(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072207
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】企業版ふるさと納税促進システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20230517BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184595
(22)【出願日】2021-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】521109257
【氏名又は名称】天間 幸生
(74)【代理人】
【識別番号】100224270
【弁理士】
【氏名又は名称】児嶋 秀平
(72)【発明者】
【氏名】天間 幸生
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を促進するシステムを提供する。
【解決手段】企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムであって、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを、サーバにて提案するマッチング手段とを備える企業版ふるさと納税促進システム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムであって、
前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶手段と、
前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを、サーバにて提案するマッチング手段と、
を備える、企業版ふるさと納税促進システム。
【請求項2】
前記第1情報は、
前記寄付希望企業が前記寄付を行おうとする事業の分野と、
前記被寄付希望地方自治体が作成する地域再生計画に記載された事業の分野と、
前記寄付希望企業の従業者が希望する商品又はサービスと、
前記被寄付希望地方自治体において生産又は提供される商品又はサービスと、
を含む、請求項1に記載の企業版ふるさと納税促進システム。
【請求項3】
前記マッチング手段は、
前記寄付希望企業が前記寄付を行おうとする事業の分野と、前記地域再生計画に記載された事業の分野と、が1以上共通する場合であって、
かつ、前記寄付希望企業の従業者の3分の1以上が希望する商品又はサービスの品目と、前記被寄付希望地方自治体において生産若しくは販売される商品又は提供されるサービスの品目と、が2以上共通する場合に、
前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体との一又は複数の組合せを提案する、
請求項2に記載の企業版ふるさと納税促進システム。
【請求項4】
企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムであって、
前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶手段と、
前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を、サーバにて算定する割引価格算定手段と、
を備える、企業版ふるさと納税促進システム。
【請求項5】
前記第2情報は、
前記被寄付地方自治体が前記寄付企業から受けた寄付の金額と、
前記寄付企業の従業者数と、
前記仲介者が前記寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスと前記被寄付地方自治体との関連性の有無と、
を含む、請求項4に記載の企業版ふるさと納税促進システム。
【請求項6】
前記割引価格算定手段は、
前記寄付の金額の20パーセントを前記仲介報酬の金額とし、
前記仲介報酬の金額の25パーセントを前記割引の原資とし、
前記原資を前記従業者数で割った金額を従業者一人当たりの割引額とし、
前記従業者一人当たりの割引額を前記原価の単価から控除した金額を基準価格とし、
前記関連性がある場合は、前記基準価格を前記仲介者が定める任意の率で引き下げた金額を前記割引価格とし、
前記関連性がない場合は、前記基準価格を前記仲介者が定める任意の率で引き上げた金額を前記割引価格とする、
請求項5に記載の企業版ふるさと納税促進システム。
【請求項7】
企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおける、サーバにて実行される企業版ふるさと納税促進プログラムであって、
サーバを、
前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶手段、
前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを、サーバにて提案するマッチング手段、
として機能させる、企業版ふるさと納税促進プログラム。
【請求項8】
企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおいて実行される、企業版ふるさと納税促進方法であって、
前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶ステップと、
前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを、サーバにて提案するマッチングステップと、
を有する、企業版ふるさと納税促進方法。
【請求項9】
企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおける、サーバにて実行される企業版ふるさと納税促進プログラムであって、
