(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023073926
(43)【公開日】2023-05-26
(54)【発明の名称】スケジュール管理システム、スケジュール管理サーバ、スケジューラ端末、プログラム、およびスケジュール管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0631 20230101AFI20230519BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021186707
(22)【出願日】2021-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】福崎 健志
(72)【発明者】
【氏名】小林 正男
(72)【発明者】
【氏名】飯島 理恵
(72)【発明者】
【氏名】奈良 和紀
(72)【発明者】
【氏名】竹下 雄也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】イベントを登録する場合にその優先度をユーザが決定しなくてもより職位の高いユーザが主催するイベントが優先されるように参加者のスケジュールを調整する。
【解決手段】スケジュール管理サーバ1は、新規スケジュール情報に対して重複スケジュール情報が存在する場合、両スケジュール情報に含まれている主催者の職位に応じて定まる優先度を比較する。新規スケジュール情報の優先度の方が高いならば、重複スケジュール情報に含まれている参加者から、新規スケジュール情報との重複参加者を除外し、重複スケジュール情報の優先度の方が高いならば、新規スケジュール情報に含まれている参加者から重複スケジュール情報との重複参加者を除外する。新規スケジュール情報に含まれている各参加者のスケジューラ端末2にスケジュール登録通知を送信し、重複スケジュール情報から除外された重複参加者のスケジューラ端末2にスケジュール削除通知を送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理システムであって、
複数のスケジューラ端末と、
スケジュール管理サーバと、を備え、
前記スケジューラ端末は、
イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を伴うスケジュール登録要求操作を受け付けた場合に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の情報の指定を含むスケジュール登録要求を前記スケジュール管理サーバに送信するスケジュール登録要求手段を有し、
前記スケジュール管理サーバは、
ユーザ毎に、当該ユーザの職位を含むユーザ情報が記憶されたユーザ情報記憶手段と、
イベント毎に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の情報を含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
前記スケジューラ端末から前記スケジュール登録要求を受信した場合に、当該スケジュール登録要求で指定されている開催日時および参加者が重複する前記スケジュール情報を重複スケジュール情報として前記スケジュール情報記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段により前記重複スケジュール情報が検出された場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して、前記スケジュール登録要求で指定されている主催者および前記重複スケジュール情報に含まれる主催者各々の職位を特定し、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントのいずれを優先すべきかを判定する優先判定手段と、
前記スケジュール情報記憶手段への前記スケジュール情報の記憶を制御する記憶制御手段と、を有し、
前記記憶制御手段は、
前記優先判定手段が前記スケジュール登録要求により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時、参加者、および主催者の情報を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶するとともに、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている前記重複スケジュール情報に含まれている参加者から、前記スケジュール登録要求で指定された参加者を除外し、
前記優先判定手段が前記重複スケジュール情報により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時および主催者の情報と、前記スケジュール登録要求で指定されている参加者から、前記重複スケジュール情報に含まれる参加者を除外した参加者の情報と、を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶する
ことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のスケジュール管理システムであって、
前記ユーザ情報は、前記スケジューラ端末のアドレス情報を含んでおり、
前記スケジュール管理サーバは、
前記記憶制御手段により前記スケジュール情報が前記スケジュール情報記憶手段に記憶された場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して、当該スケジュール情報に含まれている参加者各々が使用する前記スケジューラ端末を特定し、特定した前記スケジューラ端末各々に、当該スケジュール情報を含むスケジュール登録通知を送信するスケジュール登録通知手段と、
前記記憶制御手段により前記重複スケジュール情報から前記スケジュール登録要求で指定されている参加者が除外された場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して、当該重複スケジュール情報から除外された参加者が使用する前記スケジューラ端末を特定し、特定した前記スケジューラ端末に、当該重複スケジュール情報を含むスケジュール削除通知を送信するスケジュール削除通知手段と、をさらに有し、
前記スケジューラ端末は、
前記スケジュール管理サーバから受信した前記スケジュール登録通知および前記スケジュール削除通知を出力する通知出力手段をさらに有する
ことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のスケジュール管理システムであって、
前記優先判定手段は、
前記スケジュール登録要求で指定されている主催者および前記重複スケジュール情報に含まれている主催者各々の職位に応じて定まる優先度が同じ場合、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントに優劣はないと判定し、
前記スケジュール管理サーバは、
前記優先判定手段が前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントに優劣はないと判定した場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して、前記スケジュール登録要求で指定され、かつ前記重複スケジュール情報に含まれている参加者が使用する前記スケジューラ端末を特定し、特定した前記スケジューラ端末に、前記スケジュール登録要求により指定された前記情報および前記重複スケジュール情報を含むスケジュール重複通知を送信するスケジュール重複通知手段をさらに有し、
前記記憶制御手段は、
前記スケジュール重複通知の送信先である前記スケジューラ端末から、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントのいずれを優先すべきかを示すスケジュール優先要求を受信した場合に、
当該スケジュール優先要求が、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントを優先すべきとしているならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時、参加者、および主催者の情報を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶するとともに、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている前記重複スケジュール情報に含まれている参加者から前記スケジュール重複通知の送信先の参加者を除外し、
当該スケジュール優先要求が前記重複スケジュール情報により特定されるイベントを優先すべきとしているならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時および主催者の情報と、前記スケジュール登録要求で指定されている参加者から前記スケジュール重複通知の送信先の参加者を除外した参加者の情報と、を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶し、
前記スケジューラ端末は、
前記スケジュール管理サーバから前記スケジュール重複通知を受信した場合に、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントのいずれを優先すべきかの優先操作を前記ユーザから受け付ける優先操作受付手段と、
前記優先操作受付手段が受け付けた前記優先操作の内容を示す前記スケジュール優先要求を前記スケジュール管理サーバに送信するスケジュール優先要求手段と、をさらに有する
ことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載のスケジュール管理システムであって、
前記記憶制御手段は、
前記スケジュール重複通知の送信先である前記スケジューラ端末から、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントそれぞれの互いに重複しない参加時間の指定を伴う参加時間調整要求を受信した場合に、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時、参加者、および主催者の情報と、前記参加時間調整要求で前記スケジュール重複通知の送信先の参加者について指定されている、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントの参加時間の情報とを含む前記スケジュール情報を、前記スケジュール情報記憶手段に記憶するとともに、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている前記重複スケジュール情報に、前記参加時間調整要求で指定されている、前記スケジュール重複通知の送信先の参加者および前記重複スケジュール情報により特定されるイベントの参加時間の情報を追加し、
前記優先操作受付手段は、
前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントのいずれを優先すべきかの優先操作、あるいは、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントそれぞれの互いに重複しない参加時間の指定を伴う参加時間指定操作を前記ユーザから受け受けるものであり、
前記スケジューラ端末は、
前記優先操作受付手段が受け付けた前記参加時間指定操作の内容を示す前記参加時間調整要求を前記スケジュール管理サーバに送信する参加時間調整要求手段をさらに有し、
前記スケジュール管理サーバは、
