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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073495
(43)【公開日】2023-05-25
(54)【発明の名称】2構成要素U字形ベースのファスナ
(51)【国際特許分類】
   F16B 19/10 20060101AFI20230518BHJP
【FI】
F16B19/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059910
(22)【出願日】2023-04-03
(62)【分割の表示】P 2020543809の分割
【原出願日】2019-03-01
(31)【優先権主張番号】15/909,057
(32)【優先日】2018-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504075577
【氏名又は名称】ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ベネデッティ スティーヴン エム
(57)【要約】
【課題】2構成要素U字形ベースの弾性ファスナを提供する。
【解決手段】2構成要素U字形ベースのファスナ(30)は、少なくとも1つのリブ保持バーブ(74,76,78,80,88,90,92,94)を含むu字形外側構成要素(32)と、少なくとも1つの開口保持ウイング(48,50)を含むu字形内側構成要素(34)とを含む。外側構成要素(32)と内側構成要素(34)は、別々であり、かつ互いに結合して内部リブ受け入れキャビティ(64)を定める組み付けユニットを生成し、この状態で少なくとも1つのリブ保持バーブ(74,76,78,80,88,90,92,94)が、内部リブ受け入れキャビティ(64)の中に延び、内側構成要素(34)の少なくとも1つの開口保持ウイング(48,50)が、外側構成要素(32)から外部に延びている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リブを有する第1の構成要素を開口を有する第2の構成要素に接続するための2構成要素U字形ベースのファスナであって、
少なくとも1つのリブ保持バーブを含むu字形外側構成要素と、
少なくとも1つの開口保持ウイングを含むu字形内側構成要素と、
を含み、
前記外側構成要素と前記内側構成要素は、別々であり、これらは、互いに結合して内部リブ受け入れキャビティを定める組み付けユニットを生成し、この状態で前記少なくとも1つのリブ保持バーブは、該内部リブ受け入れキャビティの中に延び、かつ該内側構成要素の前記少なくとも1つの開口保持ウイングは、該外側構成要素から外部に延びている、
ことを特徴とする2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項2】
前記少なくとも1つのリブ保持バーブは、前記組み付けユニットを前記リブに結合するために前記第1の構成要素上の前記リブと係合可能であり、
前記少なくとも1つの開口保持ウイングは、前記組み付けユニットを前記第2の構成要素に結合するために該組み付けユニットが挿入される該第2の構成要素内の前記開口と係合可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項3】
前記外側構成要素は、第1の材料で作られ、前記内側構成要素は、該第1の材料とは異なる第2の材料で作られることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項4】
前記外側構成要素は、金属で作られ、前記内側構成要素は、プラスチックで作られることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのリブ保持バーブは、第1のバーブ延長部によって前記外側構成要素に接続され、該第1のバーブ延長部は、該外側構成要素の第1の側部の第1の外側縁に接続され、かつ該外側構成要素の前記内部リブ受け入れキャビティの中に内向きに曲げられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のU字形ベースのファスナ。
【請求項6】
前記少なくとも1つのリブ保持バーブは、第1のリブ保持バーブと第2のリブ保持バーブを含み、該第1のリブ保持バーブは、前記第1のバーブ延長部に接続され、該第2のリブ保持バーブは、第2のバーブ延長部に接続され、該第2のバーブ延長部は、前記第1の側部の第2の外側縁に接続され、かつ前記外側構成要素の前記内部リブ受け入れキャビティの中に内向きに曲げられることを特徴とする請求項5に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項7】
内側構成要素が、前記組み付けユニット内の前記第1のバーブ延長部と前記第2のバーブ延長部の間で前記外側構成要素の前記内部リブ受け入れキャビティの中に受け入れられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項8】
前記第1のバーブ延長部と前記第2のバーブ延長部との内側縁が、前記組み付けユニット内に前記内側構成要素が位置決めされるチャネルを定めることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項9】
前記第1のバーブ延長部と前記第2のバーブ延長部との前記内側縁の各々が、前記内側構成要素が前記外側構成要素の中に挿入される時に該内側構成要素を前記チャネルの中に誘導するために該チャネルに向けて角度の付いた面取り部を含むことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項10】
前記第1の側部は、前記外側構成要素の第2の側部に接続され、それらは、孔を含む挿入端部で接続され、
前記内側構成要素は、前記外側構成要素の前記内部リブ受け入れキャビティ内で該内側構成要素を中心化するために前記孔を通って突出する支柱を含む、
ことを特徴とする請求項5から請求項9のいずれか1項に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項11】
前記外側構成要素は、第1の開口部を含む第1の側部を含み、前記少なくとも1つの開口保持ウイングは、前記内側構成要素を該外側構成要素に対して保持するために該第1の開口部を通って突出することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの開口保持ウイングは、該少なくとも1つの開口保持ウイングの外面から離れるように突出する保持歯を含み、該保持歯は、前記内側構成要素が前記外側構成要素から外れることを防止するために前記第1の開口部の縁部に又はその近くに位置決めされることを特徴とする請求項11に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの開口保持ウイングは、第1の開口保持ウイングと第2の開口保持ウイングを含み、該第1の開口保持ウイングは、該第2の開口保持ウイングから離間しており、該第1の開口保持ウイングは、前記第1の側部で前記第1の開口部を通って突出し、該第2の開口保持ウイングは、前記外側構成要素の第2の側部の第2の開口部を通って突出することを特徴とする請求項11に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項14】
