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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072602
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】三脚用バッグ
(51)【国際特許分類】
   F16M 11/32 20060101AFI20230517BHJP
   G03B 17/56 20210101ALN20230517BHJP
【FI】
F16M11/32 Z
G03B17/56 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021185281
(22)【出願日】2021-11-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り フィールドスタイルジャンボリー2020にて、令和2年11月28日に公開 Cruise Bicycle+Cafeにて、令和2年11月30日に販売
(71)【出願人】
【識別番号】521498667
【氏名又は名称】友村 武志
(74)【代理人】
【識別番号】100133547
【弁理士】
【氏名又は名称】木戸 基文
(72)【発明者】
【氏名】友村 武志
【テーマコード(参考)】
2H105
【Fターム(参考)】
2H105DD02
(57)【要約】
【課題】三脚の3本の脚に囲まれた空間を、一時的に物を置いておく場所として活用できる三脚用バッグを提供する。
【解決手段】固定部材3を、三脚Tの脚に通したり巻きつけたりして、三脚のそれぞれの脚に面又は複数の点で係(かか)わり合って所定の位置に動かないようにして、片手でファスナー2cを開け閉めできるようにする。バッグ本体2を、三脚の3本の脚が接する頂点の内側に取り付けて、バッグ本体を三脚の高い位置に取り付けるようにして、中に入れた物が泥はねや砂ぼこりで汚れないようにする。バッグ本体の形を三角錐にして、三脚の3本の脚に囲まれた三角錐状の空間を、一時的に物を置いておく場所として最大限活用して、背の高い物や幅の広い物も置けるようにする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三脚に取り付けるバッグであって、
前記バッグが、中に物を入れて、口を閉じるようにしたバッグ本体と、前記バッグ本体を三脚の脚に固定する固定部材とを有して構成され、
前記固定部材を、三脚のそれぞれの脚に面又は複数の点で係(かか)わり合って、所定の位置に動かないようにすることで、
前記バッグ本体が、三脚の3本の脚が接する頂点の内側に取り付けられていることを特徴とする三脚用バッグ。
【請求項2】
前記バッグ本体が、三角錐(かくすい)の形をしていることを特徴とする請求項1に記載の三脚用バッグ。
【請求項3】
前記バッグ本体が、その内部に着脱可能に取り付けられる仕切りを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の三脚用バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、三脚に取り付けるバッグに関し、特に三脚の3本の脚に囲まれた空間の上部を一時的に物を置いておく場所として活用し、泥はねや砂ぼこりを防いでバッグに入れた物を汚れから守ったり、三脚の脚を緩衝物(以下、バンパーともいう。)として活用し、持ち運ぶ際の衝撃や振動を和らげてバッグに入れた物が壊れたり、傷ついたりすることを防いだりできる三脚用バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
三脚用バッグとしては、ストーンバッグを開閉可能な袋状にしたカメラ用三脚の安定具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この三脚の安定具では、ファスナーで蓋を開閉できるようにして、錘(おもり)代わりにしたカメラ道具の転落や損失、破損を防げるようになっている。
【0003】