前記記憶制御手段により、前記スケジュール登録要求で指定されている参加者の参加時間が前記重複スケジュール情報に追加された場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して前記重複スケジュール情報に含まれている参加者各々が使用する前記スケジューラ端末を特定し、特定した前記スケジューラ端末各々に、当該重複スケジュール情報を含むスケジュール更新通知を送信するスケジュール更新通知手段と、をさらに有する
ことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項5】
複数のスケジューラ端末と連携して、複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理サーバであって、
ユーザ毎に、当該ユーザの職位を含むユーザ情報が記憶されたユーザ情報記憶手段と、
イベント毎に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の情報を含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
前記スケジューラ端末から前記スケジュール登録要求を受信した場合に、当該スケジュール登録要求で指定されている開催日時および参加者が重複する前記スケジュール情報を重複スケジュール情報として前記スケジュール情報記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段により前記重複スケジュール情報が検出された場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して、前記スケジュール登録要求で指定されている主催者および前記重複スケジュール情報に含まれている主催者各々の職位を特定し、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントのいずれを優先すべきかを判定する優先判定手段と、
前記スケジュール情報の前記スケジュール情報記憶手段への記憶を制御する記憶制御手段と、を有し、
前記記憶制御手段は、
前記検索手段により前記重複スケジュール情報が検出された場合に、前記優先判定手段が前記スケジュール登録要求により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時、参加者、および主催者の情報を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶するとともに、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている前記重複スケジュール情報に含まれている参加者から前記スケジュール登録要求で指定されている参加者を除外し、前記優先判定手段が前記重複スケジュール情報により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時および主催者の情報と、前記スケジュール登録要求で指定されている参加者から前記重複スケジュール情報に含まれている参加者を除外した参加者の情報と、を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶する
ことを特徴とするスケジュール管理サーバ。
【請求項6】
スケジュール管理サーバと連携して、ユーザが参加するイベントのスケジュールを管理するスケジューラ端末であって、
イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を伴うスケジュール登録要求操作を受け付けた場合に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を含むスケジュール登録要求を前記スケジュール管理サーバに送信するスケジュール登録要求手段と、
開催日時および参加者が重複するイベントの前記スケジュール情報を含むスケジュール重複通知を前記スケジュール管理サーバから受信した場合に、当該重複するイベントのいずれを優先すべきかの優先操作を受け付ける優先操作受付手段と、
前記優先操作受付手段が受け付けた前記優先操作の内容を示すスケジュール優先要求を前記スケジュール管理サーバに送信するスケジュール優先要求手段と、を有する
ことを特徴とするスケジューラ端末。
【請求項7】
複数のスケジューラ端末と連携して、複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理サーバとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
ユーザ毎に、当該ユーザの職位を含むユーザ情報が記憶されたユーザ情報記憶手段、
イベント毎に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の情報を含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段、
前記スケジューラ端末から前記スケジュール登録要求を受信した場合に、当該スケジュール登録要求で指定されている開催日時および参加者が重複する前記スケジュール情報を重複スケジュール情報として前記スケジュール情報記憶手段から検索する検索手段、
前記検索手段により前記重複スケジュール情報が検出された場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して、前記スケジュール登録要求で指定されている主催者および前記重複スケジュール情報に含まれている主催者各々の職位を特定し、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントのいずれを優先すべきかを判定する優先判定手段、および
前記スケジュール情報記憶手段への前記スケジュール情報の記憶を制御する記憶制御手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記記憶制御手段は、
前記優先判定手段が前記スケジュール登録要求により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時、参加者、および主催者の情報を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶するとともに、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている前記重複スケジュール情報に含まれている参加者から前記スケジュール登録要求で指定されている参加者を除外し、
前記優先判定手段が前記重複スケジュール情報により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時および主催者の情報と、前記スケジュール登録要求で指定されている参加者から、前記重複スケジュール情報に含まれている参加者を除外した参加者の情報と、を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
スケジュール管理サーバと連携して、ユーザが参加するイベントのスケジュールを管理するスケジューラ端末としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を伴うスケジュール登録要求操作を受け付けた場合に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を含むスケジュール登録要求を前記スケジュール管理サーバに送信するスケジュール登録要求手段、
開催日時および参加者が重複するイベントの前記スケジュール情報を含むスケジュール重複通知を前記スケジュール管理サーバから受信した場合に、当該重複するイベントのいずれを優先すべきかの優先操作を受け付ける優先操作受付手段、および
前記優先操作受付手段が受け付けた前記優先操作の内容を示すスケジュール優先要求を前記スケジュール管理サーバに送信するスケジュール優先要求手段として、
前記コンピュータを機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
複数のスケジューラ端末と、スケジュール管理サーバと、を備えるスケジュール管理システムを用いて、複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理方法であって、
前記スケジューラ端末は、
イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を伴うスケジュール登録要求操作を受け付けた場合に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を含むスケジュール登録要求を前記スケジュール管理サーバに送信し、
前記スケジュール管理サーバは、
ユーザ毎に、当該ユーザの職位を含むユーザ情報が記憶されたユーザ情報記憶手段と、
イベント毎に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の情報を含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、を有し、
前記スケジューラ端末から前記スケジュール登録要求を受信した場合に、当該スケジュール登録要求で指定されている開催日時および参加者が重複する前記スケジュール情報を重複スケジュール情報として前記スケジュール情報記憶手段から検索し、
前記重複スケジュール情報が検出された場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して、前記スケジュール登録要求で指定されている主催者および前記重複スケジュール情報に含まれている主催者各々の職位を特定し、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントのいずれを優先すべきかを判定し、
前記スケジュール登録要求により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時、参加者、および主催者の情報を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶するとともに、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている前記重複スケジュール情報に含まれている参加者から、前記スケジュール登録要求で指定されている参加者を除外し、
前記重複スケジュール情報により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時および主催者の情報と、前記スケジュール登録要求で指定されている参加者から、前記重複スケジュール情報に含まれている参加者を除外した参加者の情報と、を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶する
ことを特徴とするスケジュール管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数人が参加するイベントのスケジュール管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、効率的なスケジュールを組むことができるスケジュール調整装置が開示されている。
【0003】
このスケジュール調整装置は、スケジュールデータが入力されると、登録済みのスケジュールデータのなかから、入力されたスケジュールデータと構成メンバおよび時間帯が重複するスケジュールデータを検索する。重複するスケジュールを検出すると、両者の優先度を比較し、入力されたスケジュールデータの優先度が重複する登録済みスケジュールデータの優先度より高ければ、入力されたスケジュールデータを登録して、構成メンバのスケジュールを調整する。
【0004】
