(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073852
(43)【公開日】2023-05-26
(54)【発明の名称】端末装置のための第1のコンピュータプログラム、端末装置によって実行される方法、及び、端末装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230519BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20230519BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20230519BHJP
【FI】
G06F3/12 353
G06F3/12 303
G06F3/12 386
G06F3/12 332
G06F3/12 373
G06F3/12 331
H04N1/00 127B
B41J29/38 801
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021186571
(22)【出願日】2021-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 博明
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HN05
2C061HN15
2C061HP06
2C061HQ01
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA14
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC34
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させることができる技術を提供する。
【解決手段】端末装置は、1以上の通信装置のうちの対象通信装置が選択され、かつ、対象通信装置が過去に選択されたことを示す第1の選択済情報が端末装置のメモリに記憶されておらず、かつ、所定の条件が成立する場合に、対象通信装置が実行可能な所定の機能の設定値を変更することを選択するための選択画面を表示し、選択画面において、設定値を変更するための操作が受け付けられる場合に、設定値の変更を要求する変更要求を対象通信装置に送信する。対象通信装置が選択され、かつ、第1の選択済情報がメモリに記憶されている場合に、表示処理は実行されず、対象通信装置が選択され、かつ、所定の条件が成立しない場合に、表示処理は実行されない。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のための第1のコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、
1以上の通信装置のうちの対象通信装置が選択され、かつ、前記対象通信装置が過去に選択されたことを示す第1の選択済情報が前記端末装置のメモリに記憶されておらず、かつ、所定の条件が成立する場合に、前記対象通信装置が実行可能な所定の機能の設定値を変更することを選択するための選択画面を前記端末装置の表示部に表示させるための表示処理を実行する表示処理実行部であって、
前記対象通信装置が選択され、かつ、前記第1の選択済情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記表示処理は実行されず、
前記対象通信装置が選択され、かつ、前記所定の条件が成立しない場合に、前記表示処理は実行されない、
前記表示処理実行部と、
前記選択画面において、前記設定値を変更するための操作が受け付けられる場合に、前記設定値の変更を要求する変更要求を前記対象通信装置に送信する変更要求送信部と、
として機能させる、第1のコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記端末装置は、
LAN(Local Area Networkの略)を介した通信を実行するための通信インターフェースを備え、
前記通信インターフェースを介して前記対象通信装置と通信可能である場合に、前記所定の条件は成立する、請求項1に記載の第1のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記端末装置にインストールされている第2のコンピュータプログラムであって、前記第1のコンピュータプログラムとは異なる前記第2のコンピュータプログラムにおいて、前記対象通信装置が過去に選択されたことを示す第2の選択済情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記所定の条件は成立する、請求項1又は2に記載の第1のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記メモリは、前記第1のコンピュータプログラムによって利用される設定ファイルを記憶可能であり、
前記対象通信装置を識別する装置識別情報を含む前記設定ファイルが前記メモリに記憶されていない場合に、前記所定の条件は成立する、請求項1から3のいずれか一項に記載の第1のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記第1のコンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記対象通信装置から前記設定値を受信する受信部として機能させ、
受信済みの前記設定値が、前記所定の機能が無効化されていることを示す場合に、前記所定の条件は成立する、請求項1から4のいずれか一項に記載の第1のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記端末装置は、
LAN(Local Area Networkの略)を介した通信を実行するための通信インターフェースを備え、
前記メモリは、前記第1のコンピュータプログラムによって利用される設定ファイルを記憶可能であり、
前記第1のコンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記対象通信装置から前記設定値を受信する受信部として機能させ、
前記通信インターフェースを介して前記対象通信装置と通信可能であり、かつ、
前記端末装置にインストールされている第2のコンピュータプログラムであって、前記第1のコンピュータプログラムとは異なる前記第2のコンピュータプログラムにおいて、前記対象通信装置が過去に選択されたことを示す第2の選択済情報が前記メモリに記憶されておらず、かつ、
前記対象通信装置を識別する装置識別情報を含む前記設定ファイルが前記メモリに記憶されておらず、かつ、
受信済みの前記設定値が、前記所定の機能が無効化されていることを示す場合に、
前記所定の条件は成立する、請求項1から5のいずれか一項に記載の第1のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記所定の機能は、前記対象通信装置のログ情報をサーバに送信する機能である、請求項1から6のいずれか一項に記載の第1のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記対象通信装置は、印刷機能及びスキャン機能のうちの少なくとも一方の機能を実行可能な装置である、請求項1から7のいずれか一項に記載の第1のコンピュータプログラム。
【請求項9】
端末装置によって実行される方法であって、
1以上の通信装置のうちの対象通信装置が選択され、かつ、前記対象通信装置が過去に選択されたことを示す第1の選択済情報が前記端末装置のメモリに記憶されておらず、かつ、所定の条件が成立する場合に、前記対象通信装置が実行可能な所定の機能の設定値を変更することを選択するための選択画面を前記端末装置の表示部に表示させるための表示処理を実行する表示処理実行ステップであって、
前記対象通信装置が選択され、かつ、前記第1の選択済情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記表示処理は実行されず、
前記対象通信装置が選択され、かつ、前記所定の条件が成立しない場合に、前記表示処理は実行されない、
前記表示処理実行ステップと、
前記選択画面において、前記設定値を変更するための操作が受け付けられる場合に、前記設定値の変更を要求する変更要求を前記対象通信装置に送信する変更要求送信ステップと、
を備える、方法。
【請求項10】
端末装置であって、
1以上の通信装置のうちの対象通信装置が選択され、かつ、前記対象通信装置が過去に選択されたことを示す第1の選択済情報が前記端末装置のメモリに記憶されておらず、かつ、所定の条件が成立する場合に、前記対象通信装置が実行可能な所定の機能の設定値を変更することを選択するための選択画面を前記端末装置の表示部に表示させるための表示処理を実行する表示処理実行部であって、
前記対象通信装置が選択され、かつ、前記第1の選択済情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記表示処理は実行されず、
前記対象通信装置が選択され、かつ、前記所定の条件が成立しない場合に、前記表示処理は実行されない、
