(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073122
(43)【公開日】2023-05-25
(54)【発明の名称】傘管理システム及び傘管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230518BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20230518BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/02 372
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021185966
(22)【出願日】2021-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】591156788
【氏名又は名称】株式会社セブン-イレブン・ジャパン
(71)【出願人】
【識別番号】521501082
【氏名又は名称】GREEN UTILITY株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】松田 康二
(72)【発明者】
【氏名】李 展飛
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】販売した傘を回収することができる傘管理システムを提供する。
【解決手段】販売する傘を収納する傘販売装置3と、回収した傘を収納する傘回収装置4と、傘管理サーバ2とを備える傘管理システム1であって、傘販売装置3は、傘の購入を要求するユーザに対し、傘が取り出せるように制御する取出制御部と、ユーザにより購入される傘を特定するための購入傘IDユーザIDを傘管理サーバ2に送信する送信部と、を有し、傘回収装置4は、回収した傘を特定するための回収傘IDをサーバに送信する送信部を有し、傘管理サーバ2は、購入傘ID及びユーザを特定するためのユーザID、並びに回収傘IDをそれぞれ受信する受信部と、受信された回収傘IDが、既に受信されて記憶されている購入傘IDと一致する場合に、購入傘IDに対応するユーザに報酬を付与する報酬付与部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売する傘を収納する傘販売装置と、回収した傘を収納する傘回収装置と、サーバとを備える傘管理システムであって、
前記傘販売装置が、
傘の購入を要求するユーザに対し、傘が取り出せるように制御する取出制御部と、
前記ユーザにより購入される傘を特定するための購入傘識別情報を前記サーバに送信する第1送信部と、
を有し、
前記傘回収装置が、
回収した傘を特定するための回収傘識別情報を前記サーバに送信する第2送信部を有し、
前記サーバが、
前記購入傘識別情報及び前記ユーザを特定するためのユーザ識別情報、並びに前記回収傘識別情報をそれぞれ受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記回収傘識別情報が、前記受信部により既に受信されて記憶されている前記購入傘識別情報と一致する場合に、当該購入傘識別情報に対応する前記ユーザに報酬を付与する報酬付与部と、
を有する、
傘管理システム。
【請求項2】
前記傘販売装置が、
前記ユーザに対応するICタグのデータを読み取る第1読取部と、
前記第1読取部により読み取られたデータに基づいて、傘を購入できるか否かを判定する第1判定部と、をさらに有し、
前記取出制御部が、前記第1判定部により傘を購入できると判定された場合に、傘が取り出せるようにロックを解除し、
前記第1送信部は、前記第1読取部により読み取られたデータに基づいて、前記ユーザ識別情報を前記サーバに送信する、
請求項1記載の傘管理システム。
【請求項3】
前記傘販売装置が、
前記ユーザにより購入される傘に付されたICタグのデータを読み取る第2読取部を、さらに有し、
前記第1送信部が、前記第2読取部により読み取られたデータに基づいて、前記購入傘識別情報を前記サーバに送信する、
請求項1又は2記載の傘管理システム。
【請求項4】
前記傘回収装置が、
回収した傘に付されたICタグのデータを読み取る第3読取部を、さらに有し、
前記第2送信部が、前記第3読取部により読み取られたデータに基づいて、前記回収傘識別情報を前記サーバに送信する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の傘管理システム。
【請求項5】
前記サーバが、
傘を特定するための傘識別情報ごとに、傘に関する傘管理情報を記憶する記憶部と、
前記受信部により受信された前記購入傘識別情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて、前記傘管理情報を更新する更新部と、をさらに有し、
前記報酬付与部が、前記受信部により受信された前記回収傘識別情報が、前記傘管理情報に含まれる何れかの前記購入傘識別情報と一致する場合に、前記ユーザに報酬を付与する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の傘管理システム。
【請求項6】
前記サーバが、
