(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072429
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】コード調節器及び吊り下げコードの長さ調節方法
(51)【国際特許分類】
F21V 21/16 20060101AFI20230517BHJP
H02G 3/20 20060101ALI20230517BHJP
F21V 21/008 20060101ALI20230517BHJP
【FI】
F21V21/16 110
H02G3/20
F21V21/008
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184983
(22)【出願日】2021-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】504458884
【氏名又は名称】有限会社コイズミトレーディング
(74)【代理人】
【識別番号】100111257
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 栄二
(74)【代理人】
【識別番号】100110504
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】小泉 嘉位
(57)【要約】
【課題】吊り下げコードが横溝や縦溝から脱出することを防止し、ループ部の巻き付け作業を容易に且つ円滑に行えるコード調節器及び吊り下げコードの長さ調節方法を提供する。
【解決手段】コード調節器1は、調節器本体2と、調節器本体2に装着するコードストッパー3とを備える。コードストッパー3は、筒形の周壁31と、周壁31の上端から下端にわたって切り欠いた縦スリット32と、周壁31の上端部に形成され下方に向かうに従って縮径したテーパ部33とを有し、縦スリット32を軸部5の他側面側に向けて軸部5の外周面に嵌め込んだ状態で、軸部5の他側面から突出する吊り下げコード13のループ部13aが縦スリット32から突出され、軸部5の一側面における縦溝52の下側開口部分が周壁31で閉塞され、且つ、コードストッパー3の外周面には縦スリット32から突出した吊り下げコードのループ部13aが巻き付けられる構成とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
引掛けシーリングキャップから下方に延出した照明器具の吊り下げコードの長さを調節するためのコード調節器であって、
調節器本体と、調節器本体に装着するコードストッパーとを備え、
前記調節器本体は、引掛けシーリングキャップに嵌め込む挟持部と、挟持部の下面に形成された軸部とで構成され、
前記軸部は、軸部の一側面に開口して垂直方向に延びて吊り下げコードを挿通させる縦溝と、軸部の他側面に上下に開口するとともに軸部の正面に横向きY字状に開口し且つ縦溝と連通して縦溝に挿通する吊り下げコードをループ状に屈曲させて該ループ部を軸部の他側面側に突出させる横溝とを有し、
前記コードストッパーは、筒形の周壁と、周壁の上端から下端にわたって切り欠いた縦スリットと、周壁の上端部に形成され下方に向かうに従って縮径したテーパ部とを有し、
前記コードストッパーは、縦スリットを軸部の他側面側に向けて軸部の外周面に嵌め込んだ状態で、軸部の他側面から突出する吊り下げコードのループ部がコードストッパーの縦スリットから突出され、軸部の一側面における縦溝の下側開口部分がコードストッパーの周壁で閉塞され、且つ、コードストッパーの外周面には縦スリットから突出した吊り下げコードのループ部が巻き付けられる構成とする、コード調節器。
【請求項2】
請求項1に記載のコード調節器において、
前記挟持部は、引掛けシーリングキャップの側面を挟み込む一対の側板と、各側板の外側面に突設する引掛けツメとを有し、
前記吊り下げコードのループ部にはゴム弾性を有する留め輪が取り付けられ、
前記留め輪は、軸部の下面に渡して一方の側板の引掛けツメと他方の側板の引掛けツメとに引っ掛けて吊り下げコードのループ部の巻き付け状態を保持させる構成とする、コード調節器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のコード調節器において、
前記軸部は、円柱形状に形成され、
前記コードストッパーは、円筒形状に形成され、
前記軸部の横溝の他側面側には、横溝の上傾斜溝と下傾斜溝とを形成させる凸部が設けられており、
