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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073068
(43)【公開日】2023-05-25
(54)【発明の名称】照明制御装置及び照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/105 20200101AFI20230518BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20230518BHJP
【FI】
H05B47/105
H05B47/165
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021185890
(22)【出願日】2021-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】西辻 雄登
(72)【発明者】
【氏名】平崎 琢也
(72)【発明者】
【氏名】北崎 智基
(72)【発明者】
【氏名】橋本 瑠璃亜
(72)【発明者】
【氏名】仲井 俊介
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA10
3K273QA37
3K273QA39
3K273RA16
3K273RA17
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA28
3K273TA30
3K273TA31
3K273TA41
3K273TA64
3K273UA17
(57)【要約】
【課題】未検出の照明器具の位置を容易に特定することができる照明制御装置等を提供する。
【解決手段】照明制御装置10は、RDM通信規格に準拠している複数の照明器具30が配置されている実空間を模した配置図を表示する表示画面15aにおいて、複数の照明器具30のそれぞれの実空間位置に対応した位置座標に複数の照明器具30を示すそれぞれのアイコン30aを配置図上に表示する機能を有する表示制御部12と、制御処理部11とを備える。また、制御処理部11は、複数の照明器具30を制御するコントローラ20に対して、複数の照明器具30とRDM通信を試みる指示を出力する。そして、制御処理部11は、指示に応じてコントローラ20から取得した複数の照明器具30のうちの少なくとも一部の照明器具30のそれぞれに対応するRDM通信に関する情報と、複数の照明器具30のそれぞれの実空間位置に対応した位置座標を示す情報とを紐付ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RDM(Remote Device Management)通信規格に準拠している複数の照明器具が配置されている実空間を模した配置図を表示する表示画面において、前記複数の照明器具のそれぞれの実空間位置に対応した位置座標に前記複数の照明器具を示すそれぞれのアイコンを前記配置図上に表示する機能を有する表示制御部と、
制御処理部とを備え、
前記制御処理部は、
前記複数の照明器具を制御するコントローラに対して、前記複数の照明器具とRDM通信を試みる指示を出力し、
前記指示に応じて前記コントローラから取得した前記複数の照明器具のうちの少なくとも一部の照明器具のそれぞれに対応するRDM通信に関する情報と、前記複数の照明器具のそれぞれの実空間位置に対応した前記位置座標を示す情報とを紐付ける
照明制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記表示画面において、前記コントローラが前記複数の照明器具に対してRDM通信を試みた結果、応答により検出された照明器具と、応答しなかった未検出の照明器具とに対応するそれぞれのアイコンの表示を変更する
請求項1に記載の照明制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記表示画面において、RDM通信を試みた結果、応答しなかった前記未検出の照明器具に対応するアイコンを、応答により前記検出された照明器具に対応するアイコンと異なる表示にする
請求項2に記載の照明制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記表示画面において、RDM通信を試みた結果、応答しなかった前記未検出の照明器具に対応するアイコンの色を変更する
請求項2又は3に記載の照明制御装置。
【請求項5】
前記制御処理部は、前記コントローラに対して、RDM通信によって点灯信号又は点滅信号を応答しなかった前記未検出の照明器具の周囲に配置されている照明器具に送信する指示を行う
請求項2~4のいずれか1項に記載の照明制御装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記点灯信号又は前記点滅信号を取得した照明器具の点灯又は点滅に連動して、前記未検出の照明器具の周囲に配置されている照明器具に対応するアイコンの表示を変更する
請求項5に記載の照明制御装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の照明制御装置と、
実空間に配置されている複数の照明器具と、
前記複数の照明器具を制御するコントローラと、
前記表示画面を有する表示装置とを備える
照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明制御装置及び照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、表示制御部を有する照明制御装置が開示されている。照明制御装置の表示制御部は、所属グループが選択された場合、設置位置と所属グループに関するグループ情報とに基づき、当該所属グループに属する照明器具と、いずれの所属グループにも属していない照明器具とのアイコンを照明器具の操作画面に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-106118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の照明制御装置では、未検出の照明器具に対して点灯等の操作を行うことができないため、未検出の照明器具の物理的な位置を発見し難いという課題がある。
