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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073187
(43)【公開日】2023-05-25
(54)【発明の名称】広告提示方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20230518BHJP
【FI】
G06Q30/02 446
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022057695
(22)【出願日】2022-03-30
(31)【優先権主張番号】P 2021186008
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】509260949
【氏名又は名称】株式会社MRSホールディングズ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】松原 高司
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】広告をユーザに提示する技術を改善する広告提示方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】複数の端末装置及びサーバが、移動体通信網やインターネットなどを含むネットワークを介して通信可能なシステムにおいて、端末装置が実行する広告提示方法であって、電子コンテンツの提供を開始するS100と、電子コンテンツの提供中に1つ以上の条件のそれぞれが満たされた場合、電子コンテンツの提供を一時的に停止しS102、それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報の中から自動的に選択される1つ以上の質問情報を出力しS103、ユーザ操作に基づいて入力された検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を出力しS105、ユーザ操作に基づいて入力された、1つ以上の質問情報に対する回答情報を取得しS106、び回答情報に基づいて、電子コンテンツの提供を再開するS109。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置が実行する広告提示方法であって、
電子コンテンツの提供を開始すること、
前記電子コンテンツの提供中に1つ以上の条件のそれぞれが満たされた場合、前記電子コンテンツの提供を一時的に停止すること、
それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報の中から自動的に選択される1つ以上の質問情報を出力すること、
ユーザ操作に基づいて入力された検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を出力すること、
ユーザ操作に基づいて入力された、前記1つ以上の質問情報に対する回答情報を取得すること、及び
前記回答情報に基づいて、前記電子コンテンツの提供を再開すること
を含む、広告提示方法。
【請求項2】
請求項1に記載の広告提示方法であって、
取得された前記回答情報をサーバへ送信すること、及び
前記回答情報が正解であるか否かを示す情報を前記サーバから受信すること
を更に含み、
前記端末装置は、前記回答情報が正解である場合、前記電子コンテンツの提供を再開する、広告提示方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の広告提示方法であって、
前記回答情報が不正解である場合、前記複数の質問情報の中から新たに自動的に選択される1つ以上の質問情報を出力することを更に含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の広告提示方法であって、
前記検索クエリをサーバへ送信すること、及び
前記検索クエリに基づいて前記サーバにより検索された1つ以上のwebページに関する情報を、前記1つ以上の広告情報として前記サーバから受信すること
を更に含む、方法。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載の広告提示方法であって、
前記端末装置は、ブロックチェーンネットワークのノードとして機能するコンピュータであり、
前記電子コンテンツは、ブロックチェーンに連結するブロックのハッシュ値を得るためのナンス候補値を生成するマイニングツールであり、
前記1つ以上の条件は、ユーザ操作に基づいて1つのナンス候補値が生成されたという第1条件を含む、広告提示方法。
【請求項6】
請求項5に記載の広告提示方法であって、
前記1つ以上の条件は、前記端末装置が生成したナンス候補値を用いて前記ブロックチェーンに新たなブロックが最後に連結された後、経過時間が閾値未満である又は前記ブロックチェーンに連結された新たなブロックの数が閾値未満であるという第2条件を更に含む、広告提示方法。
【請求項7】
端末装置に、
電子コンテンツの提供を開始すること、
前記電子コンテンツの提供中に1つ以上の条件のそれぞれが満たされた場合、前記電子コンテンツの提供を一時的に停止すること、
それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報の中から自動的に選択される1つ以上の質問情報を出力すること、
ユーザ操作に基づいて入力された検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を出力すること、
ユーザ操作に基づいて入力された、前記1つ以上の質問情報に対する回答情報を取得すること、及び
前記回答情報に基づいて、前記電子コンテンツの提供を再開すること
を実行させる、プログラム。
【請求項8】
端末装置と通信可能なサーバが実行する広告提示方法であって、
それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報と、前記複数の質問情報にそれぞれ対応する複数の正解情報と、複数の広告情報と、各質問情報に係る広告の広告主を示す情報と、各広告情報に係る広告主を示す情報と、を記憶すること、
前記複数の質問情報の中から1つ以上の質問情報を自動的に選択して前記端末装置へ送信すること、