これにより、スケジュールデータの優先度に応じてメンバのスケジュールを調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のスケジュール調整装置を利用するユーザは、スケジュールデータを作成する都度、その優先度を決定し、決定した優先度をスケジュールデータとともに入力して両者を紐付けしなければならず煩雑である。また、優先度の判断基準には個人差があるため、異なるユーザがそれぞれスケジュールデータを作成して優先度を主観的に決定すれば、それらの優先度は、登録可否判断のための絶対的な尺度にはなりにくい。このため、本来優先されるべきスケジュールデータが登録されないといった事態が生じる可能性がある。例えば企業等において、幹部ユーザが作成したイベントのスケジュールデータが、一般ユーザが作成した他のイベントの登録済みの重複スケジュールデータに対して優先されず登録されないといった事態が生じる可能性がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、複数人が参加するイベントのスケジュールを登録する場合に、その優先度をユーザが決定しなくても、より職位の高いユーザが主催するイベントが優先されるように参加者のスケジュールを調整することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明では、イベントの開催日時、参加者、および主催者の情報を含む新規スケジュール情報を新規登録する場合に、このイベントと開催日時および参加者が重複する登録済みイベントのスケジュール情報を重複スケジュール情報として検索し、重複スケジュール情報を検出したならば、この重複スケジュール情報に含まれている主催者の職位に応じて定まる優先度と、新規スケジュール情報に含まれる主催者の職位に応じて定まる優先度と、を比較する。新規スケジュール情報の優先度の方が高いならば、重複スケジュール情報に含まれる参加者から、新規スケジュール情報にも含まれる重複参加者を除外する。一方、重複スケジュール情報の優先度の方が高いならば、新規スケジュール情報に含まれる参加者から、重複スケジュール情報にも含まれる重複参加者を除外する。
【0009】
例えば、本発明は、
複数人が参加するイベントのスケジュールを管理するスケジュール管理システムであって、
複数のスケジューラ端末と、
スケジュール管理サーバと、を備え、
前記スケジューラ端末は、
イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を伴うスケジュール登録要求操作を受け付けた場合に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の指定を含むスケジュール登録要求を前記スケジュール管理サーバに送信する登録要求送信手段を有し、
前記スケジュール管理サーバは、
ユーザ毎に、当該ユーザの職位を含むユーザ情報が記憶されたユーザ情報記憶手段と、
イベント毎に、当該イベントの開催日時、参加者、および主催者の情報を含むスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
前記スケジューラ端末から前記スケジュール登録要求を受信した場合に、当該スケジュール登録要求で指定されている開催日時および参加者が重複する前記スケジュール情報を重複スケジュール情報として前記スケジュール情報記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段により前記重複スケジュール情報が検出された場合に、前記ユーザ情報記憶手段を参照して、前記スケジュール登録要求で指定されている主催者および前記重複スケジュール情報に含まれる主催者各々の職位を特定し、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、前記スケジュール登録要求により特定されるイベントおよび前記重複スケジュール情報により特定されるイベントのいずれを優先すべきかを判定する優先判定手段と、
前記スケジュール情報記憶手段への前記スケジュール情報の記憶を制御する記憶制御手段と、を有し、
前記記憶制御手段は、
前記優先判定手段が前記スケジュール登録要求により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時、参加者、および主催者の情報を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶するとともに、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている前記重複スケジュール情報に含まれている参加者から、前記スケジュール登録要求で指定された参加者を除外し、
前記優先判定手段が前記重複スケジュール情報により特定されるイベントを優先すべきと判定したならば、前記スケジュール登録要求で指定されている開催日時および主催者の情報と、前記スケジュール登録要求で指定されている参加者から、前記重複スケジュール情報に含まれる参加者を除外した参加者の情報と、を含む前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶する。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、新規イベントと登録済みイベントのスケジュールが重複する場合、両イベントの主催者の職位に応じて定まる優先度が比較され、新規イベントのスケジュールの優先度の方が高いならば、登録済みイベントの参加者から新規イベントとの重複参加者が除外され、登録済みイベントのスケジュールの優先度の方が高いならば、新規イベントの参加者から登録済みイベントとの重複参加者が除外される。したがって、本発明によれば、新規イベントのスケジュールを登録する場合に、その優先度をユーザが決定しなくても、より職位の高いユーザが主催するイベントが優先されるように参加者のスケジュールを調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの第1の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの第1の動作例を説明するためのシーケンス図であり、
図2の続きである。
【
図4】
図4は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの第2の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの第3の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの第4の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの第4の動作例を説明するためのシーケンス図であり、
図6の続きである。
【
図8】
図8は、スケジュール管理サーバ1の概略機能構成図である。
【
図9】
図9は、スケジュール記憶部101の登録内容例を模式的に表した図である。
【
図10】
図10は、ユーザ情報記憶部102の登録内容例を模式的に表した図である。
【
図11】
図11は、スケジュール管理サーバ1の動作を説明するためのフロー図である。
【
図12】
図12は、スケジュール管理サーバ1の動作を説明するためのフロー図であり、
図11の続きである。
【
図13】
図13は、スケジューラ端末2の概略機能構成図である。
【
図14】
図14は、スケジューラ端末2の動作を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの概略構成図である。
【0014】
図示するように、本実施の形態に係るスケジュール管理システムは、スケジュール管理サーバ1および複数のスケジューラ端末2-1~2-n(以下、単にスケジューラ端末2とも呼ぶ)が、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワーク3に接続されて構成される。スケジュール管理サーバ1およびスケジューラ端末2-1~2-nは、互いに連携して、複数のユーザが参加するイベントのスケジュールを管理する。
【0015】
図2および
図3は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの第1の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0016】
まず、スケジューラ端末2-1が、イベントの会場として利用可能な場所(部屋、ホール、施設等:以下、開催場所)の空き状況を問い合わせるための空き状況確認操作をユーザから受け付けたものとする(S100)。これを受けて、スケジューラ端末2-1は、スケジュール管理サーバ1に空き状況確認要求を送信する(S101)。
【0017】
スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2-1から空き状況確認要求を受信すると、スケジュール管理サーバ1が管理する登録済みイベントのスケジュール情報を参照して、開催場所毎に、イベント開催が予定されていない空き日時をイベント開催可能日時として特定する。そして、各開催場所のイベント開催可能日時を含む空き状況通知をスケジューラ端末2-1に送信する(S102)。これを受けて、スケジューラ端末2-1は、空き状況通知に含まれる開催場所毎のイベント開催可能日時を表示する。これにより、開催場所および開催日時が他の登録済みイベントと重複しないようにユーザのイベント計画作成を支援する。
【0018】
つぎに、スケジューラ端末2-1が、新規イベントのイベント名、開催場所、開催日時、参加者、および主催者の指定を伴うスケジュール登録要求操作をユーザから受け付けたものとする(S103)。ここでは、イベント名として「イベントA」が指定され、開催場所として「A会議室」が指定され、開催日時として「2021年10月14日午後1時~午後3時」が指定され、参加者として「スケジューラ端末2-1、2-3、2-4各々のユーザ」が指定され、そして、主催者として「スケジューラ端末2-1のユーザ」が指定されたものとする。スケジューラ端末2-1は、スケジュール登録要求操作によってユーザから受け付けたイベント名「イベントA」、開催場所「A会議室」、開催日時「2021年10月14日午後1時~午後3時」、参加者「スケジューラ端末2-1、2-3、2-4のユーザ」、および主催者「スケジューラ端末2-1のユーザ」の指定を含むスケジュール登録要求をスケジュール管理サーバ1に送信する(S104)。
【0019】
スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2-1からスケジュール登録要求を受信すると、スケジュール管理サーバ1が管理する登録済みイベントのスケジュール情報のなかから、このスケジュール登録要求で指定されている開催日時および参加者がそれぞれ少なくとも一部重複するスケジュール情報を重複スケジュール情報として検索する。これにより、スケジュール登録要求により特定される新規イベントと登録済みイベントとの重複判定を実施する。ここでは、重複スケジュール情報が検出されず、重複判定「なし」と判定されたものとする(S105)。
【0020】
この場合、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、参加者、および主催者の情報を含む新規イベントAのスケジュール情報を登録する(S106)。それから、スケジュール管理サーバ1は、登録された新規イベントA(新規登録イベント)の参加者のスケジューラ端末2-1、2-3、2-4に、新規登録イベントAのスケジュール情報を含むスケジュール登録通知を送信する(S107~S109)。これを受けて、スケジューラ端末2-1、2-3、2-4は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール登録通知に含まれている新規登録イベントAのスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末のユーザに、参加すべき新規登録イベントAのスケジュールを知らせる。
