(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023072678
(43)【公開日】2023-05-24
(54)【発明の名称】自動車
(51)【国際特許分類】
E05F 15/63 20150101AFI20230517BHJP
E05F 15/77 20150101ALI20230517BHJP
E05F 15/75 20150101ALI20230517BHJP
B60J 5/04 20060101ALI20230517BHJP
E05B 49/00 20060101ALN20230517BHJP
【FI】
E05F15/63
E05F15/77
E05F15/75
B60J5/04 C
E05B49/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022179185
(22)【出願日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】102021000028820
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】519463178
【氏名又は名称】フェラーリ エッセ.ピー.アー.
【氏名又は名称原語表記】FERRARI S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Via Emilia Est, 1163, 41100 MODENA, Italy
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルカ ドゥシーニ
【テーマコード(参考)】
2E052
2E250
【Fターム(参考)】
2E052AA09
2E052BA02
2E052BA06
2E052CA06
2E052CA07
2E052DA04
2E052DA06
2E052EA03
2E052EB06
2E052EC01
2E052LA02
2E250AA21
2E250BB08
2E250DD06
2E250FF25
2E250FF27
2E250FF35
2E250HH01
2E250JJ03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】盗難時の安全性、及び自動車の周囲の人又は物体の安全性を損なうことなく自動車の外側からドアを快適に開扉するドア開扉装置を提供する。
【解決手段】自動車1は、本体2と、閉鎖形態と開放形態との間で、自動車1の側部に面する軸を中心に回動できるように、本体2にヒンジ結合されたサイドドア4と、ドアを閉鎖形態から開放形態へと移行させるように制御可能な、電動式開扉装置5と、自動車1の外部からのドア4に対する開扉要求コマンドを受信する、コマンド受信手段7と、開扉要求コマンドに応答して、ドア4が閉鎖形態から開放形態に向かって回動するために、開扉装置5を制御するように構成された、制御ユニット(ECU)と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車(1)であって、
本体(2)と、
前記自動車(1)の側方に面する軸を中心にして、閉鎖形態と開放形態との間で回動可能であるように、前記本体(2)にヒンジ止めされた、サイドドア(4)と、
前記ドア(4)を前記閉鎖形態から前記開放形態に向かって移行させるように制御可能な、電動式開扉装置(5)と、
前記自動車(1)の外部からの、前記ドア(4)に対する開扉要求コマンドを受信する、コマンド受信手段(7)と、
前記ドア(4)が、前記開扉要求コマンドに応答して前記閉鎖形態から前記開放形態に向かって回動するように、前記開扉装置(5)を制御するように構成された、制御ユニット(ECU)と、
を備える自動車。
【請求項2】
ユーザ(U)が前記ドア(4)を把持し、その結果、前記ドア(4)を前記閉鎖形態から前記開放形態に向かって回動させることを可能にするのに適した、認識可能な部分が前記ドア(4)の外部にない、請求項1に記載の自動車。
【請求項3】