前記端末装置から検索クエリを受信した場合、前記検索クエリに応じて前記複数の広告情報の中から1つ以上の広告情報を検索して前記端末装置へ送信すること、
前記端末装置から、前記1つ以上の質問情報に対する回答情報を受信すること、
受信された前記回答情報と、前記1つ以上の質問情報にそれぞれ対応する1つ以上の正解情報とに基づいて、前記回答情報が正解であるか否かを判定すること、
前記回答情報が正解であると判定された場合、前記端末装置のユーザに対して報酬を付与すること
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広告提示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製品又はサービス等の宣伝を目的とする広告をユーザに提示する技術が知られている。例えば特許文献1には、広告を設定した配信情報を記録するサーバと接続された広告提示装置において、利用者の利用者識別情報に該当する配信情報に基づいて利用者に広告を提示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-108858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、例えばゲーム等の電子コンテンツをユーザに提供している間に広告を提示することが行われている。しかしながら、当該電子コンテンツを目的とするユーザにとっては、提示された広告に対する興味は必ずしも高くなく、広告による宣伝効果が十分でない場合がある。したがって、広告をユーザに提示する技術には改善の余地があった。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、広告をユーザに提示する技術を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る広告提示方法は、
端末装置が実行する広告提示方法であって、
電子コンテンツの提供を開始すること、
前記電子コンテンツの提供中に1つ以上の条件のそれぞれが満たされた場合、前記電子コンテンツの提供を一時的に停止すること、
それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報の中から自動的に選択される1つ以上の質問情報を出力すること、
ユーザ操作に基づいて入力された検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を出力すること、
ユーザ操作に基づいて入力された、前記1つ以上の質問情報に対する回答情報を取得すること、及び
前記回答情報に基づいて、前記電子コンテンツの提供を再開することを含む。
【0007】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、
端末装置に、
電子コンテンツの提供を開始すること、
前記電子コンテンツの提供中に1つ以上の条件のそれぞれが満たされた場合、前記電子コンテンツの提供を一時的に停止すること、
それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報の中から自動的に選択される1つ以上の質問情報を出力すること、
ユーザ操作に基づいて入力された検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を出力すること、
ユーザ操作に基づいて入力された、前記1つ以上の質問情報に対する回答情報を取得すること、及び
前記回答情報に基づいて、前記電子コンテンツの提供を再開することを実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態によれば、広告をユーザに提示する技術が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの概略構成を示すブロック図である。
図2】端末装置の概略構成を示すブロック図である。
図3】サーバの概略構成を示すブロック図である。
図4】端末装置の動作を示すフローチャートである。
図5】端末装置に表示される画面の第1例を示す図である。
図6】端末装置に表示される画面の第2例を示す図である。
図7】端末装置に表示される画面の第3例を示す図である。
図8】端末装置に表示される画面の第4例を示す図である。
図9】端末装置に表示される画面の第5例を示す図である。
図10】端末装置に表示される画面の第6例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について説明する。
【0011】
(実施形態の概要)
図1を参照して、本開示の実施形態に係るシステム1の概要について説明する。システム1は、複数の端末装置10と、サーバ20と、を備える。各端末装置10及びサーバ20は、例えば移動体通信網及びインターネット等を含むネットワークを介して通信可能である。
【0012】
端末装置10は、ユーザが使用可能な任意のコンピュータである。例えばスマートフォン、タブレット端末、又はPC(Personal Computer)等の装置が、端末装置10として採用可能である。図1では5つの端末装置10が図示されているが、システム1が備える端末装置10の数は2つ以上であればよい。サーバ20は、1つ以上のコンピュータを含んで構成される。ここでは説明の簡便のため、サーバ20は1つのサーバ装置で構成されるものとして説明するが、サーバ20は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んで構成されてもよい。
【0013】
端末装置10は、サーバ20と協働して、ユーザに対して電子コンテンツを提供する。サーバ20は、端末装置10と通信して、電子コンテンツの提供に用いられる任意の情報を端末装置10に送信したり、電子コンテンツの提供に用いられる任意の処理を実行したりする。本実施形態では、電子コンテンツは、ブロックチェーンに連結するブロックのハッシュ値を得るためのナンス候補値を生成するゲーム風にアレンジしたマイニングツールである例について説明する。
【0014】
しかしながら、電子コンテンツは上述のマイニングツールに限られず、例えばゲーム、SNS(Social Networking Service)又は動画配信サービス等、任意の電子コンテンツであってもよい。
【0015】
