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特開2023-72524推薦装置、推薦方法、および、推薦プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072524
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】推薦装置、推薦方法、および、推薦プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20230517BHJP
   G06Q 30/02 20230101ALI20230517BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q30/02
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021185140
(22)【出願日】2021-11-12
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鄭 佳健
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB05
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】新鮮な飲み会を追求している人に対して、その人の趣味嗜好に合う店や同行者を推薦する。
【解決手段】推薦装置10は、店に対するユーザの性格解析の結果を含むユーザのプロフィール情報を作成し、記憶部12に記憶する。その後、推薦装置10が、ユーザから、店または同行者のマッチングの要求を受け付けると、記憶部12に記憶されたプロフィール情報および飲食店情報に基づき、マッチングの要求元のユーザとのマッチ率が所定の閾値以上の他のユーザまたは店を出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各飲食店に対するユーザの性格解析の結果を含むプロフィール情報を作成し、記憶部に記憶するプロフィール情報作成部と、
ユーザから、前記ユーザが利用する飲食店のマッチングまたは前記飲食店を利用する際の同行者のマッチングの要求を受け付ける入力受付部と、
前記記憶部に記憶されたプロフィール情報および飲食店情報に基づき、前記マッチングの要求元のユーザと、他のユーザとのマッチ率または各飲食店とのマッチ率を算出するマッチング部と、
前記マッチ率が所定の閾値以上の他のユーザまたは飲食店を出力する出力処理部と
を備えることを特徴とする推薦装置。
【請求項2】
前記プロフィール情報は、さらに
前記ユーザの食の嗜好および好きな飲食店の少なくともいずれかを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の推薦装置。
【請求項3】
前記各飲食店に対するユーザのコメントを用いて前記ユーザの性格解析を行う性格解析部
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の推薦装置。
【請求項4】
前記マッチング部は、
前記プロフィール情報および飲食店情報に基づき、前記マッチングの要求元のユーザと他のユーザとのマッチ率および各飲食店とのマッチ率を算出し、
前記出力処理部は、
前記マッチ率が所定の閾値以上の他のユーザおよび飲食店をマッチングの結果として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の推薦装置。
【請求項5】
前記マッチング部は、
前記マッチングの要求元のユーザおよび他のユーザのプロフィール情報に基づき、前記マッチングの要求元のユーザと前記他のユーザとのマッチ率を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の推薦装置。
【請求項6】
前記マッチング部は、
前記マッチングの要求元のユーザのプロフィール情報と、前記飲食店情報のテキスト解析の結果とに基づき、前記マッチングの要求元のユーザと各飲食店とのマッチ率を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の推薦装置。
【請求項7】
前記閾値は、
前記マッチングの要求元のユーザの指示に基づき変更可能である
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の推薦装置。
【請求項8】
推薦装置により実行される推薦方法であって、
各飲食店に対するユーザの性格解析の結果を含むプロフィール情報を作成し、記憶部に記憶する工程と、
ユーザから、前記ユーザが利用する飲食店のマッチングまたは前記飲食店を利用する際の同行者のマッチングの要求を受け付ける工程と、
前記記憶部に記憶されたプロフィール情報および飲食店情報に基づき、前記マッチングの要求元のユーザと、他のユーザとのマッチ率または各飲食店とのマッチ率を算出する工程と、
