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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072215
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】ゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230517BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230517BHJP
   A63F 13/75 20140101ALI20230517BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/79
A63F13/75
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184614
(22)【出願日】2021-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】弁理士法人インターブレイン
(72)【発明者】
【氏名】岡林 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】伊東 伸浩
(72)【発明者】
【氏名】前野 佑介
(72)【発明者】
【氏名】小林 大気
(72)【発明者】
【氏名】二ツ森 寿
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】プレイヤを評価する仕組みを提供し、ゲームサービス主体によるプレイヤの受入可否判断を支援するゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲームシステム200は、ある許容閾値を設定するゲーム店300と、別の許容閾値を設定するゲーム店300と、プレイヤによるゲームのプレイ履歴に基づいて、プレイヤの警戒レベルを特定するサーバ100を備える。ゲーム店300は、プレイヤの警戒レベルが許容閾値以内であることを条件として、このプレイヤにゲームのプレイ機会を提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の許容閾値を設定され、ゲームのプレイ機会を提供する第1のゲームサービス主体と、
前記第1の許容閾値とは異なる第2の許容閾値を設定され、ゲームのプレイ機会を提供する第2のゲームサービス主体と、
プレイヤによるゲームのプレイ履歴情報に基づいて、前記プレイヤについての評価値を、前記第1のゲームサービス主体および前記第2のゲームサービス主体における共有の情報として算出する評価部と、を備え、
前記第1のゲームサービス主体は、前記プレイヤの評価値が前記第1の許容閾値以内であることを条件として前記プレイヤにゲームのプレイ機会を提供し、
前記第2のゲームサービス主体は、前記プレイヤの評価値が前記第2の許容閾値以内であることを条件として前記プレイヤにゲームのプレイ機会を提供する、ゲームシステム。
【請求項2】
前記評価部は、前記プレイヤのプレイ履歴情報を参照し、あらかじめ設定される不正行動が検出されたとき、前記プレイヤに対する警戒度として前記評価値を増加させる、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記評価部は、評価時点から所定期間以内の過去において検出された不正行動に基づいて前記評価値を増加させる、請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記第1および第2のゲームサービス主体は、アーケードゲームのゲーム機またはアーケードゲームを提供する店舗である、請求項1から3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
ゲームサービス主体と、ゲームの進捗を示すプレイデータを対応づけて管理するプレイデータ管理部、を更に備え、
前記プレイデータ管理部は、前記第1のゲームサービス主体にプレイデータが対応づけられているプレイヤから、前記プレイデータを前記第2のゲームサービス主体に対応づけるように指示されたとき、前記プレイヤの評価値が前記第2の許容閾値以内であることを条件として、前記プレイデータを前記第2のゲームサービス主体に対応づける、請求項1から4のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記第1のゲームサービス主体および前記第2のゲームサービス主体それぞれが提供するゲームは同一種類のゲームであって、
