特開 2023-72141 排油ポンプ及び排油ポンプの組付方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2023072141

(43)【公開日】2023-05-24

(54)【発明の名称】排油ポンプ及び排油ポンプの組付方法

(51)【国際特許分類】

   F04B 9/04 20060101AFI20230517BHJP

   B60T 17/02 20060101ALI20230517BHJP

   B60T 8/34 20060101ALI20230517BHJP

【ＦＩ】

F04B9/04 A

B60T17/02

B60T8/34

【審査請求】有

【請求項の数】10

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2021184492

(22)【出願日】2021-11-12

(71)【出願人】

【識別番号】521457088

【氏名又は名称】易碼電控股▲ふん▼有限公司

【氏名又は名称原語表記】ＣＨＩＰＭＡＳＴ ＡＵＴＯＴＲＯＮＩＸ ＣＯ．， ＬＴＤ．

【住所又は居所原語表記】５Ｆ．， Ｎ０． １５９， Ｘｉａｎｚｈｅｎｇ ９ｔｈ Ｒｄ．， Ｚｈｕｂｅｉ Ｃｉｔｙ， Ｈｓｈｉｎｃｈｕ Ｃｏｕｎｔｒｙ ３０２， Ｔａｉｗａｎ

(74)【代理人】

【識別番号】100091683

【弁理士】

【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄

(74)【代理人】

【識別番号】100179316

【弁理士】

【氏名又は名称】市川 寛奈

(72)【発明者】

【氏名】郭宏達

(72)【発明者】

【氏名】李其儒

【テーマコード（参考）】

3D049

3D246

3H075

【Ｆターム（参考）】

3D049BB34

3D049CC02

3D049HH12

3D049MM01

3D246BA02

3D246DA01

3D246GA13

3D246GB01

3D246LA52A

3H075AA01

3H075BB02

3H075CC18

3H075CC33

3H075DA04

3H075DA09

3H075DB23

(57)【要約】      （修正有）

【課題】油圧装置の部品・部材を溶接方式で組み付け及び密封する必要がない排油ポンプを提供する。
【解決手段】閉塞部材とピストン部材はフィルタ部材により接続され、弾性部材は閉塞部材とピストン部材の間に設けられる。閉塞部材は、プラグ、プラグに接続されるポンプ体、プラグとポンプ体の間に設けられる第１弾性部品、及び、第１弾性部品とポンプ体の間に設けられる第１球体を含む。ピストン部材は、ピストン、ピストンベース弁体、第２弾性部品、第２球体及びプランジャを含む。ピストンベース弁体の両端はそれぞれピストン及びプランジャに接続され、第２弾性部品及び第２球体は、ピストンとピストンベース弁体の間に設けられる。フィルタ部材は、プランジャに覆設されるとともに、閉塞部材のポンプ体に接続される。
【選択図】図２

【特許請求の範囲】

【請求項1】

プラグ、前記プラグに接続されるポンプ体、前記プラグと前記ポンプ体の間に設けられる第１弾性部品、及び、前記第１弾性部品と前記ポンプ体の間に設けられる第１球体、を含む閉塞部材と、
ピストン、前記ピストンに接続されるピストンベース弁体、前記ピストンと前記ピストンベース弁体の間に設けられる第２弾性部品、前記第２弾性部品と前記ピストンベース弁体の間に設けられる第２球体、及び、前記ピストンベース弁体に接続されるプランジャ、を含むピストン部材と、
前記閉塞部材と前記ピストン部材の間に設けられる弾性部材と、
前記ピストン部材の前記プランジャに覆設されるとともに、前記閉塞部材の前記ポンプ体に接続されるフィルタ部材と、を含む排油ポンプ。

【請求項2】

更に、
前記プランジャに覆設されるシールリング、
前記プランジャに覆設されるガスケット、及び、
前記プランジャに覆設されるブッシュ、を含み、
前記シールリングは前記フィルタ部材と前記ガスケットの間に位置し、前記ガスケットは前記シールリングと前記ブッシュとの間に位置する請求項１に記載の排油ポンプ。

【請求項3】

前記弾性部材、前記第１弾性部品及び前記第２弾性部品はバネであり、前記第１球体及び前記第２球体はスチールボールであり、前記フィルタ部材はフィルタネットであり、前記シールリングはＸリングであり、前記ブッシュは黄銅ブッシュである請求項２に記載の排油ポンプ。

【請求項4】

前記ピストンの外径と前記ポンプ体の内径は、前記ピストンが前記ポンプ体に対し摺動可能となるよう配置される請求項１に記載の排油ポンプ。

【請求項5】

前記ピストンベース弁体の第１接続端及び第２接続端は、それぞれ前記ピストン及び前記プランジャに接続され、前記第１接続端の外径は前記ピストンの外径よりも小さく、前記第２接続端の内径と前記プランジャの外径は、前記第２接続端の内壁と前記プランジャの外壁を密着させるよう配置される請求項１に記載の排油ポンプ。

