特開 2023-71636 断熱キャリアバッグ

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2023071636

(43)【公開日】2023-05-23

(54)【発明の名称】断熱キャリアバッグ

(51)【国際特許分類】

   B65D 81/38 20060101AFI20230516BHJP

   B65D 77/04 20060101ALI20230516BHJP

【ＦＩ】

B65D81/38 N

B65D77/04 C

【審査請求】有

【請求項の数】12

【出願形態】ＯＬ

【外国語出願】

(21)【出願番号】P 2022181123

(22)【出願日】2022-11-11

(31)【優先権主張番号】20 2021 106 156.1

(32)【優先日】2021-11-11

(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE

(71)【出願人】

【識別番号】520366880

【氏名又は名称】ファ－クー－テック アクチェンゲゼルシャフト

(74)【代理人】

【識別番号】100099759

【弁理士】

【氏名又は名称】青木 篤

(74)【代理人】

【識別番号】100123582

【弁理士】

【氏名又は名称】三橋 真二

(74)【代理人】

【識別番号】100092624

【弁理士】

【氏名又は名称】鶴田 準一

(74)【代理人】

【識別番号】100114018

【弁理士】

【氏名又は名称】南山 知広

(74)【代理人】

【識別番号】100153729

【弁理士】

【氏名又は名称】森本 有一

(74)【代理人】

【識別番号】100211177

【弁理士】

【氏名又は名称】赤木 啓二

(72)【発明者】

【氏名】クリスティナ クレッツェル

(72)【発明者】

【氏名】トビアス ボック

(72)【発明者】

【氏名】ファビアン エッシェンバッハ

(72)【発明者】

【氏名】ヨアヒム クーン

【テーマコード（参考）】

3E067

【Ｆターム（参考）】

3E067AB01

3E067AB26

3E067BA05B

3E067BA05C

3E067BB06C

3E067BB11C

3E067BB14C

3E067BB21B

3E067CA18

3E067DA03

3E067EA32

3E067EB17

3E067EE11

3E067EE16

3E067EE40

3E067FA04

3E067FC01

3E067GA11

3E067GA13

3E067GD01

(57)【要約】

【課題】良好な断熱性を確保し、人が持ち運ぶのに適している断熱キャリアバッグを提供すること。
【解決手段】本発明は、収容空間２を囲むように設計されている底部断熱要素３ａ、周方向の断熱側壁３ｂ及びカバー断熱要素３ｃを有する、断熱ケーシング３を備える、人によって運ばれる断熱キャリアバッグ０に関する。断熱ケーシング３のための内部空間を囲むように設計された底部要素１ａ、周方向の側壁１ｂ、及びカバー要素１ｃを有する、キャリアケーシング１をさらに備え、底部断熱要素３ａ及び／又は断熱側壁３ｂ及び／又はカバー断熱要素３ｃは、少なくとも１つの真空断熱要素を備え、キャリアケーシング１は、人による運搬を可能にする少なくとも１つのキャリア要素６を備える。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

人によって運ばれる断熱キャリアバッグ（０）であって、該断熱キャリアバッグ（０）は、
・収容空間（２）を囲むように設計されている底部断熱要素（３ａ）、周方向の断熱側壁（３ｂ）及びカバー断熱要素（３ｃ）を有する、断熱ケーシング（３）と、
・前記断熱ケーシング（３）のための内部空間を包囲するように設計されている底部要素（１ａ）、周方向の側壁（１ｂ）及びカバー要素（１ｃ）を備える、キャリアケーシング（１）と、を備え、
前記底部断熱要素（３ａ）及び／又は前記断熱側壁（３ｂ）及び／又は前記カバー断熱要素（３ｃ）は少なくとも１つの真空断熱要素を含み、前記キャリアケーシング（１）は、人が持ち運ぶことを可能にする少なくとも１つのキャリア要素（６）を有する、断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項2】

前記真空断熱要素が、それぞれ１ｍＷ／ｍＫ～２００ｍＷ／ｍＫの範囲の熱伝導率λを有する真空断熱パネルを備える、請求項１に記載の断熱キャリアバッグ（０））。

【請求項3】

前記キャリアケーシング（１）が、前記カバー要素（１ｃ）上に配置された少なくとも１つの第１のキャリア要素（６ａ）と、前記側壁（１ｂ）上に配置された少なくとも１つの第２のキャリア要素（６ｂ）とを備える、請求項１又は２に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項4】

前記カバー要素（１ｃ）が、閉鎖部を取り外して前記カバー要素（１ｃ）を移動させることに応答して、前記内部空間（２）への開口部（４）が露出されるように、取り外し可能な前記閉鎖部を有する前記側壁（１ｂ）上に配置される、請求項１～３のいずれか一項に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項5】