サーバを、
前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶手段、
前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を、サーバにて算定する割引価格算定手段、
として機能させる、企業版ふるさと納税促進プログラム。
【請求項10】
企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおいて実行される、企業版ふるさと納税促進方法であって、
前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶ステップと、
前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を、サーバにて算定する割引価格算定ステップと、
を有する、企業版ふるさと納税促進方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を促進するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業版ふるさと納税制度は、地方自治体が行う地方創生の取組に対する企業の寄付について法人関係税を税額控除する、日本国の税制である。企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付は、地方自治体が作成する地域再生計画に記載された個々の事業を支援するために用いられる。
【0003】
企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付の促進については、例えば特許文献1には、寄付を受けようとする地方自治体を特定する情報と、地方自治体が作成する地域再生計画に記載された個々の事業の内容に関する情報とを企業に提供することによって、企業が寄付を行うか否かの判断材料を得ることのできる電子機器が記載されている(特許文献1の明細書の第0145段落)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、企業版ふるさと納税制度においては、寄付を受けた地方自治体が寄付を行った企業に対する経済的な見返りを提供することは禁止されている。このため、特許文献1に記載されているような電子機器によって地方自治体の情報を企業に提供するだけでは、企業が積極的に寄付を行おうとする動機が喚起されにくく、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付の促進という観点からは必ずしも十分とは言えない。
【0006】
そこで、本発明は、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする企業と寄付を受けようとする地方自治体とのマッチングを効率的に行うとともに、企業が積極的に寄付を行おうとする動機を喚起させるための、企業版ふるさと納税促進システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための第1の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムは、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムであって、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを、サーバにて提案するマッチング手段とを備える。
【0008】
上記の課題を解決するための第2の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムは、第1の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムにおいて、前記第1情報は、前記寄付希望企業が前記寄付を行おうとする事業の分野と、前記被寄付希望地方自治体が作成する地域再生計画に記載された事業の分野と、前記寄付希望企業の従業者が希望する商品又はサービスと、前記被寄付希望地方自治体において生産又は提供される商品又はサービスとを含む。
【0009】
上記の課題を解決するための第3の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムは、第2の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムにおいて、前記マッチング手段は、前記寄付希望企業が前記寄付を行おうとする事業の分野と、前記地域再生計画に記載された事業の分野と、が1以上共通する場合であって、かつ、前記寄付希望企業の従業者の3分の1以上が希望する商品又はサービスの品目と、前記被寄付希望地方自治体において生産若しくは販売される商品又は提供されるサービスの品目と、が2以上共通する場合に、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体との一又は複数の組合せを提案する。
【0010】
上記の課題を解決するための第4の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムは、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムであって、前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶手段と、前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を、サーバにて算定する割引価格算定手段とを備える。
【0011】