前記マッチ率が所定の閾値以上の他のユーザまたは飲食店を出力する工程と
を備えることを特徴とする推薦方法。
【請求項9】
各飲食店に対するユーザの性格解析の結果を含むプロフィール情報を作成し、記憶部に記憶する工程と、
ユーザから、前記ユーザが利用する飲食店のマッチングまたは前記飲食店を利用する際の同行者のマッチングの要求を受け付ける工程と、
前記記憶部に記憶されたプロフィール情報および飲食店情報に基づき、前記マッチングの要求元のユーザと、他のユーザとのマッチ率または各飲食店とのマッチ率を算出する工程と、
前記マッチ率が所定の閾値以上の他のユーザまたは飲食店を出力する工程と
をコンピュータに実行させるための推薦プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに対し、飲食店や同行者の推薦を行うための、推薦装置、推薦方法、および、推薦プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲み会が好きな人は、どの店に行くのか、また誰と一緒に行くのかを悩んでいる場合がある。ここで、その人がよく行く店を選ぶことも考えられるが、食べ物等が固定化され、新鮮味がない可能性がある。また、人気ランキングが上位の店を選択することも考えられるが、その人の趣味嗜好に合わない可能性もある。さらに、飲み会のコミュニティの範囲が固定化されると、いつも同じようなメンバーと飲みに行くことになるので、新鮮味がない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-140118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来、新鮮な飲み会を追求している人に対して、その人の趣味嗜好に合う店や同行者を推薦する技術は提案されていなかった。そこで、本発明は、新鮮な飲み会を追求している人に対して、その人の趣味嗜好に合う店や同行者を推薦することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記した課題を解決するため、本発明は、各飲食店に対するユーザの性格解析の結果を含むプロフィール情報を作成し、記憶部に記憶するプロフィール情報作成部と、ユーザから、前記ユーザが利用する飲食店のマッチングまたは前記飲食店を利用する際の同行者のマッチングの要求を受け付ける入力受付部と、前記記憶部に記憶されたプロフィール情報および飲食店情報に基づき、前記マッチングの要求元のユーザと、他のユーザとのマッチ率または各飲食店とのマッチ率を算出するマッチング部と、前記マッチ率が所定の閾値以上の他のユーザまたは飲食店を出力する出力処理部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、新鮮な飲み会を追求している人に対して、その人の趣味嗜好に合う店や同行者を推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、推薦装置の動作概要を説明するための図である。
図2図2は、推薦装置の構成例を示す図である。
図3図3は、個人データの例を示す図である。
図4図4は、プロフィール情報の作成例を示す図である。
図5図5は、推薦装置から出力される情報の例を示す図である。
図6図6は、推薦装置の処理手順の例を示すフローチャートである。
図7図7は、推薦プログラムを実行するコンピュータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。本発明は、以下に説明する実施形態に限定されない。
【0009】
[概要]
まず、図1を用いて本実施形態の推薦装置の動作概要を説明する。例えば、推薦装置は、ユーザから、個人データ(例えば、ユーザの氏名、好きな店、店へのコメント等)の入力を受け付ける。なお、推薦装置は、ユーザから入力された個人データのうち、直接使えるデータはそのままデータベース(記憶部)に保存する。一方、推薦装置は、処理が必要なデータ(例えば、店へのコメント)についてはテキストベースの感情解析を行い、その感情解析の結果もデータベースに保存する。これにより、データベースに、ユーザの氏名、好きな店、感情解析の結果等がデータベースに保存される。
【0010】
その後、推薦装置は、ユーザから探したいターゲット(例えば、店、人)の入力を受け付ける((1))。例えば、推薦装置は、ユーザから、店または人(店への同行者)のマッチングの要求を受け付ける。また、推薦装置は、必要に応じ、マッチングに用いる条件を示すタグ(例えば、ユーザが探したい店のジャンル等)の入力も受け付ける((2))。
【0011】
そして、推薦装置は、ユーザから入力された情報と、データベースから取得したデータとのマッチングを行い、マッチングの結果(つまり、当該ユーザと趣味嗜好の合う店または人)をユーザに返す。このように、推薦装置は、ユーザの店に対するコメントの感情解析の結果も用いて、店や人のマッチングを行う。これにより、推薦装置は、ユーザの性格等も考慮して、当該ユーザの趣味嗜好に合う店や人の推薦を行うことができる。
