IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星電子株式会社の特許一覧

特開2023-72666イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ
<>
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図1
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図2
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図3
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図4
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図5
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図6
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図7
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図8A
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図8B
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図9
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図10
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図11
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図12
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図13
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図14
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図15
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図16
  • 特開-イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072666
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサ
(51)【国際特許分類】
   G06T 5/00 20060101AFI20230517BHJP
【FI】
G06T5/00 700
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022172572
(22)【出願日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0156060
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0056873
(32)【優先日】2022-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】李 周賢
(72)【発明者】
【氏名】金 一道
(72)【発明者】
【氏名】▲ゆ▼ 斗植
(72)【発明者】
【氏名】林 石煥
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CD05
5B057CE02
5B057CE03
5B057CE06
5B057CE08
5B057CE11
5B057CH11
5B057CH20
5B057DA16
5B057DB02
5B057DB09
5B057DC16
(57)【要約】
【課題】イメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサを提供する。
【解決手段】消費電力、データバンド幅及び画質劣化を最小化し、イメージ処理するイメージ信号プロセッサは、分解回路、イメージ処理エンジン及び再構成回路を含み、前記分解回路は、入力イメージ信号を、第1イメージ信号とイメージ情報信号とに分解し、第1イメージ信号は、以後のイメージ処理、スケーリングなどの過程を経た後、前記再構成回路に入力され、イメージ情報信号と再構成され、再構成回路は、出力イメージ信号を生成し、前記分解回路が生成するイメージ情報信号は、スケーリング及びイメージ処理における損失に係わる情報を最大限含むように、前記分解回路及び前記再構成回路で補償及び/または補正される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力イメージ信号をダウンスケーリングし、第1イメージ信号を生成するダウンスケーリング回路と、
前記第1イメージ信号に対し、複数のイメージ処理を遂行し、第2イメージ信号を生成するイメージ処理エンジンと、
前記第2イメージ信号をアップスケーリングし、第3イメージ信号を生成する第1アップスケーリング回路と、
前記第1イメージ信号をアップスケーリングし、第4イメージ信号を生成する第2アップスケーリング回路と、
前記入力イメージ信号及び前記第4イメージ信号から、前記第3イメージ信号の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号を生成する補正情報生成回路と、
前記第3イメージ信号と前記イメージ情報信号とを再構成し、出力イメージ信号を生成する再構成回路と、を含む、イメージ信号プロセッサ。
【請求項2】
前記補正情報生成回路は、少なくとも1つの輝度向上回路を含み、前記少なくとも1つの輝度向上回路は、前記入力イメージ信号及び前記第4イメージ信号に対し、輝度を向上させることを特徴とする、請求項1に記載のイメージ信号プロセッサ。
【請求項3】
前記補正情報生成回路は、適応フィルタ、ノイズ低減フィルタ、前記イメージ処理エンジンによるイメージ処理に対応する輝度向上回路、及び鮮明度向上回路のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のイメージ信号プロセッサ。
【請求項4】
前記再構成回路は、前記イメージ情報信号を補正する放射補正回路、及び前記イメージ情報信号に対する利得を制御する利得制御回路のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のイメージ信号プロセッサ。
【請求項5】
前記イメージ情報信号を保存し、前記再構成回路へ伝送可能なメモリをさらに含む、請求項1に記載のイメージ信号プロセッサ。
【請求項6】
入力イメージ信号をイメージ処理するイメージ信号プロセッサの動作方法において、
入力イメージ信号に対してダウンスケーリングし、第1イメージ信号を生成する段階と、
前記第1イメージ信号をイメージ処理し、第2イメージ信号を生成する段階と、
前記第2イメージ信号をアップスケーリングし、第3イメージ信号を生成する段階と、
前記第1イメージ信号をアップスケーリングし、第4イメージ信号を生成する段階と、
前記入力イメージ信号及び前記第4イメージ信号から、前記第3イメージ信号の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号を生成する段階と、
前記第3イメージ信号と前記イメージ情報信号とを再構成し、出力イメージ信号を生成する段階と、を含む、方法。
【請求項7】
前記イメージ情報信号を生成する段階は、前記入力イメージ信号及び前記第4イメージ信号に対し、輝度向上、適応フィルタリング、鮮明度向上及びノイズ低減のうち少なくとも1つの機能を行う段階を含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記出力イメージ信号を生成する段階は、
前記イメージ情報信号に対し、放射補正及び利得制御のうち少なくとも1つの機能を行った後、前記第3イメージ信号と再構成し、前記出力イメージ信号を生成することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記出力イメージ信号を生成する段階は、
前記イメージ情報信号をメモリに保存する段階と、
前記メモリが前記イメージ情報信号を出力する段階と、