前記凸部は、軸部の他側面よりも突出し、軸部に装着したコードストッパーの縦スリットのスリット端が当接する突出高さに設定されている、コード調節器。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のコード調節器において、
前記軸部の外周面上部又は前記挟持部の下面には、リブが突設されており、
前記コードストッパーは、周壁の上端部が前記リブに当接した状態で周壁の下端部が軸部の下面位置と略一致する高さに設定されている、コード調節器。
【請求項5】
引掛けシーリングキャップから下方に延出した照明器具の吊り下げコードの長さを、コード調節器で調節する方法であって、
前記コード調節器は、調節器本体と、調節器本体に装着するコードストッパーとを備え、
前記調節器本体は、引掛けシーリングキャップに嵌め込む挟持部と、挟持部の下面に形成された軸部とで構成され、
前記挟持部は、引掛けシーリングキャップの側面を挟み込む一対の側板と、各側板の外側面に突設する引掛けツメとを有し、
前記軸部は、軸部の一側面に開口して垂直方向に延びて吊り下げコードを挿通させる縦溝と、軸部の他側面に上下に開口するとともに軸部の正面に横向きY字状に開口し且つ縦溝と連通して縦溝に挿通する吊り下げコードをループ状に屈曲させて該ループ部を軸部の他側面側に突出させる横溝とを有し、
前記コードストッパーは、筒形の周壁と、周壁の上端から下端にわたって切り欠いた縦スリットと、周壁の上端部に形成され下方に向かうに従って縮径したテーパ部と、周壁に設けられた上下位置の目印と有し、
前記吊り下げコードのループ部の長さを調節して照明器具まで延びる吊り下げコードを所望の吊り下げ長さに調節し、
前記コードストッパーを目印に従って周壁上端側を軸部の下面に向けるとともに縦スリットを軸部の他側面側に向けて、軸部の下面からテーパ部をガイドさせて差し込んで軸部の外周に嵌め込み、軸部の他側面から突出する吊り下げコードのループ部をコードストッパーの縦スリットから突出させ、軸部の一側面における縦溝の下側開口部分をコードストッパーの周壁で閉塞させ、
前記軸部に嵌め込んだコードストッパーの外周面に、縦スリットから突出した吊り下げコードのループ部を巻き付け、
前記吊り下げコードのループ部に取り付けたゴム弾性を有する留め輪を、軸部の下面に渡して、前記調節器本体における一方の側板の引掛けツメと他方の側板の引掛けツメとに引っ掛けて吊り下げコードのループ部の巻き付け状態を保持させる、吊り下げコードの長さ調節方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引掛けシーリングキャップから下方に延出した照明器具の吊り下げコードの長さを調節するためのコード調節器及び吊り下げコードの長さ調節方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコード調節器として、引掛けシーリングキャップに嵌め込む挟持部の下面に、吊り下げコードをループ状に屈曲させて該ループ部を巻き付ける軸部を設けたものが知られている(特許文献1)。この軸部には、軸部の一側面に開口して垂直方向に延びて吊り下げコードを挿通させる縦溝と、軸部の他側面に上下に開口するとともに軸部の正面に横向きY字状に開口し且つ縦溝と連通して縦溝に挿通する吊り下げコードをループ状に屈曲させて該ループ部を軸部の他側面側に突出させる横溝とが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来のコード調節器では、ループ部を形成するのに折り曲げた吊り下げコードがコードの弾性によって横溝や縦溝から脱出しやすかった。そのため、吊り下げコードのループ部を軸部に巻き付ける際、吊り下げコードが横溝や縦溝から脱出して、ループ部の巻き付け作業を行い難くしていた。
【0005】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、ループ部を形成した吊り下げコードが横溝や縦溝から脱出することを防止して、ループ部の巻き付け作業を容易に且つ円滑に行えるようにすることを可能とするコード調節器及び吊り下げコードの長さ調節方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るコード調節器は、
引掛けシーリングキャップから下方に延出した照明器具の吊り下げコードの長さを調節するためのコード調節器であって、
調節器本体と、調節器本体に装着するコードストッパーとを備え、
前記調節器本体は、引掛けシーリングキャップに嵌め込む挟持部と、挟持部の下面に形成された軸部とで構成され、
