前記複数のプログラム状態の内のターゲットプログラム状態を検証するために、前記ターゲットプログラム状態に対応するメモリセルの内から選択されたメモリセルに第1検証電圧を提供し、不良セルを検出するために前記ターゲットプログラム状態にプログラムされた選択されたメモリセルにオーバービット検証電圧を提供するように前記ロウデコーダを制御し、前記制御ロジック回路は、前記不良セルが基準値以上検出された場合、前記不良セルに対する不良フラグを設定し、前記オーバービット検証電圧は、前記ターゲットプログラム状態の次のプログラム状態に対応する第2検証電圧であることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明によるメモリ装置の動作方法は、複数のプログラム状態に複数のメモリセルをプログラムするためのメモリ装置の動作方法であって、前記複数のプログラム状態の内のターゲットプログラム状態を検証するために複数のメモリセルの内から選択されたメモリセルに対する第1検証動作を実行する段階と、前記ターゲットプログラム状態が前記複数のプログラム状態の内の最も高いプログラム状態であるか否かを判断する段階と、前記ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態以外のプログラム状態である場合、前記選択されたメモリセルの内から不良セルを検出する第2検証動作を実行する段階と、を有し、前記第2検証動作で前記ターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルに提供されるオーバービット検証電圧は、前記ターゲットプログラム状態の次のプログラム状態に対応する検証電圧であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るメモリ装置及びその動作方法よれば、メモリ装置は、プログラム動作時にオーバービット検出電圧を利用し、オーバープログラムされた不良セルを検出することができる。
メモリ装置は、検出された不良セルに関連する状態情報であるフェイルフラグを保存することで不良セルを管理し、不良セルの代わりに、他のメモリ領域にデータを保存することができる。
したがって、プログラム動作を実行する段階において、予め不良セルを検出して管理することで、メモリ装置の信頼度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態によるメモリシステムの概略構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態による図1のメモリ装置の概略構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態によるメモリブロックの概略回路図である。
図4A】本発明の実施形態によるメモリブロックの概略構成を示す斜視図である。
図4B】本発明の実施形態によるメモリブロックの概略構成を示す斜視図である。
図5】本発明の実施形態による図2のメモリ装置の概略構造を示す斜視図である。
図6図2のメモリセルアレイにメモリセルのしきい電圧分布を説明するためのグラフである。
図7】ワードラインとワードラインコンタクトの概略構造を説明するための部分断面図である。
図8】不良セルの特性を説明するための図である。
図9A】本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
図9B】本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
図10A】本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
図10B図10Aのメモリ装置の動作方法を説明するための図である。
図11A】本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
図11B図11Aのメモリ装置の動作方法を説明するための図である。
図12A】本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
図12B図12Aのメモリ装置の動作方法を説明するための図である。
図13】本発明の実施形態においてメモリ装置の動作を時系列的に説明するための図である。
図14】本発明の実施形態によって、「B-VNAND」構造を有するメモリ装置の概略構成を示す部分断面図である。
図15】本発明の実施形態によるSSDシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係るメモリ装置及びその動作方法を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態によるメモリシステム10の概略構成を示すブロック図である。
図1を参照すると、メモリシステム10は、メモリ装置100及びメモリコントローラ200を含む。
実施形態において、メモリ装置100及びメモリコントローラ200それぞれは、メモリチップでもあり、又は、複数のメモリチップが積層されて形成され得る。
【0013】
メモリシステム10は、パーソナルコンピュータ、サーバ、データセンタ、スマートフォン、タブレットPC、自律走行自動車、携帯用ゲームコンソール、ウェアラブル機器のような電子装置に含まれるか、装着される。
例えば、メモリシステム10は、SSD(Solid State Drive)のようなストレージ装置として具現される。
【0014】
メモリコントローラ200は、メモリ装置100の全般的な動作を制御する。
具体的には、メモリコントローラ200は、メモリ装置100及びメモリコントローラ200を接続するバスを介してメモリ装置100にコマンドCMD、アドレスADDR、及び/又は、制御信号CTRLを提供してメモリ装置100を制御する。
メモリ装置100は、メモリコントローラ200の制御によって動作する。
メモリ装置100は、メモリコントローラ200の制御によって、保存されたデータDATAを出力するか、又はメモリコントローラ200から提供されたデータDATAを保存する。
実施形態において、メモリコントローラ200は、メモリ装置100の状態を確認するためのコマンドCMDをメモリ装置100に伝送する。
メモリ装置100は、コマンドCMDに応答して不良セルに関連する情報を含む状態情報信号SIをメモリコントローラ200に伝送する。
【0015】
例えば、状態情報信号SIは、不良セルを含むバッドブロックに関連する情報を含む。
実施形態において、メモリ装置100は、データDATAをプログラムする間に不良セル検出動作を実行し、不良セルが検出される場合、不良フラグFLAGを設定する。
メモリコントローラ200から伝送されたコマンドCMDに応答し、不良フラグFLAGによる状態情報信号SIをメモリコントローラ200に伝送する。
また、実施形態において、メモリ装置100は、不良セルが検出されない場合、プログラム動作がパスされたことを指示するパスフラグを設定し、パスフラグによる状態情報信号SIをメモリコントローラ200に伝送する。
【0016】
メモリ装置100は、メモリセルアレイ110、及び制御ロジック回路120を含む。
メモリセルアレイ110は、ワードライン及びビットラインに接続された複数のメモリセルを含む。
アドレスADDRにおいて、ロウアドレスは、ワードラインの内の少なくとも1本を示し、アドレスADDRにおいて、カラムアドレスは、ビットラインの内の少なくとも1本を示す。
例えば、複数のメモリセルは、フラッシュメモリセルでもある。
【0017】
しかし、本発明は、それに限定されず、メモリセルは、RRAM(Resistive Random Access Memory)セル、FRAM(登録商標)(Ferroelectric Random Access Memory)セル、PRAM(Phase Change Random Access Memory)セル、TRAM(Thyristor Random Access Memory)セル、MRAM(Magnetic Random Access Memory)セル、DRAM(Dynamic Random Access Memory)セルであり得る。
以下、メモリセルがNANDフラッシュメモリセルである実施形態を中心に本発明の実施形態を説明する。
【0018】
実施形態において、メモリセルアレイ110は、第1方向(例えば、垂直方向)に沿って積層されたワードライン、及びワードラインを貫通して第1方向に延長されるチャネル構造物、すなわち、垂直チャネル構造物を含む。
これにより、メモリセルアレイ110は、「3次元(3D)メモリセルアレイ」とも指称する。
例えば、メモリセルがNANDフラッシュメモリセルである場合、メモリセルアレイ110は、「3DNANDメモリセルアレイ」とも指称する。
【0019】
制御ロジック回路120は、コマンドCMD、アドレスADDR、及び制御信号CTRLに基づいて、メモリセルアレイ110にデータをプログラム、メモリセルアレイ110からデータを読み取り、又はメモリセルアレイ110に保存されたデータを消去するための各種制御信号を生成する。
また、制御ロジック回路120は、メモリセルアレイ110にデータをプログラムする間に、メモリセルアレイ110に含まれた不良セルを検出する動作を共に実行するように、制御信号を生成する。
制御ロジック回路120は、検出された不良セルに関連する情報を管理し、例えば、不良フラグFLAGを設定する。
【0020】
図2は、本発明の実施形態による図1のメモリ装置100の概略構成を示すブロック図である。
図2を参照すると、メモリ装置100は、メモリセルアレイ110、制御ロジック回路120、データ入出力回路130、ページバッファ回路140、電圧生成器150、及びロウデコーダ160を含む。
実施形態によって、制御ロジック回路120、データ入出力回路130、ページバッファ回路140、電圧生成器150、及びロウデコーダ160を、「周辺回路」30とも指称する。
【0021】