リブを有する第1の部品を開口を有する第2の部品に接続するための2構成要素U字形ベースのファスナであって、
リブ保持バーブを含むu字形第1の構成要素と、
開口保持ウイングを含むu字形第2の構成要素と、
を含み、
前記リブ保持バーブを含む前記第1の構成要素は、第1の構造材料で形成され、前記開口保持ウイングを含む前記第2の構成要素は、該第1の構造材料とは異なる第2の構造材料で形成される、
ことを特徴とする2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項15】
前記第1の構成要素は、第2の側部から離間した第1の側部を含み、それらの間に中心リブ受け入れキャビティを有し、前記リブ保持バーブは、前記第1の部品の前記リブと係合するように該中心リブ受け入れキャビティの内側で角度が付いていることを特徴とする請求項14に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項16】
前記第1の構造材料は、前記リブ保持バーブが前記第1の部品の前記リブと該リブがU字形ベースのファスナの中に挿入される時に係合することを可能にすることを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項17】
前記第2の構造材料は、前記開口保持ウイングが、前記第2の部品の前記開口と係合するために互いから離れるように撓んで戻る前に2構成要素U字形ベースのファスナが該第2の部品の該開口の中に挿入される時に、互いに向けて撓むことを可能にすることを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項18】
リブを有する第1の構成要素を開口を有する第2の構成要素に接続するための2構成要素U字形ベースのファスナであって、
内向きに延びるリブ保持バーブと各側部を通る開口部とを含むu字形外側構成要素と、
外向きに延びる開口保持ウイングを含み、該開口保持ウイングが前記外側構成要素の各側部上の前記開口部を通って外向きに延びる状態で該外側構成要素に受け入れられるu字形内側構成要素と、
を含み、
前記内側構成要素と前記第2の構成要素は、互いに結合して組み付けユニットを生成する別々の構成要素であり、
前記外側構成要素は、第1の構造材料で形成され、前記内側構成要素は、該第1の構造材料とは異なる第2の構造材料で形成される、
ことを特徴とする2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項19】
前記外側構成要素は、第1の側部と第2の側部を含み、該第1の側部は、該第2の側部から離間し、かつそれに接続され、それらの間に中心キャビティを有し、該外側構成要素は、該中心キャビティ内で該第1の側部から内向きに延びる第1のリブ保持バーブ及び第2のリブ保持バーブと、該中心キャビティ内で該第2の側部から内向きに延びる第3のリブ保持バーブ及び第4のリブ保持バーブとを更に含むことを特徴とする請求項18に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【請求項20】
前記内側構成要素は、前記第1及び第3のリブ保持バーブによって前記第1の側部上に及び前記第2及び第4のリブ保持バーブによって前記第2の側部上に定められたチャネル内で前記外側構成要素の中に受け入れられることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載の2構成要素U字形ベースのファスナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、ファスナ及びより具体的には2構成要素U字形ベースの弾性ファスナに関する。
【背景技術】
【0002】
この節は、必ずしも従来技術ではない本発明の開示に関連する背景情報を提供する。
【0003】
様々なタイプのファスナは、製品、車両、及び他の環境で嵌合構成要素を接続するのに頻繁に使用されている。1つのタイプのファスナは、U字形ベースのファスナである。U字形ベースのファスナ(又はU字形ベースのクリップ)は、2つの嵌合構成要素を互いに容易に取り付けるのに特に使用される。1つの構成要素は、典型的には、U字形ベースのファスナの中心開口の中に受け入れられるリブのような特徴部を有し、リブは、U字形ベースのファスナ内に固定される。構成要素は、次に、U字形ベースのファスナを第2の構成要素内の開口部の中に挿入することによって第2の構成要素に固定することができる。U字形ベースのファスナのバーブ又は他の特徴部は、典型的には、U字形ベースのファスナの内側にリブを保持し、U字形ベースのファスナの外向きに延びるウイングは、U字形ベースのファスナを第2の構成要素内の開口部に固定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
U字形ベースのファスナの1つの用途は、車両内の望ましい場所に構成要素を固定するという状況である。車両内のそのような構成要素は、内部トリム部品、外部トリム部品、ダッシュボード部品、及び様々な他のカバー及び装飾品などを含むことができる。構成要素は、金属、プラスチック、木材、又は複合材のような様々な材料で作られる場合がある。U字形ベースのファスナの設計に関わる1つの考慮は、従って、望ましい場所に固定するのに使用されることになるクリップの構成要素との適合性である。周囲構成要素とのU字形ベースのファスナの適合性は、周囲構成要素がU字形ベースのファスナの中に容易に挿入されることを可能にし、かつU字形ベースのファスナに構成要素を十分に保持してU字形ベースのファスナを開口部に保持しながらU字形ベースのファスナが開口部の中に挿入されることを可能にする。従って、様々な構成要素材料に及び様々な用途に適合するU字形ベースのファスナに対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この節は、本発明の開示の全体的な要約を提供し、その完全な範囲又はその特徴の全ての包括的開示ではない。
【0006】
