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特開2023-71965材料を医療器具に適用するためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023071965
(43)【公開日】2023-05-23
(54)【発明の名称】材料を医療器具に適用するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B05D 1/26 20060101AFI20230516BHJP
   B05D 3/00 20060101ALI20230516BHJP
   B05D 7/00 20060101ALI20230516BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20230516BHJP
   B05D 5/12 20060101ALI20230516BHJP
   B05C 5/00 20060101ALN20230516BHJP
   B05C 11/10 20060101ALN20230516BHJP
   B05C 13/02 20060101ALN20230516BHJP
【FI】
B05D1/26 Z
B05D3/00 C
B05D7/00 K
B05D7/24 301P
B05D5/12 B
B05C5/00 101
B05C11/10
B05C13/02
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023036335
(22)【出願日】2023-03-09
(62)【分割の表示】P 2020506709の分割
【原出願日】2018-08-21
(31)【優先権主張番号】62/548,129
(32)【優先日】2017-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517370582
【氏名又は名称】イーコム メディカル, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ECOM MEDICAL, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】コー, マイケル ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ロウリー, ガイ ラッセル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】生体の腔内部で診断または治療処置を実行するための方法を提供する。
【解決手段】第1のモータと、第1のモータによって回転可能であり、細長い部材を可逆的に把持するように構成され、それによって、第1のモータの回転により、細長い部材をその長手方向軸線を中心として回転させるようになっている、係合部材と、第1の流動性状態を有する流体を分配するように構成された流体ディスペンサであって、オリフィスを有する遠位端部を有する細長い分配導管を含み、オリフィスが、細長い部材の表面に隣接して配置されるように構成されている、流体ディスペンサと、オリフィスがその相対的な位置を細長い部材の長手方向軸線に沿って変化させるように、細長い部材または細長い分配導管のうちの少なくとも一方を動かすように構成された、第2のモータと、を含み、細長い分配導管の遠位端部が、細長い部材の表面上に付勢を加えるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料の所定のパターンを細長い管状基材に適用するための方法であって、
細長いチューブの第1の部分を、第1のモータによって回転されるように構成された係合部材に固定し、前記細長いチューブを前記係合部材と同時に回転できるようにするステップと、
前記第1のモータを第1の一定速度で作動させて、前記細長いチューブを回転させるステップと、
第2のモータを第2の一定速度で作動させて、前記細長いチューブの長手方向軸線に沿って前記細長いチューブと分配導管との間の相対変位を変化させるステップと、
導電性接着剤の所定のらせん状パターンを前記細長いチューブの表面に形成するために、前記分配導管のオリフィスを前記細長いチューブの前記表面に近接させたままで、前記導電性接着剤を流体ディスペンサから前記分配導管を通して前記分配導管のオリフィスから放出するステップであって、前記細長いチューブ上に細長い導電性トレーシングを形成するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記導電性接着剤の前記所定のらせん状パターンが、前記第1のモータによって前記細長いチューブを回転させるにつれて、放出された前記導電性接着剤が前記オリフィスから離れるように前記表面に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記細長いチューブが非円形の外周を有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記放出するステップが、前記分配導管の遠位端部が前記細長いチューブの1回転にわたって前記細長いチューブの前記表面と接触したままになるように、前記分配導管の前記遠位端部によって前記細長いチューブの前記表面に対して付勢を加えることをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記細長い導電性トレーシングに電極を結合するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記電極を結合するステップが、前記導電性接着剤を前記流体ディスペンサから前記分配導管を通して前記分配導管の前記オリフィスから放出することにより、前記細長いチューブ上にバンドを形成することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
コントローラを作動させて、前記第1のモータおよび前記第2のモータにコマンドを提供し、前記第1のモータおよび前記第2のモータに連続動作で前記細長いチューブと前記オリフィスとの間のらせん運動を生じさせるステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項8】
前記分配導管がステンレス鋼チューブを備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項9】
前記分配導管の遠位端部が曲線形状を有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項10】
第3のモータを作動させて、前記分配導管の遠位端部と前記細長いチューブの前記表面との間の距離を調節するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項11】
前記分配導管の前記遠位端部と前記細長いチューブの前記表面との間の前記距離に関する情報を近接センサによって提供するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記近接センサがレーザを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記導電性接着剤を第1の流動性状態から第2の実質的に固化した状態に変化させるか、または変化することを可能にするステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項14】
前記細長い導電性トレーシングの上に誘電材料を適用するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明の分野は、生体の腔内部で診断または治療処置を実行するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]可撓性プラスチック材料で作られた医療器具に機能性を付加するため、膨張式カフ、風船、スリーブ、または膜上に導電性フレキシブル電子回路を印刷するプロセスが開発された。いくつかの代表的な実施形態は、気管内チューブ、経鼻胃チューブを含むが、これらに制限されない。非円形である外周を有する管、またはある程度の複雑さを有する特徴部に対して、このプロセスを使用する場合、問題が生じる。
