(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073357
(43)【公開日】2023-05-25
(54)【発明の名称】薬剤供給装置
(51)【国際特許分類】
A61J 3/00 20060101AFI20230518BHJP
【FI】
A61J3/00 310F
A61J3/00 310K
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051633
(22)【出願日】2023-03-28
(62)【分割の表示】P 2022086791の分割
【原出願日】2012-01-19
(31)【優先権主張番号】P 2011010281
(32)【優先日】2011-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2011044113
(32)【優先日】2011-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2011099558
(32)【優先日】2011-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】592246705
【氏名又は名称】株式会社湯山製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】湯山 裕之
(72)【発明者】
【氏名】小池 直樹
(72)【発明者】
【氏名】見谷 光弘
(72)【発明者】
【氏名】深田 政雄
(57)【要約】
【課題】形状や大きさが異なる薬剤を適切に供給可能な薬剤供給装置を提供する。
【解決手段】薬剤供給装置は、第1回転軸を中心として回転される第1回転体と、第1回転軸とは異なる方向に延びる第2回転軸を中心として回転される円環状の第2回転体とを備え、第1回転体に供給された薬剤が、第1回転体の回転により第2回転体の移動部に乗り移り、第2回転体の回転により乗り移った薬剤を回転方向下流側に移送するようにしており、更に、第2回転体の径方向外側に設けた薬剤排出口と、薬剤の供給終了後に第2回転体を逆転させる手段とを備える。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1回転軸を中心として回転される第1回転体と、
前記第1回転軸とは異なる方向に延びる第2回転軸を中心として回転される円環状の第2回転体と
を備え、
前記第1回転体に供給された薬剤が、前記第1回転体の回転により前記第2回転体の移動部に乗り移り、前記第2回転体の回転により前記乗り移った薬剤を回転方向下流側に移送するようにしており、更に、
前記第2回転体の径方向外側に設けた薬剤排出口と、
前記薬剤の供給終了後に前記第2回転体を逆転させる手段と
を備える、薬剤供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形状や大きさが異なる錠剤やカプセル剤などの薬剤を1個ずつ供給可能な薬剤供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多数の薬剤を計数する薬剤計数装置が特許文献1に記載されている。この薬剤計数装置は、第1駆動手段によって回転される中央の円板部材と、第2駆動手段によって回転される円環部材とを有する。これら円板部材と円環部材とは、互いに平面状をなすように各回転軸が同一軸上に配置され、各駆動手段によって互いに逆向きに回転される。また、円環部材の外周部には薬剤案内部が外向きに延びるように設けられている。
【0003】
しかし、この薬剤計数装置では、薬剤案内部へ供給されていない多数の薬剤が、円板部材上と円環部材上とで逆向きに移送される。そのため、円板部材から円環部材へ移動した薬剤が、既に円環部材上に移動している薬剤に衝突するとともに、円環部材から円板部材へ移動された薬剤が、円板部材上の薬剤に衝突する。
【0004】
一方、特許文献2には、小物を整列して供給する供給装置が記載されている。この供給装置は、第1駆動手段によって回転される円板状の第1回転体と、第2駆動手段によって回転される円環状の第2回転体とを有する。第1回転体の第1回転軸は、所定角度で傾斜するように配置され、第2回転体の第2回転軸は、垂直方向に延びるように配置されている。また、第1回転体は、傾斜によって上端に位置する部分が、第2回転体の内周部と同一高さに位置するように構成されている。さらに、第2回転体の内周部には、第1回転体の外周部を囲繞する枠壁が一体に設けられている。
【0005】
この特許文献2の供給装置は、第1回転体の回転により供給物が上端部から第2回転体に移動する。そして、第2回転体上に設けた規制体により、所定姿勢となっている供給物だけを下流側へ通過させ、異なる姿勢の供給物は第2回転体の内周部から第1回転体上へ落下される。そのため、供給する供給物同士が衝突し合うことを防止できる。
【0006】
しかし、この供給装置を薬剤の供給に使用した場合、2以上の供給物が同時に規制体を通過して、径方向に2列並んだ状態で排出口への案内部に供給される可能性がある。その結果、案内部の入口で詰まりを生じさせるという問題がある。また、薬剤が平面視非円形状の錠剤や薬物をカプセル内に収納したカプセル剤である場合、例え1個ずつ供給されたとしても、移動姿勢によっては案内部の入口で詰まりが生じたり、案内部内で詰まりが生じるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中華民国新型専利公告第M308903号公報
【特許文献2】特公平1-51403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明では、形状や大きさが異なる薬剤を適切に供給可能な薬剤供給装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1回転軸を中心として回転される第1回転体と、前記第1回転軸とは異なる方向に延びる第2回転軸を中心として回転される円環状の第2回転体とを備え、前記第1回転体に供給された薬剤が、前記第1回転体の回転により前記第2回転体の移動部に乗り移り、前記第2回転体の回転により前記乗り移った薬剤を回転方向下流側に移送するようにしており、更に、前記第2回転体の径方向外側に設けた薬剤排出口と、前記薬剤の供給終了後に前記第2回転体を逆転させる手段とを備える、薬剤供給装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の薬剤供給装置では、形状や大きさが異なる薬剤を適切に供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の薬剤供給装置を用いた薬剤計数装置を示す斜視図である。
【
図3】各回転体および各規制体を示す分解斜視図である。
【
図5】薬剤供給装置を異なる方向から見た斜視図である。
【
図6B】薬剤供給装置の各部材の位置を調整した状態を示す断面図である。
【
図7B】幅規制体の位置を調整した状態を示す平面図である。
【
図8】薬剤計数装置の切換弁ユニットを示す斜視図である。
【
図9】供給された薬剤を検出する薬剤検出手段の概略構成を示し、(A)は概念図、(B)は斜視図である。
【
図10A】薬容器への払出状態を示す正面図である。
【
図10B】払い出しが終了した状態を示す正面図である。
【
図10C】回収容器への回収状態を示す正面図である。
【
図11】薬剤計数装置の構成を示すブロック図である。
【
図12】薬剤である錠剤の供給状態を示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。
【
図13】薬剤であるカプセル剤の供給状態を示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。
【
図14A】薬剤供給装置の変形例を示す平面図である。
【
図14B】薬剤供給装置の他の変形例を示す平面図である。
【
図15】第2回転体にリブを設けた変形例を示し、(A)は第1変形例のリブを有する第2回転体の断面図、(B)は第2変形例のリブを有する第2回転体の一部断面図、(C)は第3変形例のリブを有する第2回転体の一部断面図である。
【
図16】回収部に蓋を設けた変形例を示し、(A)は蓋閉鎖時、(B)は蓋開放時の状態を示す側面図である。
【
図17】第1回転体を第2回転体より大きくした変形例を示す断面図である。
【
図18】監査台を併設した薬剤係数装置の変形例を示し、(A)は斜め上方、(B)は斜め下方から見た斜視図である。
【
図19】モニタに表示される画像を示し、(A)は第1カメラにより撮影された薬容器の内部に払い出された薬剤の画像、(B)は第2カメラにより撮影された薬容器の側面の処方データの画像、(C)は第3カメラにより撮影された払い出し途中の薬剤の撮影画像を示す。
【
図21】第1回転体の昇降移動機構の一部断面正面図である。
【
図23】(A)は
図21の昇降移動機構の第1回転体の最下部における仕切壁の一部拡大断面図、(B)は(A)のB-B線断面図である。
【
図24】
図21の昇降移動機構の第2回転体上に設けた外壁のセンサ孔の断面図である。
【
図26】第1回転体の昇降移動機構の変形例を示す断面図である。
【
図27】第1回転体の昇降移動機構の他の変形例を示す断面図である。
【
図29】ホストシステム111とカウンタ110の動作を示すフローチャートである。
【
図34】欠品時の処理を示すフローチャートである。
【
図35】水剤・箱剤の処理を示すフローチャートである。
【
図36】マニュアルカウントの処理を示すフローチャートである。
【
