(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073108
(43)【公開日】2023-05-25
(54)【発明の名称】録画装置及び録画装置用プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/222 20110101AFI20230518BHJP
H04N 5/761 20060101ALI20230518BHJP
H04N 21/239 20110101ALI20230518BHJP
H04L 67/00 20220101ALI20230518BHJP
【FI】
H04N21/222
H04N5/761
H04N21/239
H04L67/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021185946
(22)【出願日】2021-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】305020745
【氏名又は名称】JCC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089026
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高明
(72)【発明者】
【氏名】石井 孝利
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA06
5C164GA05
5C164SA11P
5C164SA21S
5C164SB29P
5C164SB31S
5C164SB36S
5C164SB41S
5C164SB51S
5C164YA21
(57)【要約】
【課題】録画装置の録画機能に関する設定操作をリモートで行うことができる録画装置を提供する。
【解決手段】録画装置10は、テレビ放送されたコンテンツを長期間に亘って録画できる大容量記憶部12と、録画装置10の録画機能を司る録画機能部13と、ユーザ端末113~115からの視聴要求及び操作要求をネットワークを介して受け付ける要求受付部14と、要求受付部14が受け付けた視聴要求に該当するコンテンツを大容量記憶部12から読み出し、当該視聴要求の要求元のユーザ端末113~115に送信する視聴要求対応部15と、要求受付部14が受け付けた操作要求に基づいて録画機能部13の操作を実行する操作要求解決部16とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビ放送された又はインターネットにより取得されたコンテンツを長期間に亘って録画できる容量の記憶部を備えたサーバ機能を有する録画装置であって、
前記録画装置の録画機能を司る録画機能部と、
ユーザ端末からの視聴要求及び操作要求をネットワークを介して受け付ける要求受付部と、
前記要求受付部が受け付けた視聴要求に該当するコンテンツを前記記憶部から読み出し、当該視聴要求の要求元のユーザ端末に送信する視聴要求対応部と、
前記要求受付部が受け付けた操作要求に基づいて前記録画機能部の操作を実行する操作要求解決部とを有することを特徴とする録画装置。
【請求項2】
請求項1記載の録画装置において、前記録画機能部の操作には、録画予約の設定・変更・削除、録画の停止・再開及び録画フォーマットの設定・変更に関する操作が含まれることを特徴とする録画装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の録画装置において、サービス監視、サービスポート監視、CPU監視、メモリ監視、スワップメモリ監視、ファイルシステム監視、システムログ監視、イベントログ監視、ネットワークI/O監視、ストレージ監視、DNS監視及びパフォーマンスカウンタ監視のうちの少なくとも一の監視を実行し、その監視結果をネットワークを介してユーザ端末に通知する監視メンテナンス部を有することを特徴とする録画装置。
【請求項4】
請求項1乃至3記載の録画装置において、前記監視メンテナンス部は、さらに、前記録画装置本体の関連ハードウェアの監視を行うことを特徴とする録画装置。
【請求項5】
請求項3記載の録画装置において、前記監視結果に基づいて、前記要求受付部へのネットワークでのアクセスを制限するアクセス制限部を有することを特徴とする録画装置。
【請求項6】
前記要求受付部は、前記ネットワークを介してメタデータデータベースと通信する機能を有し、
前記メタデータデータベースは、メタデータに基づいて各放送番組をキーワードで検索可能に管理する機能、及びユーザ端末から受信したキーワードに該当するメタデータと当該キーワードの送信元のユーザ端末の情報とを前記ユーザ端末からの視聴要求として前記要求受付部に送信する機能を有し、