前記ゲームは、プレイヤがゲーム通貨を支払うことによりキャラクタを育成するとともに、前記キャラクタによるプレイ結果に応じてゲーム通貨がプレイヤに支払われるゲームである、請求項5に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記評価部は、更に、運営者からの指定によりプレイヤの評価値を変更する、請求項1から6のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記評価部は、前記プレイヤのプレイ履歴情報を参照し、同一のエラーが所定回数以上発生しているとき、前記プレイヤに対する警戒度として前記評価値を増加させる、請求項1から7のいずれかに記載のゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータゲームのプレイヤを管理するための技術、に関する。
【背景技術】
【0002】
アーケードゲームを提供するゲーム店には、不特定多数のプレイヤが訪れる。プレイヤの多くは優良なプレイヤであるが、過去に問題行動を起こしたことがあるなどの理由により歓迎されざるプレイヤも一定数存在する。また、アーケードゲームの性質によっては、他店から流れてきたプレイヤが経営に不利益をもたらす場合もある(詳細は後述)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-303298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲーム店は、通常、他店におけるプレイヤの振る舞いを知らないので、新規来店したプレイヤが歓迎すべきプレイヤであるか否かを判断することができない。
【0005】
本発明は、上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、プレイヤを評価する仕組みを提供し、ゲームサービス主体によるプレイヤの受入可否判断を支援するための技術、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様におけるゲームシステムは、第1の許容閾値を設定され、ゲームのプレイ機会を提供する第1のゲームサービス主体と、第1の許容閾値とは異なる第2の許容閾値を設定され、ゲームのプレイ機会を提供する第2のゲームサービス主体と、プレイヤによるゲームのプレイ履歴情報に基づいて、プレイヤについての評価値を、第1のゲームサービス主体および第2のゲームサービス主体における共有の情報として算出する評価部と、を備える。
第1のゲームサービス主体は、プレイヤの評価値が第1の許容閾値以内であることを条件としてプレイヤにゲームのプレイ機会を提供し、第2のゲームサービス主体は、プレイヤの評価値が第2の許容閾値以内であることを条件としてプレイヤにゲームのプレイ機会を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームサービス主体によるプレイヤの受入可否判断を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態におけるゲームの仕組みを説明するための模式図である。
図2】ゲームシステムのハードウェア構成図である。
図3】サーバの機能ブロック図である。
図4】プレイヤ対応情報のデータ構造図である。
図5】ペナルティリストを示す図である。
図6】警戒レベルを説明するための模式図である。
図7】評価情報のデータ構造図である。
図8】許容設定情報のデータ構造図である。
図9】プレイデータの転入過程を示すフローチャートである。
図10】変形例におけるゲームシステムのハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本実施形態におけるゲームの仕組みを説明するための模式図である。
本実施形態におけるゲーム(以下、「ゲームG」とよぶ)は、アーケードゲームである。プレイヤは、アーケードゲーム機を備えるゲーム店において、ゲーム通貨としてのメダルを法定通貨との交換にて貸与してもらい、メダルをつかってゲームGをプレイする。
【0010】
ゲームGは、プレイヤが競走馬(キャラクタ)を掛け合わせて生産し、育成し、レースに出走させることで、プレイヤ同士で競走馬の育成手腕を競うゲームである。ゲームGは「育成モード」と「競走モード」を有する。プレイヤは、育成モードにおいては、メダルを投資して競走馬を育成する。具体的には、プレイヤはメダルによって競走馬を取得し、飼料を与え、調教してもらう。育成モードにおいては、多くのメダルが投資されやすく、ゲーム店にとっては収益機会となる。
【0011】
一方、競走モードにおいては、プレイヤは競走馬をレースにエントリーさせる。レースの結果によってプレイヤは賞金としてメダルをもらうことができる。競走モードにおいては、メダルの払い出しが行われるので、ゲーム店にとっては出費機会となりやすい。
【0012】
このように、ゲームGにおいては、プレイヤは、育成モードにおいてメダルを投資することで競走馬を生産・育成し、競走モードにおいてメダルを稼ぐ。稼いだメダルを更に投資することで新たな競走馬を取得し、育成する。
【0013】
図2は、ゲームシステム200のハードウェア構成図である。
ゲームシステム200においては、サーバ100に対して、複数のゲーム店300a、300b・・・300n(以下、まとめて言うときや特に区別しないときには「ゲーム店300」と総称する)がインターネット102を介して接続される。サーバ100には、ゲームシステム200の運営者により操作される運営端末104が接続される。