実施形態において、メモリ装置100は、COP(Cell Over Periphery)構造を有し、この際、メモリセルアレイ110は、第1半導体層(例えば、図5のL1)に配置され、周辺回路は、第2半導体層(例えば、図5のL2)に配置される。
また、実施形態において、メモリ装置100は、「B-VNAND」(Bonding-Vertical NAND)構造を有し、この際、メモリセルアレイ110は、第1半導体チップ(例えば、図14のCELL)に配置され、周辺回路は、第2半導体チップ(例えば、図14のPERI)に配置される。
【0022】
メモリセルアレイ110は、複数のメモリブロック(BLK1~BLKz)を含む(zは、正の整数)。
複数のメモリブロック(BLK1~BLKz)それぞれは、複数のメモリセルを含む。
実施形態において、メモリブロックは、消去単位でもあり、すなわち、消去動作時に共に消去されるメモリセルの領域を意味する。
例えば、メモリブロックは、複数のワードラインWLが配置され、同じブロックアドレスを有するアドレスとして識別される連続するメモリ領域を含む。
メモリセルアレイ110は、ビットラインBLを介してページバッファ回路140に接続され、ワードラインWL、ストリング選択ラインSSL、及びグラウンド選択ラインGSLを介してロウデコーダ160に接続される。
【0023】
実施形態において、メモリセルアレイ110は、複数のNANDストリングを含む3次元メモリセルアレイを含み、これについては、図4図6Bを参照して詳述する。
米国特許出願公開第7,679,133号明細書、米国特許出願公開第8,553,466号明細書、米国特許出願公開第8,654,587号明細書、米国特許出願公開第8,559,235号明細書、及び米国特許出願公開第2011/0233648号明細書は、3次元メモリセルアレイが複数レベルで構成され、ワードライン及び/又はビットラインがレベル間に共有されている3次元メモリセルアレイに関連する適切な構成を詳述するものであって、本明細書に引用形式によって結合される。
【0024】
制御ロジック回路120は、コマンドCMD、アドレスADDR、及び制御信号CTRLに基づいて、メモリセルアレイ110にデータをプログラムし、メモリセルアレイ110からデータを読み取り、又は、メモリセルアレイ110に保存されたデータを消去するための各種制御信号、例えば、電圧制御信号(CTRL_vol)、ロウアドレス(X-ADDR)及びカラムアドレス(Y-ADDR)を出力する。
制御ロジック回路120は、不良セルを検出するための各種制御信号、例えば、電圧制御信号(CTRL_vol)、ロウアドレス(X-ADDR)及びカラムアドレス(Y-ADDR)を出力する。
【0025】
実施形態において、制御ロジック回路120は、複数のコアを含む。
例えば、制御ロジック回路120は、不良セル検出動作を実行するように構成された第1コア、及び不良セル検出動作以外の一般動作を実行するように構成された第2コアを含む。
第1コアは、不良セル検出動作を実行するために特化されたコアであって、第2コアよりも簡単な構成でもある。
但し、図2に示したものとは違って、制御ロジック回路120は、単一コアによっても構成され、単一コアで不良セル検出動作を実行することもできる。
【0026】
データ入出力回路130は、複数のデータラインDLsを介してページバッファ回路140と接続される。
データ入出力回路130は、外部のメモリコントローラから受信されたデータDATAを、データラインDLsを介してページバッファ回路140に提供するか、又はデータラインDLsを介してページバッファ回路140から受信されたデータDATAを、メモリコントローラに提供する。
データ入出力回路130は、制御ロジック回路120からの制御信号によって動作する。
【0027】
電圧生成器150は、電圧制御信号(CTRL_vol)に基づいてメモリセルアレイ110に対するプログラム、読み取り及び消去動作を実行するための多様な種類の電圧を生成する。
具体的には、電圧生成器150は、ワードライン電圧VWL、例えば、プログラム電圧、読み取り電圧、パス電圧、消去検証電圧又はプログラム検証電圧、及びオーバービット検証電圧などを生成する。
また、電圧生成器150は、電圧制御信号(CTRL_vol)に基づいて、ストリング選択ライン電圧及びグラウンド選択ライン電圧をさらに生成する。
【0028】
ロウデコーダ160は、ロウアドレス(X-ADDR)(例えば、ブロックアドレス)に応答して複数のメモリブロック(BLK1~BLKz)の内の1つを選択し、選択されたメモリブロックのワードラインWLの内の1つを選択し、複数のストリング選択ラインSSLの内の1つを選択する。
実施形態において、ロウデコーダ160は、制御ロジック回路120の制御によって、複数のメモリセルのワードラインにプログラムパルスを提供し、ターゲットプログラム状態に対応するメモリセルのワードラインに検証電圧を提供し、不良セルを検出するためにターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルのワードラインにオーバービット検証電圧を提供する。
【0029】
ページバッファ回路140は、カラムアドレス(Y-ADDR)に応答してビットラインBLの内の一部ビットラインを選択する。
ページバッファ回路140は、動作モードによって書込みドライバ又は感知増幅器として動作する。
実施形態において、ページバッファ回路140は、不良セル検証動作を実行する前にプログラムされたセルに関連するプログラム情報を有する。
ページバッファ回路140は、プログラム情報に基づいて、直前にプログラムされたセルに対する不良セル検証動作を実行する。
例えば、ページバッファ回路140は、複数のラッチを含む。
それぞれのラッチは、ビットライン又はビットライングループに接続されて専用され、ラッチそれぞれは、プログラム、リード、選択/非選択、オン/オフ状態(例えば、読み取り電圧、検証電圧、又は、オーバービット電圧に関連する状態)を指示するための情報(例えば、ビット)を保存する。
複数のラッチには、メモリセルアレイ110から読み取ったデータを保存するか、又はメモリセルアレイ110にプログラムされるデータが一時保存される。
実施形態において、ラッチには、プログラムされたデータとプログラムされるデータが共に保存される。
また、ラッチには、不良セル検証動作の実行前にプログラムされたセルに関連する状態情報が保存される。
【0030】
図3は、本発明の実施形態によるメモリブロックBLKの概略回路図である。
図3を参照すると、メモリブロックBLKは、図2の複数のメモリブロック(BLK1~BLKz)の内の1つに対応する。
メモリブロックBLKは、NANDストリング(NS11~NS33)を含み、各NANDストリング(例えば、NS11)は、直列に接続されたストリング選択トランジスタSST、複数のメモリセルMCs及びグラウンド選択トランジスタGSTを含む。
各NANDストリングに含まれたトランジスタ(SST、GST)及びメモリセルMCsは、基板上で垂直方向に沿って積層された構造を形成する。
【0031】
ワードライン(WL1~WL8)は、第2水平方向に沿って延長され、ビットライン(BL1~BL3)は、第1水平方向に沿って延長される。
第1ビットラインBL1と共通ソースラインCSLとの間にNANDストリング(NS11、NS21、NS31)が位置し、第2ビットラインBL2と共通ソースラインCSLとの間にNANDストリング(NS12、NS22、NS32)が位置し、第3ビットラインBL3と共通ソースラインCSLとの間にNANDストリング(NS13、NS23、NS33)が位置する。
ストリング選択トランジスタSSTは、対応するストリング選択ライン(SSL1~SSL3)に接続される。
メモリセルMCsは、対応するワードライン(WL1~WL8)にそれぞれ接続される。
グラウンド選択トランジスタGSTは、対応するグラウンド選択ライン(GSL1~GSL3)に接続される。
ストリング選択トランジスタSSTは、対応するビットラインに接続され、グラウンド選択トランジスタGSTは、共通ソースラインCSLに接続される。
ここで、NANDストリングの数、ワードラインの数、ビットラインの数、グラウンド選択ラインの数、及びストリング選択ラインの数は、実施形態によって多様に変更され得る。
【0032】
図4Aは、本発明の実施形態によるメモリブロックBLKaの概略構成を示す斜視図である。
図4Aを参照すると、メモリブロックBLKaは、図2の複数のメモリブロック(BLK1~BLKz)の内の1つに対応する。
メモリブロックBLKaは、基板SUBに対して垂直方向に形成される複数のワードラインWLを含む。
【0033】
基板SUBは、第1導電型(例えば、p型)を有し、基板SUB上に第2水平方向HD2に沿って延長され、第2導電型(例えば、n型)の不純物がドーピングされた共通ソースラインCSLが提供される。
隣接した2本の共通ソースラインCSL間の基板SUBの領域上に、第2水平方向HD2に沿って延長される複数の絶縁膜ILが垂直方向VDに沿って順次に提供され、複数の絶縁膜ILは、垂直方向VDに沿って特定距離ほど離隔される。
例えば、複数の絶縁膜ILは、酸化ケイ素のような絶縁物質を含む。
隣接した2本の共通ソースラインCSL間の基板SUBの領域上に、第1水平方向HD1に沿って順次に配置され、垂直方向VDに沿って複数の絶縁膜ILを貫通する複数のピラー(pillars)Pが提供される。
例えば、複数のピラーPは、複数の絶縁膜ILを貫通して基板SUBとコンタクトする。
具体的には、各ピラーPの表面層(surface layer)Sは、第1タイプを有するシリコン物質を含み、チャネル領域として機能しうる。一方、各ピラーPの内部層Iは、酸化ケイ素のような絶縁物質又はエアギャップ(air gap)を含む。
【0034】
隣接した2本の共通ソースラインCSL間の領域において、絶縁膜IL、ピラーP、及び基板SUBの露出された表面に沿って電荷保存層(charge storage layer:CS)が提供される。