【請求項6】

更に、前記ピストンベース弁体に設けられる給油孔、及び、前記ポンプ体に設けられる排油孔を含む請求項１に記載の排油ポンプ。

【請求項7】

請求項１に記載の排油ポンプの組付方法であって、設置溝を有する装置に適用され、
ブッシュを前記装置の前記設置溝内に圧入し、
ガスケット及びシールリングを前記装置の前記設置溝内に順に装入し、
前記閉塞部材を組み立て、
前記ピストン部材を組み立て、
前記閉塞部材、前記弾性部材及び前記ピストン部材を順に組み付け、前記フィルタ部材を覆設して前記閉塞部材と前記ピストン部材を接続し、前記弾性部材を前記閉塞部材と前記ピストン部材の間に規定することで、前記排油ポンプを構成し、
前記組み立て済みの排油ポンプを前記装置の前記設置溝内に圧入し、前記ピストン部材の前記プランジャを前記シールリング、前記ガスケット及び前記ブッシュに挿通する組付方法。

【請求項8】

更に、前記排油ポンプを前記装置の前記設置溝内にリベット固定する請求項７に記載の組付方法。

【請求項9】

前記組み立て済みの排油ポンプを前記設置溝に圧入するステップでは、前記ガスケット及び前記シールリングを押圧して、前記ガスケット及び前記シールリングを前記設置溝内に締り嵌めする請求項７に記載の組付方法。

【請求項10】

前記弾性部材、前記第１弾性部品及び前記第２弾性部品はバネであり、前記第１球体及び前記第２球体はスチールボールであり、前記フィルタ部材はフィルタネットであり、前記シールリングはＸリングであり、前記ブッシュは黄銅ブッシュである請求項７に記載の組付方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、排油ポンプ及び排油ポンプの組付方法に関し、特に、油圧装置に組み付けやすい排油ポンプ及びその組付方法に関する。

【背景技術】

【0002】

走行の安全性に鑑みて、現在、多くの車両にはアンチロック・ブレーキ・システム（Ａｎｔｉ－ｌｏｃｋ Ｂｒａｋｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）が搭載されている。アンチロック・ブレーキ・システムは、車輪のブレーキ動作を制御する能力を有しており、運転に際して緊急事態に遭遇した場合や路面環境がよくない場合に、作動力を調整することで、タイヤのロック又はスリップによる車両の制御不能を回避可能とする。

【0003】

一般的に、アンチロック・ブレーキ・システムは、ソフトウェア（例えば、演算プログラム）、ハードウェア（例えば、制御装置）及び伝動機構の組み合わせと連携によって作動力を調整することで、各種状況下での車両の操縦性を強化可能とする。現在、アンチロック・ブレーキ・システムでは、伝動機構として油圧装置を使用するのが主流となっている。しかし、通常、アンチロック・ブレーキ・システム用の油圧装置は複数の部品・部材を有しており、組み立て時に多数の工程が必要となるほか、密封性に対する要求水準が高い。そのため、溶接が一般的な密着及び密封の手段とされている。

【0004】

ところが、溶接は、部品・部材の複雑な接合面を施工しやすくはあるものの、耐震動性や耐高温性が欠如している。これに対し、モータやポンプを備える油圧装置には、運転時に震動や熱気が発生するため、長期間が経過すると、油圧装置内の部品・部材の密封性が次第に弱まる恐れがある。特に、運転中の非常時に急ブレーキをかけると、高速運転下で油圧装置に発生する震動や高温によって、溶接された部品・部材に直接的な断裂や分離が生じ、アンチロック・ブレーキ・システムが機能喪失に陥る恐れがある。

【0005】

一方、排油ポンプは、油圧装置内で油量を制御するユニットとして、迅速且つ間欠的な作動を実現せねばならず、特に、運転時には応力と震動が発生するため、油圧装置内に緊密に配置する必要がある。しかし、周知の排油ポンプの構造では、組付手順が繁雑となり、油圧装置のベースに装入しにくく、且つベースとの結合度に劣る。また、周知の溶接方式で排油ポンプを油圧装置に固定する手法では、溶接の質をコントロールしにくく、製造コストや製品の品質に支障をきたす。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

そこで、従来技術の瑕疵を解消するために、本発明の実施例における排油ポンプは、これを構成する部品・部材を、閉塞部材、ピストン部材、弾性部材及びフィルタ部材という予め組み立て可能な４つの部材に分割する。改良を施した部品・部材の構造を利用して、組み合わせ関係を簡略化することで、４つの部材を迅速に結合して排油ポンプを構成することが可能となる。また、その後、圧入及びリベット方式で前記排油ポンプを油圧装置の本体内に固定及び密封する。こうすることで、溶接方式で油圧装置の部品・部材を組み付け及び密封する必要がなくなり、走行の安全性が向上する。