また、別の三脚用バッグとしては、バッグの背面に分割自在のバックルを有する着脱式のベルトや、三脚の開脚ピンに嵌(は)め合う取付具を備えた、撮影時に三脚に一体に保持されるバッグが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この三脚一体保持バッグでは、着脱式のベルトを三脚の雲台に巻きつけるようにまわしてバックルを留(と)めたり、取付具の孔(あな)を三脚の開脚ピンに引っ掛けたりして、バッグを三脚に一体に保持できるようになっている。
【0004】
三脚用バッグではないものの、ストーンバッグと呼ばれるものが一般に提供されている。このストーンバッグでは、三脚の3本の脚に張った布に石などを載せて、三脚の重心を下げて三脚を安定させられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000-193191号公報(段落0005、図1
【特許文献2】実用新案登録第3075619号公報(段落0004、図4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1に係る三脚の安定具は、一般に提供されているストーンバッグを改良したもので、袋状のストーンバッグを三脚の下部に取り付けるようにしている。そのため、前記特許文献1に係る三脚の安定具では、袋状にしているといっても三脚の下部に取り付けているために、泥はねや砂ぼこりで中に入れた物が汚れてしまうことがある。
【0007】
また、前記特許文献1に係る三脚の安定具では、三脚の下部に取り付けているために、腰やひざを折り曲げて姿勢を低くしないと、物の出し入れがしづらい。
【0008】
さらに、前記特許文献1に係る三脚の安定具では、三脚の下部に取り付けているために、重たい物を入れすぎるとたわんだ三脚の安定具に引っ張られて、三脚の脚が内側にずれてしまうことがある。そのため、前記特許文献1に係る三脚の安定具では、重たい物を入れすぎると広げていた三脚が閉じてきて、三脚が倒れやすくなってしまう。
【0009】
加えて、前記特許文献1に係る三脚の安定具では、一般に提供されているストーンバッグを改良したもので、皿状に形成した布に蓋を重ね合わせている。そのため、前記特許文献1に係る三脚の安定具では、高さが低くて背の低い物しか入れられない。
【0010】
前記特許文献2に係る三脚一体保持バッグは、バッグのベルトを雲台に巻きつけたり、バッグに備わる取付具の孔を三脚の開脚ピンに引っ掛けたりして、バッグを三脚の側面上部に取り付けるようにしている。そのため、前記特許文献2に係る三脚一体保持バッグでは、三脚の重心が雲台の中央からバッグを取り付けた側にずれて、三脚が倒れやすくなってしまう。
【0011】
また、前記特許文献2に係る三脚一体保持バッグでは、バッグを三脚の側面上部に取り付けているために、撮影時にバッグが邪魔になってしまう。
【0012】
前記一般に提供されているストーンバッグは、三角形の布で構成されているために、載せた物がむき出しになっている。そのため、前記一般に提供されているストーンバッグでは、載せた物が落ちたり、汚れたりしてしまう。
【0013】
そこで、この発明では、前記した課題を解決し、三脚の3本の脚に囲まれた空間を、一時的に物を置いておく場所として活用できる三脚用バッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明では、三脚に取り付けるバッグを、中に物を入れて口を閉じるようにしたバッグ本体と、そのバッグ本体を三脚の脚に固定する固定部材とを有して構成した。そして、固定部材を、三脚のそれぞれの脚に面又は複数の点で係(かか)わり合って、所定の位置に動かないようにした。
【0015】
また、請求項1に係る発明では、固定部材を三脚の脚に固定することで、バッグ本体を、三脚の3本の脚が接する頂点の内側に取り付けるようにした。
【0016】
請求項2に係る発明では、バッグ本体を、三角錐(かくすい)の形にした。
【0017】
請求項3に係る発明では、バッグ本体を、その内部に着脱可能に取り付けられる仕切りを有するようにした。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明によれば、三脚に取り付けるバッグを、中に物を入れて口を閉じるようにしたバッグ本体を有して構成したので、バッグ本体の中に物を入れて口を閉じると、中に入れた物がバッグの外に落ちないようにすることができる。