図37】カウンタ110のメインメニュー画面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る薬剤供給装置を用いた薬剤計数装置を示す。この薬剤計数装置は、薬剤供給装置と、切換弁ユニット76および計数手段である中央制御部83とを配設し、薬剤供給装置の機構を自動調整して、形状や大きさが異なる多種の薬剤を1個ずつ供給し、計数するものである。
【0014】
図1および
図2に示すように、薬剤計数装置の外装体10は、上側に位置する外装体本体11と、下側に位置する架台16とを備えている。外装体本体11は、四方および上下を閉塞した筺体であり、その前カバー12は、架台16より前方に膨出した形状をなす。この前カバー12には、図中左側に、患者に渡す薬容器1および薬剤を保管する回収容器2を取り付けるための容器取付部13が設けられている。また、外装体本体11の後側には上カバー14が回動可能に取り付けられている。この上カバー14には、後述する枠体17内を露出させるための投入口15が設けられている。架台16は、外装体本体11を上部に配置する上端開口の筐体である。この架台16は、外装体本体11に取り付けた容器1,2が載置面である机などに当接しないように、外装体本体11を所定高さに配置するために、必要に応じて使用するものである。
【0015】
図3に示すように、薬剤供給装置は、略筒状をなす枠体17と、円板状をなす第1回転体23と、円環状をなす第2回転体35と、供給する薬剤高を規制する高さ規制体41と、第2回転体35の移送幅を規制する幅規制体52と、内側ガイド66および外側ガイド57からなる薬剤案内部65とを備えている。そして、本実施形態では、幅規制体52と薬剤案内部65の外側ガイド57とを、1つの樹脂成形品によって構成している。
【0016】
枠体17は、
図3、
図4および
図5に示すように、第1回転体23の外周部を覆う仕切壁18と、第2回転体35の外周部を覆う外壁20とを有する。これらは、外装体本体11の上面板に対して上下にそれぞれ固定される。仕切壁18は、第2回転体35の内周部36から第1回転体23の外周部にかけて延び、これらの間を区画する略円筒状のものである。この仕切壁18の外周部下側の一部には、第1回転体23の第1駆動モータ28を固定する回動ブラケット30の干渉を防止するための切欠部19が設けられている。外壁20は、第2回転体35上の薬剤の脱落を防止する円筒状のものである。この外壁20には、外周部上側の一部に第1切欠部21が設けられるとともに、外周部下側の一部に第2切欠部22が設けられている。第1切欠部21は、第2回転体35を露出させるとともに、幅規制体52および薬剤案内部65を配置するためのものである。第2切欠部22は、第2回転体35のギア部材38を側方から露出させるためのものである。なお、枠体17は、仕切壁18および外壁20を一体的に設けてもよい。
【0017】
第1回転体23は円板状をなし、仕切壁18の底を塞ぐように、この仕切壁18内に傾斜して配設されている。即ち、
図6A,Bに示すように、第1回転体23の第1回転軸24は、垂直方向に対して所定角度で傾斜するように配置されている。この第1回転体23の上面には、薬剤を移動させるための抵抗(転動抑止)となる複数の凸条部25が放射状に設けられている。第1回転体23の外周部には、径方向外側に向けて下向きに傾斜する斜面部26が設けられている。この斜面部26は、上端である内周縁が第2回転体35より上側に位置し、下端である外周縁が内周縁より下側に位置するように、所定の傾斜角度で配設されている。
【0018】
この第1回転体23には、第1回転軸24の下端に歯車27が連結されている。そして、この歯車27が第1駆動手段である第1駆動モータ28の出力軸に連結された歯車29に噛み合わされ、第1回転軸24を中心として回転できるように構成されている。第1回転軸24および第1駆動モータ28は回動ブラケット30に取り付けられている。この回動ブラケット30の側面には、図示しないガイド用のベアリングが配設され、このベアリングが、外装体本体11に固定した装着ブラケット31のガイド溝に係着されている。また、
図4および
図5に示すように、回動ブラケット30の側面には、円弧状をなすギア片32が固定されている。このギア片32には、角度調整手段である角度調整モータ33の歯車34が噛み合わされている。この角度調整モータ33の駆動により、装着ブラケット31に対して回動ブラケット30を回動できる。回動ブラケット30が回動されると、第1駆動モータ28と一緒に第1回転体23が回動され、この第1回転体23の傾斜角度を調整できる。この傾斜角度の調整は、第1回転体23の上端部を支点として行われるように構成している。
【0019】
第2回転体35は、第1回転体23の上側に位置するように、仕切壁18の上端に回転可能に配設された円環状のものである。
図6A,Bに示すように、第2回転体35は、図示しない第2回転軸が垂直方向に延びるように、水平配置されている。これにより、第2回転体35の第2回転軸は、第1回転体23の第1回転軸24とは異なる方向(平行でなく、同一でない方向)で交差して延びる。これら回転軸の角度は、前述のように角度調整モータ33の駆動により相対的に変更可能である。また、第2回転体35は、第2回転軸の軸方向から見ると、第1回転体23の外側に位置し、内周部36内に第1回転体23が位置する。さらに、第2回転体35の内周部36と第1回転体23の外周部とは、第1回転体23の傾斜により、第2回転体35の内周部36に対して第1回転体23の外周部が低くなり、その間に所定高さの段差が形成される。この段差は、第1回転体23の傾斜により、図中左側である垂直方向下端に位置する部分が最も大きく、図中右側である垂直方向上端に位置する部分が最も小さくなる。そして、この段差が最も小さくなる部分が、第1回転体23が回転することで、第1回転体23と仕切壁18とで区画された収容空間に供給された薬剤が、第1回転体23から第2回転体35へ乗り移る移動部37を構成する。本実施形態の移動部37は、第2回転体35の内周部36を、第1回転体23の外周部に対して薬剤が脱落しない程度の隙間をあけて、かつ、略同一高さに位置するように構成している。但し、この移動部37での第2回転体35の内周部36および第1回転体23の外周部の高さ設定は、薬剤が第1回転体23から第2回転体35へ乗り移すことが可能であれば、第2回転体35の内周部36を第1回転体23の外周部より上側に位置させてもよく、下側に位置させてもよい。
【0020】
図3および
図5に示すように、この第2回転体35の下面には、円環状をなすギア部材38が固定されている。このギア部材38には、第2駆動手段である第2駆動モータ39の歯車40が、外壁20の第2切欠部22を通して噛み合われている。また、ギア部材38は、外周部が図示しない支持部材によって支持されている。これにより、上側回転部材は、第2回転軸に沿って移動することなく、第2回転軸を中心として回転される。
【0021】
高さ規制体41は、第2回転体35の移動部37に対して回転(薬剤移送)方向下流側に位置するように配設されている。この高さ規制体41は、高さ規制部材42と、架設部材44と、作動受部材45とを備える。
図7A,Bに示すように、高さ規制部材42は、第2回転体35の上方に位置するように配設されるものである。この高さ規制部材42は、第2回転体35の外周部から内周部36にかけて延びるとともに、薬剤移送方向に沿って所定角度で傾斜するガイド面43を備えている。架設部材44は、高さ規制部材42に連結され、この高さ規制部材42を幅規制体52を跨いで第2回転体35上に配設するためのものである。作動受部材45は、架設部材44に連結され、この架設部材44を介して高さ規制部材42を上下動させるための動力を受けるものである。この作動受部材45には、動力を受けるためのネジ孔46が垂直方向に貫通するように設けられている。
【0022】
この高さ規制体41のネジ孔46には、ネジ部材47が貫通されている。このネジ部材47は、外装体本体11の上面板に固定されたブラケットにより、回転可能かつ軸方向に沿って移動不可能に支持されている。また、ネジ部材47の下端には歯車48が連結されている。この歯車48には、高さ調整手段である高さ調整モータ49の歯車50に噛み合わされている。この高さ調整モータ49の駆動によりネジ部材47を回転させ、高さ規制体41と第2回転体35の上面との間隔が、薬剤高と略同一間隔をあけて位置するように高さ調整される。また、高さ規制体41の下流側には、この高さ規制体41の下部を通過した薬剤を検出する第2薬剤検出手段として薬剤検出センサ51が配設されている。
【0023】
幅規制体52は、高さ規制体41より更に薬剤移送方向下流側に位置するように、第2回転体35上に配設されている。この幅規制体52は、第2回転体35の外周部に対して接線方向に延びる矩形部53を備えている。この矩形部53は、高さ規制体41の架設部材44が迂回するように配置され、この架設部材44に干渉することなく直動可能となっている。また、幅規制体52は、矩形部53の薬剤移送方向下流側に幅規制部54が連続している。この幅規制部54は、第2回転体35の内周部36の直径より大きい直径の第1湾曲面部55を備えている。これにより、第2回転体35の内周部36との間隔は、周方向の一部だけが最も狭い移送幅となるように構成されている。ここで、この移送幅とは、第2回転体35の内周部36から第1湾曲面部55までの薬剤が通過可能な幅(領域)のことを意味する。また、幅規制部54は、第1湾曲面部55の薬剤移送方向下流側の移送幅が次第に広くなるように連接する第2湾曲面部56を備えている。そして、幅規制体52は、幅規制部54の薬剤移送方向下流側に、薬剤案内部65を構成する外側ガイド57が連続している。この外側ガイド57は、第2湾曲面部56に対して接線方向に延びるとともに、矩形部53に対して直交方向に延びるように構成されている。
