IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立アプライアンス株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074126
(43)【公開日】2023-05-29
(54)【発明の名称】保管庫
(51)【国際特許分類】
   G06K 17/00 20060101AFI20230522BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20230522BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20230522BHJP
   G06K 7/10 20060101ALN20230522BHJP
【FI】
G06K17/00 012
F25D23/00 301K
F25D23/00 301P
B65G1/137 A
G06K7/10 264
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021186907
(22)【出願日】2021-11-17
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】栗山 哲
(72)【発明者】
【氏名】林 正二
(72)【発明者】
【氏名】梅澤 功一
【テーマコード(参考)】
3F522
3L345
【Fターム(参考)】
3F522BB06
3F522BB24
3F522CC05
3F522CC06
3F522CC09
3F522DD03
3F522DD22
3F522DD23
3F522DD32
3F522EE02
3F522EE03
3F522EE13
3F522GG03
3F522GG17
3F522GG23
3F522GG25
3F522GG27
3F522HH22
3F522HH33
3L345AA02
3L345AA12
3L345AA14
3L345AA21
3L345AA24
3L345BB01
3L345BB02
3L345BB05
3L345BB06
3L345EE03
3L345EE13
3L345EE14
3L345EE32
3L345EE45
3L345EE48
3L345EE53
3L345HH13
3L345HH25
3L345HH32
3L345HH34
3L345HH36
3L345HH42
3L345JJ05
3L345JJ06
3L345JJ13
3L345JJ17
3L345JJ23
3L345KK01
3L345KK02
3L345KK03
3L345KK04
(57)【要約】
【課題】正確な在庫管理が可能で、かつ、停電時の電力消費の抑制も可能な保管庫を提供する。
【解決手段】貯蔵室を区画する箱体と、前記貯蔵室を開閉するとともに収納容器を支持する引出扉と、を備えた保管庫であって、箱体の電源部から引出扉の電源部に電力が供給されなくなった場合、引出扉の通信部は、所定情報を箱体の通信部へ送信し、前記箱体の通信部は、前記所定情報を受信すると、受信完了情報を前記引出扉の通信部へ送信し、前記引出扉の通信部が前記所定情報を送信してから停電判定時間が経過するまでに前記引出扉の通信部が前記受信完了情報を受信できない場合、前記RFIDタグの読み取りを停止することを特徴とする。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵室を区画する箱体と、前記貯蔵室を開閉するとともに収納容器を支持する引出扉と、を備え、
前記箱体は、第1の通信部と、外部電源から電力が供給される第1の電源部と、を有し、
前記引出扉は、前記第1の通信部と情報の送受信を行う第2の通信部と、前記引出扉の閉鎖時に前記第1の電源部から電力が供給されるとともに当該電力を蓄電する第2の電源部と、電波を放射するアンテナと、前記アンテナで受信した信号により食材に付されたRFIDタグを読み取るリーダと、を有する保管庫であって、
前記第1の電源部から前記第2の電源部に電力が供給されなくなった場合、前記第2の通信部は、所定情報を前記第1の通信部へ送信し、
前記第1の通信部は、前記所定情報を受信すると、受信完了情報を前記第2の通信部へ送信し、
前記第2の通信部が前記所定情報を送信してから停電判定時間が経過するまでに前記第2の通信部が前記受信完了情報を受信できない場合、前記リーダは、前記RFIDタグの読み取りを停止することを特徴とする保管庫。
【請求項2】
請求項1に記載の保管庫において、
前記アンテナは、電波の放射範囲が前記貯蔵室の外かつ前方にある庫外用アンテナであることを特徴とする保管庫。
【請求項3】
請求項2に記載の保管庫において、
前記第2の通信部、前記第2の電源部、前記アンテナおよび前記リーダは、前記引出扉の内部に設けられた真空断熱材よりも前側に配置されていることを特徴とする保管庫。
【請求項4】
請求項2に記載の保管庫において、
前記箱体は、冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室と、前記冷蔵室の下方にあって製氷を行う製氷室と、前記製氷室の下方にあって前記製氷室とは別の冷凍温度帯の貯蔵室である冷凍室と、を少なくとも区画するものであって、
前記第2の通信部、前記第2の電源部、前記アンテナおよび前記リーダは、前記製氷室を開閉する引出扉に設けられていることを特徴とする保管庫。
【請求項5】
請求項2に記載の保管庫において、
前記アンテナは、前記引出扉の開放状態のときに、前記引出扉の閉鎖状態のときと比べて低い出力で電波を放射することを特徴とする保管庫。
【請求項6】
請求項2に記載の保管庫において、
前記箱体は、電波の放射範囲が前記貯蔵室の内にある庫内用アンテナと、前記庫内用アンテナで受信した信号により食材に付されたRFIDタグを読み取る庫内用リーダと、をさらに有することを特徴とする保管庫。
【請求項7】
請求項6に記載の保管庫において、
前記庫内用アンテナは、前記引出扉の閉鎖状態のときに、前記引出扉の開放状態のときと比べて低い出力で電波を放射することを特徴とする保管庫。
【請求項8】
請求項1に記載の保管庫において、
前記引出扉は、表示部をさらに有し、
前記停電判定時間が経過した後も、前記第2の通信部が前記受信完了情報を受信できない場合、さらに警告判定時間が経過すると、前記表示部が警告を表示することを特徴とする保管庫。
【請求項9】
請求項1に記載の保管庫において、
前記引出扉は、表示部と、前記貯蔵室の温度を検知する温度検知部と、をさらに有し、
前記停電判定時間が経過した後も、前記第2の通信部が前記受信完了情報を受信できない場合、温度更新時間が経過する度に、前記表示部は、前記温度検知部が検知した温度を表示することを特徴とする保管庫。
【請求項10】
貯蔵室を区画する箱体と、前記貯蔵室を開閉するとともに収納容器を支持する引出扉と、を備え、
前記箱体は、第1の通信部と、外部電源から電力が供給される第1の電源部と、を有し、
前記引出扉は、前記第1の通信部と情報の送受信を行う第2の通信部と、前記引出扉の閉鎖時に前記第1の電源部から電力が供給されるとともに当該電力を蓄電する第2の電源部と、前記貯蔵室の外かつ前方に電波を放射するアンテナと、前記アンテナで受信した信号により食材に付されたRFIDタグを読み取るリーダと、を有する保管庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保管庫に関する。
【背景技術】
【0002】
食材の過剰な家庭内在庫による食品ロスの低減に向けて、キッチンに保存されている食材にRFID(Radio Frequency Identifier)タグを添付し、そのタグIDを元に在庫管理をする食材管理システムが提案されている。例えば、特許文献1には、RFタグが添付された商品を保管する保管庫と、保管庫のドアの内側面に配置された第1のアンテナ、及びドアの外側面に配置された第2のアンテナを有し、第1及び第2のアンテナでの読取状態の変化に基づき、商品の取り出しまたは収納を判定する管理装置が開示されている(同文献の要約、請求項1)。具体的には、第1のアンテナでは読み取れるが第2のアンテナでは読み取れない状態から、第2のアンテナでは読み取れるが第1のアンテナでは読み取れない状態に変化した場合に、商品が保管庫から取り出されたと判定される。一方、第2のアンテナでは読み取れるが第1のアンテナでは読み取れない状態から、第1のアンテナでは読み取れるが第2のアンテナでは読み取れない状態に変化した場合に、商品が保管庫に収納されたと判定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-135502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
保管庫の中には缶など金属製容器に入った食材も保管されるが、一般的な流通用のRFIDタグが金属製容器に近い位置に収納されると、RFIDタグが具備するアンテナの特性が劣化し、RFIDタグがリーダライタで読み取れない課題のあることが、発明者らの検討で明らかとなった。このため、正確な在庫管理を実現するには、食材が保管庫から取り出されたのか収納されたのかを、入庫または出庫の動作中にタグを読み取ることにより、判定することが重要と考えられる。しかし、特許文献1に記載の保管庫は、ドアが回転式であるため、入庫または出庫の動作中、食材がアンテナの読取領域から外れてしまっている可能性がある。
【0005】
一方、アンテナが引出式のドアに設けられた保管庫の場合、入庫または出庫の動作中も安定して読取を行うことができるものの、回転式と異なり、保管庫本体(箱体)とアンテナを電気的に有線で接続することは容易ではない。したがって、引出扉は、アンテナやリーダライタだけでなく蓄電部を有し、扉の閉鎖時に保管庫本体経由で外部電源から給電された電力を蓄電し、扉の開放時に自律して読取を行えるようにする必要がある。扉の開放は、食材の出し入れが行われる契機となるため、保管庫が扉の開放状態を認識すると、タグの読取が行われる。ただし、保管庫本体からの給電されなくなったことを以って、扉が開放状態と認識される方式の場合、停電時に、実際には扉が閉鎖状態であっても、開放状態と誤認識され、タグの読取が行わる。すると、蓄電部が不要に電力を消費してしまうだけでなく、保管庫が保冷機能を有する場合、リーダライタ等から発生する熱により保冷機能を低下させてしまう。