本発明の開示による一例では、2構成要素U字形ベースのファスナは、リブを有する第1の構成要素を開口を有する第2の構成要素に接続するのに使用することができる。2構成要素U字形ベースのファスナは、少なくとも1つのリブ保持バーブを含むu字形外側構成要素と、少なくとも1つの開口保持ウイングを含むu字形内側構成要素とを含む。外側構成要素及び内側構成要素は、別々であり、かつ互いに結合して内部リブ受け入れキャビティを定める組み付けユニットを生成し、この状態で少なくとも1つのリブ保持バーブが、内部リブ受け入れキャビティの中に延び、内側構成要素の少なくとも1つの開口保持ウイングが、外側構成要素から外部に延びている。
【0007】
一態様では、少なくとも1つのリブ保持バーブは、組み付けユニットをリブに結合するために第1の構成要素上のリブと係合可能であり、少なくとも1つの開口保持ウイングは、第2の構成要素内の開口と係合可能であり、ここで組み付けユニットは、組み付けユニットが第2の構成要素に結合するように挿入される。
【0008】
本発明の開示による別の例示的実施形態では、2構成要素U字形ベースのファスナは、リブを有する第1の部品を開口を有する第2の部品に接続するのに使用することができる。二重部品U字形ベースのファスナは、リブ保持バーブを含むu字形第1の構成要素と、開口保持ウイングを含むu字形第2の構成要素とを含む。リブ保持バーブを含む第1の構成要素は、第1の構造材料で形成され、開口保持ウイングを含む第2の構成要素は、第1の構造材料とは異なる第2の構造材料で形成される。
【0009】
本発明の開示による別の例示的実施形態では、2構成要素U字形ベースのファスナは、リブを有する第1の構成要素を開口を有する第2の構成要素に接続するのに使用することができる。2構成要素U字形ベースのファスナは、内向きに延びるリブ保持バーブと各側部を通る開口部とを含むu字形外側構成要素を含む。2構成要素U字形ベースのファスナはまた、外向きに延びる開口保持ウイングを含むu字形内側構成要素を含む。内側構成要素は、外側構成要素に受け入れられ、開口保持ウイングが、外側構成要素の各側部の開口部を通って外向きに延びる。内側構成要素及び第2の構成要素は、互いに結合して組み付けユニットを生成する別々の構成要素である。外側構成要素は、第1の構造材料で形成され、内側構成要素は、第1の構造材料とは異なる第2の構造材料で形成される。
【0010】
適用性の更に別の分野は、本明細書に提供する説明から明らかになるであろう。この要約での説明及び特定の例は、単に例示目的を意図しており、本発明の開示の範囲を限定するように意図していない。
【0011】
本明細書に説明する図面は、全ての可能な実施ではなく選択された実施形態の例示目的だけのためであり、本発明の開示の範囲を限定するように意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の開示による例示的な2構成要素U字形ベースのファスナの斜視図である。
図2図1の例示的な2構成要素U字形ベースのファスナの側面立面図である。
図3図1の例示的な2構成要素U字形ベースのファスナの前面立面図である。
図4】第1の部品のリブと第2の部品の開口とに結合されて示す図1の例示的な2構成要素U字形ベースのファスナの斜視図である。
図5図4と類似であるが異なる角度からの斜視図である。
図6図4の図の分解組立斜視図である。
図7図1の2構成要素U字形ベースのファスナの外側構成要素の斜視図である。
図8図7に示す外側構成要素の側面立面図である。
図9図7に示す外側構成要素の前面立面図である。
図10図1の2構成要素U字形ベースのファスナの内側構成要素の斜視図である。
図11図10の内側構成要素の側面立面図である。
図12図10の内側構成要素の前面立面図である。
【0013】
対応する参照番号は、図面のいくつかの図全体を通して対応する部品を指す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで、添付図面を参照して例示的実施形態をより完全に以下に説明する。
【0015】
図1-12に示すように、1つの例示的な2構成要素U字形ベースのファスナ30は、外側構成要素32と内側構成要素34を含むことができる。内側構成要素34は、外側構成要素32の中に受け入れられ、かつ必要に応じて外側構成要素32から取り外すことができる。外側構成要素32は、ファスナの中心キャビティ内に受け入れられた第1の部品のリブにU字形ベースのファスナ30を固定するバーブを含むU字形ベースのファスナ30の部分である。内側構成要素34は、外側構成要素32の内側に受け入れられ、かつ第2の部品内の開口にU字形ベースのファスナ30を固定する保持ウイングを含むU字形ベースのファスナ30の部分である。
【0016】
図4-6に示すように、リブ36は、第1の部品(図示しない)をU字形ベースのファスナ30に固定するためにU字形ベースのファスナ30の外側構成要素32の中に挿入される。U字形ベースのファスナ30は、次に、図示のように第2の部品又はパネル40上の開口38の中に挿入することができる。内側構成要素34は、開口38でパネル40に係合してリブ36を開口38で固定する。このようにして、第1の部品は、第2の部品に対して固定することができる。
【0017】
図1-3に戻って参照すると、外側構成要素32は、互いから離間した第1の側部42と第2の側部44を含むことができる。第1の側部42と第2の側部44は、挿入端部46で互いに接続される。この例では、挿入端部46は、第1の側部42、第2の側部44、及び挿入端部46が図2に示すようにU字形ベースのファスナ30の側から見た時にU字形を生成するように丸くなっている。本明細書で考えているように、U字形は、図1-3に示す形状に対して変形を含むことができる。例えば、U字形は、リブ36を第1及び第2の側部の間に挿入することができるように第1の側部が挿入端部で第2の側部に接続されるあらゆる適切な形状を意味することができる。用語U字形は、V字形、又は湾曲、平坦、又は非線形な側部又は挿入端部を有する他の形状を含む。
【0018】
図示のように、内側構成要素34は、外側構成要素32のプロファイルに対応するプロファイルを有することができる。この例では、内側構成要素34は、互いから離間した第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50を含む。第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50は、内側構成要素34の挿入又は入れ子端部52によって互いに接続することができる。入れ子端部52は、外側構成要素32の内側に入れ子にすることができる内側構成要素34のu字形プロファイルを生成するために丸くすることができる。
【0019】
図1-3及び図5に更に示すように、外側構成要素32は、挿入端部46に孔54を含むことができる。図示の例では、孔54は、挿入端部46の中心での六角形開口部である。孔54は、内側構成要素34の入れ子端部52上に位置付けられた支柱56を受け入れるようなサイズにされる。この例では、支柱56は、内側構成要素34の入れ子端部52から離れるように突出する円筒形突出部である。支柱56が孔54の中に挿入された時に、内側構成要素34は、第1の側部42と第2の側部44の間で外側構成要素32の内側に中心に置かれる。図示のように、支柱56は、孔54に位置決めすることができ、孔54の縁部は、支柱56の外面に間近に隣接して位置決めされる。このようにして、支柱56は、内側構成要素34の移動を平行移動方式で制限するか、又は内側構成要素34が外側構成要素32の内側で回転するのを制限することができる。