前記メモリから出力された前記イメージ情報信号と、前記第3イメージ信号とを再構成し、前記出力イメージ信号を生成する段階と、を含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
入力イメージ信号に基づき、入力イメージ信号の低周波成分を含む第1イメージ信号、及び高周波信号を含むイメージ情報信号を生成する分解回路と、
前記第1イメージ信号に対し、複数のイメージ処理を遂行し、第2イメージ信号を生成するイメージ処理エンジンと、
前記第2イメージ信号と前記イメージ情報信号とを再構成し、出力イメージ信号を生成する再構成回路を含むイメージ信号プロセッサと、
前記イメージ情報信号を保存し、再構成回路へ伝送可能なメモリと、を含むことを特徴とするアプリケーションプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージ信号処理に係り、より詳しくは、イメージセンサから受信される原本(ロー、raw)イメージデータをイメージ処理するイメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ、スマートフォンのような撮像装置に具備されるイメージ信号プロセッサは、イメージセンサから提供される原本イメージをイメージ処理し、RGBイメージ、YUVイメージなどの変換されたイメージを生成することができる。変換されたイメージは、JPEG、MPEG、H.264などの圧縮技術に基づいて圧縮され、ストレージに保存されるか、あるいはディスプレイ装置に表示される。イメージ信号プロセッサは、外部から受信されるイメージ信号を、多様な映像処理プロセスによって処理する。イメージ信号プロセッサの技術発展によって、多様な機能の追加及び拡張が継続的に反映されているところ、それを処理するために、イメージ信号プロセッサに要求される電力及びデータバンド幅が増加することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、入力イメージ信号に対し、画質劣化を最小化し、かつ消費電力及びデータバンド幅を最小化するイメージ処理を遂行するイメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による、イメージ情報信号を利用してイメージ処理するとき、画質劣化を最小化するイメージ信号プロセッサは、入力イメージ信号をダウンスケーリングし、第1イメージ信号を生成するダウンスケーリング回路と、第1イメージ信号に対し、複数のイメージ処理を遂行し、第2イメージ信号を生成する複数の処理モジュールを含むイメージ処理エンジンと、第2イメージ信号をアップスケーリングし、第3イメージ信号を生成する第1アップスケーリング回路と、第1イメージ信号をアップスケーリングし、第4イメージ信号を生成する第2アップスケーリング回路と、入力イメージ信号及び第4イメージ信号から、第3イメージ信号の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号を生成する補正情報生成回路と、第3イメージ信号とイメージ情報信号とを再構成し、出力イメージ信号を生成する再構成回路と、を含みうる。
【0005】
本発明による、入力イメージ信号をイメージ処理するイメージ信号プロセッサの動作方法は、入力イメージ信号に対してダウンスケーリングし、第1イメージ信号を生成する段階と、第1イメージ信号をイメージ処理し、第2イメージ信号を生成する段階と、第2イメージ信号をアップスケーリングし、第3イメージ信号を生成する段階と、第1イメージ信号をアップスケーリングし、第4イメージ信号を生成する段階と、入力イメージ信号から、第3イメージ信号の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号を生成する段階と、第3イメージ信号とイメージ情報信号とを再構成し、出力イメージ信号を生成する段階と、を含みうる。
【0006】
本発明による、アプリケーションプロセッサは、入力イメージ信号に基づき、入力イメージ信号の低周波成分を含む第1イメージ信号、及び高周波信号を含むイメージ情報信号を生成する分解回路と、第1イメージ信号に対し、複数のイメージ処理を遂行し、第2イメージ信号を生成する複数のイメージ処理モジュールを含むイメージ処理エンジンと、第2イメージ信号とイメージ情報信号とを再構成し、出力イメージ信号を生成する再構成回路を含むイメージ信号プロセッサと、イメージ情報信号を保存し、再構成回路へ伝送可能なメモリと、を含みうる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によるイメージ信号プロセッサ、イメージ信号プロセッサの動作方法、及びイメージ信号プロセッサを含むアプリケーションプロセッサのイメージ処理によれば、入力イメージ信号のデータ量を減らすことにより、イメージ処理に消費する電力、データバンド幅(data band-width)及び画質劣化(image quality loss)を最小化することができる。例えば、入力イメージ信号をダウンスケーリングし、解像度が低減すれば、イメージ処理に必要な演算量が減少し、消費電力及びデータバンド幅が減少することになるが、それによる画質劣化が発生する。本発明によれば、入力イメージ信号を利用してイメージ情報信号を生成し、イメージ情報信号と、イメージ処理された信号とを再構成することにより、消費電力、データバンド幅及び出力イメージ信号の画質劣化を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の例示的な実施形態によるイメージ処理システムを示すブロック図である。
図2】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示す図面である。
図3】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示す図面である。
図4】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの分解回路を概略的に示すブロック図である。
図5】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの分解回路を概略的に示すブロック図である。
図6】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの再構成回路を概略的に示すブロック図である。
図7】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示すブロック図である。
図8A】本発明の例示的な実施形態による原本イメージ信号が有することができるベイヤーパターンを示す図面である。
図8B】本発明の例示的な実施形態による原本イメージ信号が有することができるベイヤーパターンを示す図面である。
図9】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示すブロック図である。
図10】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示すブロック図である。
図11図10のイメージ信号プロセッサの高周波分解回路を概略的に示すブロック図である。
図12】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの動作方法を示すフローチャートである。
図13】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの動作方法を示すフローチャートである。
図14】本発明の例示的な実施形態によるアプリケーションプロセッサを示すブロック図である。
図15】本発明の例示的な実施形態によるアプリケーションプロセッサのイメージ信号プロセッサ及びメモリを示すブロック図である。
図16】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを含むイメージセンサを示すブロック図である。
図17】本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを含む携帯用端末機を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態に対して詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ処理システムを示すブロック図である。