前記受信部により受信された前記回収傘識別情報、及び当該回収傘識別情報に対応する前記傘管理情報に基づいて、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたか否かを判定する第2判定部を、さらに有し、
前記報酬付与部が、前記第2判定部により、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたと判定された場合に、前記ユーザに報酬を付与する、
請求項5記載の傘管理システム。
【請求項7】
販売する傘を収納する傘販売装置と、回収した傘を収納する傘回収装置と、サーバとを備える傘管理システムにおいて実行される方法であって、
前記傘販売装置が、
傘の購入を要求するユーザに対し、傘が取り出せるように制御する取出制御ステップと、
前記ユーザにより購入される傘を特定するための購入傘識別情報を前記サーバに送信する第1送信ステップと、を実行し、
前記傘回収装置が、
回収した傘を特定するための回収傘識別情報を前記サーバに送信する第2送信ステップを実行し、
前記サーバが、
前記購入傘識別情報及び前記ユーザを特定するためのユーザ識別情報、並びに前記回収傘識別情報をそれぞれ受信する受信ステップと、
受信された前記回収傘識別情報が、既に受信されて記憶されている前記購入傘識別情報と一致する場合に、当該購入傘識別情報に対応する前記ユーザに報酬を付与する報酬付与ステップと、を実行する、
傘管理方法。
【請求項8】
前記傘販売装置が、
前記ユーザに対応するICタグのデータを読み取る第1読取ステップと、
前記第1読取ステップにおいて読み取られたデータに基づいて、傘を購入できるか否かを判定する第1判定ステップと、をさらに実行し、
前記取出制御ステップが、前記第1判定ステップにおいて傘を購入できると判定された場合に、傘が取り出せるようにロックを解除し、
前記第1送信ステップが、前記第1読取ステップにおいて読み取られたデータに基づいて、前記ユーザ識別情報を前記サーバに送信する、
請求項7記載の傘管理方法。
【請求項9】
前記傘販売装置が、
前記ユーザにより購入される傘に付されたICタグのデータを読み取る第2読取ステップを、さらに実行し、
前記第1送信ステップが、前記第2読取ステップにおいて読み取られたデータに基づいて、前記購入傘識別情報を前記サーバに送信する、
請求項7又は8記載の傘管理方法。
【請求項10】
前記傘回収装置が、
回収した傘に付されたICタグのデータを読み取る第3読取ステップを、さらに実行し、
前記第2送信ステップが、前記第3読取ステップにおいて読み取られたデータに基づいて、前記回収傘識別情報を前記サーバに送信する、
請求項7から9のいずれか一項に記載の傘管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傘管理システム及び傘管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、コンビニエンスストア等の貸出業者が用意した傘を、利用者に貸し出す傘の貸出サービスシステムが開示されている。この貸出サービスシステムでは、傘を貸し出す時に利用者が補償金を支払い、その利用者が傘を返却した時に補償金を返却する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、駅やコンビニエンスストア等で販売されているビニール傘は、安価であるため、外出時に突然雨が降ってきたとき等に気軽に購入される傾向にある。したがって、知らないうちにビニール傘が溜まってしまうということが起こりやすい。特許文献1の貸出サービスシステムは、貸し出した傘を回収するものであり、駅やコンビニエンスストア等で販売した傘を回収するものではない。
【0005】
本発明は、販売した傘を回収することができる傘管理システム及び傘管理方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る傘管理システムは、販売する傘を収納する傘販売装置と、回収した傘を収納する傘回収装置と、サーバとを備える傘管理システムであって、前記傘販売装置が、傘の購入を要求するユーザに対し、傘が取り出せるように制御する取出制御部と、前記ユーザにより購入される傘を特定するための購入傘識別情報を前記サーバに送信する第1送信部と、を有し、前記傘回収装置が、回収した傘を特定するための回収傘識別情報を前記サーバに送信する第2送信部を有し、前記サーバが、前記購入傘識別情報及び前記ユーザを特定するためのユーザ識別情報、並びに前記回収傘識別情報をそれぞれ受信する受信部と、前記受信部により受信された前記回収傘識別情報が、前記受信部により既に受信されて記憶されている前記購入傘識別情報と一致する場合に、当該購入傘識別情報に対応する前記ユーザに報酬を付与する報酬付与部と、を有する。
【0007】
この態様によれば、傘販売装置が、傘の購入を要求するユーザに対し、傘が取り出せるように制御し、購入される傘の購入傘識別情報をサーバに送信し、傘回収装置が、回収した傘の回収傘識別情報をサーバに送信し、サーバが、受信した回収傘識別情報と、既に受信されて記憶されている購入傘識別情報とが一致する場合に、購入傘識別情報に対応するユーザに報酬を付与することが可能になる。
【0008】