上記の課題を解決するための第5の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムは、第4の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムにおいて、前記第2情報は、前記被寄付地方自治体が前記寄付企業から受けた寄付の金額と、前記寄付企業の従業者数と、前記仲介者が前記寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスと前記被寄付地方自治体との関連性の有無とを含む。
【0012】
上記の課題を解決するための第6の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムは、第5の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムにおいて、前記割引価格算定手段は、前記寄付の金額の20パーセントを前記仲介報酬の金額とし、前記仲介報酬の金額の25パーセントを前記割引の原資とし、前記原資を前記従業者数で割った金額を従業者一人当たりの割引額とし、前記従業者一人当たりの割引額を前記原価の単価から控除した金額を基準価格とし、前記関連性がある場合は、前記基準価格を前記仲介者が定める任意の率で引き上げた金額を前記割引価格とし、前記関連性がない場合は、前記基準価格を前記仲介者が定める任意の率で引き上げた金額を前記割引価格とする。
【0013】
上記の課題を解決するための第7の発明に係る企業版ふるさと納税促進プログラムは、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおける、サーバにて実行される企業版ふるさと納税促進プログラムであって、サーバを、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶手段、前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを、サーバにて提案するマッチング手段として機能させる。
【0014】
上記の課題を解決するための第8の発明に係る企業版ふるさと納税促進方法は、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおいて実行される、企業版ふるさと納税促進方法であって、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶ステップと、前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを提案するマッチングステップとを有する。
【0015】
上記の課題を解決するための第9の発明に係る企業版ふるさと納税促進プログラムは、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおける、サーバにて実行される企業版ふるさと納税促進プログラムであって、サーバを、前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶手段、前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を、サーバにて算定する割引価格算定手段として機能させる。
【0016】
上記の課題を解決するための第10の発明に係る企業版ふるさと納税促進方法は、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおいて実行される、企業版ふるさと納税促進方法であって、前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶ステップと、前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を算定する割引価格算定ステップとを有する。
【発明の効果】
【0017】
上述した第1の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムによれば、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムであって、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを、サーバにて提案するマッチング手段とを備えるので、寄付希望企業と被寄付希望地方自治体とのマッチングを効率的に行うことができる。
【0018】
上述した第2の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムによれば、第1の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムにおいて、前記第1情報は、前記寄付希望企業が前記寄付を行おうとする事業の分野と、前記被寄付希望地方自治体が作成する地域再生計画に記載された事業の分野と、前記寄付希望企業の従業者が希望する商品又はサービスと、前記被寄付希望地方自治体において生産又は提供される商品又はサービスとを含むので、寄付希望企業と被寄付希望地方自治体とのマッチングを、寄付の観点だけでなく商品又はサービスの観点からも効率的に行うことができる。
【0019】
上述した第3の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムによれば、第2の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムにおいて、前記マッチング手段は、前記寄付希望企業が前記寄付を行おうとする事業の分野と、前記地域再生計画に記載された事業の分野と、が1以上共通する場合であって、かつ、前記寄付希望企業の従業者の3分の1以上が希望する商品又はサービスの品目と、前記被寄付希望地方自治体において生産若しくは販売される商品又は提供されるサービスの品目と、が2以上共通する場合に、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体との一又は複数の組合せを提案するので、寄付希望企業と被寄付希望地方自治体とのマッチングを、合理的なアルゴリズムの下で寄付の観点だけでなく商品又はサービスの観点からも効率的に行うことができる。