【0012】
[構成例]
次に、図2を用いて推薦装置の構成例を説明する。推薦装置10は、通信処理部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。
【0013】
通信処理部11は、無線または有線にて他の装置との間で通信を行う。通信処理部11は、ネットワーク等を介して接続された他の装置との間で、各種情報を送受信する通信インターフェースである。通信処理部11は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの電気通信回線を介して他の装置(例えば、ユーザの端末装置)と制御部13との間の通信を行う。
【0014】
例えば、通信処理部11は、ネットワーク経由で、ユーザの端末装置からユーザの個人データやマッチングの要求を受信したり、ユーザの端末装置にマッチングの結果を送信したりする。
【0015】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置である。なお、記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等のデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。記憶部12は、推薦装置10で実行されるOS(Operating System)や各種プログラムを記憶する。さらに、記憶部12は、プログラムの実行で用いられる各種情報を記憶する。
【0016】
記憶部12は、例えば、プロフィール情報記憶部121と飲食店情報記憶部122とを備える。プロフィール情報記憶部121は、制御部13により作成されたユーザのプロフィール情報を記憶する。飲食店情報記憶部122は、マッチングの対象となる店の情報を記憶する。なお、飲食店情報記憶部122は、推薦装置10の記憶部12に装備されてもよいし、推薦装置10の外部の装置に装備されてもよい。
【0017】
制御部13は、推薦装置10全体を制御する。制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路である。また、制御部13は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、内部メモリを用いて各処理を実行する。また、制御部13は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。
【0018】
制御部13は、プロフィール情報作成部131と、性格解析部132と、入力受付部133と、マッチング部134と、出力処理部135とを備える。
【0019】
プロフィール情報作成部131は、ユーザから個人データ(例えば、図3参照)の入力を受け付けると、その個人データを用いてユーザのプロフィール情報を作成する。個人データは、例えば、ユーザの氏名、愛着店(好きな飲食店)、好きな食べ物(食の嗜好)、タグ、店に対するコメント、ユーザの属性情報(例えば、ユーザの趣味、経歴、性別、職業等)等を含む。
【0020】
上記のタグは、マッチングの条件を示す情報であり、例えば、マッチングの対象としたい店やユーザの属性(例えば、女性のみ、学生のみ等)を示す情報である。なお、タグは、マッチングの対象外とする条件を示す情報であってもよい。タグを用いることにより、店や人のマッチングにおいて、ユーザの所望する条件を反映させることができる。
【0021】
また、店に対するコメントは、例えば、ユーザの愛着店へのコメント等であり、印象が良くなかった店があれば、その理由とコメントを含んでいてもよい。
【0022】
図4に示すように、例えば、プロフィール情報作成部131は、ユーザの個人データのうち、愛着店や好きな食べ物等の簡単なデータについては、そのデータをそのまま用いてプロフィール情報を作成し、店に対するコメントについては、性格解析部132によるユーザの性格解析の結果を用いてプロフィール情報を作成する。作成されたプロフィール情報は記憶部12のプロフィール情報記憶部121に保存される。
【0023】
なお、各ユーザのプロフィール情報は、他のユーザからも閲覧可能とするが、プロフィール情報に含まれる情報のうち、例えば、タグに記述された内容や、印象が良くなかった店に対するコメント等、他のユーザに見られるのが好ましくない情報については、他のユーザからの閲覧を制限してもよい。
【0024】
図2の説明に戻る。性格解析部132は、テキスト解析により、そのテキストを書いた人物の性格解析を行う。例えば、性格解析部132は、店に対するユーザのコメントのテキスト解析により、当該ユーザの性格解析を行う。ここで、性格解析部132は、ユーザの性格解析を行う際、例えば、当該ユーザの感情解析の結果も考慮する。
【0025】