【0024】
この幅規制体52の幅規制部54には、矩形部53に対して平行に延びるように連結部材58が連結されている。この連結部材58には、高さ規制体41と同様に作動受部材59が連結されている。この作動受部材59のネジ孔60には、ネジ部材61が貫通され、このネジ部材61が外装体本体11の上面板に固定されたブラケットに回転可能かつ軸方向に沿って移動不可能に支持されている。また、ネジ部材47の外端には歯車62が連結され、この歯車62に、幅規制体52を水平方向に移動させる幅調整手段である幅調整モータ63の歯車64が噛み合わされている。この幅調整モータ63によって幅規制体52が第2回転体35に対して外側に移動されると、幅規制部54と第2回転体35の内周部36との間の移送幅、および、外側ガイド57と後述する内側ガイド66との間の間隔を広げることができる。また、第2回転体35に対して内側に移動されると、第2回転体35の移送幅、および、各ガイド57,66間の間隔を狭めることができる。そして、本実施形態では、幅規制部54の第1湾曲面部55の直径(曲率半径)は、第2回転体35の内周部36との間の移送幅Wに対して、外側ガイド57と内側ガイド66との間の幅が約2倍(2W)となるように設定している。そして、本実施形態では、移送幅Wを、移送する薬剤幅の1/2となるように構成している。なお、平面視楕円形状や平面視長円形状の薬剤において、薬剤幅とは、短手方向を意味する。また、移送幅Wは、薬剤幅の1/2に限られず、薬剤幅の1/2以上薬剤幅以下であることが好ましい。
【0025】
薬剤案内部65は、幅規制体52の幅規制部54を通過した薬剤を、薬剤排出口である後述する薬剤排出部材73に案内するものである。この薬剤案内部65は、
図3および
図7A,Bに示すように、幅規制体52の幅規制部54より薬剤移送方向下流側に位置するように、第2回転体35上に配設されている。薬剤案内部65を構成する内側ガイド66は、外側ガイド57に対して第2回転体35の径方向内側に平行に位置するとともに、第2回転体35の内周部36に対して接線方向に延びるように配設されている。内側ガイド66は薬剤排出部材73にかけて延び、その端部に外装体本体11の上板部に固定するブラケット部67が設けられている。この薬剤案内部65を構成するガイド57,66の間隔は、幅調整モータ63の駆動により薬剤幅と略同一間隔に調整される。また、内側ガイド66には、第1回転体23と第2回転体35の段差上である第2回転体35の内周部36に位置する内端に、所定角度で上向きに傾斜する傾斜縁68が設けられている。また、この傾斜縁68の内面側は、下向きに傾斜する傾斜面69とされている。
【0026】
図8に示すように、薬剤計数装置は、薬剤案内部65の出口に配設した薬剤排出部材73の下部に、薬剤を検出する検出部70と、この検出部70への薬剤の排出を許否するシャッター74と、検出部70を通過した薬剤を配分する切換弁ユニット76とが配設されている。なお、薬剤排出部材73は、第2回転体35の径方向外側に設けられる薬剤排出口を構成し、薬剤案内部65から排出された薬剤を検出部70に案内するものである。
【0027】
第1薬剤検出手段である検出部70は、
図9(A),(B)に示すように、正四角筒状をなす一対の筐体70A,70Bを有する。上側筐体70Aには、隣接面に一対の発光部71A,71Bが配設され、その対向面に一対の受光部72A,72Bが配設されている。また、下側筐体70Bには、隣接面に一対の発光部71C,71Dが配設され、その対向面に一対の受光部72C,72Dが配設されている。それぞれ対向面する発光部71Aと受光部72A、発光部71Bと受光部72B、発光部71Cと受光部72C、発光部71Dと受光部72Dは、一対で1組の光センサ(ラインセンサ)を構成する。このように2つの筐体70A,70Bに配設した各2組(合計で4組)の光センサは、軸方向に所定間隔をもって位置する。また、各筐体70A,70Bは、互いに45度の位相角度で配置することにより、検出方向を異ならせることができる。そして、このように構成した検出部70は、4組の光センサ全てを配設可能な正八角形状の筐体を用いた場合と比較すると、平面視形状(占有面積)の小型化を図ることができる。
【0028】
図8に示すように、シャッター74は、薬剤排出部材73の出口側内部に配設されている。このシャッター74は、排出許否手段である駆動モータ75によって、水平方向に延びた排出停止位置から下向きに傾斜した排出許容位置にかけて回動可能である。排出停止位置では、薬剤排出部材73の出口を閉塞して、検出部70内への薬剤の排出を防止する。また、排出許容位置では、薬剤排出部材73の出口を開放して、検出部70内への薬剤の排出を許容する。
【0029】
切換弁ユニット76は、外装体本体11の容器取付部13に位置するように検出部70の下方に配設されている。この切換弁ユニット76のケーシングには、第1通路部である払出部78と第2通路部である回収部79とに分岐した逆Y字形状の薬剤通路77が形成されている。払出部78および回収部79の端部には、薬容器1および回収容器2を装着するための段部78a,79aが設けられている。そのうち、図中左側に位置する払出部78の段部78aは、直径(容積)が異なる3種の薬容器1を装着できる3組設けられている。薬剤通路77内には、払出部78または回収部79へ排出先を切り換える切換弁が設けられている。本実施形態の切換弁は、薬剤通路77の入口から排出部78および回収部79へ向けて延びるように配設した一対の揺動部材80A,80Bを有する。図中左側の第1揺動部材80Aは払出部78を開閉するもので、図中右側の第2揺動部材80Bは回収部79を開閉するものである。これら揺動部材80A,80Bには、互いの対向面に弾性的に変形可能な弾性部81が配設されている。また、各揺動部材80A,80Bは、それぞれの駆動手段である駆動モータ82A,82Bによって個別に揺動される。本実施形態では、
図10Aに示す薬剤払出位置(第1作動位置)、
図10Bに示す一時停止位置(第2作動位置)、
図10Cに示す薬剤回収位置(第3作動位置)の3位置に変移可能としている。そのうち、一時停止位置では、各揺動部材80A,80Bは、互いの弾性部81,81が当接して弾性的に変形する角度に回動される。なお、揺動部材80A,80Bを弾性的に変形可能な材料で形成してもよい。
【0030】
薬剤供給装置を含む薬剤計数装置は、
図11に示すように、中央制御部83の指令によって動作し、処方データに従って必要な数の薬剤を計数して供給する。
なお、
図18に示すように、薬剤係数装置には、監査台が併設されている。監査台には、モニタ88と、薬剤が払い出された薬容器1の開口部の上方から内部の薬剤を撮影する第1カメラ89aと,薬容器1の側方のラベルを撮影する第2カメラ89bと、が設けられている。モニタ88は、第1カメラ89a、第2カメラ89b、および薬剤係数装置の薬剤投入口の近傍に設けられて第1回転体23から第2回転体35への移動部37または高さ規制体41の周囲を撮影する第3カメラ89cからの撮影画像を表示する。なお、第1カメラ89aを移動可能として、第1カメラ89aが第3カメラ89cの機能を兼ねるようにし、第3カメラを無くしてもよい。
【0031】
薬剤を投入する前に、オペレーが薬瓶に印刷された薬種ID(バーコード)をバーコードリーダ86で読み取り、この薬種IDが処方データに示された薬剤と一致した正しい薬剤である場合のみ、薬剤の投入を許可する。これにより、誤った薬剤の払出を防止できる。次に、オペレータが薬剤を受け入れる薬容器1に印刷された処方ID(バーコード)を読み取り、この処方IDが処方データに示された処方IDと一致した場合のみ、薬剤の払出を許可する。これにより、薬容器1の取り間違いを防止することができる。
【0032】
続いてオペレータは、操作パネル84を操作することによって、第1回転体23の傾斜角度を調整するとともに、第1回転体23と仕切壁18で区画された薬剤投入用の空間に薬剤を投入し、処方する薬剤数を入力して、カウント処理を開始する。そして、カウント処理では、中央制御部83が薬剤に応じて各規制体41,52を自動調整(オートキャリブレーション)工程を実行した後、実際に計数する計数工程を実行する。なお、この計数工程では、中央制御部83は、検出部70による検出に基づいて供給された薬剤を計数する計数手段の役割をなす。
【0033】
第1回転体23の角度調整処理は、投入する薬剤量および薬剤の大きさや形状に応じて行われる。即ち、投入する薬剤量が多い場合には、仕切壁18と第1回転体23と第2回転体35の間に形成される収容空間が広くなるように、第1回転体23の傾斜角度を急勾配(垂直に近く)とする。また、第1回転体23を回転させても上面で転動(自転)して第2回転体35へ移動しない球状の薬剤などの場合には、第1回転体23の傾斜角度を緩勾配(水平に近く)とする。これにより、多数の薬剤を第1回転体23上に配置し、薬剤が第2回転体35へ移動できるように調整する。なお、この角度調整処理は、第2回転体35の移動部37上などに薬剤検出手段を配設し、自動調整可能に構成してもよい。この場合、この角度調整処理は、自動調整工程の第1段階で実行する。
【0034】
カウント処理の自動調整工程では、高さ規制体41を下降させるとともに、幅規制体52を内向きに移動させておく。これにより、各回転体23,35を回動させても薬剤が排出されないようにしておく。この状態で、