【0020】
図7-9に示すように、第1の側部42と第2の側部44は、外側構成要素32の挿入端部46から離れるように延びて終点端部58で終端することができる。このようにして、第1の側部42と第2の側部44は、リブ36を挿入することができる外側構成要素32の中心キャビティ64を定める(図4を参照されたい)。第1の側部42は、第1のフランジ60を含むことができ、第2の側部44は、第2のフランジ62を含むことができる。第1のフランジ60と第2のフランジ62は、この例では、それぞれ第1の側部42及び第2の側部44から離れるように、かつ外側構成要素32の中心キャビティ64から離れるように曲がっている。外側構成要素32のこの形状は、漏斗形状を生成することができ、それによって内側構成要素34は、内側構成要素34が外側構成要素32の中に挿入される時に第1のフランジ60及び第2のフランジ62によって外側構成要素32の中に誘導される。
【0021】
図7-9に更に示すように、外側構成要素32はまた、少なくとも1つのバーブ延長部及び少なくとも1つのバーブを含むことができる。図示の例では、外側構成要素32は、第1のバーブ延長部66、第2のバーブ延長部68、第3のバーブ延長部70、第4のバーブ延長部72、第1のバーブ74,第2のバーブ76,第3のバーブ78、及び第4のバーブ80を含む。この例では、4つのバーブ延長部の各々及び4つのバーブの各々は、互いに類似である。第1のバーブ延長部66と第1のバーブ74をこれ以後説明するが、他のバーブ延長部及び他のバーブは、類似の構造を有することができ、かつ外側構成要素32の反対側に対称配置又は鏡像配置することができることを認めなければならない。
【0022】
図示のように、第1のバーブ74は、第1のバーブ延長部66によって外側構成要素32の第1の側部42に接続される。第1のバーブ延長部66は、第1の側部42の外側縁82から横方向に離れるように延びる。第1のバーブ延長部66の一部分は、外側縁82の横方向外側に位置決めすることができる。第1のバーブ延長部66は、次に、第1のバーブ延長部66の一部分が、隣接する第1の側部42の内面に重なるように、外側構成要素32の中心キャビティ64に向けて戻るように曲がる。従って、第1のバーブ延長部66は、それが外側構成要素32の中心キャビティ64内で第1の側部42と第2の側部44の間に配置されるように折り返される。更に図示するように、第1のバーブ延長部66の曲がった部分は、第1のバーブ延長部66の曲がった部分が外側構成要素32の終点端部58から見た時にu字形を有するように丸くなった又は湾曲した形状を有する。第1のバーブ延長部66の曲がった部分は、同じく他の形状又はプロファイルを有することができる。第1のバーブ延長部66の曲がった部分は、他の例では、V字形又は矩形を有することができ、又はそれが実質的に平坦なプロファイルを有するように圧着することができる。
【0023】
図9に示すように、外側構成要素32の外側縁82は、この例では、前面から見た時に線形ではない。外側縁82は、終点端部58に向けてオフセットされた部分を有する。見ることができるように、外側縁82は、挿入端部46から第1の部分に沿って上向きに延び、次に、外側構成要素32の中心に向けて内向きに移動する。第1のバーブ延長部66と第2のバーブ延長部68は、図示のように外側縁82のオフセット部分に位置決めすることができる。
【0024】
第1のバーブ延長部66は、この例では、外側構成要素32の挿入端部46に面する第1のバーブ延長部66の部分に向けて位置付けられた曲げ部84で第1のバーブ74に接合される。第1のバーブ74は、第1のバーブ74の遠位端86が外側構成要素32の中心キャビティ64の中に延びるように、内向きにかつ第1の側部42から離れるように角度を付けることができる。第2のバーブ延長部68と第2のバーブ76は、第1のバーブ74と第2のバーブ76の各々が第1の側部42から内向きに中心キャビティ64の中に延びて挿入端部46に向けて指向するように、図7及び8に示すように同様に構成することができる。
【0025】
上記で議論したように、外側構成要素32はまた、同様に構成されて外側構成要素32の第2の側部44上に対向して配置された第3のバーブ延長部70、第3のバーブ78、第4のバーブ延長部72、及び第4のバーブ80を含むことができる。認めることができるように、第1のバーブ74と第3のバーブ78は、互いに反対に位置付けられ、第2のバーブ76と第4のバーブ80も互いに反対に位置付けられる。対向するバーブの遠位端は、第1の側部42及び第2の側部44の間にかつ実質的にそれと平行に外側構成要素32の中心キャビティ64の中心に沿って配置されたほぼ同じ垂直平面で終端することができる。更に図示するように、対向するバーブ(第1のバーブ74及び第3のバーブ78のような)は、対向するバーブ(例えば、第1のバーブ74及び第3のバーブ78)の遠位端が異なる垂直高さに位置決めされるように異なる垂直高さで内向きに曲げることができる。
【0026】
設置中に、リブ36は、第1の側部42と第2の側部44の間で外側構成要素32の中心キャビティ64の中に挿入することができる。リブ36は、バーブと接触してそれを超して押し入り、バーブをリブ36と係合させてそれを保持させる。リブ36が外側構成要素32の中心キャビティ64から取り出されそうになる場合に、リブ36のそのような移動は、バーブによって抵抗される。認めることができるように、バーブの遠位端は、リブ36の面と係合してリブ36が不用意に取り出されることを防止する。
【0027】
第1のバーブ74、第2のバーブ76、第3のバーブ78、及び/又は第4のバーブ80は、上述したようにリブ36と係合するあらゆる適切な形状又はプロファイルを有することができる。これに加えて、外側構成要素32は、バーブ延長部の各々で単一バーブを含むことができる。図示の例では、しかし、2つのバーブが、第1のバーブ延長部66、第2のバーブ延長部68、第3のバーブ延長部70、及び第4のバーブ延長部72から外向きに突出している。すなわち、外側構成要素32は、図示の例では、第5のバーブ88、第6のバーブ90、第7のバーブ92,及び第8のバーブ94を含む。第5のバーブ88は、第1のバーブ74に隣接して第1のバーブ延長部66に接続される。第6のバーブ90は、第2のバーブ76に隣接して第2のバーブ延長部68に接続される。第7のバーブ92は、第3のバーブ78に隣接して第3のバーブ延長部70に接続される。第8のバーブ94は、第4のバーブ80に隣接して第4のバーブ延長部72に接続される。
【0028】