前記軸部は、軸部の一側面に開口して垂直方向に延びて吊り下げコードを挿通させる縦溝と、軸部の他側面に上下に開口するとともに軸部の正面に横向きY字状に開口し且つ縦溝と連通して縦溝に挿通する吊り下げコードをループ状に屈曲させて該ループ部を軸部の他側面側に突出させる横溝とを有し、
前記コードストッパーは、筒形の周壁と、周壁の上端から下端にわたって切り欠いた縦スリットと、周壁の上端部に形成され下方に向かうに従って縮径したテーパ部とを有し、
前記コードストッパーは、縦スリットを軸部の他側面側に向けて軸部の外周面に嵌め込んだ状態で、軸部の他側面から突出する吊り下げコードのループ部がコードストッパーの縦スリットから突出され、軸部の一側面における縦溝の下側開口部分がコードストッパーの周壁で閉塞され、且つ、コードストッパーの外周面には縦スリットから突出した吊り下げコードのループ部が巻き付けられる構成とする。
【0007】
また、本発明に係る吊り下げコードの長さ調節方法は、
引掛けシーリングキャップから下方に延出した照明器具の吊り下げコードの長さを、コード調節器で調節する方法であって、
前記コード調節器は、調節器本体と、調節器本体に装着するコードストッパーとを備え、
前記調節器本体は、引掛けシーリングキャップに嵌め込む挟持部と、挟持部の下面に形成された軸部とで構成され、
前記挟持部は、引掛けシーリングキャップの側面を挟み込む一対の側板と、各側板の外側面に突設する引掛けツメとを有し、
前記軸部は、軸部の一側面に開口して垂直方向に延びて吊り下げコードを挿通させる縦溝と、軸部の他側面に上下に開口するとともに軸部の正面に横向きY字状に開口し且つ縦溝と連通して縦溝に挿通する吊り下げコードをループ状に屈曲させて該ループ部を軸部の他側面側に突出させる横溝とを有し、
前記コードストッパーは、筒形の周壁と、周壁の上端から下端にわたって切り欠いた縦スリットと、周壁の上端部に形成され下方に向かうに従って縮径したテーパ部と、周壁に設けられた上下方向の目印と有し、
前記吊り下げコードのループ部の長さを調節して照明器具から延びる吊り下げコードを所望の吊り下げ長さに調節し、
前記コードストッパーを目印に従って周壁上端側を軸部の下面に向けるとともに縦スリットを軸部の他側面側に向けて、軸部の下面からテーパ部をガイドさせて差し込んで軸部の外周に嵌め込み、軸部の他側面から突出する吊り下げコードのループ部をコードストッパーの縦スリットから突出させ、軸部の一側面における縦溝の下側開口部分をコードストッパーの周壁で閉塞させ、
前記軸部に嵌め込んだコードストッパーの外周面に、縦スリットから突出した吊り下げコードのループ部を巻き付け、
前記吊り下げコードのループ部に取り付けたゴム弾性を有する留め輪を、軸部の下面に渡して、前記調節器本体における一方の側板の引掛けツメと他方の側板の引掛けツメとに引っ掛けて吊り下げコードのループ部の巻き付け状態を保持させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、調節器本体の軸部にコードストッパーを取り付けることで、ループ部を形成するのに折り曲げた吊り下げコードがコードの弾性によって軸部の横溝や縦溝から脱出することを防止して、ループ部の形成状態を安定して保持させることができる。また、吊り下げコードのループ部の巻き付け作業を容易に且つ円滑に行うことができる。従って、吊り下げコードの長さ調節を容易に且つ円滑に行うことができ、さらには、長さ調節した吊り下げコードの長さを安定して保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係るコード調節器の適用例の照明器具を示す分解斜視図である。
【
図2】実施形態に係るコード調節器の調節器本体及びコードストッパーを示す斜視図である。
【
図3】調節器本体の軸部とコードストッパーの関係を説明するための図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は底面図、同図(c)はコードストッパー装着状態の側面図である。
【
図4】実施形態に係るコード調節器を用いたコード長さ調節方法を説明するための斜視図である。
【
図5】実施形態に係るコード調節器を用いてコード長さ調節した後、シーリングカバー及びリングで覆った状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、本実施形態のコード調節器1を適用した照明器具10の一例を示し、この照明器具10は、天井に取り付けた引掛けシーリングボディ11に接続する引掛けシーリングキャップ12と、引掛けシーリングキャップ12から下方に延出される吊り下げコード13と、吊り下げコード13に接続されるソケット14と、ソケット14に螺着されるランプ15と、引掛けシーリングボディ11及び引掛けシーリングキャップ12を覆い隠すためのリング16及びシーリングカバー17と、ランプ15を覆うセード18とを備える。