【0006】
本発明の目的は、正確な在庫管理が可能で、かつ、停電時の電力消費の抑制も可能な保管庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、貯蔵室を区画する箱体と、前記貯蔵室を開閉するとともに収納容器を支持する引出扉と、を備え、前記箱体は、第1の通信部と、外部電源から電力が供給される第1の電源部と、を有し、前記引出扉は、前記第1の通信部と情報の送受信を行う第2の通信部と、前記引出扉の閉鎖時に前記第1の電源部から電力が供給されるとともに当該電力を蓄電する第2の電源部と、電波を放射するアンテナと、前記アンテナで受信した信号により食材に付されたRFIDタグを読み取るリーダと、を有する保管庫であって、前記第1の電源部から前記第2の電源部に電力が供給されなくなった場合、前記第2の通信部は、所定情報を前記第1の通信部へ送信し、前記第1の通信部は、前記所定情報を受信すると、受信完了情報を前記第2の通信部へ送信し、前記第2の通信部が前記所定情報を送信してから停電判定時間が経過するまでに前記第2の通信部が前記受信完了情報を受信できない場合、前記リーダは、前記RFIDタグの読み取りを停止する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、正確な在庫管理が可能で、かつ、停電時の電力消費の抑制も可能な保管庫を提供できる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の発明を実施するための形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】実施例1に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図(第2貯蔵室扉の閉鎖時)。
図1B】実施例1に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図(第2貯蔵室扉の開放時)。
図2】実施例1に係るに冷蔵庫の機能ブロック図。
図3】実施例1の通常時における冷蔵庫の動作を示すフローチャート。
図4】実施例1の停電時における冷蔵庫の動作を示すフローチャート。
図5】実施例2に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図。
図6】実施例2に係る冷蔵庫の機能ブロック図。
図7】実施例2の通常時における冷蔵庫の動作を示すフローチャート。
図8】実施例2の停電時における冷蔵庫の動作を示すフローチャート。
図9】実施例3に係る冷蔵庫の機能ブロック図。
図10A】実施例4に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図(第3貯蔵室扉の閉鎖時)。
図10B】実施例4に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図(第3貯蔵室扉の開放時)。
図11】実施例4に係るに冷蔵庫の機能ブロック図。
図12】実施例4の通常時における冷蔵庫の動作を示すフローチャート。
図13】実施例4の停電時における冷蔵庫の動作を示すフローチャート。
図14】実施例5に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図。
図15】実施例6に係る食材管理システムの構造を示す鳥観図。
図16】実施例6に係る食材管理システムの機能ブロック図。
図17】実施例6の通常時における食材管理システムの動作を示すフローチャート。
図18】実施例6の停電時における食材管理システムの動作を示すフローチャート。
図19】実施例6の変形例に係る食材管理システムの構造を示す鳥観図。
図20】実施例7に係る食材管理システムの構造を示す鳥観図。
図21】実施例7に係る食材管理システムの機能ブロック図。
図22】実施例7に係る食材管理システムの動作を示すフローチャート。
図23】実施例8に係る冷蔵庫の機能ブロック図。
図24】実施例9に係る冷蔵庫の機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。実施例は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
【0011】
また、発明を実施するための形態では、保管庫として保冷機能を有する冷蔵庫を例に説明するが、収納棚やストッカーなどでも良いし、保冷機能を有さない他の保管庫であっても構わない。
【0012】
同一あるいは同様の機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。また、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
【0013】
実施例において、プログラムを実行して行う処理について説明する場合がある。ここで、計算機は、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によりプログラムを実行し、記憶資源(例えばメモリ)やインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら、プログラムで定められた処理を行う。そのため、プログラムを実行して行う処理の主体を、プロセッサとしてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であれば良く、特定の処理を行う専用回路を含んでいてもよい。ここで、専用回路とは、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)等である。
【0014】
プログラムは、プログラムソースから計算機にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバーまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバーの場合、プログラム配布サーバーはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバーのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、実施例において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【実施例0015】
本発明の実施例1に係る冷蔵庫の構造ついて、図1A図1Bおよび図2を用いて説明する。
【0016】
図1Aは、実施例1に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図であり、引出扉(第2貯蔵室扉2)の閉鎖時を示している。図1Bは、実施例1に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図であり、引出扉(第2貯蔵室扉2)の開放時を示している。本実施例に係る冷蔵庫は、貯蔵室を区画する冷蔵庫本体1(箱体)と、各貯蔵室を開閉する扉(ドア)と、を備える。ここで、貯蔵室には、第1貯蔵室と、第1貯蔵室の下方にある第2貯蔵室と、第2貯蔵室の下方にある第3貯蔵室と、が含まれる。第1貯蔵室は、フレンチオープン式(観音開き式)の2枚の回転扉で開閉され、第2貯蔵室および第3貯蔵室は、収納容器を支持する引出扉で開閉される。
【0017】
本実施例の冷蔵庫は、図1Aおよび図1Bに示すように、冷蔵庫本体1に設けられた第1の庫内アンテナ10a(庫内用アンテナ)と、第2貯蔵室扉2に設けられた第1の庫外アンテナ11a(庫外用アンテナ)と、を用いて、RFIDタグ210の付された食材の収納(入庫)および取り出し(出庫)を判定する。第1の庫内アンテナ10aは、主に第2貯蔵室内に存在するRFIDタグ210を読み取り、第1の庫外アンテナ11aは、主に第2貯蔵室外に存在するRFIDタグ210を読み取る。例えば、第2貯蔵室扉2の開閉時、最初に第1の庫外アンテナ11aでRFIDタグ210が読み取れ、最後に第1の庫内アンテナ10aでRFIDタグ210が読み取れた場合、食材の入庫があったと判定することが可能である。仮に、食材が最終的に金属製容器に近い位置に収納され、入庫後に第1の庫内アンテナ10aによるRFIDタグ210の読み取りが困難になったとしても、このように入庫の動作を基に在庫を判定しているので、出庫があったと誤判定してしまうのを防止できる。一方、第2貯蔵室扉2の開閉時、最初に第1の庫内アンテナ10aでRFIDタグ210が読み取れ、最後に第1の庫外アンテナ11aでRFIDタグ210が読み取れた場合、食材の出庫があったと判定することが可能である。
【0018】
図2は、実施例1に係るに冷蔵庫の機能ブロック図である。
【0019】
まず、冷蔵庫本体1は、図2に示すように、第1のリーダシステム200aと、第1のリーダ制御部30aと、第1の通信部40aと、第1の電源部50aと、第1のコネクタ70aの一端と、在庫管理部80aと、を有する。ここで、第1のリーダシステム200aは、第1の庫内アンテナ10aと、第1の庫内アンテナ10aで受信した信号によりRFIDタグ210の情報を読み取る第1のリーダ20a(庫内用リーダ)と、を備える。
【0020】