【0019】
また、請求項1に係る発明によれば、固定部材を三脚のそれぞれの脚に面又は複数の点で係わり合って、所定の位置に動かないようにしたので、バッグ本体を三脚の脚にずれ動かないように固定することができる。特に、請求項1に係る発明によれば、固定部材を三脚のそれぞれの脚に面又は複数の点で係わり合うようにしたので、ファスナーの引き手を引っ張ってもバッグ本体の生地がよれにくく、片手でファスナーを開け閉めすることもできる。
【0020】
さらに、請求項1に係る発明によれば、バッグ本体を三脚の3本の脚が接する頂点の内側に取り付けるようにしたので、バッグ本体を一般に提供されているストーンバッグよりも高い位置で三脚に取り付けられる。そのため、請求項1に係る発明によれば、一般に提供されているストーンバッグよりも、中に入れた物が泥はねや砂ぼこりで汚れないようにすることもできる。そこで、請求項1に係る発明によれば、中に入れた物が泥はねや砂ぼこりで汚れにくいので、キャンプや野外撮影の際に、三脚の3本の脚に囲まれた空間の上部を一時的に物を置いておく場所として活用することができる。
【0021】
そして、請求項1に係る発明によれば、バッグ本体を一般に提供されているストーンバッグよりも高い位置で三脚に取り付けられるので、腰やひざを折り曲げて姿勢を低くしなくても、物の出し入れがしやすい。
【0022】
また、請求項1に係る発明によれば、バッグ本体を一般に提供されているストーンバッグよりも高い位置で三脚に取り付けられるので、バッグに重いものを入れても、加重が三脚の3本の脚が接する頂点の内側近くにかかる。そのため、請求項1に係る発明によれば、一般に提供されているストーンバッグにように、広げていた三脚が閉じてきて、三脚が倒れやすくなることもない。
【0023】
加えて、請求項1に係る発明によれば、バッグ本体を三脚の3本の脚が接する頂点の内側に取り付けるようにしたので、バッグ本体を三脚の3本の脚に囲まれた空間に納められる。そのため、請求項1に係る発明によれば、三脚の脚がバンパーの役割を果たし衝撃や振動を和らげて、持ち運ぶときにほかの荷物が当たったり、強く揺れたりしても、バッグに入れた物が壊れたり、傷ついたりしにくくもできる。
【0024】
請求項2に係る発明によれば、バッグ本体を三角錐の形にしたので、三脚の3本の脚に囲まれた三角錐状の空間を、一時的に物を置いておく場所として最大限活用することができる。そのため、請求項2に係る発明によれば、三脚に取り付けるバッグに背の高い物や幅の広い物も置くことができる。
【0025】
また、請求項2に係る発明によれば、バッグ本体を三角錐の形にしたので、バッグ本体を三脚の3本の脚に囲まれた三角錐状の空間にすっぽりと納められる。そのため、請求項2に係る発明によれば、三脚の脚がバンパーの役割を果たし衝撃や振動を和らげて、より確実にバッグに入れた物を衝撃や振動から守ることもできる。
【0026】
請求項3に係る発明によれば、バッグ本体をその内部に着脱可能に取り付けられる仕切りを有するようにしたので、仕切りを付けると物を分けて、例えば傷つきやすい物と硬くてとがった物を分けたり、ぬれた物と乾いた物を分けたりして、一時的に置いておくことができる。そして、請求項3に係る発明によれば、仕切りを外すと三脚用バッグを三脚に取り付けたままで、三脚の脚を閉じることもできる。
【0027】
このように、請求項1から請求項3に係る発明によれば、野外に一時的に物を置いていおける安全な場所を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施形態に係る三脚用バッグの斜視図である。
図2】実施形態に係る三脚用バッグの使用状態を示す斜視図である。
図3】実施形態に係る三脚用バッグの使用状態を示す斜視図のうち、キャンプでの使用状態を示す斜視図である。
図4】実施形態に係る三脚用バッグの使用状態を示す斜視図のうち、野外撮影での使用状態を示す斜視図である。
図5】他の実施形態に係る三脚用バッグの斜視図である。
図6】他の実施形態に係る三脚用バッグの使用状態を示す斜視図である。
図7】他の実施形態に係る三脚用バッグの別の使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