図10Aに示すように、切換弁ユニット76の揺動部材80A,80Bをそれぞれ払出部78の側へ回動させ、払出部78を開放するとともに回収部79を閉塞し、各回転体23,35を回転させる。その後、高さ規制体41を徐々に上方向へ移動させる。そして、薬剤検出センサ51によって高さ規制体41を通過した薬剤を検出すると、高さ規制体41の移動を停止する。ついで、幅規制体52を徐々に広がるように外方向へ移動させる。そして、検出部70によって薬剤の排出を検出すると、幅規制体52の移動を停止する。
【0035】
高さ規制体41と幅規制体52の位置は予め薬剤毎に記憶しておくことが好ましい。
このために、まず計数しようとする薬剤が入った薬瓶のバーコードを薬剤計数装置に設けたバーコードリーダ86により読み取る。また、高さ規制体41を薬剤が通過したことを高さ規制体41の下流側に設けた薬剤検出センサ51が検出すると、このときの高さ規制体41の規制高さ(又は位置)をメモリ87に記憶しておく。これと同時に、第3カメラ89cで、高さ規制体41の付近の薬剤を撮影しておく。さらに、幅規制体52を薬剤が通過したことを幅規制体52の下流側に設けたセンサ又は検出部70が検出すると、このときの幅規制体52の移送幅(又は位置)をメモリ87に記憶しておく。メモリ87では、高さ規制体41の規制高さと、幅規制体52の移送幅と、前記バーコードリーダで読み取った薬剤とを紐付けて記憶する。なお、この規制高さと移送幅の記憶情報は、モニター88に表示してオペレータが確認できるようにし、必要に応じて微調整して、微調整後の規制高さと移送幅を上書きすることもできるようにしてもよい。これにより、次回、第1回転体23に薬剤を供給する前に、薬瓶に印刷された薬種のID(バーコード)をバーコードリーダ88で読み取り、このIDに対応する薬剤と紐付けされた高さ規制体41の規制高さと幅規制体52の移送幅とが記憶されていれば、それらの値に直ちに調整して、薬剤の計数を開始することができる。また、新薬などのように、薬剤と紐付けされた高さ規制体41の規制高さと幅規制体52の移送幅とが記憶されていなければ、前述したように、これらの規制高さと位相幅の取得動作を行う。
【0036】
カウント処理の計数工程では、各回転体23,35の回転速度を自動調整工程よりも早くし、高速で計数できるようにする。そして、設定された薬剤数に近い数まで薬剤を払い出すと、第2回転体35の回転数を低下させる。これにより薬剤案内部65からの排出速度を遅くする。設定された薬剤数の払い出しを計数すると、
図10Bに示すように、払出部78の側に位置する揺動部材80Aを回収部79の側へ回動させ、払出部78および回収部79の両方を閉塞する。この一時停止位置では、互いの弾性部81,81が当接により弾性的に変形された圧接状態となる。この状態では、一対の揺動部材80A,80Bの上流側には、払い出された薬剤を一時的に保持できる。ついで、
図10Cに示すように、回収部79の側に位置する揺動部材80Bを揺動部の側へ回動させ、回収部79の側を開放する。これにより、一対の揺動部材80A,80Bの上流側に一時的に溜められた薬剤は、払出部78の側の弾性部81が弾性的に復元することにより、回収部79の側へ弾き出される。よって、払出部78の側へ過剰な薬剤が払い出されることを確実に防止できる。最後に、回転体23,35の回転速度を速くして、枠体17内の全薬剤を回収容器2へ排出する。
【0037】
中央制御部83による計数は、検出部70の4組の光センサ群(1群8個)からの入力信号に基づいて行われる。本実施形態の検出部70は、排出によって自重(定速)で落下する薬剤を各ラインセンサ71A,72A~71D,72Dが異なる4方向から検出する。その結果、受光部72A~72Dからの入力値により、通過した薬剤の幅および高さなどの形状を含む体積を判断することができる。具体的には、各受光部72A~72Dの各受光素子からの入力により、異なる4方向からの薬剤の幅を判断する。そして、上側筐体70Aの受光部72A,72Bと下側筐体70Bの受光部72C,72Dとは垂直方向の高さが異なるため、落下による検出時間差を考慮して各受光部72A~72Dで判断した幅に基づいて、落下している薬剤の水平断面形状を正確に判断できる。また、この判断を所定時間毎に繰り返し実行することにより、時間毎の水平断面形状を判断できる。そして、時間毎の全ての水平断面形状に基づいて、落下中の薬剤の形状を含む体積(3次元形状)を判断できる。また、中央制御部83には、各種形状や大きさが異なる全ての薬剤情報が記憶されている。そのため、この薬剤情報と、判断した形状および体積とを比較し、計数している薬剤の種類を判断(確定)する。そして、この確定した薬剤情報に基づいて、払い出された薬剤の数を計数する。その結果、2個の薬剤が一緒になって通過したことも検出することができる。よって、精度の高い計数を実現できる。
薬剤の払い出しが終了すると、薬容器1の開口部を
図18に示す監査台の第1カメラ89aに向けて薬容器1の内部に払い出された薬剤を
図19(A)に示すように撮影し、続いて薬容器1の側面のラベルを第2カメラ89bに向けて処方データを
図19(B)に示すように撮影する。次に、モニタ88に、
図19(A)の撮影画像と、
図19(B)の撮影画像と、第3カメラで撮影した
図19(C)に示すような払い出し途中の薬剤の撮影画像をモニタ88に同時に表示して、処方データに応じた薬剤が払い出されているか否かの監査を行う。
【0038】
次に、薬剤供給装置によって薬剤の1つである円板状の錠剤Xの薬剤移送動作について具体的に説明する。なお、この円板状錠剤Xの移送動作は、球状の薬剤であっても同様である。
【0039】
図12(A),(B)に示すように、第1回転体23が回転されると、錠剤Xはその上面に載って回転するとともに、遠心力によって径方向外向きに移動する。そして、第1回転体23上の錠剤Xは、第2回転体35と略同一高さに位置する移動部37で第2回転体35上に乗り移る。
【0040】
第2回転体35に乗り移った錠剤Xは、薬剤案内部65の側へ移動され、高さ規制体41によって下流側への移動が規制される。例えば、上下に積み重なった状態で移動している錠剤Xは、上側に位置する錠剤Xが高さ規制体41のガイド面43に当接することにより、第2回転体35上に落とされたり、内周部36から第1回転体23上に落下される。
【0041】
高さ規制体41を通過した錠剤Xは、移送幅を規制した幅規制体52の第1湾曲面部55に当接することにより、第2回転体35の内周部36側へ移動される。そして、第2回転体35による移送幅は、幅規制体52の第1湾曲面部55によって薬剤幅の1/2となっているため、幅規制体52の下流側へは、幅規制体52に接する錠剤Xだけしか通過できない。即ち、錠剤Xが径方向に並んで2列で移送されている場合、内側の錠剤Xは、幅規制体52に接する外側の錠剤Xに押圧され、第2回転体35の内周部36から第1回転体23上へ落下される。また、錠剤Xが径方向に並んでいなくでも、重心が第2回転体35の内周部36より内側に位置する錠剤Xも、内周部36から第1回転体23上へ落下する。そのため、幅規制体52に接していない他の錠剤Xは下流側へ移送されない。
【0042】
幅規制体52の第1湾曲面部55を通過した錠剤Xは、移送幅が広くなった第2湾曲面部56の領域を安定状態で移送される。そして、薬剤案内部65の内側ガイド66と外側ガイド57の間に移送され、1個ずつ整列した状態で出口側へ移動されて、検出部70へ排出される。この際、第2回転体35の内周部36から内側へ突出した状態をなす錠剤X1は、内側ガイド66の端部に当接することにより、外側ガイド57との間に導かれたり、内周部36から第1回転体23上に落下される。そして、この薬剤案内部65を通過した錠剤Xだけが、薬剤排出口である薬剤排出部材73を通って検出部70に供給される。
【0043】
次に、円板状錠剤Xとは形状や大きさが異なるカプセル剤Yの薬剤移送動作について具体的に説明する。なお、このカプセル剤Yの移送動作は、楕円形状などの非円形状の錠剤であっても同様である。
【0044】
図13(A),(B)に示すように、第1回転体23が回転されると、カプセル剤Yはその上面に載って回転するとともに、遠心力によって径方向外向きに移動する。そして、第1回転体23上のカプセル剤Yは、第2回転体35と同一高さに位置する移動部37で第2回転体35上に乗り移る。
【0045】
第2回転体35に乗り移ったカプセル剤Yは、薬剤案内部65の側へ移動され、高さ規制体41によって下流側への移動が規制され、上下に積み重なった状態で移動しているカプセル剤Yは、第2回転体35上に落とされたり、内周部36から第1回転体23上に落下される。
【0046】
高さ規制体41を通過したカプセル剤Yは、移送幅を規制した幅規制体52の第1湾曲面部55に当接することにより、第2回転体35の内周部36側へ移動されるとともに、長手方向の方向性(姿勢)が薬剤搬送方向に沿って延びるように補正される。そして、幅規制体52の下流側へは、幅規制体52に接するカプセル剤Yだけしか通過せず、幅規制体52に接していないカプセル剤Yは第2回転体35の内周部36から第1回転体23上へ落下される。また、第1湾曲面部55との当接によって姿勢を補正できなかったカプセル剤Y1は、第2回転体35による移送幅がカプセル剤Y1の約1/2となっているため、重心が第2回転体35の内周部36より内側に位置することによりバランスを維持できず、第2回転体35の内周部36から第1回転体23上へ落下される。
【0047】
幅規制体52の第1湾曲面部55を通過したカプセル剤Yは、移送幅が広くなった第2湾曲面部56の領域を安定状態で移送される。そして、薬剤案内部65の内側ガイド66と外側ガイド57の間に移送され、1個ずつ整列した状態で出口側へ移動されて、検出部70へ排出される。この際、完全には姿勢を補正できなかったカプセル剤Y2は、内側ガイド66の端部に当接することにより、姿勢が補正されて外側ガイド57との間に導かれたり、内周部36から第1回転体23上に落下される。そして、この薬剤案内部65を通過したカプセル剤Yだけが、薬剤排出口である薬剤排出部材73を通って検出部70に供給される。