【0021】
つぎに、スケジューラ端末2-2がユーザから空き状況確認操作を受け付けたものとする(S110)。これを受けて、スケジューラ端末2-2は、空き状況確認要求をスケジュール管理サーバ1に送信する(S111)。
【0022】
スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2-2から空き状況確認要求を受信すると、スケジュール管理サーバ1が管理する登録済みイベントのスケジュール情報を参照し、開催場所毎に、イベント開催が予定されていない空き日時をイベント開催可能日時として特定する。そして、各開催場所のイベント開催可能日時を含む空き状況通知をスケジューラ端末2-2に送信する(S112)。これを受けて、スケジューラ端末2-2は、空き状況通知に含まれる開催場所毎のイベント開催可能日時を表示する。これにより、開催場所および開催日時が他の登録済みイベントと重複しないようにユーザのイベント計画作成を支援する。
【0023】
つぎに、スケジューラ端末2-2が、新規イベントのイベント名、開催場所、開催日時、参加者、および主催者の指定を伴うスケジュール登録要求操作をユーザから受け付けたものとする(S113)。ここでは、イベント名として「イベントB」が指定され、開催場所として「B会議室」が指定され、開催日時として「2021年10月14日午後1時~午後3時」が指定され、参加者として「スケジューラ端末2-2、2-3、2-5各々のユーザ」が指定され、そして、主催者として「スケジューラ端末2-2のユーザ」が指定されたものとする。スケジューラ端末2-2は、スケジュール登録要求操作によってユーザから受け付けたイベント名「イベントB」、開催場所「B会議室」、開催日時「2021年10月14日午後1時~午後3時」、参加者「スケジューラ端末2-2、2-3、2-5のユーザ」、および主催者「スケジューラ端末2-2のユーザ」の指定を含むスケジュール登録要求をスケジュール管理サーバ1に送信する(S114)。
【0024】
スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2-2からスケジュール登録要求を受信すると、スケジュール管理サーバ1が管理する登録済みイベントのスケジュール情報のなかから、このスケジュール登録要求で指定されている開催日時および参加者がそれぞれ少なくとも一部重複するスケジュール情報を先行登録イベントの重複スケジュール情報として検索する。これにより、スケジュール登録要求により特定される新規イベントBと登録済みイベントとの重複判定を実施する。ここでは、S106ですでに登録されているイベントA(先行登録イベント)のスケジュール情報が重複スケジュール情報として検出され、重複判定「あり」と判定される(S115)。
【0025】
つぎに、スケジュール管理サーバ1は、予め登録されているユーザ情報を参照して、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントBの主催者(スケジューラ端末2-2のユーザ)および重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントAの主催者(スケジューラ端末2-1のユーザ)各々の職位を特定する。そして、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて先行登録イベントAおよび新規イベントBの優先判定を実施する。ここでは、スケジューラ端末2-1のユーザ(先行登録イベントAの主催者)よりもスケジューラ端末2-2のユーザ(新規イベントBの主催者)の方が、職位が高く、新規イベントBを優先すべきと判定されたものとする(S116)。
【0026】
これを受けて、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール登録要求で指定されているイベント名「イベントB」、開催場所「B会議室」、開催日時「2021年10月14日午後1時~午後3時」、参加者「スケジューラ端末2-2、2-3、2-5のユーザ」、および主催者「スケジューラ端末2-2のユーザ」の情報を含む新規イベントBのスケジュール情報を登録する(S117)。また、スケジュール管理サーバ1は、重複スケジュール情報(先行登録イベントAのスケジュール情報)に含まれている参加者(スケジューラ端末2-1、2-3、2-4のユーザ)から、登録された新規イベントB(新規登録イベント)の参加者にも重複して含まれている参加者(スケジューラ端末2-3のユーザ)を重複参加者として除外して、先行登録イベントAのスケジュール情報を更新する(S118)。
【0027】
それから、スケジュール管理サーバ1は、新規登録イベントBの参加者のスケジューラ端末2-2、2-3、2-5に、新規登録イベントBのスケジュール情報を含むスケジュール登録通知を送信する(S119~S121)。これを受けて、スケジューラ端末2-2、2-3、2-5は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール登録通知に含まれている新規登録イベントBのスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-2、2-3、2-5のユーザに、参加すべき新規登録イベントBのスケジュールを知らせる。
【0028】
また、スケジュール管理サーバ1は、先行登録イベントAのスケジュール情報から削除した重複参加者のスケジューラ端末2-3に、先行登録イベントAの更新後のスケジュール情報を含むスケジュール削除通知を送信する(S122)。これを受けて、スケジューラ端末2-3は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール削除通知に含まれている先行登録イベントAの更新後のスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-3のユーザに、参加予定だった先行登録イベントAの参加者から除外されたことを知らせる。
【0029】
さらに、スケジュール管理サーバ1は、先行登録イベントAの更新後のスケジュール情報に含まれている参加者のスケジューラ端末2-1、2-4に、このスケジュール情報を含むスケジュール更新通知を送信する(S123、S124)。これを受けて、スケジューラ端末2-1、2-4は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール更新通知に含まれている先行登録イベントAの更新後のスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-1、2-4のユーザに、参加予定の先行登録イベントAの参加者が変更されたことを知らせる。
【0030】
図4は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの第2の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0031】
図2に示すS100~S115が実施され、スケジュール管理サーバ1は、S114でスケジューラ端末2-2から受信したスケジュール登録要求により特定される新規イベントBに対して、S106ですでに登録されている先行登録イベントAのスケジュール情報を重複スケジュール情報として検出して重複判定「あり」と判定したものとする(S130)。
【0032】
スケジュール管理サーバ1は、予め登録されているユーザ情報を参照して、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントBの主催者(スケジューラ端末2-2のユーザ)および重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントAの主催者(スケジューラ端末2-1のユーザ)各々の職位を特定する。そして、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、先行登録イベントAおよび新規イベントBの優先判定を実施する。ここでは、スケジューラ端末2-2のユーザ(新規イベントBの主催者)よりもスケジューラ端末2-1のユーザ(先行登録イベントAの主催者)の方が、職位が高く、先行登録イベントAを優先すべきと判定されたものとする(S131)。
【0033】
これを受けて、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントBの参加者(スケジューラ端末2-2、2-3、2-5のユーザ)から、重複スケジュール情報(先行登録イベントAのスケジュール情報)にも重複して含まれている参加者(スケジューラ端末2-3のユーザ)を重複参加者として除外する(S132)。そして、重複参加者が除外された新規イベントBの参加者(スケジューラ端末2-2、2-5のユーザ)と、スケジュール登録要求で指定されているイベント名「イベントB」、開催日時「B会議室」、および主催者「スケジューラ端末2-2のユーザ」と、を含む新規イベントBのスケジュール情報を登録する(S133)。
【0034】
それから、スケジュール管理サーバ1は、登録された新規イベントB(新規登録イベント)の参加者のスケジューラ端末2-2、2-5に、新規登録イベントBのスケジュール情報を含むスケジュール登録通知を送信する(S134、S135)。これを受けて、スケジューラ端末2-2、2-5は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール登録通知に含まれている新規登録イベントBのスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-2、2-5のユーザに、参加すべき新規登録イベントBのスケジュールを知らせる。
【0035】
図5は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの第3の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0036】
図2に示すS100~S115が実施され、スケジュール管理サーバ1は、S114でスケジューラ端末2-2から受信したスケジュール登録要求により特定される新規イベントBに対して、S106ですでに登録されている先行登録イベントAのスケジュール情報を重複スケジュール情報として検出して重複判定「あり」と判定したものとする(S140)。
【0037】
スケジュール管理サーバ1は、予め登録されているユーザ情報を参照して、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントBの主催者(スケジューラ端末2-2のユーザ)および重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントAの主催者(スケジューラ端末2-1のユーザ)各々の職位を特定する。そして、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、先行登録イベントAおよび新規イベントBの優先判定を実施する。ここでは、スケジューラ端末2-1のユーザ(先行登録イベントAの主催者)およびスケジューラ端末2-2のユーザ(新規イベントBの主催者)の職位が同じであり、先行登録イベントAおよび新規イベントBの優劣なしと判定されたものとする(S141)。
【0038】
この場合、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントBの参加者のうち、重複スケジュール情報(先行登録イベントAのスケジュール情報)にも重複して含まれている参加者のスケジューラ端末2-3に、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、参加者、および主催者の情報を含む新規イベントBのスケジュール情報と、重複スケジュール情報と、を含むスケジュール重複通知を送信する(S142)。そして、スケジューラ端末2-3は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール重複通知に含まれているイベントA、B各々のスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-3のユーザに、参加予定の先行登録イベントAと新規イベントBとの日程が重複していることを知らせる。