【0011】
本実施形態のコード調節器1は、引掛けシーリングキャップ12の下方に取り付けられ、吊り下げコード13の長さを調節するものであり、調節器本体2と、調節器本体2に装着するコードストッパー3とを備える。
図2、
図3に示すように、調節器本体2は、引掛けシーリングキャップ12に嵌め込むコ字型の挟持部4と、挟持部4の下面に形成された円柱状の軸部5とで構成される。
【0012】
挟持部4は、引掛けシーリングキャップ12の側面を挟み込む一対の側板41と、各側板41の下端相互を連結する下板42とを備える。各側板41の外側面には、引掛けツメ43が突設されており、本実施形態では、引掛けツメ43は、各側板41に対し高さ位置を違えて2つずつ設けられている。下板42には、引掛けシーリングキャップ12から延出する吊り下げコード13を通す切欠き44が設けられている。
【0013】
軸部5は、軸部5の外周面における一側面に開口して垂直方向に延びて吊り下げコード13を挿通させる縦溝51と、軸部5の外周面における他側面に上下に開口するとともに軸部5の正面に横向きY字状に開口し且つ縦溝51と連通して縦溝51に挿通する吊り下げコード13をループ状に屈曲させて該ループ部13aを軸部5の他側面側に突出させる横溝52とが形成されている。横溝52は、軸部5の他側面に開口して水平に延びる水平溝53と、水平溝53の端部から上下に分岐して軸部5の他側面に開口する上傾斜溝54及び下傾斜溝55とで構成されている。横溝52の他側面側には、三角柱状の凸部56が設けられており、この凸部56によって上傾斜溝54と下傾斜溝55とが形成されている。
【0014】
コードストッパー3は、円柱状の軸部5に外嵌させる円筒形の周壁31と、周壁31の上端から下端にわたって切り欠いた縦スリット32と、周壁31の上端部に形成され下方に向かうに従って縮径したテーパ部33と、縦スリット32と対向する位置の周壁31の上端部に形成されてコードストッパー3の上側位置の目印となるU溝34とを有する。このコードストッパー3は、縦スリット32を軸部5の他側面側に向けて軸部5の外周面に嵌め込んだ状態で、軸部5の他側面から突出する吊り下げコード13のループ部13aがコードストッパー3の縦スリット32から突出され、軸部5の一側面における縦溝51の下側開口部分がコードストッパー3の周壁31で閉塞され、且つ、コードストッパー3の外周面には縦スリット32から突出した吊り下げコード13のループ部13aが巻き付けられる構成とする。
【0015】
次に、コード調節器1を用いて吊り下げコード13の長さを調節する方法について説明する。
図4(a)に示すように、まず、調節器本体2を引掛けシーリングキャップ12に取り付け、引掛けシーリングキャップ12から延びる吊り下げコード13を軸部5の縦溝51に配置させ且つループ状に屈曲させて横溝52に押し込んで入れる。この際、軸部5の他側面側に突出する吊り下げコード13のループ部13aの長さを調節して、ランプ15まで下方に延びる吊り下げコード13を所望の吊り下げ長さに調節する。
【0016】
次いで、コードストッパー3をU溝34の目印がある周壁31上端側を軸部5の下面に向けるとともに縦スリット32を軸部5の他側面側に向けて、軸部5の下面からテーパ部33をガイドさせて差し込んで軸部5の外周面に嵌め込み、軸部5の他側面から突出する吊り下げコード13のループ部13aをコードストッパー3の縦スリット32から突出させ、軸部5の一側面における縦溝51の下側開口部分をコードストッパー3の周壁31で閉塞させる。また、吊り下げコード13のループ部13aにシリコン製のゴムバンド(留め輪)6を取り付ける。
【0017】
そして、
図4(a)(b)に示すように、コードストッパー3の縦スリット32から突出した吊り下げコード13のループ部13aを軸部5に嵌め込んだコードストッパー3の外周面に巻き付け、ゴムバンド6を調節器本体2における引掛けツメ43に引っ掛ける。この時、
図4(b)(c)に示すように、ゴムバンド6は、軸部5の下面に渡して、調節器本体2における一方の側板41の引掛けツメ43と他方の側板41の引掛けツメ43とに引っ掛けて、吊り下げコード13のループ部13aの巻き付け状態を保持させる。ゴムバンド6は、ループ部13aの吊り下げコード13が緩まないように高さ位置が異なる2つの引掛けツメ43のどちらかに引っ掛けるようにする。これにより、巻き付け状態のコード部分がずり落ちたり巻き付けが解けたりしないように巻き付け状態を安定して保持させることができる。