【発明の概要】
【0003】
[0003]本開示の一実施形態では、材料の所定のパターンを細長い管状基材上に適用するための機構が、第1のモータと、第1のモータによって回転可能であり、長手方向軸線を有する細長い部材を可逆的に把持するように構成され、それによって、第1のモータの回転により、細長い部材をその長手方向軸線を中心として回転させるようになっている、係合部材と、第1の流動性状態を有する流体を分配するように構成された流体ディスペンサであって、流体ディスペンサが、オリフィスを有する遠位端部を有する細長い分配導管を含み、オリフィスが、細長い部材の表面に隣接して配置されるように構成されている、流体ディスペンサと、オリフィスがその相対的な位置を細長い部材の長手方向軸線に沿って変化させるように、細長い部材または細長い分配導管のうちの少なくとも一方を動かすように構成された、第2のモータと、を備え、細長い分配導管の遠位端部が、細長い部材の表面上に付勢を加えるように構成されている。
【0004】
[0004]本開示の別の実施形態では、材料の所定のパターンを細長い管状基材上に適用するための機構が、第1のモータと、第1のモータによって回転可能であり、長手方向軸線を有する細長い部材を可逆的に保持するように構成され、それによって、第1のモータの回転により、細長い部材をその長手方向軸線を中心として回転させるようになっている、係合部材と、第1の流動性状態を有する流体を分配するように構成された流体ディスペンサであって、流体ディスペンサが、オリフィスを有する遠位端部を有する細長い分配導管を含み、オリフィスが、細長い部材の表面に隣接して配置されるように構成されている、流体ディスペンサと、オリフィスがその相対的な位置を細長い部材の長手方向軸線に沿って変化させるように、細長い部材または細長い分配導管のうちの少なくとも一方を動かすように構成された、第2のモータと、係合部材から第1の距離だけ離間し、第1、第2、および第3のローラを含む、可変ベアリングであって、第1、第2、および第3のローラがそれぞれ、細長い部材の一回転にわたって細長い部材の表面に同時に接触するように構成されている、可変ベアリングと、を備える。
【0005】
[0005]本開示のさらに別の実施形態では、中空または管状構造体を有するおもちゃが、第1の表面と、第1の表面上に配された1つまたは複数のエレクトロルミネセント素子と、1つまたは複数のエレクトロルミネセント素子を動作させるように構成された回路と、を含む。
【0006】
[0006]本開示のさらに別の実施形態では、防曇アイウェアが、フレームと、フレームに連結された1つまたは複数のレンズと、フレームまたは1つまたは複数のレンズのうちの少なくとも一方の上に保持された1つまたは複数の加熱素子と、を含む。
【0007】
[0007]本開示のさらに別の実施形態では、飲用グラスが、内側表面および外側表面を有する容器本体と、内側表面または外側表面のうちの少なくとも一方に保持された1つまたは複数の加熱素子と、を含む。
【0008】
[0008]本開示のさらに別の実施形態では、材料の所定のパターンを細長い管状基材上に適用するための方法が、非円形外周を有する細長いチューブの第1の部分を、第1のモータによって回転されるように構成された係合部材に固定し、それによって、細長いチューブを係合部材と同時に回転できるようにするステップと、第1のモータを動作させて細長いチューブを回転させるステップと、第2のモータを動作させて、細長いチューブと分配導管との間の相対変位を細長いチューブの長手方向軸線に沿って変化させるステップと、導電性接着剤を流体ディスペンサから分配導管を通じて放出して、導電性接着剤の所定のパターンを細長いチューブの表面上に形成するステップと、を含み、導電性接着剤の所定のパターンは、非円形外周に沿った表面の少なくとも180°を、長手方向軸線に沿った少なくとも2mmの幅にわたって覆う。
【0009】
[0009]本開示のさらに別の実施形態では、医療器具が、外側円筒形表面、内腔、壁、壁の第1の穴、および壁の第2の穴を有する、ポリマーチューブと、チューブの内腔を少なくとも部分的に通って延びる導体であって、第1の穴を出て第2の穴に入る、導体と、第1の穴と第2の穴との間の部分において導体をチューブの外側円筒形表面に固定する第1の導電性接着剤層と、第1の穴と第2の穴との間の部分において導体および第1の導電性接着剤層を覆う第2の導電性接着剤層と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施形態による、接着剤を細長い構成要素に適用するための機械の斜視図である。
図2図1の機械の上面図である。
図3図1の機械の斜視図である。
図4】本開示の実施形態による、図1の機械の動的ローラベアリングの詳細図である。
図5】本開示の実施形態による、図1の機械の接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図6】本開示の実施形態による、コントローラの平面図である。
図7A】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図7B】さらなるチューブの回転後の図7Aの接着剤ディスペンサの詳細図である。
図7C】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図7D】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図7E】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図7F】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図7G】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図7H】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図7I】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図7J】本開示の実施形態による、接着剤ディスペンサおよび針の詳細図である。
図8】本開示の実施形態による、動的ローラベアリングを有する固定具の斜視図である。
図9図8の固定具の側面図である。
図10図8の固定具の正面図である。
図11】本開示の実施形態による、使用中に接着剤を細長い構成要素に適用するための機械の斜視図である。
図12】第1の状態にある使用中の図11の機械の側面図である。
図13】第2の状態にある使用中の図11の機械の側面図である。
図14】第3の状態にある使用中の図11の機械の側面図である。
図15】第4の状態にある使用中の図11の機械の側面図である。
図16】第1の動作段階における図11の機械の正面図である。
図17】第2の動作段階における図11の機械の正面図である。
図18】第3の動作段階における図11の機械の正面図である。
図19】第4の動作段階における図11の機械の正面図である。
図20】第5の動作段階における図11の機械の正面図である。
図21】第6の動作段階における図11の機械の正面図である。
図22】本開示の実施形態による電気接続部を形成する第1のプロセス中の構成要素の斜視図である。
図23】電気接続部を形成する第2のプロセス後の図22の構成要素の斜視図である。
図24】本開示の実施形態による、近接センサの側面図である。
図25】本開示の実施形態による、近接センサの側面図である。
図26】本開示の実施形態による、近接センサの側面図である。
図27】本開示の実施形態による、近接センサの端面図である。
図28】エレクトロルミネセント素子を有する風船の斜視図である。
図29】エレクトロルミネセント素子を有するおもちゃのダーツの斜視図である。
図30】抵抗加熱素子を有する眼鏡の斜視図である。
図31】抵抗加熱素子を有するスキー用ゴーグルの斜視図である。
図32】抵抗加熱素子を有する水泳用ゴーグルの斜視図である。
図33】抵抗加熱素子を有する飲用グラスの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0052]本発明の実施形態は、細長いチューブもしくはシャフト、または成形表面(contoured surfaces)上に適用された材料の所定のパターンを有する医療器具、医療器具の構成要素、または他の非医療器具もしくは構成要素を製造するための機械および方法、ならびにこれらの機械を使用するための方法を含む。