前記視聴要求対応部は、前記ユーザ端末からの視聴要求に含まれるメタデータにより特定されるコンテンツを、前記視聴要求の送信元のユーザ端末に送信する機能を有し、
前記要求受付部、前記ユーザ端末及び前記メタデータデータベース間の通信は全て暗号化通信であることを特徴とする1乃至4のいずれか1項に記載の録画装置。
【請求項7】
前記ユーザ端末には、EDRソフトウェアがインストールされていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の録画装置。
【請求項8】
前記要求受付部、前記ユーザ端末及び前記メタデータデータベース間の通信は第五世代移動通信システム(5G)であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の録画装置。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の録画装置を一又は複数のコンピュータにより実現するための録画装置用コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ放送を録画するための録画装置及び録画装置用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
全局のテレビ放送番組を長期間に亘って録画できる容量の記憶部を備えたサーバ機能を有する録画装置は公知である(特許文献1)。特許文献1の録画装置によれば、全放送番組を24時間、数ヶ月或いは数年もの長期間に亘って録画し保存しておくことができるので、ユーザは、過去に放送されたテレビ映像情報をいつでも視聴等することができる。
【0003】
特許文献1の録画装置は、多くの場合、企業や官庁において使用される。企業や官庁においては、自組織が所在する建物内に構築したLAN(Local Area Network)に、録画装置及び各ユーザが使用するPC(Personal Computer)が接続される。各ユーザは、PCを使用して録画装置にアクセスし、録画装置に保存されている所望の映像情報を再生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、現在、感染症対策としてリモートワークが推奨されており、ユーザが自宅のPCやスマートフォンなど携帯端末などを使用してネットワーク経由で録画装置にアクセスし、録画装置に保存されている映像情報をリモート環境で利用したいというニーズが生じている。
【0006】
しかし、従来、録画装置の各種設定操作は、その録画装置とLAN(Local Area Network)で接続された特定の端末上でしか行うことができず、録画予約の設定・変更・削除、録画の停止・再開、録画フォーマットの設定・変更等、録画装置の録画機能に関する設定操作を、ユーザが自宅のPCや携帯端末を使用して行うことができないという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、録画装置の録画機能に関する設定操作をユーザが自宅などからリモートで行うことができる録画装置及び録画装置用プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、テレビ放送された又はインターネットにより取得されたコンテンツを長期間に亘って録画できる容量の記憶部を備えたサーバ機能を有する録画装置であって、前記録画装置の録画機能を司る録画機能部と、ユーザ端末からの視聴要求及び操作要求をネットワークを介して受け付ける要求受付部と、前記要求受付部が受け付けた視聴要求に該当するコンテンツを前記記憶部から読み出し、当該視聴要求の要求元のユーザ端末に送信する視聴要求対応部と、前記要求受付部が受け付けた操作要求に基づいて前記録画機能部の操作を実行する操作要求解決部とを有することを特徴とする。
【0009】
上記のように構成された録画装置は、ユーザ端末からネットワークを介して受け付けた操作要求に基づいて、操作要求解決部が録画機能部の操作を実行する。したがって、上記のように構成された録画装置によれば、録画装置の録画機能に関する設定操作をユーザが自宅などからリモートで行うことができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の録画装置において、前記録画機能部の操作には、録画予約の設定・変更・削除、録画の停止・再開及び録画フォーマットの設定・変更に関する操作が含まれることを特徴とする。
【0011】
