(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073895
(43)【公開日】2023-05-26
(54)【発明の名称】横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法
(51)【国際特許分類】
F26B 17/32 20060101AFI20230519BHJP
F26B 25/00 20060101ALI20230519BHJP
【FI】
F26B17/32 E
F26B25/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021186647
(22)【出願日】2021-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000149310
【氏名又は名称】株式会社大川原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100086438
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 喬彦
(74)【代理人】
【識別番号】100217168
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 岳身
(72)【発明者】
【氏名】八木 翼
【テーマコード(参考)】
3L113
【Fターム(参考)】
3L113AA06
3L113AA07
3L113AB05
3L113AC05
3L113AC44
3L113AC58
3L113AC61
3L113AC68
3L113BA37
3L113CA04
3L113DA05
3L113DA07
(57)【要約】
【課題】 乾燥品の水分を、後段設備の許容範囲内にて変化させ、横型連続伝導伝熱式乾燥機への被処理物の投入量を一定に保つことが出来る、新規な横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法の開発を技術課題とした。
【解決手段】 伝熱部材を具えた軸体113を本体シェル10内に配し、軸体113の内部に加熱用蒸気を流すとともに回転させ、本体シェル10内に投入した被処理物Pを、本体シェル10内に滞留させつつ軸体113とともに回転する伝熱部材に接触させて被処理物Pの乾燥品Dを得る横型連続伝導伝熱式乾燥機1であって、本体シェル10上部の複数個所に投入口101を形成し、投入口101の下方の本体シェル10内に温度センサ13が配置されて成る横型連続伝導伝熱式乾燥機1の運転方法において、温度センサ13による品温の測定値を条件部とし、投入口101から投入される被処理物Pの投入速度を結論部とするファジィ推論を行うことを特徴として成る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝熱部材を具えた軸体を本体シェル内に配し、この軸体の内部に加熱用蒸気を流すとともに回転させ、
前記本体シェル内に投入した被処理物を、本体シェル内に滞留させつつ前記軸体とともに回転する伝熱部材に接触させて被処理物の乾燥品を得る横型連続伝導伝熱式乾燥機であって、
前記本体シェル上部の複数個所に投入口を形成するとともに、これら投入口の下方の本体シェル内に温度センサが配置されて成る横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法において、
前記本体シェル内に配置された前記温度センサによる品温の測定値を条件部とし、
前記投入口から投入される被処理物の投入速度を結論部とするファジィ推論を行うことを特徴とする横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法。
【請求項2】
前記条件部を、本体シェルにおける、投入口の下方且つ後方に設置された温度センサにより検出される品温の値とするファジィ制御を行うことを特徴とする請求項1の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法。
【請求項3】
前記投入口の1つから被処理物の投入が行われているとき、他の投入口からの被処理物の投入は行われていないことを特徴とする請求項1または2の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法。
【請求項4】
前記各投入口からの投入は定められた順序に従い行われることを特徴とする請求項1、2または3の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は泥状・ケーク状・粉粒状等の材料の乾燥に好適な横型連続伝導伝熱式乾燥機に関するものであって、特に被処理物の物性の変動を生じても付着等のトラブルを生じることなく、あるいは乾燥品が乾き過ぎる等の乾燥効率の悪い運転を回避することのできる横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
近時、環境保全の取り組みが盛んになってきており、企業等にあっては、生ごみ、食品加工残渣等の一般廃棄物や、下水汚泥等を乾燥・濃縮して、減量・腐敗防止を図ったうえで再資源化や処分を行っている。乾燥処理される被処理物の物性は一定であることが好ましいが、実際には変動し易いものであり、脱水後の湿粉粒などを製造する工場製造物であっても湿粉粒の水分はしばしば変動するものである。