前記表示処理実行部と、
前記選択画面において、前記設定値を変更するための操作が受け付けられる場合に、前記設定値の変更を要求する変更要求を前記対象通信装置に送信する変更要求送信部と、
を備える、端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、選択画面を端末装置の表示部に表示させるための技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタと携帯端末とを備える通信システムが開示されている。携帯端末は、選択画面においてプリンタが選択された後に、プリンタアプリのインストールが完了すると、ログの収集を許可するのか否かを確認するためのメッセージを含むインストール完了画面を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、ユーザの利便性を向上させることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、端末装置のための第1のコンピュータプログラムを開示する。第1のコンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、1以上の通信装置のうちの対象通信装置が選択され、かつ、前記対象通信装置が過去に選択されたことを示す第1の選択済情報が前記端末装置のメモリに記憶されておらず、かつ、所定の条件が成立する場合に、前記対象通信装置が実行可能な所定の機能の設定値を変更することを選択するための選択画面を前記端末装置の表示部に表示させるための表示処理を実行する表示処理実行部であって、前記対象通信装置が選択され、かつ、前記第1の選択済情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記表示処理は実行されず、前記対象通信装置が選択され、かつ、前記所定の条件が成立しない場合に、前記表示処理は実行されない、前記表示処理実行部と、前記選択画面において、前記設定値を変更するための操作が受け付けられる場合に、前記設定値の変更を要求する変更要求を前記対象通信装置に送信する変更要求送信部と、として機能させてもよい。
【0006】
上記の構成によると、端末装置は、対象通信装置が選択され、かつ、第1の選択済情報がメモリに記憶されておらず、かつ、所定の条件が成立する場合に、選択画面を表示部に表示させ、選択画面において、設定値を変更するための操作が受け付けられる場合に、変更要求を対象通信装置に送信する。一方、対象通信装置が選択され、かつ、第1の選択済情報がメモリに記憶されている場合に、表示処理は実行されない。また、対象通信装置が選択され、かつ、所定の条件が成立しない場合に、表示処理は実行されない。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0007】
上記の第1のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体、端末装置のための第1のコンピュータプログラムによって実現される端末装置、及び、端末装置によって実行される方法も、新規で有用である。また、端末装置と対象通信装置とを含む通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】PCが実行するアプリ処理のフローチャートを示す。
【
図3】PCが実行する選択画面関連処理のフローチャートを示す。
【
図6】LAN接続を利用してMFPが選択されるケースA1のシーケンス図を示す。
【
図7】LAN接続を利用してMFPが選択されるケースA2、ケースA3のシーケンス図を示す。
【
図8】USB接続を利用してMFPが選択されるケースBのシーケンス図を示す。
【
図9】プリンタドライバ及びステータスモニタアプリがインストールされるケースCのシーケンス図を示す。
【
図10】MFPが自動選択されるケースDのシーケンス図を示す。
【
図11】ログ送信機能が無効化されているMFPが選択されるケースEのシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、PC10と、複数個のMFP100A、100Bと、ウェブサーバ200と、を備える。PC10、MFP100A、及び、MFP100Bは、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されている。PC10、MFP100A、及び、MFP100Bは、LAN4を介して、通信可能である。LAN4は、インターネット6に接続されている。PC10、MFP100A、MFP100B、及び、ウェブサーバ200は、インターネット6に接続されている。PC10、MFP100A、MFP100B、及び、ウェブサーバ200は、インターネット6を介して、通信可能である。
【0010】
(PC10の構成)
PC10は、据置型のPCであってもよいし、例えばノートPC等の可搬型のPCであってもよい。PC10は、操作部12と、表示部14と、USBインターフェース16と、LANインターフェース18と、制御部30と、を備える。以下では、インターフェースを、単に「I/F」と記載する。
【0011】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をPC10に与えることができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。なお、表示部14は、いわゆるタッチパネル(即ち操作部)として機能してもよい。USBI/F16は、USBケーブルが接続されるI/Fである。LANI/F18は、LAN4を介した通信を実行するためのI/Fであり、LAN4に接続されている。LANI/F18は、無線I/Fであってもよいし、有線I/Fであってもよい。USBI/F16には、USBI/F16を識別するIF識別情報「IF1」が割り当てられており、LANI/F18には、LANI/F18を識別するIF識別情報「IF2」が割り当てられている。
【0012】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。プログラム36は、ブラウザプログラム40と、プリンタドライバ42と、ステータスモニタアプリ44と、MFPアプリ46と、統合インストーラ48と、を含む。ブラウザプログラム40は、汎用的なウェブページ閲覧ソフトウェアであり、例えば、IE(Internet Explorer(登録商標)の略)、Safari(登録商標)、GoogleChrome(登録商標)等である。プリンタドライバ42は、印刷対象の画像に対応する対象データを用いて印刷データを生成し、当該印刷データをMFP100A、100Bに供給するためのプログラムである。ステータスモニタアプリ44は、PC10と通信可能に接続されているMFP100A、100Bのステータス情報を定期的に取得し、取得したステータス情報をPC10の表示部14に表示させるためのプログラムである。MFPアプリ46は、MFP100A、100Bに印刷機能、スキャン機能を実行させるためのプログラムである。MFPアプリ46は、デバイス接続リストDLを記憶する。デバイス接続リストDLには、デバイス接続情報が記憶される。デバイス接続情報は、IF識別情報と、MFPのモデル名と、MFPのシリアル番号と、を含む情報であり、当該IF識別情報によって識別されるI/Fを介して、当該モデル名及び当該シリアル番号を有するMFPと過去に接続されたことを示す情報である。統合インストーラ48は、プリンタドライバのインストールと、ステータスモニタアプリ44のインストールと、を実行するためのプログラムである。なお、変形例では、統合インストーラ48は、さらに、スキャナドライバのインストールを実行するためのプログラムであってもよい。MFPアプリ46、及び、統合インストーラ48は、例えば、MFPと共に出荷されるコンピュータ読取可能記録媒体からPC10にインストールされてもよいし、インターネット6上のサーバからPC10にインストールされてもよい。メモリ34は、さらに、設定ファイルSFとプログラム接続リストPLとを記憶する。設定ファイルSFには、MFPアプリ46において利用されるべきMFPのIPアドレスが記憶され得る。設定ファイルSF内のIPアドレスは、例えば、PC10の管理者によって設定される。プログラム接続リストPLには、プログラム接続情報が記憶される。プログラム接続情報は、特定のプログラムを識別するプログラム識別情報と、MFPのモデル名と、MFPのシリアル番号と、を含む情報であり、当該プログラム識別情報によって識別されるプログラムにおいて、当該モデル名及び当該シリアル番号を有するMFPと過去に接続されたことを示す情報である。
【0013】
(MFP100A、100Bの構成)
MFP100A、100Bは、印刷機能及びスキャン機能を実行可能な周辺装置(即ちPC10等の周辺装置)である。MFP100Aは、デバイス名「DV1」と、モデル名「MN1」と、シリアル番号「SN1」と、を有する。MFP100Bは、デバイス名「DV2」と、モデル名「MN2」と、シリアル番号「SN2」と、を有する。デバイス名は、MFPの管理者によって各MFP100A、100Bに付与される名称である。モデル名は、MFPのモデルを示す名称である。シリアル番号は、MFPのベンダによって各MFP100A、100Bに付与されるユニークな番号である。各MFP100A、100Bは、同じベンダによって製造される。