【0048】
カプセル剤Yは、円板状錠剤Xのように平たくないため、第2回転体35と点接触又は線接触し、第2回転体35上を移動する際に、回転しやすい。従って、カプセル剤Yのように平たくない錠剤は、幅規制体52を通過した後、錠剤案内部65に到達するまでに、第2回転体35上で向きが変わり、第1回転体23上に落とされることがある。そこで、
図15(A)~(C)に示すように、第2回転体35上の内周縁に、上方に突出する環状のリブ35aを設けることが好ましい。リブ35aは、
図15(A)のように、内周面が第2回転体35の内周面と面一で、上端が尖り、外周面が直線的に傾斜した三角形状の半径方向断面を有するもの、
図15(B)に示すように、外周面が凹に湾曲して傾斜したもの、
図15(C)に示すように、内周面が第2回転体35の内周面と面一で、上端が平坦で、外周面が垂直面からなる矩形状の半径方向断面を有するものでもよい。このようなリブ35aを設けることで、平たくない錠剤は、
図15(A)に示すように、第2回転体35の上面とリブ35aの2点で接触するので、第2回転体35上で回転しにくくなり、第1回転体23上に落とされるのが防止される。
【0049】
このように、本発明の薬剤供給装置では、高さ規制体41および幅規制体52によって薬剤を1個ずつ整列させて薬剤案内部65へ供給できるため、詰まりなどの問題を生じさせることなく、確実に1個ずつ薬剤案内部65を通過させて薬剤排出部材73から外部へ供給することができる。また、移送する多数の薬剤は、各規制体41,52および薬剤案内部65で堰き止めるのではなく、第1回転体23上に落とす構成であるため、規制体41,52での詰まりの発生を確実に防止できるうえ、多数の薬剤が衝突し合うことを防止できる。よって、薬剤の割れ欠けの発生を確実に防止できる。特に、幅規制体52によって第2回転体35の移送幅を薬剤幅の1/2に規制しているため、平面視非円形状の薬剤は、長手方向が薬剤移送方向に沿って延びた状態でなければ通過できない。よって、薬剤案内部65の入口での詰まりの発生を確実に防止できる。
【0050】
また、高さ規制体41による規制高さおよび幅規制体52による第2回転体35の移送幅を調整できるように構成しているため、形状や大きさが異なる多種の薬剤の供給を実現できる。さらに、幅規制体52と薬剤案内部65の外側ガイド57とを一体に設け、これらを同時に調整できるようにしているため、調整に関する作業性を向上できるとともに、部品点数の削減を図ることができる。しかも、本実施形態では、規制体41,52を自動調整できるように構成しているため、オペレータは何ら調整する必要がなく、使用上の利便性を大幅に向上できる。
【0051】
さらに、薬剤案内部65の内側ガイド66には上向きに傾斜する傾斜縁68を設けているため、第2回転体35の内周部36から内側へ突出した状態で移送された薬剤が、薬剤案内部65の入口で詰まることを確実に防止できる。この構成は、平面視非円形状の薬剤が若干傾いて移送された際に、姿勢を補正したり第1回転体23上へ落下させることができるため、特に有効である。さらにまた、第1回転体23の第1回転軸24の傾斜角度を調整可能としているため、第1回転体23の回転により薬剤を移動部37へ確実に移送して、第2回転体35上に移動させることができる。
【0052】
そして、薬剤供給装置を用いた薬剤計数装置は、形状や大きさが異なる薬剤を1個ずつ確実に外部へ排出し、その薬剤を検出部70で検出し、中央制御部83で確実に計数できる。よって、確実に所定数の薬剤を払い出して患者に処方することができる。また、容器取付部13に配置した切換弁ユニット76は、患者に渡す薬容器1を配置する払出部78と、回収容器2を配置する回収部79とを有するため、処方に関する作業性を向上できる。しかも、切換弁である揺動部材80A,80Bは、処方する薬剤数を計数すると、払出部78および回収部79の両方を閉塞した一時停止位置に作動させるため、所定数を超えた薬剤が、薬容器1へ払い出されることを防止できる。また、後に回収容器2への回収位置とした際には、弾性部81が弾性的に復元することにより、一対の揺動部材80A,80Bの上流側に保持した薬剤を回収部79へ弾き出すことができるため、払出部78を通した薬容器1への過剰な払い出しを確実に防止できる。
【0053】
また、第3カメラ89cは、高さ規制体41とともに装置本体に設けると、高さ規制体41の移動が妨げられる。このため、第3カメラは、装置本体ではなく、
図18(a)に示すように、蓋体に設けることが好ましい。同様に、高さ規制体41を装置本体ではなく、蓋体に設けることで、第1回転体23及び第2回転体35上を掃除するために高さ規制体41を第2回転体35の径方向外側に移動させたときに、高さ規制体41と幅規制体52とが衝突して、破損することを防止することができる。
【0054】
<他の実施形態>
なお、本発明の薬剤計数装置は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。特に、薬剤供給装置は種々の変更が可能である。
【0055】
例えば、実施形態では、高さ規制体41によって第2回転体35上の規制高さを調整可能とし、幅規制体52によって第2回転体35の移送幅を調整可能としたが、調整不可能な固定式としてもよい。この場合でも、第2回転体35と高さ規制体41との間を通過可能な高さで、幅規制体52によって規制した第2回転体35の移送幅を通過可能な幅の薬剤であれば、形状や大きさが異なる薬剤であっても、移送して供給できる。よって、薬剤の供給に関する汎用性を高めることができる。
【0056】
また、前記実施形態では、第2回転体35による移送幅を幅規制体52によって変更可能としたが、この幅規制体52は設けない構成としてもよい。この場合でも、平面視円形状の薬剤であれば、球状や円板状の薬剤であれば形状や大きさが異なる薬剤を移送して供給できる。なお、この場合には、高さ規制体41を通過した薬剤が径方向に2列に並んで薬剤案内部65の入口に供給される。しかし、薬剤案内部65は、一対のガイド57,66を薬剤幅と略同一間隔としているため、第2回転体35の内周部36の側に位置する薬剤は、内側ガイド66に当接して第2回転体35の内周部36から第1回転体23上に落下される。よって、この薬剤案内部65の入口での薬剤の詰まりを防止し、確実に1個ずつ外部へ排出できる。
【0057】
さらに、高さ規制体41は垂直方向に直動させて調整可能とし、幅規制体52は水平方向に直動させて調整可能としたが、
図14Aに示すように、回動により調整可能としてもよい。しかも、幅規制体52は、薬剤案内部65を構成する外側ガイド57を一体に設けたが、
図14Bに示すように、別体に設けて個別に調整可能としてもよい。この場合、外側ガイド57を除く幅規制体52は、弾性的に変形可能な材料によって構成し、部分的に移動可能として移送幅を調整する構成としてもよい。
【0058】
さらにまた、前記実施形態では、第1回転体23を所定角度で傾斜するように配置し、第2回転体35を水平配置する構成としたが、第1回転体23を水平配置するとともに、第2回転体35を所定角度で傾斜して配置する構成としてもよい。勿論、第1回転体23と第2回転体35の両方を所定角度で傾斜する構成としてもよい。即ち、第1回転体23および第2回転体35の回転軸は、薬剤が移動可能な角度で交差する構成であればよい。
【0059】
また、前記実施形態では、第1回転体23と第2回転体35とを同一方向に回転する構成としたが、互いに逆向きに回転するようにしてもよい。さらに、前記実施形態では、仕切壁18を回転不可能な固定式としたが、回転可能に構成してもよい。この場合、仕切壁18は、第2回転体35と一体的に回転するようにしてもよく、同軸で個別に回転するようにしてもよい。さらにまた、前記実施形態では、薬剤案内部65の内側ガイド66を、第2回転体35の内周部36の縁に位置するように配設したが、重心がズレている薬剤を内周部36から第1回転体23上に落とせる位置であれば、内周部36の縁から径方向外側に位置するように配設してもよい。
【0060】
前記実施形態では、第1回転体23と第2回転体35は軸方向に固定され、第1回転体23から第2回転体35に薬剤が移動する移動部37において第1回転体23と第2回転体35の高さをほぼ同じ高さとしたが、第1回転体23を軸方向に移動して、薬剤の乗り移り量を調整可能としてもよい。薬剤が多い場合は、第1回転体23を下方に移動させ、第1回転体23上で薬剤が塊になって移動部37に移動して薬剤の塊の最上部の薬剤を第2回転体35に乗り移らせる。薬剤が少なくなり、第2回転体35上の薬剤が無くなると、第1回転体23を第2回転体35に近づくように上方に移動させて第1回転体23から第2回転体35に薬剤が移動しやすくする。
【0061】
前記実施形態では、第1回転体23から第2回転体35に薬剤が移動する移動部37と高さ規制体41との間の第2回転体35の距離は一定であるが、この距離は可変としてもよい。これは、第1回転体23の傾斜方向を変更することで可能である。薬剤が多いときは、移動部37から高さ規制体41までの距離が短いと高さ規制体41で詰まったり落下する薬剤が多くなり、排出に時間がかかるので、移動部37から高さ規制体41までの距離が長くなるように、移動部37の位置を高さ規制体41から遠くする。薬剤が少ないときは、移動部37から高さ規制体41までの距離が長いと高さ規制体41に到達するまで時間がかかるので、移動部37から高さ規制体41までの距離が短くなるように、移動部37の位置を高さ規制体41から近くする。
