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特開2023-72664リアルタイム計測によるトンネル施工作業ガイダンス方法及び装置
<図1>
  • 特開-リアルタイム計測によるトンネル施工作業ガイダンス方法及び装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072664
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】リアルタイム計測によるトンネル施工作業ガイダンス方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 15/00 20060101AFI20230517BHJP
   G01B 11/24 20060101ALI20230517BHJP
   E21D 11/10 20060101ALI20230517BHJP
   E21D 11/40 20060101ALI20230517BHJP
【FI】
G01C15/00 104D
G01C15/00 103A
G01B11/24 B
E21D11/10 D
E21D11/40 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172111
(22)【出願日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】P 2021185079
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591284601
【氏名又は名称】株式会社演算工房
(74)【代理人】
【識別番号】110000822
【氏名又は名称】弁理士法人グローバル知財
(72)【発明者】
【氏名】林 稔
(72)【発明者】
【氏名】松村 匡樹
(72)【発明者】
【氏名】白坂 紀彦
(72)【発明者】
【氏名】土本 真史
【テーマコード(参考)】
2D155
2F065
【Fターム(参考)】
2D155BA06
2D155DB02
2D155DB05
2D155FB08
2D155FB09
2D155FB10
2D155LA13
2F065AA04
2F065AA52
2F065BB08
2F065CC40
2F065DD06
2F065FF11
2F065FF61
2F065GG04
2F065HH04
2F065HH14
2F065JJ01
2F065MM16
2F065PP22
2F065QQ03
2F065QQ17
2F065QQ21
2F065QQ28
2F065QQ41
2F065UU06
(57)【要約】
【課題】トンネル掘削の吹付仕上げ作業や掘削作業において、施工作業状態をリアルタイムに3次元計測して、掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメント操作のガイダンスを行うトンネル施行作業ガイダンス方法及び装置を提供する。
【解決手段】第1計測手段21、第2計測手段22、3次元位置姿勢算出手段3及び出力手段4から成る。第1計測手段21は第1の3次元測距センサ2aを備え、第2計測手段22は第2の3次元測距センサ2bを備える。第1計測手段21は、LiDARによる第1の3次元測距センサ2aを用いて、吹付時、発破掘削又は機械掘削時における掘削機のアーム及びアタッチメントの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。第2計測手段22は、LiDARによる第2の3次元測距センサ2bを用いて、吹付時の吹付面、発破掘削又は機械掘削時の掘削面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル掘削における掘削機若しくは吹付機のアーム先端のアタッチメント操作、又はトンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンス方法であって、
LiDARによる3次元測距センサを用いて、吹付時、発破掘削若しくは機械掘削時における掘削機又は吹付機のアーム及びアタッチメント、又は、トンネル支保工建込み時において前記エレクタのアーム先端が把持するトンネル支保工、の3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する第1計測ステップと、
前記3次元測距センサを用いて、吹付時の吹付面、発破掘削若しくは機械掘削時の掘削面、又は、前記トンネル支保工の取付面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する第2計測ステップと、
第1計測ステップにより得た点群データから、アタッチメントの吹付ノズル先端若しくは掘削ドリル先端、又は、前記トンネル支保工の3次元位置と姿勢を算出する3次元位置姿勢算出ステップと、
第2計測ステップにより計測した前記吹付面、前記掘削面、又は、前記取付面における3次元点群データと、前記3次元位置姿勢算出ステップにより算出した前記吹付ノズル先端、掘削ドリル先端、又は、前記トンネル支保工の3次元位置及び姿勢データとから、前記アタッチメントの差し位置と差し角、又は、前記取付面に対する前記トンネル支保工の設置位置のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末に画面表示又は音声出力を行う出力ステップ、