前記制御ユニット(ECU)が前記開扉要求コマンドに応答して、前記ドア(4)が前記閉鎖形態から、前記開放形態と前記閉鎖形態との間の中間的プレゼンタ形態へと回動するように、前記開扉装置(5)を制御するように構成される、請求項1に記載の自動車。
【請求項4】
前記コマンド受信手段(7)が、前記自動車(1)の外側から触知可能な部材を備える、請求項1に記載の自動車。
【請求項5】
前記コマンド受信手段(7)が、電磁信号受信機を備える、請求項1に記載の自動車。
【請求項6】
前記開扉装置(5)が、
前記制御ユニット(ECU)によって制御可能なモータ(10)と、
前記ドア(4)に横方向の推力を及ぼすように前記モータ(10)によって動作可能な、押圧アセンブリ(11)と、を備え、
前記押圧アセンブリ(11)が、
直進方向(A)に沿って並進移動可能な、少なくとも1つの推力部(12)と、
前記モータ(10)の出力に応答して前記推力部(12)が並進し、それによって推力を及ぼすように、前記モータ(10)の出力を前記推力部(12)に伝達するように構成された動力伝達装置と、を備える、請求項1に記載の自動車。
【請求項7】
前記直進方向(A)が、実質的に前記自動車(1)の前進方向に沿って延在する、請求項6に記載の自動車。
【請求項8】
前記押圧アセンブリ(11)が、固定された構造体(15)及び湾曲したアーム(14)を備え、前記アーム(14)が、
前記ドア(4)に固定された第1の端部(14a)と、
前記直進方向(A)を横切るヒンジ軸(B)を中心として、前記構造体(15)にヒンジ止めされた第2の端部(14b)と、を備え、
前記推力部(12)の並進に応答して前記アーム(14)が回動するように、前記推力部(12)が前記アーム(14)に結合される、請求項6に記載の自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本特許出願は、2021年11月12日に出願されたイタリア特許出願第102021000028820号の優先権を主張し、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、自動車、例えばスポーツカーに関し、より詳細には、そのドア及び関連するドア開扉装置に関する。
【背景技術】
【0003】
周知のように、自動車のドアは、ドアハンドルを介して外部から手動で開かれ、通常、ドアハンドルにはドアのロックをロック解除するための手動制御機構、例えばボタン又はレバーも含まれる。
【0004】
一般的に言えば、既知の自動車は、盗難時の安全性、及び自動車の周囲の人又は物体の安全性を損なうことなく、自動車の外側からドアを開かなければならないときの、特にドア開扉の快適性を高めることによって、改善される必要がある。
【0005】
本発明の目的は、好ましくは単純かつ効果的な方法で、上述した必要性のうちの少なくとも1つを満たすことである。
【発明の概要】
【0006】
上述の目的は、請求項1に記載の自動車によって到達される。
【0007】
各従属請求項は、本発明の特定の実施形態を定義する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下、本発明をよりよく理解できるように、本発明の一実施形態を、非限定的な実施例として、添付の図面を参照して説明する。
【0009】
【
図2】
図1の自動車の細部を、より大きな縮尺で示す図である。
【
図2a】特に、開放状態のプレゼンタ形態で示されたドア部分を含む、自動車の部位の更なる斜視図である。
【
図3】
図3は、閉鎖形態にあるドアの更なる斜視図である。
【
図4】
図4は、開放形態、とりわけ完全な開放形態にあるドアの更なる斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1において、参照符号1は、全体として自動車を示すために使用される。
【0011】
自動車1は、本体2、並びに複数のサイドドア、特にフロントサイドドア3及びリアサイドドア4を備える。
【0012】
ドア3、4はそれぞれ、車両の側部、特にドア3、4が位置するのと同じ側部、すなわちユーザUが
図1に示されている側部に向かって、軸を中心に回動することができるように、本体2にヒンジ止めされている。言い換えれば、この軸は実質的に垂直であり、これは、垂直方向に対する軸の傾斜が、例えば0°~30°の範囲であり得ることを意味する。