【0012】
[0053]いくつかのタイプの医療器具は、ポリマー体、シャフト、管、または風船によって保持された導電性トレースを利用する。少なくともいくつかが粘膜組織に接触する、体腔内部に配列された電極センサを用いた血流の生体インピーダンス法の例は、1998年8月11日に発行され、発明の名称を「APPARATUS AND METHOD OF BIOELECTRICAL IMPEDANCE ANALYSIS OF BLOOD FLOW」とする、米国特許第5,791,349号明細書、1998年7月21日に発行され、発明の名称を「APPARATUS AND METHOD OF BIOELECTRICAL IMPEDANCE ANALYSIS OF BLOOD FLOW」とする米国特許第5,782,774号明細書、2000年8月1日に発行され、発明の名称を「APPARATUS AND METHODS OF BIOELECTRICAL IMPEDANCE ANALYSIS OF BLOOD FLOW」とする、米国特許第6,095,987号明細書、および2001年9月18日に発行され、発明の名称を「APPARATUS AND METHODS OF BIOELECTRICAL IMPEDANCE ANALYSIS OF BLOOD FLOW」とする、米国特許第6,292,689号明細書で見ることができ、これらはすべて、あらゆる目的で参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0013】
[0054]センサおよび導電性トレースを有する装置はまた、2016年11月10日に公開され、発明の名称を「SYSTEMS AND METHODS FOR INTERNAL ECG ACQUISITION」とする、国際公開番号WO2016/179563号明細書、および2017年11月2日に出願され、発明の名称を「SYSTEMS AND METHODS FOR INTERNAL ECG ACQUISITION」とする、共有の米国特許出願第15/571,350号明細書に記載するように、電気的タイミング情報を提供するために患者の身体から心電図信号を入手するのに利用され得、これらの特許文献はいずれもあらゆる目的で参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0014】
[0055]センサ、導電性トレース、または他のパターンを、非円形である外周を有する管上に、または、ある程度の複雑さを有するか、もしくは非平面である特徴部上に、適用する場合に、問題が生じる。図1および図2は、導電性接着剤102を、細長い基材104、またはカテーテルチューブもしくはプローブ本体を含む、医療器具シャフト(管)に適用するように構成された、機械100を示す。機械100は、基部106を備え、基部106は、基部106に固定された静止底部分110を有する長手方向スライド108と、静止底部分110に対してスライド可能である変位可能な上部分112と、を含む。上部分112に取り付けられ、上部分と共に移動可能であるのが、モータ114である。モータ114は、医療器具シャフト104の端部分118に固定可能、かつこれから解放可能となるように構成された、ロック部材116(または係合部材)に回転連結される。ロック部材116は、医療器具シャフト104の周りでユーザによって締められるか、または緩められ(もしくはロックおよびロック解除され)得る、チャックまたはシンチまたは圧縮ロック(トーイボーストシール(Touhy-Borst seal)に類似)を備え得る。あるいは、ロック部材116は、磁石を含み得、医療器具シャフト104の内腔内部に設置された鉄鋼材料(例えば、ステンレス鋼マンドレル)に固定されるように構成され得る。ロック部材116が医療器具シャフト104にロックまたは固定されると、ロック部材116の回転により、医療器具シャフト104の1対1の回転が生じる。よって、モータ114の動作により、医療器具シャフト104は、ロック部材116を介して回転される。1つまたは複数のギヤ117が、モータ114とロック部材116との間に設置され、モータ114の回転に対してロック部材の回転を加速もしくは減速させ、かつ/または回転方向を変化させることができる。よって、ロック部材116および医療器具シャフト104は、モータ114の回転子もしくはシャフトと同じ方向に、またはモータの回転子もしくはシャフトとは反対方向に、回転させられ得る。さらに、ロック部材116および医療器具シャフト104は、モータ114の回転子もしくはシャフトと同じ回転速度、またはモータの回転子もしくはシャフトとは異なる回転速度で(より遅いか、もしくはより速く)回転させられ得る。本明細書における目的は、機械100が、円形外周を有する(すなわち、断面で見た場合)シャフトもしくは管104だけでなく、D字形、長円形、卵形、または楕円形外周を含むがこれらに制限されない、非円形外周を有するシャフトもしくは管104にも適応することである。ロック部材116は、円形または非円形の管104に固定可能(かつこれから解放可能)となるように構成され、それによって、管104にロックされると、モータ114は、ロック部材116を回転させるように動作され得、よって、管104をその長手方向軸線120を中心として回転させる。
【0015】
[0056]モータ122が、(図1に示すように、管104の長手方向軸線120に平行な)いずれかの長手方向に、底部分110に対して、長手方向スライド108の上部分112を長手方向に移動させるように構成される。コントローラ124が、モータ114、122の動作を制御するように構成され、それによって、管104の回転と長手方向運動との任意の組み合わせが達成され得る。当技術分野で既知のいくつかのコントローラ124、例えば、図6にさらに詳細に示される、米国メリーランド州ブルックビルのSynthetos,LLCが販売する、USBベースのCNC6軸コントローラであるTinyG(商標)、が使用され得る。
【0016】
[0057]機械100は、シリンジ126を含み、これは、プランジャ/バレルシリンジを含み得るか、または、内圧で作動されるシリンジであってよい。図1から図2のシリンジ126は、加圧注入システム128に対して、これらの間に接続されたガスライン130を介して取り付けられる。加圧注入システム128は、空気、濾過空気、窒素、または二酸化炭素を含む、いくつかのガスを使用し得る。注入中にシリンジ126のバレル132の内部に送達される内圧は、約4ポンド/平方インチ(0.27atm)~約12ポンド/平方インチ(0.82atm)、または約6ポンド/平方インチ(0.41atm)~約8ポンド/平方インチ(0.54atm)であってよいが、利用される圧力は、シリンジ126と共に使用されている中空(皮下)針136の内径および長さ次第であってもよい。シリンジ126のバレル132は、導電性接着剤134を満たされ、シリンジ126/加圧注入システム128は、針136または他のチューブ(金属、プラスチックなど)を通じて、導電性接着剤134を注入するように構成される。図5を見ると、針136は、シリンジ126のバレル132に流体連結された近位ハブ138を含む。針136はまた、オリフィス142を有する遠位部分140を含み、オリフィス142を通じて、注入された導電性接着剤134が加圧時に出る。いくつかの実施形態では、シリンジ126は、(例えば、x、y、およびz軸に沿って)長手方向スライド108の上部分112に対して、相対位置が手動で調節可能であってよい。シリンジ126はまた、例えば、湾曲するか、または略まっすぐでない針136が利用される場合に、回転可能であってよい。他の実施形態では、少なくとも1つのモータ144、例えば、1つ、2つ、3つ、または4つのモータが、シリンジ126の位置および/または角度の向きを自動的に調節するため、さらに具体的には、管104に対して、針136のオリフィス142の位置および向きを調節するために、使用され得る。本明細書でさらに説明するように、管104がモータ114によって回転される間に非円形外周を有する管104の表面146との密接な関係にオリフィス142を維持するための複数の手段が説明される。これらの手段はまた、管104の表面146との密接な関係にオリフィス142を維持するように構成され得る。例えば、管104が先細になる外側横方向寸法または直径を有する場合、これは、管104がモータ122によって長さ方向に変位されるときに管104の隣接部分の直径を変化させる。