【0003】
このような汚泥等の乾燥に供される装置の一つとして、横型連続伝導伝熱式乾燥機1′がある。この装置は例えば
図7に示すように、本体シェル10′内に多管式加熱管11′が具えられ、この多管式加熱管11′を、その内部に加熱用蒸気を流すとともに回転させ、このものに被処理物Pを接触させて水分を蒸発させる装置である(例えば特許文献1参照)。
この他にも、横長のケーシング内に、中空のシャフトと、このシャフトから突出する様に設けられた中空の撹拌部材から成り、これらの中空部に加熱用蒸気を流すと共に回転させて、ケーシング内に投入された被処理物の水分等を蒸発させる装置もある(例えば特許文献2参照)。
【0004】
ここで前記横型連続伝導伝熱式乾燥機1′について説明すれば、投入口101′から本体シェル10′内に供給された被処理物Pは、リフタ117′によって掻き上げられ、乾燥が進行しながら溢出口102′側に移動するものであり、乾燥品Dとなった状態で溢出口102′からダクト107′を経由して外部に排出されることとなる。
このような横型連続伝導伝熱式乾燥機1′は、本体シェル10′の長手方向に沿って複数箇所に投入口101′(
図7では投入口101a′~101c′の3箇所)が設けられており、各投入口101′への被処理物Pの投入配分を変更することにより、多管式加熱管11′に触れた状態で本体シェル10′内に滞留している被処理物Pの水分値を調整して、横型連続伝導伝熱式乾燥機1′から排出される乾燥品Dの水分値を所定の値に保つ運転が行われている。
なお前記各投入口101′への被処理物Pの供給は、供給コンベヤ(図示省略)による送りと、供給コンベヤと投入口101′との間に設けられたダンパ(図示省略)の開閉操作によって行われるものであり、ダンパの開閉操作はタイマ設定にて行われている。
そしてこのタイマ設定については、オペレータが本体シェル10′内に設置された温度センサ(図示省略)からの情報を元に運転状態を確認し、設定値の変更を行っている。
【0005】
またこのようなタイマ設定の変更後の運転中に、被処理物Pが乾燥不能となる事態や過度に乾き過ぎた乾燥品Dとなる事態が発生した場合は、オペレータが被処理物Pの投入設定量を下げる、または上げるといった設定変更の操作を行い、各ダンパのタイマ設定を変更することにより、本体シェル10´内の被処理物Pが乾燥に好適な状態となる様に調整される。
【0006】
しかしながら横型連続伝導伝熱式乾燥機1′は、乾燥効率が高くなる様に機内の伝熱部材(熱管束116′)と被処理物Pとの接触が広範囲・大面積となる充満率の高い状態を維持した運転が一般に行われるものであり、そのために機内の被処理物Pは出口側(溢出口102′側)に向けての単純ないわゆるピストンフローの動きをするものではない。
また充満率が高いが故に、継続的に投入される物性の異なる被処理物Pの影響が、機内に充満する被処理物Pの変化として現れるのは極めて緩やかな変化となり、これをオペレータが常時監視の上で判断して上述の設定変更を行う作業は大変難しいものとなる。
なお特許文献2における形式の横型連続伝導伝熱式乾燥機においても同様な現象が起き得るものであり、このような乾燥機においては付着等の不具合を避けるために、複数箇所に設けられた(第2の)投入口の各位置の調整と、そこに投入する被処理物の投入量を調整することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-331210
【特許文献2】特開2004-150641
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような背景からなされたものであって、被処理物の物性の変動を生じても付着等、運転の継続が困難となる事態や、乾燥品が乾き過ぎる等の事態を生じることなく、また投入口の構造上の位置を調整する必要もなく、運転を継続することのできる、新規な横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法の開発を技術課題としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち請求項1記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法は、伝熱部材を具えた軸体を本体シェル内に配し、この軸体の内部に加熱用蒸気を流すとともに回転させ、前記本体シェル内に投入した被処理物を、本体シェル内に滞留させつつ前記軸体とともに回転する伝熱部材に接触させて被処理物の乾燥品を得る横型連続伝導伝熱式乾燥機であって、前記本体シェル上部の複数個所に投入口を形成するとともに、これら投入口の下方の本体シェル内に温度センサが配置されて成る横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法において、前記本体シェル内に配置された前記温度センサによる品温の測定値を条件部とし、前記投入口から投入される被処理物の投入速度を結論部とするファジィ推論を行うことを特徴として成るものである。
【0010】
また請求項2記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法は、前記請求項1記載の要件に加え、前記条件部を、本体シェルにおける、投入口の下方且つ後方に設置された温度センサにより検出される品温の値とするファジィ制御を行うことを特徴として成るものである。