【0020】
上述した第4の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムによれば、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムであって、前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶手段と、前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を、サーバにて算定する割引価格算定手段とを備えるので、割引価格の算定を適切かつ効率的に行うことができるとともに、これから寄付を行おうとする寄付希望企業に対して、積極的に寄付を行う動機を喚起させることができる。
【0021】
上述した第5の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムによれば、第4の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムにおいて、前記第2情報は、前記被寄付地方自治体が前記寄付企業から受けた寄付の金額と、前記寄付企業の従業者数と、前記仲介者が前記寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスと前記被寄付地方自治体との関連性の有無とを含むので、割引価格の算定を、寄付の観点だけでなく商品又はサービスの観点からも適切かつ効率的に行うことができるとともに、これから寄付を行おうとする寄付希望企業に対して、積極的に寄付を行う動機を喚起させることができる。
【0022】
上述した第6の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムによれば、第5の発明に係る企業版ふるさと納税促進システムにおいて、前記割引価格算定手段は、前記寄付の金額の20パーセントを前記仲介報酬の金額とし、前記仲介報酬の金額の25パーセントを前記割引の原資とし、前記原資を前記従業者数で割った金額を従業者一人当たりの割引額とし、前記従業者一人当たりの割引額を前記原価の単価から控除した金額を基準価格とし、前記関連性がある場合は、前記基準価格を前記仲介者が定める任意の率で引き上げた金額を前記割引価格とし、前記関連性がない場合は、前記基準価格を前記仲介者が定める任意の率で引き上げた金額を前記割引価格とするので、割引価格の算定を、合理的なアルゴリズムの下で寄付の観点だけでなく商品又はサービスの観点からも適切かつ効率的に行うことができるとともに、これから寄付を行おうとする寄付希望企業に対して、積極的に寄付を行う動機を喚起させることができる。
【0023】
上述した第7の発明に係る企業版ふるさと納税促進プログラムによれば、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおける、サーバにて実行される企業版ふるさと納税促進プログラムであって、サーバを、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶手段、前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを、サーバにて提案するマッチング手段として機能させるので、寄付希望企業と被寄付希望地方自治体とのマッチングを効率的に行うことができる。
【0024】
上述した第8の発明に係る企業版ふるさと納税促進方法によれば、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする寄付希望企業と、前記寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおいて実行される、企業版ふるさと納税促進方法であって、前記寄付希望企業と前記被寄付希望地方自治体とに関する第1情報を、サーバにて記憶する第1記憶ステップと、前記第1記憶手段により記憶された前記第1情報に基づき、前記寄付希望企業と前記被寄付希望企業との一又は複数の組合せを提案するマッチングステップとを有するので、寄付希望企業と被寄付希望地方自治体とのマッチングを効率的に行うことができる。
【0025】
上述した第9の発明に係る企業版ふるさと納税促進プログラムによれば、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおける、サーバにて実行される企業版ふるさと納税促進プログラムであって、サーバを、前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶手段、前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を、サーバにて算定する割引価格算定手段として機能させるので、割引価格の算定を適切かつ効率的に行うことができるとともに、これから寄付を行おうとする寄付希望企業に対して、積極的に寄付を行う動機を喚起させることができる。
【0026】
上述した第10の発明に係る企業版ふるさと納税促進方法によれば、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行った寄付企業と、前記寄付を受けた被寄付地方自治体と、を仲介する仲介者が使用する、企業版ふるさと納税促進システムにおいて実行される、企業版ふるさと納税促進方法であって、前記寄付企業と前記被寄付地方自治体と前記仲介者とに関する第2情報を、サーバにて記憶する第2記憶ステップと、前記第2記憶手段により記憶された前記第2情報に基づき、前記被寄付地方自治体から前記仲介者が受ける仲介報酬の一部を前記寄付企業の従業者に対し前記仲介者が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格を算定する割引価格算定ステップとを有するので、割引価格の算定を適切かつ効率的に行うことができるとともに、これから寄付を行おうとする寄付希望企業に対して、積極的に寄付を行う動機を喚起させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明に係るビジネスモデルを示す概念図である。
