(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074448
(43)【公開日】2023-05-29
(54)【発明の名称】景品買取装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230522BHJP
【FI】
A63F7/02 354
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021200423
(22)【出願日】2021-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】519073656
【氏名又は名称】株式会社イミテック
(72)【発明者】
【氏名】峰晴 正行
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BC80
2C088CA11
2C088CA31
2C088CA35
(57)【要約】
【課題】景品買取所の景品買取装置の接客画像によって接客力の向上を促し、また、防犯効果が付加されるようにした景品買取装置の提供。
【解決手段】景品買取装置1の接客表示機2の接客画像を、接客者を撮影した静止画もしくは動画で提供し、また、前記接客画像の接客者の服装もしくは背景を、年間の季節もしくは行事、その他趣向に応じて替えるようにして接客力および防犯効果を向上する。また、前記接客画像は、タイマー制御回路によって、予め設定した任意の期間内で自動的に切り替わるようにしたので、前記景品買取装置の運用において景品買取者の便益が図られる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
景品買取所における景品売却者のエリアと景品買取者のエリアとを区画する仕切り壁に取り付けられており、
前記景品売却者の景品を前記景品買取者に自動的に搬送して、識別と計数および換金額が演算される景品計数機と、
前記景品の換金額を表示する外部表示機と、
前記景品計数機の景品の換金額に基づいて、前記景品売却者に現金が払出される現金払出機と、
前記景品計数機と、前記外部表示機と、前記現金払い出し機の各ステップの信号に対応して、接客画像が表示される接客表示機と、
前記景品計数機と、前記外部表示機と、前記現金払い出し機と、前記接客表示機とを電気的に接続して制御する制御回路と、
前記接客表示機の前記接客画像が記憶されるようにして前記制御回路に設けられている記憶制御回路と、
で構成された景品買取装置において、
前記接客画像は、接客者を撮影した静止画もしくは動画であって、
前記接客者の服装もしくは背景が、
年間の季節もしくは行事やその他趣向に応じて替えられるようにして、前記記憶制御回路に記憶されおり、
前記記憶制御回路に記憶されている、前記接客画像を選択して前記接客表示機に表示することを特徴とする景品買取装置。
【請求項2】
前記記憶制御回路に、タイマー回路を設けて、前記接客画像が、予め設定した任意の期間内で自動的に切り替わるようにしたことを特徴とする前記特許請求項1に記載の景品買取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、景品買取所に設置される景品買取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊戯施設で獲得された景品は、景品買取専門の景品買取所に持参して換金するようにしている。
【0003】
図1および
図2で示した従来の景品買取所は、接客表示機2に景品3の換金操作機能を付加したものが知られている。
(例えば特許文献1)
従来の接客表示機2は、
図1で示すように、景品3を収納する引き出し部4と、接客画像を表示する表示部5とで構成されており、
図2に示すようにこの接客表示機2は、景品買取所において景品売却者のエリア6と、景品買取者のエリア7とを区画して取り付けられている。
景品売却者が、景品売却物のエリア6で景品3を引き出し部4に入れて、景品買取者のエリア7に押し出すと、景品買取者が引き出し部4から景品3を取り出してこの真贋と多寡の種類を識別し、換金額を演算して表示部5に換金額が表示されるとともに、景品買取者が引き出し部4に換金額の現金を入れて景品売却者に押し出し、景品売却者が引き出し部4から現金を受け取って景品3の換金が終了するようにしている。
【0004】
また、前記接客表示機2は、前記一連の買取手順の案内が、表示部5に常時変わる事がなくアニメーション画像で表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決する課題】
【0006】
