(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074482
(43)【公開日】2023-05-29
(54)【発明の名称】穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー
(51)【国際特許分類】
A47J 47/04 20060101AFI20230522BHJP
A47J 27/14 20060101ALI20230522BHJP
A47J 43/07 20060101ALI20230522BHJP
G01F 11/24 20060101ALI20230522BHJP
【FI】
A47J47/04 Z
A47J27/14 Z
A47J43/07
G01F11/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181069
(22)【出願日】2022-11-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0158868
(32)【優先日】2021-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518096010
【氏名又は名称】クク エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ソク・キム
(72)【発明者】
【氏名】ウォンジュ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ユジン・シン
【テーマコード(参考)】
4B053
4B054
4B066
【Fターム(参考)】
4B053AA01
4B053BA12
4B053BK12
4B053BL01
4B054AA23
4B054AB20
4B054AC01
4B054CH05
4B066DD13
(57)【要約】
【課題】穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーを提供する。
【解決手段】本発明は、底面に複数個の孔を備え、穀物を保管する保管筒と、複数個に区画された計量スペースを備え、保管筒の底面に具備された複数個の孔のいずれか一つと重畳する位置に回転自在に設置される主計量器と、複数個に区画された計量スペースを備え、保管筒の底面に具備された複数個の孔の残りと重畳する位置に設置され、計量スペースは主計量器に対して一方向回転だけが可能であるように設置される補助計量器と、主計量器及び補助計量器の下部に設置され、保管筒から主計量器及び補助計量器に流入した穀物を吐出する吐出口が具備された計量器ハウジングと、主計量器を両方向に回転させることができるモータとを含み、モータの回転方向に応じて、主計量器だけを利用したり、主計量器及び補助計量器を全部利用したりできることを特徴とする、穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面に複数個の孔を備え、穀物を保管する保管筒と、
複数個に区画された計量スペースを備え、前記保管筒の底面に具備された複数個の孔のいずれか一つと重畳する位置に回転自在に設置される主計量器と、
複数個に区画された計量スペースを備え、前記保管筒の底面に具備された複数個の孔の残りと重畳する位置に設置され、前記計量スペースは前記主計量器に対して一方向回転だけが可能であるように設置される補助計量器と、
前記主計量器及び前記補助計量器の下部に設置され、前記保管筒から前記主計量器及び前記補助計量器に流入した穀物を吐出する吐出口が具備された計量器ハウジングと、
前記主計量器を両方向に回転させることができるモータとを含み、
前記モータの回転方向に応じて、前記主計量器だけを利用したり、前記主計量器及び前記補助計量器を全部利用したりできることを特徴とする、穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項2】
前記保管筒は、隔壁により複数個の保管スペースに区画できることを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項3】
各保管スペースに少なくとも一つの孔が形成され、各孔の下部には前記主計量器及び前記補助計量器の少なくともいずれか一つが設置されることを特徴とする、請求項2に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項4】
前記主計量器は、中心軸と、円筒形であり、外周面にギア歯形が形成された外輪と、前記外輪及び前記中心軸を連結する隔壁とを備え、
前記補助計量器は、前記計量スペースが具備されるインナーパートと、前記インナーパートに対して一方向回転だけが許されるアウターパートとを備え、前記アウターパートの外周面には、前記主計量器のギア歯形に噛み合う歯形が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項5】
前記インナーパートの外周面にはラチェット突起が形成され、前記アウターパートの下段にはラチェットギアが形成されることで、前記アウターパートは前記インナーパートに対して一方向回転だけが許されることを特徴とする、請求項4に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項6】
前記計量器ハウジングの下部に設置され、前記吐出口から吐出された穀物の移動をガイドする吐出管をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項7】