【0014】
ゲーム店300には複数のアーケードゲーム機302が設置される。アーケードゲーム機302はインターネット102に有線接続される。アーケードゲーム機302はサーバ100と有線接続されてもよい。プレイヤはプレイヤIDにより識別される。ゲーム店300は店IDにより識別される。プレイヤは、プレイヤIDを登録されたプレイヤカードを保有し、ゲームGをプレイするときにはプレイヤカードからアーケードゲーム機302にプレイヤIDを読み取らせる。
【0015】
ゲーム店300は、サーバ100と連携してゲームGを実行する。サーバ100は、プレイヤ管理等、後述の各種制御を実行する。
【0016】
サーバ100は、各プレイヤのプレイ履歴情報およびプレイデータを管理する。「プレイ履歴情報」とは、プレイヤが後述の「転籍」を行った回数、エラーの発生回数、プレイ時間、などアーケードゲームのプレイに際してのプレイヤの行動履歴を示す情報である。「プレイデータ」とは、プレイヤが保有する競走馬の育成状況など、ゲームGの進捗状況を示す情報である。
【0017】
たとえば、あるプレイヤPX1はもっぱらゲーム店300aでゲームGをプレイしているとする。プレイヤPX1がゲーム店300aにおいて育成モードと競走モードの両方を楽しむのであれば、ゲーム店300aにとってプレイヤPX1から一定の収益を期待できる。プレイヤPX1がゲームGをプレイした結果は、アーケードゲーム機302からサーバ100に送信され、サーバ100はプレイデータを更新する。
【0018】
一方、プレイヤPX1がゲーム店300bでは競走馬の育成に専念し、ゲーム店300aでは競走モードだけを楽しむ場合には、ゲーム店300aは収益を得られなくなるかもしれない。育成モードにおいてはメダルの投資が発生するので、ゲーム店300bはプレイヤPX1から収益を期待できる。一方、競走モードは賞金の払い出しが発生しやすいため、ゲーム店300aはプレイヤPX1からの収益を期待できるとは限らないためである。
【0019】
このように特定店舗において不利益が発生するのを防ぐため、本実施形態においては、サーバ100は、プレイヤをいずれかのゲーム店300に対応づけている(以下、プレイヤに対応づけられるゲーム店300を「本拠店」とよぶ)。たとえば、プレイヤPX1の本拠店としてゲーム店300aが設定されているときには、原則として、プレイヤPX1はゲーム店300aでしかゲームGをプレイできない。いいかえれば、サーバ100はプレイヤPX1のプレイデータをゲーム店300aにおいてのみ利用可能とする。このように、本拠点を設定することにより、いいかえれば、ゲーム店300とプレイデータを対応づけることにより、ゲーム店300に上述した不利益が発生するのを防止している。
【0020】
しかし、プレイヤの本拠店を固定してしまうと、プレイヤにとって不都合が生じる場合もある。たとえば、静岡県のゲーム店300(本拠店)でゲームGを楽しんでいたプレイヤが宮崎県に転勤になったとき、このプレイヤは宮崎県ではゲームGを楽しめなくなってしまう。あるいは、大阪府に本拠店をもつプレイヤが、夏休みに実家のある広島県に戻ったとき、広島県ではゲームGをプレイできなくなるという状況も発生する。このほか、ゲーム店300が閉店してしまうと、そのゲーム店300を本拠店としていたプレイヤはゲームGを継続できなくなってしまう。このような不都合にも鑑みて、ゲームシステム200においては一定の条件のもとで「転籍」を認めている。転籍とは、あるゲーム店300aに対応づけられていたプレイデータを、別のゲーム店300bに対応づけることで、プレイヤが本拠店を変更することである。
【0021】
サーバ100の転籍機能により、プレイヤの利便性を確保できる反面、上述したように一部のゲーム店300に不利益が生じる可能性もある。そこで、サーバ100は、プレイ履歴に基づいてプレイヤを評価することで、転入先となるゲーム店300が新たなプレイヤを受け入れるか否かの判断を支援する。
【0022】
図3は、サーバ100の機能ブロック図である。
サーバ100の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0023】
サーバ100は、通信部110、データ処理部112およびデータ格納部114を含む。
通信部110は、インターネット102を介してゲーム店300(アーケードゲーム機302)との通信処理を担当する。データ格納部114は各種データを格納する。データ処理部112は、通信部110により取得されたデータおよびデータ格納部114に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部112は、通信部110およびデータ格納部114のインタフェースとしても機能する。
【0024】
通信部110は、送信部116と受信部118を含む。
送信部116は、アーケードゲーム機302等に各種データを送信する。受信部118は、アーケードゲーム機302等から各種データを受信する。
