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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074006
(43)【公開日】2023-05-26
(54)【発明の名称】不揮発性メモリ装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 12/02 20060101AFI20230519BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20230519BHJP
   G06F 11/16 20060101ALI20230519BHJP
   G06F 3/06 20060101ALI20230519BHJP
【FI】
G06F12/02 570A
G06F12/00 597U
G06F11/16 612
G06F3/06 306K
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183164
(22)【出願日】2022-11-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0157943
(32)【優先日】2021-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0049548
(32)【優先日】2022-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】18/053919
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】沈 炯▲ぎょ▼
(72)【発明者】
【氏名】朴 商秀
【テーマコード(参考)】
5B034
5B160
【Fターム(参考)】
5B034BB02
5B034CC02
5B160AA08
5B160AB25
(57)【要約】
【課題】向上された性能及び向上された可用容量を有する不揮発性メモリ装置及びその動作方法を提供すること。
【解決手段】本発明によると、不揮発性メモリ装置は、第1及び第2プレーンと、外部コントローラから第1プレーンの複数のメモリブロックのうち第1メモリブロックに対応する第1入力アドレスを受信し、第1入力アドレス及び不良ブロック情報に基づいて置換アドレスを出力するように構成されるアドレス置換回路と、置換アドレスに基づいて、第2プレーンの複数のメモリブロックのうち置換アドレスに対応する第2メモリブロックと連結されるワードラインを制御するように構成されるアドレスデコーダと、を含むが、第1プレーンの第1メモリブロックは不良ブロックである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2プレーンであって、それぞれが複数のメモリブロックを含む第1及び第2プレーンと、
外部コントローラから前記第1プレーンの前記複数のメモリブロックのうち第1メモリブロックに対応する第1入力アドレスを受信し、前記第1入力アドレス及び不良ブロック情報に基づいて置換アドレスを出力するように構成されるアドレス置換回路と、
前記置換アドレスに基づいて、前記第2プレーンの前記複数のメモリブロックのうち前記置換アドレスに対応する第2メモリブロックと連結されるワードラインを制御するように構成されるアドレスデコーダと、を含むが、
前記第1プレーンの前記第1メモリブロックは不良ブロックである、不揮発性メモリ装置。
【請求項2】
前記アドレス置換回路は、前記外部コントローラから前記第1プレーンの前記複数のメモリブロックのうち第3メモリブロックに対応する第2入力アドレスを受信し、前記第2入力アドレス及び不良ブロック情報に基づいて前記第2入力アドレスを出力するように更に構成され、
前記アドレスデコーダは、前記アドレス置換回路から出力される前記第2入力アドレスに基づいて、前記第1プレーンの前記第3メモリブロックと連結されるワードラインを制御するように更に構成され、
前記第3メモリブロックは正常ブロックである、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項3】
前記第1メモリブロックは、前記外部コントローラによって使用されるファームウェアコードを保存するように構成される、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項4】
前記第1プレーンに含まれる前記複数のメモリブロックに対する第1不良ブロックの割合は、前記第2プレーンに含まれる前記複数のメモリブロックに対する第2不良ブロックの割合より高い、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項5】
前記第2メモリブロックは、前記第2プレーンの前記複数のメモリブロックのうちスペアブロックであり、
前記スペアブロックは、前記外部コントローラによって管理されないメモリブロックである、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項6】
前記第1プレーンの前記複数のメモリブロックのうち可用のスペアブロックに対する第1割合は、前記第2プレーンの前記複数のメモリブロックのうち可用のスペアブロックに対する第2割合より低い、請求項5に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項7】
前記第2メモリブロックは、前記第2プレーンの前記複数のメモリブロックに含まれる複数の正常ブロックのうち一つであり、前記第2メモリブロックは、無効ブロックと処理される、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項8】
前記不良ブロック情報は、前記第1及び第2プレーンそれぞれの前記複数のメモリブロックのうち前記不揮発性メモリ装置の初期不良に含まれる不良ブロックの情報含む、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項9】
前記第1プレーンの前記第1メモリブロックは、前記第1及び第2プレーンによって形成されるスーパーブロックに含まれない、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項10】
前記第1プレーンに含まれる前記複数のメモリブロックは、複数の第1ビットラインを共有するように構成され、
前記第2プレーンに含まれる前記複数のメモリブロックは、複数の第2ビットラインを共有するように構成される、請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項11】
前記複数の第1ビットラインを介して連結される第1ページバッファと、
前記複数の第2ビットラインを介して連結される第2ページバッファと、を更に含む、請求項10に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項12】
第1及び第2プレーンを含む不揮発性メモリ装置の動作方法において、
外部コントローラから前記第1プレーンの複数のメモリブロックのうち不良ブロックである第1メモリブロックに対応する第1入力アドレスを受信するステップと、
前記第2プレーンの複数のメモリブロックのうち第2メモリブロックに対する動作を行うステップと、を含む、動作方法。
【請求項13】
前記第2プレーンの複数のメモリブロックのうち第2メモリブロックに対する動作を行うステップは、
前記第1入力アドレス及び不良ブロック情報に基づいて、前記第1メモリブロックが不良ブロックであるのかを判別し、前記第1メモリブロックが前記不良ブロックであれば、前記第2メモリブロックに対応する置換アドレスを生成するステップと、
前記置換アドレスに基づいて前記第2メモリブロックに対する動作を行うステップと、を含む、請求項12に記載の動作方法。
【請求項14】
外部コントローラから前記第1プレーンの複数のメモリブロックのうち正常ブロックである第2メモリブロックに対応する第2入力アドレスを受信するステップと、
前記第1プレーンの前記第2メモリブロックに対する動作を行うステップと、を含む、請求項12に記載の動作方法。
【請求項15】
前記第1メモリブロックは、前記外部コントローラによって使用されるファームウェアコードを保存する、請求項12に記載の動作方法。
【請求項16】
前記第1プレーンに含まれる前記複数のメモリブロックは、複数の第1ビットラインを共有するように構成され、
前記第2プレーンに含まれる前記複数のメモリブロックは、複数の第2ビットラインを共有するように構成される、請求項12に記載の動作方法。
【請求項17】
前記第1プレーンに含まれる前記複数のメモリブロックに対する第1不良ブロックの割合は、前記第2プレーンに含まれる前記複数のメモリブロックに対する第2不良ブロックの割合より高い、請求項12に記載の動作方法。
【請求項18】
不良ブロック情報は、前記不揮発性メモリ装置の製造過程で決定され、前記不揮発性メモリ装置の動作中に前記外部コントローラによって更新される、請求項12に記載の動作方法。
【請求項19】
複数の第1ビットラインを介して連結される複数の第1メモリブロックを含む第1プレーンと、
複数の第2ビットラインを介して連結される複数の第2メモリブロックを含む第2プレーンと、
制御ロジック回路と、を含み、
第1動作情報を保存するように構成される第1専用メインブロックは、前記複数の第1メモリブロックに含まれ、
第2動作情報を保存するように構成される第2専用メインブロックは、前記複数の第2メモリブロックに含まれ、
前記第1専用メインブロックの写本である第1専用複製ブロック及び前記第2専用メインブロックの写本である第2専用複製ブロックは、前記複数の第2メモリブロックに含まれ、
前記制御ロジック回路は、前記第1動作情報及び前記第2動作情報に基づいて初期化動作を行うように構成される、不揮発性メモリ装置。
【請求項20】
前記制御ロジック回路は、前記第1専用メインブロックに保存された前記第1動作情報及び前記第2専用メインブロックに保存された前記第2動作情報に基づいて前記初期化動作を行い、前記初期化動作に失敗したら、前記第1及び第2専用複製ブロックに保存された情報に基づいて前記初期化動作を行うように更に構成される、請求項19に記載の不揮発性メモリ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体メモリに関し、より詳しくは、不揮発性メモリ装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリはSRAM、DRAMのように電源供給が遮断されたら保存(記憶)していたデータが消滅する揮発性メモリ装置と、フラッシュメモリ装置、PRAM、MRAM、RRAM、FRAMのように電源供給が遮断されても保存していたデータを維持する不揮発性メモリ装置に区分される。
【0003】
フラッシュメモリは大容量の保存(記憶)媒体として広く使用されている。フラッシュメモリの製造過程またはフラッシュメモリの駆動中に、多様な要因による不良または不良ブロックが発生することがある。このような不良ブロックは正常にデータを保存することができないため、フラッシュメモリの正常な動作のためには不良ブロックを処理するか、または他のメモリブロックに置換するための多様な動作が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,154,782号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、向上された性能及び向上された可用容量を有する不揮発性メモリ装置及びその動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例によると、不揮発性メモリ装置は、第1及び第2プレーンであって、それぞれが複数のメモリブロックを含む第1及び第2プレーンと、前記外部コントローラから前記第1プレーンの前記複数のメモリブロックのうち第1メモリブロックに対応する第1入力アドレスを受信し、前記第1入力アドレス及び不良ブロック情報に基づいて置換アドレスを出力するように構成されるアドレス置換回路と、前記置換アドレスに基づいて、前記第2プレーンの前記複数のメモリブロックのうち前記置換アドレスに対応する第2メモリブロックと連結されるワードラインを制御するように構成されるアドレスデコーダと、を含むが、前記第1プレーンの前記第1メモリブロックは不良ブロックである。