【
図2】本発明における第1記憶手段及びマッチング手段の関係を示す概念図である。
【
図3】本発明におけるマッチング手段の例を示すフロー図である。
【
図4】本発明における第2記憶手段及び割引価格算定手段の関係を示す概念図である。
【
図5】本発明における割引価格算定手段の例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
【0029】
[第1実施形態]
図1は、本発明に係るビジネスモデルを示す概念図である。
図1に示すように、本ビジネスモデルは、企業11と、地方自治体12と、仲介者13の3者を含む。企業11は、地方自治体12に対し、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付14を行う。仲介者13は、この寄付14を促進するため、寄付14を行おうとする企業11と、寄付14を受けようとする地方自治体12とのマッチング15を行う。本発明は、このマッチング15を効率的に行うために用いられる。
【0030】
また、仲介者13による企業11と地方自治体12とのマッチング15が成立し、企業11による寄付14が行われると、寄付14を受けた地方自治体12は仲介者13に対し、仲介者13との委託契約に基づく仲介報酬16を支払う。仲介者13は寄付14を行った企業11の従業者に対し、商品又はサービスの提供17を行う。仲介者13は、この商品又はサービスの提供17を、地方自治体12から受けた仲介報酬16の一部を原資とする割引価格により行う。本発明は、この割引価格の算定を効率的に行うために用いられる。
【0031】
仲介者13は、かかるビジネスモデルを本発明を用いて効率的に運用することにより、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付14を行おうとする企業11と寄付14を受けようとする地方自治体12とのマッチング15を効率化するとともに、企業11が積極的に寄付14を行おうとする動機を喚起させる。その結果、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付14が促進される。かかる寄付14の拡大は、日本国政府の重要政策課題である地方創生及び成長と分配の好循環の実現に資するものである。
【0032】
図2は、本発明における第1記憶手段及びマッチング手段の関係を示す概念図である。
図2に示すように、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付30を行おうとする寄付希望企業21に関する情報25を、仲介者23が運用するサーバ24に記憶させる。同様に、寄付30を受けようとする被寄付希望地方自治体22に関する情報26を、サーバ24に記憶させる。これが、本発明における第1記憶手段である。
【0033】
第1記憶手段においてサーバ24に記憶させる情報25又は情報26には、寄付希望企業21が寄付30を行おうとする事業の分野と、被寄付希望地方自治体22が作成する地域再生計画に記載された事業の分野とに関する情報が含まれてもよい。事業の分野としては、例えば、農業分野、漁業分野、林業分野、工業分野、商業分野、観光分野、建設分野、運輸分野、労働分野、医療分野、教育分野、福祉分野等が想定される。マッチング手段におけるコンピュータ処理を円滑にするため、仲介者23は、公開されている地域再生計画に記載された事業を上記の分野に分類してサーバ24に入力してもよい。
【0034】
さらに、第1記憶手段においてサーバ24に記憶させる情報25又は情報26には、寄付希望企業21の従業者が希望する商品又はサービスと、被寄付希望地方自治体22において生産又は提供される商品又はサービスとに関する情報が含まれてもよい。後述するマッチング手段においてこれらの情報を考慮することにより、寄付希望企業21及び被寄付希望地方自治体22の双方にとって、より満足度の高いマッチング提案を行うことができる。
【0035】
サーバ24は、これらの情報を記憶して蓄積するとともに、定期的に更新する。そして、一定のアルゴリズムによりコンピュータ処理することにより、寄付希望企業21と被寄付希望地方自治体22との一又は複数の組合せの提案27を出力する。これが、本発明におけるマッチング手段である。仲介者23はこの提案27に基づいて、寄付希望企業21に対するマッチング提案28及び被寄付希望地方自治体22に対するマッチング提案29を、適時適切かつ効率的に行うことが可能となるのである。
【0036】
図3は、本発明におけるマッチング手段の例を示すフロー図である。マッチング手段は、第1記憶手段により記憶された情報に基づき、仲介者の運用するサーバにおいて行われる。
【0037】
図3に示すように、仲介者の運用するサーバは、処理の開始31を寄付方針の認定32によって行う。寄付方針の認定32とは、寄付希望企業が企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする事業の分野を認定する処理である。
【0038】
次にサーバは、再生計画の認定33を行う。再生計画の認定33とは、被寄付希望地方自治体の地域再生計画に記載された事業の分野を認定する処理である。
【0039】