を備え、
前記第1及び第2計測ステップと前記3次元位置姿勢算出ステップと前記出力ステップを繰り返すことを特徴とするトンネル施工作業ガイダンス方法。
【請求項2】
第1計測ステップと第2計測ステップとの重畳領域で3点以上を計測させ、第1計測ステップと第2計測ステップのそれぞれの計測点をマッチングさせるキャリブレーションステップを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のトンネル施工作業ガイダンス方法。
【請求項3】
前記キャリブレーションステップは、
前記3次元測距センサのスキャンがラップする範囲内に、3点以上の反射シールを設置する設置ステップと、
スキャン点群の中から、前記反射シールを特定するために、反射強度が設定値以上の点群だけを抽出する抽出ステップと、
抽出した前記点群の内、所定の距離にある点群を同一のグループとして分類する分類ステップと、
分類された前記グループのうち、点群数が所定未満のものを除外する除外ステップと、
除外されなかった前記グループ毎に、前記点群の重心座標を算出し、前記反射シールの中心座標を導出する中心座標導出ステップと、
を備え、
前記中心座標を前記計測点としてマッチングさせることを特徴とする請求項2に記載のトンネル施工作業ガイダンス方法。
【請求項4】
上記の掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメントが、前記差し位置と前記差し角のずれ量によるフィードバック制御が行われ、掘削機又は吹付機が自動で操作されることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のトンネル施工作業ガイダンス方法。
【請求項5】
トンネル掘削における掘削機若しくは吹付機のアーム先端のアタッチメント操作の、又はトンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作ガイダンス装置であって、
LiDARによる第1の3次元測距センサを用いて、吹付時、発破掘削若しくは機械掘削時における前記掘削機のアーム及びアタッチメント、又は、トンネル支保工建込み時において前記エレクタのアーム先端が把持するトンネル支保工、の3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する第1計測手段と、
LiDARによる第2の3次元測距センサを用いて、吹付時の吹付面、発破掘削若しくは機械掘削時の掘削面、又は、トンネル支保工の取付面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する第2計測手段と、
第1計測手段により得た点群データから、アタッチメントの吹付ノズル先端若しくは掘削ドリル先端、又は、前記トンネル支保工の3次元位置と姿勢を算出する3次元位置姿勢算出手段と、
第2計測手段により計測した前記吹付面、前記掘削面、又は、前記取付面における3次元点群データと、算出した前記吹付ノズル先端又は掘削ドリル先端、又は、前記トンネル支保工の3次元位置及び姿勢データとから、前記アタッチメントの差し位置と差し角、又は、前記取付面に対する前記トンネル支保工の設置位置のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末に画面表示又は音声出力を行う出力手段、
を備えたことを特徴とするトンネル施工作業ガイダンス装置。
【請求項6】
第1計測手段と第2計測手段との重畳領域で3点以上を計測させて、第1計測手段と第2計測手段のそれぞれの計測点をマッチングさせるキャリブレーション手段を更に備えることを特徴とする請求項5に記載のトンネル施工作業ガイダンス装置。
【請求項7】
上記の掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメントが、前記差し位置と前記差し角のずれ量によるフィードバック制御が行われ、掘削機又は吹付機が自動で操作されることを特徴とする請求項5又は6に記載のトンネル施工作業ガイダンス装置。
【請求項8】
トンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンス方法の場合において、
前記第1計測ステップは、更に、前記支保工に取り付けられた反射シール又は反射マーカの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測することを特徴とする請求項1に記載のトンネル施工作業ガイダンス方法。
【請求項9】
トンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンス装置の場合において、