上記のように構成された録画装置によれば、録画予約の設定・変更・削除、録画の停止・再開及び録画フォーマットの設定・変更に関する操作をユーザが自宅などからリモートで行うことができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の録画装置において、サービス監視、サービスポート監視、CPU監視、メモリ監視、スワップメモリ監視、ファイルシステム監視、システムログ監視、イベントログ監視、ネットワークI/O監視、ストレージ監視、DNS監視及びパフォーマンスカウンタ監視のうちの少なくとも一の監視を実行し、その監視結果をネットワークを介してユーザ端末に通知する監視メンテナンス部を有することを特徴とする。
【0013】
上記のように構成された録画装置によれば、録画装置のサービスやプロセスの稼動状態、稼動数、サービスやプロセスの待ち受けポートへの接続可否や応答時間、CPU使用率、物理メモリやキャッシュの使用状況・空き状況、各パーテーションのファイルの属性情報(inode)や領域の使用状況・空き状況、システムログ、イベントログ、ネットワークI/Oの各種トラフィック、記憶部(ストレージデバイスへ)のread/writeの回数やそのデータ量、DNSサーバの可用性と応答時間、任意のパフォーマンスカウンタの値等は常時、監視メンテナンス部により監視され、ユーザはその監視メンテナンス情報をネットワークを介して入手できるように構成されている。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3記載の録画装置において、前記監視メンテナンス部は、さらに、前記録画装置本体の関連ハードウェアの監視を行うことを特徴とする。
ここで、「関連ハードウェアの監視」とは、使用されているHDDの温度、CPU冷却ファンの回転数、不良セクター数、ハードウェア作動部から排出されるCO2の量等が監視対象となる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の録画装置において、前記監視結果に基づいて、前記要求受付部へのネットワークでのアクセスを制限するアクセス制限部を有することを特徴とする。
上記のように構成された録画装置によれば、録画装置のサービスやプロセスの稼
動状態等に基づいてユーザ端末からのアクセスを制限することにより、ユーザ端末か
らのアクセス数の増加や不正操作などによる録画装置の状態の悪化を回避できる。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の録画装置において、前記要求受付部は、前記ネットワークを介してメタデータデータベースと通信する機能を有し、前記メタデータデータベースは、メタデータに基づいて各放送番組をキーワードで検索可能に管理する機能、及びユーザ端末から受信したキーワードに該当するメタデータと当該キーワードの送信元のユーザ端末の情報とを前記ユーザ端末からの視聴要求として前記要求受付部に送信する機能を有し、前記要求解決部は、前記ユーザ端末からの視聴要求に含まれるメタデータにより特定されるコンテンツを、前記視聴要求の送信元のユーザ端末に送信する機能を有し、前記要求受付部、前記ユーザ端末及び前記メタデータデータベース間の通信は全て暗号化通信であることを特徴とする。
【0017】
上記のように構成された録画装置によれば、ユーザ端末及びメタデータデータベースとの通信に乗じたサイバー攻撃を回避できる。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の録画装置において、前記ユーザ端末には、EDRソフトウェアがインストールされていることを特徴とする。
【0019】
ここで「EDR」とは、「Endpoint Detection and Response」(エンドポイントにおける検出と対応)の略語であり、端末におけるセキュリティの脅威を検出して対応する手法の意である。また、「EDRソフトウェア」とは、PC、サーバ、スマートフォン、タブレット等のネットワークに接続されているエンドポイント(端末)の操作や動作の監視を行い、サイバー攻撃を受けたことを発見し次第対処するソフトウェアの総称である。
既存のウイルス対策ソフトはサイバー攻撃から端末を守る「門番」であり、EDRソフトウェアは端末に対する「監視カメラ」の機能を果たす。即ち、EDRは、エンドポイント(端末)がサイバー攻撃を受けることを前提とし、マルウエアの検知や除去等の初動対応をスムーズに行い、被害を最小限に抑えることを目的としている。
【0020】
ユーザ端末にインストールされたEDRソフトウェアは、ユーザ端末内部の挙動を常時監視し、アプリケーションや起動中のプロセス、ネットワーク、レジストリ操作、イベントログ等様々な情報を記録する。さらに、サーバと連携しながら、「検知」(端末をモニタリングし、サイバー攻撃と思われる異常なふるまいを見つける)、「封じ込め」(感染が疑われる端末との通信遮断や問題プロセス停止)、「調査」(侵入経路や感染源、感染の広がり方、外部への通信の痕跡を調べる)を行うように構成されている。
