(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072358
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】支持装置
(51)【国際特許分類】
E04B 9/06 20060101AFI20230517BHJP
F21V 21/04 20060101ALN20230517BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230517BHJP
【FI】
E04B9/06 A
F21V21/04 200
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184862
(22)【出願日】2021-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】村松 洋輔
(57)【要約】
【課題】天井のデザイン性を向上させることが可能な支持装置を提供する。
【解決手段】支持装置1は、第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520に取り付けられる支持ユニット100を複数備える。支持ユニット100は、被支持部材2及び天井板を支持する。複数の支持ユニット100は、複数の第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520によって区画される複数の領域Rのうち、隣接する複数の領域R内にそれぞれ配置される。複数の支持ユニット100の短手方向QDの長さは、略同じ長さである。複数の支持ユニット100には、2種類以上の被支持部材2を取り付け可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井支持バーに取り付けられ、被支持部材及び天井板を支持する支持部材を複数備え、
前記複数の支持部材は、複数の前記天井支持バーによって区画される複数の領域のうち、隣接する複数の領域内にそれぞれ配置され、
前記複数の支持部材の短手方向の長さは、略同じ長さであり、
前記複数の支持部材には、2種類以上の前記被支持部材を取り付け可能である、支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井支持バーに取り付けられ、被支持部材を支持する支持部材を備えた支持装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、システム天井を構成するTバー(天井支持バー)に取り付けられた照明装置が記載されている。照明装置は、複数のTバーによって区画される複数の領域のうち、ある領域を埋めるように配置される。照明装置は、互いに平行に配置される一対の光源部と、光源部同士の間に配置される設備プレートと、光源部及び設備プレートを保持する収容枠とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された照明装置では、複数の天井支持バーによって区画される複数の領域のうち、ある領域に、一対の光源部を対称に配置し、その間に設備プレートを配置する。つまり、特許文献1では、1つの領域内に2つの光源部及び設備プレートを配置することは、記載されている。その一方、ある領域に光源部を配置し、それに隣接する領域に設備プレートを配置することは、想定されていない。このため、例えば、ある領域に光源部を配置し、それに隣接する領域に設備プレートを配置した場合、光源部及び設備プレートに統一感が無く、天井のデザイン性を向上させることは困難である。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、天井のデザイン性を向上させることが可能な支持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する支持装置は、天井支持バーに取り付けられる支持部材を複数備える。前記支持部材は、被支持部材及び天井板を支持する。前記複数の支持部材は、複数の前記天井支持バーによって区画される複数の領域のうち、隣接する複数の領域内にそれぞれ配置される。前記複数の支持部材の短手方向の長さは、略同じ長さである。前記複数の支持部材には、2種類以上の前記被支持部材を取り付け可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、天井のデザイン性を向上させることが可能な支持装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る支持装置とシステム天井とを示す模式的な平面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る支持ユニットを示す斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る支持ユニットを示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る支持ユニットを天井支持バー(第1天井支持バー及び第2天井支持バー)に取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る支持ユニットを第1天井支持バー及び第2天井支持バーに取り付けた状態を示す平面図である。