【0025】
データ格納部114は、プレイ履歴格納部126、プレイデータ格納部128、評価格納部130および許容設定格納部132を含む。
プレイ履歴格納部126はプレイ履歴情報を格納する。プレイデータ格納部128はプレイデータを格納する。評価格納部130はプレイヤごとの評価値を示す評価情報を格納する(後述)。許容設定格納部132は、ゲーム店300ごとのプレイヤの受け入れ基準を示す許容設定情報を格納する(後述)。
【0026】
データ処理部112は、評価部120、プレイデータ管理部122、プレイ履歴管理部134および設定部124を含む。
評価部120は、プレイ履歴情報に基づいて、後述の方法によりプレイヤの評価値を求める。ここでいう評価値は、ペナルティポイントと警戒レベルの総称である。評価値は、プレイヤに対する警戒度を数値化したものである。詳細は後述する。プレイ履歴管理部134はプレイ履歴情報を管理する。アーケードゲーム機302およびゲーム店300はプレイヤの行動を適宜サーバ100に報告し、プレイ履歴管理部134はこの報告に基づいてプレイ履歴情報を更新する。
【0027】
プレイデータ管理部122は、プレイデータを管理する。プレイヤがアーケードゲーム機302においてゲームGをプレイするごとに、プレイデータ管理部122はプレイデータを更新する。また、上述の転籍もプレイデータ管理部122により実行される。設定部124は、ゲーム店300の経営者からの指示にしたがって許容設定情報を更新する。
【0028】
図4は、プレイヤ対応情報140のデータ構造図である。
プレイヤ対応情報140は、プレイデータ格納部128に格納される。上述したように、プレイデータはゲーム店300と対応づけられる。プレイヤ対応情報140は、プレイヤとゲーム店300の対応、いいかえれば、プレイデータとゲーム店300(本拠店)の対応関係を示す。
【0029】
たとえば、プレイヤID=P01のプレイヤ(以下、「プレイヤ(P01)」のように表記する)はゲーム店300(Q01)に対応づけられている。すなわち、プレイヤ(P01)の本拠店はゲーム店300(Q01)である。この場合、プレイヤ(P01)のプレイデータ(以下、「プレイデータ(P01)」のように表記する)はゲーム店300(Q01)に対応づけられているので、プレイヤ(P01)はゲーム店300(Q01)でのみゲームGをプレイできる。
【0030】
プレイヤ(P01)が別のゲーム店300(Q02)でゲームGをプレイしたいときには、いいかえれば、既存のプレイデータに基づいて同一アカウントにてゲームGを継続したい場合には、プレイヤ(P01)はサーバ100に転籍を申請する必要がある。
【0031】
たとえば、ゲーム店300(Q01)に対応づけられるプレイヤ(P01)が、ゲーム店300(Q02)でゲームGを継続したいとする。この場合、プレイヤ(P01)はゲーム店300(Q02:転入先)に設置されるアーケードゲーム機302の転籍申請画面(不図示)において、転籍申請する。この転籍申請が許可されるか否かは転入先となるゲーム店300(Q02)の許容基準によって判断されるが、詳細は後述する。
【0032】
図5は、ペナルティリスト150を示す図である。
評価部120は、ペナルティリスト150に基づいてプレイヤを評価する。プレイヤの評価は、評価部120による「自動評価」と、運営者による「手動評価」の2種類がある。評価部120は、ペナルティリスト150に基づいてプレイヤごとのペナルティポイントの累計値(以下、「累計ポイント」とよぶ)を計算する。手動評価については次の図6に関連して後述する。
【0033】
ペナルティリスト150は、プレイヤの不正行動とペナルティポイントを対応づける。ここでいう「不正行動」とは、プレイヤがゲームGをプレイするに際して望ましくない行動、または、望ましくないと推定される行動として、運営者により定義された行動である。
【0034】
たとえば、プレイヤは、ゲームGのプレイ中にトイレ等の理由で一時的に離席を設定できる。離席設定中のアーケードゲーム機302においては、他のプレイヤ以外はゲームGをプレイできない。すなわち、離席設定によりアーケードゲーム機302の占有状態は継続される。プレイヤは、プレイヤカードをアーケードゲーム機302にかざすことにより離席設定を解除すれば、ゲームGのプレイを継続できる。
【0035】
もし、プレイヤが離席設定をしたままゲーム店300から退出してしまうと、アーケードゲーム機302の占有状態が続くため、ゲーム店300にとっては損害となる。そこで、本実施形態においては、アーケードゲーム機302は離席状態が所定時間、たとえば、1時間以上となると離席違反(不正行為の一種)と判定する。離席違反が発生したとき、アーケードゲーム機302はサーバ100にプレイヤIDとともに離席違反通知を送信する。プレイ履歴管理部134は、離席違反通知を受信したときに、このプレイヤのプレイ履歴情報に離席違反の発生日時を記録する。
【0036】
評価部120は、定期的に、たとえば、1週間に1回、各プレイヤの累計ポイントを計算する。評価時点において累計ポイントはいったんリセットされ、評価時点から過去1ヶ月(以下、このような期間を「検証期間」とよぶ)において発生した不正行為に基づいて累計ポイントが再計算される。
