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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072432
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】染毛容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20230517BHJP
   A45D 24/22 20060101ALI20230517BHJP
【FI】
A45D34/04 510Z
A45D24/22 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021184988
(22)【出願日】2021-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101878
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100187506
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 優子
(72)【発明者】
【氏名】京極 悠佑
(57)【要約】
【課題】染毛しようとする比較的少量の頭髪に対して、ピンポイント的に染毛を施すことができ、毛髪の全長わたって確実に染毛を施すことを可能にした染毛容器を提供する。
【解決手段】染毛料を収容する容器本体2と、容器本体の開口部2aに配置されて、容器本体に収容された前記染毛料を滲出させる塗布体3と、染毛しようとする毛髪を、毛髪の長手方向に沿って前記塗布体の面に摺接させる毛髪のガイド部5とを備え、毛髪のガイド部は、容器本体の開口部に沿って装着される口先部材4に一体成形されると共に、口先部材によって開口部から突出する塗布体の一部が支持されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
染毛料を収容する容器本体と、
前記容器本体の開口部に配置されて、容器本体に収容された前記染毛料を滲出させる塗布体と、
染毛しようとする毛髪を、毛髪の長手方向に沿って前記塗布体の面に摺接させる毛髪のガイド部とを備え、
前記毛髪のガイド部は、容器本体の開口部に沿って装着される口先部材に一体成形されると共に、前記口先部材によって前記開口部から突出する前記塗布体の一部を支持していることを特徴とする染毛容器。
【請求項2】
前記毛髪のガイド部は、前記塗布体の天面に沿うようにして、各櫛歯の方向を互いに一方向に揃えて配置した櫛歯体により構成され、
前記毛髪のガイド部は、前記櫛歯体により形成される互いに平行する櫛歯の間に位置する毛髪を、前記塗布体の天面に摺接させるガイド機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の染毛容器。
【請求項3】
前記毛髪のガイド部は、前記口先部材に片持ち支持されて、前記塗布体の天面に沿うようにして配置された押圧操作部により構成され、
前記毛髪のガイド部は、前記押圧操作部の背面側と前記塗布体の天面との間に位置する毛髪を、前記押圧操作部の押圧操作の撓みにより、前記塗布体の天面に摺接させるガイド機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の染毛容器。
【請求項4】
前記毛髪のガイド部は、前記口先部材に形成されて、前記塗布体の両側面に対峙して配置された第1押圧操作部と第2押圧操作部により構成され、
前記毛髪のガイド部は、前記第1押圧操作部の背面と前記塗布体の一方の側面との間に位置する毛髪、および前記第2押圧操作部の背面と前記塗布体の他方の側面との間に位置する毛髪を、前記第1押圧操作部と第2押圧操作部の押圧操作の撓みにより、前記塗布体の一方および他方の側面にそれぞれ摺接させるガイド機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の染毛容器。
【請求項5】
前記ガイド部に形成された前記押圧操作部の背面には、前記塗布体に向かって突出する突起体が形成され、前記突起体によって前記押圧操作部の背面と前記塗布体の間を通る前記毛髪の離脱を阻止させることを特徴とする請求項3または4に記載の染毛容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、比較的少量の頭髪に対して、毛髪の全長わたって染毛料を確実に塗布することに適した染毛容器に関する。
【背景技術】
【0002】
頭髪に対して染毛料を塗布する染毛容器については、その使い勝手などを含めて多くの改良提案がなされており、一例として本出願人の提案による特許文献1に開示された頭髪用の染毛容器が知られている。
この染毛容器においては、染毛料を貯留するボトル状容器の開口部に、棒状に成形された複数の多孔質塗布体がそれぞれ直線状に並べて配置された塗布体支持部が取り付けられる。この塗布体支持部には、直線状に配置された前記塗布体を中央にして、さらにその両外側に平板状の櫛歯体がそれぞれ配置された構成が採用されている。