【0005】
そこで、本開示では、未検出の照明器具の位置を容易に特定することができる照明制御装置及び照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明制御装置は、RDM(Remote Device Management)通信規格に準拠している複数の照明器具が配置されている実空間を模した配置図を表示する表示画面において、前記複数の照明器具のそれぞれの実空間位置に対応した位置座標に前記複数の照明器具を示すそれぞれのアイコンを前記配置図上に表示する機能を有する表示制御部と、制御処理部とを備え、前記制御処理部は、前記複数の照明器具を制御するコントローラに対して、前記複数の照明器具とRDM通信を試みる指示を出力し、前記指示に応じて前記コントローラから取得した前記複数の照明器具のうちの少なくとも一部の照明器具のそれぞれに対応するRDM通信に関する情報と、前記複数の照明器具のそれぞれの実空間位置に対応した前記位置座標を示す情報とを紐付ける。
【0007】
また、本開示の一態様に係る照明システムは、照明制御装置と、実空間に配置されている複数の照明器具と、前記複数の照明器具を制御するコントローラと、前記表示画面を有する表示装置とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の照明制御装置等によれば、未検出の照明器具の位置を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る照明システムを示すブロック図である。
図2図2は、複数の照明器具の位置座標及びDMX(Digital Multiplex)アドレス等を示す図である。
図3図3は、端末装置の表示画面に表示された配置図及び複数の照明器具のアイコンにおいて、複数の照明器具のアイコンを変更させる前の状態を示す模式図、複数の照明器具のアイコンを変更させた後の状態を示す模式図である。
図4図4は、実空間に配置した複数の照明器具を示す模式図である。
図5図5は、実施の形態に係る照明システムの処理動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ、ステップの順序等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。
【0011】
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されてはいない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0012】
(実施の形態)
<構成及び機能:照明システム1>
以下の実施の形態に係る照明システム1について説明する。
【0013】
図1は、実施の形態に係る照明システム1を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、照明システム1では、コントローラ20が複数の照明器具30のそれぞれと通信可能である。照明システム1では、複数の照明器具30がRDM(Remote Device Management)通信規格に準拠しており、コントローラ20が複数の照明器具30のそれぞれとRDM通信することができる。これにより、照明システム1では、コントローラ20が複数の照明器具30を一括して制御したり、コントローラ20が複数の照明器具30を個別に制御したりすることができる。
【0015】
また、照明システム1は、コントローラ20が複数の照明器具30のそれぞれとRDM通信可能か否か、つまりRDM通信によって複数の照明器具30のそれぞれを検出できるか否かを、一定期間ごとに確認する。これにより、複数の照明器具30の設置時にはRDM通信を行うことができていても、何らかの理由でRDM通信できなくなった照明器具30、つまり検出できなくなった未検出の照明器具30の有無を把握することができる。
【0016】
照明システム1は、照明制御装置10と、端末装置14と、コントローラ20と、複数の照明器具30とを備えている。
【0017】
[照明制御装置10]
照明制御装置10は、複数の照明器具30のそれぞれと通信できるか否かを確認するための指示を、コントローラ20に対して出力する。照明制御装置10は、指示に対する応答をコントローラ20から取得することで、複数の照明器具30の状態を把握することができる。
【0018】
照明制御装置10は、制御処理部11と、表示制御部12と、記憶部13とを備えている。
【0019】
制御処理部11は、RDM通信規格に準拠している複数の照明器具30を制御するコントローラ20に対して、複数の照明器具30とRDM通信を試みる指示を出力する。つまり、制御処理部11は、複数の照明器具30とコントローラ20とがRDM通信可能な状態であるか否かを確認するように、一定期間ごとに、複数の照明器具30とRDM通信を試みる指示をコントローラ20に出力する。これにより、コントローラ20が複数の照明器具30のそれぞれに対してRDM通信を試みることで、制御処理部11は、複数の照明器具30のうちの少なくとも一部の照明器具30のそれぞれに対応するRDM通信に関する情報をコントローラ20から取得する。
【0020】
ここで、RDM通信に関する情報には、照明器具30のDMXアドレス、照明器具30のID、照明器具30の情報、照明器具30のパラメータ等が含まれている。
【0021】