【0014】
MFP100Aは、さらに、ログ情報をウェブサーバ200に定期的に送信するログ送信機能を有している。ログ情報は、消耗品(例えばインクカートリッジ)の残量情報、印刷枚数、印刷回数、スキャン回数等を含む情報である。MFP100Aは、ログフラグLFを記憶している。ログフラグLFは、ログ送信機能が有効化されていることを示す「ON」と、ログ送信機能が無効化されていることを示す「OFF」と、のどちらかを示す。ログフラグLFは、MFP100Aの管理者によって設定される。MFP100Bは、ログ送信機能を有していない。
【0015】
(ウェブサーバ200の構成)
ウェブサーバ200は、MFP100A、100Bのベンダによってインターネット6上に設置され、MFPから送信されるログ情報を管理するためのサーバである。なお、変形例では、ウェブサーバ200は、当該ベンダとは異なる事業者によってインターネット6上に設置されてもよい。別の変形例では、MFP100A、100Bのベンダは、ウェブサーバ200のハードウェアを自前で準備せず、外部のクラウドコンピューティングサービスが提供する環境を利用してもよい。この場合、MFP100A、100Bのベンダは、ウェブサーバ200のプログラム(即ちソフトウェア)を準備し、それを上記の環境に導入することによって、ウェブサーバ200を実現してもよい。
【0016】
(アプリ処理;
図2)
続いて、
図2を参照して、PC10のCPU32が、MFPアプリ46に従って実行するアプリ処理について説明する。MFPアプリ46を起動させるための操作(アプリ起動操作)が操作部12に実行される場合に、
図2の処理が開始される。
【0017】
S10において、CPU32は、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されていないのか否かを判断する。CPU32は、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されている場合に、S10でNOと判断してS50に進む。一方、CPU32は、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されていない場合、又は、設定ファイルSFがメモリ34に記憶されていない場合に、S10でYESと判断してS12に進む。
【0018】
S12において、CPU32は、メモリ34のデバイス接続リストDLにデバイス接続情報が記憶されているのか否かを判断する。CPU32は、デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されていない場合に、S12でNOと判断してS14に進み、デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されている場合に、S12でYESと判断してS16に進む。
【0019】
S14において、CPU32は、ホーム画面60を表示部14に表示させる。
図4に示すように、ホーム画面60は、プリントボタンB1と、スキャンボタンB2と、デバイス選択ボタンB3と、デバイス欄DCと、を含む。デバイス選択ボタンB3は、印刷機能又はスキャン機能を実行させるMFPを選択するためのボタンである。デバイス欄DCには、印刷機能又はスキャン機能を実行させるMFPとして選択されているMFPのデバイス名(例えば、「DV1」、「DV2」)、又は、印刷機能又はスキャン機能を実行させるMFPが選択されていないことを示す情報「未選択」が表示される。S12でNOと判断される場合、印刷機能又はスキャン機能を実行させるMFPが選択されていないことを示す情報「未選択」がデバイス欄DCに表示される。また、ホーム画面60では、プリントボタンB1及びスキャンボタンB2が無効化されている。
【0020】
図2のS16において、CPU32は、デバイス接続リストDLに記憶されているデバイス接続情報を利用して、ホーム画面66を表示部14に表示させる。
図5に示すように、ホーム画面66は、プリントボタンB1及びスキャンボタンB2が有効化されている点、及び、デバイス欄DCにデバイス名(例えば「DV1」、「DV2」)が表示されている点を除いて、ホーム画面60と同様である。デバイス欄DCには、デバイス接続リストDLに記憶されているデバイス接続情報内のデバイス名が表示される。複数のデバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されている場合には、最新のデバイス接続情報内のデバイス名がデバイス欄DCに表示される。
【0021】
図2のS20において、CPU32は、デバイス選択ボタンB3を選択するための操作が実行されたのか否かを判断する。CPU32は、デバイス選択ボタンB3を選択するための操作が実行される場合に、S20でYESと判断してS22に進む。一方、CPU32は、プリントボタンB1又はスキャンボタンB2を選択するための操作が実行される場合に、S20でNOと判断してS24に進む。S24において、CPU32は、印刷処理又はスキャン処理を実行する。CPU32は、S24が終了すると、S60に進む。
【0022】
S22において、CPU32は、まず、LANI/F18を介して、検索信号をブロードキャスト送信する。検索信号は、LAN4に接続されている1個以上の周辺装置(MFP100A、100B等)のそれぞれに、当該周辺装置の装置情報(即ち、デバイス名、モデル名、及び、シリアル番号)を含む応答信号の送信を要求するための信号である。そして、CPU32は、1個以上の周辺装置のそれぞれから応答信号を受信すると、受信済みの1個以上の応答信号を利用して、第1選択画面62を表示部14に表示させる。
図4に示すように、第1選択画面62は、ネットワークタブT1と、USBタブT2と、デバイスリストL1と、OKボタンB4と、キャンセルボタンB5と、を含む。デバイスリストL1には、受信済みの1個以上の応答信号内のデバイス名が表示される。第1選択画面62では、ネットワークタブT1が選択態様で示されており、USBタブT2が非選択態様で示されている。
【0023】
図2のS30において、CPU32は、デバイスリストL1内のデバイス名を選択するための操作、及び、OKボタンB4を選択するための操作(デバイス選択操作)が実行されることを監視する。CPU32は、デバイスリストL1内のデバイス名を選択するための操作、及び、OKボタンB4を選択するための操作が実行される場合(S30でYES)に、S50に進む。なお、MFPアプリ46がタッチパネル方式に対応しているプログラムである場合、デバイスリストL1内のデバイス名をタップする操作が、デバイス名を選択するための操作である。また、マウス等を用いて、デバイスリストL1内のデバイス名を選択(クリック)する操作も、デバイス名を選択するための操作である。
【0024】
S40において、CPU32は、USBタブT2を選択するための操作が実行されることを監視する。CPU32は、USBタブT2を選択するための操作が実行される場合(S40でYES)に、S42に進む。
【0025】
S42において、CPU32は、まず、USBI/F16を介して、デバイス情報要求を送信する。デバイス情報要求は、USBI/F16を介して接続されている装置の装置情報(即ち、デバイス名、モデル名、及び、シリアル番号)を含む応答信号の送信を要求するための信号である。そして、CPU32は、受信済みの応答信号を利用して、第2選択画面64を表示部14に表示させる。
図4に示すように、第2選択画面64は、ネットワークタブT1と、USBタブT2と、デバイスリストL2と、OKボタンB4と、キャンセルボタンB5と、を含む。デバイスリストL2には、受信済みの1個の応答信号内のデバイス名が表示される。第2選択画面64では、ネットワークタブT1が非選択態様で示されており、USBタブT2が選択態様で示されている。
【0026】
図2のS44において、CPU32は、デバイスリストL2内のデバイス名を選択するための操作、及び、OKボタンB4を選択するための操作(デバイス選択操作)を受付ける。CPU32は、S44が終了すると、S50に進む。
【0027】
S50において、CPU32は、まず、S30又はS44で選択されたデバイス名を有するMFP(以下では、「対象デバイス」と記載することがある)に能力情報要求を送信する。能力情報要求は、対象デバイスが実行可能な機能(例えば、印刷機能、スキャン機能)を確認するための信号である。なお、対象デバイスがログ送信機能を有している場合、能力情報要求は、対象デバイスのログフラグLFの設定を確認するための信号でもある。CPU32は、対象デバイスから能力情報を受信すると、ホーム画面66を表示部14に表示させ、完了ダイアログ68をホーム画面66上に表示させる。