第1の庫内アンテナ10aは、冷蔵庫本体1の例えば第2貯蔵室の上方に面するに仕切体に設置され、電波の放射範囲が第2貯蔵室内にある。また、第1の庫内アンテナ10aは、冷蔵庫本体1の第2貯蔵室の天井部分(仕切体)以外に、第2貯蔵室の側面部分や背面部分に設置されても構わない。なお、これらの部分に真空断熱材等が存在する場合には、真空断熱材等よりも第2貯蔵室内側に設置されるのが望ましい。さらに、第1の庫内アンテナ10aの構造としては、指向性の広いオムニアンテナが望ましく、ダイポールアンテナ、コリニアアンテナ、モノポールアンテナ、ヘリカルアンテナなどが用いられる。第2貯蔵室の天井部分に、水平にオムニアンテナを設置すれば、第2貯蔵室内や開放中の第2貯蔵室扉2内の広い領域をカバーできるので、第2貯蔵室に対して入庫または出庫の動作中のRFIDタグを精度良く読取できる。ただし、第1の庫内アンテナ10aの構造は、平面アンテナやスロットアンテナが並列された漏洩同軸ケーブルなど他の構造であっても構わない。
【0021】
第1の電源部50aは、外部電源51と接続されており、外部電源51から第1の電源部50aに電力が供給される。また、第1の電源部50aは、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aに電力500bを供給する他、図示していないが、第1のリーダシステム200aや在庫管理部80aにも電力を供給する。
【0022】
第1のコネクタ70aは、金属の電極が外部に露出した接点式であっても構わないが、液体のこぼれや食材片などによる接点部の腐食による給電性能低下を抑制するために無線給電式であるのが望ましい。
【0023】
在庫管理部80aは、少なくとも在庫リスト81aを具備し、ネットワーク90を介して、サーバー110aと接続されている。また、在庫管理部80aは、表示部111を具備するユーザー端末110とも、ネットワーク等を介して接続されている。
【0024】
サーバー100aは、少なくともIDリスト101を具備している。ここで、IDリスト101は、RFIDタグに記録されているIDと、同RFIDタグが貼付されている食材などの商品情報と、からなるリストである。なお、商品情報は、商品名、消費期限、生産地、成分、カロリーなどの情報から構成されるが、流通経路、保管状態(保管時の温度など)といった流通時の情報を含んでも構わない。
【0025】
次に、第2貯蔵室扉2の構成について説明する。図2に示すように、第2貯蔵室扉2は、第2のリーダシステム200bと、第2の電源部50bと、第1のコネクタ70aの他端と、断熱材180と、を有する。ここで、第2のリーダシステム200bは、第1の庫外アンテナ11aと、第1の庫外アンテナ11aで受信した信号によりRFIDタグ210の情報を読み取る第2のリーダ20b(庫外用リーダ)と、冷蔵庫本体1側の第1の通信部40aと情報の送受信を行う第2の通信部40bと、を備える。
【0026】
第1の庫外アンテナ11aは、第2貯蔵室扉2の断熱材180より前側に設置され、電波の放射範囲が第2貯蔵室の外かつ前方にある。第1の庫外アンテナ11aの構造としては、正面方向に指向性がある平面アンテナが望ましいが、ダイポールアンテナに代表されるオムニアンテナなど他のアンテナ構造であっても構わない。
【0027】
第2の電源部50bは、少なくとも第1の蓄電部61aおよび第1の電源制御部60aから構成される。第1の蓄電部61aは、第2貯蔵室扉2の閉鎖時に第1の電源部50aから供給される電力を蓄電するものであり、その蓄電量やコストに応じて、バッテリーやコンデンサなどを適宜選択可能である。第1の電源制御部60aは、第1の蓄電部61aから第2のリーダシステム200bに電力500dを供給するものである。
【0028】
図2において、断熱材180の右側は、第2貯蔵室扉2の前側(反第2貯蔵室側)を意味し、断熱材180の左側は、第2貯蔵室扉2の後側(第2貯蔵室側)を意味する。つまり、第2のリーダシステム200bおよび第2の電源部50bは、断熱材180よりも前側に位置し、第1のコネクタ70aの他端は、断熱材180よりも後側に位置する。ここで、断熱材180は、冷蔵庫の保冷性能を高めるために一般的に用いられる部材であり、発泡ウレタンや真空断熱材、スチロフォームなどである。このような配置により、第2のリーダシステム200bおよび第2の電源部50bから発生する熱が第2貯蔵室内へ伝搬するのを低減できる。また、第2の蓄電部61aの蓄電性能は低温では低下するが、本実施例では第2の蓄電部61aが断熱材180の前側に配置されているので、第2の蓄電部61aの蓄電性能の低下が抑制できる。なお、断熱材180の前側には、第2のリーダシステム200bおよび第2の電源部50bから発生する熱を放熱するための放熱経路を配置しても構わない。さらに、第1のコネクタ70aの他端の一部(特に能動回路部)は、断熱材180の前側に配置されても構わない。
【0029】
なお、第1のリーダシステム200aおよび第2のリーダシステム200bは、RFIDタグを読み取る機能を有するが、RFIDタグへの書き込み機能も有するリーダライタであっても構わない。また、第1の通信部40aおよび第2の通信部40bに用いられる通信方式として、主に通信するデータ量、通信機のコスト、通信環境などを考慮して、WiFiに代表される無線LAN、Bluetooth、ZigBeeなどの電波を用いた通信方式や、赤外線光を用いた通信方式のいずれを用いて構わない。
【0030】
次に、実施例1に係る冷蔵庫の動作ついて、図2図4を用いて説明する。図3は、通常時(停電が発生していない時)における冷蔵庫の動作を示すフローチャートであり、図4は、停電時における冷蔵庫の動作を示すフローチャートである。
【0031】
先ず、通常時の動作(S10)を図2および図3を用いて説明する。
【0032】
第2貯蔵室扉2が閉鎖された状態で冷蔵庫本体1の電源がONとされた場合、外部電源51から第1の電源部50aに電力500aが供給される(S100a)。ここで、冷蔵庫本体1の電源をONとするユーザーの動作は、外部電源51に冷蔵庫本体1が具備するコンセント(図示せず)を接続する動作であるが、別途電源スイッチを設けても構わない。第1の電源部50aは、外部電源51から供給された電力500aの一部を、少なくとも第1のリーダシステム200a、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aに電力500bとして供給し、第1のリーダシステム200a、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aは電源がONされスタンバイ状態となる。さらに、第1の電源部50aは、第1のコネクタ70aを介して第2の電源部50bに電力500cを供給する(S100b)。
【0033】
第2の電源部50bは、電力500cの一部を、第2のリーダシステム200bに電力500dとして供給し、第2のリーダシステム200bは電源がONされスタンバイ状態となる。このとき、第2の電源部50bの第1の電源制御部60aは、供給された電力を第1の蓄電部61aに充電する(S100c)。
【0034】
第2貯蔵室扉2が開放された場合(S100dでYESの場合)、第1のコネクタ70aの接続が遮断され、第1の電源制御部60aは、第1の電源部50aから電力500cが供給されなくなったことを検知する。そして、第1の電源制御部60aは、第1の蓄電部61aから第2のリーダシステム200bに電力500dを供給する(S100e)。さらに、第1の電源制御部60aは、第1の給電経路切換情報510aを第2のリーダシステム200bに送信する(S100f)。つまり、電力500cの通電状況を第1の電源制御部60aが検知することにより、第2貯蔵室扉2の開閉状態を検知することが可能となる。
【0035】
第2のリーダシステム200bは、第1の給電経路切換情報510aを受信した場合、第2の通信部40bから第1の通信部40aを介して、第1のリーダ制御部30aに第1の動作開始情報520aを送信する(S100g~S100h)。第1の通信部40aは、第1の動作開始情報520aを受信した場合、第1の受信完了情報530aを第2の通信部40bに対して送信する(S100h)。この第1の受信完了情報530aは、TCP(Transmission Control Protocol)通信におけるACKパケットに相当するため、一般的な通信プロトコルを用いて実現できる。
【0036】
第1のリーダ制御部30aは、第1の動作開始情報520aを受信した場合、第1の動作指令550aを第1のリーダシステム200aに送信する(S100l)。ここで、第1の動作指令550aは、時刻同期情報、電波出力時刻、電波出力時刻周期、電波出力周波数、電波出力強度などの情報から構成される。第1のリーダ制御部30aは、第1の動作開始情報520aを受信した場合、第1の通信部40aおよび第2の通信部40bを介して、第2の動作指令550bを第2のリーダシステム200bに送信する(S100i)。ここで、第2の動作指令550bは、時刻同期情報、電波出力時刻、電波出力時刻周期、電波出力周波数、電波出力強度などの情報から構成される。
【0037】
第1のリーダシステム200aは、第1の動作指令550aに基づいてRFIDタグの読み取りを行い(S100m)、RFID読取情報560aを第1のリーダ制御部30aに送信する(S100n)。第2のリーダシステム200bは、第2の動作指令550bに基づいてRFIDタグの読み取りを行い(S100j)、第2の通信部40bおよび第1の通信部40aを介して、RFID読取情報560bを第1のリーダ制御部30aに送信する(S100k)。
【0038】
第1のリーダ制御部30aは、第1のリーダシステム200aから受信したRFID読取情報560aと、第2のリーダシステム200bから受信したRFID読取情報560bと、を統合し、RFID読取統合情報570を在庫管理部80aに送信する(S100o)。
【0039】