前記第1計測手段は、更に、前記支保工に取り付けられた反射シール又は反射マーカの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測することを特徴とする請求項5に記載のトンネル施工作業ガイダンス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル掘削の各種工種において、施工作業をリアルタイムに計測し、ガイダンスを行う施工管理技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、トンネルにおける掘削面、吹付面の形状を計測するにはトータルステーションやレーザ光を用いたレーザ変位計などの距離センサを用いてポイント計測を実施し、その後、計測して結果を座標データや点群データとして描画し、その結果から必要な寸法を確認する方法が用いられている。例えば、特許文献1に開示されたコンクリート吹付厚さ管理方法では、距離センサとしてレーザ変位計を用いて、ポイント計測を行っている。
しかしながら、ジャンボガイドセル等のアタッチメントを有する掘削機のアームを動作させながら距離を計測する場合、従来の計測手法の場合には、計測ポイントをスキャニングするため時系列化されたデータとなるため、同時に一連の点群を計測することができなかった。
また、反射シールにおける計測は、人が視準をして実施しており、また複数のポイントをリアルタイムに同時計測することは困難であった。
【0003】
近年、自動車などの車両の自動運転システムなどに、LiDAR(Light
Detection And Ranging)が利用されている。LiDARは、センサからレーザ光を照射し、対象物に当たって跳ね返ってくるまでの時間差を計測することで距離を測定するものである。
LiDARをトンネル掘削工事に用いる例としては、センサの設置位置をより適切に保つことを可能とするセンサ設置支援装置が知られている(特許文献2を参照)。特許文献2に開示されたセンサ設置支援装置では、トンネルの掘削工事にLiDARセンサが用いられる例が示されている。
また、生産性向上のため作業履歴の記録が可能な作業分析システムが知られている(特許文献3を参照)。特許文献3に開示された作業分析システムでは、山岳トンネル掘削の工事現場において、作業領域を対象として、その中で稼働する作業機械等の位置情報を検出する測定部が、LiDARを備えることが示されている。
【0004】
工事現場での作業効率を向上させるために、作業現場が多様な状況下でも、高精度に工程を識別できるようにする技術が知られている(特許文献4を参照)。特許文献4に開示された装置では、工事現場の全部または一部を計測し、物体の位置、大きさ、形状、物体の種別に関する情報などを取得するセンサ部として、LiDARとカメラが用いられる構成が示されている。
ケーソン掘削機の複数協調作業のための情報共有システムが知られている(特許文献5を参照)。特許文献5に開示された情報共有システムでは、外界センサが、走行体の旋回フレームに配設されたLiDARによって構成されることが示されている。
【0005】
また、作業機械の自動制御によって容易に掘削壁の掘削作業を行うことのできるシステムが知られている(特許文献6を参照)。特許文献6に開示されたシステムは、トンネル工事に関するシステムではないが、現況地形データの測定にLiDARを用いる例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2021-095716号公報
【特許文献2】特開2021-034917号公報
【特許文献3】特開2020-194243号公報
【特許文献4】特開2020-160734号公報
【特許文献5】特許第6858917号公報
【特許文献6】特開2021-105258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の如く、トンネル掘削工事にLiDARを用いるシステム等が知られているが、施工作業の品質を向上するため、トンネル施工の作業状態をリアルタイムに計測して、掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメント操作のガイダンスを行うといったものではない。
【0008】
かかる状況に鑑みて、本発明は、トンネル掘削の吹付仕上げ作業や掘削作業等において、施工作業状態をリアルタイムに3次元計測して、掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメント等の操作のガイダンスを行うトンネル施行作業ガイダンス方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、本発明のトンネル施工作業ガイダンス方法は、トンネル掘削における掘削機若しくは吹付機のアーム先端のアタッチメント操作、又はトンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンス方法であって、以下の1)~5)のステップを備える。
1)第1計測ステップ
LiDARによる3次元測距センサを用いて、吹付時、発破掘削若しくは機械掘削時における掘削機又は吹付機のアーム及びアタッチメント、又は、トンネル支保工建込み時においてエレクタのアーム先端が把持するトンネル支保工、の3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。
2)第2計測ステップ
3次元測距センサを用いて、吹付時の吹付面、発破掘削若しくは機械掘削時の掘削面、又は、トンネル支保工の取付面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。
3)アタッチメント先端等の3次元位置姿勢算出ステップ