【
図8】本発明の実施形態の複数の支持ユニットを隣接する複数の領域内にそれぞれ配置した状態を示す平面図である。
【
図9】本発明の実施形態の支持ユニットに照明ユニットを取り付けた状態を示す部分断面図である。
【
図10】本発明の実施形態の支持ユニットに照明ユニットを取り付けた状態を示す部分断面図である。
【
図11】本発明の実施形態の支持ユニットに空調レタンを取り付けた状態を示す断面図である。
【
図12】本発明の実施形態の支持ユニットにスライドコンセントを取り付けた状態を示す部分断面図である。
【
図13】本発明の実施形態の支持ユニットに照明ユニットを取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図14】本発明の実施形態の支持ユニット及び照明ユニットの分解斜視図である。
【
図15】本発明の変形例による支持装置とシステム天井とを示す模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図中、理解の容易のため、三次元直交座標系のX軸、Y軸、及びZ軸を適宜記載している。X軸及びY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。Z軸の正方向は鉛直上方向を示し、Z軸の負方向は鉛直下方向を示す。
【0010】
図1~
図14を参照して、本発明の実施形態に係る支持装置1について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る支持装置1とシステム天井500とを示す模式的な平面図である。
【0011】
図1に示すようにシステム天井500は、居室の上部空間に配置される。システム天井500は、例えば建造物の鉄骨から下方に伸びる棒状の固定部材(吊りボルトなど)の先端又はその近傍に固定される。すなわち、システム天井500は、建造物の鉄骨に吊り下げられる。システム天井500は、複数の第1天井支持バー510と、複数の第2天井支持バー520とを備える。複数の第1天井支持バー510の各々は、Y軸方向に沿って延びている。複数の第2天井支持バー520の各々は、X軸方向に沿って延びている。システム天井500は、複数の第1天井支持バー510と、複数の第2天井支持バー520とが格子状に配置されることによって構成される。本実施形態では、システム天井500は、複数の第1天井支持バー510と、複数の第2天井支持バー520とによって、複数の矩形(ここでは正方形)の領域Rに区画される。例えば、第1天井支持バー510と第2天井支持バー520とによって形成される正方形の領域Rに、領域Rと略同じサイズの正方形の天井板を嵌めることで、居室の上部空間を覆う天井面を形成することができる。なお、第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520は、本発明の「天井支持バー」の一例である。
【0012】
支持装置1は、複数の支持ユニット100を備える。詳しくは、支持装置1は、隣接する複数の領域R内にそれぞれ配置される複数の支持ユニット100を備える。複数の支持ユニット100の長手方向PD(
図2参照)の長さは、互いに略同じ長さである。また、複数の支持ユニット100の短手方向QD(長手方向PDと直交する方向)(
図2参照)の長さは、互いに略同じ長さである。なお、支持ユニット100は、本発明の「支持部材」の一例である。
【0013】
支持ユニット100は、システム天井500に取り付けられる。詳しくは、支持ユニット100は、第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520の少なくとも一方に取り付けられる。その結果、支持ユニット100は、天井面に取り付けられる。なお、システム天井500において支持ユニット100が取り付けられた領域Rは、開口が長方形である。そのため、支持ユニット100が取り付けられた領域Rに嵌めることができる天井板は、長方形である。
【0014】
次に、
図2~
図4を参照して、本発明の実施形態に係る支持ユニット100について説明する。
図2及び
図3は、本発明の実施形態に係る支持ユニット100を示す斜視図である。
図4は、本発明の実施形態に係る支持ユニット100を天井支持バー(第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520)に取り付けた状態を示す斜視図である。
【0015】
図2及び
図3に示すように、支持ユニット100は、長手方向PDに沿って延びている。本実施形態では、長手方向PDは、X軸に略平行であり、支持ユニット100の長手方向を示す。支持ユニット100は、被支持部材2及び天井板C(
図6参照)を支持する。被支持部材2は、後述するように、例えば照明ユニット、空調レタン、及びスライドコンセント等を含む。支持ユニット100は、天井支持バー(第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520(
図1参照))に取り付けられる。支持ユニット100は、本体部110と、第1取付部120と、2つの第2取付部130とを有する。
【0016】