第2貯蔵室扉2が開放し続けられた場合(S100pのNOの場合)、S100j~S100oの動作が継続され、第2貯蔵室扉2が閉鎖されてから第1の保管完了判定時間が経過した場合(S100pのYESの場合)、第1のリーダ制御部30aは、第1のリーダシステム200aおよび第2のリーダシステム200bに動作停止指令を送信し(図2および3に図示せず)、第1のリーダシステム200aおよび第2のリーダシステム200bによるRFIDタグ読み取りが終了する(S100q)。なお、第2貯蔵室扉2が閉鎖される状態は、第1の電源制御部60aが第1の電源部50aから供給される電力500cの通電開始を検知することにより認識する。
【0040】
ここで、第1の保管完了判定時間は、ゼロ秒であっても構わないし、有限の時間であっても構わない。有限の時間である場合、第1の保管完了判定時間は、リーダシステムから発生する熱を考慮すると、10秒以下に短くするのが望ましい。ただし、第1の保管完了判定時間が短すぎると、ユーザーの陰に隠れて食材の取り出しを判定できない場合もあるので、10秒程度の時間がより望ましい。
【0041】
在庫管理部80aは、RFID読取統合情報570に基づき在庫リスト81aを生成する。なお、在庫リスト81aを生成する際には、第1のリーダ制御部30aが受信した第1の動作開始情報520a、すなわち、第2貯蔵室扉2が開放されたことを意味する情報を用いて、読み取られた食材と、取り出しまたは収納の対象となった貯蔵室と、を関連付けても良い。在庫管理部80aは、生成した在庫リスト81aの情報を在庫タグID情報580として、ネットワーク90を介してサーバー100aに送信する。
【0042】
サーバー100aは、具備するIDリスト101を参照して、受信した在庫タグID情報580に対して商品情報を付与し、商品情報590として在庫管理部80aにネットワーク90を介して送信する。在庫管理部80aは、受信した商品情報590に基づき、在庫リスト81aに保存されている在庫タグID情報に対応する商品情報を付与し、新たな在庫リスト81aとして保存する。さらに、在庫管理部80aは、ユーザーからのリクエストに応じてユーザー端末110に在庫食材情報600を送信し、第2貯蔵室に保管されているRFIDタグが貼付された食材の在庫食材情報が表示部111に表示される。
【0043】
以上の動作により、第2貯蔵室へ入庫または出庫中にRFIDタグを読み取ることにより、第2貯蔵室に保管されているRFIDタグが貼付された食材の在庫情報をユーザーに提供できる。
【0044】
次に、停電時の動作を図2および図4を用いて説明する。
【0045】
S100a~S100cの動作は、図3に示した通常時と同様である。停電が発生した場合(S110aがYESの場合)、外部電源51から第1の電源部50aに供給される電力500aが消失する。このため、第1の電源部50aが第1のリーダシステム200a、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aに供給する電力500bと、第1の電源部50aが第2のリーダシステム200bおよび第2の電源部50bに供給する電力500cと、が消失し、第1のリーダシステム200a、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aはOFFとなる。このとき、第1の電源制御部60aは、第1の電源部50aから供給される電力500cが消失するため、動作S100e~S100hが実施される。
【0046】
しかし、第1の通信部40aはOFFであるため第1の受信完了情報530aを送信できない。第2の通信部40bが第1の動作開始情報520aを送信してから停電判定時間が経過するまで、第2の通信部40bが第1の受信完了情報530aを受信できない場合、第2のリーダシステム200bは、停電により第1の通信部40aがOFFになったと判断し、電源をOFFとし(S110b)、第2のリーダ20bによるRFIDタグ210の読み取りは停止される。停電が解消された場合(S110cがYESの場合)、外部電源51から第1の電源部50aへの電力500aの供給が再開され、通常時の動作S10の動作フローを実施する。なお、S100gにおいて第2の通信部40bから送信される第1の動作開始情報520aは、複数回送信されても構わない。また、ここでの停電判定時間はミリ秒オーダーに設定できるため、第2の通信部40bから発生する熱量は無視可能な程度に低減できる。
【0047】
第2のリーダシステム200bは、電波を出力する状態が閉め忘れ判定時間以上継続した場合、第1の電源制御部60aの誤動作またはユーザーによる第2貯蔵室扉2の閉め忘れと判断し、第2のリーダシステム200bの電源をOFFとしても構わない。閉め忘れ判定時間に基づいて第2のリーダシステム200bの電源をOFFとする動作により、通常時または停電時に第2の電源部50bや第2のリーダシステム200b(特に第2の通信部40b)の不具合による誤動作を抑止できる。ここで、閉め忘れ判定時間は、ユーザーが冷蔵庫の扉を開けたまま食材を入庫または出庫する動作に掛かる平均的な時間を考慮して数十秒が望ましいが、それ以上または以下の時間であっても構わない。
【0048】
ここで、第1の庫外アンテナ11aは、第2貯蔵室扉2の開閉状態にかかわらず常に一定の出力で電波を放射しても構わないが、望ましくは、開放状態のときに、閉鎖状態のときと比べて、低い出力で電波を放射する。仮に、第2貯蔵室扉2が開放状態のときに第1の庫外アンテナ11aの出力が高い場合、食材が第2貯蔵室内にあったとしても、第2貯蔵室扉2の前のユーザーで電波が反射されることにより、第2のリーダシステム200bによってRFIDタグ210が読み取れてしまい、出庫と誤判定される可能性があるためである。また、第2貯蔵室扉2が閉鎖状態のときに第1の庫外アンテナ11aの出力が高いと、第2貯蔵室から取り出されて離れて行く食材のRFIDタグ210を確実に捕捉できる利点もある。すなわち、第1の庫外アンテナ11aの出力を上述の関係とすることで、食材の出庫を精度よく判定でき、結果として冷蔵庫内の食材管理の信頼性が向上する。さらに、第2のリーダシステム200bによる消費電力の低減や、第1の蓄電部61aにかかるコストの低減にもつながる。
【0049】
一方、第1の庫内アンテナ10aは、第2貯蔵室扉2が閉鎖状態のときに、第2貯蔵室扉2が開放状態のときと比べて、低い出力で電波を放射するのが望ましい。仮に、第2貯蔵室扉2が閉鎖状態のときに第1の庫内アンテナ10aの出力が高い場合、指向性が広い第1の庫内アンテナ10aからの電波が第2貯蔵室の外に漏洩し、第2貯蔵室の外にある食材のRFIDタグ210を読み取ってしまう可能性があるためである。
【0050】
本実施例では、上述した効果以外に、次のような効果も得られる。まず、第1のリーダシステム200aおよび第2のリーダシステムは、第2貯蔵室扉2の開放をトリガとして食材を入庫または出庫するときのみに、RFIDタグ210を読み取るようにすることで、通常時の動作時間を短くできる。したがって、各リーダシステムによる消費電力を低減できるだけでなく、各リーダシステムや各電源部での発熱による冷却性能への影響も低減できる。
【0051】
また、停電時においても、第2のリーダシステム200bの動作時間を短くできるので、第2のリーダシステム200b等での消費電力や発熱を抑制することが可能である。さらに、停電時の動作を、新たな部品や動作を追加することなく実現できるので、冷蔵庫としてのコストの低減も可能となる。
【0052】
本実施例では、第1の電源部50aから第2の電源部50bに電力が供給された場合は、第2貯蔵室扉2が閉鎖状態であると判定され、第1の電源部50aから第2の電源部50bに電力が供給されず、かつ、第2の通信部40bが第1の通信部40aから第1の受信完了情報530aを受信した場合は、第2貯蔵室扉2が開放状態であると判定される。このため、第2貯蔵室扉2に開閉検知センサがなくても、開閉状態の判定が可能となり、冷蔵庫としてのコスト低減につながる。
【0053】
なお、上述の本実施例では、在庫管理部80aは、冷蔵庫本体1に具備される構成を示したが、在庫管理部80aは、サーバー100aに具備されても構わない。この場合、ユーザー端末110は、サーバー100aが具備する在庫管理部80aから、在庫食材情報600を取得することができる。すると、ユーザーが冷蔵庫本体1の近くではない外出時でも、第2貯蔵室に保管されている食材の在庫情報を確認できる。
【0054】
また、本実施例は、基本的には、冷蔵庫内の食材管理を想定したものであるが、第2貯蔵室扉2の閉鎖時に、庫外のキッチン内にある食材に付されたRFIDタグ210を定期的に読み取り、キッチン全体の食材管理を行っても良い。
【実施例0055】
本発明の実施例2に係る冷蔵庫の構造ついて、図5および図6を用いて説明する。
【0056】
図5は、実施例2に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図である。本実施例では、第1貯蔵室が冷蔵温度帯の冷蔵室、第2貯蔵室が製氷を行う製氷室、第3貯蔵室が製氷室とは別の冷凍温度帯の冷凍室、となっている。なお、貯蔵室の数やレイアウトは、これに限定されるものではなく、例えば、製氷室の左右どちらかに急速冷凍室があったり、冷凍室の下方にさらに野菜室があったりしても良い。
【0057】
図5では、冷蔵室の2つの回転扉(第1貯蔵室扉3)のうち、向かって右側の扉が開放され、向かって左側の扉が閉鎖され、第2貯蔵室扉2は閉鎖された状態となっている。本実施例に係る冷蔵庫は、実施例1に係る冷蔵庫と異なり、冷蔵庫本体1の第1貯蔵室(冷蔵室)の天井部分に、さらに第2の庫内アンテナ10bが設けられている。第2の庫内アンテナ10bは、主に第1貯蔵室(冷蔵室)内に存在するRFIDタグ210を読み取るものである。
【0058】
本実施例の冷蔵庫は、第2貯蔵室(製氷室)だけでなく、第1貯蔵室(冷蔵室)に対する入庫や出庫も判定する。ここで、第1貯蔵室に対する入庫や出庫は、第2の庫内アンテナ10b(庫内用アンテナ)と、第2貯蔵室扉2に設けられた第1の庫外アンテナ11a(庫外用アンテナ)と、を用いて、判定する。
【0059】
図6は、実施例2に係る冷蔵庫の機能ブロック図である。