【0003】
この染毛容器によると、染毛料が滲出される多数の棒状の塗布体と、その両外側の櫛歯体とがそれぞれ自立(直立)しているので、塗布体による染毛料を頭髪へ塗布する働きと、櫛歯体による頭髪を掬い上げる働きとを、別々に行うことができる。
これにより櫛歯体によって頭髪を十分に掬い上げた状態で、多数の棒状の塗布体により頭髪に対して染毛料を塗布することができるので、比較的大量の染毛料を、大量の毛髪に対して塗布することが可能となる。
【0004】
一方、本出願人の提案による他の染毛容器として、特許文献2に開示された染毛容器が知られている。この染毛容器においては、染毛料を貯留するボトル状容器の開口部に配置された一本の多項質塗布体を挟むようにして、その両側に弾性を有する棒状の毛髪挟持部が配置される。
したがって、利用者は染毛しようとする毛髪の先端部をつまみ上げて、毛髪を前記多項質塗布体と毛髪挟持部との間に挿入して挟み、毛髪の先端部をつまんだ状態で、塗布体と毛髪挟持部を毛先付近から毛根付近まで往復させることで、毛髪に対して染毛料を塗布することができる。
この染毛容器によると、比較的少量の毛髪に対して、毛髪の全長にわたって染毛料を塗布することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-200643号公報
【特許文献2】特開2013-223656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、例えば黒髪中に散在する白髪に対して、カーボンブラックなどを含む染毛料を施す場合があり、これには1本乃至数本程度の少量の白髪の全長に対して、ピンポイント的に染毛操作が行われる。
しかしながら、前記した特許文献1に開示された染毛容器においては、多量の毛髪に対して、比較的大量の染毛料を施すのに適することから、特許文献1に開示の染毛容器を、前記したピンポイント的な染毛操作に利用することは難しい。
【0007】
一方、前記した特許文献2に開示された染毛容器によると、少量の毛髪に対して効率よく染毛を施すことができるものの、片手で染毛容器を把持すると共に、もう一方の手で染毛しようとする毛髪をつまみ上げる操作を要するために、染毛操作にあたって両手が必要となる。
【0008】
この発明に係る染毛容器は、前記した点に着目してなされたものであり、例えば片手で染毛操作を可能にすることで、操作の容易性を図ろうとするものである。
加えて、染毛しようとする比較的少量の頭髪に対して、ピンポイント的に染毛を施すことができ、かつ毛髪の全長わたって確実に染毛を施すことを可能にした染毛容器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る染毛容器は、染毛料を収容する容器本体と、前記容器本体の開口部に配置されて、容器本体に収容された前記染毛料を滲出させる塗布体と、染毛しようとする毛髪を、毛髪の長手方向に沿って前記塗布体の面に摺接させる毛髪のガイド部とを備え、前記毛髪のガイド部は、容器本体の開口部に沿って装着される口先部材に一体成形されると共に、前記口先部材によって前記開口部から突出する前記塗布体の一部を支持していることを特徴とする。
【0010】
この場合、第1の実施の形態においては、前記毛髪のガイド部は、前記塗布体の天面に沿うようにして、各櫛歯の方向を互いに一方向に揃えて配置した櫛歯体により構成され、前記毛髪のガイド部は、前記櫛歯体により形成される互いに平行する櫛歯の間に位置する毛髪を、前記塗布体の天面に摺接させるガイド機能を有していることを特徴とする。
【0011】
また、第2の実施の形態における毛髪のガイド部は、前記口先部材に片持ち支持されて、前記塗布体の天面に沿うようにして配置された押圧操作部により構成され、前記毛髪のガイド部は、前記押圧操作部の背面側と前記塗布体の天面との間に位置する毛髪を、前記押圧操作部の押圧操作の撓みにより、前記塗布体の天面に摺接させるガイド機能を有していることを特徴とする。
【0012】
また、第3の実施の形態における毛髪のガイド部は、前記口先部材に形成されて、前記塗布体の両側面に対峙して配置された第1押圧操作部と第2押圧操作部により構成され、前記毛髪のガイド部は、前記第1押圧操作部の背面と前記塗布体の一方の側面との間に位置する毛髪、および前記第2押圧操作部の背面と前記塗布体の他方の側面との間に位置する毛髪を、前記第1押圧操作部と第2押圧操作部の押圧操作の撓みにより、前記塗布体の一方および他方の側面にそれぞれ摺接させるガイド機能を有していることを特徴とする。
【0013】
加えて、前記した第2および第3の実施の形態における染毛容器においては、ガイド部に形成された前記押圧操作部の背面には、前記塗布体に向かって突出する突起体が形成され、前記突起体によって前記押圧操作部の背面と前記塗布体の間を通る前記毛髪の離脱を阻止させる構成を採用することが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