上記態様において、前記傘販売装置が、前記ユーザに対応するICタグのデータを読み取る第1読取部と、前記第1読取部により読み取られたデータに基づいて、傘を購入できるか否かを判定する第1判定部と、をさらに有し、前記取出制御部が、前記第1判定部により傘を購入できると判定された場合に、傘が取り出せるようにロックを解除し、前記第1送信部が、前記第1読取部により読み取られたデータに基づいて、前記ユーザ識別情報を前記サーバに送信してもよい。
【0009】
この態様によれば、傘販売装置が、傘の購入を要求するユーザに対応するICタグのデータを読み取り、その読み取ったデータに基づいて、傘を購入できるか否かを判定し、傘を購入できる場合に、傘が取り出せるようにロックを解除するとともに、読み取ったデータに紐づくユーザ識別情報をサーバに送信することが可能になる。
【0010】
上記態様において、前記傘販売装置が、前記ユーザにより購入される傘に付されたICタグのデータを読み取る第2読取部を、さらに有し、前記第1送信部が、前記第2読取部により読み取られたデータに基づいて、前記購入傘識別情報を前記サーバに送信してもよい。
【0011】
この態様によれば、傘販売装置が、ユーザにより購入される傘に付されたICタグのデータを読み取り、その読み取ったデータに紐づく購入傘識別情報をサーバに送信することが可能になる。
【0012】
上記態様において、前記傘回収装置が、回収した傘に付されたICタグのデータを読み取る第3読取部を、さらに有し、前記第2送信部が、前記第3読取部により読み取られたデータに基づいて、前記回収傘識別情報を前記サーバに送信してもよい。
【0013】
この態様によれば、傘回収装置が、回収した傘に付されたICタグのデータを読み取り、その読み取ったデータに紐づく回収傘識別情報をサーバに送信することが可能になる。
【0014】
上記態様において、前記サーバが、傘を特定するための傘識別情報ごとに、傘に関する傘管理情報を記憶する記憶部と、前記受信部により受信された前記購入傘識別情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて、前記傘管理情報を更新する更新部と、をさらに有し、前記報酬付与部が、前記受信部により受信された前記回収傘識別情報が、前記傘管理情報に含まれる何れかの前記購入傘識別情報と一致する場合に、前記ユーザに報酬を付与してもよい。
【0015】
この態様によれば、サーバが、受信した購入傘識別情報及びユーザ識別情報に基づいて、傘識別情報ごとに記憶されている傘管理情報を更新できるとともに、受信した回収傘識別情報が、傘管理情報に含まれる何れかの購入傘識別情報と一致する場合に、ユーザに報酬を付与することが可能になる。
【0016】
上記態様において、前記サーバが、前記受信部により受信された前記回収傘識別情報、及び当該回収傘識別情報に対応する前記傘管理情報に基づいて、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたか否かを判定する第2判定部を、さらに有し、前記報酬付与部が、前記第2判定部により、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたと判定された場合に、前記ユーザに報酬を付与してもよい。
【0017】
この態様によれば、サーバが、受信した回収傘識別情報、及び当該回収傘識別情報に対応する傘管理情報に基づいて、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたか否かを判定することができ、回収した傘が所定の期間内に回収された場合に、ユーザに報酬を付与することが可能になる。
【0018】
本発明の他の態様に係る傘管理方法は、販売する傘を収納する傘販売装置と、回収した傘を収納する傘回収装置と、サーバとを備える傘管理システムにおいて実行される方法であって、前記傘販売装置が、傘の購入を要求するユーザに対し、傘が取り出せるように制御する取出制御ステップと、前記ユーザにより購入される傘を特定するための購入傘識別情報を前記サーバに送信する第1送信ステップと、を実行し、前記傘回収装置が、回収した傘を特定するための回収傘識別情報を前記サーバに送信する第2送信ステップを実行し、前記サーバが、前記購入傘識別情報及び前記ユーザを特定するためのユーザ識別情報、並びに前記回収傘識別情報をそれぞれ受信する受信ステップと、受信された前記回収傘識別情報が、既に受信されて記憶されている前記購入傘識別情報と一致する場合に、当該購入傘識別情報に対応する前記ユーザに報酬を付与する報酬付与ステップと、を実行する。
【0019】
この態様によれば、傘販売装置が、傘の購入を要求するユーザに対し、傘が取り出せるように制御し、購入される傘の購入傘識別情報をサーバに送信し、傘回収装置が、回収した傘の回収傘識別情報をサーバに送信し、サーバが、受信した回収傘識別情報と、既に受信されて記憶されている購入傘識別情報とが一致する場合に、購入傘識別情報に対応するユーザに報酬を付与することが可能になる。
【0020】
上記態様において、前記傘販売装置が、前記ユーザに対応するICタグのデータを読み取る第1読取ステップと、前記第1読取ステップにおいて読み取られたデータに基づいて、傘を購入できるか否かを判定する第1判定ステップと、をさらに実行し、前記取出制御ステップが、前記第1判定ステップにおいて傘を購入できると判定された場合に、傘が取り出せるようにロックを解除し、前記第1送信ステップが、前記第1読取ステップにおいて読み取られたデータに基づいて、前記ユーザ識別情報を前記サーバに送信してもよい。
