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特開2023-7439硬さが可変なミッドソールを具備するフットウェア製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007439
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】硬さが可変なミッドソールを具備するフットウェア製品
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/12 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
A43B13/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098516
(22)【出願日】2022-06-20
(31)【優先権主張番号】17/360,145
(32)【優先日】2021-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390023593
【氏名又は名称】アクシュネット カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(72)【発明者】
【氏名】ジャン=マリー ビダール
(72)【発明者】
【氏名】ロバート エス. ベント
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA02
4F050BA56
4F050HA56
4F050HA57
4F050HA58
4F050HA59
4F050HA84
4F050JA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スイング中の安定性と、歩行および立位中の快適性および柔軟性の両方を提供するミッドソールを具備するフットウェア製品を提供する。
【解決手段】フットウェア製品は、アッパーと、踵コアおよび踵周囲を具備する踵領域と、前足領域と、内側サイドと、外側サイドと、アウトソールと、ミッドソールとを含んで良い。内側サイドは、前足領域から踵領域まで延びて良い。外側サイドは、前足領域から踵領域まで延在し、内側サイドとは反対側であり、ほぼ平行であって良い。ミッドソールは、デュアルデュロメータミッドソールであって良く、踵領域と前足領域との間に配置された柔らかいデュロメータと、踵の周囲に配置された硬いデュロメータを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フットウェア製品において、
アッパーと、
踵コアおよび踵周囲を具備する踵領域と、
前足領域と、
上記前足領域から上記踵領域へと延びる内側サイドと、
上記前足領域から上記踵領域に伸び、上記内側サイドとは反対側であり、ほぼ平行である外側サイドと、
アウトソールと、
上記踵領域から上記前足領域に位置付けられるソフトデュロメータ部分、および、上記踵周囲のまわりに位置付けられる硬いデュロメータ部分からなる二重デュロメータミッドソールとを有することを特徴とするフットウェア製品。
【請求項2】
上記硬いデュロメータ部分の上にモールドされた外部踵カウンタをさらに含む請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項3】
上記外部踵カウンタさらにリッジを含む請求項2に記載のフットウェア製品。
【請求項4】
上記フットウェア製品の外側サイド、内側サイド、または両サイドの中間足領域に位置付けられた少なくとも1つの安定性インサートをさらに含む請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項5】
上記踵領域および上記中足領域の間に位置付けられた支持フレームをさらに含む請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項6】
上記ソフトデュロメータ部分、上記硬いハードデュロメータ部分、上記支持フレームおよび上記安定性インサートが、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン、およびそれらのブレンドからなるグループから選択される様々な硬度の熱可塑性材料を有する請求項5に記載のフットウェア製品。
【請求項7】
上記支持フレームがA字形を形成する請求項5に記載のフットウェア製品。
【請求項8】
上記ソフトデュロメータ部分が約50から85の間のショアC硬度を具備する請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項9】
上記ソフトデュロメータ部分がエチレン-酢酸ビニル共重合体を有する請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項10】
上記硬いデュロメータ部分が約60から95の間のショアC硬度を具備する請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項11】
上記硬いデュロメータ部分がエチレン酢酸ビニル共重合体を有する請求項1に記載のフットウェア製品。