【0062】
薬剤通路77の第2通路部である回収部79の開口端には、
図16(A)に示すように、開閉可能な蓋84を設け、ばね85により開口端を閉じる方向に付勢しておき、回収容器2の口で蓋84を押すと、蓋84が開いて回収容器2の口を回収部79の開口端の下方に位置させることができるようにしてもよい。これにより、蓋84で閉塞された回収部79に薬剤を貯留しておいて、貯留した薬剤を一度に回収容器2に回収することができる。 また、薬剤供給装置に薬容器1を保持する保持機構を設け、保持機構に薬容器1を保持させれば、薬容器1を手で持たなくても、払出部78から払い出された薬剤を薬容器1に払い出すことができるようにしてもよい。
【0063】
第1回転体23上に供給された薬剤が全て払い出された否かは、オペレータが目視で確認する。しかし、薬剤が払い出されずに残っている場合でも、オペレータが全て払い出されたと判断する虞がある。この場合、次の薬剤の計数を行うために第1回転体23に異なる薬剤を供給すると、異種の薬剤が混じり、計数ミスが生じるだけでなく、患者に誤った薬剤が供給され、医療事故が発生する可能性がある。
そこで、薬剤の計数終了後、次の薬剤を供給する前に、第2回転体35を所定時間だけ逆転させる。これにより、仮に第2回転体35上、特に、内側ガイド66と外側ガイド57の間に薬剤が残っていたとしても、当該薬剤は幅規制体52によって第1回転体23上に落下する。この後、外側ガイド57を最大限内側に移動させて錠剤案内部65を閉じ、さらに高さ規制体41を最大限上昇させる。高さ規制体41の上昇を外側ガイド57の作移動より先に行ってもよい。続いて、第1回転体23と第2回転体35を正転させる。これにより、第1回転体23上の薬剤は第2回転体35上に移動し、高さ規制体41を通過するが、幅規制体52により第1回転体23に落下し、これを繰り返す。ここで、高さ規制体41、又は幅規制体52を薬剤が通過したことを検出すると、警告音を発する等して払い出されずに残っている薬剤があったことを報知することができる。第2回転体35の逆転のタイミングは、例えば、前述の第2通路の回収部79の蓋84が開から閉になって、回収部79に貯留していた薬剤を回収した後とすることが好ましい。
【0064】
前記実施形態では、第1回転体23は第2回転体35よりも小さく形成されて、第2回転体35の内周の投影面積内に配置されているが、
図17に示すように、第1回転体23を第2回転体35より大きくして、第1回転体23の移動部37と反対側の外周の一部が第2回転体35の外周よりも外側に位置するように構成することも可能である。
【0065】
前記実施形態では、薬種IDと処方IDを確認する監査機能を有するが、薬種IDのみを確認し、この薬種IDと薬剤の計数値を記録する棚卸業務支援機能を設けてもよい。棚卸業務支援機能により、薬局の業務時間外に、定期的に薬局で使用している薬品の在庫量を確認することができる。
また、薬種IDと処方IDのいずれも確認することなく、単に薬剤の数量を計数する計数機能を有していてもよい。
【0066】
前記実施形態の内側ガイド66の先端(第2回転体の回転方向上流側の先端)が第2回転体35の上面よりも高い位置にあると、第2回転体35上を移送される薬剤が内側ガイド66の先端に衝突して損傷するおそれがある。そこで、内側ガイド66の先端は、
図20に示すように、第2回転体35の内周縁より内側にあり、かつ、第2回転体35の上面よりも低い位置にあることが好ましい。なお、
図20は、前記実施形態と異なり、第2回転体は図において時計回り方向に回転する。また、内側ガイド66の下端から第2回転体35の内周縁に向かって突出し部66aを設けて、内側ガイド66の下端と第2回転体35の内周縁との間の隙間を埋めるようにすることが好ましい。これにより、傾斜面69に当たって第2回転体35上に戻される薬剤が内側ガイド66の下端と第2回転体35の内周縁との間の隙間から落下するのが防止される。
【0067】
<第1回転体の昇降移動機構>
前記実施形態では、第1回転体23は第2回転体35に対して上下方向の位置が固定されている。この場合、第1回転体23上の薬剤の供給空間の容量は制限される。そこで、第1回転体23を第2回転体35に対して昇降移動可能に設けてもよい。以下、この第1回転体23の昇降移動機構について説明する。
【0068】
図21、22は、第1回転体23を第2回転体35に対して第2回転体35の第2回転軸(不図示)に平行に昇降移動可能に設けた実施形態を示す。第1回転体23は第1駆動モータ28とともに矩形筒状の可動フレーム90の上端にブラケット91により支持されている。可動フレーム90の下端部の両側壁の外面にはカムフォロワとしての1対のローラ92が設けられている。可動フレーム90のローラ92が設けられていない他の両側壁の外面には、上下方向に延びる突条93が形成されている。可動フレーム90は、装置本体のベース板94に固定された矩形筒状の固定フレーム95の内側に収容されている。固定フレーム95の内面には可動フレーム90の突条93が摺動可能に係合するガイド突起96が上下方向に延びるように形成されている。固定フレーム95の両側面の上端から下方に向かって切欠き97が形成され、この切欠き97にローラ92の軸が嵌入し、切欠き97よりも外側にローラ92が位置するようになっている。
【0069】
装置本体のベース板94には、上端にカム面98が形成されたカム筒99が回転可能に載置されている。カム面98には、可動フレーム90のローラ92が転動可能に載置されている。カム面98は、最下の第1点P1から約20°の傾斜で上昇する第1傾斜面98aと、第1傾斜面98aの最上の第2点P2から約60°の傾斜で降下する第2傾斜面98bと、第2傾斜面98bの第3点P3から約20°の傾斜で上昇する第3傾斜面98cと、第3傾斜面98cの最上の第4点P4から第1点P1まで約60°の傾斜で降下する第4傾斜面98dとからなっている。可動フレーム90のローラ92が最下の第1点P1と第3点P3に位置するときは、可動フレーム90に支持された第1回転体23は最下位置にあり、ローラ92が最上の第2点P2と第4点P4に位置するときは、第1回転体23は最上位置にある。カム筒99は、ベース板94から下方に突出する駆動軸100を有している。駆動軸100にはウォーム歯車101が設けられ、該ウォーム歯車101はウォーム102及び駆動歯車103を介して昇降モータ104に連結されている。昇降モータ104の駆動により、カム筒99が回転すると、カム筒99のカム面98に沿って可動フレーム90のローラ92が転動し、可動フレーム90は最下の第1点P1,第3点P3から最上の第2点P2、第4点P4に緩やかに上昇移動し、最上第2点P2、第4点P4点から急速に降下移動する。なお、このようなカム機構に代えて、ラック&ピニオン機構も採用することもできる。
【0070】
固定フレーム95の上端には、筒状の仕切壁18の下端が取り付けられている。仕切壁18、楕円形の下部18aと略円錐形の上部18bとからなっている。仕切壁18の下部18aは、傾斜した第1回転体23が最小の隙間をもって収容されるような楕円形の筒である。下部18aの上端は、最上位位置に位置する第1回転体23の外周縁に沿うように傾斜した楕円形で上部18bの下端に接続している。上部18bの下端の傾斜した第1回転体23の最高位置と対向する部分は下部18aの上端と一致し、傾斜した第1回転体23の最低位置と対向する部分は下部18aの上端から外方に離れるように斜め上方に延びている。上部18bの上端は第2回転体35の内周縁に沿うような円形である。
【0071】
仕切壁18の上部18bの傾斜した第1回転体23の最低位置と対向する部分の内面には、
図23(A)に示すように、下端から第1回転体23に接近するように上方に向かって傾斜する錠剤上昇抑制面105と、上端から第1回転板23に接近するように下方に向かって傾斜する錠剤落下案内面106とが形成されている。錠剤上昇抑制面105は、第1回転体23の回転に伴って外周に溜まった錠剤を第1回転体23の中心側に寄せることで、これらの錠剤が上方の第2回転体35に乗り上げて第2回転体35上を移送される錠剤と合流して内側ガイド66と外側ガイド57との間を塞ぐのを抑制する。第2回転体35の内側ガイド66よりも下流側は、錠剤の上昇を抑制する必要がなくなり、むしろ第1回転体23から第2回転体35への錠剤の移動部37に向かって錠剤を上昇させなければならないので、
図23(B)に示すように、錠剤上昇抑制面105の傾斜は緩やかになっている。
【0072】
第1回転体23の昇降移動機構の動作について説明する。この第1回転体23の昇降移動機構を動作させる際には、第2回転体35上を移送される薬剤を検出する薬剤検出センサ51を使用する。薬剤検出センサ51は、第2回転体35の周囲の外壁20に設けられる。外壁20の内面に錠剤が進入しない大きさの凹部107を設け、この凹部107の底に孔108を設けてこの孔108に薬剤検出センサ51の光を透過させるレンズ109を埋設する。これにより、錠剤がレンズ109と接触することはないので、第2回転体35上を移送される間にレンズ109と接触してレンズ109を傷つけることを防止することができる。
【0073】
第1回転体23に薬剤を供給する際には、第1回転体23は最下位置にある。第1回転体23及び第2回転体35が回転すると、第1回転体23上の錠剤は外周に溜まって盛り上がり、第1回転体23から移動部37を経て第2回転体35上に移動し、前述したように、第2回転体35上を移送されて排出される。