然しながら、前記の特許文献1では景品の換金が、景品売却者もしくは景品買取者の手動による有人で行なわれているので、景品売却者が防犯上の不安を持つ度合いは少ないが、一方、当該景品の換金が自動化された場合は、詳細な接客の接客画像が提供されていないと、景品売却者が混同したり誤操作する懸念がある。
また、景品の換金が自動化された場合は、景品売却者が当該景品買取所が無人であると錯誤して防犯上の不安を持つ恐れもある。
一方、前記の特許文献1の接客画像はアニメーションの画像であって臨場感が乏しいので、景品の換金が自動化されている景品買取装置においては、詳細な操作の説明や、景品を交換する手順の詳細な案内が的確にできないので、同様なレベルの接客画像をこのまま利用することは適さない。
また、従来の前記接客画像のレベルが低いことが原因で、景品売却者が景品の換金操作を間違ったり、できなかったりすると、現金を直接的に取り扱う当該業務自体の運営に支障を来たす。
また、接客画像の背景がいつも同一の画像に固定されているので、景品売却者への接客サービスがマンネリ化する原因ともなる。
【0007】
一方、前記接客画像の接客者の背景を変えるようにした場合、この接客画像の入力操作は、景品買取者側で行なうことになって煩雑な業務が追加されることになる。
また、前記接客画像の背景の交換を、季節や行事などに合わせて表示することもできるが、この場合に切り替えを失念すると、季節外れや終わった行事の画像が提供される恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の景品買取装置は、景品買取所における景品売却者のエリアと景品買取者のエリアとを区画する仕切り壁に取り付けられており、前記景品売却者の景品を前記景品買取者に自動的に搬送して、識別と計数および換金額が演算される景品計数機と、前記景品の換金額を表示する外部表示機と、前記景品計数機の景品の換金額に基づいて、前記景品売却者に現金が払出される現金払出機と、前記景品計数機と、前記外部表示機と、前記現金払い出し機の各ステップの信号に対応して、接客画像が表示される接客表示機と、前記景品計数機と、前記外部表示機と、前記現金払い出し機と、前記接客表示機とを電気的に接続して制御する制御回路と、前記接客表示機の前記接客画像が記憶されるようにして前記制御回路に設けられている記憶制御回路と、で構成された景品買取装置において、前記接客画像は、接客者を撮影した静止画もしくは動画であって、前記接客者の服装もしくは背景が、年間の季節もしくは行事やその他趣向に応じて替えられるようにして、前記記憶制御回路に記憶されおり、前記記憶制御回路に記憶されている前記接客画像を選択して、前記接客表示機に表示するようにした。
【0009】
また、前記記憶制御回路に、タイマー回路を設けて、前記接客画像が、予め設定した任意の期間内で自動的に切り替わるようにした。
【発明の効果】
【0010】
この発明の景品買取装置は前述の構成であり、接客表示機に接客者を撮影した静止画もしくは動画が表示されるので、景品交換の一連の手順が現実的、且つ、詳細に表示されて接客サービスが向上し、景品売却者が景品の収納操作または、現金の取り出しに戸惑うことがなく、安全に景品の買取が行なわれる。
また、景品買取装置が自動化された場合は、景品売却者が、当該景品買取所が無人で運営されているかのように錯誤して、防犯の上で不安を持つ恐れがあったが、前記接客画像が接客者を撮影したリアルな静止画もしくは動画で表示したので、販売者の不安を払拭し、一方、景品売却者以外に対する防犯の効果も付加される。
また、接客画像における接客者の服装もしくは背景を任意の期間で替えることで、その都度に景品交換所の雰囲気が変わり、景品売却者に対して、当該景品買取業務がマンネリ化することなく緊張感を持って営まれていることが伝わり、防犯上の効果が顕著となる。
また、予め任意の期間で接客画像が切り替わるように、タイマー制御回路を設けているので、前記接客画像の切り替え時期がズレたり逸失されることがなく、タイムリーに接客画像を提供することができる。
また、タイマー制御回路で、予め任意の期間で接客画像が切り替わるようにしたので、景品買取者が切り替え入力の操作をする必要がなく、景品買取装置の運営上の便益が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】景品交換所に設置されている従来の景品買取装置の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明は、景品買取装置に関し、以下、
図3~
図8を参照してこの発明を説明する。
図3、および
図4は、景品買取所に設置されている景品買取装置1を示している。
景品交換所は、