図7及び8に示すように、第1のバーブ74と第5のバーブ88は、第1のバーブ74及び第5のバーブ88の遠位端が挿入端部46に関して異なる垂直高さに位置決めされるように異なる長さを有することができる。第1のバーブ74と第5のバーブ88は、第1のバーブ74及び第5のバーブの遠位端が、第1の側部42から中心キャビティ64の中にほぼ同じ内向き距離を内向きに突出するように、実質的に類似の角度で第1のバーブ延長部66から離れるように傾斜することができる。この構成を用いて、第1のバーブ74と第5のバーブ88は、リブ36上の異なる垂直高さでリブ36と係合するように構成することができる。
【0029】
第2のバーブ76と第6のバーブ90、並びに第3のバーブ78と第7のバーブ92及び第4のバーブ80と第8のバーブ94は、上述したように互いに対して同様に位置決めすることができる。他の例では、バーブ延長部上の1対のバーブ(例えば、第1のバーブ74と第5のバーブ88)は、異なるサイズのリブを受け入れるために又は他に外側構成要素32の保持力(又は挿入力)を増加又は低減するのに必要である場合に上述のもの以外の他の形状、長さ、及び相対角度を有することができる。
【0030】
図7-9に更に示すように、外側構成要素32は、第1のバーブ延長部66、第2のバーブ延長部68、第3のバーブ延長部70、及び第4のバーブ延長部72で終点端部58に位置決めされたガイドタブ96を含むことができる。ガイドタブ96は、第1のフランジ60及び第2のフランジ62と類似の方向に外側構成要素32から内向きに突出することができる。ガイドタブ96はまた、外側構成要素32の中心キャビティ64から離れるように外向きに傾斜することができる。従って、ガイドタブ96は、リブ36が外側構成要素32の中に挿入される時に外側構成要素32の中心キャビティ64の中にリブ36を誘導するのを支援することができる。
【0031】
ガイドタブ96はまた、ガイドタブ96の内縁100上に位置決めされた面取り部98を含むことができる。面取り部98は、第1の側部42及び第2の側部44の中心に向けて内向きに角度の付いた傾斜縁部である。面取り部98は、内側構成要素34を外側構成要素32の中に誘導するのを支援することができる。内縁100は、外側構成要素32の挿入端部46に向けてバーブ延長部の縁部に沿って続いている。このようにして、内縁100は、外側構成要素32の中心に内側構成要素34がそれが外側構成要素32の中に挿入される時に摺動するチャネル116を定める。
【0032】
更に図示するように、外側構成要素32は、第1の側部42及び第2の側部44にそれぞれ第1の開口部102及び第2の開口部104を含むことができる。第1の開口部102は、第1のバーブ延長部66と第2のバーブ延長部68との内縁100の間で第1の側部42の中心に位置決めすることができる。第2の開口部104は、第3のバーブ延長部70と第4のバーブ延長部72との内縁100の間で第2の側部44の中心に位置決めすることができる。図示の例では、第1の開口部102と第2の開口部104は、終点端部58と挿入端部46の間の方向に細長である矩形細長スロットである。第1の開口部102と第2の開口部104は、内側構成要素34が外側構成要素32の中に挿入される時に内側構成要素34の第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50がそれぞれ第1の開口部102と第2の開口部104を通して外側構成要素32の中心キャビティ64から外向きに突出することができるようなサイズにされる。
【0033】
ここで図10-12を参照すると、内側構成要素34は、上述のように第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50を含むことができる。第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50は、入れ子端部52で互いに接続することができ、かつ入れ子端部52から離れるように後端106まで延びる。第1の保持ウイング48は、入れ子端部52から第1の肩部108まで外向きに突出することができる。第1の保持ウイング48は、次に、第1の肩部108と後端106の間に位置付けられた内側構成要素34の領域で内側構成要素34の中心に向けて戻るように角度を付けることができる。第2の保持ウイング50は、同様に成形することができ、かつ入れ子端部52から第2の肩部110まで外向きに突出することができる。第2の保持ウイング50は、次に、第2の肩部110と後端106の間の第2の保持ウイング50領域で内側構成要素34の中心に向けて戻るように角度を付けることができる。
【0034】
図10-12に示す例では、内側構成要素34は、丸いひし形を有する。第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50は、互いに向けて撓むことができ、次に、それらの元の位置に戻ることができる。このようにして、内側構成要素34は、U字形ベースのファスナ30がパネル40の開口38の中に挿入される時に変形することができる。第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50は、図5に示すようにパネル40内の開口38に係合してU字形ベースのファスナ30をパネル40に対して保持することができる。
【0035】
他の例では、内側構成要素34は、他の形状を有するか又は他のプロファイルを有することができる。1つのそのような代替例では、第1の保持ウイング48及び/又は第2の保持ウイング50は、第1の肩部108と後端106の間及び/又は第2の肩部110と後端106の間で凸面形状(図11に示すようなほぼ凸面又は平坦形状ではなく)を有することができる。そのような例では、第1の肩部108と第2の肩部110は、U字形ベースのファスナが開口38の中に挿入される時にパネル40に隣接して位置決めされるように設計された局所平坦セクションを有することができる。そのような局所平坦区域は、第1の肩部108及び/又は第2の肩部110への凸面部分の移行部でのステップ(図示しない)とすることができる。
【0036】
U字形ベースのファスナ30をパネル40に対して保持することに加えて、第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50はまた、内側構成要素34を外側構成要素32に対して保持することができる。第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50は、第1の開口部102と第2の開口部104との横幅よりも小さい横幅を有する。従って、第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50は、内側構成要素34が外側構成要素32の中に挿入される時にそれぞれ第1の開口部102と第2の開口部104を通って突出することができる。
【0037】