各端末装置10は、ブロックチェーンネットワークのノードとして機能する。本実施形態では、コンソーシアム型ブロックチェーンが用いられるが、これに限られず他の種類のブロックチェーンが採用されてもよい。例えば各端末装置10は、サーバ20に接続してログイン処理を行う。サーバ20は、ログイン許可を与えた各端末装置10のIPアドレスを記憶する。ログイン許可が与えられた各端末装置10は、P2P(Peer to Peer)通信で互いに接続される。各端末装置10は、自装置及びクラウドの少なくとも一方のストレージにブロックチェーンデータを保存する。
【0016】
ブロックチェーンに新たなブロックを連結するためには、当該ブロックのハッシュ値が採掘難易度に応じた基準を満たすような正解のナンスを見つけ出す(採掘する)こと、すなわちマイニングに成功することが必要となる。本実施形態に係るマイニングでは、端末装置10に対するユーザの操作に基づいてナンス候補値が生成される。生成されたナンス候補値が正解のナンスである場合、ブロックチェーンに新たなブロックが連結されるとともに、ユーザに対して報酬(例えば、電子マネー、暗号資産、ステーブルコイン、引換券、又は法定通貨等)が付与される。一方、生成されたナンス候補値が正解のナンスではない場合、端末装置10に対するユーザの操作に基づいて新たにナンス候補値を生成可能である。したがってユーザは、報酬を得るために、正解のナンスを見つけ出すまで繰り返しマイニングを行い得る。なお、マイニング進行の具体例については後述する。
【0017】
従来、マイニングを行うコンピュータのハッシュレートは、当該コンピュータの演算能力に依存する。このためマイニングに参加する事業者は、演算能力の高い高価なコンピュータを導入して、ナンス候補値の決定及び検証を機械的に繰り返すことが一般的である。また、ブロックチェーン全体のハッシュレートが高まると、ハッシュレートを所定の目標値に維持するために採掘難易度を増加させることが一般的に行われている。したがって従来は、例えば演算能力が比較的低いコンピュータを用いる個人にとって、マイニングに参加することが困難な場合がある。また、正解のナンスを見つけ出すことが実質的に不可能となる程度までブロックチェーンの採掘難易度が増加してしまい、その結果ブロックチェーンのハードフォークを実施せざるを得なくなる場合がある。一方、本実施形態に係るマイニングによれば、ナンス候補値の決定にはユーザの操作が必要となるので、端末装置10のハッシュレートが演算能力に依存しない。したがって、本実施形態に係るマイニングによれば、例えば演算能力が比較的低い端末装置10を用いる個人であってもマイニングへの参加が容易になる。
【0018】
ここで本実施形態の概要について説明し、詳細については後述する。端末装置10は、電子コンテンツの提供(本実施形態では、マイニングの進行)を開始する。端末装置10は、当該電子コンテンツの提供中に1つ以上の条件が満たされた場合、当該電子コンテンツの提供を一時的に停止する。端末装置10は、それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報の中から自動的に選択される1つ以上の質問情報を出力する。端末装置10は、ユーザ操作に基づいて入力された検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を出力する。端末装置10は、ユーザ操作に基づいて入力された、1つ以上の質問情報にそれぞれ対応する1つ以上の回答情報を取得する。そして端末装置10は、当該1つ以上の回答情報に基づいて、電子コンテンツの提供を再開する。
【0019】
本実施形態によれば、ユーザは、電子コンテンツの提供を再開させるべく、広告に関する質問情報(例えば、広告に係る製品の名称を質問する情報等)に対する正解の回答情報(例えば、広告に係る製品の正しい名称を示す情報等)を得るヒントとなる広告情報を検索することができる。ここで、一般的にユーザは、受動的に提示された情報よりも能動的に探し出した情報の方が記憶に残りやすい傾向がある。例えば、動画又は音楽等の電子コンテンツを配信する従来のサービスでは、電子コンテンツの再生を一時中断して広告情報を再生し、広告情報の再生開始から一定時間が経過すると当該広告情報の再生をユーザ操作に応じてスキップ可能とする手法が一般的に採用されている。しかしながら、従来の当該手法では、一時中断された電子コンテンツの続きを閲覧したいユーザに対して、広告情報を閲覧する動機付けが必ずしも十分ではないため、広告情報の再生はスキップされる傾向が強く、広告情報がユーザの記憶に残りにくいという課題がある。したがって、本実施形態によれば、例えばユーザに対して単に広告情報を提示する場合と比較して、広告情報がユーザの記憶に残る可能性が増加するので、広告情報による宣伝効果が向上し得る点で、広告をユーザに提示する技術が改善される。
【0020】
本実施形態において、広告主が支払う広告費用の支払方法として、例えば電子コンテンツを提供している企業等の電子コンテンツ提供者に対し、広告に関する質問情報が電子コンテンツの提供中に表示される回数を限度として支払う方法、能動的に広告情報を探し出し、正解の回答情報を探し出したユーザに対して支払う方法、正解の回答情報を探し出したユーザに報酬として、広告費用の一部を按分することを約した上で、電子コンテンツ提供者に支払う方法、又は、広告表示回数に応じた広告費用を電子コンテンツ提供者に支払う方法等が採用可能である。しかしながら、広告費用の支払方法は上述した例に限られない。
【0021】
或いは、例えば広告主が非営利の活動又はそれに準ずる活動を目的としていることを電子コンテンツ提供者が認めた場合は、広告主が広告費用を支払うことなく、広告情報を提示する実施形態も可能である。
【0022】
また本実施形態に係る電子コンテンツであるゲーム風にアレンジしたマイニングツールでは、上述したようにユーザの操作に基づいてナンス候補値が生成される。このため、悪意のあるユーザが例えばプログラムの改ざん又は不正ツールの利用等の不正行為を行った場合には、ユーザ自らが操作する場合と比較して採掘速度(すなわち、ナンス候補値を生成する速度)が不当に高くなり得るという課題がある。これに対して本実施形態によれば、ユーザは、一時的に停止された電子コンテンツの提供(ここでは、マイニングの進行)を再開させるために、質問情報に対する正解の回答情報を得るヒントとなる広告情報を能動的に検索する必要がある。したがって、悪意のあるユーザによる不正行為が低減し得る。