【0039】
つぎに、スケジューラ端末2-3が、日程が重複する複数のイベントA、Bのなかから、優先すべきイベント(優先イベント)を指定するスケジュール優先要求操作をユーザから受け付けたものとする(S143)。ここでは、優先イベントとして先行登録イベントAの指定を受け付けたものとする。これを受けて、スケジューラ端末2-3は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール重複通知に対する応答として、スケジュール優先要求操作によってユーザから受け付けた優先イベントAの指定を含むスケジュール優先要求をスケジュール管理サーバ1に送信する(S144)。
【0040】
これを受けて、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール登録要求および重複スケジュール情報により特定される複数のイベントA、Bのうち、スケジュール優先要求で指定された優先イベントA以外のイベントBについて、参加者(ここでは、スケジュール登録要求で新規イベントBの参加者として指定されているスケジューラ端末2-2、2-3、2-5のユーザ)からスケジュール優先要求送信元のスケジューラ端末2-3のユーザを重複参加者として除外する(S145)。そして、重複参加者が除外された新規イベントBの参加者(スケジューラ端末2-2、2-5のユーザ)と、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催日時、および主催者と、を含む新規イベントBのスケジュール情報を登録する(S146)。
【0041】
それから、スケジュール管理サーバ1は、登録された新規イベントB(新規登録イベント)の参加者のスケジューラ端末2-2、2-5に、新規登録イベントBのスケジュール情報を含むスケジュール登録通知を送信する(S147、S148)。これを受けて、スケジューラ端末2-2、2-5は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール登録通知に含まれている新規登録イベントBのスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-2、2-5のユーザに、参加すべき新規登録イベントBのスケジュールを知らせる。
【0042】
図6および
図7は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの第4の動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0043】
図2に示すS100~S115が実施され、スケジュール管理サーバ1は、S114でスケジューラ端末2-2から受信したスケジュール登録要求により特定される新規イベントBに対して、S106ですでに登録されている先行登録イベントAのスケジュール情報を重複スケジュール情報として検出して重複判定「あり」と判定したものとする(S150)。
【0044】
スケジュール管理サーバ1は、予め登録されているユーザ情報を参照して、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントBの主催者(スケジューラ端末2-2のユーザ)および重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントAの主催者(スケジューラ端末2-1のユーザ)各々の職位を特定する。そして、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、先行登録イベントAおよび新規イベントBの優先判定を実施する。ここでは、スケジューラ端末2-1のユーザ(先行登録イベントAの主催者)およびスケジューラ端末2-2のユーザ(新規イベントBの主催者)の職位が同じであり、先行登録イベントAおよび新規イベントBの優劣なしと判定されたものとする(S151)。
【0045】
この場合、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントBの参加者から、重複スケジュール情報(先行登録イベントAのスケジュール情報)にも重複して含まれている参加者を重複参加者として特定し、この重複参加者のスケジューラ端末2-3に、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、参加者、および主催者の情報を含む新規イベントBのスケジュール情報と、重複スケジュール情報と、を含むスケジュール重複通知を送信する(S152)。そして、スケジューラ端末2-3は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール重複通知に含まれているイベントA、B各々のスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-3のユーザに、参加予定の先行登録イベントAと新規イベントBとの日程が重複していることを知らせる。
【0046】
つぎに、スケジューラ端末2-3が、日程が重複する複数のイベントA、B各々の参加時間の指定を伴う参加時間指定操作をユーザから受け付けたものとする(S153)。ここで、例えば先行登録イベントAの参加時間が「2021年10月14日午後1時~午後2時」に設定され、新規イベントBの参加時間が「2021年10月14日午後2時~午後3時」に設定されるといったように、ユーザによって、複数のイベントA、Bの参加時間が、それぞれの開催日時(ここでは、両者とも2021年10月14日午後1時~午後3時)内において互いに重複しない時間帯に設定される。これを受けて、スケジューラ端末2-3は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール重複通知に対する応答として、参加時間指定操作によってユーザから受け付けたイベントA、B各々の参加時間の指定を含む参加時間調整要求をスケジュール管理サーバ1に送信する(S154)。
【0047】
これを受けて、スケジュール管理サーバ1は、スケジュール登録要求および重複スケジュール情報により特定される複数のイベントA、Bについて、参加時間調整要求の送信元のスケジューラ端末2-3のユーザの参加時間を、参加時間調整要求で指定されている参加時間に調整する(S155)。そして、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、参加者、および主催者と、重複参加者であるスケジューラ端末2-3のユーザの参加時間と、を含む新規イベントBのスケジュール情報を新規登録する(S156)。また、スケジュール管理サーバ1は、重複スケジュール情報(先行登録イベントAのスケジュール情報)に、重複参加者であるスケジューラ端末2-3のユーザの参加時間を追加して先行登録イベントAのスケジュール情報を更新する(S157)。
【0048】
それから、スケジュール管理サーバ1は、登録された新規イベントB(新規登録イベント)の参加者のスケジューラ端末2-2、2-3、2-5に、新規登録イベントBのスケジュール情報を含むスケジュール登録通知を送信する(S158~S160)。これを受けて、スケジューラ端末2-2、2-3、2-5は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール登録通知に含まれている新規登録イベントBのスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-2、2-3、2-5のユーザに、参加すべき新規登録イベントBのスケジュールを知らせる。
【0049】
また、スケジュール管理サーバ1は、先行登録イベントAの更新後のスケジュール情報に含まれている参加者のスケジューラ端末2-1、2-3、2-4に、このスケジュール情報を含むスケジュール更新通知を送信する(S161~S163)。これを受けて、スケジューラ端末2-1、2-3、2-4は、スケジュール管理サーバ1から受信したスケジュール更新通知に含まれている先行登録イベントAの更新後のスケジュール情報を表示して、自スケジューラ端末2-1、2-3、2-4のユーザに、参加予定のイベントAの参加者のうちの少なくとも一人の参加者(スケジューラ端末2-3のユーザ)の参加時間が変更されたことを知らせる。
【0050】
つぎに、本実施の形態に係るスケジュール管理システムを構成するスケジュール管理サーバ1およびスケジューラ端末2の詳細について説明する。
【0051】
まず、スケジュール管理サーバ1の詳細を説明する。
【0052】
図8は、スケジュール管理サーバ1の概略機能構成図である。
【0053】
図示するように、スケジュール管理サーバ1は、ネットワークインターフェース部100と、スケジュール記憶部101と、ユーザ情報記憶部102と、各種要求受信部103と、空き状況通知部104と、スケジュール登録通知部105と、スケジュール削除通知部106と、スケジュール更新通知部107と、スケジュール重複通知部108と、重複スケジュール情報検索部109と、イベント優先判定部110と、スケジュール記憶制御部111と、を備えている。
【0054】
ネットワークインターフェース部100は、ネットワーク3を介してスケジューラ端末2と通信するためのインターフェースである。
【0055】
スケジュール記憶部101には、会議、打合せ等の、複数のユーザが参加するイベントのスケジュール情報が記憶されている。
【0056】
図9は、スケジュール記憶部101の登録内容例を模式的に表した図である。
【0057】
図示するように、スケジュール記憶部101には、複数のユーザが参加するイベント毎にスケジュール情報のレコード1010が記憶されている。レコード1010は、イベントの識別情報であるイベントIDを登録するフィールド1011と、イベント名を登録するフィールド1012と、開催場所を登録するフィールド1013と、開催日時を登録するフィールド1014と、参加者のユーザIDを登録するフィールド1015と、主催者のユーザIDを登録するフィールド1016と、参加時間が制限された参加者がいる場合にその参加者のユーザIDおよび参加時間を登録するフィールド1017と、を有する。
【0058】
ユーザ情報記憶部102には、スケジュール管理サーバ1を利用可能なユーザのユーザ情報が記憶されている。
【0059】
図10は、ユーザ情報記憶部102の登録内容例を模式的に表した図である。
【0060】
図示するように、ユーザ情報記憶部102には、スケジュール管理サーバ1を利用可能なユーザ毎にユーザ情報のレコード1020が記憶される。レコード1020は、ユーザの識別情報であるユーザIDを登録するフィールド1021と、ユーザのユーザ名を登録するフィールド1021と、ユーザの所属部署等の所属情報を登録するフィールド1023と、ユーザの職位を登録するフィールド1024と、ユーザに割り当てられたスケジューラ端末2のアドレス情報を登録するフィールド1025と、を有する。
【0061】
各種要求受信部103は、空き状況確認要求、スケジュール登録要求、スケジュール優先要求、および参加時間調整要求を含む各種要求をスケジューラ端末2から受信する。
【0062】
空き状況通知部104は、イベントの開催場所各々のイベント開催可能日時を含む空き状況通知を、空き状況確認要求の送信元であるスケジューラ端末2に送信する。
【0063】
スケジュール登録通知部105は、新規登録イベントの参加者各々のスケジューラ端末2にスケジュール登録通知を送信する。
【0064】