【請求項12】
上記安定性インサートが上記硬いデュロメータ部分に接続されている請求項12に記載のフットウェア製品。
【請求項13】
フットウェア製品において、
アッパーと、
踵コアおよび踵周囲を具備する踵領域と、
前足領域と、
上記前足領域から上記踵領域へと延びる内側サイドと、
上記前足領域から上記踵領域に伸び、上記内側サイドとは反対側であり、ほぼ平行である外側サイドと、
アウトソールと、
上記踵領域から上記前足領域に位置付けられるソフトデュロメータ部分、および、上記踵周囲のまわりに位置付けられる硬いデュロメータ部分からなる二重デュロメータミッドソールと、
上記踵領域および上記中足領域の間に位置付けられた支持フレームと、
外側サイド、内側サイド、または両サイドに位置付けられた安定性インサートとを有することを特徴とするフットウェア製品。
【請求項14】
上記ソフトデュロメータ部分、上記硬いデュロメータ部分、上記支持フレームおよび上記安定性インサートが、エチレン酢酸ビニル、ポリウレタン、およびそれらのブレンドからなるグループから選択される種々の硬度の熱可塑性材料を有する請求項13に記載のフットウェア製品。
【請求項15】
上記ソフトデュロメータ部分が約50から85の間のショアC硬度を具備する請求項13に記載のフットウェア製品。
【請求項16】
上記硬いデュロメータ部分が約60から95の間のショアC硬度を具備する請求項13に記載のフットウェア製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的には、フットウェアの分野に関する。より具体的には、本開示は、改良されたミッドソール構造を具備するフットウェアの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフのゲームは、長時間の歩行ストレッチと、ボールを打つためにゴルフクラブを振る短い瞬間とを含む。その結果、ゴルフシューズは、着用者に芝生での優れたトラクション、歩行中の快適さ、およびボールを打つための安定したプラットフォームを提供するように進化した。したがって、ゴルフシューズは、典型的には、金属製のスパイクまたはプラスチック製のクリートを備えた比較的硬い靴底を具備する。一部のゴルフシューズは、いわゆる「地面反力」の足への衝撃を和らげるゲルも含んでいる。ニュートンの運動の第3法則、つまり作用-反作用の法則から、足が地面を押す方向と反対の方向に同じ力で地面が足を押すことが知られている。これらはグランド反力として知られている。
【0003】
フットウェアのミッドソールは、骨の耐荷重構造および足の軟組織にかかる荷重の大きさおよび速度を再分配することによって、クッション性/快適さの感覚に強く影響することが知られている。特定のアスカーC硬度の単一密度フォームは、歩行負荷の下で圧縮する構造を提供するためのミッドソールとして最も一般的に使用されている。ただし、単密度フォームは均一な硬度であるため、サポート用に硬いソールを使用するか、快適さのために柔らかいソールを使用するかを選択する必要がある。したがって、現在のミッドソールは、高負荷下の足の領域に適切なサポートと、および/または低負荷下の足の領域に快適さとを同時に提供することができない。
【0004】
柔軟性および快適性を犠牲にすることなく十分な剛性を提供する改良されたミッドソールを具備するフットウェアの必要性が依然として残っている。フットウェアは、ゴルファーがホール間を快適に歩けるようにしながら、ゴルフスイング中、ゴルファーの体重がシフトするときに、安定性を提供する必要がある。
【0005】
特許文献1は、ミッドソールおよびアウトソールのソール構造体をゴルフスイングに適した構成とすることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016-209482号公報
【発明の概要】
【0007】
本開示は、スイング中の安定性と、歩行および立位中の快適性および柔軟性の両方を提供するミッドソールを具備するフットウェア製品を提供する。
【0008】
以下は、本開示のいくつかの側面の基本的な理解を提供するために、本開示の簡略化された要約を提示する。この要約は、開示の広範な概要ではない。開示の重要な要素を特定したり、開示の範囲を説明したりすることを意図したものでははない。その唯一の目的は、他の場所で提示されているより詳細な説明の前置きとして、開示のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0009】
本開示の一側面は、安定性、快適性、および柔軟性を提供するように構成されたフットウェア製品に関する。このフットウェア製品は、アッパーと、踵コアおよび踵周囲を具備する踵領域と、前足領域と、内側サイド(ミディアルサイド:正中線に近いサイド、medial)と、外側サイド(ラテラルサイド:正中線から遠いサイド、lateral)と、アウトソールと、ミッドソールとを含んで良い。内側サイドは、前足領域から踵領域まで延びて良い。外側サイドは、前足領域から踵領域まで延在し、内側サイドとは反対側であり、ほぼ平行であって良い。ミッドソールは、デュアルデュロメータミッドソールであって良く、踵領域から前足領域に位置付けられたソフトデュロメータと、踵周囲に位置付けられた硬いデュロメータとを含む。