本体部110は、略長尺状である。本体部110は、長手方向PDに沿って延びている。本体部110は、例えば、金属製(例えば、アルミニウム製)である。本体部110は、例えば、押出成形法を用いて成形され、長手方向PDの一端から他端まで断面形状が一定である。なお、本体部110は、例えば、板金を折り曲げ加工することによって形成されていてもよい。本実施形態では、本体部110は、上面部111と、一対の側面部112及び113とを有する。側面部112は、上面部111の-Y方向の端部から下方に延びる。側面部113は、上面部111の+Y方向の端部から下方に延びる。
【0017】
本体部110の上面部111には、複数(ここでは、6つ)の貫通孔対170が形成されている。貫通孔対170の位置及び数は、特に限定されるものではないが、貫通孔対170は、例えば、上面部111の短手方向QDの両端部に配置される。また、貫通孔対170は、例えば、上面部111の長手方向PDの中央部及び両端部に配置される。複数の貫通孔対170の各々は、ビスBで第1取付部120を固定するための孔である。
【0018】
第1取付部120は、例えば、金属製(例えば、アルミニウム製)である。第1取付部120は、剛性が高いことが好ましい。すなわち、第1取付部120は、バネ性を有していないことが好ましい。なお、第1取付部120は、バネ性を有していてもよい。第1取付部120は、本体部110に設けられている。本実施形態では、第1取付部120は、長手方向PDにおいて、本体部110の略中央に設けられている。第1取付部120は、本体部110を、天井支持バー(第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520)(
図4参照)に取り付ける。第1取付部120は、短手方向QDに、本体部110から突出する。ここでは、第1取付部120は、-Y方向に本体部110から突出する。なお、本実施形態では、第1取付部120は、上面部111の6つの貫通孔対170のうち、長手方向PDの中央部で-Y方向側の貫通孔対170に取り付けられているが、第1取付部120は、いずれの貫通孔対170に取り付けられてもよい。
【0019】
図2及び
図4に示すように、本実施形態では、第1取付部120は、固定具孔128を有する。固定具孔128は、第1取付部120を短手方向QDに貫通する。第1取付部120を第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520に取り付けた後に、固定具孔128に固定具(図示せず)を通過させて、固定具を後述する掛部512又は掛部522に締結してもよい。この場合、支持ユニット100を第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520に強固に固定できる。
【0020】
2つの第2取付部130の各々は、例えば、金属製(例えば、アルミニウム製)である。2つの第2取付部130の各々は、バネ性を有している。2つの第2取付部130は、第2取付部130aと、第2取付部130bとを含む。2つの第2取付部130の各々は、本体部110に設けられている。詳しくは、第2取付部130aは、側面部112及び側面部113の-X方向側の端部に設けられている。第2取付部130bは、側面部112及び側面部113の+X方向側の端部に設けられている。2つの第2取付部130の各々は、本体部110を、天井支持バー(第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520)に取り付ける。2つの第2取付部130の各々は、長手方向PDに、本体部110から突出する。ここでは、第2取付部130aは、-X方向に本体部110から突出する。また、第2取付部130bは、+X方向に本体部110から突出する。
【0021】
図3に示すように、支持ユニット100は、板支持部材140をさらに有する。板支持部材140は、天井板C(
図6参照)を支持する。板支持部材140は、本体部110に取り付けられている。長手方向PDにおいて、板支持部材140の長さは、本体部110と略同じである。
【0022】
第1取付部120は、第1方向D1に、本体部110から突出している。板支持部材140は、第2方向D2に、本体部110から突出している。第1方向D1は、短手方向QDに沿っている。第2方向D2は、短手方向QDに沿っており、第1方向D1と反対方向である。
【0023】
板支持部材140は、取付面部141と、支持面部142とを有する。取付面部141は、X軸方向及びZ軸方向に沿って延びる。言い換えると、取付面部141は、側面部113に沿って延びる。取付面部141は、側面部113に平行に配置され、側面部113に取り付けられる。支持面部142は、取付面部141の下端からY軸方向に延びる。支持面部142は、取付面部141から本体部110とは反対側に突出する。ここでは、支持面部142は、取付面部141から+Y方向に突出する。支持面部142の上面は、天井板C(
図6参照)を支持する。
【0024】
図5は、
図4のV-V線に沿った断面図である。
図6は、
図4のVI-VIに沿った断面図である。なお、
図5では、理解を容易にするために、天井板Cを省略している。
【0025】
図4及び
図5に示すように、第1天井支持バー510は、掛部512と、支部514と、連絡部516とを有する。掛部512は、直方体状に形成されている。支部514は、直方体状に形成されている。支部514の幅(X軸方向に沿った長さ)は、掛部512の幅(X軸方向に沿った長さ)よりも長い。連絡部516は、掛部512と支部514とを連絡する。連絡部516は、薄板状である。