【0023】
次に、システム1の各構成について詳細に説明する。
【0024】
(端末装置の構成)
図2に示すように、端末装置10は、通信部11と、出力部12と、入力部13と、記憶部14と、制御部15と、を備える。
【0025】
通信部11は、例えばインターネット等のネットワークを介して通信する1つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば4G(4th Generation)若しくは5G(5th Generation)等の移動体通信規格、有線LAN(Local Area Network)規格、又は無線LAN規格に対応するが、これらに限られず任意の通信規格に対応してもよい。本実施形態において、端末装置10は、通信部11を介してサーバ20及び他の端末装置10と通信する。
【0026】
出力部12は、情報をユーザが認識可能となるように出力する1つ以上の出力装置を含む。当該出力装置は、例えば情報を画像で出力するディスプレイ、又は情報を音声で出力するスピーカ等であるが、これらに限られない。
【0027】
入力部13は、ユーザの操作を検出する1つ以上の入力装置を含む。当該入力装置は、例えば物理キー、静電容量キー、出力部12のディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、音声入力を受け付けるマイク、又はカメラ等であるが、これらに限られない。
【0028】
記憶部14は、1つ以上のメモリを含む。メモリは、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部14に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部14は、端末装置10の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部14は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及びブロックチェーンデータ等を記憶してもよい。
【0029】
制御部15は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のプログラマブル回路、1つ以上の専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)若しくはGPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサ、又は所定の処理に特化した専用プロセッサであるがこれらに限られない。プログラマブル回路は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)であるがこれに限られない。専用回路は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)であるがこれに限られない。制御部15は、端末装置10全体の動作を制御する。
【0030】
(サーバの構成)
図3に示すように、サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を備える。
【0031】
通信部21は、例えばインターネット等のネットワークを介して通信する1つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば有線LAN規格又は無線LAN規格に対応するが、これらに限られず、例えば移動体通信規格又はその他の通信手段等、任意の通信規格に対応してもよい。本実施形態において、サーバ20は、通信部21を介して各端末装置10と通信する。
【0032】
記憶部22は、1つ以上のメモリを含む。記憶部22に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部22は、サーバ20の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部22は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及びデータベース等を記憶してもよい。
【0033】
制御部23は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のプログラマブル回路、1つ以上の専用回路、又はこれらの組合せを含む。制御部23は、サーバ20全体の動作を制御する。
【0034】
(端末装置の動作フロー)
図4を参照して、本実施形態に係る各端末装置10の動作について説明する。当該動作は、概略として、電子コンテンツの提供を一時的に停止し、ユーザに提示された質問情報に対する回答情報に基づいて電子コンテンツの提供を再開する動作である。上述したように、本実施形態において電子コンテンツは、ブロックチェーンに連結するブロックのハッシュ値を得るためのナンス候補値を生成するゲーム風にアレンジしたマイニングツールであるものとして説明する。
【0035】
ステップS100:端末装置10の制御部15は、電子コンテンツの提供(ここでは、マイニングの進行)を開始する。
【0036】
具体的には、制御部15は、入力部13に対する所定のユーザ操作に応じて、本実施形態に係るマイニングのアプリケーションプログラムを実行する。当該アプリケーションプログラムは、例えば記憶部14に予め記憶される。当該アプリケーションプログラムが実行されると、制御部15は、例えば通信部11を介してサーバ20に接続しログイン処理を行う。上述したように、サーバ20によってログイン許可が与えられた各端末装置10は、P2P通信で互いに接続される。そして制御部15は、マイニングの進行を開始する。
【0037】
ここで図5を参照して、端末装置10の出力部12のディスプレイに表示されるマイニング画面の第1例について説明する。なお画面の表示制御は、制御部15によって行われる。図5に示す画面は、複数のカード30(30a~30j)と、追加ボタン31と、選択領域32と、戻るボタン33と、実行ボタン34と、を含む。
【0038】