前記底部断熱要素（３ａ）が前記底部要素（１ａ）に接続され、前記断熱側壁（３ｂ）が前記側壁（１ｂ）に接続され、前記カバー断熱要素（３ｃ）が前記カバー要素（１ｃ）に、いずれも取り外し可能又は取り外し不能に接続される、請求項１～４のいずれか一項に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項6】

前記底部断熱要素（３ａ）が前記底部要素（１ａ）に接続され、前記断熱側壁（３ｂ）が前記側壁（１ｂ）に接続され、前記カバー断熱要素（３ｃ）が前記カバー要素（１ｃ）に接続され、いずれも面ファスナの手段によって取り外し可能である、請求項５に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項7】

前記断熱ケーシング（３）は、寸法安定性を有するように設計されている、請求項１～６のいずれか一項に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項8】

前記キャリアケーシング（１）が、寸法安定性又は変形可能であるように設計されている、請求項１～７のいずれか一項に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項9】

前記底部断熱要素（３ａ）及び／又は前記カバー断熱要素（３ｃ）が、前記断熱側壁（３ｂ）に取り外し可能に接続される、請求項１～８のいずれか一項に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項10】

前記底部断熱要素（３ａ）及び／又は前記カバー断熱要素（３ｃ）が、面ファスナの手段によって前記断熱側壁（３ｂ）に取り外し可能に接続される、請求項９に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項11】

前記底部断熱要素（３ａ）及び／又は前記断熱側壁（３ｂ）及び／又は前記カバー断熱要素（３ｃ）が、それぞれ保護層（５）を有する、請求項１～１０のいずれか一項に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【請求項12】

前記キャリアバッグ（０）が、バックパック又は自転車用バッグである、請求項１～１１のいずれか一項に記載の断熱キャリアバッグ（０）。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

発明は、独立請求項に記載の、人によって運ばれる断熱キャリアバッグに関する。

【背景技術】

【0002】

断熱キャリアバッグは、温度制御された輸送のための断熱容器の技術分野に関する。それらは、温度に敏感な輸送物品、例えば食品又は飲料を、例えば夏に、冷却された環境で輸送する目的に役立つ。

【0003】

特に、輸送箱の形態の断熱容器が知られている。そのような断熱輸送箱は、通常、屋外の高温での輸送のための積み込みと収納が容易になるように設計される。

【0004】

これに関連して、断熱輸送箱は例えば、成形型において発泡材料を発泡させることによって所望の形状に形成される成形発泡部品から形成される。そのような断熱輸送箱は、有利には特に効率的な断熱を提供する真空断熱パネルで断熱される。しかしながら、このような輸送箱は、人が持ち運ぶのにあまり適していないという欠点がある。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明の目的は良好な断熱性を確保し、人が持ち運ぶのに適していることによって、従来技術の欠点を克服する断熱キャリアバッグを提供することである。

【0006】

この目的は、独立請求項による断熱キャリアバッグによって達成される。有利な実施形態は、それぞれの従属請求項の主題を形成する。

【課題を解決するための手段】

【0007】

本発明は人によって運ばれるべき断熱キャリアバッグを包含し、このキャリアバッグは底部断熱要素と、周方向の断熱側壁と、内部空間を囲むように設計されたカバー断熱要素とを有する断熱ケーシングと、底部要素と、周方向の側壁と、カバー要素とを有するキャリアケーシングをさらに備え、このキャリアケーシングは内部空間及び断熱ケーシングを囲むように設計され、底部断熱要素及び／又は断熱側壁及び／又はカバー断熱要素は少なくとも１つの真空断熱要素（真空断熱パネル－ＶＩＰ）を備え、キャリアケーシングは人によって運ばれることを可能にする少なくとも１つのキャリア要素を備える。キャリアケーシングは頑丈で摩耗性の外面を提供するために、可撓性の頑丈な不織布、プラスチック、又は金属材料から作製される。キャリア要素は、ハンドル又は一対のショルダーストラップであってもよい。このようにして、使用される真空断熱パネルに起因して、特にスリムな設計外観を有する、洗練された断熱キャリアバッグを実現することができる。

【0008】

有利な態様によれば、真空断熱要素は、それぞれ１ｍＷ／ｍＫ～２００ｍＷ／ｍＫの範囲の熱伝導係数λを有する真空断熱パネルを備える。真空断熱パネルはその固有の剛性のために、特に単純な設計を達成するという利点を有する。

【0009】

好ましくは、キャリアケーシングがカバー要素上に配置された少なくとも１つの第１のキャリア要素と、側壁上に配置された少なくとも１つの第２のキャリア要素とを有する。有利には、キャリア要素がカバー要素上の中央に配置されたハンドル、又はカバー要素に取り付けられた１つの端部をそれぞれ有する２つの肩ストラップであってもよい。