【0010】
これらの側面および他の側面は、図面を考慮しつつ以下の説明を読んだ後、当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
非限定的かつ非網羅的な例は、以下の図を参照して説明される。
【0012】
本開示の例示的な実施例は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。
図1図1は本開示の一実施例に従うフットウェア製品の側面図である。
図2図2は本開示の一実施例に従うミッドソールを含むフットウェア製品および安定性インサートの配置を示す分解図である。
図3図3は本開示の一実施例に従うミッドソール、アウトソール、および安定性インサートの分解図である。
図4図4は本開示の一実施例に従う固いデュロメータ部分の配置を示すミッドソールの斜視図である。
図5図5はフットウェア製品のミッドソールの背面図である。
図6図6は、本開示の実施例に従う、図5のミッドソールの断面図である。
図7図7は本開示の一実施例に従うミッドソールを含むフットウェア製品および2つの安定性インサートの配置を示す分解図である。
図8図8は、本開示の一実施例において一緒に成形されたミッドソールおよび堅固なデュロメータ部分ならびに安定性インサートを含むフットウェア製品の分解図であり、図7に示されるものの代替の実施例である。
図9図9は、図7および図8の例の代替的な実施例のフットウェア製品の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図を参照して、いくつかの実施例がより十分に説明される。しかしながら、この開示は、ここに記載の実施例に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施例は、本開示が完全かつ完全であり、この発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。図面において、同様の数字は全体を通して同様の要素を指す。一部の部品の厚さと寸法は、わかりやすくするために誇張されている場合がある。
【0014】
ここで使用される用語は、具体的な実施例を説明することのみを目的としており、この発明を限定することを意図するものではない。ここで使用される場合、単数形(「a」、「an」、および「the」)は、文脈が明らかに、そうでないことを指示しない限り、複数形の参照を含む。
【0015】
ここで使用される場合、2つ以上の部品または構成要素が「結合されている」(「coupled」)という記述は、リンクが発生する限り、部品が直接または間接的に、すなわち1つまたは複数の中間部品または構成要素を介して結合または一緒に動作することを意味する。ここで使用される場合、「直接結合された」(「directly coupled」)とは、2つの要素が互いに直接接触していることを意味する。
【0016】
ここで言及されるすべての特許、特許出願および刊行物は、参照によりその全体が組み込まれる。用語が矛盾する場合は、この明細書が優先される。
【0017】
一実施例に関して記載された任意の1つまたは複数の側面または特徴は、それに関連して具体的に記載されていなくとも、異なる実施例に組み込まれて良いことに留意されたい。すなわち、すべての実施例、および/または、任意の実施例のすべての特徴が、任意の方法、および/または、組み合わせで組み合わせることができる。出願人は、最初に提出された請求項を変更する権利、またはそれに応じて新しい請求項を提出する権利を留保し、これは、元々その方法でそのように請求されていなくても、当初の出願時の請求項を任意の他の請求項に依存するように、および/または、任意の他の請求項の任意の特徴を組み込むように補正する権利を含む。この発明のこれらおよび他の目的および/または態様は、以下に記載される明細書で詳細に説明される。
【0018】
ここで、図1を参照すると、一実施例に従うフットウェア製品10が提供される。フットウェア製品10は、いくつかの実施例において、アッパー15、このアッパー15に結合されたミッドソール20、およびミッドソール20に結合されたアウトソール25を含んで良い。フットウェア製品は、また、ギルストリップ23を含んで良い。
【0019】
フットウェア製品10は、踵領域30、中足領域40、および前足領域45をさらに含んで良い。踵領域30は、一般に、足の後部部分、すなわち、アキレス腱、踵の後方部分、および、距骨と踵骨の周囲および下の領域に対応して良い。中足領域40は、一般に、足の中央、すなわち、アーチおよび舟状骨、立方骨、楔形骨に対応して良い。前足領域45は、一般に、足の前部、すなわち、つま先および中足骨、指骨、および種子骨に対応して良い。踵領域30、中足領域40、および前足領域45は、フットウェア製品の一般的な領域を表すことを意図しており、正確な領域を区別することを意図していないことに留意されたい。
【0020】
いくつかの実施例において、アッパー15は、内部表面60(図2を参照)および外部表面65を具備して良い。内部表面60は、人の足を受け入れるように構成された領域を部分的に形成して良い。アッパー15は、人の足の上に、足の内側(ミディアル)サイドおよび外側(ラテラル)サイドに沿って、そして足の前足領域および踵領域の周りに延びるように構成されて良い。人の足を受け入れるように構成された領域は、カラー70によって形成された足首開口部からアクセスされて良い。