図3のように中央部に仕切り壁8で、景品売却者のエリア6と景品買取者のエリア7とに区画され、景品買取装置1は前記の仕切り壁8に取り付けられている。
景品買取装置1は、景品計数機9と、現金払い出し機10と、接客表示機2および外部表示機11とで構成されて、各々の機器および表示機は個々に技術が確立されているが、制御回路を介して電気的に接続されて買取システムが構成されている。
景品計数機9および景品払い出し機10は、景品売却者のエリア6と景品買取者側のエリア7を連通するようにして仕切り壁8に取り付けされている。
景品計数機9は、景品売却者のエリア6側に、開閉自在のカバー13が備えられている景品収納ケース14が臨むとともに、側方に開始ボタン15と合計ボタン16が設けられている。
【0013】
また、景品計数機9の景品買取者のエリア6側には、景品3の真贋および多寡を識別する計数部17と、計数値を表示する表示部18が設けられている。
また、現金払い出し機10は、景品売却者のエリア6に現金払い出し部19が臨み、景品買取者のエリア7には払い出し金を収納する現金収納部20が設けられている。
また、接客表示機2は仕切り壁8の前側に設置されていて接客画像が映し出される表示部5が設けられている。
【0014】
図5と
図6は、景品買取装置1の構成と、景品3の売却および買取のシステムを示し、景品売却者が景品収納ケース14のカバー13を上方に開き、景品3を景品収納ケース14に重なるようにして入れて、カバー13を閉じて開始ボタン15を押すと、景品3が景品計数機9の計数部17に自動的に搬送されて、景品3の真贋と種類の識別および計数と換金額の演算が行なわれる。
上記景品3の計数と演算が終了して、外部表示機11に景品3の種別と数および換金額が表示されて、景品売却者が合計ボタン16を押すと、現金払い出し機10から換金額の現金が払い出される。
上述の景品買取装置1の一連のシステムにおいて、景品売却者は接客表示機2の接客画像2aによって景品3の換金を行なうものであり、この接客画像2aは、当該景品買取装置1および各操作スイッチの各ステップごとに切り替わるように設定されている。
【0015】
図7は、上記ステップにおける接客画像2aのうち下記のa)と、j)を表示している。
接客画像2aは接客者を撮影したリアルな静止画もしくは動画であって、下記のa)~j)の文言および接客者の画像は、当該景品買取装置1において景品3の売却および買取が円滑に行なわれるものであれば、この接客画像2aの内容に限定するものでない。
a)、取扱いの案内(取り扱う景品の種類および両替と追い金をしない表示)
b)、カバーを置けてください。
c)、景品を重ねて入れてください。
d)、カバーを閉じてください。
e)、開始ボタンを押してください。
f)、合計ボタンを押してください。
g)、しばらくおまちください。
h)、現金が出ます。
i)、金額をお確かめください。
j)、ありがとうございます。
上記の接客画像2aは景品買取装置1の運営上の標準的なものを示しているが、この個々の内容、もしくは一連の構成、もしくは順序は、特別にこられの画像に限定するものではない。
【0016】
図8は、前記接客画像2aの接客者の背景や服装をタイムリーに変えて表示する接客画像2aの一実施例を示している。
背景は現実の風景や物品を撮影するか、もしくはイラストとしても良い。
a)、春のさくらの背景
b),夏の青い空の背景と水着の着用
c)、秋のもみじの背景
d)、冬景色の背景とサンタの衣装
e)、正月の背景と着物の着用
f)、ハロウィンの背景と仮装の衣装
接客画像2aは上記画像に限らず多様なものをタイムリーに提供することで、景品買取者の接客力が向上して、景品交換所の雰囲気がマンネリ化することなく緊張感を持って運営されるので、防犯上の効果がある。
【0017】
前記接客画像2aは、
図5で示したように制御回路12の記憶制御回路21に接客画像2a入力を入れ替えて表示することになるが、記憶制御回路21にタイマー回路22を設けて、予め年間の四季や、行事もしくは趣向に応じて接客画像2aが自動的に切り替わるようにして、景品買取者側の入力の手間を軽減し、また、切り替え忘れを防止することができる。
【符号の説明】
【0018】
1・・・景品買取装置
2・・・接客表示機
2a・・・接客画像
3・・・景品
5・・・表示部
6・・・景品売却者のエリア
7・・・景品買取者のエリア
8・・・仕切り壁
9・・・景品計数機
10・・・現金払い出し機
11・・・外部表示機
12・・・制御回路
13・・・カバー
14・・・景品収納ケース
15・・・開始ポタン
16・・・合計ボタン
17・・・計数部
18・・・表示部
19・・・現金払い出し部
20・・・現金収納部
21・・・記憶制御回路
22・・・タイマー回路