前記吐出管は、穀物を容易に排出できるように、中央が低く傾斜した傾斜面を有するホッパー形態であり、中央に吐出口を備えることを特徴とする、請求項6に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項8】
前記計量器ハウジングの下部に結合され、前記モータ及び前記吐出管の設置空間を提供するベースをさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項9】
前記ベースに着脱自在に結合され、前記吐出管を通って吐出された穀物を受ける穀物受け容器をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項10】
前記吐出管を通って吐出された穀物を炊飯器に移送する移送管をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項11】
前記主計量器の回転量及び回転の可否を測定できる手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項12】
前記主計量器は、一つ以上のマグネットを備え、
前記主計量器のマグネットを感知するマグネットセンサをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項13】
前記保管筒は、前記孔の少なくとも一側に設置され、下側に突出して計量器に吐出される穀物を前記計量スペース内に掻き込むスイーパーを備えることを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項14】
前記保管筒は、前記保管筒を開閉する上面蓋と、蓋に結合されて穀物の残量を測定するセンサとを備えることを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項15】
前記保管筒は複数個の固定リブを備え、前記隔壁は前記固定リブ間に挿入されて脱着自在に設置されることを特徴とする、請求項2に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項16】
前記固定リブはL字型のリブを備え、分離した隔壁を前記L字型リブ及び前記保管筒間の間隔に挿入して前記保管筒内に収納できることを特徴とする、請求項15に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項17】
前記主計量器及び前記補助計量器の中心軸に連結して一緒に回転し、前記保管筒の底面に沿って延設されるブレード状のローターをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項18】
前記ブレード状のローターは、前記主計量器の中心軸に連結されるローター軸と、前記ローター軸の両側に延長されたブレードとを含むことを特徴とする、請求項17に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項19】
前記ブレードは、上段へ行くほど断面積が狭くなる形状であることを特徴とする、請求項18に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項20】
前記補助計量器のインナーパートの中心軸の下面にラチェットギアが形成され、
前記計量器ハウジングは、弾性部材により上下移動可能に支持され、前記インナーパートの中心軸のラチェットギアと噛み合って前記インナーパートの一方向回転だけを許す逆回転防止部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項21】
前記計量器ハウジングは、前記補助計量器側に突出される結合軸を備え、
前記逆回転防止部は、前記結合軸に挟み込まれ、前記計量器ハウジングに下段が支持される弾性部材と、前記弾性部材の上段により上下移動可能に支持され、前記結合軸と結合される結合孔を備えるラチェット部と、前記ラチェット部が上部に離脱しなくて前記ラチェット部の位置を制限して前記結合軸に固定されるストッパーとを備えることを特徴とする、請求項20に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項22】
前記主計量器の計量単位量に対する補助計量器の計量単位量は互いに同じであるか、或いは、前記補助計量器の計量単位量がより大きかったり、前記主計量器の計量単位量がより大きかったりすることを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項23】
一つの主計量器に、二つ以上の補助計量器が前記主計量器の周囲に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項24】
前記保管筒は、底面に具備された複数個の孔に穀物が容易に移動するように、孔に向けて傾斜した傾斜面を有することを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項25】
前記モータの軸と結合して前記主計量器に回転力を伝達する主動ギアをさらに含み、
前記主計量器は、前記主動ギアと結合する下部溝を中心軸に備え、前記主動ギアから回転力が伝達されることを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【請求項26】
穀物の吐出量及び混合比を入力できる制御部をさらに含み、