薬剤が順次排出されるのに伴って、第1回転体23上の薬剤の盛り上がりが減るので、第1回転体23から移動部37を経て第2回転体35上に移動できなくなり、第2回転体35上を移送される薬剤がなくなる。すると、薬剤検出センサ51が第2回転体35上を移送される薬剤を検出しなくなるので、第1回転体23を第2回転体35に接近するように上昇移動させる。これにより、第1回転体23上の薬剤が第1回転体23から移動部37を経て第2回転体35上に移動し、薬剤検出センサ51が第2回転体35上を移送される薬剤を検出するので、第1回転体23の上昇を停止する。これにより、薬剤の排出を続行できる。これを繰り返すことにより、第1回転体23上の薬剤を全て排出することができる。
第1回転体23上に薬剤を供給する場合、その収容スペースを確保するために、第1回転体23を第2回転体35から離隔するように降下移動させる。
【0074】
第2回転体35の昇降移動機構は前記実施形態に限らず、
図26に示すように、第1回転体23をその第1回転軸24に平行に昇降移動させてもよい。
また、
図27に示すように、第1回転体23の第1回転軸24と第2回転体35の第2回転軸(不図示)が形成する面内にある点Oを中心とする円弧Sに沿って昇降移動させてもよい。この場合、円弧の中心である点Oは、任意であるが、円弧中心側に第1回転体23の最高位置があるように構成することが好ましい。これにより、第1回転体23を円弧に沿って下方に移動させると、第1回転体23の傾斜が大きくなる。一般に、第1回転体23上に充填された薬剤が多いほど、薬剤群の上面が水平になり易い。薬剤群の上面が水平であると、第1回転体23の最低位置の上にある薬剤郡の上面が第2回転体35の内側ガイド66まで達し、内側ガイドにより1列で移送される薬剤と混じりあって、薬剤の詰まりが生じるという問題がある。しかし、
図27に示すように、下方に移動した第1回転体23の傾斜が大きい場合は、第1回転体23上に薬剤を多く投入しても、薬剤群の上面が水平になり難い。この結果、内側ガイド66の近傍において、第1回転体23上の錠剤群の上面が第2回転体35よりも低くなり、第2回転体35上を移送される薬剤と混じり合って詰まりが生じるという上述の問題を回避することができる。
【0075】
<薬剤供給システム>
本発明の薬剤計数装置(以下、単にカウンタ110という。)の計数動作を処方データと連動させて処理する薬剤供給システムを、
図28のブロック図、
図29-36のフローチャート、
図37-43の画面図に従って説明する。
カウンタ110は大型薬局に複数台設置され、その他の薬剤供給装置、薬剤包装装置とともに当該薬局のホストシステム111111に接続されている。ホストシステム111111側には監査などを行う薬剤師が常駐し、カウンタ110側にはカウンタ110の操作を行うオペレータ(薬剤テクニシャン)が常駐している。
【0076】
ホストシステム111は、患者の処方データに基づいて必要な薬剤を払い出して患者に供給するシステムである。ホストシステム111は、
図28に示すように、カウンタ110やその他の薬剤供給装置、薬剤包装装置とデータの交信を行う制御部112と、患者に供給する薬剤を処方データと照合する監査部113と、処方データに従って処方箋を印刷する処方箋プリンタ114と、処方データに従ってバイアル瓶に貼り付けるラベルを印刷するラベルプリンタ115と、処方データを保存する処方マスタ116等を備えている。
【0077】
カウンタ110は、該カウンタ110の動作を制御するとともに、ホストホストシステム111の制御部112とデータの交信を行う制御部117と、処方箋や薬剤の元瓶、バイアル瓶のバーコードを読み取るバーコードリーダ118と、カウンタ110のトレイ(主に前記実施形態の第1回転体23、第2回転体35及び仕切壁18で構成される薬剤の収容部分をいう。)上のある薬剤を撮影するトレイ撮影カメラ119(前記実施形態の第3カメラ89cと同様)と、患者の供給するバイアル瓶と処方箋を撮影するバイアル瓶/処方箋撮影カメラ120とを備えている。また、カウンタ110は、各種薬剤の名称や、形状、大きさ等を記憶する薬品マスタ121と、バイアル瓶のサイズと各種薬剤の収容個数などを記憶するバイアル瓶マスタ122と、トレイ撮影カメラ119及びバイアル瓶/処方箋撮影カメラ120で撮影した画像を保存する画像データマスタ123と、ホストホストシステム111の制御部112との送信データや受信データの交信データを記憶する交信データマスタ124と、タッチパネル方式の操作表示パネル125とを備えている。
【0078】
電源オン及びログイン動作
図29に示すように、カウンタ110側で、オペレータがカウンタ110の電源をオンすると(S101)、制御部117は、アプリケーションを起動し、ホストシステム111側からのログインを待ち、ウェブサービスホストを起動し(S102)、カウンタ110の初期化を行う(S103)。
一方、ホストシステム11側では、カウンタ110の電源オンに基づき薬剤師がホストシステム111のログインを行うと(S201)、ホストシステム111側の制御部112は、ユーザ認証を行い(S202)、カウンタ110側にログイン要求を送信する(S203)。これにより、カウンタ110側では、ホストシステム111側からログイン要求を受信し(S104)すると、ログイン応答をホストシステム111側に送信する(S105)。ホストシステム111側では、カウンタ110側からログイン応答を受信すると、ログインを認識する(S204)。このように、カウンタ110側は、ホストシステム111側からログイン要求を受けない限り、処方と連動するカウント処理が行えない。
【0079】
ログインにより、カウンタ110の操作表示画面には
図37に示すメニュー画面が表示される。メニュー画面は、タッチパネルで構成され、処方(Rx)と連動した計数処理を行う処方用計数処理(Counting for Rx)ボタンと、処方と連動させずに必要な量の薬剤の計数処理を行うマニュアル用計数処理(Counting for manual)ボタンと、薬品マスタ121における薬剤の追加、修正を行うマスタメンテナンス(Master Maintenance)ボタンと、環境設定などを行うアドバンスド設定(Advanced Setting)ボタンとが設けられている。
【0080】
カウンタによる薬剤処方処理
カウンタ110側のオペレータが処方用計数処理ボタンをタッチすると、
図38に示す処方スキャン待ち受け画面が表示される(S106)。
また、オペレータがホストシステム111に対し処方発行指示を行うと、ホストシステム111の制御部112は、処方発行指示を受信し(S206)、処方箋の発行処理を行い処方箋プリンタ114で印字処理を行う(S207)。
カウンタ110の処方スキャン待ち受け画面には、
図38に示すように処方箋をスキャンするように指示されているので、オペレータは発行された処方箋を受け取り、カウンタ110のバーコードリーダ118によりスキャンする。スキャンが行われると(S107)、カウンタ110の制御部117は、処方箋読取処理を行い(S108)、
図39に示すカウント画面を表示する(S109)。次に制御部は、詳細な処方情報をホストシステム111から受け取るために、Rxデータ要求をホストシステム111側に送信する(S110)。
ホストシステム111は、カウンタ110側からRxデータ要求を受信すると(S208)、処方データとともにRxデータ応答を送信する(S209)。
カウンタ110は、Rxデータ応答を受信すると(S111)、受信データを交信データマスタ124に保存するとともに(S112)、図に示すようにカウント画面に処方データ(処方番号(Rx)、患者名(Patient)、薬剤(Drug)のコード及び名称、要求量(Request)を表示し(S113)、処方データに対応する薬剤の画像を薬品マスタ121から検索してカウント画面に表示する(S114)。
【0081】
次に、カウンタ110の制御部117は、処方に該当する薬剤のサイズを薬品マスタ121から検索し、この薬剤のサイズに基づいてカウンタ110のトレイサイズを調整する(S115)。トレイサイズとは、既に述べた高さ規制体41による規制高さおよび幅規制体52による第2回転体35の移送幅である。カウント画面には、
図39に示すように元瓶(stock bottle)をスキャンするように指示されているので、オペレータは処方データの薬剤名に対応する元瓶を取り出し、カウンタ110のバーコードリーダ118によりスキャンする。スキャンが行われると(S116)、カウンタ110の制御部117は元瓶バーコード読取処理を行い(S117)、元瓶の薬剤がカウント対象の薬剤が否かをチェックし(S118)、正しければ
図39のカウント画面のチェック(Check)欄の元瓶チェック(Check a Stock Bottle)の項目に「OK」の表示をし、薬剤を投入するよう表示する(S119)。「OK」の表示がなされ、薬剤投入の指示の表示があると、オペレータは、元瓶から薬剤をカウンタ110のトレイに投入する。
【0082】
次に、カウンタ110の制御部117は、ホストシステム111側にラベル発行指示を行う(S120)。ホストホストシステム111の制御部112は、カウンタ110側からラベル発行指示を受信すると(S210)、ラベルプリンタ115で空ラベルに処方データを印字したラベルを発行する(S211)。カウンタ側のオペレータは発行されたラベルを受け取り、バイアル瓶に貼り付ける。カウンタ110の制御部117は、カウント画面にラベルをスキャンするよう指示する(S121)。これにより、オペレータはバイアル瓶に貼り付けたラベルをカウンタ110のバーコードリーダ118によりスキャンする。スキャンが行われると(S122)、カウンタ110の制御部117はラベルバーコード読取処理を行い(S123)、ラベルの表示の処方がカウント対象の処方か否かをチェックし(S124)、正しければ