【0021】
この態様によれば、傘販売装置が、傘の購入を要求するユーザに対応するICタグのデータを読み取り、その読み取ったデータに基づいて、傘を購入できるか否かを判定し、傘を購入できる場合に、傘が取り出せるようにロックを解除するとともに、読み取ったデータに紐づくユーザ識別情報をサーバに送信することが可能になる。
【0022】
上記態様において、前記傘販売装置が、前記ユーザにより購入される傘に付されたICタグのデータを読み取る第2読取ステップを、さらに実行し、前記第1送信ステップが、前記第2読取ステップにおいて読み取られたデータに基づいて、前記購入傘識別情報を前記サーバに送信してもよい。
【0023】
この態様によれば、傘販売装置が、ユーザにより購入される傘に付されたICタグのデータを読み取り、その読み取ったデータに紐づく購入傘識別情報をサーバに送信することが可能になる。
【0024】
上記態様において、前記傘回収装置が、回収した傘に付されたICタグのデータを読み取る第3読取ステップを、さらに実行し、前記第2送信ステップが、前記第3読取ステップにおいて読み取られたデータに基づいて、前記回収傘識別情報を前記サーバに送信してもよい。
【0025】
この態様によれば、傘回収装置が、回収した傘に付されたICタグのデータを読み取り、その読み取ったデータに紐づく回収傘識別情報をサーバに送信することが可能になる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、販売した傘を回収することができる傘管理システム及び傘管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】実施形態に係る傘管理システムの概略構成を例示する図である。
【
図2】傘管理サーバのハードウェア構成を例示する図である。
【
図3】傘管理サーバの機能構成を例示する図である。
【
図4】傘販売装置のハードウェア構成を例示する図である。
【
図6】傘回収装置のハードウェア構成を例示する図である。
【
図8】実施形態に係る傘管理システムにおいて傘を販売する際の処理手順を例示するシーケンスチャートである。
【
図9】実施形態に係る傘管理システムにおいて傘を回収する際の処理手順を例示するシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0029】
[傘管理システムの概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る傘管理システム1の概略構成図である。同図に示すように、本実施形態に係る傘管理システム1は、傘管理サーバ2と、一台以上の傘販売装置3と、一台以上の傘回収装置4とを備える。傘販売装置3及び傘回収装置4は、例えば、コンビニエンスストアの店舗等に配置することができる。
【0030】
傘管理サーバ2、傘販売装置3及び傘回収装置4は、それぞれネットワークNを介して有線又は無線により、相互に通信することができる。ネットワークNは、例えばインターネット等により実現することができ、内部に無線LANのアクセスポイントや携帯電話の基地局等を含むことができる。
【0031】
傘販売装置3は、販売する傘を収納する装置である。傘販売装置3は、例えば、略直方体形状の筐体を有し、その筐体の内部に複数の傘を収納する。傘販売装置3は、購入代金の決済が可能であることを確認すると、筐体に設けられた取り出し口のロックを解除し、筐体に収納した傘を一本取り出せるようにする。傘販売装置3は、収納した傘が取り出されるときに、その傘に付されたICタグから傘の情報を読み取り、傘管理サーバ2に送信する。傘販売装置3の詳細は後述する。
【0032】
傘回収装置4は、販売後に回収する傘を収納するための筐体を有する装置であり、回収する傘を収容する際に、傘に付されたICタグから傘の情報を読み取り、傘管理サーバ2に送信する。傘回収装置4は、例えば、略直方体形状の筐体を有し、その筐体の内部に、回収した傘を収納する。傘回収装置4の詳細は後述する。
【0033】
傘管理サーバ2は、傘販売装置3及び傘回収装置4のそれぞれから傘の情報を受信し、販売してから所定の期間内に傘が回収された場合に、傘を購入したユーザに報酬を付与する。傘管理サーバ2の詳細は後述する。
【0034】
[傘管理サーバの構成]
図2及び
図3を参照して、本実施形態に係る傘管理サーバ2の構成について説明する。
【0035】
図2に示すように、傘管理サーバ2は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ210と、通信インタフェース220と、記憶装置230とを備える。
【0036】
プロセッサ210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリ211を含む。プロセッサ210は、例えば、記憶装置230に記憶されるプログラム231を実行することにより、一般的な情報処理装置としての機能に加え、後述する傘管理サーバ2の各機能を実現する。RAMは、CPUが各機能を実現する際のワークエリアとして使用され、例えば、実行されるプログラム231やデータベース232のデータを一時的に保持する。