電荷保存層CSは、ゲート絶縁層(又は「トンネリング絶縁層」と称する)、電荷トラップ層及びブロッキング絶縁層を含む。
例えば、電荷保存層CSは、ONO(oxide-nitride-oxide)構造を有する。
また、隣接した2本の共通ソースラインCSL間の領域において、電荷保存層CSの露出された表面上に、選択ライン(GSL、SSL)及びワードライン(WL1~WL8)のようなゲート電極GEが提供される。
【0035】
メモリセルは、ピラーPとワードラインWL(ワードラインWLのピラーの延長部分に形成されたメモリセル)の交点にメモリセルトランジスタ形態に形成され、各メモリセルトランジスタは、対応するワードラインWLに形成されるゲート、ソースドレイン(S/D)領域及びピラーPの表面層Sによって形成されたチャネル、及びメモリセルトランジスタのゲートとチャネルとの間に介在する電荷保存層CSによって形成された電荷保存素子を含む。
それぞれのメモリセルトランジスタは、メモリセルトランジスタがオン又は、オフ状態を保持する電圧が変更されるように電荷保存素子によって保存された電荷量に基づいて変更されるしきい電圧を有する。
したがって、メモリセルトランジスタは、所望のプログラム状態(例えば、データの1つ以上のビットを示すために、対応するしきい電圧範囲のターゲットプログラム状態)にプログラムされ得る。
【0036】
複数のピラーP上には、ドレイン又はドレインコンタクトDRがそれぞれ提供される。
例えば、ドレイン又はドレインコンタクトDRは、第2導電型を有する不純物がドーピングされたシリコン物質を含む。
ドレインコンタクトDR上に、第1水平方向HD1に延長し、第2水平方向HD2に沿って特定距離ほど離隔されて配置されたビットライン(BL1~BL3)が提供される。
【0037】
図4Bは、本発明の実施形態によるメモリブロックBLKbの概略構成を示す斜視図である。
図4Bを参照すると、メモリブロックBLKbは、図2の複数のメモリブロック(BLK1~BLKz)の内の1つに対応する。
また、メモリブロックBLKbは、図4AのメモリブロックBLKaの変形例に対応し、図4Aに基づいて上述した内容は、本実施形態にも適用される。
メモリブロックBLKbは、基板SUBに対して垂直方向に形成される。
メモリブロックBLKbは、垂直方向VDに積層された第1メモリスタックST1及び第2メモリスタックST2を含む。
【0038】
図5は、本発明の実施形態による図2のメモリ装置100の概略構造を示す斜視図である。
図5を参照すると、メモリ装置100は、第1半導体層L1及び第2半導体層L2を含み、第1半導体層L1は、第2半導体層L2に対して垂直方向VDに積層される。
具体的には、第2半導体層L2は、第1半導体層L1に対して垂直方向VDに下部に配置され、これにより、第2半導体層L2は、基板に近く配置される。
例えば、基板は、初期構造を形成し、その上に残りの構造が連続して形成される結晶質(crystalline)シリコンバルク基板のような結晶質基板でもある。
【0039】
実施形態において、図2のメモリセルアレイ110(例えば、図4AのメモリブロックBLKa又は図4BのメモリブロックBLKbを含む)は、第1半導体層L1に形成され、図2の制御ロジック回路120、データ入出力回路130、ページバッファ回路140、電圧生成器150、及びロウデコーダ160を含む周辺回路は、第2半導体層L2(例えば、メモリセルアレイ100の下部に直接位置する)に形成される。
これにより、メモリ装置100は、メモリセルアレイ110が周辺回路の上部に配置された構造、すなわち、COP構造を有する。
COP構造は、水平方向面積を効果的に減少させ、メモリ装置100の集積度を向上させる。
【0040】
実施形態において、第2半導体層L2は、基板を含み、基板上にトランジスタ及びトランジスタを配線するためのメタルパターンを形成することで、第2半導体層L2に周辺回路を形成する。
第2半導体層L2に周辺回路が形成された後、メモリセルアレイ110を含む第1半導体層L1が形成され、メモリセルアレイ110のワードラインWL及びビットラインBLと第2半導体層L2に形成された周辺回路を電気的に接続するためのメタルパターンが形成される。
例えば、第1半導体層L1内で導電性パッドまで延長される導電性ビア又は第2半導体層L2内で延長される導電性ビアが形成される。
例えば、ビットラインBLは、第1水平方向HD1に延長され、ワードラインWLは、第2水平方向HD2に延長される。
例えば、図4AのメモリブロックBLKa又は図4BのメモリブロックBLKbは、第2半導体層L2上の第1半導体層L1に形成される。
例えば、第2半導体層L2上にメモリブロック(BLKa又はBLKb)の基板SUBを形成し、メモリブロック(BLKa又はBLKb)の残りの構造を形成することで、メモリブロック(BLKa又はBLKb)を形成することができる。
【0041】
図6は、図2のメモリセルアレイ110にメモリセルのしきい電圧分布を説明するためのグラフである。
図6を参照すると、分布において、横軸は、しきい電圧Vthを示し、縦軸は、メモリセルの個数を示す。
【0042】
例えば、メモリセルが3ビットを保存するようにプログラムされるトリプルレベルセル(triple level cell:TLC)である場合、メモリセルは、消去状態E及び第1~第7プログラム状態(P1~P7)の内の1つの状態を有する。
例えば、消去状態E及び第1~第7プログラム状態(P1~P7)それぞれは、メモリセルを形成するメモリセルトランジスタのしきい電圧範囲(例えば、既定の)に対応する。
【0043】
本明細書では、メモリセルがTLCである場合を例示として説明したが、本発明は、それに限定されず、1ビットを格納するようにプログラムされるシングルレベルセル(single level cell:SLC)、2ビットを格納するようにプログラムされるマルチレベルセル(multi-level cell:MLC)、又は、4ビットを格納するようにプログラムされるクアッドレベルセル(quad level cell:QLC)などにも本発明が適用される。
例えば、消去状態E及び第1~第7プログラム状態(P1~P7)それぞれは、メモリセルによって保存されたビットの値が割当及び/又は識別される。
例えば、第3プログラム状態P3は、VFY3~VFY4範囲のしきい電圧Vthに該当し、その範囲内のしきい電圧を有するメモリセルは、3ビットのデータに対して「011」(2進)値を保存すると認識される。
【0044】
メモリセルの状態、すなわち、消去状態E及び第1~第7プログラム状態(P1~P7)それぞれを判別するために、第1~第7検証電圧(VFY1~VFY7)が用いられる。
第1~第7検証電圧(VFY1~VFY7)それぞれは、第1~第7プログラム状態(P1~P7)の内の対応するプログラム状態を判別するための電圧レベルである。
例えば、第1検証電圧VFY1は、第1プログラム状態P1を判別するための電圧レベルであり、第7検証電圧VFY7は、第7プログラム状態P7を判別するための電圧レベルである。
【0045】
一般的に、プログラミング動作に先立ち、メモリブロックの全メモリセルが消去状態Eに置かれるようにメモリブロックが消去される。
メモリセル(メモリブロックのワードラインに接続されたメモリセル)のページがプログラム(データが書込まれるように)されるとき、ワードラインが選択され、当該ワードラインの選択されたメモリセルは、選択されたメモリセルのしきい電圧を増加させ、第1~第7プログラム状態(P1~P7)に到達するために、一連のプログラミング動作が実行される。
例えば、メモリセルのページをプログラミングすることは、(n-1)プログラム状態動作(ここで、nは、プログラム状態の数)を含み、ここで、各プログラム状態動作は、選択されたメモリセルそれぞれがそのプログラム状態動作のターゲットプログラム状態を達成するまで、プログラム電圧パルスのシーケンスを、選択されたメモリセルの選択されたワードラインに印加することを含む。
【0046】
メモリセルのしきい電圧を増加させることは、メモリセルトランジスタの対応する電荷保存素子によって保存された電荷量を増加させるために、メモリセルにプログラム電圧を印加することで達成される。
特定プログラム状態に関連するプログラム動作(例えば、第iプログラム動作)の間、各プログラムパルスが印加された後、選択されたメモリセルのしきい電圧が第iプログラム状態(すなわち、ターゲットプログラム状態)の範囲に到達したか否かを判断するために検証動作が実行され、検証動作の間、メモリセルが読み取られる。
【0047】
しきい電圧が、第iプログラム状態範囲の下端まで増加していないと、識別されたメモリセルは、第iプログラム状態に向かってしきい電圧を続けて増加させるために、さらにプログラムパルスが印加され、この際、第iプログラム状態に到達したメモリセルは、それ以上プログラミングパルスが印加されない。
このようなプログラムパルス/読取り検証動作のサイクルは、全ての選択されたメモリセルが上述した方式で検証されるまで続けて実行される。
又は、所定数(例えば、最大値)のプログラミングパルスが印加されたにもかかわらず、検証結果が満足されない場合、プログラミング動作の失敗を意味する。
次いで、第(i+1)プログラム状態(すなわち、新たなターゲットプログラム状態)のために選択されたメモリセルがプログラムパルス/読取り検証動作の複数のサイクルを介して前述した同様の方式で第(i+1)プログラム状態のための第(i+1)プログラム動作が実行される。
【0048】
不良セルの場合、既にターゲットプログラム状態にプログラムされたにもかかわらず、検証段階でオンセル(on cell)のようにセンシング(すなわち、「under bit」と判別されるか、ターゲットプログラム状態に十分にプログラムされていないと判別)され、これにより、さらに高いプログラム電圧が印加されるか、又はさらに長時間プログラム電圧が印加される。
したがって、不良セルは、ターゲットプログラム状態よりもさらに高い分布を有するようにオーバープログラムされる(すなわち、「over bit」と判別)。