【0011】
また請求項3記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法は、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記投入口の1 つから被処理物の投入が行われているとき、他の投入口からの被処理物の投入は行われていないことを特徴として成るものである。
【0012】
また請求項4記載の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法は、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記各投入口からの投入は定められた順序に従い行われることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【発明の効果】
【0013】
まず請求項1記載の発明によれば、本体シェル内の被処理物の品温に基づき、本体シェル内へ投入口から投入する被処理物の投入速度が設定されことにより、付着等の運転の継続が困難となる事態や、乾燥品が乾き過ぎる等の事態が生じることを回避して、水分の一定した乾燥品を乾燥機より排出することができる。
また前記投入口への被処理物の投入速度は、ファジィ制御におけるメンバーシップ関数などに基づいて設定されるため、微妙な品温変化を投入速度に反映することが可能であり、もちろんオペレータが不在であっても、あるいはオペレータが入れ替わっても、各投入口への被処理物の供給を常に最適なものとすることができる。
【0014】
また請求項2記載の発明によれば、温度センサによって検出される品温の値に応じて、この温度センサの上方且つ前方に位置する投入口への被処理物の投入速度を適切なものとすることができる。
【0015】
また請求項3記載の発明によれば、ファジィ制御における制御ルールが簡素化され、実運転におけるファジィ制御の設定・調整を、容易に且つ確実に行うことができるようになる。
また、付着等の運転の継続が困難となる事態や、乾燥品が乾き過ぎる等の事態が生じることを、よりいっそう確実に回避して、乾燥機より排出される乾燥品の水分値をよりいっそう所望の値にすることができる。
【0016】
また請求項4記載の発明によれば、ファジィ制御における制御ルールが簡素化され、実運転におけるファジィ制御の設定・調整を、容易に且つ確実に行うことができるようになる。
また、付着等の運転の継続が困難となる事態や、乾燥品が乾き過ぎる等の事態が生じることを、よりいっそう確実に回避して、乾燥機より排出される乾燥品の水分値をよりいっそう所望の値にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の適用対象である横型連続伝導伝熱式乾燥機を一部破断して示す側面図である。
【
図2】投入口と本体シェル内に配される温度センサとの位置関係を説明するための縦断面図である。
【
図3】他の実施例で示す横型連続伝導伝熱式乾燥機を一部破断して示す側面図である。
【
図4-1】ファジィ推論の条件部とされる、「品温T1」のメンバーシップ関数を示すグラフである。
【
図4-2】ファジィ推論の条件部とされる、「品温T2」のメンバーシップ関数を示すグラフである。
【
図4-3】ファジィ推論の条件部とされる、「品温T3」のメンバーシップ関数を示すグラフである。
【
図5】条件部を「品温T1」、結論部を「投入速度V1」としたファジィ推論のルール、条件部を「品温T2」、結論部を「投入速度V2」としたファジィ推論のルール及び条件部を「品温T3」、論部を「投入速度V3」としたファジィ推論のルールを示す表である。
【
図6】
図5に示すファジィ推論のルールに従ってた決定された結論部の組み合わせと、投入速度を表す表である。
【
図7】既存の横型連続伝導伝熱式乾燥機を一部破断して示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法の最良の形態は以下の実施例に示すとおりであるが、この実施例に対して本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
【実施例0019】
以下、本発明が適用される横型連続伝導伝熱式乾燥機1及び周辺機器について説明した後、本発明の運転方法について説明する。
まず前記横型連続伝導伝熱式乾燥機1は、泥状・ケーク状・粉粒状等の被処理物Pの乾燥に好適な装置であって、被処理物Pに含まれる水分等の揮発分を蒸発させながら滞留させることにより乾燥品Dを得るための装置である。このものは
図1、2に示すように、機枠F上に具えられた本体シェル10内に多管式加熱管11が具えられ、この多管式加熱管11を、その内部に加熱媒体たる蒸気を流すとともに回転させ、被処理物Pを本体シェル10内に滞留させつつ多管式加熱管11に接触させて乾燥を行う乾燥機である。
なお後述する投入口101、プローブ挿入管109、ロータリージョイント115、排出口122、供給管123、投入ダンパ124、温度センサ13等は、複数個所に設けられるものであり、個々の要素を区別するときには、a、b、c・・とアルファベットの小文字を副記号として付するものである。
【0020】
前記本体シェル10は、一例として長楕円状の横断面を有する中空部材であり、投入口101、溢出口102、キャリヤガス口103、排気口104が形成される。