【0017】
[0058]いったんオリフィス142が導電性接着剤134で覆われるかまたはコーティングされる管104の表面146に近接させられると、予めプログラムされた一連の(モータ114を介する)管104の回転および(モータ122を介する)管104の長手方向運動が、(例えば、コントローラ124によって)実行され、加圧注入システム128は、管104の表面146上に適用された導電性接着剤134の特定のパターンを作り出すために(手動で、またはコントローラ124からのコマンドを介して)導電性接着剤134を注入するようコマンドを与えられる。接着剤134のパターン148の適用後の別個の管104は、図1において、基部106の上で長手方向スライド108の隣で支持されて示されている。パターン148は、導電性バンド150a~150c、または長手方向トレーシング152を含み得、これは、はんだまたは他の接合方法を用いて、導電性バンド150a~150cのうちの1つまたは複数を導電体(銅線など)(不図示)に電気的に接続するのに使用され得る。バンド150a~150cおよび長手方向トレーシング152の適用後、長手方向トレーシング152の上に、またバンド150a~150cの一部の上にも、またははんだ接合部の上に、誘電材料を適用するのが望ましい場合がある。誘電材料は、シリンジ126と同様のシリンジ内に配置され、導電性接着剤134と同様に機械100によって適用され得る。二次硬化または固化プロセスも、いったん適用された、導電性接着剤134または誘電材料のいずれかの、液体または流動性形態から、さらに固体または硬化した形態への変化を加速させるか、最適化するか、または単に完了させるために使用され得る。二次動作は、機械100に連結された転換モジュール(不図示)によって実行されるか、または、機械100と共に使用され得る。いくつかの実施形態では、(例えば、上昇した)温度が、加熱器、例えば、温風、赤外線加熱、ハロゲンランプ、放射、架橋を用いて、使用され得る。他の実施形態では、紫外線(UV)硬化が組み込まれ得る。他の実施形態では、化学的接着促進剤が、例えばスプレーによって、適用され得る。管104は、制御された均一な様式で所望の変化または凝固を生じさせるために、温度または放射を適用する間、回転され得る。バンド150a~150cは、センサ、電極、(電気接続のための)接点、および/または加熱素子(例えば、抵抗加熱器)を含む、医療器具に共通のいくつかの異なる素子として機能するように組み込まれ得る。導電性接着剤134または誘電材料はそれぞれ、シリンジ126内に入れられる前に混合されガス抜きされ得(必要な場合)、または、他の実施形態では、それらは、事前混合され、凍らせて保管され、その後、使用前に解凍され得る。コンピュータプログラムが、非一時的なコンピュータ可読媒体において実現され得、これは、1つまたは複数のコンピュータ上で実行された際に、モータ114、122、144のうちの少なくとも1つを動作させる命令を提供する。
【0018】
[0059]医療用シャフトおよび管は、しばしば非円形外周を有する。多内腔押出は、ポリマー管材料の冷却および凝固中の不均一の冷却または不均一の応力により、典型的には、管に丸くない断面を作り出す。多くの医療器具シャフトは、複合構造を有し、丸くない断面を生じる特定の素子を含む(硬化ワイヤ、電線、ガイドワイヤ内腔)。管104の丸さまたは丸みのなさの程度に関わらず、バンド150a~150cまたは他の特徴部、例えば長手方向トレーシング152が、管104の表面146上にスムーズかつ連続して置かれることが望ましいので、丸くない(非円形外周を有する)管104は、回転中に安定するように、機械100内部に保持される。
【0019】
[0060]1つまたは複数の保持部材154は、管104を支えるように、また、針136の遠位部分140およびオリフィス142が、覆われるかまたはコーティングされる管104の表面146の部分にアクセスすることができるように、構成される。図3および図4を見ると、保持部材154は、フィンガ156a~156eを含み、これは、保持部材154と共に、ローラ158、160、162を保持し、これらのローラ158、160、162は、円形外周または非円形外周を有する細長い部材の周りに3つの向かい合う線形接点を維持するように、捕捉ローラvブロックとして役立つよう構成される。ローラ158、160、162は、ロック部材116から、例えば、約1cm~約100cm、または約2cm~約50cm、または約2cm~約25cmの長手方向距離だけ離間している。例えば、図1では、支えられて、非円形外周を有する管104の制御された回転を可能にする、保持部材154aが示され、支えられて、略円形外周を有するマンドレル164の制御された回転を可能にする、保持部材154bが示されている。
【0020】
[0061]図8から図10を見ると、保持部材254は、アクセストラフ257a~257gによって分離された、フィンガ256a~256hを備える。保持部材254の長さに延びる長手方向空間259は、管104またはマンドレル164の設置を可能にするように構成される。特に第1のフィンガ256aに注目すると、第1のローラ258は、フィンガ256aの第1の突出部205の穴203を通って、またフィンガ256aの第2の突出部209の穴(不図示)を通って、設置された、第1のピン201を中心として回転可能である。第1のローラ258は、第1の軸211を中心として回転するように構成され、よって、第1の軸211は、保持部材254に対して静止している。第2のローラ260は、フィンガ256aの第3の突出部217の穴215を通って、また、フィンガ256aの第4の突出部219の穴(不図示)を通って、設置された、第2のピン213を中心として回転可能である。第2のローラ260は、第2の軸221を中心として回転するように構成され、よって、第2の軸221も、保持部材254に対して静止している。第1のローラ258および第2のローラ260は、第1の部分223および第2の部分225それぞれに、ローラvブロックを形成する。第3のローラ262は、アーム233の第1の突出部231の第1の穴229およびアーム233の第2の突出部237の第2の穴(不図示)を通ってピン227によって回転保持される。アーム233は、軸239において保持部材254に回転連結される。よって、アーム233は、保持部材254に対して静止している、軸239を中心として円弧241を描いて回転する。アーム233は、(保持部材254の穴を通る)ピン242によって回転保持される。第3のローラ233は、軸243を中心として回転し、軸243は、アーム233に対して静止しているが、保持部材254に対して移動可能である(静止していない)。第1の付勢部材247および第2の付勢部材249は、図9においてらせんばね素子として示されている。付勢部材247、249は、図3の保持部材154のアーム(見えない)の付勢部材147と類似しており、1つまたは複数の弾性バンドを備える。らせんおよび非らせんばねを含む、他のタイプの付勢部材が使用され得る。これらは、板ばね、リビングヒンジ、および弾性限界内で動作するように構成された、介在圧迫材料を含む。図9に戻ると、第1の付勢部材247は、アーム233および保持部材254第1の部分251に連結され、第2の付勢部材249は、アーム233および保持部材254の第2の部分253に連結される。よって、ローラ262は、第1のローラ258および第2のローラ260に近づくか、もしくはこれらから遠ざかることによって調節され、丸くない管もしくはシャフトの横方向寸法の変化に適応することができ、よって、管104の回転中に管104の表面146上のすべての点において回転する3点(線)接触を可能にする。これは、図11から図15でさらに詳細に説明される。
【0021】