複数のカード30のそれぞれは、例えば互いに異なる図柄が記された仮想のカードであって、ユーザによる選択操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)である。図5に示す例では、ユーザによって選択されたカード30(30a)の輪郭を太枠で示している。また複数のカード30のそれぞれには、互いに異なる値が割り当てられる。各カードに割り当てられる値は、例えば0~9の何れかの整数値であるがこれに限られない。ここで、カード30の図柄と値とが特定の対応関係を有さないように、各カード30の値は例えばランダムに決定される。したがって、端末装置10のユーザは、図柄に基づいて各カード30を区別できる一方、各カード30の値を認識することはできない。換言すると、各カード30の図柄はユーザに対して提示される一方、各カード30の値はユーザに対して秘匿される。なお各カード30の図柄及び値は、例えばサーバ20の制御部23によって決定され、通信部21を介して端末装置10に通知される。以下、複数のカード30(30a~30j)を纏めて「カードセット」ともいう。
【0039】
追加ボタン31及び戻るボタン33のそれぞれは、ユーザ操作を受け付けるGUIである。追加ボタン31に対するユーザ操作が検出されると、制御部15は、画面に表示されている現在のカードセットを次のカードセットに置き換える。一方、戻るボタン33に対するユーザ操作が検出されると、制御部15は、画面に表示されている現在のカードセットを前のカードセットに置き換える。なお、カードセット毎に各カード30の図柄及び値は異なり得る。
【0040】
選択領域32は、各カードセットにおいてユーザが選択したカード30の画像が並んで表示される領域である。図5に示す例では、最初のカードセットにおいて選択されたカード30aの画像のみが示されている。ここで、例えばユーザが次のカードセットにおいて新たにカード30を選択すると、制御部15は、選択された当該カード30の画像を選択領域32に追加する。かかる場合、選択領域32に2枚のカード30の画像が表示された状態になる。なおユーザは、1つ以上の任意の数のカードセットにおいてカード30を選択可能である。
【0041】
実行ボタン34は、ユーザ操作を受け付けるGUIである。実行ボタン34に対するユーザ操作が検出されると、制御部15は、選択領域32に表示されている各カード30の値を用いて1つのナンス候補値を生成する。例えば、選択領域32にn枚のカード30(nは1以上の整数)が表示されている場合、当該n枚のカード30の値を並べたn桁のナンス候補値が生成される。しかしながら、ナンス候補値を生成する手法は当該例に限られず、例えば選択領域32に表示されている各カード30の値を加算又は乗算して得られる値をナンス候補値として生成してもよい。ナンス候補値が生成されると、マイニングが更に進行して、当該ナンス候補値が正解のナンスであるか否かの判定が行われる。生成されたナンス候補値が正解のナンスである場合、当該ナンス候補値(すなわち、正解のナンス)を用いてブロックチェーンに新たなブロックが連結されるとともに、端末装置10のユーザに対して報酬が付与される。
【0042】
ステップS101:制御部15は、電子コンテンツの提供中(ここでは、マイニングの進行中)に、1つ以上の条件のそれぞれが満たされたか否かを判定する。各条件が満たされたと判定された場合(ステップS101-Yes)、プロセスはステップS102に進む。一方、少なくとも1つの条件が満たされていないと判定された場合(ステップS101-No)、プロセスはステップS101を繰り返す。
【0043】
ここで、1つ以上の条件は、図5に示す実行ボタン34に対するユーザ操作に基づいて1つのナンス候補値が生成されたという第1条件を含む。当該1つ以上の条件が第1条件のみを含む場合、ユーザが実行ボタン34を操作する度に、第1条件が満たされたと判定されて、プロセスがステップS102に進む。
【0044】
また、当該1つ以上の条件は、端末装置10が生成したナンス候補値を用いてブロックチェーンに新たなブロックが最後に連結された後(すなわち、ユーザが最後にマイニングに成功した後)、経過時間が閾値未満である又はブロックチェーンに連結された新たなブロックの数が閾値未満であるという第2条件を更に含んでもよい。当該1つ以上の条件が第1条件及び第2条件を含む場合、ユーザが実行ボタン34を操作すると、ユーザが最後にマイニングに成功してから、所定時間が経過するまで又はブロックチェーンに所定数の新たなブロックが連結されるまで、第1条件及び第2条件のそれぞれが満たされると判定されて、プロセスがステップS102に進む。
【0045】
ステップS102:ステップS101で各条件が満たされたと判定された場合(ステップS101-Yes)、制御部15は、電子コンテンツの提供(ここでは、マイニングの進行)を一時的に停止する。
【0046】
具体的には、制御部15は、第1条件、又は、第1条件及び第2条件が満たされると、生成された1つのナンス候補値が正解のナンスであるか否かの判定を行う前に、マイニングの進行を一時的に停止する。
【0047】
ステップS103:制御部15は、それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報の中から自動的に選択される1つ以上の質問情報を受信及び出力する。
【0048】
具体的には、サーバ20の制御部23は、記憶部22に予め記憶された複数の質問情報の中から、例えばランダムに、1つ以上の質問情報を自動的に選択する。制御部15は、通信部11を介してサーバ20から、サーバ20によって自動的に選択された1つ以上の質問情報を受信し、出力部12のディスプレイを介して当該1つ以上の質問情報を出力する。本実施形態では、制御部15は、例えば図6に示す画面を出力部12のディスプレイに表示させ、当該画面上に質問情報を出力する。当該画面の詳細については後述する。
【0049】
ここで、広告に関する質問情報とは、当該広告に関連する任意の質問を示す情報である。例えば、広告に関する質問情報は当該広告に係る製品の名称を質問する情報であるが、質問情報の具体的内容は当該例に限られない。なお、サーバ20の記憶部22には、複数の質問情報と、当該複数の質問情報にそれぞれ対応する複数の正解情報と、が予め記憶される。正解情報は、対応する質問情報に対する正解の回答を示す情報である。例えば、広告に関する質問情報が当該広告に係る製品の名称を質問する情報である場合、当該質問情報に対応する正解情報は、当該製品の正しい名称を示す情報であるが、正解情報の具体的内容は当該例に限られない。
【0050】