【0049】
図6で示したように、第3プログラム状態P3をターゲットプログラム状態にする不良セルは、第3プログラム状態P3より高いしきい電圧分布を有する。
したがって、不良セルを予め検出して管理しない場合には、リードエラーが発生する。
ここで、リードエラーは、リードされたデータの内、フェイルビットの数が、保存されたデータに関連するECC(Error Correction Code)に訂正可能な基準数以上である場合に該当し、これにより、リードエラーをUECC(Uncorrectable ECC)とも指称する。
したがって、本発明によるメモリ装置は、オーバープログラムされた不良セルを予め検出することで、以後のリード段階でUECC不良が発生することを防止することができる。
【0050】
図7は、ワードラインとワードラインコンタクトの概略構造を説明するための部分断面図であり、図8は、不良セルの特性を説明するための図である。
図7を参照すると、メモリ装置は、基板102上に積層される複数のゲートラインを含む。
基板102は、半導体基板であり、基板は、Si、Ge、又はSiGeを含み得る。
【0051】
複数のゲートラインは、複数のワードライン(例えば、図2のWL)(WL1、WL2、WL3、…、WLn、nは、自然数)と、少なくとも1本の接地選択ラインGSLと、少なくとも1本のストリング選択ラインSSLを含む。
複数のゲートラインは、基板102からの距離が遠くなるほど水平方向の平面での面積が徐々に減少する。
例えば、垂直方向に積層された複数のゲートラインの数は、48本、64本、96本、128本であるが、それらに限定されず、ゲートラインの数は、多様に変形可能である。
また、図7は、複数のゲートラインが1本の接地選択ラインGSL及び1本のストリング選択ラインSSLを含む場合を示しているが、本発明の技術的思想は、それに限定されず、接地選択ラインGSL及びストリング選択ラインSSLの数は変形され得る。
【0052】
複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)、接地選択ラインGSL、及びストリング選択ラインSSLそれぞれは、金属、導電性金属窒化物、又はこれらの組み合わせからなる。
例えば、複数のゲートラインは、タングステン、ニッケル、コバルト、タンタル、窒化タングステン、窒化チタン、窒化タンタル、又はこれらの組み合わせからなるが、これらに限定されるものではない。
基板102と接地選択ラインGSLとの間、接地選択ラインGSL、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)、及びストリング選択ラインSSLそれぞれの間には、絶縁膜156が介在する。
絶縁膜156は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、又はSiONからなる。
【0053】
垂直方向に延長された複数のコンタクト構造物CTSが複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)の延長領域上に形成される。
複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)と複数のコンタクト構造物CTSとの接続部分には、金属シリサイド膜118が介在する。
但し、図7に示したものとは違って、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)と複数のコンタクト構造物CTSとの接続部分には、複数の金属シリサイド膜118が介在しない場合もある。
複数のコンタクト構造物CTSは、それぞれ垂直方向に長く延長されたコンタクトプラグ116と、コンタクトプラグ116を取り囲む絶縁プラグ115を含む。
複数のコンタクト構造物CTSそれぞれのコンタクトプラグ116は、複数の金属シリサイド膜118を介して複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)に接続される。
【0054】
コンタクトプラグ116は、それぞれタングステン、チタン、タンタル、銅、アルミニウム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン、又はこれらの組み合わせからなる。
絶縁プラグ115は、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜、又はこれらの組み合わせからなる。
絶縁プラグ115は、コンタクトプラグ116の下端部と金属シリサイド膜118との間に介在する部分を含む。
コンタクトプラグ116と複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)との間の絶縁物(例えば、シリコン窒化膜)によってプログラム動作の内、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)の抵抗特性が異なり得る。
そのような抵抗性不良によってオーバープログラムされる不良セルが生成される可能性がある。
【0055】
図8を参照すれば、ワードラインWLに接続されたメモリセルのしきい電圧が増加し、ターゲットプログラム状態に到達するように、プログラムパルスが選択されたワードラインに印加されるプログラム動作後、検証電圧が選択されたワードラインに印加される検証動作(読取り検証動作)が実行される。
検証動作時に、正常セルのワードラインWLレベルは、ターゲットプログラム状態に対応する正常検証電圧レベル(VFY_N)である。
正常検証電圧レベル(VFY_N)を、選択されたワードラインに印加すれば、ターゲットプログラム状態にプログラムされるように選択されたワードラインWLのメモリセルが読み取られ、メモリセルのしきい電圧がターゲットプログラム状態の範囲の少なくとも下端まで増加したか否かを検証する。
【0056】
一方、検証動作時、不良セルのワードラインレベルは、抵抗性不良によって正常検証電圧レベル(VFY_N)よりもΔVFYほど高い不良検証電圧レベル(VFY_F)であり得る。
プログラムパルスがワードラインに印加された後、不良セルは、ターゲットプログラム状態にプログラムされたにもかかわらず、検証動作時に高い不良検証電圧レベル(VFY_F)によってプログラムされていない状態と判別される。
これにより、不良セルには、さらにプログラムパルスが印加され、最終的に、不良セルのしきい電圧分布は、正常セルのしきい電圧分布よりも右側に移動し、分布の幅が広くなる。
したがって、不良セルは、ターゲットプログラム状態の範囲の上端よりも高いしきい電圧を有するようにオーバープログラムされる。
【0057】
図7で説明したように、抵抗性不良による不良セルは、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)と複数のコンタクト構造物CTSとの接続によって発生する。
したがって、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)の構造的特徴によって、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)それぞれに接続されるメモリセルに抵抗性不良による不良セルが形成される確率が異なり得る。
例えば、複数のコンタクト構造物CTSが垂直方向に延長される高さが高くなるほど、当該コンタクト構造物CTSと接続されるメモリセルが不良セルになる可能性が高くなる。
すなわち、基板102に近く配置されたワードラインに形成されたメモリセルであるほど、不良セルになる可能性が高くなる。
但し、これは、一例示であって、3次元メモリセルアレイの多様な位置で不良セルが生成される可能性がある。
【0058】
このような不良セルの形成可能性を考慮し、実施形態において、メモリ装置は、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)全体ではない、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)の内の一部のワードラインに形成されたメモリセルに対して選択的に不良セル検出動作を実行する。
例えば、メモリセルアレイ(例えば、図2の110)は、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)の内の相対的に基板102と近く配置された下部ワードラインLWLに形成されたメモリセルを含む第1メモリ領域、及び相対的に基板102と遠く配置された上部ワードラインUWLに形成されたメモリセルを含む第2メモリ領域に区分され、メモリ装置は、第1メモリ領域に対して不良セル検出動作を実行する。
【0059】
例えば、基板102から近く配置された10本又は20本のワードラインが下部ワードラインLWLであり、下部ワードラインLWLに形成されたメモリセルが第1メモリ領域に区分される。
メモリ装置は、下部ワードラインLWLにオーバービット検証電圧を印加することで、第1メモリ領域に対する不良セル検出動作を実行する。
メモリ装置は、下部ワードラインLWLにオーバービット検証電圧を印加し、第1メモリ領域に対するフェイルセル検出動作を実行するが、上部ワードラインUWLには、オーバービット検証電圧を印加しないことにより、第2メモリ領域に対するフェイルセル検出動作を省略する。
但し、本発明は、それに限定されず、メモリ装置は、複数のワードライン(WL1、WL2、WL3、…、WLn)全体に形成されたメモリセル、すなわち、第1メモリ領域及び第2メモリ領域の両方ともに対して不良セル検出動作を実行することもできる。
【0060】
図9A及び図9Bは、本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
図9AのS10段階~S30段階は、ターゲットプログラム状態に関連するプログラム動作であり、図9AのS10段階~S50段階は、複数のプログラム状態に対してそれぞれ実行される。