【0037】
通信インタフェース220は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置と通信するハードウェアモジュールである。
【0038】
記憶装置230は、例えば、ハードディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置230は、例えば、プログラム231、及び各種データを格納するデータベース232等を記憶する。
【0039】
データベース232に格納される各種データとして、例えば、傘管理情報232a及び報酬管理情報232b等がある。
【0040】
傘管理情報232aは、傘に関する情報を格納し、データ項目として、例えば、傘ID項目、製造場所項目、製造年月日項目、販売場所項目、価格項目、購入年月日項目、ユーザID項目、回収年月日項目、回収場所項目、傘のステータス項目等を有する。
【0041】
傘ID項目は、傘を特定するための識別情報を格納する。傘IDとして、例えば、製造場所コード、製造年月日及びロット番号を合わせたコードを用いてもよい。製造場所項目は、傘を製造した場所を特定するための情報を格納する。製造年月日項目は、傘を製造した年月日を格納する。販売場所項目は、傘を販売する場所を特定するための情報を格納する。価格項目は、傘の価格を格納する。購入年月日項目は、ユーザが傘を購入した年月日を格納する。ユーザID項目は、傘を購入したユーザを特定するための識別情報を格納する。回収年月日項目は、ユーザから傘を回収した年月日を格納する。回収場所項目は、傘を回収した場所を特定するための情報を格納する。傘のステータス項目は、傘のステータス情報を格納する。ステータス情報として、例えば、販売前、販売済、回収済等を設けることができる。
【0042】
報酬管理情報232bは、傘管理システム1から付与される報酬に関する情報を格納し、データ項目として、例えば、ユーザID項目、報酬情報項目等を有する。ユーザID項目は、ユーザを特定するための識別情報を格納する。このユーザID項目は、傘管理情報232aのユーザID項目とリンクする。報酬情報項目は、ユーザに付与した報酬の内容に関する情報(履歴を含む)を格納する。報酬には、例えば、ポイント、クーポン、商品券、ギフトカード、優待券等が含まれる。
【0043】
なお、上記傘管理情報232a及び報酬管理情報232bのデータ項目や各データ項目の組み合わせは一例に過ぎず、運用するシステムに合わせて適宜変更することができる。
【0044】
図3に示すように、傘管理サーバ2は、機能的な構成として、例えば、受信部21、更新部22、判定部23及び報酬付与部24を有する。データベース232は、記憶部として機能する。
【0045】
受信部21は、ユーザが購入した傘の傘ID(購入傘識別情報)及びそのユーザのユーザID(ユーザ識別情報)を含む情報を、傘販売装置3等から受信する。傘販売装置3から受信する情報には、傘の購入年月日として、例えばユーザが傘を購入したときの処理年月日を含めることができる。
【0046】
また、受信部21は、ユーザから回収した傘の傘ID(回収傘識別情報)及びそのユーザのユーザID(ユーザ識別情報)を含む情報を、傘回収装置4等から受信する。傘回収装置4から受信する情報には、傘の回収年月日として、例えばユーザから傘を回収したときの処理年月日を含めることができる。
【0047】
更新部22は、傘販売装置3から受信した傘ID及びユーザIDを含む情報に基づいて、傘管理情報232aを更新する。具体的に、以下のように更新処理を実行することができる。
【0048】
最初に、更新部22は、傘販売装置3から受信した傘IDに基づいて、データベース232を参照し、その傘IDに対応する傘管理情報232aを特定する。続いて、更新部22は、特定した傘管理情報232aのユーザID項目に、傘販売装置3から受信したユーザIDを格納し、傘管理情報232aの購入年月日項目に、傘販売装置3から受信した購入年月日を格納することで、その傘管理情報232aを更新する。
【0049】
判定部23は、傘回収装置4から受信した傘ID、及び当該傘IDに対応する傘管理情報232aに基づいて、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたか否かを判定する。具体的に、以下のように判定処理を実行することができる。
【0050】
最初に、判定部23は、傘回収装置4から受信した傘IDに基づいて、データベース232を参照し、その傘IDに対応する傘管理情報232aを特定する。続いて、更新部22は、傘回収装置4から受信した回収年月日が、特定した傘管理情報232aに含まれる購入年月日から所定の期間内であるか否かを判定する。所定の期間は、運用に合わせて任意に設定することができる。
【0051】
報酬付与部24は、判定部23により、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたと判定された場合に、傘を購入したユーザに報酬を付与する。
【0052】
なお、報酬付与部24は、傘回収装置4から受信した傘IDが、傘管理情報232aに含まれる何れかの傘IDと一致する場合に、ユーザに報酬を付与することとしてもよい。この場合、例えば、傘回収装置4から受信した傘IDに基づいて、データベース232を参照し、その傘IDに対応する傘管理情報232aが特定できた場合に、ユーザに報酬を付与することとすればよい。