【0026】
同様に、
図4及び
図6に示すように、第2天井支持バー520は、掛部522と、支部524と、連絡部526とを有する。掛部522は、直方体状に形成されている。支部524は、直方体状に形成されている。支部524の幅(Y軸方向に沿った長さ)は、掛部522の幅(Y軸方向に沿った長さ)よりも長い。連絡部526は、掛部522と支部524とを連絡する。連絡部526は、薄板状である。
【0027】
図4~
図6に示すように、支持ユニット100は、第1取付部120と、第2取付部130aと、第2取付部130bとによって、天井支持バー(第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520)に取り付けられる。詳しくは、第1取付部120は、第2天井支持バー520の掛部522に取り付けられる。第2取付部130aは、-X方向側に位置する第1天井支持バー510の掛部512に取り付けられる。第2取付部130bは、+X方向側に位置する第1天井支持バー510の掛部512に取り付けられる。従って、支持ユニット100は、天井支持バーに取り付けられる。
【0028】
詳しくは、支持ユニット100の本体部110は、第1取付部120が第2天井支持バー520の掛部522に取り付けられることによって、第2天井支持バー520に取り付けられる。また、本体部110は、第2取付部130aが第1天井支持バー510の掛部512に取り付けられることによって、第1天井支持バー510に取り付けられる。また、本体部110は、第2取付部130bが第1天井支持バー510の掛部512に取り付けられることによって、第1天井支持バー510に取り付けられる。すなわち、支持ユニット100が、天井面に取り付けられる。
【0029】
図7は、本発明の実施形態に係る支持ユニット100を第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520に取り付けた状態を示す平面図である。
図8は、本発明の実施形態の複数の支持ユニット100を隣接する複数の領域R内にそれぞれ配置した状態を示す平面図である。
【0030】
図7に示すように、第2取付部130aは、短手方向QDにおいて、本体部110の中央よりも+Y方向側に設けられている。一方、第2取付部130bは、短手方向QDにおいて、本体部110の中央よりも-Y方向側に設けられている。従って、
図8に示すように、支持ユニット100を長手方向PDに隣接して第1天井支持バー510に取り付ける場合に、第2取付部130aと第2取付部130bとが干渉することを抑制することができる。その結果、支持ユニット100を長手方向PDに隣接して第1天井支持バー510に取り付けることができる。
【0031】
なお、支持ユニット100には、上述したように貫通孔対170(
図7参照)が本体部110の上面部111の短手方向QDの両端部に3対ずつ配置されている。このため、支持ユニット100を短手方向QDに隣接して第2天井支持バー520に取り付ける場合に、第1取付部120の取付位置を異ならせることによって、第1取付部120同士が干渉することを抑制することができる。
【0032】
ここで、支持ユニット100には、2種類以上の被支持部材2を取り付け可能である。具体的には、支持ユニット100には、2種類以上の被支持部材2が選択的に取り付けられる。
【0033】
以下、
図9~
図12を参照して、支持ユニット100に取り付けられる被支持部材2の一例について説明する。
図9は、本発明の実施形態の支持ユニット100に照明ユニット200aを取り付けた状態を示す部分断面図である。
図10は、本発明の実施形態の支持ユニット100に照明ユニット200bを取り付けた状態を示す部分断面図である。
図11は、本発明の実施形態の支持ユニット100に空調レタン200cを取り付けた状態を示す断面図である。
図12は、本発明の実施形態の支持ユニット100にスライドコンセント200dを取り付けた状態を示す部分断面図である。
【0034】
図9に示すように、支持ユニット100には、照明ユニット200aが着脱可能に取り付けられてもよい。なお、照明ユニット200aは、本発明の「被支持部材」の一例である。例えば、照明ユニット200aは、支持ユニット100の下端よりも下方に突出してもよい。また、照明ユニット200aは、天井板Cの下面よりも下方に突出してもよい。また、照明ユニット200aは、支持ユニット100に固定されていてもよい。
【0035】
また、
図10に示すように、支持ユニット100には、照明ユニット200bが着脱可能に取り付けられてもよい。なお、照明ユニット200bは、本発明の「被支持部材」の一例である。例えば、照明ユニット200bは、支持ユニット100の下端と面一、又は、下端から突出しないように、支持ユニット100に取り付けられてもよい。また、照明ユニット200bは、天井板Cの下面と面一、又は、下面から突出しないように、支持ユニット100に取り付けられてもよい。また、照明ユニット200bは、支持ユニット100に固定されていてもよい。
【0036】
また、