例えば、メモリセルがTLCである場合には、最も低いプログラム状態である第1プログラム状態P1に対してS10段階~S50段階が実行された後、順次に第2~第7プログラム状態P7それぞれに対するS10段階~S50段階が実行される。
S60段階は、プログラム動作の終了を示し、一方、S70段階は、次のターゲットプログラム状態に関連するS10段階~S50段階を実行するものと理解される。
【0061】
図9Aを参照すると、S10段階において、メモリ装置は、メモリセルにプログラムパルスを提供する。
メモリ装置は、ターゲットプログラム状態にメモリセルをプログラムするために、ターゲットプログラム状態に対応するプログラムパルスをメモリセルの選択されたワードラインに提供する。
S20段階において、メモリ装置は、ターゲットプログラム状態を検証する第1検証動作を実行(遂行)する。
例えば、メモリ装置は、ターゲットプログラム状態の最低値に対応する検証電圧をターゲットプログラム状態に対応するメモリセルのワードラインに提供し、メモリセルのビットラインをセンシングすることで、第1検証動作を実行する。
S30段階において、メモリ装置は、全メモリセルが第1検証動作をパスしたか否かを判断する。
第1検証動作をパスすれば、ターゲットプログラム状態に対してプログラムパスしたと判断する。
第1検証動作をパスしたメモリセルは、プログラムパスセルと指称される。
【0062】
例えば、図6で説明したように、メモリセルがターゲットプログラム状態(例えば、第3プログラム状態P3)にプログラムされたか否かを確認するために、ターゲットプログラム状態に対応する検証電圧(例えば、第3検証電圧VFY3)をメモリセルのワードラインに提供する。
メモリセルのしきい電圧が第3検証電圧VFY3よりも高い場合には、ターゲットプログラム状態に対するプログラムサイクルが完了したと判断し、第1検証動作をパスする。
一方、メモリセルのしきい電圧が第3検証電圧VFY3よりも低い場合には、プログラムが完了していないと判断し、第1検証動作をパスしない。
第1検証動作をパスしなければ、メモリ装置は、再びS10段階を実行する。
再び実行されたS10段階において、メモリ装置は、第1検証動作をパスしていない(すなわち、検証電圧よりも低いしきい電圧を有する)メモリセルにプログラムパルスを提供する。
【0063】
S40段階において、メモリ装置は、不良セルを検出する第2検証動作を実行する。
この際、不良セルを検出することは、ターゲットプログラム状態よりもオーバープログラムされたメモリセルを検出することを意味する。
第2検証動作は、第1検証動作とは異なる条件を有する。
第2検証動作の対象となる選択ワードラインには、オーバービット検証電圧が印加され、選択ワードラインのメモリセルは、読取可能である。
例えば、メモリ装置は、ターゲットプログラム状態に対応する検証電圧よりも高いオーバービット検証電圧をターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルのワードラインに提供し、メモリセルのビットラインをセンシングすることで、第2検証動作を実行する。
オーバービット検証電圧よりも高いしきい電圧を有するメモリセルは、オーバープログラムしたと判別され、不良セルとして検出される。
【0064】
実施形態において、オーバービット検証電圧は、ターゲットプログラム状態よりも高いプログラム状態に対応する検証電圧である。
例えば、ターゲットプログラム状態が第3プログラム状態P3である場合には、オーバービット検証電圧は、第3プログラム状態P3の直上のプログラム状態である第4プログラム状態(例えば、図6のP4)に対応する第4検証電圧VFY4と同一である。
但し、本発明は、それに限定されず、オーバービット検証電圧は、ターゲットプログラム状態よりも高いプログラム状態に対応する検証電圧からオフセットを有してもよい。
【0065】
実施形態において、第1検証動作においてターゲットプログラム状態に対応する検証電圧(例えば、第3検証電圧VFY3)が印加される時間、及び第2検証動作においてオーバービット検証電圧が印加される時間が互いに異なり得る。
例えば、第1検証動作において検証電圧が印加される時間よりも、第2検証動作においてオーバービット検証電圧が印加される時間が短いが、本発明は、それに限定されるものではない。
【0066】
実施形態において、第1検証動作及び第2検証動作それぞれで選択ワードラインではない非選択ワードラインに印加される電圧も互いに異なる条件を有する。
例えば、選択ワードライン(例えば、図7の第3ワードラインWL3が選択されたものと仮定する)と最も隣接したワードライン(例えば、図7の第2ワードラインWL2及び第4ワードラインWL4)は、第1検証動作時に、第1電圧レベルの電圧を第1時間印加し、一方、第2検証動作時に、第2電圧レベルの電圧を第2時間印加する。
この際、第1電圧レベル及び第2電圧レベルは、互いに異なり、第1時間及び第2時間は、互いに異なる。
例えば、第1電圧レベルは、7Vであり、第2電圧レベルは、6Vであり、第1時間は、15μsであり、第2時間は、6μsである。
但し、これは、一例示であり、第1電圧レベル、第2電圧レベル、第1時間、及び第2時間は、多様に調節可能である。
【0067】
例えば、選択ワードライン(例えば、図7の第3ワードラインWL3)と2番目に隣接したワードライン(例えば、図7の第1ワードラインWL1及び第5ワードライン)は、第1検証動作時に第3電圧レベルの電圧を第3時間印加し、一方、第2検証動作時に、第4電圧レベルの電圧を第4時間印加する。
この際、第3電圧レベル及び第4電圧レベルは、互いに異なり、第3時間及び第4時間は、互いに異なる。
例えば、第3電圧レベルは、6.5Vであり、第4電圧レベルは、6Vであり、第3時間は、15μsであり、第4時間は、6μsである。
但し、これは、一例示であり、第3電圧レベル、第4電圧レベル、第3時間、及び第4時間は、多様に調節可能である。
第3電圧レベルは、第1電圧レベルと異なり、第4電圧レベルは、第2電圧レベルと異なり得る。
【0068】
また、例えば、選択ワードライン(例えば、図7の第3ワードラインWL3)と最も隣接したワードライン及び2番目に隣接したワードラインを除いた非選択ワードライン(例えば、図7の第6~第nワードラインWLn)は、第1検証動作時に、第5電圧レベルにおいて第5時間の間、電圧が印加され、一方、第2検証動作時に、第6電圧レベルにおいて第6時間の間、電圧が印加される。
この際、第5電圧レベル及び第6電圧レベルは、互いに異なり、第5時間及び第6時間は、互いに異なる。
例えば、第5電圧レベルは、6Vであり、第6電圧レベルは、5Vであり、第5時間は、15μsであり、第6時間は、6μsである。
但し、これは、一例示であり、第5電圧レベル、第6電圧レベル、第5時間、及び第6時間は、多様に調節可能である。
第5電圧レベルは、第1電圧レベルと異なり、第6電圧レベルは、第2電圧レベルと異なり得る。
【0069】
実施形態において、第1検証動作及び第2検証動作それぞれでページバッファ回路(例えば、図2の140)に提供されるビットラインシャットオフ電圧も互いに異なる条件を有する。
ビットラインシャットオフ電圧は、ビットライン及びセンシングノードを接続するトランジスタをスイッチングする信号であって、センシングノードの電位に基づいてセンシングデータがページバッファ回路140に保存される。
ビットラインシャットオフ電圧は、第1検証動作時に、第7電圧レベルの電圧を第7時間印加し、一方、第2検証動作時に、第8電圧レベルの電圧を第8時間印加する。
例えば、第7電圧レベルは、2Vであり、第8電圧レベルは、2.5Vであり、第7時間は、15μsであり、第6時間は、6μsである。
但し、これは、一例示であり、第7電圧レベル、第8電圧レベル、第7時間、及び第8時間は、多様に調節可能である。
ビットラインシャットオフ電圧以外にも、ページバッファ回路140に含まれたトランジスタに提供される電圧が、第1検証動作及び第2検証動作において条件が異なり得る。
【0070】
第2検証動作において、選択ワードラインに印加される電圧条件、非選択ワードラインに印加される電圧条件、及びビットラインシャットオフ電圧の電圧条件は、コアセッティングによって異なる。
例えば、第2検証動作が複数のコアの内の特定コアである第1コアによって実行される場合、第1コアによって選択ワードラインに印加される電圧条件、非選択ワードラインに印加される電圧条件及びビットラインシャットオフ電圧の電圧条件が調節される。
【0071】
S40段階において、メモリ装置は、メモリセルがオーバープログラムされたか否かを判断するために、フェイルセルを検出する。
S40段階に関連する具体的な例示については、図10A図11A、及び図12Aに関連する説明で後述する。
S50段階において、メモリ装置は、基準値以上不良セルが検出されたか否かを判断する。
基準値は、所定値でもあり、誤差範囲を考慮して設定された値でもある。
不良セルが基準値以上検出された場合、S60段階において、メモリ装置は、不良セルに関連する不良フラグを設定する。
不良フラグは、不良セルに関連する状態情報であって、メモリ装置内に保存される。
【0072】
また、不良セルが基準値以上検出された場合、S60段階において、メモリ装置は、プログラム動作を終了する。
メモリ装置は、不良セルを含むメモリ領域(例えば、不良セルを含むページ又は不良セルを含むメモリブロック)に関連するプログラム動作を終了する。
メモリ装置は、メモリ領域にプログラムされる予定であったデータを他のメモリ領域(例えば、他のページ)にプログラムする。
実施形態において、メモリ装置は、不良セルの数が基準値以上である場合、不良フラグに基づいて不良セルを含むページの代わりに、リダンダントページを使用する。
不良フラグに基づいて、不良セルを含むメモリブロックは、バッドブロックとして管理され、バッドブロックに関連する情報がメモリ装置に保存される。
【0073】
メモリ装置は、外部(例えば、図1のメモリコントローラ200)からメモリ装置100の状態情報を抽出するためのコマンドを受信した場合、コマンドに応答し、不良フラグに対応する状態情報を外部に伝送する。