以下、本明細書においては、溢出口102側(
図1、2中、右側)を「後」、「後方」と称し、その逆側を「前」、「前方」と称するものとする。
ここで前記投入口101は、本体シェル10上部の複数個所に形成されるものであり、一例として
図1中、本体シェル10の前側上部に形成されるキャリヤガス口103の前方に第一の投入口101aが形成される。そしてキャリヤガス口103と、本体シェル10の後側上部に形成される排気口104との間に、第二の投入口101b、第三の投入口101cが形成される。
【0021】
なおこれら投入口101、キャリヤガス口103及び排気口104の設置個所並びに排気口104の数については、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更することができるものである。
【0022】
そして前記投入口101の上方には、一例としてトラフ120内にスクリュー121が設けられた供給コンベヤ12が配されるものであり、トラフ120の下部に形成される排出口122a~122cと、投入口101a~101cとが、供給管123a~123cによって接続されている。また供給管123a~123cには、その内部に投入ダンパ124a~124cが具えられている。
そしてトラフ120上部に形成された投入口125から供給コンベヤ12に投入された被処理物Pは、スクリュー121を回転させ、所望の投入口101a~101cに対応する投入ダンパ124a~124cを開放状態とすることにより、排出口122から供給管123を通じて所望の投入口101に投入され、ここから本体シェル10内に投入される。
なお前記供給コンベヤ12は、その搬送速度がインバータINV2で回転数を制御されたモータM2により変更されるものであり、搬送速度の変更は後述するPLCからインバータINV2に送られる信号により随時行われる。
【0023】
また前記本体シェル10及び多管式加熱管11は、水平な状態で機枠Fに設置されるか、または溢出口102側がいくぶん低くなるように傾斜して機枠Fに設置される。
更にまた前記本体シェル10は二重ジャケット構造とされ、投入口101a付近に形成される蒸気供給口105から、溢出口102の下方に形成されるドレン口106に至る蒸気の通過経路が形成されるものであり、本体シェル10内を昇温することができるような構成が採られている。なお、このような二重ジャケット構造に替えてトレース配管等を設置することもできる。
【0024】
また前記溢出口102は
図1に示すように、本体シェル10に形成された方形の開口部を、下部から上部に向かって順に、幅十数cm程度の複数の板材102bで塞ぐことにより、所望の高さ寸法で形成することができるものである。そして乾燥品Dはこの板材102bを乗り越えて本体シェル10外に排出されていくことになる。
このような構成が採られることから、板材102bを高く積み上げれば、溢出口102の開口は上部に狭くしか開かないため、本体シェル10内の被処理物Pの滞留量が多くなる。逆に板材102bが少なければ開口は広くなり、本体シェル10内の被処理物Pの滞留量は少なくなる。
【0025】
また前記溢出口102を覆うようにダクト107が外装されるものであり、このダクト107の下部に形成される排出口107aの前段にロータリーバルブ108が具えられる。もちろんこのロータリーバルブ108に替えて二重ダンパ排出装置等を具えるようにしてもよい。
【0026】
また前記多管式加熱管11は、複数のチューブを円筒状に配して成る伝熱部材としての熱管束116の両側部に鏡板112を具えるとともに、この鏡板112の中心に軸体113を具えて成り、前記機枠Fに具えた軸受ブロック114によって軸体113を回転可能に支持して成るものである。なお多管式加熱管11を回転させるための駆動装置として機枠Fに対してにモータM1が具えられる。
そして前記軸体113の両端にはロータリージョイント115(115a、115b)が取り付けられ、熱管束116と接続される。また軸体113と本体シェル10との間には、外気との遮断のためのシール機構が設けられている。
なお熱管束116の側周部には、複数のリフタ117及び適宜の角度を持たせた送り羽根118が取り付けられたアングル111が多数(この実施例では12本)具えられるものであり、これらによって被処理物Pは掻き上げられて前記熱管束116に接触するとともに投入口101側から溢出口102側に進むこととなる。
【0027】
更に本体シェル10の周面には、プローブ挿入管109a~109cが設けられるものであり、ここから本体シェル10内に、熱電対等の温度センサ13a~13cのプローブが挿入されて、本体シェル10内の各所における被処理物Pの温度を計測することができるように構成される。
なおこの実施例では
図2に示すように、温度センサ13aが、投入口101aの直下の後方側に配されるようにした。また温度センサ13bが、投入口101bの直下の後方側に配されるようにした。更にまた前記温度センサ13cが、投入口101cの直下の後方側に配されるようにした。
これら温度センサ13の位置をより詳しく説明すれば、熱管束116やリフタ117により被処理物Pが掻き上げられる回転方向の本体シェル10の側面に設けられることが好ましく、本体シェル10内に既に位置している被処理物P(中間製品P1)に常に接触する状態であり、且つ投入口101から落下投入された被処理物Pが落下の直後に温度センサ13と接触しないように投入口101の直下よりも後方側であることが好ましい。