[0062]図11は、第1の内腔272および第2の内腔274のそれぞれが中に延びる、2内腔管270を備えた、図8の保持部材254を示す。図11の保持部材254は、付勢部材247、249がアーム233と保持部材254との間の内部板ばね261で置換されている点で、図8の保持部材254から変更されている。管270は、非円形外周を有し、実質的にD字形である。管270が(例えば、機械100のモータ114によって)回転すると、アーム233は、板ばね261によって加えられる付勢から、開閉し、それによって、ローラ262は、管270の表面263との接触を維持し、ローラ262はまた、管270をローラ258、260それぞれに押し付ける。よって、アーム233の動きにより、ローラ258、260、262は可変ベアリングとして役立つことができる。図12では、第1の内腔272および第2の内腔274は、それぞれ左および右に配置される。図13では、管270は、湾曲した矢印で示す回転方向に60°回転されている。図14では、管270は、この同じ回転方向にさらに30°回転されている。図15では、管270は、この同じ回転方向にさらに60°回転されている。いかなる場合も、ローラ258、260、262はそれぞれ、管270の表面263との接触を維持し、よって、管の向きを安定させ維持する。管270の長手方向軸線265は、管270が、ローラ258、260、262との接触を維持するために必要に応じて上下左右に動くことができるので、必ずしも保持部材254に対して静止したままではないことに留意されたい。分かるように、針136のオリフィス142を管270の表面263の近くに維持する他の手段も本明細書に記載される。
【0022】
[0063]図7Aは、2内腔の楕円形チューブ280が、湾曲した矢印に対応する回転方向に回転しているところを示す。シリンジ282は、導電性接着剤284を、(皮下管または針を含み得る)管286を通じて、オリフィス288から、注入し、これによって、導電性接着剤284を、チューブ280の表面290上に適用して、特徴部292を作る。管286の遠位部分294は、チューブ280の表面290に対して予荷重力Fで押し下げられ、それによって、チューブ280が図7Bの位置まで回転されると、管286の遠位部分294(よって、オリフィス288)は、(例えば、屈曲により)下がって、チューブ280の表面290と接触したままとなる。遠位部分294は、チューブ280が一回転する間中、またチューブ280が複数回回転する間中、チューブ280の表面290と接触したままとなるように構成される。よって、管286のオリフィス288が非円形外周の360°の回転にわたってチューブ280の表面290の近くにとどまることが確実となる、予荷重力Fが選択され得る。図7Aおよび図7Bでは、予荷重力は、ステンレス鋼などの金属材料であってよいか、または、ポリマー材料、例えばPTFE、ポリエチレン、もしくはポリプロピレンであってよい、管286の片持ち梁の曲げに全面的に基づいて、付勢される。管286の直径、長さ、または壁厚は、所望の予荷重力を達成するために、選択された各異なる材料(係数)で変更され得る。さらに、特定の荷重変位(ひずみ)が、所望の予荷重を達成するように選択され得る。多様な管286が本明細書に記載される実施形態のいずれでも利用され得るが、代表的な管286は、0.0045インチ~0.0095インチ、または約0.005インチ~約0.007インチの内径を有する、304ステンレス鋼の皮下管を含む。
【0023】
[0064]図7Cは、代替的な実施形態を示し、予荷重付勢が、管296の片持ち梁の曲げの代わりに、付勢要素によって達成される。シリンジ282は、中空の可撓性ベローズ297を介して管296に流体取り付けされ、これにより、管296とシリンジ282との間の角度変位(角形成)295を可能にする。引っ張りばね298および対向する圧縮ばね299は、管296の遠位部分293(よって、オリフィス291)をチューブ280の表面290に対して付勢する予荷重力Fを提供する。他の実施形態では、引っ張りばね298のみが利用される。他の実施形態では、圧縮ばね299のみが利用される。他の実施形態では、ばね298、299が使用されないが、その代わりに、可撓性ベローズ297が、形状記憶ポリマーから湾曲形状で熱形成され、よって、これを付勢要素にする。いくつかの実施形態では、予荷重付勢は、管286の曲げと、圧縮ばね298、299の変位との組み合わせによって達成され得る。
【0024】
[0065]図7Dは、ガスライン301およびディスペンサチューブ302を備えたシリンジ300を示し、ディスペンサチューブ302は、遠位端部306に横方向の切り込み304を有し、標準的な形でディスペンサチューブ302に対して横方向に向けられたオリフィス308を有する。遠位端部306におけるエッジ310は、面取りされる(filleted)か、または別様に平滑化されておらず、よって、管312は、第1の方向314にのみ回転して、導電性接着剤316を適用し、これは、反対方向への回転は、予荷重力Fが適用された場合にエッジ310が管312の表面318に引っかかるおそれがあるためである。いくつかの実施形態では、単一の方向314が、所望のパターンを管312の表面318に適用するのに必要な唯一の回転方向である。しかしながら、図7Eは、閉鎖端部322および側方穴オリフィス324を有するディスペンサチューブ320を備えたシリンジ300を示す。側方穴オリフィス324は、いずれの回転方向326にも管312の表面318に沿ってスライドし得る。図7Fは、オリフィス332を備えた傾斜端部330を有するディスペンサチューブ328を備えたシリンジ300を示す。傾斜端部330は、鈍角にすることによってエッジ334を最小限にし、よって、いずれの回転方向326にも管312の自由な回転を可能にする。図7Gは、まっすぐな近位部分338と、近位部分338に対して角度がある遠位部分340と、を有するディスペンサチューブ336を備えたシリンジ300を示す。まっすぐな近位部分338と角度がある遠位部分340との間の移行は、緩やかな、もしくはつながった曲線であってよいか、または直角に近くてよい(頂点においていくらかの曲率半径を有する)。ディスペンサチューブ336の端部342は、管312の表面318に沿って同じ高さで進み、これにより、端部342およびオリフィス344は、管312がいずれの回転方向326に回転する間も、管312の表面に近接したままとなる。その他のチューブ/針などで見られるように、ディスペンサチューブ336は、その片持ち梁の曲げによって、または追加の付勢要素によって、またはこれら2つの組み合わせによって、付勢を加え得る。ディスペンサチューブ336の曲線形状は、ディスペンサチューブ336のオリフィス344を管312の表面に隣接して最もよく方向付け、かつ所望の付勢を管312に加えるような、角度、半径もしくは曲率および/または長さで構成され得る。
【0025】
[0066]図7Dから図7Gに示すディスペンサチューブ302、320、328、338は、円形断面を有する内腔を有する円形管で作られている。しかしながら、楕円形、長円形、矩形、正方形、三角形、または他の多角形形状を含む、ディスペンサチューブの他の構成が望ましい場合がある。オリフィスも、円形、楕円形、長円形、矩形、正方形、三角形、または他の多角形形状などの、他の形状を含み得る。図7Hは、楕円形オリフィス352を有する楕円形ディスペンサチューブ350を示す。接着剤適用の増大した幅Wは、それぞれの特定の内腔断面積で達成され得る。幅Wが接着剤で覆われている管の長手方向軸線に沿って方向付けられると、パターンを形成するのに必要とされる管の回転数が少なくなり得る。パターンは、例えば、接着剤により管上に形成された360°のバンドを含み得る。よって、必要な回転数が減少すると、この方法で構成要素を製造する時間および費用を減らすことができる。図7Iは、実質的に矩形のオリフィス356を有する実質的に矩形のディスペンサチューブ354を示す。チューブ354は、いくらか大きなアスペクト比を有することにより、それぞれの特定の内腔断面積で、さらに大きな幅Wが可能となる。図7Jは、マルチチューブアレイ360を備える複合ディスペンサチューブ358を示し、各個別のチューブ362a~362fは、(例えば、ハブを介して)シリンジに流体連結され、端部オリフィス364a~364fを有する。複合ディスペンサチューブ358は、図7Iの矩形のディスペンサチューブ354と同様であるが、単にいくつかの標準的な皮下チューブを一緒に線形アレイで取り付けることによって作られ得る。さらに、各チューブの小さな直径により、曲げの柔軟性が望まれる場合に、その特性を増大させることができる。
【0026】