スケジュール削除通知部106は、スケジュール情報の更新によって先行登録イベントの参加者から除外されたユーザのスケジューラ端末2にスケジュール削除通知を送信する。
【0065】
スケジュール更新通知部107は、更新後のスケジュール情報に含まれている先行登録イベントの参加者各々のスケジューラ端末2にスケジュール更新通知を送信する。
【0066】
スケジュール重複通知部108は、新規イベントの開催時間および参加者が先行登録イベントの開催時間および参加者と重複し、かつ両イベントに優劣がない場合、両イベントのスケジュール情報に参加者として重複して含まれるユーザのスケジューラ端末2にスケジュール重複通知を送信する。
【0067】
重複スケジュール情報検索部109は、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントの開催時間および参加者のそれぞれが少なくとも一部重複する先行登録イベントのスケジュール情報を重複スケジュール情報としてスケジュール記憶部101から検索する。
【0068】
イベント優先判定部110は、ユーザ情報記憶部102を参照して、スケジュール登録要求で指定されている新規イベントの主催者および重複スケジュール情報に含まれている先行登録イベントの主催者の職位を特定し、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、両イベントのいずれを優先すべきかを判定する。
【0069】
スケジュール記憶制御部111は、スケジュール管理サーバ1の各部100~110を統括的に制御するとともに、これらと連携して、スケジュール記憶部101に対するスケジュール情報の記憶を制御する。
【0070】
上述のスケジュール管理サーバ1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、およびNIC(Network Interface Card)等の通信インターフェースを備えたパーソナルコンピュータ等において、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
【0071】
図11および
図12は、スケジュール管理サーバ1の動作を説明するためのフロー図である。
【0072】
各種要求受信部103がネットワークインターフェース部100を介してスケジューラ端末2から空き状況確認要求を受信すると(S200でYES)、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール記憶部101を参照して、イベントの会場として利用可能な場所として予め登録されている開催場所毎に、この開催場所がフィールド1013に登録されているいずれのレコード1010のフィールド1014に登録された開催日時とも重複しない空き日時をイベント開催可能日時として特定する(S201)。そして、各開催場所のイベント開催可能日時を空き状況確認要求の送信元のアドレス情報とともに空き状況通知部104に通知する。これを受けて、空き状況通知部104は、ネットワークインターフェース部100を介して、空き状況確認要求の送信元であるスケジューラ端末2に、各開催場所のイベント開催可能日時を含む空き状況通知を送信する(S202)。
【0073】
また、各種要求受信部103がネットワークインターフェース部100を介してスケジューラ端末2からスケジュール登録要求を受信すると(S203でYES)、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール登録要求で指定された開催場所がフィールド1013に登録され、かつ、スケジュール登録要求で指定された開催日時と少なくとも一部重複する開催日時がフィールド1014に登録されているレコード1010をスケジュール記憶部101から検索する。これにより、スケジュール登録要求で指定された新規イベントとスケジュール重複する先行登録イベントの有無(開催場所および開催日時の双方が、スケジュール登録要求で指定された開催場所および開催日時と重複するイベントのスケジュール情報の有無)を判断する(S204)。
【0074】
そして、スケジュール登録要求により特定される新規イベントとスケジュール重複する先行登録イベントの開催予定がある場合(開催場所および開催日時の双方がスケジュール登録要求の指定と重複するイベントのスケジュール情報がスケジュール記憶部101に登録されている場合)(S204でYES)、スケジュール記憶制御部111は、ネットワークインターフェース部100を介して、スケジュール登録要求の送信元であるスケジューラ端末2に、スケジュール重複する他の先行登録イベントの開催が予定されているため新規イベントのスケジュール情報を登録できない旨のメッセージを送信する等の所定のエラー処理を実施する(S205)。
【0075】
一方、スケジュール登録要求で指定された新規イベントとスケジュール重複するイベントの開催予定がない場合(開催場所および開催日時の双方がスケジュール登録要求の指定と重複するイベントのスケジュール情報がスケジュール記憶部101に登録されていない場合)(S204でNO)、スケジュール記憶制御部111は、重複スケジュール情報検索部109に、スケジュール登録要求で指定されている開催日時および参加者のユーザIDを通知して重複スケジュール情報の検索を指示する。これを受けて、重複スケジュール情報検索部109は、重複スケジュール情報、すなわち、スケジュール登録要求で指定された開催日時および参加者のユーザIDの双方と少なくとも一部重複する開催日時および参加者のユーザIDがそれぞれフィールド1014、1015に登録されているスケジュール情報のレコード1010をスケジュール記憶部101から検索する(S206)。そして、その検索結果をスケジュール記憶制御部111に通知する。
【0076】
これを受けて、スケジュール記憶制御部111は、重複スケジュール情報検索部109から通知された検索結果に基づいてイベントの重複判定を実施する(S207)。すなわち、スケジュール登録要求により特定される新規イベントに対して、重複スケジュール情報検索部109により重複スケジュール情報のレコード1010が検索されたならば重複ありと判定し、検索されなかったならば重複なしと判定する。
【0077】
つぎに、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール登録要求により特定される新規イベントに対して重複なしと判定した場合(S207で「重複なし」)、新規にスケジュールIDを生成し、このスケジュールIDと、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、参加者のユーザID、および主催者のユーザIDと、を含む新規イベントのスケジュール情報のレコード1010をスケジュール記憶部101に新規登録する(S208)。
【0078】
それから、スケジュール記憶制御部111は、登録した新規イベント(新規登録イベント)の参加者のユーザID(S208でスケジュール記憶部101に登録したスケジュール情報のレコード1010のフィールド1015に登録されている参加者のユーザID)毎に、このユーザIDがフィールド1021に登録されたユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、このレコード1020のフィールド1025に登録されているスケジューラ端末2のアドレス情報を、新規登録イベントの参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報として特定する。そして、特定したすべてのアドレス情報を、新規登録イベントのスケジュール情報のレコード1010とともにスケジュール登録通知部105に通知する。これを受けて、スケジュール登録通知部105は、新規登録イベントの参加者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を宛先として、新規登録イベントのスケジュール情報のレコード1010を含むスケジュール登録通知を、ネットワークインターフェース部100を介して送信する(S209)。
【0079】
一方、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール登録要求により特定される新規イベントに対して重複ありと判定した場合(S207で「重複あり」)、イベント優先判定部110に、スケジュール登録要求で指定されている主催者のユーザIDと重複スケジュール情報のレコード1010に含まれている主催者のユーザIDとを通知してイベントの優先判定を指示する。
【0080】
これを受けてイベント優先判定部110は、スケジュール登録要求で指定された主催者のユーザIDおよび重複スケジュール情報のレコード1010に含まれる主催者のユーザID各々がフィールド1021に登録されているユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、これらのレコード1020のフィールド1024に登録された職位を、新規イベントおよび先行登録イベントの各主催者の職位として特定する。そして、各主催者の職位に応じて定まる優先度に基づいて、スケジュール登録要求により特定される新規イベントおよび重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントの優先判定を実施する(S210)。そして、この優先判定の判定結果をスケジュール記憶制御部111に通知する。
【0081】
S210において、優先判定の判定結果が、スケジュール登録要求により特定される新規イベントを優先すべきとしている場合(S210で「スケジュール登録要求」)、スケジュール記憶制御部111は、新規にイベントIDを生成し、このイベントIDと、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、参加者のユーザID、および主催者のユーザIDと、を含む新規イベントのスケジュール情報のレコード1010をスケジュール記憶部101に新規登録する(S211)。また、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール記憶部101に登録されている重複スケジュール情報のレコード1010のフィールド1015から、スケジュール登録要求でも参加者として指定されているユーザIDを除外して重複スケジュール情報のレコード1010を更新する(S212)。
【0082】
それから、スケジュール記憶制御部111は、登録した新規イベント(新規登録イベント)の参加者のユーザID(S211でスケジュール記憶部101に登録したスケジュール情報のレコード1010のフィールド1015に登録されている参加者のユーザID)毎に、このユーザIDがフィールド1021に登録されたユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、このレコード1020のフィールド1025に登録されているスケジューラ端末2のアドレス情報を、新規登録イベントの参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報として特定する。そして、特定したすべてのアドレス情報を、新規登録イベントのスケジュール情報のレコード1010とともにスケジュール登録通知部105に通知する。これを受けて、スケジュール登録通知部105は、新規登録イベントの参加者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を宛先として、新規登録イベントのスケジュール情報のレコード1010を含むスケジュール登録通知を、ネットワークインターフェース部100を介して送信する(S213)。
【0083】