【0060】
まず、冷蔵庫本体1は、実施例1と同様に、第1のリーダシステム200aと、第1のリーダ制御部30aと、第1の通信部40aと、第1の電源部50aと、第1のコネクタ70aの一端と、在庫管理部80aと、を有する。さらに、本実施例の冷蔵庫本体1は、第3のリーダシステム200cと、扉開閉検知部120と、を有する。ここで、第3のリーダシステム200cは、第2の庫内アンテナ10bと、第2の庫内アンテナ10bで受信した信号によりRFIDタグ210の情報を読み取る第3のリーダ20c(庫内用リーダ)と、を備える。
【0061】
第2の庫内アンテナ10bは、第1の庫内アンテナ10aと同様に、指向性の広いオムニアンテナが望ましい。扉開閉検知部120は、第1貯蔵室扉3の開閉を検知するセンサである。また、第1の電源部50aは、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aに電力500bを供給する他、図示していないが、第1のリーダシステム200a、第3のリーダシステム200cおよび在庫管理部80aにも電力を供給する。
【0062】
第2貯蔵室扉2の構成については、実施例1と同じである。なお、図6では、簡便化のため、実施例1の図2で示した断熱材180は省略している。
【0063】
次に、実施例2に係る冷蔵庫の動作ついて、図6図8を用いて説明する。図7は、通常時における冷蔵庫の動作を示すフローチャートであり、図8は、停電時における冷蔵庫の動作を示すフローチャートである。
【0064】
先ず、通常時の動作(S20)を図6および図7を用いて説明する。
【0065】
第2貯蔵室扉および第1貯蔵室扉3が閉鎖された状態で冷蔵庫本体1の電源がONとされた場合、外部電源51から第1の電源部50aに電力500aが供給される(S100a)。ここで、冷蔵庫本体1の電源をONとするユーザーの動作は、外部電源51に冷蔵庫本体1が具備するコンセント(図示せず)を接続する動作であるが、別途電源スイッチを設けても構わない。第1の電源部50aは、外部電源51から供給された電力500aの一部を、少なくとも第1のリーダシステム200a、第3のリーダシステム200c、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aに電力500bとして供給し、第1のリーダシステム200a、第3のリーダシステム200c、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aは電源がONされスタンバイ状態となる。さらに、第1の電源部50aは、第1のコネクタ70aを介して第2の電源部50bに電力500cを供給する。(S120a)。
【0066】
第2の電源部50bは、電力500cの一部を、第2のリーダシステム200bに電力500dとして供給し、第2のリーダシステム200bは電源がONされスタンバイ状態となる。このとき、第2の電源部50bの第1の電源制御部60aは、供給された電力を第1の蓄電部61aに充電する(S100c)。
【0067】
第1貯蔵室扉3が開放された場合(S120bでYESの状態)、扉開閉検知部120は、扉が開放したという扉開閉情報610を第1のリーダ制御部30aに送信する(S120c)。
【0068】
第1のリーダ制御部30aは、扉開閉情報610を受信した場合、第3の動作指令550cを第3のリーダシステム200cに送信する(S120d)。ここで、第3の動作指令550cは、時刻同期情報、電波出力時刻、電波出力時刻周期、電波出力周波数、電波出力強度などの情報から構成される。第1のリーダ制御部30aは、扉開閉情報610を受信した場合、第1の通信部40aおよび第2の通信部40bを介して、第2の動作指令550bを第2のリーダシステム200bに送信する(S100i)。ここで、第2の動作指令550bは、時刻同期情報、電波出力時刻、電波出力時刻周期、電波出力周波数、電波出力強度などの情報から構成される。
【0069】
第3のリーダシステム200cは、第3の動作指令550cに基づいてRFIDタグの読み取りを行い(S120e)、RFID読取情報560cを第1のリーダ制御部30aに送信する(S120f)。第2のリーダシステム200bは、第2の動作指令550bに基づいてRFIDタグの読み取りを行い(S100j)、第2の通信部40bおよび第1の通信部40aを介して、RFID読取情報560bを第1のリーダ制御部30aに送信する(S100k)。
【0070】
第1のリーダ制御部30aは、第3のリーダシステム200cより受信したRFID読取情報560cと、第2のリーダシステム200bより受信したRFID読取情報560bと、を統合し、RFID読取統合情報570を在庫管理部80aに送信する(S120g)。
【0071】
第1貯蔵室扉3が開放し続けられた場合(S120hがNOの場合)、S100j~S100k、S120e~S120gの動作が継続され、第1貯蔵室扉3が閉鎖されてから第1の保管完了判定時間が経過した場合(S120hがYESの場合)、第1のリーダ制御部30aは、第3のリーダシステム200cおよび第2のリーダシステム200bに動作停止指令を送信し(図5および図6に図示せず)、第3のリーダシステム200cおよび第2のリーダシステム200bによるRFIDタグ読み取りが終了する(S120i)。なお、第1貯蔵室扉3が閉鎖される状態は、扉開閉検知部120が検知し、第1貯蔵室扉3が閉鎖された場合に扉開閉検知部120は第1貯蔵室扉3が閉鎖されたという扉開閉情報610を送信する。
【0072】
次に、停電時の動作を図6および図8を用いて説明する。
【0073】
S100a~S110cの動作は、図4に示した実施例1と同様である。停電が解消された場合(S110cでYESの場合)、外部電源51から第1の電源部50aへの電力500aの供給が再開され、通常時の動作S10または動作S20の動作フローを実施する。
【0074】
上述した本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、第1貯蔵室(冷蔵室)に保管される食材も在庫管理できる効果が得られる。
【0075】
なお、第1の庫外アンテナ11aを設ける場所は、冷凍室や野菜室など他の引出扉であっても構わないが、上述のように製氷室の引出扉が望ましい。以下、その理由について説明する。
【0076】
第1の理由として、製氷室は、RFIDタグ210の付された食材が収納されたり取り出されたりすることが想定されておらず、他の引出扉と比べて開放される頻度も低いためである。また、製氷室では、生成された氷をすくう動作のみが行われ、複数の種類の食材が収納される他の貯蔵室のように、収納したい場所を探したり、取り出したい食材を探したり、といった動作がなく、開放時間も短いためである。このように、第1の庫外アンテナ11aを製氷室の引出扉に設けることで、第2のリーダシステム200bから発生する熱量を低減でき、冷蔵庫としての保冷性能の低下を抑制できる。さらに、第1の蓄電部61aの蓄電容量を低減できるため、第1の蓄電部61aの低コスト化が可能となる。
【0077】
第2の理由として、製氷室は、一般的に冷蔵室の直下に設けられるため、平均的なユーザーの腰の高さに近く、どこの貯蔵室に対して食材の出し入れがあっても、食材を読み取り易いためである。また、製氷室は、冷蔵庫全体の中で真ん中に近い高さ、すなわち、冷蔵室と冷凍室(野菜室)の間に位置するので、どちらの貯蔵室からも遠くならないためである。
【0078】
なお、第2貯蔵室が製氷室の場合、第1の庫内アンテナ10aは設置しなくても構わない。これは、冷蔵庫本体1で生成された氷にRFIDタグを貼付して在庫管理をする必要がないからである。また、第2貯蔵室が製氷室の場合、第2の電源部50bの第1の蓄電部61aは具備しなくても構わない。これは、製氷室の在庫管理が不要であれば、製氷室の引出扉が開放状態のときに、第1の庫外アンテナ11aを含む第2のリーダシステム200bが動作する必要はないからである。
【0079】
また、本実施例では、第2の庫内アンテナ10bを第1貯蔵室(冷蔵室)の天井部分に設置する例について示したが、第2の庫内アンテナ10bは、第1貯蔵室の開口部底面や、第1貯蔵室の側面部分や背面部分に設置されて構わない。また、第2の庫内アンテナ10bは、1個でなく複数個を設置しても構わない。さらに、本実施例では、第1のリーダシステム200a、第2のリーダシステム200bおよび第3のリーダシステム200cのRFIDタグ読み取り開始のトリガとして扉開閉検知部120を用いたが、冷蔵庫本体1にユーザーが接近したことを検知する人検知部を用いても構わない。
【実施例0080】
本発明の実施例3に係る冷蔵庫の構造ついて、図9を用いて説明する。図9は、実施例3に係る冷蔵庫の機能ブロック図である。
【0081】
本実施例では、図6に示した実施例2における、第1のリーダシステム200aおよび第3のリーダシステム200cが第4のリーダシステム200dとして統合され、第1のリーダ制御部30aが第2のリーダ制御部30bに置換されている。図9に示すように、本実施例の第4のリーダシステム200dは、第1の庫内アンテナ10aと、第2の庫内アンテナ10bと、アンテナスイッチ130と、第4のリーダ20dと、を備える。そして、第2のリーダ制御部30bは、第4のリーダ20dと接続される庫内用アンテナを、第1の庫内アンテナ10aにするか、第2の庫内アンテナ10bにするか、を指定する信号を、アンテナスイッチ130に出力する。
【0082】
このように、本実施例では、実施例2において、各庫内用アンテナに設けていた2つのリーダ(第1のリーダ20aおよび第3のリーダ20c)を、共通の1つのリーダ(第4のリーダ20d)とし、アンテナスイッチ130によって切り替える構成となっている。ここで、アンテナスイッチ130は、リーダと比べて一般的に低コストであるため、本実施例によれば、冷蔵庫全体としてのコストを低減することが可能となる。
【実施例0083】