次にサーバは、認定した寄付希望企業が寄付を行おうとする事業の分野と、認定した被寄付希望地方自治体の地域再生計画に記載された事業の分野とを照合し、事業の分野が1以上共通するか否かの判断34を行う。この判断34の結果、事業の分野が1以上共通する組合せが存在しない場合には、マッチングの提案なし39という出力を行って、処理の終了40とする。これに対し、事業の分野が1以上共通する組合せがある場合には、さらに以下の処理を継続する。
【0040】
次にサーバは、希望商品の認定35を行う。希望商品の認定35とは、寄付希望企業の従業者が希望する商品又はサービスの品目を認定する処理である。希望商品の認定35を的確に行うために、企業が従業者に対してアンケート調査を行い、例えば3分の1以上の従業者が希望する品目としてもよい。
【0041】
次にサーバは、地方商品の認定36を行う。地方商品の認定とは、被寄付希望地方自治体において生産若しくは販売される商品又は提供されるサービスの品目を認定する処理である。地方商品の認定36を的確に行うために、仲介者は公開情報に加えて、地方自治体から個別に聞き取りをすることとしてもよい。
【0042】
次にサーバは、認定した寄付希望企業の従業者が希望する商品又はサービスの品目と、認定した被寄付希望地方自治体において生産若しくは販売される商品又は提供されるサービスの品目とを照合し、品目が2以上共通するか否かの判断37を行う。この判断37の結果、品目が2以上共通する組合せが存在しない場合には、マッチングの提案なし39という出力を行って、処理の終了40とする。これに対し、品目が1以上共通する組合せがある場合には、その組合せに係る寄付希望企業と被寄付希望地方自治体とのマッチングを提案して、処理の終了40とする。
【0043】
以上が、本発明におけるマッチング手段のフローの例である。なお、
図3に示す上記のフローはあくまで例示であり、マッチング手段のフローは必ずしもこれに限定されるものではない。判断34又は判断37において考慮する共通の分野又は品目の数は、仲介者において自由に調整してもよい。また、分野や品目ではなく、又はこれらに加えて、例えば寄付希望企業と被寄付希望地方自治体との地域的又は人的な関係性の有無又は強弱の程度を判断要素としてもよい。
【0044】
図4は、本発明における第2記憶手段及び割引価格算定手段の関係を示す概念図である。
図4に示すように、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付45を行った寄付企業41に関する情報46を、仲介者43が運用するサーバ44に記憶させる。同様に、寄付45を受けた被寄付地方自治体42に関する情報47を、サーバ44に記憶させる。同様に、仲介者43に関する情報48を、サーバ44に記憶させる。これが、本発明における第2記憶手段である。
【0045】
第2記憶手段においてサーバ44に記憶させる情報46又は47には、被寄付地方自治体42が寄付企業41から受けた寄付45の金額と、寄付企業41の従業者数に関する情報が含まれてもよい。これらの情報を、仲介者43は被寄付地方自治体との委託契約に基づき、又は公開情報により入手してサーバ44に入力してもよい。
【0046】
さらに、第2記憶手段においてサーバ44に記憶させる情報47又は48には、仲介者43が寄付企業41の従業者に提供する商品又はサービスと被寄付地方自治体との関係性の有無に関する情報が含まれてもよい。後述する割引価格算定手段において、仲介者43が寄付企業41の従業者に提供する商品又はサービスと被寄付地方自治体42との関係性の有無に関する情報を考慮することにより、寄付企業41の従業者はより大きな割引率で仲介者からの商品又はサービスの提供を受けることが可能となるのである。
【0047】
サーバ44は、これらの情報を記憶し蓄積するとともに、定期的に更新する。そして、一定のアルゴリズムによりコンピュータ処理することにより、被寄付地方自治体42から仲介者43が受ける仲介報酬50の一部を、寄付企業41の従業者に対し仲介者43が提供する商品又はサービスの原価に充当して得られる割引価格49を出力する。これが、本発明における割引価格算定手段である。仲介者43は、算定された割引価格49に基づいて、寄付企業41の従業者に対して商品又はサービスの割引価格での提供51を、適時適切かつ効率的に行うことが可能となるのである。
【0048】
図5は、本発明における割引価格算定手段の例を示すフロー図である。割引価格算定手段は、第2記憶手段により記憶された情報に基づき、仲介者の運用するサーバにおいて行われる。
【0049】
図5に示すように、仲介者の運用するサーバは、処理の開始52を寄付金額の認定53によって行う。寄付金額の認定53とは、被寄付地方自治体が寄付企業から受けた寄付の金額を認定する処理である。
【0050】
次にサーバは、報酬金額の算定54を行う。報酬金額の算定54とは、寄付金額の認定53によって認定した金額の20パーセントを仲介者が受ける仲介報酬の金額として算定する処理である。
【0051】
次にサーバは、割引原資の算定55を行う。割引元の算定55とは、報酬金額の算定55によって算定した金額の25パーセントを割引の原資として算定する処理である。
【0052】
次にサーバは、従業者数の認定56を行う。従業者数の認定56とは、寄付企業の従業者数を認定する処理である。
【0053】
次にサーバは、1人当割引額の算定57を行う。1人当割引額の算定57とは、割引原資の算定55によって算定した割引の原資の金額を、従業者数の認定56によって認定した従業者数で割った金額を、1人当たりの割引額として算定する処理である。
【0054】
次にサーバは、原価単価の認定58を行う。原価単価の認定58とは、仲介者が被寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスの原価の単価を認定する処理である。仲介者は提供する全ての商品及びサービスの単価を同一価格に揃えると便利であるが、必ずしも揃えなくてもよい。
【0055】