図2は、複数の照明器具30の位置座標及びDMXアドレス等を示す図である。図2では、制御処理部11は、RDM通信に関する情報のDMXアドレスと、位置座標を示す情報とを紐付ける場合を例示している。図3は、端末装置14の表示画面15aに表示された配置図及び複数の照明器具30のアイコン30aにおいて、複数の照明器具30のアイコン30aを変更させる前の状態を示す模式図、複数の照明器具30のアイコン30aを変更させた後の状態を示す模式図である。
【0022】
図1図3に示すように、制御処理部11は、指示に応じてコントローラ20から取得したRDM通信に関する情報と、複数の照明器具30のそれぞれのアイコン30aが有する実空間位置に対応した位置座標を示す情報とを紐付けている。
【0023】
具体的には、応答によりコントローラ20に検出された照明器具30については、制御処理部11は、RDM通信に関する情報と、表示画面15aに表示されており、当該RDM通信に関する情報を保有する照明器具30に対応するアイコン30aの位置座標とを紐付けている。
【0024】
また、コントローラ20に応答しなかった未検出の照明器具30については、制御処理部11は、コントローラ20からRDM通信に関する情報を取得しなくてもよい。この場合、記憶部13における複数の照明器具30のRDM通信に関する情報から未検出の照明器具30を抽出してもよい。また、コントローラ20に応答しなかった未検出の照明器具30については、制御処理部11は、コントローラ20から未検出の照明器具30のDMXアドレス含んだRDM通信に関する情報として取得してもよい。
【0025】
これにより、制御処理部11は、応答によりコントローラ20に検出された照明器具30と、コントローラ20に応答しなかった未検出の照明器具30とを把握することができる。
【0026】
また、制御処理部11は、応答しなかった未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30に対して、RDM通信によって点灯信号又は点滅信号を送信する指示をコントローラ20に行う。コントローラ20が応答しなかった未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30に対して点灯信号又は点滅信号を送信する。これにより、実空間において、図4のドットのハッチングで示すように、未検出の照明器具30の周囲に配置されている検出された照明器具30が点灯又は点滅状態となる。その結果、ユーザは、実空間における未検出の照明器具30を容易に認識することができる。図4は、実空間に配置した複数の照明器具30を示す模式図である。
【0027】
ここで、未検出の照明器具30の周辺に配置されている照明器具30とは、未検出の照明器具30の実空間位置を中心として所定距離内に存在する照明器具30、未検出の照明器具30から所定方向に存在する照明器具30等である。
【0028】
なお、制御処理部11は、未検出の照明器具30の実空間位置と、未検出の照明器具30の周辺に位置する照明器具30の実空間位置を抽出しているが、実空間位置の代わりに配置図上の位置座標を用いてもよい。この場合、未検出の照明器具30の周辺に位置する照明器具30とは、未検出の照明器具30の位置座標を中心として所定距離内に存在する照明器具30、未検出の照明器具30から所定方向に存在する照明器具30等である。
【0029】
表示制御部12は、複数の照明器具30が配置されている実空間を模した配置図を表示する表示画面15aにおいて、複数の照明器具30の実空間位置のそれぞれに対応した位置座標に複数の照明器具30を示すそれぞれのアイコン30aを配置図に表示する機能を有する。つまり、表示制御部12は、複数の照明器具30のそれぞれに対応するアイコン30aを、複数の照明器具30のそれぞれの実空間位置に対応するように配置図上に配置し、アイコン30a及び配置図を表示装置15の表示画面15aに表示させるように制御する。配置図には、実空間に配置されている複数の照明器具30のそれぞれの実空間位置と同様の配置となるように、複数の照明器具30を示すそれぞれのアイコン30aが配置される。
【0030】
配置図は、平面図又は立体図である。なお、配置図は、実空間を厳密に模した図でなくてもよく、実空間と異なる部分が存在していてもよい。
【0031】
位置座標は、照明器具30を示すアイコン30aに対応付けられ、配置図上の位置を示す座標である。位置座標は、二次元座標又は三次元座標である。
【0032】
図1及び図3に示すように、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、コントローラ20が複数の照明器具30に対してRDM通信を試みた結果、応答により検出された照明器具30と、応答しなかった未検出の照明器具30とに対応するそれぞれのアイコン30aの表示を変更する。図3では、応答により検出された照明器具30のアイコン30aは斜線のハッチングで示し、応答しなかった未検出の照明器具30のアイコン30aはドットのハッチングで示している。
【0033】
つまり、表示制御部12は、コントローラ20が複数の照明器具30に対してRDM通信を試みる前に対して、コントローラ20が複数の照明器具30に対してRDM通信を試みた後で、アイコン30aの表示を変更する。言い換えれば、表示制御部12は、コントローラ20が複数の照明器具30に対してRDM通信を試みない照明器具30に対しては、アイコン30aの表示を変更しない。
【0034】
また、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、RDM通信を試みた結果、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aを、応答により検出された照明器具30に対応するアイコン30aと異なる表示にする。例えば、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、RDM通信を試みた結果、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aの色を変更する。なお、表示制御部12は、RDM通信を試みた結果、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aの形状をさらに変更したり、アイコン30aの表示を点滅表示にさらに変更したりしてもよい。