図11に示すように、支持ユニット100には、空調レタン200cが取り付けられてもよい。空調レタン200cは、中空構造である。空調レタン200cは、一端側が室内につながっており、他端側が空気調和機(図示せず)に接続されている。室内の空気は、空気調和機が作動することにより、空調レタン200cを介して空気調和機に吸い込まれる。空気調和機は、吸い込んだ空気の温度を調整し、温度調整後の空気を室内に給気する。つまり、空調レタン200cは、室内の空気を環気するためのものである。なお、空調レタン200cは、本発明の「被支持部材」の一例である。
【0037】
例えば、支持ユニット100の本体部110には、通気口100aが設けられてもよい。また、例えば、ダクト201の一端側が通気口100aを介して空調レタン200cに接続され、ダクト201の他端側が空気調和機に接続されてもよい。
図11に示す空調レタン200cは、一端側(室内側)にルーバーを備えている。なお、空調レタン200cは、一端側(室内側)にルーバーがなく、開口のみが設けられていてもよい。また、空調レタン200cは、支持ユニット100に着脱可能に取り付けられてもよいし、支持ユニット100に固定されてもよい。
【0038】
また、
図12に示すように、支持ユニット100には、スライドコンセント200dが取り付けられてもよい。なお、スライドコンセント200dは、本発明の「被支持部材」の一例である。また、スライドコンセント200dには、例えば、照明方向を変更可能な照明ユニット200eが着脱可能に取り付けられる。具体的には、スライドコンセント200dは、長手方向に沿って延びる溝と電極を備えており、照明ユニット200eのダクトプラグに備わる突起が溝に係合することで、照明ユニット200eを保持することができる。また、照明ユニット200eをスライドコンセント200dに保持させることで、ダクトプラグに備わる電気切片がスライドコンセント200dに備わる電極に電気的に接続される。また、スライドコンセント200dは、支持ユニット100に着脱可能に取り付けられてもよいし、支持ユニット100に固定されてもよい。
【0039】
そして、例えば
図1に示すように、複数の支持ユニット100に対して、異なる被支持部材2(例えば、照明ユニット200a及び空調レタン200c)を交互に配置してもよい。
【0040】
以上、
図1~
図12を参照して説明したように、支持装置1は、被支持部材2及び天井板Cを支持する支持ユニット100を複数備え、複数の支持ユニット100は、隣接する複数の領域R内にそれぞれ配置される。そして、複数の支持ユニット100の短手方向QDの長さは、互いに略同じ長さであり、複数の支持ユニット100には、2種類以上の被支持部材2を取り付け可能である。従って、隣接する領域R内に異なる種類の被支持部材2を配置した場合であっても、支持ユニット100の短手方向QDの長さが略同じ長さであるため、統一感を持たせることができる。よって、天井のデザイン性を向上させることができる。
【0041】
また、複数の支持ユニット100の短手方向QDの長さが略同じ長さであるため、支持ユニット100が取り付けられた領域Rに嵌める天井板Cのサイズを同じにすることができる。よって、天井板Cのサイズを被支持部材2の種類毎に準備しなくてよい。
【0042】
次に、
図13及び
図14を参照して、支持ユニット100に対する被支持部材2の取り付け構造の一例について説明する。ここでは、被支持部材2として、照明ユニット200aを用いる場合について説明する。
図13は、本発明の実施形態の支持ユニット100に照明ユニット200aを取り付けた状態を示す斜視図である。
図14は、本発明の実施形態の支持ユニット100及び照明ユニット200aの分解斜視図である。
【0043】
図13及び
図14に示すように、照明ユニット200aは、支持ユニット100に支持される。支持ユニット100の本体部110には、複数の係合穴115が形成されている。本実施形態では、係合穴115は、側面部112及び側面部113の長手方向PDの両端部に形成されている。
【0044】
照明ユニット200aは、2つの係合部材240を有する。2つの係合部材240は、長手方向PDに互いに間隔をあけて配置される。2つの係合部材240は、照明ユニット200aの長手方向PDの端部(ここでは、係合穴115)に係合される。2つの係合部材240は、対応する係合穴115と長手方向PDにおいて同じ位置に位置する。
【0045】
2つの係合部材240によって、照明ユニット200aが支持ユニット100に取り付けられる。2つの係合部材240は、照明ユニット200aの+Z方向側に配置される。例えば、係合部材240の各々は、弾性を有し、金属製(例えば、ステンレス製)である。そして、2つの係合部材240を対応する複数の係合穴115に嵌め込むと、2つの係合部材240の弾性によって、照明ユニット200aが支持ユニット100に取り付けられる。
【0046】
また、照明ユニット200aは、発光部(図示せず)と、フレーム部材220と、カバー部材230とを有する。
【0047】
発光部(図示せず)は、光を発光する。発光部(図示せず)は、フレーム部材220の下面に取り付けられる。発光部(図示せず)は、例えば接着剤によってフレーム部材220に接着されてもよいし、ネジのような締結部材によってフレーム部材220に固定されてもよい。発光部(図示せず)は、長手方向PDに沿って延びており、光を出射する。発光部(図示せず)は、例えば、LED(Light Emitting Diode)モジュールである。具体的には、発光部(図示せず)は、例えばLEDからなる発光素子212を複数含む。
【0048】