【0021】
上記のように構成された録画装置によれば、ネットワークを介して録画装置にアクセス可能なユーザ端末(エンドポイント)からログデータを収集し、解析サーバで相関解析を行い、不審な挙動・サイバー攻撃を検知し、管理者に通知することが可能となるので、通知を受けたユーザはEDR管理画面でサイバー攻撃を確認し、遠隔で対処することができる。
【0022】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の録画装置において、前記要求受付部、前記ユーザ端末及び前記メタデータデータベース間の通信は第五世代移動通信(5G)であることを特徴とする。
【0023】
「第五世代移動通信(5G)」とは、第四世代通信に続くものである。5Gの特徴は、1.高速で大容量の通信ができること 2.信頼性が高く低遅延性の通信ができること 3.多数の機器に同時に接続ができること、である。5Gの採用により、最も高い周波数帯域で動作することから過密なネットワークの緩和につながる。5Gの仕様としては、i:帯域幅は100MHz以上であること、ii:6GHzを超える周波数には最大1GHzの帯域幅が必要であること、iii:ダウンリンク限界データレートは20Gbpsであること、iv:アップリンク限界データレートは10Gbpsであること、である。
【0024】
上記のように構成された録画装置によれば、要求受付部、ユーザ端末及びメタデータデータベース間において、高速・大容量、高信頼性・低遅延性及び多数機器同時接続の全てを満たす通信を実現できる。
【0025】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の録画装置を一又は複数のコンピュータにより実現するための録画装置用コンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0026】
請求項1の発明によれば、ユーザ端末からネットワークを介して受け付けた操作要求に基づいて操作要求解決部が録画機能部の操作を実行するというシンプルな構成により、録画装置の録画機能に関する設定操作をユーザが自宅などからリモートで行うことができる録画装置を提供できる。
【0027】
請求項2の発明によれば、録画予約の設定・変更・削除、録画の停止・再開及び録画フォーマットの設定・変更に関する操作をユーザが自宅などからリモートで行うことができる録画装置を提供できる。
【0028】
請求項3の発明によれば、録画装置のサービス、サービスポート、CPUの作動状態、メモリ、スワップメモリ、ファイルシステム、システムログ、イベントログ、ネットワークI/O、ストレージ、DNS及びパフォーマンスカウンタ等は常時監視され、ユーザはそのメンテナンス情報をネットワークを介して入手できることから、ユーザは録画装置に対してリモート環境にあった場合であっても、録画装置の各種機能の状態に、適宜、迅速に対処することができ、適切に録画装置を使用して、動画コンテンツの録画及び適切な再生利用を行うことが可能となる。
【0029】
請求項4記載の発明にあっては、前記監視メンテナンス部が、さらに、前記録画装置本体のハードウェアの監視を行うことから、録画装置に使用されているCPU、HDDの温度、CPU冷却ファンの回転数、不良セクター数、ハードウェア作動部から排出されるCO2の量等が監視及びメンテナンスの対象となることから、ユーザはこれらのハートウェア要素の不具合があった場合には、リモート状態にあっても、このようなハードウェアの状態を自動的に通知され、不具合があった場合には、迅速、適切に対応することが可能となる。
請求項6の発明によれば、ユーザ端末及びメタデータデータベースとの通信を全て暗号化通信としたことで、ユーザ端末及びメタデータデータベースとの通信に乗じたサイバー攻撃を回避可能な録画装置を提供できる。これにより、録画装置の可用性が向上する。
【0030】
請求項7の発明によれば、ユーザ端末へのサイバー攻撃を有効に排除し、ユーザ端末を含むシステム全体の可用性を向上させた録画装置を提供できる。
【0031】
請求項8の発明によれば、要求受付部、ユーザ端末及びメタデータデータベース間の通信に第五世代移動通信を採用したことで、要求受付部、ユーザ端末及びメタデータデータベース間において、高速・大容量、高信頼性・低遅延性及び多数機器同時接続の全てを満たす通信を実現可能な録画装置を提供できる。
【0032】
請求項9記載の発明によれば、本発明の録画装置を一又は複数のコンピュータにより実現可能な録画装置用コンピュータプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】一実施形態の録画装置を有するリモート視聴ネットワークの機能ブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の一実施形態について、添付図面を用いて本願発明を詳細に説明する。