【課題を解決するための手段】

【0007】

上記の少なくとも１つの目的に基づいて、本発明の実施例における排油ポンプの組付方法では、排油ポンプの部品・部材を、事前分割方式で、閉塞部材、ピストン部材、弾性部材及びフィルタ部材等の４つの部材に予め組み立てておく。そして、ピストン部材、弾性部材、閉塞部材及びフィルタ部材を順に結合して排油ポンプとしてから、ブッシュを油圧装置の本体における設置溝内に圧入したあと、ガスケットとシールリングを順に装入する。最後に、排油ポンプを油圧装置の本体内に圧入する。分割方式の排油ポンプの組付方法では、各部材を組み付ける工程において、各部材の機能に基づき適切な配置方法を採用可能である。よって、組付手順が簡略化されて、排油ポンプを容易に油圧装置に結合及び装入して圧着可能なだけでなく、組み付け後の排油ポンプの強度、及び排油ポンプと油圧装置との結合度も強化される。

【0008】

上記の少なくとも１つの目的に基づいて、本発明の実施例は、閉塞部材、ピストン部材、弾性部材及びフィルタ部材を含む排油ポンプを提供する。閉塞部材とピストン部材は、フィルタ部材により接続され、弾性部材は閉塞部材とピストン部材の間に設けられる。閉塞部材は、プラグ、ポンプ体、第１弾性部品及び第１球体を含む。ポンプ体はプラグに接続され、第１弾性部品はプラグとポンプ体の間に設けられる。第１球体は第１弾性部品とポンプ体の間に設けられる。ピストン部材は、ピストン、ピストンベース弁体、第２弾性部品、第２球体及びプランジャを含む。ピストンベース弁体はピストン及びプランジャに接続され、第２弾性部品はピストンとピストンベース弁体の間に設けられる。また、第２球体は、第２弾性部品とピストンベース弁体の間に設けられる。フィルタ部材は、プランジャに覆設されるとともに、閉塞部材のポンプ体に接続される。

【0009】

選択的に、排油ポンプは、更に、プランジャに覆設されるシールリング、ガスケット及びブッシュを含む。シールリングはフィルタ部材とガスケットの間に位置し、ガスケットはシールリングとブッシュの間に位置する。

【0010】

選択的に、弾性部材、第１弾性部品及び第２弾性部品はバネであり、第１球体及び第２球体はスチールボールであり、フィルタ部材はフィルタネットであり、シールリングはＸリングであり、ブッシュは黄銅ブッシュである。

【0011】

選択的に、ピストンの外径とポンプ体の内径は、ピストンがポンプ体に対し摺動可能となるよう配置される。

【0012】

選択的に、ピストンベース弁体の第１接続端及び第２接続端は、それぞれピストン及びプランジャに接続される。第１接続端の外径はピストンの外径よりも小さく、第２接続端の内径とプランジャの外径は、第２接続端の内壁とプランジャの外壁を密着させるよう配置される。

【0013】

選択的に、排油ポンプは、更に、ピストンベース弁体に設けられる給油孔と、ポンプ体に設けられる排油孔を含む。

【0014】

上記の少なくとも１つの目的に基づいて、本発明の実施例は、設置溝を有する装置に適用される排油ポンプの組付方法を提供する。前記組付方法は、以下を含む。即ち、ブッシュを装置の設置溝内に圧入し、ガスケット及びシールリングを設置溝内に順に装入する。また、閉塞部材とピストン部材を組み立てる。閉塞部材、弾性部材及びピストン部材を順に組み付け、フィルタ部材を覆設して閉塞部材とピストン部材を接続し、弾性部材を閉塞部材とピストン部材の間に規定することで、排油ポンプを構成する。組み立て済みの排油ポンプを設置溝内に圧入し、ピストン部材のプランジャをシールリング、ガスケット及びブッシュに挿通する。

【0015】

選択的に、排油ポンプの組付方法では、更に、排油ポンプを装置の設置溝内にリベット固定する。

【0016】

選択的に、組み立て済みの排油ポンプを設置溝に圧入するステップでは、ガスケット及びシールリングを押圧して、ガスケット及びシールリングを設置溝内に締り嵌めする。

【発明の効果】

【0017】

簡単に言うと、本発明の実施例で提供する排油ポンプ及び排油ポンプの組付方法は、例えば、予め組み立て可能な４つの部材（閉塞部材、ピストン部材、弾性部材及びフィルタ部材）といった改良を施した排油ポンプの部品・部材構造を利用して組み合わせ関係を簡略化しているため、組付工程が減少するとともに、溶接による密封を回避可能である。こうして、圧入及びリベットによる固定方式を利用することで、油圧装置の密封性と持久性を向上可能となり、ひいては走行の安全性を確保できる。よって、油圧装置についてニーズのある各種市場（例えば、車両メーカー、オートバイメーカー、ＡＢＳメーカー等）に対し優位性を有している。