【0007】
本発明の一実施例によると、第1及び第2プレーンを含む不揮発性メモリ装置の動作方法は、外部コントローラから前記第1プレーンの複数のメモリブロックのうち不良ブロックである第1メモリブロックに対応する第1入力アドレスを受信するステップと、前記第2プレーンの複数のメモリブロックのうち第2メモリブロックに対する動作を行うステップと、を含む。
【0008】
本発明の一実施例によると、複数の第1ビットラインを介して連結される複数の第1メモリブロックを含む第1プレーンと、複数の第2ビットラインを介して連結される複数の第2メモリブロックを含む第2プレーンと、制御ロジック回路と、を含み、第1動作情報を保存するように構成される第1専用メインブロックは、前記複数の第1メモリブロックに含まれ、第2動作情報を保存するように構成される第2専用メインブロックは、前記複数の第2メモリブロックに含まれ、前記第1専用メインブロックの写本である第1専用複製ブロック及び前記第2専用メインブロックの写本である第2専用複製ブロックは、前記複数の第2メモリブロックに含まれ、前記制御ロジック回路は、前記第1動作情報及び前記第2動作情報に基づいて初期化動作を行うように構成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、不揮発性メモリは複数のプレーンを含み、複数のプレーンのそれぞれは複数のメモリブロックを含む。複数のメモリブロックのうち不良ブロックが発生したら、不良ブロックが含まれたプレーンと他のプレーンのメモリブロックのうち一つに不良ブロックが置換される。それによって、各プレーンの不良ブロックの割合が異なる場合であっても、不揮発性メモリの可用容量が向上される。よって、向上された性能及び向上された可用容量を有する不揮発性メモリ装置及びその動作方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例による、ホスト-ストレージシステムを示すブロック図である。
図2図1の不揮発性メモリを示すブロック図である。
図3図2のメモリセルアレイに含まれるメモリブロックの一例を示す図である。
図4図2のメモリセルアレイのプレーン構造を示す図である。
図5図2のアドレス置換回路を示すブロック図である。
図6図5のアドレス置換回路の動作を説明するための図である。
図7図5のアドレス置換回路の動作を説明するための図である。
図8図5のアドレス置換回路を構成する方法を説明するための順序図である。
図9図8の順序図による動作を説明するための図である。
図10図5のアドレス置換回路を構成する方法を説明するための順序図である。
図11図10の順序図による動作を説明するための図である。
図12図2のアドレス置換回路を示すブロック図である。
図13図12のアドレス置換回路の動作を説明するための図である。
図14a】メモリブロックの置換による内部アドレスと物理アドレスとの間の対応関係の変化を説明するための図である。
図14b】メモリブロックの置換による内部アドレスと物理アドレスとの間の対応関係の変化を説明するための図である。
図14c】メモリブロックの置換による内部アドレスと物理アドレスとの間の対応関係の変化を説明するための図である。
図15図2の不揮発性メモリの動作を説明するための順序図である。
図16図15の順序図による動作を説明するための図である。
図17図15の順序図による動作を説明するための図である。
図18a図2の不揮発性メモリの動作を説明するための図である。
図18b図2の不揮発性メモリの動作を説明するための図である。
図19a図2の不揮発性メモリの動作を説明するための図である。
図19b図2の不揮発性メモリの動作を説明するための図である。
図20図1のストレージコントローラの動作を示す順序図である。
図21図1の不揮発性メモリの動作を示す順序図である。
図22】本開示の一実施例によるメモリ装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施し得る程度に、本発明の実施例を明確且つ詳細に記載する。
【0012】
図1は、本発明の実施例による、ホスト-ストレージシステムを示すブロック図である。図1を参照すると、ホスト-ストレージシステム10は、ホスト11とストレージ装置100とを含む。また、ストレージ装置100は、ストレージコントローラ110と不揮発性メモリ(NVM)120とを含む。また、本発明の一部の実施例によって、ホスト11は、ホストコントローラとホストメモリ120とを含む。ホストメモリ120は、ストレージ装置100に伝送されるデータ、或いはストレージ装置110から伝送されるデータを任意に保存するためのバッファメモリとして機能する。
【0013】
ストレージ装置100はホスト11からの要請によってデータを保存するための保存媒体を含む。一例として、ストレージ装置100は、SSD(Solid State Drive)、埋め込み(embedded)メモリ、及び着脱可能な外付け(external)メモリのうち少なくとも一つを含む。ストレージ装置100がSSDであれば、ストレージ装置100は、NVMe(non-volatile memory express)標準に従う装置である。ストレージ装置100が埋め込みまたは外付けメモリであれば、ストレージ装置100は、UFS(universal flash storage)或いはeMMC(embedded multi-media card)標準に従う装置である。ホスト11とストレージ装置100は、それぞれ採用された標準プロトコルによるパケットを生成し、それを伝送する。
【0014】
ストレージ装置100の不揮発性メモリ120がフラッシュメモリを含めば、前記フラッシュメモリは、2D NANDメモリアレイや3D(または垂直型、Vertical)NAND(VNAND)メモリアレイを含む。他の例として、ストレージ装置100は他の多様な種類の不揮発性メモリを含んでもよい。例えば、ストレージ装置100は、MRAM(Magnetic RAM)、スピントランスファートルクMRAM(Spin-Transfer Torgue MRAM)、Conductive bridging RAM(CBRAM)、FeRAM(Ferroelectric RAM)、PRAM(Phase RAM)、抵抗変化型メモリ(Resistive RAM)、及び他の多様な種類のメモリが適用される。
【0015】
一実施例によって、ホストコントローラ110とホストメモリ120は別途の半導体チップで具現化される。または、一部の実施例において、ホストコントローラ110とホストメモリ120は同じ半導体チップに集積されてもよい。一例として、ホストコントローラ110はアプリケーションプロセッサ(Application Processor)に備えられる多数のモジュールのうち一つであり、前記アプリケーションプロセッサはシステム・オン・チップ(System on Chip、SoC)で具現化される。また、ホストメモリ120は、前記アプリケーションプロセッサ内に備えられる埋め込みメモリであるか、または前記アプリケーションプロセッサの外部に配置される不揮発性メモリまたはメモリモジュールである。
【0016】
ホストコントローラ110は、ホストメモリ120のバッファ領域のデータ(例えば、記録データ)を不揮発性メモリ装置120に保存するか、不揮発性メモリ装置120のデータ(例えば、読み出しデータ)をバッファ領域に保存する動作を管理する。
【0017】
ストレージコントローラ110は、ホストインタフェース111と、メモリインタフェース120と、CPU(central processing unit)とを含む。また、ストレージコントローラ110は、フラシュ変換レイヤ(Flash Translation Layer;FTL)114と、パケットマネージャ115と、バッファメモリ116と、ECC(error correction code)117エンジンと、AES(advanced encryption standard)エンジン118とを更に含む。ストレージコントローラ110は、フラッシュ変換レイヤ(FTL)114がローディングされるワーキングメモリ(図示せず)を更に含み、CPU113がフラッシュ変換レイヤを実行することで不揮発性メモリ装置120に対するデータの記録及び読み出し動作が制御される。
【0018】
ホストインタフェース111は、ホスト11とパケット(packet)を送受信する。ホスト11からホストインタフェース111に伝送されるパケットはコマンド(command)或いは不揮発性メモリ装置120に記録されるデータなどを含むが、ホストインタフェース111からホスト11に伝送されるパケットはコマンドに対する応答(response)或いは不揮発性メモリ装置120から読み出されたデータなどを含む。メモリインタフェース112は、不揮発性メモリ装置120に記録されるデータを不揮発性メモリ装置120に送信するか、不揮発性メモリ装置120から読み出されたデータを受信する。このようなメモリインタフェース112は、トグル(Toggle)或いはオンファイ(Open NAND Flash Interface;ONFI)のような標準規約を遵守するように具現化される。
【0019】
例えば、メモリインタフェース回路112は、不揮発性メモリ装置120にコマンドCMD、アドレスADDR、及び制御信号CTRLを伝送し、データを含むデータ信号DQ及びデータストローブ信号DQSを不揮発性メモリ装置120と交換する。
【0020】
フラッシュ変換レイヤ114は、アドレスマッピング(address mapping)、ウェア-レベリング(wear-leveling)、ガベージコレクション(garbage collection)のような様々な機能を行う。アドレスマッピング動作は、ホスト11から受信した論理アドレス(logical address)を、不揮発性メモリ装置120内にデータを実際に保存するのに使用される物理アドレス(physical address)に変える動作である。ウェア-レベリングは、不揮発性メモリ装置120内のブロック(block)が均一に使用されるように特定ブロックの過度な劣化を防止するための技術であって、一実施例において、物理ブロックの消去カウントをバランシングするファームウェア技術によって具現化される。ガベージコレクションは、ブロックの有効データを新しいブロックにコピーした後、従来のブロックを消去(erase)する方式によって不揮発性メモリ装置120内で使用可能な容量を確保するための技術である。
【0021】
パケットマネージャ115は、ホスト11と協議されたインタフェースのプロトコルによるパケットを生成するか、ホスト11から受信されたパケットから各種情報をパージングする。また、バッファメモリ116は、不揮発性メモリ装置120に記録されるデータ或いは不揮発性メモリ装置120から読み出されるデータを臨時に保存する。バッファメモリ116はストレージコントローラ110内に備えられる構成であるが、ストレージコントローラ110の外部に配置されてもかまわない。
【0022】
