(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007214
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、生成処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 16/14 20190101AFI20230111BHJP
【FI】
G06F16/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110321
(22)【出願日】2021-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】梅田 周作
(72)【発明者】
【氏名】龍 翔翠
(72)【発明者】
【氏名】西世古 弘
(57)【要約】
【課題】最適なフォルダ構成でフォルダを生成することにより、必要なファイルを探す場合の作業者の手間を省くこと。
【解決手段】情報処理プログラムは、フォルダ構成情報と、プロジェクト情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成し、作成されたテンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォルダ構成情報と、プロジェクト情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成し、
作成された前記テンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項2】
前記テンプレートの作成は、前記フォルダの構成と、前記プロジェクトの規模の情報と、に対応するスコアに基づいて作成される
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記スコアは、前記フォルダ構成に含まれるフォルダの属性に基づいてスコア化される
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記スコアは、前記フォルダ構成に含まれるファイルの属性に基づいてスコア化される
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
過去に実施された前記プロジェクトに対応する前記フォルダ構成情報と、前記プロジェクト情報とに基づいて前記ファイル構成情報を蓄積する
ことを特徴とする請求項1~請求項4のうちいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記プロジェクト情報には、前記プロジェクトの規模の情報と、前記プロジェクトの概要の情報と、を少なくとも含む
ことを特徴とする請求項1~請求項5のうちいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
生成された前記フォルダ構成と、新規に作成されたファイルに基づくスコアと、に基づいて前記スコアを判断し、判断した前記スコアに基づいて前記フォルダ構成のうち最適のフォルダ構成を更新する
ことを特徴とする請求項1~請求項6のうちいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
コンピュータによって実行される生成処理方法であって、
フォルダ構成情報と、プロジェクト情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成し、
作成された前記テンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成する
ことを特徴とする生成処理方法。
【請求項9】
フォルダ構成情報と、プロジェクト情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成するテンプレート作成部と、
前記テンプレート作成部により作成された前記テンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成するフォルダ構成生成部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、生成処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、PC(Personal Computer)などの情報処理装置において、作業者がプロジェクトを行う場合には、準備としてプロジェクトに対応するフォルダやファイルを作成する必要がある。
【0003】
例えば、管理者からプロジェクト名と当該プロジェクトに対応するタスク名の入力を受けると、ファイル共有サーバにプロジェクト名と対応するフォルダを作成する情報処理システムの技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、フォルダを自動で作成させるためには、タスク名やフォルダ名を記述する必要がある。また、複数の作業者で共有のフォルダに対しアクセスして作業をする場合には、作業者によって適切と認識する格納フォルダが異なり、関連した内容のファイルでも全く違うフォルダに格納されてしまうことで、必要とするファイルを探し出すのに手間がかかっていた。
【0006】
また、作業者は、新規のプロジェクトを立ち上げるたびに当該プロジェクトに関連するデータを格納するためのフォルダ構成を検討し、各フォルダを手作業で作成する必要があった。