[0067]図16から図21は、導電性接着剤102を管104に適用する、使用中の機械100を示す。シリンジの針136のオリフィス142は、コントローラ124(図6)によって、トラフ157a内に、フィンガ156a(図16)に向かって方向付けられ、管104は、モータ114(図1)によって(回転方向111に)回転する。接着剤102は、管104が回転し、モータ122が管104を長手方向に並進運動させて導電性バンド150a(図17)を形成する間、適用される。オリフィス142が管104の表面に沿ってとる相対的経路は、らせん状であってよく、または、長手方向に並べられた一連の同心円を備え得る。らせんを形成するため、モータ114およびモータ122はそれぞれ、一定の速度で動作し得る。一連の同心円を形成するため、モータ114は、モータ122が停止する間に動作し、接着剤102の360°以上の適用を形成することができ、その後、モータ122は、適用された接着剤102の幅よりわずかに短い距離だけ管104を割り出し得る(よって、少なくともいくらか重ねる)。次に、モータ114は、モータ122が再び停止する間に動作し、第1のバンドにわずかに重なる別の360°のバンドを形成し、結果として得られるバンドをより幅広くすることができる。導電性バンド150aは、管104の円形もしくは非円形外周に沿った表面の少なくとも180°、または少なくとも270°、または360°を覆い得る。導電性バンド150aは、管104の長手方向軸線に沿って少なくとも2mm、または少なくとも5mm、または約1mm~約20mm、または約2mm~約10mmの長さを有し得る。コントローラ124はモータ114、122にコマンドを与えることができ、それによって、連続動作では、これらは、らせん運動を生じ、または、コントローラ124は、モータ114、112について、停止および開始コマンドを含んで、一連の同心円を含む運動を生じ得る。図18は、シリンジ126/針136がコントローラ124からのコマンドを介して、1つまたは複数のモータ144(図1)によってトラフ157aから(例えば、上方向に)動かされているところを示す。図19は、管104がコントローラ124からのコマンドを介して、モータ122によって長手方向に(図19における右に)動かされているところを示す。シリンジ126の針136のオリフィス142は、コントローラ124によって、トラフ157c内に、フィンガ156c(図20)に向かって方向付けられ、管104は、モータ114によって(回転方向111に)回転する。接着剤102は、管104が回転し、モータ122が管104を長手方向に並進運動させて別の導電性バンド150c(図21)を形成する間、適用される。
【0027】
[0068]図22は、電気接続部374(図23)が形成されるポリマーチューブ372を備える医療器具370を示す。例えば絶縁カバー373を有する銅線371を備える導体376が、チューブ372の内腔378を通される。2つの穴380、382が、チューブ372の壁369に形成され、導体376は、第1の穴380から出て、第2の穴382に入る。いくつかの実施形態では、導体376は、内腔378を通って延び続け、その中に固定されてもよい(接着により、またはエポキシ結合される)。チューブ372の外側で第1の穴380と第2の穴382との間を延びるセクション384は、その外部電気絶縁材料373を取り除かれる。これは、導体376が2つの穴380、382を通過する前、または後から、セクション384において実行され得る。第1のコーティングまたは被覆プロセスが次に、線388と線390との間のエリア386を覆うために第1の粘度を有する第1の導電性接着剤392を利用して実行される。第1の導電性接着剤392は、手動で、または本明細書中、その実施形態のいずれかに記載される機械100で、適用され得る。この第1のコーティングまたは被覆プロセスに続き、露出したワイヤ371のセクション384が、チューブ372の表面394に対して保持される。適用中に(例えば、未硬化状態で)十分に高い粘度を示す第1の導電性接着剤392が選択されるので、例えば、穴380、382を少なくとも部分的に満たして、より強い接合部を形成することが可能である。例えば、第1の導電性接着剤392を破線の矩形393内部のエリア391にのみ適用することが望ましい場合がある。本明細書中、その実施形態のいずれかに記載される機械100を利用する、図23に示すような第2のコーティングまたは被覆プロセスでは、第2の導電性接着剤396が、第1の導電性接着剤392上に適用されて、線397と線398との間に延びる導電性バンド399を形成する。適用中に第1の導電性接着剤392より低い粘度を有するように、また、第1の導電性接着剤392に十分接着し、良好な電気接触を保証するように、第2の導電性接着剤396が選択され得る。第1の導電性接着剤392は、第2の導電性接着剤396の適用前に完全にセットアップされるか、固化されるか、もしくは硬化され得、または、部分的にのみセットアップされるか、固化されるか、もしくは硬化され得る。よって、第1のコーティングまたは被覆プロセスでは、第1の導電性接着剤392は、「粘着性」または「セットアップ」を提供し、第2のコーティングまたは被覆プロセスでは、第2の導電性接着剤は、電気接続部374を完成させる。よって、電気接続部374は、ワイヤ371と導電性バンド399を導電的に結合する。このプロセスを用いると、電気接続部374は、著しく空隙が無く、よって、電流の流れの信頼性が高レベルである。
【0028】
[0069]機械100(図1から図2)の針136(図5)は、コントローラ124からのコマンドによって動かされ得、または、前述したように、手動で動かされ得る。さらに、1つまたは複数の感知装置が、機械100において利用され、針136の動き、ひいてはオリフィス142の位置を制御し得る。針402を有するシリンジ400が図24に示される。プレート406を有する容量性近接センサ404が、プレート406と針402との間のギャップを感知する。容量性近接センサ404は、針402の、全体的な位置特定(一般的な標的エリア)、または、より細かい正確な配置に利用され得る。
【0029】
[0070]針402を有するシリンジ400が図25に示される。誘導コイル412を有する誘導近接センサ410が、誘導コイル412と針402との間のギャップgを感知する。針402は、金属材料、例えば、ステンレス鋼を含む。誘導近接センサ410は、針402の、全体的な位置特定(一般的な標的エリア)、または、より細かい正確な配置に利用され得る。
【0030】
[0071]針402を有するシリンジ400が図26に示される。小さな磁石424が針402によって保持される。リードスイッチ422を有する磁気近接センサ420が、リードスイッチ422と針402の磁石424との間のギャップgを感知する。磁気近接センサ420は、針402の、全体的な位置特定(一般的な標的エリア)、または、より細かい正確な配置に利用され得る。
【0031】
[0072]針402を有するシリンジ400が図27に示される。エミッタ430およびレシーバ432を備えるレーザマイクロメータ431が、スキャンビーム434を、エミッタ430からレシーバ432へと、垂直矢印の方向に通過させる。レーザマイクロメータ431は、針402がいつスキャンビーム434を横切り始めたか、例えば、いつ水平矢印の方向に、ビーム434内へと動いているか、を感知するように、プログラムされ得る。レーザマイクロメータ431は、針402の、全体的な位置特定(一般的な標的エリア)、または、より細かい正確な配置のための近接センサとして利用され得る。図24から図27に記載する実施形態のいずれにおいても、コントローラ124は、針402の特定のギャップgまたは特定の位置が感知されると、針402の動きを停止させるようにプログラムされ得る。所望のギャップgが、例えばユーザインターフェースで、メモリ内に入力され得、それによって、コントローラ124は、選択されたギャップgの値を比較する。
【0032】
[0073]本明細書で教示される改善点を組み込み得る装置は、標準的な、または修正された気管内チューブ、鼻腔胃(NG)チューブ、ラリンゲアルマスク、胃洗浄チューブ、胃吸引チューブ、胃減圧チューブ、Ewald経口胃チューブ、Lavacutor(登録商標)経口胃チューブ、Edlich経口胃チューブ、サンプチューブ、Salemチューブ、Levinチューブ、胃内容吸引/栄養チューブ、Moss Mark IV鼻腔チューブ、Dobbhoff経鼻空腸栄養および胃減圧チューブ、経鼻腸チューブ、Miller-Abbottチューブ、またはSengstaken-Blakemoreチューブを含む。