ECCエンジン117は、不揮発性メモリ装置120から読み出される読み出しデータに対するエラーの検出及び訂正機能を行う。より詳しくは、ECCエンジン117は、不揮発性メモリ装置120に記入される記入データに対してパリティビット(parity bit)を生成するが、このように生成されたパリティビットは、記入データと共に不揮発性メモリ装置120内に保存される。不揮発性メモリ装置120からデータを読み出す際、ECCエンジン117は、読み出しデータと共に不揮発性メモリ装置120から読み出されるパリティビットを利用して読み出しデータのエラーを訂正し、エラーが訂正された読み出しデータを出力する。
【0023】
ABSエンジン118は、ストレージコントローラ110に入力されるデータに対する暗号化(encryption)動作と復号化(decryption)動作のうち少なくとも一つを、対称鍵アルゴリズム(symmetric-key algorithm)を利用して行う。
【0024】
図2は、図1の不揮発性メモリを示すブロック図である。図1及び図2を参照すると、不揮発性メモリ装置120は、メモリセルアレイ121と、アドレスデコーダ122と、制御ロジック及び電圧発生回路123(以下、「制御ロジック回路」と称する)と、ページバッファ回路124と、入出力回路125と、アドレス置換回路126とを含む。
【0025】
メモリセルアレイ121は複数のメモリブロックを含む。複数のメモリブロックのそれぞれは複数のセルストリングを含むが、複数のセルストリングのそれぞれは複数のビットラインBLと連結される。複数のセルストリングのそれぞれは複数のセルトランジスタを含むが、複数のセルトランジスタは、ストリング選択ラインSSL、ワードラインWL、及び接地選択ラインGSLと連結される。メモリブロックの構造は、図3を参照してより詳細に説明する。
【0026】
アドレスデコーダ122は、ストリング選択ラインSSL、ワードラインWL、及び接地選択ラインGSLを介してメモリセルアレイ121と連結される。アドレスデコーダ122は、ストレージコントローラ110から受信されたアドレスADDRをデコーディングし、デコーディングの結果に基づいて、ストリング選択ラインSSL、ワードラインWL、及び接地選択ラインGSLの電圧を制御する。
【0027】
制御ロジック回路123は、ストレージコントローラ110から受信されたコマンドCMD及び制御信号CTRLに応答して、不揮発性メモリ装置120の多様な構成要素を制御する。制御ロジック回路123は、不揮発性メモリ装置120が動作するのに必要な多様な動作電圧を生成する。例えば、多様な動作電圧は、複数のプログラム電圧、複数の検証電圧、複数のパス電圧、複数の読み込み電圧、複数の消去電圧、複数の消去検証電圧のような多様な電圧を含む。
【0028】
ページバッファ回路124は、複数のビットラインBLを介してメモリセルアレイ121と連結される。ページバッファ回路124は、データラインDLを介して入出力回路125からデータDATAを受信し、受信されたデータDATAに基づいて複数のビットラインBLの電圧を制御する。またはページバッファ回路124は、複数のビットラインBLの電圧変化を感知してメモリセルアレイ121に保存されたデータを読み込み、読み込んだデータを入出力回路125に提供する。
【0029】
入出力回路125は、ストレージコントローラ125とデータDATAを交換する。一実施例において、入出力回路125は、データ信号DQ及びデータストローブ信号DQSを利用して、ストレージコントローラ125とデータDATAを交換する。
【0030】
アドレス置換回路126は、ストレージコントローラ110から受信されたアドレスADDRをメモリセルアレイ121に含まれたメモリブロックの実際の物理アドレスに置換するように構成される。例えば、ストレージコントローラ110から受信されたアドレスADDRは、フラッシュ変換レイヤFTLによって管理される物理アドレスである。しかし、この物理アドレスは、不揮発性メモリ装置120のメモリブロックの実際の物理アドレスとは異なり得る。これは、不揮発性メモリ装置120の初期不良(例えば、Factory bad block)に対して不揮発性メモリ装置120内部的に不良ブロックが他の正常ブロックまたはスペアブロックにリマッピングされるためである。この場合、不良ブロックに対応するアドレスに対して、リマッピングされたメモリブロックに対応するアドレスへの置換が必要である。アドレス置換回路126は、ストレージコントローラ126から入力されたアドレスADDRを不良ブロック情報INF_BBと比較し、比較結果によって入力されたアドレスADDRを出力するかまたはリマッピングされたアドレスADDR_rpを出力する。
【0031】
以下では説明の便宜上、ストレージコントローラ110から受信されたアドレスADDRは「入力アドレス(input address)」と称し、アドレス置換回路126から出力されたアドレスADDR_rpは「置換アドレス(replaced address)」と称する。一実施例において、置換アドレスADDR_rpは、不良ブロック情報INF_BBとの比較によって入力アドレスADDRと同じであるかまたは異なり得る。
【0032】
一実施例において、置換アドレスADDR_rpとはメモリセルアレイ121のメモリブロックの実際のアドレスまたは物理アドレスを指し、アドレスデコーダ122は、アドレス置換回路126から出力された置換アドレスADDR_rpをデコーディングして、ストリング選択ラインSSL、ワードラインWL、及び接地選択ラインGSLの電圧を制御する。つまり、アドレス置換回路126を介して入力アドレスADDRが置換アドレスADDR_rpに置換されるが、この場合、置換アドレスADDR_rpに対応するメモリブロックに対する動作が行われる。
【0033】
図3は、図2のメモリセルアレイに含まれるメモリブロックの一例を示す図である。一実施例において、図3を参照して3次元構造のメモリブロックが説明されるが、本発明の範囲はこれに限らない。本発明によるメモリブロックは2次元構造のメモリブロックの構造を有してもよい。一実施例において、図3に示したメモリブロックは不揮発性メモリ装置120の物理的消去単位である。しかし、本発明の範囲はこれに限らず、消去単位は、ページ単位、ワードライン単位、サブブロック単位などに変形されてもよい。
【0034】
図2及び図3を参照すると、メモリブロックBLKは、複数のセルストリングCS11、CS12、CS21、CS22を含む。複数のセルストリングCS11、CS12、CS21、CS22は行方向(row direction)及び列方向(column direction)に沿って配置されて行及び列を形成する。
【0035】
複数のセルストリングCS11、CS12、CS21、CS22のそれぞれは、複数のセルトランジスタを含む。例えば、複数のセルストリングCS11、CS12、CS21、CS22のそれぞれは、選択トランジスタSSTa、SSTbと、複数のメモリセルMC1~MC8と、接地選択トランジスタGSTa、GSTbと、ダミーメモリセルDMC1、DMC2とを含む。一実施例において、複数のセルストリングCS11、CS12、CS21、CS22に含まれる複数のセルトランジスタのそれぞれは、電荷トラップ型フラッシュ(CTF;charge trap flash)メモリセルである。
【0036】
複数のメモリセルMC1~MC8は、直列連結され、行方向及び列方向によって形成される平面と垂直な方向である高さ方向(height direction)に積層される。ストリング選択トランジスタSSTa、SSTbは直列連結されるが、直列連結されるストリング選択トランジスタSSTa、SSTbは複数のメモリセルMC1~MC8とビットラインBLとの間に提供される。接地選択トランジスタGSTa、GSTbは直列連結されるが、直列連結される接地選択トランジスタGSTa、GSTbは複数のメモリセルMC1~MC8と共通ソースラインCSLとの間に提供される。
【0037】
一実施例において、複数のメモリセルMC1~MC8と接地選択トランジスタGSTa、GSTbとの間に第1ダミーメモリセルDMC1が提供される。一実施例において、複数のメモリセルMC1~MC8とストリング選択トランジスタSSTa、SSTbとの間に第2ダミーメモリセルDMC2が提供される。
【0038】
セルストリングCS11、CS12、CS21、CS22の接地選択トランジスタGSTa、GSTbは、接地選択ラインGSLに共通に連結される。一実施例において、同じ行の接地選択トランジスタは同じ接地選択ラインに連結され、他の行の接地選択トランジスタは他の接地選択ラインに連結される。例えば、第1行のセルストリングCS11、CS12の第1接地選択トランジスタGSTaは第1接地選択ラインに連結され、第2行のセルストリングCS21、CS22の第1接地選択トランジスタGSTaは第2接地選択ラインに連結される。
【0039】
一実施例において、図示していないが、基板(図示せず)から同じ高さに提供される接地選択トランジスタは同じ接地選択ラインに連結され、他の高さに提供される接地選択トランジスタは他の接地選択ラインに連結される。
【0040】
基板または接地選択トランジスタGSTa、GSTbから同じ高さのメモリセルは同じワードラインに共通に連結され、互いに異なる高さのメモリセルは互いに異なるワードラインに連結される。例えば、セルストリングCS11、CS12、CS21、CS22の第1乃至第8メモリセルMC8は、第1乃至第8ワードラインWL1~WL8にそれぞれ共通に連結される。
【0041】
同じ高さの第1ストリング選択トランジスタSSTaのうち同じ行のストリング選択トランジスタは同じストリング選択ラインと連結され、他の行のストリング選択トランジスタは他のストリング選択ラインと連結される。例えば、第1行のセルストリングCS11、CS12の第1ストリング選択トランジスタSSTaはストリングラインSSL1aに共通に連結され、第2行のセルストリングCS21、CS22の第1ストリング選択トランジスタSSTaはストリング選択ラインに連結SSL1aに共通に連結される。
【0042】
同じく、同じ高さの第2ストリング選択トランジスタSSTbのうち同じ行のストリング選択トランジスタは同じストリング選択ラインと連結され、他の行のストリング選択トランジスタは他のストリング選択ラインと連結される。例えば、第1行のセルストリングCS11、CS12の第2ストリング選択トランジスタSSTbはストリングラインSSL1bに共通に連結され、第2行のセルストリングCS21、CS22の第2ストリング選択トランジスタSSTbはストリング選択ラインに連結SSL2bに共通に連結される。
【0043】
一実施例において、同じ高さのダミーメモリセルは同じダミーワードラインと連結され、他の高さのダミーメモリセルは他のダミーワードラインと連結される。例えば、第1ダミーメモリセルDMC1は第1ダミーワードラインDWL1と連結され、第2ダミーメモリセルDMC2は第2ダミーワードラインDWL2と連結される。
【0044】
一実施例において、図3に示したメモリブロックBLKは一部の例示であり、セルストリングの個数は増加または減少し得るが、セルストリングの個数によってセルストリングが構成する行及び列の個数は増加または減少する。また、メモリブロックBLKのセルトランジスタ(GST、MC、DMC、SSTなど)の個数はそれぞれ増加または減少されるが、セルトランジスタの個数によってメモリブロックBLKの高さが増加または減少する。また、セルトランジスタの個数によってセルトランジスタと連結されるライン(GSL、WL、DWL、SSLなど)の個数が増加または減少する。
【0045】
図4は、図2のメモリセルアレイのプレーン構造を示す図である。以下、本発明の実施例を容易に説明するために、不揮発性メモリ装置120のメモリセルアレイ121は、第1及び第2プレーンPL1、PL2を含む2プレーン構造(two-plane structure)であると説明される。しかし、本発明の範囲はこれに限らず、不揮発性メモリ装置120に含まれるプレーンの個数は多様に可変されてもよい。
【0046】