【0007】
本発明は、上述課題に鑑み、最適なフォルダ構成でフォルダを生成することにより、必要なファイルを探す場合の作業者の手間を省くことができるプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述目的を達成するために、本実施の形態にかかる情報処理プログラムは、フォルダ構成情報と、プロジェクト情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成し、作成された前記テンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0009】
また、本実施の形態にかかる生成処理方法は、コンピュータによって実行される生成処理方法であって、フォルダ構成情報と、プロジェクト情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成し、作成された前記テンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成することを特徴とする。
【0010】
また、本実施の形態にかかる情報処理装置は、フォルダ構成情報と、プロジェクト情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成するテンプレート作成部と、前記テンプレート作成部により作成された前記テンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成するフォルダ構成生成部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、最適なフォルダ構成でフォルダを生成することにより、必要なファイルを探す場合の作業者の手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態における情報処理装置を含む情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態におけるクライアント装置のハードウェア構成図である。
【
図3】本発明の実施形態におけるサーバ装置のハードウェア構成図である。
【
図4】本実施形態にかかるサーバ装置の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図5】PJ情報のフォルダ構成を比較して行われたスコア化の一例を示す図である。
【
図6】表示装置に表示されるPJ情報の入力画面の一例を示す図である。
【
図7】表示装置に表示される候補画面の一例を示す図である。
【
図8】表示装置に表示される最適ビューの一例を示す図である。
【
図9】コンピュータにより実行されるテンプレート作成処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】コンピュータにより実行されるフォルダ構成生成処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】コンピュータにより実行される新規作成ファイル保存処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】コンピュータにより実行されるフォルダビュー最適化処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】コンピュータにより実行されるスコア更新処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。以下、図面にしたがって本発明の実施形態にかかる情報処理装置を含む情報処理システムを説明する。
図1は、本発明の実施形態における情報処理装置を含む情報処理システム100の構成の一例を示す図である。
【0014】
情報処理システム100は、作業者の操作に基づきフォルダを作成して表示を行うシステムである。情報処理システム100は、PC、スマートフォン(Smartphone)、タブレット端末などで作業を行う場合のフォルダの作成及び表示を行う場合に使用される。
【0015】
情報処理システム100は、n(nは1以上の自然数)台のクライアント装置10-1~10-n、及びサーバ装置20を有する。クライアント装置10-1~クライアント装置10-nを特に区別して説明しない場合には、以下「クライアント装置10」と呼ぶ。クライアント装置10とサーバ装置20とはネットワークNを通じて接続されている。
【0016】
クライアント装置10は、作業者の操作に基づきフォルダへのアクセスを受け付け、作業者の作業内容に応じたフォルダ構成のうち最適のフォルダ構成を表示する。以下、最適のフォルダ構成を「最適ビュー」とも呼ぶ。
【0017】
サーバ装置20は、クライアント装置10を通じてアクセスを受け付けた作業者の操作に対応して、最適ビューのフォルダ構成を生成する装置である。サーバ装置20は、生成した最適ビューの情報をクライアント装置10へ通知する。サーバ装置20は、例えば、ワークステーション、サーバ、PC等のコンピュータの機能を備えており、生成処理方法に基づく後述する各種処理を実行する。サーバ装置20は、本発明の実施形態にかかる情報処理装置として機能する。サーバ装置20の詳細については後述する。
【0018】
図2は、本発明の実施形態におけるクライアント装置10のハードウェア構成図である。