第1計測ステップにより得た点群データから、アタッチメントの吹付ノズル先端若しくは掘削ドリル先端、又は、トンネル支保工の3次元位置と姿勢を算出する。3次元座標の点群データによって、アタッチメント等の3次元形状を認識し、その吹付ノズル先端や掘削ドリル先端の3次元位置と、その姿勢から、ノズルの吹付方向やドリル掘削方向(ドリルの回転軸方向)を捉えることができる。
4)ガイダンスの出力ステップ
第2計測ステップにより計測した吹付面、掘削面、又は、取付面における3次元点群データと、アタッチメント先端の3次元位置姿勢算出ステップにより算出した吹付ノズル先端、掘削ドリル先端、又は、トンネル支保工の3次元位置及び姿勢データとから、アタッチメントの差し位置と差し角、又は、取付面に対するトンネル支保工の設置位置のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末に画面表示又は音声出力を行う。ここで、アタッチメントの差し位置と差し角のずれ量とは、予め設定された差し位置の許容誤差と差し角の許容誤差をいう。特に、差し位置の許容誤差は、吹付面や切羽面、取付面との3次元形状とその内部に、アタッチメントが位置しないように適切なガイダンスが行われる。また、取付面に対するトンネル支保工の設置位置のずれ量とは、予め設定された設置位置の許容誤差をいう。設置位置の許容誤差は、取付面との3次元形状とその内部に、トンネル支保工が位置しないように適切なガイダンスが行われる。
5)上記1)~4)のステップ、すなわち、第1及び第2計測ステップと、3次元位置姿勢算出ステップと、出力ステップを繰り返す。
【0010】
上記各ステップを備えることにより、LiDARにより得られたリアルタイムの点群から、掘削機、吹付機又はエレクタのアーム先端の形状を常に把握をし、設計した差し位置、差し角との差や、設置位置の差をガイダンスすることが可能となる。
【0011】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス方法は、第1計測ステップと第2計測ステップとの重畳領域で3点以上を計測させて、第1計測ステップと第2計測ステップのそれぞれの3次元座標系を整合(マッチング)させるキャリブレーションステップを更に備えることが好ましい。キャリブレーションステップを備えることにより、複数のLiDARから得られる3次元座標を整合させることにより、個々のLiDARから得られる高精度な値を用いてガイダンスが可能となる。
【0012】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス方法において、キャリブレーションステップは、下記各ステップを備える。
A)設置ステップ
3次元測距センサのスキャンがラップする範囲内に、3点以上の反射シールを設置する。
B)抽出ステップ
スキャン点群の中から、反射シールを特定するために、反射強度が設定値以上の点群だけを抽出する。
C)分類ステップ
抽出した点群の内、所定の距離にある点群を同一のグループとして分類する。
D)除外ステップ
分類されたグループのうち、点群数が所定未満のものを除外する。
E)中心座標導出ステップ
除外されなかったグループ毎に、点群の重心座標を算出し、反射シールの中心座標を導出する。
【0013】
上記各ステップを備えることにより、より正確なキャリブレーションが可能となる。
【0014】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス方法は、第1計測ステップに用いる3次元測距センサと、第2計測ステップに用いる3次元測距センサは、各センサが独立して設けられ、掘削機又は吹付機の本体に搭載されたことでもよい。第1計測ステップと第2計測ステップに用いる3次元測距センサが、それぞれ独立して設けられることにより、個々の独立した3次元測距センサから得られる高精度な値を用いて、正確なガイダンスを行うことができる。
【0015】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス方法は、上記の掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメントが、差し位置と差し角のずれ量によるフィードバック制御が行われ、掘削機又は吹付機が自動で操作される。これにより、高品質かつ迅速なトンネル施工作業が実現する。
【0016】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス装置は、トンネル掘削における掘削機若しくは吹付機のアーム先端のアタッチメント操作の、又はトンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作ガイダンス装置であって、以下のa)~d)の各手段を備える。
a)第1計測手段
LiDARによる第1の3次元測距センサを用いて、吹付時、発破掘削若しくは機械掘削時における掘削機のアーム及びアタッチメント、又は、トンネル支保工建込み時においてエレクタのアーム先端が把持するトンネル支保工、の3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。
b)第2計測手段
LiDARによる第2の3次元測距センサを用いて、吹付時の吹付面、発破掘削若しくは機械掘削時の掘削面、又は、トンネル支保工の取付面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。