図2乃至図4を参照すると、不揮発性メモリ装置120のメモリセルアレイ121は、第1及び第2プレーンPL1、PL2を含む。第1プレーンPL1は複数のメモリブロックBLK10~BLK19を含み、第2プレーンPL2は複数のメモリブロックBLK20~BLK29を含む。複数のメモリブロックBLK10~BLK19、BLK20~BLK29のそれぞれは、図3を参照して説明されたメモリブロックBLKと同じまたは類似した構造を有する。
【0047】
第1プレーンPL1に含まれる複数のメモリブロックBLK10~BLK19は、複数の第1ビットラインBL1を介してページバッファ回路124の第1ページバッファPB1と連結され、第2プレーンPL2に含まれる複数のメモリブロックBLK20~BLK29は、複数の第2ビットラインBL2を介してページバッファ回路124の第2ページバッファPB2と連結される。つまり、同じプレーンに含まれる複数のメモリブロックは同じビットラインを互いに共有する。
【0048】
図5は、図2のアドレス置換回路を示すブロック図である。図2及び図5を参照すると、アドレス置換回路126は、比較器126aとアドレステーブル126bとを含む。
【0049】
比較器126aは、ストレージコントローラ110から受信されたアドレス、例えば、入力アドレスADDR_inputを不良ブロック情報INF_BBと比較する。一実施例において、不良ブロック情報INF_BBは、メモリセルアレイ121に含まれる複数のメモリブロックのうち不良ブロックに対応するアドレス情報を含む。一実施例において、不良ブロック情報INF_BBは、複数のメモリブロックの初期不良(つまり、Factory bad block)に含まれる不良ブロック情報を含み、不揮発性メモリ装置120の製造過程またはテスト過程で設定される。
【0050】
比較器126aの比較結果によって、入力アドレスADDR_inputが不良ブロック情報INF_BBとマッチングしない場合(つまり、入力アドレスADDR_inputが不良ブロック情報INF_BBに含まれない場合)、これは入力アドレスADDR_inputに対応するメモリブロックは不良ブロックではないことを意味し、入力アドレスADDR_inputは別途の置換または変換なしにそのまま出力される。
【0051】
比較器126aの比較結果によって、入力アドレスADDR_inputが不良ブロック情報INF_BBにマッチングする場合(つまり、入力アドレスADDR_inputが不良ブロック情報INF_BBに含まれる場合)、これは入力アドレスADDR_inputに対応するメモリブロックが不良ブロックであることを意味し、入力アドレスADDR_inputは、アドレステーブル126bによって置換アドレスADDR_rpに置換または変換されて出力される。
【0052】
例えば、入力アドレスADDR_inputが第1メモリブロックを指し、第1メモリブロックが不良ブロックであると仮定する。この場合、入力アドレスADDR_inputに基づいて第1メモリブロックが選択されたら正常的な動作が行われない。よって、入力アドレスADDR_inputが正常ブロックである第2ブロックに対応するアドレスに変換されたら、不揮発性メモリ装置120は第2メモリブロックに対して動作を行うが、この場合は正常に動作することができる。アドレステーブル126bは、不良ブロックに対応する入力アドレスADDR_inputと正常ブロックである置換アドレスADDR_rpとの間の関係に関する情報を含む。一実施例において、アドレステーブル126bは不揮発性メモリ装置120の製造過程またはテスト過程で設定される。しかし、本発明の範囲はこれに限らず、アドレステーブル126bは不揮発性メモリ装置120の駆動中にストレージコントローラ110の制御によって更新されてもよい。
【0053】
以下、本発明の実施例を容易に説明するために、「不良ブロックが他の正常ブロックまたはスペアブロックに置換される。」という文句が使用される。これは、不良ブロックに対応する入力アドレスが受信されたら、不良ブロックの代わりに他の正常ブロックまたはスペアブロックに対する動作が行われるようにアドレスを置換または変換することを意味する。
【0054】
図6及び図7は、図5のアドレス置換回路の動作を説明するための図である。図1図4図5図6、及び図7を参照すると、不揮発性メモリ装置120のメモリセルアレイ121は第1及び第2プレーンPL1、PL2を含み、第1及び第2プレーンPL1、PL2はそれぞれ複数のメモリブロックBLK10~BLK19、BLK20~BLK29を含む。第1プレーンの複数のメモリブロックBLK10~BLK19は、第1ビットラインBL1を介して第1ページバッファPB1と連結され、第2プレーンPL2の複数のメモリブロックBLK20~BLK29は、複数第2ビットラインBL2を介して第2ページバッファPB2と連結される。
【0055】
一実施例において、図6に示したように、第1プレーンPL1の第12メモリブロックBLK12が不良ブロック(特に、初期不良)である。この場合、図5を参照して説明したように、不揮発性メモリ装置120の製造過程またはテスト過程で第12メモリブロックBLK12の初期不良が検出され、不良ブロックの第12メモリブロックBLK12が第1プレーンPL1の第19メモリブロックBLK19に置換される。この場合、第12メモリブロックBLK12に対応する物理アドレスが不良ブロック情報INF_BBに含まれ、第12メモリブロックBLK12に対応する物理アドレス及び第19メモリブロックBLK19に対応する物理アドレスの関係情報がアドレステーブル126bに保存される。
【0056】
次に、不揮発性メモリ装置120が正常に動作すれば、アドレス置換回路126は、図5を参照して説明された方法に基づいて置換アドレスADDR_rpを出力する。例えば、ストレージコントローラ110から受信された入力アドレスADDR_inputが不良ブロックである第12メモリブロックBLK12に対応すれば(例えば、ADDR12がストレージコントローラ110から入力されたら)、アドレス置換回路126は、第12メモリブロックBLK12の代わりに、置換されたメモリブロックである第19メモリブロックBLK19がアクセスされるように、第19メモリブロックBLK19に対応するADDR19のアドレスを出力する。この場合、不揮発性メモリ装置120は、第19メモリブロックBLK19に対するアクセスを行うことで正常に動作する。他の正常ブロック(例えば、BLK10、BLK11、BLK13~BLK18)に対するアドレス(例えば、ARRD10、ADDR11、ADD13~ADDR18)が入力アドレスADDR_inputとして受信されたら、アドレス置換回路126は、別途のアドレス置換または変換なしに受信された入力アドレスADDR_input(つまり、ARRD10、ADDR11、ADD13~ADDR18)を出力する。この場合、不揮発性メモリ装置120は、入力アドレスADDR_inputに対応するメモリブロックに対するアクセスを正常に行う。
【0057】
一実施例において、置換されたメモリブロックである第19メモリブロックBLK19は、ストレージコントローラ110によって管理されないかまたは識別されないスペアブロックである。この場合、第19メモリブロックBLK19に対応するADDR19のアドレスは、ストレージコントローラ110から入力アドレスADDR_inputとして受信されない。
【0058】
図6の実施例において、第1プレーンPL1に含まれた第12メモリブロックBLK12が不良ブロックであれば、第12メモリブロックBLK12は、同じプレーン、例えば、第1プレーンPL1に含まれる第19メモリブロックBLK19に置換される。言い換えれば、不良ブロックは、同じプレーンの他のメモリブロックまたはスペアブロックに置換される。しかし、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0059】
例えば、図7に示したように、第1プレーンPL1の第10及び第12メモリブロックBLK10、BLK12が不良ブロックであるとする。この場合、第12メモリブロックBLK12は、図6を参照した説明と類似して、同じプレーン、例えば、第1プレーンPL1の第19メモリブロック19に置換される。それに対し、第10メモリブロックBLK10は、他のプレーン、例えば、第2プレーンPL2の第29メモリブロック29に置換される。つまり、不良ブロックは、同じプレーンだけでなく、他のプレーンのメモリブロックに置換されてもよい。
【0060】
この場合、図7に示したように、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10に対応するADDR10のアドレスが入力アドレスADDR_inputとして受信されたら、アドレス置換回路126は、ADDR10の代わりに、置換されたメモリブロックである第29メモリブロックBLK29に対応するADDR29のアドレスを出力する。この場合、不揮発性メモリ装置120は、不良ブロックである第10メモリブロックBLK10の代わりに、第29メモリブロックBLK29に対するアクセスを行うことで正常に動作する。
【0061】
一実施例において、特定プレーンで発生した不良ブロックが同じプレーンのスペアブロックに置換できなければ、発生した不良ブロックは可用不可ブロック(unavailable block)と処理されるが、この場合、不揮発性メモリ装置120の全体的な可用容量が小さくなる。それに対し、図7に示したように、特定プレーンで発生した不良ブロックが同じプレーンのスペアブロックに置換できなければ、発生した不良ブロックが他のプレーンのスペアブロックまたは正常ブロックに置換されることで、不揮発性メモリ装置120の全体的な可用容量が維持される。
【0062】
一実施例において、第1プレーンPL1の不良ブロックである第19メモリブロックBLK10を他のプレーン、例えば、第2プレーンPL2の第29メモリブロックBLK29に置換することは多様な条件に基づいて決定される。例えば、多様な条件は、第1及び第2プレーンPL1、PL2の不良ブロックの発生割合、第1及び第2プレーンPL1、PL2のスペアブロックの割合、第1及び第2プレーンPL1、PL2の可用ブロックの割合、発生した不良ブロックの特性などの条件を含む。例えば、第1プレーンPL1の不良ブロックの発生割合が第2プレーンPL2の不良ブロックの発生割合より高ければ、第1プレーンPL1で発生した不良ブロックのうち少なくとも一部が、第2プレーンPL2のスペアブロックまたは正常ブロックに置換される。または、第1プレーンPL1のスペアブロックの割合が第2プレーンPL2のスペアブロックの割合または個数より大きければ、第1プレーンPL1で発生した不良ブロックのうち少なくとも一部が、第2プレーンPL2のスペアブロックまたは正常ブロックに置換される。または、第1プレーンPL1で発生した不良ブロックが特定情報を保存するように構成された専用ブロックであれば、第1プレーンPL1で発生した不良ブロックのうち少なくとも一部が、第2プレーンPL2のスペアブロックまたは正常ブロックに置換される。
【0063】
図8は、図5のアドレス置換回路を構成する方法を説明するための順序図である。一実施例において、図3の順序図による動作が不揮発性メモリ装置120の製造過程またはテスト過程で別途のテスト装置によって行われることでアドレス置換回路126が構成または設定されるが、アドレス置換回路126は、構成された状態によって入力アドレスを置換アドレスに置換または変換する。
【0064】
以下では説明の便宜上、第1プレーンPL1で不良ブロックBBが検出され、検出された不良ブロックBBが置換される実施例が説明される。しかし、本発明の範囲は、これに限らず、他のプレーンで検出された不良ブロックに対して類似した方式でブロック置換が行われてもよい。
【0065】