【0037】
たとえば、プレイヤ(P01)について、検証期間(過去1ヶ月)において「離席違反」が4回以上発生しているとき、評価部120はプレイヤ(P01)の累計ポイントに10ポイントのペナルティポイントを加算する。離席違反が3回であれば3ポイントのペナルティポイントが累計ポイントに加算され、2回以下ではペナルティポイントの加算はなされない。
【0038】
転籍はプレイヤに認められた権利であるが、転籍回数が多すぎるときには不正行為とみなされる。評価部120は、検証期間においてプレイヤ(P01)が4回以上の転籍をしているときには、プレイヤ(P01)の累計ポイントに3ポイントを加算する。
【0039】
ゲームGのプレイ中に、アーケードゲーム機302においてエラーが発生したとする。エラーとしては、ゲームGのフリーズ、リセット(再起動)、プレイヤIDの読み取り失敗、データのオーバーフローなどが考えられる。エラーの発生は、通常、プレイヤの責任ではないが、1人のプレイヤについてエラーが頻発するときには、このプレイヤがなんらかの不正行為を行っている可能性が高い。
【0040】
評価部120は、プレイヤ(P01)について、検証期間中に5回以上エラーが発生しているときには、プレイヤ(P01)の累計ポイントを10ポイント加算する。同様にして、エラーの発生回数が、3回以上4回以下であれば、プレイヤ(P01)の累計ポイントに2ポイントが加算される。
【0041】
プレイ中に、電源オフ(電断)が発生したときも同様である。電断も、通常はプレイヤの責任ではないが、あるプレイヤについて電断が頻発する場合には、電源を故意にオフするなどなんらかの不正行為が行われている可能性が高い。評価部120は、検証期間において10回以上の電断が発生しているときには、累計ポイントに10ポイントを加算する。電断回数が5回以上9回以内であれば、累計ポイントに5ポイントが加算される。
【0042】
このほかにも、評価部120は、検証期間において、ゲーム店300に損失を与えかねない転籍(以下、「不正転籍」とよぶ)が発生していたときにも、累計ポイントを加算する。
【0043】
たとえば、プレイヤ(P01)はゲーム店300(Q01)を本拠店とし、ここで競走馬の育成レベルを「0」から「10」にアップさせたとする。次に、プレイヤ(P01)がゲーム店300(Q02)に転籍し、競走馬の育成レベルを「10」から「50」にアップさせたとする。更に、プレイヤ(P01)はゲーム店300(Q02)から元のゲーム店300(Q01)に転籍したとする。
【0044】
以上の設例の場合、ゲーム店300(Q02)においては、競走馬の育成がしっかりとなされているので、プレイヤ(P01)の行動はゲーム店300(Q02)にとっては特に問題とはならない。一方、ゲーム店300(Q01)においては、育成レベル「10」で転出した競走馬が、育成レベル「50」になって戻ってきているので、育成レベル「40(=50-10)」分の収益を得られなかったといえる。
【0045】
このような場合、評価部120はゲーム店300(Q01)については、転入時の育成レベル「50」と、転出時の育成レベル「10」の差分値「40」をプレイヤ(P01)の累計ポイントにペナルティポイントとして加算する。プレイヤ(P01)の転出と転入(出戻り)は、ゲーム店300(Q01)にとっては迷惑になるため、評価部120は迷惑の大きさに基づいてプレイヤ(P01)にペナルティを与える。
【0046】
上述したように、ペナルティリスト150における不正行為とペナルティポイントの大きさは、運営者が任意に設定可能である。評価部120は定期的に全プレイヤの検証期間におけるプレイ履歴を参照し、各プレイヤの検証期間において蓄積されたペナルティポイントとして累計ポイントを計算する。
【0047】
図6は、警戒レベルを説明するための模式図である。
評価部120は、累計ポイントに基づいて、プレイヤごとに警戒レベルを設定する。警戒レベル「0」は、いわゆるホワイトプレイヤであり、ゲーム店300は警戒レベル「0」のプレイヤの転入を拒否できない。評価部120は、累計ポイントが100以内のプレイヤの警戒レベルを「0」に設定する。
【0048】
累計ポイントが101以上のプレイヤは、警戒レベル「1」~「3」のいずれかに設定される。ゲーム店300は警戒レベル「1」または「2」のプレイヤについては転入を拒否できる。また、警戒レベル「3」のプレイヤについての転入は一切認められない。
【0049】
評価部120はペナルティリスト150およびプレイ履歴に基づいて累計ポイントを計算し、自動評価によりプレイヤの警戒レベルを「0」または「1」に設定する。一方、運営者は、各ゲーム店300からの報告により、プレイヤの警戒レベルを手動評価する。手動評価によりプレイヤの警戒レベルは「2」または「3」に設定される。
【0050】