【0035】
また、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aと、未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30に対応するアイコン30aとを線で囲んで表示させてもよく、所定領域上に表示させてもよい。例えば、図3の破線及びドットのハッチングで示すように、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aを中心として、点灯信号又は点滅信号が送信された照明器具30に対応するアイコン30a含めて線で囲んで表示してもよく、所定領域上に表示してもよい。
【0036】
記憶部13は、複数の照明器具30が配置されている配置図、複数の照明器具30に対応するアイコン30a、それぞれのアイコン30aが有する実空間位置に対応する位置座標を示す情報、複数の照明器具30のRDM通信に関する情報等を記憶する。また、記憶部13は、図2に示すように、複数の照明器具30のそれぞれに対応するRDM通信に関する情報と、複数の照明器具30のそれぞれの実空間位置に対応した位置座標を示す情報とを紐付けて保存している。
【0037】
図1に示すように、記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の一次記憶装置を含む。また、記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の二次記憶装置、SDカード等の三次記憶装置を含んでいてもよい。
【0038】
[端末装置14]
端末装置14は、ユーザが操作する操作端末であり、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等である。端末装置14は、表示装置15を有している。
【0039】
表示装置15は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。表示装置15は、配置図と複数の照明器具30に対応するアイコン30aとを表示画面15aに表示することができる。また、表示装置15は、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aの色を変更して表示することができる。また、表示装置15は、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aと、未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30に対応するアイコン30aとを線で囲んで表示したり、所定領域上に表示したりすることができる。また、表示装置15は、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aの色を変更して表示することができる。なお、表示装置15は、RDM通信を試みた結果、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aの形状をさらに変更して表示したり、アイコン30aの表示を点滅表示にさらに変更して表示したりすることもできる。
【0040】
[コントローラ20]
コントローラ20は、複数の照明器具30のそれぞれとRDM通信することで、複数の照明器具30を一括して制御したり、個別に制御したりすることができる。また、コントローラ20は、制御処理部11からの指示によって、複数の照明器具30に対してRDM通信を試みることで、その応答として、複数の照明器具30のうちの少なくとも一部の照明器具30から、それぞれに対応するRDM通信に関する情報を取得する。コントローラ20は、取得したそれぞれのRDM通信に関する情報を照明制御装置10に出力する。
【0041】
なお、コントローラ20は、応答しなかった未検出の照明器具30においても、未検出の照明器具30のDMXアドレス含んだRDM通信に関する情報として照明制御装置10に出力してもよい。
【0042】
[照明器具30]
複数の照明器具30のそれぞれは、実空間に配置されており、実空間を照明することができる。具体的には、複数の照明器具30は、コントローラ20によって制御されることで、一括して制御されたり、個別に制御されたりする。
【0043】
また、複数の照明器具30のそれぞれは、調光機能及び調色機能を有している。具体的には、複数の照明器具30のそれぞれは、赤色光源、緑色光源、及び、青色光源を備えている。赤色光源、緑色光源、及び、青色光源は、発光色と発光色それぞれに対する発光輝度とが指定された照明制御データに応じて発光することができる。
【0044】
また、複数の照明器具30のそれぞれは、照明制御装置10から点灯信号又は点滅信号を受信すると、点灯又は点滅する。
【0045】
また、複数の照明器具30のそれぞれは、例えば街路灯等の屋外用の照明器具30、施設内に設置される施設用の照明器具30等である。また、照明器具30は、光を外部に照射する投光器であってもよい。
【0046】
<処理動作>
次に、本実施の形態における照明制御装置10及び照明システム1の処理動作について説明する。
【0047】
図5は、実施の形態に係る照明システム1の処理動作を示すフローチャートである。
【0048】
図5に示すように、照明制御装置10の制御処理部11は、RDM通信規格に準拠している複数の照明器具30を制御するコントローラ20に対して、複数の照明器具30とRDM通信を試みる指示を出力する(S11)。
【0049】