図2図4、及び図8を参照すると、ステップS110において、第1プレーンPL1の不良ブロックBBが検出される。例えば、不揮発性メモリ装置120の製造過程において、不揮発性メモリ装置120に対するテスト動作が行われるが、テスト動作によって不揮発性メモリ装置120に含まれるメモリ装置120のうち不良ブロックBBが検出される。
【0066】
ステップS120において、不良ブロックBBが検出された第1プレーンPL1のスペアブロックが十分であるのかを判別する。例えば、図6及び図7を参照して説明したように、第1及び第2プレーンPL1、PL2に含まれるメモリブロックBLK10~BLK19、BLK20~BLK29のうち一部のメモリブロック(例えば、BLK19、BLK29)はスペアブロックである。スペアブロックとは、他のメモリブロックと同じ構造を有するが、ストレージコントローラ110によって管理されないかまたは直接アクセスされないメモリブロックを指し、このブロックは、不良ブロックを代替するための用途で使用される。
【0067】
不良ブロックBBが検出された第1プレーンPL1のスペアブロックが十分であれば、ステップS131において、第1プレーンPL1の不良ブロックBBは、同じプレーン、例えば、第1プレーンPL1のスペアブロックに置換される。
【0068】
不良ブロックBBが検出された第1プレーンPL1のスペアブロックが十分ではなければ(例えば、第1プレーンPL1で検出された不良ブロックBBの個数がスペアブロックの個数より大きければ)、ステップS132において、第1プレーンPL1の不良ブロックBBは、他のプレーン、例えば、第2プレーンPL2にスペアブロックに置換される。
【0069】
ステップS140において、ステップS131及びステップS132の動作による置換情報に基づいてアドレス置換回路126が構成される。例えば、不良ブロックBBに関する情報が不良ブロック情報INF_BBとして保存され、ステップS131またはステップS132の置換情報に基づいてアドレステーブル126bが設定される。アドレス置換回路126は、構成された情報に基づいて図6及び図7を参照して説明されたように動作する。
【0070】
図9は、図8の順序図による動作を説明するための図である。図2図8、及び図9を参照すると、第1プレーンPL1は、複数のメモリブロックBLK10~BLK17及び複数のスペアブロックBLK_S10~BLK_S12を含み、第2プレーンPL2は、複数のメモリブロックBLK20~BLK27及び複数のスペアブロックBLK_S20~BLK_S22を含む。
【0071】
図9に示したように、第1プレーンPL1の複数のメモリブロックのうち、BLK10、BLK12、BLK13、及びBLK15のメモリブロックが不良ブロックBBであり、第2プレーンPL2の複数のメモリブロックのうちBLK22のメモリブロックが不良ブロックBBであると検出される。この場合、第1プレーンPL1のスペアブロックの個数は3つであるため、第1プレーンPL1の不良ブロックBLK10、BLK12、BLK13、BLK15のうち3つの不良ブロック(例えば、BLK12、BLK13、BLK15)は、第1プレーンPL1の3つのスペアブロック(BLK_S12、BLK_S11、BLK_S10)にそれぞれ置換される。この場合、第1プレーンPL1の全てのスペアブロックが使用されているため、第1プレーンPL1の残りの不良ブロック(例えば、BLK10)は、他のプレーン、例えば、第2プレーンPL2のスペアブロック(例えば、BLK_S20)に置換される。第2プレーンPL2の不良ブロックBLK22は、第2プレーンPL2のスペアブロック(例えば、BLK_S21)に置換される。
【0072】
第1及び第2プレーンPL1、PL2の不良ブロック(BLK10、BLK12、BLK13、BLK15)に関する情報は、不良ブロック情報INF_BBに保存または管理され、不良ブロックとスペアブロックとの間の対応関係は、アドレステーブル126bに保存または管理される。
【0073】
上述したように、不良ブロックが同じプレーンのスペアブロックにのみ置換される実施例において、第1プレーンPL1で発生した不良ブロックの個数が第1プレーンPL1のスペアブロックの個数より大きければ、第1プレーンPL1で発生した不良ブロックのうち少なくとも一部はスペアブロックに置換されない。それに対し、本発明の実施例によると、不良ブロックのうち少なくとも一部は、他のプレーンのスペアブロックまたは正常ブロックに置換される。この場合、不良ブロックの可用不可による不揮発性メモリ装置120の容量低下が防止される。
【0074】
図10は、図5のアドレス置換回路を構成する方法を説明するための順序図である。一実施例において、図10の順序図による動作が不揮発性メモリ装置120の製造過程またはテスト過程で別途のテスト装置によって行われることでアドレス置換回路126が構成または設定されるが、アドレス置換回路126は、構成された状態によって入力アドレスを置換アドレスに置換または変換する。
【0075】
以下では説明の便宜上、第1プレーンPL1で不良ブロックBBが検出され、検出された不良ブロックBBが置換される実施例が説明される。しかし、本発明の範囲は、これに限らず、他のプレーンで検出された不良ブロックに対して類似した方式でブロック置換が行われてもよい。
【0076】
ステップS210において、第1プレーンPL1の不良ブロックBBが検出される。ステップS210の動作は、図8のステップS110の動作と類似しているため、それに関する詳細な説明は省略する。
【0077】
ステップS220において、検出された不良ブロックBBが特定ブロックであるのかが判別(判定)される。例えば、不揮発性メモリ装置120は、初期化動作またはリセット動作において最適化した動作情報を必要とする。多様な動作情報は、物理的に指定された特定ブロックに保存される。以下の図11を参照してより詳細に説明されるように、特定ブロックに対しては単一プレーン動作のみが行われる。
【0078】
検出された不良ブロックBBが特定ブロックではなければ、ステップS231において、第1プレーンPL1の不良ブロックBBは、同じプレーン、例えば、第1プレーンPL1のスペアブロックに置換される。
【0079】
検出された不良ブロックBBが特定ブロックであれば、ステップS232において、第1プレーンPL1の不良ブロックBBは、他のプレーン、例えば、第2プレーンPL2のスペアブロックに置換される。
【0080】
ステップS240において、置換情報に基づいてアドレス置換回路126が構成される。ステップS240の動作は、図8のステップS140の動作と類似しているため、それに関する詳細な説明は省略する。
【0081】
図11は、図10の順序図による動作を説明するための図である。図2図10、及び図11を参照すると、第1プレーンPL1は、複数のメモリブロックBLK10~BLK17及び複数のスペアブロックBLK_S10~BLK_S12を含み、第2プレーンPL2は、複数のメモリブロックBLK20~BLK27及び複数のスペアブロックBLK_S20~BLK_S22を含む。
【0082】
図11に示したように、第1プレーンPL1の第10及び第12メモリブロックBLK10、BLK12が、不良ブロックであると検出される。この場合、不良ブロックBBである第12メモリブロックBLK12は、同じプレーン、例えば、第1プレーンPL1のスペアブロック(例えば、BLK_S10)に置換される。それに対し、第10メモリブロックBLK10は特定ブロックCである。例えば、第10メモリブロックBLK10は、ストレージ装置100のファームウェアまたはメタデータを保存するか、または不揮発性メモリ装置120の動作情報を保存するように構成される専用ブロックである。特定ブロックC(または専用ブロック)である第10メモリブロックBLK10が不良ブロックBBであれば、第10メモリブロックBLK10は、他のプレーン、例えば、第2プレーンPL2のスペアブロック(例えば、BLK_S20)に置換される。
【0083】
上述したように、特定ブロックが不良ブロックであれば、他のプレーンのスペアブロックに置換することで不揮発性メモリ装置120の可用容量が増加する。
【0084】
一実施例において、上述したように、不揮発性メモリ装置120は、第1及び第2プレーンPL1、PL2を含む。この場合、不揮発性メモリ装置120はマルチプレーン動作を行う。マルチプレーン動作とは、第1プレーンPL1に含まれるメモリブロックのうち一つに対する動作、及び第2プレーンPL2に含まれるメモリブロックのうち一つに対する動作が同時にまたは並列的に行われる動作を指す。つまり、マルチプレーン動作によって、2つのメモリブロックに対する動作が同時にまたは並列的に行われることで、不揮発性メモリ装置120の動作速度が向上される。
【0085】
この際、第1プレーンPL1の第12メモリブロックBLK12及び第2プレーンPL2の第22メモリブロックBLK22に対するマルチプレーン動作が行われる。この場合、第1プレーンPL1の第12メモリブロックBLK12は、不良ブロックBBであり、同じプレーン、例えば、第1プレーンPL1のスペアブロックBLK_S10に置換されているため、第1プレーンPL1のスペアブロックBLK_S10及び第2プレーンPL2の第22メモリブロックBLK22に対するマルチプレーン動作が正常に行われる。
【0086】
それに対し、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10及び第2プレーンPL2のメモリブロックのうち一つに対するマルチプレーン動作は行われない。これは、第10メモリブロックBLK10が第2プレーンPL2のスペアブロックBLK_S20に置換されているため、第2プレーンPL2の2つのメモリブロックに対する動作が行われるべきであるが、一つのプレーンに含まれた2つのメモリブロックに対する動作を同時に行うことができないためである。しかし、上述したように、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10は、特定ブロックCまたは専用ブロックである。不揮発性メモリ装置120またはストレージ装置100の動作において、特定ブロックCに対する動作は、マルチプレーン動作が行われず、単一プレーン動作でのみ行われる。つまり、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10に対する動作は単一プレーンの動作のみ行われるため、第10メモリブロックBLK10が他のプレーン、例えば、第2プレーンPL2のスペアブロックに置換されても、不揮発性メモリ装置120の性能低下は発生しない。
【0087】
一実施例において、特定ブロックCまたは専用ブロックは、ストレージ装置100のファームウェアコードまたはメタデータを保存するか、または不揮発性メモリ装置120の動作情報を保存するように構成される専用ブロックであると説明されたが、本発明の範囲はこれに限らない。例えば、特定ブロックCまたは専用ブロックは、不揮発性メモリ装置120でマルチプレーン動作に使用されない多様なメモリブロックを指してもよい。
【0088】
図12は、図2のアドレス置換回路を示すブロック図である。図2及び図12を参照すると、アドレス置換回路126-1は、比較器126a-1と、アドレステーブル126b-1と、I2P変換器(internal to physical converter)126c-1とを含む。
【0089】
一実施例において、ストレージコントローラ110から受信された入力アドレスADDR_inputは内部アドレス(internal address)であり、アドレス置換回路126-1から出力されるアドレスADDR_pは実際のメモリブロックの物理的位置を指す物理アドレスである。例えば、図1を参照して説明されたように、ストレージコントローラ110のフラッシュ変換レイヤ114は、ホスト11から受信された論理アドレスを不揮発性メモリ装置120の物理アドレスに変換するアドレスマッピングを行う。この際、フラッシュ変換レイヤ114によって変換された物理アドレスは、不揮発性メモリ装置120のアドレス置換回路126-1に入力される入力アドレスADDR_inputである。一実施例において、入力アドレスADDR_inputは、メモリブロックの実際アドレスと同じであってもよく、互いに異なってもよい。つまり、入力アドレスADDR_inputとはストレージコントローラ110のフラッシュ変換レイヤ114によって管理可能な不揮発性メモリ装置120のアドレスを指すが、それによって本明細書では、実施例の容易な説明のために、入力アドレスADDR_inputを内部アドレスと仮定する。