【0018】
この後、
図5に示すように、リング16及びシーリングカバー17を配設させて、引掛けシーリングボディ11、引掛けシーリングキャップ12、コード調節器1及びコード調節器1に巻き付けた吊り下げコード13部分を隠すようにすれば、作業完了となる。
【0019】
以上のように、本実施形態のコード調節器1によれば、調節器本体2の軸部5にコードストッパー3を取り付けることで、ループ部13aを形成するのに折り曲げた吊り下げコード13がコードの弾性によって横溝52や縦溝51から脱出することを防止して、ループ部13aの形成状態を安定して保持させることができる。従って、吊り下げコード13のループ部13aを巻き付ける際、吊り下げコード13が横溝52や縦溝51から脱出することなく、ループ部13aの巻き付け作業を容易に且つ円滑に行うことができる。さらには、長さ調節した吊り下げコード13の長さを安定して保持することができる。また、軸部5の一側面における縦溝51の下側開口部分がコードストッパー3の周壁31で閉塞されるので、縦溝51の下側開口部分で吊り下げコード13が脱出することなく、下方へ向けて屈曲した状態に保持させることができる。従って、吊り下げコード13のループ部13aを巻き付ける際、下方のコード部分が邪魔にならずループ部13aの巻き付け作業を容易に且つ円滑に行うことができる。
【0020】
また、調節器本体2の軸部5にコードストッパー3を取り付けることで、縦溝51及び横溝52により凹んだ軸部5の外周面をコードストッパー3の周壁31によって平滑な外周面とすることができる。従って、このコードストッパー3の外周面に吊り下げコード13のループ部13aを巻き付ける際、縦溝51や横溝52に引っ掛かることなく、ループ部13aの巻き付け作業を容易に且つ円滑に行うことができる。
【0021】
以上より、吊り下げコード13の長さ調節を容易に且つ円滑に行うことができ、さらには、長さ調節した吊り下げコード13の長さを安定して保持することができる。
【0022】
また、軸部5の横溝52の他側面側において横溝52の上傾斜溝54と下傾斜溝55とを形成させるために設けられた三角形状の凸部56は、軸部5の他側面よりも突出し、軸部5に装着したコードストッパー3の縦スリット32のスリット端32aが当接する突出高さdに設定されている(
図3(a)(c)を参照)。これにより、凸部56によって軸部5に装着したコードストッパー3の位置決め乃至回り止めがなされる。従って、コードストッパー3の縦スリット32によって軸部5の他側面の横溝52から突出する吊り下げコード13のループ部13aを圧迫することが防止される。
【0023】
また、軸部5の正面側と背面側において軸部5の外周面上部と挟持部4の下板42の下面とのコーナ部には、リブ7が突設されており、コードストッパー3は、周壁31の上端部がリブ7に当接した状態で周壁31の下端部位置が軸部5の下面位置と略一致する高さhに設定されている。これにより、コードストッパー3を軸部5に装着するときコードストッパー3が上方へ行き過ぎて軸部5の一側面における縦溝51の下側開口部分が露出されることなく周壁31で閉塞した位置に、容易に、コードストッパー3を軸部5に装着させることができる。従って、縦溝51の下側開口部分で吊り下げコード13が脱出することなく、吊り下げコード13を下方へ向けて屈曲した状態に保持させることができる。
【0024】
なお、本発明は、前記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内で様々な変更を行うことが可能である。
例えば、コードストッパー3の周壁31上端部に設けた目印のU溝34は、無くてもよいし、また、U溝34に代わるコードストッパー3の上下位置の目印として、ペイント、矢印、「上」や「下」の文字など、各種のマーキング等であってもよい。
また、本発明における吊り下げコード13としては、サイズや種類や仕様などを含めて特定のものに限定されず、あらゆるコードが使用可能である。
【符号の説明】
【0025】
1 コード調節器
2 調節器本体
3 コードストッパー
4 挟持部
5 軸部
6 ゴムバンド(留め輪)
7 リブ
10 照明器具
11 引掛けシーリングボディ
12 引掛けシーリングキャップ
13 吊り下げコード
13a ループ部
14 ソケット
15 ランプ
16 リング
17 シーリングカバー
18 セード
31 周壁
32 縦スリット
32a スリット端
33 テーパ部
34 U溝(目印)
41 側板
42 下板
43 引掛けツメ
44 切欠き
51 縦溝
52 横溝
53 水平溝
54 上傾斜溝
55 下傾斜溝
56 凸部