【0021】
アッパー15は、現在知られている、または、後で開発される任意の適切な材料から構築されて良く、これは、皮革、合成皮革、ポリウレタン合成物、ポリ塩化ビニル合成物、ホットメルト合成物(別の基板に積層された熱可塑性ポリマー)スエード、布、キャンバス、織り、ニット、人造ポリマー繊維、ナイロン、ポリエステル、または綿を含むけれども、これらに限定されない。アッパー15は弾性であって良い。代替的には、アッパー15の少なくとも一部は弾性であって良い。他の実施例において、アッパー15は非弾性であって良い。アッパー15は、すくなとも一部に、柔軟性がなく、剛性または半剛性であるものを含んで良い。
【0022】
アッパー15は、踵領域30に外部踵カウンタ85をさらに含んで良い。踵カウンタ85は、アッパー15を補強し、人の踵の動きを低減または制限して良い。踵カウンタ85は、熱可塑性ポリウレタン(「TPU」)などの硬質熱可塑性ポリマーから形成されて良い。外部踵カウンタ85は、踵領域30を包み込み、外側サイドおよび内側サイドの両方に沿って前方に延びて良い。踵カウンタ85は、また、全体の重量を軽減しながら剛性を提供するために隆起87などを含んで良い。
【0023】
いくつかの実施例において、レース90は、アッパー15の上にあって良く、アッパー15の外面と相互作用するように構成されて良い。レース90は、全体的または部分的に可視であって良い。フットウェアは、ユーザの足を固定するための1つまたは複数のクロージャシステムを含んで良く、その選択は当業者の技術の範囲内である。クロージャシステムの例は、レース、米国特許第10,070,695号に記載され、参照によりその全体がここに組み込まれるレース締め付けシステム、および2021年6月23日に出願され、参照によりその全体がここに組み込まれる米国シリアル番号17/355,390号に記載されるクロージャシステムを含んで良い。フットウェア製品10のアッパー15に着用者の足を固定するために、任意の適切なレースシステムまたはクロージャシステムを使用できることが理解されよう。いくつかの実施例において、フットウェア製品10は、前足領域45から踵領域30まで延びる内側サイド50と、前足領域45から踵領域30まで延びる外側サイド55とを具備して良い。内側サイドおよび外側サイドは互いに反対側にあって良い。いくつかの実施例において、外側サイド55および内側サイド50は、全般的には、互いに平行であって良い。外側サイド55は、全般的には、足の外側領域および当該人の他の足とは反対側を向いている表面に対応して良い。内側サイド50は、全般的には、足の内側領域および当該人の他の足に面する表面に対応し得る。
【0024】
いくつかの実施例において、アウトソールは、牽引要素95を含んで良い。牽引要素95は、ゴムまたはプラスチックおよびそれらの組み合わせなどの任意の適切な材料で製造されて良い。ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性プラスチックを使用して良い。使用できる適切なゴム材料は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレンプロピレンゴム(「EPR」)、エチレン-プロピレン-ジエン(「EPDM」)ゴム、スチレン-ブタジエンゴム、スチレンブロックコポリマーゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、およびそれらの2つ以上のブレンドを含んで良いけれども、これらに限定されない。
【0025】
図2および3を参照すると、ミッドソール20およびアウトソール25の種々の実施例が示されている。支持フレーム110は、アウトソールにモールドされて良く、または、アウトソールの一部であって良い。種々の実施例において、支持フレーム110は、中実の所定の形状/ジオメトリとして提供されて良く、または開口部を備えた所定の形状/ジオメトリとして提供されて良い。一実施例において、支持フレーム110は、踵領域30から中足領域40まで延びて良い。図2および3に示されるように、支持フレーム110の一部は、Aフレーム113の予め定められた形状/ジオメトリであって良い。他の形状/ジオメトリの選択は、当業者の技能の範囲内であり、特定の形状/ジオメトリは、好ましい実施例において、サポート性、美観、またはその双方を提供するために選択されて良い。図3に示されるように、固いデュロメータ部分130は、支持フレーム110を固いデュロメータ部分130と位置付けるために、Aフレームの頂部部分のように形作られた窪み114を含んで良い。支持フレーム110は、また、外側サイド脚部115aおよび内側サイド脚部115bを具備して良い。外側サイド/内側サイド脚部115a、115bは、固いデュロメータ部分130側から延在し、ミッドソール20の、対応する外側サイド/内側サイド窪み117a、117bと係合して良い。
【0026】