図4に示すように、完了ダイアログ68は、対象デバイスが選択されたことを示すメッセージと、対象デバイスのモデル名(例えば、「MN1」、「MN2」)と、対象デバイスが実行可能な機能を示す情報(例えば、「プリント」、「スキャン」)と、OKボタンB6と、を含む。これにより、PC10と対象デバイスとが接続される。即ち、PC10のユーザは、PC10を操作することによって、対象デバイスに印刷機能又はスキャン機能を実行させることができる。なお、S30を経た後のS50では、LANI/F18を介して、PC10と対象デバイスとが接続され、S40~S44を経た後のS50では、USBI/F16を介して、PC10と対象デバイスとが接続される。
【0028】
図2のS52において、CPU32は、OKボタンB6を選択するための操作を受付け、S54において、設定処理を実行する。設定処理は、ログ送信機能の設定に関連する処理である。CPU32は、S54が終了すると、S60に進む。
【0029】
S60において、CPU32は、ホーム画面66(
図4参照)を表示部14に表示させる。ホーム画面66のデバイス欄DCには、S30又はS44で選択されたデバイス名、又は、設定ファイルSF内のIPアドレスを有するMFPのデバイス名が表示される。CPU32は、S60が終了すると、S20に戻る。
【0030】
(設定処理;
図3)
続いて、
図3を参照して、
図2のS54で実行される設定処理について説明する。S110において、CPU32は、対象デバイスとの対象I/Fを介した初回の接続であるのか否かを判断する。ここで、第1選択画面62(
図4参照)において、対象デバイスのデバイス名が選択された場合(
図2のS30でYES)、LANI/F18が対象I/Fであり、第2選択画面64(
図4参照)において、対象デバイスのデバイス名が選択された場合(S44)、USBI/F16が対象I/Fである。まず、CPU32は、対象I/Fを識別するIF識別情報を特定すると共に、対象デバイスのモデル名(以下では、「対象モデル名」と記載することがある)、及び、対象デバイスのシリアル番号(以下では、「対象シリアル番号」と記載することがある)を特定する。そして、CPU32は、対象IF識別情報、対象モデル名、及び、対象シリアル番号を含む対象デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されているのか否かを判断する。CPU32は、対象デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されていない場合に、対象デバイスとの対象I/Fを介した初回の接続であると判断し(S110でYES)、S112に進む。一方、CPU32は、対象デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されている場合に、対象デバイスとの対象I/Fを介した初回の接続でないと判断し(S110でNO)、S114に進む。
【0031】
CPU32は、S112において、所定の条件が成立するのか否かを判断する。本実施例では、CPU32は、第1の条件、第2の条件、第3の条件、及び、第4の条件の全ての条件が成立する場合に所定の条件が成立すると判断する。第1の条件は、対象I/FがLANI/F18である場合、即ち、LANI/F18を介して対象デバイスと通信可能である場合に成立する。第2の条件は、MFPアプリ46を識別するプログラム識別情報「PR1」、対象モデル名、及び、対象シリアル番号を含むプログラム接続情報がメモリ34のプログラム接続リストPLに記憶されていない場合に成立する。第3の条件は、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されていない場合に成立する。第4の条件は、対象デバイスからログフラグLFを受信済みであり、かつ、当該ログフラグが「OFF」である場合に成立する。CPU32は、所定の条件が成立する場合(S112でYES)に、S120に進み、所定の条件が成立しない場合(S112でNO)に、S114に進む。
【0032】
S114において、CPU32は、デバイス接続リストDLを更新する。CPU32は、対象IF識別情報、対象モデル名、及び、対象シリアル番号を含むデバイス接続情報をデバイス接続リストDLに記憶する。なお、CPU32は、対象IF識別情報、対象モデル名、及び、対象シリアル番号を含むデバイス接続情報がデバイス接続リストDLに既に記憶されている場合、当該デバイス接続情報を最新のデバイス接続情報としてデバイス接続リストDLに記憶する。また、CPU32は、対象モデル名、対象シリアル番号、及び、プログラム識別情報「PR1」を含むプログラム接続情報がプログラム接続リストPLに記憶されていない場合に、当該プログラム接続情報をプログラム接続リストPLに記憶する。CPU32は、S114が終了すると、
図3の処理を終了する。
【0033】
S120において、CPU32は、設定ダイアログ70を表示部14に表示させる。
図4に示すように、設定ダイアログ70はホーム画面66上に表示される。設定ダイアログ70は、変更ボタンB7と、OKボタンB8と、を含む。変更ボタンB7の上方には、ログフラグLFを変更するのか否かを確認するためのメッセージが表示されており、OKボタンB8の上方には、ログフラグLFの設定の変更を終了するのか否かを確認するためのメッセージが表示されている。
【0034】
図3のS122において、CPU32は、設定ダイアログ70上のOKボタンB8(
図4参照)を選択するための操作が実行されることを監視する。CPU32は、OKボタンB8を選択するための操作が実行される場合(S122でYES)に、S124に進む。S124は、S114と同様である。CPU32は、S124が終了すると、
図3の処理を終了する。即ち、CPU32は、S110でNO、又は、S112でNOと判断される場合に、S120、122、S130~S136を省略する。
【0035】
CPU32は、S122の監視と同時的に、S130において、設定ダイアログ70上の変更ボタンB7(
図4参照)を選択するための操作が実行されることを監視する。CPU32は、変更ボタンB7を選択するための操作が実行される場合(S130でYES)に、S132に進む。
【0036】
S132において、CPU32は、確認ダイアログ72を表示部14に表示させる。
図4に示すように、確認ダイアログ72はホーム画面66上に表示される。確認ダイアログ72は、ログフラグLFを「ON」又は「OFF」に変更するのか否かを確認するためのメッセージと、OKボタンB9と、キャンセルボタンB10と、を含む。
【0037】
図3のS134において、CPU32は、確認ダイアログ72上のOKボタンB9(
図4参照)を選択するための操作が実行されたのか否かを判断する。CPU32は、OKボタンB9を選択するための操作が実行される場合に、S134でYESと判断してS136に進み、キャンセルボタンB10を選択するための操作が実行される場合に、S134でNOと判断してS120に戻る。
【0038】
S136において、CPU32は、対象デバイスのログフラグLFの設定の変更を要求するフラグ変更要求を対象デバイスに送信する。対象デバイスのログフラグLFを「OFF」から「ON」に変更させることを要求する場合、フラグ変更要求はON情報を含み、対象デバイスのログフラグLFを「ON」から「OFF」に変更させることを要求する場合、フラグ変更要求はOFF情報を含む。CPU32は、S136が終了すると、S120に戻る。
【0039】
(具体的なケース;
図6~
図11)
続いて、
図6~
図11を参照して、本実施例の通信システム2によって実現される具体的なケースA1~A3、ケースB~ケースEについて説明する。
【0040】
(ケースA1;
図6)
図6を参照して、PC10とMFP100Aとの間のLAN接続を利用して、MFP100Aが対象デバイスとして選択されるケースA1について説明する。ケースA1の初期状態では、MFPアプリ46内のデバイス接続リストDL、及び、プログラム接続リストPLは、空の状態である。また、設定ファイルSFは、IPアドレスを記憶していない。また、MFP100AのログフラグLFは「OFF」に設定されている。また、MFP100A、100BのLAN機能、即ち、LANI/F18を利用した通信機能は有効化されている。また、プリンタドライバ42、及び、ステータスモニタアプリ44がMFP100Aにインストールされている。以下では、理解のし易さを考慮して、PC10によって実行される処理を説明する際に、PC10を主体として記載せずに、PC10のブラウザプログラム40、MFPアプリ46、及び、統合インストーラ48を主体として記載する。
【0041】
MFPアプリ46は、T10において、MFPアプリ46を起動させるための操作(「アプリ起動操作」)を受付けると、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されていないと判断し(
図2のS10でNO)、デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されていないと判断し(S12でNO)、T12において、ホーム画面60(
図4参照)を表示部14に表示させる(S16)。次いで、MFPアプリ46は、T20において、ホーム画面60上のデバイス選択ボタンB3(