【0028】
また図示は省略するが、横型連続伝導伝熱式乾燥機1には蒸気発生装置が併設されるものであり、U字形、直管形、ヘリカルコイル形等適宜の装置が適用される。そしてこの蒸気発生装置から前記横型連続伝導伝熱式乾燥機1におけるロータリージョイント115a及び蒸気供給口105に管路が接続される。
また、キャリヤガスがキャリヤガス口103より本体シェル10内に供給される。そして多管式加熱管11の加熱により被処理物Pから揮発する揮発成分は、前記キャリヤガスにより排気口104を経て本体シェル10外に運び去られる。このキャリヤガスには、前記揮発成分の他に、被処理物Pから発生する微粉も含まれるため、排気口104以降のキャリアガスの流れる経路上に図示していない除塵装置を具えるようにしてもよい。
【0029】
また前記供給コンベヤ12の前段には
図1に示すように、一例として供給ホッパ2が設けられ、被処理物Pは、供給ホッパ2から供給コンベヤ12へ定量排出されるものである。この供給ホッパ2は、上部に被処理物Pを貯留するホッパ部21を具え、ホッパ部21の下部に直結したスクリューコンベヤ部22を具え、これにより被処理物Pを排出する構造のものである。前記スクリューコンベヤ部22のスクリュー23はインバータINV3で回転数を制御されたモータM3により駆動される。
【0030】
また供給ホッパ2はロードセル25により一定時間毎に重量が計測され、スクリュー23により排出される被処理物Pの重量が排出重量調節計WICに設定された設定値に等しくなる様に、排出重量調節計WICから前記インバータINV3に一定時間毎に制御信号が送られ、この制御信号によりインバータINV3でモータM3の回転数が制御されるという関係にある。
前記排出重量調節計WICの設定値は、詳しくは後述するPLCから送られる信号により随時設定される。
なお、供給コンベヤ12に対して被処理物Pを送り込むことが可能であれば、且つ、制御信号に基づき被処理物Pの供給速度を変更可能であれば、上述の供給ホッパ2の構成に限らず適用可能である。
【0031】
また前記供給コンベヤ12とは別の態様として、汚泥を搬送可能なポンプ(以下、汚泥ポンプと称することがある)を適用することができる。詳しくは後述する投入口101a~101cに対して、それぞれに個別の汚泥ポンプを配管にて接続し、所定の汚泥ポンプを動作・停止させることで被処理物Pの供給・停止を行うものである。
この場合、汚泥ポンプの汚泥供給速度が、詳しくは後述する「投入速度」に相当する。汚泥ポンプが動作していれば汚泥(被処理物P)が投入され、停止すれば汚泥の投入が停止する場合もあるが、汚泥の流動性が高い場合は、各投入口101の近傍のそれぞれの供給管123に自動操作バルブを設け、この各自動操作バルブの動作により汚泥の供給と遮断を行う形態等が採られる。
更に汚泥ポンプを1台として、投入口101a~101cにそれぞれ分岐して接続する様に配管し、それぞれの配管経路に被処理物Pの供給・遮断が行える自動操作バルブを備えた態様としても構わない。
【0032】
また前記温度センサ13a~13cにより測定される品温の温度信号は、図示していないPLC(Programable Logic Controller )に入力される。このPLCには、詳しくは後述するファジィ推論を行う回路が具えられており、PLCに入力された温度信号によりファジィ推論が行われる。
そしてファジィ推論の結論である各投入口101a~101cからの被処理物Pの投入速度に対応する信号は、PLCから上述の排出重量調節計WIC及びインバータINV3に入力されて、投入速度に応じた供給ホッパ2からの被処理物Pの排出と供給コンベヤ12における搬送が行われる。
なお前記供給コンベヤ12の下部の各投入ダンパ124a~124cはPLCにより予め定められた順序に従い開放と閉鎖が行われる。
【0033】
本発明が適用される横型連続伝導伝熱式乾燥機1並びに周辺機器は、一例として上述したように構成されるものであり、以下この装置並びに周辺機器の作動態様と併せて本発明の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法について説明する。
【0034】
(1)乾燥機の準備
まず被処理物Pの投入に先立って、横型連続伝導伝熱式乾燥機1における多管式加熱管11及び本体シェル10を昇温しておくものであり、ロータリージョイント115a及び蒸気供給口105に加熱用蒸気を供給した後、モータM1を起動して多管式加熱管11を回転させる。そしてロータリージョイント115aに供給された加熱用蒸気は熱管束116を通過しながら多管式加熱管11を昇温し、やがてドレンとなって他端側のロータリージョイント115bから外部に排出される。また蒸気供給口105に供給された加熱用蒸気は本体シェル10を昇温し、やがてドレンとなってドレン口106から外部に排出される。
なお、ロータリージョイント115b側の鏡板112内には図示していないサイホン管が具えられ、ロータリージョイント115bから排出されるドレンの流れる経路には図示していないスチームトラップが具えられる。また、ドレン口106から排出されるドレンの流れる経路にも図示していないスチームトラップが具えられる。
【0035】
(2)被処理物の乾燥
次いで投入口101に被処理物P(一例として70~80%W.B.)