【0011】
イメージ処理システム100は、電子装置に内蔵(embedded)されるか、あるいは電子装置によって具現されるかすることができる。電子装置は、例えば、PC(personal computer)、IoT(Internet of Things)装置、または携帯用電子機器によって具現されうる。該携帯用電子機器は、ラップトップコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC、PDA(personal digital assistant)、EDA(enterprise digital assistant)、デジタルスチールカメラ、デジタルビデオカメラ、オーディオ装置、PMP(portable multimedia player)、PND(personal navigation device)、MP3プレーヤ、携帯用ゲーム機(handheld game console)、eブック(e-book)、ウェアラブル装置などである。
【0012】
図1を参照すれば、イメージ処理システム100は、イメージセンサ110、イメージ信号プロセッサ120、メモリ130及びディスプレイ装置140を含むものでもある。
【0013】
イメージセンサ110は、光学レンズLSを介して入射された被写体OBJECTの光信号を、電気信号またはイメージ(すなわち、イメージデータ)に変換することができる。イメージセンサ110は、例えば、2次元に配列された複数のセンシングピクセルを含むピクセルアレイ、及びセンシング回路を含み、ピクセルアレイ及びセンシング回路は、1つの半導体チップに集積可能である。ピクセルアレイは、受信される光信号を電気信号に変換することができる。ピクセルアレイは、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの光電変換素子によって具現され、その他にも多様な種類の光電変換素子によって具現可能である。センシング回路は、ピクセルアレイから提供される電気信号をイメージに変換し、変換されたイメージを、本発明の入力イメージ信号IIMGとして生成することができる。入力イメージ信号IIMGは、以下の説明において、本発明のイメージ信号プロセッサ120の入力であるとしうる。
【0014】
イメージ信号プロセッサ120は、イメージセンサ110から提供される入力イメージ信号IIMGをイメージ処理し、出力イメージ信号OIMGを生成することができる。例えば、イメージ信号プロセッサ120は、設定されたスケーリング、ホワイトバランス、パラメータなどに基づき、入力イメージ信号IIMGをイメージ処理することができる。出力イメージ信号OIMGは、RGB、YUVのような色空間イメージとしうる。出力イメージ信号OIMGのサイズ、例えば、解像度は、入力イメージ信号IIMGと同一でありうる。出力イメージ信号OIMGは、メモリ130に保存可能である。メモリ130は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static RAM)のような揮発性メモリ、またはPRAM(Phase Change RAM)、ReRAM(Resistive RAM)、フラッシュメモリのような不揮発性メモリである。メモリ130に保存された出力イメージ信号OIMGは、後でイメージ処理システム100において使用されるか、あるいはストレージ装置に保存される。
【0015】
また、イメージ信号プロセッサ120は、出力イメージ信号OIMGのサイズを減少または増加させることにより、スケーリングされたイメージを生成することができる。例えば、イメージ信号プロセッサ120は、ディスプレイ装置140の解像度に合わせるように、変換されたイメージのサイズ、すなわち、解像度をスケーリングすることにより、スケーリングされたイメージを生成することができる。イメージ信号プロセッサ120は、スケーリングされたイメージをディスプレイ装置140に提供することができる。
【0016】
イメージ信号プロセッサ120においては、イメージセンサ110の高画素の傾向によって、イメージ処理に消費する電力及びデータバンド幅が増大することになる。従って、そのような問題点を解決するために、イメージ処理前に、入力イメージ信号IIMGのサイズ、すなわち、解像度を低減させる方法を使用することができる。しかしながら、消費電力及びデータバンド幅の低減のために、入力イメージ信号IIMGのデータ量を減少させると、スケーリング過程において画質劣化が発生するという問題がある。
【0017】
そのような画質劣化を最小化するために、本発明のイメージ信号プロセッサ120、イメージ信号プロセッサ120の動作方法、及びイメージ信号プロセッサ120を含むアプリケーションプロセッサ200は、入力イメージ信号IIMGのデータ量を減らしてイメージ処理する過程以外に、スケーリング及びイメージ処理による画質劣化に係わる情報を、入力イメージ信号IIMGから抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成し、イメージ情報信号IMG_IFを利用して出力イメージ信号OIMGを生成することにより、出力イメージ信号OIMGの画質劣化を最小化することができる。これによって、最終的に高画質の入力イメージ信号IIMGをイメージ処理するにあたって、消費電力及びデータバンド幅を最小化し、かつ画質劣化を最小化することができる。
【0018】
図2は、本発明の例示的な実施形態による概略的なイメージ信号プロセッサを示す図面である。
【0019】
図2のイメージ信号プロセッサ120は、分解回路(decomposition circuit)121、イメージ処理エンジン(image processing engine)122及び再構成回路(recomposition circuit)124を含みうる。
【0020】
図2を参照すれば、分解回路121は、入力イメージ信号IIMGのダウンスケーリング、及び/または補正情報生成過程を介し、第1イメージ信号IMG1及びイメージ情報信号IMG_IFを生成することができる。例えば、第1イメージ信号IMG1は、入力イメージ信号IIMGをダウンスケーリングした信号であるとしうる。従って、第1イメージ信号IMG1のデータ量は、入力イメージ信号IIMGのデータ量よりも少ない。または、分解回路121は、入力イメージ信号IIMGを周波数帯域(frequency band)別に区分し、ローパスフィルタ(low pass filter)を適用し、低周波成分を有する第1イメージ信号IMG1を生成することができる。同様に、第1イメージ信号IMG1は、入力イメージ信号IIMGよりもデータ量が少ない。イメージ情報信号IMG_IFは、入力イメージ信号IIMGの高周波成分を抽出して生成することができる。前記高周波成分は、スケーリング及びイメージ処理による画質劣化を補正可能な補正情報としうる。
【0021】
イメージ処理エンジン122は、第1イメージ信号IMG1を受信し、第1イメージ信号IMG1に対し、多様なイメージ処理を遂行し、第2イメージ信号IMG2を生成することができる。イメージ処理エンジン122は、消費電力及び演算量が高い複数のイメージモジュールを含みうる。
【0022】
前述のように、分解回路121が、イメージ処理エンジン122におけるイメージ処理に先立って、入力イメージ信号IIMGのデータ量より少ないデータ量を有する第1イメージ信号IMG1を生成する。そして、イメージ処理エンジン122において第1イメージ信号IMG1をイメージ処理することにより、イメージ処理エンジン122における消費電力及び演算量が低減する。
【0023】
再構成回路124は、イメージ処理エンジン122から出力される第2イメージ信号IMG2と、イメージ情報信号IMG_IFとを再構成し、出力イメージ信号OIMGを生成することができる。第2イメージ信号IMG2とイメージ情報信号IMG_IFとを再構成することにより、画質劣化を最小化することができる。前述のように、イメージ情報信号IMG_IFは、高周波信号としうる。例えば、イメージ情報信号IMG_IFは、入力イメージ信号IIMGのエッジ(edge)に係わる情報を含みうる。
【0024】
図3は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示すブロック図である。
【0025】
図3を参照すれば、イメージ信号プロセッサ120は、分解回路121、イメージ処理エンジン122、第1アップスケーリング回路123及び再構成回路124を含みうる。
【0026】