【0053】
[傘販売装置の構成]
図4及び
図5を参照して、本実施形態に係る傘販売装置3の構成について説明する。
【0054】
図4に示すように、傘販売装置3は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ310と、通信インタフェース320と、記憶装置330と、リーダ340と、錠350とを備える。
【0055】
プロセッサ310は、例えば、CPUであり、ROM及びRAM等のメモリ311を含む。プロセッサ310は、例えば、記憶装置330に記憶されるプログラムを実行することにより、情報処理装置としての機能に加え、後述する傘販売装置3の各機能を実現する。RAMは、CPUが各機能を実現する際のワークエリアとして使用され、例えば、実行されるプログラムやデータを一時的に保持する。
【0056】
通信インタフェース320は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置と通信するハードウェアモジュールである。
【0057】
記憶装置330は、例えば、ハードディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置330は、例えば、プログラムや各種データ等を記憶することができる。
【0058】
リーダ340は、ICタグからデータを読み取る機能を有する。ICタグは、RFID(Radio Frequency ID)タグ、無線タグとも呼ばれ、リーダ340からの要求に応じて、ICタグに内蔵されたメモリからデータを読み出してリーダ340に送信する。ICタグは、例えば、スマートフォン等の端末又はカード等に埋め込まれたり、傘に取り付けられたりして使用される。
【0059】
リーダ340は、採用するICタグの規格に合わせ、複数種類のリーダを備えることができる。つまり、採用するICタグの規格が複数ある場合には、それぞれの規格に対応するリーダを、リーダ340として備えることができる。また、リーダ340にライタ機能を付加し、ICタグのメモリにデータを書き込めるようにしてもよい。
【0060】
本実施形態のリーダ340は、例えば、以下(1)、(2)の機能に対応する。
【0061】
(1)ユーザによりかざされたスマートフォン等の端末又はカード等に埋め込まれたICタグから、傘の購入代金を決済するためのデータを読み取る機能(電子マネー決済に対応するカードリーダ機能)。
【0062】
(2)ユーザにより購入される傘が傘販売装置3から取り出される際に、その傘に取り付けられたICタグから、傘に関するデータを読み取る機能(RFIDリーダ機能)。
【0063】
錠350は、傘販売装置3に収納された傘を取り出すことができないように取り出し口をロックするための錠である。錠350は、プロセッサ310によって施錠又は開錠が制御される。錠350は、例えば、充電式のバッテリーにより駆動する。充電式のバッテリーを採用することで、バッテリー交換の手間を省くことができる。
【0064】
図5に示すように、傘販売装置3は、機能的な構成として、例えば、読取部31、判定部32、取出制御部33及び送信部34を有する。
【0065】
読取部31は、物理的にはリーダ340であり、ICタグのデータを読み取る。具体的に、読取部31(第1読取部)は、傘の購入を要求するユーザに対応するICタグのデータを読み取る。この場合のデータは、傘の購入代金を決済するためのデータである。また、読取部31(第2読取部)は、ユーザが購入した傘に付されたICタグのデータを読み取る。この場合のデータは、傘に関するデータである。
【0066】
判定部32は、読取部31(第1読取部)により読み取られた、傘の購入代金を決済するためのデータに基づいて、ユーザが傘を購入できるか否かを判定する。具体的に、ユーザが傘の購入代金を決済できる場合に、判定部32は、ユーザが傘を購入できると判定する。
【0067】
傘の購入代金を決済する方法として、例えば、プリペイド型の電子マネー決済、クレジットカード決済、銀行口座決済等を任意に採用することができる。また、事前にユーザ登録させ、ユーザが指定した決済方法により決済することとしてもよい。この決済方法として、例えば、コンビニエンスストアの店舗等での支払いを含めることができる。
【0068】
取出制御部33は、判定部32によりユーザが傘を購入できると判定された場合に、傘が取り出せるように制御する。傘が取り出せるように制御することには、例えば、錠350のロック状態を解除することが該当するが、これに限定されず、傘が取り出せないようにロックされている状態を解除する制御であればよい。
【0069】
他方、取出制御部33は、判定部32によりユーザが傘を購入できないと判定された場合には、傘が取り出せるように制御しない。この場合、錠350のロック状態が維持される。
【0070】
なお、判定部32が行う、ユーザが傘を購入できるか否かの判定は、取出制御部33が行うこととしてもよい。また、傘管理サーバ2が、ユーザが傘を購入できるか否かを判定する機能を備えることとしてもよい。この場合、傘販売装置3の取出制御部33は、傘管理サーバ2で判定された結果に従って処理を実行する。
【0071】