前記制御部は、前記モータの正回転の回数及び逆回転の回数を計算して、前記モータの回転を制御することを特徴とする、請求項1に記載の穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の計量米筒は、米筒の下部に計量器が装着され、ユーザが所望する量の米を吐出できた。市販中の米筒の殆どは、米保管筒及び米計量器が一つずつ構成されているため、米のような一つの穀物だけを使用できた。よって、ユーザが米の以外の他の穀物を混合したい場合、ユーザが直接穀物を混合した後、米筒に入れて使用しなければならなかった。
【0003】
最近、このような短所を解決するために、三つの穀物を別に保管し、各穀物の混合比を調節できる米筒が市販された。従来の米筒に装着された計量器は、円筒形の回転式に計量器内に含まれている米の体積で米量を計量し、ユーザが直接計量器を回転させて作動した。
【0004】
米筒と類似な構造として、ペットや家畜の飼料給食器には、モータを用いて自動的に定量を吐出する製品が市販されているが、この場合にも飼料保管筒は一つからなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国公開特許第10-2021-0050381号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、二つ以上の保管筒及び計量器を有し、一つのモータを用いて穀物を自動に計量及び吐出でき、穀物の混合比も調節できる自動ディスペンサーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、底面に複数個の孔を備え、穀物を保管する保管筒と、複数個に区画された計量スペースを備え、保管筒の底面に具備された複数個の孔のいずれか一つと重畳する位置に回転自在に設置される主計量器と、複数個に区画された計量スペースを備え、保管筒の底面に具備された複数個の孔の残りと重畳する位置に設置され、計量スペースは主計量器に対して一方向回転だけが可能であるように設置される補助計量器と、主計量器及び補助計量器の下部に設置され、保管筒から主計量器及び補助計量器に流入した穀物を吐出する吐出口が具備された計量器ハウジングと、主計量器を両方向に回転させることができるモータとを含み、モータの回転方向に応じて、主計量器だけを利用したり、主計量器及び補助計量器を全部利用したりできることを特徴とする、穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーは、二つ以上の保管筒及び計量器を有し、一つのモータを用いて穀物を自動に計量及び吐出でき、穀物の混合比も調節できる構造により、ユーザの便宜性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの分解図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える保管筒を示す図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える保管筒の蓋を示す図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える保管筒の底面を示す図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備えるスイーパーの設置様態を示す断面図である。
【
図6】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える主計量器を示す図である。
【
図7】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える補助計量器を示す図である。
【
図8】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える計量器ハウジングを示す図である。
【
図9】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部を示す断面図である。
【
図10】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える補助計量器の回転軸の下面を示す図である。
【
図11】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部が補助計量器のインナーパートの逆回転を防止する様態を示す図である。
【
図12】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部が補助計量器のインナーパートの正回転を許す様態を示す図である。
【
図13】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのベース及びベースに設置された部品を示す図である。
【
図14】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのモータの正回転時の計量器の回転を示す図である。
【
図15】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのモータの逆回転時の計量器の回転を示す図である。
【
図16】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのモータの正回転時の穀物の吐出経路を示す断面図である。
【
図17】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのモータの逆回転時の穀物の吐出経路を示す図である。
【