イメージ信号プロセッサ120の分解回路121は、ダウンスケーリング回路125、第2アップスケーリング回路126及び補正情報生成回路127を含みうる。図3には、第2アップスケーリング回路126と補正情報生成回路127とが別々の構成として示されているが、それに制限されるものではなく、他の実施形態において、第2アップスケーリング回路126は、補正情報生成回路127に含まれることが可能である。また、図3には、再構成回路124と第1アップスケーリング回路123とが別々の構成として示されているが、それに制限されるものではなく、第1アップスケーリング回路123は、再構成回路124に含まれることが可能である。
【0027】
実施形態において、ダウンスケーリング回路125、イメージ処理エンジン122、再構成回路124、第1アップスケーリング回路123、第2アップスケーリング回路126及び補正情報生成回路127は、ハードウェアによって具現されうる。しかしながら、それに制限されるものではなく、ダウンスケーリング回路125、イメージ処理エンジン122、再構成回路124、第1アップスケーリング回路123、第2アップスケーリング回路126及び補正情報生成回路127は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせによっても具現される。
【0028】
入力イメージ信号IIMGは、ダウンスケーリング回路125及び補正情報生成回路127に入力可能である。ダウンスケーリング回路125は、入力イメージ信号IIMGをダウンスケーリングし、第1イメージ信号IMG1を生成することができる。従って、第1イメージ信号IMG1の解像度は、入力イメージ信号IIMGの解像度よりも低い。例えば、第1イメージ信号IMG1の解像度は640×480であり、入力イメージ信号IIMGの解像度は800×600である。他の例として、ダウンスケーリング回路125は、ローパスフィルタを含んでもよく、これを介し、入力イメージ信号IIMGの低周波成分を有する第1イメージ信号IMG1が生成可能である。
【0029】
ダウンスケーリング回路125を介し、入力イメージ信号IIMGの解像度を低減させる場合に、消費電力及びバンド幅の利得が最も大きいため、スケーリングを介するローパスフィルタを、本発明の例示的な実施形態として記載しているが、本発明は、スケーリング以外の方法(例えば、ダウンスケーリング以外のデータ量を減らす方法)を具現可能なローパスフィルタによっても実施可能である。
【0030】
第1イメージ信号IMG1は、イメージ処理エンジン122及び第2アップスケーリング回路126に入力可能である。第2アップスケーリング回路126は、第1イメージ信号IMG1をアップスケーリングし、第4イメージ信号IMG4を生成することができる。第4イメージ信号IMG4の解像度は、入力イメージ信号IIMGの解像度と同一でありうる。例えば、第4イメージ信号IMG4の解像度、及び入力イメージ信号IIMGの解像度は、800×600である。
【0031】
第4イメージ信号IMG4及び入力イメージ信号IIMGは、補正情報生成回路127に入力可能である。補正情報生成回路127は、第4イメージ信号IMG4及び入力イメージ信号IIMGから、スケーリング及びイメージ処理エンジン122におけるイメージ処理によって発生する画質劣化に係わる補正情報を抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成することができる。イメージ情報信号IMG_IFは、高周波信号であるとしうる。例えば、イメージ処理エンジン122におけるイメージ処理及びスケーリングによる損失を補償するための情報を含むイメージ情報信号IMG_IFは、入力イメージ信号IIMGのエッジに係わる高周波情報を含む信号としうる。すなわち、イメージ情報信号IMG_IFは、入力イメージ信号IIMGがスケーリング及びイメージ処理過程を遂行しつつ発生する画質劣化に係わる情報を含んでいるので、再構成回路124は、イメージ情報信号IMG_IFを利用し、出力イメージ信号OIMGの画質劣化を最小化することができる。
【0032】
イメージ処理エンジン122は、第1イメージ信号IMG1に対し、多様なイメージ処理を遂行し、第2イメージ信号IMG2を生成することができる。前記イメージ処理過程において画質劣化が発生しうるので、第2イメージ信号IMG2は、画質劣化したイメージ信号でありうる。
【0033】
第1アップスケーリング回路123は、第2イメージ信号IMG2をアップスケーリングし、第3イメージ信号IMG3を生成することができる。従って、入力イメージ信号IIMGと第3イメージ信号IMG3との解像度は同一でありうる。例えば、入力イメージ信号IIMGの解像度、及び第3イメージ信号IMG3の解像度は、800×600である。この過程でも、スケーリングによる画質劣化が発生しうる。従って、第3イメージ信号IMG3は、イメージ処理及びスケーリングによって画質劣化したイメージ信号であることがあり、第3イメージ信号IMG3は、入力イメージ信号IIMGより低い画質を有することができる。
【0034】
再構成回路124は、第3イメージ信号IMG3とイメージ情報信号IMG_IFとを再構成し、出力イメージ信号OIMGを生成することができる。前述のように、第3イメージ信号IMG3は、画質劣化したイメージ信号であることがあり、再構成回路においては、イメージ情報信号IMG_IFが含む入力イメージ信号IIMG及び第4イメージ信号IMG4から抽出した補正情報を介し、第3イメージ信号IMG3の画質劣化を最小化する補正を行うことができる。
【0035】
出力イメージ信号OIMGは、イメージ信号プロセッサ120を含む電子機器などのディスプレイ装置140の解像度に合わせるように、再びスケーリングされることが可能である。
【0036】
図4は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの分解回路を概略的に示すブロック図である。
【0037】
図4を参照すれば、分解回路121は、ダウンスケーリング回路125、第2アップスケーリング回路126及び補正情報生成回路127を含み、補正情報生成回路127は、適応フィルタ(adaptive filter)127-2、ノイズ低減フィルタ(noise reduction filter)127-4、輝度向上回路(brightness enhancement circuit)127-1及び鮮明度向上回路(sharp enhancement circuit)127-3のうち少なくとも1つを含みうる。
【0038】
入力イメージ信号IIMG及び第4イメージ信号IMG4は、輝度向上回路127-1及び適応フィルタ127-2を通過することができ、適応フィルタ127-2は、輝度向上回路127-1を通過した入力イメージ信号IIMGと第4イメージ信号IMG4とをフィルタリングし、1つのイメージ信号として生成することができるが、本発明は、それに限定されない。
【0039】
前述のように、補正情報生成回路127は、イメージ処理及びスケーリングにおいて発生する入力イメージ信号IIMGの画質劣化に係わる情報を最大限抽出するために、補正情報生成過程を遂行し、イメージ情報信号IMG_IFを生成する。補正情報生成過程において、スケーリング及びイメージ処理過程において発生しうる画質劣化は、主に輝度及び/または鮮明度に係わりうる。従って、本発明の多様な例示的な実施形態において、補正情報生成回路127は、輝度向上回路127-1及び/または鮮明度向上回路127-3を含みうる。
【0040】
図5は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの分解回路を概略的に示すブロック図である。
【0041】
図5を参照すれば、分解回路121は、ダウンスケーリング回路125、第2アップスケーリング回路126及び補正情報生成回路127を含みうる。補正情報生成回路127は、第1輝度向上回路127-11、第2輝度向上回路127-12及び差分回路127-5を含みうる。
【0042】