また、スケジュール記憶制御部111は、重複スケジュール情報のレコード1010のフィールド1015から除外された重複参加者のユーザIDがフィールド1021に登録されているユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、このレコード1020のフィールド1025に登録されているスケジューラ端末2のアドレス情報を、スケジュール変更された重複参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報として特定する。そして、特定したすべてのアドレス情報を、重複スケジュール情報のレコード1010の情報とともにスケジュール削除通知部106に通知する。これを受けて、スケジュール削除通知部106は、スケジュール変更された重複参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報を宛先として、重複スケジュール情報のレコード1010を含むスケジュール削除通知を、ネットワークインターフェース部100を介して送信する(S214)。
【0084】
さらに、スケジュール記憶制御部111は、更新後の重複スケジュール情報のレコード1010のフィールド1015に登録されているユーザID毎に、このユーザIDがフィールド1021に登録されているユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、このレコード1020のフィールド1025に登録されているスケジューラ端末2のアドレス情報を、先行登録イベントの参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報として特定する。そして、特定したすべてのアドレス情報を、重複スケジュール情報のレコード1010とともにスケジュール更新通知部107に通知する。これを受けて、スケジュール更新通知部107は、先行登録イベントの参加者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を宛先として、更新後の重複スケジュール情報のレコード1010を含むスケジュール更新通知を、ネットワークインターフェース部100を介して送信する(S215)。
【0085】
また、S210において、優先判定の判定結果が、重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントを優先すべきとしている場合(S210で「重複スケジュール」)、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール登録要求で指定されている参加者のユーザIDから、重複スケジュール情報のレコード1010に含まれている参加者のユーザIDを除外し、新規イベントの参加者のユーザIDを決定する(S216)。それから、スケジュール記憶制御部111は、新規にスケジュールIDを生成し、このスケジュールIDと、新規イベントの参加者のユーザIDと、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、および主催者と、を含む新規イベントのスケジュール情報のレコード1010をスケジュール記憶部101に新規登録する(S217)。
【0086】
それから、スケジュール記憶制御部111は、新規登録した新規イベント(新規登録イベント)の参加者のユーザID(S217でスケジュール記憶部101に登録したスケジュール情報のレコード1010のフィールド1015に登録されている参加者のユーザID)毎に、このユーザIDがフィールド1021に登録されたユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、このレコード1020のフィールド1025に登録されているスケジューラ端末2のアドレス情報を、新規登録イベントの参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報として特定する。そして、特定したすべてのアドレス情報を、新規登録イベントのスケジュール情報のレコード1010とともにスケジュール登録通知部105に通知する。これを受けて、スケジュール登録通知部105は、新規登録イベントの参加者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を宛先として、新規登録イベントのスケジュール情報のレコード1010を含むスケジュール登録通知を、ネットワークインターフェース部100を介して送信する(S218)。
【0087】
また、S210において、優先判定の判定結果が、スケジュール登録要求により特定される新規イベントおよび重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントに優劣なしとしている場合(S210で「優劣なし」)、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール登録要求および重複スケジュール情報のレコード1010の双方に重複して含まれている参加者のユーザIDがフィールド1021に登録されているユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、このレコード1020のフィールド1025に登録されているスケジューラ端末2のアドレス情報を、重複参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報として特定する。そして、特定したすべてのアドレス情報を、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、参加者のユーザID、および主催者のユーザIDを含むスケジュール情報および重複スケジュール情報のレコード1010の情報とともに、スケジュール重複通知部108に通知する。これを受けて、スケジュール重複通知部108は、重複参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報を宛先として、スケジュール登録要求のスケジュール情報および重複スケジュール情報のレコード1010を含むスケジュール重複通知を、ネットワークインターフェース部100を介して送信する(S219)。
【0088】
その後、各種要求受信部103がネットワークインターフェース部100を介してスケジュール重複通知の送信先のスケジューラ端末2からスケジュール優先要求を受信すると(S220で「スケジュール優先要求」)、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール登録要求により特定される新規イベントがスケジュール優先要求で優先イベントとして指定されているならば(S221で「スケジュール登録要求」)、S211に移行して、スケジュール登録要求により特定される新規イベントを登録するとともに、スケジュール記憶部102に登録されている重複スケジュール情報に含まれている参加者のユーザIDから、スケジュール優先要求に含まれるスケジュール優先要求送信元スケジューラ端末2のユーザのユーザIDを除外し、一方、重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントがスケジュール優先要求で優先イベントとして指定されているならば(S221で「重複スケジュール」)、S216に移行して、スケジュール登録要求で指定されている参加者のユーザIDから、スケジュール優先要求に含まれるスケジュール優先要求送信元スケジューラ端末2のユーザのユーザIDを除外して、スケジュール登録要求により特定される新規イベントを登録する。
【0089】
また、各種要求受信部103がネットワークインターフェース部100を介してスケジュール重複通知の送信先のスケジューラ端末2から参加時間調整要求を受信すると(S220で「参加時間調整要求」)、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール登録要求により特定される新規イベントおよび重複スケジュール情報により特定される先行登録イベント各々について、参加時間調整要求送信元のユーザの参加時間を、参加時間調整要求でそれぞれ指定されている参加時間に調整する(S222)。そして、新規にスケジュールIDを生成し、このスケジュールIDと、スケジュール登録要求で指定されているイベント名、開催場所、開催日時、参加者のユーザID、および主催者のユーザIDと、参加時間調整要求に含まれる参加時間調整要求送信元スケジューラ端末2のユーザのユーザIDおよび参加時間と、を含む新規イベントのスケジュール情報をスケジュール記憶部101に登録する(S223)。また、スケジュール記憶制御部111は、スケジュール記憶部101に登録されている重複スケジュール情報のレコード1010に、参加時間調整要求に含まれる参加時間調整要求送信元スケジューラ端末2のユーザのユーザIDおよび参加時間を追加して、重複スケジュール情報のレコード1010を更新する(S224)。
【0090】
それから、スケジュール記憶制御部111は、登録した新規イベント(新規登録イベント)の参加者のユーザID(S223でスケジュール記憶部101に新規登録したスケジュール情報のレコード1010のフィールド1015に登録されている参加者のユーザID)毎に、このユーザIDがフィールド1021に登録されているユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、このレコード1020のフィールド1025に登録されているスケジューラ端末2のアドレス情報を、新規登録イベントの参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報として特定する。そして、特定したすべてのアドレス情報を、新規登録イベントのスケジュール情報のレコード1010とともにスケジュール登録通知部105に通知する。これを受けて、スケジュール登録通知部105は、新規登録イベントの参加者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を宛先として、新規登録イベントのスケジュール情報のレコード1010を含むスケジュール登録通知を、ネットワークインターフェース部100を介して送信する(S225)。
【0091】
また、スケジュール記憶制御部111は、重複スケジュール情報のレコード1010のフィールド1015に登録されている参加者のユーザID毎に、このユーザIDがフィールド1021に登録されているユーザ情報のレコード1020をユーザ情報記憶部102から検索し、このレコード1020のフィールド1025に登録されているスケジューラ端末2のアドレス情報を、先行登録イベントの参加者のスケジューラ端末2のアドレス情報として特定する。そして、特定したすべてのアドレス情報を、重複スケジュール情報のレコード1010とともにスケジュール更新通知部107に通知する。これを受けて、スケジュール更新通知部107は、先行登録イベントの参加者各々のスケジューラ端末2のアドレス情報を宛先として、更新後の重複スケジュール情報のレコード1010を含むスケジュール更新通知を、ネットワークインターフェース部100を介して送信する(S226)。
【0092】
つぎに、スケジューラ端末2の詳細を説明する。
【0093】
図13は、スケジューラ端末2の概略機能構成図である。
【0094】
図示するように、スケジューラ端末2は、ネットワークインターフェース部200と、マンマシンインターフェース部201と、空き状況確認要求送信部202と、スケジュール登録要求送信部203と、スケジュール優先要求送信部204と、参加時間調整要求送信部205と、各種通知受信部206と、スケジュール処理部207と、を備えている。
【0095】
ネットワークインターフェース部200は、ネットワーク3を介してスケジュール管理サーバ1と通信するためのインターフェースである。
【0096】
マンマシンインターフェース部201は、ユーザにスケジュール情報等の各種情報を提示したり、ユーザから各種操作を受け付けたりするためのインターフェースであり、タッチパネル等の入力装置と、液晶ディスプレイ等の表示装置と、を有している。