図2に示すように、クライアント装置10は、制御装置11、記憶装置12、入力装置13、表示装置14、インターフェース(I/F)15がバス16に接続されて構成されている。また、クライアント装置10は、
図2に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0019】
制御装置11は、クライアント装置10全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで情報処理を実行するCPU(Central Processing Unit)を有する。クライアント装置10は、コンピュータとして実現され得る。
【0020】
記憶装置12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などを有する。記憶装置12は、クライアント装置10が情報処理を実行するプログラムの他、クライアント装置10の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶装置12は、クライアント装置10がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。また、記憶装置12は、他のデータを記憶してもよい。
【0021】
入力装置13は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。表示装置14は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の各種ディスプレイ、画像やその他の情報を出力する。
【0022】
インターフェース15は、USB(Universal Serial Bus)等のシリアルインターフェースやイーサネット(登録商標)等のパラレルインターフェース等、サーバ装置20や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。本実施形態における情報処理は、前述したクライアント装置10によって実行される。
【0023】
図3は、本発明の実施形態におけるサーバ装置20のハードウェア構成図である。
図3に示すように、サーバ装置20は、制御装置21、記憶装置22、入力装置23、表示装置24、インターフェース(I/F)25がバス26に接続されて構成されている。また、サーバ装置20は、
図3に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0024】
制御装置21は、サーバ装置20全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで情報処理を実行するCPUを有する。サーバ装置20は、コンピュータとして実現され得る。
【0025】
記憶装置22は、RAM、ROM、HDD、SSDなどを有する。記憶装置22は、サーバ装置20が情報処理を実行するプログラムの他、サーバ装置20の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶装置22は、サーバ装置20がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。また、記憶装置22は、他のデータを記憶してもよい。
【0026】
入力装置23は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。表示装置24は、例えば、LCD等の各種ディスプレイ、画像やその他の情報を出力する。
【0027】
インターフェース25は、USB等のシリアルインターフェースやイーサネット(登録商標)等のパラレルインターフェース等、クライアント装置10や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。本実施形態における情報処理は、前述したサーバ装置20によって実行される。
【0028】
図4は、本実施形態にかかるサーバ装置の機能ブロックの一例を示す図である。サーバ装置20の制御装置21は、テンプレート作成部201、フォルダ構成生成部202を備える。制御装置21は、
図4に示していない他の構成要素を含んでいてもよい。
【0029】
サーバ装置20の記憶装置22は、PJ情報記憶部221、テンプレート記憶部222を備える。記憶装置22は、
図4に示していない他の情報を含んでいてもよい。
【0030】
テンプレート作成部201は、フォルダ構成情報と、プロジェクト(以下、「PJ」とも呼ぶ)情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成する。
【0031】
プロジェクトとは、会社や組織などにおいて、目的を達成するために構成される業務が含まれる。プロジェクト情報(以下、「PJ情報」とも呼ぶ)とは、各PJのフォルダ構成と、PJの規模の情報との情報が含まれる。テンプレート作成部201は、フォルダの構成と、プロジェクトの規模の情報と、に対応するスコアに基づいてテンプレートを作成する。
【0032】
具体的には、テンプレート作成部201は、クライアント装置10の入力装置13に対する作業者の操作に基づき、既存のPJ情報の入力(インプット)を受け付ける。テンプレート作成部201は、入力が受け付けられたPJ情報を比較してスコア化を行う。
【0033】
図5は、PJ情報のフォルダ構成を比較して行われたスコア化の一例を示す図である。
図5(1)は、PJ情報AとPJ情報Bとを比較してスコア化を行った結果を示す。