[構成]
図1に例示するリモート視聴ネットワーク100は、特定の企業や官庁(以下、「企業等」と称す)のオフィス内のLAN110と、サテライトオフィス内のLAN120と、企業等に所属するユーザの自宅内のLAN130と、キャリア回線140と、メタデータデータベース(以下、「メタデータDB」と称す)150と、がインターネット160を介して互いに通信可能に接続されている。
【0035】
オフィス内のLAN110は、VPN(Virtual Private Network)サーバ111を介してインターネット160に接続されている。LAN110には、オフィスで勤務するユーザが使用するユーザ端末112と、本実施形態に係る録画装置10とが接続されている。
リモートワーク環境下において、サテライトオフィス内のLAN120には、サテライトオフィスで勤務するユーザが使用するユーザ端末113が接続されている。また、自宅内のLAN130には、自宅で勤務するユーザが使用するユーザ端末114が接続されている。キャリア回線140には、出張先などにおいてリモート環境でユーザが使用するユーザ端末115が接続されている。
【0036】
なお、本実施の形態にあっては、オフィス内のLAN110は、VPNサーバ111を介してインターネット160に接続されている場合を例に説明しているが、VPNではなくリモートデスクトップシステムにより接続されていてもよい。
【0037】
リモートデスクトップを利用する場合には、ユーザ端末112と録画装置10の双方にリモートデスクトップソフトウェアをインストールしておく必要がある。リモートデスクトップを利用した場合には、VPNによる場合のデメリットである、インターネットに依存することが原因となる通信速度や安定性、安全性の点で有利となる。
【0038】
オフィスで勤務するユーザが使用するユーザ端末112は、LAN110を介して録画装置10にアクセス可能である。サテライトオフィスで勤務するユーザが使用するユーザ端末113は、LAN120、インターネット160、VPNサーバ111及びLAN110を介して録画装置10にアクセス可能である。
【0039】
自宅で勤務するユーザが使用するユーザ端末114は、LAN130、インターネット160、VPNサーバ111及びLAN110を介して録画装置10にアクセス可能である。出張先などでユーザが使用するユーザ端末115は、キャリア回線140、インターネット160、VPNサーバ111及びLAN110を介して録画装置10にアクセス可能である。ユーザ端末112~115と録画装置10の間の通信は暗号化通信により行われる。
【0040】
ユーザ端末112~115には、EDRソフトウェアがインストールされており、EDRソフトウェアが端末内部の挙動を常時監視し、アプリケーションや起動中のプロセス、ネットワーク、レジストリ操作、イベントログ等様々な情報を記録する。さらに、「検知」(端末をモニタリングし、サイバー攻撃と思われる異常なふるまいを見つける)、「封じ込め」(感染が疑われる端末との通信遮断や問題プロセス停止)、「調査」(侵入経路や感染源、感染の広がり方、外部への通信の痕跡を調べる)を行うことが可能になるように構成されている。
【0041】
録画装置10は、受信部11と、大容量記憶部12と、録画機能部13と、要求受付部14と、視聴要求対応部15と、操作要求解決部16と、監視メンテナンス部17と、アクセス制限部18とを有する。
【0042】
受信部11は、放送されたコンテンツ及びインターネットにより取得されたコンテンツを受信可能な機能ブロックである。
即ち、受信部11は、地上波及び衛星波の放送電波20を受信し得るアンテナ19を備えている。また、受信部11は、インターネット160に接続されたインターネット回線160を有しており、インターネット170からのコンテンツを取得できるように構成されている。
【0043】
大容量記憶部12は、受信部11により受信されたコンテンツをデジタルデータとして保存する機能ブロックである。大容量記憶部12は、大容量のHDD(Hard Disk Drive)、大容量のSSD(Solid State Drive)等により構成されている。
【0044】
録画機能部13は、録画装置の録画機能を司る機能ブロックである。録画機能部13は、予約設定されたコンテンツを大容量記憶部12に録画する機能、大容量記憶部12に録画したコンテンツを視聴要求に基づいて大容量記憶部12から読み出す機能、その他、録画に関する各種機能を有する。
【0045】
要求受付部14は、ユーザ端末112~115からの視聴要求及び操作要求を受け付ける機能ブロックである。ユーザ端末112~115には、卓上型のPCの他、スマートフォン、タブレット型PC等、携帯型の端末装置が含まれる。要求受付部14は、LAN110及びインターネット160を介してメタデータDB150と通信する機能を有する。