次に、コントローラ20は、制御処理部11から、複数の照明器具30とRDM通信を試みる指示を取得することで、複数の照明器具30に対してRDM通信を試みる(S12)。つまり、コントローラ20は、複数の照明器具30のそれぞれに対して通信の要求を行う。
【0050】
次に、コントローラ20は、複数の照明器具30のうちの少なくとも一部の照明器具30から、それぞれに対応するRDM通信に関する情報を取得する。コントローラ20は、照明器具30にRDM通信を試みた要求に対する照明器具30からの応答によって、照明器具30を検出することができる。一方、応答しなかった照明器具30は、コントローラ20が検出することができないため、未検出の照明器具30となる。コントローラ20は、応答により検出された照明器具30に対応するRDM通信に関する情報を、照明制御装置10に送信する。これにより、照明制御装置10は、複数の照明器具30のうちの少なくとも一部の照明器具30からRDM通信に関する情報を取得することができる(S13)。
【0051】
次に、制御処理部11は、指示に応じてコントローラ20から取得したRDM通信に関する情報と、複数の照明器具30のそれぞれのアイコン30aが有する実空間位置に対応した位置座標を示す情報とを紐付けている。応答によりコントローラ20に検出された照明器具30については、制御処理部11は、RDM通信に関する情報に示される照明器具30のDMXアドレスと、DMXアドレスを保有する照明器具30に対応するアイコン30aの位置座標とを紐付けている。本動作例では、DMXアドレスと位置座標とを紐付ける場合を例示しているが、これには限定されない。
【0052】
このため、コントローラ20に応答しなかった未検出の照明器具30については、制御処理部11は、コントローラ20からRDM通信に関する情報を取得しなくてもよい。この場合、制御処理部11は、複数の照明器具30における全てのDMXアドレスを保有している記憶部13から、全てのDMXアドレスから検出された照明器具30のDMXアドレスを除いた未検出の照明器具30のDMXアドレスを抽出することで、その位置座標を抽出することができる。
【0053】
また、コントローラ20に応答しなかった未検出の照明器具30については、制御処理部11は、コントローラ20から未検出の照明器具30のDMXアドレス含んだRDM通信に関する情報として取得してもよい。この場合、コントローラ20は、複数の照明器具30における全てのDMXアドレスを保有しており、全てのDMXアドレスから検出された照明器具30のDMXアドレスを除いた未検出の照明器具30のDMXアドレスを抽出することで、その位置座標を抽出することができる。
【0054】
次に、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、コントローラ20が複数の照明器具30に対してRDM通信を試みた結果、応答により検出された照明器具30と、応答しなかった未検出の照明器具30とに対応するそれぞれのアイコン30aの表示を変更する(S14)。
【0055】
具体的には、制御処理部11は、応答しなかった未検出の照明器具30のDMXアドレスを抽出しており、抽出したDMXアドレスに紐付けられている未検出の照明器具30の位置座標を抽出している。制御処理部11は、抽出した未検出の照明器具30の位置座標に対応するアイコン30aの表示を、検出した照明器具30の位置座標に対応するアイコン30aと異なるように変更する。
【0056】
次に、制御処理部11は、応答しなかった未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30に対して、RDM通信によって点灯信号又は点滅信号を送信する指示をコントローラ20に出力する(S15)。
【0057】
具体的には、制御処理部11は、応答しなかった未検出の照明器具30のDMXアドレスを特定し、特定したDMXアドレスに紐付けられている未検出の照明器具30の実空間位置、言い換えれば未検出の照明器具30を示すアイコン30aの位置座標を抽出する。制御処理部11は、未検出の照明器具30の実空間位置と、未検出の照明器具30の周辺に位置する照明器具30の実空間位置とを抽出する。制御処理部11は、コントローラ20に対して、RDM通信によって点灯信号又は点滅信号を抽出した照明器具30に送信する指示を行う。コントローラ20が抽出した照明器具30に対して点灯信号又は点滅信号を送信するため、未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30が点灯又は点滅状態となる。また、未検出の照明器具30は、消灯状態のままである。これにより、ユーザは、実空間における未検出の照明器具30を容易に認識することができる。
【0058】
<作用効果>
次に、本実施の形態における照明制御装置10及び照明システム1の作用効果について説明する。
【0059】
例えば、施設に複数の照明器具を施工した場合、コントローラは、所定期間間隔で複数の照明器具とRDM通信することができるかどうかを確認することがある。ここで、何らかの事情により、コントローラと照明器具とがRDM通信することができなくなる場合がある。しかしながら、従来の照明制御装置では、未検出の照明器具の物理的な位置を発見し難い。このため、RDM通信することができなくなった未検出の照明器具を特定したいという要望がある。
【0060】
そこで、本実施の形態の照明制御装置10は、RDM通信規格に準拠している複数の照明器具30が配置されている実空間を模した配置図を表示する表示画面15aにおいて、複数の照明器具30のそれぞれの実空間位置に対応した位置座標に複数の照明器具30を示すそれぞれのアイコン30aを配置図上に表示する機能を有する表示制御部12と、制御処理部11とを備える。また、制御処理部11は、複数の照明器具30を制御するコントローラ20に対して、複数の照明器具30とRDM通信を試みる指示を出力する。そして、制御処理部11は、指示に応じてコントローラ20から取得した複数の照明器具30のうちの少なくとも一部の照明器具30のそれぞれに対応するRDM通信に関する情報と、複数の照明器具30のそれぞれの実空間位置に対応した位置座標を示す情報とを紐付ける。