図6を参照して、端末装置10の出力部12のディスプレイに表示されるマイニング画面の第2例について説明する。図6に示す画面は、質問表示領域35と、第1入力欄36と、検索ボタン37と、第2入力欄38と、回答ボタン39と、を含む。
【0051】
質問表示領域35は、質問情報が表示される領域である。制御部15は、上述のようにサーバ20から受信された1つ以上の質問情報を、質問表示領域35に表示させる。
【0052】
第1入力欄36は、ユーザによるテキスト入力を受け付ける入力欄である。本実施形態では、ユーザは任意のテキストを第1入力欄36に入力可能である。しかしながら、テキストの入力手法は当該例に限られず、例えばプルダウンメニューに含まれる複数のテキストの中からユーザにより選択されたテキストが入力されてもよい。
【0053】
検索ボタン37は、ユーザ操作を受け付けるGUIである。検索ボタン37に対するユーザ操作が検出されると、制御部15は、第1入力欄36に入力されたテキストを検索クエリとして取得し、通信部11を介してサーバ20へ送信する。
【0054】
第2入力欄38は、ユーザによるテキスト入力を受け付ける入力欄である。本実施形態では、ユーザは任意のテキストを第2入力欄38に入力可能である。しかしながら、テキストの入力手法は当該例に限られず、例えばプルダウンメニューに含まれる複数のテキストの中からユーザにより選択されたテキストが入力されてもよい。
【0055】
回答ボタン39は、ユーザ操作を受け付けるGUIである。回答ボタン39に対するユーザ操作が検出されると、制御部15は、第2入力欄38に入力されたテキストを、質問表示領域35に表示された1つ以上の質問情報に対する回答情報として取得し、通信部11を介してサーバ20へ送信する。
【0056】
ステップS104:制御部15は、ユーザ操作に基づいて入力された検索クエリを取得及び送信する。
【0057】
ここでは、ユーザが、ステップS103で出力された1つ以上の質問情報に対する回答を得るヒントとなる広告情報を検索するために、任意のテキストを検索クエリとして第1入力欄36に入力し、検索ボタン37を操作したものとする。制御部15は、検索ボタン37に対するユーザ操作が検出されると、第1入力欄36に入力されたテキストを検索クエリとして取得し、通信部11を介してサーバ20へ送信する。なおサーバ20の制御部23は、端末装置10から受信した検索クエリに応じて1つ以上の広告情報を検索し、当該1つ以上の広告情報を端末装置10へ送信する。ここでサーバ20は、例えばwebページの検索エンジンとして機能し、端末装置10から受信した検索クエリに応じて検索したwebページに関する情報(例えば、webページのURL等)を、広告情報として端末装置10へ送信してもよい。或いはサーバ20は、複数の広告情報を予め記憶部22に記憶しておき、端末装置10から受信した検索クエリに応じて記憶部22から検索した広告情報を端末装置10へ送信してもよい。
【0058】
ステップS105:制御部15は、ステップS104の検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を受信及び出力する。
【0059】
具体的には、制御部15は、通信部11を介してサーバ20から、ステップS104の検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を受信し、出力部12のディスプレイに出力する。広告情報には、質問情報に対する回答を得るヒントが含まれ得る。ユーザは、出力された広告情報を参考に、質問情報に対する回答情報を検討可能である。なお広告情報は、本実施形態に係るマイニングのアプリケーションプログラムによって提供される任意のマイニング画面に表示されてもよく、或いは汎用のwebブラウザアプリケーションプログラムによって提供されるwebブラウザ画面に表示されてもよい。
【0060】
ステップS106:制御部15は、ユーザ操作に基づいて入力された、1つ以上の質問情報に対する回答情報を取得及び送信する。
【0061】
ここでは、ユーザが、任意のテキストを回答情報として第2入力欄38に入力し、回答ボタン39を操作したものとする。制御部15は、回答ボタン39に対するユーザ操作が検出されると、第2入力欄38に入力されたテキストを回答情報として取得し、通信部11を介してサーバ20へ送信する。なお、サーバ20の制御部23は、端末装置10から受信した回答情報と、上述のように記憶部22に記憶された正解情報とに基づいて、当該回答情報が正解であるか否かを判定する。例えば、制御部23は、ステップS103の1つ以上の質問情報にそれぞれ対応する1つ以上の正解情報が回答情報に含まれる場合、当該回答情報が正解であると判定し、少なくとも1つの正解情報が回答情報に含まれない場合に当該回答情報が不正解であると判定してもよい。そして制御部23は、回答情報が正解であるか否かを示す情報を、通信部21を介して端末装置10へ送信する。
【0062】
ステップS107:制御部15は、ステップS106の回答情報が正解であるか否かを示す情報を受信する。
【0063】
具体的には、制御部15は、通信部11を介してサーバ20から、ステップS106の回答情報が正解であるか否かを示す情報を受信する。
【0064】
ステップS108:制御部15は、ステップS107で受信した情報に基づいて、ステップS106の回答情報が正解であるか否かを判定する。回答情報が正解であると判定された場合(ステップS108-Yes)、プロセスはステップS109に進む。一方、回答情報が不正解であると判定された場合(ステップS108-No)、プロセスはステップS103に戻る。
【0065】
ステップS109:ステップS108で回答情報が正解であると判定された場合(ステップS108-Yes)、制御部15は、ステップS102で一時停止された電子コンテンツの提供(ここでは、マイニングの進行)を再開する。その後、プロセスはステップS101に戻る。
【0066】
なお上述したように、ステップS102では、生成された1つのナンス候補値が正解のナンスであるか否かの判定が行われる前に、マイニングの進行が一時停止される。したがって、ステップS109でマイニングの進行が再開されると、生成された1つのナンス候補値が正解のナンスであるか否かの判定が行われる。
【0067】
なお、例えば質問情報が広告に係る製品の名称を質問するものであり、且つユーザは当該製品の名称を既に認識している場合、ユーザが広告情報を検索することなく質問情報に対して回答することもできる。かかる場合には、上述したステップS104及びS105は省略される。