図5(2)は、同様の観点で比較されたPJ情報BとPJ情報Cとを比較してスコア化を行った結果を示す。
【0034】
スコア化は、各PJのフォルダ構成を横断的に比較して、複数の観点や対象に基づいてスコア付けを行う。例えば、スコア化は、フォルダ名の情報、日付の情報、サイズの情報など複数の観点に基づいて行われる。スコアは、複数の識別記号が設定される。本発明の実施の形態においては、スコアは「0」~「5」の値が設定される。例えば、複数PJを跨いで存在しているフォルダ名が完全一致のフォルダ構成については、使用頻度が高い一般的なフォルダ構成であるからテンプレートに反映すべきであると判断する。このため、複数PJを跨いで存在するフォルダに対し高いスコアが設定される。この場合、例えば、スコアの値として「5」が設定される。
【0035】
また、複数のPJを跨いで存在するフォルダ名のうち上位のフォルダ名が一致するフォルダ構成については、スコアの値として「4」が設定される。また、ファイル拡張子が一致するフォルダ構成については、スコアの値として「0」が設定される。また、同一フォルダ内に日付のみが異なり、その他のファイル名は同じフォルダが複数PJにおいて多く存在するフォルダについては、ワークやバックアップとして使用されるフォルダであると判断する。ワークのフォルダとは、例えば、一時的に使用されるフォルダを示す。バックアップのフォルダとは、例えば、データ破損に備えて複製された予備のデータが保存されるフォルダを示す。制御装置21は、スコア化したデータを記憶装置22のPJ情報記憶部221に記憶する。
【0036】
図5に示すように、PJ情報Aのフォルダ構成とPJ情報Bのフォルダ構成との比較結果のスコアの値「150」は、PJ情報Bのフォルダ構成とPJ情報Cのフォルダ構成との比較結果のスコアの値「90」よりも高いスコア結果を示している。この場合、テンプレート作成部201は、高スコアのフォルダ構成であるPJ情報Aのフォルダ構成を高スコアのテンプレートとして、テンプレート記憶部222に記憶する。
【0037】
なお、テンプレート作成部201は、低スコアのフォルダ構成であるPJ情報Bのフォルダ構成、PJ情報Cのフォルダ構成を低スコアのテンプレートとして、スコアの値とともにテンプレート記憶部222に記憶する。これにより、テンプレート作成部201は、スコアに対応したテンプレートのリストをテンプレート記憶部222へ記憶する。
【0038】
フォルダ構成生成部202は、テンプレート作成部201により作成されたテンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成する。具体的には、フォルダ構成生成部202は、PJ情報の入力画面をクライアント装置10の表示装置14に表示する。
【0039】
図6は、表示装置14に表示されるPJ情報の入力画面の一例を示す図である。PJ情報の入力画面には、例えば、
図6に示すように、PJの開発規模の工数、ステップ数、概要、開発方式、開発標準の情報などが含まれる。
【0040】
フォルダ構成生成部202は、入力装置13に対し入力されたPJ情報の入力を受け付ける。例えば、フォルダ構成生成部202は、入力画面に対して入力された、PJの開発規模の工数、ステップ数、概要、開発方式、開発標準の情報などをPJ情報として受け付ける。
【0041】
フォルダ構成生成部202は、入力装置13が受け付けたPJ情報を基に、類似するテンプレートのリストを記憶装置22のテンプレート記憶部222から取得する(ステップS23)。テンプレートのリストとは、最適フォルダ構成の候補の情報が含まれる。
【0042】
最適フォルダ構成の候補は、複数の最適フォルダ構成の情報がテンプレートに対応付けられたスコアの順に候補として設定されている。テンプレートのリストは、記憶装置22に記憶されているがこれに限られない。例えば、フォルダ構成生成部202は、図示しないネットワークに接続された他のサーバからテンプレートのリストを取得してもよい。
【0043】
フォルダ構成生成部202は、取得したテンプレートのリストに基づいてスコア順に最適フォルダ構成の候補を応答する。この処理では、フォルダ構成生成部202は、スコアに基づいて、テンプレートのリストに格納されている複数のフォルダ構成候補を最適フォルダ構成の候補としてピックアップする。
【0044】
フォルダ構成生成部202は、ピックアップした最適フォルダ構成の候補をクライアント装置10の表示装置14の候補画面に表示する制御を行う。
【0045】
図7は、表示装置14に表示される候補画面の一例を示す図である。候補画面には少なくとも2つ以上のテンプレートに対応するフォルダ候補が表示される。
【0046】
図7の実施形態においては、2つのフォルダ項として、候補1と候補2とが表示される。候補画面に表示されるフォルダ構成として、スコアが高いフォルダ候補を左側又は上側に配置することができる。これにより、作業者は最適なフォルダ構成を容易に選択することができる。
【0047】
図7に示すように、候補画面に表示されるフォルダ構成の候補には、ファイルとフォルダにより構成されたディレクトリ構造の情報がツリー構造で表示される。作業者はツリー構造で表示された複数のテンプレートに対応するディレクトリ構造を視認することにより、当該作業者によって最適なディレクトリ構造を選択してフォルダを生成することができる。
【0048】
フォルダ構成生成部202は、クライアント装置10の表示装置14に表示した最適フォルダ構成のうち、作業者の入力装置13に対する入力操作に基づき、生成するフォルダ構成の選択を受け付ける。