図1、3、及び7に示すように、第1の保持ウイング48と第2の保持ウイング50は、各々が保持歯112を含むことができる。保持歯112は、第1の肩部108と後端106の間の位置で第1の保持ウイング48の外面から突出する突起である。保持歯112は、図示の例では、保持歯112が第1の開口部102の上縁114の又はその近くの位置に存在するような位置で第1の保持ウイング48の横断方向に沿って細長である。保持歯112は、内側構成要素34が外側構成要素32の終点端部58に向けた方向に移動される場合に第1の開口部102の上縁114に当接することができる平坦面を有することができる。このようにして、保持歯112は、内側構成要素34が外側構成要素32の終点端部58に向けた方向に移動することを制限する。保持歯112は、内側構成要素34が外側構成要素32から外れることを防止する。第2の保持ウイング50も、その外面に沿って位置決めされて外側構成要素32に対する内側構成要素34の移動を更に抑制し、かつ内側構成要素34が外側構成要素32から外れることを防止するために第2の開口部104とインタフェースする同様に位置決めされた保持歯112を含むことができる。
【0038】
他の例では、保持歯112は、外側構成要素32に対する内側構成要素34の移動を制限する他の形状又はプロファイルを有することができる。例えば、保持歯112は、第1の開口部102又は第2の開口部104のインタフェース部分に又はその近くに位置決めされた溝又は別様に成形された突起とすることができる。更に他の例では、保持歯112は、第1の開口部102又は第2の開口部104の側縁上の相補的な溝又は突起とインタフェースすることができる。
【0039】
一例では、U字形ベースのファスナ30は、異なる材料で作られた外側構成要素32と内側構成要素34を含む。例えば、外側構成要素32は、鋼鉄から穿孔され、型打ちされ、又は他に形成することができ、内側構成要素34は、プラスチックから成形することができる。一例では、外側構成要素32は、SAE 1050炭素鋼で作られ、かつ熱処理されるか又は適切な耐食性コーティングを設けることができる。内側構成要素34は、ポリオキシメチレン(POM)、適切なナイロン(例えば、PA66又はPA12)、又は他の熱可塑性物質で成形することができる。他の例では、他の材料を使用することができる。
【0040】
外側構成要素32と内側構成要素34は、構造材料で作ることができる。本発明の開示に使用される時に、用語「構造材料」は、構成要素又は部材にその主要構造特性を与える材料を意味する。例えば、バーブの構造材料は、それらにバーブをリブに結合するのに必要な主要構造特性(例えば、弾性)を与える。同様に、保持ウイングの構造材料は、それらにウイングを本明細書に説明するような開口に結合するのに必要な主要構造特性(例えば、弾性)を与える。対照的に、構造材料によって担持される可撓性シーラント材料は、それが単に2次的な「非構造」材料であるので構造材料ではない。例えば、外側構成要素32は、第1のバーブ74(又は他のバーブ)がリブ36に係合してU字形ベースのファスナをリブ36に保持することを可能にする構造材料で作ることができる。上述のように、そのような構造材料は、適切な炭素鋼材料とすることができる。内側構成要素34はまた、第1の保持ウイング48及び/又は第2の保持ウイング50が開口38に係合してU字形ベースのファスナ30をパネル40に保持することを可能にする構造材料で作ることができる。上述したように、そのような構造材料は、適切なナイロン又は他の熱可塑性物質とすることができる。
【0041】
既存のファスナ設計では、ファスナは、多くの場合に単一タイプの材料で作ることができる。そのような既存設計は、完全に鋼鉄又は完全にプラスチックで作られたファスナを多くの場合に含む。そのような単一材料ファスナは、本発明の開示の2構成要素U字形ベースのファスナによって解決することができる問題を呈している。全鋼鉄ファスナがパネル内の開口部の中に挿入される時に、鋼鉄ファスナは、パネル内の開口部を塑性変形するか又は長期使用の後でパネルの開口部に塑性変形を引き起こす可能性がある。塑性変形は、パネル内の開口部の形状を拡張する又は変化させる可能性がある。これは、次に、ファスナがパネル内の開口部で緩むことを引き起こす可能性がある。この理由のために、ファスナの1又は2以上の要素がパネル材料のものと同じ材料で又は適合する材料で作られることを望ましいとすることができる。例えば、第1及び/又は第2の保持ウイング48、50が、開口38を有するパネル40がプラスチック材料で作られる状況ではプラスチック材料で作られることを望ましいとすることができる。
【0042】
既存の全プラスチックファスナでは、全プラスチックファスナは、上述のようなバーブを有するのではなく、多くの場合に窓-係合ファスナである。そのような窓-係合ファスナでは、窓-係合ファスナは、リブの窓に係合する保持アームを有することができる。窓は、リブの面を通る開口部である。窓-係合ファスナの保持アームは、可撓性であり、かつ窓の縁部を把持して窓-係合ファスナをリブに対して保持する。保持アームが窓に係合するためには、そのような窓-係合ファスナの保持アームをリブの窓を越して挿入することが多くの場合に必要である。窓-係合ファスナのそのような過剰移動は、リブ又はリブに接続された部品に損傷を引き起こす可能性がある。本発明の開示のU字形ベースのファスナは、リブ保持バーブを使用してリブに係合するので、本発明の開示のU字形ベースのファスナのそのような過剰移動は不要である。すなわち、本発明の開示のU字形ベースのファスナは、窓-係合ファスナを置換する状況に使用することができる。更に、窓を有するリブは、リブに窓を生成するアクションを用いて複合成形ツールコアを追加するためのパッケージング空間を持たない既存の成形ツールに追加することができないので、本発明の開示のU字形ベースのファスナは、窓-係合ファスナを使用することができない状況に使用することができる。
【0043】
本発明の開示の2構成要素U字形ベースのファスナはまた、単一材料及び/又は単一構成要素設計の他の利点を提供することができる。本発明の開示のU字形ベースのファスナの他の例では、異なる内側構成要素34を共通の外側構成要素32と共に使用することができる。例えば、共通の外側構成要素32は、複数の異なる内側構成要素34と共に使用することができる。そのような例では、異なる内側構成要素34は、異なる材料で作られたパネル40に適合するように異なる材料で作ることができる。異なる内側構成要素34は、図10-12に示すものと同じか又は類似の形状を有することもできるが、異なる厚みを有するパネル40を受け入れることができる異なる第1の保持ウイング48及び/又は異なる第2の保持ウイング50を有することができる。そのような例では、入れ子端部52に対する第1の肩部108の垂直場所及び/又は第2の肩部110の垂直場所は、第1の保持ウイング48及び/又は第2の保持ウイング50が、U字形ベースのファスナ30を異なる厚みを有するパネル40に対して保持することができるように、異なる内側構成要素34の間で増加又は低減することができる。