図4参照)の選択を受付けると(S20でYES)、T22において、LANI/F18を介して、検索信号をブロードキャスト送信し、T24において、LANI/F18を介して、MFP100Aから、デバイス名「DV1」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む応答信号を受信する。図示省略しているが、MFP100Bも同様に、PC10から検索信号を受信し、デバイス名「DV2」、モデル名「MN2」、及び、シリアル番号「SN2」を含む応答信号をPC10に送信する。MFPアプリ46は、T26において、第1選択画面62(
図4参照)を表示部14に表示させる(S22)。本ケースの第1選択画面62では、デバイス名「DV1」、「DV2」がデバイスリストL1に表示される。MFPアプリ46は、T30において、第1選択画面62上のデバイス名「DV1」の選択、及び、OKボタンB4の選択を受付けると(S30でYES)、T32において、LANI/F18を介して、能力情報要求をMFP100Aに送信し、T34において、LANI/F18を介して、MFP100Aから、「プリント」、「スキャン」、ログフラグLF「OFF」を含む能力情報を受信する。次いで、MFPアプリ46は、T36において、完了ダイアログ68を含むホーム画面66(
図4参照)を表示部14に表示させる(S50)。「プリント」及び「スキャン」を含む能力情報が受信されるために、ホーム画面66上のプリントボタンB1及びスキャンボタンB2が有効化される。これにより、LANI/F18を介して、PC10とMFP100Aとが接続される。
【0042】
MFPアプリ46は、T40において、完了ダイアログ68上のOKボタンB6(
図4参照)の選択を受付けると(
図2のS52)、第1選択画面62において、MFP100Aのデバイス名「DV1」が選択されたと判断し(T30参照)、LANI/F18を識別するIF識別情報「IF2」、MFP100Aのモデル名「MN1」、MFP100Aのシリアル番号「SN1」を、それぞれ、対象IF識別情報「IF2」、対象モデル名「MN1」、対象シリアル番号「SN1」として特定する。そして、MFPアプリ46は、対象IF識別情報「IF2」、対象モデル名「MN1」、及び、対象シリアル番号「SN1」を含む対象デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されているのか否かを判断する。本ケースでは、MFPアプリ46は、対象デバイス接続情報(IF2-MN1SN1)がデバイス接続リストDLに記憶されていないために、MFP100AとのLANI/F18を介した初回の接続であると判断する(
図3のS110でYES)。また、MFPアプリ46は、対象I/FがLANI/F18であるために第1の条件が成立すると判断する。また、MFPアプリ46は、MFPアプリ46とは異なるプログラム(例えば統合インストーラ48)を識別するプログラム識別情報(例えば、「PR2」)、対象モデル名「MN1」、及び、対象シリアル番号「SN1」を含むプログラム接続情報がプログラム接続リストPLに記憶されていないために、第2の条件が成立すると判断する。また、MFPアプリ46は、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されていないために、第3の条件が成立すると判断する。また、MFPアプリ46は、MFP100AからログフラグLFを受信済みであり、ログフラグLFが「OFF」であるため(T34参照)に、第4の条件が成立と判断する。そして、MFPアプリ46は、第1の条件、第2の条件、第3の条件、及び、第4の条件が成立するので、所定の条件が成立すると判断する(S112でYES)。この場合、MFPアプリ46は、T50において、設定ダイアログ70(
図4参照)を表示部14に表示させる(S120)。次いで、MFPアプリ46は、T52において、設定ダイアログ70上の変更ボタンB7の選択を受付けると(S130でYES)、T54において、確認ダイアログ72(
図4参照)を表示部14に表示させる(S132)。本ケースの確認ダイアログ72は、ログフラグLFを「ON」に変更するのか否かを確認するためのメッセージを含む。次いで、MFPアプリ46は、T60において、確認ダイアログ72上のOKボタンB9(
図4参照)の選択を受付けると(S134でYES)、T62において、LANI/F18を介して、ON情報を含むフラグ変更要求をMFP100Aに送信する(S136)。
【0043】
MFP100Aは、T62において、PC10からフラグ変更要求を受信すると、当該要求がON情報を含むと判断し、T64において、ログフラグLFを「OFF」から「ON」に変更し、T66において、ログフラグLFの変更が完了したことを示す完了信号をPC10に送信する。
【0044】
MFPアプリ46は、T66において、LANI/F18を介して、MFP100Aから完了信号を受信すると、T70において、設定ダイアログ70(
図4参照)をホーム画面66上に表示する。MFPアプリ46は、T72において、設定ダイアログ70上のOKボタンB8(
図4参照)の選択を受付けると、T80において、デバイス接続リストDL及びプログラム接続リストPLを更新し(S124)、ホーム画面66(
図5参照)を表示部14に表示させる(
図2のS60)。具体的には、MFPアプリ46は、IF識別情報「IF2」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む第1のデバイス接続情報をデバイス接続リストDLに記憶し、プログラム識別情報「PR1」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む第1のプログラム接続情報をプログラム接続リストPLに記憶する。これにより、ユーザは、MFP100Aに印刷機能及びスキャン機能を実行させることができる。また、MFP100Aは、その後、所定時間が経過する毎(例えば12時間毎)に、ログ情報を定期的にウェブサーバ200に送信する。第1のデバイス接続情報(IF2-MN1-SN1)は、MFP100AからLANI/F18を介して受信されたシリアル番号「SN1」に対応するデバイス名「DV1」が過去に選択されたことを示す情報である。また、第1のプログラム接続情報(PR1-MN1-SN1)は、PC10にインストールされているMFPアプリ46において、MFP100Aが過去に選択されたことを示す情報である。
【0045】
(ケースA2;
図7)
続いて、
図7を参照して、PC10とMFP100Bとの間のLAN接続を利用して、MFP100Bが対象デバイスとして選択されるケースA2について説明する。ケースA2は、ケースA1の後の状態であり、第1のデバイス接続情報(IF2-MN1-SN1)がデバイス接続リストDLに記憶されており、第1のプログラム接続情報(PR1-MN1-SN1)がプログラム接続リストPLに記憶されている。
【0046】
T110~T120は、
図6のT10~T20と同様である。T122、T124は、通信対象がMFP100Bである点、及び、応答信号がデバイス名「DV2」、モデル名「MN2」、及び、シリアル番号「SN2」を含む点を除いて、
図6のT22、T24と同様である。図示省略しているが、MFP100Aも同様に、PC10から検索信号を受信し、デバイス名「DV1」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む応答信号をPC10に送信する。T126は、
図6のT26と同様である。T130は、デバイス名「DV2」が選択される点を除いて、T30と同様である。T132は、通信対象がMFP100Bである点を除いて、T32と同様である、T134は、能力情報がログフラグLFを含まない点を除いて、T34と同様である。T136、T140は、それぞれ、T36、T40と同様である。本ケースでは、LANI/F18を介して、PC10とMFP100Bとが接続される。MFPアプリ46は、T140において、完了ダイアログ68上のOKボタンB6(
図4参照)の選択を受付けると(
図2のS52)、LANI/F18を識別する対象IF識別情報「IF2」、MFP100Bの対象モデル名「MN2」、及び、MFP100Bの対象シリアル番号「SN2」を含む第2のデバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されていないために、MFP100BとのLANI/F18を介した初回の接続であると判断する(
図3のS110でYES)。また、MFPアプリ46は、MFP100BからログフラグLFを受信していないために(T134参照)、第4の条件が成立しないと判断し、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。この場合、MFPアプリ46は、設定ダイアログ70を表示部14に表示させることなく、T150において、IF識別情報「IF2」、モデル名「MN2」、及び、シリアル番号「SN2」を含む第2のデバイス接続情報をデバイス接続リストDLに記憶し、プログラム識別情報「PR1」、モデル名「MN2」、及び、シリアル番号「SN2」を含む第2のプログラム接続情報をプログラム接続リストPLに記憶し(S114)、ホーム画面66を表示部14に表示させる(