【0049】
フォルダ構成生成部202は、選択を受け付けた最適フォルダ構成に基づいてフォルダ構成を生成する。フォルダ構成には、フォルダのみならずフォルダに対応するファイルが含まれてもよい。フォルダ構成生成部202は、生成したフォルダ構成を視覚的に表した最適ビューをクライアント装置10の表示装置14に表示する。
【0050】
図8は、表示装置14に表示される最適ビューの一例を示す図である。
図8に示すように、最適ビューには、ファイルとフォルダにより構成されたディレクトリ構造の情報がツリー構造で表示される。作業者はツリー構造で表示されたディレクトリ構造を視認することにより、生成されたディレクトリ構造を容易に把握することができる。
【0051】
上述した情報処理装置としてのサーバ装置を含む情報処理システム100における全体の動作体系及び各部の機構的構成において、実施形態に係る情報処理を説明する。
【0052】
図9は、コンピュータにより実行されるテンプレート作成処理の一例を示すフローチャートである。初めに、制御装置21は、作業者によりクライアント装置10の入力装置13を通じて入力(インプット)された既存のPJ情報を受け付ける(ステップS11)。PJ情報には、PJのフォルダ構成、PJの開発規模の情報が含まれる。フォルダ構成とは、例えば、PJで使用されるフォルダ及びファイル群の構成をいう。フォルダ構成は、ディレクトリ構成とも呼ばれる。
【0053】
続いて、制御装置21は、PJフォルダをツリー構成で一覧化し、PJの開発規模を含むインプット情報を記憶装置22に記憶する(ステップS12)。制御装置21は、所定数のPJ情報の入力(インプット)が受け付けられたか否かを判定する(ステップS13)。所定数として、例えば、過去時実施されたすべてのPJの数が設定される。所定数として、任意に設定したPJの数を設定してもよい。
【0054】
所定数のPJ情報の入力が行われていない場合(ステップS13:NO)には、所定数のPJ情報の入力を受け付けるまでの間、ステップS11、及びステップS12の処理が繰り返し実行される。所定数のPJ情報の入力が受け付けられた場合(ステップS13:YES)には、制御装置21は、入力が受け付けられたPJ情報を比較してスコア化を行う(ステップS14)。この処理では、制御装置21は、各PJのフォルダ構成を横断的に比較して、複数の観点や対象に基づいてスコア付けを行う。制御装置21は、スコア化したデータを記憶装置22に記憶する。
【0055】
次に、制御装置21は、高スコアのフォルダ構成をテンプレート化する(ステップS15)。制御装置21は、テンプレート化したフォルダ構成の情報を記憶装置22に記憶する。フォルダ構成には、ファイルのツリー構造の情報などが含まれる。この処理が終了すると、テンプレート作成処理は終了となる。
【0056】
図10は、コンピュータにより実行されるフォルダ構成生成処理の一例を示すフローチャートである。初めに、制御装置21は、PJ情報の入力画面をクライアント装置10の表示装置14に表示する(ステップS21)。
【0057】
制御装置21は、クライアント装置10の表示装置14に表示される入力画面に対し入力されたPJ情報の入力を受け付ける(ステップS22)。この処理では、制御装置21は、ステップS21で表示された入力画面に対して入力された、PJの開発規模の工数、ステップ数、概要、開発方式、開発標準の情報などをPJ情報として受け付ける。
【0058】
制御装置21は、入力されたPJ情報を基に、類似するテンプレートのリストを記憶装置22のテンプレート記憶部222から取得する(ステップS23)。
【0059】
制御装置21は、テンプレートのリストに基づいてスコア順に最適フォルダ構成の候補を応答する(ステップS24)。この処理では、制御装置21は、スコアに基づいて、テンプレートのリストに格納されている複数のフォルダ構成候補を最適フォルダ構成の候補としてピックアップする。
【0060】
制御装置21は、ステップS24で応答した最適フォルダ構成の候補をクライアント装置10の表示装置14の表示画面に表示する(ステップS25)。制御装置21は、表示装置14に表示した最適フォルダ構成のうち、作業者の入力装置13に対する入力操作に基づき、作成するフォルダ構成の選択を受け付ける(ステップS26)。
【0061】
制御装置21は、ステップS26において選択を受け付けた最適フォルダ構成に基づいて最適のフォルダ構成を生成する(ステップS27)。フォルダ構成には、フォルダのみならずフォルダに対応するファイルが含まれてもよい。
【0062】
制御装置21は、終了指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS28)。終了指示は、例えば、作業者の入力装置13に対する入力操作に基づき受け付けられる。終了指示を受け付けていない場合(ステップS28:NO)には、処理はステップS21に戻り、終了指示を受け付けるまでの間、ステップS21~ステップS28の処理が繰り返し実行される。終了指示を受け付けた場合(ステップS28:YES)には、フォルダ構成生成処理は終了となる。
【0063】
図11は、コンピュータにより実行される新規作成ファイル保存処理の一例を示すフローチャートである。初めに、制御装置21は、新規作成したファイルを取得する(ステップS31)。制御装置21は、ステップS31で取得されたファイルを記憶装置22に保持してスコアデータを取得する(ステップS32)。