【0044】
上述の例示的な2構成要素U字形ベースのファスナでは、異なる内側構成要素34は、異なる色の材料で作ることができる。そのような異なる色を使用して、内側構成要素34に適合するパネル40のタイプ及び/又は厚みを示すことができる。他の例では、内側構成要素34の適合性又はU字形ベースのファスナ30の適合性を示すのに他のインジケータを使用することができる。
【0045】
他の状況では、部品は、単純なリブ塔(すなわち、窓なしのリブ塔)以外の構造の追加を許さない形状又は他の特徴を有する場合がある。本発明の開示の2構成要素U字形ベースのファスナは、そのような部品を望ましい場所に固定するためにそのような単純なリブ塔と共に使用することができる。これに加えて、本発明の開示のU字形ベースのファスナの折り返されたバーブ延長部は、U字形ベースのファスナが既存のU字形ベースのファスナと比較して相対的に短い幅を有することを可能にする。すなわち、本発明の開示のU字形ベースのファスナは、より短い幅のファスナが要求される用途に使用することができる。
【0046】
実施形態の以上の説明は、例示と説明の目的で提供したものである。包括的であるように又は開示を限定するように意図していない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴は、一般的にその特定の実施形態に限定されず、むしろ適用可能な場合に交換可能であり、かつ具体的に図示又は説明されない場合でさえも選択された実施形態に使用することができる。同じことは、多くの方法で変化する場合もある。そのような変形は、本発明の開示からの逸脱とは見なされないものとし、全てのそのような修正は、本発明の開示の範囲内に含まれるように意図している。
【0047】
本発明の開示の実施形態の完全な理解を提供するために、特定の構成要素、デバイス、方法の実施例のような多くの具体的な詳細を列挙している。具体的な詳細は使用する必要がないこと、例示的実施形態は多くの異なる形態に具現化される場合があること、及びどれも本発明の開示の範囲を限定するように解釈してはならないことは当業者に明らかであろう。一部の例示的実施形態では、公知の処理、公知のデバイス構造、及び公知の技術は、詳細に説明していない。
【0048】
用語第1、第2、第3などは、様々な部材、構成要素、領域、層、及び/又はセクションを説明するのに本明細書に使用されるが、これらの部材、構成要素、領域、層、及び/又はセクションは、これらの用語によって限定されてはならない。これらの用語は、1つの部材、構成要素、領域、層、及び/又はセクションを別の領域、層、及び/又はセクションから区別するのに単に使用される。本明細書に使用される時の「第1」、「第2」のような用語及び他の数値用語は、文脈が明確に示さない限り、シーケンス又は順番を意味しない。
【0049】
「内側」、「外側」、「下」、「下方」、「下側」、「上方」、及び「上側」などのような空間的相対用語は、図面に示す時に1つの要素又は特徴の別の要素又は特徴に対する関係を説明するための説明を容易にするために本明細書に使用されている。空間的相対用語は、図面に描く向きに加えてデバイスの異なる向きを包含するように意図している。
【符号の説明】
【0050】
30 2構成要素U字形ベースのファスナ
32 外側構成要素
34 内側構成要素
42 第1の側部
46 挿入端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リブを有する第1の構成要素を、開口を有する第2の構成要素に接続するように設計された2材料U字形ベースのファスナであって、
u字形金属部分であって、前記u字形金属部分を形成するために、外側金属挿入端部で接続された第1の金属側部と第2の金属側部とを含む、u字形金属部分と、
u字形プラスチック部分であって、前記u字形プラスチック部分を形成するために、内側プラスチック挿入端部で接続された第1のプラスチック側部と第2のプラスチック側部とを含むu字形プラスチック部分と、
を備え、
前記u字形金属部分と前記u字形プラスチック部分は、前記内側プラスチック挿入端部が前記外側金属挿入部の内側に位置する状態で一緒に結合されて、前記第1及び第2の金属側部の間及び前記第1及び第2のプラスチック側部の間の両方に内部リブ受け入れキャビティを規定し、
前記u字形金属部分は、前記内部リブ受け入れキャビティの前記u字形プラスチック部分の内側に延び、前記リブに係合して、前記内部リブ受け入れキャビティの中に受け入れられた前記リブを用いて、前記2材料U字形ベースのファスナを前記リブに結合するように設計されている第1の金属リブ保持バーブを含み、
前記u字形プラスチック部分は、前記u字形金属部分の外側に延び、前記開口に係合して、前記内側プラスチック挿入端部及び前記外側金属挿入端部が前記開口を貫通して延びる状態で、前記2材料U字形ベースのファスナを前記開口に結合するように設計された第1のプラスチック開口保持ウイングを含む、2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項2】
前記u字形プラスチック部分は、成形されたプラスチック材料を含む、請求項1に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項3】
前記u字形金属部分は、形成された金属シートを含む、請求項1に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項4】
前記u字形プラスチック部分は、成形されたプラスチック材料を含み、前記u字形金属部分は、形成された金属シートを含む、請求項1に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項5】
前記第1の金属リブ保持バーブは、前記金属部分の前記第1の金属側部と前記第1の金属リブ保持バーブとの間の第1の金属バーブ延長部によって支持される、請求項1に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項6】
第2の金属リブ保持バーブは、前記第1の金属バーブ延長部によって支持される、請求項5に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項7】
第2の金属リブ保持バーブは、前記金属部分の前記第2の金属側部と前記第2の金属リブ保持バーブとの間の第2の金属バーブ延長部によって支持される、請求項5に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項8】
第3の金属リブ保持バーブは、前記第1の金属バーブ延長部によって支持され、第4の金属リブ保持バーブは、前記第2の金属バーブ延長部によって支持される、請求項7に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項9】