送信部34(第1送信部)は、例えば、読取部31により読み取られたデータに基づいて、ユーザが購入した傘の傘ID及びそのユーザのユーザIDを含む情報を傘管理サーバ2に送信する。傘管理サーバ2に送信する情報には、傘の購入年月日として、例えばユーザが傘を購入したときの処理年月日を含めることができる。
【0072】
なお、傘管理サーバ2に送信する傘ID及びユーザIDは、読取部31で読み取られることに限定されず、例えば、ユーザや販売業者が入力してもよい。また、読取部31が読み取るデータはICタグのデータであることに限定されず、例えば、バーコードや二次元コードのデータであってもよい。
【0073】
[傘回収装置の構成]
図6及び
図7を参照して、本実施形態に係る傘回収装置4の構成について説明する。
【0074】
図6に示すように、傘回収装置4は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ410と、通信インタフェース420と、記憶装置430と、リーダ440とを備える。
【0075】
プロセッサ410は、例えば、CPUであり、ROM及びRAM等のメモリ411を含む。プロセッサ410は、例えば、記憶装置430に記憶されるプログラムを実行することにより、情報処理装置としての機能に加え、後述する傘回収装置4の各機能を実現する。RAMは、CPUが各機能を実現する際のワークエリアとして使用され、例えば、実行されるプログラムやデータを一時的に保持する。
【0076】
通信インタフェース420は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置と通信するハードウェアモジュールである。
【0077】
記憶装置430は、例えば、ハードディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶装置430は、例えば、プログラムや各種データ等を記憶することができる。
【0078】
リーダ440は、ICタグからデータを読み取る機能を有する。ICタグについては、傘販売装置3の構成を説明する際に説明したため、ここではその説明を省略する。
【0079】
リーダ440は、採用するICタグの規格に合わせ、複数種類のリーダを備えることができる。つまり、採用するICタグの規格が複数ある場合には、それぞれの規格に対応するリーダを、リーダ440として備えることができる。また、リーダ440にライタ機能を付加し、ICタグのメモリにデータを書き込めるようにしてもよい。
【0080】
本実形態のリーダ440は、例えば、ユーザから回収した傘を傘回収装置4に収容する際に、その傘に取り付けられたICタグから、傘に関するデータを読み取る機能を有する。加えて、ユーザによりかざされたスマートフォン等の端末又はカード等に埋め込まれたICタグから、ユーザを特定するためのデータを読み取る機能を有することにしてもよい。
【0081】
図7に示すように、傘回収装置4は、機能的な構成として、例えば、読取部41及び送信部42を有する。
【0082】
読取部41(第3読取部)は、回収した傘に付されたICタグのデータを読み取る。
【0083】
送信部42(第2送信部)は、読取部41により読み取られたデータに基づいて、回収した傘を特定する傘ID(回収傘識別情報)を含む情報を傘管理サーバ2に送信する。傘管理サーバ2に送信する情報には、傘の回収年月日として、例えばユーザから傘を回収したときの処理年月日を含めることができる。
【0084】
なお、傘管理サーバ2に送信する傘IDは、読取部41で読み取られることに限定されず、例えば、ユーザや回収業者が入力してもよい。また、読取部41が読み取るデータはICタグのデータであることに限定されず、例えば、バーコードや二次元コードのデータであってもよい。
【0085】
[傘管理システムにおける処理手順]
図8を参照し、実施形態に係る傘管理システム1において傘を販売する際の処理手順の一例を説明する。なお、後述の各処理ステップは、処理内容に矛盾を生じない範囲で、任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。また、各処理ステップ間に他のステップを追加することもできる。さらに、便宜上1つのステップとして記載しているステップを複数のステップに分けて実行することもでき、便宜上複数に分けて記載しているステップを1つのステップとして実行することもできる。
【0086】
最初に、傘販売装置3の読取部31は、傘の購入を要求するユーザに対応するICタグのデータを読み取る(ステップS101)。
【0087】
続いて、傘販売装置3の判定部32は、上記ステップS101で読み取られた、傘の購入代金を決済するためのデータに基づいて、ユーザが傘を購入できるか否かを判定する(ステップS102)。この判定がNOである場合(ステップS102;NO)には、上記ステップS101に処理を移行する。
【0088】
上記ステップS102でユーザが傘を購入できると判定された場合(ステップS102;YES)に、取出制御部33は、傘が取り出せるように、錠350を開錠する(ステップS103)。
【0089】
続いて、傘販売装置3の読取部31は、ユーザにより購入される傘に付されたICタグのデータを読み取る(ステップS104)。
【0090】