たとえば、プレイヤ(P02)がゲーム店300(Q01)において立入禁止にされたとする。ゲーム店300(Q01)の経営者は立入禁止としたプレイヤ(P02)のプレイヤIDを運営端末104に報告する。立入禁止とされたのはプレイヤ(P02)がゲーム店300(Q01)においてなんらかの不正行為、迷惑行為を行ったと考えられる。このとき、運営者は運営端末104からサーバ100にアクセスし、プレイヤ(P02)の警戒レベルを「2」に設定する。プレイヤ(P03)が不正決済を実行したことが発覚したときには、運営者はプレイヤ(P03)の警戒レベルを「3」に設定する。
【0051】
まとめると、評価部120による自動評価のみではプレイヤは警戒レベル「0」または「1」に設定される。手動評価の場合、運営者はプレイヤの警戒レベルを「2」または「3」に設定できる。たとえば、警戒レベル「0」のプレイヤであっても、特に悪質な行為(例:不正決済)が発覚したときには、運営者はこのプレイヤの警戒レベルを一気に「3」に設定できる。運営者により判断される特に悪質な不正行為のことを「悪質行為」とよぶ。運営者は、あらかじめ各種の悪質行為と警戒レベルを対応づけた評価基準を設けておき、ゲーム店300からの報告に基づいてプレイヤの警戒レベルを手動評価する。
【0052】
評価部120の自動評価によりペナルティポイントが蓄積されても、プレイヤの警戒レベルは「1」までしか上昇しない。警戒レベル「2」「3」になるのは、運営者による手動評価がなされたときだけである。
【0053】
ゲーム店300は、警戒レベル(評価値)について独自に許容閾値を設定することができる。たとえば、あるゲーム店300は許容閾値を「1」に設定しているとする。この場合、警戒レベル「0」「1」のプレイヤはこのゲーム店300に転入できるが、警戒レベル「2」「3」のプレイヤは転入できない。
【0054】
別のゲーム店300は許容閾値を「2」に設定したとする。この場合、警戒レベル「3」のプレイヤのみがこのゲーム店300への転入を拒否され、警戒レベル「0」「1」「2」のプレイヤであれば転入可能となる。
【0055】
図7は、評価情報160のデータ構造図である。
評価情報160は、評価格納部130に格納される。上述したように、評価部120は定期的にプレイヤの累計ポイントを計算する。また、ゲームシステム200の運営者は、ゲーム店300からの報告をもとにして各プレイヤの警戒レベルを手動設定する。
【0056】
図7に示す評価情報160によれば、プレイヤ(P01)の累計ポイントは「27」であり、警戒レベルは「0」である。これは、検証期間においてプレイヤ(P01)についてはいくつかの不正行為が検出されたものの、悪質行為は認められていないことを意味する。
【0057】
プレイヤ(P02)の累計ポイントは「114」であり、警戒レベルは「1」である。プレイヤ(P02)は101ポイント以上の不正行為があったものの、悪質行為は行っていないため、警戒レベルは「1」とされている。プレイヤ(P03)についても同様である。
【0058】
プレイヤ(P03)の累計ポイントは「17」と少ないにも関わらず、警戒レベルは最悪の「3」に設定されている。プレイヤ(P03)については、不正行為は少ないものの、不正決済や利用規約違反など、重大な悪質行為が認められたため、運営者の判断により警戒レベルが高く設定されている。
【0059】
プレイヤ(P04)の累計ポイントは「425」と非常に多いが、警戒レベルは「2」である。プレイヤ(P02)は、不正行為は多いもののそれほど重大な悪質行為は行っていないためである。
【0060】
図8は、許容設定情報170のデータ構造図である。
許容設定情報170は、許容設定格納部132に格納される。許容設定情報170は、ゲーム店300ごとの許容閾値を定義する。ゲーム店300の経営者は許容閾値として「0」「1」「2」のいずれかを選ぶ。設定部124は、ゲーム店300からの店舗IDおよび許容閾値を含む設定指示にしたがって許容設定情報170に許容閾値を設定する。
【0061】
たとえば、ゲーム店300(Q01)の許容閾値は「1」であるため、ゲーム店300(Q01)は警戒レベル「0」「1」のプレイヤの転入は認めるが、警戒レベル「2」以上のプレイヤの転入は認めない。ゲーム店300(Q03)の許容閾値は「2」であるため、ゲーム店300(Q02)は警戒レベル「3」のプレイヤの転入のみを拒否する。一方、ゲーム店300(Q04)は警戒レベル「0」のプレイヤの転入しか認めない。
【0062】
許容閾値を大きく設定すれば、ゲーム店300は客層を拡大しやすくなるが、問題のあるプレイヤを受け入れてしまうリスクを背負うことになる。一方、許容閾値を小さくすれば、新規プレイヤを誘引しにくくなるものの、客層を優良化させやすくなる。ゲーム店300の経営者は、自らの経営方針にしたがって許容閾値を設定すればよい。
【0063】
図9は、プレイデータの転入過程を示すフローチャートである。
ここではプレイヤ(P06)がゲーム店300(Q01)からゲーム店300(Q02)に転籍する場合を想定して説明する。まず、プレイヤ(P06)は転入先のゲーム店300(Q02)に行き、プレイヤIDをアーケードゲーム機302に入力したあと、アーケードゲーム機302において転籍申請画面(不図示)を表示させる。