【0068】
以上述べたように、本実施形態に係る端末装置10は、電子コンテンツの提供を開始する。端末装置10は、当該電子コンテンツの提供中に1つ以上の条件が満たされた場合、当該電子コンテンツの提供を一時的に停止する。端末装置10は、それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報の中から自動的に選択される1つ以上の質問情報を出力する。端末装置10は、ユーザ操作に基づいて入力された検索クエリに応じて検索された1つ以上の広告情報を出力する。端末装置10は、ユーザ操作に基づいて入力された、1つ以上の質問情報にそれぞれ対応する1つ以上の回答情報を取得する。そして端末装置10は、当該1つ以上の回答情報に基づいて、電子コンテンツの提供を再開する。
【0069】
本実施形態によれば、ユーザは、電子コンテンツの提供を再開させるべく、広告に関する質問情報に対する正解の回答情報を得るヒントとなる広告情報を検索することができる。上述したように、一般的にユーザは、受動的に提示された情報よりも能動的に探し出した情報の方が記憶に残りやすい傾向がある。したがって、本実施形態によれば、例えばユーザに対して単に広告情報を提示する場合と比較して、広告情報がユーザの記憶に残る可能性が増加する。したがって、広告情報による宣伝効果が向上し得る点で、広告をユーザに提示する技術が改善される。上述したように、一般的にユーザは、受動的に提示された情報よりも能動的に探し出した情報の方が記憶に残りやすい傾向がある。したがって、本実施形態によれば、例えばユーザに対して単に広告情報を提示する場合と比較して、広告情報がユーザの記憶に残る可能性が増加するので、広告情報による宣伝効果が向上し得る点で、広告をユーザに提示する技術が改善される。
【0070】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0071】
また、本開示では実施形態に即して具体的に説明しているため、本開示を利用した全ての構成及び効果までは必ずしも記載されていないことに留意されたい。また本開示は、現に発明者が発明に至った動機及び着眼点に拘束されるものではないことに留意されたい。したがって、本開示を利用することで、本開示に記載されていない効果があらわれた場合、又は新たな動機及び着眼点含んでいる場合であっても、特許請求の範囲に記載された構成を具備する場合には当然に発明の技術的範囲に属するものである。
【0072】
例えば、上述した実施形態において、端末装置10又はサーバ20の構成及び動作を、互いに通信可能な複数のコンピュータに分散させた実施形態も可能である。
【0073】
また、ブロックチェーンは、例えば仮想通貨等の暗号資産の取引管理、又はNFT(Non-Fungible Token)を利用したデジタルデータ若しくは電子情報の唯一性証明及び取引管理等に利用され得る。しかしながらブロックチェーンは、当該例に限られず、様々な目的で利用可能である。例えば、展示ケース若しくは金庫等に用いられる施解錠装置の電子キー、又は宝くじの当選番号等の決定にブロックチェーンが利用されてもよい。本開示は、任意の目的で利用されるブロックチェーンに適用可能である点に留意されたい。
【0074】
また、例えば汎用のコンピュータを、上述した実施形態に係る端末装置10又はサーバ20として機能させる実施形態も可能である。具体的には、上述した実施形態に係る端末装置10又はサーバ20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、汎用のコンピュータのメモリに格納し、プロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本開示は、プロセッサが実行可能なプログラム、又は当該プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体としても実現可能である。
【0075】
また、上述した実施形態では、図6に示す画面に含まれる第2入力欄38に入力されたテキストが回答情報として取得される例について説明した。しかしながら、回答情報の取得には、当該例に限られず任意の手法が採用可能である。
【0076】
一例として、端末装置10の制御部15は、質問情報と共に複数の選択肢をユーザに提示し、当該複数の選択肢の中からユーザによって選択された1つ以上の選択肢を回答情報として取得してもよい。ここで、複数の選択肢は、視覚、聴覚、又は触覚等を通じてユーザが認識可能な任意の態様で提示されてもよい。具体的には、複数の選択肢のそれぞれが画像、音、又は振動等でユーザに提示されてもよい。
【0077】
ここでは、複数の選択肢のそれぞれが画像で提示される場合について例示的に説明する。かかる場合には、端末装置10の制御部15は、図6に示す画面に代えて、図7に示す画面を出力部12のディスプレイに表示する。図7に示す画面は、図6に示す第2入力欄38に代えて、複数(ここでは、9個)の選択肢にそれぞれ対応する複数(ここでは、9個)の画像40を含んでいる。複数の画像40は、それぞれ異なる画像であってもよく、2個以上の同一の画像を含んでもよい。制御部15は、画像40を選択するユーザ操作を入力部13によって検出すると、当該画像40を「選択中」の状態にする。そして制御部15は、回答ボタン39に対するユーザ操作を検出すると、選択中の状態である各画像40を示す情報を回答情報として取得し、通信部11を介してサーバ20へ送信する。なお、ユーザは1つ以上の画像40を選択してもよく、或いはいずれの画像40も選択しなくてもよい。いずれの画像40も選択されていない状態で回答ボタン39に対するユーザ操作が検出された場合、制御部15は、いずれの画像40も選択されていないことを示す情報を回答情報として取得してもよい。
【0078】
例えば図7において、質問表示領域35に「A社の製品を全て選択してください」という質問情報が表示されており、9個の画像40のうち、2個がA社の製品の画像であり、残り7個の画像40がB社の製品の画像であるものとする。かかる場合、ユーザは、第1入力欄36及び検索ボタン37を操作して、A社の製品を検索する。そしてユーザは、検索結果に基づいてA社の製品であると判断した各画像40を選択し、回答ボタン39を操作して回答情報を送信する。そして、回答情報に示される画像40(すなわち、ユーザによって選択された各画像40)と、正解情報に示される画像40(すなわち、A社の製品を示す2個の画像40)とが一致する場合、当該回答情報が正解と判定される。