【0018】

本発明における上記及びその他の目的、特徴並びに利点をより明瞭簡潔とすべく、添付の図面を組み合わせて、以下に詳細に説明する。

【図面の簡単な説明】

【0019】

【図1】図１は、本発明の実施例における排油ポンプの概略図である。

【図2】図２は、本発明の実施例における排油ポンプの分解図である。

【図3】図３は、本発明の実施例における排油ポンプを油圧装置の本体に組み付けた場合の断面図である。

【図4】図４は、本発明の実施例における排油ポンプの組付方法のフローチャートである。

【図5】図５は、本発明の実施例における油圧装置の断面図である。

【発明を実施するための形態】

【0020】

本発明の目的、特徴及び効果が十分に理解されるよう、ここで、下記の具体的実施例を通じ、且つ添付の図面を組み合わせて、本発明につき以下の通り詳細に説明する。

【0021】

本発明の実施例は、排油ポンプを提供する。前記排油ポンプの部品・部材は、閉塞部材、ピストン部材、弾性部材及びフィルタ部材という４つの部材に予め組み立て可能なため、容易に結合して排油ポンプを組み立てることができる。油圧装置の本体は、排油ポンプ及びその他のアセンブリ（例えば、モータ、増圧弁、減圧弁等とするが、これらに限らない）をそれぞれ設置するための複数の連通する設置溝を有している。排油ポンプは、圧入方式で本体の設置溝の１つに装設される。排油ポンプの各部材はいずれも本体の設置溝と係合する組み合わせ構造を有している。且つ、排油ポンプは、設置溝内のシールリングとブッシュを利用して、排油ポンプ内の各部品・部材と本体との結合をいっそう安定化させる。また、組付工程を簡略化することも可能である。そこで、本発明の実施例は、更に、排油ポンプの組付方法を提供する。

【0022】

まず、本発明の実施例における排油ポンプの概略図、分解図、及び油圧装置の本体に組み付けた場合の断面図である図１、図２及び図３を合わせて参照する。排油ポンプ４０は、略円柱状をなしており、プラグ端及びその反対側のプランジャ端を有している。また、閉塞部材４１、弾性部材４２、ピストン部材４３及びフィルタ部材４４という４つの部材に分割可能である。閉塞部材４１は排油ポンプ４０のプラグ端に位置し、ピストン部材４３は排油ポンプ４０のプランジャ端に位置する。フィルタ部材４４は、閉塞部材４１及びピストン部材４３に接続される。また、弾性部材４２は、閉塞部材４１とピストン部材４３の間に位置する。閉塞部材４１は、プラグ４１１、第１弾性部品４１２、第１球体４１３及びポンプ体４１４を含む。プラグ４１１は排油ポンプ４０のプラグ端に設けられ、第１弾性部品４１２及び第１球体４１３はプラグ４１１内に設けられる。また、ポンプ体４１４がプラグ４１１に接続されることで、第１弾性部品４１２及び第１球体４１３がこれらの間に規定される。第１弾性部品４１２の一端はプラグ４１１に突き当てられ、他端は第１球体４１３に突き当てられる。第１球体４１３は、通常の状態（例えば、静止状態又は非作動状態とするが、これらに限らない）では、ポンプ体４１４の貫通孔４１４１を閉塞している。ポンプ体４１４は内部に空間を有しており、弾性部材４２を収容可能である。

【0023】

詳述すると、プラグ４１１は、内部に収容空間を有する略円柱体をなしており、一端に収容空間と連通する開口を有するとともに、他端が閉鎖面となっている。第１弾性部品４１２と第１球体４１３は、プラグ４１１の開口を通じて収容空間内に設けられる。ポンプ体４１４は、内部に収容空間を有する略円柱体をなしており、一端に収容空間と連通する開口を有するとともに、他端が貫通孔４１４１を有する閉鎖面となっている。貫通孔４１４１は、収容空間と連通している。ポンプ体４１４は、貫通孔４１４１を有する閉鎖面の一端で、プラグ４１１における開口を有する一端に接続されて、第１弾性部品４１２及び第１球体４１３をこれらの間に位置規制することで、閉塞部材４１を構成する。ポンプ体４１４における開口を有する一端には、フィルタ部材４４を接続するための係合構造（例えば、フランジ又はフック溝とするが、これらに限らない）が設けられている。

【0024】

ピストン部材４３は、ピストン４３１、第２弾性部品４３２、第２球体４３３、ピストンベース弁体４３４及びプランジャ４３５を含む。プランジャ４３５は、排油ポンプ４０のプランジャ端に設けられる。ピストンベース弁体４３４の両端には、それぞれピストン４３１及びプランジャ４３５が接続される。第２弾性部品４３２及び第２球体４３３は、ピストン４３１とピストンベース弁体４３４の間に設けられる。第２弾性部品４３２の一端はピストン４３１に突き当てられ、他端は第２球体４３３に突き当てられる。通常の状態（例えば、静止状態又は非作動状態とするが、これらに限らない）において、第２球体４３３はピストンベース弁体４３４の貫通孔４３４１を閉塞している。