続いて、傘販売装置3の送信部34は、ユーザにより購入される傘の傘ID及びそのユーザのユーザIDを含む情報を傘管理サーバ2に送信する(ステップS105)。
【0091】
続いて、傘管理サーバ2の更新部22は、傘販売装置3から受信した傘ID及びユーザIDを含む情報に基づいて、傘管理情報232aを更新する(ステップS106)。そして、本手順を終了する。
【0092】
図9を参照し、実施形態に係る傘管理システム1において傘を回収する際の処理手順の一例を説明する。なお、後述の各処理ステップは、処理内容に矛盾を生じない範囲で、任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。また、各処理ステップ間に他のステップを追加することもできる。さらに、便宜上1つのステップとして記載しているステップを複数のステップに分けて実行することもでき、便宜上複数に分けて記載しているステップを1つのステップとして実行することもできる。
【0093】
最初に、傘回収装置4の読取部41は、回収した傘に付されたICタグのデータを読み取る(ステップS201)。
【0094】
続いて、傘回収装置4の送信部42は、上記ステップS201で読み取られたデータに基づいて、回収した傘を特定する傘IDを含む情報を傘管理サーバ2に送信する(ステップS202)。
【0095】
続いて、傘管理サーバ2の判定部23は、傘回収装置4から受信した傘ID、及び当該傘IDに対応する傘管理情報232aに基づいて、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたか否かを判定する(ステップS203)。この判定がNOである場合(ステップS203;NO)には、本手順を終了する。
【0096】
ステップS203において、回収した傘が、販売されてから所定の期間内に回収されたと判定された場合(ステップS203;YES)に、傘管理サーバ2の報酬付与部24は、傘を購入したユーザに報酬を付与する(ステップS204)。そして、本手順を終了する。
【0097】
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係る傘管理システム1によれば、傘販売装置3が、傘の購入を要求するユーザに対し、傘が取り出せるように錠350を開錠し、購入される傘の傘識ID及びユーザのユーザIDを傘管理サーバ2に送信し、傘回収装置4が、回収した傘の傘IDを傘管理サーバ2に送信し、傘管理サーバ2が、傘回収装置4から受信した傘IDと、傘販売装置3から既に受信して記憶されている傘IDとが一致し、回収した傘が所定の期間内に回収されている場合に、その傘IDに対応するユーザに報酬を付与することができる。
【0098】
これにより、傘を購入したユーザに対し、その傘を所定の期間内に戻す動機付けを付与することが可能になる。それゆえ、販売した傘を回収する機会を増大させることが可能となる。
【0099】
[変形例]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
【0100】
例えば、前述した実施形態では、回収した傘が購入してから所定の期間内に回収された場合に、報酬を付与しているが、報酬を付与する条件は、これに限定されない。例えば、購入した傘が回収された場合に、回収までの期間を問わずに、報酬を付与することとしてもよいし、特定のキャンペーン期間中に回収された場合に、報酬を付与することとしてもよい。
【0101】
また、前述した実施形態では、傘管理サーバ2が、ユーザIDを含む情報を、傘販売装置3及びから受信しているが、これに限定されない。例えば、決済アプリサーバ(不図示)からユーザIDを含む情報を受信してもよい。この場合、ユーザは、傘の購入代金を決済する手段として、例えばQRコード(登録商標)決済を用いる。QRコード決済の手順の一例について、以下に説明する。最初に、スマートフォン等のユーザ端末にインストールされている決済アプリを起動する。続いて、傘販売装置3の表面に貼りつけて表示されているQRコードをユーザ端末でスキャンする。続いて、ユーザの操作指示に従って、決済の実行指示がユーザ端末から決済アプリサーバに送信される。続いて、決済アプリサーバから傘管理サーバ2にユーザIDを含む情報が送信される。
【0102】
また、前述した実施形態では、傘を販売して回収する手順について説明したが、これに限定されない。例えば、回収した傘をリサイクルして販売する手順を加えることとしてもよい。つまり、傘を販売して回収した後、その回収した傘をリサイクルして販売するという一連の流れを繰り返し実行するスキームの中に本発明を含めることとしてもよい。
【符号の説明】
【0103】
1…傘管理システム、2…傘管理サーバ、3…傘販売装置、4…傘回収装置、21…受信部、22…更新部、23…判定部、24…報酬付与部、31…読取部、32…判定部、33…取出制御部、34…送信部、41…読取部、42…送信部、210…プロセッサ、211…メモリ、220…通信インタフェース、230…記憶装置、231…プログラム、232…データベース、232a…傘管理情報、232b…報酬管理情報、310…プロセッサ、311…メモリ、320…通信インタフェース、330…記憶装置、340…リーダ、350…錠、410…プロセッサ、411…メモリ、420…通信インタフェース、430…記憶装置、440…リーダ