【0013】
図1では、ドア3、4は閉鎖形態で示されている。ドア3、4はそれぞれ、閉鎖形態と開放形態、例えば
図4のような完全な開放形態との間で、回動することができる。
【0014】
以下、簡潔にするために、ドア3、4のうちの1つのみ、具体的にはドア4を参照するが、以下に開示される情報は、ドア3に代替的又は追加的に適用され得るものと見做す。
【0015】
自動車1は、ドア4を開放するために、
図1に概略的に示される開扉装置5を備える。
【0016】
この開扉装置5は電動式であり、ドア4を閉鎖形態から開放形態へと移行させるように制御可能である。
【0017】
更に、開扉装置5はまた、ドア4を閉じるように、すなわちドア4を開放形態から閉鎖形態へと移行させるように、好都合に制御可能である。
【0018】
言い換えれば、開扉装置5は、自律的に、すなわちユーザUの介入なしにドア4を動かす。
【0019】
開扉装置5に加えて、自動車1はまた、閉鎖形態でドア4をロックし、この閉鎖形態でロックされたドア4を更にロック解除するように制御可能な、ロック装置6を備えることができる。例えば、ロック装置6は、本明細書に示されていない遠隔操作を用いて、ユーザUによって制御することができる。
【0020】
開扉装置5を作動させるために、自動車1は、自動車1の外部からのドア4に対する開扉要求コマンドを受信するように構成された、コマンド受信装置7を備える。
【0021】
具体的には、装置7は、自動車1の外側から触れられる部材、例えば
図2においてはっきりと分かる、レバーを備える。あるいは、この触知可能部材は、ボタン、若しくは、例えば容量性又は誘導性タイプなどのタッチセンシティブ面、あるいは熱感面であってもよい。触知可能部材は、本体2に結合されることが好ましい。更に、触知可能部材は、好都合にはドア4から分離されている。
【0022】
したがって、この場合、開扉要求コマンドは、
図2に示すように、装置7に触れるユーザUからもたらされる。
【0023】
これに限定されるわけではないが、事実として、装置7は電磁信号受信機を備えることができる。したがって、この開扉要求コマンドは、ユーザUの対応するコマンドに従う、例えばリモコン、携帯電話などの電子デバイスによって発せられる、例えば電磁信号とすることができる。
【0024】
自動車1は、装置5,7に結合された、制御ユニットECUを更に備える。
【0025】
この制御ユニットECUは、装置7によって受信された開扉要求コマンドに応答して、ドア4が閉鎖形態から開放形態に向かって回動するために、開扉装置5を制御するように構成される。
【0026】
制御ユニットECUは、例えば、本明細書に示されておらず、制御ユニットECUに結合された適切な装置からもたらされる閉鎖要求コマンドに基づいて、ドア4が反対方向、すなわち開放形態から閉鎖形態に向かって回動するために、開扉装置5を制御するように構成することもできる。
【0027】
より正確には、制御ユニットECUは、ドア4が開放形態、特に完全な開放形態と閉鎖形態との間の中間的形態に達するように、開扉装置5を制御する。
【0028】
この中間的形態は、特に
図2aに示されている。中間的形態は、プレゼンタ形態、又はより正確に言えば開放状態のプレゼンタ形態であり、これは、ドア4が、ヒンジ止めされた側とは反対側の端部4aを、ユーザUに露出させるのに十分な角度だけ、わずかに開いていることを意味する。
【0029】
より正確には、閉鎖形態から中間的形態まで、ドア4は、2°~20°の範囲、好ましくは5°の角度だけ回動する。
【0030】
言い換えれば、
図2aに示すように、ドア4が中間的形態で開くことで、ユーザUが本体2とドア4との間に手を差し込むことが可能となり、その結果、ユーザUはドア4、より正確には端部4aを手動で押す、又は把持することができる。そうすることによって、ユーザUは、ドア4を開放形態に向かって動かすことができる。
【0031】
このようにして、ドア4には、ユーザUがドア4を動かすことのできる、ハンドル又は把持可能要素が不要となる。
【0032】
それどころか、ドア4の外部には、ユーザがドア4を把持すること、及び/又はドア4を閉鎖形態から開放形態へと回動させることを可能にする、又は容易にするように設計された、ハンドル、把持可能要素、又は把持可能部分がない。