【0025】

詳述すると、ピストン４３１は略円柱状をなしており、内部に第２弾性部品４３２及び第２球体４３３を収容する空間を有している。ピストン４３１の底端、つまり収容空間の開口側の一端は、ピストンベース弁体４３４に結合される接続構造を含んでいる。ピストンベース弁体４３４は、略中空円柱体をなしており、両端がそれぞれ第１接続端及び第２接続端となっている。２つの接続端には、ピストン４３１の底端及びプランジャ４３５にそれぞれ結合される接続構造が各々設けられている。ピストンベース弁体４３４は、貫通孔４３４１を有する第１接続端においてピストン４３１の底端に接続されて、第２弾性部品４３２及び第２球体４３３をこれらの間に位置規制する。ピストンベース弁体４３４の第１接続端の外径は、ピストン４３１の外径よりも小さい。そのため、ピストン４３１の外壁がポンプ体４１４の内壁に接触する際に、ピストンベース弁体４３４の外壁がポンプ体４１４と接触することはない。こうすることで、ピストン部材４３が作動して、ピストン４３１をポンプ体４１４に対し摺動させる際には、ピストン４３１とポンプ体４１４のみが相対的に運動して摺擦する。ピストンベース弁体４３４は、第２接続端においてプランジャ４３５に接続される。プランジャ４３５は、略円柱体をなしている。このように、ピストン４３１がピストンベース弁体４３４の第１接続端に固設され、第２弾性部品４３２及び第２球体４３３がピストン４３１とピストンベース弁体４３４の間に設けられ、ピストンベース弁体４３４が第２接続端を介してプランジャ４３５に接続されることで、ピストン部材４３が構成される。

【0026】

本実施例において、ピストン４３１は、ピストン４３１の略中間部分に設けられてピストン４３１の最大外径をなす環状突出槽４３１１を有している。環状突出槽４３１１は、上方に屈曲する略スカート構造をなしており、ピストン４３１の中間の外表面から外側に向かって垂直に延伸したあと、向きを変えて上方へ延伸している。これにより、環状突出槽４３１１の外側壁は、ピストン４３１における中間の外表面と略平行となっている。且つ、環状突出槽４３１１の内側壁とピストン４３１における中間の外表面の間には隙間が存在する。環状突出槽４３１１の外側壁は、ピストン４３１の最大外径をなす表面として、ポンプ体４１４と接触及び密着する。ピストン４３１がポンプ体４１４内で往復運動する際には、環状突出槽４３１１の外側壁のみがポンプ体４１４の内壁と摺擦する。このほか、環状突出槽４３１１の構造は、ピストン４３１とポンプ体４１４の往復運動時の密封性を強化可能である。ただし、本発明は、ピストン４３１の形状をこれに限定しない。

【0027】

本実施例において、ピストンベース弁体４３４の第１接続端及び第２接続端の接続構造はいずれも凹溝である。ピストン４３１の底端は、接続構造として、ピストンベース弁体４３４の第１接続端に位置する凹溝に装入可能である。また、プランジャ４３５の一端は、ピストンベース弁体４３４の第２接続端に位置する凹溝に装入される。ピストン４３１の底端における接続構造の外径は、ピストンベース弁体４３４の第１接続端における接続構造の内径とほぼ等しいか、やや大きい（好ましくは、やや大きい）。よって、ピストン４３１とピストンベース弁体４３４は、緊密に結合又は締り嵌め可能である（好ましくは、締り嵌めとする）。プランジャ４３５の外径は、ピストンベース弁体４３４の第２接続端における接続構造の内径とほぼ等しいか、やや大きい（好ましくは、やや大きい）。よって、プランジャ４３５とピストンベース弁体４３４は、緊密に結合又は締り嵌め可能である（好ましくは、締り嵌めとする）。つまり、ピストンベース弁体４３４の第２接続端の内径とプランジャ４３５の外径は、第２接続端の内壁とプランジャ４３５の外壁を密着させるよう配置される。ただし、本発明は、ピストン４３１及びピストンベース弁体４３４の接続構造の形式及び態様をこれに限定せず、ピストンベース弁体４３４とピストン４３１及びプランジャ４３５それぞれとの連結関係及び態様についても限定しない。

【0028】

弾性部材４２は、ポンプ体４１４の収容空間内に位置している。且つ、ピストン部材４３の作動時におけるピストン４３１の位置復帰を補助するために、弾性部材４２の一端はポンプ体４１４の収容空間の内壁に突き当てられ、他端はピストン４３１に突き当てられる。ピストン部材４３のピストン４３１とピストンベース弁体４３４の第１接続端は、閉塞部材４１のポンプ体４１４の収容空間内におけるポンプ体４１４の開口端付近に位置している。ピストン４３１の環状突出槽４３１１の外径Ｄ１とポンプ体４１４の収容空間の内径はほぼ等しく、配置して組み合わせた後には、弾性部材４２がピストン部材４３と閉塞部材４１の間に位置規制される。そして、フィルタ部材４４を利用して閉塞部材４１とピストン部材４３を接続及び固定することで、排油ポンプ４０が構成される。