図5は、入力イメージ信号IIMG及び第4イメージ信号IMG4から、イメージ処理及びスケーリングによって、第3イメージ信号IMG3が有している画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成する1つの実施形態である。差分回路127-5は、第1輝度向上回路127-11を通過した第4イメージ信号IMG4と第2輝度向上回路127-12を通過した入力イメージ信号IIMGとの差分を取ることができ、第1輝度向上回路127-11及び第2輝度向上回路127-12をそれぞれ通過した第4イメージ信号IMG4と入力イメージ信号IIMGとの差分を取った信号は、鮮明度向上回路127-3及び第2輝度向上回路127-12を通過した入力イメージ信号IIMGと組み合わせ可能である。最終的にノイズ低減フィルタ127-4を通過することができ、補正情報生成回路127は、イメージ情報信号IMG_IFを生成することができる。前記のような過程を経て、補正情報生成回路127が生成するイメージ情報信号IMG_IFは、高周波信号となりうる。例えば、イメージ情報信号IMG_IFは、入力イメージ信号IIMGのエッジに係わる情報を含む信号であるとしうる。
【0043】
図6は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの再構成回路を概略的に示すブロック図である。
【0044】
図6を参照すれば、補正情報生成回路127が生成するイメージ情報信号IMG_IFが、再構成回路124に入力される。再構成回路124は、放射(ラジアル)補正回路(radial correction circuit)128及び利得制御回路(gain control circuit)129のうち少なくとも1つを含みうる。
【0045】
再構成回路124は、イメージ情報信号IMG_IFを補正する役割を行い、放射補正回路128及び利得制御回路129は、ハードウェアによって具現されうる。
【0046】
再構成回路124は、イメージ情報信号IMG_IFと第3イメージ信号IMG3とを再構成し、出力イメージ信号OIMGを生成することができる。再構成回路124は、出力イメージ信号OIMGの画質劣化を最小化するために、イメージ情報信号IMG_IFに対し、放射補正及び利得制御のうち少なくとも1つの機能を行うことができる。
【0047】
イメージは、レンズの特性によって、中心から周辺へ行くほど、ノイズが多い。そのようなノイズを調整するために、再構成回路124は、放射補正回路128を含みうる。そして、利得制御回路129を介し、第3イメージ信号IMG3の画質劣化を最小化するために、イメージ情報信号IMF_IFの強度を調節することができる。
【0048】
図6を参照すれば、再構成回路124は、第1アップスケーリング回路123と別個の構成として示されているが、本発明を介し、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、第1アップスケーリング回路123が再構成回路124に含まれてもよいということを容易に把握できるであろう。再構成回路124に第1アップスケーリング回路123が含まれた場合にも、第1アップスケーリング回路123は、第2イメージ信号IMG2をアップスケーリングし、第3イメージ信号IMG3を生成することができる。
【0049】
図7は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示すブロック図である。
【0050】
図7を参照すれば、イメージ信号プロセッサ120は、分解回路121、イメージ処理エンジン122、第1アップスケーリング回路123、再構成回路124及びデータ変換部150を含みうる。
【0051】
データ変換部150は、イメージセンサ110が生成した原本(ロー)イメージ信号RIMGをデータ変換し、入力イメージ信号IIMGを生成することができる。データ変換部150によって、入力イメージ信号IIMGの解像度と、原本イメージ信号RIMGの解像度とは同一であり、入力イメージ信号IIMGのデータ量は、原本イメージ信号RIMGのデータ量よりも多い。または、データ変換部150のデータ変換によって、原本イメージ信号RIMGと入力イメージ信号IIMGとの色空間が異なりうる。例えば、原本イメージ信号RIMGは、ベイヤーパターン(Bayer pattern)であり、入力イメージ信号IIMGは、RGBパターン、YUVパターンであるとしうる。ベイヤーパターンをRGBパターンに変換する場合、データ量が増加しうる。
【0052】
図8A及び図8Bは、本発明の例示的な実施形態による原本イメージ信号が有することができるベイヤーパターンを示す。
【0053】
図8A及び図8Bを参照すれば、ベイヤーパターンは、人間の視覚特性によって、緑色が50%、赤色と青色がそれぞれ25%となるように交差配置されたパターンを意味することができる。
【0054】
図8Aを参照すれば、ピクセルグループPGaは、2×2ベイヤーパターンで構成可能である。ピクセルグループPGaは、第1グリーンピクセルGr、レッドピクセルR、第2グリーンピクセルGb及びブルーピクセルBを含み、第1グリーンピクセルGr及び第2グリーンピクセルGbが対角線方向に配置され、レッドピクセルR及びブルーピクセルBが対角線方向に配置される。
【0055】
図8Bを参照すれば、ピクセルグループPGbは、4×4ベイヤーパターンで構成可能である。ピクセルグループPGbは、それぞれ4個ずつの第1グリーンピクセルGr、レッドピクセルR、第2グリーンピクセルGb及びブルーピクセルBを含む。その他にも、ピクセルグループは、多様なサイズのベイヤーパターンで構成されることが可能である。
【0056】
図9は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示すブロック図である。
【0057】
図9を参照すれば、イメージ信号プロセッサ120は、分解回路121、イメージ処理エンジン122、第1アップスケーリング回路123、再構成回路124及びメモリ160を含みうる。
【0058】
分解回路121は、入力イメージ信号IIMGから、第1イメージ信号IMG1及びイメージ情報信号IMG_IFを生成することができる。分解回路121が生成するイメージ情報信号IMG_IFは、分解回路121に含まれる補正情報生成回路127の輝度向上回路127-1などを通過した後で生成可能である。
【0059】
イメージ情報信号IMG_IFは、イメージ処理及びスケーリングによって発生した画質劣化を最小化するための補正情報を含み、再構成回路124に第3イメージ信号IMG3と共に入力可能である。前述のように、イメージ情報信号IMG_IFは、分解回路121から再構成回路124へ直接伝送されうるが、図9に示されたように、イメージ情報信号IMG_IFは、イメージ信号プロセッサ120の内部のメモリ160に保存された後、再構成回路124へ伝送されることも可能である。このとき、メモリ160から伝送されるイメージ情報信号IMG_IFと第3イメージ信号IMG3は、同時に再構成回路124に入力される。しかしながら、本発明の実施形態は、それに限定されるものではなく、イメージ情報信号IMG_IFと第3イメージ信号IMG3は、ユーザが意図する時間間隔で再構成回路124に入力されることも可能である。
【0060】
例えば、メモリ160は、DRAM、SRAMのような揮発性メモリ、またはPRAM、ReRAM、フラッシュメモリのような不揮発性メモリである。
【0061】
図10は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを概略的に示すブロック図であり、図11は、図10のイメージ信号プロセッサの高周波分解回路(high frequency decomposition circuit)を概略的に示すブロック図である。
【0062】
図10を参照すれば、イメージ信号プロセッサ120は、ダウンスケーリング回路125、第1ガンマ補正回路127-5、第2ガンマ補正回路127-6、アップスケーリング回路127-7、イメージ処理エンジン122、高周波分解回路127-80及び高周波再構成アップスケーリング回路170を含みうる。
【0063】
ダウンスケーリング回路125は、入力イメージ信号IIMGをダウンスケーリングし、第1イメージ信号IMG1を生成することができる。第1イメージ信号IMG1は、イメージ処理エンジン122、第1ガンマ補正回路127-5及び第2ガンマ補正回路127-6それぞれに入力可能である。イメージ処理エンジン122は、第2イメージ信号IMG2を生成し、第1ガンマ補正回路127-5は、第5イメージ信号IMG5を生成し、第2ガンマ補正回路127-6は、第7イメージ信号IMG7を生成する。アップスケーリング回路127-7は、第5イメージ信号IMG5をアップスケーリングし、第6イメージ信号IMG6を生成することができる。高周波分解回路127-80は、第6イメージ信号IMG6と第7イメージ信号IMG7とを、ガウシアンフィルタリング(Gaussian filtering)及び差分を行い、イメージ情報信号IMG_IFを生成することができる。高周波再構成アップスケーリング回路170は、第2イメージ信号IMG2とイメージ情報信号IMG_IFとを再構成及びアップスケーリングし、出力イメージ信号OIMGを生成することができる。出力イメージ信号OIMGの解像度は、入力イメージ信号IIMGの解像度と同一であり、出力イメージ信号OIMGの解像度は、ディスプレイに表示されるために、再構成回路124を通過した後で調節可能である。イメージ処理エンジン122は、ユーザが目的とするイメージ処理を遂行することができる。