この発明に係る染毛容器によれば、染毛料を収容する容器本体の開口部に配置されて、染毛料を滲出させる塗布体と、染毛しようとする毛髪を、毛髪の長手方向に沿って塗布体の面に摺接させる毛髪のガイド部とが備えられる。
この場合、その外郭を例えば片手で握れる棒状体(スティックタイプ)に形成することができるので、片手で手軽に染毛操作を行うことが可能であり、染毛しようとする比較的少量の頭髪に対して、ピンポイント的に染毛を施すことができる。これにより所望する毛髪の全長わたって確実に染毛を施すことを可能にした染毛容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】この発明に係る染毛容器の第1実施形態の外観構成を示し、(A)は塗布体を上にした状態の斜視図、(B)は塗布体を水平方向に向けた状態の斜視図である。
図2A】同じく第1実施形態の全体構成を示し、(A)は正面図、(B)は縦断面図である。
図2B】同じく第1実施形態の全体構成を示し、(A)は側面図、(B)は縦断面図である。
図3】容器本体の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は(B)におけるa-a線より矢印方向に見た断面図である。
図4】第1実施形態における塗布体の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は上面図である。
図5A】第1実施形態における口先部材の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は(B)におけるb-b線より矢印方向に見た断面図である。
図5B】第1実施形態における口先部材の単品構成を示し、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は(B)におけるc-c線より矢印方向に見た断面図である。
図6】第2実施形態の外観構成を示し、(A)は塗布体を上にした状態の斜視図、(B)は塗布体を水平方向に向けた状態の斜視図、(C)は塗布体付近の斜視図である。
図7A】同じく第2実施形態の全体構成を示し、(A)は正面図、(B)は縦断面図である。
図7B】同じく第2実施形態の全体構成を示し、(A)は側面図、(B)は縦断面図である。
図8】第2実施形態における塗布体の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は上面図である。
図9A】第2実施形態における口先部材の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は(B)におけるd-d線より矢印方向に見た断面図である。
図9B】第2実施形態における口先部材の単品構成を示し、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は(B)におけるe-e線より矢印方向に見た断面図である。
図10】第3実施形態の外観構成を示し、(A)は塗布体を上にした状態の斜視図、(B)は塗布体を水平方向に向けた状態の斜視図である。
図11A】同じく第3実施形態の全体構成を示し、(A)は正面図、(B)は縦断面図である。
図11B】同じく第3実施形態の全体構成を示し、(A)は側面図、(B)は縦断面図である。
図12】第3実施形態における塗布体の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は上面図である。
図13A】第3実施形態における口先部材の単品構成を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は(B)におけるf-f線より矢印方向に見た断面図である。
図13B】第3実施形態における口先部材の単品構成を示し、(A)は側面図、(B)は上面図、(C)は(B)におけるg-g線より矢印方向に見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明に係る染毛容器について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
なお、以下に示す第1~第3の各実施の形態において、同一または互いに相当する部分は同一符号を付けて示しているが、染毛容器の全体構成を示す各図においては、紙面の都合で代表的な部分に符号を付けて示し、各部の詳細については単品構成を示す各図に示した符号を引用して説明する。
【0017】
図1図5は、染毛容器の第1実施形態を示している。このうち、染毛容器の全体構成を示す図1および図2に示すように、この染毛容器1は、染毛料を収容する容器本体2と、この容器本体2の開口部2aに配置されて、容器本体2に収容された染毛料を滲出させる塗布体3と、染毛しようとする毛髪を、毛髪の長手方向に沿って前記塗布体3の面に摺接させる毛髪のガイド部5とが備えられる。
【0018】
そして、毛髪のガイド部5は、容器本体2の開口部2aに沿って装着される口先部材4に一体成形されると共に、口先部材4によって容器本体2の開口部2aから突出する塗布体3の一部を支持した構成が採用されている。