【0029】

フィルタ部材４４は、略中空円柱体をなしており、ピストン部材４３のプランジャ４３５に覆設されるとともに、閉塞部材４１のポンプ体４１４に接続されて、油又は液体の異物を濾過するために用いられる。フィルタ部材４４の一端は、フック構造（例えば、フランジ又はフック溝とするが、これらに限らない）を有しており、ポンプ体４１４の係合構造と係合するために用いられる。フィルタ部材４４の他端の内径は、プランジャ４３５の外径とほぼ等しいか、やや小さい。よって、フィルタ部材４４は、プランジャ４３５の外表面に覆設されたあと、プランジャ４３５の外表面に周設及び固定され得る。本実施例において、フィルタ部材４４は、２段式の中空カラムであって、閉塞部材４１及びピストン部材４３の外径に応じて２つの異なる内径を有している。排油ポンプ４０を構成する際には、ピストン部材４３をフィルタ部材４４に挿通する。フィルタ部材４４は、包囲するように一端がポンプ体４１４に接続されるとともに、他端がプランジャ４３５に覆設されて、閉塞部材４１とピストン部材４３を固定及び接続する。しかし、本発明は、フィルタ部材４４の形状や、フィルタ部材４４と閉塞部材４１及びピストン部材４３との接続方式及び配置を限定しない。他の実施例において、フィルタ部材４４におけるプランジャ４３５に覆設される一端には、フィルタ部材４４をプランジャ４３５に係合及び固定するためのフック構造が備わっていてもよい。

【0030】

一実施例において、排油ポンプ４０は、ピストン部材４３のプランジャ４３５に順に覆設されるシールリング４５、ガスケット４６及びブッシュ４７を含む。シールリング４５は、フィルタ部材４４とガスケット４６の間に位置し、ガスケット４６はシールリング４５とブッシュ４７の間に位置する。本実施例において、シールリング４５、ガスケット４６及びブッシュ４７の内径はプランジャ４３５の外径とほぼ等しく、シールリング４５及びガスケット４６の外径はブッシュ４７の外径よりも大きい。ただし、本発明では、シールリング４５、ガスケット４６及びブッシュ４７のサイズと種類をこれに限定しない。このほか、排油ポンプ４０は、更に、ピストンベース弁体４３４の本体に設けられる給油孔４３４２と、ポンプ体４１４における貫通孔４１４１を有する一端の側壁に設けられる排油孔４１４２を含み、排油ポンプ４０に対する油の給排を可能としている。

【0031】

一実施例において、第１弾性部品４１２、第２弾性部品４３２及び弾性部材４２は戻しバネであり、第１球体４１３及び第２球体４３３はスチールボールである。また、フィルタ部材４４はフィルタネットであり、シールリング４５はＸリングであり、ブッシュ４７は黄銅ブッシュである。ただし、本発明はこれに限らない。

【0032】

加えて、図５を参照する。図５は、本発明の実施例における油圧ポンプが組み付けられた油圧装置の断面図である。排油ポンプ４０を油圧装置１の本体１０における設置溝１３に組み付ける際には、排油ポンプ４０のブッシュ４７、ガスケット４６及びシールリング４５を予め本体１０の設置溝１３に装入しておく。また、４つの事前組立部材である閉塞部材４１、弾性部材４２、ピストン部材４３及びフィルタ部材４４については、それぞれ独立した各部材として予め組み立てておき、これらを組み合わせて排油ポンプ４０とする。こうすることで、組み合わせた排油ポンプ４０を設置溝１３に装入して固定及び密封するだけで、排油ポンプ４０を設置溝１３内に固設することができる。詳述すると、ブッシュ４７を設置溝１３に圧入してから、ガスケット４６及びシールリング４５を設置溝１３に順に装入する。続いて、閉塞部材４１及びピストン部材４３の２つを予め組み立て、その後、閉塞部材４１、弾性部材４２、ピストン部材４３及びフィルタ部材４４を組み合わせることで排油ポンプ４０を形成する。その後、組み立て済みの排油ポンプ４０を設置溝１３に圧入し、シールリング４５の外側面を設置溝１３の内壁にしっかりと密着させることで、排油ポンプ４０を固定して密封効果を達成する。プランジャ４３５におけるピストンベース弁体４３４に接続されていない一端は、設置溝１３と連通する別の設置溝１１に進入して駆動ユニット２０に伝動可能に接続される。最後に、リベット方式で排油ポンプ４０を本体１０に固定する。

【0033】

上記の排油ポンプ４０の構造及び配置によれば、排油ポンプ４０の部材数が減少するだけでなく、排油ポンプ４０を予め４つの部材として組み立て可能なため、排油ポンプ４０を油圧装置１の本体１０に組み付ける際のステップ及び手順を簡略化できる。

【0034】

続いて、本発明の実施例で記載する排油ポンプの組付フローについて説明する。図４を参照して、排油ポンプ４０は、本体１０を有する油圧装置１への組み付けに適している。そこで、ステップＳ１０１において、油圧装置１の本体１０を提供する。本体１０には、設置溝１３、給油路１０１及び排油路１０２が設けられている。設置溝１３は複数の空間を有しており、各空間の内径が異なっている。空間は、外側から内側（本体１０の外表面の開口から設置溝１３の内部へと延伸する方向）に向かって、各空間の内径が大径から小径へ徐々に縮小するよう配置されている。

【0035】

次に、ステップＳ１０２において、ブッシュ４７を本体１０の設置溝１３に圧入する。ブッシュ４７は、軸心が本体の外表面の開口に対して垂直となる方向に、締り嵌め方式で設置溝１３の最も奥の空間（即ち、設置溝１３における内径が最小の空間）に装入される。これにより、ブッシュ４７の外壁の少なくとも一部を設置溝１３の内壁にしっかりと係合して、ブッシュ４７を設置溝１３内に固設する。ステップＳ１０３では、ガスケット４６及びシールリング４５を順に設置溝１３に装入することで、ガスケット４６をシールリング４５とブッシュ４７の間に位置させる。シールリング４５、ガスケット４６及びブッシュ４７の軸心は略平行である。