本発明の実施例4に係る冷蔵庫の構造ついて、図10A図10Bおよび図11を用いて説明する。
【0084】
図10Aは、実施例4に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図であり、引出扉(第3貯蔵室扉4)の閉鎖時を示している。図10Bは、実施例4に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図であり、引出扉(第3貯蔵室扉4)の開放時を示している。本実施例に係る冷蔵庫は、実施例1~実施例3と異なり、第3貯蔵室扉4に、さらに第3の庫内アンテナ10cが設けられている。第3の庫内アンテナ10cは、主に第3貯蔵室内に存在するRFIDタグ210を読み取るものである。したがって、第3の庫内アンテナ10cは、第3貯蔵室扉4の断熱材180より後側に設置され、電波の放射範囲が第3貯蔵室内となっている。なお、図11では、簡便化のため、断熱材180は省略している。
【0085】
本実施例の冷蔵庫は、第2貯蔵室だけでなく、第3貯蔵室に対する入庫や出庫も判定する。ここで、第3貯蔵室に対する入庫や出庫は、第3の庫内アンテナ10c(庫内用アンテナ)と、第2貯蔵室扉2に設けられた第1の庫外アンテナ11a(庫外用アンテナ)と、を用いて、判定する。
【0086】
図11は、実施例4に係るに冷蔵庫の機能ブロック図である。
【0087】
まず、冷蔵庫本体1は、第1のリーダシステム200aと、第1のリーダ制御部30aと、第1の通信部40aと、第1の電源部50aと、第1のコネクタ70aの一端と、第2のコネクタ70bの一端と、在庫管理部80a(図11では省略)と、を有する。
【0088】
第2貯蔵室扉2の構成については、実施例1~実施例3と同じである。
【0089】
本実施例の第3貯蔵室扉4は、第5のリーダシステム200eと、第3の電源部50cと、第2のコネクタ70bの他端と、を有する。ここで、第5のリーダシステム200eは、第3の庫内アンテナ10cと、第3の庫内アンテナ10cで受信した信号によりRFIDタグ210の情報を読み取る第4のリーダ20d(庫内用リーダ)と、冷蔵庫本体1側の第1の通信部40aと情報の送受信を行う第3の通信部40cと、を備える。
【0090】
第3の電源部50cは、少なくとも第2の蓄電部61bおよび第2の電源制御部60bから構成される。第2の蓄電部61bは、第3貯蔵室扉4の閉鎖時に第1の電源部50aから供給される電力を蓄電するものである。第2の電源制御部60bは、第2の蓄電部61bから第5のリーダシステム200eに電力500jを供給するものである。
【0091】
第2のコネクタ70bは、金属の電極が外部に露出した接点式であっても構わないが、冷蔵庫の結露などによる接点部の腐食による給電性能低下を抑制するために無線給電式であるのが望ましい。
【0092】
ここで、第5のリーダシステム200eのうち、第3の庫内アンテナ10cは、一般に金属材料を含む真空断熱材などの断熱材180よりも後側(第3貯蔵室側)に位置しているが、アンテナ自体は受動部品であり熱を発生させないので、第3貯蔵室の冷却性能への影響は少ない。一方、第4のリーダ20d、第3の通信部40cおよび第3の電源部50cは、能動部品であり熱を発生させるので、断熱材180よりも前側(反第3貯蔵室側)に設置されるのが望ましい。
【0093】
次に、実施例4に係る冷蔵庫の動作ついて、図11図13を用いて説明する。図12は、通常時における冷蔵庫の動作を示すフローチャートであり、図13は、停電時における冷蔵庫の動作を示すフローチャートである。
【0094】
先ず、通常時の動作(S30)を図11および図12を用いて説明する。
【0095】
第3貯蔵室扉4が閉鎖された状態で冷蔵庫本体1の電源がONとされた場合、外部電源51から第1の電源部50aに電力500aが供給される(S100a)。ここで、冷蔵庫本体1の電源をONとするユーザーの動作は、外部電源51に冷蔵庫本体1が具備するコンセント(図示せず)を接続する動作であるが、別途電源スイッチを設けても構わない。第1の電源部50aは、外部電源51から供給された電力500aの一部を、少なくとも第1のリーダシステム200a、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aに、電力500bとして供給し、第1のリーダシステム200a、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aは電源がONされスタンバイ状態となる。さらに、第1の電源部50aは、第1のコネクタ70aを介して第2の電源部50bに電力500cを供給するとともに、第2のコネクタ70bを介して第3の電源部50cに電力500gを供給する(S130a)。
【0096】
第2の電源部50bは、電力500cの一部を、第2のリーダシステム200bに電力500dとして供給し、第2のリーダシステムは電源がONされスタンバイ状態となる。このとき、第2の電源部50bの第1の電源制御部60aは、供給された電力を第1の蓄電部61aに充電する(S100c)。
【0097】
一方、第3の電源部50cは、電力500gの一部を、第5のリーダシステム200eに電力500jとして供給し、第5のリーダシステム200eは電源がONされスタンバイ状態となる。このとき、第3の電源部50cの第2の電源制御部60bは、供給された電力を第2の蓄電部61bに充電する(S130b)。
【0098】
第3貯蔵室扉4が開放された場合(S130cでYESの場合)、第2のコネクタ70bの接続が遮断され、第2の電源制御部60bは、第1の電源部50aから供給される電力500gが供給されなくなったことを検知する。そして、第2の電源制御部60bは、第2の蓄電部61bから第5のリーダシステム200eに電力500jを供給する(S130d)。さらに、第2の電源制御部60bは、第2の給電経路切換情報510bを第5のリーダシステム200eに送信する(S130e)。つまり、電力500gの通電状況を第2の電源制御部60bが検知することにより、第3貯蔵室扉4の開閉状態を検知することが可能となる。
【0099】
第5のリーダシステム200eは、第2の給電経路切換情報510bを受信した場合、第3の通信部40cから第1の通信部40aを介して、第1のリーダ制御部30aに第2の動作開始情報520bを送信する(S130g)。第1の通信部40aは、第2の動作開始情報520bを受信した場合、第2の受信完了情報530bを第3の通信部40cに対して送信する(S130h)。
【0100】
第1のリーダ制御部30aは、第2の動作開始情報520bを受信した場合、第2の動作指令550bを第2のリーダシステム200bに送信する(S130k)。ここで、第2の動作指令550bは、時刻同期情報、電波出力時刻、電波出力時刻周期、電波出力周波数、電波出力強度などの情報から構成される。第1のリーダ制御部30aは、第2の動作開始情報520bを受信した場合、第1の通信部40aおよび第3の通信部40cを介して、第4の動作指令550dを第5のリーダシステム200eに送信する(S130i)。ここで、第4の動作指令550dは、時刻同期情報、電波出力時刻、電波出力時刻周期、電波出力周波数、電波出力強度などの情報から構成される。
【0101】
第2のリーダシステム200bは、第2の動作指令550bに基づいてRFIDタグの読み取りを行い(S100j)、RFIDタグ読取情報560bを第1のリーダ制御部30aに送信する(S100k)。一方、第5のリーダシステム200eは、第4の動作指令550dに基づいてRFIDタグの読み取りを行い(S130i)、RFID読取情報560dを第3の通信部40cおよび第1の通信部40aを介して第1のリーダ制御部30aに送信する(S130j)。
【0102】
第1のリーダ制御部30aは、第2のリーダシステム200bから受信したRFID読取情報560bと、第5のリーダシステム200eから受信したRFID読取情報560dと、を統合し、RFID読取統合情報570を在庫管理部80aに送信する(S130l)。
【0103】
第3貯蔵室扉4が開放し続けられた場合(S130mがNOの場合)、S130i~S130j、S100j~S100kの動作が継続され、第3貯蔵室扉4が閉鎖されてから第1の保管完了判定時間が経過した場合(S130mがYESの場合)、第1のリーダ制御部30aは、第2のリーダシステム200bおよび第5のリーダシステム200eに動作停止指令を送信し(図11および12に図示せず)、第2のリーダシステム200bおよび第5のリーダシステム200eによるRFIDタグ読み取りが終了する(S130n)。なお、第3貯蔵室扉4が閉鎖される状態は、第2の電源制御部60bが第1の電源部50aから供給される電力500gの通電開始を検知することにより認識する。
【0104】
次に、停電時の動作を図11および図13を用いて説明する。
【0105】
S100a、S130a、S100c、S130bの動作は、図12に示した通常時と同様である。停電が発生した場合(S110aがYESの場合)、外部電源51から第1の電源部50aに供給される電力500aが消失する。このため、第1の電源部50aが第1のリーダシステム200a、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aに供給する電力500bが消失し、第1のリーダシステム200a、第1のリーダ制御部30aおよび第1の通信部40aはOFFとなる。また、第1の電源部50aが第2のリーダシステム200bおよび第2の電源部50bに供給する電力500cが消失する。さらに、第1の電源部50aが第5のリーダシステム200eおよび第3の電源部50cに供給する電力500gが消失する。このとき、第1の電源制御部60aは、第1の電源部50aから供給される電力500cが消失するため、動作S100e~S100hおよびS130d~S130gが実施される。
【0106】