c)アタッチメント先端等の3次元位置姿勢算出手段
第1計測手段により得た点群データから、アタッチメントの吹付ノズル先端若しくは掘削ドリル先端、又は、トンネル支保工の3次元位置と姿勢を算出する。
d)ガイダンスの出力手段
第2計測手段により計測した吹付面、掘削面、又は、取付面における3次元点群データと、算出した吹付ノズル先端又は掘削ドリル先端、又は、トンネル支保工の3次元位置及び姿勢データとから、アタッチメントの差し位置と差し角、又は、取付面に対するトンネル支保工の設置位置のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末に画面表示又は音声出力を行う。トンネル施工作業ガイダンス方法と同様に、アタッチメントの差し位置と差し角のずれ量とは、予め設定された差し位置の許容誤差と差し角の許容誤差をいい、差し位置の許容誤差は、吹付面や切羽面との3次元形状とその内部に、アタッチメントが位置しないように適切なガイダンスが行われる。また、取付面に対するトンネル支保工の設置位置のずれ量とは、予め設定された設置位置の許容誤差をいい、設置位置の許容誤差は、取付面との3次元形状とその内部に、トンネル支保工が位置しないように適切なガイダンスが行われる。
【0017】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス装置は、第1計測手段と第2計測手段との重畳領域で3点以上を計測させて、第1計測手段と第2計測手段のそれぞれの3次元座標系を整合(マッチング)させるキャリブレーション手段を更に備えることが好ましい。
【0018】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス装置は、第1計測手段に用いる3次元測距センサと、第2計測手段に用いる3次元測距センサは、各センサが独立して設けられ、掘削機又は吹付機の本体に搭載されることでもよい。
【0019】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス装置は、上記の掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメントが、差し位置と差し角のずれ量によるフィードバック制御が行われ、掘削機又は吹付機が自動で操作される。
【0020】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス方法では、トンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンス方法の場合において、第1計測ステップは、更に、支保工に取り付けられた反射シール又は反射マーカの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測することでもよい。
【0021】
本発明のトンネル施工作業ガイダンス装置では、トンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンス装置の場合において、第1計測手段は、更に、支保工に取り付けられた反射シール又は反射マーカの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測することでもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、トンネル掘削の吹付仕上げ作業や掘削作業等において、施工作業状態をリアルタイムに3次元計測して、掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメント等の操作のガイダンスを行い、トンネル施工作業の品質を向上できるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施例1のトンネル施工作業ガイダンス装置の機能ブロック図
図2】実施例1のトンネル施工作業ガイダンス方法の概略フロー図
図3】3次元測距センサを用いた3次元形状計測イメージ図
図4】実施例2のトンネル施工作業ガイダンス装置の機能ブロック図
図5】実施例2のトンネル施工作業ガイダンス方法の概略フロー図
図6】キャリブレーションステップのフロー図
図7】3次元測距センサ及び反射シールの設置イメージ図
図8】キャリブレーションの説明図(1)
図9】キャリブレーションの説明図(2)
図10】実施例3のトンネル施工作業ガイダンス装置の機能ブロック図
図11】実施例3のトンネル施工作業ガイダンス方法の概略フロー図
図12】実施例3のトンネル施工作業ガイダンス方法の3次元形状計測イメージ図
図13】実施例3のトンネル施工作業ガイダンス方法のガイダンスイメージ図
図14】反射マーカの取付け例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
【実施例0025】
トンネル掘削における掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメント操作のガイダンス方法とそれを実現する装置に関して、図1及び2を参照しながら説明する。