安定性インサート120は、外側サイド55の中足領域40にあって良い。図2に示されるように、ミッドソール20は、安定性インサート120を受け入れるための安定性インサート窪み140を含んで良い。安定性インサート120は、エチレン酢酸ビニル(「EVA」)コポリマー、ポリウレタン、およびそれらのブレンドからモールドされて良い。安定性インサート120は、より硬い材料であって良く、もって、ゴルフスイング中のフットウェア製品の側壁の動きを低減することによって、安定性を実現して良い。
【0027】
図4に示されるように、ミッドソール20は、踵領域30からミッドソール20の前足領域45まで配置されたソフトデュロメータ部分125を含んで良い。デュアルデュロメータミッドソール20は、踵周囲の周りに配置された硬いデュロメータ部分130をさらに含む。一実施例において、硬いデュロメータ部分の好ましい形状は、踵の周囲を包むためのU字形または馬蹄形である。ソフトデュロメータ部分125は、エチレン酢酸ビニル(「EVA」)コポリマーから製造されて良い。ソフトデュロメータ部分125は、ショアC硬度が約50から85の間、好ましくは約60から65の間であって良い。固いデュロメータ部分130は、また、エチレン-酢酸ビニル(「EVA」)コポリマー、ポリウレタンなどから形成されて良く、射出成形されて良い。一実施例において、固いデュロメータ部分130および安定性インサートは、異なる材料のものであって良く、同じ材料のものであって良く、または一緒にモールドされて良い。硬いデュロメータ部分は、ショアC硬度が約60から95の間、好ましくは約70から75の間であって良い。
【0028】
図5および6を参照すると、支持フレーム110および固いデュロメータ部分130の実施例が示されている。固いデュロメータ部分130は、馬蹄形またはU字形であって良く、踵領域30の外部踵カウンタ85と重なり、部分的に踵カウンタ85の下にあって良い、すなわち、踵カウンタ85は、固いデュロメータ部分130の上にモールドされる。固いデュロメータ部分130は、支持フレーム110と接触して良い。一実施例において、支持フレーム110は、真っ直ぐな側壁とは対照的に、傾斜した、すなわち斜めの側壁の形状を有して良い。硬いデュロメータ部分は、また、柔らかいデュロメータ部分125と接触していても良い。
【0029】
ここで、図7~9を参照すると、この発明のいくつかの実施例において、安定性インサート120および堅固なデュロメータ部分130の配向の代替の実施例を示している。図7において、一実施例が示され、この実施例において、2つの安定性インサート、すなわち、外側サイド安定性インサート120aおよび内側サイド安定性インサート120bがあって良く、インサート120a、120bは、固いデュロメータ部分130から離れていて良い。
【0030】
図8において、外側サイドおよび内側サイド安定インサート120a、120bは、内部ブリッジセクション150によって堅固なデュロメータ部分130に接続されるか、または一緒にモールドされて良い。内部ブリッジセクション150は、アウトソール25の対応するアウトソール内部外側サイドおよび内側サイド部分163a、163bに配置されて良い。
【0031】
図9において、外側サイドおよび内側サイド安定インサート120a、120bは、外部ブリッジセクション165によって硬いデュロメータ部分130に接続されるか、または一緒にモールドされて良い。外部ブリッジセクション165は、対応するインソール外部外側サイドおよび内側サイド部分167a、167bに配置されて良い。図8および図9は、外側サイドおよび内側サイドの両方の安定性インサート120a、120bが存在する実施例を示している。代替的には、固いデュロメータ部分に接続された、または一緒にモールドされた1つの外側サイド(lateral)安定性インサートのみが存在する実施例が企図される。
【0032】
示されていない構成要素は、本開示の精神および範囲から逸脱することなく設けて良い。本開示の実施例は、限定的ではなく例示的であることを意図して説明されてきたことに留意されたい。代替的な実施例は、その範囲から逸脱しない当技術分野の当業者に明らかになるであろう。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、前述の改善を実施するための代替手段を開発することができる。
【0033】
特定の特徴およびサブコンビネーションは有用であり、他の特徴およびサブコンビネーションを参照せずに使用することができ、特許請求の範囲内で企図されることが理解されよう。
【符号の説明】
【0034】
10 フットウェア製品
15 アッパー
20 ミッドソール
23 ギルストリップ
25 アウトソール
30 踵領域
40 中足領域
45 前足領域
50 内側サイド
55 外側サイド
60 内部表面
65 外部表面
70 カラー
85 外部踵カウンタ
87 隆起
90 レース
95 牽引要素
110 支持フレーム
113 Aフレーム
114 窪み
115a 外側サイド脚部
115b 内側サイド脚部
117a外側サイドド窪み
117b内側サイド窪み
120 安定性インサート
120a 外側サイド安定性インサート
120b 内側サイド安定性インサート
125 ソフトデュロメータ部分
130 硬いデュロメータ部分
140 安定性インサート窪み
150 内部ブリッジセクション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9