を投入するものであり、このものは送り羽根118の作用によって前方から後方に移動し、更にリフタ117によって掻き上げられて熱管束116等と接触し、この際、熱を受けて乾燥が進行するものである。このとき投入口101は多管式加熱管11の長手方向に沿って複数個所に形成されているため(投入口101a~101c)、多管式加熱管11の熱伝導面を有効に使用することができ、乾燥効率が高められる。なお鏡板112内は加熱用蒸気で満たされているため、鏡板112の表面部もまた被処理物Pの乾燥に有効に作用する。
なお本体シェル10内に位置する被処理物Pを、中間製品P1とも称する。
そして乾燥が進んだ被処理物P(中間製品P1)は乾燥品Dとなって溢出口102から流出し、排出口107aから外部に排出される。
【0036】
なお、上記被処理物Pの乾燥に際しての立ち上げ運転は、本体シェル10内が空の状態から開始される場合は、投入口101から徐々に被処理物Pが投入され、乾燥されつつ本体シェル10内が所定の充満率に達してから、あるいは後述する品温が所定の温度に達するまで行われ、その後に本発明の運転方法が実行される。
また立ち上げ運転としては、本体シェル10内が空でない状態、例えば、乾燥運転を中断した後に再開する場合、あるいは、予め水分を低下させた所定量の被処理物Pを本体シェル10内に投入してから、本来の被処理物P(予め水分を低下させていない)を投入する場合などもあり、同様に充満率あるいは所定の品温を指標として本発明の運転方法が実行される。
【0037】
一般に横型連続伝導伝熱式の乾燥機は機内の被処理物Pが伝熱部材の表面と接触することで乾燥が進行するものであるため、機内の被処理物Pの充満率が高い状態を維持して運転が行われる。
ここで被処理物Pの物性が変動すると、特に水分が設計時の基準とした値よりも高い方向に変化する場合は、充満率を高く維持した運転を行っている関係上、その水分の変化による影響は徐々に現れることになり、その徐々に表れる変化に応じた運転条件の変更を行わなければ付着等を生じて乾燥が進まなくなり、運転の続行が困難となる。
逆に水分が低い方向に変化する場合は、同様に水分の変化は徐々に現れ、機内の被処理物Pが乾き過ぎて乾燥運転のエネルギー効率が低下することが起きることになる。
いずれの場合においても機内の被処理物Pの変化を把握し、付着等を生ぜずに且つエネルギー効率のよい状態となるよう、機内の被処理物Pの水分を適切な値に維持することが必要であり、水分と品温とは関係性が高い知見が得られているため、本発明では機内(本体シェル10内)の被処理物Pの品温を制御のために利用するものである。
【0038】
(3)ファジィ制御
本発明の横型連続伝導伝熱式乾燥機の運転方法におけるファジィ制御は、具体的には、前記本体シェル10内に設置された温度センサ13a、13b、13cによる品温の測定値(品温T1、品温T2、品温T3)を条件部とし、前記投入口101a、101b、101cからの被処理物Pの投入速度の設定値(V1、V2、V3)を結論部とするファジィ推論を行うものである。
【0039】
(i)メンバーシップ関数の作成
まず、ファジィ推論の条件部とされる、「品温T1」、「品温T2」及び「品温T3」それぞれに対して、各項目の言語変数と属性に対するメンバーシップ関数が、
図4-1、
図4-2、
図4-3に示すように決定される。
このような属性の言語変数(ラベル)の数、及びこの言語変数に対するメンバーシップ関数は、経験則に基づいて決定されるものであり、被処理物Pの種類、物性、システムの規模や構成等によって適宜チューニングが行われる。
なおここで前記品温T1、T2、T3は、温度センサ13a、13b、13cにより測定される被処理物P(中間製品P1)の温度に対応するものである。
【0040】
(ii)属性と適合度の導出
そして前記メンバーシップ関数を用いて、属性毎の適合度が導出される。
具体的には、例えば品温T1の測定値が70℃の場合、
図4-1に示すメンバーシップ関数のグラフから、属性がNLで適合度が1.0であることが読み取られる。
同様に品温T2の測定値が85℃の場合、
図4-2に示すメンバーシップ関数のグラフから、属性がZRで適合度が1.0であることが読み取られる。
また品温T3の測定値が90℃の場合、
図4-3に示すメンバーシップ関数のグラフから、属性がPLで適合度が1.0であることが読み取られる。
【0041】
(iii)結論部
次いで上記条件部の言語変数に対する結論部を決定するファジィ推論が行われるものであり、一例として