不良セルが基準値以上検出されない場合、S70段階において、メモリ装置は、次のプログラム状態に関連するプログラム動作を実行する。
すなわち、不良セルが基準値未満に検出された場合、S70段階において、メモリ装置は、新たなターゲット状態として次のプログラム状態に対する図7のS10段階を再び開始することで、次のプログラム状態に関連するプログラム動作を実行する。
次のプログラム状態は、ターゲットプログラム状態よりも高いプログラム状態でもある。
【0074】
図9A及び図9Bを参照すると、S30段階を実行してターゲットプログラム状態に対する第1検証動作をパスした場合、S35段階においてメモリ装置は、ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態であるか否かを判断する。
メモリ装置は、ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態ではない場合、不良セルを検出する第2検証動作(S40段階)を実行する。
一方、ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態である場合には、プログラム動作は完了する。
ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態である場合には、メモリセルがオーバープログラムされても、データ読み取り動作を実行するとき、他のプログラム状態に読み取られる可能性が低いので、不良セルを検出する第2検証動作を実行しない。
例えば、図6で説明したように、メモリセルがTLCであり、ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態である第7プログラム状態P7である場合には、第2検証動作を実行せず、プログラム動作を完了する。
【0075】
また、例えば、メモリセルがMLCであり、ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態である第3プログラム状態P3である場合には、第2検証動作を実行せず、プログラム動作を完了する。
メモリセルがQLCであり、ターゲットプログラム状態が最も高いプログラム状態である第15プログラム状態P15である場合には、第2検証動作を実行せず、プログラム動作を完了する。
本発明のメモリ装置は、プログラム動作時に、オーバービット検出電圧を利用してオーバープログラムされた不良セルを検出する。
メモリ装置は、検出された不良セルに関連する状態情報であるフェイルフラグを保存することで不良セルを管理し、不良セルの代わりに、他のメモリ領域にデータを保存する。
したがって、プログラム動作を実行する段階で予め不良セルを検出して管理することで、メモリ装置の信頼度が向上する。
【0076】
図10Aは、本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートであり、図10Bは、図10Aのメモリ装置の動作方法を説明するための図である。
図10Aに示したS40段階は、図9AのS40段階の一例示であり、S41段階及びS42段階を含む。
【0077】
図10A及び図10Bを参照すると、S41段階において、メモリ装置は、選択されたワードラインに接続されるメモリセルいずれにもオーバービット検証電圧を印加する。
例えば、選択ワードラインの選択メモリセルを第3プログラム状態P3にプログラムした後(また、第3プログラム状態P3に対する検証動作を実行した後)、第3プログラム状態P3にプログラムされたメモリセルの不良セルを検出するために、メモリ領域において消去状態E、及び第1~第7プログラム状態(P1~P7)の全てのメモリセルの選択ワードラインにオーバービット検証電圧(VFY_D)を印加し、ビットラインをセンシングしてリードする。
実施形態において、オーバービット検証動作のオーバービット検証電圧(VFY_D)は、ターゲットプログラム状態である第3プログラム状態P3の次のプログラム状態である第4プログラム状態P4に対応する第4検証電圧VFY4である。
【0078】
S42段階において、メモリ装置は、オフセルの内のプログラムパスしたメモリセルを不良セルとして検出する。
S41段階において、メモリセルの感知及び読み取りを介してメモリ装置は、オフセルの内のプログラムパスしたメモリセルを不良セルとして検出する。
例えば、ターゲットプログラム状態(例えば、第3プログラム状態P3)にプログラミングされるためのメモリセルは、ターゲットプログラム状態よりも高いしきい電圧(例えば、第3プログラム状態P3がターゲットプログラム状態である場合、第4プログラム状態P4に対応するしきい電圧)を有するようにオーバープログラミングされる。
このようなオフセルは、オーバープログラミングされたセル(よって、フェイルセルとして検出される)として識別され、ここで、オフセルは、しきい電圧が高いので、オーバービット検証電圧(VFY_D)でオン状態にならないメモリセルトランジスタのメモリセルでもある。
【0079】
実施形態において、メモリ装置は、オーバービット検証電圧よりも、しきい電圧の高いオフセルの内のまだプログラムされていないメモリセル(すなわち、ノンパスセル(non-pass cells))をマスキング(masking)し、オフセルの内のプログラムパスしたメモリセル(すなわち、パスセル(pass cells)を不良セルとして検出する。
例えば、第3プログラム状態P3にプログラムされたメモリセルの内から不良セルを検出する場合、第1~第3プログラム状態(P1~P3)に関連するプログラム動作は完了しており、第4~第7プログラム状態(P4~P7)に関連するプログラム動作は実行前である。
したがって、メモリ装置は、オーバービット検証電圧(VFY_D)を印加した後、検出されたオフセルの内のプログラムされていないメモリセルを除外させ、プログラムパスしたメモリセルを選択し、選択されたメモリセルを不良セルとして検出する。
【0080】
図11Aは、本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートであり、図11Bは、図11Aのメモリ装置の動作方法を説明するための図である。
図11Aに示したS40a段階は、図9AのS40段階の一例示であり、S43段階及びS44段階を含む。
【0081】
図11A及び図11Bを参照すると、S43段階において、メモリ装置は、プログラムパスしたメモリセルを感知し、読み取るために選択ワードラインにオーバービット検証電圧を印加する。
例えば、第3プログラム状態P3にプログラムパスしたメモリセルの不良セルを検出するために、第1~第3プログラム状態(P1~P3)にプログラムパスしたメモリセルの選択ワードラインにオーバービット検証電圧(VFY_D)を印加し、ビットラインをセンシングしてリードする。
実施形態において、オーバービット検証電圧(VFY_D)は、ターゲットプログラム状態である第3プログラム状態P3の次のプログラム状態である第4プログラム状態P4に対応する第4検証電圧VFY4である。
【0082】
S44段階において、メモリ装置は、オフセルを不良セルとして検出する。
例えば、メモリ装置は、オーバービット検証電圧(VFY_D)を基準にオーバービット検証電圧(VFY_D)よりも、しきい電圧の低いオンセルを検出する。
メモリ装置は、オーバービット検証電圧(VFY_D)以下のターゲットプログラム状態(すなわち、第1~第3プログラム状態(P1~P3))に対応するプログラムパスセルの内のオンセルをマスキングすることで検出されたオフセルを不良セルとして検出する。
第3プログラム状態P3にプログラムされたメモリセルの内から不良セルを検出する場合、第1~第3プログラム状態(P1~P3)に関連するプログラム動作は完了していてもよい。
第1~第3プログラム状態(P1~P3)にプログラムされたパスセルの内のオンセルを除外させ、オフセルを不良セルとして検出する。
【0083】
図12Aは、本発明によるメモリ装置の動作方法を説明するためのフローチャートであり、図12Bは、図12Aのメモリ装置の動作方法を説明するための図である。
図12Aに示したS40b段階は、図9AのS40段階の一例示であり、S45段階及びS46段階を含む。
【0084】
図12A及び図12Bを参照すると、S45段階において、メモリ装置は、オーバービット検証動作に関連するターゲットプログラム状態にプログラムパスした選択されたメモリセルを感知し、読み取るために、選択ワードラインにオーバービット検証電圧を印加する。
すなわち、メモリ装置は、不良セルを検出するために、オーバービット検証電圧を印加する。
メモリ装置のページバッファには、プログラムされたデータとプログラムされるデータが共に保存され、又は不良セル検証動作を実行する前にプログラムされたセルに関連するプログラム情報が保存される。
メモリ装置は、プログラム情報に基づき、不良セル検証動作を実行する前に、ターゲットプログラム状態にプログラムされたメモリセルにオーバービット検証電圧を印加する。
【0085】
例えば、第3プログラム状態P3にプログラムされたメモリセルの不良セルを検出するために、第3プログラム状態P3の選択されたメモリセルのワードラインにオーバービット検証電圧(VFY_D)を印加し、このようなプログラムパスメモリセルをセンシングしてリードする。
実施形態において、オーバービット検証電圧(VFY_D)は、ターゲットプログラム状態である第3プログラム状態P3の次のプログラム状態である第4プログラム状態P4に対応する第4検証電圧VFY4である。
【0086】
S46段階において、メモリ装置は、オフセルを検出し、検出されたオフセルを不良セルとして認識する。
例えば、第3プログラム状態P3にプログラムされたメモリセルの内の不良セルを検出する場合、第3プログラム状態P3のパスセルの内のオーバービット検証電圧(VFY_D)よりも高いしきい電圧を有するオフセルを不良セルとして検出する。