図18】本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのマグネット及びマグネットセンサを示す図である。
【
図19】本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第1の配置例を概略的に示す図である。
【
図20】本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第2の配置例を概略的に示す図である。
【
図21】本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第3の配置例を概略的に示す図である。
【
図22】本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第4の配置例を概略的に示す図である。
【
図23】本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第2の配置例を利用した多種の計量方法を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明をより詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの分解図である。
【0012】
本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーは、穀物などを保管する保管筒100、保管筒100の下部に設置され、保管筒100の底面120に形成された孔121、122を通って保管された穀物が排出されると、一定量を計量して下部に吐出できる主計量器200及び補助計量器300を含む。主計量器200及び補助計量器300は計量器ハウジング400に回転自在に設置され、計量器ハウジング400は底面120の孔121、122と重畳していない位置に穀物を吐出する吐出口410、420を備える。
【0013】
計量器ハウジング400はベース500上に結合され、ベース500には電装品及び電装品を制御する制御部530が設置される。ベース500には計量器200、300に回転力を提供するモータ600が設置され、モータ600の軸がベース500の軸孔520を貫通して主動ギア610と結合される。ベース500の下部にはベースをカバーするベースカバー540が結合される。また、ベース500には、吐出された穀物をユーザが移動させることができるように、穀物受け容器800が着脱自在に結合され得る。吐出口410、420を通って吐出された穀物は、ベース500に設置された吐出管700を通って穀物受け容器800に移動する。このとき、ベース500は、穀物を伝達できるように吐出管700と連結される連通孔510を備える。
【0014】
図2は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える保管筒を示す図である。
図1及び
図2に示すように、保管筒100は、側壁110、底面120及び蓋130を備えて閉塞している保存空間を形成する。保管筒100の内部空間は、隔壁112により主保管スペース113及び補助保管スペース114に分けられる。隔壁112が着脱自在に側壁110に結合されることで、主保管スペース113及び補助保管スペース114を区分して利用することができ、区分なしに一つの空間として利用することもできる。単一の穀物を使用する場合、隔壁112を分離して保管筒100を一つの空間として活用でき、二つ以上の穀物を混合計量する場合、保管筒100を隔壁112により二つ以上の空間に区分できる。このために、側壁110の内部には、隔壁112を固定できる固定リブ111a、111bが、対向する壁に各々一対ずつ形成される。固定リブ111a、111b間に隔壁112が嵌合される形態である。このとき、隔壁112を活用しない場合、隔壁112を側壁110に受納しておくために、固定リブ111a、111bの一つはL字状に折り曲げられた形状を有し、隔壁112は側壁110及び折り曲げられた固定リブ111b間に収納される。
【0015】
図3は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える保管筒の蓋を示す図である。
【0016】
保管筒の蓋130は、上面にセンサ132を一つ以上備え、保管筒内に保管された穀物の残量を測定できる。このとき、センサ132としては赤外線センサなどが用いられ、穀物の上面との距離を測定して穀物の残量を測定できる。ここで、区画された各保管スペースの穀物の残量を測定できるように、各保管スペースの対応位置に各一つずつ具備されることが望ましい。したがって、主保管スペース113及び補助保管スペース114を備える本発明の一実施例では、二つのセンサ132が蓋に設置される。
【0017】
図4は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える保管筒の底面を示す図、
図5は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備えるスイーパーの設置様態を示す断面図である。
【0018】
図1及び
図5に示すように、保管筒100の底面120には保管スペース113、114から穀物が吐出される孔121、122が形成される。孔121、122は、各保管スペース113、114の対応位置に各一つずつ具備されることが望ましいが、本発明の一実施例では二つが具備された。孔121、122の少なくとも一側に設置され、下側に突出して計量器200、300に吐出された穀物を計量スペースに掻き込むスイーパー123、124が設置される。スイーパー123、124は、実質的に計量器200、300の回転方向の前方に位置したものだけが活用されるので、一方向だけに回転する補助計量器300が装着される補助保管スペース114側のスイーパー124は、正回転の回転進行方向に一つだけが設置される。主保管スペース113に設置される主計量器200は、正方向の回転及び逆方向の回転が全部行われるので、スイーパー123が孔121の両側に各々付着される。