【0064】
第1ガンマ補正回路127-5及び第2ガンマ補正回路127-6は、ハードウェアの非線形的な特性を緩和するために、映像の全体的な輝度(luminance)を補正する役割を行うことができる。すなわち、第1ガンマ補正回路127-5及び第2ガンマ補正回路127-6は、ダウンスケーリング回路125でダウンスケーリングによって発生しうる第1イメージ信号IMG1の輝度に係わる損失を補正することができる。
【0065】
アップスケーリング回路127-7が生成する第6イメージ信号IMG6の解像度は、入力イメージ信号IIMGの解像度と同一でありうる。
【0066】
図11を参照すれば、高周波分解回路127-80は、第1ガウシアンフィルタ(First Gaussian filter)127-81、第2ガウシアンフィルタ(Second Gaussian filter)127-82及び複数の差分回路127-83、127-84、127-85を含みうる。ガウシアンフィルタは、ガウシアン分布関数を近似して生成したフィルタマスクを使用するフィルタリング技法であり、ガウシアン分布は、正規分布形状であり、ガウシアンフィルタは、ノイズを除去する役割を行うことができる。第1ガウシアンフィルタ127-81と第2ガウシアンフィルタ127-82とのサイズは異なりうる。例えば、第1ガウシアンフィルタ127-81のサイズは5×5であり、第2ガウシアンフィルタ127-82のサイズは3×3である。
【0067】
高周波分解回路127-80は、第7イメージ信号IMG7と、第1ガウシアンフィルタ127-81及び第2ガウシアンフィルタ127-82を通過した第7イメージ信号IMG7とを、差分回路127-84、127-85による図11のような差分過程を介し、Medium HF、Fine HFを生成することができる。第6イメージ信号IMG6と第7イメージ信号IMG7との差分を取り、Residual HFを生成することができ、Fine HF、Medium HF及びResidual HFを介し、補正情報を含む高周波成分(Merged HF)を抽出することができる。
【0068】
アップスケーリング回路127-7及びダウンスケーリング回路125の位置は、イメージ信号プロセッサ120、イメージ信号プロセッサ120の動作方法、及びアプリケーションプロセッサ200における設計によっても変わり、ダウンスケーリング回路125の位置も変わりうる。
【0069】
図12は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの動作方法を示すフローチャートである。
【0070】
図12を参照すれば、イメージ信号プロセッサ120(図1)は、入力イメージ信号IIMGを受信することができる(S10)。例えば、イメージセンサ110(図1)は、入力イメージ信号IIMGを生成することができ、入力イメージ信号IIMGは、イメージ信号プロセッサ120に入力可能である。
【0071】
イメージ信号プロセッサ120は、入力イメージ信号IIMGをダウンスケーリングし、第1イメージ信号IMG1を生成することができる(S20)。例えば、入力イメージ信号IIMGをダウンスケーリングした結果、第1イメージ信号IMG1のデータ量は、入力イメージ信号IIMGのデータ量よりも少ない。
【0072】
イメージ信号プロセッサ120は、第1イメージ信号IMG1をイメージ処理し、第2イメージ信号を生成することができる(S30)。例えば、第1イメージ信号IMG1は、複数のイメージ処理モジュールを含んでいるイメージ処理エンジン122によってイメージ処理可能である。
【0073】
イメージ信号プロセッサ120は、第2イメージ信号IMG2をアップスケーリングし、第3イメージ信号IMG3を生成することができる(S40)。例えば、アップスケーリングにより、第3イメージ信号IMG3の解像度は、第2イメージ信号IMG2の解像度より高く、入力イメージ信号IIMGの解像度と同一でありうる。
【0074】
イメージ信号プロセッサ120は、第1イメージ信号IMG1をアップスケーリングし、第4イメージ信号IMG4を生成することができる(S50)。例えば、アップスケーリングにより、入力イメージ信号IIMGの解像度と、第4イメージ信号IMG4の解像度とは同一でありうる。
【0075】
イメージ信号プロセッサ120は、入力イメージ信号IIMGから、第3イメージ信号IMG3の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成することができる(S60)。例えば、第4イメージ信号IMG4及び入力イメージ信号IIMGに対し、輝度向上、鮮明度向上、適応フィルタリング及びノイズ低減フィルタリングのうち少なくとも1つの処理を遂行することにより、第3イメージ信号IMG3の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成することができる。第3イメージ信号IMG3の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成する段階は、前記処理に限定されず、スケーリング及びイメージ処理段階において、多様な理由によって発生する画質劣化に係わるイメージ情報を抽出する相異なる複数の処理段階が含まれることが可能である。そして、イメージ情報信号IMG_IFには、スケーリング及び/またはイメージ処理によって発生した画質劣化を補正するための原本イメージの高周波成分が含まれうる。
【0076】
イメージ信号プロセッサ120は、第3イメージ信号IMG3とイメージ情報信号IMG_IFとを再構成し、出力イメージ信号OIMGを生成することができる(S70)。例えば、出力イメージ信号OIMGを生成する段階は、イメージ情報信号IMG_IFに対し、放射補正及び利得制御のうち少なくとも1つの処理を遂行する段階を含みうる。
【0077】
前記のような一連の段階を介し、電力消費、データバンド幅及び画質劣化を最小化し、多様なイメージ処理が可能である。
【0078】
図13は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサの動作方法を示すフローチャートである。
【0079】
図13を参照すれば、イメージ信号プロセッサ120(図1)は、原本イメージ信号RIMGを受信することができる(S11)。例えば、イメージセンサ110(図1)は、原本イメージ信号RIMGを生成することができ、原本イメージ信号RIMGは、イメージ信号プロセッサ120に入力可能である。
【0080】
イメージ信号プロセッサ120は、原本イメージ信号RIMGを、原本イメージ信号RIMGの色空間と異なる色空間を有する入力イメージ信号IIMGに変換することができる(S12)。例えば、変換によって生成された入力イメージ信号IIMGは、原本イメージ信号RIMGより多いデータ量を有することができる。そして、原本イメージ信号RIMGは、ベイヤーパターンであり、入力イメージ信号IIMGは、RGBパターンまたはYUVパターンである。
【0081】
イメージ信号プロセッサ120は、入力イメージ信号IIMGをダウンスケーリングし、第1イメージ信号IMG1を生成することができる(S20)。例えば、入力イメージ信号IIMGをダウンスケーリングした結果、第1イメージ信号IMG1のデータ量は、入力イメージ信号IIMGのデータ量よりも少ない。
【0082】
イメージ信号プロセッサ120は、第1イメージ信号IMG1をイメージ処理し、第2イメージ信号を生成することができる(S30)。例えば、第1イメージ信号IMG1は、複数のイメージ処理モジュールを含んでいるイメージ処理エンジン122によってイメージ処理可能である。
【0083】
イメージ信号プロセッサ120は、第2イメージ信号IMG2をアップスケーリングし、第3イメージ信号IMG3を生成することができる(S40)。例えば、アップスケーリングにより、第3イメージ信号IMG3の解像度は、第2イメージ信号IMG2の解像度より高く、入力イメージ信号IIMGの解像度と同一でありうる。