なお、この実施の形態においては、容器本体2内の前記染毛料は、容器本体2内に収納された中綿6に含浸された状態で貯留されている。
【0019】
図3は、容器本体2の単品構成を示している。
この容器本体2は、好ましくは透明もしくは半透明の樹脂素材により成形されており、有底円筒状に成形された容器本体2の上端部には、軸方向に同一内径になされた開口部2aが施されている。そして、開口部2aを取り巻くように肉厚部2bが形成されると共に、肉厚部2bの外周面が容器本体2の外周面に対して僅かに径が小さく成形されて、環状の段部2cが形成されている。
この環状の段部2cから肉厚部2bの外周面に沿って、天面を有する円筒状のキャップ(図示せず)を装着することで、染毛容器1のキャップを含めた外郭は、円柱状の棒状体(スティックタイプ)を形成するものとなる。
【0020】
前記肉厚部2bの上端開口に近い位置には、さらに外径を細くすることにより、環状の第2の段部2dが形成されている。この第2の段部2dは、後で説明する口先部材4を取り付けるために利用される。
なお、以上説明した容器本体2は、後述する第2および第3実施例の染毛容器1に対しても、共通して用いられるものとなる。
【0021】
図4は、塗布体3の単品構成を示している。
この塗布体3は、好ましくは連続気孔をもつ気孔率が30~90%の多孔体が利用され、かつ容器本体2より染毛料を導出させる毛細管力と適宜の補液性と塗布先端部における耐久性を備えた素材が用いられる。
前記した条件を備える素材としては、例えば羊毛フェルト、合成樹脂の熱融着フェルト、プラスチックポーラス体、繊維束の樹脂加工体および熱融着加工体を挙げることができる。
【0022】
前記した素材による塗布体3は、図4に示すように先端部側に平面状の天面3bを有する角柱状の塗布部3aを形成している。なお、この実施の形態においては、前記天面3bにおける長手方向の左右の稜線部分には、一対の面取り3cが施されている。
また、塗布体3の中央部から尾端部側に向かって、塗布部3aよりも幅を狭くした染毛料の導出部3dが形成されている。そして、塗布部3aと導出部3dとの間に形成された段部3eが、前記した容器本体2における開口部2aの上端部に当接する(図2A参照)ことで、塗布体3は容器本体2に対して位置決めされている。
さらに、塗布体3の尾端部側には、前記した染毛料の導出部3dに続いて、容器本体2内の中綿6に接触する楔形に成形された接触部3fが形成されている。
【0023】
したがって、この塗布体3は、図2Aおよび図2Bに示すように、容器本体2の開口部2aに装着された状態において、尾端部側の前記接触部3fが、容器本体3に収納された中綿6に接触して、中綿6に含浸された染毛料を吸い上げ、前記導出部3dを介して、染毛料を塗布部3a側に供給するように作用する。
【0024】
図5Aおよび図5Bは、先端部に毛髪のガイド部5を一体に成形した口先部材4の単品構成を示しており、これは可撓性を有する樹脂素材により成形されている。
この口先部材4は、基端部側に軸寸法の短い円筒体4aが成形されており、この円筒体4aの内周面4bが、前記した容器本体2の第2の段部2dに嵌合することで、口先部材4は容器本体2に取り付けられる。
そして、口先部材4には前記円筒体4aに続いて角筒体4cが前方に向かって成形されており、この角筒体4cの内面に沿って、塗布体3の角柱状に成形された塗布部3aが挿入されて、塗布体3は口先部材4によって支持(図2A参照)される。
【0025】
図5Aおよび図5Bに示すように、口先部材4の角筒体4cを構成する対向する長辺の前端部には、毛髪のガイド部5として機能する櫛歯体5Aが、口先部材4に一体成形されている。
この第1の実施の形態において採用された櫛歯体5Aは、前記した角筒体4cの対向する長辺の前端部に、それぞれ3本の櫛歯5aが対向して成形され、櫛歯5aの先端部は互いに中央部に向かって湾曲して形成されている。そして、対となる櫛歯5aの先端部が中央部でそれぞれ対向した状態で配置されている。
また、口先部材4によって支持された塗布体3の天面3bは、櫛歯5aに対して若干間隔をおいて位置して(図1図2B参照)いる。
この構成により、図1(B)に模式的に毛髪7を実線で示したように、染毛しようとする毛髪7を、櫛歯5aの間の塗布体3の天面3bに沿うように誘導することができる。
【0026】
以上説明した第1実施形態の染毛容器1によると、毛髪のガイド部5は、塗布体3の天面3bに沿うようにして、各櫛歯5aの方向を互いに一方向に揃えて配置した櫛歯体5Aにより構成される。したがって、櫛歯体5Aによる互いに平行する櫛歯5aの間には、毛髪7が直線状に位置して、塗布体3の天面3aに摺接するように作用する。
これにより、染毛しようとする比較的少量の毛髪に対して、ピンポイント的に染毛を施すことができると共に、所望する毛髪の全長わたって確実に染毛を施すことを可能にした染毛容器を提供することができる。
【0027】
図6図9は、染毛容器の第2の実施形態を示している。
なお、この第2実施形態の染毛容器を示す各図においては、すでに説明した第1実施形態の染毛容器の各部に相当する部分に、それぞれ同一の符号を付けて示しており、したがって、その詳細な説明は適宜省略する。