【0033】
例えば、ドア4は、いかなる種類の凹凸も有さずに、ユーザUがドアを、具体的には自動車1の外側から把持することを可能にする、外部表面4bを有する。ユーザUは、表面4bに対して手のひらを置くか、または押すことしかできない。一方、ユーザUは、ドア4を把持することができず、その凹部に指を差し込むことができない。
【0034】
表面4bは、角のない連続面のようなものである。更に、表面4bは、自動車1の本体2、又は外部本体と連続する、同一平面上にある。
【0035】
装置5は、制御ユニットECUによって制御可能なモータ10、例えば電気モータ又は油圧モータを備える。実際、このモータ10は、制御ユニットECUに結合されている。言い換えれば、モータ10は、サーボモータである。
【0036】
モータ10は、回転モータ又はリニアモータとすることができる。
【0037】
特に、モータ10は、本体2に対して固定的な位置にある、本体2によって支持された、少なくとも1つの枠部、又は部分を備える。
【0038】
更に、装置5は、ドア4に推力を及ぼすように、モータ10によって動作可能な、押圧アセンブリ11を備える。
【0039】
この押圧アセンブリ11は、好都合には本体2によって支持される。
【0040】
押圧アセンブリ11は、多くの方法で製造することができ、ドア4に推力を及ぼすように設計された、1つ又は複数の動力伝達装置、運動系機構、伝動装置、多関節機構を含むことができる。
【0041】
例えば、押圧アセンブリ11は、モータ10の回転運動を、推力を及ぼす並進運動に変換するように構成された、クランクトレイン機構を含むことができる。
【0042】
更に、例えば、押圧アセンブリ11は、特に、1つ又は複数のプーリ、及び、例えば、プーリに巻き付けられたベルトを含む可撓性駆動部材を有する、伝動装置又は動力伝達装置などの、1つ又は複数の減速装置を含むことができる。
【0043】
このアセンブリ11によって及ぼされる推力は、横方向のものであり、より正確にはドア4に直交する。更に、アセンブリ11は、自動車1の内側から推力を及ぼす。
【0044】
この推力は、装置5がドア4を開放するために使用されるか、又は閉鎖するために使用されるかのそれぞれに基づいて、自動車1の外側及び内側の両方に向かって及ぼすことができる。誤解を避けるために、「開放」及び「閉鎖」という用語は、それぞれドア4を開放形態又は閉鎖形態へと移行させることを意味する。
【0045】
アセンブリ11は、少なくとも1つの押動部12を備え、この押動部は、直進軸すなわち方向Aに沿って、特に自動車1の前進方向に平行に、又は閉鎖形態におけるドア4の延伸方向に平行に、並進移動可能である。
【0046】
押動部12は、軸線Aに沿って並進移動可能に、本体2によって支持される。言い換えれば、この部分は、本体2に対する少なくとも1つの並進自由度で、本体2に対して拘束される。更に言い換えれば、押動部12は、すなわち軸線Aに沿った本体2に対して並進する。
【0047】
特に、軸線Aは、本体2に対して固定的である。
【0048】
更に、アセンブリ11は、好ましくは、動力伝達装置、例えば、モータ10が回転モータである場合にはクランクトレイン機構、又はモータがリニアモータである場合には直線ロッドを備え、モータ10の出力、例えばトルク又はその出力速度を押動部12に伝達するように構成され、その結果、押動部はモータ10の出力に応答して並進する。
【0049】
並進することによって、押動部12は、ドア4に横方向の推力を及ぼす。
【0050】
より詳細には、押動部12は、ドア4及び押動部12に結合された、アーム14によって推力を及ぼす。
【0051】
より正確には、アーム14はドア4に固定されている。
【0052】
特に、アセンブリ11は、アーム14がヒンジ止めされる構造体15を備える。より具体的には、構造体15は、本体2に対して固定される。
【0053】
押動部12は、構造体15によって支持されることが好ましい。
【0054】
アーム14は、ドア4に固定された端部14a、並びに、方向Aを横切る、より正確には方向Aに直交するヒンジ軸Bの周りで構造体15にヒンジ止めされた、端部14bを備える。