【0061】
これによれば、制御処理部11がRDM通信に関する情報と位置座標を示す情報とを紐付けているため、未検出の照明器具30に対応するRDM通信に関する情報から未検出の照明器具30の位置座標を特定することができる。これにより、未検出の照明器具30の実空間位置を特定することができる。
【0062】
したがって、照明制御装置10によれば、未検出の照明器具30の位置を容易に特定することができる。
【0063】
また、本実施の形態の照明システム1は、照明制御装置10と、実空間に配置されている複数の照明器具30と、複数の照明器具30を制御するコントローラ20と、表示画面15aを有する表示装置15とを備える。
【0064】
この照明システム1においても、上述と同様の作用効果を奏する。
【0065】
また、本実施の形態の照明制御装置10において、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、コントローラ20が複数の照明器具30に対してRDM通信を試みた結果、応答により検出された照明器具30と、応答しなかった未検出の照明器具30とに対応するそれぞれのアイコン30aの表示を変更する。
【0066】
これによれば、複数の照明器具30のそれぞれとコントローラ20とがRDM通信を行えているかどうかを、ユーザがアイコン30aの表示によって容易に確認することができる。
【0067】
また、本実施の形態の照明制御装置10において、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、RDM通信を試みた結果、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aを、応答により検出された照明器具30に対応するアイコン30aと異なる表示にする。
【0068】
これによれば、ユーザは、表示画面15aに表示された応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aを特定することができる。また、アイコン30aが示す位置座標に基づいて、ユーザは、未検出の照明器具30を特定することができる。
【0069】
また、本実施の形態の照明制御装置10において、表示制御部12は、表示画面15aにおいて、RDM通信を試みた結果、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aの色を変更する。
【0070】
これによれば、ユーザは、応答しなかった未検出の照明器具30に対応するアイコン30aを容易に特定することができる。
【0071】
また、本実施の形態の照明制御装置10において、制御処理部11は、コントローラ20に対して、RDM通信によって点灯信号又は点滅信号を応答しなかった未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30に送信する指示を行う。
【0072】
これによれば、未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30が点灯又は点滅することで、ユーザは、実空間位置における未検出の照明器具30を容易に把握することができる。
【0073】
(その他変形例等)
以上、本開示について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これら実施の形態等に限定されるものではない。
【0074】
例えば、本実施の形態における照明制御装置10において、表示制御部12は、点灯信号又は点滅信号を取得した照明器具30の点灯又は点滅に連動して、未検出の照明器具30の周囲に配置されている照明器具30に対応するアイコン30aの表示を変更してもよい。これによれば、ユーザは、配置図の位置座標における照明器具30のアイコン30aが、実空間位置における照明器具30を示していることを容易に把握することができる。
【0075】
また、本実施の形態における照明制御装置は、表示装置を備えていてもよい。
【0076】
また、本実施の形態における照明制御装置及び照明システム等に含まれるそれぞれの第1コンピュータ及び第2コンピュータは、典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0077】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0078】
なお、上記実施の形態において、それぞれの構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、それぞれの構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。それぞれの構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0079】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
【0080】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0081】
また、フローチャートにおけるそれぞれのステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0082】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつくそれぞれの種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
1 照明システム
10 照明制御装置
11 制御処理部
12 表示制御部
15 表示装置
15a 表示画面
20 コントローラ
30 照明器具
30a アイコン
図1
図2
図3
図4
図5