この染毛容器1における毛髪のガイド部5は、図6および図7に示すように容器本体2の開口部2aに沿って装着される口先部材4に一体成形されると共に、口先部材4によって、容器本体2の開口部2aから突出する塗布体3の一部を支持した構成が採用されている。
【0028】
そして、毛髪のガイド部5は、口先部材4に片持ち支持されて、塗布体3の天面3bに沿うようにして配置された押圧体5cを含む押圧操作部5Bにより構成される。これにより、押圧体5cの背面側と塗布体3の天面3bとの間に位置する毛髪7を、押圧体5cの押圧操作の撓みにより、塗布体3の天面3bに摺接させることができる。
【0029】
図8は、第2実施形態の染毛容器1に用いられる塗布体3の単品構成を示しており、その基本構成は、図4に示した第1実施形態の染毛容器1に用いられる塗布体3と同様である。なお、図8に示す塗布体3においては、塗布部3aの天面3bに施される面取り3cは、塗布体3の厚さ方向の左右の稜線に沿って、それぞれ施されている。
【0030】
図9Aおよび図9Bは、第2実施形態の染毛容器1に用いられる毛髪のガイド部5を備えた口先部材4の単品構成を示しており、これは第1実施形態の口先部材4と同様に、可撓性を有する樹脂素材により一体成形されている。
そして、口先部材4は第1実施形態の染毛容器1と同様に、口先部材4の基端部側に軸寸法の短い円筒体4aが成形されており、この円筒体4aの内周面4bが、容器本体2の第2の段部2dに嵌合することで、口先部材4は容器本体2に取り付けられる。
【0031】
この実施の形態における毛髪のガイド部5を構成する押圧操作部5Bは、前記した口先部材4の先端部側に形成されており、口先部材4の円筒体4aの一部に一体成形された片持ち梁5dを介して押圧体5cが成形されている。この押圧体5cの面は、片持ち梁5dの長手方向に対して、90度を僅かに超える角度をもって屈曲されて成形されており、その上面側には適度な凹みを付けることで、染毛容器1を握る手の例えば人さし指を添えることができるように構成されている。
【0032】
すなわち、押圧体5cの上面に押圧力を加えることで、押圧体5cを支持する片持ち梁5dの一部が撓んで、押圧体5cは下向き(口先部材4の基端部側)に向かって変位する。これにより、押圧体5cの背面側は、押圧体5cの直下に位置する塗布体3の天面3bに密着する。
前記した押圧体5cの背面は、ほぼ平坦面になされており、片持ち梁5dにより支持される反対側の自由端側における背面には、下向きに突起体5eが形成されている。この突起体5eは三角形状の小突起により構成されており、押圧体5cが下向きに変位した場合には、突起体5eは前記塗布体3の天面3b端部に当接する。
【0033】
したがって、図6(C)に模式的に毛髪7を実線で示したように、染毛しようとする毛髪7を、突起体5eの内側における塗布体3と押圧体5cとの間に位置させることで、前記突起体5eによって押圧体5cの背面と塗布体3の間を通る毛髪7の離脱が阻止される。これにより、毛髪7は長手方向に沿って塗布体3に対して確実に摺接される。
なお、前記口先部材4には、片持ち梁5dに対向して平板状の支持体4eが、押圧体5cに向かって形成されている。これは前記した片持ち梁5dと支持体4eとの間に塗布体3を介在させて、塗布体3を支持するために利用される。
【0034】
以上説明した第2実施形態の染毛容器1によると、毛髪のガイド部5は、口先部材4に片持ち支持されて、塗布体3の天面3bに沿うようにして配置された押圧操作部5により構成される。そして、押圧操作部5Bの背面側と塗布体3の天面3bとの間に位置する毛髪7を、押圧操作部5Bの押圧操作の撓みにより、塗布体3の天面3bに対して摺接させることができる。
したがって、染毛容器1を把持して押圧操作部5と塗布体3の天面3bとの間に、染毛しようとする比較的少量の毛髪を取り込み、押圧操作部5を撓ませた状態で、そのまま毛髪に沿って摺動させることで、ピンポイント的に染毛を施すことができる。これにより、所望する毛髪の全長わたって確実に染毛を施すことを可能にした染毛容器を提供することができる。
【0035】
図10図13は、染毛容器の第3の実施形態を示している。
なお、この第3実施形態の染毛容器を示す各図においては、すでに説明した第1実施形態および第2実施形態の染毛容器の各部に相当する部分に、それぞれ同一の符号を付けて示しており、したがって、その詳細な説明は適宜省略する。
この染毛容器1における毛髪のガイド部5は、図10および図11に示すように容器本体2の開口部2aに沿って装着される口先部材4に一体成形されると共に、口先部材4によって、容器本体2の開口部2aから突出する塗布体3の一部を支持した構成が採用されている。
【0036】
そして、毛髪のガイド部5は、口先部材4に形成されて、塗布体3の両側面に対峙して配置された第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dにより構成される。これにより、第1押圧操作部5Cの背面と前記塗布体3の一方の側面3hとの間に位置する毛髪7、および第2押圧操作部5Dの背面と塗布体3の他方の側面3iとの間に位置する毛髪7を、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dの押圧操作による撓みにより、それぞれ塗布体3に対して摺接させることができる。