【0097】
空き状況確認要求送信部202は、スケジュール管理サーバ1に空き状況確認要求を送信する。
【0098】
スケジュール登録要求送信部203は、スケジュール管理サーバ1にスケジュール登録要求を送信する。
【0099】
スケジュール優先要求送信部204は、スケジュール管理サーバ1にスケジュール優先要求を送信する。
【0100】
参加時間調整要求送信部205は、スケジュール管理サーバ1に参加時間調整要求を送信する。
【0101】
各種通知受信部206は、スケジュール管理サーバ1から、空き状況通知、スケジュール登録通知、スケジュール削除通知、スケジュール更新通知、およびスケジュール重複通知を含む各種通知を受信する。
【0102】
スケジュール処理部207は、スケジューラ端末2の各部200~206を統括的に制御するとともに、これらと連携して、自スケジューラ端末2のユーザが参加するイベントのスケジュールに対する処理を実施する。
【0103】
上述のスケジューラ端末2の機能構成は、スケジュール管理サーバ1の機能構成と同様に、ASIC、FPGAなどの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSPなどの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、および、NIC等の通信インターフェースを備えたパーソナルコンピュータ、スマートフォン等において、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
【0104】
図14は、スケジューラ端末2の動作を説明するためのフロー図である。
【0105】
スケジュール処理部207は、マンマシンインターフェース部201を介してユーザから空き状況確認操作を受け付けると(S300でYES)、空き状況確認要求送信部202に空き状況確認要求の送信を指示する。これを受けて、空き状況確認要求送信部202は、ネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1に空き状況確認要求を送信する(S301)。そして、各種通知受信部206がネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1から空き状況通知を受信すると、スケジュール処理部207は、この空き状況通知に含まれる開催場所毎のイベント開催可能日時をマンマシンインターフェース部201に表示する(S302)。
【0106】
そして、スケジュール処理部207は、マンマシンインターフェース部201を介してユーザからスケジュール登録要求操作を受け付けると(S303でYES)、スケジュール登録要求送信部203に、このスケジュール登録要求操作による指定情報(イベント名、開催場所、開催日時、参加者のユーザID、および主催者のユーザID)を通知してスケジュール登録要求の送信を指示する。これを受けて、スケジュール登録要求送信部203は、ネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1に、スケジュール登録要求操作による指定情報(イベント名、開催場所、開催日時、参加者のユーザID、および主催者のユーザID)の指定を伴うスケジュール登録要求を送信する(S304)。
【0107】
また、各種通知受信部206がネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール登録通知を受信した場合(S305でYES)、スケジュール処理部207は、このスケジュール登録通知に含まれている新規登録イベントのスケジュール情報をマンマシンインターフェース部201に表示する(S306)。
【0108】
また、各種通知受信部206がネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール削除通知を受信した場合(S307でYES)、スケジュール処理部207は、マンマシンインターフェース部201に、このスケジュール削除通知に含まれている、削除された先行登録イベントのスケジュール情報を表示する(S308)。
【0109】
また、各種通知受信部206がネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール更新通知を受信した場合(S309でYES)、スケジュール処理部207は、マンマシンインターフェース部201に、このスケジュール更新通知に含まれている、更新された先行登録イベントのスケジュール情報を表示する(S310)。
【0110】
また、各種通知受信部206がネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1からスケジュール重複通知を受信した場合(S311でYES)、スケジュール処理部207は、マンマシンインターフェース部201に、このスケジュール重複通知に含まれている、日程が重複している複数のイベントのスケジュール情報を表示する(S312)。そして、スケジュール処理部207は、マンマシンインターフェース部201を介してユーザからスケジュール優先要求操作を受け付けると(S313で「優先要求操作」)、スケジュール優先要求送信部204に、このスケジュール優先要求操作で指定された優先イベント(スケジュール登録要求により特定される新規イベントおよび重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントのいずれか)を通知してスケジュール優先要求の送信を指示する。これを受けて、スケジュール優先要求送信部204は、ネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1に、スケジュール優先要求操作で指定された優先イベントおよび自スケジューラ端末2のユーザに付与されたユーザIDの指定を伴うスケジュール優先要求を送信する(S314)。
【0111】
一方、スケジュール処理部207は、マンマシンインターフェース部201を介してユーザから参加時間指定操作を受け付けると(S313で「参加時間指定操作」)、参加時間調整要求送信部205に、スケジュール登録要求により特定される新規イベントおよび重複スケジュール情報により特定される先行登録イベント各々についてこの参加時間指定操作で指定された参加時間を通知して参加時間調整要求の送信を指示する。これを受けて、参加時間調整要求送信部205は、ネットワークインターフェース部200を介してスケジュール管理サーバ1に、スケジュール登録要求により特定される新規イベントおよび重複スケジュール情報により特定される先行登録イベント各々の参加時間と、自スケジューラ端末2のユーザに付与されたユーザIDとの指定を伴う参加時間調整要求を送信する(S315)。
【0112】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0113】
本実施の形態において、スケジュール管理サーバ1は、新規スケジュール情報に対して重複スケジュール情報が存在する場合、両スケジュール情報に含まれている主催者の職位に応じて定まる優先度を比較して、新規スケジュール情報の優先度の方が高いならば、重複スケジュール情報に含まれている参加者から、新規スケジュール情報にも含まれる重複参加者を除外し、重複スケジュール情報の優先度の方が高いならば、新規スケジュール情報に含まれている参加者から、重複スケジュール情報にも含まれる重複参加者を除外する。したがって、本実施の形態によれば、新規イベントのスケジュールを新規登録する場合に、その優先度をユーザが決定しなくても、より職位の高いユーザが主催するイベントが優先されるように参加者のスケジュールを調整することができる。
【0114】
また、本実施の形態において、スケジュール管理サーバ1は、新規イベントのスケジュール情報を新規登録した場合に、このスケジュール情報に含まれている参加者各々のスケジューラ端末2にスケジュール登録通知を送信するので、スケジュール登録要求送信元のユーザは、新規イベントの参加者各々にこのイベントの開催予定を自ら知らせる必要がなく、利便性が向上する。
【0115】
また、本実施の形態において、スケジュール管理サーバ1は、重複スケジュール情報が更新された場合に、この重複スケジュール情報に含まれる参加者から除外されたユーザのスケジューラ端末2にスケジュール削除通知を送信するので、先行登録イベントの参加者から強制的に除外されたユーザは、その事実を知ることができ、利便性が向上する。
【0116】
また、本実施の形態において、スケジュール管理サーバ1は、新規スケジュール情報および重複スケジュール情報に優劣がない場合、新規スケジュール情報および重複スケジュール情報の両方に重複して含まれている参加者のスケジューラ端末2にスケジュール重複通知を送信して、新規スケジュール情報により特定される新規イベントおよび重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントのいずれを優先するかをこの参加者に選択させる。したがって、新規スケジュール情報および重複スケジュール情報の優劣がつかない場合でも、これらのスケジュール情報により特定されるイベントのいずれか一方に参加するようにユーザのスケジュールを調整することができ、利便性が向上する。
【0117】
また、本実施の形態において、スケジューラ端末2は、スケジュール管理サーバ1からスケジュール重複通知を受信した場合に、これを表示して、ユーザから、新規スケジュール情報により特定される新規イベントおよび重複スケジュール情報により特定される先行登録イベントのいずれを優先するかを選択させるスケジュール優先要求操作、あるいは、両スケジュール情報により特定されるイベントそれぞれの互いに重複しない参加時間の指定を伴う参加時間指定操作を受け付ける。そして、優先イベントの指定を伴うスケジュール優先要求あるいは各イベントの参加時間の指定を伴う参加時間調整要求をスケジュール管理サーバ1に送信する。スケジュール管理サーバ1は、スケジューラ端末2からスケジュール優先要求を受信した場合には、このスケジューラ端末2のユーザが、このスケジュール優先要求で指定されているイベントを優先するように両イベントのスケジュールを調整し、参加時間調整要求を受信した場合には、このスケジューラ端末2のユーザが、両イベントに、この参加時間調整要求で指定されているそれぞれの参加時間で参加するように両イベントのスケジュールを調整する。したがって、本実施の形態によれば、イベントのスケジュールをより柔軟に調整することが可能となる。
【0118】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0119】
例えば、上記の実施の形態では、新規スケジュール情報に対して重複スケジュール情報が存在する場合、両スケジュール情報に含まれている主催者の職位に応じて定まる優先度を比較して両スケジュール情報を調整している。しかし、本発明はこれに限定されない。両スケジュール情報に含まれている参加者の職位のうち最も高い職位に応じて定まる優先度を比較して両スケジュール情報を調整してもよい。
【符号の説明】
【0120】
1:スケジュール管理サーバ 2、2-1~2-n:スケジューラ端末
3:ネットワーク 100:ネットワークインターフェース部
101:スケジュール記憶部 102:ユーザ情報記憶部
103:各種要求受信部 104:空き状況通知部
105:スケジュール登録通知部 106:スケジュール削除通知部
107:スケジュール更新通知部 108:スケジュール重複通知部
109:重複スケジュール情報検索部 110:イベント優先判定部
111:スケジュール記憶制御部 200:ネットワークインターフェース部
201:マンマシンインターフェース部 202:空き状況確認要求送信部
203:スケジュール登録要求送信部 204:スケジュール優先要求送信部
205:参加時間調整要求送信部 206:各種通知受信部
207:スケジュール処理部