【0084】
イメージ信号プロセッサ120は、第1イメージ信号IMG1をアップスケーリングし、第4イメージ信号IMG4を生成することができる(S50)。例えば、アップスケーリングにより、入力イメージ信号IIMGの解像度と、第4イメージ信号IMG4の解像度とは同一でありうる。
【0085】
イメージ信号プロセッサ120は、第4イメージ信号IMG4及び入力イメージ信号IIMGから、第3イメージ信号IMG3の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成することができる(S60)。例えば、第4イメージ信号IMG4及び入力イメージ信号IIMGに対し、輝度向上、鮮明度向上、適応フィルタリング及びノイズ低減フィルタリングのうち少なくとも1つの処理を遂行し、第3イメージ信号IMG3の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成することができる。第3イメージ信号IMG3の画質劣化に係わる情報を抽出し、イメージ情報信号IMG_IFを生成する段階は、前記処理に限定されず、イメージ処理過程におけるスケーリング及びイメージ処理段階において、多様な理由によって発生する画質劣化に係わるイメージ情報を抽出する相異なる複数の処理段階が含まれることが可能である。そして、イメージ情報信号IMG_IFには、スケーリング及び/またはイメージ処理によって発生した画質劣化を補正するための原本イメージの高周波成分が含まれうる。
【0086】
イメージ信号プロセッサ120は、第3イメージ信号IMG3とイメージ情報信号IMG_IFとを再構成し、出力イメージ信号OIMGを生成することができる(S70)。例えば、出力イメージ信号OIMGを生成する段階は、イメージ情報信号IMG_IFに対し、放射補正及び利得制御のうち少なくとも1つの処理を遂行する段階を含みうる。
【0087】
前記のような一連の段階を介し、電力消費、データバンド幅及び画質劣化を最小化し、多様なイメージ処理が可能である。
【0088】
図14は、本発明の例示的な実施形態によるアプリケーションプロセッサを示すブロック図である。
【0089】
図14を参照すれば、アプリケーションプロセッサ200は、メインプロセッサ210、RAM(Random Access Memory)220、圧縮エンコーダ230、イメージ信号プロセッサ120、不揮発性メモリインターフェース250、カメラインターフェース260、メモリインターフェース270及びディスプレイインターフェース280を含みうる。アプリケーションプロセッサ200の各構成要素210、220、230、120、250、260、270、280は、バス290を介して互いにデータを送受信することができる。
【0090】
メインプロセッサ210は、アプリケーションプロセッサ200の全般的な動作を制御することができる。メインプロセッサ210は、例えば、CPU、マイクロプロセッサなどによって具現され、実施形態によって、2つ以上の独立したプロセッサ(または、コア)を有する1つのコンピューティングコンポーネント(computing component)、すなわち、マルチコアプロセッサ(multi-core processor)によって具現されてもよい。メインプロセッサ210は、RAM 220(または、ROM)に保存されたプログラム及び/またはデータを処理または実行させることができる。
【0091】
RAM 220は、プログラム、データ及び/または命令(instructions)を一時的に保存することができる。実施形態によって、RAM 220は、DRAMまたはSRAMによって具現されうる。RAM 220は、インターフェース250、260、270、280を介して入出力されるか、あるいはイメージ信号プロセッサ120またはメインプロセッサ210が生成するイメージを一時的に保存することができる。
【0092】
実施形態において、アプリケーションプロセッサ200は、ROM(read only memory)をさらに具備してもよい。ROMは、持続的に使用されるプログラム及び/またはデータを保存することができる。ROMは、EPROM(erasable programmable ROM)またはEEPROM(electrically erasable programmable ROM)などによって具現されうる。
【0093】
不揮発性メモリインターフェース250は、不揮発性メモリ装置255から入力されるデータ、または不揮発性メモリに出力されるデータをインターフェーシングすることができる。不揮発性メモリ装置255は、例えば、メモリカード(MMC(multimedia card)、eMMC(embedded MMC)、SD(secure digital)、micro SD)などによって具現されうる。
【0094】
カメラインターフェース260は、アプリケーションプロセッサ200の外部に位置したカメラ265から入力されるデータ(例えば、原本イメージ信号RIMG、または入力イメージ信号IIMG)をインターフェーシングすることができる。カメラ265は、複数の光感知素子を利用して撮影したイメージに対するデータを生成することができる。カメラインターフェース260を介して受信される原本イメージ信号RIMGは、イメージ信号プロセッサ120に提供されるか、あるいはメモリインターフェース270を介してメモリ130に保存される。
【0095】
メモリインターフェース270は、アプリケーションプロセッサ200の外部にあるメモリ130から入力されるデータ、またはメモリ130に出力されるデータをインターフェーシングすることができる。実施形態によって、メモリ130は、DRAMやSRAMなどの揮発性メモリ、またはReRAM、PRAMやNANDフラッシュなどの不揮発性メモリによって具現される。
【0096】
ディスプレイインターフェース280は、ディスプレイ装置140に出力されるデータ(例えば、出力イメージ信号OIMG)をインターフェーシングすることができる。ディスプレイ装置140は、イメージに対するデータを、LCD(liquid-crystal display)、AMOLED(active matrix organic light emitting diodes)などのディスプレイを介して出力することができる。
【0097】
圧縮エンコーダ230は、イメージをエンコーディングし、エンコーディングされたイメージ、すなわち、圧縮されたイメージを出力することができる。圧縮エンコーダ230は、イメージ信号プロセッサ120から出力される変換されたイメージ、またはメモリ130に保存された変換されたイメージをエンコーディングすることができる。実施形態において、圧縮エンコーダ230は、JPEGモジュールであり、JPEGモジュールは、JPEGフォーマットイメージを出力することができる。JPEGフォーマットイメージは、不揮発性メモリ装置255に保存可能である。
【0098】
イメージ信号プロセッサ120は、カメラ(または、イメージセンサ110)から提供されるイメージ、例えば、原本イメージ信号RIMGまたは入力イメージ信号IIMGに対し、イメージ処理を遂行することにより、イメージ処理されたイメージ信号を生成し、イメージ処理されたイメージをメモリ130に保存するか、あるいは変換されたイメージをスケーリングし、スケーリングされたイメージをディスプレイ装置140に提供することができる。
【0099】
図15は、本発明の例示的な実施形態によるアプリケーションプロセッサのイメージ信号プロセッサ及びメモリを示すブロック図である。
【0100】
アプリケーションプロセッサ200は、イメージ信号プロセッサ120及びメモリ160を含みうる。イメージ信号プロセッサ120は、分解回路121、イメージ処理エンジン122及び再構成回路124を含みうる。
【0101】
イメージ信号プロセッサ120に含まれた分解回路121で生成されたイメージ情報信号IMG_IFは、イメージ信号プロセッサ120の外部に位置したメモリ160に保存され、第2イメージ信号IMG2が再構成回路124に入力されるタイミングに合わせて、再構成回路124へ伝送可能である。
【0102】
例えば、メモリ160は、DRAM、SRAMのような揮発性メモリ、またはPRAM、ReRAM、フラッシュメモリのような不揮発性メモリである。
【0103】
図16は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを含むイメージセンサを示すブロック図である。