まず、この発明の創作の基礎となる事項について簡単に説明する。発明者は、自転車&アウトドアとコーヒースタンド&バーの店を経営しており、自由に好きなスタイルで自転車を楽しむライフスタイルを発信している。
【0030】
発明者は、競技だけではないスポーツ自転車の魅力を、具体的には、自転車でキャンプなど、自転車での遊びをもっとたくさんの人に知ってもらいたいという思いでこの店の営業を始めた。
【0031】
そして、発明者は、思いっきり遊ぶときも、通勤や通学、普段の足としてもライフスタイルに自転車がある生活をお客様に提案してきた。
【0032】
発明者は、25年以上自転車に携わるスポーツバイクのスペシャリストである。発明者は、以前は軽量かつ高精度な変速機やギア、ブレーキ、ホイールで組んだロードバイクに乗っていたが、完成車を自分らしいスタイルでカスタムして楽しむというのが結局自分の好きな世界とのことで、この店ではこだわりの街乗り系やアドベンチャー系バイクを主に扱っている。
【0033】
また、発明者は、オリジナルブランド「BYCRUISE」(商願2021-122040)を立ち上げ、私たちの思う「あったらいいな」をカタチに、普段使いでも、自転車に乗るときも、キャンプでも、機能性と実用性を兼ね備え、発明者らしい驚きとワクワクが詰まった商品開発を心掛けてきた。
【0034】
発明者は、自転車でキャンプという新しい遊びをもっとたくさんの人に知ってもらいたいと思っているところ、たくさんの人に自転車でキャンプを楽しんでもらうには、キャンプに持っていく荷物が多すぎると悩んでいた。
【0035】
そして、発明者は、キャンプに持っていく荷物はケースや袋に入れて持ち運ぶことが多いところ、ケースや袋はキャンプ場では使い道がなくなることから、ケースや袋をキャンプには無駄な荷物と考えるようになった。
【0036】
発明者は、キャンプに持っていく荷物を減らすことに取り組む中で、キャンプに頻繁に持っていく充電式扇風機が専用の三脚に、より詳しくは三脚の3本の脚に囲まれた三角錐状の空間にすっぽりと納まることを偶然に見つけた。そして、発明者は、この発見をきっかけに、三脚の3本の脚に囲まれた三角錐状の空間を、道具を入れるケースや袋にできれば、ケースや袋が無駄な荷物にならないことを見いだし、この発明を、より詳しくは他の実施例に係る発明を創作するに至ったものである。
【0037】
また、発明者は、他の実施例に係る発明を一般的な三脚に応用して、泥はねや砂ぼこりを防ぐことができれば、三脚の3本の脚に囲まれた空間を、一時的に物を置いておく場所として活用できることを見いだし、この発明を、より詳しくは実施例に係る発明を創作するに至ったものである。
【0038】
次に、この発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、実施形態に係る三脚用バッグの斜視図である。図1に示すように、三脚用バッグ1は、中に物を入れて口を閉じるようにしたバッグ本体2と、バッグ本体2を三脚の脚に固定する固定部材3とを有して構成されている。ここでは、三脚用バッグ1は、バッグ本体2の内部に、着脱可能に取り付けられる仕切り4を有して構成されている。
【0039】
バッグ本体2は、中に物を入れて口を閉じるようにした、入れた物を保持したり運んだりできる物入れである。ここでは、バッグ本体2は、三角錐の形であり、側面の1つがメッシュ生地2aで、そのほかの側面と底面が防水生地2bになっている。そして、バッグ本体2は、メッシュ生地2aの側面がファスナー2cを介して開閉可能になっている。また、バッグ本体2は、底面と向き合う頂点にセンターポール孔5が開けられていて、三脚用バッグ1を三脚に取り付けても、三脚のセンターポールを上下に動かせるようになっている。
【0040】
固定部材3は、三脚の脚に通したり、巻きつけたりして、バッグ本体2を三脚の脚に固定するための部材である。ここでは、固定部材3は、面ファスナーであり、バッグ本体2の3つの側辺に幅広く縫い付けられていて、3段の三脚に合わせて、脚ロック部を避けて上下に分けられている。
【0041】
仕切り4は、バッグ本体2の内部を分けるための板状の部品である。ここでは、仕切り4は、三角錐のバッグ本体2に合わせて三角形である。仕切り4は、2つの側辺に面ファスナー4aが幅広く縫い付けられていて、面ファスナー4aをバッグ本体2の内側にある面ファスナー2dに重ねて、バッグ本体2に着脱可能に取り付けられるようになっている。