【0087】
図13は、本発明の実施形態においてメモリ装置の動作を時系列的に説明するための図である。
図13では、例示的に第3プログラム状態P3をターゲットプログラム状態として有するメモリセルの内から不良セルを検出するための動作を説明する。
図13を参照すると、メモリ装置は、ビットラインBLをセットアップする。
すなわち、メモリ装置は、プログラムされるメモリセルと接続される第1ビットライン(選択ビットライン)とプログラムされていないメモリセルと接続される第2ビットライン(非選択ビットライン)を区分する。
【0088】
ビットラインBLがセットアップされれば、メモリ装置は、プログラムを実行する。
メモリ装置は、第1ビットラインには、ビットラインプログラム電圧を印加し、第2ビットラインには、ビットライン禁止電圧を印加し、ワードラインには、プログラムパルスを印加することで、プログラムを実行する。
この際、ビットライン禁止電圧は、ビットラインプログラム電圧よりも高い電圧レベルを有する。
ビットライン禁止電圧は、選択されていないメモリセルに接続された対応するビットラインをフローティングさせ、非選択メモリセルトランジスタの電荷保存素子に電荷が注入されることを防止するために、チャネルとゲートとの間の非選択メモリセルトランジスタに相対的にさらに低い電圧を提供させる。
但し、ビットラインプログラム電圧は、選択メモリセルに接続された対応するビットラインが電荷をドレインし、選択メモリセルトランジスタの電荷保存素子に電荷を注入するために、選択メモリセルトランジスタに相対的にさらに高い電圧が提供されるように相対的に低い電圧を保持する。
【0089】
メモリ装置は、プログラムを実行する間、第3プログラム状態P3に関連するプログラム動作がパスであるか、フェイルであるかを判断する。
例えばビットラインBLをセットアップする動作を実行する前、第3プログラム状態P3に対する検証動作が実行され、メモリ装置は、プログラムを実行する間、検証動作を実行した結果によって第3プログラム状態P3に関連するプログラム動作がパスであるか、フェイルであるかを判断する。
メモリ装置は、プログラムを実行した後、後続動作のためにリカバリーを実行する。
リカバリーに後続して、メモリ装置は、第3プログラム状態P3よりも高いプログラム状態に対する検証動作を実行する。
実施形態において、相対的に高いプログラム状態に対する検証動作を優先的に実行する。
例えば、第5プログラム状態P5に対する検証動作を実行した後、第4プログラム状態P4に対する検証動作を実行する。
但し、本発明は、それに限定されず、図13に示したものとは違って、相対的に低いプログラム状態に対する検証動作を優先的に実行することもできる。
【0090】
メモリ装置は、第5プログラム状態P5に対する検証動作を実行するために、第5プログラム状態P5をターゲットプログラム状態として有するP5セルを選択し、P5セルのワードラインに第5検証電圧(例えば、図6のVFY5)を印加する。
メモリ装置は、P5セルのワードラインに第5検証電圧VFY5を印加する間、P5セルをセンシングする。
メモリセルに関連する一般的なセンシング動作は、ビットラインプリチャージ動作及びビットラインセンシング動作を含む。
第5プログラム状態P5に対する検証動作が完了すれば、メモリ装置は、第4プログラム状態P4に対する検証動作を実行するために、第4プログラム状態P4をターゲットプログラム状態として有するP4セルを選択する。
また、メモリ装置は、第4プログラム状態P4に対する検証動作を実行する間、第3プログラム状態P3のパスセル(P3パスセル)に対する不良セル検証動作を並列的に実行する。
例えば、メモリ装置は、P4セルを選択する動作とP3パスセルを選択する動作とを並列的に実行する。
【0091】
メモリ装置は、P4セル及びP3パスセルのワードラインに第4検証電圧(例えば、図6のVFY4)を印加する。
例えば、P4セル(第4プログラム状態P4をターゲットプログラム状態として有するメモリセル)及びP3パスセル(第3プログラム状態P3をターゲットプログラム状態として有するメモリセルとしてプログラムパスしたメモリセル)のワードラインに第4検証電圧VFY4を印加する間、P4セル及びP3パスセルを共にセンシングし、P4セル及びP3パスセルに接続されたページバッファ回路にセンシング結果が保存される。
第4検証電圧VFY4は、第3プログラム状態P3のオーバービット検証電圧(例えば、図6の(VFY_D))として用いられ、同時に第4プログラム状態P4にプログラムされたか否かを確認するためのプログラム検証にも用いられる。
【0092】
本明細書で使用されるターゲットプログラム状態にプログラムされるという表現は、ターゲットプログラム状態の範囲内にあるようにプログラムされたメモリセルと、ターゲット状態の範囲を超えてプログラムされたオーバープログラミングされたフェイルセルとをいずれも含むということを意味する。
但し、図13とは違って、第3プログラム状態P3のオーバービット検証電圧(VFY_D)が第4検証電圧VFY4と異なる場合には、メモリ装置は、P3パスセルに対する不良セル検証動作を、第4プログラム状態P4に対する検証動作とは別途に実行し、例えば、P3パスセルに対する不良セル検証動作を、第4及び第5プログラム状態(P4、P5)に対する検証動作以前に実行することもできる。
【0093】
メモリ装置は、第4及び第5プログラム状態(P4、P5)に対する検証動作を実行した後、後続動作のためにリカバリーを実行する。
図13で説明した一連の動作は、第3プログラム状態P3ではない他のプログラム状態に対する不良セル検証動作にも同様に適用される。
したがって、図13で説明した一連の動作は、複数のプログラム状態に対してそれぞれ実行されることで、繰り返して実行される。
【0094】
図14は、本発明の実施形態によって、「B-VNAND」構造を有するメモリ装置500の概略構成を示す部分断面図である。
メモリ装置に含まれる不揮発性メモリが「B-VNAND」(Bonding Vertical NAND)タイプのフラッシュメモリによって具現される場合、不揮発性メモリは、図14に示した構造を有する。
【0095】
図14を参照すると、メモリ装置500のセル領域CELLは、第1半導体層L1に対応し、周辺回路領域PERIは、第2半導体層L2に対応する。
メモリ装置500の周辺回路領域PERIとセル領域CELLそれぞれは、外部パッドボンディング領域PA、ワードラインボンディング領域WLBA、及びビットラインボンディング領域BLBAを含む。
周辺回路領域PERIは、第1基板610、層間絶縁層615、第1基板610に形成される複数の回路素子(620a、620b、620c)、複数の回路素子(620a、620b、620c)それぞれと接続される第1メタル層(630a、630b、630c)、第1メタル層(630a、630b、630c)上に形成される第2メタル層(640a、640b、640c)を含む。
【0096】
第1基板610は、結晶質半導体基板であり、例えば、Si、SiGe、又はGeからなるバルク基板を含む。
実施形態において、第1メタル層(630a、630b、630c)は、相対的に抵抗が高いタングステンから形成され、第2メタル層(640a、640b、640c)は、相対的に抵抗が低い銅から形成される。
本明細書では、第1メタル層(630a、630b、630c)と第2メタル層(640a、640b、640c)のみを示しているが、これに限定されるものではなく、第2メタル層(640a、640b、640c)上に少なくとも1つ以上のメタル層がさらに形成され得る。
第2メタル層(640a、640b、640c)の上部に形成される1つ以上のメタル層の内の少なくとも一部は、第2メタル層(640a、640b、640c)を形成する銅よりもさらに低い抵抗を有するアルミニウムなどによって形成され得る。
【0097】
層間絶縁層615は、複数の回路素子(620a、620b、620c)、第1メタル層(630a、630b、630c)、及び第2メタル層(640a、640b、640c)をカバーするように、第1基板610上に配置され、酸化ケイ素、窒化ケイ素のような絶縁物質を含む。
ワードラインボンディング領域WLBAの第2メタル層640b上に下部ボンディングメタル(671b、672b)が形成される。
ワードラインボンディング領域WLBAにおいて、周辺回路領域PERIの下部ボンディングメタル(671b、672b)は、セル領域CELLの上部ボンディングメタル(571b、572b)とボンディング方式によって互いに電気的に接続され、下部ボンディングメタル(671b、672b)と上部ボンディングメタル(571b、572b)は、アルミニウム、銅、あるいはタングステンなどによっても形成される。
【0098】
セル領域CELLは、少なくとも1つのメモリブロックを提供する。
セル領域CELLは、第2基板510と共通ソースライン520を含む。
第2基板510は、結晶質半導体基板であり、例えば、Si、SiGe、又はGeからなるバルク基板を含む。
第2基板510上には、第2基板510の上面に垂直方向VDに沿って複数のワードライン530(531~538)が積層される。
ワードライン530の上部及び下部それぞれには、ストリング選択ラインとグラウンド選択ラインとが配置され、ストリング選択ラインとグラウンド選択ラインとの間に複数のワードライン530が配置される。
【0099】
ビットラインボンディング領域BLBAにおいて、チャネル構造体CHは、第2基板510の上面に垂直方向に延長されてワードライン530、ストリング選択ライン、及びグラウンド選択ラインを貫通する。
チャネル構造体CHは、データ保存層、チャネル層、及び埋込み絶縁層などを含み、チャネル層は、第1メタル層550c及び第2メタル層560cと電気的に接続される。
例えば、第1メタル層550cは、ビットラインコンタクトであり、第2メタル層560cは、ビットラインである。
実施形態において、ビットライン560cは、第2基板510の上面に平行な第2水平方向HD2に沿って延長される。
【0100】