【0046】
視聴要求対応部15は、要求受付部14が受け付けた視聴要求の発信元のユーザ端末112~115に対し、当該視聴要求のあったコンテンツであり且つユーザ端末112~115において再生可能なフォーマット形式で保存されたコンテンツを大容量記憶部12から読み出し、当該ユーザ端末112~115に送信する機能ブロックである。視聴要求対応部15によるユーザ端末112~115へのコンテンツの送信は、要求受付部14を介して行われる。
【0047】
操作要求解決部16は、要求受付部14が受け付けた操作要求に基づいて録画機能部13の操作を実行する機能ブロックである。録画機能部13の操作には、録画予約の設定・変更・削除、録画の停止・再開及び録画フォーマットの設定・変更に関する操作が含まれる。
なお、「操作要求」には、さらに、例えば、「手動録画予約」の設定、変更、更新、削除、「まるごと予約の設定、変更、更新、削除、テレビ放送の場合のチャンネル設定、変更、録画の停止、再開操作が含まれる。
【0048】
監視メンテナンス部17は、サービス監視、サービスポート監視、CPU監視、メモリ監視、スワップメモリ監視、ファイルシステム監視、システムログ監視、イベントログ監視、ネットワークI/O監視、ストレージ監視、DNS監視、パフォーマンスカウンタ監視及びスクリプト連携監視のうちの少なくとも一の監視を実行し、その監視結果をLAN110及びインターネット160を介してユーザ端末112~115に通知する機能ブロックである。
【0049】
サービス監視は、録画装置10で稼動しているサービスやプロセスの稼動状態、稼動数などの監視である。
サービスポート監視は、録画装置10から任意のアドレスに対するサービスやプロセスの待ち受けポートへの接続可否や応答時間の監視である。
CPU監視は、録画装置10を構成するコンピュータのCPU使用率(user、nice、idle、system、iowaitなど)のCPU全体やコア毎の使用率の監視である。
メモリ監視は、録画装置10を構成するコンピュータの物理メモリやキャッシュの使用状況及び空き状況の監視である。
スワップメモリ監視は、スワップイン・アウトの状況、およびスワップの総サイズ、使用状況・空き状況の監視である。
ファイルシステム監視は、大容量記憶部12を構成するHDD等の各パーテーションのinodeや領域の使用状況・空き状況の監視である。
システムログ監視は、テキスト形式で出力されるシステムログの監視である。
イベントログ監視は、大容量記憶部12のOS(Operating System)が生成するイベントログの監視である。
ネットワークI/O監視は、要求受付部14におけるI/Oパフォーマンスの監視である。
ストレージ監視は、大容量記憶部12を構成するHDD等へのread/writeの回数やそのデータ量の監視である。
DNS監視は、要求受付部14において任意のFQDN(Fully Qualified Domain Name)を名前解決できる状態か否かの監視である。パフォーマンスカウンタ監視は、任意のパフォーマンスカウンタの値の監視である。
従って、本実施の形態に係る録画装置10にあっては、上記の各種機能は常時監視され、ユーザはその監視メンテナンス情報を入手できることから、ユーザは録画装置に対してリモート環境にあった場合であっても、それぞれの事態に適切に対処し、適切に録画装置を使用して、動画コンテンツの録画及び適切な再生利用を行うことが可能となる。
また、監視メンテナンス部17の監視は、DNS(DOMAIN NAME SYSTEM)、NTPサーバ(タイムサーバ)の作動状態、プロキシーサーバーの作動状態、Sambaのオン・オフ設定、Webサーバのアクセスの制限等も対象となる。
さらに、録画装置10にインストールされる関連するソフトウェアの更新時期に関しても監視対象としてもよい。
また、本実施の形態にあっては、監視メンテナンス部17は、さらに、前記録画装置本体のハードウェアの監視を行うように構成されており、録画装置10に使用されているCPU、HDDの温度、CPU冷却ファンの回転数、不良セクター数、ハードウェアの作動部から発生するCO2の量、電源の接続状態、電源のON・OFF、リスタート等が監視対象となり、ユーザはこれらのハートウェア要素の不具合があった場合にはその旨の通知を受け、これらの事態に対し、録画装置が設置された場所に赴くことなく、リモート状態で迅速に対応することが可能となる。
【0050】
監視メンテナンス部17は、録画装置10を構成するコンピュータに、統合監視ソフトウェアをインストールすることにより実現される。