フレーム部材220は、板状の部材であり、長手方向PDに長い矩形形状を有する。係合部材240は、例えば、フレーム部材220の上面の長手方向PDの両端部に配置される。フレーム部材220は、例えばアルミニウムのような金属製の部材であり得る。本実施形態において、フレーム部材220は金属製であり、発光部210のヒートシンクとして機能する。フレーム部材220は、例えば、押出成形法により成形される。押出成形法によりフレーム部材220を成形することにより、フレーム部材220の断面形状が、フレーム部材220の長手方向における一端から他端まで一定となる。なお、フレーム部材220は、押出成形法以外の方法によって形成されてもよい。
【0049】
カバー部材230は、長手方向PDに沿って延びている。カバー部材230は、フレーム部材220に保持される。カバー部材230は、例えば、発光部210の下方及び側方を覆う。カバー部材230は、例えば、合成樹脂製である。カバー部材230は、例えば、発光部(図示せず)が出射した光を拡散する。カバー部材230は、例えば、白色半透明であってもよい。カバー部材230は、例えば、光拡散材料を含有した樹脂を成形することによって形成してもよいし、透明材料で成形した後に表面に光拡散処理(微小凹凸形成処理、透光白色塗装を含む)を施して形成してもよい。カバー部材230は、例えば、断面視略U字形状を有する。
【0050】
また、照明ユニット200aは、端子台160をさらに有してもよい。本実施形態では、端子台160は、本体部110の上面に取り付けられる。端子台160は、発光部(図示せず)に電気的に接続されており、外部からの電力を発光部(図示せず)に供給する。
【0051】
なお、本実施形態では、支持ユニット100に係合穴115を設け、照明ユニット200aに係合部材240を設け、係合部材240を係合穴115に係合させることによって、照明ユニット200aを支持ユニット100に取り付ける例について示したが、本発明はこれに限らない。照明ユニット200aを支持ユニット100に取り付ける方法は、特に限定されるものではない。例えば、ネジ又はクリップ等を用いて照明ユニット200aを支持ユニット100に取り付けてもよい。
【0052】
また、照明ユニット200a以外の被支持部材2(照明ユニット200b、空調レタン200c及びスライドコンセント200d)は、照明ユニット200aと同じ方法で支持ユニット100に取り付けられてもよいし、照明ユニット200aとは異なる方法で支持ユニット100に取り付けられてもよい。
【0053】
なお、
図1~
図14を参照して説明した支持装置1では、隣接する領域Rに配置される複数の支持ユニット100を一直線状に配置する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、
図15に示した本発明の変形例による支持装置1のように、隣接する領域Rに配置される複数の支持ユニット100をL字状に配置してもよい。また、例えば、2つの照明ユニット200bを連続するように配置し、一方の照明ユニット200bに連続するように空調レタン200cを配置してもよい。
【0054】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0055】
例えば、上記の実施形態では、支持ユニット100が第2天井支持バー520に平行に配置される例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、支持ユニット100が第1天井支持バー510に平行に配置されてもよい。
【0056】
また、上記の実施形態では、被支持部材2として、照明ユニット200a、200b、空調レタン200c及びスライドコンセント200dを例に挙げたが、本発明はこれに限らない。被支持部材2として、照明ユニット200a、200b、空調レタン200c及びスライドコンセント200d以外の部材又は装置等を用いてもよい。例えば、被支持部材2として、煙感知器、人感センサ、非常灯、スピーカ、消火用散水機(スプリンクラー)などを用いてもよい。
【0057】
また、上記の実施形態では、支持ユニット100が板支持部材140を有する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、側面部113の下端部に、水平方向に延びて天井板Cを支持する鍔部等を形成してもよい。
【0058】
また、上記の実施形態では、支持ユニット100が領域Rの端部に配置される例について示したが、本発明はこれに限らない。支持ユニット100は、例えば、領域Rの略中央に取りけられてもよい。この場合、第2取付部130によって、支持ユニット100の長手方向PDの端部が第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520に取り付けられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、支持装置の分野に有用である。
【符号の説明】
【0060】
1 :支持装置
2 :被支持部材
100 :支持ユニット(支持部材)
200a :照明ユニット(被支持部材)
200b :照明ユニット(被支持部材)
200c :空調レタン(被支持部材)
200d :スライドコンセント(被支持部材)
510 :第1天井支持バー(天井支持バー)
520 :第2天井支持バー(天井支持バー)
C :天井板
QD :短手方向
R :領域