【0064】
制御装置21は、取得したスコアデータを基にステップS31で取得したファイルを複数のフォルダのうち最適な格納場所に保存する(ステップS33)。制御装置21は、ステップS33で保存したファイル保存後のビューを最適ビューとして更新する(ステップS34)。この処理が終了すると、新規作成ファイル保存処理は終了となる。
【0065】
図12は、コンピュータにより実行されるフォルダビュー最適化処理の一例を示すフローチャートである。初めに、制御装置21は、フォルダへのアクセスを受け付けたか否かを判定する(ステップS41)。この処理では、例えば、作業者の入力装置13への操作に基づき、PJ共有フォルダへのアクセスを受け付けた否かを判定する。PJ共有フォルダとは、任意のPJにおいて、複数の作業者間で共有して使用されるフォルダをいう。
【0066】
フォルダへのアクセスを受け付けていない場合(ステップS41:NO)には、アクセスを受け付けるまでの間、処理は待機となる。フォルダへのアクセスを受け付けた場合(ステップS41:YES)には、制御装置21は、記憶装置22から最適ビューの情報を取得する(ステップS42)。
【0067】
制御装置21は、ステップS41でアクセスを受け付けたアクセス端末に対し、ステップS42で取得した最適ビューへの変更確認を通知する(ステップS43)。この処理では、例えば、アクセス端末を操作するアクセス者に対し、最適ビューに変更するか否かを確認する変更確認画面を表示装置14へ表示する処理が行われる。変更確認画面には、例えば、最適ビューの情報に含まれるフォルダ(及びファイル)のツリー構造に変更するか否かを確認するアイコンが表示される。
【0068】
制御装置21は、ステップS43で通知した変更確認に対する最適ビューへの変更を受け付けたか否かを判定する(ステップS44)。この処理では、例えば、表示装置14に表示された変更確認画面に対し入力装置13を通じてアクセス者から最適ビューへ変更する処理を受け付けたか否かの判定が行われる。
【0069】
最適ビューへの変更を受け付けた場合(ステップS44:YES)、すなわち、作業者の入力装置13の操作に基づき、最適ビューで表示することが選択された場合には、制御装置21は、ステップS42で取得した最適ビューで表示する(ステップS45)。この処理が終了すると、フォルダビュー最適化処理は終了となる。
【0070】
最適ビューへの変更を受け付けない場合(ステップS44:NO)、すなわち、作業者の入力装置13の操作に基づき、最適ビューで表示しないことが選択された場合には、制御装置21は、前回閲覧したビュー形式で、フォルダ及びファイルを表示する(ステップS46)。次に、制御装置21は、スコア更新処理を開始する(ステップS47)。この処理では、テンプレート記憶部222に記憶されているテンプレートに対応するスコアを更新する処理が行われる。この処理が終了すると、フォルダビュー最適化処理は終了となる。
【0071】
図13は、コンピュータにより実行されるスコア更新処理の一例を示すフローチャートである。初めに、制御装置21は、格納先を指定し、新規ファイルを記憶装置22へ送信する(ステップS51)。
【0072】
制御装置21は、送信された新規ファイルの情報を記憶装置22で保存する(ステップS52)。制御装置21は、記憶装置22へ保存したビュー情報を取得してスコア化する(ステップS53)。次に、制御装置21は、最適ビューの情報とステップS53でスコア化したスコアとを比較する(ステップS54)。
【0073】
制御装置21は、ステップS54で比較した結果、現在の最適ビューより高スコアか否かを判定する(ステップS55)。現在の最適ビューより高スコアである場合(ステップS56)には、制御装置21は、最適ビューを更新する(ステップS56)。この処理が終了すると、スコア更新処理は終了となる。
【0074】
現在の最適ビューと同じ又は現在の最適ビューより低スコアである場合(ステップS55:NO)には、制御装置21は、最適ビューの更新を行わずに、スコア更新処理を終了する。
【0075】
以上のように、本発明の実施形態によれば、制御装置21は、フォルダ構成情報と、プロジェクト情報と、を少なくとも含むファイル構成情報とに基づいて少なくとも1つ以上のテンプレートを作成する。そして制御装置21は、作成されたテンプレートのうち取得されたプロジェクトに対応するフォルダ構成を生成する。
【0076】
これにより、プロジェクトに対応した適切なフォルダ構成でフォルダが作成される。その結果、複数の作業者で共有のフォルダに対しアクセスして作業をした場合や、関連した内容のファイルでも全く違うフォルダに格納されてしまうことを抑止することができる。したがって、他者のファイル操作やフォルダ操作に煩わされずに、自動的にプロジェクトに対応した最適のビュー形式でフォルダが生成されるため、必要なファイルを探す場合の作業者の手間を省くことができる。
【0077】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
100 情報処理システム
10 クライアント装置
11 制御装置
12 記憶装置
13 入力装置
14 表示装置
15 インターフェース
16 バス
20 サーバ装置
21 制御装置
22 記憶装置
23 入力装置
24 表示装置
25 インターフェース
26 バス
201 テンプレート作成部
202 フォルダ構成生成部
221 PJ情報記憶部
222 テンプレート記憶部