統合監視ソフトウェアの例として、Zabbix(登録商標)エージェント及びSNMPエージェントを挙げることができる。Zabbixエージェントは、録画装置10のシステム全体の監視を行う。SNMPエージェントは、主として要求受付部14を構成するネットワーク機器の監視を行う。監視メンテナンス部17からユーザ端末112~115への通知の送信は、要求受付部14を介して行われる。
また、監視メンテナンス部17にインストールされるソフトウェアとしてSSHも有効である。SSHとは「Secure Shell」の略であり、SSHのインストールによりネットワークに接続されている録画装置10の各種の機能に関し、悪意の第三者の介入を排除し、操作者のみがリモート操作すると共に管理することができる。SSHは暗号通信により行われることから、これにより「盗聴」、「なりすまし」を有効に排除することが可能となる。
【0051】
アクセス制限部18は、監視メンテナンス部17による監視結果に基づいて、要求受付部14へのインターネット160経由でのアクセスを制限する機能ブロックである。アクセス制限部18は、例えば、ユーザ端末112~115からのアクセス数の過剰増加や不正操作などが発生した場合に、要求受付部14へのインターネット160経由でのアクセスを制限する。
【0052】
メタデータDB150は、メタデータに基づいて各放送番組をキーワードで検索可能に管理する機能、及びユーザ端末112~115から受信したキーワードに該当するメタデータと当該キーワードの送信元のユーザ端末112~115の情報とをユーザ端末112~115からの視聴要求として要求受付部14に送信する機能を有する。
【0053】
より詳細には、メタデータDB150は、各放送番組をメタデータ(a:放送局名、b:放送時間(秒単位)、c:地域およびd:サブチャンネル)で分類し管理している。ユーザはユーザ端末112~115からメタデータDB150にアクセスして、希望する映像の名称等をキーワードとして入力する。
この場合、メタデータDB150は、当該キーワードに該当するメタデータを、当該キーワードの送信元のユーザ端末112~115に送信するとともに、当該キーワードに該当するメタデータと当該キーワードの送信元のユーザ端末112~115の情報とをユーザからの視聴要求として録画装置10に送信する。
録画装置10は、ユーザの視聴要求に含まれるメタデータにより特定されるコンテンツを、視聴要求の送信元のユーザ端末112~115に送信する。メタデータDB150と通信を行う際の通信プロトコルは、httpsが使用される。通信内容は暗号化されており、セキュリティ対策がされている。
【0054】
[作用・効果]
上記構成によれば、ユーザはユーザ端末112~115を使用してネットワーク(LAN110~150、キャリア回線140、インターネット160、等)経由で録画装置10にアクセスして、視聴要求を送信することにより、録画装置10の大容量記憶部12に保存されているコンテンツを、企業や官庁の構内などローカル環境に加え、サテライトオフィスや自宅などリモート環境でも利用することができる。
【0055】
そして、録画装置10は、ユーザ端末112~115からネットワーク(LAN110~150、キャリア回線140、インターネット160、等)を介して受け付けた操作要求に基づいて、操作要求解決部16が録画機能部13の操作を実行するように構成されているので、ユーザは、ユーザ端末112~115を使用してネットワーク経由で録画装置10にアクセスして操作要求を送信することにより、録画装置10の録画機能に関する設定操作をネットワーク経由で行うことができる。
【0056】
これにより、従来、録画装置10とLAN110で接続された特定のユーザ端末112上でしか行うことができなかった録画装置10の各種設定操作を、インターネット160を介して録画装置10と接続されたユーザ端末113~115を使用して行うことができる。
例えば、自宅に居るユーザは、自宅のユーザ端末(PCや携帯端末)114を使用して、録画予約の設定・変更・削除、録画の停止・再開、録画フォーマットの設定・変更、等の設定操作を、自宅からリモートで行うことができる。
【0057】
また、上記構成によれば、ユーザは、監視メンテナンス部17からの通知に基づいて、録画装置10のサービスやプロセスの稼動状態、稼動数、サービスやプロセスの待ち受けポートへの接続可否や応答時間、CPU使用率、物理メモリやキャッシュの使用状況・空き状況、各パーテーションのファイルの属性情報(inode)や領域の使用状況・空き状況、システムログ、イベントログ、ネットワークI/Oの各種トラフィック、記憶部(ストレージデバイスへ)のread/writeの回数やそのデータ量、DNSサーバの可用性と応答時間、任意のパフォーマンスカウンタの値、等を知得することができる。これにより、ユーザは、録画装置10の各種状態・状況に応じて適切に対処することができる。