【0019】
スイーパー123、124はL字型に折り曲げられ、上面123aは底面120を貫通して結合される突起123cにより付着され、折り曲げられて孔121を通って下側に延設されたスイーパー面123bは、計量器200に投入された穀物の上面を平坦化して、計量器に含まれている穀物の量を定量に維持するだけでなく、計量器200及び保管筒100の底面120間に穀物が挟み込まれて計量器200の回転を妨害することを防止できる。
【0020】
スイーパー123、124は、ゴムやシリコンのように軟らかくて弾性がある材質からなることが望ましい。
【0021】
一方、保管筒100の底面120は、ブレード状のローター127、128が各計量器200、300の中心軸に連結されるように、ローター軸孔125、126を備える。ブレード状のローター127、128は、計量器200、300と一緒に回転しながら、保管筒100内の穀物をかき回すことで、孔121、122を通って穀物がよく排出されるようにできる。また、保管筒100内に保管された穀物をかき回して上面を平坦化することで、穀物の残量の感知時に正確度を高めることができる。このとき、ブレード状のローター127、128は、ローター軸孔125、126に結合されるローター軸127a、128aと、ローター軸127a、128aの両側に延長されたブレード127b、128bとからなる。このとき、ブレード127b、128bの断面は、回転時に容易に穀物が乗り越えられるように、上段へ行くほど断面積が狭くなる。換言すれば、ブレード127b、128bの断面形状は三角形であり得る。また、ブレード127b、128bの下面は保管筒100の底面120と当接する。
【0022】
図6は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える主計量器を示す図である。
【0023】
図1及び
図6に示すように、主計量器200は、計量器ハウジング400内に設置される。主計量器200の中心軸210の下部にはモータ600の主動ギア610と結合する下部溝(図示せず)が形成され、中心軸210の上部にはブレード状のローター127のローター軸127aが結合される上部溝214が形成される。主動ギア610及び下部溝が結合してモータ600の回転力が主計量器200に伝達され、上部溝124に嵌合されるローター軸127aが回転し、ブレード状のローター127が回転しながら穀物をかき回す。
【0024】
また、主計量器200は、中心軸210と同心をなす円筒形であり、外周面にギア歯形222が形成される外輪220と、外輪220及び中心軸210をスポーク(spoke)のように放射状に連結して複数個の計量スペース202に区画する複数個の隔壁230とを備える。主計量器200は、計量スペース202が主保管スペース113の下部の孔121及び計量器ハウジング400の主吐出口410と重畳する位置に設置されなければならない。
【0025】
また、主計量器200の回転量及び回転の可否を検知できるように、マグネット250が一つ以上具備され得る。マグネット250は、外輪220の内周面に配置され、必要に応じて設置個数が異なることもできる。主計量器200は、マグネット250を挿入できるマグネット収容部240を備え、マグネット収容部240内にマグネット250を挿入した後、弾性を有するゴム材質のコック260により閉塞して固定できる。
【0026】
図7は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える補助計量器を示す図である。
【0027】
補助計量器300は、インナーパート310の外周面にアウターパート320が結合された形態であり、インナーパート310の外周面の下段にラチェット突起315が形成され、アウターパート320の下段にラチェットギア322が形成されて、アウターパート320がインナーパート310に対して一方向の回転だけが許される。
【0028】
インナーパート310は、回転の中心になる中心軸312と、円筒形であり、中心軸312と同心をなして外周面の下段にラチェット突起315が形成される外輪314と、外輪314及び中心軸312をスポークのように放射状に連結して複数個の計量スペース311に区画する複数個の隔壁316とを備える。
【0029】
アウターパート320は、インナーパート310の外周面に結合される円筒形であって、ラチェットギア322が下段に形成され、主計量器200のギア歯形222と噛み合う歯形324が外周面に形成される。これにより、アウターパート320が時計方向に回転する場合、ラチェット突起315及びラチェットギア322が互いに噛み合って、インナーパート310はアウターパート320と一緒に回転する。これに対し、アウターパート320が反時計方向に回転する場合、アウターパート320のラチェットギア322がインナーパート310のラチェット突起315を乗り越えて相対回転が許されて、インナーパート310に対してアウターパート320が回転して空回りすることになる。
【0030】
補助計量器300は、計量スペース311が補助保管スペース114の下部の孔122及び計量器ハウジング400の補助吐出口420と重畳している位置に設置されなければならない。
【0031】