図1は、実施例1のトンネル施工作業ガイダンス装置の機能ブロック図を示している。図1に示すように、トンネル施工作業ガイダンス装置1は、第1計測手段21、第2計測手段22、3次元位置姿勢算出手段3及び出力手段4から成る。第1計測手段21は第1の3次元測距センサ2aを備え、第2計測手段22は第2の3次元測距センサ2bを備える。
第1計測手段21は、LiDARによる第1の3次元測距センサ2aを用いて、吹付時、発破掘削又は機械掘削時における掘削機のアーム及びアタッチメントの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。
第2計測手段22は、LiDARによる第2の3次元測距センサ2bを用いて、吹付時の吹付面、発破掘削又は機械掘削時の掘削面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。
3次元位置姿勢算出手段3は、第1計測手段21により得た点群データから、アタッチメントの吹付ノズル先端又は掘削ドリル先端の3次元位置と姿勢を算出する。
出力手段4は、第2計測手段22により吹付面又は掘削面における3次元点群データと、算出した吹付ノズル先端又は掘削ドリル先端の位置及び姿勢データとから、アタッチメントの差し位置と差し角のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末(図示せず)に画面表示又は音声出力を行う。
【0026】
図2は、実施例1のトンネル施工作業ガイダンス方法の概略フロー図を示している。図2に示すように、まず、LiDARによる3次元測距センサ2aを用いて、吹付時、発破掘削又は機械掘削時における掘削機のアーム及びアタッチメントの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する(ステップS01:第1計測ステップ)。次に、3次元測距センサ3bを用いて、吹付時の吹付面、発破掘削又は機械掘削時の掘削面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する(ステップS02:第2計測ステップ)。
第1計測ステップ(ステップS01)と第2計測ステップ(ステップS02)は、かかる順に限定されず、第2計測ステップ(ステップS02)、第1計測ステップ(ステップS01)の順に行うことでもよいし、同時的に行ってもよい。
【0027】
図3は、3次元測距センサを用いた3次元形状計測イメージ図を示している。図3に示す点群画像8aは、トンネル施工作業ガイダンス装置1により得られた画像であり、トンネル6について、吹付面又は掘削面である壁面6aの点群データが得られている。また、重機7について、アーム7aの点群データが得られている。
【0028】
第1計測ステップにより得た点群データから、アタッチメントの吹付ノズル先端又は掘削ドリル先端の3次元位置と姿勢を算出する(ステップS03:3次元位置姿勢算出ステップ)。図3に示す例では、アーム7aの3次元点群データから、重機7のアーム7aの先端の3次元位置と姿勢を算出する。
次に、第2計測ステップにより得られた吹付面又は掘削面における3次元点群データと、算出した吹付ノズル先端又は掘削ドリル先端の位置及び姿勢データとから、アタッチメントの差し位置と差し角のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末に画面表示又は音声出力する(ステップS04:出力ステップ)。図3に示す例では、壁面6aにおける3次元点群データと、算出したアーム7aの先端の位置及び姿勢データとから、アーム7aの先端の差し位置や差し角のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末に出力する。
施工作業が完了しない場合(ステップS05)は、再度、第1計測ステップを行う。ステップS01~S04を繰り返すことにより、トンネル掘削における掘削機又は吹付機のアーム先端のアタッチメント操作のガイダンスを、リアルタイムで行うことができる。
【実施例0029】
図4は、実施例2のトンネル施工作業ガイダンス装置の機能ブロック図を示している。図4に示すように、トンネル施工作業ガイダンス装置10は、第1計測手段21、第2計測手段22、3次元位置姿勢算出手段3、出力手段4及びキャリブレーション手段5から成る。第1計測手段21は第1の3次元測距センサ2aを備え、第2計測手段22は第2の3次元測距センサ2bを備える。
【0030】
図5は、実施例2のトンネル施工作業ガイダンス方法の概略フロー図を示している。図5に示すように、実施例2のトンネル施工作業ガイダンス方法では、実施例1のトンネル施工作業ガイダンス方法(ステップS01~S05)を行う前に、第1計測ステップと第2計測ステップとの重畳領域で3点以上を計測させて、第1計測ステップと第2計測ステップのそれぞれの計測点をマッチングする(ステップS10:キャリブレーションステップ)。
ステップS01~S04と異なり、キャリブレーションステップ(ステップS10)は、最初に一度だけ行えばよい。
【0031】
図6は、キャリブレーションステップのフロー図を示している。図6に示すように、キャリブレーションステップ(ステップS10)においては、まず、3次元測距センサのスキャンがラップする範囲内に、3点以上の反射シールを設置する(ステップS11:設置ステップ)。