【0090】
比較器126a-1は、入力アドレスADDR_inputと不良ブロック情報INF_BBとを比較する。アドレステーブル126b-1は、比較器126a-1の比較結果によって、入力アドレスADDR_inputが不良ブロック情報INF_BBとマッチングしなければ、入力アドレスADDR_inputを置換アドレスADDR_rpに変換して出力する。
【0091】
入力アドレスADDR_input及び置換アドレスADDR_rpが内部アドレスであるという点を除いては、比較器126a-1及びアドレステーブル126b-1の機能及び動作は、図5を参照して説明された比較器126a及びアドレステーブル126bと類似しているため、それに関する詳細な説明は省略する。
【0092】
I2P変換器126c-1は、入力アドレスADDR_input及び置換アドレスADDR_rp、つまり、内部アドレスを対応する物理アドレスADDR_pに変換する。一実施例において、内部アドレスは、物理アドレスADDR_pと同じであるか異なり得る。
【0093】
図13は、図12のアドレス置換回路の動作を説明するための図である。図13を参照して、I2P変換器126c-1の動作を説明する。図2図4図12、及び図13を参照すると、第1プレーンPL1の複数のメモリブロックBLK10~BLK17に対して、それぞれ複数の内部アドレスADDR_i10~ADDR_i17及び複数の物理アドレスADDR_p10~ADDR_p17が割り当てられる。第2プレーンPL2の複数のメモリブロックBLK20~BLK27に対して、それぞれ複数の内部アドレスADDR_i20~ADDR_i27及び複数の物理アドレスADDR_p20~ADDR_p27が割り当てられる。
【0094】
複数の内部アドレスADDR_i10~ADDR_i17、ADDR_i20~ADDR_i27は、ストレージコントローラ110のフラッシュ変換レイヤ114によって複数のメモリブロックBLK10~BLK17、BLK20~BLK27をそれぞれ選択するためのアドレスであり、複数の物理アドレスADDR_p10~ADDR_p17、ADDR_p20~ADDR_p27は、複数のメモリブロックBLK10~BLK17、BLK20~BLK27を実際に選択するためのアドレスである。つまり、図13に示したように、内部アドレス及び物理アドレスの対応関係が設定されるが、以下の図14a乃至図14cを参照して説明される動作方法によって対応関係が変更されてもよく、この場合、ストレージコントローラ110から受信された内部アドレスに対応するメモリブロックと実際にアクセスされるメモリブロックが互いに異なり得る。
【0095】
図14a乃至図14cは、メモリブロックの置換による内部アドレスと物理アドレスとの間の対応関係の変化を説明するための図である。図14a乃至図14c参照すると、第1プレーンPL1の複数のメモリブロックBLK10~BLK17に対して、それぞれ複数の内部アドレスADDR_i10~ADDR_i17及び複数の物理アドレスADDR_p10~ADDR_p17が割り当てられる。第2プレーンPL2の複数のメモリブロックBLK20~BLK27に対して、それぞれ複数の内部アドレスADDR_i20~ADDR_i27及び複数の物理アドレスADDR_p20~ADDR_p27が割り当てられる。
【0096】
一実施例において、図14aに示したように、第12及び第2プレーンPL1、PL2のそれぞれに対し、不良ブロックを置換するために使用される自由スロットに対応する追加の内部アドレスADDR_i18、ADDR_i28が割り当てられる。一実施例において、追加の内部アドレスADDR_i18、ADDR_i28は、不揮発性メモリ装置120の内部で不良ブロックを置換するために使用され、ストレージコントローラ110のフラッシュ変換レイヤ114によって管理されない。つまり、ストレージコントローラ110のフラッシュ変換レイヤ114から出力された入力アドレス(つまり、内部アドレス)は、追加の内部アドレスADDR_i18、ADDR_i28に直接対応しない。
【0097】
説明の便宜上、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10が不良ブロックBBであると仮定する。この場合、図14bに示したように、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK1に対応する第10内部アドレスADDR_i10は、第18追加の内部アドレスADDR_i18に置換されるようにアドレステーブル126b-1が構成され、第18追加の内部アドレスADDR_i18は、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27の第27物理アドレスADDR_p27変換されるようにI2P変換器126c-1が構成される。
【0098】
この場合、第10内部アドレスADDR_i10が入力アドレスADDR_inputとして受信されたら、アドレス置換回路126-1は、第10内部アドレスADDR_i10の入力アドレスADDR_inputを第18追加の内部アドレスADDR_i18の置換アドレスADDR_rpに置換し、第18追加の内部アドレスADDR_i18に対応する第27物理アドレスADDR_p27を出力する。それによって、不揮発性メモリ装置120は、不良ブロックBBである第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10の代わりに、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27に対するアクセスを行う。
【0099】
または、図14cに示したように、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10に対応する第10物理アドレスADDR_p10が、第1プレーンPL1の第18追加の内部アドレスADDR_i18に対応し、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10に対応する第10内部アドレスADDR_i10が、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27に対応する第27物理アドレスADDR_p27に対応するように、I2P変換器126c-1が設定される。
【0100】
この場合、第10内部アドレスADDR_i10が入力アドレスADDR_inputとして受信されたら、アドレス置換回路126-1は、第10内部アドレスADDR_i10に対応する第27物理アドレスADDR_p27を(つまり、内部アドレスを置換せずに)出力する。それによって、不揮発性メモリ装置120は、不良ブロックBBである第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10の代わりに、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27に対するアクセスを行う。
【0101】
一実施例において、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27は、正常ブロック(つまり、ストレージコントローラ110のフラッシュ変換レイヤ114によって管理または使用されるメモリブロック)である。
【0102】
しかし、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27は、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10に置換されているため、第1プレーンPL1の第10メモリブロックBLK10に保存されるデータを保存することができる。つまり、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27は、ストレージコントローラ110のフラッシュ変換レイヤ114によって正常に使用されることができない。よって、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27がフラッシュ変換レイヤ114によって直接アクセスされることを防止するために、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27は、無効ブロック(Invalid)と処理される。この場合、フラッシュ変換レイヤ114は、第2プレーンPL2の第27メモリブロックBLK27を直接アクセスしない。
【0103】
上述したように、本発明の実施例によるアドレスを置換回路は多様な方式によって、不良ブロックを他のプレーンのスペアブロックまたは正常ブロックに置換する。上述した実施例は本発明の一部の例示であって、本発明の範囲はこれに限らない。
【0104】
図15は、図2の不揮発性メモリの動作を説明するための順序図である。図16及び図17は、図15の順序図による動作を説明するための図である。図12図15図16、及び図17を参照すると、ステップS310において、不揮発性メモリ装置120は、専用メインブロックから装置情報を読み込む。ステップS320において、不揮発性メモリ装置120は、装置情報に基づいて装置初期化を行う。一実施例において、装置初期化は、図2を参照して説明された制御ロジック回路123によって行われる。
【0105】
例えば、図16に示したように、不揮発性メモリ装置120は、装置情報を保存するように構成される専用メインブロックMain1、Main2を含む。装置情報は、不揮発性メモリ装置120の初期化動作のための多様な情報またはファームウェアコードを含む。一実施例において、専用メインブロックMain1、Main2は、不揮発性メモリ装置120の複数のプレーンPL1、PL2に均等に割り当てられるか分配される。例えば、第1メモリブロックMain1は第1プレーンPL1に位置し、第2メモリブロックMain2は第2プレーンPL2に位置する。または、複数のプレーンPL1、PL2のそれぞれは少なくとも一つのメインブロックを含む。
【0106】
ステップS330において、不揮発性メモリ装置120は初期化動作に成功(つまり、Pass)したのかを判別する。初期化動作がパスであれば、不揮発性メモリ装置120は初期化過程を終了する。初期化動作がパスではなければ(例えば、専用メインブロックのうち少なくとも一つから装置情報が正常に読み出されていなければ)、ステップS340において、不揮発性メモリ装置120は専用複製ブロックから装置情報を読み込む。ステップS350において、不揮発性メモリ装置120は、複製ブロックから読み込んだ装置情報に基づいて初期化動作を行う。
【0107】
例えば、図16に示したように、第1及び第2プレーンPL1、PL2は、第1及び第2専用メインブロックMain1、Main2をそれぞれ含む。第1及び第2プレーンPL1、PL2は、第1及び第2専用複製ブロックReplica1、Replica2をそれぞれ含む。第1及び第2専用複製ブロックReplica1、Replica2は、それぞれ同じプレーンの専用メインブロックMain1、Main2が複製されたブロックである。例えば、第1プレーンPL1に含まれる第1専用複製ブロックReplica1は、同じプレーン、例えば、第1プレーンPL1の第1専用メインブロックMain1と同じ装置情報を保存するように構成される。第2プレーンPL2に含まれる第2専用複製ブロックReplica2は、同じプレーン、例えば、第2プレーンPL2の第2専用メインブロックMain2と同じ装置情報を保存するように構成される。