図8は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える計量器ハウジングを示す図である。
【0032】
図1及び
図8に示すように、計量器ハウジング400は底面402及び側壁404を備え、底面402には、前述したように、主計量器200に流入した穀物を下部に吐出する主吐出口410と、補助計量器300に流入した穀物を下部に吐出する補助吐出口420とが形成される。
【0033】
また、主計量器200の設置位置には、モータ600と連結された主動ギア610が貫通して主計量器200と連結されるように、ギア孔430が具備される。そして、補助計量器300の設置位置には、後述する逆回転防止部を結合するための結合軸440が形成される。結合軸440は補助計量器300側に突設される。結合軸440は、回転を防止するために、六角柱状であることが望ましい。
【0034】
図9は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部を示す断面図である。
【0035】
図8及び
図9に示すように、逆回転防止部は、結合軸440に挟み込まれ、計量器ハウジング400に下段が支持される弾性部材442と、弾性部材442の上段により上下移動可能に支持され、結合軸440に結合される結合孔を備えるラチェット部444と、ラチェット部444が上部に離脱しなくてラチェット部444の上部位置を制限して結合軸440に固定されるストッパー446とを備える。このとき、ラチェット部444が結合軸440に対して回転しないように、前述したように、結合軸440は六角柱のような角張った形態であり、結合孔は結合軸440に相応する形状を有する。本発明の一実施例では、結合軸440及び結合孔が回転を防止できる形態であれば、六角柱及び六角孔の形状や四角柱及び四角孔の形状であってもよく、キーホールなどが形成された円柱の形状であってもよい。
【0036】
ラチェット部444は、結合軸440に回転しなくて上下だけに移動し、弾性部材442により上方へ移動するように力を受けるが、ストッパー446により最高点が制限される。
【0037】
図10は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える補助計量器の回転軸の下面を示す図、
図11は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部が補助計量器のインナーパートの逆回転を防止する様態を示す図、
図12は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーが備える計量器ハウジングの補助計量器逆回転防止部が補助計量器のインナーパートの正回転を許す様態を示す図である。
【0038】
補助計量器のインナーパート310の中心軸312は、下面にラチェットギア313が形成され、逆回転防止部のラチェット部444が弾性部材442により加圧されて当接される。これにより、インナーパート310は反時計方向の回転が制限される。これに対し、時計方向の回転時には、弾性部材442により支持されたラチェット部444の傾斜面及び中心軸312のラチェットギア313の傾斜面に沿って回転を許しながら、ラチェット部444が弾性部材442により支持されて上下進退を繰り返す。
【0039】
アウターパート320が反時計方向に回転する時には、相対回転が許されてインナーパート310に対してアウターパート320が回転して空回りすることになるにも関わらず、インナーパート310及びアウターパート320の摩擦力によりインナーパート310がアウターパート320に沿って回転することもできるが、逆回転防止部によりインナーパート310の反時計方向の回転、すなわち逆回転を防止することができる。
【0040】
図13は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのベース及びベースに設置された部品を示す図である。
【0041】
前述したように、ベース500には、モータ600やマグネットセンサ550などのような電装品と、電装品を制御する制御部530とが設置される。ここで、モータ600の軸がベース500の軸孔520を貫通して主動ギア610と結合されて計量器200、300に回転力を提供し、ベース500の下部をカバーするベースカバー540に設置されたモータホルダ620により固定される。また、ベース500には、吐出された穀物をユーザが移動させることができるように、吐出管700の下部に穀物受け容器800が着脱自在に結合される。吐出口410、420を通って吐出された穀物は、ベース500に設置された吐出管700を通って穀物受け容器800に移動する。このとき、ベース500は、穀物を伝達できるように吐出管700と連結される連通孔510を備える。吐出管700は、穀物を容易に排出できるように、中央が低く傾斜した傾斜面710を備えるホッパー形態であり、中央に吐出口720を備える。また、吐出管700が自動炊飯器のような炊飯器と結合される場合、穀物を自動計量して吐出口720に吐出されると、炊飯器において吐出された穀物を吸入圧又はスクリュ方式などのような移送手段により移送して内釜に投入できる。
【0042】
そして、ベース500の上部には計量器ハウジング400が結合される。
【0043】
図14は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのモータの正回転時の計量器の回転を示す図である。
【0044】