しかし、第1の通信部40aはOFFであるため第1の受信完了情報530aおよび第2の受信完了情報530bを送信できない。第2の通信部40bが第1の動作開始情報520aを送信してから停電判定時間が経過するまで、第2の通信部40bが第1の受信完了情報530aを受信できない場合、第2のリーダシステム200bは、停電により第1の通信部40aがOFFになったと判断し、電源をOFFとし(S110b)、第2のリーダ20bによるRFIDタグ210の読み取りは停止される。また、第3の通信部40cが第2の動作開始情報520bを送信してから停電判定時間が経過するまで、第3の通信部40cが第2の受信完了情報530bを受信できない場合、第5のリーダシステム200eは、停電により第1の通信部40aがOFFになったと判断し、電源をOFFとし(S140a)、第4のリーダ20dによるRFIDタグ210の読み取りは停止される。
【0107】
停電が解消された場合(S110cがYESの場合)、外部電源51から第1の電源部50aへの電力500aの供給が再開され、通常時の動作S10またはS20またはS30の動作フローを実施する。なお、S130fにおいて第3の通信部40cから送信される第2の動作開始情報520bも、複数回送信されても構わない。
【0108】
上述した本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、第3貯蔵室に保管される食材も在庫管理できる効果が得られる。
【0109】
なお、本実施例では、第3の庫内アンテナ10cを第3貯蔵室扉4に設置する例について示したが、第3の庫内アンテナ10cは、第3貯蔵室の開口部底面や、第3貯蔵室の天井部分、側面部分または背面部分に設置されて構わない。この場合、第3の電源部50cおよび第3の通信部40cは不要であるが、代わりに、第3貯蔵室扉4に対応する扉開閉検知部が必要となる。また、第3の庫内アンテナ10cは、1個でなく複数個を設置しても構わない。
【0110】
また、第3の通信部40cに用いられる通信方式として、主に通信するデータ量、通信機のコスト、通信環境などを考慮して、WiFiに代表される無線LAN、Bluetooth、ZigBeeなどの電波を用いた通信方式や、赤外線光を用いた通信方式のいずれを用いて構わない。ただし、第1の通信部40aおよび第2の通信部40bと同一の通信方式を適用する必要がある。
【実施例0111】
本発明の実施例5に係る冷蔵庫の構造ついて、図14を用いて説明する。図14は、実施例5に係る冷蔵庫の構造を示す鳥観図である。
【0112】
本実施例では、冷蔵庫本体1の上部が、前方へ突出する角状構造体6を有しており、この角状構造体6の内部または下部に、第2の庫外アンテナ11bが設置されている。第2の庫外アンテナ11bは、電波の放射範囲が冷蔵室外にあり、主に冷蔵庫の外に存在するRFIDタグ210を読み取る。また、第2の庫外アンテナ11bに接続されるリーダの構成および動作は、実施例2に示した第3のリーダシステム200cにおいて、第2の庫内アンテナ10bを第2の庫外アンテナ11bに置換した場合と同様である。
【0113】
本実施例によれば、庫外アンテナの位置を第1の庫外アンテナ11aよりも高く、一般的なユーザーの身長よりも高い位置から概下向きに電波を照射できるため、冷蔵庫に食材を入庫または出庫するときにユーザーの身体による電波照射範囲の死角を縮小でき、RFIDタグの読み取り可能範囲を拡大できる。つまり、冷蔵庫に保管される食材の在庫管理の性能が向上する。
【0114】
また、各貯蔵室が開放された状態のときに、第1貯蔵室内や各貯蔵室扉に支持された収納スペースの画像を撮影するためのカメラも、角状構造体6に設置すれば、食材の在庫管理の性能がさらに向上する。なお、庫外アンテナとして第2の庫外アンテナ11bのみを適用しても構わない。
【実施例0115】
本発明の実施例6に係る食材管理システムの構造ついて、図15図16および図19を用いて説明する。図15は、実施例6に係る食材管理システムを示す鳥観図であり、図19は、実施例6の変形例に係る食材管理システムの構造を示す鳥観図である。
【0116】
実施例6では、図15に示すように、冷蔵庫が置かれるキッチンにおけるキッチン照明5に、第3の庫外アンテナ11cが設置されている。また、実施例6の変形例では、図19に示すように、冷蔵庫が置かれるキッチンにおけるシート状構造体7に、第3の庫外アンテナ11cが設置されている。いずれの第3の庫外アンテナ11cも、主に冷蔵庫の外に存在するRFIDタグ210を読み取る。
【0117】
図16は、実施例6に係る食材管理システムの機能ブロック図である。
【0118】
まず、冷蔵庫本体1および第2貯蔵室扉2の構成は、実施例1と同じである。なお、図16では、簡便化のため、実施例1の図2で示した在庫管理部80aや断熱材180などは、省略されている。
【0119】
キッチン照明5またはシート状構造体7は、第6のリーダシステム200fを有している。ここで、第6のリーダシステム200fは、第3の庫外アンテナ11cと、第3の庫外アンテナ11cで受信した信号によりRFIDタグ210の情報を読み取る第5のリーダ20e(庫外用リーダ)と、冷蔵庫本体1側の第1の通信部40aと情報の送受信を行う第4の通信部40dと、を備える。
【0120】
次に、実施例6に係る食材管理システムの動作ついて、図16図18を用いて説明する。本実施例では、実施例1と同様に、第2貯蔵室に食材を入庫または出庫する場合を例に挙げて動作を説明する。図17は、通常時における食材管理システムの動作を示すフローチャートであり、図18は、停電時における食材管理システムの動作を示すフローチャートである。
【0121】
先ず、通常時の動作(S40)を図16および図17を用いて説明する。
【0122】
キッチン照明5が外部電源51に接続された場合(S150a)、外部電源51は電力500kを第6のリーダシステム200fに供給し、第6のリーダシステムは電源がONされスタンバイ状態となる(S150b)。
【0123】
第2貯蔵室扉2が開放された場合(S100dのYESの場合)の動作S100e~S100hは、実施例1と同様である。
【0124】
第1のリーダ制御部30aは、第1の動作開始情報520aを受信した場合、第1の通信部40aおよび第4の通信部40dを介して、第4の動作指令550dを第6のリーダシステム200fに送信する(S150c)。ここで、第4の動作指令550dは、時刻同期情報、電波出力時刻、電波出力時刻周期、電波出力周波数、電波出力強度などの情報から構成される。
【0125】
第6のリーダシステム200fは、第4の動作指令550dに基づいてRFIDタグ210の読み取りを行い(S150d)、RFID読取情報560dを第4の通信部40dおよび第1の通信部40aを介して第1のリーダ制御部30aに送信する(S150e)。
【0126】
第1のリーダ制御部30aは、第1のリーダシステム200aから受信したRFID読取情報560aと、第2のリーダシステム200bから受信したRFID読取情報560bと、第6のリーダシステム200fから受信したRFID読取情報560dと、を統合し、RFID読取統合情報570を在庫管理部80aに送信する(S150f)。
【0127】
第2貯蔵室扉2が開放し続けられた場合(S100pのNOの場合)、S100i~S100n、S150c~S105eの動作が継続され、第2貯蔵室扉2が閉鎖されてから第1の保管完了判定時間が経過した場合(S100pのYESの場合)、第1のリーダ制御部30aは、第1のリーダシステム200a、第2のリーダシステム200bおよび第6のリーダシステム200fに動作停止指令を送信し(図16および17に図示せず)、第1のリーダシステム200a、第2のリーダシステム200bおよび第6のリーダシステム200fによるRFIDタグ読み取りが終了する(S150g)。
【0128】
次に、停電時の動作を図16および図18を用いて説明する。
【0129】
停電が発生した場合(S110aがYESの場合)から停電が解消されるまでの間(S110cがNOの場合)までの動作は実施例1と同様である。停電が解消された場合S110cがYESの場合)、第1の通常動作S10および第4の通常動作S40の動作フローを実施する。
【0130】
実施例6のように、キッチン照明5に、第3の庫外アンテナ111cを設置することで、実施例5における第2の庫外アンテナ11bよりも高い位置からキッチン内を広く見渡せるように電波を照射できる。その結果、冷蔵庫に食材を入庫または出庫するときにユーザーの身体による電波照射範囲の死角をさらに縮小でき、RFIDタグの読み取り可能範囲をさらに拡大できる。つまり、冷蔵庫に保管される食材の在庫管理の性能がさらに向上する。また、冷蔵庫から離れた場所に存在するRFIDタグを読み取ることが可能となるため、冷蔵庫に保管される食材の在庫管理のみならず、キッチン全体に保管される食材の在庫管理が可能となる。
【0131】
なお、本実施例では、第3の庫外アンテナ11cを具備する器具としてキッチン照明5を例に示したが、煙探知機などキッチン天井に設置される器具など、冷蔵庫本体1とは別にキッチン内に配置される器具であって構わない。また、第6のリーダシステム200fをキッチン照明5、煙探知機、他のキッチン内に配置される器具など複数個設置しても構わない。この場合、第6のリーダシステム200fが1個の場合に比べて、在庫管理を行う範囲がさらに広がる効果がある。
【0132】
一方、実施例6の変形例のように、シート状構造体7に、第3の庫外アンテナ111cを設置すると、キッチン内の低い位置に保管される食材に付されるRFIDタグ210の読み取り可能範囲を拡大できる。さらに、シート状構造体7をユーザーが食材を保管する任意の場所に配置することでユーザーが所望する場所に保管される食材の管理が可能となり、ユーザーのキッチンレイアウトへの適応性を高められるという効果もある。
【0133】