図2のS60)。本ケースのホーム画面66では、デバイス名「DV2」がデバイス欄DCに表示される。これにより、ユーザは、MFP100Aに代えて、MFP100Bに印刷機能及びスキャン機能を実行させることができる。第2のデバイス接続情報(IF2-MN2-SN2)は、MFP100BからLANI/F18を介して受信されたシリアル番号「SN2」に対応するデバイス名「DV2」が過去に選択されたことを示す情報である。また、第2のプログラム接続情報(PR1-MN2-SN2)は、PC10にインストールされているMFPアプリ46において、MFP100Bが過去に選択されたことを示す情報である。
【0047】
(ケースA3;
図7)
続いて、
図7を参照して、PC10とMFP100Aとの間のLAN接続を利用して、再度、MFP100Aが対象デバイスとして選択されるケースA3について説明する。ケースA3は、ケースA2の後の状態であり、第1のデバイス接続情報(IF2-MN1-SN1)及び第2のデバイス接続情報(IF2-MN2-SN2)がデバイス接続リストDLに記憶されており、第1のプログラム接続情報(PR1-MN1-SN1)及び第2のプログラム接続情報(PR1-MN2-SN2)がプログラム接続リストPLに記憶されている。また、PC10の表示部14には、デバイス欄DCにデバイス名「DV2」を含むホーム画面66が表示されている。
【0048】
T220~T232は、
図6のT20~T32と同様である。T234は、能力情報内のログフラグLFが「ON」である点を除いて、T34と同様である。T236、T240は、それぞれ、T36、T40と同様である。MFPアプリ46は、T240において、完了ダイアログ68上のOKボタンB6(
図4参照)の選択を受付けると(
図2のS52)、第1のデバイス接続情報(IF2-MN1-SN1)がデバイス接続リストDLに記憶されているために、MFP100AとのLANI/F18を介した初回の接続でないと判断する(
図3のS110でNO)。この場合、MFPアプリ46は、設定ダイアログ70を表示部14に表示させることなく、T250において、第1のデバイス接続情報(IF2-MN1-SN1)を最新のデバイス接続情報としてデバイス接続リストDLに記憶し(S114)、ホーム画面66を表示部14に表示させる(
図2のS60)。これにより、ユーザは、MFP100Bに代えて、MFP100Aに印刷機能及びスキャン機能を実行させることができる。このように、ユーザは、MFPアプリ46において、同じMFPを複数回にわたって選択することができる。また、ユーザは、MFPアプリ46が起動されている状態において、デバイスリストL1、L2に表示されるデバイス名を選択することで、PC10と接続されるMFPを何度も切替えることができる。
【0049】
(ケースB;
図8)
続いて、
図8を参照して、PC10とMFP100Aとの間のUSB接続を利用して、MFP100Aが対象デバイスとして選択されるケースBについて説明する。ケースBの初期状態は、MFP100AのLAN機能が無効化されている点を除いて、
図6のケースA1の初期状態と同様である。
【0050】
T310~T320は、
図6のT10~T20と同様である。本ケースでは、MFP100Aは、T322において、LAN機能が無効化されているために、PC10から送信される検索信号を受信しない。一方、MFP100Bは、LAN機能が有効化されているために、PC10から検索信号を受信し、デバイス名「DV2」、モデル名「MN2」、及び、シリアル番号「SN2」を含む応答信号をPC10に送信する。T326は、デバイスリストL1(
図4参照)がデバイス名「DV2」のみを含む点を除いて、T26と同様である。次いで、MFPアプリ46は、T330において、USBタブT2の選択を受付けると(
図2のS40でYES)、T332において、USBI/F16を介して、デバイス情報要求をMFP100Aに送信し、T334において、USBI/F16を介して、MFP100Aから、デバイス名「DV1」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む応答信号を受信し、T336において、第2選択画面64(
図4参照)を表示部14に表示させる(S42)。次いで、MFPアプリ46は、T340において、第2選択画面64上のデバイス名「DV1」の選択、及び、OKボタンB4の選択を受付ける(S44)。T342~T346は、それぞれ、T32~T36と同様である。次いで、MFPアプリ46は、T350において、完了ダイアログ68(
図4参照)上のOKボタンB6の選択を受付けると、USBI/F16を識別するIF識別情報「IF1」、MFP100Aのモデル名「MN1」、及び、MFP100Aのシリアル番号「SN1」を、それぞれ、対象IF識別情報「IF1」、対象モデル名「MN1」、対象シリアル番号「SN1」として特定する。そして、MFPアプリ46は、USBI/F16を識別する対象IF識別情報「IF1」、MFP100Aの対象モデル名「MN1」、及び、MFP100Aの対象シリアル番号「SN1」を含む対象デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されていないために、MFP100AとのUSBI/F16を介した初回の接続であると判断する(
図3のS110でYES)。また、MFPアプリ46は、対象I/FがLANI/F18ではないために、第1の条件が成立しないと判断し、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。この場合、MFPアプリ46は、設定ダイアログ70を表示部14に表示させることなく、T360において、IF識別情報「IF1」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む第3のデバイス接続情報をデバイス接続リストDLに記憶し、第1のプログラム接続情報(PR1-MN2-SN2)をプログラム接続リストPLに記憶し(S114)、ホーム画面66を表示部14に表示させる(
図2のS60)。これにより、ユーザは、MFP100Aに印刷機能及びスキャン機能を実行させることができる。第3のデバイス接続情報(IF1-MN1-SN1)は、MFP100AからUSBI/F16を介して受信されたシリアル番号「SN1」に対応するデバイス名「DV1」が過去に選択されたことを示す情報である。
【0051】
(ケースBの効果)
ログ送信機能は、LANI/F18を利用して、ログ情報をウェブサーバ200に送信する機能である。このため、LANI/F18を利用した通信機能が無効化されている場合、MFP100AのログフラグLFが「ON」に設定された場合でも、ログ情報がウェブサーバ200に送信されない。
図8のケースBに示されるように、PC10は、対象I/FがLANI/F18でない場合に、MFP100AとのUSBI/F16を介した初回の接続であっても(
図3のS110でYES)、第1の条件が成立しないために所定の条件が成立しないと判断し(S112)、設定ダイアログ70を表示部14に表示させない。このため、ログ情報がウェブサーバ200に送信されることをユーザが所望しているにもかかわらず、ログ情報がウェブサーバ200に送信されない状況を回避することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0052】
(ケースC;
図9)
続いて、
図9を参照して、プリンタドライバ42、及び、ステータスモニタアプリ44がMFP100AにインストールされるケースCについて説明する。ケースCの初期状態は、プリンタドライバ42、及び、ステータスモニタアプリ44がMFP100Aにインストールされていない点を除いて、
図6のケースA1の初期状態と同様である。
【0053】
統合インストーラ48は、T410において、統合インストーラ48を起動させるための操作(統合インストーラ起動操作)を受付けると、T412において、LANI/F18を介して、検索信号をブロードキャスト送信する。T414は、
図6のT24と同様である。統合インストーラ48は、MFP100Bからも応答信号を受信する。統合インストーラ48は、T416において、第3の選択画面74を表示部14に表示させる。第3の選択画面74は、1個以上の周辺装置のそれぞれについて、当該周辺装置のデバイス名及びモデル名を含む。統合インストーラ48は、T420において、デバイス名「DV1」の選択を受付けると、T430において、選択済みのデバイス名「DV1」を有するMFP100Aに対応するプリンタドライバ42をインストールし、T432において、ステータスモニタアプリ44をインストールする。次いで、統合インストーラ48は、T440において、プリンタドライバ42及びステータスモニタアプリ44のインストールが完了したことを示す設定完了画面を表示部14に表示させる。図示省略しているが、設定完了画面は、設定ダイアログ70(