以下では、モータの正回転は反時計方向を意味し、モータの逆回転は時計方向を意味する。したがって、モータと同一の方向に回転する主計量器200は反時計方向が正方向であり、主計量器200に噛み合って回転するため、主計量器200と反対に回転する補助計量器300は時計方向の回転が正方向の基準になる。
【0045】
モータが正方向に回転する場合、主計量器200のギア歯形222と、補助計量器300の歯形324とが互いに噛み合いながら回転する。補助計量器300の場合、前述したように、アウターパート320はインナーパート310に対して時計方向の回転が不可能であるので、アウターパート320及びインナーパート310が一緒に回転しなければならず、逆回転防止部はインナーパート310の時計方向の回転を許すので、補助計量器300はモータの正回転時に回転が可能である。したがって、計量器ハウジング400の主吐出口410及び補助吐出口420を通って穀物が吐出される。
【0046】
図15は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのモータの逆回転時の計量器の回転を示す図である。
【0047】
モータが逆方向に回転する場合、主計量器200のギア歯形222及び補助計量器300の歯形324が互いに噛み合いながら、補助計量器300のアウターパート320は反時計方向に回転する。アウターパート320はインナーパート310に対して反時計方向の回転が許され、逆回転防止部はインナーパート310の反時計方向の回転を制限するので、補助計量器300は、モータの逆回転時に、インナーパート310が停止した状態でアウターパート320だけが回転する。よって、インナーパート310に形成された計量スペース311及びインナーパート310の中心軸312に連結されたブレード状のローター128も回転しない。
【0048】
したがって、計量器ハウジング400の補助吐出口420を通って穀物が吐出されない。
【0049】
図16は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのモータの正回転時の穀物の吐出経路を示す断面図、
図17は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのモータの逆回転時の穀物の吐出経路を示す図である。
【0050】
モータ600の正回転時に、保管筒100に保管された穀物等は、孔121、122を通って主計量器200及び補助計量器300に流入して、回転によって計量器ハウジング400の主吐出口410及び補助吐出口420の位置に到達すると、吐出管700を経て穀物受け容器800に落下する。
【0051】
これに対し、モータ600の逆回転時に、保管筒100に保管された穀物等は、孔121を通って主計量器200に流入して、回転によって計量器ハウジング400の主吐出口410の位置に到達すると、吐出管700を通って穀物受け容器800に落下する。すなわち、主計量器200だけによって穀物が吐出される。
【0052】
このとき、保管筒100の各保管スペース113、114は、底面に具備された複数個の孔121、122に穀物が容易に移動されるように、孔121、122に向けて傾斜した傾斜面113a、114aを備える。傾斜面113a、114aを形成する場合、保管スペース113、114内の穀物が孔121、122を通って吐出された後、自重により傾斜面113a、114aに沿って摺動するため、保管スペース113、114内に吐出されなくてエッジに穀物が残存することを防止できる。
【0053】
図18は、本発明の一実施例に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーのマグネット及びマグネットセンサを示す図である。
【0054】
前述したように、主計量器200には一つ以上のマグネット250が設置され、ベース500にはマグネットセンサ550が設置されることで、主計量器200の回転によりマグネット250が近接した場合、マグネットセンサ550がこれを検知する。マグネット250がマグネットセンサ550により検知された回数を計算して、制御部530が主計量器200の回転量を検証する。設定の回転量を満足させるまでモータが継続回転して、穀物を計量して排出する。穀物粒子の挟み込み等により計量器200、300の拘束が発生して回転していない場合、これを検知できる。例えば、モータ600に回転信号が印加されているが、主計量器200のマグネット250の回転が検知されない場合、制御部ではこれを計量器200、300の拘束状態として判断できる。このとき、主計量器200に挿入されたマグネット250の個数が多いほど、回転量の感知の精度が高まる。よって、吐出される穀物の計量の精度を高めることができる。
【0055】
以下では、本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの作動方法を簡略に説明する。
【0056】
図1乃至
図18に示すように、ユーザは、穀物吐出量及び混合比を制御部530に入力できる。保管筒100の主保管スペース113及び補助保管スペース114に互いに異なる穀物が保管されている状態で、保管筒100の蓋130に付着されたセンサ132は、保管筒100内に保管された穀物の上面の高さを測定して穀物量を確認する。残存の穀物量が入力された吐出量よりも多い場合、次の工程を進行する。残存の穀物量が充分な場合、モータ600が正回転して、主計量器200及び補助計量器300が同時に回転する。このとき、マグネットセンサ550が主計量器200のマグネット250を感知して、設定値だけの回転量を確認しながら吐出量を検証する。補助保管スペース114に保管された穀物量が所望する量だけ混合された後、モータ600は逆回転して、主計量器200だけを作動させることで、以後は主保管スペース113に保管された穀物だけが吐出される。主保管スペース113の穀物の吐出時にも、マグネットセンサ550が主計量器200のマグネット250を感知して、設定値だけの回転量を確認しながら吐出量を検証する。