性格解析は、例えば、ユーザのコメントのテキストデータのテキスト解析により、ユーザの感情の推定、感情の強さ、ネガポジ分類等の感情解析の結果を考慮したり、ユーザのコメントが積極的か消極的かを判断したり、ユーザの性格の外向性、好奇心、思考力、情動性等の複数の観点で数値化したりことにより行われる(図4に示す「性格解析の結果」参照)。性格解析は、例えば、以下の(1)~(3)等に記載の技術を用いて行われる。なお、性格解析は、いわゆる性格テストによって行ってもよい。
【0026】
(1)学習データを作成し、学習データで訓練したモデルでユーザの性格を解析する方法 https://www.ai-gakkai.or.jp/jsai2016/webprogram/2016/pdf/278.pdf
(2)日本語評価極性辞書 oseti
日本語の単語が積極的か消極的かについて点数をつけるツール。このツールを使い、ユーザのコメントが消極的か、積極的かの解析ができる。
(3)テキスト感情分析 ML-Ask
テキスト解析により、感情の推定、感情の強さ、ネガポジ分類等を行う方法。
【0027】
なお、性格解析部132は、例えば、ユーザのコメントのうち、愛着店(印象が良かった店)へのコメントのみならず、印象が良くなかった店へのコメントの両方のコメントを用いてユーザの感情解析を行う。
【0028】
性格解析部132が、上記のように、印象が良くなかった店へのコメントも用いてユーザの感情解析を行うことで、例えば、上記のコメントの感情解析の結果と、所定のルールや機械学習により得られたモデルとにより、攻撃的なコメント(例えば、怒り、嫌悪をあらわすコメント、ネガディブなコメント)が多い人は、攻撃的、情動的な人等の分類ができる。これにより、性格解析部132は、当該ユーザの性格や人柄を、より精度よく特定することができる。
【0029】
入力受付部133は、ユーザから、店または同行者のマッチングの要求を受け付ける。なお、マッチングの要求は、例えば、マッチングに用いる条件(例えば、学生限定、社会人限定、食べ物の種類の限定)を示すタグを含んでいてもよい。
【0030】
マッチング部134は、ユーザからのマッチングの要求を受け付けると、記憶部12のプロフィール情報および飲食店情報を参照して、マッチングの要求元のユーザと、他のユーザや店とのマッチ率を算出する。
【0031】
例えば、マッチング部134が、マッチングの要求元のユーザと他のユーザとのマッチ率を算出する場合、それぞれのユーザのプロフィール情報に記載される情報(例えば、愛着店、好きな食べ物、タグ、ユーザの属性情報、ユーザの性格解析の結果等)がどの程度類似しているかによりマッチ率を算出する。
【0032】
例えば、マッチング部134は、ユーザのプロフィール情報に含まれる項目(例えば、愛着店、好きな食べ物、タグ、ユーザの属性情報、ユーザの性格解析の結果等)ごとにユーザ間でどの程度似た情報が記載されているかにより、ユーザ同士のマッチ率を算出する。
【0033】
例えば、マッチング部134は、上記のプロフィール情報に含まれる項目のうち、属性情報やタグ等の項目に記載される情報については、予め用意された類似語辞書等で類似する情報をまとめた後、ユーザ間で同じ情報が記載されているか否かを判定する。そして、マッチング部134は、ユーザ間で同じ情報が記載されている項目の個数の割合等により、ユーザ同士のマッチ率を算出してもよい。
【0034】
また、マッチング部134は、例えば、機械学習やAIを用いて、ユーザそれぞれのプロフィール情報に記載される情報の類似度を判定してもよい。さらに、マッチング部134は、機械学習やAIと、前記した各方法を組み合わせることにより、ユーザそれぞれのプロフィール情報に記載される情報の類似度を判定してもよい。
【0035】
なお、マッチング部134は、上記のプロフィール情報に含まれる項目のうち、ユーザの性格解析の結果については、例えば、ユーザの性格解析の結果を示す数値化した情報(例えば、図4参照)、あるいは、上記の数値を反転した情報を、ユーザ同士のマッチ率の算出に用いる。このように、マッチング部134が、ユーザの性格解析の結果を示す数値を反転した情報を、ユーザ同士のマッチ率の算出に用いることで、ユーザそれぞれの性格が同じ方向に似ている場合だけでなく、補完し合うような関係でマッチする場合も考慮してマッチ率を算出することができる。
【0036】
また、マッチング部134は、ユーザのプロフィール情報に含まれる各項目の情報を特徴量としユーザ同士の類似度を算出してもよい。例えば、ユーザのプロフィール情報に含まれる各項目の情報を特徴量に基づき、ユーザ同士の類似度を算出するためのモデルやルールを用意しておき、上記のモデルやルールを用いて得られたユーザ同士の類似度をユーザ同士のマッチ率として算出してもよい。
【0037】
また、例えば、マッチング部134が、マッチングの要求元のユーザと店とのマッチ率を算出する場合、マッチングの要求元のユーザのプロフィール情報に記載される情報と、飲食店情報のテキスト解析の結果とがどの程度マッチするかによりマッチ率を算出する。
【0038】
例えば、マッチング部134は、事前に、ユーザのプロフィール情報に含まれる各項目の情報と、飲食店情報のテキスト解析の結果とを用いて、ユーザと店とのマッチ度を算出するためのモデルやルールを用意しておき、上記のモデルやルールを用いて、ユーザと店とのマッチ率を算出する。