図4参照)を含む画面である。このため、ユーザは、設定ダイアログ70上の変更ボタンB7、及び、変更ボタンB7の選択に応じて表示される確認ダイアログ72上のOKボタンB9を選択することによって、MFP100AのログフラグLFを変更させることができる。統合インストーラ48は、T442において、設定完了画面上のOKボタンの選択を受付けると、T450において、プログラム識別情報「PR2」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む第3のプログラム接続情報をプログラム接続リストPLに記憶する。第3のプログラム接続情報(PR2-MN1-SN1)は、PC10にインストールされている統合インストーラ48において、MFP100Aが過去に選択されたことを示す情報である。その後、PC10は、MFP100Aから、ステータス情報を定期的に取得する。
【0054】
T460~T490は、
図6のT10~T40と同様である。MFPアプリ46は、T490において、完了ダイアログ68上のOKボタンB6(
図4参照)の選択を受付けると(
図2のS52)、LANI/F18を識別するIF識別情報「IF2」、MFP100Aの対象モデル名「MN1」、及び、MFP100Aの対象シリアル番号「SN1」を含む対象デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されていないために、MFP100AとのLANI/F18を介した初回の接続であると判断する(
図3のS110でYES)。また、MFPアプリ46は、MFPアプリ46とは異なるプログラムである統合インストーラ48を識別するプログラム識別情報「PR2」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む第3のプログラム接続情報がプログラム接続リストPLに記憶されているために、第2の条件が成立しないと判断し、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。この場合、MFPアプリ46は、設定ダイアログ70を表示部14に表示させることなく、T492において、第1のデバイス接続情報(IF2-MN1-SN1)をデバイス接続リストDLに記憶し、第1のプログラム接続情報(PR1-MN1-SN1)をプログラム接続リストPLに記憶し(S114)、ホーム画面66を表示部14に表示させる(
図2のS60)。これにより、ユーザは、MFP100Aに印刷機能及びスキャン機能を実行させることができる。
【0055】
(ケースCの効果)
図9のケースCに示されるように、統合インストーラ48において、MFP100Aが選択されると(T420)、設定ダイアログ70を含む設定完了画面が表示部14に表示される(T440)。即ち、統合インストーラ48を識別するプログラム識別情報「PR2」、モデル名「MN1」、及び、シリアル番号「SN1」を含む第3のプログラム接続情報がプログラム接続リストPLに記憶されている場合、過去に、MFP100Aの選択に応じて設定ダイアログ70が表示部14に表示されている。このため、統合インストーラ48とは異なるプログラムにおいて、MFP100Aの選択に応じて設定ダイアログ70が表示部14に表示されることは、ユーザにとって煩わしい。本実施例のPC10は、第3のプログラム接続情報(PR2MN1-SN1)がプログラム接続リストPLに記憶されている場合に、MFP100AとのLANI/F18を介した初回の接続であっても(
図3のS110でYES)、第2の条件が成立しないために所定の条件が成立しないと判断し(S112でNO)、設定ダイアログ70を表示部14に表示させない。このため、過去に、MFP100Aの選択に応じて設定ダイアログ70が表示されている場合に、再度、設定ダイアログ70が表示部14に表示されることを抑制することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0056】
(ケースD;
図10)
続いて、
図10を参照して、MFP100Aが対象デバイスとして自動選択されるケースDについて説明する。ケースDの初期状態は、MFP100AのIPアドレスIPmfpが設定ファイルSFに記述されている点を除いて、
図6のケースA1の初期状態と同様である。設定ファイルSF内のIPアドレスIPmfpは、PC10の管理者によって設定される。
【0057】
T510は、
図6のT10と同様である。MFPアプリ46は、IPアドレスIPmfpを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されていると判断し(S10でYES)、T512において、LANI/F18を介して、設定ファイルSF内のIPmfpを送信先IPアドレスとして含む能力情報要求をMFP100Aに送信する。MFPアプリ46は、T514において、LANI/F18を介して、MFP100Aから、デバイス名「DV1」、モデル名「MN1」、シリアル番号「SN1」、「プリント」、「スキャン」、ログフラグLF「OFF」を含む能力情報を受信する。T516は、
図6のT36と同様である。
【0058】
MFPアプリ46は、T520において、完了ダイアログ68上のOKボタンB6(
図4参照)の選択を受付けると(
図2のS52)、LANI/F18を識別する対象IF識別情報「IF2」、MFP100Aの対象モデル名「MN1」、及び、MFP100Aの対象シリアル番号「SN1」を含む対象デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されていないために、MFP100AとのLANI/F18を介した初回の接続であると判断する(
図3のS110でYES)。次いで、MFPアプリ46は、IPアドレスmfpを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されているために、第3の条件が成立しないと判断し、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。この場合、MFPアプリ46は、設定ダイアログ70を表示部14に表示させることなく、T530において、第1のデバイス接続情報(IF2-MN1-SN1)をデバイス接続リストDLに記憶し、第1のプログラム接続情報(PR1-MN1-SN1)をプログラム接続リストPLに記憶し(S114)、ホーム画面66を表示部14に表示させる(S130)。これにより、ユーザは、MFP100Aに印刷機能及びスキャン機能を実行させることができる。
【0059】
(ケースDの効果)
上述のように、設定ファイルSFは、PC10の管理者によって設定されるファイルである。PC10の管理者は、PC10のユーザによって、MFP100Aの設定が変更されることが望ましくない場合に、設定ファイルSF内にIPアドレスを設定する。PC10の表示部14に設定ダイアログ70が表示されると、PC10のユーザによってMFP100Aのログ送信機能の設定が変更される可能性がある。即ち、IPアドレスを含む設定ファイルSFがPC10のメモリ34に記憶されている場合、PC10の表示部14に設定ダイアログ70が表示されないことが望ましい。本実施例のPC10は、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されている場合に、MFP100AとのLANI/F18を介した初回の接続であっても(
図3のS110でYES)、第3の条件が成立しないために、所定の条件が成立しないと判断し(S112でNO)、設定ダイアログ70を表示部14に表示させない。このため、設定ダイアログ70が表示部14に表示されることが望ましくない状況において、設定ダイアログ70が表示部14に表示されることを抑制することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0060】
(ケースE;
図11)
続いて、
図11を参照して、MFP100Aの管理者によって、MFP100AのログフラグLFが「OFF」から「ON」に変更された後に、PC10とMFP100Aとの間のLAN接続を利用して、MFP100Aが対象デバイスとして選択されるケースEについて説明する。ケースEの初期状態は、
図6のケースA1の初期状態と同様である。
【0061】
MFP100Aは、T610において、ログフラグLFを変更するための操作を受付けると、T612において、ログフラグLFを「OFF」から「ON」に変更する。
【0062】
T620~T646は、T644の能力情報がログフラグ「ON」を含む点を除いて、
図6のT10~T36と同様である。MFPアプリ46は、T650において、完了ダイアログ68上のOKボタンB6(
図4参照)の選択を受付けると(
図2のS52)、LANI/F18を識別する対象IF識別情報「IF2」、MFP100Aの対象モデル名「MN1」、及び、MFP100Aの対象シリアル番号「SN1」を含む対象デバイス接続情報がデバイス接続リストDLに記憶されていないために、MFP100AとのLANI/F18を介した初回の接続であると判断する(
図3のS110でYES)。また、MFPアプリ46は、MFP100AからログフラグLFを受信済みであるが、ログフラグLFが「OFF」でないために、第4の条件が成立しないと判断し、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。この場合、MFPアプリ46は、設定ダイアログ70を表示部14に表示させることなく、T660において、第1のデバイス接続情報(IF2-MN1-SN1)をデバイス接続リストDLに記憶し、第1のプログラム接続情報(PR1-MN1-SN1)をプログラム接続リストPLに記憶し(S114)、ホーム画面66を表示部14に表示させる(S130)。これにより、ユーザは、MFP100Aに印刷機能及びスキャン機能を実行させることができる。