図7は、3次元測距センサ及び反射シールの設置イメージ図であり、上方からのイメージを示している。図7に示すように、3次元測距センサ(2a,2b)のスキャンがラップする範囲内に、反射シール(11a~11c)を設置する。3次元測距センサ(2a,2b)のスキャンの範囲は、左右については、77.20°、上下については、70.40°である。
【0032】
次に、スキャン点群の中から、反射シールを特定するために、反射強度が設定値以上の点群だけを抽出する(ステップS12:抽出ステップ)。
図8は、キャリブレーションの説明図であり、3次元測距センサ2aのスキャンにより得られた点群画像イメージを示している。反射シールは、反射シール(11a~11c)の3つが設置されたのみであるが、図8に示すように、点群画像8bにおいては点群(9a~9h)が表示されている。これらの内、例えば、点群(9a~9d)については、反射強度が設定値以上と判定され抽出されるが、点群(9e~9h)については、反射強度が設定値未満とされ抽出されないといった判定がなされる。
【0033】
抽出した点群の内、所定の距離にある点群を同一のグループとして分類する(ステップS13:分類ステップ)。
図8に示すように、抽出された点群9a、点群9b、点群9c又は点群9dにつき、それぞれを同一のグループとして分類する。すなわち、ここで、点群(9a~9d)が4つのグループとして分類される。
【0034】
分類されたグループのうち、点群数が所定未満のものを除外する(ステップS14:除外ステップ)。図8に示す例では、例えば、点群(9a~9d)の内、点群9dについては、点群数が所定未満のものであるとして除外される。
【0035】
除外されなかったグループについては、重心座標を算出し、反射シールの中心座標を導出する(ステップS15:中心座標導出ステップ)。
図8に示す例では、点群(9a~9c)について、重心座標を算出し、反射シールの中心座標を導出する。ここでは、図8に示す点群9aについて、図9を用いて説明する。図9はキャリブレーションの説明図であり、図8に示す点群画像8b中の部位80を拡大したものである。図9(1)に示す部位80において、点群9aは、前述のように同一のグループとして分類されている。かかる点群9aについて、図9(2)に示すように、重心座標12を算出し、反射シールの中心座標を導出する。同様の手法により、点群(9b,9c)についても、重心座標を算出し、反射シールの中心座標を導出する。このようにして、図7に示す反射シール(11a~11c)の中心座標を導出する。3次元測距センサ2aから抽出された反射シール(11a~11c)の中心座標群と、3次元測距センサ2bから抽出された反射シール(11a~11c)の中心座標群を比較して、整合(マッチング)させる。
【実施例0036】
トンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンス方法とそれを実現する装置に関して、図10及び11を参照しながら説明する。
図10は、実施例3のトンネル施工作業ガイダンス装置の機能ブロック図を示している。図10に示すように、トンネル施工作業ガイダンス装置100は、第1計測手段210、第2計測手段220、3次元位置姿勢算出手段30及び出力手段40から成る。第1計測手段210は第1の3次元測距センサ20aを備え、第2計測手段220は第2の3次元測距センサ20bを備える。
第1計測手段210は、LiDARによる第1の3次元測距センサ20aを用いて、トンネル支保工建込み時において、エレクタのアーム先端が把持するトンネル支保工に取り付けられた反射シール又は反射マーカの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。第2計測手段220は、LiDARによる第2の3次元測距センサ20bを用いて、トンネル支保工の取付面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する。3次元位置姿勢算出手段30は、第1計測手段210により得た点群データから、トンネル支保工の3次元位置と姿勢を算出する。出力手段40は、第2計測手段220により、トンネル支保工の取付面における3次元点群データと、算出したトンネル支保工の3次元位置及び姿勢データとから、トンネル支保工の取付面に対するトンネル支保工の設置位置のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末(図示せず)に画面表示又は音声出力を行う。
【0037】
図11は、実施例3のトンネル施工作業ガイダンス方法の概略フロー図を示している。図11に示すように、まず、LiDARによる3次元測距センサ20aを用いて、トンネル支保工建込み時においてエレクタのアーム先端が把持するトンネル支保工に取り付けられた反射シール又は反射マーカの3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する(ステップS21:第1計測ステップ)。
【0038】