【0058】
さらに、監視メンテナンス部17の監視は、DNS(DOMAIN NAME SYSTEM)、NTPサーバ(タイムサーバ)の作動状態、プロキシーサーバーの作動状態、Sambaのオン・オフ設定、Webサーバのアクセスの制限等も対象となる。
また、録画装置10にインストールされる関連するソフトウェアの更新時期に関しても監視対象としてもよい。
また、本実施の形態にあっては、監視メンテナンス部17は、前記録画装置本体のハードウェアの監視を行うように構成されており、録画装置10に使用されているCPU、HDDの温度、CPU冷却ファンの回転数、不良セクター数、ハードウェアの作動部から発生するCO2の量、電源の接続状態、電源のON・OFF、リスタート等が監視対象となり、ユーザはこれらのハートウェア要素の不具合があった場合にはその旨の通知を受け、これらの事態に対し、録画装置が設置された場所に赴くことなく、リモート状態で迅速に対応することが可能となる。
【0059】
また、上記構成によれば、録画装置10のサービスやプロセスの稼動状態等に基づいてユーザ端末113~115からのアクセスを制限することにより、ネットワーク(LAN120、LAN130、インターネット160)を介して接続されたユーザ端末113~115からのアクセス数の増加や不正操作などによる録画装置10の状態の悪化を回避できる。これにより、録画装置10の可用性が向上する。
【0060】
また、上記構成によれば、ユーザ端末112~115と録画装置10の間の通信は暗号化通信により行われるので、ユーザ端末112~115と録画装置10の間の通信を利用したハッキング行為を防止し、大容量記憶部12に蓄積されたコンテンツ及びメタデータ等を改変等違法行為から保護することができる。
【0061】
また、要求受付部14、ユーザ端末112~115及びメタデータデータベース150間の通信が第五世代移動通信システム(5G)以降の高速通信であった場合には、高速で大きな容量の通信ができ、信頼性が高く低遅延性の通信が可能となり、多数のユーザ端末が同時に接続して、要求受付部を介して記憶部のコンテンツにアクセスした場合であっても通信速度が低下する事態はなく、ユーザは常に快適な利用が可能となる。
【0062】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、録画装置10の状態の監視及びユーザ端末112~115への監視結果の通知を監視メンテナンス部17が全て行っているが、監視メンテナンス部17は監視結果を外部の監視サーバ(例えば、Zabbixサーバ)に送信し、外部の監視サーバがユーザ端末(エンドポイント)112~115に監視結果を通知するように構成してもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、ユーザ端末112~115と録画装置10の間の通信が暗号化通信であるとしたが、ユーザ端末112~115、録画装置10及びメタデータDB150間の通信が全て暗号化通信により行われるようにしておけば、リモート視聴ネットワーク100を構成する略全てのノード間での通信を悪用したハッキング行為等を防止し、大容量記憶部12に蓄積されたコンテンツ及びメタデータ等をより効果的に保護することができる。
【0064】
さらに、録画装置10をリモート環境において映像情報の記録及び再生の安全性を確保する観点からは、いわゆる「ミラーリングシステム」を採用することにより、例えば、大容量記憶部12を複数備え、同時に映像情報を記憶するようにして、データの喪失を回避することができる。
また、複数の録画装置10を備えておき、監視メンテナンス部17が常時、双方の録画装置10の作動状態を監視し、いずれか一方の録画装置が故障したような場合には、即時に他方の録画装置10に転換し、映像情報の録画、再生に支障をきたさないようにすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明の録画装置は、会社や官庁などに設置された録画装置に保存されている大量のコンテンツを、リモートオフィスや自宅などリモート環境で使用できるリモート視聴ネットワークの構築に利用可能である。
【符号の説明】
【0066】
10 録画装置
11 受信部
12 大容量記憶部
13 録画機能部
14 要求受付部
15 視聴要求対応部
16 操作要求解決部
17 監視メンテナンス部
18 アクセス制御部
100 リモート視聴ネットワーク
110 LAN(ネットワーク)
112 ユーザ端末
113 ユーザ端末
114 ユーザ端末
115 ユーザ端末
120 LAN(ネットワーク)
130 LAN(ネットワーク)
140 キャリア回線(ネットワーク)
150 メタデータDB
160 インターネット(ネットワーク)