【0037】
図12は、第3実施形態の染毛容器1に用いられる塗布体3の単品構成を示しており、その基本構成は、図8に示した第2実施形態の染毛容器1に用いられる塗布体3と同様である。なお、図12に示す塗布体3においては、塗布部3aは、図8に示した塗布体3に比較してその幅寸法は若干小さく成形されると共に、先端部の天面3b側に向かって、一方の側面3hと他方の側面3iとの間の幅寸法が縮小するテーパー状に形成されている。
【0038】
図13Aおよび図13Bは、第3実施形態の染毛容器1に用いられる毛髪のガイド部5を備えた口先部材4の単品構成を示しており、これは第1および第2実施形態の口先部材4と同様に、可撓性を有する樹脂素材により一体成形されている。
そして、口先部材4は第1および第2実施形態の染毛容器1と同様に、口先部材4の基端部側に軸寸法の短い円筒体4aが成形されており、この円筒体4aの内周面4bが、容器本体2の第2の段部2dに嵌合することで、口先部材4は容器本体2に取り付けられる。
【0039】
この実施の形態における毛髪のガイド部5は、口先部材4の先端部側に形成された第1押圧操作部5Cと、第2押圧操作部5Dにより構成される。
この第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dは、互いに平行状態に形成されており、これらの両外側の面には適度な凹みを付けることで、染毛容器1を握る手の例えば人さし指と親指を添えることができるように構成されている。
そして、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dにおける口先部材4側の基端部には、それぞれ肉薄部5gが形成されることで、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dには可撓性が与えられている。
【0040】
したがって、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dの両外側から、例えば人さし指と親指とにより互いに挟むように押圧力を加えることで、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dの先端部側は、肉薄部5gによってそれぞれ内側に向かって撓むことになる。
これにより、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dのそれぞれの内側面は、塗布部3aにおける一方の側面3h、および他方の側面3iに、それぞれ面接触する。
【0041】
なお、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dの対向する内側面は、それぞれほぼ平坦面になされており、その先端部側には内向きに突起体5hがそれぞれ形成されている。
この突起体5hは三角形状の小突起により構成されており、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dの内側面が、塗布部3aに面接触した状態において、前記突起体5hは塗布部3aの前端部に接触するように構成されている。
したがって、図10(B)に模式的に毛髪7を実線で示したように、染毛しようとする毛髪7を、突起体5hの内側における第1押圧操作部5Cと塗布体3との間、および/または第2押圧操作部5Dと塗布体3との間に位置させることで、前記突起体5hによって毛髪7の離脱が阻止され、毛髪7を長手方向に沿って塗布体3に確実に摺接させることができる。
【0042】
以上説明した第3実施形態の染毛容器1によると、毛髪のガイド部5は、塗布体3の両側面に対峙して配置された第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dにより構成され、第1押圧操作部5Cと第2押圧操作部5Dの両外側からの撓みにより、毛髪を塗布体3の一方側面3hおよび/または他方の側面3iに摺接させることができる。これにより、所望する毛髪の全長わたってピンポイント的に染毛を施すことが可能となる。
【0043】
以上説明した染毛容器1においては、例えば部分的に存在する白髪などの染毛に好適に利用することができる。
この白髪などの染毛に用いることができる好ましい染毛料は、次に説明する黒色顔料であるカーボンブラックを含む化粧料用顔料分散液と、汎用の染毛料成分、例えば、樹脂と、低級アルコールと、染毛助剤と、pH調整剤、水とを少なくとも含むものを挙げることができる。この場合、更に染毛料のカラーバリエーションに応じて前記したカーボンブラック以外の着色剤を必要に応じて含有することもできる。
カーボンブラックを含む前記した化粧料用顔料分散液の含有量は、染毛効果、溶解性、保存安定性などの点から、染毛料全量に対して、0.5~30.0質量%が好ましく、更に好ましくは、1.0~25.0質量%が望ましい。