なお、シート状構造体7に具備される第6のリーダシステム200fは、第1のリーダ制御部30aと有線接続されても構わない。この場合、第6のリーダシステム200fに供給される電力500kは外部電源51の代わりに第1の電源部50aから供給することも可能である。また、第4の通信部40dに用いられる通信方式として、主に通信するデータ量、通信機のコスト、通信環境などを考慮して、WiFiに代表される無線LAN、Bluetooth、ZigBeeなどの電波を用いた通信方式や、赤外線光を用いた通信方式のいずれを用いて構わない。ただし、第1の通信部40aおよび第2の通信部40bと同一の通信方式を適用する必要がある。
【実施例0134】
本発明の実施例7に係る食材管理システムの構造ついて、図20および図21を用いて説明する。図20は、実施例7に係る食材管理システムの構造を示す鳥観図である。
【0135】
実施例7では、図20に示すように、実施例6のキッチン照明5の下部に、キッチンに入った人を検知する人検知部140が設置されている。人検知部140は、赤外線を用いた人感センサ、超音波センサなどのセンサであって構わない。
【0136】
図21は、実施例7に係る食材管理システムの機能ブロック図である。図21に示すように、本実施例に係る食材管理システムの構成は、基本的に実施例6と同じであるが、キッチン照明5がさらに人検知部140を有している点において異なっている。
【0137】
次に、実施例7に係る食材管理システムの動作ついて、図21および図22を用いて説明する。図22は、実施例7に係る食材管理システムの動作を示すフローチャートである。
【0138】
先ず、通常時の動作(S50)を説明する。
【0139】
ユーザーがキッチンに入った場合(S160aがYESの場合)、人検知部140は人検知情報611を第6のリーダシステム200fに送信する。第6のリーダシステム200fは、人検知情報611を受信した場合、第3の動作開始情報520cを、第1の通信部40aを介して第1のリーダ制御部30aに送信する(S160b)。
【0140】
ユーザーがキッチンから出るまでの間(S160cがNOの場合)、S100i~100k、S100l~S100n,S150z~S150e、S150fの動作フローが継続される。
【0141】
ユーザーがキッチンから出て第2の保管完了判定時間が経過した場合(S160cがYESの場合)、冷蔵庫内またはキッチン内に食材の保管が完了したと見做せるため、第1のリーダ制御部30aは、第1のリーダシステム200a、第2のリーダシステム200bおよび第6のリーダシステム200fに動作停止指令を送出し(図21および22に図示せず)、第1のリーダシステム200a、第2のリーダシステム200bおよび第6のリーダシステム200fによるRFIDタグ読み取りが終了する(S150g)。
【0142】
次に、停電時の動作を説明する。
【0143】
本実施例のキッチン照明5は、蓄電部を具備しないため、停電時は外部電源51からの電力500kが供給されず、人検知部140は動作しない。したがって、停電時の動作は実施例6と同様である。
【0144】
なお、キッチン照明5が電源部を具備する場合、キッチン照明5に設けられる第6のリーダシステム200fおよび電源部は、第2貯蔵室扉2に設けられる第2のリーダシステム200bおよび第2の電源部50bと同等の構成となる。この場合、停電時における第6のリーダシステム200f等の動作は、実施例1にて説明した第2のリーダシステム200b等の動作と、同等となる。
【0145】
本実施例のように、キッチン照明5に、人検知部140を設置することで、ユーザーのキッチンへの入室を検知できる。その結果、食材が保管されるタイミングを精度よく捉えられ、リーダシステムがRFIDタグ210を読み取りにいく時間の短縮が可能となるだけでなく、キッチン全体の食材管理も可能となる。また、冷蔵庫以外の他の保管庫に保管される食材についても、在庫管理できるようになる。
【0146】
なお、本実施例では、キッチンの天井に設置されるキッチン照明5に人検知部140を設置したが、実施例6の図19に示したシート状構造体7に人検知部140を設置しても構わない。この場合、人検知部140は、超音波センサ、重量センサなどであって構わない。
【実施例0147】
本発明の実施例8に係る冷蔵庫の構造ついて、図23を用いて説明する。図23は、実施例8に係る冷蔵庫の機能ブロック図である。
【0148】
本実施例において、冷蔵庫本体1は、実施例1と同様の構成であるが、第2貯蔵室扉2は、実施例1と同様の構成に加えて、第1の警告制御部150aと、警告表示部160と、をさらに有する。ここで、第1の警告制御部150aおよび警告表示部160は、第2貯蔵室扉2の断熱材180の前側に配置される。なお、図23では、簡便化のため、実施例1の図2で示した、在庫管理部80a、断熱材180、第1のリーダシステム200a、第2のリーダシステム200bなどは、省略されている。
【0149】
次に、実施例8に係る冷蔵庫における、停電時の動作ついて、説明する。
【0150】
第1の通信部40aから送信される第1の受信完了情報530aを第2の通信部40bが受信できない場合、第2の通信部40bは、受信完了情報の受信未完了情報540を第1の警告制御部150aに送信する。第1の警告制御部150aは、第2の電源部50bから電力500lの供給を受け、受信完了情報の受信未完了情報540を受信してから警告判定時間が経過した場合、警告情報640を警告表示部160に送信する。なお、警告表示部160は、LEDランプ等によって、停電により冷蔵庫の保冷機能が停止していることをユーザーに表示するものであるが、文字情報などで知らせるのが望ましい。
【0151】
本実施例によれば、停電時にユーザーが不用意に冷蔵庫の扉を開けることにより、冷蔵庫内部の温度が上昇し、保冷性能が低下する状況を回避しやすくなる。また、停電時における冷蔵庫内部の温度上昇を低減することにより、停電が解消された場合の庫内温度を再度低下させため、つまり冷却に必要な消費電力を低減できる。
【実施例0152】
本発明の実施例9に係る冷蔵庫の構造ついて、図24を用いて説明する。図24は、実施例9に係る冷蔵庫の機能ブロック図である。
【0153】
本実施例において、冷蔵庫本体1は、実施例1と同様の構成であるが、第2貯蔵室扉2は、実施例1と同様の構成に加えて、第2の警告制御部150bと、温度表示部161と、庫内温度検知部170と、をさらに有する。ここで、第2の警告制御部150bおよび温度表示部161は、第2貯蔵室扉2の断熱材180の前側に配置されるが、第2貯蔵室内の温度を検知する庫内温度検知部170は、第2貯蔵室扉2の断熱材180の後側に配置される。なお、図24では、簡便化のため、実施例1の図2で示した、在庫管理部80a、断熱材180、第1のリーダシステム200a、第2のリーダシステム200bなどは、省略されている。
【0154】
次に、実施例9に係る冷蔵庫における、停電時の動作について、説明する。
【0155】
第1の通信部40aから送信される第1の受信完了情報530aを第2の通信部40bが受信できない場合、第2の通信部40bは、受信完了情報の受信未完了情報540を第2の警告制御部150bに送信する。第2の警告制御部150bは、第2の電源部50bから電力500lの供給を受け、受信完了情報の受信未完了情報540を受信してから温度更新時間が経過する毎に、庫内温度検知部170を稼働させて第2貯蔵室内の庫内温度情報650を取得し、温度表示部161に送信する。そして、温度表示部161は、第2貯蔵室内部の温度を表示する。
【0156】
本実施例によれば、第2貯蔵室内部の温度をユーザーに伝えることができるため、冷蔵庫の扉を開けないよう、実施例8と比べてより効果的に警告をすることが可能となる。また、温度更新時間を10分とし、庫内温度検知部170を駆動する時間を数十ミリ秒程度とすることにより、第2の警告制御部150bの消費電力を低減するとともに、第2の警告制御部150bから生じる熱量を低減できる。つまり、長時間の停電において庫内温度を計測することが可能となるとともに、停電時の冷蔵庫の保冷性能の低下を抑制できる。
【0157】
なお、第2の警告制御部150bは、実施例8に示した第1の警告制御部150aの動作を取り込み、警告判定時間が経過した後、温度更新時間が経過する毎に庫内温度検知部170を稼働させて、第2貯蔵室の庫内温度情報650を取得しても構わない。この場合、第2の警告制御部150bの消費電力をさらに低減できるとともに、第2の警告制御部150bから生じる熱量をさらに低減できる。
【0158】
また、本実施例では、庫内温度検知部170は第2貯蔵室扉2の後側に設置する例を挙げて説明したが、冷蔵庫本体1の他の部位に設置しても構わない。この場合、冷蔵庫本体1に設置された庫内温度検知部と第2貯蔵室扉2に設置された警告制御部150bとを接続するためのコネクタを設置する必要があるが、コネクタは接触式、非接触(無線給電)式のいずれであっても構わない。また、コネクタは第1のコネクタ70aを共用しても構わない。
【0159】
上記の実施例1乃至5は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
【符号の説明】
【0160】
1…冷蔵庫本体、2…第2貯蔵室扉、3…第1貯蔵室扉、4…第3貯蔵室扉、5…キッチン照明、6…角状構造体、7…シート状構造体、10…庫内アンテナ、11…庫外アンテナ、20…リーダ、30…リーダ制御部、40…通信部、50…電源部、51…外部電源、60…電源制御部、61…蓄電部、70…コネクタ、80…在庫管理部、81…在庫リスト、90…ネットワーク、100…サーバー、101…IDリスト、110…ユーザー端末、111…表示部、120…扉開閉検知部、130…アンテナスイッチ、140…人検知部、150…警告制御部、160…警告表示部、161…温度表示部、170…庫内温度検知部、180…断熱材、200…リーダシステム、210…RFIDタグ
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24