【0064】
転籍申請画面において転籍申請を入力したとき、アーケードゲーム機302はプレイヤ(P06)のプレイヤIDおよび店IDをサーバ100に送信する。サーバ100のプレイデータ管理部122は、評価情報160および許容設定情報170を参照し、ゲーム店300(Q02)の許容閾値に基づいてプレイヤ(P06)の転入が認められるか否かを判定する(S10)。
【0065】
プレイヤ(P06)の警戒レベルが許容閾値以下であれば(S10のY)、プレイデータ管理部122はゲーム店300(Q02)のアーケードゲーム機302に対して転入許可を指示し、プレイヤ対応情報140を更新する(S12)。この結果、プレイヤ(P06)のプレイデータの対応先は、ゲーム店300(Q01)からゲーム店300(Q02)に変更される。
【0066】
プレイデータの移転完了後、サーバ100の送信部116はアーケードゲーム機302に対してゲームGの開始許可を送信する(S14)。このあと、プレイヤ(P06)はゲーム店300(Q02)においてゲームGをプレイできる。また、プレイデータの移転に対応して、プレイデータ管理部122はプレイ履歴を更新する。
【0067】
一方、プレイヤ(P06)の転入が許可されないときには(S10のN)、送信部116はアーケードゲーム機302に不許可通知を送信する(S16)。このとき、アーケードゲーム機302の転籍申請画面には「プレイデータの移転は許可されませんでした」と表示される。
【0068】
[総括]
以上、実施形態に基づいてゲームシステム200を説明した。
サーバ100は、各ゲーム店300におけるさまざまなプレイヤの振る舞いをプレイ履歴情報として集約し、評価部120によりプレイヤの自動的かつ適宜評価する。このため、ゲーム店300において新規プレイヤを受け入れるとき、リスクの高いプレイヤを効果的に排除できる。
【0069】
ゲーム店300の経営者は、集客と信用維持のバランスを考えながら、どの程度の警戒レベルまでを受け入れるかを自由に設定できる。また、警戒レベル「3」のように特に悪質なプレイヤは運営者の権限により強制的に転入排除できるので、悪質なプレイヤが多数のゲーム店300に被害を及ぼすのを防ぐことができる。
【0070】
評価部120は、エラー回数が不自然に多いプレイヤについてもペナルティポイントを追加している。明確な不正行為でなくても、疑わしいプレイヤについてはペナルティポイントを加算していくことで、グレーゾーンのプレイヤについても合理的に警戒度を評価できる。
【0071】
評価部120は、検証期間内の不正行為を対象として累計ポイントを計算する。したがって、累積ポイントが溜まったプレイヤであっても、時間が経過すれば信用を回復させることができる。同様にして、評価部120は手動評価の結果であっても、一定時間が経過したときには警戒レベルを1段階緩めるとしてもよい。このような制御方法によれば、不正行為や悪質行為に対して一時的にペナルティを与えることで、プレイヤに反省機会を与えるとともに、古い行為に基づいてプレイヤを過剰に排除しないように制御できる。
【0072】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0073】
複数のアーケードゲーム機302と1つのサーバ100によりゲームシステム200が構成されるとして説明したが、アーケードゲーム機302の機能の一部はサーバ100により実現されてもよいし、サーバ100の機能の一部がアーケードゲーム機302に割り当てられてもよい。また、アーケードゲーム機302やサーバ100以外の第3の装置が、サーバ100またはアーケードゲーム機302の機能の一部を担ってもよい。図2において説明した運営端末104、アーケードゲーム機302とゲームサーバ100の集合体は大局的には1つの「情報処理装置(ゲーム装置)」として把握することも可能である。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やゲームシステム200に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
【0074】
[変形例]
本実施形態においては、警戒レベルに基づいてプレイヤの転入可否を判定するとして説明したが、転入可否に限らず入店可否判定にも本発明は応用可能である。たとえば、サーバ100は「信用判定部」を備えてもよい。プレイヤはゲーム店300への入店時にプレイヤカードを認証端末にかざすとしてもよい。認証端末は、プレイヤカードからプレイヤIDを読み取り、サーバ100にプレイヤIDを送信し、サーバ100の信用判定部は、許容閾値および警戒レベルに基づいて入店可否を判定する。入店拒否時には、認証端末は「お客様の入店はしばらくお断りいたします」と画面表示する。
【0075】