【0044】
染毛料に用いることができるカーボンブラックを含む化粧料用顔料分散液は、カーボンブラックと、水溶性有機溶剤と、(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーとを含有する。
【0045】
先ず、カーボンブラックは、アイメイクアップ化粧料、染毛料の色材として用いられるものであり、黒色系の液体化粧料の色材として通常使用されているカーボンブラックであれば、特に限定されず、各種のカーボンブラックを用いることができる。
一般に、カーボンブラックを含む水系分散液は、その凝集力の強さから分散時間がかかり、分散液の製造においては生産性、経時安定性などが低下するなどの課題があるものであるが、以下に示す配合特性となる分散液とすれば上記課題が解消されるものとなる。
【0046】
用いるカーボンブラックの含有量は、分散後の安定性の点、化粧料製造の利便性の点から、化粧料用顔料分散液全量に対して、好ましくは、1~32質量%、更に好ましくは、2~25質量%とすることが望ましい。
このカーボンブラックの含有量を1質量%以上とすることにより、生産性に優れ、また、化粧料に添加した場合の着色性に優れることとなり、一方、32質量%以下とすることにより、分散性、経時安定性が更に良好となる。
【0047】
化粧料用顔料分散液に用いられる水溶性有機溶剤は、化粧料用顔料分散液の溶媒として用いるものであり、炭素数5以下の低級アルコールが挙げられる。具体的には、メチルアルコール(メタノール)、エチルアルコール(エタノール)、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物)が挙げられる。特に、安全性、取り扱い性などの点から、エチルアルコール(エタノール)の使用が望ましい。
【0048】
化粧料用顔料分散液に用いる水溶性有機溶剤の含有量は、後述する(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーの溶存安定性の点、更にはカーボンブラック分散の安定性、特に、低温時の安定性の点から、化粧料用顔料分散液全量に対して、好ましくは、1.0~60.0質量%、更に好ましくは、5.0~30.0質量%とすることが望ましい。
この水溶性有機溶剤の含有量を1.0質量%以上とすることにより、溶媒の低温時凍結防止に効果を発揮でき、また、僅かではあるが防腐効果が発揮されることとなり、一方、60.0質量%以下とすることにより、後述の(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーの溶存安定性が更に良好となる。
【0049】
化粧料用顔料分散液に用いる(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーは、カーボンブラックの分散性、分散液とした場合の経時安定性を良好とする成分となるものである。
この(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの単純エステルからなるモノマー2種以上とメタクリル酸エチルベタインの共重合体、一般名称は、N-メタクリロイルオキシエチル-N、N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体であり、ポリマー構造にベタインユニットを持ち、このベタインユニットをもつポリマーは他のイオン性ポリマーと違って特異な挙動を示すものである。
(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーは、皮膜形成剤、ヘアスタイリング剤として用いられていた成分であるが、カーボンブラックの分散性、分散液とした場合の経時安定性を良好とする成分として新規な用途を発揮せしめる成分となるものである。
【0050】
用いることができる(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーとしては、市販品では、RAMレジン-1000(大阪有機化学工業社製)、プラスサイズL-440(互応化学工業社製)などを用いることができる。
用いる(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーの含有量は、カーボンブラックの分散性、分散液とした場合の経時安定性を良好とする点から、化粧料用顔料分散液全量に対して、好ましくは、固形分量で、3.0~15.0質量%、更に好ましくは、5.0~10.0質量%とすることが望ましい。
この(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーの含有量を3.0質量%以上とすることにより、カーボンブラックの分散状態が安定となり、また、化粧料へ配合した際の顔料等の固着が良好となり、一方、15.0質量%以下とすることにより、粘度上昇の抑制により化粧料製造の利便性が更に良好となる。
【0051】