次にサーバは、基準価格の算定59を行う。基準価格の算定59とは、原価単価の認定58によって認定した仲介者が被寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスの原価の単価から、1人当割引額の算定57によって算定した1人当たりの割引額を控除した金額を、基準価格として算定する処理である。
【0056】
次にサーバは、仲介者が寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスと、被寄付地方自治体との関連性の有無の判断60を行う。判断60において、サーバは、仲介者が寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスと、被寄付地方自治体において生産若しくは販売される商品又は提供されるサービスとを照合し、両者が共通する場合には関連性があると判断し、その他の場合は関連性がないと判断する。
【0057】
次にサーバは、割引価格の算定63を行う。割引価格の算定63とは、判断60によって、仲介者が寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスと、被寄付地方自治体との関連性があると判断された場合には、基準価格の算定59によって算定された基準価格を仲介者が定める任意の率で引き下げた金額61を、仲介者が寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスの割引価格として算定し、仲介者が寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスと、被寄付地方自治体との関連性がないと判断された場合には、基準価格の算定59によって算定された基準価格を仲介者が定める任意の率で引き上げた金額62を、仲介者が寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスの割引価格として算定する処理である。
【0058】
最後にサーバは、割引価格の算定63によって算定した割引価格を出力して、処理の終了64とする。
【0059】
以上が、本発明における割引価格算定手段のフローの例である。割引価格算定手段において、仲介者が寄付企業の従業者に提供する商品又はサービスと、被寄付地方自治体との関連性の有無の判断60を考慮することにより、企業版ふるさと納税制度の趣旨である地方創生の実現がより効果的に達成されるのである。
【0060】
なお、
図5に示す上記のフローはあくまで例示であり、割引価格算定手段のフローは必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、判断60における関連性の有無の考慮要因は、仲介者において任意に設定してもよい。また、基準価格の引き下げ61に適用する率と引き上げ62に適用する率とは、
図5に示すように3パーセント程度が想定されるが、これに限られるものではなく、又、必ずしも同一でなくてもよい。仲介者は、これらの率を任意に設定することで、本ビジネスモデルを通じた地方創生への貢献度の強弱と、仲介者自身の利益の多少とを調整することが可能となるのである。
【0061】
[第2実施形態]
図2は、本発明における第1記憶手段及びマッチング手段の関係を示す概念図である。第2実施形態においては、仲介者が運用するサーバ24が行うマッチング提案27を、人工知能による機械学習によって得られるアルゴリズムにより行うこととしてもよい。
【0062】
すなわち、例えば、寄付を行おうとする寄付希望企業と寄付を受けようとする被寄付希望地方自治体とに関する第1情報と、寄付を行った寄付企業と寄付を受けた被寄付企業との寄付に対する満足度に係るアンケート調査の結果とを教師データとして、機械学習を行うのである。
【0063】
かかる教師データが増えれば増えるほど、機械学習の学習済みモデルの精度は向上し、サーバ24は、寄付企業及び被寄付地方自治体双方にとってより満足度の高いマッチング提案27を出力することができるようになる。なお、第2実施形態におけるその他の部分は第1実施形態と同様である。
【0064】
以上に説明した第1実施形態及び第2実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、企業版ふるさと納税制度の適用を受ける寄付を行おうとする企業と寄付を受けようとする地方自治体とのマッチングを効率的に行うとともに、企業が積極的に寄付を行おうとする動機を喚起させるものである。令和3年の時点で、企業版ふるさと納税制度の対象となる地域再生計画を作成した地方自治体は46道府県1185市町村であり、企業版ふるさと納税制度の対象となりうる企業数は約279万に及ぶ。よって、本発明は産業上の利用可能性を有するものである。
【符号の説明】
【0066】
11 企業
12 地方自治体
13 仲介者
14 寄付
15 マッチング
16 仲介報酬
17 商品・サービス提供
21 寄付希望企業
22 被寄付希望地方自治体
23 仲介者
24 サーバ
25 企業情報
26 地方自治体情報
27 マッチング提案
28 マッチング提案
29 マッチング提案
30 寄付
31 処理開始
32 寄付方針認定
33 再生計画認定
34 1以上共通の判断
35 希望商品認定
36 地方商品認定
37 2以上共通の判断
38 提案する
39 提案なし
40 処理終了
41 寄付企業
42 被寄付地方自治体
43 仲介者
44 サーバ
45 寄付
46 企業情報
47 地方自治体情報
48 仲介者情報
49 割引価格算定
50 仲介報酬
51 商品・サービス提供
52 処理開始
53 寄付金額認定
54 報酬金額算定
55 割引原資算定
56 従業者数認定
57 1人当割引額算定
58 原価単価認定
59 基準価格算定
60 関連性の判断
61 3パーセント引き下げ
62 3パーセント引き上げ
63 割引価格算定
64 処理終了