図39のカウント画面のチェック(Check)欄のラベルチェック(Check a Vial Label)の項目に「OK」の表示をする。
【0083】
ラベルチェックが「OK」となると、オペレータは、カウント画面において、トレイ画像撮影開始を指示する。カウンタ110の制御部117は、トレイ画像撮影開始の指示を受けると(S125)、カウンタ110を動作し(S126)、トレイ画像を撮影し(S127)、撮影したトレイ画像を
図40のカメラ画像キャプチャー画面の左側(Live)に表示する(S128)。カウンタ110の動作は、第1回転体23上の薬剤が第2回転体35に移動して第2回転体35上を移送され、高さ規制体41に到達したことを薬剤センサ51が検出するまで行う。トレイ画像は、この高さ規制体41で停止した薬剤の画像をリアルタイムで撮影する。オペレータは、カメラ画像キャプチャー画面に表示されたトレイ画像中の薬剤が、処方の薬剤の画像と同じであることを確認し(S129)、薬剤の刻印などを確認できなければカウンタ110の動作の再試行を行い、確認できるまで繰り返す。このときの薬剤の確認と再試行の指示は、ホストシステム111の監査部113にいる薬剤師が行う。画像の確認が行われると(S129)、
図39のカウント画面のチェック(Check)欄のトレイ撮影(Capture Tray)の項目に「OK」の表示をし、
図40の右側(Still picture)にあるようなトレイ画像を画像データマスタ123に保存する(S130)。
【0084】
トレイ画像が「OK」になると、オペレータはバイアル瓶をカウンタ110の払出部78にセットする。カウンタ110の制御部117は、バイアル瓶のセットを検出すると(S131)、カウント処理を行う(S132)。カウントが終了すると、カウンタ110の制御部117は、カウントした数値をカウント画面の中央に表示するとともに、チェック(Check)欄のカウント(Count)の項目に「OK」の表示をする。カウントが「OK」になると、カウント画面には、トレイに残留した薬剤を回収する元瓶(stock bottle)をスキャンするように指示されるので、薬剤を投入した元瓶を、カウンタ110のバーコードリーダ118によりスキャンする。スキャンが行われると(S133)、カウンタ110の制御部117は元瓶バーコード読取処理を行い(S134)、元瓶が正しいか否かをチェックし(S135)、正しければ薬剤回収処理を行う(S136)。
【0085】
カウンタ110によりカウントされてバイアル瓶に収容された薬剤を安全のため再カウントすることは任意であるが、オペレータにより再カウントが指示され(S137)、バイアル瓶のセットを検出すると(S138)、カウンタ110の制御部117は再カウント処理を行う(S139)。再カウントが終了すると、オペレータはバイアル瓶にキャップを取り付け、バイアル瓶と処方箋を、処方箋の上にバイアル瓶を置いた状態で、バイアル瓶・処方箋撮影カメラ120の下方に置く。そして、オペレータはカウント画面上でバイアル瓶・処方箋撮影の指示を行う。バイアル瓶・処方箋撮影指示があると(S140)、カウンタ110の制御部117は、バイアル瓶・処方箋撮影処理を行い(S141)、バイアル瓶・処方箋撮影画像をカウント画面の写真欄の2段目に撮影画像を表示する(S142)。なお、撮影画像からバイアル瓶のラベルや処方箋の内容が確認できなければ、バイアル瓶・処方箋撮影処理を再試行することができる。ホストシステム111側で薬剤師が一連の作業が完了したことを確認すると(S143)、カウンタ110の制御部117は、処方完了データを作成し(S144)、処方完了データをホストシステム111に送信する(S145)。ホストホストシステム111の制御部112は、処方完了データを受信し(S212)、一連の作業を停止する。
【0086】
バイアル瓶の分割
カウンタ110の制御部117は、処方データに基づきバイアル瓶のサイズを選定するが、1個のバイアル瓶に処方量が収容できない場合、
図41の画面のように、分割バイアル瓶(Split Vial)の欄に、複数のバイアル瓶(
図41の例では、40DR3個)が表示され、2個のバイアル瓶の40個、残りの1個のバイアル瓶に20個の薬剤を収容することが表示されるので、これに従ってバイアル瓶に所定数量ずつカウントして収容する。
【0087】
欠品発生時の処理
カウント処理中に、所定の薬剤の量をカウントアップする前に、トレイ内の薬剤が無くなる、すなわち錠剤検出センサが薬剤を検出しなくなると、欠品状態となる。この場合、薬剤をトレイに追加する必要がある。
図34に示すように、欠品状態が発生したと判断すると(S151)、カウンタ110の制御部117は、薬剤の排出及びカウントを一旦停止し(S152)、新たな元瓶をスキャンするように指示する。オペレータは処方データの薬剤名に対応する新たな元瓶を取り出し、カウンタ110のバーコードリーダ118によりスキャンする。スキャンが行われると(S153)、カウンタ110の制御部117は新元瓶バーコード読取処理を行い(S154)、新元瓶の薬剤がカウント対象の薬剤が否かをチェックする(S118)。以降はカウント処理を続行する(S132)。
【0088】
錠剤以外の水剤・箱剤処方処理
水剤のボトルや箱に入ったまま供給する箱剤は、カウンタ110でカウントすることはできない。しかし、カウンタ110により、処方と連動させて監査を行うことができる。
水剤や箱剤の処方の場合、オペレータは水剤のボトルや箱を、バイアル瓶・処方箋撮影カメラ120の下方に置く。そして、オペレータはカウント画面上で水剤ボトル・箱撮影の指示を行う。
図35に示すように、水剤ボトル・箱撮影指示があると(S161)、カウンタ110の制御部117は、水剤ボトル・箱撮影処理を行い(S162)、水剤ボトル・箱撮影画像をカウント画面の写真欄の2段目に撮影画像を表示する(S163)。なお、撮影画像から水剤ボトルや箱のラベルの内容が確認できなければ、水剤ボトル・箱撮影処理を再試行することができる(S164)。
次に、オペレータは水剤や箱剤の処方箋を、バイアル瓶・処方箋撮影カメラ120の下方に置く。そして、オペレータはカウント画面上で処方箋撮影の指示を行う。処方箋撮影指示があると(S165)、カウンタ110の制御部117は、処方箋撮影処理を行い(S166)、処方箋撮影画像をカウント画面の写真欄の3段目に撮影画像を表示する(S167)。なお、撮影画像から処方箋の内容が確認できなければ、処方箋撮影処理を再試行することができる(S168)。
一連の作業が完了した後の処理は、ステップS143以降と同じである。
【0089】
マニュアルカウント処理
本発明の薬剤計数装置は、処方データに連動させずに薬剤をカウントするだけのマニュアルカウント処理も行うことができる。
このマニュアルカウント処理を行う場合、オペレータは、
図37のメニュー画面のマニュアルカウント処理ボタンをタッチする。カウンタ110の制御部117はマニュアルカウント指示があると(S171)、
図42に示すマニュアル払い出し画面を表示し(S172)する。オペレータは、必要なカウント数を画面のテンキーを使用して指定し、カウント対象の元瓶を取り出し、カウンタ110のバーコードリーダ118によりスキャンするか、NDCを画面に手入力する。
カウンタ110の制御部117は、スキャンが行われると(S174)、元瓶バーコード読取処理を行う(S175)。また、NDC手入力が行われると(S176)、薬品マスタ121を検索して薬剤を特定する(S177)。次に、カウンタ110の制御部117は、薬剤のサイズに基づいて、カウンタ110のトレイサイズ、すなわち、高さ規制体41による規制高さおよび幅規制体52による第2回転体35の移送幅を調整する(S178)。次に、カウンタ110の制御部117は、トレイに薬剤を投入するよう表示し(S179)、カウント指示があると(S180)、カウント処理を行い(S181)、カウント処理を終了する(S182)。
マニュアルカウント処理では、カウント数の指定で、「全て」か、「カウント数値指定」を選択することができる。「全て」を選択した場合、トレイに投入された薬剤を全てカウントすれば終了する。「カウント数値指定」を選択した場合、入力された数量をカウントする。この場合、入力された数量に満たない場合は、既に述べた欠品処理を行う。この欠品処理では、元瓶のNDCコードをスキャンし、カウント中の薬剤と同じかどうかをチェックする必要がある。
【0090】
そして、前記実施形態では、薬剤供給装置を薬剤計数装置に用いたが、多種の薬剤をそれぞれカセットに収容し、処方箋に応じて所定の薬剤を包装する薬剤分包装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0091】
1…薬容器
2…回収容器
18…仕切壁
23…第1回転体
24…第1回転軸
28…第1駆動モータ(第1駆動手段)
33…角度調整モータ(角度調整手段)
35…第2回転体
35a…リブ
36…内周部
37…移動部
39…第2駆動モータ(第2駆動手段)
41…高さ規制体
49…高さ調整モータ(高さ調整手段)
51…薬剤検出センサ(第2薬剤検出手段)
52…幅規制体
57…外側ガイド
63…幅調整モータ(幅調整手段)
65…薬剤案内部
66…内側ガイド
68…傾斜縁
69…傾斜面
70…検出部(第1薬剤検出手段)
71A~71D…発光部
72A~72D…受光部
73…薬剤排出部材(薬剤排出口)
74…シャッター
75…駆動モータ(排出許否手段)
76…切換弁ユニット
77…薬剤通路
78…払出部(第1通路部)
79…回収部(第2通路部)
80A,80B…揺動部材(切換弁)
81…弾性部
82A,82B…駆動モータ(駆動手段)
83…中央制御部(計数手段)
86…バーコードリーダ
87…メモリ
X,X1…錠剤(薬剤)
Y,Y1,Y2…カプセル剤(薬剤)