【0057】
主計量器200及び補助計量器300の歯形222、324の歯数及び計量スペース202、311の内容積が同一であるとき、モータ600の正回転時に、両計量器200、300が同量を吐出するので、各穀物の吐出比は1:1である。また、モータ600の逆回転時に、主計量器200だけが回転し、補助計量器300のインナーパート310が回転しないので、穀物の吐出比は1:0である。
【0058】
したがって、主計量器200及び補助計量器300の穀物の混合比をユーザが(M:S)(ただし、M≧S)に設定する場合、正回転:逆回転の比率をS:(M-S)に設定すればよい。例えば、ユーザが穀物の混合比を5:2に入力した場合、制御部530は正回転:逆回転の比を2:3に設定すればよい。
【0059】
また、混合の穀物を利用しなくて単一の穀物を利用する場合にも、主計量器200及び補助計量器300を全部利用して穀物を計量することで、計量を迅速かつ正確に遂行できる。例えば、主計量器200及び補助計量器300の吐出比が1:1であると仮定する場合、正回転だけが可能であれば、主計量器200及び補助計量器300が同時に回転しながら、主計量器200の計量単位量に対する偶数倍だけに吐出が可能である。しかしながら、逆回転が可能であれば、主計量器200の計量単位量の奇数倍に該当する量を吐出できる。例えば、主計量器200の計量単位量の5倍を吐出しようとする場合、正回転2回、逆回転1回であればよい。勿論、主計量器200及び補助計量器300の吐出比が1:1でない場合にも、同様な方式により単一の穀物の計量に利用できる。
【0060】
図19は、本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第1の配置例を概略的に示す図である。
【0061】
計量器として、一つの主計量器及び一つの補助計量器が配置され得る。前述した実施例では、主計量器及び補助計量器の大きさが同一であったが、主計量器がより大きかったり補助計量器がより大きかったりできる。このとき、主計量器及び補助計量器のギア歯数比と計量スペースの内容積比に応じて、各計量器で計量されて吐出される穀物の混合比が変化する。
【0062】
主計量器の大きさがより大きくて内容積比が2:1、ギア歯数比が3:2である場合、正回転時の穀物の吐出比は4:3、逆回転時の穀物の吐出比は4:0である。よって、穀物の混合比をM:Sに設定する場合、正回転:逆回転の比は4S:(3M-4S)(ただし、3M≧4S)である。
【0063】
仮りに、補助計量器の大きさがより大きくて内容積比が1:2、ギア歯数比が2:3である場合、正回転時の穀物の吐出比は3:4、逆回転時の穀物の吐出比は3:0である。このとき、穀物の混合比をM:Sに設定する場合、正回転:逆回転の比は3S:(4M-3S)(ただし、4M≧3S)である。
【0064】
図20は、本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第2の配置例を概略的に示す図、
図21は、本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第3の配置例を概略的に示す図、
図22は、本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第4の配置例を概略的に示す図である。
【0065】
本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーは、一つの主計量器に二つ以上の補助計量器が主計量器の周囲に配置されることもできる。
【0066】
図23は、本発明に係る穀物の混合計量が可能な自動ディスペンサーの計量器の第2の配置例を利用した多種の計量方法を概略的に示す図である。
【0067】
主計量器の正回転時に二つの補助計量器が一緒に回転し、主計量器の逆回転時に二つの補助計量器が全部回転しないように、計量器等を配置することができる。穀物の混合比をM:S1:S2に設定する場合(このとき、S1=S2、M≧S1)、正回転:逆回転の比はS1:(M-S1)になる。
【0068】
また、主計量器の正回転時には第1の補助計量器が一緒に回転し、主計量器の逆回転時には第2の補助計量器が一緒に回転することで、主穀物に混合される混合穀物の種類を異なるようにできる。穀物の混合比をM:S1:S2に設定時(ただし、S1+S2=M)、正回転:逆回転の比は(M-S2):(M-S1)である。
【0069】
また、主計量器の正回転時、第1及び第2の補助計量器が一緒に回転し、主計量器の逆回転時、第1の補助計量器は一緒に回転し、第2の補助計量器は回転しないようにすることもできる。このとき、穀物の混合比をM:S1:S2に設定時(ただし、M=S1、M≧S2)、正回転:逆回転の比はS2:(M-S2)である。
【0070】
前述した第3及び第4の配置を活用すれば、主計量器及び補助計量器等の吐出比を調節して多様な混合比で穀物を混合計量できる。
【0071】
以上、前述したように、本発明は、前述した特定の好適な実施例に限定されず、請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱しない範囲内において、当該発明が属する技術分野における通常の知識を有した者であれば、誰でも多様な変形の実施が可能であり、そのような変更は請求の範囲の記載の範囲内にある。