【0010】

好ましい態様によれば、カバー要素は閉鎖部を取り外し、カバー要素を移動させることによって、内部空間内への開口部の露出をもたらすように、取り外し可能な閉鎖部を有する側壁上に配置される。この閉鎖部は、ジッパーであってもよい。

【0011】

好ましくは底部断熱要素が底部要素に接続され、断熱側壁は側壁に接続され、カバー断熱要素はいずれの場合も、取り外し可能又は取り外し不可能な方法でカバー要素に接続される。取り外し可能な連結は、対応するポケット形状の凹部への挿入の手段によって実現することができる。非剥離可能な接続の場合、接着剤が要素間に塗布されてもよい。

【0012】

さらに好ましくは、底部断熱要素は底部要素に接続され、断熱側壁は側壁に接続され、カバー断熱要素はそれぞれ面ファスナの手段によって取り外し可能にカバー要素に接続される。このようにして、要素は、互いに対してそれらの位置に固定することができる。

【0013】

有利には、断熱ケーシングが寸法的に安定であるように設計される。真空断熱パネルの固有の剛性は、断熱ケーシングの寸法安定性を作り出すのに適している。

【0014】

特に好ましくは、底部断熱要素及び／又はカバー断熱要素が断熱側壁に取り外し可能に接続される。

【0015】

別の態様によれば、底部断熱要素及び／又はカバー断熱要素は、面ファスナによって断熱側壁に取り外し可能に接続される。

【0016】

有利には、底部断熱要素及び／又は断熱側壁及び／又はカバー断熱要素がそれぞれ保護層を備える。

【0017】

好ましくは、キャリアバッグがバックパック又は自転車バッグである。

【0018】

本発明は、図面に示された例を参照して以下にさらに説明される：

【図面の簡単な説明】

【0019】

【図1】図１は、本発明の例示的な実施形態によるバックパックとしての断熱キャリアバッグの斜視図である。

【図2】図２は、図３のバックパックの側断面図である。

【図3】図３は、図１のキャリアバッグ用断熱ケーシングの斜視図である。

【発明を実施するための形態】

【0020】

図１には、本発明の例示的な実施形態による、人によって運ばれる断熱キャリアバッグ０が示されている。

【0021】

内部には断熱ケーシング３の上部が見られ、これは図示の閉状態では担持される物品を収容するための収容空間を囲み、カバー断熱要素３ｃの一部分は上側を有する断熱ケーシング３から見ることができる。

【0022】

図に部分的に見える内側断熱ケーシング３は、キャリアケーシング１によって囲まれている。キャリアケーシング１は、その下側に矩形の底部要素１ａを備える。完全に周方向の側壁１ｂは底部要素１ａから上方に延在し、内部に、断熱ケーシング３が同一平面上に封入されるような形状及び寸法を有する矩形レイアウトを有する内部空間を形成する。上に重なるカバー要素１ｃは、側壁１ｂに接続されて内部空間２及び断熱ケーシング３を囲む横方向周方向閉鎖部を有する。

【0023】

カバー要素１ｃはジッパーで閉鎖可能であるように側壁１ｂ上に配置され、閉鎖を解除し、カバー要素１ｃを移動させることに応答して、内部空間２への開口部４が露出される。

【0024】

この例では、底部断熱要素３ａ及び断熱側壁３ｂ及びカバー断熱要素３ｃがちょうど１つの真空断熱要素を有する。

【0025】

図示されたバックパックでは、キャリアケーシング１が人による運搬を可能にするために、運搬ハンドル６ａ及び２つの肩ストラップ６ｂの形態の３つのキャリア要素６ａ、６ｂを有する。

【0026】

図２にバックパックの側断面図を示す。断熱ケーシングは、下にある底部断熱要素３ａと、横方向に周方向の断熱側壁３ｂと、搬送される物品のための収容空間２を囲む上にあるカバー断熱要素３ｃとを備えて形成される。

【0027】

この点に関して、底部断熱要素３ａは底部要素１ａに接続され、断熱側壁３ｂは側壁１ｂに接続され、カバー断熱要素３ｃはそれぞれベルクロ（登録商標）の手段によって取り外し可能にカバー要素１ｃに接続される。

【0028】

図３は、図１からのバックパック用の取り外された断熱ケーシングの斜視図を示す。断熱ケーシング３は、それぞれの場合の真空断熱要素が真空断熱パネルであるという点で、寸法安定性を有するように形成される。真空断熱パネルはそれぞれ、１ｍＷ／ｍＫ～２００ｍＷ／ｍＫの範囲の熱伝導係数λを有する。

【0029】

底部断熱要素３ａ及び／又は断熱側壁３ｂ及び／又はカバー断熱要素３ｃは、それぞれ、正方形の頑丈な布片の形態の保護層５を有する。

【図1】

【図2】

【図3】

【外国語明細書】