【0108】
一実施例において、上述したように、第1及び第2プレーンPL1、PL2で発生した不良ブロックの割合が互いに異なるか、または可用のスペアブロックの個数が互いに異なることがある。この場合、第1及び第2プレーンPL1、PL2で可用の正常ブロックの個数が互いに異なり得るが、これは、不揮発性メモリ装置120の全体的な可用容量の低下を誘発する恐れがある。この場合、第1及び第2プレーンPL1、PL2の不良ブロックの割合または可用のスペアブロックの個数または可用の正常ブロックの個数によって、特定プレーンに専用複製ブロックがより多く含まれるようになる。
【0109】
例えば、第1プレーンPL1の不良ブロックの割合が第2プレーンPL2の不良ブロックの割合より高いと仮定する。この場合、図17に示したように、相対的に低い不良ブロックの割合を有する第2プレーンPL2に第1及び第2専用複製ブロックReplica1、Replica2が含まれる。この場合、第1プレーンPL1は専用複製ブロックを含まないため、可用の正常ブロックの割合が増加する。
【0110】
一実施例において、専用メインブロックまたは専用複製ブロックを他のプレーンのスペアブロックまたは正常ブロックに置換する実施例(つまり、図17の実施例)は、入力アドレスADDR_inputがストレージコントローラ110から提供される代わりに不揮発性メモリ装置120の内部で生成または決定されるという点を除いては、図1乃至図14を参照して説明されたメモリブロックの置換方法と類似した方法に基づいて行われる。
【0111】
図18a及び図18bは、図2の不揮発性メモリの動作を説明するための図である。図1図2図18a、及び図18bを参照すると、不揮発性メモリ装置120のメモリセルアレイ121は、第1乃至第4プレーンPL1、PL2、PL3、PL4を含む。第1乃至第4プレーンPL1、PL2、PL3、PL4は、メモリブロックBLK10~BLK13、BLK20~BLK23、BLK30~BLK33、BLK40~BLK43をそれぞれ含む。
【0112】
一実施例において、第1乃至第4プレーンPL1、PL2、PL3、PL4のメモリブロックBLK10~BLK13、BLK20~BLK23、BLK30~BLK33、BLK40~BLK43のうち少なくとも一部は、スーパーブロックを形成する。例えば、第1プレーンPL1の第11メモリブロックBLK11、第2プレーンPL2の第21メモリブロックBLK21、第3プレーンPL3の第31メモリブロックBLK32、及び第4プレーンPL4の第11メモリブロックBLK41は、第1スーパーブロックを形成する。
【0113】
一実施例において、スーパーブロックとは、不揮発性メモリ装置120のマルチプレーン動作によって同時にアクセス可能な動作単位を指す。つまり、第1スーパーブロックSB1に含まれるメモリブロックBLK11、BLK21、BLK32、BLK41は、マルチプレーン動作によって同時にアクセスされる。
【0114】
一実施例において、第2プレーンPL2の一部メモリブロックBLK21、BLK23が不良ブロックBBであると仮定する。この場合、不良ブロックがスーパーブロックを構成するのかに基づいて、同じプレーンまたは他のプレーンのメモリブロックに不良ブロックが置換される。例えば、第21メモリブロックBLK21が不良ブロックBBであれば、第21メモリブロックBLK21は、第1スーパーブロックSB1を構成するメモリブロックであるため、同じプレーン、例えば、第2プレーンPL2の第22メモリブロックBLK22に置換される。この場合、第1スーパーブロックSBは第1-1スーパーブロックSB1-1に置換されるが、第1-1スーパーブロックSB1は第1乃至第4プレーンPL1、PL2、PL3、PL4のそれぞれのメモリブロックBLK11、BLK22、BLK32、BLK41を含む。それによって、マルチプレーン動作によって、第1-1スーパーブロックSB1の各メモリブロックに対するアクセスが同時に行われる。
【0115】
それに対し、第23メモリブロックBLK23が不良ブロックBBであれば、第23メモリブロックBLK23は、第1スーパーブロックSB1を構成するメモリブロックではないため、他のプレーン、例えば、第3プレーンPL3の第33メモリブロックBLK33に置換される。この場合、第23メモリブロックBLK23が他のプレーンのメモリブロックに置換されても単一プレーン動作によってアクセスすることができるため正常なアクセス動作が行われ、第23メモリブロックBLK23は第1スーパーブロックSB1を構成するメモリブロックではないため、不揮発性メモリ装置120の性能低下が誘発されない。
【0116】
図19a及び図19bは、図2の不揮発性メモリの動作を説明するための図である。図1図2図19a、及び図19bを参照すると、不揮発性メモリ装置120のメモリセルアレイ121は、第1乃至第4プレーンPL1、PL2、PL3、PL4を含む。第1乃至第4プレーンPL1、PL2、PL3、PL4は、メモリブロックBLK10~BLK13、BLK20~BLK23、BLK30~BLK33、BLK40~BLK43をそれぞれ含む。
【0117】
図18a及び図18bの実施例とは異なって、図19a及び図19bの実施例において、スーパーブロックは2つのメモリブロックで構成される。例えば、第1プレーンPL1の第11メモリブロックBLK11及び第2プレーンPL2の第21メモリブロックBLK21は、第2スーパーブロックSB2を形成し、第3プレーンPL3の第31メモリブロックBLK31及び第4プレーンPL4の第41メモリブロックBLK41は、第3スーパーブロックSB3を形成する。
【0118】
一実施例において、第2プレーンPL2の第21メモリブロックBLK21及び第3プレーンPL3の第31メモリブロックBLK31が不良ブロックBBであると仮定する。この場合、図19bに示したように、第2プレーンPL2の第21メモリブロックBLK21は、第4プレーンPL4の第43メモリブロックBLK43に置換され、第3プレーンPL3の第31メモリブロックBLK31は、第1プレーンPL1の第14メモリブロックBLK14に置換される。
【0119】
この場合、第2スーパーブロックSB2は第2-1スーパーブロックSB2-1に再構成され、第3スーパーブロックSB3は第3-1スーパーブロックSB3-1に再構成される。第2-1スーパーブロックSB2-1は、第1プレーンPL1の第11メモリブロックBLK11及び第4プレーンPL4の第43メモリブロックBLK43を含み、第3-1スーパーブロックSB3-1は、第3プレーンPL3の第31メモリブロックBLK31及び第1プレーンPL1の第13メモリブロックBLK13を含む。つまり、スーパーブロックを構成するメモリブロックが不良ブロックであれば、スーパーブロックを構成しないプレーンのメモリブロックに不良ブロックが置換されることで、各スーパーブロックに対するマルチプレーン動作が正常に行われるようになる。
【0120】
一実施例において、上述したスーパーブロックの構成に基づくメモリブロックの置換動作は、不揮発性メモリ装置120の製造過程で決定されるか、または不揮発性メモリ装置120の駆動中にストレージコントローラ110によって制御または設定される。
【0121】
図20は、図1のストレージコントローラの動作を示す順序図である。図1及び図20を参照すると、ステップS410において、ストレージコントローラ110は、不揮発性メモリ装置120の不良ブロックを検出する。例えば、ストレージコントローラ110は、不揮発性メモリ装置120の駆動中に発生する多様な不良ブロック(例えば、プログラムフェイルによる不良ブロック、訂正不可能なエラーによる不良ブロック、またはP/Eサイクル超過による不良ブロックなど)を検出する。
【0122】
ステップS420において、ストレージコントローラ110は置換されるターゲットブロックを決定する。例えば、ストレージコントローラ110は、不良ブロックが置換されるターゲットブロックを決定する。一実施例において、ストレージコントローラ110は、不揮発性メモリ装置120に含まれる複数のプレーンのうち不良ブロックが発生したプレーンと他のプレーンに含まれたメモリブロックのうちからターゲットブロックを選択する。ターゲットブロックまたはターゲットブロックが含まれたプレーンが決定される多様な条件は上述したため、それに関する詳細な説明は省略する。
【0123】
ステップS430において、ストレージコントローラ110は、不揮発性メモリ装置120のアドレステーブル及び不良ブロック情報を更新する。例えば、ステップS420の動作によって決定されたターゲットブロック及び不良ブロックの情報に基づいてアドレステーブル及び不良ブロック情報が更新される。この場合、ストレージコントローラ110が不良ブロックに対応する入力アドレスを提供したら、不揮発性メモリ装置120は、更新されたアドレステーブル及び不良ブロック情報に基づいてターゲットブロックに対するアクセスを行う。
【0124】
上述したように、本発明の実施例による不揮発性メモリ装置120のアドレス置換回路126は、不揮発性メモリ装置120の製造過程で発生した初期不良に対するブロック置換のために具現化されるが、本発明の範囲は、これに限らず、不揮発性メモリ装置120の駆動中に発生する不良ブロックをターゲットブロックに置換するようにストレージコントローラ110によって設定及び再構成されてもよい。
【0125】
図21は、図1の不揮発性メモリの動作を示す順序図である。図1図2、及び図21を参照すると、ステップS510において、不揮発性メモリ装置120は、ストレージコントローラ110から入力アドレスADDR_inputを受信する。一実施例において、入力アドレスADDR_inputは、ストレージコントローラ110のフラッシュ変換レイヤ114によって変換された物理アドレスである。
【0126】
ステップS520において、不揮発性メモリ装置120は、入力アドレスに対応するメモリブロックが不良ブロックであるのかを判別する。例えば、不揮発性メモリ装置120のアドレス置換回路126は、不良ブロック情報INF_BBに基づいて入力アドレスADDR_inputに対応するメモリブロックが不良ブロックであるのかを判別する。
【0127】
入力アドレスに対応するメモリブロックが不良ブロックではなければ、ステップS530において、不揮発性メモリ装置120は、入力アドレスADDR_inputに対応するメモリブロックに対する動作を行う。入力アドレスに対応するメモリブロックが不良ブロックであれば、ステップS540において、不揮発性メモリ装置120は、置換されたメモリブロックに対する動作を行う。一実施例において、置換されたメモリブロックは、入力アドレスに対応するメモリブロックが含まれたプレーンとは異なるプレーンに含まれる。
【0128】
上述したように、本発明の実施例によると、不揮発性メモリ装置120で発生した不良ブロックは、多様な条件(例えば、各プレーンの不良ブロックの割合、可用のスペアブロックの割合、可用の正常ブロックの割合、不良ブロックが専用ブロックであるのか否かなど)に基づいて、同じプレーンまたは他のプレーンのメモリブロックに置換される。それによって、不揮発性メモリ装置120の全体的な可用容量が増加する。
【0129】
図22は、本開示の一実施例によるメモリ装置を示す断面図である。
【0130】
図22を参照すると、メモリ装置600はC2C(chip to chip)構造である。C2C構造とは、第1ウェアの上にセル領域CELLを含む上部チップを製作し、第1ウェハとは異なる第2ウェハの上に周辺回路領域PERIを含む下部チップを製作した後、前記上部チップと下部チップをボンディング(bonding)方式によって互いに連結することを意味する。一例として、前記ボンディング方式とは、上部チップの最上部メタル層に形成されるボンディングメタルと、下部チップの最上部メタル層に形成されるボンディングメタルを互いに電気的に連結する方式を意味する。例えば、前記ボンディングメタルが銅(Cu)で形成されれば前記ボンディング方式はCu-Cuボンディング方式となるが、前記ボンディングメタルはアルミニウムまたはタングステンで形成されてもよい。