図5に示すルールに従って行われる。なおここでは、投入口101aからの被処理物Pの投入速度V1、投入口101bからの投入速度V2、投入口101cからの投入速度V3を結論部とする。
このようなファジィ推論は、本体シェル10内での被処理物Pの水分を適切な乾燥状態としつつ、本体シェル10から排出される乾燥品Dの水分値を、所定の値に保つようにするものである。
【0042】
ここで
図6は、
図5に示すルールに従ったファジィ推論により決定された結論部の組み合わせと、この結論部に従って変更される各投入口101からの被処理物Pの投入速度を表す表である。
まず
図6中、パターンNо.14は「基準状態」での、各投入口101a~101cへの被処理物Pの投入速度V1~3を示したものである。
【0043】
また前記「基準状態」では、横型連続伝導伝熱式乾燥機1への被処理物Pが、例えば汚泥であれば水分は77%W.B.であり、投入口101aの投入速度V1は580kg/h、投入口101bへの投入速度V2は680kg/h、投入口101cへの投入速度V3は740kg/hとしている。
それぞれの投入口101a、投入口101b、投入口101cの順に被処理物Pの投入を行い、投入が一順することを1サイクルと呼ぶ。1サイクルの所要時間は、例えば3600secとし、本実施例では投入口101は3か所であり、1か所当り1200secの投入時間となるようにした。
もちろん1サイクルの時間を変更することが可能であり、例えば1サイクルの時間を600~7200secとし、投入口101、1か所当りの投入時間を200~2400secとし、これを乾燥運転中に変更することも可能である。
【0044】
なお前記「基準状態」は、品温T1が
図4-1のグラフにおける77~83℃の範囲内の適合度が1.0、品温T2が
図4-2のグラフにおける82~88℃の範囲内の適合度が1.0、且つ、品温T3が
図4-3のグラフにおける82~88℃の範囲内の適合度が1.0であり、投入速度の設定値V1、V2、V3のいずれにおいてもファジィ推論の結論部のラベルがZRの状態のことである。
【0045】
前記「基準状態」が継続している場合の運転を1サイクルで説明すれば、まず投入口101aに被処理物Pを580kg/hの速度で1200sec投入し、次いで投入口101bに被処理物Pを680kg/hの速度で1200sec投入し、次いで投入口101cに被処理物Pを740kg/hの速度で1200sec投入するものであり、これが1サイクルとなる。
これらの各投入口101a~101cへ、被処理物Pが上述の投入速度と時間で投入されるように、PLCから排出重量調節計WIC及びINV3並びにINV2に制御信号が入力されて、供給ホッパ2からの被処理物Pの排出と供給コンベヤ12における搬送が行われる。
なお、搬送の時間を制御に配慮する必要はあるが、本実施例では実質的に必要な事項についての説明のみとしている。
【0046】
ここで「基準状態」における各投入口101a~101cからの投入速度を比率で表すとすると、仮に投入口101aからの投入速度を100とすれば、投入口101bからの投入速度は117、投入口101cからの投入速度は128となる。
この「基準状態」における投入速度あるいは比率は、事前の運転時において、設計時のいわゆる標準的な被処理物Pが投入されて運転が行われた際に得られた好適な値をベースに決定されている。
なお、投入口101が多数具えられた横型連続伝導伝熱式乾燥機1においては、各投入口101から投入する被処理物Pの投入速度あるいは比率は、溢出口102側(いわゆる出口側)に位置する投入口101ほど高い値となるようにすることが、水分の安定した乾燥品Dを排出するためには好ましい傾向にあった。
【0047】
上述した様に、各品温T1~T3に関しての条件部の全てのメンバーシップ関数のZRの適合度が1.0の状態であれば、上述の運転を行うことにより、多管式加熱管11への付着等を起こすことなく、あるいは被処理物Pが乾き過ぎることなく、排出口107aから一定した水分の乾燥品Dとして排出することができる。
なお投入口101a~101cへの被処理物Pの投入順序については、横型連続伝導伝熱式乾燥機1の構成や、被処理物Pの性状に応じて適宜変更され得るものであり、例えば投入口101aの次に投入口101c、その次に投入口101bという順序で1サイクルの投入が成されるようにしてもよい。
【0048】
次に本体シェル10内の被処理物Pの品温T1~T3が上述の「基準状態」とは異なる場合について説明する。
各温度センサ13a~13cは常時品温T1~T3を測定しているが、投入が行われていない投入口101に対応する温度センサ13が検出する温度に基づいてファジィ推論が行われるものである。そしてPLCにより、予め定められた順序に従い、次に投入が行われる投入口101の投入速度は、投入開始直前のファジィ推論の結論に基づき設定されるものである。