【0042】
図2は、実施形態に係る三脚用バッグ1の使用状態を示す斜視図である。図2に示すように、実施形態に係る三脚用バッグ1では、固定部材3を三脚Tの脚に巻きつけて面ファスナーを重ねて、バッグ本体2を所定の位置に、より詳しくは三脚Tの3本の脚が接する頂点の内側に動かないように取り付けられるようになっている。
【0043】
図2に示すように、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2が三脚Tの3本の脚が接する頂点の内側に動かないように取り付けられているために、バッグ本体2を一般に提供されているストーンバッグよりも高い位置で三脚Tに取り付けられる。
【0044】
また、実施形態に係る三脚用バッグ1では、固定部材3がバッグ本体2の側辺に幅広く縫い付けられていて、三脚Tのそれぞれの脚に面で係わり合うようになっている。そのため、実施形態に係る三脚用バッグ1では、ファスナー2cの引き手を引っ張ってもバッグ本体2の生地がよれにくく、片手でファスナー2cを開け閉めできる。
【0045】
図3は、実施形態に係る三脚用バッグ1の使用状態を示す斜視図のうち、キャンプでの使用状態を示す斜視図である。図3に示すように、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2が三脚Tの高い位置に取り付けられているために、野外で使っても、バッグ本体2に入れた物が泥はねや砂ぼこりで汚れにくい。また、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2が三脚Tの高い位置に取り付けられているために、腰やひざを折り曲げて姿勢を低くしなくても、バッグ本体2の中に物を出し入れしやすい。
【0046】
また、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2の一つの側面(メッシュ生地2a)がファスナー2cを介して口を閉じられるために、メッシュ生地2aを閉じると、バッグ本体2に入れた物が外に落ちない。加えて、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2の側面の1つがメッシュ生地2aになっているために、バッグ本体2にぬれた物を入れてもバッグ本体2の中が蒸れにくく、バッグ本体2の中身を透かして見られる。
【0047】
さらに、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2が三角錐の形であるために、三脚Tの3本の脚に囲まれた三角錐状の空間を、一時的に物を置いておく場所として最大限活用でき、三脚用バッグ1に背の高い物や幅の広い物も、例えば深型鍋やカレー皿も置ける。
【0048】
図4は、実施形態に係る三脚用バッグ1の使用状態を示す斜視図のうち、野外撮影での使用状態を示す斜視図である。図4に示すように、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2が三脚Tの高い位置に取り付けられていて、バッグ本体2に入れた物が泥はねや砂ぼこりで汚れにくいために、湿気やほこりを嫌うカメラやレンズなどを一時的に置いておける。
【0049】
また、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2が三脚Tの3本の脚に囲まれた空間に納められているために、バッグ本体2に物が当たっても、三脚Tの脚がバンパーの役割を果たし衝撃や振動を和らげて、バッグ本体2に入れた物が壊れたり、傷ついたりしにくい。そのため、実施形態に係る三脚用バッグ1では、衝撃に弱いカメラやレンズなどを一時的に置いておける。
【0050】
さらに、実施形態に係る三脚用バッグ1では、仕切り4がバッグ本体2に着脱可能に取り付けられるために、仕切り4を付けると物を分けて、例えば傷つきやすいカメラやレンズと硬くてとがったバッテリーや撮影道具を分けて入れられる。そして、実施形態に係る三脚用バッグ1では、仕切り4を外すと三脚用バッグ1を三脚Tに取り付けたままで、三脚Tの脚を閉じられる。
【0051】