プレイヤの警戒レベルに基づいて、アーケードゲーム機302はプレイ可否を判定してもよい。プレイヤはアーケードゲーム機302にプレイヤカードをかざして、プレイヤIDをアーケードゲーム機302に読み取らせる。アーケードゲーム機302の送信部(不図示)は、プレイヤIDをサーバ100に送信し、信用確認を依頼する。サーバ100の信用判定部は、ゲーム店300の許容閾値とプレイヤの警戒レベルを比較し、プレイ可否をアーケードゲーム機302に通知する。アーケードゲーム機302はサーバ100によりプレイ許可されたことを条件としてゲームGを開始する。このような制御方法によれば、警戒すべきプレイヤのゲーム店300への入店を効果的に排除できる。
【0076】
プレイヤは、スマートフォンなどのユーザ端末からサーバ100にアクセスすることにより自分の警戒レベル(信用度)を確認してもよい。あるいは、プレイヤは、転入先候補となるゲーム店300を指定して、プレイデータの転入、あるいは、入店の可否を確認してもよい。たとえば、プレイヤ(P01)がゲーム店300(Q05)に転籍したいとする。このとき、プレイヤはプレイヤID=P01および店ID=Q05を指定して転籍確認をユーザ端末からサーバ100に送信する。サーバ100のプレイデータ管理部122は、プレイヤIDおよび店IDに基づいて、プレイヤ(P01)のゲーム店300(Q05)への転入可否を判定し、ユーザ端末に通知してもよい。
【0077】
本実施形態においては、自動評価および手動評価を併用するとして説明したが、自動評価のみに基づいてプレイヤの警戒レベルを管理してもよいし、手動評価のみに基づいてプレイヤの警戒レベルを管理してもよい。
【0078】
図10は、変形例におけるゲームシステム220のハードウェア構成図である。
本実施形態に示した信用管理方法は、いわゆるネットワークゲームにおいても応用可能である。図10は、信頼できる(警戒レベルの低い)のプレイヤ(以下、「優良プレイヤ」とよぶ)のみが参加可能なゲームサーバ230A(プレミアム)と、信頼できるとは限らない(警戒レベルの高い)プレイヤ(以下、「通常プレイヤ」とよぶ)でもアクセス可能なゲームサーバ230B(スタンダード)を含むゲームシステム220を示す。ゲームサーバ230Aおよびゲームサーバ230Bはいずれもマルチプレイ型のネットワークゲームをスマートフォンなどのユーザ端末222に提供する。
【0079】
プレイヤ(P01)の警戒レベルは「0」、プレイヤ(P02)の警戒レベルは「1」、プレイヤ(P03)とプレイヤ(P04)の警戒レベルは「2」であるとする。ゲームサーバ230A(プレミアム)の許容閾値は「1」、ゲームサーバ230B(スタンダード)の許容閾値は「2」であるとする。すなわち、プレイヤ(P01)とプレイヤ(P02)は優良プレイヤであり、プレイヤ(P03)とプレイヤ(P04)は通常プレイヤである。
【0080】
この場合、優良プレイヤ(P01)のユーザ端末222aはゲームサーバ230A、ゲームサーバ230Bの両方にアクセスできる。優良プレイヤ(P02)のユーザ端末222bもゲームサーバ230A、ゲームサーバ230Bの両方にアクセスできる。一方、通常プレイヤ(P03)のユーザ端末222c、通常プレイヤ(P04)のユーザ端末222dはゲームサーバ230Bにしかアクセスできない。
【0081】
このような制御方法によれば、ゲームサーバ230A(プレミアム)が提供するゲーム空間には優良プレイヤしか参加できないため、各プレイヤは安心してマルチプレイ型のネットワークゲームを楽しむことができる。一方、ゲームサーバ230B(スタンダード)は多くのプレイヤを受け入れるため、たくさんのプレイヤがマルチプレイ型のネットワークゲームに参加できる。
【0082】
警戒レベルに限らず、プレイヤのゲームの習熟度に基づいてプレイヤを評価してもよい。たとえば、ゲームサーバ230A(プレミアム)のゲーム空間(コミュニティ)には上級プレイヤ、すなわち、プレイヤの習熟度を示すプレイヤレベルが所定レベル以上のプレイヤのみが参加可能であり、ゲームサーバ230B(スタンダード)のゲーム空間は中級以下のプレイヤでも参加可能であるとしてもよい。
【0083】
このような制御方法によれば、ゲームサーバ230A(プレミアム)のゲーム空間においては、上級プレイヤは中級・初級のプレイヤに煩わされることなくハイレベルなゲーム体験を楽しむことができる。一方、ゲームサーバ230B(スタンダード)においては、中級・初級のプレイヤは上級プレイヤからのプレッシャーを感じることなく、自分たちのレベルに合ったプレイヤとゲーム体験を楽しむことができる。
【符号の説明】
【0084】
100 サーバ、102 インターネット、104 運営端末、110 通信部、112 データ処理部、114 データ格納部、116 送信部、118 受信部、120 評価部、122 プレイデータ管理部、124 設定部、126 プレイ履歴格納部、128 プレイデータ格納部、130 評価格納部、132 許容設定格納部、134 プレイ履歴管理部、140 プレイヤ対応情報、150 ペナルティリスト、160 評価情報、170 許容設定情報、200 ゲームシステム、220 ゲームシステム、222 ユーザ端末、230A ゲームサーバ、230B ゲームサーバ、300 ゲーム店、302 アーケードゲーム機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10