例えば品温T1が74℃の場合、
図4-1のグラフより、属性がNLで適合度が1.0となり、
図5の投入速度V1の結論部はNSとなる。
また品温T2が85℃の場合、
図4-2のグラフより、属性がZRで適合度が1.0となり、
図5の投入速度V2の結論部はZRとなる。
更にまた品温T3が90℃の場合、
図4-3のグラフより、属性がPLで適合度が1.0、
図5の投入速度V3の結論部はPSとなる。
上記の例では、結論部の非ファジィ化定数は、NSが-4%、ZRが0%、PSが+4%とされている。
この状態は
図6におけるパターンNo.6の状態であり、この状態が維持されている間は、投入口101aに被処理物Pを557kg/hの速度で1200sec投入し、次いで投入口101bに被処理物Pを680kg/hの速度で1200sec投入し、次いで投入口101cに被処理物Pを770kg/hの速度で1200sec投入する1サイクルの運転が繰り返される。
なお、
図6は、品温T1~T3の温度が、メンバーシップ関数における各ラベルの適合度が1.0である場合から導き出された投入速度のみを示したものである。
また上述したように、本実施例では非ファジィ化定数をNSを-4%、ZRを0%、PSを+4%としたが、横型連続伝導伝熱式乾燥機1の構成や、被処理物Pの性状に応じて適宜変更されえるものである。
【0049】
なおこれらの各投入口101a~101cからの投入速度は全て整数となっているが、これは小数点以下を四捨五入しているからであって、
図6もこの四捨五入した数値を便宜的に表記している。
そしてパターンNo.6の状態が継続している間は、各投入口101a~101cからの被処理物Pの投入が、上述の投入速度と時間で行われるされるように、被処理物Pの供給ホッパ2からの排出と供給コンベヤ12における搬送が制御される。
このように品温T1~T3が前記「基準状態」からパターンNo.6の状態に変わったとしても、各投入口101a~101cからの投入速度を、パターンNo.6に示された投入速度とすることにより、多管式加熱管11への付着等を起こすことなく、あるいは被処理物Pが乾き過ぎることなく、排出口107aから一定した水分の乾燥品Dとして排出することができる。
【0050】
次に、
図6には表されていない状態の例として、品温T1が74℃であり、品温T2が88.4℃であり、品温T3が90℃の場合(上記パターンNo.6として説明した状態から品温T2のみ変わった状態)について説明する。
品温T2が88.4℃であると、
図4-2のグラフから属性がZRで適合度が0.4、PLで適合度が0.2であることが読み取られる。
このとき
図5のファジィ推論のルールに従うと、品温T2に関するZRのシングルトンは680kg/hであり、PSのシングルトンは707kg/hであることから、上述の適合度とシングルトンにより品温T2のファジィ推論の結論は689kg/h(小数点以下を四捨五入)となる。
すなわち品温T1が70℃、品温T2が88.4℃、品温T3が90℃である状態が維持されている間は、投入口101aからの投入速度は557kg/hとされ、投入口101bからの投入速度は689kg/hとされ、投入口101cからの投入速度は770kg/hとされる運転が繰り返される。
この様に品温T1~T3が、「基準状態」から上述の温度に変化したとしても、本体シェル10内に被処理物Pを上述の投入速度で供給することにより、多管式加熱管11への付着等を起こすことなく、あるいは被処理物Pが乾き過ぎることなく、排出口107aから一定した水分の乾燥品Dとして排出することができる。
【0051】
〔他の実施例〕
本発明は上述した実施例により説明されるものであるが、本発明の技術的思想の範囲内で以下に示すようは変更をすることも可能である。
まず横型連続伝導伝熱式乾燥機1の改変例について説明する
投入口101は2箇所以上の複数個所であれば良く、被処理物Pの処理量の多い大型の横型連続伝導伝熱式乾燥機1であるほど、より多数の投入口101を設けることにより水分の安定した乾燥品Dを得ることができる。
また
図3に示すようにキャリヤガス口103を本体シェル10の後方側に設け、排気口104を本体シェル10の前方側に設けるようにしてもよい。
【0052】
また、本発明では投入速度としてファジィ制御の結論を求めているが、被処理物Pの重量あるいは体積そのものをファジィ制御の結論として求め、これら重量あるいは体積量を直接の制御の対象としてもよい。