【0036】

ステップＳ１０４において、閉塞部材４１を組み立てる。前記ステップでは、第１弾性部品４１２及び第１球体４１３をプラグ４１１の収容空間内に順に装入し、ポンプ体４１４における貫通孔４１４１を有する一端を、プラグ４１１における収容空間の開口を有する一端に干渉配置方式で結合して、閉塞部材４１の組み立てを完了する。ステップＳ１０５では、ピストン部材４３を組み立てる。前記ステップでは、第２弾性部品４３２と第２球体４３３をピストン４３１内に順に装入し、ピストン４３１の底端とピストンベース弁体４３４の第１接続端を締り嵌め方式で結合することで、第２弾性部品４３２及び第２球体４３３をピストン４３１内に規定する。更に、プランジャ４３５を締り嵌め方式でピストンベース弁体４３４の第２接続端に結合して、ピストン部材４３の組み立てを完了する。

【0037】

ステップＳ１０６において、閉塞部材４１、弾性部材４２及びピストン部材４３を順に組み付け、フィルタ部材４４を覆設して閉塞部材４１とピストン部材４３を接続する。これにより、弾性部材４２を閉塞部材４１とピストン部材４３の間に規定して、排油ポンプ４０を形成する。詳述すると、まず、弾性部材４２を閉塞部材４１のポンプ体４１４における収容空間内に装入する。そして、ピストン部材４３におけるピストン４３１が設けられた一端をポンプ体４１４の開口からポンプ体４１４の収容空間内に挿入して、弾性部材４２をポンプ体４１４の収容空間内に位置規制する。ピストン４３１の外径はポンプ体４１４の内径とほぼ等しく、ピストン４３１がポンプ体４１４に対し摺動可能となるよう配置される。これにより、ピストン４３１の一部の外壁がポンプ体４１４の内壁に密着して、ピストン４３１とポンプ体４１４との相対的な密封が達成されるが、ピストン部材４３の作動時に、ピストン４３１はピストン部材４３の作用力と弾性部材４２の弾性力を利用して、ポンプ体４１４の収容空間内で往復摺動することも可能である。また、フィルタ部材４４におけるフック構造を有する一端を、ピストン部材４３におけるプランジャ４３５を有する一端に向けてプランジャ４３５に覆設する。フィルタ部材４４におけるフック構造を有する一端は、ピストンベース弁体４３４を越えて、ポンプ体４１４の係合構造と係合する。また、フィルタ部材４４の他端は、プランジャ４３５の外表面に固設される。このようにして、フィルタ部材４４は、閉塞部材４１、弾性部材４２及びピストン部材４３の間の配置及び接続関係を固定して、排油ポンプ４０を構成することが可能である。

【0038】

ステップＳ１０７において、組み立て済みの排油ポンプ４０を設置溝１３内に圧入する。前記ステップでは、組み立て済みの排油ポンプ４０を、本体の外表面の開口に対して軸心が垂直となる方向に、ピストン部材４３のプランジャ４３５が内側を向くようにして設置溝１３に装入するとともに、本体１０の設置溝１３に締り嵌め方式で事前圧接する。ピストン部材４３のプランジャ４３５は、シールリング４５、ガスケット４６及びブッシュ４７に挿通される。フィルタ部材４４におけるプランジャ４３５に固設される一端は、締り嵌め方式で設置溝１３内に設けられる。フィルタ部材４４の前記一端における外壁の一部が設置溝１３の内壁にしっかりと密着することで、ピストン部材４３が設置溝１３内に位置決めされる。また、ポンプ体４１４が設置溝１３内の異なる分割空間に係合することで、閉塞部材４１が設置溝１３内に位置決めされる。

【0039】

一実施例において、排油ポンプ４０を設置溝１３に圧入する際には、排油ポンプ４０によってガスケット４６及びシールリング４５を押圧可能なため、ガスケット４６及びシールリング４５が設置溝１３内に締り嵌めされる。この場合には、主に、プランジャ４３５がガスケット４６及びシールリング４５に挿通される際の力と、プランジャ４３５がこれら２つの部材にしっかりと密着する際の係止力が合わさることで、ガスケット４６及びシールリング４５が設置溝１３の奥に向かって押圧される。これにより、ガスケット４６及びシールリング４５の外壁がそれぞれ設置溝１３の内壁にしっかりと密着した状況が形成されて、設置溝１３に対する排油ポンプ４０の安定性及び密封性が強化される。

【0040】

一実施例において、排油ポンプ４０を設置溝１３に装入したあと、排油ポンプ４０のプラグ端（即ち、閉塞部材４１のプラグ４１１）をリベット固定することで、排油ポンプ４０を本体１０の設置溝１３に固定する。