図12は、実施例3のトンネル施工作業ガイダンス方法の3次元形状計測イメージ図を示している。図12に示すように、計測対象となるトンネル支保工13aとトンネル支保工13bは、図示しないが、それぞれ上端部で連結できる機構を有している。トンネル支保工13aには、上部に反射シール11d、中段部には反射シール11e、また下部には反射シール11fが設けられている。同様に、トンネル支保工13bには、上部に反射シール11g、中段部には反射シール11h、また下部には反射シール11iが設けられている。トンネル支保工(13a,13b)にそれぞれ3つの反射シールが離れた位置に設けられることにより、より精度の高い3次元形状の計測が可能である。なお、本実施例では、点群データから反射シール(11d~11i)のセンター座標を認識する構成となっているが、トンネル支保工(13a,13b)自体の3次元形状を点群データとして計測することでもよい。
エレクタ70には、3つの3次元測距センサ20aが、それぞれ左前方、前方、右前方に向けて設けられている。ここでは、左方の3次元測距センサ20aで反射シール(11e,11f)、中央の3次元測距センサ20aで反射シール(11d,11g)、右方の3次元測距センサ20aで反射シール(11h,11i)を検出している。このように、複数の3次元測距センサ20aが設けられることにより、広角の点群データが取得できる。
また、エレクタ70には、トータルステーション(図示せず)による3次元位置の検出のためのプリズム(14a~14c)が設けられている。
【0039】
図13は、実施例3のトンネル施工作業ガイダンス方法のガイダンスイメージ図を示している。トンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンスでは、対象となるトンネル支保工(13a,13b)について、前後、左右又は上下への移動や、回転(ロール、ピッチ、ヨー)をガイダンスできる。ここでロールとは、エレクタの重心の位置を中心に前後に貫く軸周りへの回転であり、ピッチは左右方向、ヨーは上下方向に貫く軸周りへの回転のことである。
例えば、図13に示すように、適切な設置位置が、設置位置(15a,15b)である場合、トンネル支保工13aを設置位置15aに近づけるように右上方向にガイドし、トンネル支保工13bを設置位置15bに近づけるように右上方向にガイドする。
【0040】
次に、3次元測距センサ20bを用いて、トンネル支保工の取付面における3次元形状を点群データとしてリアルタイムに計測する(ステップS22:第2計測ステップ)。第1計測ステップにより得た点群データから、トンネル支保工の3次元位置と姿勢を算出する(ステップS23:3次元位置姿勢算出ステップ)。さらに、トータルステーションは、プリズム(14a~14c)の3次元位置から、エレクタ70の3次元位置を算出する。第2計測ステップにより計測した取付面における3次元点群データと、算出したトンネル支保工の位置及び姿勢データとから、取付面に対するトンネル支保工の設置位置のずれ量に関するガイダンスをユーザ端末に画面表示又は音声出力する(ステップS24:出力ステップ)。
施工作業が完了しない場合(ステップS25)は、再度、第1計測ステップを行う。ステップS21~S24を繰り返すことにより、トンネル支保工建込みにおけるエレクタのアーム先端の操作のガイダンスを、リアルタイムで行うことができる。
【実施例0041】
図14は、反射マーカの取付け例を示す図であり、(1)は小型の球状反射マーカを用いた例、(2)は小型の球状反射マーカと大型の球状反射マーカを併用した例を示している。図14(1)に示すように、トンネル支保工13cには、上部に球状反射マーカ16a、中段部には反球状反射マーカ16b、また下部には球状反射マーカ16cが設けられている。同様に、トンネル支保工13dには、上部に球状反射マーカ16d、中段部には球状反射マーカ16e、また下部には球状反射マーカ16fが設けられている。球状反射マーカ(16a~16f)は、基部の一端に球状の反射マーカ、他端にマグネット(図示せず)が設けられたものである。反射マーカが球状であることから、3次元測距センサ20aにより計測される角度が変わったとしても、安定的に点群データを取得できる。
【0042】
また、図14(2)に示す例では、トンネル支保工13eにおいて、上部に球状反射マーカ16a、中段部に反球状反射マーカ16bが設けられる点は、図14(1)に示すトンネル支保工13cと同様であるが、下部に設けられるマーカが、球状反射マーカ(16a~16f)よりも大型の球状反射マーカ160となっている。球状反射マーカ160を構成する球状の反射マーカはトンネル支保工13eとトンネル支保工13dを組み合わせた際に円弧の略中心となる位置に配置されるように設けられている。これにより、3次元測距センサ20aにより計測される角度が変わったとしても、円弧の中心位置を正確に把握できる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、トンネル工事の施工管理に有用である。
【符号の説明】
【0044】
1,10,100 トンネル施工作業ガイダンス装置
2a,2b,20a,20b 3次元測距センサ
3,30 3次元位置姿勢算出手段
4,40 出力手段
5 キャリブレーション手段
6 トンネル
6a 壁面
7 重機
7a アーム部
8a,8b 点群画像
9a~9h 点群
11a~11i 反射シール
12 重心座標
13a~13e トンネル支保工
14a~14c プリズム
15a,15b 設置位置
16a~16f,160 球状反射マーカ
21,210 第1計測手段
22,220 第2計測手段
70 エレクタ
80 部位
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14