【0063】
(ケースEの効果)
MFP100AのログフラグLFが「ON」に設定されている場合、ログ情報のウェブサーバ200への送信が所望されている。このような状況において、ログフラグLFが「OFF」から「ON」に変更されることは望ましくない。このため、本実施例のPC10は、受信済みのログフラグLFが「ON」である場合に、MFP100AとのLANI/F18を介した初回の接続であっても(
図3のS110でYES)、第4の条件が成立しないために所定の条件が成立しないと判断し(S112でNO)、設定ダイアログ70を表示部14に表示させない。このため、ログフラグLFを変更させることが望ましくない状況において、設定ダイアログ70が表示部14に表示されることを抑制することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0064】
(本実施例の効果)
上記の構成によると、PC10は、MFP100Aが選択され、かつ、第1のデバイス接続情報(IF2―MN1-SN1)がメモリ34に記憶されておらず(
図3のS110でYES)、かつ、所定の条件が成立する場合(S112でYES)に、設定ダイアログ70及び確認ダイアログ72を表示部14に表示させ(S120、S132)、設定ダイアログ70及び確認ダイアログ72において、ログフラグLFを変更するための操作が受け付けられる場合(S122でYES、S134でYES)に、フラグ変更要求をMFP100Aに送信する。一方、MFP100Aが選択され、かつ、第1のデバイス接続情報(IF2―MN1-SN1)がメモリ34に記憶されている場合(S110でNO)に、設定ダイアログ70及び確認ダイアログ72は表示されない。また、第1のデバイス接続情報(IF2―MN1-SN1)が選択され、かつ、所定の条件が成立しない場合(S112でNO)に、設定ダイアログ70及び確認ダイアログ72は実行されない。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0065】
(対応関係)
PC10が、「端末装置」の一例である。MFPアプリ46が、「第1のコンピュータプログラム」の一例である。MFP100Aが、「対象通信装置」の一例である。第1のデバイス接続情報(IF1-MN1-SN1)が、「第1の選択済情報」の一例である。設定ダイアログ70、及び、確認ダイアログ72が、「選択画面」の一例である。
図3のS120、及び、S132で実行される処理が、「表示処理」の一例である。ログ送信機能が、「所定の機能」の一例である。ログフラグLF「ON」、「OFF」が、「設定値」の一例である。LANI/F18が、「通信インターフェース」の一例である。統合インストーラ48が、「第2のコンピュータプログラム」の一例である。第3のプログラム接続情報(PR2-MN1-SN1)が、「第2の選択済情報」の一例である。IPアドレスIPmfpが、「装置識別情報」の一例である。
【0066】
図3のS120、及び、S132で実行される処理が、「表示処理実行部」で実行される処理の一例である。
図3のS136が、「変更要求送信部」で実行される処理の一例である。
【0067】
(第2実施例~第5実施例)
続いて、第2実施例~第5実施例について説明する。第2実施例~第5実施例では、
図3のS112で実行される処理、即ち、所定の条件が、第1実施例と異なる。
【0068】
(第2実施例)
本実施例では、CPU32は、
図3のS112において、対象I/FがLANI/F18である場合、即ち、LANI/F18を介して対象デバイスと通信可能である場合に、所定の条件が成立すると判断し(S112でYES)、対象I/FがLANI/F18でない場合、即ち、LANI/F18を介して対象デバイスと通信可能でない場合に、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。
【0069】
(第3実施例)
本実施例では、CPU32は、
図3のS112において、MFPアプリ46を識別するプログラム識別情報「PR1」、対象モデル名、及び、対象シリアル番号を含むプログラム接続情報がメモリ34のプログラム接続リストPLに記憶されていない場合に、所定の条件が成立すると判断し(S112でYES)、当該プログラム接続情報がプログラム接続リストPLに記憶されている場合に、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。
【0070】
(第4実施例)
本実施例では、CPU32は、
図3のS112において、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されていない場合に、所定の条件が成立すると判断し(S112でYES)、IPアドレスを含む設定ファイルSFがメモリ34に記憶されている場合に、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。
【0071】
(第5実施例)
本実施例では、CPU32は、
図3のS112において、対象デバイスからログフラグLFを受信済みであり、かつ。ログフラグLFが「OFF」である場合に、所定の条件が成立すると判断し(S112でYES)、対象デバイスからログフラグを受信していない場合、又は、受信済みのログフラグが「ON」である場合に、所定の条件が成立しないと判断する(S112でNO)。
【0072】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0073】
(第1変形例)「端末装置」は、PCに限定されず、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA等であってもよい。「通信装置」は、MFPに限定されず、プリンタ、スキャナ、コピー機、ファクシミリ等であってもよい。
【0074】
(第2変形例)
図3の設定処理において、S112の後にS110が実行されてもよい。
【0075】
(第3変形例)「設定画面」は、ログ送信機能の設定値を変更するための画面に限定されず、MFP100Aのセキュリティ機能の設定値を変更するための画面等であってもよい。
【0076】
(第4変形例)「所定の条件」は、第1の条件、第2の条件、第3の条件、及び、第4の条件のうちの2個の条件、又は、3個の条件を含んでいてもよい。
【0077】
(第5変形例)例えば、スマートフォンが「端末装置」の一例である場合、スマートフォンは、NFCI/F、Bluetooth(登録商標)を有していてもよい。
【0078】
(第6変形例)統合インストーラ48、MFPアプリ46が、それぞれ、「第1のコンピュータプログラム」、「第2のコンピュータプログラム」であってもよい。また、ステータスモニタアプリ44が、「第1のコンピュータプログラム」、「第2のコンピュータプログラム」の一例であってもよい。また、アプリケーションランチャープログラムが、「第2のコンピュータプログラム」の一例であってもよい。アプリケーションランチャープログラムは、PC10にインストールされるプログラムであって、MFPを操作するためのアプリケーションの起動操作を管理するためのプログラムである。
【0079】
(第7変形例)「所定の条件」が、第3の条件を含んでいない場合、PC10は、設定ファイルSFを記憶していなくてもよい。本変形例では、
図2のS10の処理を省略可能である。
【0080】
(第8変形例)
図3のS132、S134を省略可能である。本変形例では、PC10は、設定ダイアログ70上の変更ボタンB7の選択を受付ける場合に、S136の処理を実行する。
【0081】
(第9変形例)上記の各実施例では、
図3~
図11の各処理がソフトウェア(例えばプログラム36)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0082】
(参考例)本参考例では、PC10は、
図2のS10でNOと判断される場合にのみ、S54(設定処理)を実行し、S10でYESと判断される場合に、S52の後のS54を省略して、S60に進む。即ち、PC10は、
図2のS10でNOと判断される場合に、対象デバイスとの対象I/Fを介した初回の接続であるのか否か、及び、所定の条件が成立するのか否かを判断しない。
【0083】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0084】
2:通信システム、4:LAN、6:インターネット、10:PC、12:操作部、14:表示部、16:USBインターフェース、18:LANI/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、40:ブラウザプログラム、42:プリンタドライバ、44:ステータスモニタアプリ、46:MFPアプリ、48:統合インストーラ、100A:MFP、100B:MFP、200:ウェブサーバ