前記第1の金属側部は、第1の金属側部開口部を含み、前記第1のプラスチック開口保持ウイングは、前記第1の金属側部開口部を貫通して外向きに突出する、請求項1に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項10】
前記第1のプラスチック開口保持ウイングは、第1のプラスチック肩部まで外向きに突出する、請求項9に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項11】
前記第1のプラスチック開口保持ウイングは、前記第1のプラスチック肩部と前記第1のプラスチック開口保持ウイングの第1の後端との間の前記第1のプラスチック開口保持ウイングの第1の領域において、前記プラスチック部分の中心に向けて戻るように角度が付けられており、前記第1の領域は、前記内側プラスチック挿入端部及び前記外側金属挿入端部が前記開口を貫通して延びる状態で、前記2材料U字形ベースのファスナを前記開口に結合するために前記開口に係合するよう設計されている、請求項10に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項12】
前記第1の肩部と前記第1の後端との間の領域は、凹形状をなす、請求項11に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項13】
前記第2の金属側部は、第2の金属側部開口部を含み、前記第2のプラスチック開口保持ウイングは、前記第2の金属側部開口部を貫通して外向きに突出し、前記第2のプラスチック開口保持ウイングは、第2のプラスチック肩部まで外向きに突出し、前記第2のプラスチック開口保持ウイングは、前記第2のプラスチック肩部と前記第2のプラスチック開口保持ウイングの第2の後端との間の第2のプラスチック開口保持ウイングの第2の領域において、前記プラスチック部分の中心に向けて戻るように角度が付けられており、前記第1及び第2の領域は、前記内側プラスチック挿入端部及び前記外側金属挿入端部が前記開口を貫通して延びる状態で、前記2材料U字形ベースのファスナを前記開口に結合するために前記開口に係合するように設計されている、請求項11に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項14】
前記第1及び第2の肩部と前記第1及び第2の後端との間の前記第1及び第2の領域の各々は、凹形状をなす、請求項13に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項15】
リブを有する第1の構成要素を、開口を有する第2の構成要素に接続するように設計された2材料U字形ベースのファスナであって、
u字形金属部分であって、前記u字形金属部分を形成するために、外側金属挿入端部で接続された第1の金属側部と第2の金属側部とを含み、前記第1の金属側部と前記第2の金属側部は、それぞれ、貫通する第1の開口部と第2の開口部を含み、それぞれ、第1の金属リブ保持バーブと第2の金属リブ保持バーブを支持する、u字形金属部分と、
u字形プラスチック部分であって、前記u字形プラスチック部分を形成するために、内側プラスチック挿入端部で接続された第1のプラスチック側部と第2のプラスチック側部とを含み、前記第1のプラスチック側部と前記第2のプラスチック側部は、それぞれ、第1のプラスチック開口保持ウイングと第2の開口保持ウイングを含む、u字形プラスチック部分と、
を備え、
前記プラスチック部分と前記金属部分は、前記金属部分の前記第1及び第2の金属側部との間、及び前記プラスチック部分の前記第1及び第2のプラスチック側部との間の両方で、内部リブ受け入れキャビティを規定するように一緒に結合され、前記内側プラスチック挿入端部は、前記外側金属挿入端部に収容され、前記開口保持ウイングは、それぞれ、前記第1及び第2の開口部を貫通して外向きに突出し、前記第1及び第2の金属リブ保持バーブは、前記内部リブ受け入れキャビティの中に内向き延び、
前記第1及び第2のプラスチック開口保持ウイングは、前記内側プラスチック挿入端部及び前記外側金属挿入端部が前記開口を貫通して延びる状態で、前記2材料U字形ベースのファスナを前記開口に結合するように設計され、前記第1及び第2の金属リブ保持バーブは、前記リブが前記内部リブ受け入れキャビティに収容された状態で、前記2材料U字形ベースのファスナを前記リブに結合するように設計されている、2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項16】
前記u字形プラスチック部分は、成形されたプラスチック材料を含む、請求項15に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項17】
前記u字形金属部分は、形成された金属シートを含む、請求項15に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項18】
前記u字形プラスチック部分は、成形されたプラスチック材料を含み、前記u字形金属部分は、形成された金属シートを含む、請求項15に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項19】
前記第1の金属リブ保持バーブは、前記金属部分の前記第1の金属側部と前記第1の金属リブ保持バーブとの間の第1の金属バーブ延長部によって支持され、前記第2の金属リブ保持バーブは、前記金属部分の前記第2の金属側部と前記第2の金属リブ保持バーブとの間の第2の金属バーブ延長部によって支持される、請求項15に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項20】
第3の金属リブ保持バーブは、前記第1の金属バーブ延長部によって支持され、第4の金属リブ保持バーブは、前記第1の金属バーブ延長部によって支持される、請求項19に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項21】
前記第1のプラスチック開口保持ウイングは、前記第1のプラスチック肩部まで外向きに突出し、前記第1のプラスチック開口保持ウイングの第1の領域において、前記内部リブ受け入れキャビティに向けて戻るように角度が付けられており、前記第2のプラスチック開口保持ウイングは、前記第2のプラスチック肩部まで外向きに突出し、前記第2のプラスチック開口保持ウイングの第2の領域において、前記内部リブ受け入れキャビティに向けて戻るように角度が付けられており、前記第1及び第2の領域は、前記内側プラスチック挿入端部及び前記外側金属挿入端部が前記開口を貫通して延びる状態で、前記2材料U字形ベースのファスナを前記開口に結合するために前記開口に係合するように設計されている、請求項15に記載の2材料U字形ベースのファスナ。
【請求項22】
前記第1及び第2の領域は、凹形状をなす、請求項21に記載の2材料U字形ベースのファスナ。