【0131】
メモリ装置600の周辺回路領域PERIとセル領域CELLのそれぞれは、外部パッドボンディング領域PAと、ワードラインボンディング領域WLBAと、ビットラインボンディング領域BLBAとを含む。周辺回路領域PERIは、第1基板710と、層間絶縁層715と、第1基板710に形成される複数の回路素子720a、720b、720cと、複数の回路素子720a、720b、720cのそれぞれと連結される第1メタル層730a、730b、730cと、第1メタル層730a、730b、730cとの上に形成される第2メタル層740a、740b、740cとを含む。一実施例において、第1メタル層730a、730b、730cは相対的に抵抗が高いタングステンで形成され、第2メタル層740a、740b、740cは相対的に抵抗が低い銅で形成される。
【0132】
本明細書では、第1メタル層730a、730b、730cと第2メタル層740a、740b、740cのみ示し説明したが、これに限らず、第2メタル層740a、740b、740cの上に少なくとも一つ以上のメタル層が更に形成されてもよい。第2メタル層740a、740b、740cの上部に形成される一つ以上のメタル層のうち少なくとも一部は、第2メタル層740a、740b、740cを形成する銅より更に低い抵抗を有するアルミニウムなどで形成される。
【0133】
層間絶縁層715は、複数の回路素子720a、720b、720c、第1メタル層730a、730b、730c、及び第2メタル層740a、740b、740cをカバーするように第1基板710の上に形成され、シリコン酸化物、シリコン窒化物などのような絶縁物質を含む。
【0134】
ワードラインボンディング領域WLBAの第2メタル層740bの上に下部ボンディングメタル771b、772bが形成される。ワードラインボンディング領域WLBAにおいて、周辺回路領域PERIの下部ボンディングメタル771b、772bは、セル領域CELLの上部ボンディングメタル871b、872bとボンディング方式によって互いに電気的に連結されるが、下部ボンディングメタル771b、772bと上部ボンディングメタル871b、872bは、アルミニウム、銅、或いはタングステンなどで形成される。セル領域CELLの上部ボンディングメタル871b、872bは第1メタルパッドと称され、周辺回路領域PERIの下部ボンディングメタル771b、772bは第2メタルパッドと称される。
【0135】
セル領域CELLは少なくとも一つのメモリブロックを提供する。セル領域CELLは、第2基板810と共通ソースライン820を含む。第2基板810の上には、第2基板810の上面に垂直する方向(Z軸方向)に沿って複数のワードライン831-838;830が積層される。ワードライン830の上部及び下部のそれぞれにはストリング選択ラインと接地選択ラインが配置され、ストリング選択ラインと接地選択ラインとの間に複数のワードライン830が配置される。
【0136】
ビットラインボンディング領域BLBAにおいて、チャネル構造体CHは第2基板810の上面に垂直する方向に延長されてワードライン830、ストリング選択ライン、及び接地選択ラインを貫通する。チャネル構造体CHは、データ保存層と、チャネル層と、埋め込み絶縁層とを含むが、チャネル層は、第1メタル層850c及び第2メタル層860cと電気的に連結される。例えば、第1メタル層850cはビットラインコンタクトであり、第2メタル層860cはビットラインである。一実施例において、ビットラインは、第2基板810の上面に平行な第1方向(Y軸方向)に沿って延長される。
【0137】
図22に示した一実施例において、チャネル構造体CHとビットラインなどが配置される領域がビットラインボンディング領域BLBAと定義される。ビットラインは、ビットラインボンディング領域BLBAで、周辺回路領域PERIでページバッフ893を提供する回路素子720cと電気的に連結される。一例として、ビットラインは、周辺回路領域PERIで上部ボンディングメタル871c、872cと連結されるが、上部ボンディングメタル871c、872cは、ページバッファ893の回路素子720cに連結される下部ボンディングメタル771c、772cと連結される。
【0138】
ワードラインボンディング領域WLBAにおいて、ワードライン830は、第2基板810の上面に平行な第2方向(X軸方向)に沿って延長され、複数のセルコンタクトプラグ841-847;840と連結される。ワードライン830とセルコンタクトプラグ840は、第2方向(X軸方向)に沿ってワードライン830のうち少なくとも一部が互いに異なる長さで延長されて提供するパッドで互いに連結される。ワードライン830に連結されるセルコンタクトプラグ840の上部には第1メタル層850bと第2メタル層860bが順番に連結される。セルコンタクトプラグ840は、ワードラインボンディング領域WLBAにおいて、セル領域CELLの上部ボンディングメタル871b、872bと周辺回路領域PERIの下部ボンディングメタル771b、772bを介して周辺回路領域PERIと連結される。
【0139】
セルコンタクトプラグ840は、周辺回路領域PERIでローデコーダ894を提供する回路素子720bと電気的に連結される。一実施例において、ローデコーダ894を提供する回路素子720bの動作電圧は、ページバッファ893を提供する回路素子720cの動作電圧とは異なる。一例として、ページバッファ893を提供する回路素子720cの動作電圧が、ローデコーダ894を提供する回路素子720bの動作電圧より大きい。
【0140】
外部パッドボンディング領域PAには共通ソースラインコンタクトプラグ880が配置される。共通ソースラインコンタクトプラグ880は、金属、金属化合物、またはポリシリコンなどの導電性物質からなり、共通ソースライン820と電気的に連結される。共通ソースラインコンタクトプラグ880の上部には第1メタル層850aと第2メタル層860aが順番に積層される。一例として、共通ソースラインコンタクトプラグ880、第1メタル層850a、及び第2メタル層860aが配置される領域は、外部パッドボンディング領域PAと定義される。
【0141】
一方、外部パッドボンディング領域PAには入出力パッド705、805が配置される。図22を参照すると、第1基板710の下部には第1基板710の下面を覆う下部絶縁膜701が形成されるが、下部絶縁膜701の上に第1入出力パッド705が形成される。第1入出力パッド705は、第1入出力コンタクトプラグ703を介して周辺回路領域PERIに配置される複数の回路素子720a、720b、720cのうち少なくとも一つと連結され、下部絶縁膜701によって第1基板710と分離される。また、第1入出力コンタクトプラグ703と第1基板710との間には側面絶縁膜が配置され、第1入出力コンタクトプラグ703と第1基板710を電気的に分離する。
【0142】
図22を参照すると、第2基板810の上部には第2基板810の上面を覆う上部絶縁膜801が形成されるが、上部絶縁膜801の上に第2入出力パッド805が配置される。第2入出力パッド805は、第2入出力コンタクトプラグ803を介して周辺回路領域PERIに配置される複数の回路素子720a、720b、720cのうち少なくとも一つと連結される。
【0143】
実施例によって、第2入出力コンタクトプラグ803が配置される領域には第2基板810及び共通ソースライン820などが配置されない。また、第2入出力パッド805は、第3方向(Z軸方向)でワードライン830とオーバーラップされない。図22を参照すると、第2入出力コンタクトプラグ803は、第2基板810の上面に平行な方向で第2基板810と分離され、セル領域CELLの層間絶縁層815を貫通して第2入出力パッド805に連結される。
【0144】
実施例によって、第1入出力パッド705と第2入出力パッド805は選択的に形成される。一例として、メモリ装置600は、第1基板710の上部に配置される第1入出力パッド705のみを含むか、または第2基板810の上部に配置される第2入出力パッド805のみを含んでもよい。また、メモリ装置600が、第1入出力パッド705と第2入出力パッド805をいずれも含んでもよい。
【0145】
セル領域CELLと周辺回路領域PERIのそれぞれに含まれる外部パッドボンディング領域PAとビットラインボンディング領域BLBAのそれぞれには最上部メタル層のメタルパターンがダミーパターン(dummy pattern)として存在するか、最上部メタル層が空いていてもよい。
【0146】
メモリ装置600は、外部パッドボンディング領域PAにおいて、セル領域CELLの最上部メタル層に形成される上部メタルパターン872aに対応して周辺回路領域PERIの最上部メタル層にセル領域CELLの上部メタルパターン872aと同じ形態の下部メタルパターン773aを形成する。周辺回路領域PERIの最上部メタル層に形成される下部メタルパターン773aは、周辺回路領域PERIで別途のコンタクトと連結されない。これと類似して、外部パッドボンディング領域PAで周辺回路領域PERIの最上部メタル層に形成される下部メタルパターンに対応して、セル領域CELLの上部メタル層に周辺回路領域PERIの下部メタルパターンと同じ形態の上部メタルパターンを形成してもよい。
【0147】
ワードラインボンディング領域WLBAの第2メタル層740bの上には下部ボンディングメタル771b、772bが形成される。ワードラインボンディング領域WLBAにおいて、周辺回路領域PERIの下部ボンディングメタル771b、772bは、セル領域CELLの上部ボンディングメタル871b、872bとボンディング方式によって互いに電気的に連結される。
【0148】
また、ビットラインボンディング領域BLBAにおいて、周辺回路領域PERIの最上部メタル層に形成される下部メタルパターン752に対応して、セル領域CELLの最上部メタル層に周辺回路領域PERIの下部メタルパターン752と同じ形態の上部メタルパターン892を形成してもよい。例示的な実施例において、セル領域CELLの最上部メタル層に形成される上部メタルパターン892の上にはコンタクトを形成しない。
【0149】
例示的な実施例において、セル領域CELL及び周辺回路領域PERIのうち一つの最上部メタル層に形成される金属パターンに対応して、セル領域CELL及び周辺回路領域PERIのうち他の一つの最上層メタル層に前記形成された金属パターンと同じ断面形状を有する強化金属パターンが形成される。強化金属パターンにはコンタクトが形成されない。
【0150】
一実施例において、周辺回路領域PERIは、図1乃至図20を参照して説明されたアドレス置換回路を含み、セル領域CELLは、図1乃至図20を参照して説明されたプレーンまたはメモリブロックを含む。周辺回路領域PERIのアドレス置換回路は、外部コントローラから受信されたアドレスを置換し、セル領域CELLのプレーンまたはメモリブロックを制御する。
上述した内容は本発明を実施するための具体的な実施例である。本発明は、上述した実施例だけでなく、単純に設計変更されるか容易に変更し得る実施例も含む。また、本発明には実施例を利用して容易に変形して実施し得る技術も含まれる。よって、本発明の範囲は、上述した実施例に限って決められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、本発明の特許請求の範囲と均等なものによって決められるべきである。
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