【0041】

上述したように、排油ポンプ４０は、４つの部材に分割して組み付けることが可能である。閉塞部材４１とピストン部材４３は、部品・部材を予め組み立て可能な部材である。また、本実施例において、弾性部材４２とフィルタ部材４４は単一の部材であるため予め組み立てる必要はないが、本発明はこれに限らない。弾性部材４２とフィルタ部材４４が複数の部品・部材を含む場合には、予め部材として組み立ててもよい。

【0042】

また、本施例において、閉塞部材４１、ピストン部材４３及び排油ポンプ４０は、それぞれ、排油ポンプ４０を油圧装置１の本体１０に組み付ける前に、事前組み立て（ステップＳ１０４及びＳ１０５）及び組み立て（ステップＳ１０６）を行う。ただし、本発明は、閉塞部材４１、弾性部材４２、ピストン部材４３及びフィルタ部材４４の組み立て順を上記に限らず、排油ポンプ４０を本体１０に組み付ける前に組み立てが完了していればよい。また、同様に、本発明は、排油ポンプ４０の組み立てステップのタイミングを上記に限定せず、ブッシュ４７を本体に組み付ける前に排油ポンプ４０を組み立ててもよい。

【0043】

排油ポンプ４０が本体１０の設置溝１３に組み付けられたあと、設置溝１３における本体１０の給油路１０１に近接する位置には、ピストン部材４３と連通する給油室が形成されており、設置溝１３における本体１０の排油路１０２に近接する位置には、閉塞部材４１と連通する排油室が形成されているため、油圧装置１内の作動液（例えば油であるが、これに限らない）は、本体１０の給油路１０１を経由して給油室に進入可能となり、ピストンベース弁体４３４の給油孔４３４２を通じてピストン部材４３に流れ込む。そして、第２球体４３３が力を受けて貫通孔４３４１から離れると、作動液は貫通孔４３４１とピストン４３１の穴から閉塞部材４１のポンプ体４１４に流れ込む。続いて、第１球体４１３が力を受けて貫通孔４１４１から離れると、作動液は貫通孔４１４１と排油孔４１４２を通過して排油室に流れ込み、排油路１０２を通じて排油ポンプ４０から排出される。作動液の流動は排油ポンプ４０の作動によって決定される。排油ポンプ４０は、駆動ユニット２０によりピストン部材４３が作動して、内部の高圧や低圧及び部材の位置ずれを生じることで、作動液の流動を引き起こす。

【0044】

一実施例において、油圧装置１はアンチロック・ブレーキ装置であり、本体１０はベースであり、駆動ユニット２０はモータである。本体１０に設けられて連通する設置溝１１及び１３を利用して、排油ポンプ４０は伝動可能にモータに接続される。伝動可能な接続とは、モータが、排油ポンプ４０との間の部材配置（例えば、軸受及び回動部材とするが、これらに限らない）を利用し、運転時に回動部材を駆動して間接的に排油ポンプを作動させることである。ただし、本発明は、装置やユニットの種類及び配置方式をこれに限定しない。

【0045】

以上を総括すると、従来技術と比較して、本発明の実施例で記載する排油ポンプ及び組付方法の技術的効果は以下の通りである。

【0046】

従来技術では、油圧装置の複数の部品・部材（例えば、排油ポンプ）を溶接方式で固定及び密封していた。しかし、溶接の善し悪しは部品・部材の密封性に直接影響を及ぼす。且つ、溶接の接点は耐震動性にも耐高温性にも欠けるため、油圧装置の動作時に安全性の懸念が存在していた。これに対し、本発明の実施例で記載する排油ポンプは、部品・部材の構造を利用して組み合わせ関係を簡略化しており、溶接方式を使用することなく、リベット締め技術で所望の密封性を達成可能である。これにより、高速運転に伴う震動や高温によって部品・部材が破損したり断裂したりすることがなくなる。加えて、本発明で記載する組付方法では、排油ポンプを予め４つの部材として組み立て可能なため、本体への組付工程を減少させることができ、組み付け効率が向上する。

【0047】

上記では、本発明を好ましい実施例によって開示したが、当業者は、上記実施例は本発明を説明するためのものにすぎないと理解すべきであり、本発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。注意すべき点として、上記の実施例と等価の変形及び置換はいずれも本発明の範囲に含まれるとみなすべきである。従って、本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲による規定を基準とすべきである。

【符号の説明】

【0048】

１ 油圧装置
１０ 本体
１１ 設置溝
１３ 設置溝
２０ 駆動ユニット
４０ 排油ポンプ
４１ 閉塞部材
４２ 弾性部材
４３ ピストン部材
４４ フィルタ部材
４５ シールリング
４６ ガスケット
４７ ブッシュ
１０１ 給油路
１０２ 排油路
４１１ プラグ
４１２ 第１弾性部品
４１３ 第１球体
４１４ ポンプ体
４３１ ピストン
４３２ 第２弾性部品
４３３ 第２球体
４３４ ピストンベース弁体
４３５ プランジャ
４１４１ 貫通孔
４１４２ 排油孔
４３１１ 環状突出槽
４３４１ 貫通孔
４３４２ 給油孔
Ｓ１０１～Ｓ１０７ フローステップ

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】