図5は、他の実施形態に係る三脚用バッグの斜視図である。図5に示すように、他の実施形態に係る三脚用バッグ1’は、中に物を入れて口を閉じるようにしたバッグ本体2’と、バッグ本体2’を三脚の脚に固定する固定部材3’とを有して構成されている。
【0052】
バッグ本体2’は、中に物を入れて口を閉じるようにした、入れた物を保持したり運んだりできる物入れである。ここでは、バッグ本体2’は、三角錐の形であり、底面の口をひもで締められるようになっている。また、バッグ本体2’は、側面にファスナー2a’が設けられていて、ファスナー2a’を介して開閉可能になっている。
【0053】
固定部材3’は、三脚の脚に通したり、巻きつけたりして、バッグ本体2’を三脚の脚に固定するための部材である。ここでは、固定部材3’は、細長い管状の部材であり、バッグ本体2’の3つの側辺に幅広く形成されている。
【0054】
図6は、他の実施形態に係る三脚用バッグ1’の使用状態を示す斜視図である。図6に示すように、他の実施形態に係る三脚用バッグ1’では、固定部材3’に充電式扇風機Fの専用三脚の脚を通して、バッグ本体2’を専用三脚に取り付けられるようになっている。そのため、他の実施形態に係る三脚用バッグ1’では、キャンプ場で充電式扇風機Fを使うときには、バッグ本体2’の中に充電式扇風機Fの附属品やスマートフォン、充電器などの身の回り品を一時的に置いておける。
【0055】
図7は、他の実施形態に係る三脚用バッグ1’の別の使用状態を示す斜視図である。図7に示すように、他の実施形態に係る三脚用バッグ1’では、充電式扇風機Fを持ち運ぶときには、バッグ本体2’のひもを緩めて底面の口を開いて、バッグ本体2’に扇風機本体Faをすっぽりと納められる。他の実施形態に係る三脚用バッグ1’では、バッグ本体2’が専用三脚Fbの3本の脚に囲まれているために、充電式扇風機Fを持ち運ぶときにバッグ本体2’にほかの荷物が当たったり、バッグ本体2’が強く揺れたりしても、専用三脚Fbの脚がバンパーの役割を果たし衝撃や振動を和らげて、バッグ本体2’に入れた扇風機本体Faが壊れたり、傷ついたりしにくい。
【0056】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は前記実施形態には限定されない。例えば、実施形態に係る三脚用バッグ1では、固定部材3を面ファスナーと説明したが、ひもでも構わない。
【0057】
また、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2の形を三角錐と説明したが、円錐(えんすい)でも構わない。
【0058】
さらに、実施形態に係る三脚用バッグ1では、仕切り4をバッグ本体2に水平に取り付けるように図示したが、垂直に取り付けても構わない。
【0059】
加えて、実施形態に係る三脚用バッグ1では、三脚Tをカメラ用の三脚と説明したが、ビデオ用の三脚でも、測量用の三脚でも構わない。また、絵を描くときカンバスや画板を立て掛けるイーゼルでも構わない。
【0060】
そのほかに、実施形態に係る三脚用バッグ1では、バッグ本体2の側面の1つがメッシュ生地2aになっていると説明したが、野外でのスポーツや動物の撮影用には、すべての面を防水生地にして、センターポール孔5に蓋をするようにしても構わない。
【0061】
この発明において、固定部材が三脚のそれぞれの脚に面又は複数の点で係わり合っているとは、実施形態に係る三脚用バッグ1のように、幅広の固定部材3を三脚Tの脚に巻きつけたり、他の実施形態に係る三脚用バッグ1’のように、細長い管状の固定部材3’に専用三脚Fbの脚を通したりするほか、ひも状の固定部材を三脚のそれぞれの脚に、上下の間隔を空けて結び付けることをいう。
【0062】
また、この発明において、バッグ本体が三脚の3本の脚が接する頂点の内側に取り付けられているとは、バッグ本体が3本の脚に囲まれた三角錐状の空間のうち、三脚の3本の脚が接する頂点に寄った側に取り付けられていることをいう。
【符号の説明】
【0063】
1 三脚用バッグ
2 バッグ本体
2a メッシュ生地
2b 防水生地
2c ファスナー
3 固定部材(面ファスナー)
4 仕切り
5 センターポール孔
T 三脚
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7