一方、前記した染毛料に用いることができる樹脂としては、耐水性を有しているもの、造膜性を有しているものなどが挙げられ、例えば、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー、N-メタクリロイルエチル-N,N-ジメチルアンモニウム・α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体、(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーなどの少なくとも1種が挙げられる。
これらの樹脂の含有量は、染毛料全量に対して、耐水性、毛髪塗布後の風合いの点、塗布性などの点から、固形分量で0.1~10.0%、好ましくは、0.5~5.0%であることが望ましい。
【0052】
染毛料に用いることができる低級アルコールは、低温安定性、乾燥性、低刺激性などの点から、好ましく用いることできる。用いる低級アルコールとしては、炭素数5以下の低級アルコールが挙げられる。具体的には、メチルアルコール(メタノール)、エチルアルコール(エタノール)、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール等の少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物)が挙げられる。特に、安全性、取り扱い性などの点から、エチルアルコール(エタノール)の使用が望ましい。
これらの低級アルコールの含有量は、染毛料全量に対して、好ましくは、10~80質量%、更に好ましくは、15~70質量%であり、特に好ましくは15~65質量%である。
【0053】
染毛料に用いることができる染毛助剤は、染毛効果の更なる向上の点から用いるものあり、例えば、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、フェノシキエタノール、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、エトキシジグリコール、N-メチルピロリドン、N-メチル-2ピロリドン等の少なくとも1種が挙げられる。
これらの染毛助剤の含有量は、更なる染毛効果の点から、更染毛料全量に対して、好ましくは、2.0~20.0%、更に好ましくは、5.0~15.0%であり、特に好ましくは3.0~5.0%である。
【0054】
染毛料に用いることができるpH調整剤は、着色性向上、皮膚刺激防止、皮膚染着トラブル防止のため用いるものであり、このpH調整剤により、染毛料のpHを2~5に調整することが好ましく、より好ましくは、pHを3.5~5.0に調整することが望ましい。用いることができるpH調整剤としては、例えば、蟻酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸等の有機酸や無機酸又はその塩、場合によってはトリエタノールアミンなどのアルカリを用いて行うことができる。
【0055】
染毛料の残部は、水(精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、水道水等)で調整される。この水の含有量としては、水の全溶媒(水+水溶性有機溶媒)に対する比率は、30~95質量%(0.30~0.95)とすることが好ましく、より好ましくは、30~80質量%とすることが望ましい。
この水の全溶媒に対する比率が30質量%(0.30)未満であると、経時安定性に劣ることとなり、また、水溶性の成分を添加した場合の溶存安定性が悪くなり、一方、95質量%(0.95)超過であると、抗菌性に劣る可能性が大きくなる。
【0056】
このように構成される染毛料は、前記したカーボンブラックを含む化粧料用顔料分散液と、樹脂と、低級アルコールと、染毛助剤と、pH調整剤とを少なくとも含むものであるが、その他の原材料、例えば、増粘剤、各種界面活性剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、還元防止剤、キレート剤、油性成分、香料、動植物抽出物などを適宜含有することができる。
【0057】
このように構成される前記した染毛料は、カーボンブラックを含む化粧料用顔料分散液と、樹脂と、低級アルコールと、染毛助剤と、pH調整剤、水とを少なくとも含むことにより、黒色顔料であるカーボンブラックの分散性、経時安定性に優れるので、染毛料の着色成分を安定に分散でき、保存安定性に優れ、耐水性、使用性、塗布性、低温安定性、乾燥性、低刺激性などに優れた染毛料が得られることになり、この発明に係る前記した染毛容器に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 染毛容器
2 容器本体
2a 開口部
3 塗布体
3a 塗布部
3b 天面
3h 一方の側面
3i 他方の側面
4 口先部材
4a 円筒体
4b 円筒体内周面
5 毛髪のガイド部
5A 櫛歯体
5a 櫛歯
5B 押圧操作部
5c 押圧体
5d 片持ち梁
5e 突起体
5C 第1押圧操作部
5D 第2押圧操作部
5g 肉薄部
5h 突起体
6 中綿
7 毛髪
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B