【0039】
なお、マッチング部134は、(1)マッチングの要求元のユーザと他のユーザとのマッチ率と、(2)マッチングの要求元のユーザと店とのマッチ率のいずれかを算出してもよいし、その両方を算出してもよい。
【0040】
出力処理部135は、マッチング部134により算出されたマッチ率が所定の閾値以上のユーザや店を出力する。例えば、出力処理部135は、マッチ率が所定の閾値以上のユーザ、店(おすすめのユーザ、店)の情報を出力する(図5参照)。なお、出力処理部135は、おすすめのユーザや店を出力する際、当該ユーザや店の関連情報(例えば、ユーザや店から提供された写真等)も出力してもよい。
【0041】
また、出力処理部135が、マッチ率が所定の閾値以上のユーザ、店(おすすめのユーザ、店)を出力した後に、ユーザからタグの追加を受け付けてもよい。
【0042】
この場合、マッチング部134は、ユーザにより追加されたタグ(例えば、学生限定、社会人限定、食べ物の種類等)に示される条件を用いて、マッチングの結果の絞り込みを行う。そして、出力処理部135は、絞り込まれたマッチングの結果(おすすめのユーザ、店の一覧)を出力する。
【0043】
このような推薦装置10によれば、ユーザの性格等を考慮した上で、ユーザの趣味嗜好に合うユーザや店を推薦することができる。
【0044】
なお、推薦装置10は、マッチングの要求元のユーザの指示入力に基づき、マッチ率の閾値を変更してもよい。
【0045】
例えば、マッチングの要求元のユーザが、自分の趣味嗜好からやや外れたユーザや店(=ユーザにとってより新鮮なユーザや店)も推薦の範囲に含めたい場合、推薦装置10に対し、マッチ率の閾値を低くする旨の指示入力を行う。そして、推薦装置10は、上記の指示入力に基づき、比較的低いマッチ率の閾値を用いて、ユーザや店を出力する。これにより、推薦装置10は、マッチ率が比較的低いユーザや店も含めて推薦することができる。その結果、ユーザは、自分にとってより新鮮なユーザや店を知ることができる。
【0046】
また、推薦装置10は、比較的低いマッチ率の閾値を用いてユーザや店を出力する際、マッチ率が上記の閾値以上のユーザや店のうち、マッチ率が低いものほど画面上で上位に表示してもよい。このようにすることで、ユーザは、自分にとってより新鮮なユーザや店を画面上で確認しやすくなる。
【0047】
また、マッチングの要求元のユーザが、自分の趣味嗜好にかなり合ったユーザや店を推薦して欲しい場合、推薦装置10に対し、マッチ率の閾値を高くする旨の指示入力を行う。そして、推薦装置10は、上記の指示入力に基づき、比較的高いマッチ率の閾値を用いて、ユーザや店を出力する。これにより、推薦装置10は、マッチ率が比較的高いユーザや店を推薦することができる。その結果、ユーザは、自分の趣味嗜好とかなり合うユーザや店を知ることができる。
【0048】
[処理手順の例]
次に、図6を用いて、推薦装置10の処理手順の例を説明する。例えば、推薦装置10は、通信処理部11経由で、ユーザの個人データの入力を受け付ける(S1)。入力されたユーザの個人データに含まれる情報のうち、店へのコメントについては、性格解析部132が当該コメントを用いたユーザの性格解析を行う(S2)。
【0049】
その後、プロフィール情報作成部131は、S2で行われた性格解析の結果を用いて、ユーザのプロフィール情報を作成する(S3)。例えば、プロフィール情報作成部131は、S1で入力されたユーザの個人データのうち、愛着店や好きな食べ物等はそのまま用い、店に対するコメントについては、S2で得られた性格解析の結果を用いてプロフィール情報を作成する。
【0050】
そして、プロフィール情報作成部131は、S3で作成したプロフィール情報を記憶部12のプロフィール情報記憶部121に保存する(S4)。
【0051】
その後、入力受付部133が、ユーザからマッチングの要求の入力を受け付けると(S5)、マッチング部134は、記憶部12のプロフィール情報および飲食店情報を参照して、マッチングの要求元のユーザと、他のユーザや各店とのマッチ率を算出する(S6)。そして、出力処理部135は、マッチ率が所定の閾値以上の他のユーザ、店を出力する(S7)。
【0052】
推薦装置10が上記の処理を実行することにより、ユーザの性格等を考慮した上で、ユーザの趣味嗜好に合うユーザや店(おすすめのユーザや店)を出力することができる。
【0053】
[その他]
なお、マッチング部134が、ユーザや店のマッチングを行う際、例えば、GPS等により得られた各ユーザの位置情報、店の所在地等を考慮してマッチングを行ってもよい。また、この場合、ユーザが推薦装置10にマッチングの要求を入力する際に、マッチングの条件とする地理的な範囲等を指定してもよい。このようにすることで、マッチング部134は、ユーザや店の位置を考慮したマッチングを行うことができる。
【0054】