【0033】
[0074]導電材料の適用を組み込まず、むしろ非導電材料を組み込む、他の実施形態が思い描かれる。いくつかの実施形態は、抵抗加熱を介して身体の一部に温熱療法を送達するための装置を構築するのに使用され得る、高抵抗性材料を含む抵抗性材料を組み込んでよい。いくつかの実施形態は、放射不透過性材料を組み込み得る。抵抗性材料を組み込み得る装置は、(例えば、出血を止めるための)経尿道アブレーション、経子宮滅菌(例えば、卵管)、心電図アブレーション処置、または近接照射療法のための装置を含む。
【0034】
[0075]医療器具に加えて、他の製品が、本明細書に開示される非平面状の表面上に材料のパターンを設置するための方法および器具のうちのいくつかまたはすべてを用いて構築され得る。図28は、周辺に延びる縫い目506に沿って第2の材料シート504に固定された第1の材料シート502(または壁)を含む膨張性風船500を示す。第1および第2のシートは、ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を含み得る。第1のシート502および第2のシート504は、ウレタン接着剤のような柔軟な接着剤、または米国オハイオ州ストウのMorgan Adhesives Companyが製造するUglu(登録商標)接着剤ストリップ、もしくはStretchy(商標)風船テープを含む、柔軟なテープストリップを用いて、縫い目506において固定され得る。入口510が、第1のシート502および第2のシート504のそれぞれの底部に位置し、風船500を、空気より軽いガス、例えばヘリウムで満たすように構成される。ひも512が、例えば、入口510において、風船500に固定され得る。ひも512は、例えば結び目511において、入口510を縛るのに用いられ得、または別個のプラグ(不図示)が、入口510の中に入れられて、入口510からガスが流れるのを防ぐことができる。風船500は、膨張した状態で図28に示され、エレクトロルミネセンス性の文字514a~514mが、第1のシート502の表面516上に記載されている。エレクトロルミネセンス性の文字514a~514mは文字として示されているが、他の実施形態では、エレクトロルミネセンス性の文字514a~514mは、他のエレクトロルミネセンス性の文字、デザイン、もしくは絵と置換されるか、またはこれらによって補強され得る。追加のエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mが、第2のシート504の表面(不図示)上に記載され得る。トレース520を含む回路518、マルチワイヤケーブル522、およびプリント基板(PCB)524が、(例えば、はんだ付けによって)互いに、またエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mに、電気接続される。トレース520(またはトレーシング)およびエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mはそれぞれ、本明細書に開示される方法および器具によって第1のシート502(または第2のシート504)に適用され得る。例えば、2つまたはそれ以上のモータを有する機械が利用され、シリンジの管状導管および膨張した風船500を互いに対して動かし、エレクトロルミネセンス性材料を所定のパターンで適用し、かつ/または、導電性接着剤を所定のパターンで適用して、エレクトロルミネセンス性の文字514a~514mおよびトレース520をそれぞれ作ることができる。ケーブル522は、はんだ付けによって、または電気クリップもしくはコネクタによって、(地点Bにおいて)PCB524に、また(地点Aにおいて)トレース520に、接続され得る。PCB524は、1つまたは複数のバッテリーを含み得る、電源526を含む。マイクロプロセッサ525も、PCB524上に支持され、(回路518に電気的に連結された加速度計527によって感知される)動き、または(回路に電気的に連結された容量性もしくは抵抗性タッチセンサ529によって感知される)触れられることに応じて、エレクトロルミネセンス性の文字514a~514mのうちの1つまたは複数を、例えば、特定のパターンまたはタイミングで、光らせるように構成され得る。
【0035】
[0076]エレクトロルミネセンスは、材料が電流の通過に応じて光を発する光学的現象および電気的現象である。電源526は、電圧を供給し、電流を、ケーブル522、トレース520、およびエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mに通し、エレクトロルミネセンス性の文字514a~514mが「ハッピーバースデー(HAPPY BIRTHDAY)」などのメッセージ、または絵もしくはデザインを照らす。PCB524は、1つまたは複数のエレクトロルミネセンス性の文字514が異なる時間に照らされるように、1つまたは複数のタイマー回路528を含み得る。例えば、単語「ハッピー(HAPPY)」は、最初に1秒間単独で照らされてよく、次に、単語「ハッピー(HAPPY)」および「バースデー(BIRTHDAY)」の両方が、続いて共に3秒間照らされてよく、その後、0.5秒、単語「ハッピー(HAPPY)」も単語「バースデー(BIRTHDAY)」も照らされない。他の実施形態では、1つまたは複数のタイマー回路528は、各文字が次々に照らされ始めるように構成され得る。例えば、「H」が光り、光ったままとなり、次に、「A」が光り、それによって、「HA」が見えるようになるなどして、ついに「ハッピーバースデー(HAPPY BIRTHDAY)」が照らされる。一般的に、第1の期間中、第1のサブセットのエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mが光り、第2のサブセットのエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mは光らない。第2の期間中、第2のサブセットのエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mのうちの1つまたは複数を含む、第3のサブセットのエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mが光る。いくつかの実施形態では、第2の期間中、第1のサブセットのエレクトロルミネセンス性の文字514a~514mのうちの1つまたは複数は消され得る。いくつかの実施形態では、第1のサブセットおよび第2のサブセットはいずれも、風船500の同じ表面516上にある。他の実施形態では、第1のサブセットは第1の表面516上にあり、第2のサブセットは第2の表面上にある。複数の回路518が、いくつかの実施形態では採用されて、より複雑な一連の点滅もしくは点灯オプションを提供し、または回路518のうちの1つが故障した場合にバックアップを提供することができる。
【0036】
[0077]エレクトロルミネセンス性の文字514を形成するのに利用され得る、エレクトロルミネセンス性材料の例は、黄色がかっているオレンジ色の光を発する、マンガンをドープされた硫化亜鉛、緑色の光を発する、銅をドープされた、粉末硫化亜鉛、青色の光を発する、銀をドープされた粉末硫化亜鉛を含む。他の材料は、ホウ素をドープされた天然のブルーダイヤモンド、リン酸インジウム、ヒ化ガリウム、もしくは窒化ガリウムなど、第3または第5族元素を用いた発光ダイオード(LED)を含む半導体、およびトリス(2,2’-ビピリジン)ルテニウム(II)ヘキサフルオロホスフェートを含む有機半導体を含む。いくつかの実施形態では、エレクトロルミネセンス性の文字514は、超弾性発光コンデンサ(HLEC)を備え得る。
【0037】