実施形態において、チャネル構造体CHとビットライン560cなどが配置される領域がビットラインボンディング領域BLBAとして定義される。
ビットライン560cは、ビットラインボンディング領域BLBAで周辺回路領域PERIのページバッファ593を提供する回路素子620cと電気的に接続される。
例えば、ビットライン560cは、セル領域CELLの上部ボンディングメタル(571c、572c)と接続され、上部ボンディングメタル(571c、572c)は、ページバッファ593の回路素子620cに接続される下部ボンディングメタル(671c、672c)と接続される。
これにより、ページバッファ593は、ボンディングメタル(571c、572c、671c、672c)を介してビットライン560cに接続される。
【0101】
実施形態において、メモリ装置400は、ビットラインボンディング領域BLBAに配置された貫通電極THVをさらに含む。
貫通電極THVは、ワードライン530を貫通して垂直方向VDに延長される。
貫通電極THVは、共通ソースライン520及び/又は、上部基板である第2基板510に接続される。
図に示していないが、貫通電極THVの周辺には、絶縁リングが配置され、貫通電極THVは、ワードライン530と絶縁される。
貫通電極THVは、上部ボンディングメタル572d及び下部ボンディングメタル672dを介して周辺回路領域PERIに接続される。
【0102】
ワードラインボンディング領域WLBAにおいて、ワードライン530は、第2基板510の上面に平行な第1水平方向HD1に沿って延長され、複数のセルコンタクトプラグ540(541~547)と接続される。
ワードライン530とセルコンタクトプラグ540は、垂直方向VDに沿ってワードライン530の内の少なくとも一部が互いに異なる長さに延長されて提供するパッドで互いに接続される。
ワードライン530に接続されるセルコンタクトプラグ540の上部には、第1メタル層550bと第2メタル層560bが順次に接続される。
セルコンタクトプラグ540は、ワードラインボンディング領域WLBAにおいてセル領域CELLの上部ボンディングメタル(571b、572b)と周辺回路領域PERIの下部ボンディングメタル(671b、672b)を介して周辺回路領域PERIと接続される。
セルコンタクトプラグ540は、周辺回路領域PERIにおいてロウデコーダ594を提供する回路素子620bと電気的に接続される。
【0103】
実施形態において、ロウデコーダ594を提供する回路素子620bの動作電圧は、ページバッファ593を提供する回路素子620cの動作電圧と異なり得る。
例えば、ページバッファ593を提供する回路素子620cの動作電圧がロウデコーダ594を提供する回路素子620bの動作電圧よりも大きくなる。
外部パッドボンディング領域PAには、共通ソースラインコンタクトプラグ580が配置される。
共通ソースラインコンタクトプラグ580は、金属、金属化合物、又はポリシリコンなどの導電性物質によって形成され、共通ソースライン520と電気的に接続される。
共通ソースラインコンタクトプラグ580の上部には、第1メタル層550aと第2メタル層560aが順次に積層される。
例えば、共通ソースラインコンタクトプラグ580、第1メタル層550a、及び第2メタル層560aが配置される領域は、外部パッドボンディング領域PAとして定義される。
【0104】
一方、外部パッドボンディング領域PAには、入出力パッド(505、605)が配置される。
第1基板610の下部には、第1基板610の下面を覆う下部絶縁膜601が形成され、下部絶縁膜601上に第1入出力パッド605が形成される。
第1入出力パッド605は、第1入出力コンタクトプラグ603を介して周辺回路領域PERIに配置される複数の回路素子(620a、620b、620c)の内の少なくとも1つと接続され、下部絶縁膜601によって第1基板610と分離される。
また、第1入出力コンタクトプラグ603と第1基板610との間には、側面絶縁膜が配置され、第1入出力コンタクトプラグ603と第1基板610とを電気的に分離する。
【0105】
第2基板510の上部には、第2基板510の上面を覆う上部絶縁膜501が形成され、上部絶縁膜501上に第2入出力パッド505が配置される。
第2入出力パッド505は、第2入出力コンタクトプラグ503を介して周辺回路領域PERIに配置される複数の回路素子(620a、620b、620c)の内の少なくとも1つと接続される。
実施形態によって、第2入出力コンタクトプラグ503が配置される領域には、第2基板510及び共通ソースライン520などが配置されない。
また、第2入出力パッド505は、第3方向(Z軸方向)においてワードライン530とオーバーラップされない。
第2入出力コンタクトプラグ503は、第2基板510の上面に平行な方向において第2基板510と分離され、セル領域CELLの層間絶縁層を貫通して第2入出力パッド505に接続される。
【0106】
実施形態によって、第1入出力パッド605と第2入出力パッド505は、選択的に形成される。
例えば、メモリ装置500は、第1基板610の上部に配置される第1入出力パッド605のみを含むか、又は、第2基板510の上部に配置される第2入出力パッド505のみを含む。
又は、メモリ装置500が第1入出力パッド605と第2入出力パッド505とをいずれも含む。
セル領域CELLと周辺回路領域PERIそれぞれに含まれる外部パッドボンディング領域PAとビットラインボンディング領域BLBAそれぞれには、最上部メタル層のメタルパターンがダミーパターン(dummy pattern)として存在するか、あるいは最上部メタル層が空いている。
【0107】
メモリ装置500は、外部パッドボンディング領域PAにおいて、セル領域CELLの最上部メタル層に形成された上部メタルパターン572aに対応して周辺回路領域PERIの最上部メタル層に上部メタルパターン572aと同じ形態の下部メタルパターン673aを形成する。
周辺回路領域PERIの最上部メタル層に形成された下部メタルパターン673aは、周辺回路領域PERIにおいて別途のコンタクトと接続されない。
同様に、外部パッドボンディング領域PAにおいて周辺回路領域PERIの最上部メタル層に形成された下部メタルパターンに対応してセル領域CELLの上部メタル層に周辺回路領域PERIの下部メタルパターンと同じ形態の上部メタルパターンを形成する。
【0108】
ワードラインボンディング領域WLBAの第2メタル層640b上には、下部ボンディングメタル(471b、472b)が形成される。
ワードラインボンディング領域WLBAにおいて、周辺回路領域PERIの下部ボンディングメタル(671b、672b)は、セル領域CELLの上部ボンディングメタル(571b、572b)とボンディング方式によって互いに電気的に接続される。
また、ビットラインボンディング領域BLBAにおいて、周辺回路領域PERIの最上部メタル層に形成された下部メタルパターン652に対応してセル領域CELLの最上部メタル層に下部メタルパターン652と同じ形態の上部メタルパターン592を形成する。
セル領域CELLの最上部メタル層に形成された上部メタルパターン592上には、コンタクトを形成しない。
【0109】
図15は、本発明の実施形態によるSSDシステムの概略構成を示すブロック図である。
図15を参照すると、SSDシステム1000は、ホスト1100及びSSD1200を含む。
【0110】
SSD1200は、信号コネクタを介してホスト1100と信号を送受信し、電源コネクタを介して電源を入力される。
SSD1200は、SSDコントローラ1210、補助電源装置1230、メモリ装置(NVM)(1221、1222、122n)、及びバッファメモリ1240を含む。
メモリ装置(1221、1222、122n)は、垂直積層型NANDフラッシュメモリ装置である。
この際、SSD1200のメモリ装置(1221、1222、122n)それぞれは、図1図13を参照して詳述したメモリ装置の実施形態を用いて具現される。
【0111】
上述したように、メモリ装置は、プログラム動作時にオーバービット検出電圧を利用し、オーバープログラムされた不良セルを検出することができる。
メモリ装置は、検出された不良セルに関連する状態情報であるフラグを保存することで不良セルを管理し、不良セルの代わりに、他のメモリ領域にデータを保存する。
したがって、プログラム動作を実行する段階で予め不良セルを検出して管理することで、メモリ装置の信頼度が向上する。
【0112】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0113】
10 メモリシステム
30 周辺回路
100、500 メモリ装置
102 基板
110 メモリセルアレイ
115 絶縁プラグ
116 コンタクトプラグ
118 金属シリサイド膜
120 制御ロジック回路
130 データ入出力回路
140 ページバッファ回路
150 電圧生成器
156 絶縁膜
160、594 ロウデコーダ
200 メモリコントローラ
501 上部絶縁膜
503 第2入出力コンタクトプラグ
505 第2入出力パッド
510 第2基板
520 共通ソースライン
530(531~538) ワードライン
540(541~547) セルコンタクトプラグ
550(a~c) 第1メタル層
560(a~c) 第2メタル層
560c ビットライン
571b、572b、572d 上部ボンディングメタル
572a、592 上部メタルパターン
593 ページバッファ
603 第1入出力コンタクトプラグ
605 第1入出力パッド
610 第1基板
615 層間絶縁層
620a、620b、620c 回路素子
630a、630b、630c 第1メタル層
640a、640b、640c 第2メタル層
652、673a 下部メタルパターン
671b、671c、672b、672c、672d 下部ボンディングメタル
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15