【0104】
イメージセンサ110は、光学レンズLSを介して入射されたオブジェクト(object)の光信号をイメージデータに変換することができる。イメージセンサ110は、イメージまたは光のセンシング機能を有する電子機器に搭載可能である。例えば、イメージセンサ110は、デジタルスチールカメラ、デジタルビデオカメラ、スマートフォン、ウェアラブル機器、IoT機器、タブレットPC、PDA、PMP、ナビゲーション装置のような電子機器に搭載可能である。また、イメージセンサ110は、車両、家具、製造設備、ドア、各種計測機器などに部品として備えられる電子機器に搭載可能である。
【0105】
図16を参照すれば、イメージセンサ110は、ピクセルアレイ10、リードアウト回路11及びイメージ信号プロセッサ120を含みうる。実施形態において、ピクセルアレイ10、リードアウト回路11及びイメージ信号プロセッサ120は、1つの半導体チップまたは半導体モジュールとして具現可能である。実施形態において、ピクセルアレイ10及びリードアウト回路11は、1つの半導体チップとして具現され、イメージ信号プロセッサ120は、他の1つの半導体チップとして具現可能である。
【0106】
ピクセルアレイ10は、例えば、CCDまたはCMOSなどの光電変換素子によって具現され、その他にも多様な種類の光電変換素子によって具現可能である。ピクセルアレイ10は、受信される光信号(光)を電気信号に変換する複数のセンシングピクセルPXsを含み、複数のセンシングピクセルPXsは、行列に配列可能である。複数のセンシングピクセルPXsそれぞれは、光感知素子を含む。例えば、光感知素子は、フォトダイオード、有機フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトゲートまたは埋め込みフォトダイオード(pinned photodiode)などを含みうる。
【0107】
リードアウト回路11は、ピクセルアレイ10から受信される電気信号を、イメージデータに変換することができる。リードアウト回路11は、電気信号を増幅し、増幅された電気信号をアナログ・デジタル変換することができる。リードアウト回路11で生成されるイメージデータは、ピクセルアレイ10の複数のセンシングピクセルPXsに対応する複数のピクセルを含みうる。ここで、ピクセルアレイ10のセンシングピクセルPXsは、受信される光による信号を生成する物理的構造物であり、イメージデータに具備されるピクセルは、センシングピクセルPXsに対応するデータを示す。リードアウト回路11は、ピクセルアレイ10と共にセンシングコアを構成することができる。
【0108】
リードアウト回路11とイメージ信号プロセッサ120との間に、図7のデータ変換部150が追加されてもよい。データ変換部150は、リードアウト回路11から出力される原本イメージ信号RIMGを、原本イメージ信号RIMGと解像度は同一であり、データ量がさらに多い入力イメージ信号IIMGに変換することができる。または、データ変換部150により、原本イメージ信号RIMGと色空間が異なる入力イメージ信号IIMGに変換することができる。例えば、原本イメージ信号RIMGは、ベイヤーパターンであり、入力イメージ信号IIMGは、RGBパターンまたはYUVパターンである。
【0109】
イメージ信号プロセッサ120は、リードアウト回路11から出力されるイメージデータ、すなわち、原本イメージデータに対し、イメージ処理を遂行することができる。例えば、イメージ信号プロセッサ120は、イメージデータに対し、バッドピクセル補正(bad pixel correction)、リモザイク(remosaic)、ノイズ除去などのイメージ処理を遂行することができる。
【0110】
前記イメージ処理過程において発生しうる、スケーリング及びイメージ処理による画質劣化を最小化するために、イメージ信号プロセッサ120は、図2のように、分解回路121、イメージ処理エンジン122及び再構成回路124を含みうる。分解回路121は、図7のように、ダウンスケーリング回路125、第2アップスケーリング回路126及び補正情報生成回路127を含みうる。補正情報生成回路127は、画質劣化を補正可能な情報を含むイメージ情報信号IMG_IFを生成することができる。再構成回路124では、入力イメージ信号IIMGより画質が低下した第3イメージ信号IMG3を、イメージ情報信号IMG_IFを介して再構成することにより、画質劣化が最小化した出力イメージ信号OIMGを生成することができる。
【0111】
図17は、本発明の例示的な実施形態によるイメージ信号プロセッサを含む携帯用端末機を示すブロック図である。
【0112】
図17を参照すれば、本発明の例示的な実施形態による携帯用端末機1000は、イメージ処理システム100、無線送受信部1200、オーディオ処理部1300、不揮発性メモリ装置1500、ユーザインターフェース1600及びコントローラ1700を含みうる。
【0113】
イメージ処理システム100は、レンズ1110、イメージセンサ110、ディスプレイ装置140、メモリ130及びイメージ信号プロセッサ120を含みうる。実施形態に示されたように、イメージ信号プロセッサ120は、コントローラ1700の一部として具現されてもよい。
【0114】
イメージ信号プロセッサ120は、イメージセンサ110から提供されるイメージ、例えば、入力イメージ信号IIMG(または、原本イメージ信号RIMG)に対し、イメージ処理を遂行することにより、変換されたイメージを生成することができ、このとき、本発明によるイメージ信号プロセッサ120により、イメージ処理過程における消費電力、データバンド幅及び画質劣化を最小化することができる。また、本発明のイメージ処理による変換されたイメージをメモリ130に保存するか、あるいは変換されたイメージをスケーリングし、スケーリングされたイメージをディスプレイ装置140に提供することができる。
【0115】
無線送受信部1200は、アンテナ1210、トランシーバ1220及びモデム1230を含む。オーディオ処理部1300は、オーディオプロセッサ1310、マイク1320及びスピーカ1330を含みうる。不揮発性メモリ装置1500は、メモリカード(MMC、eMMC、SD、micro SD)などとして提供されうる。
【0116】
ユーザインターフェースは、キーボード、カーテンキーパネル、タッチパネル、指紋センサ、マイクなど、ユーザ入力を受信可能な多様な装置によって具現されうる。ユーザインターフェースは、ユーザ入力を受信し、受信されたユーザ入力に対応する信号をコントローラ1700に提供することができる。
【0117】
コントローラ1700は、携帯用端末機1000の全般的な動作を制御し、アプリケーションプログラム、オペレーティングシステムなどを駆動するSoC(system-on-chip)として提供されうる。SoCで駆動されるオペレーティングシステムのカーネル(kernel)が、入出力スケジューラ(I/O scheduler)及び不揮発性メモリ装置1500を制御するための装置ドライバを含みうる。
【0118】
以上のように、図面と明細書で例示的な実施形態が開示された。本明細書において、特定用語を使用して実施形態が述べられたが、それは、単に本発明の技術的思想を説明するための目的で使用されたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたものではない。従って、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、それらから様々な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。従って、本発明の真の技術的な保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により決まらなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明は、例えば、イメージ信号処理関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0120】
120 イメージ信号プロセッサ
121 分解回路
122 イメージ処理エンジン
124 再構成回路
IIMG 入力イメージ信号
IMG1 第1イメージ信号
IMG2 第2イメージ信号
IMG_IF イメージ情報信号
OIMG 出力イメージ信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17