[0078]図29は、本明細書に開示される方法および器具のうちのいくつかまたはすべてを用いて構築され得る、おもちゃのダーツ530を示す。2つまたはそれ以上のモータを有する機械が利用され、シリンジの管状導管およびおもちゃのダーツ530を互いに対して動かし、エレクトロルミネセンス性材料を所定のパターンで適用し、かつ/または、導電性接着剤を所定のパターンで適用して、1つまたは複数のエレクトロルミネセンス性のデザイン532、534、536およびトレース550をそれぞれ作ることができる。エレクトロルミネセンス性のデザイン532、534、536は、図29に示され、他の実施形態では、文字(例えば、メッセージ)または絵を含み得る。ダーツ530は、3つのフィン540a~540cが固定されかつ半径方向に延びている、本体538と、軟質発泡体ヘッド542と、を含む。ヘッド542は、球状の形状で示されているが、卵形、円錐形、または他の対称もしくは非対称の形状であってよい。本体538、フィン540、およびヘッド542のうちの1つまたは複数は、発泡体、例えば、ポリウレタン発泡体を含み得る。エレクトロルミネセンス性のデザイン532は、フィン540cの1つの表面544に適用されており、さらに、フィン540a~540cのその他の表面に適用され得る。エレクトロルミネセンス性のデザイン534は、フィン540aとフィン540cとの間の表面546において本体538に適用されているが、本体538の他の部分にも適用され得る。エレクトロルミネセンス性のデザイン536は、1つの部分548においてヘッド542に適用されているが、さらに、ヘッド542の他の部分に適用され得る。トレース550は、エレクトロルミネセンス性のデザイン532、534、536間に延び、本明細書に記載するように、導電性接着剤を含み得、誘電材料で完全に、または部分的に覆われ得る。フレックス回路552は、丸まって、本体538のキャビティ554内部に挿入される。フレックス回路552は、1つまたは複数のバッテリー556および1つまたは複数のタイマー回路558を保持し、これらは、図28の風船500のものと同じように機能する。マイクロプロセッサ560も、フレックス回路552上に保持され、ダーツ530のヘッド542が物体と接触すると、エレクトロルミネセンス性のデザイン532、534、536のうちの1つまたは複数を、例えば、特定のパターンまたはタイミングで、生じさせるように構成され得る。フレックス回路552は、ダーツ530のヘッド542が物体にいつ接触したかを判定するための加速度計562を含み得る。マイクロプロセッサ560は、加速度計562によって測定される減速度のレベルおよび向きによって、特定のパターンまたはシーケンスを照らすように構成され得る。容量性または抵抗性タッチセンサ531も、おもちゃのダーツ530の任意の部分に組み込まれ得る。例えば、マイクロプロセッサ560は、タッチセンサ531が触れられると、エレクトロルミネセンス性のデザイン532、534、536のうちの1つ、いくつか、またはすべてを、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、60秒またはそれ以上の期間にわたり、点滅させるように構成され得る。あるいは、またはさらに、マイクロプロセッサ560は、おもちゃのダーツ530が投げられたことを示す信号パターンを加速度計562が出力すると、エレクトロルミネセンス性のデザイン532、534、536のうちの1つ、いくつか、またはすべてを、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、60秒またはそれ以上の期間にわたり、点滅させるように構成され得る。
【0038】
[0079]防曇アイウェアが開示され、図30の防曇眼鏡600、図31の防曇スキー用ゴーグル602、および図32の防曇水泳用ゴーグル604により表されている。アイウェア600、602、604は、フレーム606、608、610と、フレーム606、608、610によって支持されたレンズ612a、612b、614、616a、616bと、を含む。アイウェアは、本明細書に開示される方法および器具のうちのいくつかもしくはすべてを用いて、フレーム606、608、610に適用される抵抗加熱器トレース618、620、622を含み得、かつ/または、本明細書に開示される方法および器具のうちのいくつかもしくはすべてを用いて、レンズ612a、612b、614、616a、616bに直接適用された抵抗加熱器トレース624、626、628を含み得る。使用中、電流が、先行する実施形態(図28図29)のPCB524またはフレックス回路552の素子または構成のいずれかを含み得る回路630、632、634によって抵抗加熱器トレース618、620、622、624、626、628を通され、これらはすべて、導電性トレース648、650、652によって接続され得る。2つまたはそれ以上のモータを有する機械が利用されて、シリンジの管状導管および眼鏡またはゴーグル600、602、604を互いに対して動かし、抵抗加熱器トレース618、620、622、624、626、628または導電性トレース648、650、652を適用することができる。回路630、632、634はまた、レンズ612a、612b、614、616a、616bの内部表面に固定された湿度センサ636、638、640に連結することができる。湿度センサは、スイス・シュテファのSensirionが製造したSHTW2を含み得る。回路630、632、634上に保持されたマイクロプロセッサ642、644、646は、抵抗加熱器トレース618、620、622、624、626、628を通る電流の量を制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサ642、644、646は、湿度センサ636、638、640によって測定される湿度に応じて抵抗加熱器トレース618、620、622、624、626、628を通る電流の量を制御するように構成され得る。レンズ612a、612b、614、616a、616bのいずれも、矯正レンズまたは非矯正レンズとなるように構成され得、また、ガラスまたはポリマー材料で構築され得る。レンズ612a、612b、614、616a、616bは、日光から保護するように構築され得、UV防御を含み得、かつ/または偏光であってよい。
【0039】
[0080]ガラス、プラスチック、またはセラミックを含む容器本体656を有する自動加温飲用グラス654が、図33に示される。回路658が、導電性トレース660を介して、1つまたは複数の抵抗加熱器トレース662、663に電気的に接続される。加熱器トレース662は、実質的に垂直に延びており(または実質的に長手方向)、加熱器トレース663は、実質的に水平に延びている(または実質的に周方向)。加熱器トレース662、663のいずれかは、容器本体656の輪郭に沿うように湾曲され得る。1つまたは複数の抵抗加熱器トレース662、663は、ユーザの手で把持されないであろう容器本体656のエリア664を覆うように構成され得る。1つまたは複数の抵抗加熱器トレース662、663は、熱くなるかまたは著しく暖かい手により生じるユーザの不快感を避けるために、容器本体656の把持エリア666を意図的に欠いていてよい。加熱器トレース662、663はいずれも、本明細書に開示される方法および器具のうちのいくつかまたはすべてを用いて適用され得る。例えば、2つまたはそれ以上のモータを有する機械が利用され、シリンジの管状導管および飲用グラス654を互いに対して動かし、1つまたは複数の抵抗加熱器トレース662、663または導電性トレース660を適用することができる。
【0040】
[0081]実施形態が図示され説明されてきたが、さまざまな変更が、本明細書に開示される発明の概念の範囲を逸脱せずに、行われ得る。
【0041】
[0082]本明細書に開示される範囲はまた、ありとあらゆる重複、部分範囲、およびそれらの組み合わせを包含する。「まで(up to)」、「少なくとも(at least)」、「より多い(greater than)」、「より少ない(less than)」、「間(between)」などといった言い回しは、列挙される数を含む。本明細書で使用される「およそ」、「約」、および「実質的に」などの用語が先行する数は、列挙された数を含み(例えば、約10%=10%)、依然として所望の機能を実行するか、または、所望の結果を達成する、定められた量に近い量も表す。例えば、用語「およそ」、「約」、および「実質的に」は、定められた量の、10%未満以内、5%未満以内、1%未満以内、0.1%未満以内、および0.01%未満以内の量を指すことができる。

図1
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【外国語明細書】