【0055】
アーム14に対する押動部12のこの結合は、方向Aに沿って押動部12が並進することで、軸Bを中心とするアーム14の回動を引き起こすようなものである。
【0056】
すなわち、アーム14は、押動部12の並進に応じて回動する。
【0057】
例えば、押動部12は、アーム14に固定することができる。
【0058】
押動部12は、端部14aと14bとの間の中間位置で、アーム14に結合される。
【0059】
したがって、押動部12は、方向Aに沿って並進することによって、中間位置でアーム14を押すことになる。そうすることによって、アーム14が軸Bの周りで回動することで、ドア4が押される。
【0060】
アーム14は、湾曲形状又はフック形状を有することが好ましい。言い換えれば、アーム14の形状は、その中間位置の領域における軸線Aに沿った押動部12の推力が、端部14aの領域においてドア4に及ぼされる横方向の推力に対応するようなものである。
【0061】
自動車1の動作は、
図3及び
図4によって説明される。
【0062】
図3では、ドア4は閉鎖形態にある。ユーザU又は適切な電子機器が開扉要求コマンドを送出すると、装置7がその開扉要求コマンドを受信する。
【0063】
このとき、制御ユニットECUは、開扉要求コマンドを受信したことを確認し、開扉装置5を制御する。
【0064】
開扉装置5は、ドア4を中間的プレゼンタ形態に移行させるように制御される。次いで、ユーザUは、
図4に示される開放形態に達するまで、ドア4を動かすことができる。
【0065】
図4に示すように、開扉装置5は、開放形態に達することを妨げない。実際、押動部12は、中間的プレゼンタ形態に対応する位置から、開放形態に対応する位置に向かって並進し続けることができ、その逆も同様である。
【0066】
制御ユニットECUは、ユーザUの介入なしに、モータ10によってドア4を開放形態、より正確には完全な開放形態に移行させるように、開扉装置5を制御することさえできる。
【0067】
したがって、制御ユニットECUによって制御される開扉装置5は、具体的にはモータ10を介して、ユーザUによって押されたドア4の動きに付随することができる。
【0068】
ドア4の開放とは逆の方法で、開扉装置5によってドア4を閉鎖することができる。
【0069】
すなわち、制御ユニットECUは、ドア4を閉鎖するように開扉装置5を制御することができる。
【0070】
ドア4の開放とは逆の振舞いであるドア4の閉鎖は、ドア4の開放から独立した方法で、考慮することもできる。言い換えれば、制御ユニットECUは、ドア4を開放するための開扉装置5の制御から独立して、ドア4を閉鎖するように開扉装置5を制御することができる。
【0071】
閉鎖中に、モータ10は、ドア4の閉鎖速度を調整するように制御することができる。例えば、制御ユニットECUは、ドア4の閉鎖速度が、ユーザUによって予め決定できる、又は選択することのできる最大値によって制限されるように、モータ10を制御することができる。例えば、この最大値の大きさの程度は0.8ラジアン毎秒である。
【0072】
特に、制御ユニットECUは、ユーザUの介入なしに、開扉装置5によって、特に中間的プレゼンタ形態から閉鎖形態に向かってドア4を漸進的に閉鎖させることを、制御することができる。
【0073】
したがって、この閉鎖は、2つの別個の独立した期間、すなわち、開放形態から中間的プレゼンタ形態への第1の移行期間、及び中間プレゼンタ形態から閉鎖形態への第2の移行期間において行うことができる。
【0074】
上記により、本発明による自動車1の利点は明らかである。
【0075】
ドア4の開放、及び必要に応じて閉鎖は、極めて簡単で安全な方法、かつ半自動的な方法で行われる。
【0076】
表面4b上にハンドル又は認識可能な部分がないことは、審美的観点及び技術的観点の両方で有利である。特に、自動車1は、それがないことで空気力学的な利益を得る。更に、盗難に関する安全性も向上する。また、ドア4の形状が必然的に単純化される。
【0077】
最後に、本発明による自動車1は、添付の特許請求の範囲に記載された保護の範囲を超えずに、変更し、かつ変形させることができる。
【外国語明細書】