【0079】
なお、複数の選択肢にそれぞれ対応する複数の画像は、図7に示す具体例に限られず、任意の態様でユーザに提示されてもよい。例えば、図7では9個の画像40が3×3に配置されているが、各画像40は画面上の任意の位置に表示されてもよいし、各画像40が画面上を移動してもよい。また、図7では各画像40は矩形であるが、例えば図8に示すように円形または図9に示すように多角形等、任意の形状であってもよい。
【0080】
また上記具体例では、複数の選択肢にそれぞれ対応する複数の画像が表示される例について説明したが、例えば画面上に1つの画像が表示され、複数の選択肢にそれぞれ対応する複数の領域が当該画像上に設定されてもよい。例えば、質問表示領域35に「A社の製品を全て選択してください」という質問情報が表示され、且つ、画面に表示された1つの画像上にA社の2つの製品とB社の7つの製品が示されており、各製品に対応する合計9個の領域が設定されているものとする。かかる場合、ユーザは、A社の製品であると判断した各製品に対応する領域を選択し、回答ボタン39を操作して回答情報を送信する。そして、回答情報に示される領域(すなわち、ユーザによって選択された各領域)と、正解情報に示される領域(すなわち、A社の製品に対応する2個の領域)とが一致する場合、当該回答情報が正解と判定される。
【0081】
また、上述した実施形態において、サーバ20の記憶部22が、それぞれ異なる広告に関する複数の質問情報と、当該複数の質問情報にそれぞれ対応する複数の正解情報と、各質問情報に対する回答を得るヒントとなる複数の広告情報と、を予め記憶する例について説明した。ここで記憶部22は、各質問情報に係る広告の広告主を示す情報と、各広告情報の広告主を示す情報と、を更に記憶してもよい。かかる場合において、サーバ20の制御部23は、1つ以上の質問情報を端末装置10へ送信し(ステップS103)、当該端末装置10から受信した検索クエリに応じて複数の広告情報の中から検索した1つ以上の広告情報を当該端末装置10へ送信し(ステップS104)、当該端末装置10から受信した回答情報が正解であると判定した場合(ステップS106)、ステップS103の質問情報に係る広告の広告主と、ステップS103の広告情報に係る広告主とが同一であるか否かを判定してもよい。ここで、回答情報が正解であり、且つ、質問情報に係る広告主と広告情報に係る広告主とが同一であることは、例えばA社の広告に関する質問情報を確認したユーザが、能動的にA社の広告情報を探し出して正解の回答情報に辿り着いた可能性が高いことを示唆している。制御部23は、回答情報が正解であり、且つ、質問情報に係る広告主と広告情報に係る広告主とが同一であると判定された場合、端末装置10のユーザに対して所定の報酬を付与してもよい。所定の報酬は、例えば、同一であると判定された広告主が電子コンテンツ提供者に対して支払う広告費用から支払われるが、これに限られない。
【0082】
かかる構成によれば、後述するように、例えば従来知られている広告手法の1つであるアフィリエイトと比較して有利な効果を奏する。アフィリエイトでは、アフィリエイターが自身のブログ等のwebページにアフィリエイト広告を掲載し、当該webページから当該アフィリエイト広告をエンドユーザがクリックした回数等に応じて、広告主からASP(アプリケーションサービスプロバイダ)を介してアフィリエイターに広告費用の一部がアフィリエイト報酬として支払われる。すなわち、アフィリエイトでは、広告主からエンドユーザに対して広告費用の一部が支払われることがない。このため、エンドユーザがアフィリエイト広告をクリックした場合であっても、エンドユーザの広告主に対する好感度は必ずしも向上しないという課題がある。また、アフィリエイトの仕組みではエンドユーザに報酬が付与されないことに着目したアフィリエイターが、自身に付与されるアフィリエイト報酬の一部を支払う約束で多数のエンドユーザと結託し、アフィリエイト広告のクリック数等を不当に水増しすることが行われている。かかる場合には、アフィリエイト広告による宣伝効果が十分に発揮されないまま、広告主が支払う広告費用だけが不要に増加するという課題がある。これに対して、本実施形態では、質問情報に対して能動的に広告主の広告情報を探し出して正解の回答情報に辿り着いたユーザに対して、当該広告主から電子コンテンツ提供者を介して広告費用の一部が支払われるので、ユーザの広告主に対する好感度が向上し得るとともに、アフィリエイトのように広告主が支払う広告費用が不要に増加する可能性が低減する。
【0083】
また、上述した実施形態では、例えば図6図9の具体例に即して、1つ以上の質問情報を出力するための画面について説明した。しかしながら、例えば図10に示すように、当該画面はヒントボタン41を更に含んでもよい。ヒントボタン41は、ユーザ操作を受け付けるGUIである。ヒントボタン41に対するユーザ操作が検出されると、端末装置10の制御部15は、ヒント情報の取得要求をサーバ20へ送信する。サーバ20の制御部23は、当該取得要求に応じてヒント情報を端末装置10へ送信する。そして端末装置10の制御部15は、受信したヒント情報を、出力部12を介して出力する。ここで「ヒント情報」は、出力された1つ以上の質問情報に対してユーザが正解の回答情報を得るために利用可能な任意の情報である。例えば、ヒント情報は、正解の回答情報を得るヒントとなる広告情報を適切に検索するための検索クエリを示唆する情報であってもよく、或いは正解の回答情報を示唆する情報であってもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 システム
10 端末装置
11 通信部
12 出力部
13 入力部
14 記憶部
15 制御部
20 サーバ
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
30(30a~30j) カード
31 追加ボタン
32 選択領域
33 戻るボタン
34 実行ボタン
35 質問表示領域
36 第1入力欄
37 検索ボタン
38 第2入力欄
39 回答ボタン
40 画像
41 ヒントボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10