また、マッチング部134は、ユーザの個人データに、あまり印象がよくなかったユーザ、苦手な性格、苦手な食材に関する情報が含まれる場合、上記の情報も考慮してマッチングを行ってもよい。このようにすることで、マッチング部134は、よりユーザの趣味嗜好に合った店やユーザを出力することができる。
【0055】
また、上記の実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0056】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0057】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0058】
[プログラム]
また、上記の実施形態で述べた推薦装置10の機能を実現するプログラムを所望の情報処理装置(コンピュータ)にインストールすることによって実装できる。例えば、パッケージソフトウェアやオンラインソフトウェアとして提供される上記のプログラムを情報処理装置に実行させることにより、情報処理装置を推薦装置10として機能させることができる。ここで言う情報処理装置には、デスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ、ラック搭載型のサーバコンピュータ等が含まれる。また、その他にも、情報処理装置にはスマートフォン、携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)等の移動体通信端末、さらには、PDA(Personal Digital Assistants)等がその範疇に含まれる。また、推薦装置10を、クラウドサーバに実装してもよい。
【0059】
図7を用いて、上記のプログラム(推薦プログラム)を実行するコンピュータの一例を説明する。図7に示すように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインターフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインターフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインターフェース1070とを有する。これらの各部は、バス1080によって接続される。
【0060】
メモリ1010は、ROM(Read Only Memory)1011およびRAM(Random Access Memory)1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインターフェース1030は、ハードディスクドライブ1090に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1100に接続される。ディスクドライブ1100には、例えば、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が挿入される。シリアルポートインターフェース1050には、例えば、マウス1110およびキーボード1120が接続される。ビデオアダプタ1060には、例えば、ディスプレイ1130が接続される。
【0061】
ここで、図7に示すように、ハードディスクドライブ1090は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093およびプログラムデータ1094を記憶する。前記した実施形態で説明した各種データや情報は、例えばハードディスクドライブ1090やメモリ1010に記憶される。
【0062】
そして、CPU1020が、ハードディスクドライブ1090に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出して、上述した各手順を実行する。
【0063】
なお、上記の推薦プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1090に記憶される場合に限られず、例えば、着脱可能な記憶媒体に記憶されて、ディスクドライブ1100等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、上記のプログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、LANやWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインターフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【符号の説明】
【0064】
10 推薦装置
11 通信処理部
12 記憶部
13 制御部
121 プロフィール情報記憶部
122 飲食店情報記憶部
131 プロフィール情報作成部
132 性格解析部
133 入力受付部
134 マッチング部
135 出力処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7